佳奈多(今更直枝に甘えたいとか言い出せない・・・)

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/16(日) 22:31:43.25 ID:oY3tpC+g0



葉留佳・佳奈多部屋

佳奈多「うぅーーっ!」

ポフッ!

葉留佳「うぎゃあっ!なんでいきなり枕投げだしたのお姉ちゃん!?更年期!?」

佳奈多「殴るわよ?・・・そうじゃなくて、ごめんなさい。ちょっと最近ちょっと悩み事があって・・・」

葉留佳「悩み事?家のことでまた何かひと悶着あったの?」

佳奈多「いえ、もう裁判の手続きで私がやれることはないわ」

葉留佳「じゃあ風紀委員のことととか?」

佳奈多「引き継ぎ業務は終わったからそれも大丈夫」

葉留佳「えっ、じゃあなんで悩んでるの?」

佳奈多「まるで私を構成してる物がその二つしかないみたいな言い方やめてくれない?私にだって他に悩むことくらいあるわよ・・・直枝のこととか・・・」

葉留佳「えっ、なになに!?なんて!?全然聞こえなかった!」

佳奈多「ウソ!今絶対ちゃんと聞こえてたでしょう!!」

葉留佳「やはは!まあまあ、冗談は置いておいて聞こうじゃああーりませんかっ」

佳奈多「悪いわね。あんまりこういうのって誰に相談していいか分からないから・・・」

葉留佳「まあ正直はるちんも良く分からないけど、人様の恋愛事情ほど聴いてて楽しいこともないからね」

佳奈多「なんか引っかかるけどまあいいわ・・・実は最近、直枝と過ごしてて少し物足りなさを感じるのよ・・・」

葉留佳「物足りなさっていうと・・・全然会う時間がないとか?」

佳奈多「いえ・・・その・・・」

葉留佳「なんだなんだー!相談するって決めたんなら大人しく吐かんかー!」

佳奈多「・・・実は私、もっと直枝に甘えたりしたいの・・・」

葉留佳「な、ナニーっ!?」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1560691902
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/16(日) 22:48:42.14 ID:oY3tpC+g0
佳奈多「な、なによ!あなたが素直に言えって言ったんでしょう!?」

葉留佳「い、いやだって意外というか・・・佳奈多がそんな俗的なこと言うとはこのはるちんの目を持ってしても・・・」

佳奈多「あなた本当私をなんだと思ってるの・・・。私だって、もっと直枝とこ、恋人っぽい事とかしたいのよ・・・!」

葉留佳「逆に今まではしてこなかったの?」

佳奈多「しようとは思ってるけど・・・どうしても恥ずかしくて事務的な対応をしちゃうのよ!」

葉留佳「ううむ、業が深い性格ですナ・・・」

佳奈多「私だってもっと素直になりたいわよ・・・」

葉留佳「えーじゃあもうストレートに甘えたいって言ったどうなんですカ?」

佳奈多「だ、ダメ!」

葉留佳「えっ、なんで?」

佳奈多「だって・・・・・・ごにょごにょ」

葉留佳「なんでいなんでい」

ズイズイッ

佳奈多「・・・わ、私のキャラじゃないから・・・そんなこと言ったら直枝が幻滅するかも・・・」

葉留佳「うおお!!か、佳奈多が『キャラ』とか言った!こりゃ日本の夜明けですネ」

佳奈多「だってそうでしょ!?今までこうやって通してきたんだから、直枝に今更そんな弱さみせたらどう思われるか・・・」

葉留佳「いや〜甘えることは弱さじゃないと思うけどナ〜」

佳奈多「と、とにかく!そういう訳でどうしようか迷ってるのよ!今だってもう秋よ!?このままじゃ学校生活なんてあっという間に終わっちゃうじゃないっ」

葉留佳「他人の恋愛には電撃作戦がどーのこーの言っといてこの姉は・・・。まあ、いいでしょう!そこまで想いの丈をぶつけられちゃあこのはるちんも一肌脱ごうじゃありませんカ!」

佳奈多「ほ、本当!」

葉留佳「おうとも!私にいい考えがある!」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/06/16(日) 22:57:43.33 ID:oY3tpC+g0
導入おわり(∵)
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/20(木) 00:34:57.41 ID:2dzOaEfA0
期待
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/06/22(土) 23:40:09.94 ID:CprveTBio
おつなの
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/10(日) 22:00:13.40 ID:Dz4G9pIf0
てすてす(∵)
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/10(日) 22:01:04.16 ID:Dz4G9pIf0
お、まだ生き残ってたか
よし再会
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/10(日) 22:29:13.00 ID:Dz4G9pIf0
葉留佳「じゃー行動は早いほうがいいですナ。お姉ちゃん制服のスカート貸して?」

佳奈多「え?いいけどどうして?」

葉留佳「そりゃあモチロン明日までに佳奈多のスカートを微妙に短くするためですヨ」

佳奈多「はぁ!?」

葉留佳「フッフッフ!男の子の気を引くならまず目線から誘導するん・・・ンガッ!」

ゴンッ

葉留佳「痛ったーー!?急に妹にゲンコツする姉がどこにいるのさっっ!?」

佳奈多「バ、バカ言ってるんじゃないわよ!そんなハレンチなこと出来る訳ないでしょう!直枝だけならともかく学校中の生徒にまで見られるのよ?私が元風紀委員長だったこと忘れてるの!?」

葉留佳「まーまー。この学校、自分の制服を改造してる生徒多いですヨ?姉御とか。クド公に至っては絶対アレ学校指定のマントじゃないでしょ」

佳奈多「来ヶ谷さんは着崩しているだけよ・・・」

葉留佳「あっ!そうだ!」

佳奈多「?」

葉留佳「スカートがダメなら理樹君と2人っきりの時だけこう、胸元をおもむろに開けてみ・・・ぎゃあ!」

ゴンッ

葉留佳「また殴った!二度も殴ったね!?」

佳奈多「馬鹿ね、ほんと馬鹿・・・。もういいわ、今日は寝ます」

葉留佳「えーー!そんなんじゃあいつまでたっても仲が進まないよ!」

佳奈多「そ、そのうち良い考えを思いつくわよ。あなたも早くシャワー浴びて寝なさい」

葉留佳「はいはい、分かりましたよ〜だ」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・


・・・
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/10(日) 22:40:30.58 ID:jyDopU36o
おー更新来てたか
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/10(日) 22:50:26.39 ID:Dz4G9pIf0
・・・


・・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・・


次の日



教室

教師「で、あるからして〜」

葉留佳「・・・」

葉留佳(佳奈多はああ言ってたけど、あれはまさに「冷蔵庫に大量に余った卵をどう処理するか迷ってて気付いたら賞味期限切れてた」ってタイプですネ
・・・ここは多少強引でも距離を詰めていかないと関係が一気に冷え切り、終いには修復不可能な状況に陥る!)

葉留佳(すぐ殴ってくる姉といえどそれは流石に不憫すぎる!やはりここはこのはるちんがなんとかしなければ!しかしどうやって・・・)

教師「・・・と、こんなものか。おい田中、そっちの窓開けてくれないか?そろそろ空気を入れ替えよう」

田中「えー!寒いですよー!」

葉留佳「入れ替える・・・?ハッ!」

葉留佳(そ、そうか!一つあった!我ら姉妹の得意技が!よ、ようし・・・これなら理樹君とお姉ちゃんの距離を縮められる!)
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/11/11(月) 06:16:53.79 ID:JyUcsOAVo
雲行きが怪しくなってまいりました
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/15(金) 22:33:42.22 ID:IjDlR5Cp0
昼休み

裏庭

理樹(パンを携え、裏庭へ行くと隅のベンチに佳奈多さんは座っていた)

理樹「来たよ佳奈多さん」

佳奈多「えっ?ああっ、き、来たわね直枝・・・」

理樹(今日の佳奈多さんはどこか落ち着かない感じだった)

理樹「いやあ、いきなり呼び出すんだから真人から離れるのが大変だったんだよ?いつも昼ごはんは2人で食べてるから」

佳奈多「ごめんなさい、今日はどうしても2人で話したかったの。ほら、そこに座って」

理樹(ことの初めは葉留佳さんが昼休みが始まった直後に佳奈多さんから話があると裏庭に呼び出された事だった。葉留佳さんは葉留佳さんで言うなり急いでどこかへ駆け出して行ったけど何かあったんだろうか)

佳奈多「・・・実はね直枝、私たち最近マンネリを感じているの・・・」

理樹「マンネリ?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/15(金) 22:34:41.21 ID:IjDlR5Cp0
>>12
訂正
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/15(金) 22:35:38.72 ID:IjDlR5Cp0
昼休み

裏庭

理樹(パンを携え、裏庭へ行くと隅のベンチに佳奈多さんは座っていた)

理樹「来たよ佳奈多さん」

佳奈多「えっ?ああっ、き、来たわね直枝・・・」

理樹(今日の佳奈多さんはどこか落ち着かない感じだった)

理樹「いやあ、いきなり呼び出すんだから真人から離れるのが大変だったんだよ?いつも昼ごはんは2人で食べてるから」

佳奈多「ごめんなさい、今日はどうしても2人で話したかったの。ほら、そこに座って」

理樹(ことの初めは葉留佳さんが昼休みが始まった直後に佳奈多さんから話があると裏庭に呼び出された事だった。葉留佳さんは葉留佳さんで言うなり急いでどこかへ駆け出して行ったけど何かあったんだろうか)

佳奈多「・・・実はね直枝、私最近マンネリを感じているの・・・」

理樹「マンネリ?」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/15(金) 23:09:30.11 ID:IjDlR5Cp0
佳奈多「そう。いえ、今のままでも勿論幸せだわ。でもこの状態が続いていくといつか私たちのどちらかがお互いに対して心が離れていってしまうんじゃないかって焦りを感じてきたのよ。つまり、なんというか、ほら・・・ね?」

理樹「・・・ええっと、なにか刺激が欲しいってこと?」

佳奈多「そう!そうなの!」

理樹「うーん・・・刺激といっても一緒にお出かけしたりっていうのじゃダメなの?先週だって一緒に映画観にいったじゃない」

佳奈多「えっ、そんな事してたの!?」

理樹「ん?」

佳奈多「ご、ごほん!いやなんでもないわ・・・ええと、違うのよ直枝、そういうことじゃなくて普段の接し方というか・・・ほら、私たちどこかまだ友人の延長戦というか他人行儀なところがあるじゃない?そういう所を改善していきたいのよ」

理樹「それについては佳奈多さんが『いい?付き合ったからといっても私は元風紀委員長だし、他人の目だってあるんだからあんまりベタベタしないでよね!親しき中にも礼儀ありよ』っていってたじゃないか。僕は一応それを守ってるつもりだけど・・・」

佳奈多「あんのバカ姉・・・っ。い、いや・・・確かにそれはそうなんだけど、それで私たちの関係が冷えることになったら本末転倒というか・・・もっと甘えたいっていうか・・・とにかくもっと私は甘えたいのよ!」

理樹「・・・・・・」

ジー

佳奈多「・・・な、なに?」

理樹「いや・・・なんか佳奈多さんらしくないなって」

佳奈多「!!・・・わ、私らしくないってなによ!?」

理樹「いやあ、そういう事を言ってくれるのは嬉しいんだよ?でも、いつもの佳奈多さんならそんな直接言いづらいことをはっきり口に出して言ってこないからさ」

理樹(そう、いつもの佳奈多さんならこういう時、直線的につっぱしっれば30秒でたどり着けるような距離を超迂回して一時間かかる大回りをして伝え、しかもそれをあたかも僕が言い出したから仕方がなくそれに乗ってやるといった形をとるのだ。佳奈多さんはそれに成功した時、とても分かりづらいが、毎度喜びの表情を隠しきれておらず、僕はその様子を見て言い知れぬ愉悦を感じるのだ。しかし今回の佳奈多さんはどこかなりふり構わずストレートに甘えてくるチワワのようなイメージだった。まあそれはそれで可愛いんだけど)

佳奈多「あ、あはは・・・たまにはそういう気分の時もあるのよ・・・だからね、直枝、次から私と会った時はもっとベタベタに接してくれると・・・」

理樹「そう、そこもだ。佳奈多さんはいつも自分を律しているのに今日は『もっと自分にご褒美をちょうだい』なんて凄く佳奈多さんらしくないよっ。たまの膝枕ならまだしも」

佳奈多「うっ・・・」

理樹「もちろん佳奈多さんがそれを望むなら尽くしたいけど、なんだか葉留佳さんみたいな物言いだなって。まさか葉留佳さんの変装だったりしてね!ははっ」

佳奈多「ぎ、ギクゥーッッ!」

理樹「佳奈多さん・・・?」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/11/15(金) 23:29:23.31 ID:IjDlR5Cp0
佳奈多「ば、ばか言ってんじゃないわよ!当然自分を律することは忘れてないわよ!律しまくりよ!」

理樹「えっ、今のどこら辺が?」

佳奈多「え、ええと・・・そ、そう!まさか私が甘えるだけで終わると思っているんじゃないわよね?」

理樹「・・・というと?」

佳奈多「甘えたら甘えた分だけ、次の日は厳しくなるのよ!例えば今日手を繫いだとしたら次の日は見かけたら素早く目を逸らすとか!」

理樹「え、ええっ?」

佳奈多「そうよ!物事はバランスが大事なの。メリハリというか、なんというか・・・とにかくお互いの距離がより近づいたら近づいただけ今度は離れるのよ。そうすることで互いの適正な距離を測っていくの!言っている意味が分かるわね!?」

理樹「ええと・・・全然分からないけどとりあえずベタベタしたり冷たくしたりを交互にやっていけばいいってこと・・・?」

佳奈多「そういうことですヨ!それじゃ今日は解散!」

ダダダッ

理樹「・・・ヨ?」

理樹(彼女の提案はなんだかとても不思議なものだったが、今の慌て具合は少しいつもの彼女っぽかった。とにかくああも必死に言ってくれたんだからしばらくはその通りにやってみよう。確かにあまり進展がないという点ではその通りだったし)



草むら

ガサガサッ

佳奈多(葉留佳)「・・・う、うおお!あっぶなーっ!もうちょっとでバレるところだったカモ・・・流石恋人なだけありますネ。しかし、うう・・・弁解するために結構余計なことも言っちゃたかな・・・?」

葉留佳「・・・・・・」

葉留佳「・・・まっ、あの二人だしよっぽどの事にはならないでしょ!」

キーンコーン

葉留佳「おっと、予冷が・・・じゃああとは頑張れお姉ちゃん!妹として仕事は果たしたぞよ!」
47.70 KB Speed:0   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)