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「ラブライブ×イナイレ〜11人の女神の奇跡〜」後半
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702 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 14:59:27.81 ID:O8cvm9tB0
スタスタスタ
パチンッ…!
凛「……?あれ?」キョロキョロ
ブワァァァァァァ!!!
凛「へ?へ?……うわぁぁぁ!!」ブワァ!
ドサッ
アフロディ「ふふ、どうだい?神の力は」
角間「こ、これほ……アフロディのドリブル突破!!星空抜かれたぁ!」
にこ「凛!」
アフロディ「さぁ……」トッ
ツバサ「アフロ!」タッタッタッ
あんじゅエレナ タッタッタッ
アフロディ「後は任せたよ」ドッ!
花陽「しまっ…!」
花陽(対応が早すぎる……!初めから狙われてた!?)
ツバサ「進化したのは、こうていペンギンだけじゃない」
穂乃果「!」
703 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:00:19.59 ID:O8cvm9tB0
ダンッ
グルグルグル!!
ヒュォッ……!
ツバサエレナあんじゅ【ラストデスゾーン!!】
ドゴォォォォォォォォオオ!!!!!
ゴォォォォォォオォォァァァアア!!!!!
角間「ま、またもやUTXの新必殺技だぁぁ!!音の木坂凌げるのかぁ!?」
にこ「うっはぁ〜……!」ゾクゾクッ…!
花陽「敵なのに、ピンチなのに、感動しちゃいます…!」ゾワァッ……!
704 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:01:27.15 ID:O8cvm9tB0
穂乃果「させない!!」グッ…!
ゴォォォォォォオォォ!!!!!
角間「高坂も正面から受けて立ちます!!」
にこ「止めなさい!穂乃果!!」
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!!】バッ!
ギュルルルルル!!!!!
穂乃果(……っ!もう驚かないって思ってたのに……いっつも想像を超えられる……!!)
ズズズズ……!!
穂乃果「っぬぬぬぬ……!!」ググッ…
角間「少しずつ、しかし確実に押し込まれる高坂!!耐え切れるかぁ!?」
海未「………心配はしませんよ、穂乃果」
穂乃果「………」ニッ
タッタッタッ
705 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:02:22.22 ID:O8cvm9tB0
ズザザッ…!
ガシッ
穂乃果「………遅いよ雪穂」
雪穂「……さっきのまだ怒ってるからね」
穂乃果「うぅ……」
にこ(……そう、メンバーに頼ることは、情けないことでも、かっこ悪いことでもない)
にこ(頼れる仲間がいるってことは、すごい事なのよ穂乃果)
穂乃果「………任せたよ、雪穂」グッ
雪穂「うん!」グッ
706 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:03:29.83 ID:O8cvm9tB0
メキメキメキ……!!
ツバサ「……!」ゾクッ
穂乃果雪穂【ホムラ・ザ・ハンド!!】
ギュルルルルル!!!!!!
穂乃果雪穂「はぁぁぁぁ!!!」グググッ
ッシュゥゥゥ……!!
角間「……とっ……止めたぁぁ!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!
角間「二度のピンチを見事に凌ぎましたぁぁ!!」
ツバサ「……はー」
穂乃果(……体に異変はなし……!)グッ
穂乃果「よーし!今度はディフェンスも攻撃だー!みんな攻めるよー!!」ドッ!
角間「今度こそ!音の木坂の反撃だぁ!!」
707 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:04:17.45 ID:O8cvm9tB0
雪穂「いこ!亜里沙!」
亜里沙「うん!」
海未「行きますよことり!」
ことり「ゴーゴー!」
花陽「凛ちゃん!私たちも……」
凛「真姫ちゃんいくにゃー!」グイッ
真姫「わ、わかってるわよぉ!」ダッ!
花陽「あ……」
凛「にゃー!!」タッタッタッ
真姫「………」チラッ
花陽「……!」
花陽 ポツン……
708 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:09:28.50 ID:O8cvm9tB0
行かせないっす!
はぁ!!
うわぁ!!ドッ!
そっち!
まだまだぁ!
おりゃあ!!
角間「これは激しいぶつかり合い!!主導権を握るのはどちらのチームだぁ!?」
709 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:11:42.36 ID:O8cvm9tB0
花陽「……!」ハッ
花陽(何ぼーっとしてるの!せっかくチャンスなのに……)パッ…!
真姫「次は決めるわよ!凛!」タッタッタッ
凛「もちろんにゃ!」タッタッタッ
キュウッ……!
花陽「……っ」ギュッ…
花陽(なんで、今更……大丈夫、もう乗り越えた……)
花陽(……せっかく穂乃果ちゃんが戻ってきたのに……いらない、こんな感情……)
花陽(そんなんじゃない……そんなんじゃ……)
花陽(……………………嫉妬なんか)
710 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:13:56.23 ID:O8cvm9tB0
本当に?
花陽「……!」ビクッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
?花陽「凛ちゃん!真姫ちゃん!」ガシッ! ??
凛「ウブブブ!……ップハ!かよちん苦しいにゃぁ!」ググッ ??
真姫「あはは!」ググッ
??花陽「やったよぉぉ!!」………
凛「真姫ちゃんと一緒にここで練習したなって」
凛「何回も何回も大変だったにゃ〜!」
花陽「………」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
711 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:14:44.79 ID:O8cvm9tB0
花陽「ーーっ…!」ザワッ…!
花陽「……なんで……こんな……」はぁ…はぁ…
嫉妬してるんでしょ?
花陽「……もう克服した」
否定はしないんだね
花陽「……うるさい」
ほら、あれを見て
花陽「?」
712 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:16:26.51 ID:O8cvm9tB0
いーち!にーい!さーん!パシッ
あーあ、引っかかっちゃった!
花陽「あれは……子供の頃の凛ちゃんと……真姫ちゃん……?」
みんなから外れて一人で座り込んでる子は誰かな?
花陽「……私」
大きななわとび、怖くて入れない
花陽「……運動苦手だから」
凛ちゃんをとられたくないんでしょ?
花陽「…!」
新しい事始めるのは怖いくせに凛ちゃんはとられたくない
花陽「……うるさい」
傲慢だね、わがままだね、醜いね
花陽「……」
キャー!ほら!もう一回!
はなよ「……」
713 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:17:53.56 ID:O8cvm9tB0
……楽しそうだね
花陽「……うん」
……はなよは一人だね
花陽「……うん」
『私もやりたい』
花陽「……」
そんな一言が怖くて言えない
花陽「……やっぱりあなた」
……そう、私は怖がりな花陽
私がいたからあなたは小さな頃から大きな怪我もなく健康に育った
花陽「……挑戦する前に諦めてたから」
正解
でもあなた、少し変わったね
花陽「みんなが変えてくれたのかな」
変わらない方が良かったかも
花陽「そうかもね」
今まで通り凛ちゃんと2人で……
花陽「それは無理だよ」
なんで?
花陽「……だって」
714 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:19:22.79 ID:O8cvm9tB0
花陽「みんなといる楽しさを覚えちゃったから」
……でも、私がいたら凛ちゃんとられちゃうよ?
花陽「縄跳び怖いもんね」
新しい事を始めるのがでしょ
花陽「……」フフフ
クスクス
凛ちゃんと並ぶために、花陽も挑戦しなきゃ
………怖いけどね
花陽「いつまでも子供じゃいられないよ」
私はもういらない?
花陽「だーめ、何があっても一緒だよ」
でもそれじゃああの子はずっと……
はなよ「………」
花陽「大丈夫だよ」
どうして?
花陽「私がいるから」ザッ
!
715 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:21:01.80 ID:O8cvm9tB0
花陽「………ねぇ」
はなよ「!」ビクッ
花陽「こんなところでなにしてるの?」
はなよ「………」
花陽「……みんなの中に入っていくのが怖いんだね」
はなよ「……りんちゃんは……はなよとなかよしなのに……」
花陽「りんちゃん取られちゃったの?」
はなよ「……」コクッ
花嫁「仲間に入れてって言うのは?」
はなよ「……なわとび(新しいこと)……怖い」フルフル
花陽「……じゃあ私と行こっか!」
はなよ「え?」
花陽「二人なら怖くないでしょ?」
はなよ「……うん」
花陽「じゃあほら、手を繋いで……」ギュッ
はなよ「……」ギュッ
花陽「せーの!」
はなよ「……っ…!」
いーれーてー!
716 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:22:51.89 ID:O8cvm9tB0
ワァァァァァァァァァァ!!!!
角間「先ほどとは一転!音の木坂がペースを掴みますがあと一歩、押し切れません!!」
海未「ほっ!」トッ
ツバサ「あなたとの1on1懐かしいわね」
海未「……!」ザッ
海未(対峙しただけで伝わってくるこの威圧感……!)ゾクッ
ツバサ「いただくわよ」バッ!
ザッ ガガガッ! ザザッ
海未「……っ!?」グラッ
海未(速……すぎま……!!)
ことり「海未ちゃん!」
海未(なんとか奪われるのだけは…)
あんじゅ「隙あり♪」ガッ!
海未「っぐ……!」
角間「優木、ボールを蹴り出したぁ!!」
海未(いつの間に後ろに……)
にこ「はぁ……はぁ……」
エレナ(元々の身体能力はあんじゅの方が上だ、正攻法なら矢澤にこのマークは怖くない)
あんじゅ(よし、このまま流れを……)
テンテンテン……
717 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:23:49.14 ID:O8cvm9tB0
シュバッ…!
あんじゅ「なっ…!」
花陽「よし!」トッ
角間「DFの小泉が上がってきていました!!見事ボールを奪取です!!」
にこ「いいわよ花陽!」
凛「さっすがかよちんにゃ!」
タッタッタッ
花陽(サッカー部に入るのを迷ってたとき、凛ちゃんが私の手を引いてくれたように)
花陽(何かを始めるときはいつも凛ちゃんが連れて行ってくれた)
角間「小泉ここからどう展開するつもりだぁ!?」
タッタッタッ
花陽(……けど、初めてのUTXとの試合、私は凛ちゃんの背中を押した)
花陽(前を走る勇気もないくせに凛ちゃんを押し出した)
花陽(………だから)
718 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:24:32.55 ID:O8cvm9tB0
パシッ パシッ
花陽「凛ちゃん!真姫ちゃん!いくよ!」
真姫「……遅いのよ、全く」クスッ
凛「ぅ〜〜〜!!テンション上がるにゃー!」
花陽(今度は私が、2人の前を走る番…!!)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛ママ「自分は守備だからといって攻撃には関係ないと思ってる人〜?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
719 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:25:10.80 ID:O8cvm9tB0
タッタッタッ
グッ ダンッ……!!
グルグルグル グルグルグル
角間「これはぁ!【ファイアトルネードDD】かぁ!?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
凛ママ「試合に出てる以上誰にだってチャンスは来るからな〜!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
720 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:27:20.45 ID:O8cvm9tB0
花陽「ふっ!」ダンッ!
クルクルクル
ググッ……ギュフッ……!!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
花陽(正直自分が攻撃するなんて思ってなかったので、聞くこと知ること全てが新鮮でした)
花陽(まあ攻撃なんて花陽には縁のない話だけど……)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
はなよ(今までと違うことをするってとっても怖いの)
でももっと怖いものがあるよね
花陽はなよ(うん)
ダメな自分から変われないこと
721 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:28:16.36 ID:O8cvm9tB0
ドキュッ!!!
真姫凛花陽「いっけぇぇぇぇ!!!!!」
ゴォォォォオォォオオ!!!!!
ゴォォォォォォオォォオオオオ!!!!!
角間「小泉が加わりはるかにパワーアップした【ファイアトルネードDD】いや……新必殺技だぁ!!!」
ことり「かよちゃぁぁあん!!!」
にこ「花陽ぉぉぉ!!!」
海未「…【ファイアトルネードTC】……」
あんじゅ「スッゴ……」
穂乃果「いっけー!」
722 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:29:09.67 ID:O8cvm9tB0
GK「……!」ググググッ……!
ダラン……
バッ……!
GK【ハイビーストファング!!】
ガブゥッ……!!!
ギュルルルル!!!!
GK「ッググググ………!!」ズズズッ……!
真姫凛花陽「はぁぁぁ!!!」
GK「っ……!」ググググッ……!
723 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:30:31.45 ID:O8cvm9tB0
バチィッ……!!
GK「きゃぁぁぁあ!!」ドサッ
シュルルルルルル!!!
真姫凛花陽 スタッ
真姫凛花陽「………よし!!」グッ
角間「決まったぁぁぁ!!!!後半残り半分、音の木坂遂に同点!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
角間「試合を振り出しに戻しましたぁ!!」
724 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:31:52.16 ID:O8cvm9tB0
凛「やったにゃー!かよちん真姫ちゃん!」ギューッ
真姫「……当然でしょ!」クルクル
花陽「えへへ……!」はぁ……はぁ……
花陽(や……やった……!)はぁ……はぁ……
海未「ええ、素晴らしかったです」
花陽「海未ちゃん!」
海未「そしてシュートの前、にこ、凛、花陽、雪穂………」
海未「……穂乃果」
にこ凛花陽雪穂穂乃果「!」
海未「最高のプレーでした」
みんな「……!」
凛「にゃ……!?う、海未ちゃんが褒めるなんて……」ゴクリ……!
にこ「縁起でもないわ……」ブルッ…!
海未「どうしてあなたたちは素直に褒められてくれないのですか?」
花陽「あ…はは……」
725 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:32:34.04 ID:O8cvm9tB0
海未「穂乃果」
穂乃果「?」
海未「……笑って終わりましょう」スッ…
穂乃果「……もちろん!」トンッ……!
海未「……」フフ
海未「ついでに聞きたいのですが穂乃果」
穂乃果「どうしたの?」
海未「私ってそんなに恐いですか?」
穂乃果「……エ」フイ……
海未「穂乃果、どうして目をそらすのですか」
穂乃果「……」
海未「穂乃果」
726 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:33:15.88 ID:O8cvm9tB0
GK「………」
ツバサ「気にしないで、次集……」
GK「次は止めます」
ツバサ「!」
GK「ゴールは任せてください」
ツバサ「……もちろん」ニコッ
727 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:34:08.69 ID:O8cvm9tB0
UTX1-1音の木坂
ビーーーーー!
角間「UTXボールから試合再開です!」
ツバサ「いくわよ!!」
みんな「おお!!」
凛ママ「みんな上がってきてるなぁー!」パタパタ
真姫ママ「流れが戻ってきたわね〜」
凛ママ「だなー!」パタパタ
絵里ママ「パタパタしない」
凛ママ「は、はい!すいません……」ピタッ
絵里ママ「あっ……」
凛ママ「も、もうしませんから!」ピシッ
絵里ママ「……そう」
凛ママ「………」シュン…
絵里ママ「…………」
728 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:35:10.38 ID:O8cvm9tB0
絵里ママ(あああぁぁぁ………!!せっかく楽しんでるのに何小言言ってるのよ!!)
絵里ママ(そうじゃないのよ星空さん、あなたを悪く言いたいわけじゃないのよ……!)
絵里ママ(現役の頃からそう……絶対怖がられてるわね)ハァ……
凛ママ「……!」ビクッ
凛ママ(た…ため息……!)ビクビク…….!
凛ママ(また怒らせたかぁ?)
凛ママ(……恐い)ハァ
絵里ママ(ため息……!)ビクッ
絵里ママ(めんどくさい先輩と思われたかしら!?思われた!?)
絵里凛ママ「………はぁ」
絵里凛ママ ビクッ
希ママ(二人の考えてることが手に取るようにわかって面白いわね〜)
花陽ママ(ね〜)
729 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:36:06.61 ID:O8cvm9tB0
ワァァァァァァァァァァ!!!
ドッ!
凛「いっくにゃー!」トッ
角間「星空がボールを受け取ったぁ!!勝ち越しの起点となるかぁ!?」
DF1「いっかせないよー!」ザッ
MF2「たまにはいいとこ見せろよチビっ子!!」
DF1「あーもう、ほんと外野がうるっさいです!!」バッ
730 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:37:13.72 ID:O8cvm9tB0
クルクルクル
ボファァァアァァァアアア!!
DF1【フレイムダンス!!】
角間「DF1が星空を捉えたぁ!!」
凛「あっまあまにゃー!」バッ!
クルクルクル……バッ!クルンッ……
バババッ……!
凛【アクロバットキープ・ブレイクダンス!!】
ワァァァァァァァァァァ!!!
角間「星空捕まらない!!圧巻のキープ力です!!」
DF1「むぅー……」プクー……!
にこ「よっし!!」
凛「海未ちゃん!」ドッ!
731 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:38:06.56 ID:O8cvm9tB0
海未「はい!」トッ
角間「園田にパスが通りました!確実にゴールへとボールを進めていきます!」
MF3「させないっす!!」バッ
ガガッ……!トッ、ザザッ……ジャリッ……!
海未「っ……!あなたもなかなかやりますね」トッ
海未(キープするのがやっと……!)
MF3「褒めても何も出ないっすよ!」ガガッ…!
MF3(特徴があるわけじゃない、シンプルに強いタイプ……めんどくさいっすね)
角間「これは激しい鍔迫り合い!!両者一歩も引きません!」
真姫「海未!こっちに!」
DF2「させるか並乳」ザッ
真姫「並……!?」ゴーン
MF3(……このままじゃラチがあかないっすね)バッ!
海未(……?距離をとった?)
732 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:39:12.10 ID:O8cvm9tB0
【クリエイション……!】
ズズズズズズ……!
海未「……!?分かれ道……」
MF3「さあ、どっちが安全な道っすかね〜?」
海未「……」
海未(何か罠が……いや、ない方が不自然ですね)
MF3「正解は………」
ズザザッ!!! ズザザッ!!!
海未「!?」
ことり「海未ちゃん!!」
733 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:40:38.03 ID:O8cvm9tB0
MF3「どっちも大外れっすよ!!」
ドガァッ……!!
DF1、MF2【ハーヴェスト!!】
海未「うぐぁぁぁ!!!」ドサッ
ことり「ーーー……」
角間「園田からボールを奪ったぁぁ!!」
MF1「………あーあ」
MF1「私は知りませんからね」
MF2「よっし!!」トッ
DF1「先輩!ツバサさん達に……」
ゾクッ……
734 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:41:21.86 ID:O8cvm9tB0
MF2、DF1「……っ」ビクッ…!
ことり「……海未ちゃんを傷つけないでって……」
ことり「言ったよね?」
MF2「……言われてねぇよ!!」ザッ
DF1「初耳だよ!」ザッ
ことり「……」
ことり【アングリーバード】
735 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:44:28.47 ID:O8cvm9tB0
MF2「……?何を……」
あんじゅ「上よ!」
DF1「上…?」バッ
キラン…!
MF2「こ、これは……!?」バッ!
ズガン!!
DF1「うわぁぁ!!」ドサッ
MF2「大丈夫か……!」トトッ
ことり「……外した」
MF2(……今一瞬だけ見えた……あれは…)
736 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:45:45.27 ID:O8cvm9tB0
ことりママ「猛禽類、例えば鷲なんかははるか上空から獲物を捕捉し、襲いかかる」
MF2「鳥型ミサイル……ってことか…!」ジャリッ……!
ことり「あと3発!」バッ……!
MF2(……まぁ)バッ
……ズガン!!
海未「ことり……」グググッ…!
にこ「あんな攻撃的なことり……初めてみたわね」ググッ…!ヨイショ
凛「恐いにゃ〜……」
ことり「……あと2発!!」バッ!
MF2 バッバッ!
ズガンズガン!!
ことり「……!」
海未「そんな……!」
737 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:47:33.87 ID:O8cvm9tB0
MF2「……」ニィッ
角間「MF2 避け切ったぁぁ!!」
DF1「うっわすっごく悪い顔してる」
海未(連続であの攻撃を避けきるとは……何という体捌き……)
ことり「ちょこまかと……!」
MF2「残念だったな」ニシシ
ことり「海未ちゃんにひどいことする人は、私が許さない!」
海未「ことり……」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『うぅー……っ』グスッ
『あはは!こいつすぐないておもしろいな!』
『ほのかぁ…ことりぃ……』グスグス
タッタッタッ
ザザッ!
『こらー!うみちゃんをいじめるなー!』
『ほのかがあいてだよ!!』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
海未(……昔はよく……こんな風にことりたちが助けに来てくれましたね)
738 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:48:46.87 ID:O8cvm9tB0
MF2「許さないとどうなるんだ?」
ことり「……やる」ボソッ
MF2「あ?なんだって?」
ことり「…-……ことりの……」
「おやつにしてやる」
ゾッ……
MF2「……へ」
バクッ……!
テンテンテン ……
トッ
ことり【ハングリーバード】
739 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:49:41.38 ID:O8cvm9tB0
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
角間「み、南止めましたぁ!!一度は破られたかの様に見えたが見事敵の進行を防ぎましたぁ!!」
ことりママ(まるで餌を待つ雛鳥の様に下から……)
ことりママ「……いつの間にそんな好戦的な子になったのかしらね」フフ
ことり ダッ!
海未「……すごい」
ことり「………」タッタッタッ
740 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:50:24.45 ID:O8cvm9tB0
海未ちゃんが傷つけられたのを見てついカッとなっちゃった……
今までどれだけ頑張ってもあんな風にできなかったのに
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ザッ ザザザッ
海未「ことり、もう少し強引でも構いません」
海未「絶対に取るんだという勢いで来てください」
ことり「で、でもぉ……」
海未「まったく……ことりは優しすぎるんですよ」ヤレヤレ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
優しいんじゃない、ただ弱いだけ
741 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:51:11.93 ID:O8cvm9tB0
MF2「くっそ……!」ムクッ…!
MF2(上に注意を引いて、本命は下か……やられた)
ことり タッタッタッ
角間「そのままドリブルで敵陣へ切り込んでいきます!!」
海未(敵にすら気を遣っていたあのことりが……)
海未ちゃんを傷つけられたのは激おこちゅんちゅん丸だけど
そのおかげで気づけた
ことり、強くなりたいよ
まだほんの一歩だけど、もっともっと
そのためなら……
742 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:53:11.44 ID:O8cvm9tB0
アフロディ「行かせないよ」ザッ
ことり「どいて!!」ダッ!
ガッ!ガッ!ググググッ…!!
角間「これは激しいぶつかり合い!どちらも譲りません!」
こんな弱さ(優しさ)、いらないよね?
743 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:54:00.03 ID:O8cvm9tB0
ことり「っ……はぁぁぁ!!!」ガッ!
アフロディ「くっ……!」ドサッ
角間「南競り勝ちましたぁ!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!
凛「ことりちゃんすごいにゃー!」
穂乃果「いっけーことりちゃん!」
海未「ことり!!」
744 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:55:20.16 ID:O8cvm9tB0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー??
ことり「私は……何もないから」 ??
穂乃果「何もない?」
??ことり「穂乃果ちゃんや海未ちゃんたちと違って……何も…」 ?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そしたら
グッ…!
ことり「……ふっ!」ダンッ!
バサバサバサ!
私もみんなみたいに、《何か》を見つけられるかな
745 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:57:29.06 ID:O8cvm9tB0
ドキュッ!!!
ことり【シャイニングバード!!】
ゴォォォォォォォォ!!!!!!
ゴォォォォォォオォォオ!!!!
角間「み、南の必殺シュートです!!なんと鮮やかなシュートでしょうかぁ!!」
ツバサ「……悪いけど、気合ではどうしようもないこともある」
GK「……」グッ
ことり「……自分の実力ぐらい……わかってる…!!」
ツバサ「……!」
ことり「お願い!!」
746 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 15:59:25.71 ID:O8cvm9tB0
真姫「………任された」
グッ……
ダンッ!
ツバサ「………っち……!」
ディフェンス、ドリブル、シュート
西木野真姫はディフェンス、ドリブル、どちらも得意とは言えなかった
幼少期から一人で特訓していたため、対人センスがまるで磨かれていなかったからである
代わりに……
グルグルグル!
ボフォォォォォォオオ!!!!!
角間「西木野のシュートチェイン……いや、これは……!?」
シュートセンスだけは、チームの誰よりも磨きこまれていた
747 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:02:26.19 ID:O8cvm9tB0
真姫「はぁぁぁぁぁ!!!!!」バッ!!
ドキュッ!!!!
真姫【爆熱ストーム!!】
ゴォォォォォォオォォオオオオ!!!!!
ゴォォォォォォオォォオオオオ!!!
角間「西木野と南のオーバーライドだぁ!!!」
西木野ママ「!」
穂乃果「いっけー真姫ちゃん!!」
にこ「決まれ!!」
MF2「意地でも止めろ!!」
GK「……!!」グッ
748 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:03:51.59 ID:O8cvm9tB0
ダラン………
バッ……!
ガブゥッ…!!
GK【ハイビーストファング!!!】
ギュルルルルル!!!!!!!
GK「っぐぐぐぐ……!!!」ズズッ……!
ことり真姫「決まれ!!」
DF2「止めてまえ!!!」
ギュルルルルルルル!!!!
GK「……!」ズズッ……!
GK(この人たちは……なんで、こんなに……!!)
749 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:05:23.31 ID:O8cvm9tB0
GK(試合の中でっ……強くなれるの……!?)グググッ……!
ことり真姫「いけ!!!」
GK(……っ!……もう……限界……!!)ググッ…!
ギュルルルルル!!!!
GK「…………」
GK「………」グッ…!
ことり真姫「!」
GK(……使えるものはなんでも使う)
バチィッ……!
角間「キーパー弾かれたぁ!!」
GK「……腕がダメなら」バッ
ツバサ「!」
GK「顔で!!」
バキィッ……!!!
GK「ブッ……!!」
ブワァ……!!
ゴロゴロゴロ! ドサッ…!
ポーン……!テンテンテン……
750 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:07:11.93 ID:O8cvm9tB0
シーン……
角間「……………し」
角間「凌いだぁぁ!!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
イイゾーー!!ナイスガッツ!!
角間「UTXGK、体を張ったセーブで見事逆転を凌ぎました!!」
DF2MF2「よっし!!」
ことり真姫「なーー!?」ゴーン…!
角間「音の木坂のコーナーキックで………おや?」
あんじゅ「……!」ダッ!
751 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:08:26.12 ID:O8cvm9tB0
ポタポタ……
GK「ゴフッ……!」ポタポタ…!
あんじゅ「大丈夫!?」バッ
ピーーーーーーーー!!
角間「おおっと?UTX高校GKがゲガをしてしまったようです」
ナンダ?ハナジダッテ、ダイジョウブカナ
ザワザワ……ザワザワ……
GK「うぅ……」ダラダラ……
あんじゅ「上むいちゃダメ、鼻血は下を向かないと」
お姉さん「交代の前に軽く止血しちゃうよ」ザッ!
MF1「落ち着いて、ゆっくり呼吸してください」
DF1「痛いの痛いの〜……飛んでけー!」
MF2「そんなので治りゃ苦労しないっての」
お姉さん「…」ガサゴソ
お姉さん(この血の出方……結構深く傷ついてる可能性もある)
お姉さん(試合時間はあと15分ぐらい………もうグラウンドには帰ってこれないかも)
ガシッ……!
みんな「!」
752 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:09:28.22 ID:O8cvm9tB0
GK「………っ」グググッ……
お姉さん「………」
みんな「……」
GK「……」グググッ
フッ……
GK「………」
GK「代わりのキーパーは……誰ですか?」
お姉さん「………」
みんな「………」
「私が変わろう」
お姉さんみんな「!」
GK「……エレナさん?」
エレナ「私がキーパーに入る」
753 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:10:49.42 ID:O8cvm9tB0
ことり「だ、大丈夫かなぁ……」
真姫「あれを顔で止めるなんて……考えたくもないわね」ゾッ…
タッタッタッ
穂乃果「すっごかったよ!!ことりちゃん!真姫ちゃん!」
花陽「うん!バサバサって!」
海未「ことり……一体いつの間に」
ことり「分かんない!」
海未「……ことりらしいですね」フフ
絵里「真姫もよ!!あんなの隠し持ってたなんて!」わしゃわしゃ!
凛「そうやって真姫ちゃんは最後にいいとこ持ってこうとするんだにゃー!」わしゃわしゃ!
真姫「?ぇぇぇぇぇ………!!!!」ボサァ…!
にこ「出し惜しみなんてするんじゃないわよ」
真姫「……ふんっ」
にこ グリグリグリ……!!
真姫「?ぇぇぇぇぇ!!!!」
真姫(……【クロスファイア】はキック力を補うために助走を入れた)
真姫(だから【爆熱ストーム】も、何かがあればできると思った)
真姫(ここまでうまくいくとは思わなかったけど……)
真姫「……ことりに感謝しなきゃね」フフ
754 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:18:07.12 ID:O8cvm9tB0
希「ことりちゃん……真姫ちゃん……」
監督「成長できるのは、かっこ悪くもがき続けたやつだけだ」
希「……言いたいことがあるなら言ったほうがいいですよ」
監督「言う必要があるか?」
希「……!」
監督「お前は全て分かってるはずだ」
希「……」
監督「それに」
監督「俺は二度同じことを言うのは嫌いだ」
希「……そ、ですか」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
監督「凛!!」
凛「は、はい!?」ビクッ
監督「今グラウンドの中で全力で戦っていないのはお前だけだ!!」
監督「やる気がないならグラウンドから出ろ!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
希(……分かってるよ、そんなの)
希「って……んん!?」バッ
監督「……面白いことになったな」
755 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:19:09.68 ID:O8cvm9tB0
角間「負傷したGKはベンチへと運ばれていきます!」
パチパチパチ!
ヨクヤッタ!!カッコヨカッタゾー!!
角間「………おや…!?」
角間「な、な、何と言うことでしょう!!怪我で抜けたキーパーのポジションに統堂が入りましたぁ!!」
ナンダ?トウドウガキーパー?
マジカヨ!デキンノカ?
角間「残り時間も迫る中、この采配が吉と出るか凶と出るかぁ!?」
オモシロクナッテキタナ!!ガンバレ!!
監督「………」チラッ
穂乃果「はぇ〜……びっくりだねぇ」
にこ「うそ……」
花陽「あり得ないです……」
角間「音の木坂のコーナーキックで試合再開です!」
海未「絶対とりますよ!!」
みんな「おおお!!!」
エレナ「………」コキコキ
音の木坂1-1UTX
ピーーーーーーーー!
ドッ
756 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:20:22.23 ID:O8cvm9tB0
絵里あんじゅ「はぁぁ!!」バッ!
角間「絢瀬と優木が飛びついたぁ!」
あんじゅ「ふっ!」ガッ!
角間「優木競り勝ったぁ!こぼれ球は音の木坂が押さえます!」
真姫「凛!花陽!」
凛花陽「了解!!」バッ!
グッ……ダンッ!
グルグルグル グルグルグル
ギュフッ……!
バッ!
ドキュッ!!!!
真姫凛花陽【ファイアトルネードTC!!!】
ゴォォォォォォオォォ!!!!!
757 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:21:13.82 ID:O8cvm9tB0
角間「音の木坂がゴールを捉えたぁ!!交代直後の隙を突かれたかUTX高校!!」
エレナ「……」
GK「エレナさん……」
エレナ(……まさかまた、ここに戻ってくるとはな)
スッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
幼少期(小学生)
「みんなー!サッカーしよー!」
「いいよー!」
えれな「……私もいい?」
「えー……統堂さんサッカー下手じゃん」
えれな「でも……やりたい」
「キーパーならいいんじゃない?」
「うん!それなら!」
えれな「……ありがと」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
758 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:22:00.82 ID:O8cvm9tB0
グッ……!
バリバリバリ!!!
コォォォォォォォオォオオ……!!!
エレナ【王家の盾!!】
ギュルルルルル!!!!
角間「統堂の必殺ワザです!!」
トメローー!!
ガンバレーー!!
エレナ「っぐ……!!」ズズッ……
GK「エレナさん!!」
エレナ「……!」ググッ……
759 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:23:03.21 ID:O8cvm9tB0
エレナ「はぁぁぁ!!」グッ
バチィ!!
ポーン……!
真姫凛花陽「なっ……!」
エレナ「うぐっ……!」ゴロゴロ……ズザザ!
角間「は、弾いたぁぁぁぁ!!!」
海未「そんな……!」
絵里「3人とも!まだまだこれからよ、すぐに……」
ワァァァァァァアァァァァアア!!!!!
音の木坂「……!」ビクッ…!
ヨクトメターー!!!イイゾートードー!!!
ガンバレUTXーー!!!
ソウダ!!マケンナヨ!!
ユーティーエックス!!ユーティーエックス!!
760 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:33:32.86 ID:O8cvm9tB0
穂乃果「な……なにこれ……」
UTX!!UTX!!UTX!!UTX!!
海未「会場が……」
UTX!!UTX!!UTX!!UTX!!
にこ「……っち……」
にこ(GK捨て身のブロック……からの統堂エレナのキーパー交代、セーブ)
UTX!!UTX!!UTX!!UTX!!
にこ(観客全部持っていかれた……!!)
花陽「っ……!」ぜぇ……ぜぇ……
花陽(しん………どい……!!)ゴホッゴホッ
エレナ「……っ」フラッ…………グッ!
エレナ(……次は……まずいかもな)
ポーン……!
真姫「凛!花陽!!」タッタッタッ
凛「うん!」
花陽「りょ、了解……!!」ハァ……ハァ……
エレナ「!?」
花陽(……弱音は試合が終わってから好きなだけ吐けばいい)ハァ……ハァ……
761 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:34:19.42 ID:O8cvm9tB0
グッ
ダンッ!! ダンッ!!
グルグルグル グルグルグル
ギュフッ
バッ……!
花陽(今…!!目の前のボールに全力を尽くす……!!)
ドキュッ!!!
真姫凛花陽【ファイアトルネードTC!!】
ゴォォォォォォォオォォオオオオ!!!!
762 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:35:30.07 ID:O8cvm9tB0
角間「攻撃意思はどこにも負けない音の木坂!!残り時間も迫る中、失点は避けたいUTX高校!!凌げるかぁ!?」
DF2「……っのアホーーーーー!!!!」ゴーン…!!
エレナ「……はは……馬鹿だろ」タラッ……
トメロートードー!!キメラレンナヨ!!
エレナ「……っ…簡単にいってくれる」グッ
GK「エレナさん!!」
ツバサ「あら、あなたが弱音を吐くなんて珍しいわね」ザッ
あんじゅ「熱でもあるんじゃないの?」ザッ
エレナ「……!二人とも……」
ツバサ「……私ね、意外と負けず嫌いみたい」
海未「!!」
763 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:36:52.25 ID:O8cvm9tB0
ピューーーーーーイ!!!
ドシュドシュドシュドシュ
角間「これは【こうていペンギン】かぁ!?」
あんじゅ「ツバサにばかりいい格好はさせないわよ?」
ピューーーーーーイ!!!!
ドシュドシュドシュドシュ
ツバサあんじゅ【こうていペンギン……】
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
?あんじゅ「約束を破ると……怖いわよ〜?」
??フードの子「で、でも!ツバサさんたちも禁止してるワザもってますよね?」 ??
エレナ「もってはいるがそれも同じだ」 ??
ツバサ「一発が限度………わかったかしら?」 ??
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
764 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:39:26.18 ID:O8cvm9tB0
ツバサあんじゅ【1号!!】
ドギュルルルルルルルルル!!!!!!
角間「綺羅と優木によるシュートブロックです!!」
海未「1号……!?」
穂乃果「こうていペンギンは2号と3号だけじゃ……」
亜里沙「これが……ツバサさん達が禁止していた必殺技……!」
765 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:39:53.98 ID:O8cvm9tB0
ギュルルルルル!!!!!
ツバサ「……っ……あの日の悔しさは……!」
あんじゅ「1日だって……忘れたことはない…!」
ビキビキ……!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー??
あんじゅツバサ「はぁぁぁぁ!!!」バッ
??ドキュルルルルルル!!! ??
あんじゅ「絶対に……!」ググググ ??
ツバサ「止める!」ググググ ??
角間「綺羅と優木がフォローに走っていたぁ!! ????????」
ギュルルルルル!!!
??ツバサ「…….っぐ…!」ググッ ??
あんじゅ「……なんて……威力なの!」グッ
?あんじゅツバサ「きゃぁぁぁ!!!」ドサッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
766 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:40:46.41 ID:O8cvm9tB0
ツバサあんじゅ「はぁぁぁぁ!!!!」ドキュゥッ!!!!
ゴォォォォォォォオォォオオオオ!!!!!
角間「はじき返したぁぁ!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!!
真姫「うっそ……」
海未「ディ、ディフェンス!!」
ゴォォォォオォォオオオオ!!!!
海未「……!」
角間「全員攻撃を仕掛けていた音の木坂!!誰もブロックには入れません!!」
穂乃果「……!」グッ
767 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:41:39.34 ID:O8cvm9tB0
雪穂「私がいる!!」ザッ
穂乃果「雪穂!」
雪穂【ハンターズネッ……!!】
ゴォォォォオォォオオオオ!!!!
ドガァッ……!!
雪穂「うわぁぁぁ!!!」ブワァッ……!
角間「高坂吹き飛ばされてしまったぁ!!」
穂乃果「雪穂!!」
穂乃果「……!!」ハッ…!
穂乃果(雪穂、飛ばされ………ポスト、ぶつかっ…危)
穂乃果(ゴール、入っちゃう……でも雪穂、が)
ゴォォォォオォォオオオオ!!!
雪穂(やっばい、体制が……!)ブワァッ……!
穂乃果「ーーーー……!!」
768 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:43:14.95 ID:O8cvm9tB0
穂乃果「雪穂!!」バッ!!
雪穂「っ…!」パシッ
海未「!」
希「あ」
ドシュルルルルル……!!!
角間「………は……」
角間「入ったぁぁぁ!!!!」
ワァァァァァァァァァァ!!!!
角間「残り時間10分!!UTX勝ち越し!!!」
角間「連続攻撃のツケが今!回ってきてしまいました!!」
角間「音の木坂にとっては手痛い追加点だぁ!!!!」
穂乃果「……雪穂!大丈夫!?」バッ
雪穂「……………なに、やってんのさ!!」ガッ!
穂乃果「…っ…」
雪穂「亜里沙の時とは違う……入っちゃったんだよ!!ゴールが!!」バッ!
雪穂「お姉ちゃんはキーパーなんだから……!!今の失点がどれだけ重いか……」
穂乃果「………」
769 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:45:16.92 ID:O8cvm9tB0
海未「よく受け止めましたね穂乃果」ザッ
雪穂「……海未さん……皆さんも……」
穂乃果「……ごめん、ゴール決められちゃった……」ニヒヒ…
海未「あなたはなにも間違ったことはしていませんよ」
海未「仲間を見捨てて得た勝利で喜ぶ人なんてこのチームにはいませんからね」
にこ「今のでもし、穂乃果が雪穂を見捨ててたらあんたのこと軽蔑してたわよ」ハンッ!
凛「あ、これは照れ隠しのにこちゃ痛い痛い痛い」ギリギリギリ……!
雪穂「でも……!」
雪穂(そもそも私がでしゃばらなかったら……)
亜里沙「コウカイアトサキニタタズ!だよ雪穂!」
雪穂「亜里沙……」
亜里沙「終わってないよ!試合!」フンスッ!
雪穂「……………………だめだ私、いつもすぐ弱気になって」ブルブル……!!
パンパン!
雪穂「切り替えます!!!」キッ
亜里沙「ハラショー!」
海未「ふふ、その調子です」
ことり「うん!頑張ろう!」
亜里沙「ドウジョウスルナラカネヲクレ!だね!」
絵里「違う、誰亜里沙に変な言葉教えたの」
770 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:46:12.18 ID:O8cvm9tB0
希「……」スッ
監督「いくのか」
希「……ウチ……」
監督「まだ迷いが見えるが、行きたいと言うのなら止めはしない」
希「……後悔、したくないから」
監督「……そうか」
希「フミコちゃん」
フミコ「はい!」
希「このぬいぐるみ、捨ててきてくれんかな」
フミコ「へ……大事なものじゃないんですか?」
希「……お願い」
フミコ「………わかりました」
希「ふふ、ありがとう」ニコッ
タッタッタッ
771 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:47:31.65 ID:O8cvm9tB0
ツバサ「……不本意だけど、あの時の借りは返したわよ」
あんじゅ「カラダ、バキバキ、マッサージ」
エレナ「わかったわかった、終わったらしてやるから」
MF3「やったっすねツバサさん!!あんじゅさん!!」
MF2「シビれました!!」フンスッ!
DF1「エレナさんもすごかったです!」フンスッ!
DF2「FWもGKもできるとかほんまに同じ人間かって話やんなぁ……」
MF1「ですが本当に恐ろしいのはここからです」
ツバサ「音の木坂は追い詰めれば追い詰めるほど強くなる」
ツバサ「………げ」
あんじゅ「……ん?………うぇ」
角間「ここで東條がMFに復帰だぁあ!!」
角間「残り時間10分弱!!試合にどのような影響を及ぼすのでしょうか!!」
希「やほ〜!」フリフリ
絵里「希……!」パァァァァ!
希「残り時間も少なくなってきちゃったけど、最後まで頑張るやん!」グッ
海未「ふふ、頼もしいですね」
凛「うん!ね、かよちん!」クルッ
772 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:48:26.78 ID:O8cvm9tB0
花陽「ゴホッゴホッ……!!………え?」ゼェ……ゼェ……
凛「か、かよちんどうしたの!?」
花陽「はは……ちょっと……頑張り……過ぎ、ちゃったみたい」ゼェ……ゼェ……
凛「……試合始まるまでまだあるから、少し休んでおくにゃ!」
花陽「あり……がと……!」ゼェ……ゼェ……
希「……迷惑かけたね」スッ
ヒデコ「……やっぱり私は、この11人が好きです!」スッ
パチッ!
角間「追加点を許した音の木坂!!残り時間も気になる中、どのような攻めを見せてくれるのでしょうか!!」
音の木坂1-2UTX
ピーーーーーーーー!!!
ドッ!
ワァァァァァァァァァァ!!!
773 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:49:10.68 ID:O8cvm9tB0
希「………」チラッ
希「!」バチッ
Aちゃん「……!」ビクッ
希(……Aちゃん……)
774 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:50:17.38 ID:O8cvm9tB0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
Aちゃん「のぞみちゃんおさいほーできるのー!?すっごーい!」
のぞみ「う、うん、なんとなくだけど」
東條希は、幼い頃から器用な少女だった
Aちゃん「のぞみちゃん絵すっごく上手だね!」
のぞみ「そ、そんなことないよ〜…!」テレテレ
東條希はあらゆる方面で器用だった
先生「よーし、今日はバスケットの授業をするぞー!二列に並べ!」
のぞみ「バスケット……?」
Aちゃん「のぞみちゃんしたことないの?」
のぞみ「うん、初めて!」
Aちゃん「じゃあ私が教えてあげる!実は私、バスケットクラブに通ってるんだ!」
のぞみ「すごい……!」キラキラ
先生「じゃあ誰か試しに……そこのおしゃべりしてる2人!出ておいで!」
Aちゃん「はい!」スッ!
のぞみ「え、えぇ〜……」スッ……
775 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:51:17.89 ID:O8cvm9tB0
パスッ……!
ワァァァァァ!!
スッゴーイ!アンナノムリダヨォ……
先生「Aは5本中3本か!すごいな!」
Aちゃん「えっへへ!」
先生「次、東條!」
のぞみ「えぇっと……」アワアワ
先生「東條は持ち方からだな、こうやって……」スッ
のぞみ「……こう?」スッ
先生「そうそう!上手いぞ!」
東條希は器用だった
776 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:51:58.83 ID:O8cvm9tB0
先生「で、こう!」ヒュッ
……パスッ!
のぞみ「わぁ……!」パァァァァ!
先生「さ、やってごらん!」
のぞみ「はい!」
東條希は器用だった
777 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:52:45.95 ID:O8cvm9tB0
のぞみ(たしか、こうやって………)ググッ
先生「おっ!いいぞ!」
Aちゃん「がんばれー!」
のぞみ「……こう!」ヒュッ!
東條希は………
パスッ……!
器用すぎた
778 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:54:13.26 ID:O8cvm9tB0
放課後
希「ど、どうして怒ってるの……?」ビクッ
Aちゃん「……バスケット、嘘ついてたの?」
のぞみ「嘘なんかじゃ……」
Aちゃん「初めてじゃないならそう言えばいいのに……!」
のぞみ「ほんとに初めてで……」
Aちゃん「じゃあ………!」
Aちゃん「5本全部なんて入るわけない!!」
のぞみ「それは……」
Aちゃん「心の中で私のことバカにしてたんでしょ!」
のぞみ「し、してない!!」
Aちゃん「……もういい」
Aちゃん「のぞみちゃんとはぜっこうする!!」
のぞみ「……!」
Aちゃん「もう話しかけてこないで!!」ダッ!
のぞみ「まっ……!」
Aちゃん「のぞみちゃんなんかだいっきらい!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
779 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:55:24.30 ID:O8cvm9tB0
希(それからすぐに親の転勤が決まって、本当に離れ離れになっちゃったっけ)
希(あの日からうちは……)
「希!!」
希「……!」ハッ……!
パシッ!
角間「交代直後の東條にボールが回りました!」
DF2「勝負やエセ女ァ!!」ザッ
希「っ……!」
DF2【スーパーしこふみ!!】
ヒュッ……!
希(……ここで奪われるわけには……)ダッ!
780 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:56:24.59 ID:O8cvm9tB0
ガッ……!!
DF2「うぐっ…!」ドサッ
角間「東條強引にディフェンスを抜い……」
ピッ!
希「あ…」ピタッ
角間「おしい!これはファウルになりました!!少し強引すぎたかぁ!?」
DF2「いってて……」
希「ご、ごめんなさい…!」スッ
DF2「んぉ…?ああ、悪いな」スッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ご、ごめんなさい………」オズオズ…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
DF2(………あれ?この感じどっかで……)
希「……?なにか?」
DF2「あ、いや、なんもない」ガシッ
グイッ スタッ
DF2「……負けへんからな!」タッタッタッ
希「……」
781 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:57:22.70 ID:O8cvm9tB0
パシッ!
希「いっ…!」
絵里「ほら!シャキッとする!」
希「……わかってるよ!」
にこ「休みすぎて体なまってんじゃないの?」ハッ!
希「……にこっち」
にこ「なに?またおばあちゃんって……」
希「勝とうね」
にこ「……?あんた大丈夫?」
希「もーひどいなぁ……」プクー
希「うちにも真面目な時ぐらいあるんよ?」ポヒュー
にこ「……初耳ね」
希「ワシワシ?」
にこ「悪意がすごい」
782 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:58:28.46 ID:O8cvm9tB0
ピッ!
ドッ!
角間「UTXボールとなりました!一刻も早く点を取り返したい音の木坂!!どうする!?」
ツバサ「上がりなさい!!」トッ
ザザザッ!
海未「くっ……!」
角間「あくまで追加点を狙いに行くUTX!!」
凛(かよちんを少しでも休ませてあげないと……!)ザッ
角間「綺羅の前に星空が立ちふさがります!」
ツバサ「……」タッタッタッ
凛「行かせないにゃー!」バッ!
ヒュッ…クルッ
トッ
海未「……は?」
凛「……え」
ツバサ「ごめんなさいね」
角間「星空をものともしない綺羅!!圧巻のドリブル突破です!」
凛「そんな……!」
783 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 16:59:36.58 ID:O8cvm9tB0
花陽「私……が!!」ザッ
ツバサ「……ふふ」トトッ
ザッザッ!クルッ!
花陽(フェイントからのターン…!)グッ
カクッ
花陽「……っ……!?」ドサッ
ツバサ「体力のご利用は計画的に……ってね?」
角間「小泉足がもつれたぁ!!疲労がたまってきているのかぁ!?」
花陽(考えろ……私で終わりじゃない、私が抜かれた後、誰が……誰を……えーっと……)ゼェ……ゼェ……
花陽(ーーーーーーー…)ハァ……ハァ……
にこ(慣れないシュート3本、プラス、花陽はこの試合中ずっとフルで頭を働かせてた………)
海未(そのツケが今……)
花陽「……っ」ゼェ……ゼェ……
ツバサ「……!」ブルッ
ツバサ(体も頭も限界のはずなのに……)
花陽 キッ…!
ツバサ「……」フフ
角間「ディフェンスラインを突破したぁ!!」
784 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:00:31.46 ID:O8cvm9tB0
ツバサ「あんじゅ!!」バッ!
あんじゅ「ええ!」
にこ「来るわよ穂乃果!!」
穂乃果「…!」グッ
バッ!
ツバサあんじゅ【ユニコーンブースト!!】
ドゴォォォォォォォォオオオオ!!!
角間「シュートを放ったのはUTX高校!!音の木坂凌げるかぁ!?」
にこ「ここに来て新必殺技……!?」
花陽「……でもこれ……」ハァ……ハァ……
785 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:02:20.70 ID:O8cvm9tB0
穂乃果【マジン・ザ・ハンド!!】
ギュルルルルル!!!!!
角間「高坂正面から立ち向かいます!!」
海未「穂乃果!!」
雪穂「お姉ちゃん!」
穂乃果「……はぁぁぁ!!!」グッ
シュルルルルルル………!!
穂乃果「……よし!」
角間「とぉめたぁ!!」
ツバサあんじゅ「……くっ…!」
穂乃果「みんなー!!まだまだ行くよー!!」
みんな「おー!!」
角間「音の木坂の守護神高坂、頼もしいプレーでチームを引っ張ります!」
海未(よし、統堂さんが抜けたおかげで攻撃翌力が下がってますね。これなら……)
786 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:03:14.57 ID:O8cvm9tB0
アー!オッシイー!
海未「…!」クルッ
ドンマイドンマーイ!ツギイケルゾー!!
にこ(そこは「ナイスセーブ!」でしょうが……!!)イラァ…!
穂乃果「……っ……希ちゃん!!」ドッ!
希「……!」トッ
角間「東條へパスが通りました!!」
花陽「の、希ちゃん!……きて…ます!」ハァ……ハァ……
希「くっ…!」ピタッ
DF2「行かせへんぞエセ女ぁ…!」ザッ
希「……通してくれんかなぁ」
DF2「エセには刺激が強すぎるもん見せたるわ」
希「?」
787 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:04:06.00 ID:O8cvm9tB0
ダンッ!
DF2「はぁぁぁぁ!!」ググッ
ゴゴゴゴゴゴ……!!!
希「…こ、これは…!!」
ドドーーン!!
DF2【道頓堀・ウォール!!】
希「…!!」グラッ
角間「なななぁんとぉ!!グラウンドに道頓堀が出現いたしましたぁ!!」
にこ「エセVS本家……見ものね」
凛「希ちゃーん!負けちゃダメにゃー!」
788 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:05:14.35 ID:O8cvm9tB0
希(もうやるしか……!)グッ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「のぞみちゃんなんかだいっきらい!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
希「ーーーッ……!」ビクッ
バチィッ!
希「うわぁ!!」ドサッ
角間「東條止められたぁ!!」
DF2「うちの勝ちやエセ女!」トッ
希「……くっそ……」
角間「東條プレーに精彩さがありません!」
希「大丈夫、大丈夫やから……!」ブツブツ
789 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:06:13.37 ID:O8cvm9tB0
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中学校
あの一件以来、東條希は周りの目を気にするようになった
周りより飛び抜けていないか、出しゃばっていないか
ただ………東條希は器用だった
ドガァ……!!
希「いっ…!」ドサッ
モブヤン1「……あんたのその済ました態度、なんか腹立つんだよね」
希「……気のせいじゃない…?」ゴホッ
モブヤン2「気のせいじゃないから言ってん……の!」ドゴォッ!
希「?ぇ…!」
周りに合わせた態度が逆に反感を買ってしまうこともあった
希(……私に……どうしろって……)ゴホッゴホッ
790 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:07:20.63 ID:O8cvm9tB0
「うっわ、2対1とかえっぐ」
希「!」
モブヤン1「あ?………ぷっ!小学生かよお前」
モブヤン2「用がないなら帰りなチビちゃん」シッシッ
「……」イラァ…!
「……今うちに言った暴言は100歩譲って許したる」
「でもな……」スッ
モブヤン「!?」
ドゴォッ…!!
モブヤン1「ガハッ……!」ドサッ
「目の前のイジメスルーできるほどできてないんじゃボケェ!!」
モブヤン2「こいつ…!!」ドゴッ!
「いっ……」グラッ…!
「………オラァ……!!」バキィッ……!!
モブヤン2「ブッ……!」ドサッ
「……さっさとどっかいけや」
モブヤン1「……行くぞ…!」タッタッタッ
モブヤン2「っち……!」タッタッタッ
791 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:08:35.16 ID:O8cvm9tB0
「………っはー、痛った……」サスサス
希「あ、あの……!」
「んあ?」
希「ご、ごめんなさい……私のせいで…」
「おー気にすんな、1発だけやしなもらったの」ニシシ!
希(関西弁……)
希「……どうして……助けてくれたの?」
「……多分帰ってから、「あの時行っとけばよかったなぁ」ってなると思ったから」
希「?」
「やらずに後悔するより、やって後悔した方が気持ちええやろ?」
希「……!」
「ウチ好きやねんこの言葉」
希「……やらずに後悔するより……やって後悔……?」
「そ!ただし、全部自己責任でな!」
希「……私は……」
792 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:09:25.33 ID:O8cvm9tB0
『だいっきらい!!』
希「……そんな勇気、ないかなぁ……」
「………」
希「でもありがとう!少しスッキリ……」
モニュッ……!
希「………」
「んー、発展途上といったところやなぁ」モミモミ
希「………」ペシッ!
「いけず!」
793 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:10:35.91 ID:O8cvm9tB0
「……それじゃあウチは帰るけど、あんま考えすぎんよーにな」
希「うん、今日はありがとう」フリフリ
「……さっきよりマシな顔んなったな」
希「……ちょっとだけ勇気もらえたからかなぁ」
「そっか、じゃあな発展途上」
希「発展途上……!?」ゴーン
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
希(結局また転勤でその人とはそれから一度も話してない)
希(あの人みたいに強くなれたらって……ずっと思ってた)
希(あの人みたいに……周りの目を気にせず、自由に……)
あの日から関西弁は、[わたし]にとって勇気の象徴となっていた
794 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:11:26.80 ID:O8cvm9tB0
「勇気、出しきれてないよね?」
希「……!」ビクッ
「ふふ、びくってしたね」
希「君は……?」
「わたしはあなたの悩み、のぞみだよ」
希「悩みなのか望みなのかはっきりしてほしいなぁ」
のぞみ「望みじゃなくてのぞみ!」
希「ふふ、はいはい」クスクス
のぞみ「大事な事なのに!」
希「……のぞみちゃん、話の続き」
のぞみ「あ、そうだね!」コホン
のぞみ「……あなた、サッカーは全力でやってるよね」
希「……うん」
のぞみ「でも」
795 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:12:28.09 ID:O8cvm9tB0
のぞみ「隠してることがあるよね?」
希「………」
のぞみ「どうするの?試合終わるよ?」
希「……無理やん」
のぞみ「……?」
希「このチームに嫌われたらウチ、ホントに立ち直られへん」
のぞみ「だからこの悩みは閉じ込めておくって?」
希「……うん」ニコッ
のぞみ「………」
のぞみ「今までわたしは何回もあなたに話しかけた」
希「へ?」
のぞみ「何回呼びかけても見向きもされなかった…………」
希「……!」
のぞみ「どうして今聞こえたんだと思う?」
希「……さぁ」
のぞみ「どうしてあなたはぬいぐるみを捨ててって頼んだの?」
希「……さぁ」
のぞみ「どうして今更になってあの日のことを思い出してるの?」
希「………」
796 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:13:20.15 ID:O8cvm9tB0
のぞみ「あなたが特別なんじゃない」
希「?」
のぞみ「みんな、大なり小なり心に抱えてるものがある」
希「………」
のぞみ「穂乃果ちゃんや花陽ちゃんやことりちゃん、他のメンバーだって悩んでる」
のぞみ「それを乗り越えたから、また前を向けてるんじゃないかな」
希「でも……」
797 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:14:17.47 ID:O8cvm9tB0
のぞみ「しっかりしなさい!」
希「……!」ビクッ
のぞみ「このチームはそんなに簡単に離れていくような人たちばかりなの?」
希「……違うよ」
のぞみ「なら……!」
希「そんな子達だからこそ、離れてしまうのが怖いんよ」
のぞみ「………」
鍵穴がある、鍵もある、あとは回す勇気だけ
『だいっきらい!!!』
幼い頃のたった一言
その一言が今でもこの子を縛り付けている
あぁ、確かにこれは………
呪いだ
798 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:16:12.18 ID:O8cvm9tB0
ワァァァァァァァァァァ!!!!
希「……!」ビクッ
角間「綺羅にパスが回りましたぁ!!ロスタイムまでの時間も残り少ない中、完全にUTXペースだぁ!!」
UTX!!UTX!!UTX!!UTX!!
穂乃果「時間ないよ!!ぶつかって!!」
みんな「おぉぉ!!!」
ツバサ タッタッタッ
雪穂「亜里沙!私たちで!」ザッ
亜里沙「うん!」ザッ
雪穂亜里沙「はぁぁ!!」バッ!
ヒュッ……クルン……ダッ!
亜里沙雪穂「ぐっ……!」
角間「綺羅再び抜いたぁ!!」
にこ「くっそ……!」
海未(攻撃の糸口が全く掴めない……このままでは……!)
希「っ……」
799 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:20:03.83 ID:O8cvm9tB0
「頑張れー!!音の木坂ー!!!」
みんな「……!」クルッ
希「……………Aちゃん………?」
アノコダレ?サァ……
Aちゃん「ほら!!音の木坂の子達も!」
音の木坂観客「………!」ハッ……!
角間「さぁ、試合の流れはUTXが握っております!このままUTXが……」
音の木坂!!音の木坂!!音の木坂!!
角間「こ、これは……」
800 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:21:36.79 ID:O8cvm9tB0
音の木坂!!音の木坂!!音の木坂!!
Aちゃん「音の木坂!!」
音の木坂観客「音の木坂!!!」
おばちゃんおっちゃん「音の木坂!!!」
角間「音の木坂の応援が会場に響き渡っております!」
ザワザワ……
ソウダ、オトノキモガンバッテルジャン
オトノキザカガンバレー!!
音の木坂!!音の木坂!!音の木坂!!
ナニイッテンダ!コレカテバサンレンパダゾ!!
ガンバレー!!UTXーー!!!
音の木坂!!UTX!!音の木坂!!UTX!!
音の木坂!!音の木坂!!音の木坂!!
UTX!!UTX!!UTX!!UTX!!
801 :
◆7NyoAqShyg
:2019/04/21(日) 17:22:57.81 ID:O8cvm9tB0
にこ「…遅いのよ、まったく」
真姫「すご……」
凛「うー!!テンション上がるにゃー!」
DF2「こんなに盛り上がったん、初めて見た……」
MF1「いつもワンサイドゲームでしたからね」
MF3「はぁ〜……!」ゾクゾクッ
花陽「…はぁ……はぁ……」ゼェ……ゼェ……
ツバサ「……?」トッ
耳を塞いでいても聞こえるほどの声援
だが、小泉花陽の耳には何一つ届いていなかった
考えていたのは
花陽(疲れた……ご飯食べてお風呂に入ってあったかいお布団でぐっすり眠りたい……)
試合とはまったく関係のないことだった
ツバサ「……行くわよ!」ダッ!
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