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【シャニマス】となりの大崎
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46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/01/21(月) 03:43:45.05 ID:qG40pd6so
てんかちゃんかわいい
47 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/03/13(水) 21:17:08.64 ID:+LoN2bFX0
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ーーーーーー
「………………」
教室の雰囲気がピリピリしている。
もうすぐ7月。梅雨はまだ明けない。
試験が近いから?違う。
この険悪な雰囲気はたった1人の人物の影響だった。
「………甘奈ちゃん」
誰かがボソッとため息混じりに呟く。
それに呼応するように、教室のあちこちからため息が漏れる。
大崎甘奈が、我らが教室に来ない。
48 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/03/13(水) 21:22:39.15 ID:+LoN2bFX0
理由は分からない。
分からないが、もう1週間も現れていない。
普段から大崎甘奈と同じ空気を取り込むことで中毒患者と化していたらしいクラスメイトには、徐々にストレスが積もり始めていた。
それにしても、何があったんだろうか。
……取り敢えず、微妙に居心地も悪いしジュースでも買いに行こう。
「大崎、何か飲み物いる?」
「………………なーちゃん……」
大崎甘奈は飲み物じゃない。
財布だけポケットに突っ込み、教室を出た。
49 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/03/13(水) 21:31:44.64 ID:+LoN2bFX0
大崎甘奈が教室に来なくなって、大崎にも被害…というか変化が現れた。
まず世話をしてくれる人間がいない。
移動教室には寝過ごし、弁当は忘れて飢え、授業中変な姿勢で2時間以上寝続けて足が痺れて小さくジタバタしていたりもした。
流石に見て見ぬ振りをするのも可哀想なので、ここ2、3日はこうして気にかけている。
……相変わらず、会話は半分くらい成り立たないけど。
廊下を曲がり、自販機のある場所に着くと。
「あ。」
「…ん?あ、やっほ☆」
大崎甘奈。
嵐の目の本人は呑気なもんだな。
50 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/03/13(水) 22:14:26.79 ID:+LoN2bFX0
「何してんの、こんなとこで?」
「あはは、自販機なんだからジュース買う以外ないじゃん」
それはそう。
「そういえば大崎甘奈さ、この中だと何が好き?」
自販機を指差す。
「おごってくれるの?」
「いや、大崎がどれが好きかなって思って」
「甘奈はねー…じゃあこの炭酸!」
「ふーん…大崎もこれ好きだったりする?」
「ん?うん、甘奈はそれ好きだよ」
「ん?」
「?」
51 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/03/13(水) 22:18:47.05 ID:+LoN2bFX0
「大崎って妹の方だけど…」
「えっ?うん、だからそれ好きだよ」
「ん、そっか、ありがと」
大崎甘奈に言われた炭酸を購入。大崎はあんまり炭酸が好きそうなイメージはなかったけど、意外だったな。
「やっぱ買ってくれるんじゃーん☆」
「だから違うって」
「じゃあなんでそれにしたの?」
「だって大崎がこれ好きなんだろ?」
「うん」
「だからだけど」
「?」
「?」
52 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/03/13(水) 22:53:21.67 ID:+LoN2bFX0
会話がどこか噛み合ってない気もするけど、まぁいいか。
自分の分のジュースも買いながら思い出す。そういえば大崎甘奈に聞きたいことがあるんだった。
「大崎甘奈さ、最近こっちの教室来ないけどどうしたの?」
「ん〜……甜花ちゃんがちょっとね…」
「ふーん…喧嘩でもした?」
「えー!甜花ちゃんと喧嘩なんてしないよ!」
喧嘩じゃないのか。まぁ普段の様子見てても仲良さそうだしそれはそうか。
「大崎甘奈、大崎にベッタリだもんな」
「甜花ちゃん、ちょー可愛いからね☆」
53 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/03/13(水) 22:58:25.60 ID:+LoN2bFX0
「ていうかさ、その呼び方長くない?」
大崎甘奈は自分でも炭酸を買いながらそう聞いてきた。
「大崎甘奈?」
「それ」
「長いけど大崎だと被るよ」
「下の名前でいいと思うんだけど」
天才かな?
「甘奈さん」
「ブブー、堅すぎ」
「チャンアマ」
「いいけどちゃんと毎回そう呼んでね?」
「……普通に甘奈で」
「よろしい」
大崎甘奈は、いや、甘奈はふふんとわざとらしくえらそうぶった。
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/14(木) 00:23:01.49 ID:EsC1Sm1Q0
おっ、まだ気づかない感じか
そりゃそうだよなあ
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/03/17(日) 08:48:07.59 ID:HHunPV1to
おつおつ
56 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/04/10(水) 23:47:17.73 ID:YusrZvva0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーー
それから1週間。
梅雨は、まだ明けない。
57 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/04/10(水) 23:50:38.10 ID:YusrZvva0
教室の空気は、じっとりとした重苦しさと擦り傷のような鋭さを増していた。
誰かがシャーペンを落とす。
その音がやけに大きく感じる。
ピリピリと、誰もが誰もを責めるような。
そんな雰囲気で。
暑苦しさとは違う汗が、握った手のひらの中でじっとりと湧いてくる。
58 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/04/10(水) 23:58:11.34 ID:YusrZvva0
大崎にも、変化があった。
(明らかに、コンディションが悪い)
机に突っ伏してその表情は見えないが、その姿には先週以上に見て取れる異変が起こっていた。
(髪…痛んでるよな)
大崎の栗色の長い髪は、艶が無くなり、清流のようだったまとまりも失われていた。
つまりボサついていた。
他にも、服のシワが増えていたり、靴下が微妙に左右で違ったりしているが、一番分かりやすいのは…
59 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/04/10(水) 23:59:54.40 ID:YusrZvva0
「大崎」
「………………」
「…大崎」
「……………………」
「……大崎、制服、裏表逆」
「………………」
「…………」
「…………なーちゃん……」
起きてるじゃねえか。
60 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/04/11(木) 00:05:28.49 ID:7E8roJnZ0
大崎の異変と、クラス崩壊の危機。
お世辞にも過ごしやすいとはいえない教室から逃げ出し、自販機のある校舎の隅へ。
そこには、先週と同じように甘奈がいた。
「………ん……」
「『…ん…』って…体調悪そうだな」
「きみだって…なんだか疲れた顔してるけど」
「…まぁね」
炭酸を2本、お茶を1本買う。
61 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/04/11(木) 00:10:49.13 ID:7E8roJnZ0
「そんなに買ってどうするの?」
「1本は俺の。1本は大崎の。そんでもう一本は…」
2本買った炭酸のうちの1本を、甘奈に差し出す。
「…?…あ、もしかして甘奈に?」
「炭酸好きって言ってたよな?」
「あ…うん、ありがと」
「というか…飲み物買わないでこんなところで何してたの?」
「うーん…さぁ…?」
「さぁっ…って…」
62 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/04/11(木) 00:16:22.88 ID:7E8roJnZ0
甘奈も、理由はわからないが随分と参っていた。
教室に戻りながら考える。
大崎と甘奈の間に何かあったのは間違いない。
それさえ解決すれば、きっと甘奈はまた以前のように教室に来るようになるだろうか。
そうすれば、きっと教室に降る雨も止むだろう。
正直、今の教室の雰囲気では一生梅雨が明ける気がしないし…。
しかし、一体何をすればいいのか…。
63 :
◆30lx83ehPU
[saga]:2019/04/11(木) 00:23:40.43 ID:7E8roJnZ0
「……あ…」
一つ、思い出したことがある。
試してみる価値はあるかもしれない、教室に戻り、机にたむろしている友人を無視して大崎の机にお茶を置き教室の中央、2、3人で談笑している女子の集まりのもとへ。
「頼みごとがあるんだけど」
いきなりそう切り出した俺に、怪訝そうな表情を向けるクラスメイト。
「…何?急に…」
さっき買った炭酸をその女子に差し出しながら単刀直入に『お願い事』をする。
「大崎甘奈に嘘をついてほしい」
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/04/14(日) 06:18:49.68 ID:ZGnmEHbmO
続き待っとるでー
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