佐天「事象を拒絶する能力かぁ…」

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92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/11/14(水) 11:24:10.47 ID:Uu/DFVsPo
おつー
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/08(火) 23:46:34.03 ID:xerWhdja0
更新しようと思ったら年越してしまった
春上さんは違う形で一応登場させるつもり
姉妹編、アイテム編、0930事件までは書く予定ですがいつになることやら
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/14(月) 23:29:16.02 ID:eimy/OeL0
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カエル医者「とりあえず全員の検査は終わったよ」

佐天「それで、どうでした?」

カエル医者「事故の影響はほとんど見受けられなかったよ」

初春「よ、良かったぁ…」

白井「やりましたのね!」

カエル医者「保護という形でしばらく入院はしてもらうけどねぇ」

美琴「まぁ、そりゃあんなことがあったものね」

カエル医者「あの子たちのいる病室に寄ってから帰るかい?」

佐天「…」

佐天「木山先生に、子供たちはちゃんと無事でしたって伝えたいから」

佐天「もう一回ちゃんと会ってから帰りたいです」

美琴「佐天さん…」

カエル医者「わかった、じゃあ案内しよう」



95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/14(月) 23:42:05.33 ID:eimy/OeL0



カエル医者「ここだね」

佐天「どれどれ…」ガララッ




「……なの」



白井「!?」

白井「誰ですの!?」

春上「え、、えと…」

カエル医者「君はここで何をしていたんだい?」

春上「わ、私は…」

初春「あ、あれ?もしかしてその制服…」

佐天「私たちと同じ、柵川中学の!?」

美琴「ちょ、どういうことなの?」

春上「あ、怪しいものじゃないの!!」

白井「その発言がすでに怪しいですの…」ジトォ

春上「ほ、本当なの!!」

佐天「ほうほう」

佐天「まぁまぁ、言い分を聞いてみようじゃないかい」
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 00:14:50.29 ID:IpbcJ/p60

春上「声が聞こえたの…」

美琴「声って…」

春上「絆理ちゃんのなの」

白井「いったいどういうことですの?」

初春「つまり、精神感応の能力者ってことですよね?」

春上「そういうことなの」

春上「どうしてだかわからないけど、絆理ちゃんの声だけはとてもよく聞こえるの」

春上「最近ずっと苦しそうな声だったけど、それが止まったと思ったらここの病院にいるってさっき声が聞こえて…」

春上「勝手に入ったらいけないってわかってたけど、心配で…」

白井「そういうことでしたのね」

美琴「色々ありすぎてちょっとピリピリしてたわ…」

初春「うーん、話はわかりましたけど、学校で全然見かけたことないですね」

春上「実は転校生なの」

佐天「て、転校生…!?」

カエル医者(全く、ここは喫茶店じゃないんだけどねぇ)
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 01:48:01.21 ID:DPhkB/lL0

白井「詳しい話はあとで聞くとして…もういい時間ですし、一緒に帰りませんの?」

白井「えーっと…」

春上「あ…」

春上「春上、衿衣なの…」

美琴「春上さんも一緒にどう?」

佐天「ですね、帰りながら話しましょっか」

初春「さすがにここだと、お医者さんも迷惑そうですし…」

カエル医者「全く…」

カエル医者「じゃ、僕は仕事があるから先に行くね」トコトコトコ

美琴「私たちも帰ろっか、春上さん」

春上「…はいなの!」
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 02:11:28.83 ID:iVssgKUu0
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佐天(で、結局春上さんが転校してきて、枝先さん達は元気になり)

佐天(木山先生もどうやら釈放されたみたいで…)

佐天(ちょっと前の私じゃ思いもよらなかったことが最近じゃたくさん起こってる)

佐天(あんなに欲しかった能力も、いざ持っちゃえばなんら変わりないのかなって思ったり)

佐天(ま、まだ御坂さんみたいに使いこなせてはないけど…)

佐天(いつかはあんな風に…)


佐天「なんちゃって」

佐天「さ、今日も学校頑張りますか〜!!」



バリバリィ



佐天「あ、あれ…」ビリビリ



ドサッ

99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 02:28:03.59 ID:UQOmH18+0

白井「きぃいいいぃ」

白井「初春はどこで油を売ってますの!?」

白井「わたくしに全部押し付けるなんて、ありえませんの!」

白井「レベルアッパー事件からもう3日も経ってますのに!」

白井「まだ報告書を一枚も提出できてませんの!!」

美琴「まぁまぁ、ほら、春上さんも困ってるだろうし学校に馴染めるように手伝ってるんじゃないの?」

白井「それにしても遅すぎですの!!」

白井「全く、初春はやっぱり風紀委員としての責任感が足りてませんのもっとこう訓練を」ブツブツ

美琴(これは初春さんも大変そうね…)


初春「す、すみません遅れました…!!」

白井「う〜い〜は〜る〜?」ゴゴゴゴゴゴ

初春「ひえっ」

白井「いますぐこの報告書のデータを見つけ出してくださいますの…?」

初春「わ、わかりましたっ!」カタカタ


美琴「事件があるたびに報告書報告書って大変よねぇ」

白井「仕方ありませんの、同じ事件を繰り返さないためにも大事な業務ですのよお姉さま」

白井「ですわよね、初春?」

初春「もちろんです!全力でやらなきゃいけない大事な業務です!」

白井「よろしい」

美琴(風紀委員ってのも難儀なものよね〜)

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 02:40:35.50 ID:UQOmH18+0

白井「で、春上さんはどうですの?」

初春「どうって、どういうことですか?」カタカタ

白井「学校には馴染めそうか、ってことですのよ」

初春「担任の先生が配慮してくれて、同じクラス、ルームメイトにしてくれましたから」

初春「きっとこれから楽しくなるはずです」カタカタ

白井「そう…それは良かったですの」

美琴「帰り道話した感じ、控えめだけど良い子っぽかったわよね」

初春「それが良い人なんですよ〜春上さん」

初春「実はこの前」

白井「初春、手が動いてませんわよ」

初春「ぐ…す、するどい…」

白井「このわたくしを欺けるとでも?」

美琴「初春さんに同情するわ…」

美琴「あれ、そういえば佐天さんは?」

初春「うーん、なんか学校お休みしているんですよね〜」

初春「あんまり休んだりしないんですけど」

白井「おおかた風邪でも引いているんでしょう、後でお見舞いでも行きますわよ」

初春「それならおいしいたい焼き屋さんがあるのでそこに」

白井「そのまえに。しっかりやることは終わらせてからにしますのよ?」

初春「わ、わかってますって…」ゲッソリ





101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 02:53:37.11 ID:UQOmH18+0





初春「あーーー、やっと終わった…」

初春「指がちぎれるかと思いました」

白井「全く、二人でちゃんとやれば一日で終わるものを」

美琴「まぁまぁ。終わったんだからいいじゃない」

白井「んもう、お姉さまったら初春に甘いんですから」

美琴「そ、そんなことないわよ」

美琴「ただ佐天さんが心配なだけっていうか」

美琴「覚えたての能力を連続使用って案外きついのよね」

美琴「その反動で熱でも出てるんじゃないかなって思って」

白井「まぁたしかに、その説はありますわね」

初春「いまだにちゃんと解明されてませんしね〜」

初春「佐天さんならピンピンしてるような気しかしませんけど…」

初春「一段落もしたし、春上さんの歓迎会もやりたいし、その打ち合わせをみんなでしたいですね」

美琴「いいじゃない、春上さんの歓迎会」

美琴「みんなでプレゼント交換とか〜、みんなでたこ焼きパーティーとか〜」

初春「ベタ中のベタですね」

美琴「そ、そんなことないわよ、ねぇ黒子?」

白井「そんなことあるかもしれませんが、一度佐天さんの自宅に伺ってみますわよ」

白井「本当に体調崩していたら笑えませんの」

初春「そうでした…!!」

美琴「それもそうね…じゃあ行きましょ」









102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 02:59:11.33 ID:UQOmH18+0
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白井「で、ここが佐天さんの自宅ですの?」

初春「そうですね」

美琴「いるかしら…」ピンポーン



シーーーーーーーン



美琴「留守みたいよ」

初春「うーん、いつもなら帰ってる時間なんですけどね〜」

白井「裏技ですの」シュン

美琴「ちょ、黒子!?」


ガチャ


白井「ささ、お入りなさいまし」

美琴「それ、犯罪よ…」

初春「白井さん、アウトです…」

白井「友情があればセーフですの。ささっ早く早く」

美琴「ほんとに都合がいいんだから…」




103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 03:07:34.27 ID:5sTzoaNd0


白井「やっぱり人の気配はしませんわね」

初春「やっぱり出かけてるんじゃないでしょうか?」

美琴「まぁそう考えるのが妥当よね」

美琴「引き返そっか」

白井「!!」

初春「なんですか、このにおい…」

美琴「ほんと、なんか腐ったにおいがするわ…」

白井「キッチンからですの」


白井「これは…作り置きしたご飯?」

初春「佐天さんの手料理ですね」

美琴「でもものすごく痛んでるわね」

初春「…なんかおかしくないですか?」

白井「わたくしも思いましたの」

美琴「そうね、どう考えてもこれは2,3日経ってるわね」

白井「しかも、その日に作って近いうちに食べようと置いておいた様子ですの」

初春「こんな状態で佐天さんが家を数日間空けるとは思いません」

美琴「しかも学校も休んで…」

白井「これはまさか…」

初春「白井さん、アンチスキルに連絡しましょう」

白井「ですわね、捜索願を出さなければなりませんの」

美琴「佐天さんが…行方不明…」

104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 03:33:28.77 ID:TxfTLwsP0
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白井「おかしいですの」

白井「化学品を用いた捜索法でも手がかりなし」

白井「読心能力者ですら遺留品から佐天さんの形跡がつかめませんでしたの」

初春「佐天さんの自宅やその近辺の監視カメラの映像からも、それらしき人物は映っていませんでした」

美琴「じゃあ、佐天さんは突然消えたってこと?」

美琴「いや、そんなはずないわ。この学園都市で証拠もなく消えるなんてことはありえない、非科学的すぎる」

美琴「佐天さんはいったいどこに…?」

初春「とりあえず今はアンチスキルからの現場データをもう一度細かく解析してみます」カタカタ

白井「私も、他のジャッジメントの支部に協力を要請してきますわ」シュン

美琴「私、私は…」

美琴「…なにかできることがないか探してみる…」トコトコ

初春「御坂さん…」












105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/15(火) 03:35:05.41 ID:TxfTLwsP0
主人公行方不明編スタート
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/16(水) 05:16:25.12 ID:isZDJc87O
いつのまにか更新されてた
楽しみにしてます
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/16(水) 12:33:33.78 ID:01G9zXh00

美琴「…」

美琴「うろたえてる場合じゃないわ」

美琴「私も私なりに行動してみるしかないわね」

美琴(さっきの部屋の様子から考えて、佐天さんが自発的にどこかに行ったことは考えにくい)

美琴(ってことは、誘拐もしくは拉致された方向で間違いはない、か…)

美琴(だとしたら誰が?なんのために…)

美琴(佐天さんを良く思ない人がいるってこと?)

美琴(学校の子?いや、それなら初春さんが気付くはず)

美琴(それ以外の関わりのある人は…)

美琴(あー、私、佐天さんのことこんな知らなかったんだってつくづく思い知らされる)

美琴(さすがに不甲斐なさ過ぎるっての)



ドガッ



美琴「いった…ちょ、ちょっとどこ見て歩いてんのよ!」

美琴「って…」ビリビリ

美琴「こんな時に限って邪魔すんじゃないわよ」ビリビリ




キュイン





上条「あのー、どちら様ですか…?」



美琴「ふっざけんなああああ」ビリビリビリ


108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/16(水) 12:56:39.30 ID:VFNGLnbz0
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美琴「あー、スッキリした」

美琴「じゃなくて」

美琴「あいつのせいで本来の目的を忘れかけていたわ…」

美琴「マイナス方向に思い悩んでも仕方ない、収穫がないのは痛いけど一度支部に戻って情報交換するしかないか」トコトコ

美琴(でも怪しい人物なんていないのよね〜、佐天さんが悪いことしていた感じもないし…)

美琴(怪しい人物…テレスティーナ木原は捕まってるし、木山春生は枝先さんたちで罪は晴れたし…)

美琴(まって、いるわ一人だけ…)

美琴(…)



prrrrrrrr



ピッ


美琴「もしもし黒子?」

白井「お姉さま!そっちはどうですの?」

美琴「収穫なかったわ」

白井「ですのよね…」

美琴「その様子だと黒子もか」

白井「不甲斐なさ過ぎますの」

美琴「ほんとよね…」



美琴「あのさ、黒子」

美琴「ちょっと相談があるんだけど」

白井「…相談、とは?」

美琴「…言いにくいんだけど、」





美琴「春上さんを調べてほしいのよね」


109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/16(水) 13:06:25.13 ID:wK6xgfH60


初春「ちょっと、それ本気で言ってるんですか!!!!」

白井「初春、落ち着いてくださいまし」

初春「だって、それって春上さんのこと疑ってるってことじゃないですか!」

白井「それは安直すぎますの」

白井「繋がりがないか見つけ出そうとしているだけですのに」

初春「まず、春上さんを疑う理由がわかりません」

初春「納得しないことには、私は力を貸せませんから」

美琴「…」

美琴「最近あったら変化と言えば、佐天さんの学校に、いや、私たちの回りに新しく春上さんが来たこと」

美琴「けど、それだけじゃないわ」

美琴「春上さんと病室で話した時は、精神感応の能力だって言ってた」

美琴「けど、もしそれが違っていたら?」

初春「違ってたらなんだっていうんですか?」

美琴「それは春上さんを疑わなきゃいけない理由になるわ」

初春「だとしても友達を疑うなんてできません」

白井「初春…」

白井「気持ちはわかりますが、これも佐天さんを見つけ出すため」

白井「そして春上さんとの確執を取り払うためだと考えてはくれませんの?」

初春「…」

美琴「私も心苦しいのはわかってるわ、けど、佐天さんを見つけ出したいの」

初春「私には、二人が春上さんしか疑えるものがないから疑ってるように思えます」

初春「今回のことには協力でkません」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/16(水) 13:18:19.46 ID:gtvucRa30

美琴「そっか、それなら仕方ないわね」

美琴「ごめんなさい、春上さんを疑っちゃって」

白井「お姉さま…」

初春「…」

美琴「今日はもう遅いし、帰るわね」

初春「私は私で佐天さんを見つけますから…」

美琴「うん、わかってるから」

美琴「また明日ね」トコトコ

白井「また明日、お待ちしてますの…」






美琴(さてと)ビリィ

美琴(…)ビリビリビリ

美琴(なるべく端末が古くて位置情報がバレにくい場所まで移動してっと…)ビリビリ

美琴(ここらへんか)

美琴(ちょっとずるいけど、こうするしかないか)ビリィ

美琴(春上さんの情報はたぶん今触ったら初春さんにブロックされちゃうだろうし)

美琴(いまはさすがにやめとこっと…)

美琴(佐天さんの目撃情報が隠蔽されてないか検索してみるか…)

美琴(どこかにいるはず…この街のどこかに…)ビリィ

美琴(…)

美琴(ここだけ妙にプロテクトが何重にもされてる)

美琴(ああもう、初春さんと喧嘩なんてしなればこんなのすぐなのに)ポチポチポチ

美琴(…通った!)

美琴(まて、なにこれ…)

美琴(佐天涙子が原石の可能性あり…?)


111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/16(水) 13:37:17.21 ID:pJ7c8Xzr0

美琴(原石ってあれよね、たしか能力開発を受けていないのに能力が発現した能力者)

美琴(佐天さんは能力開発を受けてるはずだけど…)

美琴(きな臭すぎるわね)ビリビリ

美琴(もっと深く調べてみなきゃ)

美琴(…)

美琴(まさか、これって…)





美琴(妹達超能力調整計画…)

112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/16(水) 14:39:57.99 ID:Esq7qkhz0

『妹達超能力調整計画』


「本計画は、超電磁砲量産計画『妹達』の後釜である。」

「レベル5を生み出す遺伝子配列パターンを解明し」、

「遇発的に生まれるレベル5を100%確実に誕生させることをその目的とした」

「なお、その素体は…」


美琴「超電磁砲、御坂…美琴、である…」


「しかし、計画の最終段階で樹形図の設計者により予測演算を行った結果」、

「妹達のスペックは素体である超電磁砲の1%にも満たない…」

「そのスペックは平均してもレベル2程度のものであり、強力な個体でもレベル3を超えることはない」


美琴「私の、劣化版しか作れないってこと?レベル2くらいじゃ量産したところで…」


「遺伝子操作、後天的教育を問わずクローン体からレベル5を誕生させることは不可能」

「以上、ツリーダイヤグラムの演算結果を受け、本計画により被る損害を最小限にとどめるため」

「委員会は進行中のすべての研究の即時停止を命令」

「超電磁砲量産計画、妹達を中止し、永久凍結とした」


美琴「しかし…原石、佐天…涙子の、事象の拒絶の能力の発現を確認…」


「それにより計画の凍結を解除」

「事象の拒絶の能力をもってクローン体がレベル5になりえない先天的、後天的な原因を拒絶」

「レベル5への進化を達成するとともに、原因を究明」

「なお、流用するクローン体は二万体の妹達とする」


美琴「佐天…さん…」





113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/16(水) 14:48:25.12 ID:Lq4fYHna0

美琴「2万体の私のクローン?実験?」

美琴「ぶっとびすぎてついていけないっての…」

美琴「でも、たしかにDNAマップを提供したことはある…」

美琴「佐天さんが行方不明になっているのも…」

美琴「…あれ、続きが」

美琴「原石の能力強度が足りない場合は、妹達との戦闘をもって補完することとする…」

美琴「っ!!」

美琴「こんなバカげたことをやっているのなら、止めなきゃ」

美琴「ここまで出てんのなら座標の割り出しぐらいはできるっての」ビリィ

美琴「…数か所あるわね」

美琴「本当に行われているなら、佐天さんが計画の中心だから」

美琴「佐天さんさえ助け出せればあとはなんとかなるはず…」

美琴「本拠地まで乗り込むしかないか…」ビリィ
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/16(水) 14:53:30.72 ID:waQMZZUg0
とりあえずここまで、勢いでやってしまったから後々の展開が雑になりそう
この世界の春上さんも疑われる運命、むしろ疑われるために出てきたみたいな感じになってしまったけど気にしない
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/17(木) 07:54:26.62 ID:MoA2+WxG0
月島さんのブックオブジエンドなら妹達を簡単にレベル5に出来そう。
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 08:33:13.80 ID:IJEbPgF10
美琴「…さすがに制服じゃまずいわよね」

美琴(こっちの正体もある程度は隠したいし…まぁ、佐天さんとつながりのある能力者ってだけでバレそうだけど)

美琴(第三者に騒がれるとめんどうよね)

美琴(服着替えるかあ…あとはマップも手に入れてと…)ビリィ

美琴(黒子たちには…いや、やめておこう)

美琴(黒子の空間移動も初春さんの情報処理能力も頼りにしたいところだけど)

美琴(もしこの実験が本当だった場合、黒子や初春さんたちを巻き込みかねない)

美琴(二人を危険な目に合わせたくない、もちろん佐天さんも)


prrrrrrrrrr


美琴「…出ないわね、黒子」

美琴「留守番だけ残しといてっと…もしもし黒子?佐天さんのことなんだけど、ちょっと今日はなるべく遠くまで探してみるから」

美琴「もしかしたら変えるのが遅くなるかも。その時だけ、寮監ごまかしといて、頼んだわよ」ピッ

美琴「これでよしっと」

美琴「…さ、いくわよ」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 09:06:23.70 ID:IJEbPgF10
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美琴(着替えたし携帯も電池切ったし)

美琴(準備OKっと)

美琴(なるべく侵入の痕跡は残したくないし、ささっとやりますか)ビリィ



美琴(…監視カメラとか電子ロックとかは無効化できるけど)

美琴(人に会った時どうするかが悩みどころよね…)



コツコツコツ



美琴(まずっ)ビリィ

研究員男「昨日の実験の結果はひどかったな」ハァ

研究員女「仕方ないわ、あの子のあの性格だもの。戦闘向きではないにしろ、少しはすすんでるんだから」

美琴(まさか…実験は本当に行われていた…?)

美琴(戦闘ってことは、能力強度が足りなかったってこと?佐天さんが戦わされてる…?)

研究員男「まぁな。それに比べて今日の実験は見た限り良いデータが取れそうだ」

研究員女「まさかあんなことさせるなんてねぇ…」フフフ

美琴(くっ…)

美琴(実験場とやらはこの先…変にここでトラブルを発生させるのは得策じゃない)

美琴(分かっているけど…こんな風に平気で話しているこいつらが腹立たしい…)



コツコツコツ




美琴「佐天さんっ!!」ダッ




118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 09:25:40.73 ID:QMz5Nkhe0

美琴(マップによるとここね!!)ダッ

美琴「こんな扉なんて…」ビリビリ

美琴「ふっとばす!」チュイン



ドゴォオオオォオオオオオォオォオオオン







美琴「…」ビリィ

美琴「佐天さん!?いるの?佐天さん!!」

美琴(砂煙で見えない、けど私の電磁レーダーに人影が二つ…)

美琴「佐天…さん?」


佐天「御坂…さん?」


美琴「佐天さん!良かった無事で…ほんとに良かった」



??「邪魔をしないでください、とミサカはオリジナルに警告します」



美琴「ウソ…あんたは…」


??「ミサカ0006号です、とミサカはミサカは自己紹介してみます」

119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 09:43:54.11 ID:oSrFj8u70

美琴「な…ほんとに私のクローンが…」

美琴(ほんとに作られていたなんて…)

ミサカ00006号「ここに何をしにきたのですか?と、ミサカは問いただしてみます」

美琴「なにって…そりゃ佐天さんを助けに来たにきまってるじゃない」

佐天「…」

佐天「ごめんなさい、まだ帰れません…」

美琴「ちょ、ど、どうして?なんでなのよ…!?」

ミサカ6号「ミサカ達には空よりも高く海よりもふか〜い理由があるのです、とミサカは抑揚をつけて説明してみます」

美琴「そんなの説明になってないっての」ビリビリ

ミサカ00006号「で、どうしますか?このまま実験を続けますか?、とミサカは上司に状況を確認してみます」


研究者「うーん、そうだねぇ、どうしようか…」

美琴「アンタが」

美琴「こんなくだらないこと始めたのかああああ!!」バリバリバリバリ



研究者「さすがはレベル5ともなると威力ははかりしれないね?けど…」

美琴(あたしの電撃が効かない…?)

研究者「ここの壁は絶縁体になっていてねぇ、電気に対する対策はばっちりってところかな?」

美琴「…余裕ぶっこいてんじゃないわよ」

美琴「今からでもあんたをそこから引きずり降ろしてやるんだから」チャリン

研究者「まぁまぁ待ちたまえよ」

研究者「どうして佐天くんが残ろうとしているか知りたくないのかい?」

美琴「…」バリバリ

研究者「どうかね、6号、少し説明してあげては?」

ミサカ00006号「承知しました、とミサカは出来る部下風に返事をしてみます」

120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 10:01:37.83 ID:NUvByGFp0
ミサカ00006号「ミサカ達はとある実験のために作られた、定価18万円の個体です」

美琴「妹達超能力調整計画ね…」

ミサカ00006号「さすがオリジナル、話が早い、とミサカは褒めてみます」

美琴「ちゃちゃいれんじゃないわよ」バリバリ

佐天「…」

ミサカ00006号「ミサカの体はオリジナルの毛髪から、様々な薬品を投与して約二週間でこの大きさに作られています」

ミサカ00006号「とミサカは現代科学の進歩に驚きながら説明します」

美琴「薬品で2週間…!?それって」

ミサカ00006号「元々ミサカの体は超電磁砲量産計画の流用…たとえ佐天涙子の能力でレベル5になれていたとしても、赤ん坊では意味がない」

ミサカ00006号「そう考えた結果のことでしょう、とミサカは推測します」

ミサカ00006号「しかしその結果、ミサカの寿命は通常より比べ物にならないぐらい短命になってしまいました、とミサカは悲しげに言ってみます」

佐天「…」

ミサカ00006号「ただでさえ寿命が短いとされるクローン体に、強制的に成長を促進させる、細胞分裂を促進させる薬品を使うとなると…」

ミサカ00006号「頭の良いオリジナルならお分かりですよね、とミサカはオリジナルの顔を覗き込んでみます」

美琴「なんなのよ…それって…」

ミサカ00006号「そこで登場したのが佐天涙子なのでした、とミサカは救世主が現れたかのように崇めながらチラリと横目で佐天涙子を見てみます」

ミサカ00006号「事象の拒絶の能力を使えばミサカ達の寿命を延ばすことができるかもしれない…」

ミサカ00006号「そう考えて、佐天涙子は自身の能力を研鑽すべくミサカと一緒にトレーニングをしているのでした」

ミサカ00006号「っと、ミサカは懇切丁寧に説明してみます」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 10:18:23.28 ID:TT/VGLLu0

美琴「解せないわ…」バリィ

美琴「あんたたちは、あんたを大事にしようとしてる佐天さんの心がわかんないの?」バリバリ

ミサカ00006号「ミサカ達はもともと軍事目的で作られた量産型のクローン体ですが…?」

研究者「無理だよ」

研究者「この子たちは自分たちのことを実験動物としか認識していないんだからねえ」

美琴「そう教え込んだのはあんたたちでしょうが!!!」バリバリバリ

研究者「そうピリピリしないでほしいけどねぇ」

研究者「まぁそういうことだから、ここには君の居場所なんてないんだよ、御坂美琴クン?」

美琴「ふっざけんな」バリィ

研究者「君に何が出来るのかな?」

美琴「ハハッ」

美琴「私の能力が、電撃飛ばすだけだと思ってんの?」チャリン

美琴「これでもくらいなさい!!」バリバリ



ドガァアアァアァアアアァアン




美琴「な…」

佐天「…」キュイン

美琴「これ…佐天さんの盾…?」

美琴「どうして…どうしてあいつを守るの!?ねぇ!!!」

佐天「こうするしか…ないんです…」

美琴「そんなことない!ちゃんとみんなで協力すれば…黒子にも初春さんにも協力してもらえば…」

佐天「それで、二人を巻き込むんですか?」

美琴「…!!」



122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 10:28:42.78 ID:gc67QEi/0

佐天「じゃあ聞きます。御坂さんは、ここにいる6号さんの寿命を延ばせますか?」

佐天「白井さんや初春は?できますか?」

美琴「…」

佐天「出来る可能性があるのは、私しかいないんです。」

佐天「私が自分の能力をもっと伸ばせば…そしたら…」

美琴「佐天…さん…」


研究者「話は終わったかね?」

研究者「オリジナルも来たわけだし、ここは御坂クンにも手伝ってもらうのはどうかな?」

研究者「レベル5との戦闘の方が、この欠陥電気よりも質の高い経験値が得られるだろうし」

美琴「…」

美琴「わかったわ…」

研究者「やる気になってくれたかね?」




美琴「この街がどんだけイカレてるか、わかったっていってんのよ!!!」バリバリバリ

佐天「御坂さん…やめてください…」

美琴「佐天さん…悪いけど、私はここでくじけないわ…絶対に」

美琴「だから…」

美琴「あんたたちを倒してでも、絶対に佐天さんは連れて帰る」

研究者「さすがレベル5、言うことがちがうねぇ」

研究者「けど、出来るかな?君に友達を傷つけることが…」ニヤ
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 10:44:40.30 ID:Ueqb7Fip0

美琴「友達を傷つけたとしても」

美琴「絶対に佐天さんは連れて帰るんだから!!」バリバリ


佐天「三天結盾」キュイン


美琴(やっぱ防がれたか…くそ…)

美琴(前の時はこんなに防御力高くなかったはず、)

美琴「なんだけどねぇ!!」バリバリ


佐天(広範囲にわたっての電撃攻撃、か)

佐天(それなら…)

佐天「三天結盾、孤天斬盾」シュン


美琴(上方に回避!?)

美琴(しかもあの使い方…木山春生のときの!!)

ミサカ00006号(フフフ…ミサカとの特訓が活きているようです、とミサカはひっそりとニヤつきます)


美琴(けど…)

美琴「上に逃げたのは間違いだったわね!!もらった!!」バリバリ

美琴(さすがに浮いてちゃよけらんないでしょ)

佐天「私は…拒絶する!!!」キュイン


美琴「なっ…」

佐天「避けられちゃうんですよね」

ミサカ00006号(上方に回避したのと同様、空中でも能力を展開して回避するとは、とミサカは関心します)


124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 10:51:37.71 ID:tT2wR/h40

佐天「孤天斬盾、私は拒絶する」キュイン

美琴「はっ、どこ狙ってんのよ」

美琴「って…」


ガラガラ


美琴(最初から足場を狙って…!)

佐天「出直してきてくださいね、御坂さん」

佐天「でも、来てくれたのは…うれしかったです」ボソッ



ガラガラガラ

ドガーン


ミサカ00006号「やりましたね、とミサカは勝利の定型句を述べてみます」

美琴「だーれをやったって?」ビリィ

佐天「なっ!!」

美琴「空中移動なんて、私だってできるってぇの!!」ビリビリ

佐天「拒絶する!」キュイン

佐天(壁に張り付いてる…?まさか、磁力で…?)

美琴「佐天さんの能力はたしかに伸びている」

美琴「けど歴ってもんがちがうのよ!!」バリバリバリ

佐天「くっ」キュイン

125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 11:00:49.02 ID:ZgsIv9GL0

美琴「天井から電撃放たれてちゃ、逃げようもないでしょ!」バリバリ

佐天「くっ…」キュイン

ミサカ00006号(ま、まずい、押されてます…とミサカは誰もいないのに実況を続けてみます)

美琴「佐天さんの能力には弱点がある」バリバリ

美琴「一つはその盾の力、」バリバリ

美琴「確かに強力な守りの力だけど、その形状は三角形」バリバリ

佐天(…御坂さんの電撃がここまでだなんて…)キュイン

佐天(いままでは本気じゃなかったってこと…?)

美琴「だからこそ、その力は一方向にしか発揮できない!!」バリバリ

佐天「くぅっ」ガク

美琴「二つ目は…」バリバリ

美琴「各能力は一つにつき一個」

美琴「つまり…同系統の能力を複数展開できない!!」バリバリ

佐天(全部…ばれてる…)

美琴「こういう風に上方からの攻撃を守るために盾を使っているなら…」バリバリ

美琴「その側面からの攻撃には対応できないはずっ!!」ビュン

佐天(さっきの瓦礫が…!!)

佐天(防げない…!!)

佐天「あうっ」ドガン



ドサッ




美琴「…ふぅ」





126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 11:06:16.25 ID:fPbZ6o2R0

ミサカ00006号「そ、そんな…、とミサカは共に戦ってきたパートナーの敗北に呆然としてみます」

美琴「なんで友情意識わいてんのよ!」

ミサカ00006号「ナイスツッコミです、とオリジナルのキレの良さに感心します」

美琴(ちょ、思わずつっこんじゃったわ)

美琴「ったく、で?」

美琴「佐天さんは持ち帰らせてもらうわ?」

美琴「あんたはどうすんの?」

研究者「うーん。これは困ったねえ」

美琴「っていっても」チャリン

美琴「逃がすわけ、ないんだけどね!!!!」バリバリバリ


127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 11:23:09.16 ID:KjDGMVFQ0
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美琴「結局、ホログラムか…」ビリィ

美琴「結構派手にやっちゃったなぁ…」

ミサカ00006号「ここまで性能の差を見せつけられるとは…とミサカはオリジナルに嫉妬します」

美琴「…」

美琴「あんたは、これからどうすんの…?」

ミサカ00006号「ミサカは…」

ミサカ00006号「ミサカは、研究所に戻ります、と家がなくなってしまった感を抑えつつ帰路に戻ろうとします」

美琴「…また実験につかわれるとしても?」

ミサカ00006号「だとしても」

ミサカ00006号「ミサカには…居場所はありませんので…」

美琴「あんたはそんなんでいいの!?こんな大人のいいなりになって、こんなことやって!!」

美琴「もっと自由に生きたい〜とか、やりたいこととかないの!?」

ミサカ00006号「ミサカのやりたいこと…」

ミサカ00006号「…もしあったとしても、今のミサカたちには生命活動を維持するためのチューニングが不可欠です」

ミサカ00006号「と、ミサカは自身の体が完璧ではないことを悟ります」

美琴「…そう」

美琴「悪いけど、実験の施設は全部消させてもらうわ」

美琴「こんなくだらない実験をしているやつらを、野放しにはできない…」

美琴「人のDNAマップをだまし取って勝手に使ったこと、後悔させてやるんだから」



ミサカ00006号「…」
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 11:32:03.99 ID:adtJrTHn0

美琴「さ、帰るわよ佐天さん」

美琴「って」

佐天「」ぐでーん

美琴「ちょ、ちょっとやりすぎちゃったかな…」

美琴「けどそれなら」バリィ

美琴(電磁操作で空中移動していった方がはやいわね)

美琴「よっし、行くわよ!」バリィ









ミサカ00006号「…」

ミサカ00006号「さよなら、お姉さま…」

129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 11:39:49.82 ID:adtJrTHn0
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初春「さ、佐天さん!?」

白井「佐天さんですの!!」

美琴「よいしょっと」

白井「お姉さま!佐天さんはどこに!!」

美琴「あ、あはは…」

美琴(二人には…話せないわよね…)

美琴(佐天さんのいた場所のことを話したら、私のクローン体や実験のことまで話さなきゃいけなくなる)

美琴「くっ…」ギリ

白井「…お姉さま?」

初春「御坂さん?」

美琴「ご、ごめん…とにかく佐天さんのこと看病してあげて」

美琴「私、ちょっと外の空気吸いにいってくるね」トコトコ

白井「お姉さま…」

初春「御坂さん…」

白井「それよりもアンチスキルに連絡を!佐天さんが見つかったことを報告しないと!」

初春「ですね!」

130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 11:52:55.86 ID:adtJrTHn0

美琴(これからどうする…?)

美琴(私の2万体のクローンに、佐天さんの能力のこと…)

美琴(問題が山積みすぎる…)

美琴(佐天さんを助け出したのはいいけど、これから先また利用される可能性の方が大きい)

美琴(それに、佐天さんのあの様子…)

美琴(自ら実験に加担することも考えられるわ)

美琴(そうなったら。今回みたいにまた対立することに…)

美琴(いや、それは避けたい)

美琴(だったら実験に関するデータをを全部潰して凍結させるしか…)ビリィ



カチャ


美琴(……)

美琴(ネットワーク経由で、研究所にウイルスを流し込む…!!)バリィ







研究者「な、なんだこれは…!!」

研究者「施設から同時に火災が起きています!!」

研究者「原因を探れ!!」

研究者「…どうやらネットワークからの攻撃みたいです!」

研究者「すぐにネットワークを切断しろ!はやく!!」







美琴「…くそっ、勘付かれたか」バリィ

美琴「私の能力がバレているから?なんらかの手段を使ってデータを消しにかかろうとしていたのは見え見えってことね…」

131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 12:04:47.00 ID:fO4Ho/IS0

美琴(でも今ので、かなりの数を潰せた…)

美琴「あとは実際に乗り込んで潰すだけ…」

美琴「…やるしかないわね」バリィ

美琴「その前に、佐天さんと話さなきゃ」








白井「ええ、はい、見つかりましたの、ええ」

白井「たった今意識が戻ったみたいで…はい」

白井「…わかりましたの」

白井「佐天さん、今までご自身がどこにいたか覚えていらっしゃいますの?」

佐天「……」

初春「佐天さん…?」

白井「さまか…記憶喪失ですの?」

初春「三日間どこにいたんですか!?」

白井「意識がまだ混濁としている様子ですの…」

白井「…はい、ええ、わかりましたわ」ピッ

白井「一応、病院で検査入院してもらうように、とのことでしたの」

初春「入院…」

白井「佐天さんの体に異変がないか調べてもらうためにもですのよ」

初春「そう、ですよね…」



132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 12:10:22.04 ID:8Y9cc5Ur0

白井「一応お姉さまにも連絡を」ピッ

白井「もしもしお姉さま?黒子ですの…えぇ、そのことなんですが…」




初春「佐天さん…」

初春(なんだろう、三日しか離れてないのに…)

初春(佐天さんが、手の届かない遠いところまで行っちゃった気が…)

初春「佐天さん、帰ってきてくれて良かったです…」

佐天「…」

初春「心配…したんですよ…ぐすっ」

佐天「初春…」

佐天「ごめんね…」

初春「うええええええん…佐天さんのバカァァ〜」グズグズ

佐天「…」




白井「という感じですのよ、ええ、はい、わかりましたの」ピッ

白井「とりあえず、皆で病院まで向かいましょう」

白井「お姉さまももうじき来るそうですの」

初春「うえええええん…」

白井「全く、泣き虫ちゃんったらありゃしませんわ」

白井(けど…)

白井(一件落着ですの…)
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 12:14:47.24 ID:8Y9cc5Ur0
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カエル医者「まーた君たちかい?」

白井「また私たちですの」

白井「今度は正式に患者として、ですが」フンス

佐天「…」

カエル医者「おや…?どうやらなにかありそうだねぇ」

白井「事のあらましはとにかく…検査入院ということでお願いできますの?」

カエル医者「うーん、まぁ入院するかしないかは検査の結果によるけどねぇ」

白井「頼みますの」

初春「お願いします…」グスッ

美琴「…」


134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 12:23:01.61 ID:8Y9cc5Ur0






カエル医者「…検査の結果」

カエル医者「入院してもらうことになりそうかな」

白井「そう…ですの」

初春「佐天さん…」

カエル医者「体のどこが悪いとかはないんだねぇ」

カエル医者「ただ、一応3日間の失踪ってことで、何か見落としがあったら嫌だからね」

カエル医者「だから入院してもらうことにしたんだけどね」

美琴「そっか…」

初春「それなら良かったです…」

白井「顔の割にはなかなかに丁寧ですわね」

カエル医者「ははは、よく言われるね」

カエル医者「まぁ一週間は様子を見たいから、そこぐらいはしばらく検査入院だね」

初春「ありがとうございます」

白井「ほんとに良かったですの」

カエル医者「帰る前に彼女の病室に寄っていくかい?」

カエル医者「一応部屋番号はこれに書いてあるから」ペラ

カエル医者「じゃ、僕はこれで失礼するよ」トコトコトコ

初春「帰る前に、いいですか?」

美琴「もちろんよ、初春さん」

白井「当たり前ですの!」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 12:31:52.20 ID:nd3dbFKi0


コンコン


初春「佐天さん?」

美琴「失礼するわね」

白井「お邪魔しますの」


佐天「…」

佐天「みんな…」


白井「帰る前に、顔を見たくなったって、初春が…」

初春「えへへ、だって久しぶりに佐天さんに会えたんですもん」

初春「本当に、元気でよかったです」

白井「一週間の検査入院みたいですけど、その期間は安静になさってくださいな」

佐天「…」ギリ

美琴(佐天さん…)

初春「また明日も絶対来ますから!」

初春「毎日きますから!」

白井「もう初春ったら、ちゃんとジャッジメントの仕事が終わってからですのよ?」

初春「分かってますって!」

佐天「…ふふ」

初春「!!」

佐天「ありがと、初春。白井さん。そして…」

佐天「御坂さんも」

美琴「…!!」

初春「佐天さん…」

白井「…初春、それはもうびやーんって泣いてましたものね」

初春「び、びやーんってなんですか!びやーんって!」

白井「びやーんはびやーんですの」

初春「そんな風に泣いてません!!もう白井さんったら!!」

136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 12:38:44.42 ID:1oaVXqwr0

佐天「もう今日は遅いから…大丈夫だから」

美琴「そっか…」

白井「ですわね。ささ、帰りますのよ初春」

初春「ええー、まだ」

白井「ジャッジメントの仕事がこんもり溜まっているの、まさかお忘れですの?」

初春「…帰りましょっか、家に」

白井「支部にですわよ?」ニコリ

美琴「鬼ね、黒子」

白井「そんなことありませんのオホホホホホ」

初春「御坂さんー!助けてください!!」

美琴「初春さん…頑張って」

初春「そんなぁ」

白井「さぁー!帰りますわよ!ささっと!さくっと!なんなら私のテレポートでささっと!」

初春「能力使ってまでなんて卑怯です!!」

白井「聞こえませんのよ」シュン

初春「鬼」シュン









美琴「…」

佐天「…」

美琴(き、気まづい…)

137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 13:11:49.21 ID:/3IlPAtc0

美琴「怪我、」

美琴「させて悪かったわね…加減が難しくて…」

佐天「自業自得ですから、大丈夫です。御坂さんのせいじゃないです」

美琴「…違うの。自業自得なのは私の方」

美琴「騙されてDNAマップを提供したのがいけなかった…」

佐天「…」

佐天「御坂さんも、こんな実験に使われるとは思ってなかった?」

美琴「あたりまえじゃない…あれは筋ジストロフィーの治療法として提供したもので、」

美琴「こんな風に使われるなんて…」ギリ

佐天「良かった…それが聞けて安心しました」

佐天「最初聞いたときは、御坂さんが協力しているのかと思っちゃいました」

美琴「…まぁ、そうよね」

美琴「これは私の責任だから、私がケリをつける」

佐天「ま、まってください!私も…!!」

美琴「佐天さんは、ゆっくり休んでて」

佐天「で、でも!!」

美琴「佐天さんは今まで一人で頑張ってくれたじゃない」

美琴「今度は…私が頑張る番だから…」

佐天「御坂さん…御坂さんだけには背負わせられないです」

美琴「ううん、佐天さんにもやってもらいたいことがあるの」

佐天「やってもらいたいこと…?」

美琴「そう、それは…」











美琴「公式に原石能力者として登録して、風紀委員になることよ」


138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 13:18:36.79 ID:/3IlPAtc0

佐天「えっと、どういうことですか…?」

美琴「私、ちゃんと考えてみたの」

美琴「あの計画は、要となる佐天さんの能力が頼りになっている」

美琴「ってことは、佐天さんの身柄を確保することが前提条件となる」

美琴「結局今のままだと佐天さんは無能力者のまま」

美琴「例えば、佐天さんじゃなくて私が失踪したらどうなると思う?」

佐天「それは…学園都市の第3位がいなくなったら大騒ぎですよ」

美琴「でしょ?学校も回りもさすがにほっとけないはず」

美琴「知名度がある人ほど、欠けたら騒がれるものよ」

佐天「そっか、それを利用して…」

美琴「そう、佐天さんが能力者として、そして風紀委員としてこの学園都市で有名になれば」

美琴「向こうも簡単には拉致できなくなるはず」

佐天「たしかに…」

美琴「そうすれば、前提条件である佐天さんの身柄も確保できず、能力を使用してもらうこともできなくなる」

美琴「ってのはどうかしら?」

佐天「一理はあります。けど…」
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 13:25:22.74 ID:/3IlPAtc0

美琴「そんなことしている時間があるのかって?」

佐天「は、はい…」

美琴「クローン体の寿命…たしかに短命ではあるけど、きっと今までも調整してきているはずだわ」

美琴「それにこの計画をやめたとしても、2万体ものクローン体を破棄するとは考えにくいと思う…これは予想でしかないけど…」

佐天「…」

美琴「私は、なるべく研究所を襲撃してデータを削除してみる。これで研究が頓挫すればこっちの勝ち」

美琴「頓挫しないにしても、研究の振興を遅らせることができれば対策を練る時間も増える」

美琴「…どう?」

佐天「うーん…」

佐天「私の能力が、そこまでのものじゃないって証明してっていう作戦はダメですかね?」

美琴「そうね…」

美琴「たぶん向こうもこれまでのことを考慮して計画を立てた気はするわ」

佐天「これまでのこと…?」

美琴「爆弾魔事件から幻想御手事件、あと枝先さんたちの件よ、忘れたの?」

佐天「あ…」

佐天「ここ最近色々ありすぎて…」

美琴「まぁ、そうね」

140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 13:35:07.62 ID:oBipzK3W0

美琴「幻想御手事件の、あの10万人の脳波ネットワークを能力で解いたのがまずかったかもしれないわね」

佐天「け、けどあれは」

美琴「状況的に仕方ないは仕方なかったんだけど…ワクチンプログラムもなかったし…」

美琴「でも佐天さんは自分がしたことの意味をよく分かってないと思うわ」

佐天「それって…?」

美琴「例えるなら10万の絡まったすーんごい長いイヤホンコードを一人で全部ほどいちゃうぐらいのことをしたのよ?」

佐天「げぇ…想像するだけで頭がいたくなります…」

美琴「でしょ?けど、それを一人でやってのけた」

美琴「きっとまだ佐天さんの能力は解明できてないところがあるかもしれないけど…」

美琴「それでもあいつらが利用できるって目踏みしたのは理解できるのよね」

佐天「そう…ですね」

佐天「なんかとんでもないことしちゃってたのかあ〜」

佐天「意外と自分の能力って自覚ないものですね」

美琴「それはまぁ…たしかにね、私もあんまり第3位なんて自覚はないけど…」

美琴「あとは、またあいつらが襲ってきた時やなにかあったときの防衛手段も必要なのよね」

佐天「それは必須ですね。私も、ちゃんと誰かを守れるようになりたい」

美琴「そうね、だからそれは黒子にはわるいけど風紀委員での活動をを実践の場として考えてもらうのと」

美琴「あとは私との模擬訓練でなんとかするしかないかぁ」

佐天「御坂さんとの模擬訓練!?」

美琴「曲がりなりにも第3位よ、これでも」バリィ

美琴「私とそこそこ戦えるようになったら、そこらへんのスキルアウトなんて屁でもないわ」

佐天「本人からそういわれると説得力あるなぁ…」


141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 13:46:10.09 ID:POeiUiju0

美琴「佐天さんはたしかに能力は使えてる、けどそれだけなのよね」

佐天「…えっと、それってどういうことですか?」

美琴「使うことと、使いこなすことは全く違うの」

美琴「例えば私は発電能力が大元だけど、磁力操作でさっきみたいに壁に立つこともできる」

美琴「電子ロックを解除することも、ハッキングしてこんな資料を手にいれることもね」ペラッ

佐天「これ…!!実験の資料!!」

美琴「こうやって、能力をうまく応用させるためには、緻密なコントロール力だったり発想力が必要なの」

佐天「そっか…これが能力かぁ」

美琴「まぁ、難しいのよねこれって」

美琴「けど佐天さんもきっとうまく使いこなせるようになったら」

美琴「さっき言った同系統の能力を複数使えたり、もしかしたら三角形型の縦じゃなくて形状も変化できると思うの」

美琴「というか、なんで三角形なのかが逆に疑問なんだけどね〜」

佐天「ふむふむ…これは奥が深そうですなぁ」

美琴「幸い原石だから演算は必要ないのかもしれないけど…」

佐天「あのぉ〜、えんざん、ってなんですか?」

美琴「やっぱり必要なかったか〜…」

美琴(あんなに勉強してきた自分の努力が…!もう!)

142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 13:54:54.09 ID:nIkNx80s0

美琴「演算っていうのは、能力を使うための工程みたいなものよ」

美琴「難しいから説明は端折るけど…」

佐天「な、なるほど…」

美琴「演算しないってんなら、どうやって能力使ってんのか気になるわね逆に」

佐天「どうって言われても…うーん…なんとなく…?」

美琴「な、なんとなく…」

美琴「けどそういうなんとなくをなくしていけば、能力を使いこなすことが出来ていくはずよ」

佐天「ふむふむ…」

美琴「ま、まぁとにかく」

美琴「佐天さんはまずシステムスキャンを受けて原石認定を受けること」

美琴「あとは風紀委員になること、ある程度の功績をあげて知名度を高めること」

美琴「そして自衛のために能力を使いこなすこと」

美琴「この三点かしらね」

佐天「三点…」キュイン

美琴「!?」

佐天「あ、そっか、言葉に反応しちゃったのか」

美琴「そこも改善点であり、長所よね…」

美琴「これ以上考えても仕方ないわ!長く話し込みすぎちゃったし、私はこれで帰るわね」

美琴「明日も初春さんが来るはずだから…よろしくね」

佐天「はい…ありがとうございます!」

美琴「うん、佐天さんが元気になって良かった。それじゃ」

143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 14:03:10.06 ID:WIGEtt2c0

佐天「あ、あの御坂さん!!」

美琴「?」

佐天「初春たちには…」

美琴「…

佐天「私は、話さないほうがいいかなって。巻き込みたくないし…」

美琴「そうね、私も同じ意見だわ」

佐天「しばらくの間ですね…」

美琴「…」

美琴「じゃあ、帰るわ」

佐天「引き留めちゃってすみません」

美琴「なーに言ってんのよ、それじゃね」トコトコトコ

佐天(御坂さん…ありがとう)

佐天(御坂さんのこと、言われた通り実験に加担してる協力者だと思ってた…)

佐天(早くなんとかしたい…よね…)





美琴「ふぅ…」

美琴(佐天さんの説得は成功)

美琴(これでもうあっち側に寝返ることもないと思う)

美琴(けど…妹達のタイムリミットがあるかどうかは別)

美琴(そこだけは話をそらして出さなかったけど、実際問題どうなのか…)

美琴(それは推測をたてるしかない…)








カエル医者「来ると思ったよ、君なら」

144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 14:28:14.83 ID:3WIwvirO0

美琴「やけに察しがいいわね」

カエル医者「何年この業界にいると思うんだい?」

カエル医者「で、何か聞きたいことがあるんだろう?あの子のことかい?」

美琴「そうじゃないの」

美琴「クローン体について知ってることがあったら教えてほしいのよ」

美琴「薄々気付いてたけどあんた何者なの?ただ者じゃないわよね」

カエル医者「…君は僕について知りたいのか?それともクローン体について知りたいのかい?」

カエル医者「全く、欲張りだねぇ」

美琴「…クローン体のことよ」

カエル医者「クローン体ねぇ…そういえばどこかの誰かが昔研究していた気がするね」

美琴「もし、もしもクローン体をつくったとして、それを私ぐらいまで薬で強制的に成長させたら…」

美琴「その子たちの寿命はどれぐらいになるのか知りたいのよ」

カエル医者「どれぐらいになるのかは実際に見てみないとわからないけど」

カエル医者「そんな無茶なことをしたらかなりの短命になるだろうねぇ」

美琴「そうよね…」

カエル医者「とはいってもさすがに数週間とかはないかもしれないね」

カエル医者「2万もの数が数週間もの短時間で倒れたら、どう考えても損だしねぇ」

美琴「!!」

美琴「どうして2万って…」

カエル医者「…」

カエル医者「患者のことは何でも知ってる」

カエル医者「っていうことじゃだめかい?」

美琴「…まさか関係者じゃないでしょうね」ビリィ

カエル医者「僕は命を無駄にすることだけはしないね」

美琴「…まぁ、さすがに八つ当たりすぎるわね」
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 14:36:51.69 ID:Bww/Wx2W0

カエル医者「けど、もし困っていて」

カエル医者「もしなにかあったら、きっと力になれるはずだね」

美琴「…」

美琴「参考になったわ」トコトコトコ




美琴(やっぱ。ゆっくりしてる時間はないか…)ビリィ
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 14:50:42.46 ID:YzNwUFUa0

美琴(とにかく施設の破壊が第一)

美琴(さっきのでだいたい6割は潰せたけど…)

美琴(あと4割は直接乗り込んでいくしかないか)

美琴(一つずつ…)



prrrrrrr



ピッ


美琴「あ、もしもし?黒子?」

黒子「お姉さま?どうなさいましたの?

美琴「あのさぁ…風紀委員ってすぐなれるもんなの?」

黒子「まさかお姉さま…合法的に暴れられるから風紀委員になろうとお思いですの?それでしたら」

美琴「私じゃなくて…佐天さんなのよね」

黒子「佐天さんが…?」

美琴「そうそう、それでどんだけかかるのかなぁーって」

黒子「そもそも学校の推薦がないと無理ですの」

美琴「え、そうなの!?」

黒子「しかも9枚の誓約書にサインして、13種類の適正試験がありますの」

美琴「…」

黒子「研修期間は4か月」

美琴「よ、四か月はさすがに間に合わないか…」

黒子「?どうしましたの?」

美琴「ううん、なんでもない」

美琴「なるほどねぇ…」

美琴「あのさ、その研修期間ってどうにか短縮とかできないの?」

黒子「そんなこと聞いたこともありませんわ」

美琴「だよね〜…」

黒子「そんな簡単になれるもんじゃありませんのよ?いいですの風紀委員とは」

美琴「わかったありがとね黒子」

黒子「ちょ、お姉さま!!」

美琴「ごめん、あと今日遅くなりそうだから寮監ごまかしといて、それじゃ」ブツッ



ツー、ツー、ツー



黒子「…お姉さまったら」

147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 15:01:35.05 ID:MuWqtcmL0
美琴「やっぱ簡単には無理か…」

美琴(能力の方で頑張るしかなさそうね…)

美琴「とりあえず、襲撃といきますか」ビリィ









佐天「行っちゃったな、御坂さん…」

佐天(私の能力かぁ…)

佐天(私もいまいちわかってないんだよねぇ)

佐天(だいたい原石ってのもよくわかってないし…)

佐天(はやく助けてあげたいし…)



「〜〜〜〜なんだよ!!」

「そんなこと言われても…」

「食べ物はないの!!」

「だからここ病院だって…いってええええ」



佐天「なーんか騒がしいなぁ…」

上条「だからやめろってインデックス!!」

禁書「やめないんだよ!」

上条「家じゃねーんだから!」

禁書「ぐぬぬぬぬぬぬ」

佐天「…」

上条「…」

禁書「…」


禁書「」ガブッ

上条「いってぇえええええ!!」

上条「今のはやめる流れだろ!!」

佐天「あは、あはははは…」

148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 15:10:51.50 ID:MuWqtcmL0

佐天「病室、隣なんですね」

上条「すみません静かにしますから、こいつが帰れば!!」

禁書「なんなのその言い方!!」

上条「事実なんだから仕方ないだろ」

禁書「むううううううううう…」

禁書(あれ…?)

禁書「その髪飾り…」

佐天「えっと…これ、ですか?」

禁書「そうそうそれなんだよ!うーん…ふむふむ」

禁書「なんだか不思議な感じだね」

佐天「そうかなぁ…」

禁書「特にスターオブベツヘレムってところが」

佐天「すたーおぶ?」

上条「ほらほら困ってますのよインデックス!」

上条「病室で大人しく待ってなさい!」

禁書「ぶーーーーーーやだーついていくもん!」

上条「まったく…」トコトコ



佐天「あ、行っちゃった…」

佐天「インデックスちゃんと…」

佐天(隣の病室だったよね…)

佐天「上条…当麻さんかぁ」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/17(木) 15:17:53.32 ID:MuWqtcmL0
しばらくここまで
月島さんの能力はつよすぎてすぐ終わっちゃうからやめた
やっぱ攻撃に向かない能力の方が個人的に好き
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/17(木) 20:30:47.70 ID:XXE9EKY9o
おつおつ 楽しみ
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