真姫「おかしな世界」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 01:40:10.81 ID:LfbCryVA0
穂乃果「いや〜パンがうまい」

海未「太りますよ?」

穂乃果「大丈夫だって〜。ね?ことりちゃん」

ことり「えっと…あはは」

絵里「ほら、いつまでも遊んでないで早く帰るわよ」

凛「かよちん。帰りにラーメン食べて帰ろ?」

花陽「うん。いいよ」

希「あっ、ウチも行こうかな〜」

穂乃果「私も!」

凛「じゃあ、皆んなで行こうよ!」

絵里「そうね。皆んな大丈夫?」

にこ「大丈夫だけど。ラーメンじゃなくて他の」

凛「ラーメンは決定だもん。真姫ちゃんもラーメンがいいよね?」

真姫「え?」

にこ「真姫がラーメンなんて」

凛「こないだ一緒に行ったもんね?」

にこ「え?そうなん?」

希「ウチも呼んでくれれば良かったのに〜」

真姫「ふふっ、楽しいな」ボソッ

にこ「え?何か言った?」

真姫「別に…」

にこ「あっそ」

穂乃果「さあ!それじゃあ早く行こう!」

絵里「分かったから早く着替えて」

μ'sの皆んなと出会ってから毎日が楽しい。
こんな毎日が続けばいいな。






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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:06:27.68 ID:LfbCryVA0
ちゅん ちゅん

ん…んん…もう朝?なんだか頭がぼーっとする。

真姫「……へ?」

ここは…どこ?知らない部屋。

プルルルル

電話?知らない人からだ。

真姫「もしもし…」

『西木野か?体調はどうだ?』

真姫「体調?」

『仕事の方はしばらく矢澤一人で頑張って貰うから』

矢澤?にこちゃんの事?仕事って?

『今はじっくり休め。それじゃあな』




3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:12:33.72 ID:LfbCryVA0
ダメだ。頭がぼーっとして働かない。何も考えられない。

ピンポーン

真姫「え?」

その時気がついた。この部屋はいわゆる賃貸物件で今呼び鈴を鳴らしたのは私の来客だと言う事。

ガチャ

「まさかとは思ったけど。鍵くらい閉めなさい」

この声…聞いた事がある。

真姫「絵里?」

絵里「あっ、ごめん。勝手に入っちゃった」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:14:42.42 ID:LfbCryVA0
01
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:19:48.33 ID:LfbCryVA0
真姫「今お茶淹れるから」

絵里「あっ、大丈夫よ。お構いなく」

真姫「今日はどうしたの?学校は…」

絵里「学校?」

あれ?私何か変な事言った?

絵里「学校って。もしかしてまだ寝ぼけてる?もう大学卒業して3年経つのに」

真姫「は?大学?」

絵里「な、なによ?どうしたの?」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:26:55.86 ID:LfbCryVA0
真姫「大学って?」

絵里「いや…大学は大学だけど。まあ、真姫は大学行ってないから学校って言うと」

真姫「え?私、大学に行ってないの?」

絵里「へ?だ、大丈夫?あれだけ親御さんの反対を押し切ったのに」

あっ…そうだ。私は音ノ木坂学院を卒業して両親の反対を押し切って大学に行かずアイドルになったんだ。私は高校を卒業したんだ。

真姫「え?私仕事は?」

絵里「いや…体調悪いからしばらく休むんでしょ?だから心配でこうして私が来てるんじゃない」

真姫「そっか、そうだった。って言うか…絵里、仕事は?」


7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:37:31.76 ID:LfbCryVA0
絵里「有給消化。平日に休んでもやる事もないしね」

真姫「ああ…そうなの。わざわざありがとう」

絵里「でも、まあ。思ったより元気そうで良かったわ。ちょっと様子が変だけど。これならすぐに仕事も復帰出来そうね」

仕事か、てっきり私は自分がお医者さんになるとばかり思ってたけど。まさかアイドルなんて。何これ?まるで他人事みたいに。

絵里「真姫?」

何か変。確かに私は高校を卒業した。卒業式も覚えてる。元生徒会長として答辞も読んだ。けど、何か記憶をとってつけた様な。

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:45:28.61 ID:LfbCryVA0
絵里「夢を見た?」

真姫「うん。高校の時の夢を見たの。練習が終わって部室で着替えながらたわいもない会話して。凛の行きつけのラーメン屋さんでラーメンを食べて」

絵里「真姫?」

真姫「まるで昨日の事の様に鮮明で。そのせいか記憶の混乱が酷くて」

絵里「μ'sの…」

真姫「うん」

絵里「そっか。それでさっきから様子がおかしいのか。疲れてるのね」

そうかもしれない。でも、それだけじゃ説明出来ない。まるで心だけが高校生の頃にタイムスリップしてしまったかの様。
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/02(水) 02:50:48.58 ID:LfbCryVA0
絵里「真姫?」

真姫「え?何?」

絵里「出掛けましょうか?」

え?出掛ける?どこへ?

絵里「真姫はずっと多忙だったし。皆んなとも十分に会えなかったでしょ?だから…」

だから?

絵里「皆んなの所へ!」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 00:20:37.61 ID:M70XNakw0
02
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 00:29:27.43 ID:M70XNakw0
真姫「ちょっと待ってよ…急に。皆んなの所って?」

絵里「皆んなは皆んなよ。忙しくてしばらく会ってないでしょ?」

真姫「だって…心の準備がまだ…」

絵里「心の準備?必要?」

必要よ。だって…今の皆んながどんな風になっているのかも私は分からないし。

絵里「大丈夫よ。会えばすぐに昔の様に戻れるわ」

そう言って絵里は私の腕を引っ張った。
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 01:05:23.62 ID:M70XNakw0
真姫「ここは…」

立派な門構え。一目で道場だと分かるここは海未の家だ。

絵里「連絡したら稽古の合間なら少しは時間があるって言うから」

「待ってましたよ」

真姫「え?」

絵里が今にもインターホンを押そうとしてた所だから急に横から話しかけられてビックリした。

絵里「海未!」

海未「二人が来るのが遅かったので飲み物を買いにちょっと出ていました」

絵里「ごめんね。出るのが少し遅くなっちゃって」

海未「真姫、久しぶりですね。半年ぶりくらいですか?体調を崩したと聞いていたので心配してたのですが思ったよりも元気そうでなによりです」

真姫「うん。久しぶり…」

元から大人びた容姿の絵里に比べて海未はかなり大人っぽくなっていてとても綺麗でびっくりした。

海未「さあ、立ち話もなんですから。上がって下さい」

私達は道場の中へと通させれた。



13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 01:13:21.89 ID:M70XNakw0
コトンと鹿威しの音が鳴り響く。

海未「すいません。父に来客中でこんな所にしか通せず」

絵里「気にしないで。急に連絡したんだもん。それに縁側でお茶ってなんか風情があって良いわね。こんなお家憧れちゃう」

そう言えば海未の家に来たのって初めてかもしれない。海未とは曲作りの打ち合わせだったり勉強を一緒にしたりと二人で会う事も多かったけどいつも図書室でだったり音楽室だったから。

海未「それで?今日はどうしたのです?」

絵里「ん〜?いやね、偶然真姫と休みが合ったから皆んな元気かなぁって」

海未「まさか、これから皆んなの所を回るのですか?」

絵里「そのまさか」

海未「そうですか」

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 01:28:20.45 ID:M70XNakw0
真姫「あの…海未は…えっと、今何してるの?」

海未「え?それはどう言う」

真姫「いや…だから…今現在…」

海未「相変わらず道場を継ぐ為に日々奮闘中です」

真姫「そうなの」

海未「はい。道のりはまだまだ厳しそうですね」

言われてみればそうだった。私は海未の現在をしっているはずだった。

絵里「所で…海未はステキな出会いは会った?」

海未は俯き黙った。

絵里「モテない訳ではないんだろうし。そろそろその気になっても良いんじゃないの?」

海未「私は…まだ修行の身ですし。私にはまだ早いです」

絵里「早いって…。もう、20代も後半に差し掛かるのよ?一度くらい…」

海未「それは…絵里だって今は特にないのでしょ?」

絵里「まあ…それを言われると痛いけど。はあ…花陽やことりは既に母親だって言うのにね」

へ〜そうなんだ。花陽とことりが……。

15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 01:34:53.90 ID:M70XNakw0
真姫「えーーーーーーーっ!!!!!?」

絵里「ど、どうしたの?」

真姫「は、花陽とことり…子供いるの?」

海未「な、何を言っているのですか?真姫だって会った事あるじゃないですか」

真姫「え?…そう言えば…」

海未「大丈夫ですか?」

絵里「さっきからずっとこの調子なのよ。昔の夢をみたらしくって記憶が混乱してるって」

海未「それ平気なんですか?」

絵里「相当疲れてるのかなって思って。それで気分転換に皆んなの顔でも見て回ろうかって」

海未「なるほど」

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/03(木) 15:20:39.23 ID:jdaswO0eO

いつもえりちのイタズラ書いてる人かな?
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/03(木) 20:35:41.87 ID:lkXX4CDAO
社会人IFか
こういうの好き
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 20:59:33.91 ID:M70XNakw0
その後、しばらく静寂が続いて海未が口を開いた。

海未「真姫は…」

真姫「何?」

海未「いえ。なんでもないです」

そう言った後何かを呟いて海未は話すのをやめた。

コトン。

海未「穂乃果には会いましたか?」

絵里「ううん。まだ、海未の所だけよ」

海未「そうですか。ぜひ会いに行ってあげて下さい。毎日暇だって愚痴っていましたから」

絵里「うん、そうね」

海未「ところで…この後は?」

絵里「取り敢えず…忙しい花陽に会いに行って、その後ことりと穂乃果。凛は会えるかな?」

そのプラン初耳なんだけど。

海未「そうですか…。そうですね、花陽は忙しいみたいですから。それがいいかもしれません」

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 21:07:59.25 ID:M70XNakw0
それから、少したわいもない話を3人でして。海未や絵里は懐かしそうにしていたけどやっぱり私には昨日からの続きの様に感じていた。

絵里「それじゃあ、そろそろ行くわね」

海未「もうですか?」

絵里「うん。海未もお稽古があるでしょうし花陽も待ってるから」

海未「そうですか」

絵里「うん」

20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 21:12:25.82 ID:M70XNakw0
海未「真姫、今日は会えて良かったです」

真姫「うん、私も」

海未「また…いつか…9人で会えたら」

力なく海未は言った。大人になって皆んな忙しく中々集まれないからそう言ったのだと私は思った。

真姫「うん、また9人で」

私は海未に合わせてそう言葉を返した。

海未は何故だか少し涙ぐんでいた様に思えた。
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 21:13:02.06 ID:M70XNakw0
03
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 21:23:26.47 ID:M70XNakw0
真姫「お邪魔します」

花陽「ごめんね。散らかってるけど」

花陽の家には何度かお泊りに来た事があったけど、ここは私の知っている花陽の家ではなかった。

花陽「ほら、挨拶して」

「おばちゃ。こんちゃ」

絵里「はい、こんにちは。大っきくなったわね。何歳になったのかな?」

「にー」

花陽「3歳でしょ?」

絵里「そっかぁ。3歳になったのね。お姉ちゃんの事覚えてるかなぁ?」

「うん!」

絵里「そう。花陽は…会うのっていつ以来だっけ?」

さりげなく、おばちゃんと言う呼び名を訂正して絵里は進めた。
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 21:31:05.75 ID:M70XNakw0
花陽「え〜っと…いつかな?一年以上かな?」

絵里「そんなに経つのね」

花陽「多分。まだこの子が歩き始めたくらいだったと思うから」

花陽は本当にお母さんなんだ。会うまで信じられなかったけど…え?ちょっと待って?私って今いくつ?

真姫「あ、あの?」

花陽「どうしたの?」

真姫「私達って今いくつ?」

花陽「24歳の年だけど。私は一月生まれだからまだだけど…どうして?」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 21:38:53.05 ID:M70XNakw0
真姫「花陽って学生結婚?」

花陽「え?違うよ?」

真姫「でも、計算が…」

絵里「花陽は専門学校に通ってたでしょ?」

真姫「専門学校?」

花陽「結局、卒業してすぐに結婚しちゃったから」

真姫「そうなんだ…」

花陽「うん…あの時真姫ちゃんも泣いてお祝いしてくれたよね?」

真姫「え?……あっ、うん。そうね」

そっか。そうだったんだ。ん?でも…卒業してすぐに結婚したとしても…ん?今3歳でしょ?
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/03(木) 21:53:35.10 ID:M70XNakw0
絵里「さっき海未の所に行ってきた所だったの」

花陽「そうだったんだ。海未ちゃん元気だった?」

絵里「ええ。相変わらずお稽古で忙しいみたいだけど」

花陽「後継だもんね。海未ちゃんの所に行って私の所に来て、皆んなの所に回ってるの?」

絵里「うん。久し振りにね」

花陽「もう、ずっと集まってないもんね。最後に9人集まったのって…もうずっと前だった様な気がするね」

花陽は私の目を見てそう言った。

26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/04(金) 00:15:14.50 ID:sDsj05STO
希か…
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 06:48:35.39 ID:11ve9wr8O
真姫「ねえ?」

プルルルル

その時、電話の音が私の声を遮った。今時固定電話に掛けてくるなんて珍しいなと思っていたら

花陽「ごめん、多分…おかあさんだと思う。ちょっと出て来るね」

絵里「ええ」

そう話してる間にも電話が切れてしまうんじゃないかって思ったけど多分それはワザとだった。

花陽「はい…はい…はい…」

花陽の顔が段々と曇っていくのが目に見えて分かったからだ。
電話の相手はお母さんではなくお義母さんだった。


28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 07:37:57.97 ID:11ve9wr8O
絵里「お姑さんが厳しい人みたいでね。大変みたい」

真姫「そうなの」

何も聞いていないのに絵里は私にそう説明した。

花陽「はい、はい、分かりました」

大変そう。そう、大変なんだと思う。ただ、ガムシャラに夢を追いかけていたあの頃と違って色々と複雑で。私も同じだけの時間を生きてきたはずなのにそんな実感もない。やっぱり、今日の私は何がおかしいんだ。

花陽「ごめんね」

絵里「大丈夫?」

花陽「あの…今からお義母さんが来てお料理を教えてくれるみたいで…その…」

絵里「そうなの?じゃあ、そろそろ」

花陽「ごめんね…。良いお義母さんなの。良いお嫁さんになれる様にって色々教えてくれるし子供の面倒だってみてくれるんだもん。…感謝しなきゃ」

何も聞いてもいないのに花陽はそう言った。まるで自分に言い聞かせるみたいだった。
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/04(金) 18:55:57.38 ID:wutEiQweO
海未の言葉
穂乃果が気になるな
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 21:52:08.96 ID:GQmFavcO0
なんて返事をすれば良いのか、そもそも何か言葉を返した方が良いのかも分からなかった。

絵里「じゃあ、もう行くわ」

花陽「本当にごめんね。わざわざ来てくれたのに」

絵里「ううん。ありがとうね、花陽」

花陽「うん。真姫ちゃん」

真姫「何?」

花陽「また来てね」

真姫「うん」

花陽「絶対にだよ」

31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 21:52:43.58 ID:GQmFavcO0
04
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 22:11:32.33 ID:GQmFavcO0
凛「真姫ちゃんは何を飲む?」

真姫「じゃあ、エスプレッソを」

絵里「私も同じのにしようかな」

花陽の家を出て穂乃果の家に行くつもりだったのらしいけど道中で凛から連絡があったので先に会う事になった。

凛「それで?急に連絡貰ってビックリしたけど今日はどうしたの?」

絵里「うん。たまたま、真姫と休みが合ってね。たまには昔の仲間の元を訪ねてみようかなって」

凛「ああ…μ'sの?」

絵里「うん」



33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 23:10:02.00 ID:GQmFavcO0
凛「μ'sか…。私はまだ整理が出来てないんだよね。もう何年も前の事なのにね」

真姫「整理?」

凛「逃げる様に陸上をまた始めてさ。オリンピックを目指すなんか息巻いてそれも結局ダメで。忙しいなんて言い訳してロクに集まりにも顔を出さないで。今日だって…」

絵里「凛…私はそんな話をする為に会いに来たんじゃないわ」

凛「ごめん、そうだよね。いつまでも引きずってたって仕方ないしね。前に進まなきゃだもんね」

凛が何の話をしてるのか私には分からなかったけど過去に何かあってそれを私も知っているていで話は進んでいる。
きっと知っている筈なんだろうけど今日の私は何だかんだおかしい。聞く事全てが初耳に感じる。
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 23:28:50.72 ID:GQmFavcO0
凛「あの…皆んな…元気なの?」

真姫「誰とも…会ってないの?」

凛「かよちんとは会ったりしてるよ。絵里ちゃんもこうやってたまに連絡をくれるから。他の皆んなは…真姫ちゃんも会うのは久しぶりだもんね。でも、テレビでは見かけてたから久し振りって感じは余りしないけどね」

私は別の意味で久し振りには感じなかったけど。

絵里「皆んなそれなりに元気よ」

凛「穂乃果ちゃんとは会ったりしてるの?」

絵里「うん。相変わらず元気が有り余って仕方ないみたい。凛にも会いたいってよく言ってるわ」

凛「そっか、良かった。…穂乃果ちゃんが元気で良かったよ」

35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/04(金) 23:57:33.00 ID:GQmFavcO0
一瞬間があいて凛は続けた

凛「たまに夢を見るんだ」

絵里「夢?」

凛「うん、高校の時の夢。μ'sの夢。ラブライブで優勝を目指していた時の夢を。あの屋上で皆んなで練習をしてる。海未ちゃんと絵里ちゃんが指揮を取ってさ。穂乃果ちゃんも踊ってて」

絵里「うん」

凛「それで目が覚めて夢だって自覚するんだ」

そう。目が覚めたら自覚するものなのに。

凛「きっと、本当は昔の様にまた…」

絵里「ねえ?この後、穂乃果にも会いに行くの」

凛「穂乃果ちゃんに?」


36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 00:02:20.23 ID:NqSfYf+J0
絵里「凛が来てくれれば穂乃果もきっと喜ぶわ。ねえ?」

凛「そうかな?」

絵里「もちろんよ」

37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/01/05(土) 00:04:00.71 ID:E85IN56F0
何が起こった世界なんだ……
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 00:14:07.43 ID:NqSfYf+J0
凛「でも、ごめん。今日は…」

絵里「そう…」

凛「必ず会いに行くよ。今日は無理でも必ず」

絵里「うん」

凛「今日は会えて良かったよ、真姫ちゃん」

真姫「私?私は何もしてない」

凛「ううん。そんな事ないよ。真姫ちゃんが会いに来てくれたのが嬉しかった。だから…うん。真姫ちゃんも…」

私も?
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 00:15:04.51 ID:NqSfYf+J0
05
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 00:15:45.08 ID:NqSfYf+J0
05
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 00:25:55.51 ID:NqSfYf+J0
真姫「もう来るの?」

絵里「ええ。今保育園を出たって言うから」

真姫「そう」

保育園をか。花陽と言いいつの間に。

なんて言っていたらお店の入り口の方から見覚えのある髪型が目に入った。

ことり「お待たせ」

随分大人びた見た目に落ち着いた声。まるでことりのお母さんである音ノ木坂学院の理事長を見ているよう。
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 00:42:51.52 ID:NqSfYf+J0
ことり「ごめんね。随分待ったよね」

絵里「大丈夫よ。ツバメちゃんは?」

ことり「お母さんに預けて来たの」

ツバメちゃん?って思ったけどことりの子供だろう。私はことりが出産した際に駆けつけている。記憶の中にはある。けど、何故か初めて聞いた様な気がしてしまう。と言うよりも聞くまで全く思い出せなかった。

ことり「元気だった?」

真姫「うん。ことりは?」

ことり「私の方はだいぶ落ち着いたよ」

落ち着いた?
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/01/05(土) 00:59:40.37 ID:NqSfYf+J0
真姫「落ち着いたって?仕事?」

ことり「うん、仕事もね。派遣だけど理解もしてくれるし。とは言っても両親にも甘えっぱなしなんだけどね。なんとかやっていけてるよ」

真姫「デザイナーの仕事は?」

ことり「うん。働きながら少しずつ勉強していこうかな思ってたけどね。そんなに甘くないよね。今はあの子の為に生きていくって決めたから」

真姫「そう…なんだ」

ことり「二人は?真姫ちゃんはテレビでよく見かけるけど。その…」

真姫「え?」

ことり「ううん」



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