真姫「まきフレンド」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:30:39.45 ID:OsKkgBirO
ちゃんと伝えようと強く思うほど体は動かず、まるで心と体が遠く別々の場所にあるのではないかと思ってしまう。

なんて事はなく原因は私の性格にあって、そんな面倒くさい性格だからまともに友達が居た事もなかった。

別に仲間はずれにされて居た訳ではないけど遠足の班決めや体育のペア決めではいつも余ってしまうし下校はいつも一人でしていた。

高校生活もその延長線だと思っていた。けど、ちょっとしたキッカケと少しの勇気でかけがえのない友達が私には出来た。

ある日の放課後、私はにこちゃんを探していた。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1569151839
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:32:06.32 ID:OsKkgBirO
「矢澤さん?教室には居ないけど」

真姫「そうですか。ありがとうございます」

全く・・・どこに行ったんだろう。いつまで経っても部室に来ないから、わざわざ3年生の教室まで迎えに来たのに無駄足になってしまった。

真姫「すれ違いになっちゃったかな」

ホームルームが終わってにこちゃんが向かうとすれば部室以外はないので私は戻る事にした。
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:35:01.29 ID:OsKkgBirO
花陽「あれ?にこちゃんと廊下で会わなかった?」

部室に入るなり花陽が私に問いかけて来た。その口の横には小さなお米粒が付いていた。またダイエットするハメにならなければいいけど。

花陽「さっきまで居たんだけどね。喉が渇いたから飲み物を買いに行くって出て行っちゃって」

凛「部室に来る途中で買ってくれば良かったのにね」

凛の言う通りだと私も思うけどかえってその方が都合が良かったかもしれない。部室から一番近い自動販売機へ行っただろうし、それが分かっていれば私が迎えに行ってもすれ違う事はないだろう。

凛「わざわざ迎えに行かなくても部室で待ってればすぐに来るのに」

凛の言葉を最後まで聞かずに私はにこちゃんの元へ向かったのだった。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:38:00.17 ID:OsKkgBirO
到着した時、そこに居たのはにこちゃんではなく絵里だった。絵里の話ではこうだ。

絵里「にこ?確かにさっきまでここに居たけどね。なんでも、部の活動報告を生徒会に提出していなかったって海未から連絡が来て慌てて生徒会室に行ったわ」

にこちゃんらしいと言えばにこちゃんらしい。海未に小言を言われてるのが目に浮かぶ。

絵里「笑い事じゃないのよ?にこが提出しないと今後困るのは真姫達なんだから」

真姫「そうなの?」

絵里「そうよ。活動報告を元に来年度の部費を決めていくんだから。そう言った事を含めて部活動なの。練習だけを頑張れば良いなんて勘違いをしてはダメ」

やっぱり、絵里はしっかりしているなぁと思った。

絵里「まあ、提出が滞っていただけでちゃんと報告書は作成してたみたいだから。ああ見えてにこはExcelとか得意なのよ。人は見かけによらないわよね。まあ、海未のお説教さえなければもう終わってるんじゃない?」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:40:01.60 ID:OsKkgBirO
真姫「そう。ありがとう。生徒会室に行ってみる」

絵里「って言うか電話すればいいのに・・・」

絵里がそう呟いていた。

生徒会室に向かいながら私はにこちゃんと初めて会った時の事を思い返していた。

スクールアイドル活動をしている私達が気に入らないと、μ'sを解散しろと言って来たのが最初だった。

なぜそんな事をするのかと言えば蓋を開けてみれば単純でただ羨ましかっただけで仲間に入れてと素直に言えない子供と一緒。

ほんと面倒くさい性格をしているわよね。
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:42:08.99 ID:OsKkgBirO
海未「にこですか?確かに居ましたよ。書類の提出が滞っていたので呼びつけたんです」

生徒会室には海未とことりが居た。

海未「にこと言い穂乃果と言いどうして後回しにするのか」

真姫「そうね。らしいと言えばらしいけどね」

ことり「ふふっ。そうだね」

海未「それじゃあ困ります。真姫は気をつけて下さいよ?」

真姫「花陽に言っておくわ。それで、結局にこちゃんは?」

海未「先程出て行きましたけど。行き先までは聞いてませんが」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:45:46.02 ID:OsKkgBirO
真姫「そう。思う様にいかないわね」

海未「にこに何の用なんです?」

真姫「大した事じゃないんだけど・・・別に今日じゃなくても全然いいし」

ことり「嘘だよ。大事な事なんでしょ?」

ことりは作業する手を止めた。

真姫「どうして?」

ことり「真姫ちゃんのそう言う時って分かるよ。ずっと一緒に居るんだから」

ことりは恥ずかし気もなくそう言う事を口に出来る。私はちょっぴりそれが羨ましい。

ことり「大事な事は誤魔化さない方がいいよ。きっと後悔すると思う。私もそうだったから」

真姫「ことり・・・」

ことり「ね?」

真姫「そうね。そうするわ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:48:04.96 ID:OsKkgBirO
生徒会室でにこちゃんに会う事の出来きなかった私は次はどこを探そうか考えて歩いていると穂乃果に出会った。

穂乃果「あっ!?真姫ちゃーーん!!」

私を見かけるなり大声を出しながら駆け寄ってくる。まるで子供みたいに。

穂乃果「部活にはいかないの?」

真姫「穂乃果こそ。こんな所で何してるのよ?」

私達が出会ったのは音楽室の前。穂乃果と初めて会った場所でもある。

穂乃果「えへへ〜。なんだと思う?」

真姫「分からないから聞いてるんだけど」

穂乃果「なんと・・・真姫ちゃんを探していたんだよ!」

真姫「私を?どうして?」

穂乃果「ちょっと相談があってさ」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:50:20.71 ID:OsKkgBirO
真姫「穂乃果が相談?」

穂乃果「うん。相談と言うかお願い?ほら、あと少しで・・・」

穂乃果の言葉を遮る様に電話が鳴った。

穂乃果「げっ、海未ちゃんから電話だ。ヤバイ」

海未「出なくていいの?」

穂乃果「怖くて出れないよ」

なるほど。生徒会の仕事を忘れてたんだ。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:55:37.09 ID:OsKkgBirO
穂乃果「あ〜怒ってるかなぁ。ねえ?怒ってると思う?」

真姫「海未の性格は穂乃果が一番知ってるんじゃないの?」

穂乃果「じゃあ怒ってるよ。絶対に怒ってる。ねえ・・・一緒に海未ちゃんをなだめてくれたりとか・・・」

真姫「ダメよ。私は用事があるんだから」

穂乃果「用事って?」

真姫「にこちゃんを探してるのよ。見てない?」

穂乃果「にこちゃんか〜・・・。残念ながら見てないよ」

真姫「そう。そんな事より早く行った方がいいわよ。さっき生徒会室に行ったけど角が生えてたわよ。こんな奴が」

両手の人差し指を頭に当てて大袈裟に嘘をついた。

穂乃果「うへ〜それは困る。真姫ちゃんにお願いって言うのは卒業式の・・・あ〜電話まだ鳴ってるよぉ〜」

また後で話すと言って穂乃果は生徒会室に向かった。

穂乃果が走り去るのを見届け何気なく振り返ると希が立っていた。
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 20:58:20.60 ID:OsKkgBirO
希「何かお探しかな?」

真姫「な、な、居るなら言いなさいよ。いつもいつも・・・」

希はちょくちょくこう言う登場の仕方をする。多分狙ってやっている。

希「ちょうど今来た所なんやけどね。それより誰かを探してるんやろ?」

真姫「どうして?誰かに聞いたの?」

希「カードがそう言ってるんよ。ほら!」

そう言ってタロットカードを一枚私に見せてきた。

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 21:00:25.92 ID:OsKkgBirO
真姫「見せられても分からないけど」

希「大丈夫!真姫ちゃんが分からなくてもその為に占い師が居るんやから。カードによると真姫ちゃんの探し人はすぐにみつかるよ」

ともう一枚カードを見せてきた。

希「取り敢えず中庭に行ってみたらええよ」

真姫「随分具体的ね。誰に聞いたの?」

希「ん?まあね。ウチの占いも日々進化してるって訳や」

真姫「何よそれ」

希「まあ、取り敢えず行ってみなよ。信じる者は救われるって言うやろ?」

真姫「そうね。ありがとう」

希「にこっちによろしくなぁ!」

真姫「知らない」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 21:04:48.63 ID:OsKkgBirO
希に言われた通り中庭に行く事にした。

真姫「あっ!?」

木を囲う様にして設置されな椅子ににこちゃんが座っていた。着ている服の色が派手なのでその姿は遠くからでもすぐに分かった。

真姫「にこちゃん」

にこ「んあ?真姫・・・」

にこちゃんは半分ウトウトしているようだった。

真姫「こんな所で何しているのかしら?」

にこ「そんなの私が聞きたいわよ」

真姫「何それ。まあいいけど。隣いい?」

にこ「別に・・・構わないけど」

しばらく沈黙が続いた。

にこ「え?何?何かあるんじゃないの?」

真姫「どうして?」

にこ「どうしてって・・・わざわざこんな所に来て。偶然って訳でもないでしょ?」

真姫「さあ」

にこ「何によそれ・・・」

真姫「私達が初めて会った時の事覚えてる?」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 21:06:48.64 ID:OsKkgBirO
にこ「そんな昔の事忘れちゃったわよ」

にこちゃんはそっぽを向いて呟いた。

真姫「昔って程でもないでしょ。私達って出会ってまだ一年も経ってないのよ。信じられなわよね」

にこ「まあ、毎日一緒に居たからね。それだけ濃い一年だったって事でしょ」

真姫「うん。私もそう思う。楽しかったわよね。一年」

にこ「・・・ちょっと。何?思い出話しをしに来たわけ?悪いけどまだ卒業までそれなりに・・・」

真姫「別にいいじゃない。たまには」

にこ「まあ・・・ダメじゃないけど」

真姫「初めて会った時のにこちゃんは酷かったわよね」

にこ「はぁ?何よそれ」

にこちゃんが大きな声を出した。
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 21:08:23.28 ID:OsKkgBirO
真姫「だって酷かったじゃない。私達に解散をけしかけたりして。まるで悪役」

にこ「うっ・・・それは・・・」

真姫「最初に会った時絶対に仲良くなれないと思ったもん。この人あり得ないな〜って。凛には寒いって言われてたし」

にこ「はあ?あんた喧嘩売ってんの?」

真姫「買ってくれるならそうするけど?」

にこ「高そうだからやめとくわよ。あんた金持ちだから金銭感覚違いそうだもん」

真姫「何よそれ。馬鹿みたい。ふふっ。あははは」

にこ「ふふふっ」

もう、こうやって一緒に笑って居られるのもあと少し。
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 21:10:39.24 ID:OsKkgBirO
真姫「ふふっ。あ〜おかしい。本当に・・・にこちゃんはおかしいわ。おかしくて意地っ張りでけど、でも誰よりも夢に対して正直で。時々カッコいいって思ったわ」

にこ「な、何よそれ。き、急に褒めても何も出ないわよ。あっ!もしかして何か企んでる?」

真姫「まさか。そんな浅はかな事私はしないわよ」

にこ「じゃあどうして・・・」

真姫「言えるうちに言っておかないとって思ったのよ。私以外にこちゃんの事をそんな風に言ってくれる人なんていないんだから・・・感謝しなさい」

にこ「余計なお世話よ!恩着せがましいわね」

真姫「でもね、本当に私がカッコいいって思ったのはにこちゃんなのよね。絵里や希だっているのに趣味が悪いわよね」

にこ「それ・・・褒めてるのよね?」

真姫「当然」

にこ「ならいいけど」

真姫「お願いがあるの」

にこ「な、何?」

真姫「にこちゃんのそのリボン。私にくれない?」

にこ「このリボンを?」

真姫「うん」

やっと伝えた。ずっと言いたくても言えなかったたったこれだけの言葉。
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 21:15:01.41 ID:OsKkgBirO
真姫「にこちゃんのリボンが欲しい」

にこ「そう」

真姫「うん。ダメ?」

にこ「ダメなんて言わないわよ。正直あんたからそんな事を言われるなんて考えもしなかったから・・・嬉しいけど」

真姫「けど?」

にこ「けど、これはことりに譲るつもりなのよ」

真姫「ことりに?」

にこ「うん」

真姫「そっか・・・」

にこ「絵里が穂乃果に。希が海未にあげるから。そしたら私はことりかなって」

真姫「そっか」

にこ「だから、このリボンは1年後にことりから貰いなさいよ。その代わりと言ったらなんだけど・・・」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 21:20:04.06 ID:OsKkgBirO
そして、二年後。

「あっという間に桜の季節ですね!」

真姫「そうね」

「卒業かぁ。早いものですね。寂しくなるなぁ」

真姫「別に今生の別れって訳でもないでしょ」

「そうですけど、もうちょっとなんて言うか・・・って、うわぁぁぁ」

彼女の声をかき消すように風が吹き、目の前をピンク色に染めあげる。

「あーあー。せっかくの桜が・・・」

唇を尖らせてぼやく彼女の頭には桜の花が積もっていた。それを何枚か手に取って笑って私に見せて来た。

「私の中では今の真姫さんって桜のイメージがあるですよね!」

真姫「私に?」

「はい」

真姫「どうして?」

「だって。真姫さんと言えばそのピンクのカーディガンじゃないですか!」

別ににこちゃんに桜のイメージはなかったな。
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/09/22(日) 21:23:39.57 ID:OsKkgBirO


前作
穂乃果「ほのかトリップ」
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1560266200/

海未「うみデイト」
https://ex14.vip2ch.com/i/read/news4ssnip/1556439722/
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/09/23(月) 03:17:16.80 ID:XLgpNkP5o
珍しく正統なにこまきを読んだわ
乙した
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