ナルメア「団長ちゃん、何かしてあげよっか?」グラン「じゃ艇を降りてくださいよ」

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102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:48:23.02 ID:2N9UZBaN0
ナルメア「……、はぁっ、はぁ、ウグ、っふぅ、はぁ、はぁ……っ」

?『………』ナデナデ

ナルメア「……っ グスッ……! なん、でぇ……っ」

ナルメア「……… やめて……っ さわらないで……!」(手を振り払い、立ち上がる)

?『………』

ナルメア「……、…。」

ナルメア「……」クルッ

グラン「……やっと俺を見てくれたね、ナルメアさん」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:49:43.39 ID:2N9UZBaN0
ナルメア「っ……」

ナルメア「う、うう……っ っ、っ、ぅ、ぅ、っ………!!」(膝から崩れ落ちる)

グラン「どうしたの??? 泣かないでよぉナルメアさんww」

ナルメア「団長ちゃん……っ 信じたくなかった……どうして、どうしてひどいことするの……?」

ナルメア「なんで…… なんでなんで……? ひどいよ、ひどいよ、団長ちゃん!!」

グラン「チッ。あー落ち着け落ち着け、うっせえなぁ……そういうのは求めてねえんだよ」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:50:47.49 ID:2N9UZBaN0
ナルメア「っ、でもっ!」

グラン「まずデカい声出すなッッ!!! 耳障りなんだよ、聞こえねえと思うか!!? この至近距離でよォ!! なぁ!!」

ナルメア「っ……、わ、わかった……」

グラン「ごめんなさいは?」

ナルメア「………」

グラン「ごめんなさいはどうしたよッ!!!!!!!!!?」バチッ!!(ガチビンタ)

ナルメア「あうっ!? ……、っご、ごめん、なさい」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:51:54.38 ID:2N9UZBaN0
グラン「ったく、はぁ〜〜〜イライラさせんなぁ! で!? 俺と…… 豚が?」

ナルメア「っ……!!」ギュッ

グラン「同じ気持ちだって?」

ナルメア「だ、団長ちゃんは、そんな事言わない……!」

グラン「なんだって?」

ナルメア「どうしちゃったの、団長ちゃん……!? いきなり、いきなり怖くなっちゃって、わたし……うぅ、もう、どうしたらいいのか……」

ナルメア「ごめんね、きっと私がなにか、気に障ることしちゃったんだよね? わたし、っ、がんばって、治すから……! だからお願い、ぶたないで、ね? あんまりひどいことも、言わないでほしいな…… おねがい……」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:52:59.74 ID:2N9UZBaN0
グラン「わかったよ、じゃあ俺からも最初のお願いだ」

グラン「俺は言ったよな? 今朝、お前に、『この艇を降りろ』って」

ナルメア「っ」

グラン「ここは俺の艇だ。降りろ、くせえ。動物の匂いがすんだよ」

ナルメア「っっ……」

グラン「それによ、劣等種を飼ってるなんて他の騎空団の奴らに示しがつかねえし、何よりその気持ちわりぃ顔を見るたびに不快になんだわ」

グラン「昼に俺がお前の部屋に行ったとき、あの時はまだいいぜ? 俺も鬼じゃねえ、すぐ出てくのは無理だと! 寛大な心で! 丁重に! お前が出ていかねえと困るから言葉も選んでやってたのに」

グラン「それがどうだ? 夜になってもお前は消えねえ、参ったね。 何のつもりだ豚女、うちにはお前を飼い続ける養豚場はねぇんだよ」
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:54:05.92 ID:2N9UZBaN0
ナルメア「ぅ…………」(涙目)

グラン「おまけにそのだらしのねえ体! 少しは見てくれが良かったら考えるがよ、お前のその……ハハ、まあ、わかってると思うがよ、少しは努力したらどうだよ、ダルダルの腹! ブヨッブヨの腕!! ダルッダルの足ィ!!」

ナルメア「うぅ………!」(唇を強く噛みしめ涙を流す)

グラン「な、頼むよ。お願いします、この団から消えてください! 迷惑なんです!!」

グラン「この通りです、出て行ってくださいっ!! 俺の団からきえてくださいっ!!」(土下座)

ナルメア「いやっ……嫌ぁ、やめて、やめてよそんなの、うう、っ、団長ちゃん……っ!!」(思わず両手で顔を伏せる)
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:55:11.25 ID:2N9UZBaN0
ナルメア「ごめんなさいっ! なおすから……いやなとこ、なおすからぁ……! やめて、教えてください、おしえてください………っっ」

グラン「あ、言ったな?いったな? よし起きろ、オラッ顔上げろ」(角を引っ張りナルメアの顔を上げる)

ナルメア「ああぁう……っ!」グイーッ
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:56:15.86 ID:2N9UZBaN0
グラン「よし、まずな、その顔! よくその顔下げて歩けるよな、不思議でしょうがねえ。気持ちが悪い、だれからも愛されない醜い顔。きったねえ豚面。お前なんか、どんなに努力しても誰からも愛されねえ、なんてったって醜いから」

ナルメア「っ、っ、っ、ふっ、ん、ぅ、っ……ぅ」ポロポロ

グラン「あとな、におい。自分じゃわかんねえんだろ? お前が歩いた後はみんな振り返る、誰だあの浮浪者はって、このヨゴレ女が。お前は誰からも愛されねえ、お前は永遠に独りぼっちだ」

グラン「その声。蛾がしゃべってんのか? 耳まで腐らせるつもりかよ? 才能あるぜ、人に嫌われる才能がよ」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:57:19.24 ID:2N9UZBaN0
グラン「言いたいことは山ほどあるぜ、上げきれねえから困る。なあ俺って親切だよな? お前の不快なとこ全部教えてやってんだからさ」

グラン「……おい、ありがとうは?」

グラン「ありがとうって言えよ!! 笑顔で、ありがとうって感謝しろや!!」

ナルメア「…っ……っふ…、……っ、ぁ、あり……えぐ、ふぅ、んん……」ポロポロ

グラン「お前の豚汁で床を汚すなよ、拭け、ホラ」

ナルメア「っ、っ、ふぅぅぅっん……っく、う、ぅ、ぅ〜〜〜……っ」ポロポロ

ナルメア「ごっ、め、ねっ……グス、うっうっ、ごめ、ね……っ ごめんね……っ」ゴシゴシ(手のひらで床に落ちた涙を力なく拭く)
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:58:24.87 ID:2N9UZBaN0
グラン「まずそもそもなぁ、降りろって言われてんのに居座ってるって神経がわからねえ! 恥ずかしくねえのかお前!? どんだけ厚顔無恥なんだよっての!ははは!」

グラン「必要ねえのお前なんか!! 誰もお前と一緒にいたくねえんだよ!!! わかったか!?」

ナルメア「………」グスグス ゴシゴシ

グラン「……どうなんだよっつってんだよ」ゲシッ(蹴り)

ナルメア「う゛っ……!? ゲホゲホ、ごほっ……」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 20:59:28.16 ID:2N9UZBaN0
グラン「しっかし……ハハハ、しっかしよぉ! 滑稽だったなぁ〜〜〜マジで」

グラン「お前が俺に惚れてるからイケるとこまで行ってみよとかいったら、お前ホント最後までノリノリだもんよぉ〜〜wwww 俺もなんか舌がノッちゃってさぁ、演技派だよねえ俺!」

ナルメア「っ!!」

グラン「ブタが人間様に本気で恋しちゃってんだもんなぁ〜wwwwww もーさ、一生団内のネタにするわww よかったな、みんなの話題になれてよww」

ナルメア「それも……、それも嘘なの……?」

グラン「はぁ?」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 21:00:32.92 ID:2N9UZBaN0
ナルメア「嘘ッ!! うそだよね、団長ちゃん……だって、だってそれは、それだけは嘘だってわかるよ、わたしだって」

ナルメア「だってだって、あの時の団長ちゃんは……!」

グラン「そんなわけねえだろwwwwww」

ナルメア「………嘘」

グラン「……しつけえな豚ァ!!!! 誰がテメーの意見を聞いたんだよ!?」

ナルメア「っ…………」
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 21:01:35.91 ID:2N9UZBaN0
ナルメア「わ、わかったわ、お願い、出ていくから……」

ナルメア「だからおねがい、最後に私のお願いも聞いてくれない、かな」

グラン「……絶対に出ていくならな」

ナルメア「ありがとう……ございます」

ナルメア「………。」(立ち上がり涙を拭き、真剣な目でグランを見据える)

ナルメア「……団長ちゃん、嘘でいいから、優しく……わたしのこと、もう一回、愛してるって……言ってくれないかな……?」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/07(火) 21:02:38.95 ID:2N9UZBaN0
書き溜めが尽きたのでまた明日以降、投下します。
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/07(火) 21:32:04.52 ID:hh14aZY7O

良い船、いや良い騎空艇の絵が撮れそうですね
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/08(水) 14:58:58.34 ID:xGRd9rSV0
誠ENDと思わせてからの純愛ルート
ホス狂はこれで一発よな
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:11:28.11 ID:J97HJdra0
グラン「………」

ナルメア「………」

グラン「……はぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」(ため息)

グラン「結局それかよ、俺はドラフとかいう劣等種に恋なんてしないし、お前の事は遊びだって言ってんのに」

グラン「何もかも嘘ってわかってても、それでもいいのか?」

ナルメア「嘘でいいから……、おねがい」

グラン「バカバカしい………」
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:12:31.23 ID:J97HJdra0
グラン「………」

ナルメア「………」

グラン「ナルメアさん、愛してるよ」

ナルメア「……ほんとに?」

グラン「もちろん」

ナルメア「……本当に、本当にほんと?」

グラン「本当なわけねえだろ? バカ野郎」

ナルメア「………」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:13:33.86 ID:J97HJdra0
グラン「これでいいか? サービスは終わりだ、間抜け」(ナルメアを指さす)

ナルメア「うん、もう十分」

グラン「ならさっさと――」

ナルメア「なんで腕を組んでいるの?」

グラン「……、組んでて何が悪いんだ?」

ナルメア「……だって団長ちゃんは」

ナルメア「冗談でも嘘をつくときは「右手の人差し指を腰当てに引っ掛けるくせ」があるから」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:14:35.50 ID:J97HJdra0
グラン「………」

グラン「あ?」

ナルメア「……わかったわ団長ちゃん」

ナルメア「団長ちゃんは指を指すときは、親指は「立てずに」「中指でしまいこむ」し」

ナルメア「相手に対して怒るとき、下くちびるは「大きく開かずに」「尖らせる」」

グラン「……お前何言ってんだ?」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/08(水) 22:15:24.76 ID:+moYXE5IO
ヒエッ
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:15:38.58 ID:J97HJdra0
ナルメア「訝しむときは「眉は下がらない」し目は「細めるより大きく開いて」顎は上がらず「わずかに下がる」」

ナルメア「……その帯剣の柄頭を人差し指と中指でたたく仕草は「怒っているときにする仕草」ではなく「気分が高翌揚しているときのみ」する仕草」

グラン「っ……、気持ちわりィ!!! イカれてるわお前!!! ストーカーかよ!!?」

グラン「なおさらテメーと一緒にいるのが、気持ち悪くなったわ!!!」

ナルメア「それ以上、団長ちゃんの姿で口を開くな」

グラン「!」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:16:46.84 ID:J97HJdra0
ナルメア「……私は団長ちゃんのお姉さん。 団長ちゃんの事なら、団長ちゃん本人よりも、仕草やクセも外から見れる分知っているわ」

ナルメア「とってつけの「貴様」よりもね」

グラン「っ……!」

グラン(コイツ……人が変わったみてぇに元気になりやがった……!?)
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:17:55.85 ID:J97HJdra0
ナルメア「貴様にも少なからず感謝しているわ」

ナルメア「私は団長ちゃんがすべて。団長ちゃんの事を疑うなんてあってはならない、絶対にしてはならないこと」

ナルメア「でも」

ナルメア「団長ちゃんが危ないのに、だからって何もしないなんて、そんな話あるわけない」

ナルメア「例え嫌われても団長ちゃんを守り抜く……その信念だけは、何があっても折れてはならない」

グラン「っ」
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:18:57.96 ID:J97HJdra0
ナルメア「ごめんね団長ちゃん、団長ちゃんがあんなこと絶対するわけないのに」

ナルメア「団長ちゃんだからって疑いもせず、信じちゃうなんて……お姉さん、ほんとバカね」

ナルメア「……絶対、絶対助けてみせるわ。団長ちゃん」

グラン「勝手に話進めてるんじゃねぇッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ナルメア「っ」ビクッ
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:20:05.02 ID:J97HJdra0
グラン「はぁーっ……はぁーーっ……!」

グラン「……なんだか、カッコイイことをほざいてるようだが」

グラン「だったら、取ってつけの俺ってやつは、いったいナニモンだって言うんだよ……!?」

ナルメア「………」

グラン「とにかく俺を悪者にしたいらしいが……! 俺は俺だ! グランだ! 他のなんでもねえ、他人に何が判断できるってんだ!? 仕草が違う?? そんなの人の勝手だろうが!?」

グラン「妄想で頭がいかれた家畜ドラフが、俺の事を語るんじゃねえよッ!!!!」(帯剣の柄を握る)
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:21:08.96 ID:J97HJdra0
ナルメア「………」

グラン「………ッ!」

ナルメア「………剣は」

グラン「!」

ナルメア「団長ちゃんなら「団員には向けない」わ」

グラン「貴様ああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

*
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/08(水) 22:22:18.56 ID:J97HJdra0
短いですが書き溜めが終わったので、また明日以降投下します。
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/08(水) 22:26:55.41 ID:5ukS6kmao

イケメンナルメアさん
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/08(水) 22:50:43.90 ID:EG0/e2pVO
怒涛の急展開で草
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/09(木) 00:39:43.31 ID:YbAUCvFQ0
明日明後日は投下を控えさせて頂き書き溜めます(偉そうな文面ですみません)、今週末で完結させたいと思っています。。
レスもありがとうございます、励みになります。
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/09(木) 00:40:45.86 ID:YbAUCvFQ0
あ、>>1です、すみません。。
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/09(木) 14:07:48.08 ID:I2ZhkdRH0

こういう一転攻勢すこ
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:05:20.18 ID:8StXihFE0
グラン「ハァ……ハァ、ゲホッ……ハァ、ッ、…ゲホゲホッ」

ナルメア「もういいかしら? 団長ちゃんの身体だから手加減している事を忘れないで」

ナルメア「貴様が貴様なら、その首一瞬で穿ってくれるわ」

グラン「く………」

ナルメア「星晶獣よね。 精神に干渉する、実体をもたないタイプ。 わたしでも倒せるってことは……相当弱ってるみたいだけど」

ナルメア「よりにもよって、団長ちゃんに取り入ったのはなぜ?」

グラン「………」

ナルメア「………」

グラン「……言えば、助けてくれるのか……?」
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:06:40.43 ID:8StXihFE0
ナルメア「………勘違いしないで」

ナルメア「わたしが貴様に、親切に、順序立ててまで聞いてあげているのは、貴様がまだ団長ちゃんの身体を人質に使っているからに過ぎないの」

ナルメア「わたしにしてきた事はもうどうだっていい。わたしが一番気に入らないのは、団長ちゃんの身体を使って、今この時この瞬間も、団長ちゃんを騙って団長ちゃんを傷つけているからよ」

ナルメア「この話をしているほんの一瞬でさえも、団長ちゃんの身体が貴様のようなものに使われるなんてあってはならない」

ナルメア「殺して、殺して、殺しても足りないわ」

ナルメア「貴様が団長ちゃんから離れたが最後、苦しみぬいて死ぬよう、丁寧に、丁寧に、丁寧に、斬り刻んであげる」

ナルメア「……ただ、今すぐ団長ちゃんから離れるというなら、苦しまず一瞬で斬り殺してあげる」

ナルメア「それだけの差よ、死に方を選ばせてあげると言っているの」

グラン「ッ………」
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:07:45.82 ID:8StXihFE0
ナルメア「………」

グラン「……………うう………、もう少し、だったのに……」

ナルメア「………貴様の事を話しなさい」

グラン「苦しまず、介錯してほしい……できるだろ? できないなら絶対話さねえ!!」

ナルメア「………」(じっとグランの目を見据える)

グラン「…………。 ハァ……俺は確かに、お前の言う通り星晶獣だよ、でもずっとヒューマンに寄生して力を吸い続けないと、俺の自我が保てなくなる……脆い存在なんだ」

ナルメア「………力?」
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:08:48.39 ID:8StXihFE0
グラン「力は……力をためるには、いろんな感情を変換して吸うんだ、特に悲しみや絶望がいい」

グラン「コイツに対して、特別強い感情を寄せている奴を絶望させ、力を絞る……そうすれば、本来の俺の力を、星の力を徐々に取り戻せる」

ナルメア「………」

グラン「コイツに憑依したのは、特別濃い感情が取り巻き渦巻いているから…… 人望があるんだろうな、選ぶのは当然だ」

ナルメア「貴様……!」

グラン「お、おい、約束だろうが!? 痛めつけないって!!」

ナルメア「…………ッ」

グラン「………」
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:09:51.63 ID:8StXihFE0
ナルメア「……団長ちゃんは、団長ちゃんは無事なの?」

グラン「ああ、無事というか……二重人格みたいなものだ、俺が起きようと思えば、コイツは裏で寝る事になる。人格の主導権は俺だ」

ナルメア「……なぜ貴様がずっと「表」にいなかった」

グラン「まぁ俺が表で居続けるのは力がいるからな……ずっと出ずっぱりってワケにもいかねえ、コイツに飯を食わせたり、休ませたりで力をためる」

グラン「コイツにめちゃくちゃに飯を食わせ続けていたのも、それが理由だ」

グラン「いいタイミングを見計らって、俺が出て……お前から感情を吸うと決めていた」

ナルメア「………」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:10:55.39 ID:8StXihFE0
グラン「……あと、コイツの記憶を俺は見れるが、逆は出来ねえ……コイツは一切、今回の事は覚えちゃいねえよ」

グラン「話のつじつまが合わなかったのは、そういう事だ……」

ナルメア「そう……」

グラン「………、もう、聞きたいことはないか」

ナルメア「貴様を[ピーーー]方法」

グラン「!」

ナルメア「貴様を団長ちゃんから引きずり出す方法を教えなさい」
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:12:03.34 ID:8StXihFE0
グラン「っ………言ったろ、やめろ、痛いのは」

ナルメア「さっきまで散々わたしの事を痛めつけておいて、それは筋が通らない」

グラン「っ、そ、そうかもしれないが……」

ナルメア「わたしから力を吸い取るため、仕方なく?」

グラン「そう、仕方なくだ」

ナルメア「……もういいわ、団長ちゃんが帰ってきてくれるなら」

ナルメア「約束したしね。一瞬で殺してあげる、それは守る」

ナルメア「ただ、もう貴様が団長ちゃんの身体にいてもいい道理がない……それは、わかるわね」

グラン「………」

グラン「………、…………わかった、もういい……」
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:13:07.85 ID:8StXihFE0
グラン「………」

グラン「コイツの、コイツの身体どこでもいいから深く傷つけろ、そうしなきゃ俺はコイツの精神から剥がれることが出来ねえ」

ナルメア「は……?」

グラン「深い傷と痛みがないと俺が剥離できないんだ、コイツの身体は傷つくが、傷は治る」

ナルメア「………、本当に? 嘘じゃないの?」
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:14:10.32 ID:8StXihFE0
グラン「嘘じゃない……ただ俺は痛いのが苦手だからな、俺が痛みから逃げないように、俺とコイツの身体をしっかりお前が固定して傷をつけろ、そうじゃないと危ない」

ナルメア「……腑に落ちない、さっき痛いのは嫌だって……」

グラン「そりゃ、した事ないだろうから混乱するだろう。だがこれが普通なんだ、いいからやってくれ」

ナルメア「………それしか方法がないの? 団長ちゃんの身体に傷をつける以外に」

グラン「ない」
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:15:14.96 ID:8StXihFE0
ナルメア「……………、………………………………わかった」

ナルメア「じゃあ行くわよ、じっとして。右の肩口を刺す、準備して」(グランの左腕を掴む)

グラン「ああ、やってくれ……」チラ

ナルメア「? どこを見ているの」

グラン「ああ気にすんな、さあ、早くやれ」

ナルメア「………」

ナルメア「ごめんね、団長ちゃん……ちょっと痛いけど、我慢して……!」グッ

*
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:16:18.22 ID:8StXihFE0
*

グラン「ぐあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!?」(床に転がってのた打ち回る)

ナルメア「っ………」

ナルメア(終わった……? 元に戻ったの?)

?「やめるでござるーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!!!」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:17:21.73 ID:8StXihFE0
ナルメア「!? ……っ!」(すんでのところで、目前に迫った刃を受け流す)

ナルメア(な、何!?)

ミリン「はぁ……! はぁ……! はぁ………!」

ナルメア「ミ、ミリンちゃん!?」
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:18:25.07 ID:8StXihFE0
ミリン「団長どのっ! 拙者の後ろに!!」

グラン「ああ……、ああ……ミリン……、はぁ、へぁ、へは、助かった……っ!!」

ミリン「団長どの、肩口と言えど傷が深そうでござる、止血は自分で出来るでござるか!?」(ナルメアを見据えたまま、後手にいるグランに問いかける)

グラン「ぐ……だ、駄目だ……クソ、ミリン、俺を守ってくれぇ……!」

ミリン「もちろんでござる……!」

ミリン「ッ」(ナルメアを睨む)

ナルメア「ミリンちゃん、待って、「そいつ」は……」

ミリン「っ……、ナルメアどのっっっ!!!!!!」
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:19:32.42 ID:8StXihFE0
ナルメア「っ、ち、違うよ、待ってミリンちゃん、話を……!」

ミリン「黙るでござる!! どんな理由があるにせよ、この傷は冗談で済む範疇を超えているでござる!!」

ナルメア「それは、そう言われたから……!」

ミリン「団長どのが!? どこの世界に、自分を傷つけろと頼む者がいるでござるか!?」

ミリン「もっとマシな嘘を吐けばよかろうに……! しかも、「そいつ」でござるか……」

ミリン「ナルメアどの、見損なったでござる!!!」

ナルメア「っ」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:20:36.84 ID:8StXihFE0
グラン「ミ、ミリン……! ナルメアはもう、あのナルメアじゃ、ない……! 敵、だ……!」

ミリン「っ!?」

ナルメア「!? ちょっ……」

グラン「ク、ソ……痛い……いてぇよお、なぁ、ナルメアぁ……ク、クク、クククク……!!」

グラン「ひ、ひ、ひ、ひ、ひ……!」

ナルメア「………ッ!!!」ギリッ

グラン「ひ、ひぃ……!!」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:21:39.70 ID:8StXihFE0
ミリン「団長どの……っ! おのれ、ナルメアどのっっ!!!」

ミリン「あんなに、あんなに…… あんなに団長どののお近くにおられたのにっ!! なぜこんなことを、なぜっ……!?」

ミリン「こんなの、あんまりでござる……!!」

ナルメア「わたしの話を聞いて、ミリンちゃんっ!!」

ミリン「笑止千万っ!! 言い訳など、聞くに値しないでござるっ!!!」

ミリン「お覚悟を……! さあ、刀を構えるでござる、ナルメアどの」(涙を浮かべながら、刀を構えナルメアを見据える)

ナルメア「っ………」
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:22:43.81 ID:8StXihFE0
ナルメア「わたしの、話を聞いて、ミリンちゃん……!」(持っている刀を床に落とす)

ミリン「っ、武士の前で得物を捨てるとは……」

ミリン「どういう事でござるか!? 拙者になど、必要ないと言う事でござるか」

ナルメア「………」(静かに涙を流す)

ミリン「っ……!?」
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:23:47.97 ID:8StXihFE0
グラン「やれ、やれっ、ミリンッ!!」

ミリン「………」

グラン「やれッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ミリン「っ、で、でも……」

グラン「俺の傷を見ろッ!! 油断すると、殺されるぞ!!! やれええええっ!!!」

グラン「早くッ、やれっっ、オラ、行けッッ!!!」(ミリンの背中を蹴る)

グラン「う゛ぅっ……!?」ズキッ バタッ

ミリン「ッ………、っ、承知!!!」ダッ!!

ナルメア「っっ…………」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:24:51.20 ID:8StXihFE0
ミリン「−−−−お覚悟ッ!!!」グッ

ナルメア(ごめんね……団長、ちゃん…………)

**

*
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/13(月) 23:28:13.28 ID:8StXihFE0
書き溜めが終わりました、今週中の書き終わりは無理でした、嘘ついてすみません
次の投下は、オチを考えたいので少し間が空きます、すみません
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/14(火) 10:21:57.56 ID:7dp2JRaBO
C
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/14(火) 14:33:23.29 ID:JfrnSP7F0

エタらないように頑張って
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/21(火) 23:09:43.74 ID:kwJfMwFc0
はやくナルメアを楽にさせたれや
はよはよ
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/23(木) 23:59:47.34 ID:lhyYoDeL0
>>157
すみません、もう少しおまちください・・・
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 17:39:41.25 ID:spSCOklQo
SSと古戦場から逃げるな
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:43:31.39 ID:e2v++Zxz0
**

*

ナルメア「…………、はっ!?」ガバッ

グラン「あ、起きた? ナルメアさん」

ナルメア「……団長、ちゃん……っ、あづ……っ!?」ビクンッ

グラン「あーあー起きなくていいですよ! ……ナルメアさん、峰うちされて気絶してたんですって」

ナルメア「っ、そ、そうだ、ミリンちゃんは……!?」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:44:50.96 ID:e2v++Zxz0
グラン「……ミリンは、いまはちょっと、会いたくないって」

ナルメア「……! ……そ、そう、そうだよね、うん……」

ナルメア「……あの、団長ちゃん、変なこと聞いていいかな」

グラン「ん?」

ナルメア「団長ちゃんは、団長ちゃん、だよね……?」

グラン「え……?」
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:46:03.43 ID:e2v++Zxz0
ナルメア「………」

グラン「よくわかんないけど、僕は僕だよ、ナルメアさん」

グラン「うわぁ!?」(ナルメアがグランに抱き着く)

ナルメア「団長ちゃん、よかった……よかったよぉ………!」

グラン「……、まだ、弱いままのナルメアさんみたいですね」ナデナデ

ナルメア「……うん……おねえさん、団長ちゃんとこうしていられるなら……」

ナルメア「もう一生、よわくていい………」

*
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:47:06.27 ID:e2v++Zxz0
*

ナルメア「……もう、ぜんぶきいたの? だんちょうちゃん」

グラン「うん、ミリンから一応はね」

ナルメア「………」

グラン「僕は、ナルメアさんとキスする直前、急にめまいがして……気が付くとここのベッドの上でさ」

*
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:48:10.45 ID:e2v++Zxz0
*

(グラン『………、ん…っ!?』パチ)

(ミリン『よ、よかった!団長どの!団長どのぉ! 目を覚ましたでござる、みんなぁーーー!』)

(『ナニ!? ダンチョウガ!? ドイタドイタ!! オイオスナヨ!? ダンチョウダイジョウブカ!? ハヤクヒールカケロ!! シンパイシタヨォーー!! ダンチョウブジカ!?』)

(ルリア『もぉ〜〜〜〜!! グラン〜〜〜〜〜!!(泣)』)

(イオ『あーもー! 押さないの! まだ全快じゃないんだから!』)
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:49:18.06 ID:e2v++Zxz0
(シエテ『団長ちゃん大丈夫ぅ!? これフルーツ! 片手で食べれるやついっぱい、ってウワー!?』)

(クロエ『団長マジで大丈夫!? ほんと心配したよ、クロエ、団長死んじゃうかもとか思って……』)

(グラン『はは、クロエ、ギャル語抜けてる……』)

(シルヴァ『団長っ!! 目が覚めたか、よかった……もしや私の流れ弾が当たったのかと……』)

(グラン『あはは……』)

(ラカム『だーーーー!!!お前らもう見舞いしたならあっち行け!! 後でもってくから!散れ! 無事なんだから、もういいだろうが!?』)

ゾロゾロ退出……
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:50:30.19 ID:e2v++Zxz0
(グラン『……ナルメアさんは?』)

(残った一同『!』)

(ラカム『……あぁ、それなんだがよ』)

(ミリン『ラカムどの、拙者が説明するでござる』)

(グラン『………?』)

*
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:51:55.35 ID:e2v++Zxz0
*

(グラン『は、はぁ!? ナルメアさんが!?』)

(ミリン『ござる。拙者が夜風を浴びようと甲板に出たら、食堂から出て行ったきりの団長どのとナルメアどのが、2人で話していて……』)

(グラン『で、ナルメアさんが僕を、刺した? 何を言って……』)

(ミリン『本当でござるよ!? ホントでござる、拙者、見たのでござる! 拙者、団長どのが肩を斬られて悲鳴を上げるまで、拙者も、拙者も、もう何が何だか……!』)

(ミリン『わからないけど、わからないけど! 団長どのが殺されちゃうって思って、それで……飛び出して、でござる』)

(ミリン『……あと、団長どのはその時こういったでござる。ナルメアどのはもう、ナルメアどのじゃない。油断すると、殺される、って……』)
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:53:07.03 ID:e2v++Zxz0
(ラカム『……言ったか?』)

(グラン『覚えてない……』)

(シルヴァ『トラウマショックだそれは。強いストレスがかかった際パニックになり、脳がその時の記憶を呼び起こさないようにする、強制的に忘れられるという自己防衛機能だ』)

(シルヴァ『つまり、ナルメアが団長に対して何かをした。そして団長が相当な強いショックを抱き、そして斬られた……』)

(イオ『何があったのかは、グランは思い出せないって事?』)

(シルヴァ『ああ、こればかりはどうしようもない』)

(イオ『じゃあ、何をしたか聞く分には……』)

(シルヴァ『ああ。そういうことだ』)
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:54:15.92 ID:e2v++Zxz0
(イオ『どこにいるの? ナルメアは』)

(シルヴァ『捕虜室に……』)

(グラン『捕虜室ッ!!!??!?』ガバッ)

(一同『!?』ビクッ)

(グラン『……僕も行くよ、ナルメアさんに会いたい』)

(ラカム『なっ、何言い出すんだ!?』)

(シルヴァ『しまった……皆すまない』)

(イオ『自分を斬ってきた相手に、何が会いたいよ!? 危ないわ!!』)

(グラン『きっと理由があったんだ、それに大前提として……ナルメアさんが団員を傷つけるわけない』)

(ラカム『ッ……バカ言ってんじゃねえ!! 会わせられるか!!』)

(シルヴァ『何かあってからじゃ遅い、今は快復を……』)
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:55:38.66 ID:e2v++Zxz0
(グラン『みんな……何言ってるんだよ。ナルメアさんがそんな事するはずない、みんなだってそれは知ってるはずだよ』)

(グラン『それに、捕虜室って……ナルメアさんから話は聞いたの……? ナルメアさんは、そこでいいって、納得はしたのかよ……!?』)

(一同『っ……』)

(イオ『……聞いてはいないわ……ナルメアも、ミリンの峰うちで気絶してたから』)

(シルヴァ『……すまない、私が、気絶したナルメアに手錠をかけた』)

(グラン『……なんだって…!?』)

(シルヴァ『ッッ!』ビクッ)
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:56:45.15 ID:e2v++Zxz0
(ラカム『おい!!シルヴァを責めるのはお門違いだぜ!!冷静になれ、お前なら、わかるはずだろ……!』

(グラン『……そ、そうだ……ごめん、シルヴァさん』)

(シルヴァ『いいんだ、顔を上げてくれ……』)

(ラカム『ハァ……だがよグラン、みんな、お前が一番心配なんだ』)

(グラン『………』)

(グラン『……わかった、ありがとう。 勘違いさせやったらごめん、みんなに怒ってるつもりはないんだ』)

(グラン『じゃあ、影から僕を見守っててよ。ナルメアさんが危険じゃないとわかるまで』)

(一同『………』)

*
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:57:48.89 ID:e2v++Zxz0
グラン「……みんな、全然納得してくれなかったけどね」

ナルメア「………」

グラン「………」

ナルメア「………」

ナルメア「……っ、だ、だんちょうちゃ」

グラン「だいじょうぶ」(ナルメアの手を握る)

ナルメア「!」
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 21:58:51.11 ID:e2v++Zxz0
グラン「言ったでしょ? 僕がナルメアさんを、守ってみせますって」

ナルメア「………」

ナルメア「……っ、……っ」

ナルメア「だんちょう、ちゃん………」

グラン「がんばった……がんばりましたね、ナルメアさん」ナデナデ

グラン「ひとりぼっちで、こんなとこで、よく耐えてくれました」

ナルメア「……がんばったよ、わたし、つらかった……」

グラン「泣いていいんですよ」

ナルメア「……、……、ぅっ、ふぅぅ、うん、ごめんね………ごめんね………!」

*
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/29(土) 22:00:01.49 ID:e2v++Zxz0
今日はここまで・・・というか、途中投げてすみません
特に理由はないのですが、なんだか脱力してしまいました、すみません
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/29(土) 22:02:07.57 ID:BD0YP9wDO

体調管理が第一
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/03/05(木) 17:45:20.25 ID:0kQ1U0MQ0
来てた
無理せずゆっくり頑張れ
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