丹生谷「勇太をなんとしてでも独占したい!2」

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1 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:00:45.07 ID:YDitP8hM0


丹生谷「勇太をなんとしてでも独占したい!2」

【ゆうにぶSS】

中二病でも恋がしたい!SS

※続編ではなくリメイク作品の意味



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1535536844
2 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:04:10.18 ID:YDitP8hM0
第1話「床を拭いている」

8月29日 17:59分

勇太「あ、あのさ。ちょっと時間ある?」
丹生谷「どうしたの?」
勇太「大きな声で言えないからさ。ちょっと折り入って頼みたいことがあるんだけど」
丹生谷「なに?」
勇太「事情で公衆電話だから早く端折りたい」
丹生谷「ああ、そうなの」
勇太「い、言いにくいんだけどさ......その。......。......。えっと......」
丹生谷「......はぁ。はやくして」
勇太「こ、う......六花に告白したいって思うんだけど......」
丹生谷「え?ええええええええええええええええええ!!!!!」

丹生谷「うっそ......。まじ?」
勇太「鼓膜が痛い!」
丹生谷「ああ、ごめんね。で、どうなったの?」
勇太「実は何もやってない。ただそう思っただけ......」
丹生谷「えー、なーんだ。つまんないの!んなことで時間とらせないでよ!」
勇太「ああ、ええと、......あ!そうだ!それで告白のことでな。告白」
丹生谷「へえ、いいじゃない!うんうんそれが?」
勇太「それで。どっかにデートする計画を考えようと思ったんだけど、いまいち決まらなくて」
丹生谷「今度こそ真正面キスするんでしょうね!」
勇太「そ、そっち聞く!?うん。いやこのために電話してるんだから」
丹生谷「はは〜ん。ずばり、デートの仕方教えてほしいってこと?」
勇太「いやそれはもう大丈夫だ。これから良いやつ考える。告白のことを思うと一番かっこいいデートってのが、いまいちつかめなくて」
丹生谷「んな遠回りしてるからデートにたどり着けないんでしょ!」
勇太「丹生谷ならこういうの得意だろ?女の子だし」
丹生谷「はぁ!!!?何言っちゃってんのよ!!」
勇太「分からないのか?」
丹生谷「ああ分からないわよごめんなさい!!参考にできないゴミですぅ!!もう最っ低!!あんたなんか振られちゃえばいいのに!」
勇太「違う!皮肉じゃなくて!そういう意味じゃなくって!あ。丹生谷は一層変わってるよな。かわいいし、スタイルいいし、性格もいいし」
丹生谷「心の底からそう思ってない人に言われたくない!」
勇太「うっ......。お願いがありまして、ぜひ丹生谷にご教授願いたいと」
丹生谷「い〜〜〜〜や!自分で考えて!」
勇太「そっか......じゃあ俺一人でやる......」
丹生谷「......」
勇太「よくよく思えば、告白を赤の他人に任せようだなんて鬼畜だったよな......。ありがとう。じゃあ」
丹生谷「一人でやるの?ほんとに?」
勇太「うん。怖いけど。でもどうやりくりするか掴めないんだよな。不安でこうして電話している今が一番安心するレベルで。
でも何言ようかな......大丈夫だから、たぶん......。ばいばい」
丹生谷「富樫君!待って」
勇太「えっ!」
丹生谷「あ!あの、じゃこういうのどう?練習っていうのは?」
勇太「練習?なんの?」
丹生谷「そう。女の子って命がけなのよ。付き合う日も結婚指輪をもらう日もずっと覚えているんだから。富樫君はそれをやろうとしてるの、わかる?」
勇太「そんなのとっくに理解してる!悲しませたくないんだよ。あいつにとってほんとの幸せを探したい......」
丹生谷「へえかっこいいところあるじゃない!好きな女の子のために人生をかけるって私憧れなの!小鳥遊さん富樫君好き好きになるわよ」
勇太「うるさい!もうそういうのは卒業したの!」
丹生谷「やる?」
勇太「あ、いや。嬉しいけど告白の仕方の指導をしてほしいだけで、別にそこまで求めてない」
丹生谷「富樫くんみたいな鈍感オブ鈍感な男の子が、デートのことまで気遣いできるのかな〜」
勇太「うっ!!!やめろよ!!聞いたら死亡フラグだろ!!!」
丹生谷「いつの間に泣かれたりして!」
勇太「ないない!!やめろおお!!」
丹生谷「あっそ。じゃあ告白も一人でやればいいじゃん」
勇太「......分かった。する」
丹生谷「利害一致ってことね」
勇太「お前にまんまと乗せられた気がする」
丹生谷「じゃあ〜練習ということでね〜」
勇太「うん?」
丹生谷「私と一緒にデートしない?」
勇太「ええええええ!!???お前ほんとに丹生谷か?」
丹生谷「なによ、いや?」
勇太「ダメに決まっているだろ!俺彼女いるんだぞ!俺を罠にはめる気か!!!」
丹生谷「なによ好きじゃないわよ!これは仮デート。あくまでごっこ。
誤解されたようだから盛大に言おうと思っているだけどね、あんたのことなんか気にも留めてないわ!ひとっつもね!!!!!!」
勇太「ひっ!!!!」
丹生谷「ゴミ?なんていうか。あ〜、公衆電話だったわよね。その理由聞きたい?聞きたいでしょ?今週の日曜日教えてあげる、ふふっ」
勇太「聞きたくない聞きたくない!!!」
丹生谷「心ボロボロにならないように気を付けてね。私が口を開けたらびくびくさせてあげる」
勇太「お、おい、どういう言う意味だよそれ!」
丹生谷「こ・く・は・くの仕方も分からない男の子に、一から教えるの。ありがたいと思いなさいよね。それとお金持ってきてね当たり前だけど」
勇太「お前だって分からなくせに」
丹生谷「は!?何か言った!?」
勇太「......」
丹生谷「明日そこ含めて話しするから、きちんとするように。ましてや遅刻なんてしたら......」
勇太「あ、うん。あのさ、でもそんなことしたら六花に見つかったら俺......」
丹生谷「見つからないようにしなさい。石山駅で集合ね。じゃあね〜」
3 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:07:05.20 ID:YDitP8hM0

切られた......。えっ、なんでこうなってんの?
脅迫電話だ。間違いなく脅迫電話もらっちゃった......。
やばい!やばい!明日金たかられる!ついでに黒歴史をちくちく言われて笑われるんだぁ〜!!!
思えばあいつ、顔も学級も運動も勉強も、全身オールOK。っていったらいやらしいな。
でも性格のせいで価値0だろ。あ〜こうやって罪のない人をけなすのはやめてほしい。
胃が持たない。あの性格さえなければ、できれば恋愛ゲームにありがちな、もっとおしとやかだったら、もっと優しい.......。
いやいや六花以外興味ない!何丹生谷好き前提になってるんだよ!
でもひょっとしたら......。
そんな浮かれ気分をお風呂から出た後も続け、かばうように胸に手を握りしめて、今夜は眠った。



8月30日 朝

はぁ......はぁ......はぁ......。息が詰まる。ドキドキする。
あいつのことを思うと胸が止まらない。あいつの顔が頭から離れない。
「次は〜」
早く早く!
「〜駅」
やべえよ!やべえよ! 
扉が開きます、というセリフと同時に停車した電車のエンジンの切る音を皮切りに、
扉の隙間をマラソンランナーのごとく猛ダッシュで、人の行く手をジェット走行の足音で阻み改札出口を出る。
手持ち鞄がまるで遊覧船のように揺れる。
うおお!!!出口だ、走れ!!!
外が眩しい。あいつは、見えない。どこだ、ここでいいんだよな?
誰だ?あそこの。丹生谷は、あ、あの姿、スカートで半袖であの髪型の夏服は。

勇太「おーい丹生谷―!」
丹生谷「とがしく−ん!」
大きく手を振って、半袖姿で中がちらちらする彼女の元へと降り立つ。
勇太「はぁ......はぁ......はぁ......。久しぶり」
丹生谷「久しぶりねー!20日ぶりかしら」
勇太「ごめん。待った?」
ここで、いいわよ〜会えて嬉しいな富樫君♪と言ってくれるかな!
丹生谷「待ったじゃないでしょうが!今何時だと思っているの!!」
勇太「申し訳ございません!」
丹生谷「何分だと思う!!?15分よ!私こうやってぼーっと時間過ごすの嫌なの!15分も待たせるなんて御法度よ!?」
勇太「ごめんごめん!!」
丹生谷「昨日言ったのに全然じゃない!」
勇太「いや、今日は違うんだよ!」
丹生谷「言い訳やめて!」
勇太「昨日六花と樟葉で、明日の当番で色々揉めて」
丹生谷「知りません!」
勇太「ついてこないように工作するのも大変だったんだよ!」
丹生谷「知らないわよバカ!」
勇太「朝起きたらすごい時間だったので電車で来ました」
丹生谷「はあ?寝坊?寝坊ってことで良いよね?はぁ......。寝坊って言ったならただじゃな済まないわよ」
勇太「寝坊だよ( ´艸`)」
丹生谷「......」
勇太「すいませんでした」
丹生谷「この落とし前どうつける気?」
勇太「丹生谷を盛大に楽しませる存意です。一生忘れられない思い出を築きたく思います」
丹生谷「私楽しくないんだけど」
勇太「本気で楽しませますんで!もし減点されることが1つでもあればなんなりと願い仰ってください!」
丹生谷「どうせできないんでしょ」
勇太「いやできる!なんでもやる!」
丹生谷「へえ。今なんでもっていったよね。じゃあこれ受入れられる?」
勇太「あ、理不尽はなしで」
丹生谷「デートのお約束条項その1!遅刻しないこと!」
勇太「えっ?なにそれ?」
丹生谷「ペナルティよ!ペナルティ!減点!罰として復唱!はい!」
勇太「俺ギャグで来たのにシリアス入れられるの嫌いなんだよな。遅刻しない......はい以上」
丹生谷「ダメ―もっと大きな声で!」
勇太「嫌だよ」
丹生谷「とがしくんがー何でもやるって言ったくせに、詐欺言ったー」
勇太「うっとおしい。めんどくさい。拘束すんな。そんなことより遊ぼうよ!行こう!」
丹生谷「はぁバッカじゃないの!!?遊びじゃないのよ!私何のために来たの!わざわざ時間削って来たのにひどくない!」
勇太「頼んだ覚えはないけどな」
丹生谷「頼んだんじゃない!!?泣きながらデートの方法教えてくだしゃい〜ってキモイながら」
勇太「俺からは要求しなかった!」
丹生谷「でも小鳥遊さんの気持ちわかんないんじゃない?」
勇太「うっ......」
丹生谷「おっ核心に入ったの?小鳥遊さんね。富樫君にね、
あのとき中二病止めるって言ったときに祖父母に反論してくれれば、
実家に帰って地獄みたいな気分味合わなくて済んだって言ってたのよ!」
4 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:08:19.02 ID:YDitP8hM0
勇太「なぜ知ってる!?」
丹生谷「ふっ。私の情報網を甘く見ないで頂戴。中二病ってホントいやよ、
新約聖書を解読する人の気持ちが分かった気がしたわ。
とにかく!富樫君が鈍いせいで周りに被害広めるのやめてほしいの!危機感足りなさすぎ!」
勇太「言いたきゃ言えばいいじゃん!!そんなことで!!一言言ってほしいって!何怒ってるんだよ!」
丹生谷「じゃあ富樫君も、愛してるよ六花!って言えばいいじゃん。なにかっこつけたいとか!ダサい!」
勇太「あ......」
丹生谷「もういいわ。これこそ時間の無駄よ。じゃあね、私ほしいグッズあるんだけど」
勇太「理不尽はなしで」
丹生谷「富樫君のお財布ないないする予定だから。あんたに人権いらないでしょ」
勇太「俺の貯めたお金だし!払うとしても1000円単位じゃなきゃ!ゲー......」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「ゲー......」
勇太「デートがさ、資金がなくなるだろ!」
丹生谷「ゲー......」
勇太「行こう!うっわ今日のデート楽しみだなぁ!」
丹生谷「ふ〜ん。ゲー......」
勇太「ゲー......ロゲロゲロ。おえっ」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「分かったわ。行きましょう。電車で富樫君の大好きなゲームが何なのか。
そのゲームに何円するのか。全部で何円になるんでしょうね。私富樫君のこともっと知りたいの〜♡」
勇太「やめてやめて!絶対に答えない!」
丹生谷「よろしくねATM君。私お金持ってる人大好きなの」ニコッ
勇太「ひえ......!この貧乏神!」
丹生谷「......」
勇太「あっ待ってー!」
5 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:10:03.49 ID:YDitP8hM0
第2話「お誘いに行けない恨みと悲しみ」


勇太「切符売り場だけど〜何買う?」
丹生谷「そうね〜決めてなかったのよ」
勇太「思い切って大阪なんかどう!?」
丹生谷「とがしくん!!!遊びに来たの!?」
勇太「ひ!?(まーた怒らせてしまった!)」
丹生谷「この近くにしましょ」
勇太「ああ」
丹生谷「それに、大阪まで電車代高いじゃない」
勇太「(なんという現実的......)」


電車

勇太「(人は多いけれど満席ってほどじゃないな。休日なのにラッキーだな)」
丹生谷「あそこ座りましょ」
勇太「ふぅ......」ドスッ
丹生谷「ん......」ドスッ
勇太「こっからあそこまで2駅?」
丹生谷「3つ挟んでたと思うわ」
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「(会話が続かねぇ......)」
丹生谷「ねえ富樫君、普段小鳥遊さんとどんなことしてるの〜?」
勇太「言うわけないだろ」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「ねえ聞いてほしいんだけど。数学に空集合(∅)ってあるじゃない。論理学の。
私当時教科書の意味もわかんなくて友達に聞くとね「そんなことも分からない?」って言われたのよ!!ひどくない!?」
勇太「なんだよ。空集合も知らなくて数学やってたのか」
丹生谷「はぁ!!!?あんたにだけはバカにされたくないわよ!!!これひどいでしょ!」
勇太「空集合って言ったらあれだろ、A∪BどころかAかBにすら当てはまらないグループ」
丹生谷「なんで当てはまらないのに書く必要あるの!?いらないでしょ」
勇太「それは......」
丹生谷「よね!富樫君!」
勇太「あてにすんな」バシッ
丹生谷「いたっ!セクハラやめて!セークーハーラ!」
勇太「やめろって....../// お前もしかして数学苦手?」
丹生谷「....../// うん......///」
勇太「プププっ」
丹生谷「笑うな///」
勇太「数学得意な友達、優しい友達に教えてもらえばいいだろ」
丹生谷「その対象が言って来たのが問題なのよ......。あ〜あ、
富樫君みたいに夜付きっきりで数学教えてもらいながらデートできるラブラブな人がいたらなぁ!!!」
勇太「んなことしてないだろ/// 大声やめろ/// 塾に行けばいいだろ」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「私には教えないで、小鳥遊さんには教えるんだ」ボソッ
勇太「えっ......///」ドキッ
丹生谷「死ね」
勇太「なんだよ......本当に知識ほしいだけか......」

勇太「(丹生谷か......。どんな話題欲しがるのか分からん)
あのさ、丹生谷。今日8月30日だろ。旅行行った?」
丹生谷「いやあいにく今年と来年はいけないのよ。マジ悲しい。花火見たかった。
1日中友達と会わずに引きこもるなんてニート!私ニートだったの〜」
勇太「勉強?」
丹生谷「そうよ〜。なんか時代が増えるたびに受験勉強量多くなってない!?
でね、やること多くて、将来のこともあるしひたすら勉強よ」
勇太「あ〜俺達はそうだよな。宿題はもうやった?」
丹生谷「いや」
勇太「え......?」
うそだろ......。あの丹生谷が、宿題を日付単位でコツコツ片付てそうな完璧超人に見える丹生谷が、夏休みの宿題も終わってない!?
丹生谷「本当は今日終わらせたかったんだけど、だ―れかさんのせーで時間が取れなくなったの」
勇太「(え、俺の責任かよ......) その、ごめん」
丹生谷「まぁいいわ。だいたい終わってるし、明日ガッツを組めば一瞬で終わるわ」
勇太「(キャリア命にかかってる丹生谷に責任負わせたって責任重大だよな)」
丹生谷「その代わりおごってもらうからね!」
勇太「(宿題ができてないって、まるでハルヒのエンドレスエイトみたい!)」ププッ
丹生谷「え!!なになに!?」
勇太「いや、なんでもない......」
丹生谷「はぁ!?」
普通の友達に向かってオタク知識で盛り上がりたいけど怖くて勇気がでない......
6 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:12:11.04 ID:YDitP8hM0
丹生谷「宿題で思い出したんだけど、明日明後日やろうと思っても当日やらないわよね」
勇太「いざやろう!と思ったら無性に掃除がしたくなったり!」
丹生谷「あるある〜!」
勇太「あれなんでだろうね?」
丹生谷「自己啓発書読んで、うおー!俺なら世界を変えられる!と思っても、明日その気がすっかり消えてたのに似てる」
勇太「分かる!分かる!分かる!あれ深夜テンションかな!」
丹生谷「私ね、勉強も並行して行ってるんだけど、教科書に一単元2ページじゃなくて、
3ページで一区切りされてるのを見ると、
できない罪悪感の重さからまぶたが重くなって寝てしまうのよ!翌朝見ると頬に肘の赤みがくっきり!」
勇太「あはははは/// あったあったあった!ちょっと仮眠すると3時間ぐらいぐっすり」
丹生谷「それ自制心弱いわよっふふ!夏休みの夜ってよくない?深夜まで寝ても何時でも起きていいもん」
勇太「あれはゲームし放題の特権だよな!
目覚まし時計の鳴る前に脅されたように目が覚めて心臓がバクバク鳴るのが耐えられないんだよ!」
丹生谷「なんで分かるのー!!?胸がキュッと痛むと吐き気がしてくるのよ!
夜ラインしてるからなんだけど。あ、そうそう、ラインで既読ついてないと不安になるわよね!」
勇太「友達だから返信しなきゃって切羽詰まって、まるで囚人のように既読がついて返信をもらうまで疑心暗鬼になる......」
丹生谷「ほんといやよねー!時間帯考えて寝かせてほしい!しなかったらはぶりとかしてくるって聞いてるからねー」
勇太「これだから人間関係は!」
丹生谷「わしらは老害になったのぅ」
勇太「ははは!!」
丹生谷「はははっ あ、車内車内!静かに」

丹生谷「富樫君、宿題や勉強を一人でやると寂しくなるのよね」
勇太「まぁな。友達いても夜には一人になるけど、やってる最中に周りが気になっちゃう」
丹生谷「でしょー!電話やラインで人の声が聴きたくなるのよ」
勇太「だよな!俺もまとめサイトで有名人が叩かれてるコメント見て安心するよな」
丹生谷「えっ......。それ富樫君だけじゃない?見てるんだ。 キモッ......」
勇太「(なんで辛辣な結果になるんだよ......)」

勇太「丹生谷ってコツコツ派?テストの2,3日前で徹夜する派?」
丹生谷「徹夜でできるとか頭どうにかしてるわよ!一週間前よね!」
勇太「え......」
丹生谷「えっ?」
勇太「テスト一週間前になるとさ、とうとう来るんだーって恐怖心とワクワク感でドキドキするよな」
丹生谷「わかるわー!そのために1日は24時間しかないから1ページでもやっておこうという気になって借金を減らすのよねー!」
勇太「へっ......?逆だろむしろ。
怖いから何もしなくて2,3日間近に火の車になりながらやり遂げるのがいいんだろ!罪悪感でするゲームが乙な味」
丹生谷「はぁ!?意味わかんない!?2,3日で終わるわけないじゃない!!!」
勇太「一週間を勉強に捧げるほうが気が狂うだろ」
丹生谷「そうやって小鳥遊さんの勉強アシストできないでしょ!」
勇太「教科書パラパラめくるだけで1日10分だろ!それで頭に入るじゃんか!」
丹生谷「入らない!少な!」
勇太「勉強は時間じゃない!質だ!」
丹生谷「そんなんだから小鳥遊さんを理詰めで攻略しようとするんでしょ!」
勇太「うっ......」

丹生谷「あと1駅ね」
勇太「ああ、疲れた。こんなに盛り上がれるとは思ってなかった」
丹生谷「そうね......」
勇太「夏休みの宿題って無駄だよな。あんなに量があって。ただ書き写す苦行で頭に入るかよって。ははは」
丹生谷「まぁ富樫君だからじゃない......」
勇太「......。あのさあのさ!!!授業に眠たいときにテスト出すぞと言われると目が覚めるんだけど、その内容覚えられてなーい!」
丹生谷「そういうのをバカって言うのよ。寝る人いるの?」
勇太「うっ......。えっと、えっと。作者の気持ちをさあ、考えろって言われても、あんなの無理だろ!エスパーか!!!!!」
丹生谷「問題文見なさい。富樫君って、意外に「バカ」だったのね。見直したわ」
勇太「(なんで一度話題が終わったものを続けると冷めた目線で見られるんだろう......)」


丹生谷「あ、着いたわ。出ましょう」
勇太「どこに行くんだよ」
丹生谷「それぐらい事前に調べなさい」
勇太「(無茶ぶりだ......)」

7 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:14:21.25 ID:YDitP8hM0


丹生谷「4番出口がいっかな」
勇太「どこいくの?」
丹生谷「人気のないところよ」
勇太「丹生谷、初めて?」
丹生谷「4番に行くなら初めてかな〜。ってか駅大きすぎ。富樫君、何か話してよ」
勇太「(さっきのさっきで無茶ぶりすぎるだろ!)」

勇太「夏休みも終わるよな〜。9月になってほしくないよな〜」
丹生谷「私はもういいわ。これ以上勉強地獄を繰り返すなんてごめんよ」
勇太「俺9月からイメチェンしようかなって、迷っているんだよ」
丹生谷「くすすっ。ダークフレイムマスターになるの?」ニコニコ
勇太「ちゃうわ/// そのセリフを言っていいのは六花だけな覚えろ///!
ほら、8月って30日もあるからここで何も変わってないと無駄な日数を過ごしたと思われる」
丹生谷「あー。私もあったなー。でも結局自分に戻っちゃうのよねぇ」
勇太「クール系なんかどうかな」
丹生谷「えっ......。似合うー!にあうーーー!!!絶対やって!!!」
勇太「お前バカにしてるだろ!」
丹生谷「また変な富樫君を生で見られるとかもうないからねー!ふふっ」
勇太「わ、話題変えようか/// えっと......9月で特に嫌なのが、校長先生の長い話」
丹生谷「あ〜」
勇太「あれ誰が得するんだよ!校長先生の自慢話より、俺たちが蒸し焼きになってることを理解しろよ!!!」
丹生谷「あ〜思い出したくなかった!せめて聞いてほしいならクーラー付けて頂戴!」
勇太「しかも座らせてくれないし、座らせても尻が痛くなるぐらい話をされる」
丹生谷「時計の針が遅くなる」
勇太「ぷーーーー」
丹生谷「いや、だってー!」
勇太「校長先生に殺意芽生える。言いたいならぬいぐるみにでも言ってろ」
丹生谷「そういえば、家庭訪問あったじゃない。あれ、小鳥遊さんどうなった?」
勇太「どうなったって。あれ、ドキドキするよな。普段の悪行、してないけど、
例えばこの前寝て注意されたのを誇張で表現されないか不安で不安で。って言ってた」
丹生谷「担当ナナちゃんでしょ。さすがに許してくれるわよ!」
勇太「んで、案の定六花の点数の悪さを指摘された。六花が十花さんに報告したら電話口でみっちり叱られてたそうな」
丹生谷「でも、ダーリンがいるから大丈夫よ」
勇太「言うな///」
丹生谷「一夜漬けのダーリンかっこいいぞー!」
勇太「お前まだ根に持ってたのかよ......」

丹生谷「あ、4番出口ね」
勇太「できるだけ場所近ければいいなぁ。階段気を付けような」
丹生谷「ねえねえ、ふふっ///」
勇太「?」
丹生谷「あのね/// クスクスッ/// え、ちょっと待って///面白い話が」
勇太「なになに?」
丹生谷「深夜私ね友人と電話していたんだけど、面白くて爆笑していたら、なんか工事の音がしたのよ。窓閉めてるから。
うざいなーと思ったらますます音大きくなって、そう思ったらセミだったの」
勇太「へぇ」
丹生谷「友達の声も聴きづらいぐらいミンミンミンミンいるのが気になって、
窓開けたんだけど網戸じゃなくてその上にいるから追い払えなかった」
勇太「どうなったの?」
丹生谷「それがね/// 友達の声もとうとう聞こえないほど大きくて、イライラしすぎて「黙れうるさい!」って言ったら、
セミが飛んでいったの。一息ついたら、同時に電話口で「ごめん......」って」
勇太「やばすぎだろ!!!!!!誤解されたじゃんか!!」
丹生谷「あはははは/// そうなのよ!!これ絶対嫌われた!なんで鳴くのよ///」
勇太「その友人とはもう仲直りした?」
丹生谷「ううん。2,3日前のことだからまだ。おかしいでしょ!!!私に対するいやがらせかっての!!!」
勇太「あはははははは///」
丹生谷「ありがとう/// こんなに笑ってくれて/// 楽しいー///」


地上

勇太「駅から出たぞー!で?どこらへんにする?」
丹生谷「えーと、人通りが少ないところで、大きな広場なところね」
勇太「あるのかよ」
丹生谷「仕方ないでしょ。そこしかできないんだから。ほらさっさと探す」
勇太「うわっあっつ」
丹生谷「あつー。8月の終わりとはいえ暑すぎるわ」
勇太「残暑消えてほしいよな。もうやる前からやる気が出ないよな」
丹生谷「はぁ!?何言ってんのよ?」
勇太「ごめんごめんごめん!!!学校とかそういう意味で、な」
丹生谷「本当に告白したいの!?そんな風に見えないけど」
勇太「したいですぅー!!したいですぅー!!!(めんどくさい......)」
8 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:16:00.91 ID:YDitP8hM0
丹生谷「歩きましょう。さっさと終わらせたいの」
勇太「(歩道狭いな......)丹生谷、あのさ、電車で脇の臭い人このところいるじゃん。あれ何とかしてほしいよな」
丹生谷「そうよね。死んでくれって感じよね」
勇太「さすがにないだろ」
丹生谷「で?」
勇太「俺がこの前乗ったらあまりにも異臭で......」
ききーっ
丹生谷「きゃっ!ちょっと自転車!」
勇太「ああ、大丈夫か? でな、その時の吐き気がおえっときてな」
丹生谷「うん......」
勇太「胃を押さえると楽になって」
丹生谷「きゃっ!あ、すみません、すみません」
勇太「大丈夫か? でなその時にさ、」
丹生谷「......」
勇太「移動しようとするとスマホ落としちゃって、拾おうとすると」
丹生谷「......」
勇太「その異臭を放つ人が拾おうとしたので、すかさず奪って笑顔で対処したんだよ。あいつバカだったなー」ははは
丹生谷「と が し く ん!!!!!!!」
勇太「はいい!」
丹生谷「見て分かんない!?歩道危険なのよ!何が「大丈夫か?」よ!バカはそっちでしょ!」
勇太「え?」
丹生谷「なんであんたが壁沿い......。あ、分かった。
あんたデートに対するエスコートがまるでなってない!!!サルの方がよっぽど賢明!!!」
勇太「また何かしました......?」
丹生谷「壁沿いじゃなくて白線のほうが自転車も歩行者もぶんぶん飛び交って危ないの!
それを臭いとか臭いとかわけわかんないつまんない話するより、気遣いをなんとかしてよ!」
勇太「そうだけど壁沿いのほうがむしろヤバいだろ......」
丹生谷「はあ?どこが?」
勇太「ほら壁沿いを歩いたほうが、う、う......ウン......がな。そう思って」
丹生谷「え......。はぁ......。とにかく白線歩いておとりになりなさい!!!」
勇太「ごめん」
丹生谷「これぐらいもできないとか、彼氏失格よ!」
勇太「復唱します。デートのお約束条項その2 彼氏たるもの白線側を歩く」
丹生谷「そう。もう一回」
勇太「彼氏たるもの白線側を歩く」
丹生谷「うん、そういうこと。分かった?」ニコッ
勇太「うん。ありがとな」ニコッ
丹生谷「もうかわいいんだから/// 守りなさいね/// 轢かれるわよ」

勇太「渡ろうか」
丹生谷「今なら、大丈夫ね」

数分後

勇太「この住宅街にはなさそうだぞ」
丹生谷「でも人いないわね。帰省?」
勇太「帰省ってもう終わったろ」
丹生谷「ふふふっ」
勇太「右曲がろう。確か広くて、大きくて、人気のない場所......」
丹生谷「なさそうね......」
勇太「(詰んだな......)あ、蚊ってうざくないか?血を吸ってくるやつ」
丹生谷「いるわね。うざいし、キモイデザインだし、もうやだ」
勇太「潰したら手から誰かの血がでてうわああああああ」
丹生谷「そうそうそう!!!気持ち悪いの!死骸の足だけ残ってるのとか、
でかいバージョンあるじゃない、クモみたいに。もうそれ見ただけで親呼んで泣いちゃう!!!クーラー全開で布団敷いて防御態勢よ!」
勇太「よほど嫌いなんだな......」
丹生谷「ぷーーーーーんって音聞くでしょ!あれ聞いただけで不安でイライラで眠気吹っ飛んだわよ!!!!殺してやる!!!って」
勇太「手で叩き潰したと思ったら別の場所にいたり」
丹生谷「あー!いや!もう顔も見たくない!お母さんに最新のスプレー買ってもらったの!誰か召使雇いたいわ」
勇太「でもゴキブリよりはましだ」
丹生谷「そりゃましよー。あ、富樫君ゴキブリ倒せるの?」
勇太「いやむり......。外に出ていくようドア開けて」
丹生谷「なっさけないわね〜!これじゃ役に立たないじゃない!」
勇太「いつの間に丹生谷の部屋におじゃますることになってんだよ!」
丹生谷「見てよ」
勇太「ん?」
丹生谷「太ももの真ん中にでかい粒あるでしょ!これかゆいの!!」
勇太「うわっ赤い (掻いたのか?)」
丹生谷「掻いても掻いても気になって、勉強どころじゃないの!」
勇太「なんで蚊って太もも刺しにくるんだろうな (丹生谷の太ももふっくらしてるな)」
丹生谷「私の脇にも刺されたとき、町で歩いているからかゆくてかゆくて仕方なかったの!!!脇あげると、はしたないだろうし」
勇太「(太ももむっちりしてる......)」
丹生谷「うわっ。チッ。富樫君、蚊が!!!!」バシンッ
勇太「いった!!なにすんだよ!!!」
丹生谷「変な視線感じた......」
勇太「(こいつ......)」
9 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:18:33.96 ID:YDitP8hM0
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「(どうしよう。話題尽きちゃった)」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「なぁ、爪の白い部分ってネイルマトリックスって言う。かっこいいよな」
丹生谷「......」イライラ
勇太「......」
丹生谷「......」イライライライライライラ
勇太「(やばい!やばい!怒ってる!怒ってる!!!)」
丹生谷「......」イライライライライライラ
勇太「(あーもうイライラしてきた。俺だって散々話したんだから我慢しろよ。
調子にのるなよ!!! 状況変わらん!あーイライラするー!)」頭ポリポリポリポリポリポリ
丹生谷「ちょっと!ちゃんと頭洗ってんの!?フケ飛んできてるわよ!!!」
勇太「当たり前だろ暑いんだから!お前こそ話がないからってイライラすんなよ!」
丹生谷「えっ......。富樫君、くさくない?」くんくん くんくん
勇太「おい......いや......!」
丹生谷「なんかくさくない? 脇、変なにおいがする」くんくん くんくん
勇太「ほんとかよ......」
丹生谷「脇あげて」
勇太「......うん......」ヒョイ
丹生谷「くんくんくんかくんくんくん」
勇太「やあぁぁああ///!!!」
丹生谷「もうやーね///男の子なんでしょ我慢しなさいよ///」
勇太「恥ずかしい......」
丹生谷「ほらじっとして」腕ガシッ 香水シュッ
勇太「ひゃああん/// 俺丹生谷の子供じゃない......」
丹生谷「反対側も」
勇太「うん」脇見せ  シュッ
丹生谷「くんくんくん。うんいいにおい」
勇太「恥ずかしい......。俺のことどんな臭いしてた?」
丹生谷「獣の臭い。くっさー///」
勇太「いやだー/// 覚えないでよそんなことー///」
丹生谷「半袖でくさいのが悪いんでしょ!ワキガ!」
勇太「ごめんなさい......」
丹生谷「頭もシュッシュッしてあげようねー♪」
勇太「うわあああん/// やあん/// やめて///」シュッ シュッ シュッ 頭わしゃわしゃ
丹生谷「くんくん 良い匂いになったわねぇ〜〜〜」
勇太「俺毎日洗ってる方だと思ったのにな〜」
丹生谷「富樫君、普段から歯磨きしてる?お風呂入れる?私も一緒にお風呂入ってあげようか///」
勇太「うわあああああ/// そんなことされたら高校生男児として終わりだろーーー!」
丹生谷「屈辱極まりない?///」
勇太「くんくん くんくん 香水だらけ/// 脇から丹生谷の香りがするー///」
丹生谷「きゃー!富樫君さいってー///」


駐車場

勇太「あ、でかい駐車場。誰もいないし、ここがいい?」
丹生谷「そうね!ぴったし。ただ夏の日差しヤバいから、ヤバくなったら避難しましょ」
勇太「青空すごいな。さすが8月」
丹生谷「私、日傘おいて来たの。誰かさんの告白の邪魔になるだろうから、ね?」
勇太「分かった分かった。早急に帰ろうな!」
丹生谷「じゃ、練習に入りましょうか」

勇太「六花への告白だよな......なんか緊張する」
丹生谷「え!まだ決めてなかったの!?」
勇太「決めてないからお前を頼りにしたんだろ」
丹生谷「ああ......。はぁ......。玄関から帰った「あぅ〜ゆうた〜!」はい、結婚!」
勇太「できるか!!?」
丹生谷「うっさいわね〜あんたB型?」
勇太「六花が玄関から帰った矢先にプロポーズするほうが無理難題だろ!もっとこう、デート」
丹生谷「どこでデートするの!?」キラキラ
勇太「見るな!見るな!....../// 以前、橋の下だったから、過去最高にきれいな場所、でなきゃ沖縄や北海道の先端か、自宅でしたい」
丹生谷「ああ〜〜〜ああ♡」
勇太「(もういっそのこと死んでしまいたい......///)」
丹生谷「そうか、TPOによるのね。じゃあ、択一したプロポーズ無理よね......」
勇太「そ、そこを何とかお願いします!丹生谷様!」
丹生谷「ええ......。あ、いいこと思いついた!!!」
勇太「えっ?」
丹生谷「ようするに普段からプロポーズする気持ちで接すればいいんでしょ!愛の気持ちを裏で溜めて、本気にバー!と」
勇太「できるかよ!?......ということでもないな」
丹生谷「一般的なプロポーズの言葉知ってるといいんじゃない?」
勇太「う〜ん。でも、それをする人がいないし〜」
丹生谷「わたし!わたし!」
勇太「あとで脅してきそう」
丹生谷「はぁああああ!?せっかくゲルゾニために宿題やめてここまで来たのに、その恩を忘れるだぁ―!!!!」グイィッ!!
勇太「ぐるじいよ、にぶたに.......」
丹生谷「するならする!しないならしない!どっち!?」
勇太「する......」
丹生谷「よしっ!じゃあ決まりね!!!!!」
10 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:20:38.50 ID:YDitP8hM0
勇太「なんてプロポーズすればいいですか?」
丹生谷「ふふ〜ん。感謝の気持ちを普通に伝えたら女の子なんてノックアウトよ!」
勇太「(言うのも恥ずかしいけど、聞く方も恥ずかしくないのかな......///)」
丹生谷「いつも○○してくれてありがとう〜、でいいのよ」
勇太「平凡過ぎない?」
丹生谷「ねぇねぇ。ダークフレイムマスターくんの〜告白のセリフが聞きたいな♡きゃは♡」
勇太「お前面白がってやってるだろ!こっちは真剣なのに!」
丹生谷「いいからはよー」
勇太『六花へ。いつも一緒にいてくれてありがとう。登下校楽しいよ。編み物得意でびっくりしたよ。
六花の作ってくれた料理がすごくおい......あいつ料理作れなかったよな。
邪王真眼の力の覚醒に付き合ってくれてありがとう。宿題一緒に付き添ってくれてありがとう。
困ったとき肩を叩いてくれたときは泣きそうになったよ。これからもずっとそばでいてください。貴方の初めてのキスをください』
丹生谷「あは〜〜〜〜〜いや〜〜〜〜〜〜ん♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡ 心がムカムカくる〜///」
勇太「ああああああああああああ!!!!!!言いたくなかったのに!!!!!」
丹生谷「富樫君素直すぎて、聞いてる私が照れちゃう/// これは没ね/// 笑っちゃうっはははははははははははははは///」
勇太「そ、そこまでおかしくないだろ///!!!」
丹生谷「ひ〜〜〜いっひっひっひ/// ちょっと言っていい///」
勇太「なんだよ」
丹生谷「ど う て い あはははははははははっははっははは!!!!」
勇太「童貞でいいだろ///!!!笑う要素一つもねえだろ///!!!」
丹生谷「はぁ......。はぁ......。うん。これは没ね。
じゃあ、素直すぎて富樫君ダメなのよ。つまりキザなセリフを言うのがベストね」
勇太「お笑いじゃないんだぞ!人の告白笑うな!」
丹生谷「いや、違うのよ。あんた素直すぎて心の揺さぶり方がまるで下手なの。
だからあえて心を隠した、あんたが得意な中二病で披露することがベストだと思ったの」
勇太「......。分かった」
丹生谷「そう。じゃ、お願い」
勇太「......。いくぞ」
丹生谷「うん......///」
勇太『俺でいいの?』
丹生谷「......終わり?」
勇太「うん」
丹生谷「さっきよりよりダメになったわ。もっとかっこつけて///」
勇太「そういうのは卒業したの///」
丹生谷「いいから/// 中二病の富樫君も結構かっこいいと思うわよ。たぶん」
勇太『俺は君のことしか見てないぜ......///』
丹生谷「あ、いいわね!!」
勇太『お前のためなら死んでやる!!!』
丹生谷「くっさ!」
勇太『お前のいない人生なんて考えられないさ』
丹生谷「外国くっさ」
勇太『お前と一緒にいられるぐらい、頑張るからな!』
丹生谷「嘘くさい(笑)」
勇太『急にお前の声が聞きたくなって』
丹生谷「......」
勇太『俺の前で、強がんなよ』
丹生谷「......」
勇太『俺はずっと君のことを覚えているよ......』
丹生谷「......///」
勇太「......///」
丹生谷「......///」
勇太「どうだ?」
丹生谷「ぷくくくっ」
勇太「うえっ」
丹生谷「あははははは//////////////////////////////// 中二病!!!中二病!!!」
勇太「悪いかよー!頑張ったぞ!」
丹生谷「うん/// なんかドキッときた。きもい!ははははは」
勇太「(俺で遊んでやがる......!)」

丹生谷「ねえ/// 壁ドンして///」
勇太「だからしない!遊びだろ!」
丹生谷「とがしくん/// とがしくんじゃないと......だめなの♡」
勇太「えっ......。 (からかって......る......のか)」
丹生谷「駐車場の壁で」
勇太「ん。来たぞ。で、壁ドンってなんだっけ?」
丹生谷「告白したいけどその勇気がない女の子のために、男子が察して、壁に手をつけるやつ!!!」
勇太「(さっき散々バカにされたし本気で脅してみよ) ああいいぜ!俺丹生谷にしか夢中になれないんだぜ☆」ダンディ声&低い声&イケメンボイス
丹生谷「まぁ///」
勇太「出来るだけ目を合わせるぐらい近くでやろうぜ☆」
丹生谷「ふふふっ/// バカみたい///」
勇太「いくぞ、マイハニー。(やってやらああああああ!!!)」ドンッ!!!!!!!
丹生谷「きゃあ///」
勇太『俺の嫁になれよ』
丹生谷「あ....../// あ....../// ああ......///」
勇太「へっ?」
丹生谷「あああ......//////////」
勇太「あ......///」
丹生谷「......///」
勇太「......///」
丹生谷「......///」
勇太「ごめん///」
丹生谷「......///」
勇太「....../// (なんか変な雰囲気になっちゃった......///)」
11 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:22:31.13 ID:YDitP8hM0
勇太「えっと......ごめん/// 休憩しよう。そばのマンションにあるベンチに座ろ」
丹生谷「そうしましょ....../// はあ〜あ。あつ〜い」
勇太「着いたー。いや〜疲れた〜」
丹生谷「寄って」
勇太「チッ。」ペットボトルごくごくごく
丹生谷「ん......んまい!」ペットボトルごくごくごく
勇太「ぷはー。あのさ、正体不明でたいした理由もないっての分かる状態で、六花に嫌われたことがある。
あっちいってくれて、悲しかったな。あれなんだろな?」
丹生谷「ま〜た富樫君いじめたんでしょ〜」
勇太「してないわ!」
丹生谷「ん〜」
勇太「十花さんがいたころ、十花さんも激怒で、お前は何も知らない奴だって罵られてさ」
丹生谷「十花さんも嫌うやつ?......あ、私、分かっちゃったかも!」
勇太「なに?」
丹生谷「ええっと......富樫君には内緒。聖域」
勇太「不倫とか、別れとか、関係ある?」
丹生谷「ないない。でも......言っちゃっていいのかな....../// 私の口から言えない///」
勇太「本当に大丈夫なやつか?」
丹生谷「むしろ男の子で知る人はいないわね......」
勇太「?」
丹生谷「でもなんであんた知らないのよ」
勇太「?」
丹生谷「お月さんが昇って来たの」
勇太「はぁ!?」
丹生谷「小鳥遊さん......生理」
勇太「................................................////////////////////」
丹生谷「うん、ほんと」
勇太「六花が。あの六花が?」
丹生谷「10歳児と接してるわけじゃないんだから分かりなさいよ!」
勇太「でもあの一件しかないんだぞ。俺に六花来るとき大抵元気な顔で、そんな素振りない」
丹生谷「ああ〜。せっかく小鳥遊さんが休養しているときに、強引に訪ねてきたんでしょ!」
勇太「あ......。......なあ丹生谷、生理のときの女性ってどう扱えばいいんだ?」
丹生谷「はぁ!!?/// 最低!!!!!はぁ......。薬飲ませたり、彼氏なりの気遣い、したらいいのっ。ネットで調べて」
勇太「なんとなく分かった」
丹生谷「実は私もね、持ってるの。もう終わってるけど」ガサゴソガサゴソ
勇太「まさか......」
丹生谷「じゃじゃーん!!!」♡♡♡ナプキン♡♡♡
勇太「うわっ!」
丹生谷「常に4,5枚持つポリシー。何かあったときのために持っておくと便利!銃の弾よ♪」
勇太「丹生谷も、いつもしてるの......?」
丹生谷「や〜ね!女の子はみんなそうなのよ!」
勇太「そうなの!?」
丹生谷「女の子が笑ったときに口抑えるシーンあるじゃない?あれって口が恥ずかしいんじゃないの......漏れたの」
勇太「股から血が?」
丹生谷「黙れ/// だからトイレ頻繁に行くようになったら合図」
勇太「一見清楚な女の子もふりして股から血がポタポタ流してるのか......。おえっ.......。
ところでさ、俺男の子だし......恥の概念あるのか?」
丹生谷「はぁ!? 富樫君は、そういう目で見る男の子じゃないよ!!!」
勇太「あっ......」
丹生谷「犬畜生以下のワンちゃんに欲情されても何とも思いませーん!」
勇太「わああああああああ!!!!」
丹生谷「ハッ!私といることをありがたく思いなさい!」
勇太「いつかお前を泣かせてやる!.......まぁ生理のこと、分かった。ありがとう」
12 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:25:39.81 ID:YDitP8hM0
丹生谷「ほんとに?じゃあ練習しましょ」立つ
勇太「ここでー!?」
丹生谷「うぅぅぅぅ。いったーーー。いたたたたたたたた!!!!!」しゃがみ
勇太「あはははははははは!!!!!やらせやらせ!!」
丹生谷「あ、いたっ。マジでいたい!富樫君、助けて!」
勇太「あははは!ガチでやらせしてもしらけるわ!」
丹生谷「違うのよ。本当に痛いのよ......。始まった」
勇太「えっ......。うそだろ」
丹生谷「いたっ......。やばい、お腹、いたいいたいいたい!!!はぁああ!!」
勇太「な......救急車呼ぼうか?」
丹生谷「いい......」
勇太「でも......。(「薬飲ませたり、彼氏なりの気遣い、したらいいのっ。」)」
丹生谷「......」
勇太「大丈夫?薬飲んだ?」
丹生谷「だいじょばない......。頭痛い......」
勇太「(彼氏なりの気遣い......) 頭さすってあげようか?」
丹生谷「......」
勇太「(腕で丹生谷の頭を抱えるように、手で癒す)」腕ギュ 頭なでなで
丹生谷「......」
勇太「大丈夫?」なでなで
丹生谷「うん......。奥がいい」
勇太「(俺の胸に丹生谷の顔が埋もれるように深く抱いて後頭部をさする)」ダキッ なでなで
丹生谷「とがしくん......」
勇太「喋るな」なでなで
丹生谷「......」
勇太「......」なでなで なでなで なでなで なでなで
丹生谷「......」
勇太「......」なでなで
丹生谷「.......」
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「もういい」
勇太「ふぅ......。大丈夫?立てる?」立つ
丹生谷「大丈夫。一人で立つ」立つ
勇太「もう休む?」
丹生谷「あの......大丈夫」
勇太「治った?」
丹生谷「これ......演技だから......。嘘」
勇太「大丈夫か!よかったぁ......」
丹生谷「そ、そこまで心配しなくてもいいじゃない!」
勇太「いや、目の前で死なれた方がいやだったから」
丹生谷「.......。あのね、その......。生理は7日間前後、頭や腰に腹パンされたような痛みと、
そ......その/// 下に針でささった痛みが走るから、小鳥遊さん看病してあげてね......。
遊園地の予定変えて俺と一日室内デートしよって言うの......惚れると思う......」
勇太「うん......なんか悪かったな」
丹生谷「あ......えっと。ほら、告白したいんでしょ!さっさと戻るわよ!」


駐車場

勇太「(まずい、微妙な雰囲気になってしまった)」
丹生谷「富樫君。脇、男臭い」
勇太「ええっ!?まじ!もう!?」
丹生谷「なんつーか獣の臭い。くすすっ。
ねえねえ富樫君さっきの要領で小鳥遊さんを抱いて見せてよ!ここで実演してもいいと思う!!!」
勇太「するか///!!?」
丹生谷「そうね、もっと手っ取り早く、体を触る......」
勇太「あのさ。気にしてることあるんだけど、女の子ってどんな人に惚れやすいのか分からない」
丹生谷「私はイケメンみたいな人が好きかな〜」
勇太「お前のいうイケメンってどんな人なんだ」
丹生谷「なんでよ///」
勇太「丹生谷って六花と違って一般的な解釈できるから、的確なアドバイスできると思って」
丹生谷「少女漫画チックな男の人が好きよね」
勇太「丹生谷、頼む!お前じゃないと女子の目線がまるで分からん!」
丹生谷「う〜ん。私のイケメン像ね〜」
13 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:27:14.58 ID:YDitP8hM0
「イケメンファンクラブに入ってない奴がキタガワ君と一緒になるなんて100年早いわ。恥を知りなさい!あはは!」
「北川君......」ぽとぽと......
「みなみー!」ヘリコプターブロブロ
「北川君!」
「おい俺の女に何かやったらただじゃ済まさねーからな!」シュタッ!
「北川君......!」
「泣くなよ。せっかくの美しい顔が台無しじゃねーかよっ」
「北川君......」
「みなみ......」
「北川君、かっこいい///」
「みなみ!」あはは

あはは

あはは

あは......

勇太「は?」
丹生谷「あはははははははははははは!!!!!!!!!!」
勇太「はぁ!?」
丹生谷「全然似てない!全然似てない!イケメンって言うほうが無理ある!」
勇太「いや、ヘリコプターを所持する少女漫画のほうがまず異端だろ!結局金じゃねーか!」
丹生谷「体が動くからいいんじゃない!アクションが全て見栄える!!!」
勇太「どうせ俺はイケメンじゃないよ......」
丹生谷「かわいいは、正義!」
勇太「ブサイクは、犯罪!」
丹生谷「ブサイクは、犯罪!」
勇太「ははは!」
丹生谷「ははは!」
勇太「言ってて悲しくなるよ......」
丹生谷「あら顔が無くても、性格のイケメンなら、ウケるんじゃない?」
勇太「まぁ......」
丹生谷「富樫君なら、なれるよ!」
勇太「......あ、ありがとうございます///」

丹生谷「性格のイケメンでしょ。気遣いよ。小鳥遊さんと手を繋いだことはあるの?」
勇太「あるよたくさん」
丹生谷「まぁ///」
勇太「でも、手を繋ぐまでが怖い。変な目で見られないように状況工夫しているけど、
千切られたこともしばしば。乙女心が分かんなくて」
丹生谷「うーん。性的に見られたとか?」
勇太「いや、緊張MAXでむしろ手が震えてる。
きっと話が続かなくて強引に手を引っ張るところやっちゃったからそれ覚えてるのかなって」
丹生谷「体の触れ方に問題あるのね。男の子なんだからしっかりしなさいよ!」
勇太「知ってるよ......」
丹生谷「そうね!はい!」
勇太「は?」
丹生谷「手、繋ぎなさい」
勇太「そういうのは、彼女とやりたい」
丹生谷「逃げないでよ!」
勇太「逃げてない!......恥ずかしい///」
丹生谷「はぁ/// 本番でそうする気?だからおてて震えるんでしょ!はい!」
勇太「うう......うぅ......ごめん......///」ギュッ ブルブルブルブルブルブルブルブル
丹生谷「うわっ!きしょい!」
勇太「はい!握れよ」
丹生谷「」ギュッ
勇太「」握り
丹生谷「ふふふっ....../// あったかい///」ギュッ
勇太「......///」ギュッ プルプルプル
丹生谷「あのねえ?一つ言っていい?」
勇太「なんだよ!」
丹生谷「私のこと大事にしてくれてありがとう///」
勇太「(あ......///やっちゃった!あの丹生谷と手を結んじゃった!!)」プルプル......ピタッ
丹生谷「富樫君の手、ごつごつしてかっこいいね」
勇太「......バカ!不意打するな......///」
丹生谷「にぎにぎ///」
勇太「にぎにぎ///」
丹生谷「あらっ。うまくできたじゃん!」
14 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:29:00.97 ID:YDitP8hM0
勇太「ありがとう!!今日は色々ためになった!」
丹生谷「次は腕ね!ぶらぶらしてるときに、自然とするのがマナー」
勇太「まだやるんかい。じゃ触るぞ......。っていってもこれデートじゃないだろ。不自然」
丹生谷「そうね。じゃ駐車場を歩いて周りながらしましょ」
勇太「いっちに いっちに」トコトコトコ
丹生谷「運動会じゃないんだから!もっと寄って!歩くの遅すぎ!はい!絡めて!」トコトコトコ
勇太「」腕ギュ
丹生谷「違うでしょ!自然に抱くの!」
勇太「ダメ出しが多い」
丹生谷「何か言った!?」
勇太「......」トコトコトコ
丹生谷「......」トコトコトコ
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「......///」腕ギュ
丹生谷「おおっ///」
勇太「(恥ずかしいよ///)」
丹生谷「(これが普通なの///)」
勇太「」腕ギュ 手握ぎ 手にぎにぎにぎ♡
丹生谷「あはー♡」
勇太「喘ぐな/// 言わないだろ!」
丹生谷「富樫君のやっているつなぎ方って、恋人つなぎっていうのよ///」
勇太「......///」
丹生谷「......///」
勇太「もっと腕絡めたほうがいい? おっぱいに当たったら、怒る?」
丹生谷「殺す///」
勇太「きゃーーー///」
丹生谷「ほらー富樫君/// もっと絡めなさいよ///」ギュウウウウウ
勇太「やめて/// やめて/// 殺される///」
丹生谷「練習だもん。死刑付きの/// ほらっ。こけちゃうわよ離れすぎて///」
勇太「やめろーーーー///」

丹生谷「ふ〜ん。ま、いいわね」
勇太「(胸が怖いから肩に寄り添う形だけど頭が近い)」
丹生谷「あ、富樫君、止まって」
勇太「うん///」
丹生谷「その/// 闇の炎に、なんだっけ?」
勇太「なんで!?」
丹生谷「富樫君のこと思い出しちゃったー♡」
勇太「....../// からかってんのか!......やみのほのおに抱かれてきえろ」
丹生谷「え〜仕方ないなぁ。じゃあ練習ね。抱く練習」
勇太「お前狙ってやっただろ」
丹生谷「そんなに強制されたら、断ったらなにされるかわかんなーい♡」
勇太「見てくださいみなさん。猫被ってるってこういうこと言うんですよ」
丹生谷「被ってないにゃ〜♡」

丹生谷「はい。抱け」
勇太「本気で!?ダメダメ!!!俺が好きなのは六花だけなんだよ!」
丹生谷「でも本番で〜」
勇太「あ〜その流れいいから!」
丹生谷「むぅ!」
勇太「(やばいやばいやばいやばい!!!!!!丹生谷が怒っている!!今日のこと言いふらされて殺される!!!)」
丹生谷「富樫君!はやく!」
勇太「OK!丹生谷、こい!」
丹生谷「は!?何お殿様気分なのよ!」
勇太「違うのか?」
丹生谷「男の方から抱いてくるもんだし!そして練習なのよ!!!分かる!?」
勇太「(お殿様気分なのはどっちなのか) はぁ…...。やるよ。あっ。ところでどうやって抱けばいい?」
丹生谷「ほらーーーーー!!!!ほら!」
勇太「はいはい。俺が悪うございました」
丹生谷「そうね、私は抱かれるとしたら/// ええっと/// 腰を抱かれると安心する。優しくね? 腹はNGよ!殺す!」
勇太「分かった。......するぞ」ダキッ
丹生谷「きゃっ///」
勇太「(猫被った演技は相変わらずだな......。えっと、腕を腰に回して)」
丹生谷「やだっ///」
勇太「やだってどうすんだよ/// (やばい丹生谷の顔が今までにないぐらいめっちゃ近づいている!!!)」
丹生谷「そうよ/// もっと強い方が好まれるかな///」
勇太「分かった」
丹生谷「富樫君、息......匂う///」
勇太「しかた///」
丹生谷「」くんくんくん
勇太「うわっ///」
丹生谷「うん/// 黙っとく///」
勇太「(俺だって勘違いされないから言ってないだけで、丹生谷の香水と口の匂い、好き......。
そのヘアクリップ、かわいいな......///)」
丹生谷「胸、当たらないようにしてくれてるのね/// そういうの、好き///」
勇太「....../// 別に///」
丹生谷「この配慮をデートに生かしてくれたらいいのにね///」
勇太「......///」
丹生谷「ごめんね///」
勇太「(嫌味か///) お尻触っちゃダメ?///」
丹生谷「鼻噛み千切るぞ///」
勇太「(かわいさに反して怖すぎ///)」
15 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:31:17.25 ID:YDitP8hM0
勇太「(とっても近くで見ると鼻筋が奇麗......外国人みたい)」触り ツー
丹生谷「きゃっ///」
勇太「鼻、奇麗だな」
丹生谷「ケアしてるからまぁ嬉しいわ。ありがと」
勇太「モデルさんみたい。丹生谷、アイドルなれるんじゃないのか?」
丹生谷「いやいやアイドルなんて自意識過剰の集団じゃない/// それに私の器じゃ無理よ」
勇太「そうか。でもなれるぞ」
丹生谷「富樫君だって」鼻 ツー
勇太「…..///」
丹生谷「何顔真っ赤にしてんのよ/// 結構私と同じぐらい高くない?///」
勇太「うん…...///」
丹生谷「....../// こういう雰囲気......好き///」
勇太「いや......///」
丹生谷「もう惚れちゃダメなんだからね///」鼻ツンッ
勇太「あ....../////////」
丹生谷「もー/// 練習続けるわよ/// この単純/// そうね、見つめる訓練、しよ///」
勇太「見つめ合うの!?」
丹生谷「この姿勢で目を合わせるの」
勇太「さすがに六花に悪いだろ」
丹生谷「恋人の練習でしょ!」
勇太「でもさすがにダメ///」
丹生谷「そう」
勇太「いや、でもいいかもしれない」
丹生谷「とがしくん?」
丹生谷の瞳をただ見続ける。無垢で潔白だった。
彼女の瞳がくりくり動く。近くで見れるため小奇麗な鼻息も良く思える。赤く染めた顔を見ると俺も蒸発していく。
丹生谷「」じっ
勇太「」じっ
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「......」
丹生谷「......」
勇太「......///」
丹生谷「......///」
勇太「......///」
丹生谷「......///」キュン♡
勇太「(かわいい......///)」ドキッ
丹生谷「......///」
勇太「......///」
丹生谷「......///」
勇太「(キスしたい......///)」ドキドキドキドキ
丹生谷「......///」
勇太「......///」ドキドキドキドキ
丹生谷「......///」
勇太「......///」ん〜
丹生谷「......///」
勇太「......///」ん〜
丹生谷「ちょっと!///」
勇太「あっ....../// ああああ/// なんてことしてんだ俺―!」
丹生谷「キスはダメでしょ///」
勇太「....../// あ。ごめん、あれ、俺っておかしい///」
丹生谷「もう/// しっかりしなさいよ///」
勇太「うんっ (なんでこんなことやったんだろう......///)」
16 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:32:53.86 ID:YDitP8hM0
丹生谷「そうね、富樫君危ないから、告白の練習に戻しましょ///」
勇太「すまん///」
丹生谷「あ、前半の続き思い出したんだけど。はっきり言ってあの告白、
イケメン喋りでも普通でも、心に響くものじゃなかったのよ。普通に好きって言ったらいいわよあんた」
勇太「でも世界一かっこいい告白したい......」
丹生谷「その告白の基盤が揺らいでるから問題なんでしょ!」
勇太「なあ、俺どうすればいい?」
丹生谷「普通に、六花、好き、を大声で叫んだらいいんじゃない?」
勇太「あまあまカップルか!恥ずかしいわ///」
丹生谷「青春ってそんなもんじゃない///」
勇太「......///」
丹生谷「さ、あついんだしさっさとやりなさい」
勇太「まって......俺の本気を出す」
丹生谷「うん......」
勇太「りっかー。好きだ―」
丹生谷「声が小さい!」
勇太「りっかああああああああああああああああ!!!!好きだ!!!!!!!」
丹生谷「きゃっ!びっくりするでしょ!!!考えて!!」
勇太「りっかーーー。好きだ―」
丹生谷「棒読みじゃ心がこもってないわよ!」
勇太「りっかふうううううううううう!!!」
丹生谷「ふざけるんじゃないわよ!告白でふざける気!?」
勇太「りっがあああああああああ!!!!!!」
丹生谷「うるさい!!!ドラマチックじゃない!」
勇太「はぁ......はぁ......はぁ......」
丹生谷「どう?小鳥遊さんに熱い気持ちこもった?」
勇太「疲れた」
丹生谷「男の子でしょ。頑張りなさい!」
勇太「とにかく、恐怖心が消えたような気がする」
丹生谷「電話が鳴っても強引にキスできるみたいに?」
勇太「ああ!魔力が全身に籠った全能感を感じる!」
丹生谷「じゃ、この調子で告白できるわね」
勇太「待った!......やっぱり心配。練習させて」
丹生谷「分かったわ。.......はい」
勇太「六花のことが好きです!」
丹生谷「......分からない」
勇太「は?」
丹生谷「ねえ......と、富樫君。六花をにぶたにって言い換えてほしいなって。
告白するときのドキドキ感が、小鳥遊さんじゃ......分からないの」
勇太「それって不倫だろ」
丹生谷「分からないのよ!......分からないの......」
勇太「つまり、声の声調ならわかるけど、
その真意を六花で映すと、他人に思えて告白チックに聞こえるか分からないってこと?」
丹生谷「そうそう!」
勇太「......」
丹生谷「......だめ?///」
勇太「あとで言いふらしたりしない?お前こういうの好きだから」
丹生谷「うん......」
勇太「ダメダメな俺に色々なことを教えてくれて感謝してる」
丹生谷「いいの!?」
勇太「勘違いするなよ!好きとかそういう意味じゃないからな」
丹生谷「うん......」
勇太「にぶたにー好き......」
丹生谷「なにそれ!?ちっさ!いやがらせ?」
勇太「恥ずい///」
丹生谷「もっと頑張んなさいよ!」
勇太「丹生谷―好きだ―!」
丹生谷「もっと大きく!」
勇太「にぶたにいいいいいいいいいい!!!!大好きだ!!!!!!!」
丹生谷「あっはっは/// うふふ///」
勇太「丹生谷、好きだ!」
丹生谷「......///」
勇太「......どうした?」
丹生谷「......いいかも/// 合格」
勇太「やったーーーーー!!!ありがとな。丹生谷」
丹生谷「ううん/// 当たり前でしょ///」
17 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:35:19.24 ID:YDitP8hM0
丹生谷「ところで富樫君、唇の練習は///」
勇太「するかー/// 本末転倒だろ///」
丹生谷「かわいいー♡」
勇太「いくらなんでも、それやっちゃおしまいだろ」
丹生谷「じゃ、指キスする?」
勇太「キス?」
丹生谷「こう、富樫君の唇に〜指を当てるの!流行っているらしいわよ!やって見せてよ!!!」
勇太「俺が!?/// 恥ずかしいって/// (それに丹生谷の唇に当てるって犯罪だろ///)」
丹生谷「いいからやりなさいよ///」
勇太「いや、恋人とやれよ///」
丹生谷「ううん......富樫君がいい」
勇太「どういう意味だよ///」
丹生谷「さあね/// じゃ、私から行くわ」
勇太「やっぱやめよう///」
丹生谷「ほ〜れ人差し指だぞ〜!」
勇太「キスぐらい真面目にやれ///」
丹生谷「やる気!?///」
初めてのドキドキ。丹生谷のそばに来てちょっとダンディな顔つきでかっこつけながら、
丹生谷に富樫君♡と言われた後、俺はつい恥ずかしくて目を閉じてしまった。
でも唇は対照的に勝手にふっくら尖っていく。その寝顔をくすっ♡と笑われ恥ずかしく、
丹生谷の荒い息遣いがかわいいなって思う。少し時間が立つと、
人形のような小さな指でできた冷たい人差し指が俺の唇にかかる。心臓が高まった。
恋のキューピットにイタズラされた気分。
愛のまごころがこもったような指の押し方に心がむずむずしてにやけてしまった。
このほのかな温かみから丹生谷の指の跡にキスされた感じが心から泉のように湧いてきて///
丹生谷「ひひっ/// 終わったよ///」
勇太「なんか......やばい!」
丹生谷「柔らかかったよ/// 男って感じが///」
勇太「やばい......ドキドキする......」
丹生谷「え......なんか私......ドキドキしてきた......いやーん♡」
勇太「こらやめろよ///」肩ポンッ
丹生谷「ひひっ/// なんか心ムカムカしてきたんだけど♡」
勇太「(聞いてるこっちが変な気持ちになる///)」

丹生谷「次は私からしたいの」
勇太「で、どうすればいいんだ?」
丹生谷「ちょっと。あの/// 私のこと/// 森夏って呼んで///」
勇太「(丹生谷!!!?え!!?俺のこと誘っているのか!?嘘だろ/// 
いや、演技だから演技で付き合わせようと思って。
でも夢が無いよな。いや、夢があったらそれこそ破局。心臓がドキドキするー!!!!)」ドキドキ
丹生谷「私も富樫君のことゆうたって呼ぶ♡」
勇太「(こいつの場合本当に好きかどうかわかんねえ!!!) うん。えっと///」
丹生谷「ふふっ......うん///」
勇太「森夏///」
丹生谷「きゃあ/// あの///   ゆうた///   ......なんかキャラ被りしてるみたい」
勇太「新鮮味を感じない」
丹生谷「ガーン!がっかり!」
勇太「なんでだよ///」
丹生谷「あの。私も告白の練習したいんだけど。その後でいいかな?」
勇太「ええー気になる/// お前の恋って!?」
丹生谷「えっと/// ただ私の受ける言葉を待っていればいいの。富樫君が社会人って設定で」
勇太「なにやるの?」
丹生谷「それはね、秘密。いくわよ」
勇太「うんっ」
丹生谷「ふぁああ!!おかえりなさいあなた!今日も一日ありがとう!」
丹生谷「ご飯にするー///」
丹生谷「お風呂にするー///」
丹生谷「それとも/// あ・た・プウーーーー!はははははっ!」
勇太「自爆すんなよ!俺も恥ずかしくなるだろ///!!」
丹生谷「いやーだー!恥ずかしい!!!」
勇太「恥ずかしいなら最初からするなよ!!」
丹生谷「だってやってみたかったんだもん!恋人と言えばこれでしょ!!」
勇太「だけど!!心が、かぁあとなるじゃないかどうしてくれるんだよ!」
丹生谷「いいじゃない。仮でも彼氏なんだしー!」
勇太「だ・め・だ・ぞ!つんっ」
丹生谷「やだぁ!ふふっ♡」
18 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:37:09.65 ID:YDitP8hM0
勇太「次......」
丹生谷「あ、指キス」
勇太「今度は森夏にか。人差し指でいいか。こう」
丹生谷「もっと奥に、できれば唇の近くに。そうそう」
勇太「え、間近すぎないか。は......恥ずかしいんだからな。もう今回だけだぞ」
丹生谷「うん......。目を瞑って」
勇太「......」
丹生谷「んーーー///」
勇太「......///」
丹生谷「チュッ♡」
丹生谷の醸し出す香からすぐに近づいてくる距離が分かった。
猫のように温かい体温が俺の鼓動をドキドキさせる。
鼻と鼻がぶつかり合うほど近い中で、俺の乾燥した人差し指の肉球が、
温かくねっとりとした一度付いたらへばりつく丹生谷の唇に吸い込まれる。
遊びでも罪悪感がすごくて怖くて目を瞑っていたが実際に間接でもキスすると、
キスしたって第一印象で頭の情報が空白に飛ぶ。心臓が一瞬小さく固まる。これが女の感触か。
俺の指キスに押されそうになり彼女の唇の中へと本気で触れてきそうな威圧を感じたのか柔らかい唇を固くされ押し返される。
だがそれゆえに肉に埋もれてしまった。
もう二度とない一瞬が永遠に感じられたその愛で埋まった唇から俺の指を離すと、彼女は唇マークのとがらせをやめる。
そして俺の人差し指を唇の唾液に湿らせて。
丹生谷に一度チュッと簡易投げキッスされた後、俺から後ずさってはちゃめちゃ笑顔になった。
丹生谷「へへっ」
勇太「あったかい。いい......!」
丹生谷「いいでしょ。なんかドキドキしない!?」
勇太「ドキドキが止まんない!なにか後ろめいたことやるっていい気分になるな!これが恋なのか!」
丹生谷「そうなのよ!犯罪なのよ恋愛は!これがいいのよね!私もドキドキしちゃった!」
勇太「へえー!これが......!体が変になってる!ごめん恋しちゃったかもしれない!」
丹生谷「きゃー!ダメじゃない!もう恋しちゃダメなんだからね!そんなゆうたにはラブラブに抱いて絞めちゃうぞ」
勇太「......されてもいいかもしれない!!」
丹生谷「もうゆうたのエッチなんだから!もう遊んであげないぞー!」
俺の湿った人差し指は空気の張りつめて冷たくなり、血の中に侵食していく気を味わう。
でもこれよくて気持ち悪くて、舐めたら俺になるから。
勇太「」ペロッ
丹生谷「えっ......」
勇太「リップの味がした......」
丹生谷「きゃあああああ!!何やってんの!」
丹生谷は片手で俺の人差し指を手で巻くように握り、片手で一瞬俺の唇を押さえつけようとその近くまで押さえた。
すりすりと俺の指先を彼女の温かみのある汗のつく手でこすり拭きとろうと必死だ。なんか指で抱かれてるみたい!
丹生谷「ダメじゃない!それは......結婚してからの、お楽しみで。半場犯罪!」
勇太「なんか森夏のこと素直に見られない......///」
丹生谷「なによそれっもう。勝手に惚れないで///ダメよダメ!」
勇太「お前がやったんだろ///」
丹生谷「もうゆうたのエッチ///」
勇太「森夏も///」
丹生谷「ねえ......私、ゆうたの赤ちゃん産みたい......」
勇太「はっ......?」
丹生谷「うっそー♡」
勇太「......。黒歴史建築士一級の俺が命じる。忘れろ」
丹生谷「なんで♡」
勇太「後々後悔する」
丹生谷「ダークフレイムマスターの過去に苦しむゆうたのほうがよっぽど後悔してるー♡」
勇太「そうじゃないだろ!」
丹生谷「ふふふっ」
勇太「ははっ」
丹生谷「......。えっとね。変、私の顔?」
勇太「俺もというか、幸せすぎて俺もおかしくなりそう!これ癖になる......!」
丹生谷「やだぁ〜!またしろってことなの!チューは終わり!今日はこれでおしまい!」
勇太「違うー!変態さんじゃない〜!紳士でありたい」
丹生谷「ふふっ。でも罰として〜今日は特別でもいいんだけどね♪」
勇太「しないって!やったら人生ヤバイから///」
丹生谷「ふうんむっつりさんだぁ。いつか化けの皮はがしてやろうかしら♪」
勇太「ダメだってわかってるくせに///あ〜あ森夏がそういうやつだとは思わなかった、もっと清楚だと思ってた」
丹生谷「ゆうたも性に強欲だとは知らなかったし。私の中のイメージガタ落ちだな〜」
勇太「でもそんな森夏に支配されたいし守りたい。へへっ真正面から言うと照れる///」
丹生谷「もう、やだ〜/// ふふふっ」腕トントンッ
勇太「ふふふっ」腕トントンッ
19 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:39:22.86 ID:YDitP8hM0
勇太「さあ帰ろうか」腕ギュ
丹生谷「やっとコンクリートジャングルから出られるんだー。暑い」腕ギュ
勇太「何話す?歩いても退屈だろうし」
丹生谷「そうね!富樫君の恋バナが聞きたい!」
勇太「森夏......」
丹生谷「やめて!丹生谷でしょ!馴れ馴れしいわよ。もう終わったでしょ!」
勇太「切り替えはや!」
丹生谷「部活のみんなで好きな子いる?」
勇太「いるわけないだろ!仮にいるって言って今ここで告白するかよ!」
丹生谷「ほんとう?」
勇太「......。六花一筋だ」
丹生谷「やだぁ。プププ」
勇太「やめろ!!地味に悶え死ぬからな!終わり!!」
丹生谷「でも、どうせ嘘なんでしょ。俺には六花がいるんだー!とか言っちゃって、
裏で呼んで抱いてはあんなことやこんなことを!」
勇太「してないわ!絶対してない!神に誓ってない!」
丹生谷「あ〜、怪しいわ〜。こりゃ調べないといけないわ〜ねえ浮気男さん?はははっ!」
勇太「丹生谷、あの、いくら俺が怖くないからって、挑発するのはやめたほうがいい。癖になるぞ」
丹生谷「あんただからやってんじゃん。何バカなこと言ってんの?」ニヤッ
勇太「ムッカ!」
丹生谷「何質問してもいいの?」
勇太「どうぞどうぞ!赤っ恥かかせてやるぞ!」
丹生谷「私にはさ、わかんないから教えてほしいんだけど、小鳥遊さんのどこがいいの?」
勇太「えっそっち!?それ聞く?ん〜。なんていうかな〜。ほっとけない」
丹生谷「ほっとけない?」
勇太「うん。いっつも自覚ないのか中二病で俺の殺したい黒歴史を勝手に遊んでくるわ、
謎の言葉で言って意味わかんないし、
過去の俺思い出して心がキュってなるし周り困らすし数学で追試数回受けるバカだし、
ドジな面も関わるの面倒だし毎回事件起こすし。
なにか俺に苦情くるたびにあいつのせいなんだよないっつも。
でもな、あいつだけ特別なんだ。なんていうかこう今を真っすぐ見ている。
真剣に遊んで真剣に笑って。我先に組織と戦っては勝利して俺にニコッて笑ってきて、
ただのままごとなのに凸守と死闘の覚悟を決めたり。
俺が悲しいときも何も言わないでただじっと側にいたり、
困ったら私でもいい?って不安顔で言ってくるし。
俺がいないとあいつどうしてるか不安で夜も眠れなくなるんだよ。
でもな、あいつの心理状況を見ると、懐かしいものを感じるんだ。
心と心が共鳴し合うというか、俺もこうだったらいいなってー」

丹生谷は頬を赤らめて指先を口に抑え、俺の愛の理由に心が響いているようだ。
丹生谷「ん〜!」
勇太「やめろ!やめろ!!そんな顔すんな!」
丹生谷「愛が長い(笑)」
勇太「悪かったな!」
丹生谷「へえー。富樫君そんな人だったんだ。あの富樫君が〜そうだったんだ〜」
勇太「あ〜!言わなきゃよかった!」
丹生谷「はははっ!いやいや悪くないって!」
勇太「くっそ!恥ずかしい!」
丹生谷「悪くないわよ。富樫君の思う気持ちキュンときちゃった。
あ〜大事にされてるな〜って思って。いつか結婚できるんじゃない?」
勇太「あ、ありがとう」
な、なんだよ。急に優しくされるの嫌なんだよ。今まで敵だったくせに。
俺は照れくさくて顔を意図せず反らしている。
丹生谷「そうなんだ〜。ほんとに小鳥遊さん好きなんだ」
勇太「だから、ごめんな、期待へし折っちゃって」
丹生谷「じゃあ私のことどう思ってるの?」
勇太「は?」
丹生谷「私はどう?」
勇太「えっ?かわいいってこと?OK?」
丹生谷「うん」
勇太「本人の前で言えるか///」
丹生谷「......」
勇太「けほけほっ/// え〜と、好き」
丹生谷「えええええええええ!!!!!富樫君!!!富樫君!!!」
勇太「ちゃう!ちゃう!大きい声を出すな!!!」
丹生谷「だってだって!好きだって!」
20 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:41:51.34 ID:YDitP8hM0
勇太「違うんだ、友達として好き」
丹生谷「まぁそうよね。あんたに乗るの楽しい!」
勇太「丹生谷って、結構頼れるところあるからさ。面倒見がクラスで一番いい」
丹生谷「え〜/// あんがと///」
勇太「あ、聞きたいことあるんだけど、丹生谷、好きなタイプあるの?」
丹生谷「う〜ん。このこと内緒にしてくれない?」
勇太「分かった」
丹生谷「そうね〜。ないって言ったら正しいのか〜。優しい人?」
勇太「ふ〜ん」
丹生谷「あと、守ってくれる人。......もっといそうだけど、そんな人かな///」
勇太「イケメンとか金とか、拘らないんだ〜」
丹生谷「あ、忘れてた!あ〜そうそう!!イケメンいいわよね〜!
イケメンでしょ!筋肉!金持ってる!果ては夢の専業主婦!!!あ〜〜〜抱かれたいわ〜!!!」
勇太「夢が無い......」
丹生谷「特にイケメン!透き通る鼻筋!ぱっちりとしたお目目!
一見かっこいいけど、近くで見たらかわいい系男子、私大好物なの♡」
勇太「ジャニーズみたいな?」
丹生谷「そうそう!!!TVでね、KAT-TUNとか関ジャニ∞にいる男子が喋っている口を見るとドキッとくるー!!!」
勇太「はぁ......そうかよ」
丹生谷「なによそれ!」
勇太「丹生谷も所詮人間なんだなって」
丹生谷「イケメンが目の前にいるから好きになるのよ。富樫君だって美人好きでしょ」
勇太「はぁ!?俺はな!顔で女を選ぶなんて最低だと思うぞ!心だろ!」
丹生谷「架空ぐらい夢抱いちゃいけないわけ?じゃあ、クラスで地味な例の○○ちゃんと話しかけて見てよ」
勇太「えぇ......やだろ......」
丹生谷「ほらほら〜〜〜ブスに価値ないでしょ」
勇太「すまん......認めるわ」
丹生谷「憧れてるの!イケメンな彼氏と偶然出会ったのち恋に落ちるそんなドラマみたいな恋愛してみたいわぁ♡」
勇太「そんなこと言ってたら一生ないんじゃないか?」
丹生谷「あんたはいいわよね!小鳥遊さんに夜景の綺麗な橋の下で告白したんじゃない!俺は六花が好きだ―!!!」
勇太「思い出させんな///」
丹生谷「私ね、東京ラブストーリーみたいなドラマチックなデートしたいー!」
勇太「もういいからこの話題やめよう」
丹生谷「あのね!主人公の同級生の男性が、
主人公の片思いしていた女性に突然のキスをするシーンを偶然目撃したショックでその場で佇んでいて。
だけど、主人公の横にいたヒロインが笑って彼を連れまわし、
心で泣いている愚痴の声を聞いても絶えない笑顔を見せてくれるの!!
彼女の顔で明るくなった彼は、夜空の綺麗な場所で、昔の同級生の時代を打ち明けていくのよ!!
帰り道の東京タワーの道のほとりで寂しさを嚙み締める二人の甘い雰囲気がもう最高で!!!」
勇太「だから知らんし!」
丹生谷「別れ際去っていくときにヒロインの「かんちー!」「かんちー!」って声がきゃーーー♡♡♡♡♡♡」
勇太「(黙れ!死ね!)」
丹生谷「そういう恋愛してみない?」
勇太「いや、もう俺は終わったから。六花で結構です」
丹生谷「いいじゃない!楽しい!」
21 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:44:07.40 ID:YDitP8hM0
勇太「丹生谷。あの。俺、イケメンかな」
丹生谷「え!!!?ええ......ええ、言いにくいよう///」
勇太「いや。言えよ。ブサイクなんだろ」
丹生谷「う〜ん、部屋に誘われても、悪くない顔かな/// って。私何言ってるんだろう///」

なにこれ!?普段なら俺のこと人情無視して犬とかヒト扱いしているし、
ゴミって言ってくるんだと思ってたけど、なんか照れてるし!?イケメンのこと否定しないし!?
え、マジで。なんか俺顔赤くなってる!?まさかあいつ、俺のことを......

もしかしてだけど

もしかしてだけど......

もしかしてだけど

もしかしてだけど......

これって
にぶたにしんかが
ひそかに
おれに

惚れてるんじゃないのーーーー!!!!!!!!!!!!!!
惚れてるんじゃないのーーーー!!!!!!!!!!!!!!


丹生谷「ないわ」
勇太「ですよね......」
丹生谷「でも、顔は良いわよ。ジャニーズに入れるぐらいはかっこいい」
勇太「えっ......///」
丹生谷「小鳥遊さんも面食いで付き合いに来たんじゃないの!?」
勇太「俺、そんなに顔いいか///」
丹生谷「でも惜しいのが〜優柔不断なところ、あと臆病な所、ゴミね」
勇太「うっ......」
丹生谷「あ。ねえ、そういう富樫君こそ好きな女性のタイプってなに?」
勇太「ええ〜なんだよ/// 言いづらい///」
丹生谷「気になるから言っちゃいなさいよ!」
勇太「まず背が高い人、甘えさせてくれる人。あと......胸の大きい人」
丹生谷「うん?」
勇太「以上。恥ずかしい///」
丹生谷「え!!!?は!?ちょっと待って!あんた小鳥遊さん好きよね!?なんも入ってない!!」
勇太「本当は最初は丹生谷が好きだった......///」
丹生谷「はぁああああああああ!?」
勇太「てのが最初。六花と出会ってから違くなった」
丹生谷「ああ、そう。でも、好きなタイプじゃないじゃん?」
勇太「......六花の、心にさ、惹かれたんだよ!悪いかよ!?」
丹生谷「ひゅーひゅー。ひゅーひゅー」
勇太「はいはい黙れ/// でも六花の肉体にないことはないな......でも言いにくいことだし」
22 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:46:29.42 ID:YDitP8hM0
丹生谷「なになに教えて!?」
勇太「丹生谷にドン引きされるから嫌だ......」
丹生谷「え〜!!教えてよ〜!」
勇太「うぅ......」
丹生谷「なに恥ずかしがり屋の少年のマネしてるのよ!」
勇太「誰にも言わない?殺さない?」
丹生谷「うん言わないから。富樫君のこと一番分かってるの私じゃないの」
勇太「少々エロい。社会的に殺される」
丹生谷「いいわよ/// なーに?照れてんの///」
勇太「当たり前だっつの。俺の気持ちを考えろ!」
丹生谷「大丈夫よ。私達、仲いいじゃない?ね?」
勇太「ありがとな」
丹生谷「ふふっ」
勇太「......うん。じゃ、耳を貸して」
丹生谷「うん」
勇太「......///」
丹生谷「......///」
勇太「......///」ひそひそ
丹生谷「......///」







勇太「妊娠したらおっぱいが大きくなるから」ひそひそひそひそ


丹生谷「ぎゃあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
勇太「ああああああ!!!!!!!!」
丹生谷「やあああああああああああ!!!!」バシッ
勇太「いたい!!!」
丹生谷「きゃああああああああああああああ!!!」バシッバシッ
勇太「いたい!いたい!いたい!うそ!うそ!」
丹生谷「きゃあああああああああああ!!!!!」バシッバシッ
勇太「いたっ......いたい......」
丹生谷「あああああ!!!!!!!!」バシッ
勇太「       」
丹生谷「あああ!!」バシッバシッ
勇太「   」
丹生谷「あぁ......!」バシッバシッバシッ
勇太「 」
丹生谷「はぁ......はぁ......はぁ......」
勇太「」

丹生谷「こっち見ないで!」
勇太「この凶暴女―!」
丹生谷「見ないで!見ないで!寒気走った!!!!」
勇太「信じてたのに!」
丹生谷「信用にも限度あるわよバカ!!!」
勇太「俺だって、顔がかわいくて、おっぱいがボインで、腰がむっちむちで、尻が大きい女性が好きだよ!」
丹生谷「開き直った......!もうアレね。あんたに色気づいてた私がばかだったわ。富樫君、日ごろそういう目で見てたの?」
勇太「......」
丹生谷「うわぁ......。最低っ!」
勇太「男だって常日頃から女のことしか考えられないんだよ!」
丹生谷「あんたなんかね〜死んじゃえばいいのに!」ゲシッゲシッ
勇太「いたいっ。いたいっ!」
丹生谷「あ、富樫君、お口開けて」ガシッ グイッ
勇太「」パクパクパクパクパクパクパク
丹生谷「カァア......ペッ!」
勇太「んんんー/////////!!!!(お口に変なの入った///!!!)」
丹生谷「ああっ。きもち」
勇太「けほっ。けほっけほっ」
丹生谷「こっち見ないでくれる?へ ん た い」ゲシッゲシッ
勇太「(怖いよー!!!)」ニヤニヤニヤ
丹生谷「うわっ。喜んでる、きもー」
勇太「違うって!」
丹生谷「あんた生きてる価値ないんじゃない?」
勇太「はぁ......。はぁ......。はぁ......。」ゾクゾクゾクゾク
丹生谷「はぁ......。そんなに好きなら、じゃあくみん先輩と付き合えば?」
勇太「性格が、ちょっと......」
丹生谷「あははっ!」
勇太「はははっ!」
丹生谷「......。見るな!キモい!!!変態!変態!けだもの!強姦!強姦おじさん!!!」
勇太「うるっせーな......。だからな!最初......丹生谷のスタイルに、惹かれた」
丹生谷「ひいいいいいいいいい!!!!きもーーーーい!!!」
勇太「(よしっ!この勝負勝った!)」
23 : ◆pkD6GEA.uY [saga]:2018/08/29(水) 19:48:25.21 ID:YDitP8hM0
丹生谷「」じー...... 胸サッ
勇太「」じー......
丹生谷「」胸サッ
勇太「え、と。あのさ話変わるけどさ、どうして女の人って金髪でバイクに乗っている人に惹かれるんだ?」
丹生谷「きしょ......」
勇太「......」
丹生谷「おっぱい見るな。スカート見るな。貴方一体何を考えているの!?」
勇太「えっと」
丹生谷「顔見るな!きゃー!!!!」
勇太「じゃどこ見て話せばいいんだよ!?」
丹生谷「きゃーーーーー!!!犯されるー!!!!!!!!!」
勇太「やめろ!誤解されたらどうすんだ///」
丹生谷「ねえ、さっきまで何の話してたっけ?」
勇太「小鳥遊さんのほかに好きな人がいるかって話」
丹生谷「あ!そうそう!」
勇太「(なにか嫌な予感)」

丹生谷「ん〜。くみんかわいい?」
勇太「うん」
丹生谷「えー!かわいいって言ったあ!!!」
勇太「違う!違う!顔が好みなだけで性格がダメ」
丹生谷「まさか富樫君!えっ!」
勇太「いやいや違うって!無口であまり関わらないけど好き。
だけど顔は好きってだけで、あとスタイルもいいし俺のハートにドストライクだし、
あと母性溢れる感じ?がいいってそれだけ。失敗したときも笑って許してくれそうで......あれ?思ったより好きだ」
丹生谷「あー。あー!あー!」
勇太「違う!違う!やめろ!落ち着け!」
丹生谷「顔もいい。体もいい。性格もよほど悪くはない......はは〜ん富樫君、ちょっと私とかつ丼食べに行こうか」
勇太「そうじゃないっての!!六花が本当に好きだ!本当に好きだから。愛してるんだ!その領域まで行ってないの!」
丹生谷「どうだかねえ、分からないよ〜大切な妻を差し置いてこんなに長所あげるのなかなかないと思うんだけどな〜」
勇太「うん!わかった!わかったから!く・み・んはブス!」
丹生谷「あははは!ははははははは、
ちょっと待って、あっははははは!おかしい!おかしい!お腹が痛い!あははっはっは!やめてよ!はぁ、はぁ。......ぷっ」
うっ......屈辱。ごめんよ、くみん。
丹生谷「うんうん分かった。真っ白だね。ありがとう富樫君」
勇太「ありがとう。でもこのこと話すなよ。それだけでいいから、すごく感謝してる」
丹生谷「え〜気分次第でぽろっと言っちゃうかも。うっかり」
勇太「だからやめろって言ってるだろ!」
丹生谷「じゃあ〜。あ!あのね、この件はみんな内緒にしてほしいんだけどね。ここだけの話、あいつ嫌いなのよ」
勇太「えっ?」
丹生谷「ただ寝てるならいいんだけどね、起きると皆くみんに構うじゃないわいわい。
なんでただ寝てるってだけなのにあんなにちやほやされるか分かんないの。
バカでサルな男はともかく全員集まるなんて。別に運動部で頑張ってるわけじゃないのにさあ。
おまけにあいつのスタイル見てよ。ムカつくでしょ。
日ごろただぼーっと寝てるだけなのに意味わかんないどうやったらあんなにスタイルもいいの?
私も学級委員長なりかけしたし努力してるのに不公平!私みたいだったら地位も友達もみんな取られてたほんっと怖いの」
勇太「同族嫌悪ってやつ?」
丹生谷「そうそうそう!!!それ!!私みたいに運動家だったら即潰してたわ〜」
勇太「そんなのひどいじゃないか!!」
丹生谷「分かってないな〜。私の居場所がなくなるのよ!かわいそうだとは思わないの!!」
勇太「絶対ない!金輪際ない!!いくら何でもそのセリフを喋っちゃいけなかった!お前の好感度......だだ下がり」
丹生谷「はぁ!?」
勇太「死ね」
丹生谷「かわいそうじゃない!!」
勇太「かわいそうじゃない!!」
丹生谷「かわいそうじゃない!!」
勇太「かわいそうじゃない!!そんなに元気なら他でもやっていけるだろ!」
丹生谷「うっさい!」
勇太「お前はそんなか弱い女の子だったのか?」
丹生谷「えっ?」
勇太「可愛い。反論されるとすぐ赤くなる。
丹生谷ってそういう弱さ見せる可愛い一面あったんだな〜おどろきだー。さっきのお返し」
丹生谷「ひゃっ///」
だんだん丹生谷の顔が肌色からトマトみたいに蒸発した。
丹生谷「もうバカ!!」
肉づいた柔らかい手でパシッと頬をはたいた音が、空高くこだました。
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