清霜「Saxophone Colossus 」

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170 : ◆0rjCWOlcd8we [sage]:2020/05/10(日) 02:46:12.03 ID:EHuQkfzS0
色々あって更新止まってました、ごめんなさい
近いうちに更新します... テナー清霜描いたやつでお茶濁す
https://i.imgur.com/3ZvmsWg.jpg
https://i.imgur.com/KWpt3N4.jpg
171 : ◆0rjCWOlcd8we :2020/10/19(月) 11:57:09.75 ID:6wb3q4St0
久しぶりに更新します
172 : ◆0rjCWOlcd8we [saga]:2020/10/19(月) 11:57:50.83 ID:6wb3q4St0
人生は夢だらけ

8月14日 午前7時01分
鎮守府 食堂

鎮守府の朝は早い、海の安全を守るため今日もまた艦娘たちは働く
間宮さんのおいしい朝食を食べ1日の活力を生み出すのだった
そしてそんな食堂の隅に彼女たちはいた


「ねえねえ、摩耶さんと榛名さんってどうしてジャズ始めたの?」


唐突に話を振ったのは清霜だった
あまりにも突然のことで摩耶は思わず顰めっ面をする


「お前... ほんと唐突だな」

「昨日ね、武蔵さんとちょっと話してて... だからちょっとみんなのも聞きたくなったの」

「私もちょっと気になるかも...」


ガンビアベイも少し気になる様子であった
彼女はつい最近ジャズの世界へ足を入れたばかりであったため気になるのも当然だったかもしれない


「じゃあ私からお話ししましょうか」


そこで口を開いたのは榛名だった


「...榛名はなんというか、自分の演奏で喜んでもらえるのが嬉しかったの」

「小さい頃にお父さんが持ってたドラムのセットで遊んだことがあるの」


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173 : ◆0rjCWOlcd8we [saga]:2020/10/19(月) 11:58:37.98 ID:6wb3q4St0
数年前 


「ねえお父さん、これ何?」

「これか? これはドラムっていうんだ」

「ドラム...?」

「そうだ、叩いてリズムを...いやそれだけじゃない、世界を作る楽器なんだ」

「へえ...」

「叩いてみるかい?」

「うん!」

「よし! じゃあ今から組み立てるぞ! ちょと待っててな...」



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1週間後

初めてのお客さんはお父さんとお母さんだったわ


「パパ、ママ、行くよ!」

「いいわよ! あなた、ビデオ回ってる?」

「バッチリだ!」


ドツタンドツタン ドンタンドトタン...


「できた!」

「すごいな!もう8ビートが叩けた!」

「将来はドラマーね!」

「えへへ...」


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174 : ◆0rjCWOlcd8we [saga]:2020/10/19(月) 11:59:17.39 ID:6wb3q4St0
そこから数年後

「やっぱり君とプレーするの楽しいよ!」




「なあ、うちのバンド入らないか?」




「明日のライブも叩いてくれよ!」






でもある日ふと思ったの、毎日が変化がなくてただ惰性で叩いてる...

だから一回ドラムから離れて別のことをやろう... そこで艦娘として働こうとした...



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「でも結局は艦娘になってもまたドラムを叩いてた、やっぱり好きなのかもしれないわ 人とやるのが」

「そうだったんだ...」


清霜もまた人とやるのが楽しいという気持ちを持っていたからその気持ちが理解できていた
榛名の言葉にどこか親近感を覚えたのだった

「さ、次は摩耶さんの番よ」

「あ、アタシ!? いいよ別に...」

「摩耶さんの話聞きたいなー!」

「わ、私も...」

「ああん!?」

「ひいいい!! やっぱ無理無理い〜...」

「しゃーねえな...」

「え! 教えてくれるの!?」

「だいぶ昔の話だけどよ...」


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175 : ◆0rjCWOlcd8we [saga]:2020/10/19(月) 12:00:39.95 ID:6wb3q4St0
数年前

ちっちゃい頃両親ともに働いててさ、よく親戚の家に預けられてたんだよ
その親戚のおじさんがベーシストでさ、よくライブとかやってて連れて行ってもらってたんだ


「おじさん! アタシもその楽器やってみたい!」

「お、やってみたいかい? そうだな... もうちょっと大きくなってからかな」

「今やりたいの!」

「はは... 困ったな... よしそれじゃあ...」



「僕が弦を押さえてるから... そう! その弦を弾いて!」

「よいしょ!」

ボーン

「おじさん! 弾けた!」

「やったね! うん、将来きっといいベーシストになる!」

「ほんと!?」

「ほんとだとも、体のわりに君は大きな手をしてる... いい素質を持ってる」

「ベーシストかー... かっこいい!」

「ベースはね、バンドを支える一番大事な役割なんだ」

「うん!」

「だから君も、誰かを支える立派な人になってほしいな」



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176 : ◆0rjCWOlcd8we [saga]:2020/10/19(月) 12:01:10.68 ID:6wb3q4St0
「...でも現実は甘くなかった、アタシより上手い奴なんてごまんといた そこで一回心折れちゃってさ」

「でも栗田艦隊のみんながやるっていった時... またやってもいいかなって少し思って... また始めた」

「多分アタシはどこか未練があったんだろうなきっと」


そういって摩耶は口を閉じた


「2人ともまた戻ってきてくれてよかったな」


清霜が口を開く


「だってこうやって一緒にジャズができたんだもの」

「お、お前...」

「あら、清霜ちゃん嬉しいこといってくれるのね」

「わ、私も!!」


ガンビアベイが声を上げる


「私も... こうしてジャズ始められるようになって...だからみんなと出会えたというか... なんというか...」

「おうなんだよはっきり言えよ」

「ひいい... やっぱ無理ぃ〜...」

「おい、冗談だ アタシもこうしてなんだかんだジャズ続けられたのはすごい嬉しいと思ってるよ」

「榛名もです」

「清霜もよ!」

「み、みんな...」

「ま、このメンバーで色々やるの楽しいし、続けてこうぜ!」



4人が、また一つとなって動き出す
そんな予感を清霜は感じ取った



「あ、ごちそうさま おいガンビー 置いてくぞ」

「え、ま、待ってえ!」


第14話
おわり
177 : ◆0rjCWOlcd8we :2020/10/19(月) 12:03:47.04 ID:6wb3q4St0
一旦ここまで、久しぶりに書きました
最近自分は楽器から離れてしまいましたが何かをきっかけにまた戻るのもありなのではないかと思います
ありがとうございました
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/21(水) 12:48:13.53 ID:hJ4ZvHr10
おー、久しぶりに更新来てた
乙です、かわいい
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