【艦隊これくしょん】漣が親子丼で提督と大変な大淀【艦これ】

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

58 : ◆yJGN1SPTmzFo [saga]:2019/05/26(日) 21:54:47.00 ID:s3vs0QiZ0
大淀「……まあその、二人で行くというのもやぶさかではないのですが」

提督「じゃあ行くか」

大淀「あ、でもですね、やっぱり漣ちゃんがもうちょっと落ち着いてからでも……念を入れて三人で……」

提督「ちょっとまってくれ、漣にLINEで連絡する。今日は外食する、と」

大淀「あっ」

提督「……なんかめんどくさい返信が来た。ちょっと待っててくれ」

大淀「あの……」

提督「……浮気か殺す、だって。あいつほんとめんどくさいよなー……返信がどんどん積み重なっていくぞ」

大淀「ほ、ほら、やっぱりそうなりますよ。食堂で他の子と話をしただけで盗聴して脅迫しようとする漣ちゃんですから」

提督「大丈夫大丈夫。……あれ、反応ないな。まあいいや。出ようぜ」

大淀「え!? 大丈夫な要素ありました!?」

提督「漣の嫉妬に全部付き合ってたら、他の艦娘と話もできなくなるからいいって」

大淀「この食事も、その嫉妬に付き合わされた結果なんですけれど……」

提督「いいからいいから。お互い着替えて正門で集合ってことで」

大淀「う、うーん」
59 : ◆yJGN1SPTmzFo [saga]:2019/05/26(日) 21:57:30.92 ID:s3vs0QiZ0
―― 鎮守府 正門

提督「やあやあ、防空駆逐衛視艦どの。元気にやってるかい」

門の前に立っている初月「ん? なんだ提督。今日は漣と外出……」

大淀「あ、ど、どうも。お疲れ様です、初月ちゃん」

初月「大淀? 珍しいな……。いや、提督の横に漣がいないのは初めてじゃないか」

提督「あー、最近はずっとべったりだったからな……。たまには他の艦娘にもサービスしないとね」

大淀(みんな漣ちゃんに遠慮して、提督と外出しなくなったんですよね)

初月「で、今日はどこに行くんだ」

提督「焼肉」

初月「なに。僕も行きたい」

提督「初月は仕事だろ。また今度な」

初月「本当?」

提督「たぶん」

初月「約束だぞ」

提督「たぶんだって。それじゃな」

初月「期待させてもらおう。では、お帰りをお待ちしております。お気をつけて、提督」

提督「ああ。この鎮守府をよろしく頼む」

初月「ちなみにお土産を買ってきてくれても僕は一向に構わないぞ」

提督「へいへい」

大淀「それじゃ、いってきます」
60 : ◆yJGN1SPTmzFo [saga]:2019/05/26(日) 21:58:25.56 ID:s3vs0QiZ0
大淀「いいんですか? あんな約束しちゃって」

提督「たぶんだからな」

大淀「たぶんじゃないんでしょ」

提督「たぶんなんとかなるって意味だよ」

大淀「また漣ちゃんが怒るかもしれませんよ」

提督「ああ、そういや漣から許可は下りたよ。いや下りなくても行くけど」

大淀「許可!? 本当ですか!?」

提督「うん。さっき返信が来た。大淀ならいいってさ」

大淀「……申し訳ないのですが、私も確認をさせていただいてもよろしいですか? もしかすると致命的な見落としがあるかもしれません」

提督「信用ないな、俺! 前科があるから否定はできないけど……ほら、これだよ」

大淀「ありがとうございます。ええと……」
61 : ◆yJGN1SPTmzFo [saga]:2019/05/26(日) 21:59:41.68 ID:s3vs0QiZ0
―― 漣と提督のやりとり

提督:今日外食する

漣:漣も行く

提督:二人で行くから留守番してて

漣:は?

漣:浮気か 死ね

漣:いや殺す

漣:誰と行くの? 二人とも殺す

漣:殺す

漣:さんざんにくるしめていのちごいをさせてからころす

漣:誰と行くの? 陽炎? ご主人様が性的魅力を感じている陽炎?

提督:アホか、浮気の予告なんかするか

漣:じゃあ何

漣:浮気じゃないなら漣も連れて行って

漣:どうなの? 早く答えて

漣:早く早く早く早く早く

漣:なんで答えてくれないの?

提督:てかレスはえーよ 落ち着け

提督:この前の埋め合わせに大淀と行くんだよ 逆にお前が何をされるかわからんぞ

漣:え

提督:陽炎は全く関係ないからな


(しばらくの間)


提督:漣? どうした?

提督:おーい

提督:もう出るからな


(さらにしばしの間)


漣:大淀さんと二人で行くの?

提督:おっと悪いスマホ置いてた そうだよ

漣:大淀さんと二人かあ そっかあ なるほど

提督:なにがなるほど?

漣:大淀さんなら…

漣:しょうがないにゃあ・・

漣:いいよ。

提督:いいのか ありがとう

漣:うん いいよ。



大淀「よくない!!」

提督「うわびっくりした!」
62 : ◆yJGN1SPTmzFo [saga]:2019/05/26(日) 22:00:43.45 ID:s3vs0QiZ0
大淀「……提督、この返信……」

提督「しょうがないからいいよ、ってやつ?」

大淀「いえ、そうじゃなくて意味……。提督、ネットゲームをやったことはあります? RPGの」

提督「んー? ないな」

大淀「そうですか」

提督「……え、それが何」

大淀「なんでもありません。私、ちょっと漣ちゃんに電話しますね」

提督「なんでわざわざ? いいよって言ってるのに」

大淀「そのニュアンスが……とにかく、申し訳ありませんが少しここでお待ちください」スタスタスタ

提督「あっ、おい……。なんなんだ」


―― 10分後

提督「……あ、戻ってきた。結構長かったな」

大淀「お、お、お、おまた、おまたせしましたたたた」

提督「どうした大淀!?」

大淀「いいいいいえええいえいえいえべべべべべつに」

提督「絶対おかしいだろ! 何を話したんだよ!」

大淀「すーはー、すーはー……。いえ、特に何も。駆逐艦・漣と今後の鎮守府運営に関わる事務的な会話を交わしただけです」キリッ

提督「……完全に嘘だとわかるがいいだろう。何も聞かないでおこう」

大淀「……ありがとうございます。それでは焼いた肉を食べましょう。たくさん」

提督「う、うむ」
63 : ◆yJGN1SPTmzFo [saga]:2021/08/05(木) 02:23:09.39 ID:3KpyAM6L0
2年ぶりにつづきを投稿します
64 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:24:21.09 ID:3KpyAM6L0
―― やきにく鎮守府 2番席

提督「相変わらずこの店名はどうなんだ」

大淀「鎮守府近くの店はこういう名前が多いんですよね……」

提督「まあ、地域貢献と思おう……。さあ大淀よ。なんでも好きなものを頼んでくれたまえ」

大淀「そうさせていただきましょう……よーし……」パラパラ

提督(メニューをめくった瞬間から目の色が変わった)

大淀「あら……? ずいぶんとお求めやすい価格になっていますね」パラパラ

提督「おお、確かに」パラパラ

大淀「牛肉の価格が下落しているんでしょうか」

提督「というよりも、食料品の物価が安定しているんだろう」

大淀「そうなんですか?」

提督「深海棲艦の通商破壊に、十分以上に対抗できているということだ。つまりすべて艦娘さんのおかげです。ありがとう艦娘さんの大淀さん」

大淀「急に何ですかそれ」

提督「いや、食堂で陽炎に言われたことを思い出して。平和をもたらしてくれる艦娘への感謝の気持ちを表明するべき、みたいなことを言ってた」

大淀「それを言ったら、提督だって私たちを指揮してくれているんですから……」

提督「いやあ、俺なんか椅子に座って書類に判子を押すだけだからさ。楽なもんだよ」

大淀「そんなことはありません、私たちよりもむしろ、提督のほうこそ……」

提督「いやいや、俺なんか現場の苦労に比べたらさ……そういう意味では、事務も現場もやってる大淀には二重の苦労を背負わせてるようなものかもな」

大淀「わ、私はそういう風には思っていませんよ」

提督「わはは、そうか。じゃ、そう言ってくれる大淀に感謝ってことで。肉を食おう」

大淀「あの……」

提督「いや、本当に気にしないでくれ。悪かった、冗談のつもりだったんだが変な感じになってしまった」

大淀「……いえ、構いませんよ。……そうですね! 考えてみたら私も普段は結構大変です! だから、今日は存分に労っていただくことにしましょう!」

提督「そういうことだ!」

大淀「では……。注文をお願いします! この三式カルビ改と、一式徹甲ロースを三人前ずつ!」

提督「いきなり高いのから来たな! いいぞ! あ、あとウーロン茶ひとつください」

大淀「私も飲み物……あ、夏みかんサワーがある。これをお願いします」

提督「あと小ライスひとつ」

大淀「提督、ご飯は後でいいじゃないですか。お酒を飲みましょう」

提督「俺は初手ライス派なんだっつーの。……この会話懐かしいな」

大淀「ふふ」

提督「昔はこうやって三人で食事してたな……」

大淀「明石を入れて四人だったころなんか、懐かしいですね」
65 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:25:09.19 ID:3KpyAM6L0
提督「ああ。俺と艦娘三人、しかも実働できるのが漣だけ。なんて無茶を言うんだと呆れていたけど、なんとかなるもんだ」

大淀「……長かったですけど、戦争も終わりが見えてきました」

提督「ありがたいことだ」

大淀「提督は……戦争が終わったらどうするんですか?」

提督「この仕事を続けるかどうかはわからないが……ひとまずは、一年くらい休みを取って旅行する」

大淀「へえ、どこに行くんですか」

提督「そりゃまあ海外だな。今は国外旅行なんて夢のまた夢だけど、戦争が終わったら夢じゃなくなる。戦争に巻き込まれてないあたりを適当にめぐってみたいよ」

大淀「ああ、いいですね……」

提督「ま、実際は戦争が終わってから結構経ってからになるだろうけどな」

大淀「……漣ちゃんも? 一緒に連れていくんですか?」

提督「行きたいって言い出したら、そうするかな」

大淀「もう。そこは一緒に来てくれ、じゃないんです?」

提督「あいつにもやりたいことがあるかもしれないだろ?」

大淀「それが何かは、提督が一番わかっているでしょう」

提督「ん……どうかな。自惚れていたくはないと思ってるよ。……そう言う大淀は? どうするんだ」

大淀「私はもちろん……仕事をしていると思います」

提督「なんだよ。大淀も休んだらいいじゃないか」

大淀「いえいえ。そういうのはもっと後で、です。これは私の夢ですから」

提督「夢?」

大淀「……まだ話してませんでしたっけ」

提督「ん、初めて聞く、と思う」

大淀「そうでしたか」

提督「こういう話は、あまりしなかったな。どんな夢なんだ?」

大淀「ふふ。私は……戦争が終わった世界で仕事をしてみたい」

提督「……!」

大淀「思う存分!」

提督「そうか……。いいな」

大淀「はい。夢が、夢で終わらないで済みそうですね」

提督「うん、そうだ。絶対にそうさ。……お、肉が来たか」

大淀「お酒も、ですね」

提督「それじゃあ、いつか実現する大淀の夢に。乾杯だ」

大淀「すぐそこに近づいている、平和に行き来できる海に。乾杯です」
66 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:25:51.43 ID:3KpyAM6L0
――二時間後

大淀「提督ー……もうちょっと飲みますー……?」

提督「いや俺はもう、さすがに……ちとハメをはずしすぎたぜ」

大淀「私はもうちょっといけますけどねー」

提督「顔赤いぞ大淀。このへんにしとこう。今日は漣もいないし」

大淀「ふっ、ふふっ。つぶれた提督をー漣ちゃんがおんぶしてー。あのときの衛視艦の呆れた顔ったら、ふっ、うふふっ、あははっ!」

提督「大淀に言われたかないわ! 俺が肩貸して漣が腰をささえて……じぐざぐに歩きながら帰っただろ、くくっ、ははっ」

提督・大淀「「あははははははは!」」

提督「……はあ! ひさしぶりに大淀と飲めたよ。よかった」

大淀「二人きりっていうのは初めてでしたよね」

提督「ん……そうだったっけ」

大淀「忘れすぎですよ提督〜」

提督「やー、もうしわけない」

大淀「それじゃ、これ飲んで……んっ、よし。行きましょうか」

提督「ああ」
67 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:26:41.56 ID:3KpyAM6L0
――帰り道

大淀「あー、外さむい」

提督「まだ二月だからな」

大淀「はー、海暗いですね」

提督「ふらふらしてるぞ大淀」

大淀「そりゃ久しぶりに飲んだんですから、ふらふらもします!」

提督「落ち着けってばよ」

大淀「はあ……まったく提督あなたというひとは」

提督「なんだそれ」

大淀「……さっき、私、漣ちゃんに電話かけましたよねー」

提督「んーー? あーー。鎮守府出たときの話ね。はいはい」

大淀「漣ちゃん、なんて言ってたと思います?????」

提督「知らんって。えーと……事務的な会話をしたとか言ってただろ」

大淀「そんな話したわけないでしょー?」

提督「それはわかっとるわ。で、なに話したんだよ」

大淀「はー……。そういうこと聞きます? デリカシーないですねえ」

提督「すっごいうざい絡み方してきた」

大淀「じゃあねえ。どうしても聞きたい〜って言ってください」

提督「別にいいよ」

大淀「こらー! いえー!」バシバシ

提督「いたた。なんなのよ大淀さん。久しぶりに飲んだからなの?」

大淀「はーやーくー」ユサユサ

提督「わかったわかった。どうしても聞きたいから聞かせてください、大淀さん」

大淀「漣ちゃん、浮気してもいいよーだって」

提督「……は?」

大淀「大淀さんならいいよーって言ってたんですよ。なんだそりゃ! って思うじゃないですか」

提督「え、これ俺が聞いていい話だったのかな。やば……」

大淀「こっちはねえ、そりゃそういう気持ちゼロってわけじゃないですよ! でも、本妻に許可もらって浮気ってありえないでしょ!」

提督「俺、何もコメントしないでおくわ」

大淀「帰り明日になってもいいようにしとくとか、よく使うホテルの場所とか!」

提督「…………」

大淀「あのねえ、許可なんだかのろけなんだか余裕なんだかハッキリしてほしいわけですよこっちは!」

提督「…………」

大淀「提督がたぶんゴム持ってるけどもしアレだったら今からお薬もとか、もーーーなんなのーーーーー! はー、私の青春ってどこ!?」

提督「…………」

大淀「あ、もう私キレました。今キレた。ホテル寄りましょう提督」

提督「おいまてこの流れはダメだ、大淀」

大淀「ほら! 私、この街のことだったらねえ、漣ちゃんに聞かなくても知ってますんで、お得なとこなんかじゃなくてもっといいとこいきましょ!」

提督「まてまてまて目を覚ませ大淀」

大淀「うっさい! 行くったら行くんです! 来い、男でしょ! 提督は!」グイッ

提督「くそ、艦娘に力で勝てるはずもなく、助けを呼べるはずもなく……流されてしまうのか俺は……」ズルズルズル
68 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:27:25.18 ID:3KpyAM6L0
――翌朝

大淀「ハッ」

大淀「……え、ここどこ? 何、この部屋。このベッド。私の部屋じゃない……」

提督「……起きたか?」

大淀「提督? ここはどこですか……いやいやいやいやいやいやいやいやいやまってまってまってまってまって」

提督「この街で一番高いホテルだよ。まー、シーズン外れてるからいい部屋入れたな……」

大淀「うそ、でしょ……私、本当に……」

提督「あのな、大淀」

大淀「あああああああああああああああああああああああああああああああああ」

提督「落ち着け! 壊れるな! 何もなかった! なかったから!」

大淀「な、なにもなかった!? つまりどこまでしたんですか!?」

提督「なにもしてない。部屋に入る前に、エレベーターでお前はもう寝てた」

大淀「……それはそれで早すぎるでしょ寝るの〜〜〜〜〜〜!」

提督「全くだ。もう放置して帰ろうかと思った」

大淀「恐縮です……」

提督「……ま、いいよ。俺も迷惑かけたしさ」

大淀「はい……いえ、私のほうこそ……」

提督「うん。とりあえず、朝食を食べて帰ろう。な?」

大淀「あーーーー……漣ちゃんに何て言おう……」

提督「昨日のうちに連絡してあるから大丈夫だよ。まったくアイツは……。浮気していいとか言ってた割にめちゃくちゃ疑ってくるんだからなあ」

大淀「うう。絶対それじゃ済まないです。どう説得しよう」

提督「……。帰ってから考えよう」

大淀「はい。…………」


大淀(これで、終わり……も、なんだか……)

大淀(私、もしかして後悔するかもしれないし)

大淀(ううん。どっちにしても後悔するんだろうなあ……)

大淀(じゃあいっそ、気持ちよく後悔しちゃおうかな……!)
69 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:27:54.54 ID:3KpyAM6L0
提督「どうした?」

大淀「あの、提督……」

提督「うん?」

大淀「私、すさまじく醜態を晒したと思うんですけど」

提督「いや、まあ、この前は俺も……」

大淀「でも、もうひとつ! 醜態を晒しても、かまいませんか?」

提督「な、なに? なんだ?」

大淀「ひとつ聞かせてほしいことがあります」

提督「おお……」

大淀「もし、もしですよ」

提督「うん」

大淀「もし……私が酔っていなくて。本気で誘っていたら、提督はどうしていましたか?」

提督「………………」

大淀「はい。ありがとうございます。その沈黙、しかと受け取りました」

提督「あっ……」

大淀「提督はわかりやすくて助かります」

提督「……はあ……。敵わないなぁ。大淀にはさ」

大淀「ふふふ」

提督「さあて! 朝飯を食うか」

大淀「朝から親子丼、いきますか?」

提督「そのジョークはきついって」
70 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:30:15.95 ID:3KpyAM6L0
――鎮守府 正門

漣「あ! 帰ってきた!」

初月「……漣もヒマだな」

漣「ヒマじゃねーし!」

初月「一晩中、仕事でもないのに門の前に立っているのはヒマだろう」

漣「これも仕事なの! 鎮守府の風紀は漣が守る……!」

初月「お前が言うな」

漣「こらー! この浮気ご主人ー!」ダダダダダダダダ

初月「やれやれ。お土産は買ってきたんだろうな、提督」



漣「うおー!!!! 朝帰りかー!!!!」

提督「漣!? 何やってんだお前は」

漣「大淀さんと、浮気者のご主人を待ってたの!!!」

提督「おまえ当直でもないのに、一晩中、門の前に立ってたのか……」

漣「大淀さん! ご主人は大淀さんはもう眠っちゃったとか言い訳してたけど、本当はどうなの!?」

大淀「うーん。漣ちゃん、もうちょっと小さな声で話しましょう?」

漣「だ、だってだって……」

大淀「そうね。私たちは、本当に何もなかった」

漣「え、マジに……?」

提督「うむ」

大淀「……か、どうかは、漣ちゃんのご想像にお任せします♪」

漣・提督「「ええええーーーーーっ!?」」

漣「ご、ご主人やはりキサマ!」

提督「おい大淀!! 何を……」

大淀「それでは、私はお先に失礼」スタスタ

漣「このー! うわきものー!」ゴスゴスゴス

提督「は、腹を殴るな……! てか何で俺だけ攻められんの……!?」

大淀「初月さん、これお土産。温めてから姉妹で食べてね」

初月「おお、ありがとう。あのホテルの中華まんか。贅沢したな」

大淀「たまには、ね?」

漣「しょせん駆逐艦の漣では大人の男を満足させることはできないとでもー!」ボコボコボコ

提督「わかったわかった、いいから中に入るぞ! ……体が冷えてるじゃないか。初月みたいにちゃんと防寒しろ」パサッ

漣「なっ……こ、コートをかけられたくらいで漣は誤魔化されないんだからね!」

提督「はいはい。漣にもお土産はあるからな」

漣「こ、これ! あのホテルのケーキじゃん!」

提督「姉妹で食べてくれ。今日は午後から休みだろ?」

漣「この、この、こんな程度で誤魔化されるとでも……!」

提督「誤魔化してないってば。バカだな。そんなことするわけがない。俺は漣がいれば生きていけるんだ」

漣「……!?」

提督「ん、どうした?」

漣「い、いいえ……こ、今回だけは信じてあげてもいいんだからね!」

提督「そうか。ありがとう」

漣「むう……ご主人様はこれだから……やんなるね……」ブツブツ
71 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:31:16.13 ID:3KpyAM6L0
大淀「二人ともー! そろそろ鎮守府に入りましょう? お仕事がたくさん待ってますからね」

提督「……だな。行くか」

漣「りょ!」





おわり
72 : ◆yJGN1SPTmzFo [sage saga]:2021/08/05(木) 02:33:40.06 ID:3KpyAM6L0
くぅ〜疲れました

もし続きを待っていたかたがいらっしゃいましたら、申し訳ありませんでした。お待たせしました。
新しく読んでいただいた方もいらっしゃいましたら、ありがとうございます。
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/05(木) 02:48:39.87 ID:rRL7gDdDO
おつです
この漣めちゃくちゃかわいい
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/08/06(金) 22:39:25.21 ID:c+UDltt7o

明石入れて4人で普通に飲んでるの見たくなったわ
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/09/22(水) 15:43:46.64 ID:rjx5x0IAo
おつおつ
69.87 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 新着レスを表示
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)