【ラブライブ×サイコパス】凛「見てかよちん! 凛の色相イエローグリーンだって!」

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1 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:21:09.59 ID:JZ7PuBSAO
・ラブライブとPSYCHO-PASSのクロスSS

・時間軸はラブライブ→劇場版後、
PSYCHO-PASS→アニメ2期

・細かい設定等、把握しきれてない部分があるのであしからず

・凛ちゃんの語尾にゃ率が激しいです

軽い感じで進めていきますのでよろしくです

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1557534069
2 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:40:17.48 ID:JZ7PuBSAO
花陽「えぇっ!?」

凛「凛が好きなイエローが入ってるにゃ! 縁起がいいにゃ!」

花陽「ま、まずいよ凛ちゃん! その色相かなり濁っちゃってるよ!?」

凛「にゃ? にこちゃんがどうしたにゃ?」

花陽「にこっちゃってるじゃなくて濁っちゃってる! ふざけてる場合じゃないよ凛ちゃん!」

美佳「失礼します」ガラッ

凛「にゃ?」

花陽「!?」
3 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:42:31.41 ID:JZ7PuBSAO
美佳「公安局です。こちらの方で微弱ですがエリアストレスの悪化を確認しました」

宜野座「この子か?」スチャ

『犯罪係数 オーバー140 執行対象です 執行モード ノンリーサル パラライザー』

凛「にゃ!? いきなり銃向けてきたにゃ!」

花陽「ピャッ・・・!」

美佳「間違いないようね。宜野座執行官、速やかにパラライザーで無力化を」

宜野座「いや、しかし・・・」

美佳「即時量刑、即時処刑がシュビラの鉄則でしょ? 何を躊躇っているの」
4 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:45:32.37 ID:JZ7PuBSAO
花陽「ちょっ、ちょっと待ってくださいっ!」

美佳「?」

花陽「こ、この子に抵抗の意思はありませんので、どうか任意同行という形にしていただけないでしょうか・・・?」

宜野座「・・・」

美佳「犯罪係数が規定値を越えてるんだから、任意同行も何もないでしょう?」

花陽「で、ですけど・・・」

凛「え〜、かよちん、どこに行くかは知らないけど凛は行きたくないにゃ〜」

花陽「なんで凛ちゃんそんなに落ち着いてるのっ!?」

美佳「はぁ・・・。バカなことに付き合ってる暇はないんだけど?」カチャ

凛「にゃ!? この子も銃持ってるにゃ!」ビクッ

花陽「り、凛ちゃん!」
5 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:47:54.48 ID:JZ7PuBSAO
宜野座「・・・待て」スッ

美佳「っ! なんのつもりよ執行官!」

宜野座「この子の言う通り、対象に抵抗の意思はない。無力化の必要はないだろう」

美佳「なに甘いこと言ってるのよ! 潜在犯にそんなこと・・・」

宜野座「星空凛さん、だったね? 君のサイコパスは現在野放しにできない状態にある。すまないが我々と共に来てもらえないか?」

凛「えー・・・、やだって言ったらどうなるにゃ?」

宜野座「その場合は、すまないがこの銃で君を裁くことになる」
6 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:48:54.63 ID:JZ7PuBSAO
花陽「凛ちゃん・・・」

凛「んー、わかったにゃ。一緒に行くにゃ」

宜野座「そうか」

美佳「・・・」

凛「かよちん、よくわからないけどちょっと行ってくるにゃ!」

花陽「凛ちゃん、必ず帰ってきて・・・」

美佳 (ここまで濁って、帰って来れるわけないでしょ)
7 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:51:45.60 ID:JZ7PuBSAO
───更正施設

凛「にゃー・・・、暇にゃー・・・」ゴロゴロ

職員「ちょっとあなた、もう少し真面目にしなさいよ。色相浄化する気あるの?」

凛「毎日同じことしてても飽きるにゃ〜。お姉さんこそ真面目に更正させる気あるの?」

職員「し、失礼ね! 私だって真面目にやってるわよ!」

凛「結果が出なければ意味ないにゃ〜」ゴロゴロ

職員「こ、この子はホントに・・・」イライラ
8 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:52:48.84 ID:JZ7PuBSAO
凛「にゃ〜・・・」ゴロゴロ

職員「・・・真面目にやったら、今日の夕食はラーメンにしてあげるわ」

凛「ホントかにゃ!?」バッ

職員「お腹いっぱい食べたければ、ちゃんと真面目にやることね」

凛「わかったにゃ! 凛がんばるにゃ!」

職員「まったく・・・」クスッ

後輩職員「すみません、先輩」

職員「ん? どうしたの?」

後輩「星空さんに面会希望の方がいらしています」

凛「にゃ? お客さんかにゃ?」
9 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:55:36.23 ID:JZ7PuBSAO
───面会室

朱「あなたが星空凛さんね?」

凛「そうだにゃ。凛が凛にゃ。お母さんとμ'sのみんな以外のお客さんは珍しいにゃ」

宜野座「・・・」

凛「あっ! あの時のお兄さんにゃ! 久しぶりにゃ!」

宜野座「こんな場所でも元気そうだな、君は」

凛「元気とかよちんへの愛が凛の取り柄にゃ」
10 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:57:13.55 ID:JZ7PuBSAO
朱「挨拶が遅れたわね。私は常守朱。公安局の監視官よ」

宜野座「俺は宜野座伸元。執行官だ」

凛「凛になにか要にゃ?」

朱「単刀直入に言わせてもらうわ。あなた、執行官になるつもりはないかしら?」

凛「?」

宜野座「シュビラが君に執行官の適正ありと判断した。君にその意志があれば、君はここから出て我々と同じ職場で働くことになる」

凛「職場? 凛はまだ学生だにゃ」

朱「特例措置ということになるけど、ウチでは珍しいことではなくなってきているわ。恥ずかしい話だけど、人手不足が深刻でね」

凛「ブラックかにゃ?」

宜野座「まぁ、かなりブラックだな」
11 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 09:59:54.80 ID:JZ7PuBSAO
凛「凛は教育過程が終わったらかよちんと同じお仕事をするって約束してるにゃ。職業適性が合わなきゃだけど」

朱「残念だけど、今のあなたのサイコパスでは、お友達と一緒に仕事をするのは難しいと思うわ」

凛「え〜・・・」

宜野座「実際のところ、色相が浄化してこの施設から出ることが出来たという事例はほとんどない。このままここにいても、君が友達と一緒になれる可能性はゼロに近い」

凛「でも、執行官になったらそれこそ誰にも会えなくなるんじゃないかにゃ? 缶詰状態のブラック企業なんでしょ?」

宜野座「確かに、俺たち執行官の拘束は厳しいな。監視官の同伴がなければ自由に外に出ることもままならない」

凛「それじゃあやっぱりイヤにゃ」
12 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:00:59.43 ID:JZ7PuBSAO
宜野座「話は最後まで聞け。言った通り、監視官の同伴がなければ外に出ることは出来ない。だが逆に言えば、同伴があればある程度の自由がきくという訳だ」

凛「にゃ? お姉さんと一緒ならみんなに会えるのかにゃ!?」

朱「潜在犯である以上、無闇に一般市民に接触することは避けなければいけないわ」

凛「やっぱりダメなのかにゃ〜・・・」

朱「だけど、相手の方が会いたいと言うのであれば、それを妨げるつもりは私にはないわ」

凛「にゃ・・・」
13 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:02:21.45 ID:JZ7PuBSAO
宜野座「要はこの面会室と同じだ。節度を保てば一般市民と潜在犯の接触は可能ということだ」

凛「・・・」

朱「選ぶのはあなたよ。ここで色相浄化に努めながらお友達と面会室の壁を挟みながら会い続けるか、執行官になってお友達に迫るかもしれない犯罪と戦うか」

凛「・・・」

朱「・・・」

凛「・・・わかったにゃ」
14 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:03:36.31 ID:JZ7PuBSAO
宜野座「!」

凛「凛なるにゃ。執行官になって、かよちんや真姫ちゃんを守るにゃ!」

朱「・・・そう」ニコッ

宜野座「そうと決まれば、早速手続きが必要だな」

凛「手続き?」

朱「執行官としてのシュビラへの登録とか、諸々ね。早めに済ませるつもりだけど、もう少し待ってもらうことになるわ」

凛「ん、わかったにゃ。待ってるにゃ」

宜野座「常守、先に車に戻っていてくれ。少し彼女と話したいことがある」

朱「? わかりました」

ガチャ
15 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:05:44.80 ID:JZ7PuBSAO
宜野座「・・・」

凛「凛に話ってなんにゃ?」

宜野座「君は確かスクールアイドルだったね?」

凛「そうにゃ。μ'sの一員にゃ。今はもう解散したけど」

宜野座「シュビラシステムが普及して以来、多くの市民に影響を及ぼすメディアの規制はかなり厳重になった」

凛「知ってるにゃ。芸能人とかアイドルとか、そういうのは本当に一部の人しかなれないってにこちゃんが言ってたにゃ」

宜野座「その通りだ。そういったものの職業適正は、省庁クラスの適正よりも厳しいものとされている」

凛「だけどにこちゃんはアイドルになるために頑張ってるにゃ。この間は中間考査でD判定が出たって喜んでたにゃ」

宜野座「D判定・・・。確かにすごいな。俺が学生の頃、その項目でE以外の判定は見たことがなかったからな」

凛「にこちゃんすごい天狗になってたにゃ」
16 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:07:11.78 ID:JZ7PuBSAO
宜野座「話を戻そう。そういったものの規制はメディアだけに留まるものではない。少なからず市民に影響を及ぼすスクールアイドルも規制と対象になった」

凛「そうにゃそうにゃ。メンバーが9人集まってからもいろいろと審査が必要とかでたいへんだったにゃ」

宜野座「その審査で振り落とされるグループがほとんどだ。そのお陰で、現存するスクールアイドルの数は多いとは言えない」

凛「だけどμ'sはかなり順調に審査を通ったって絵里ちゃんが言ってたにゃ」

宜野座「そうなのか?」

凛「なんか理事長がいろいろ手を回してくれたらしいにゃ」
17 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:08:39.26 ID:JZ7PuBSAO
宜野座「教育者の側がスクールアイドルに肯定的というのは珍しいな。それは有り難く思った方がいい」

凛「みんなでお礼言ったにゃ!」

宜野座「スクールアイドル活動で生徒や観衆のサイコパスに影響が出たりしたら大事だからな。普通なら教育者側は関わりたくない話のはずだ」

凛「穂乃果ちゃんは最初、学校を守るために生徒を集めようとしてスクールアイドルを始めたにゃ。けど理事長は自分たちのためにスクールアイドルをやりなさいって背中を押してくれたにゃ」

宜野座「それは教育者としてとても立派な方だ。なおさら感謝の念を忘れないでいることだな」
18 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:09:35.80 ID:JZ7PuBSAO
凛「だけどお兄さん、なんだかスクールアイドルのことにすごく詳しいね?」

宜野座「要するにだ」

凛「・・・」

宜野座「・・・」







宜野座「今度真姫ちゃんのサインを貰ってきてくれないか?」

凛「お兄さんは真姫ちゃん推しかにゃ」
19 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:20:40.59 ID:JZ7PuBSAO
───公安局

凛「今日から執行官として配属になりました、星空凛です! みなさんよろしくにゃ!」ビシッ

宜野座 (激しくスーツが似合ってないな)

六合塚 (この子はμ'sの・・・)

東金 (もともと黒いのなら、染める価値はないな)

雛河 (・・・)
20 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 10:22:21.44 ID:JZ7PuBSAO
朱「霜月監視官と同じで未成年の採用という形になります。みなさんにはいろいろフォローしてもらうことになると思いますが、よろしくお願いします」

美佳 (執行官と同じにするなっての・・・)

凛「にゃ? あなた確か凛を捕まえた人にゃ。久しぶりにゃ!」

美佳「気安く話かけないでよ執行官。私はあなたの上司なんだからね?」

凛「凛もただ挨拶しただけにゃ。かよちんを怖がらせるような人に、必要以上に話かけることはないにゃ」

美佳 (こ、こいつ・・・)イラッ

朱「当面は宜野座さんか六合塚さんとペアになって行動してもらうことにします。鹿矛囲という人物の行動が予測できない以上、星空さんに限らず単独での行動は控えるように。監視官の同行も含めて最低3人以上での行動を心掛けてください」
21 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 16:17:46.20 ID:muWMmPqVO
───星空家

凛母「今日はわざわざ娘のためにごめんなさいね? お忙しかったんじゃないかしら?」

朱「いえいえ、これも職務の一環ですので」

凛「お姉さん優しいから大丈夫にゃ!」

凛母「そういう問題じゃないでしょうが、まったく。ちゃんとお仕事するのよ?」

凛「もう、何度も言わなくてもわかってるにゃ」

朱「私も出来る限りのフォローはさせていただきますので、ご心配だとは思いますがお任せください」

凛母「本当にありがとうございます。どうか娘をよろしくお願いします」

朱「はい」

凛「それじゃあお母さん、また来るにゃ!」

凛母「たまにでいいわよ。あまり常守さんに迷惑かけちゃダメよ?」
22 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 16:19:25.77 ID:muWMmPqVO
宜野座「母親とは話せたのか?」

凛「もちろんにゃ。心配してくれてたみたいだし、お仕事がんばるにゃ!」

朱「ふふっ、頼もしいわね。だけど無理はしちゃダメよ?」

凛「了解にゃ」

宜野座「君には辛い話になるだろうが、君が潜在犯になった以上、君の家族は周りから批難を浴びることになるかもしれない。俺の家族がそうだったからな」

凛「お母さんなら大丈夫にゃ。そういうの全然気にしないし。それに仲良しのかよちんママがいるからきっと大丈夫にゃ」

宜野座「そうか」
23 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 16:20:36.12 ID:muWMmPqVO
朱「次は音乃木坂でよかったかしら?」

凛「はいにゃ。かよちんと真姫ちゃんと会う約束をしてるにゃ」

宜野座「遂に来たか。この時が」

朱「? 宜野座さんどうしたんですか?」

宜野座「こちらの話だ。気にしないでいい」

朱「はぁ」

凛「お兄さんすごい楽しみにしてたもんね」

宜野座「今日、君と非番が重なったことを天国の父に感謝する」
24 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 16:22:59.35 ID:muWMmPqVO
音乃木坂───

凛「かよち〜ん、真姫ちゃ〜ん。久しぶりにゃ〜!」

花陽「凛ちゃん!」

真姫「なによ、けっこう元気そうじゃない」

凛「凛はいつでも元気にゃ!」

宜野座 (生真姫ちゃんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!)

朱「はじめまして。私は常守朱、公安局の監視官よ」

真姫「凛の上司さんね。凛がお世話になってます」ペコリ

凛「お世話になってるにゃ!」ペコリ

朱「ふふっ」クスッ
25 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 16:24:43.25 ID:muWMmPqVO
花陽「あっ、そちらの方はこの間の・・・」

宜野座「俺は宜野座伸元。執行官だ」

真姫「執行官・・・」チラッ

宜野座 (いい視線だ。冷たい火傷を教わりたいところだ)

花陽「真姫ちゃん大丈夫だよ。このお兄さんは凛ちゃんのことを守ってくれたから」

真姫「別に警戒している訳じゃないわ。今は凛だって執行官な訳だしね」

凛「そうにゃそうにゃ。それにこのお兄さんは真姫ちゃんの大ファンにゃ」

真姫「そうなの?」

朱 (そうだったんだ・・・)
26 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 16:26:04.36 ID:muWMmPqVO
宜野座「その通りだ。初対面で恐縮だが、ぜひ君のサインをいただきたい」

真姫「まぁいいけど」カキカキ

宜野座「ありがとう。これでこれからもこの仕事を頑張っていけそうだ。それからかよちん」

花陽「はい?」

宜野座「出来れば君のサインもいただきたい。親父が君のファンだったものでな」

花陽「わ、私なんかのサインでよければ・・・」カキカキ
27 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 16:27:34.88 ID:muWMmPqVO
真姫「ファン『だった』?」

宜野座「俺の親父は、もうこの世にいないんだ。生粋の刑事だったが、最期は俺を守って、父親として死んだ」

花陽「そうだったんですか・・・。こんなもので、天国のお父さんが喜んでくれるなら」

宜野座「ありがとう、かよちん。次の休みに、早速親父に見せに行かせてもらうよ」

凛「ホントに見せるだけにした方がいいにゃ。お墓に置いて帰ったら盗まれる可能性があるにゃ」

宜野座「そうか。気を付けよう」
28 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 16:28:05.10 ID:muWMmPqVO
凛「みんなは元気にしてるかにゃ?」

花陽「うん。相変わらず絵里ちゃんたちはたいへんそうだけど、みんな元気だよ」

真姫「穂乃果たちもよろしく言ってたわ。今度はちゃんと会いましょうって」

凛「予定が合わなかったのは残念だにゃ」

宜野座「まったくだ」

朱「また都合がいいときに会いにきましょう?」

凛「そうするにゃ。またお願いするにゃ!」

朱「えぇ」ニコッ
29 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 17:43:52.41 ID:muWMmPqVO
───公安局 総合分析室

凛「失礼しますにゃ!」

志恩「あら? ずいぶん可愛らしいお客さんねぇ」

凛「新しく執行官になった星空凛です! よろしくお願いしますにゃ!」ビシッ

志恩「あぁ、聞いてるわよ〜。私は唐之杜志恩。あなたと同じ潜在犯よ。よろしくね」

凛「お世話になりますにゃ、志恩お姉さん!」

志恩「ふふっ、ホントに可愛いわね〜。ちょっと味見したくなっちゃうわ」
30 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 17:45:45.85 ID:muWMmPqVO
弥生「なに馬鹿なこと言っているの、志恩」スッ

志恩「あら、弥生」

弥生「まったくあなたは。いきなり新人に手を出そうとしないでくれる?」

志恩「もう、わかってるわよ〜」

弥生「どうだか」

凛「あっ、執行官のお姉さんにゃ」

弥生「私は六合塚弥生。よろしくね」

凛「よろしくお願いしますにゃ。弥生お姉さんでいいかにゃ?」

弥生「構わないわ」

凛「弥生お姉さんにも、いろいろお世話になりますにゃ!」ビシッ

弥生 (可愛い)

志恩「・・・」ジィ〜

弥生「・・・なに?」

志恩「別に〜?」

凛「?」
31 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 17:47:23.93 ID:muWMmPqVO
───メンタルケア施設内

青柳 (行方不明の酒々井監視官が指定した場所はここだけど、彼女の姿は見当たらないわね・・・)

真姫 (パパの言っていた施設はここね。はやくお使いを済ませて帰りましょう)

美馬「ダメなんだよ、こんな薬じゃあ!」ダンッ!

青柳「?」

職員「し、しかしマニュアルでは・・・」

美馬「こんなものでは、人の心を破壊するだけなんだよ!」ガッ!

職員「ぐあっ!」

青柳「っ! 止めなさい!」ダッ

真姫「なにごと?」
32 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 17:49:00.17 ID:muWMmPqVO
青柳「公安局よ! 大人しくしなさい!」スチャ

『犯罪係数 アンダー80 執行対象ではありません トリガーを ロックします』

青柳「えっ?」

美馬「私の邪魔をするな」ガッ!

青柳「っ!?」

ガシャーーン?

青柳「ぐっ・・・」バタッ

患者1「うわっ!?」

患者2「ヒィッ・・・!?」

真姫「あれは痛そうね」
33 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 17:51:29.53 ID:muWMmPqVO
───メンタルケア施設 外

美佳「どういう状況なの、これは?」

須郷「酒々井監視官からの連絡を受けて青柳監視官が施設内に入ったのですが、突然シャッターが閉まって連絡がつかなくなりました・・・」

蓮池「エリアストレスは上昇する一方です。執行対象だらけになっていてもおかしくないですよ?」

凛「シャッターをこじ開けて突入した方がよくないかにゃ?」

弥生「同感です。密室状態に閉じ込められたままでは、どのみち中の人達の色相悪化は避けられません」

美佳「いいえ、このまま待機です。犯罪係数が上がっているというならば、解放すればさらに悪化する可能性もあります。まずはストレスの原因を探るのが優先です」

凛「中の様子が分からなければ原因の調べようもないにゃ。バカなのかにゃ?」

美佳「うるっさい! 口を慎みなさいよ執行官っ!」

凛「あなたの方がよっぽどうるさいにゃ〜」
34 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 17:53:22.56 ID:muWMmPqVO
───メンタルケア施設内

美馬「私は告発する。人の心を破壊するメンタルケアの実態、ユーストレス欠乏症を!」

真姫 (! ユーストレス欠乏症・・・)

患者3「な、なに言ってるんだよ・・・」

患者4「ユーストレス欠乏症なんて、ただの都市伝説でしょ・・・?」

美馬「誤ったメンタルケアの末路、一切のストレスをなくした人間の成れの果てを!」

真姫 (・・・)

美馬「私は救世主になりたいんだ、鹿矛囲のように!」
35 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 17:55:08.89 ID:muWMmPqVO
美佳「なんなの? スピーカーまで用意して・・・」

凛「鹿矛囲って、いま凛達が追っている人の名前だよね?」

弥生「この状況に鹿矛囲が関わっているとすれば、なおさらここで足踏みしている場合ではないのでは?」

美佳「でも、そんな要請は受けてないし・・・」

凛「もうめんどくさいにゃ。雛河のお兄さん、この近くにホロをまとった人はいないかにゃ?」

雛河「えっ?」ビクッ

弥生 (そういえば居たのね・・・)
36 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 17:56:45.79 ID:muWMmPqVO
凛「鹿矛囲が関わってるなら、本人が近くで見ているかもしれないにゃ」

弥生「なるほど、それなら鹿矛囲は必ずホロをまとって変装しているはず・・・」

雛河「わ、わかった。探してみる・・・」ジィ...

美佳「ちょっと、 勝手な行動は慎みなさい! この現場の指揮をとっているのは私よ!?」

凛「その指揮がないから自分で考えて行動してるんだにゃ。凛達はカカシじゃないにゃ」

美佳 (こ、こいつ・・・っ!)ギリッ
37 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:36:35.57 ID:muWMmPqVO
───メンタルケア施設内

美馬「君達は生きている。生きる喜びを失うことの苦痛を知るべきなのだ!」ダンッ!

患者5「ヒィっ!?」

患者6「た、助けて・・・!」

青柳 (くっ・・・、ドミネーターが使えない状況で、いったいどうすれば)

美馬「ただ薬浸けにするだけのメンタルケアこそ、生きた屍を生み出す悪なのだ!」

真姫「その通りだわ」

美馬「むっ?」

青柳「っ!?」

真姫「あなたの言っているのことは間違っていないわ」

青柳「や、止めなさい! すぐにその男から離れて・・・」

美馬「君は・・・」

真姫「西木野真姫よ」

美馬「えっ、真姫ちゃん?」

青柳「えっ?」
38 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:37:46.67 ID:muWMmPqVO
真姫「あら、私を知っているの?」

美馬「もちろんだとも。私は君の大ファンだからね」

真姫「もうμ'sは解散しているというのに、ありがたい話ね」

美馬「君は知っているのかね、ユーストレス欠乏症を?」

真姫「以前、パパの部屋にあった資料で見たことがあるわ。パパには見てはいけないと言われていたけど・・・」

美馬「・・・」
39 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:39:57.88 ID:muWMmPqVO
真姫「そこには現在のメンタルケアの実態が記されていたわ。過度の投薬治療が人間の生きていく上で必要なストレスまで消失させてしまい、心を破壊すると。そしてそれこそがユーストレス欠乏症であると」

美馬「君のお父さんはお医者さんかね?」

真姫「えぇ。父はそのユーストレス欠乏症の治療法を研究しているわ」

美馬「なに?」

真姫「もちろん、表向きにそんなことをすれば間違いなく逮捕されてしまうわ。厚生省はユーストレス欠乏症の実態を表沙汰にしたがらないからね」

美馬「秘密裏に研究していたとしても、サイコパスの悪化は避けられないだろう?」

真姫「えぇ。定期検診の度に、パパの犯罪係数は上昇の一途をたどっているわ」

美馬「そこまでして何故?」
40 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:41:57.44 ID:muWMmPqVO
真姫「私もママも止めたわ。でもパパは研究を続けている。この問題を研究する人間が自分以外にいないからと」

美馬「・・・」

真姫「それからは、私もママもパパのやることを否定しなくたった。むしろママはパパの研究の手助けをするようになったわ」

美馬「・・・」

真姫「私は将来、医者の道を志すつもりよ。シュビラの職業適性なんて関係ない。もしパパ達が研究の末に潜在犯になったとしても、私はその意思を継いで研究を続ける」

美馬「真姫ちゃん・・・」

真姫「医者は患者の身体だけでなく、心も救わなければならない。私はずっとパパにそう教えられてきたわ」

美馬「こんな時代に、そのような意思に基づき事を為す医者が存在したとはな・・・」
41 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:43:14.94 ID:muWMmPqVO
真姫「あなたもユーストレス欠乏症の患者なのでしょう? 健康的な身体に見えるけど」

美馬「その通りだ。ある者からもらった特別な調合薬で症状を抑えている」

真姫「悪くない処方だと思うけど、それではダメね。その場凌ぎの処方では、長い目で見てその患者を救うことにはならないわ。そうね・・・」スッ

職員「な、なにを・・・?」

真姫「あなたがこの人に処方しようとした薬、量も効能も過剰すぎるわ。これでは患者の体への負担が大きすぎる」

鹿矛囲 (ほう・・・)

真姫「既存の薬でも、組み合わせを変えるだけでだいぶ違いが出るわ。そうね、この薬なら、これと・・・」

美馬「この薬はどうかね?」

真姫「いいわね。それからこれと・・・」

美馬「そこに〜座るだけでもわかる〜♪ 君は〜ヤバイ状態なんだよ〜♪」

真姫「やがて〜ふたりきりになりた〜い♪ 病気にな〜る〜 甘い〜薬を上げましょう〜♪」

真姫美馬「Beat in Angel〜♪」

青柳 (なにこれ?)
42 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:46:29.64 ID:muWMmPqVO
───メンタルケア施設 外

雛河「この近くには、ホロをまとった人はいないみたい・・・」

凛「それじゃあ中にいるに違いないにゃ。突入にゃ」ガララッ

弥生「私も行くわ」ガララッ

美佳「ちょっと!? なに勝手な行動してるの!!」

凛「ずっと待機なんて凛の性に合わないにゃ。それに今日の夜は希ちゃんと海未ちゃんと一緒にラーメンを食べに行く約束をしてるから早く終わらせたいにゃ」

美佳「なに馬鹿なこと言ってるのよ! それにそんなことが許可できるわけないでしょ!?」

凛「朱お姉さんに言ってあるから大丈夫にゃ。一緒に来てくれるにゃ」

弥生「私もご一緒していいかしら?」

凛「もちろんにゃ。せっかくだから志恩お姉さんも誘うにゃ」

美佳「あぁ〜、もうっ!!」イライラ
43 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:49:23.11 ID:muWMmPqVO
───メンタルケア施設内

凛「公安局にゃ! どういう状況かにゃ?」

真姫「あら? 凛じゃない」

凛「真姫ちゃん! なんでここにいるにゃ?」

真姫「ちょっとパパのお使いでね」

弥生 (ここの人達、執行対象とまではいかないけど、犯罪係数がかなり危険な状態ね・・・)スチャ

青柳「六合塚執行官、星空執行官・・・」

弥生「青柳監視官! 怪我を・・・」
44 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:51:55.89 ID:muWMmPqVO
青柳「私のことはいいから、あの男を・・・!」

美馬「・・・」

弥生「彼を?」スチャ

『犯罪係数 アンダー80 執行対象ではありません トリガーを ロックします』

弥生「・・・?」

青柳「この現状を作り出したのは彼よ。なぜか犯罪係数は規定値以下を保っているけど・・・」

弥生「えぇっ・・・!?」

美馬「その通りだ」

弥生「っ! 凛、その子と一緒に下がって!」

凛「真姫ちゃん、一緒にこっちに来るにゃ!」
45 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:53:40.62 ID:muWMmPqVO
真姫「彼なら大丈夫よ。抵抗の意思はないわ」

凛「えっ?」

美馬「真姫ちゃんの言う通り、私は君達に歯向かうつもりはない」

弥生「・・・」

美馬「私はこの社会に絶望していた。命の価値を軽んじる社会を変えたいと思っていた。だか、どうやらそれは私の思い上がりだったようだ・・・」

青柳「・・・」

美馬「真姫ちゃんのご両親の意思、そして真姫ちゃん自身の意思を知り、私はこの社会に希望を見出だすことができた。私は生きる実感を取り戻すことができた」

真姫「あなた・・・」

美馬「君に会えてよかったよ、真姫ちゃん。やはり君は人々に幸せをもたらす、素晴らしいスクールアイドルだ」

真姫「・・・」
46 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:55:22.71 ID:muWMmPqVO
弥生「ご同行願えますか?」

美馬「畏まる必要はない。今、私は特殊な投薬で犯罪係数を抑えているに過ぎない。薬が切れれば、実際の犯罪係数も分かるはずだ」

弥生「現在の犯罪係数が規定値を下回っている以上、任意同行という形になります。よろしいですか?」

美馬「かまわんよ。私は罰を受けなければならない」

弥生「わかりました。霜月監視官、彼を公安局までお願いします」

美佳「・・・はい」

青柳「須郷くん、蓮池くん。今ここにいる患者達は色相がかなり悪化しているわ。すぐにセラピーを受けさせる必要がある」

須郷「! 了解しました」

蓮池「青柳監視官こそヤバいんじゃないですか? その怪我だし、サイコパスだって・・・」スッ

青柳「私のことはいいから。それとドミネーターは向けないで。あなたの違反データを削除するのも面倒なんだからね?」

蓮池「へいへい。相変わらずお優しいことで」
47 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:56:34.96 ID:muWMmPqVO
朱「ごめんなさい、遅くなったわ!」

宜野座「状況は!?」

凛「もう大丈夫にゃ。真姫ちゃんが解決してくれたみたいだにゃ!」

朱「えぇ!? どういうこと?」

宜野座「真姫ちゃん!? なぜ君がここに・・・」

真姫「野暮用でたまたま居合わせたのよ。それに、別に私は何もしてないわ」

青柳「いいえ。あなたがいなければ、ここにいる人達全員のサイコパスが悪化して、最悪全員が執行対象になっていた可能性もあるわ。公安局を代表して、あなたに感謝の意を示させてもらいます」

真姫「ヴェェ・・・。まぁ、そこまで言うなら・・・///」
48 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 18:58:23.60 ID:muWMmPqVO
宜野座「とにかく真姫ちゃんが無事で何よりだ。君にもしものことがあったら、俺の犯罪係数は観測史上最高値を叩き出していたことだろう」

凛「お兄さんは相変わらずだにゃ」

弥生「あの、実は私も真姫さんのファンなんです」

凛「弥生お姉さんも!?」

弥生「あなたが作る曲にはいつも感銘を受けていました。よろしければサインお願い出来ますか?」

真姫「し、仕方ないわね///」カキカキ

凛「やっぱり真姫ちゃんは人気者だにゃ」

宜野座「六合塚、実は俺は先日真姫ちゃんに会って、先にサインをもらっていたのだ」ドヤッ

弥生「はぁ、そうですか」

東金 (出番がないな・・・)ハァ
49 :リングマ ◆MgVjNaF4Y2 [saga]:2019/05/11(土) 19:00:19.93 ID:muWMmPqVO
凛「にゃ? これは何かにゃ?」

朱「! これは・・・」

『WC』

凛「マジックで書いてあるにゃ」

弥生「なんかダサいわね」

凛「WC? トイレかにゃ?」

宜野座「やっぱりそう思うよな?」

朱「いいえ、これは恐らくwhat colorの頭文字。何色かという意味よ」

凛「色? なんの話かにゃ?」

朱「・・・」
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