須賀京太郎は静かに暮らしたい 咲「α章?いつの話?」【咲-Saki-安価】

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226 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 04:15:27.86 ID:SfP1lUMA0

京太郎(世界が「1巡」したことで……この場所を彼女と再び訪れることになったのだからな…。しかも、恋人として…だ)

アナザー京『確かに、「1巡」しなけりゃああり得なかったことだからな』

アナザー京『「1巡前」は照さんと恋仲だったし……』

アナザー京『松実玄と最後に会ったのも…いつだったか。火星探索に出発する前、晴絵の顔を見に行った時には会ってねえし……覚えてねえくらい前のことだ』

京太郎(そうだな……)

アナザー京『ま……なら今は、この「巡り合わせ」を喜べよ』

アナザー京『おれは今でも照さん一筋だからすっこんでおくが……愛する松実玄とこの場所を再訪できた幸せを噛みしめておくこったな』

京太郎(フフ……。言われずとも、そうするつもりさ)
227 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 04:19:22.06 ID:SfP1lUMA0

京太郎「玄さん」

玄「……なぁに?」

京太郎「月もまだ高くはないというのが幸運ですね。おかげで空の星が霞んでいない」

玄「……そうだね……」

京太郎「……?」

京太郎(……妙だな。こうもロマンチックな風景を目にしているというのに、どこか上の空だ)

京太郎(やはり田舎者の彼女には見飽きた星空なのか?)

玄「……」

京太郎(……いや、違うな……)
228 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 04:22:45.15 ID:SfP1lUMA0

京太郎「……玄さん」

玄「……どうしたの?京太郎くん」

京太郎「……なんだか、元気がありませんね」

玄「……えっ。そ、そうかな…」

京太郎「何かあったんですか?それとも…俺が何かしてしまいましたか?」

玄「なっ、なにもないよっ!京太郎くんも何もしてないしっ!」 ブンブン

京太郎「それにしては様子が妙だ」

玄「そ、そんなことないよ〜!元気、元気だよ〜!」 フンス

京太郎「……」

玄「……」

玄(……やっぱり、京太郎くんはすごいなぁ……。隠してるつもりでも、気づかれちゃうんだね……)

京太郎「……」

玄「……あのね……」

京太郎「……はい」
229 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 04:29:21.98 ID:SfP1lUMA0

玄「京太郎くんって……その…」

京太郎「……」

玄「東京での……暮らしって、どうだったのかな…って」

京太郎「東京での暮らし?」

京太郎「それがどうかしたんですか?」

玄「いや…ちょっぴり気になっちゃって……」

京太郎「……どう、と言われましても……「平穏な生活」を心掛けて暮らしていただけですが…」

玄「……お友達とかはいる…んだよね…?」

京太郎「え?ああ、いますよ。友人と言える親しい間柄の人間は二人くらいなものですが」

玄「そう…だよね」

京太郎「…………あれ?」

京太郎(久しぶりに同輩や和のことを思い出した……)

京太郎(こちらに来てから……何故かは知らんが…完全に彼らのことを忘れていたぞ…)
230 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 04:32:06.66 ID:SfP1lUMA0

玄「お友達とは仲いーい?」

京太郎「……ええ、いいんじゃあないでしょうか」

京太郎「彼らくらいなものです。友人と言える…思えるのは」

玄「そう……」

玄「……会いたい?」

京太郎「え?」

京太郎(会いたい…か。どうだろう…。自分の気持ちが…よく分からないな…)

京太郎(そういえば……彼らは今、どうしているのだろう……。考えてもみなかった……)

京太郎(普段通り…全国大会に向けて部活動に勤しんでいるのだろうか……)

京太郎(俺はと言えば、忙しくて部活動どころじゃあなかったが……)


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231 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 04:46:39.47 ID:SfP1lUMA0

京太郎(「忙しい」……?)

京太郎(「忙しかった」…のか…?俺は……)

京太郎(……「何」で…?)

京太郎(「何故」…忙しかった……?)

京太郎(なにか…部活動よりも優先して…「やらねばならない」ことがあったのだろうか…?)

京太郎(……何を「やらねばならなかった」んだ…?!)

玄「……京太郎くんって、何か「トラブル」でも抱えてるの……?」

京太郎「え……?」

玄「いや……さっきね。寝言で「解決しなきゃ」とか言ってたから…何かあるのかな、と思って……」

京太郎「「解決」……?」

玄「うん……。」

京太郎「え……?俺が「トラブル」を「解決」……??誰との……?」

玄「京太郎くんと誰かの間の問題っていうより……「さき」と「照さん」の間のトラブル、って感じの口ぶりだったけど……」

                「l
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232 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 04:51:57.30 ID:SfP1lUMA0

京太郎(え……!!!??)

京太郎(「咲と照さん」の間の「トラブル」を「解決」……!!??)

京太郎(俺が……!!??)

京太郎(何故…!!??)

京太郎(それに……その「トラブル」とは何だッ!!??)

京太郎(……分からんッ!!思い出せんッ!!)

アナザー京『……そんなもんあったか?咲と照さんの間に…問題なんざ…』

アナザー京『……しかし妙だ。おれや相棒が…「やらなくっちゃあならないこと」と思いつつも忘れている「何か」と関係がある気がするぜ…』

京太郎(「やらねばならないこと」…?「咲」…?「照さん」…?「トラブル」…?)

京太郎「う…ぐッ。頭が……」 ズキズキ…

玄「だ、だいじょうぶっ?!」 アセアセ

京太郎「え、ええ。心配いりません……」 フラッ

玄「……」
233 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:02:12.84 ID:SfP1lUMA0

玄「……あのねっ」

京太郎「は、はい……なんです?」

玄「京太郎くんにも待ってくれてる人たちがいて…帰るべきところがあって…やらなくちゃいけないことがあるなら……」

玄「阿知賀にいないで……帰らなきゃダメなんじゃないかな、って思う…」

京太郎「……」

玄「赤土さんに連れられてきた京太郎くんを追い出そう、とかじゃないんだけど…」

京太郎「それは分かっていますよ」

京太郎「確かに……この、「何か」を忘れているような感覚は心地悪いし…」

京太郎「白糸台には友人がいることも確かではあるんですが……」

玄「うん……」

京太郎「しかしそれでも……今は阿知賀に滞在していたい」

玄「!!」

234 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:06:50.15 ID:SfP1lUMA0

玄「な、なんで?」

京太郎「いや……恐らく晴絵の「アプリ」の効果でしょう」

京太郎「「阿知賀に滞在していたい」と思わせるために……」

京太郎「俺に……東京にいたい気持ち、東京に留まらなければならない理由を忘れさせたんじゃあないでしょうか」

玄「!!」

京太郎「それに、今は「玄さんを愛している」という気持ちもありますから……猶のことです」

玄「……!!」

京太郎「勿論…夏休みが終われば、東京には帰らなくっちゃあならないが……」

京太郎「それまではこちらで貴女と共に過ごしていたいと思っている……」

京太郎「別に……「やらねばならぬこと」というのも急務ではないだろうし……東京に戻ってから思い出すのでもいいかな、と…」

玄「………それはだめだよ…」

京太郎「えっ?」
235 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:14:48.03 ID:SfP1lUMA0

玄「それはだめ……」

玄「赤土さんと私が「アプリ」を使ったせいで、元々の京太郎くんの生活に影響が出るのはだめだよ…」

京太郎「え?構いませんよ。今はこの阿知賀での生活が大切ですし……」

玄「だめっ!!」

京太郎「!!」 ビクッ

京太郎「な、なぜです。どうしてそうムキになっているんですか?」

玄「……だって……」 ウルッ


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      |: : :八: :fi: : : :.|  ̄^       ̄ し′: :.:| ′
      |: :i: : :.V l : : : | ' ' '      '   ' ' ' {: : : : :|
      |: :l: : :人」.: : :.:|      _     爪: : : |    「アプリ」でお願いして……
       } : |: :i: : :|: : : :.|、   '´  `     :个: : : :.|
      /: :.{: :|: i: |: :i: : { > 。.       <i: : |: : : : ノ    それで京太郎くんの気持ちが変わっちゃったんだから……  
    ./: : :∧j:人{:.八:八     T〔 :| : : |: : |: :.:イ
     ′: : : ハ: : : :.iノ\{ー-    l }∨ : |: :ノ: : : {      それは「作り物」の気持ちだもん…!   
    };  -‐‐…V: :.:{       /^ー|く  ` r一|: : :|‐-ミ
   /   、    |: : :|\__ ,∧    \__{__ .|: : :|   ',
   .′       |: : :|  {    \rく     }: : :.|   i ,
       ', .|: : :|  ハ     {⌒Y   {|: : :|   |  i
  i      ', |: : :l    } __ ノ} ├一く: : :.:|  ノ  :i
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        ト、_,  ´     / ,'     :    、 ヽ
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236 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:21:09.13 ID:SfP1lUMA0

京太郎「俺が「阿知賀に滞在したい」……そう考える気持ちも…」

京太郎「この……玄さんへの「愛」も…」

京太郎「どちらも「作り物」…つまりは「偽」の感情、嘘、虚構に過ぎない…というわけですか」

玄「……うん……」 グスッ

京太郎「なるほど。一見するとそれは正しいように思える…」

玄「……」 ウルッ

京太郎「だが……本当にそうでしょうか…?」

玄「え……?」

京太郎「確かに、「アプリ」で「命令」やら「お願い」という名の「命令」やらをされる前……」

京太郎「そして「命令」を耳にしている最中は……そんな気持ちは俺にはないし、そういう気持ちになるのは「不本意」だった」

京太郎「だからその時点では確かに「偽の感情」だし、「作り物」の気持ちを俺の心に無理やり嵌め込んでいるも同然ですね……」

玄「うん……」 グスッ
237 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:24:54.51 ID:SfP1lUMA0

京太郎「しかし……その「偽の感情」というヤツは、いつまでも「偽物」でしょうか?「作り物」に過ぎないんでしょうか?」

玄「え……?」

京太郎「違うんじゃあないですか……?」



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              <__ /_ノ}r'⌒7´'⌒^'ヘj}_ノ 厂 ̄}
                Y⌒_ノ  {{     ^ーくニ=ァ ノ
                   rく{( {ア'⌒\ `ヽ      } ri'´|
               j几jノ   rt_ぅミ   _,ノ    ハ│l|
                  /`V l  ^冖 ノ} └=====y'(│リ
.            / /ハ/ }      /   代_テx_ しi} リ
            乂i{ / /    「廴}  ^ー‐'  }ノj/
                   ̄{   ー‐ __ー'     __,厶イ
                  ∧    __  \  / (__, /    俺は今このとき…「貴女を愛している」…
            _/{      `   / ∠ノノ/    
           / / \ ヽ__      __/ー一      俺が「そう感じている」というのは揺るぎない事実なのだ…。
              / /    ≧ニ=一 二´∧
.        _/ /   /_A\     / {
     ̄  /   /\o/| {o o} ∧   {   \__
.       /    /     |__巴ノ  \o_|     { } \__
    ∠ ____ /     / ̄|      |     |ノ\
    ̄ ̄/ |     /三ヨ       |     |    >'´
   __/   │     /A_A |      |     l   /
   }       |     /{o o}|      |\  │ /
  │    │    /∧皿{/|     /  {\」_ /   /
.   |       |    //\__/|   / /   \ /  /
.  │    |   /// ̄\| /   /     }/  /
   |      l   / | ∧_∧ |(   /       |   {
   |     │ / | {O O}│  /      人 │  )
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 |::..::..::..::..::..::.( !::..::..!              ,'.::..::..::..::..!  
 |.::..::..::..::..::../:::!::..::.:!}\     ,-‐-,     .ム..::..::..::..::|     ……京太郎くん……
 |::.∧::..::..::./::..l!::..::..|、 >    ̄  ....<!::..:リ::..::/!::..:!
 |::..:∧::..::/:!::..|.',::..::.| \   7 = 爪::..::..::.|::../:::../ .!::..:!
 |::..>'',:::.{/!::..{∧::..:!  ,ヽ_ / .n  |∨::..::.|:/::./:! .|::..:!
  ´  ∧::八.::| ∧::.!    ヽ_ハ | ∨::..::!/::..::| |::..:!
      ∨::.ト!  ',|へ\  | / | ∨::..l  \:| |::..:|
238 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:30:30.66 ID:SfP1lUMA0

京太郎「たとえそれが…「命令」の時点では「作り物」…「似非」…「虚構」だとしても…!」

京太郎「俺の心に嵌めこまれ…俺がその気持ちを確かに感じ始めた…その時点で…!」


    .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]   .__ l]l]
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             }{ { / / / ノ   ,ノ }| 八{ `丶、ー=彡く    /〃 /
           / ___} {/ /〃/}} / 八〈 r‐=ミ \ー=ミ゙\___,// |  |
        .///:} { 〈〈(〈 ,ノハ/ ./.イ }} ヽ__(ヽ: : }⌒^^^^^゙7}{ |  |
.       -=二 ./ ノ人 ハ}}}〈(_ノ//ノノノ〉 ⌒ヽ}:...八       }{ |  |
         ./ イ(___/ {/,}厂 ̄`^ー=彡      し::.. \   | }{ |  |
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.        }'  / =彡ヘ,_}{ :... }}.::,ハ     \__       ヽ:. | }{ |  |: : : : : .
         // イ⌒ハー=ミ  ヽ{{ :{{ ,                 :... | }{ |  : : : : :
            { / レ}从八\i八V{{ぅ」::...            |:. :| }{ | ..::ヽ: : :/
           '′   レ} V八\ヽ) ^゙⌒ヽ    ,     |:: :| }{ | ...::::八}/
                 {/     ーヘ  ...::..   ./       l:: :| }{ | :.::/ {{
                           ゚, 〃  .:/  /     /{|/⌒|    〉
                           }__/^ーヘ _/       仄|_}}i:i|     {
                               ⌒ ー‐く{ : |]{:i:i:|     |: /
                                   } トくi〈|     |/
                                   | |{/=}|     | /
  「不本意」は「本意」に……                / ,ノ{i:i:i}|     |{/
                                     / { /i:i:i}|    // ,
  「虚構」は「真実」に……                 {:... |i{__}}:i:|  ...:{ { /
                                  7 :|i{[]{i:i:|  : ::} l//
  「作り物」は「本物」になったのだッ!!          .|i}:i:i:i:i:| . . ..:|//
                                      i  |{i:i:i:i:i:|. : . ...:|/
                                      |  |{i:===|. : : ::::|.:::.. /
                                      | .: |{i:i:i:i:i:|: : : ::/ ::/
                                      |: : |{__}}i:i:|: : /{...:/




                    / : : : : : :.:/:/: : /.: : : : : : : :| : : : : : : : | : : : : : : : :ヽ
                /.::.::./ :.::. /:/.::.:/| ::.::.::.::.::.::.: |.::.::.|.::.::. |.:| .::i.::.::.::.i::.::.::.:.
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  rュ             φ:.::./:.::.i::.::.:i::斗テ宀ミ .::.::.:\.::.∨斗宀弌ミ:/j|::.::.: j :.::i::.:.|   \) ∩
┌─ 、        ○ o:.::./i ::.::i::.::.:〃 んuノハ \|\|\| んuノハ ∨|.::.::.リ.::.::i::.:.|   ⊂ニ  ⊃
  ̄)丿         {.::.:;.: i .::人 ::.:{i {::.. ..:::}       {::.. ..:::} レ.::.::.::.i.::.::i::.:.|   ( ○ |
  /> __     __ xく>'|:.::i::.::.::.::.ト、| とつ_ノ         ゝ._(つo厶ィj .:: i.::.::i :八      ̄∪
  \> ゙っ) /::.::.::.::.:/ |:.::i::.::.::.::.i:|////   ′    ////|:! ::.:i.::.::i::.::.::.:、
       '⌒ア.::.::.ノ  ノ:.::i::.::.::.::从                   从:: ノ.:: 八:.::.::.:\
239 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:34:12.58 ID:SfP1lUMA0

京太郎「それを今更…「作り物」だったという過去を蒸し返す必要はありませんよ……」

京太郎「俺は「阿知賀に滞在していたい」し……」



                       ___
                   ,.ィ'f爪^ \_、
                       {乂x≦”ヽ//}ト、
                  r_r=ミ、 !i! } / イノ }
.              <_/./从/イソトトW〃^}辷}
                /イV.ヒ气、    _,.斗/}
                 Vf{弋fzx ィfzァ . /
                  ー:   i}  V ´
                    }、 _ `  _ .′     玄さん。貴女のことを愛してやまない……!
                x≦”{ .ヽ  ̄ .イ_、
            ___  -‐ /  {「\_ `ー__/  }. `ー= ..,,, __
        {      /   .{   /⌒V    }  }       ヽ
         /}      .{_/  ! o./、 . くト、o /⌒ヽ.,_      }
        ./  、__   /   }ゝ'′}   { i/{     ./ }    .}
       /   ”_、 \    }  ./.   ',   {    /  ′./  ヽ
      .{      く:i:i}   v   }  ′   , i{.   /  {/     /
       ノヽ    }:i:}    V .}      } i{  /  ./      .′
     {   V   }Y     V .} i {      } i{       {      {
     {   V   i ! .′    } i {      } i{ .′   ./     {
      .ノ    ∨ / ∨ .′ } } i {      } i{ {    {      {
     {   ”ミ*、.{  l /    } i {      } i{ {    {x≦”
     {.′   ⌒“''*、 { /  .} i {      } i{   /        }
     .\       \{  ◯} i {      }:i:i:i:i:i:/       ノ
        \         .\ :i} i {      }:i:i:/   ‐-‐=   _/
          .\       \:i:i:{      }/          /
             \        \!   x≦  ヽ   .斗*''”
               }\     ,.斗*''”ミ*、 \ i} /:i:i:  }
           /  \  /        _∨ }_∧:i:i:i:i  }
             /   :i:i:i:i/        ノ⌒“''*、∧:i:i:i  }
         /   :i:i:i:i:/  ゝ、     ./      .\:i:i:  }
           /   :i:i::i:i:i\i{ / ≧彡、        >:i
        {   :i:i:i:i:i:i:i:i:i:i`ー=彳:i:i:i:i:i:`ー    ‐=彡:i:i  }



京太郎「そういうことなんですから…!!」

玄「……」 ポロポロ…
240 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:46:59.72 ID:SfP1lUMA0

京太郎「それで十分じゃあありませんか……」

京太郎「だから……俺に「アプリ」を使ったことで負い目を感じるのも、東京での俺の事情を心配するのもやめてください」

京太郎「俺は今幸せだから……それでいいんです」

玄「……うん」 ゴシゴシ

京太郎「……」 ホッ



            /   . . . . . . . : : : : : : : : . . .   \
             ,  . . . . : : .:. .:..:.:.:.:.:.:. .:. .:.:.:.:.:..ヽ:. . :. ヽ
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        ././ ′:!.:.|.......:小:.:.ハ__ .:.:.:.:iハ 斗:十:.ト:. .|:.:... i:. :
        i:.′} . :|. :! :.:.:斗{:.:「 丁i .:.:.:.ト:.V ヘ:.{\:.:.`!:.:.:. |: :|
        |′.′::l .:|.ト:. .::| ヽ 气{\:.:{ \  ヽ. \} :. : |: :{
            i . .:.|:八.:.|ヽ{  _    \   ,z≦ミ、| :.: :.!:. |!
            | : /|.::.:.:.::! ,ァ= =ミ     ´   `}{| :. : |:.小
            |.:/ :! .:.:.:.ハ i             ij| :. : |:.|i
            |:′:} .:.: :|.  °     '       .:. :. :.!:. l: {
         ○: :′.:.:.ト. .           ,      八:.:..:}:. l:.‘    私は……京太郎くんのその言葉だけで十分だよっ!
         /:.{: :| .:.:.:. {:: 込      `   ´   /}::.:.:./::. :!:. ‘
          /:;:.|:.::| .:.:.:. |:::::::个:.....       .イ::∨:.:.:/:/.:.′:∧
       i:/{:.! .:| .:.:.:. |:::::::/:::::::::ノ}≧ - ´ {入:/.:.:./i/:.:.′:. . ‘.
       |{∧{..:.i:.:{:.:.:‘:.:.::::::::/ 乂    / /:.:.:/V:.:.:.{:.:.:. . . ‘.
         .′..:.八:!ム:.七¨⌒}     >t_ん /:./「/:.:.: 厂 ̄ ≧ 、
         / . rヘ´ ヽ \  |   ∧   ∧'ィ斗v′:.:/       ヽ
.        / . :′       八_{ ̄≧ V__/イ´  {'リ:.:.:.:′      / }
       / . . {⌒ヽ       八  z__{ }___,  {.':.:.:./      /   |
      .′. .:|    \      《    ハ下  . /.:.:.:.′   ,    小
      / . . .:.{     ヽ   }  ∧__/ }ハ ≧7.:.:.:./     /     {:∧
.     / . ./..:.:}      . | く    /  }  ;:.:.:.:.:′ .′/     {:. .‘.
    / . ./..:.:.:.i      ∨ }    `≧-ヘ ∧ノ}:.:.:.:.{ . { .′     }:. . ‘.
  / . :/′:.:.:.}  ‘.     V|         ∨   |:ノ}:.:}  j /    /  {:.:. . ‘.



京太郎「え…………」
241 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 05:55:01.34 ID:SfP1lUMA0

玄「私のわがままで押し付けちゃった「作り物」の気持ちなのに、今の京太郎くんが「本当に私を好きでいてくれる」のはすごく嬉しいよ…」

京太郎「玄さん……」

玄「けどね……それでもだめなの…」

玄「私、寝言で聞いちゃったことが…他にもあって…」

京太郎「……?」

玄「京太郎くんにとって、「さきさん」と「照さん」は「心のふるさと」だったみたい…」

京太郎「!!」

玄「そのくらい大切に思ってる人がいて…その人たちの「トラブル」を「解決したい」っていうふうに、前の京太郎くんは思ってたんだよ…」

玄「けど……私がその気持ちを消しちゃった…」

京太郎「……待ってくれ。自分を責めないでくれ…!」

玄「責めるよ…。そんなこと言ったって……」 グスッ

京太郎「構わないのだッ!!」

京太郎「今貴女を想っている気持ち!!「真実」となったこの気持ちのおかげで、俺は幸福を感じているッ!!」

京太郎「それで帳消しでいいんだッ!!相殺されるさッ!!そのくらいのことはッ!!」

玄「うぅん……。できないよ…」 ウルウル…

京太郎「玄さんッ!!」 


242 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 06:07:42.22 ID:SfP1lUMA0

玄「京太郎くんは……私が「消しちゃった」気持ちを思い出さなきゃだめ…」 ウルウル

玄「元々の京太郎くんの気持ちを「うそ」にしちゃだめ……!」 ポロッ

玄「思い出さなきゃ、だめなんだよ…!!」 ポロポロ…

京太郎「……ああ、そうかもしれない。だが、それは今じゃあないね?今じゃあないと言ってくれッ!!」

玄「……」 ポロポロ…

京太郎「時が来て東京に戻ることになったときでもいいだろう?今思い出す必要はないし……!」

京太郎「ましてや…そのために…!」

京太郎「俺の感情を…!再改変するなんてことはしないだろうねッ!!???」 ビシッ

玄「……」 ポロポロ…

玄「私は……今すぐ、じゃなきゃだめだと思うよ……」 ポロポロ…

京太郎「なぜだッ!!」

              /  .:.:.:.:.:    ...................  ` .
             ,  .:.:.:.:.:.:.    .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.  \
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           | :::|::.. .:. | .:.:.:.:.:′.:.:.:.;:.:.|::.:.:.:.:.:.:.:.:.{:.:.:‘:.:.:.:.::::}::∧
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           | ::::::::::::ノ ::::::::::}::ム孑=ミノ }::/...}.ァチミヽ|:::::::::|' }ノ
           :::::: i:::::}ハ ::: /:《 f!:f:;:(_iノ'............{:::::j:ソノ}:::::::::|
            }::::八:人 i:::::::::|とぅ__:ツ.................`.てつ爪:::::{
             ;::::::: (__){>::::::::|  ///     ,  /// '::::::V:!   だって私…!
        __.′::::::{::`{  }::::::{、u         u 八:::/\
    i´ ̄    /:/{ ::八:::乂∧::::{个 .   rー〜ぅ  .イ::.:.::::′ ハ   元々の京太郎くんの気持ちを「消しちゃった」ままじゃ…!
    |!     // 人 ::::::\:ド. }:. V \>´.__ . < { .|::.:.::::{  / }
    li     /::′  \:::::::: ヽ从 乂 r` 丁 }乂____V} ::::::::}/ |  申し訳なさすぎるよ…!!
    |i    /:::::{斗-  . \::::::::ヽ ≧.厶=\_.ノ'≦ ̄} |:::::::::′  {
    |!  /::::::::|    ` \::.:.:.:\   `} )=  《 |::. :./   .′
    |!. /::::::::八       ヽ:.:.:.:.:∨   .爪\   }':.: ∧   ∧



                            __
      ┌┐.┌i   ┌┐  __ ┌┐  | | [][]
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        ト、_,  ´     / ,'     :    、 ヽ
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           / イ '  { ´| |/ヽl i| { , ´/}/_}∧ |  |
           / /{( .rY'´/へ\从{∨/ _/,.ィl| |
          ´/イ}lムヽ从 、弋ァ-、\V//-、ノ ,/ ∧{
              \,ハ  ¨ ̄ /! f´¨タン /ノ  \
             /l l  i u   ! .ノ .i )  /
            / /i !  |!   弋ヽ-/ ./
          // i ヽ \   -‐‐、ニ´ u/     「構わない」と…!
         //  .l  \ ヽU ゙ー--‐ ./、  
       / /     l    \.\  ノ /  \丶、   そう言っているだろう…!?
    ,.イ   /    l      \ヽ-- く l    \ .
        /     l o _.. -‐ てマi   l       
       /___,.  l/    人レヘ. o l  、_ 
       _.. ‐ ¨  l     /  l  \ノl   ヽ、 
                ,.  ⌒ヽ、/⌒ 、-- 、  


玄「だめなのっ!!」 ポロポロ

京太郎「ッ!!!」
243 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 06:15:26.61 ID:SfP1lUMA0

玄「そんな後ろめたい気持ちのまま…京太郎くんと付き合えないよっ!!」 ポロポロ

京太郎「後ろめたいと思わなくていいッ!!罪悪感など忘れてしまっていいのだッ!!」

玄「むり…。無理だよ…」 ポロポロ…

京太郎「っ……!!な…ならばッ!!その「アプリ」で…何を「命令」する気だッ!!」

玄「……はじめに戻すの……」 ポロポロ

京太郎「……!!」

玄「京太郎くんが私を好きになる前…うぅん、私たちが出会う前まで…京太郎くんの気持ちを戻すよ…」 ポロポロ…

京太郎「ッ!!そ…そういうことだろうと思ったよ…!!」

玄「……」 ポロポロ…

京太郎「だがお断りだッ!!断じて認めないッ!!」

玄「そんなこと言っても……」 ポロポロ…

京太郎「絶対にイヤだッ!!君を愛するこの気持ちが……なかったことになるなどッ!!」

玄「……大丈夫。元に戻っちゃえば、「私のことを好きでいたい」とも思わなくなるよ…」 ポロポロ…

京太郎「それがイヤだと言っているのだッ!!」
244 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 06:22:39.22 ID:SfP1lUMA0

玄「ごめんね……ふりまわしちゃって、ほんとうにごめんなさい……」 ポロポロ…

京太郎「そう思うのならッ!!これ以上振り回すんじゃあないッ!!」 

玄「これが…最後の「お願い」だから…っ!」 グスッ

京太郎「やめろーーーーーーーーーーーーーッッ!!!!!」




                         / ̄ ̄¨¨ ニ=ミ__r=ミ-- 、
                         ___/==一  ー=ミ  \ < ⌒\ 
                   厂 ̄ -―====ミ \ {  ヽ ̄ ̄ヽ- 、
                  // >―‐===ミ \ ヽ}   } }} /
                     / ー=彡  _____  \ \ } ノ /ハ¨¨>
                 /-‐=ニ二. ___ \  ヽ ∨ //' }-<
                    / 厂 ¨二ニ=‐====ミ\ }  }} } //⌒ ー‐=、___
                ∨ >‐一  / ̄ ̄ミ /⌒ー=ミ /⌒ ー―=ミ   /
                〈〈ー=ニ二 .. _/⌒)八 </´   ∧ /八  \_,/
                   }乂________彡' /  } {从  } | / :::/イリ\ \
           -‐==〈ニ二¨¨⌒ ー==彡' _ノ / ∧ リ :l/J:: {_∧}  ̄´
        ´     -‐=〕 ー=ミ ー=ニ .. ____/  :::.∨ U ::.. ノ}  リ
     /    ,/    ,八{{ Y⌒\ー=ミ}厂}  U u ⌒ヽ  ,:://{⌒〉            イヤだッ!!忘れたくないッ!!
    /    ,/    /  乂| {\ V=彡  〉-‐=ミ、_   :. }|_,ノ},}: : |
. /    ,/       l    八八(〈_ \}   /'⌒二≧=ミ辷} |f)ノ{: :|            この気持ちが「嘘」に戻るなんてイヤだーーッッ!!
-‐==ミ,/        |   |:ニ\\_      厂{rf)ノ...:::  〈'゙ |: : |
      \        |   |ニニ{\_,) \  .:`¨¨´‐'.:::..   ..::. 八: }         ヘ、      貴女を愛していたいのだッ!!玄さんッ!!
                |   lニニ八   ゚,   \    u  u 、__/ ,′}/        /   /  /\
.        }       |   |ニニニニ\__∧   :. lj U __ ..ィ ′:/       ノ: .  / /ヘ  冫 なかったことにしちゃあいけないッ!!
‐-        \、 : : . . |   人ニニニニ/《_込   :}    /`二フノ{丶>      /  ¨7´ {{__//
      く: : : : :..\ : : }     \ニニ/{i:i:i:i:i:i}|> .    ー=彡'八/   __/    :厂  ̄「  , -―=ミ  この愛を!「真実」ッ!!
      \: : : : ::::.   {__    }\} }《__》{ |   >   __ノ: ..:}  /广¨}:.     ..::/  i  .::{ ̄{[ ̄]  }
        : : : ::::}}  : : /:...  {ニニニ|i:i:i:i:| |:....∠,   /. ........:::::://. :/ ..::{::      }   | ..:::}ニ`二二¨´    永遠に「真実」のままでいさせてくれッ!!
        }: :.::/.:    /:::....   {ニニニ|《__》| |:::::.../   /. :....:::::::::/ノ : /...::::::::}    . :   / |..:::::::} {[ ̄]  }
         /. :     \::::.....::{ニニニ|i:i:i:i:| l:::: /::...../. : ...::://{  :/    {  . :/ / {  ...:厂〔匚} ̄〉





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 |.::..::..::..::..::../:::!::..::.:!}\     ,-‐-,     .ム..::..::..::..::|     ごめんなさい……っ!
 |::.∧::..::..::./::..l!::..::..|、 >    ̄  ....<!::..:リ::..::/!::..:!
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  ´  ∧::八.::| ∧::.!    ヽ_ハ | ∨::..::!/::..::| |::..:!
      ∨::.ト!  ',|へ\  | / | ∨::..l  \:| |::..:|
245 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 06:28:07.12 ID:SfP1lUMA0
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            |Λ:: |l:::::::::: l|     \:Г _____ノ―-=ミ|].::::::::::|l:::::.
              八 Yl::::::::::八抖芋ぅ  /   /     ヽ:::::::::|!!:::::.    
                   |八ハ八Λ////// /_____|. .   \___ノ\::: |||::::::.    京太郎くん……!
                   |: /|::::::::::Λ 。J   \))) |: : : \/     ∨||:::::::.
                  (__) |:::::: /:.込、о  _____  \___ノ.        Z:::::::::.   阿知賀に来てからのことは……全部忘れてっ!!「お願い」っ!!
              从 |::::::::::::::: 个o。  `⌒′  Jl{: :  .:    V:::::::::::.
                /:/ハ|::::::::::::::::: |l:::::::: ≧ー-<_..ノ八: : . /       V:::::::::::. 
             /:/{ |::::::::::::::::: |l:::::::: : /〉}__厂 /: : \/.      --=ミ:.
            {Λ{ |::::::::::::::::: |l:::::::: /,仏{⌒ヽ::::::::::: /:        V    \
.              丿    |::::::::::::::厂 ̄ Λ:|  /:Λ___/!: :       V  . . ハ
               /|:::::::::::/  | ̄ ̄\/ ̄ ̄ ̄ ̄|: :.         V⌒ : : :|
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                      ,.      _  ,ィ  ;'!
                    /| /|    l;| f;;| /;;|       _,,,,
                ハ   };;! /;;|.    i,;| };;レ;;;;{   __.,,,ィ;;;;;;;/
                };;!  |;;レ;;;;;}    j;;;-‐;;lク;/   ゙ー‐'¨コ;;;;/
                 |;;i /;;;冂;;| -=┐匚l;;/   _,,ィ;´;;;;;;;;;二ニニ=━ ,イ
                };;レ;;/!;;ニ;;;|   /;;;;;/     `´  ̄ ̄     ,イ! |;/__,、
               /;;;;;i/;;;;| |;;| /;;イ;;|               j;;;;二-ァ;;;;;;/
              /;;/!;;;;/V |;;! '¨´  l;;;!               j;;/   /;;;/
             ///,;;;|    ´    |;;|               l;;I //
           /¨´/'"´|;;|           l;;!               `’/;;/
                   !;;!                      ,ィ}   ,'/
                  l;;|                      ,┐  /;;/__,、
                    |;!                {;;;二´;;;;;;;;;;;;;;;/
                                     j;;{   ̄};;;;;;/
                                   ム′   j;;;;/
                                      //
                                     ∠/
                         / ̄ ̄¨¨ ニ=ミ__r=ミ-- 、                          }}
                         ___/==一  ー=ミ  \ < ⌒\                       __,==,.'
                   厂 ̄ -―====ミ \ {  ヽ ̄ ̄ヽ- 、                  //
                  // >―‐===ミ \ ヽ}   } }} /                   //
                     / ー=彡  _____  \ \ } ノ /ハ¨¨>                  //
                 /-‐=ニ二. ___ \  ヽ ∨ //' }-<                    ||
                    / 厂 ¨二ニ=‐====ミ\ }  }} } //⌒ ー‐=、___               ||
                ∨ >‐一  / ̄ ̄ミ /⌒ー=ミ /⌒ ー―=ミ   /              ||
                〈〈ー=ニ二 .. _/⌒)八 </´   ∧ /八  \_,/       _.''-"-'',.'=====,.'
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        ´     -‐=〕 ー=ミ ー=ニ .. ____/  :::.∨ U ::.. ノ}  リ      ''"`  `ヽヽ、
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-‐==ミ,/        |   |:ニ\\_      厂{rf)ノ...:::  〈'゙ |: : |            \丶
      \        |   |ニニ{\_,) \  .:`¨¨´‐'.:::..   ..::. 八: }         ヘ、 /∧i
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      く: : : : :..\ : : }     \ニニ/{i:i:i:i:i:i}|> .    ー=彡'八/   __/    :厂  ̄「  , -―=ミ
      \: : : : ::::.   {__    }\} }《__》{ |   >   __ノ: ..:}  /广¨}:.     ..::/  i  .::{ ̄{[ ̄]  }
        : : : ::::}}  : : /:...  {ニニニ|i:i:i:i:| |:....∠,   /. ........:::::://. :/ ..::{::      }   | ..:::}ニ`二二¨´
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         /. :     \::::.....::{ニニニ|i:i:i:i:| l:::: /::...../. : ...::://{  :/    {  . :/ / {  ...:厂〔匚} ̄〉
247 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 06:34:19.55 ID:SfP1lUMA0
                 __      __   _      __
            /::ヽ.   「::::l /}  /:::/ /´::::/     /´::::> ,.-.、_        __,,..、
            〈:::::::ハ  |:::::j '´   |:::::/ /:::::::/./!   /:::::/ /:::::/      /::::::::j__
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             V:::::l /::::}.   l:::::!ヽ一' l/   /::::::< └-' 〈_:/  /::::://:::::::/,.ヘ.  /:::::/
             V:::レ::::::::r'  .l:::::l       /:::;へ::::\      /:::::<  ー-'<:://::::::://:ヽ
               .';:::::::::/   ;:::::└‐:::ァ    ∨  丶;::::>.    ,'::::;ヘ::丶、  ´ /::::::::/':::::::/
               .';::::〈     !::::;_:::::::/          `     レ'   `¨   /:::::::< ヽ;;/::::>
               ヽ::::〉    |::/  ̄                        /::::;::::::::\ ヽ'
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                          /⌒ _>、/⌒ Y¨¨¨  、
                        /´> ´   ,    }      \
                        , ´    /     :    、   ヽ
                       /     /  '      |  |   ∨    :.
                     ー‐イ' /  /  | | l     }  | |  |     .
                           / '   ' / |{ |    / /| }  l  |    |
                      // / { | { .|、 |  , }/ }/  /  }    {
                     / ,..イ , } |\{::/{_/  /   乂__ ..`ニ=ミ∨
                        ̄´  |∧ 「{{`fッミ}u,_...:厶斗匕  {彡/⌒i }ノ
                          八}`¨ニノ ⌒K¨亙>  `´ノ⌒} |´
                             /::... u ゙^     .:/ _}:;ノ ノ     俺は諦めんぞッ!!
                              ', 〈、_,      u /  (__,彡′
                                  __   U   / u /{//        たとえこの気持ちが「嘘」に回帰しようとッ!!
                                 i ‐-`丶  ij  / レヘ
                               } u       / // ノ{        必ず再び、「真実」の愛へと帰り付いてやるッ!!
                                 \__ ..  u< ///: :〉
                            厂\ __///   /⌒\__
                              . -‐/}/⌒⌒ヽニニ. /   ,//⌒ー-->‐-
                           / /〈_/::::::::::::ノ }ニ/    /    ,/     .
                     / /   >ー=彡八/  ___,/  .....::/     ____゚,
                    く /   /::::/'ニ  /   \  .::::/     /
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  rュ             φ:.::./:.::.i::.::.:i::斗テ宀ミ .::.::.:\.::.∨斗宀弌ミ:/j|::.::.: j :.::i::.:.|  
┌─ 、        ○ o:.::./i ::.::i::.::.:〃 んuノハ \|\|\| んuノハ ∨|.::.::.リ.::.::i::.:.|  
  ̄)丿         {.::.:;.: i .::人 ::.:{i {::.. ..:::}       {::.. ..:::} レ.::.::.::.i.::.::i::.:.|  
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248 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 06:39:42.63 ID:SfP1lUMA0

京太郎「だからその時まで…!この須賀京太郎のことを忘れるんじゃあ―――」

玄「きょ―――」


          ∧
            /  \   / ̄\
            \   \/     \
             \     /\   \
            \   、  \   \
                /  ,  \  \   〉     /|
            /  /\   \  \/ く\く\ |  |
              /  /   \   \    V ∨ |  |
              \/       \   〉       |/
                      \/



京太郎「……ハッ!!」

玄「!!」 ビクッ

京太郎「………!!??!?!?!」 キョロキョロキョロキョロ

京太郎(え……ここはどこだ…!!??)

京太郎(確か俺は……家を訪問してきた晴絵と談笑に興じていたはずだが……)

アナザー京『……相棒。ここは阿知賀だぜ…』

京太郎(……阿知賀〜〜〜ァッ!!??)
249 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 06:45:00.39 ID:SfP1lUMA0

京太郎(何をバカなことを言っているッ!!俺はさっきまで自宅にいたのだぞッ!!??)

アナザー京『……色々あったんだ。色々…な』

京太郎(はぁ…?まるで意味が分からんぞッ!!)

アナザー京『この高台。てめーも知ってるだろ』

京太郎(え……?……確かに、見覚えがあるような……) キョロキョロ

京太郎「!!」

玄「……」 ウツムキ

京太郎(彼女は……確か、晴絵の弟子の…松実玄?)

京太郎(なぜここに…?)

京太郎(というか、俺と一緒に…この高台に…??……?????????)

アナザー京『相棒。てめーはしばらく晴絵の『実現した伝説』の実験に付き合わされてたんだ』

京太郎(なにッ?)

250 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 06:52:37.83 ID:SfP1lUMA0

京太郎(おい…それはどういうことだ?)

アナザー京『さあな。おれもアイツの『スタンド』の効果で操られてたせいか、イマイチ覚えちゃいねえや』

京太郎(なんだそれは…!ふざけているのか…?!晴絵のヤツ、なんてことをしてくれたんだ…ッ!!)

京太郎(俺は今こんなクソ田舎で遊び惚けている暇はないのだぞ…!!)

京太郎(一刻も早く、宮永家の闇を解決せねばならんというのに…!)

アナザー京『……ああ。そうだったな』

京太郎(ちぃっ……。明日の昼までに東京に戻れるのか…?せっかく予約した長野行の新幹線のチケットが無駄になってしまうぞ…!)

アナザー京『……あー、それなら多分とっくの疾うに日程が変わってるからどの道無駄だぜ』

京太郎(なにッ!!!??)

アナザー京『おれたちは阿知賀に来て今夜で6日目みてえだからな。仕方ねえ』

京太郎(なんだとーーーーーーーーーーーーーーーーッッ!!!????)

京太郎(は…!晴絵のヤツッ!!次会ったとき、必ず文句を言ってやるッ!!!そうでもしなきゃこのムカつきが収まらんッ!!!)

アナザー京『ああ、そうするといい…。とりあえず今夜は、ビジネスホテルにでも泊まって……明日の朝にでもここを発つか』

京太郎(当然だッ!!俺には時間がないのだからなッ!!) イライラ
251 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 07:00:22.14 ID:SfP1lUMA0

玄「……」 ウツムキ

京太郎(というか……何故かここに一緒にいる松実玄。操られていた(?)間に何があって彼女とここにいるのかまるで分からん)

京太郎(会釈くらいして……そのままフェードアウトしてしまえばいいか…?) ペコリ

玄「……っ!!」

アナザー京『……相棒。早歩きで行け。急げ』

京太郎(ん?あ、ああ……) スタスタスタスタ

アナザー京(……わりいが、おれには何もフォローはできねえ……)

アナザー京(世界が「1巡」しても……松実玄とは、ここで別れる運命だったか……)

アナザー京(やれやれ、だぜ……)




玄「……さよなら……」 ウルッ

玄「さよなら、京太郎くん……」 ウルウル…

玄「大好きだったよ…。短い間だったけど…恋人になれて…っ……幸せだったよ…っ」 ポロ…

玄「また会える日が…っ。う…く…っ、来ると……いいなぁ……っ」 ポロポロ…

玄「……ぐすっ……っ…うっ……!」 ポロポロ…


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252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 07:16:21.65 ID:HOVrcRa5O
クロチャー……
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 08:27:24.89 ID:Gd6S7Ft40
よし、ハルエをぶん殴ろう!
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 08:36:09.88 ID:sKyFB2v20
くろちゃああああああああああああああああ
255 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/05(金) 14:07:30.92 ID:SfP1lUMA0
後は後日談を書いて終わりだけどそれはまた後で
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 21:11:38.24 ID:5Kl1FlDK0
勝手に好きにさせて勝手に忘れさせる。クロチャーって勝手
そして短い時の流れで生きる人間の考え方から脱却できていない
ここまで来たら「過程や方法などどうでもよい!勝てばよかろうですのだ!」
「今は悪魔が微笑む時代ですのだ!」と京太郎に勝利して支配してほしかった
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/07/05(金) 22:02:39.45 ID:SfP1lUMA0
確かにこのままクロチャーが命令上書きせずに
京太郎と結ばれるんでも良くね?とは一瞬思ったんですけど、
それだと宮永家の闇解決されずに京太郎が阿知賀に永住しちゃうifストーリーになるな、と思ってやめました
最終的には本編に繋げたくて·····。
でも、ちょっと真面目に考えてみると、
最後までクロチャーがワガママを通してしまうと、
それこそ考え方の上で人間やめちゃってると思うんですよね
「なんでも命令できるアプリ」っていうギャグテーマが始まりではあるけど、
「愛」みたいな人間らしさが絡んでしまったので、
そこでクロチャーが人間やめた考え方しちゃうと、
人情の複雑さゆえの悲劇も生まれなくなっちゃうし、
人間の素晴らしさとかも霞んでしまうのかなと
後味の良くないものを抱えたまま京太郎と交際していくより、
切なくて辛い選択だとしても、最終的には自分の欲求だけじゃなく、
京太郎を想う選択をできたクロチャーは、
真実の愛を体現した素晴らしい人間ということになるんじゃないかと思いました

ギャグ貫いてハッピーエンドより、
カーズDIOすこやんとかとは違う人間らしさを見せるクロチャーが書けたのでまあ満足です
何が言いたいかと言うと>>1はクロチャーがだいすき
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/05(金) 22:06:21.43 ID:E3aGDNgu0
クロチャーは泣き顔がよく似合う
259 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 00:42:14.11 ID:/HG37LRD0
やっと帰ってこれたんで更新するでー

出先で書き込みすると改行ないから糞読みづらくて草だ
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 00:43:08.13 ID:dLwSetKo0
ここまで悲しい話だと他のヒロイン応援出来なくなっちゃうな…
261 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 00:48:54.44 ID:/HG37LRD0
〜翌日〜

―阿知賀女子・麻雀部―


晴絵「……なるほどね」

晴絵「帰ってきてみたら京太郎がいないと思えば……1週間の間に、そんなことがあったんだ…」

玄「……ごめんなさい。私のわがままのせいで……」 グスッ

宥「玄ちゃん……」

玄「結局最後まで……私の勝手で京太郎くんを振り回しちゃって…「アプリ」を開発した赤土さんも不本意な結果になっちゃって…」 ポロポロ…

晴絵「いや……こうなることを予測できなかった私も悪かったよ」

晴絵「アイツは水も滴るイイ男だからな〜。年頃の女の子が好き放題できることになっちゃったらそーなるのもうなずける。うん」 ウンウン

玄「……」 ウツムキ

灼「……」

穏乃「……」

憧「……」

宥「……」

晴絵「……アハハ。なんつって」

憧「ハルエ……」 ジトッ

晴絵「いや…めんごめんご」
262 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 00:58:31.67 ID:/HG37LRD0

晴絵「でも、まぁ……そうだな……」 ゴホン

晴絵「私はね。多分皆が想像してるより3倍は長く生きてるけど……」

宥「3倍……?」

穏乃「普通に26歳じゃないんですか」

灼「またハルちゃんが変なこと言い始めた……」

憧「ハルエ、そういうこと言う場面じゃないって分かりなよ…」

晴絵「……いやゴメン。でも大真面目な話な?」

晴絵「長く生きてると、色んな人との出会いと別れを繰り返すもんなんだよ。中には辛い別れだってたくさんある」

晴絵「皆だってもちろん今までの人生の中でそーいう経験はあるだろ」

宥「……はい」

晴絵「もちろん、中には再会が期待できる別れもあるし…また会うのを楽しみに思えるものだってあるよね」

憧「……うん」

穏乃「そうですね……」

玄「……」
263 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 01:05:34.04 ID:/HG37LRD0

晴絵「私の場合、特に珍しいとは思うんだけど……1度、今までの人間関係が完全にリセットされちゃったことがあってさ」

灼「……?」

晴絵「会う人会う人が初対面みたいな感じになっちゃってさ。そりゃあもう最初は困惑したし、辛いこともあった……」

晴絵「何の因果か、まだ再会できてない人だってたくさんいるし……前とは違う出会い方をした人だっている」

晴絵「前と同じような出会い方をして、昔みたいな関係を築けてる人たちもいる。……皆のことなんだけどね」

穏乃(……どういう意味だろう……?)

憧(こども麻雀クラブが解散になったときの話…?)

晴絵「けどさ。そういう体験をしてるからこそ……分かるんだ」

晴絵「玄。今回の辛い別れは、間違いなく玄を成長させてくれるんだよ」 ポン

玄「……」 ウルッ

晴絵「京太郎っていう非日常の存在が舞い込んできて、いろんなことを経験したろ?」

晴絵「楽しかった思い出もできただろうし、最後は辛い思い出になっちゃったりもして……」

晴絵「話を聞く限りだと、舞い上がっちゃってワガママ通しちゃったりもしたみたいだね」

玄「はい……」 
264 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 01:14:05.25 ID:/HG37LRD0

晴絵「けど……最後には、京太郎のことを考えて、自分のワガママを曲げられたんだよな?」

晴絵「私は、そこが一番偉いと思う」

玄「……っ」 ポロポロ…

晴絵「最後の最後までワガママを通しちゃうっていうのはな……それは子供のやることなんだ」

晴絵「子供のやること、ってことは……まだまだ人として未熟なヤツのやること、って意味にもなるし…」

晴絵「時と場合によっちゃあ、人の心を捨てた外道のやることと変わらないことだってある」

晴絵「特に今回の場合はそうだ……」

晴絵「もし…京太郎の事情を全く勘案せずに…アイツの言葉に甘えて自分の好意を押し通しちゃってたら……それは「悪党」のやることだったよ」

玄「……」

晴絵「本当の意味で誰かを「愛する」ってことは、自分の不本意な結果になろうと…なんだろうと、「最後まで相手を思いやりきる」ことだ」

晴絵「玄はそれができた。上っ面の愛に溺れて京太郎の人生を支配して満足する…なんてことはしなかった」

晴絵「その意味で…玄はすごく人間として「できた」ヤツだなぁ、って感心してるよ」

玄「……赤土さん……」 ポロポロ…
265 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 01:18:39.91 ID:/HG37LRD0

晴絵「でも、ここで一つ…人生の先輩からアドバイスを送らせてもらうとさ」

玄「……」 ポロポロ…

晴絵「この悲しみを引きずっちゃあいけない。悲しみ続けるのはダメだ」

玄「そう…言われましても…」 ポロポロ…

晴絵「何を泣いてんだ、って話だよ!」 ポン

晴絵「何も今生の別れじゃあない。長い人生、生きていればまたどこかで会う日が来るよ」

晴絵「私の旧い弟子なんだから、また何かしらの理由をつけて呼びつけることだってできる!会う方法はいくらでもあるんだ」

玄「……」 ポロポロ…

灼「……でも……」

晴絵「……そういう問題じゃない、ってか」

晴絵「確かに……次に会う京太郎は…玄と愛し合った京太郎じゃあないよな」

玄「っ…!!」 ポロポロ…

266 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 01:23:47.52 ID:/HG37LRD0

晴絵「けどさ……いつかは玄にも「運命の相手」ってヤツが現れるだろーけど…」

晴絵「もしかすると……再会した京太郎その人が「運命の相手」」かもしれないだろっ?」

玄「……」 ポロポロ…

晴絵「これについては、まぁ……保証しかねるんだけどね…」

晴絵「なんたって、運命の女神ってヤツはイタズラが大好きみたいだから……」

晴絵「私は「運命の相手」を待って何十年にもなるけど……未だに出てきやしないから待つのはもうやめたくらいだしさ」 ハハハ

灼「ハルちゃん……」

穏乃「……だ、大丈夫ですよ!まだまだ赤土さんは若いですし!!」

晴絵「うん、まぁ、見た目はね?」

憧(確かに中身はよぼよぼよね……。センスも古いし……)
267 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:11:03.68 ID:/HG37LRD0

晴絵「……で、玄!」 ゴホン

玄「……はい」 ゴシゴシ

晴絵「運命の女神はね。頑張ってる子とかマジメな子…玄みたいないい子のことは大好きらしい」

晴絵「もしかしたら、再会した京太郎のヤツを「運命の相手」に選んでくれるかもしれないだろ?」

玄「……」

晴絵「とにかく、今はくよくよしないことだ」

晴絵「ヘコんだままだと、女神がくれたチャンスもフイにしてしまうかもしれない」

晴絵「前向きに前向きに……進んでいった者だけが、チャンスを掴み取れるんだからね!」

玄「……はい」

晴絵「玄の人生は恋愛だけじゃないはずだよ」

晴絵「まずはインハイ。ずっと会いたかった和との再会を果たすためにも、勝ち上がる力を身につける」

晴絵「応援してくれてる人たちの期待にも応えなきゃだしさ」

晴絵「落ちこんでるときは、ひとつひとつ……。やらなきゃいけないことをこなしていけば、おのずと何とかなるもんだよ」

玄「……はいっ」
268 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:16:19.72 ID:/HG37LRD0

晴絵「それに白糸台と当たるってことは京太郎とも当たるんだから……情けないところ見せられないだろ?」

玄「……!!」

晴絵「これは珍しいパターンかもしれないよな」

晴絵「やるべきことをこなしているうちに訪れる「チャンス」ってのが明確になってるってのは……そうそうない」

玄「……インハイで、京太郎くんと会える……」

晴絵「そうだ。立ち直って前向きに走り出したら……その先には「チャンス」が転がってることが保証されてるんだぞ?」

晴絵「どう?くよくよしてもいられなくなってきたろ?」

                      -――-
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             |::i::.::.:|::.:|{ rJハ  \_{.rJハ }|::.:| ::.|
            V|::.::.|::.:| 弋ツ    弋ツ ::. | ::.|
            /Y:|::.:|'. ::、::、  '   ::、::、 /|: | ::.|    ……はい!!
             ,::/゚|::.l :.仏     __     厶|: | ::.|
            .:/::.:|::.| :.|:个: . .  ‘ ’   . :介/::/::八
          /::{/{∧::.::.i.::|〈  {≧ ‐≦}  |/::.::.: /ヽ::..
            / ::.::/ _V^>、|∧ ∨ーヘ. /iレく∨ ∧.::.、
.           / ::.::.」 // \く>、∨|  /∨rく_ン⌒∨ |::.::.\
          /::.::. 〔/ //⌒7┴ヘ_,//ー| ̄\\.\ 〕 .::.::.:\
       /::.::.:/       〈  -={_}=ー 〉`     \ .::.::.::.::\
.      /.::.::/{          人_,/| |\_人       ト、.::.::.::.::.: \


宥「玄ちゃん…!」 ホッ

憧(ふぅ……良かった。流石にまだまだ傷心だろーけど……)

穏乃(立ち直っていけそうで、何よりだねっ!!)

灼(……やれやれ……)





269 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:20:02.68 ID:/HG37LRD0

晴絵「じゃ、久しぶりに皆に指導しなくっちゃあね!」

晴絵「練習再開だ!!」

阿知賀女子一同「はい!!」


玄(京太郎くん……)

玄(お別れはさみしいし……今もまだ、辛いけど…)

玄(京太郎くんが今やらなきゃいけないことをやるために帰ったんだから……私も目の前のことをひとつずつ頑張っていくよ…)

玄(京太郎くんはすごいもん……。きっと、今も自分の道をまっすぐに進んでいるはずだよね……)

玄(だったら……私がへこまないでいたら…ふたりとも、前を向いて歩いていくんだから…)



                                        __
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                       `二ニ=‐-::::::::::::::::::::/:/:: {⌒゚l :::代ツ     ゞ' ハ::〈イ ヾ {
               , -‐:::二_____:::::::::__//::::::::人___l:::::|""    ` ".::l::::::ヽ_  У`ー-   (いつかまた……きっと会えるよね―――!!)
. __       \、  // ̄  , ィ´:::::::::::::::::::::::::ア::://__  イ l:::::|  ( ̄ア  イ:::|:::::::|入 ̄       `ヽ
_ヽ\マ、      `ー//===テ´:::::::::::::::::::::,、::::>-‐´ ̄ ̄    八 l:::::ト` x _´ .イ .l::::|:::::@ `ト         \
.\`   `>==イ`ー┴' ̄`´ ̄`ー….  ̄ - _  \     |     ヽlλ|/Yヽ_レ、 人/イ::ハ  `  、         }
.r- `  /ミ             ` ー _      - _ \  .|     ヾ「 ̄`r{:.:.:.:.{ { 彡イ::::::ヽ_  ヘ      __ノ
. `  ̄└- _                   ―       ` /        入:.:.:水\__ト |  ̄ ヽ:::::ヾ、  ̄ ̄ ̄ ̄¨¨ ̄
          アァ―ァ‐‐ァ‐-‐ァ…'ー―‐--   ____/        ー、:.`:./ λ:.:/ :.    }::::::|ヽ.
          //  {::::/_ イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::/ `ヽ、.      ヽ∧/  ´  |     l:j::::| リ
       `ー=ニ二二__::::::::::::イ:::::::::::::::/_r‐く    `       o      丿  ノイ:::ノ
        `ー―一'::::::::::::::/| ̄`>‐  ̄      ヽ、    ィ __    ´   ー‐ '
           ` ー―一「 ̄ ̄:.:/   くヽ         ー一o  /
                マ:.:.:.:.:./    \\       o   r´
                      }:.:.:.:ハ      ー`   -―一 ´ r'ーf
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                 ヽ:.:.:.:.:.:.:/\__      ` 大o  /:.:.:.:`ヽ
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                      `У:.:.:.:.:.:.:.:ハ`´:.:.:.:ヾ、:.:.:.:.:.:.:.:〉´|
                    ィ'`ー、:.:.:.:.:{:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:\_/ λ
                   {三三三天 ̄ ̄|:.:.:.:.:.:._イト----一 /|
                     ` ̄` <_入    ̄ ̄_ハ|////////|
                          `マ ̄ ̄///ハ.////////|
                           V//////∧///////
                           ∨/////.∧//////’
                              ヽ//////ハ/////.j
270 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:25:18.17 ID:/HG37LRD0
〜数日後〜


―東京・白糸台高校……西棟・屋上―




                 __,.ィ`ヽ __
              、 -  ´> _r┴  __\ー‐┐
             `  ̄ >' __,ノー==彡,ィi } }l ji廴_
              <__ /_ノ}r'⌒7´'⌒^'ヘj}_ノ 厂 ̄}
                Y⌒_ノ  {{     ^ーくニ=ァ ノ
                   rく{( {ア'⌒\ `ヽ      } ri'´|
               j几jノ   rt_ぅミ   _,ノ    ハ│l|
                  /`V l  ^冖 ノ} └=====y'(│リ
.            / /ハ/ }      /   代_テx_ しi} リ
            乂i{ / /    「廴}  ^ー‐'  }ノj/
                   ̄{   ー‐ __ー'     __,厶イ
                  ∧    __  \  / (__, /
            _/{      `   / ∠ノノ/    …………。
           / / \ ヽ__      __/ー一
              / /    ≧ニ=一 二´∧
.        _/ /   /_A\     / {
     ̄  /   /\o/| {o o} ∧   {   \__
.       /    /     |__巴ノ  \o_|     { } \__
    ∠ ____ /     / ̄|      |     |ノ\
    ̄ ̄/ |     /三ヨ       |     |    >'´
   __/   │     /A_A |      |     l   /
   }       |     /{o o}|      |\  │ /
  │    │    /∧皿{/|     /  {\」_ /   /
.   |       |    //\__/|   / /   \ /  /
.  │    |   /// ̄\| /   /     }/  /
   |      l   / | ∧_∧ |(   /       |   {
   |     │ / | {O O}│  /      人 │  )
   |     ∨  | Y皿Y |   /       /  }ト、} /
   |     /  |\___/|  ′     /   { ∨
   |      |   |/  ̄ \| i      /    \__/
   |      |__/|/|_|\」 |     /     ノ



同輩「須賀!須賀!」

京太郎「……同輩」
271 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:28:52.89 ID:/HG37LRD0

同輩「探したぜ〜!昼飯、食いに行かねーか?」

京太郎「……いや、遠慮しておくよ。食欲がないんだ」

同輩「はぁ〜?」

同輩「真っ昼間からこんなとこでなにを黄昏てんのかと思えば……」

同輩「健康には気を遣うおめーが食欲ねーって……大丈夫か?」

京太郎「……どうだろうね」

同輩「どうだろうって…おいおい…」

京太郎「……」 ジーッ

同輩「……空になんかあるのか?」

京太郎「……いや。今は…ないね」

京太郎「星が……見えない」

同輩「え?昼なんだから、当然だろ?」

京太郎「……ああ。当然と言えば当然のことなのだ」

京太郎「しかしね……。何故か無性に……満天の星空を拝みたい気分なんだよ…」

同輩「点」
272 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:29:20.22 ID:/HG37LRD0
……みす
273 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:29:47.73 ID:/HG37LRD0
同輩「探したぜ〜!昼飯、食いに行かねーか?」

京太郎「……いや、遠慮しておくよ。食欲がないんだ」

同輩「はぁ〜?」

同輩「真っ昼間からこんなとこでなにを黄昏てんのかと思えば……」

同輩「健康には気を遣うおめーが食欲ねーって……大丈夫か?」

京太郎「……どうだろうね」

同輩「どうだろうって…おいおい…」

京太郎「……」 ジーッ

同輩「……空になんかあるのか?」

京太郎「……いや。今は…ないね」

京太郎「星が……見えない」

同輩「え?昼なんだから、当然だろ?」

京太郎「……ああ。当然と言えば当然のことなのだ」

京太郎「しかしね……。何故か無性に……満天の星空を拝みたい気分なんだよ…」

同輩「……」
274 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:34:05.46 ID:/HG37LRD0

同輩「……どうしたんだ?おめー…」

同輩「何か悩みでもあんのか?」

京太郎「……悩み、か…」

同輩「先週、部活を1週間休んでたのもヘンだけどよ…」

同輩「その前も、帰ってきてからも、なんかおめー……焦ってたっつーか、思いつめてるカンジがしたけど…」

同輩「それと何か……関係があるのか?」

京太郎「……いや。それについては、既に「解決した」んだ」

同輩「そうなのか?」

京太郎「ああ。ちょっとした…「トラブル」を抱えていたのだがね」

同輩「「トラブル」……」

京太郎「難儀したよ。だが、俺は俺のやらねばならないことをやり…できる限りを尽くして、最善の結果を導き出せた」

京太郎「その件に関しては何も問題はないし……スッキリとしている。「トラブル」を解決した日の晩は久々に熟睡できたさ」

同輩「そりゃあ良かったじゃねーか」
275 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:41:49.42 ID:/HG37LRD0

同輩「けどよ……じゃあおめーは、なんで泣いてんだよ」


                ,. ⌒ヽ、/⌒ 、-- 、
              /_,..-        ヽ `  、
         __/ /´    /    ∨   \
        ト、_,  ´     / ,'     :    、 ヽ
          /   ,   , / /|  |  :.  | | |   ∨
        /_///,  | |从∧. |    } | | | | |
           / イ '  { ´| |/ヽl i| { , ´/}/_}∧ |  |
           / /{( .rY'´/へ\从{∨/ _/,.ィl| |
          ´/イ}lムヽ从 、弋ァ-、\V//-、ノ ,/ ∧{
              \,ハ }/゚ ̄ /! f´¨タン /ノ  \
             /l l  i i   ! .ノ .i ) }j/
            / /i !  |! ° 弋ヽ-/ ./
          // i ヽ \   -‐‐、ニ´  /    え…………。
         //  .l  \ ヽ  ゙ー--‐ ./、
       / /     l    \.\  ノ /  \丶、
    ,.イ   /    l      \ヽ-- く l    \
        /     l o _.. -‐ てマi   l
       /___,.  l/    人レヘ. o l  、_
       _.. ‐ ¨  l     /  l  \ノl   ヽ、
                ,.  ⌒ヽ、/⌒ 、-- 、



京太郎「……ちぃっ。またか…」 ゴシゴシ…

同輩「……」

京太郎「最近、少し身体がおかしいんだ…」 ポロポロ…

京太郎「ふ…とした瞬間、気づいたら……悲しくもないのに涙が零れてきて…」 ポロポロ…

京太郎「それが、止まらないんだよ…」 ポロポロ…

同輩「な……」

京太郎「真剣に、医者にかかることを考えているくらいさ……」 ゴシゴシ

京太郎「拭いても拭いても…ワケもなく涙が溢れてくるだなんて…っ……おかしいだろう…?」 ポロポロ…ゴシゴシ

同輩「須賀……」
276 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 02:54:53.98 ID:/HG37LRD0

京太郎「俺は…どうしてしまったのだろうね……」 ポロポロ…

京太郎「辛いことがあったわけでも…悲しいことがあったわけでもないのに…」 ポロポロ…

京太郎「なんだって……っ。こうも…っ……泣けてくるんだろう……?」 ポロポロ…

同輩「……ホントに、なんもねーのかよ?」

京太郎「……それすらも……っ。……分からんのだ……っ」 ポロポロ…

京太郎「何か…何か大事なことを忘れてしまっている…っ。そんな虚無感だけしかないんだ…っ」 ポロポロ…

同輩「……」

京太郎「何だろう…?何を忘れているのだろう…?この心の空洞にあったはずの何かは…何なのだろう…?」 ポロポロ…

同輩「須賀…」

京太郎「大事なこと…大事だった気はするんだ。でも、本当に大事なことを…忘れてしまうものだろうか…?」 ポロポロ…

同輩「……」

京太郎「分からない……。分からないんだよ、同輩……。」 ポロポロ…

京太郎「何を忘れてしまったのか……。なぜ忘れてしまったのか……。何も、何も分からないよ…」 ポロポロ…

同輩「……やめとけ!やめとけ!」

京太郎「……」 ポロポロ…
277 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 03:01:04.19 ID:/HG37LRD0

同輩「何で辛いのかも分かんねーのに泣いちまうってのは……」

同輩「きっと、思い出そうと必死になりすぎて……その焦りでストレスを感じてるからじゃねーのかよ」

京太郎「……焦り……」 ポロポロ…

京太郎「俺は……焦っている…のか…?」 ポロポロ…

同輩「ああ。きっとそうだ」

同輩「ホントに大事なことなのに忘れちまうなんて……そんなことは滅多にねえよ」

同輩「滅多にねえからこそ、焦っちまってるんだろうぜ」

京太郎「そう、か…」 ポロポロ…

同輩「どうしても思い出せないってなら、そりゃ割り切るしかねえって」

同輩「俺たちゃちっぽけな存在だからなー。ワケもわかんねえことが自分の身に起きてたら、どうしようもなくなっちまうこともあるぜ」

京太郎「……」 ポロポロ…
278 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 03:08:35.92 ID:/HG37LRD0

同輩「けどよ!それにしても……どうした?!どうした?!」

同輩「全っ然須賀らしくねぇぜッ!?」

京太郎「なに……?」

同輩「「須賀京太郎」15歳、彼女はいない」

同輩「部活は真面目でそつなくこなすが今ひとつ情熱のない男…」

同輩「なんかエリートっぽい気品ただよう顔と物腰をしているため女子マネージャーにはもてるが」

同輩「先輩や顧問からは買い出しとか使いっぱしりばかりさせられている」

同輩「……何も知らねーヤツ…。中学の同級生とかからすれば、お前の印象なんてこんなもんだ」

京太郎「……」

同輩「けど、俺は知ってる……。」

同輩「須賀!おめーはとことん…クールなヤツなんだぜっ!!」

京太郎「……」

279 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 03:16:23.78 ID:/HG37LRD0

同輩「おめーは……どんな不幸な「トラブル」に見舞われようと……冷静に物事に対処し、最後には切り抜けちまうようなヤツだろ?」

京太郎「……」

同輩「そんなおめーが…ちょっとした理不尽にも対処しきれず、焦って泣きまくっちまって……それでどーすんだよッ!!」

京太郎「……!!」

同輩「俺の知ってる須賀なら……自分の身にワケわかんねーことが起きちまったところで、ポジティブにポジティブに何とか乗り切っちまいそうなもんだがな」

京太郎「……ク、フフ…」 ゴシゴシ…

京太郎「……同輩。やはり君は…怖いくらい、俺のことをよく分かっているね…」 ゴシゴシ

同輩「……へへっ。そりゃー、俺は「須賀の同輩」だからな!」

京太郎「……君の言う通りじゃあないか」

京太郎「俺が何か…大切なことを忘れてしまっているのだとしても…」

京太郎「どうしても思い出せない」というのなら…それはそれとして割り切って…受け容れるしかないな…」

京太郎「「何かを忘れてしまっている」この状況を放置したところで……直ちに影響が出るとも思えん。もしそうなら、それはその時に対処すればいいだけだ…」

同輩「須賀……!」
280 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 03:24:18.70 ID:/HG37LRD0

京太郎「ならば今は……とにかく、「忘れた何か」には触れずに暮らしていけばいい…それだけのことだ…」

京太郎「虚無感とて……時間経過でいつかは和らぐ」

京太郎「いつも通りの…穏やかな生活を送っていけば……次第に日常へと還っていけるか…」

同輩「……ああ!そうそう、きっとそうだぜ!」

京太郎「フフ……。同輩、感謝するよ…」

京太郎「慣れない事態に少し戸惑って…対処法を見いだせずにいたが……君という理解者がいたおかげで、助かった…」

同輩「まぁな!」

京太郎「やはりこの須賀京太郎に運は味方している」

京太郎「このタイミングで君が俺を屋上まで探しに来たという時点で、運命が俺を立ち直らせようとしていた…そう思えてくるよ」

同輩「お!そのポジティブ思考……いつもの須賀じゃねーか!」

京太郎「フフフ。きっとそうさ…。悩みを抱えてストレスを感じ続けるというのは、俺の性に合わんからね……」
281 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 03:31:57.27 ID:/HG37LRD0

同輩「よしっ!じゃあ、立ち直ったところで……ラーメン食いに行こうぜっ!!」

京太郎「ラーメン…?ラーメンか…」

同輩「家系な!今は豚骨に飢えてんだッ!!俺ッ!!」

京太郎「いや、折角の誘いだが遠慮しておくよ。家系ラーメンなど、健康を害すだけだし…匂いも染みつく。何もいいことがない」

同輩「なぁーッ!!いつもの調子に戻ったと思ったら、やっぱり付き合いは悪いのなーッ!!」

京太郎「フ……。それが、この須賀京太郎だ」

同輩「ったく……。しゃーねーなっ。一人で行ってくっか〜」

京太郎「ああ、そうするといい」

京太郎「それじゃ…また」

同輩「ああ。明日の部活でな!」

同輩「明日もインハイに向けて……頑張ろーぜ!」

京太郎「ああ……そうだね…」

京太郎(……そうだ。俺は決して……挫けない…折れない…落ち込まない…悩まない…!)

京太郎(ストレスを感じないことが健康…ひいては「幸福」の秘訣だからね……)



             }{ { / / / ノ   ,ノ }| 八{ `丶、ー=彡く    /〃 /
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        .///:} { 〈〈(〈 ,ノハ/ ./.イ }} ヽ__(ヽ: : }⌒^^^^^゙7}{ |  |
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         ./ イ(___/ {/,}厂 ̄`^ー=彡      し::.. \   | }{ |  |
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.        }'  / =彡ヘ,_}{ :... }}.::,ハ     \__       ヽ:. | }{ |  |: : : : : .
         // イ⌒ハー=ミ  ヽ{{ :{{ ,                 :... | }{ |  : : : : :
            { / レ}从八\i八V{{ぅ」::...            |:. :| }{ | ..::ヽ: : :/
           '′   レ} V八\ヽ) ^゙⌒ヽ    ,     |:: :| }{ | ...::::八}/
                 {/     ーヘ  ...::..   ./       l:: :| }{ | :.::/ {{
                           ゚, 〃  .:/  /     /{|/⌒|    〉
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.     俺は……                          / { /i:i:i}|    // ,
                                 {:... |i{__}}:i:|  ...:{ { /
.      「幸福に生きてみせるぞ!」           7 :|i{[]{i:i:|  : ::} l//
                                    |i}:i:i:i:i:| . . ..:|//
                                      i  |{i:i:i:i:i:|. : . ...:|/
                                      |  |{i:===|. : : ::::|.:::.. /
                                      | .: |{i:i:i:i:i:|: : : ::/ ::/
                                      |: : |{__}}i:i:|: : /{...:/
282 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 03:38:51.49 ID:/HG37LRD0
〇京太郎から玄への内部好感度が「200」になった!(もし京太郎が本編で記憶を取り戻すようなことがあれば、この値から好感度を計上します。)

〇【真実だった虚構】を習得した!

【真実だった虚構】(自動)
・和了コンマ或いは打点コンマが96だった場合、発動する。
├ この局から2局の間、自分の使用する点数計算表は「ドラゴンロード版」になる。
└ 次の局、和了判定値+96


〇精神力値が5上がった!(逆境補正込みで145(S)→150(SS))

〇精神力値のランクアップに伴い、[幽波紋]による麻雀力補正が10上がった!

〇攻撃力・防御力・速度経験値が15上がった!

〇麻雀センスが5上がった!
283 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 03:44:51.74 ID:/HG37LRD0
2週間くらいこのα章でクロチャー小ネタをやってたのか……長かったですね

最初は京太郎に好きな命令をできるだけのアプリのつもりだったので、鬼畜ヒッサに飲尿させられたり、怜の尿瓶を取り返させられたりとか、

純粋にネタに走ろうかと思ってたのですが、「好き(ダブルミーニング)にできるアプリ」とのことだったので、純愛要素を盛り込んだら鬼のように長くなってしまいました

何気に、今まで短編とかあんまり書いたことなかったと思うんですが……


       /: : :______/ / : : : : : / /: /  |: : : : : :|ヽ: : : : :ヽ\
       /: ''7´: : ∧: : :/:/ : : : : : /  ∨ /   :|: : : : .:.: ||',: : : : :‘,\
      ,'/ /: : : : |: :\:||: : : :/   /Χ    : : : : / || ',: : : : : ‘,: :
    (:(  /: : : : : |: >┘|: : :.:/ _,,x====ミ \ ′ : //  :リ ': : : : : :.|ヽ |
     \/_: : : /: : _: :∧: : |⌒ん::::::l |    /: : /厶斗<| : : : | ト | |、
.      / ̄: : : / : / |: :|V\|  | {::::: リ  ,厶イ  宍ミ、  |: : : : :| |: |∧ヽ
     /: : : :.:.:八: 圦 |: :|:     乂_少'        ん::l|\./|: : : : :| |ノ  ': i
.    /: : : : : : : :.:\(ヽ|: :|   //////          | {:::リ  {/: : : :./l/    }ノ
   / : : : : : : : : : / \|: :|ヘ                 ヒ少 _/ : : :/ノ  _/
  /: : : : : : : : : :./ __.|: :「`,>、   l⌒    、   //// TTТヽ\
/: : : : : : : : : : :/    |: :|Y \ ., 乂    \      ||:|  ) )
: : : : : : : : : :.:〃     八::l |   \≧x._ ‐---‐'     ,.ィ: |:| /
: : : : : : : : :/{___      | |  /     \ニニ===ニ二    :|:|      どやった?!
: : : : : : / ̄          |  ′      ', ) /\´ ̄\:|:|
: : : : /_           ∨       ├{ { 、 }    /:/
: :/{    \         /|        | ノ }/  T   /|


>>1的には満足のいく出来のものが書けたと思うんですが、いかがでしたでしょうか

評価とか感想とかいただけたら幸いです。今後の励みにします
284 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/06(土) 03:52:52.68 ID:/HG37LRD0
ちなみに>>1は現実で「やらねばならないこと」に相当追い詰められてるので、7月27日までは多分ホントにほとんど更新できません

気晴らしに更新するとかそういうのはあるかもしれませんが……

まぁこのクロチャー短編に熱意注げるくらいモチベはちゃんと保ててるので、その点については安心してください

7月27から先についても、やらなくっちゃあならないことが色々あるので以前のような更新頻度では更新できないとは思うんですが、

今回短編書き切って、尚更ちゃんと完結させるぞーという意志が強まったので良かったです

それではまた!



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           \ヽ, ,、
                `''|/ノ
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           \, V
              `L,,_
             |ヽ、)        ,、
             /        ヽYノ
               /       r''ヽ、|
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            |              `|
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           / .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:}::.:}:..  :/ }   ハ
         /::.:′. .: }::斗/L/!::.:.:. /::、i:.:.:.}......:.
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        {i:{:: :ハ::.: 込{. __  (__ ノ    .ィ}:リ|:
        乂:/:.:∧::.:.V/⌒ヽ.--r >ォ抓/:./ |′
      /:/.:.:.:.:/\:ハ´  ̄`V ´  ̄`∨:/|
     イ.:/::.:.:.:. /  /\     {      {:小{         ┼ヽ  土  十
     ://::.:.:.:.:.:.:{ fノ       |!    人.}:.{          d⌒)   し   つ


『須賀京太郎の奇妙な冒険 第二部「須賀京太郎は静かに暮らしたい」

幕間:「京太郎を好き(ダブルミーニング)にできるアプリを手に入れたクロチャー」』 完
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 04:15:04.37 ID:JOE51HZz0
ドラ爆確定スキルは草
弱体化した99に代わって京太郎だけ96ゲットか
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 08:16:14.12 ID:VRvDeK/v0
あァァァんまりだァァアァ
記憶!取り戻さずにはいられないッ!
287 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 11:25:23.50 ID:WaGqDMb40
是非記憶は取り戻してほしいですねえ…
偶然クロチャーと再会して、ドラマチックに記憶を取り戻して、
一目もはばからずにお互いに熱い抱擁やキスを交わしてほしいですねぇ…

…恋人同然まで親密になっていた和の目の前で
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/06(土) 22:12:53.86 ID:Xrxkj0Ax0
この調子で隠れヒロイン候補を増やしていこう!
一巡前の因縁持ちの子はまだいるはず
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/07(日) 05:46:00.08 ID:W35Dxca00
大山の打率ぐらいの確率で記憶取り戻しチャンス欲しい
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/08(月) 04:18:52.19 ID:WXx8UcEd0
試合中京太郎でコンマ96取ったら記憶取り戻せそう(小並感)
291 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/09(火) 13:14:37.60 ID:peaj7uUu0
照や和を巻き込んだドラゴンロード(修羅場)を所望しますのだ
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/10(水) 23:10:12.86 ID:tPDpmdv60
阪神はやく連勝してくれ
293 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/12(金) 12:03:17.36 ID:nC0NHRcX0
どうしても15時半くらいまで起きてなきゃいけないけど眠すぎて勉強できんからその間更新します

294 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/12(金) 12:05:34.30 ID:nC0NHRcX0
イベントチケット:2→1


[小ネタ・ifストック]

・旧い記憶を取り戻したAislinn Wishartの襲撃

・やきうスレ並みの狂った自由安価モード

・六女仙+姫様による同輩・菫さんのお祓い(第8章だかの>>1000ボーナス)

・京太郎と遊びたがるあわあわ(第9章の>>1000ボーナス)

・捨てなるカッス、京太郎に拾われる(第7章の>>1000ボーナス曲解)

・原村家にお呼ばれ

・獅子原爽、同輩を弟子に取るの巻

・もしも明華が常識人だったら

・もしも亦野誠子さんが常識人だったら

・花田煌、すばらな男性と出会う

・愛宕ネキ、軟弱な未成年男性(16)と出会う

・凡人と天才の奇妙な邂逅

・もしも鳥谷敬が金本の代わりに虎星メンバーだったら

・もしも京太郎の性癖が「殺人・手首を愛でる」ではなく、普通に性行為をすることだったら

・白糸台麻雀番長・亦野誠子さんによる自由安価モード

・なぜか宮守に迷い込んでしまった京太郎の脱出冒険譚

・グンマに拉致された京太郎+咲キャラ一人

・復刻、幼児退行のどか

・3回戦大将戦メンバー+透華の会食

・自分がサイヤ人の王子だったことを思い出した京太郎

・どっかの高校に奴隷として売られた京太郎

・異世界転生()してキチガイエイスリンの相棒になってしまった京太郎

・記憶を失い善人と化してしまった京太郎

・釣りンゴ日誌

・上智有珠山

・アナザーワン(41)の自慰行為
295 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/12(金) 12:06:16.06 ID:nC0NHRcX0
↓1〜↓5でお好みのお題を指定してください なんなら、小ネタストックにないお題でもいいです

ただ、クロチャーのやつみたいな長いのはもうかけぬ

コンマが1番高いお題をやります
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/12(金) 13:21:58.17 ID:t4zsgluY0
凡人天才
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/12(金) 13:30:13.38 ID:zIiT2REOO
やめて!爽のフリカムイで点棒を焼き払われたら、オカルトで繋がってる同輩の精神まで燃え尽きちゃう!
お願い死なないで同輩!あんたが今ここで倒れたら、京太郎やたかみーとの約束はどうなっちゃうの!?試合はまだ残ってる。ここで強化されれば、戦力になれるんだから!
次回「同輩死す」。デュエルスタンバイ!
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/12(金) 13:48:23.78 ID:u34JyRYA0
爽ちゃんに振り回される同輩
せっかくだし京太郎もついていって
ついでにユキとも交流しとけの巻
299 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/12(金) 13:54:01.27 ID:4lGvtHEx0
爽、同輩を弟子に

この先同輩→京太郎ではなく照→京太郎のバトンの方が大事になりそうだし
マタンゴか金本に繋ぐ発射台としても発射まで含めてもうちょい能力やスキル強化できると良いな
300 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/12(金) 15:24:37.09 ID:fdhfRdJz0
もいっこの候補は↓1で

コンマ78以上じゃなかったら

「爽ちゃんに振り回される同輩 せっかくだし京太郎もついていってついでにユキとも交流しとけの巻」 かな?

京太郎ついてくと話長くなりそうだなぁ……。というか北海道いくんか?京太郎

クロチャーの話は完全に本編の中であったことだけど、この場合はifストーリーみたいな感じになって、

「結果だけ」が本編に反映される感じになるのかな


それではまたー
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/12(金) 17:52:11.27 ID:D3/DsjDvO
ぼんじーんと天才
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/12(金) 18:07:39.36 ID:u34JyRYA0
京太郎や爽以外の有珠山メンバーは
北海道でなく上智や雙葉学園ら辺で遭遇でも良いかも

爽は一回戦の所業で政府が少なからず目をつけてるだろうから
ユキが一巡前取り戻してすこやん同様に読めない存在になりつつ
個人戦前に爽や有珠山を守る存在になるのも有りかと思った次第

まあ後付けは良くないし
その辺りの裁量はイッチに任せますわ
303 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/15(月) 20:56:27.07 ID:lUQ88lno0
ちなシスターユキコは世界が1巡する前に死んでるので1巡前とは見た目も中身も似てるだけの別人です

だから記憶取り戻すとかそういうのはなかったり

今日もやらなきゃいけないことたくさんあるので生存報告だけです、すません

来週末から再開する予定なので、もうしばらくお待ちを……


それまでちょっとネタ募集とアンケートでもしますね

なんかα章でやってほしいネタとかあったら教えてください


あと、アンケートの方なんですが、α章の比重的なのを聞きたくてですね


A 短編は短編らしく10レスくらいで済むやつを連発してくれ

B 10レスくらいの短編をたまにやるくらいでいい。本編進めろ!!

C ものによってはちょい長めのを連発してよし

D ものによってはちょい長めでもいいけど本編をもっと進めろ!!

E むしろクロチャー編くらい長いやつやっていいよ。本編はそんな頑張って進めなくてもいい

F クロチャー編くらい長いのをたまにやるのは良し。けど本編最優先な!!


どうかお答えくださいまし

それではまた
304 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/15(月) 22:05:23.94 ID:2P0s0fsk0
Dくらいかな
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/15(月) 22:56:54.80 ID:MV939ocJo
D
306 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/15(月) 23:06:09.52 ID:dYwFWVwCO
まあDかな
あとα章は連続で選べないようにしておくのが良いんじゃね
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/16(火) 00:36:54.51 ID:Sp5j8dnWO
ってかDとFの違いがイマイチ分からん
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/16(火) 02:13:54.39 ID:vRCd2QXp0
E
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/18(木) 06:16:01.95 ID:crgtS1W30
F
310 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/23(火) 01:59:39.90 ID:5gbbhd/z0
D3、E1、F1ですね

わかりました、頑張って本編最優先でいきます

ただ土曜日に更新するとして、そのときは同輩イベントだけしかできないかもです。絶対そんな長くないし一瞬で終わると思いますが



>>306
あー、じゃあそうしましょうか

>>307
小ネタの長さを3段階で表したとき、

@クロチャー編並み Aクロチャー編の半分くらい Bクロチャー編の4分の1以下 って感じで、DだとA、Fだと@になるようなイメージです
311 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/23(火) 02:00:48.25 ID:5gbbhd/z0
おれはツンデレ末原さんを書きたい チョロインじゃあないツンデレ末原さんを……

それではまた
312 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/29(月) 22:49:38.98 ID:8sENGVhg0
だいぶ久々ですが、更新再開します!

同輩が爽に弟子入りする的なやつでしたよね?日付変わるくらいまでしかやれないんでぱぱっとね
313 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/29(月) 23:36:24.91 ID:8sENGVhg0
これは1回戦後…あったかもしれない話…(ただし結果は本編にフィードバックされる)



―四谷―


京太郎「はぁ……」 イライラ

同輩「いい加減機嫌直せよ〜須賀〜」

京太郎「そいつは……人の気分を害した君に許される台詞だろうか?」 ギロリ

同輩「う……だからゴメンって言ってるだろ〜」

同輩「でもしょうがねーだろー!個人でやってる回らない寿司屋なんていつ休みになるか分かったもんじゃねーしさー」

京太郎「……はぁ。極上だの絶品だの言う君の口車に乗せられて、わざわざこんなところまで出向いてしまった俺が馬鹿だったな…」

同輩「しょうがねーし、別の店探すか〜」

京太郎「いや、もう帰る。……片道1時間かけて」

同輩「げーっ!!嫌味なヤツ〜!!」

京太郎「ふんっ」


由暉子「……あ」

爽「おろ?」


同輩「!」

京太郎「……ン」
314 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/29(月) 23:56:46.29 ID:8sENGVhg0

同輩「おーっ!!有珠山の!!」

爽「そういう二人は白糸台の」

同輩「えーっと……真屋さんと、獅子原さんでしたよね?」

由暉子「はい、そうです。こんにちは」 ペコリ

同輩「あ、ども…こんちは」 ペコ

爽「高久田と須賀…だったよね。この前の試合はお疲れっした」

京太郎「……」 ペコ

同輩「お疲れさまでした!いや〜、有珠山の中でもお二方は飛びぬけてヤバかったっすね!」

由暉子「いえ、それほどでも…」

爽「あはは、褒められるのは素直に嬉しいな」

同輩「真屋さんとか火力鬼ヤバかったですし、獅子原さんも前半戦の追い上げとかすごかったですもん!」

同輩「一時は宮守抜いて2位に上がってましたし!!」

爽「サヨナラ負けしちゃったのが悔しいとこなんだけどねー」

爽「でも、うちのユキも凄かったけど、そっちの須賀もバケモン強かったっしょ」

京太郎「……」
315 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:02:43.93 ID:BTQ+js4e0

同輩「まぁ須賀はね。大したもんっすよ!部内でも宮永先輩と同格!って感じですし!」

由暉子「インハイチャンプの宮永さんと……」

爽「へぇー、そいつは凄いなぁ。そんじゃあユキの代わりに私がやっても敵わなかったかもなー」

京太郎「……」

同輩「お二人は何してたんですか?やっぱ東京観光的な?」

爽「いやー、そういうのは1回戦の前に部の皆で済ましてたからさ」

由暉子「今日は、私がこの近くの大学のオープンキャンパスに行く予定だったので」

爽「私はその付き添い的なヤツさ」

同輩「え!真屋さんって1年生ですよね?もうオーキャンとか行ったりするんですか!!」

由暉子「ええ、ちょうどいい機会だと思ったので……」

同輩「へぇ〜!すごいなぁ、ちゃんと進路のこと考えてて」

同輩「俺たちなんかなぁ。なんも考えてないよな?」

京太郎「いや、そんなこともない」

同輩「え、そうなのか?志望校とか決めてんのかよ、おめー」

京太郎(東北学院大学文学部)



316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/30(火) 00:02:50.12 ID:4H7Ow0h2O
同輩の鋼メンタルとコミュお化けっぷりは
もっと評価されるべき
317 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:07:19.28 ID:BTQ+js4e0

爽「まー3年の夏になっても決めてないようなのもいるからね〜」

爽「ユキみたいなのはすげーよ、うん」

同輩「そんな人いますかね?」

由暉子「……爽先輩なんです」

同輩「え」

爽「あはは」

京太郎(大丈夫か?彼女……)

爽「いやまぁ、色々考えることを始める準備をしようかと思ってる段階かな!」

同輩「まだ考え始めてすらいないんすか?!しかも考え始めるまでのステップ多いしッ!!」

爽「おおー、東京モンはツッコミが鋭いなぁ。いいモン持ってるよ!高久田!」

同輩「はぁ……ありがとうございます」

爽「ところで……実は私、ホントに君はいいモン持ってると思っててさ」

同輩「え?」
318 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:13:51.06 ID:BTQ+js4e0

爽「高久田君……中堅戦の前半オーラスでさ、なんかやべーことしたっしょ」

同輩「え……不正行為とか?してませんよ!!」

爽「いやそうじゃなくて」

爽「ぶっちゃけトークになるけど……私が揺杏に送り込んだフリカムイ…従えてたじゃん?あれのことだよ」

同輩「フリカムイ…?……!!あのバカデカい鳥のことすか?!!」

爽「そうそう」

同輩「え、あれ獅子原さんが送り込んでたんですか…?ベンチから…?」

爽「うん。ベンチと卓の距離が近いと、あーいう風な援護もできちゃうんだよね」

同輩「へぇ〜……そうだったのか…」

爽「でも、フリカムイが高久田君に懐いて従っちゃうっていうまさかの展開になって……いやー、あれにはホント焦ったよ」

爽「どうやったの?アレ。高久田君もカムイモシリに片足突っ込んでる感じ?」

同輩「カムイモシリ……?なんすかそれ」

爽「神々の住まう地。私らの生活圏のアイヌモシリじゃないとこ」

同輩「いやいや……いきなりすぎてわけわかんないすけど、そういうのじゃないと思いますよ」

319 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:18:31.07 ID:BTQ+js4e0

同輩「あれはなんつーか……なんか俺、いつの間にか山と一体化できるようになってたんで…それでなんとかしたっつーか…」

爽「……へぇー」

京太郎(山と一体化って……。傍から聞くと訳の分からん会話だな)

爽「なるほどね。そういうことなら、尚更素質あると思う」

同輩「素質?」

爽「高久田くん!」 ガシッ

同輩「な、なんすか?」

爽「君もアイヌモシリを超越して、カムイたちと交流してみよーか!!」

同輩「は、はぁ??」

同輩「いや、えぇ??ど、どういうことすか……」

爽「私について来れば分かる!」

同輩「ど、どこへ??」

爽「北海道!!」

同輩「北海道ゥーッ!!??」
320 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:24:02.44 ID:BTQ+js4e0

同輩「えぇ……。まぁ、いつかは北海道行ってみたいなぁと思うんで……行くのは悪くないんですけど…」

爽「いや、「いつか」じゃなくて「明日から」行こう!」

同輩「!!??」

京太郎(なんだ、この女。強引なヤツだな……)

同輩「いやいやいや……い、いきなりんなこと言われましても。俺、まだ大会もあるんでキツいっすよ!!」

爽「いや、大丈夫だよ。私も個人戦あるからまたこっちには戻ってくるし」

同輩「そ、そうは言っても21には2回戦があるんですけど!!??」

爽「白糸台なら決勝まで勝ち上がれるっしょ。決勝の時にカッコよく戻ってくればいーんじゃない?」

同輩「よ、良くねえーーーッ!!全然良くないっす!!」

爽「まぁまぁ、そう言わずに〜」

同輩「え、えぇーーー……」


京太郎「……」

由暉子「すみません……。お二人でお出かけしているところを、邪魔してしまっているようで…」

京太郎「……いえ。お気になさらず……」
321 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:34:00.06 ID:BTQ+js4e0

京太郎「どうせ、これから帰るところだったのでね……」

由暉子「あ、そうだったんですか?」

由暉子「お二人はこちらで何をなさってたんですか?」

京太郎「いや……彼がね。お勧めの鮨屋があると言うものだから、ここまで足を伸ばしたのだが……生憎閉まっていて」

由暉子「……それはお気の毒に」

京太郎「「大将と仲が良いから休みの日でも開けてくれるぜ!」などとほざいていたが、店主が出かけていたのでは意味がない」

由暉子「……回らないお寿司ですか?」

京太郎「ハハハ……。回転寿司なんかのために四谷まで来るほど暇じゃあないさ(そもそもチェーン店なんぞ行かん)」

由暉子「すごいですね……。私は、回らないお寿司……食べたことないです…」

京太郎「? いや……別にすごくもないが…」

由暉子「東京だと、お値段も結構しそうですよね…」

京太郎「……ああ。俺は別に金持ちというわけじゃあないが……懐がちょっぴり温かいのでね」

京太郎「あと、彼は家が裕福らしいのでね。少しばかり高校生には過ぎた贅沢もしてしまう」

由暉子「そうなんですか」

京太郎「ああ。ところで海産物なら北海道の方が美味しそうなものだが……」

由暉子「あ、そうですね。回ってるお寿司でもすごく美味しいですよ。東京では食べないので比較はできませんが……」

京太郎「へぇ。やはりそうなのかい」
322 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:42:36.32 ID:BTQ+js4e0

京太郎「一度は旅行してみたいものだな。北海道…」

由暉子「是非来てください。いいところですよ」

京太郎「考えておこうかな……」

京太郎(……案外、普通に会話できるものだな。シスターユキコ…)

アナザー京『そうだな。どうも危なっかしい思想が見え隠れするというような様子もねえし……』

アナザー京『この付近の大学のオープンキャンパスと言えば……ミッション系の大学のことだろうから、少し警戒しちまうが……』

アナザー京『「1巡」直前のシスターユキコは、この「1巡後」に須賀京太郎を連れていかないために殺害しようとしていた』

アナザー京『しかし逆に、「1巡前の須賀京太郎」はシスターユキコを殺すことに成功したからな』

京太郎(やはり、「世界が1巡する前」に死んだ人間であるシスターユキコと、今目の前にいる彼女は別人だと考えていいのか)

アナザー京『恐らくな。外見や性格がよく似ているだけの別人だろう。今のところ、スコヤの友人…というわけでもないはずだ』

京太郎(ま…それもそうか。再びあの恐ろしい『メイド・イン・ヘブン』と対峙したくはないものだが……別人であれば、そうなる心配もないのだろうか?)

アナザー京『そう思いてえとこだぜ』


爽「っと、ごめんごめん!ユキも須賀もほっぽり出して話に夢中になっちゃってたわ!」

由暉子「いえ、私は大丈夫ですよ」

同輩「須賀……」

京太郎「ん?」
323 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:46:16.09 ID:BTQ+js4e0

同輩「俺、決めたぜ……」

京太郎「何をだ?」

同輩「獅子原さんと話してよ……チームのために自分が何をできるか、ってことを考えたら…」

同輩「やっぱり、もっと強くなんなくっちゃあいけねえよな、って思ったんだ」

京太郎「? そうか。頑張るといい」

同輩「ああ……。俺、頑張ってくるぜッ!!」

同輩「北海道でッ!!」

京太郎「……はぁ?何故そうなる」

爽「彼には素質があるッ!!アイヌモシリを超越し、カムイモシリに足を踏み入れる素質がッ!!」

同輩「だからよッ!!向こうでカムイ手懐けられるように修行してきて、チームのために活躍してーんだ!!」

京太郎「ふぅん……。まぁ、好きにすればいいんじゃあないのか?」
324 : ◆Rcg5z0T7ZfzG [saga]:2019/07/30(火) 00:54:32.04 ID:BTQ+js4e0

同輩「ま、監督にも話通さなきゃいけねーし……ちちう…父さんが東京を離れるのを許可してくださるかわかんねーけど」

同輩「とりあえず、俺の気持ちとしてはッ!!北海道で修行してきたいッ!!」

京太郎「そうか。いつからいつまで行くんだい?」

同輩「出発は明日だッ!!」

京太郎「随分と急だな……帰りはいつになる?」

同輩「それは……」



A 8月27日の朝だ!!(同輩は準決勝に出場できます)

B 8月30日の朝だ!!(同輩は決勝戦には間に合いますが、準決には出場できなくなります)



同輩は北海道で、爽のようにカムイと交流するための能力を身につける修行をしてきます。

Bの方が、Aよりも修行期間が長いので、確率的には能力を身につけられる可能性が高いです。

ただし京太郎は同輩が準決のときにいないのでちょっとさみしいです。もちろん準決のオーダーにも同輩は組み込めません。


↓1〜 多数決。先に3票集まったもの
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/07/30(火) 00:58:17.58 ID:xBZz7XZaO
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