“らしくない私たち” に 祝福と喝采を

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6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2019/07/01(月) 23:06:45.76 ID:j/IZGaDe0

「え……わわっ、千早さん!? お、おお、お疲れさまです!」

 慌てて振り向くと、765プロの人気アイドルで私達ミリオンスターズの先輩、如月千早さんが立っていた。でも、どうして……ここには誰にも見つからないように、こっそり来たはずなのに……。

「あの、千早さん。どうして私がここにいるってわかったんですか?」

「さっきチラッと見かけて、ね。今日のパーティーの主役なのに、なかなか姿を見せないものだから呼びに来たの。まさか屋上にいるとは思わなかったけど……随分探しちゃったわ」

「あ、もうそんな時間──すみません!千早さんにわざわざ探してもらっちゃうなんて……」

「もぅ、そんなにかしこまらないでいいのよ」

びっくりして思わずお辞儀までしちゃった私の顔を、心配そうに覗きこんでくる。でも、その目をまっすぐ見れなくて、余計に下を見ちゃうんだ。こんなんじゃ、ダメなのに……でも……。

「でも、あんなに大きなため息なんて、いつもの貴女らしくない気がするんだけれど……何か、あったの?」

「え……?」

顔を上げると同時に『なんで? どうしてわかったの?』 って言葉が、もう少しで飛び出しちゃう所だった。

「あ、いえ、ほら、その……パーティーの開始時間ギリギリになっちゃうからって貴女だけ一人先に戻ってくる予定だったでしょう? それがちょっと遅くなっていたし、プロデューサーにかけても貴女は先に出たはずだって言うし……ひょっとしたら事故かなにかに巻き込まれたのかもって、みんな心配してたのよ?」

「そ──」

少し慌てたみたいな早口で千早さんが言った。きっと顔に出てたのかもしれない──そんなんじゃダメなんだ。
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