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やる夫が正史を書くようです４８
- 513 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/04/22(水) 01:40:56.86 ID:y7RlkOg70
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- 514 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 01:49:18.66 ID:GFr6lsXF0
- 乙ー
順序が逆だよなあ
- 515 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 01:58:22.60 ID:wzVYVZYP0
- 人手が足りないってんで招き入れたり
やっぱトラブルの元だからと追い出そうとしたり
まぁいつの時代もその辺はね
- 516 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 02:41:49.52 ID:K/HD+ISho
- 乙でした。
今も昔も移民問題は厳しい現実との戦いですよね。
人口減少の日本の今後はどうなるか…。
- 517 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 19:29:04.90 ID:Nf7gUSaWo
- 乙でごわす
結局胡人と漢人の融合した統一国家は隋唐までですから
長い産みの苦しみですわなぁ
- 518 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 19:37:03.05 ID:EiLhVAcn0
- おっつおっつ
しかし、みんな司馬氏で紛らわしいうえに読めない漢字が急に増えた気がするｗｗ
- 519 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 19:51:46.45 ID:rmxCL4Dc0
- 乙
ついに李一族も出てきたな…別に離れたくて土地を離れてるわけじゃないんだよな、相当食い詰めてたんだな
- 520 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 20:48:37.19 ID:xTW397M00
- 乙乙
もう誰が誰だかわかんねぇ
- 521 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 21:34:01.67 ID:UBQer1ki0
- 乙
この辺りまで来ると名前だけ見てもピンとこない人ばかりだわ
- 522 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 21:54:29.12 ID:GFr6lsXF0
- 自分は逆に永嘉の乱の絡んでくる名前が出てきたのでこっちのほうがわかるｗｗ
むしろ八王の乱の関係者のほうがわからん
- 523 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします ：2020/04/22(水) 22:42:10.59 ID:w/HvI0S/0
- この頃の漢人が今の中国を見たら
なんで蛮人が漢人の振りをしているんだ？
中原の民はどこに行ったのか？
と絶望するかもね
- 524 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 23:08:28.48 ID:bxWMZzdG0
- 乙
キングダムは三國無双とかと同じで一番最初の興味もつところとしては有能じゃないか
学ぶというには現状期間が短かすぎるけど
- 525 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/22(水) 23:42:33.66 ID:K/HD+ISho
- キングダムの作者は凄いと思う。
秦の消化試合をよく引っ張れるなと感心する。
ロウアイの乱、呂不韋失脚、李牧、荊軻、項燕くらいしか書く事ないや。
政に王翦、韓非、尉繚が絡むくらいかな。
しかし、無敵を誇った秦帝国もあっけなく滅ぶのがなんとも…西晋と何となく似てる気が…。
- 526 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/23(木) 00:29:26.33 ID:MABHAYpz0
- あの作者はキャラクターを作るという点ではすごいと思う
史書に数行しか記述がないような人物を魅力的なキャラに仕立て上げる
王騎とかヒョウ公とか完全にあのイメージで刷り込まれた
- 527 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/23(木) 02:13:22.87 ID:slGShIcy0
- 秦だの楚だの
中原の民じゃないものが漢人になってる時点で今更なぁ
- 528 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/23(木) 21:17:34.62 ID:ON7fyJw70
- キングダムの秦軍みたいに兵糧つきかけてもあんなに士気保って元気なら孔明も苦労は半減しただろう
- 529 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/23(木) 21:26:00.09 ID:+D0L0sjbo
- キングダム未だに主人公が史書に記載される年代に達してないの笑っちゃう
あれだけ膨らます力が無いと古代中国史ものを扱うのは難しいんだろうなぁ
- 530 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/23(木) 21:55:15.99 ID:n5TJVUGp0
- 実際合従軍終わったら史記で見るに消化試合だしな
信くんがどう敗北するのかが見もの
その際失った直近の将校7人ってのも気になる
- 531 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/24(金) 19:17:26.66 ID:7AxUg1qs0
- 壁を詭弁で生存させホウケンを殺した正義の軍団秦軍は負けません
- 532 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/24(金) 20:35:49.52 ID:Dbwftdd00
- 司馬顒くらいのアホはおらんと思ってたけど色々考えてたのか
- 533 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/25(土) 00:31:48.86 ID:ZhWR03Jw0
- 期待はされてたはずなんだよ、長老がたのウケも良いし
ただどうも優柔不断というかなんというか、そういう意味でいいAAチョイスだと思う
- 534 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/25(土) 07:22:59.46 ID:sN4p4OuW0
- あの狂った司馬一族から生まれてくるのがどうしてこんなポンコツばかりなのか
- 535 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/25(土) 08:46:14.41 ID:oL39kffUo
- 己の力量ではなく家柄のみで高い地位に付くようになれば元々優秀な一族でもポンコツばかりになるだろう
- 536 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/04/26(日) 12:49:57.04 ID:36NNhm+j0
- 【>>497修正】
.-‐ '´￣￣｀ヽ､
./!／: : : : : : : : : : : : : ＼
i⌒ヽ, l ',｀: : : : : : : : : : : ＼: : :丶 .／)､
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γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
| ……数年の後、族類が増えると、その強さを恃んで漢人を侵犯して苦しめるようになりました |
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ミ＼＿| ▼ ▼|_／ ミ .＼＿| ▼ ▼ |_／
⊂_´⌒つ 皿／つ ピュー ＼ 皿 ／
-＝（ つ┯つ
-＝≡/ / //
-＝≡（_＿）/ ）
-＝ (◎)￣））
- 537 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/26(日) 13:06:32.18 ID:PLYFFjsc0
- 三代有能続いただけでも十分では？
危ういところもあったけど司馬師も含めれば４人
- 538 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/26(日) 13:45:25.65 ID:WMXEG07ro
- 名前の紛らわしさは元より封地と駐屯地が違って尚且つコロコロ交替するの混乱の極み
当時の人達も間違えたりしなかったんだろうか…
- 539 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/27(月) 19:09:17.01 ID:cwFEcyra0
- 倉垣の場所が分からんのだけど陳留の東か？
- 540 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/04/27(月) 21:04:37.84 ID:05gS7lF00
- 【>>539関連ワードをいくつか検索すると出てくる場合もありますぜ】
,. :-:.' ｰ ' ¨ :.ゝ.､
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/ｲﾊ:!:.:.:l:/ i/ ﾉノ ﾉリﾘハﾘ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ﾊ! 『資治通鑑』胡三省注によれば、
∨|:.:.! ﾉ/i/ﾉ 陳留郡浚儀県に倉垣城があったとか。
ﾍ!:| ﾉ!/′
ヾ!＞ｰ- -- ＜ｲﾘ 大まかな位置を示すと、
（;;;;;ｿ⌒)￣｀´￣(⌒ヽ 陳留郡西部、陳留県の北西にあって、司隷との境に近い
ヽ;;=;;/＿_,,､＿/;;｀ソ
〉;;;;;;;;ｿ:/Ａ.i:ｌ;;;;;;!′
ノ｀;;;;;;;;;;i;!＿__i;!;;;;;ゝ、
（_;;;;;;;;;;;7;;;;;;;;;;;;;;;;ヾ;;;;;;;;）
｀￣￣￣´｀￣￣￣´
／￣￣＼
／ ヽ_ ＼
（●）（● ） ｜ ＿＿＿_
世の三国志好きは .（__人__） | ／ ＼
八王の乱が意味不明と言いますが、 .ｌ｀ ⌒´ ｜ .／─ ─ ＼
五丈原までの知識で理解できるわけないでしょうJK .{ ｜ ／ （●） （●） ＼
{ / | （__人__） |
司馬政権の成立と ヽ ノ ＼ ｀ ⌒´ ,／
武帝の治世をすっ飛ばしたらそりゃイミフだお ／ ＾ヽ / ＼
| | ｜ |
※続きの投下は４/２９（水）か４/３０(木)になりそうです
- 541 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/28(火) 10:58:55.64 ID:0tiVQrAU0
- 司馬炎とか賈充を知らんレベルならそりゃわからんわな
- 542 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/28(火) 18:05:29.24 ID:xdD1lE3v0
- >>540
ありがとうございます。ここら辺大量に地名が出てよく分からないことが多かったので助かります
- 543 ：以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]：2020/04/29(水) 20:26:42.93 ID:rDA8sU150
- 魏呉蜀の三国と比べても明らかに隔絶した国力を誇る超大国西晋が
その総力を挙げて内戦おっぱじめたというイメージ>八王の乱
三国時代をはるかに超える惨劇になったのもしょうがないのかなと。
- 544 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:22:48.57 ID:yu6iSGrl0
- 【>>512の続き】
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弋ー‐弌ナ__≧s｡:::::::ﾐs｡::ﾐs｡｀丶､
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s｡__l |＿＿＿ト 凵￣7＾弌_ﾉ-ﾐs｡:::::::ﾐs｡:ﾐs｡ | 太子にはお会いできないのかしら？ .|
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|弋 : (| lﾏﾆT.=┐ .|:::||弋) |. ￣|::|≧| .::|______,|~~ﾞ|≧s｡,_|＿_|//ﾞミs｡ ,|:|i:口i:|:|､
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- 545 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:24:36.68 ID:yu6iSGrl0
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（ ,:.:.:.:ｉ:| i| ':: :::i::V:|
ｲ::::::::ｉ:| i| 斗 ‐￢.:::i::V:| はい。
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ｌ:::::::::ｉ:| ﾉ ィ示斧ﾐ､::::|:V:.! ／￣￣＼ .このような御時世です。
ｌ:::::::::ｉ:i ィ示斧ﾐ、 ﾄJﾊ i:::::!:V:l ／ -‐ ‐- ＼
ｌ:::::::::ｉ:| .ﾄJﾊ 乂ソ ﾊ::::!:V:i / （＝） （＝） ヽ .当面の間、
ｌ:::::::::∧ 乂ソ ' .' lﾘ::}:V:ｌ .| （__人__） .| .太子への面会はお断わりさせて頂いております
ｌ:::::::::iV:｀=- ,. _ .' .:ｲ:::i::V:| .| ｀⌒´ |
ｌ:::::::::i::V::::ゝ_. ｀ .／:::i::::i.:V:i ヽ /
ｌ:::::::::i:::::＼:::::≧=- _ イ::::::::i::::i.:V:i /ヽ ノヽ …………
ｌ:::::::::i::::::::::＼::::i |:::::::::i::::i.:V:i
{ r'"＞=ﾆ{_7/三ニﾆンﾆｭ`. ､
{ {/彡´／ ｀ヽ＞: : : ヾ,: :.ヽ
〉,イ__/: : : : : : : : : : ,: ヽ:｀ヽ:.ヾ: ヽ
〃 : ; : : : : :ri;ﾍ: :‘，ヽ: :.ﾑ: : ‘，:i: :‘，
′:./: : :./: : ! ﾏ.:..:!: ';: : :ﾑ: : '; : !: : :，
.. {: : ;': :.:.;ｲ:..: :.{ ﾏ: :|;斗-=∧: :.}:..:} : : :，
あら。 .{: :.|: : :j斗-=ミ }.;ｲ: /z} /ｭl: /:ｲﾘ:.ヽ:.‘，
{: :.l: : :ﾄ;ﾉ V ヽ j/ }/f示ﾃｱﾚノV| }: ヽ:.‘:，
けれど、万が一を考えれば仕方ないわね。 从 :ゝ λf示ﾃｧ ゝ-'´7: : ハﾉ:ヽ: :ヽ:ヽ
./:.:入:＼:ゝ弋ツ 厶イ: : :}: : ‘，:.ﾊヾ､
太子の体に何かあってからでは遅いですもの ／: :/: /:.7 ∧ ' /: : :λ}: : ﾄ､: :|.ﾉ:}
-=ﾆイ:./:.l:.f: :l:.:j' :入 ｰ ‐' ／厶イ:.リ: }: }:.!: : :.ﾘ
, ':/!: :!:从f´:Ⅵ:!:.ｌ:＞ｭ.､ __ イ: :/: : ノ: ﾉ: :j: :!: }:,／
. {:.:' !: :ﾏ:.入ﾞ.:Ⅵｪ=ﾆニｭ､ {=ｭ､´; イ: : /ノ:./´
ゝ`､ヽ:ｰ: : ;.イﾆニﾆﾆﾆﾆユｭ､_ .ﾏz≧x､/´j／
｀ｰ-｀¨ﾞ,ｲ三f : : ｀ﾏﾆニﾆﾆニ=!⌒ヾﾆﾑ
,ｲﾆ三!: : ﾏニﾆﾆﾆニ!l:::ゝ:`＜ｭ､
- 546 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:27:42.17 ID:yu6iSGrl0
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ｲ::::::::ｉ:| i| 斗 ‐￢.:::i::V:|
ｌ:::::::::ｉ:|-―-､ i|. r´ i:::i::V:| 恐れ入ります
ｌ:::::::::ｉ:| ﾉ ィ示斧ﾐ､::::|:V:.! ／￣￣＼
ｌ:::::::::ｉ:i ィ示斧ﾐ、 ﾄJﾊ i:::::!:V:l ／ -‐ ‐- ＼
ｌ:::::::::ｉ:| .ﾄJﾊ 乂ソ ﾊ::::!:V:i / （＝） （＝） ヽ
ｌ:::::::::∧ 乂ソ ' .' lﾘ::}:V:ｌ .| （__人__） .| …………
ｌ:::::::::iV:｀=- ,. _ .' .:ｲ:::i::V:| .| ｀⌒´ |
ｌ:::::::::i::V::::ゝ_. ｀ .／:::i::::i.:V:i ヽ /
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. i..ｲ:,': : :': j: :,ｲ :/ j:.:j: : : : j: :!: : : : : i}
{/!: !:.:,ｲ:.Ax{_!.:{ j; ｲ:.:|:_:/}:.j: : : : }:.ﾘ
. /{λ/:Ⅳ Ⅵ｀:j ノｰ'j´}:/ 刈: : ﾊ: }/
この事は皇后様にしっかりと申し上げておくわ 〈/!: :j:!:.｝ x,,..二 辷_ __,,.厶イ: W′
... ｰ=彡ｲИ八∧ ＾´￣ ｀＾¨＾´ﾘ: :j: :}:.‘.，
/:,ｨ: : /:.｀入 ' _彡ｲ:ﾉ_;ﾉ:.､: ＼
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.. ゝ 从:Ⅳ: : : : l: ;.个 ＜{≧x: :j: :}:.j:.:jヽ‘，
ヾ{ ヽ;.,:.ｨ升ﾆ{ .ｨﾆﾆﾆ≧ｘj:.ﾊﾉ ソ
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- 547 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:29:28.58 ID:yu6iSGrl0
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|弋 : (| lﾏﾆT.=┐ .|:::||弋) |. ￣|::|≧| .::|______,|~~ﾞ|≧s｡,_|＿_|//ﾞミs｡ ,|:|i:口i:|:|､
|＼):::ｉ| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::||＼( |‐ｭ .|::|三|￣ﾞ|::|‐||^|,,,,,,|//丁:ﾞ|777777777ミihs｡.,_ 弌ZZZZZＺテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|７ﾐ |,,,,|///////////ミs｡＾㍉｡.,_ __|i:i口i:i|＿
|从_)(:| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::|l从ﾉ:|_|| |::|／|:::: :|::|ｰﾄ::|::::::| l＾^|::::|.ＴTｰ‐TTｰｰTTT≧:.ﾌ7ァｧx＿_,,..｡o≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧o｡..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ｰ弌テテミis｡ーーrrーーrrｰｰrrｰｰｰrrｰァ
|-=ミ､|───---|:::||⌒ｰ|／( (ﾟ_rｿ:::: |::|;|二|::::::|ﾆﾆ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ﾉ777777777777777777777ァｧs｡..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|､___ﾚ{ / (＾ヽ: :: |::|;;|ﾆ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ﾆﾌﾏY|_|‐ァ'ｰｰ |ﾆﾆﾆニ|ｰｰ弌ナｰｰｰｰｰ弌ナｰｰ弌ﾅｰ弌テ彡
|ｰ=彡|-----------|＿弋乂＿ゝ__ﾉ‐:ｉ|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ﾅ＿__弋ﾅ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzｭ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i|￣￣￣￣￣＿二二ﾆ='=========┴┴=ﾆｺ＿＿||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||＿＿|「fis｡.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{￣￣￣￣￣ ｀'ミ||||||「∩
二二二二ﾆﾆ==── ￣￣￣￣￣ ｀'ミ|||凵
- 548 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:31:25.27 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼
／ ＼.i||i./＼
/ （○） （○）ヽ 太子ッ！
.| （__人__） |
.| ｀|::::::| .| いいかげんにして下さい！！
ヽ .l;;;;;;l /
/ ヽ .`ｰ' .ノヽ わざわざ賈謐殿の機嫌を損ねるなど！！！
/ .ヾ
／⌒| ＼ r┴く ) ) ／⌒
. /／⌒ ＼＿＞＜⌒7⌒7く__／
/ ∠ /´￣￣＼⌒>、
. { / ＼ /⌒＼ ＼ Λ _ -ﾆﾆﾆ=‐｀
. / /⌒ ＼ ∨| _ -=ﾆﾆﾆ=‐｀
/ |ＶΛ | | ∨-=ﾆニ㌻⌒＼
うるさいわね。 / | | | ｜| l／ |ﾆﾆ⊂ニ__ ＼
/| | | | ｜| ｨ行x| 小_ｧー＜ /⌒＼ ＼
私はこの国の太子。 .| ｜| ⌒＞ミ ﾉ Vツ |/八 ｢ / | Λ ＼
. | |人 八乂ッ ''' ィ / |｜ / Λ | )
どうして賈謐なんかに __ -|八 ｜| ＼人''' ` _ /| | // / ├―＜:::＼
遠慮する必要があるのよ？ _ -二二ﾆﾆ∨八 ｜| ≧=ｰｰく | | V〈 / | |:::::::::::::::::::::|
._ -ﾆﾆﾆﾆﾆ‐￣ / |＼|｜ |[ | 八| ∨ | |:::／ > ::::: | |
ﾆﾆﾆﾆ‐￣ ｜|人|∨ ＼ |// j |∨ ／ ／:::::::::://
‐￣ ／___ |ﾉ ／{ﾆﾆﾆ＼Υ/ / ﾉ｜ ＿／ ／＼:::::::://
/／ ＼{ 人ﾆﾆﾆﾆ)>{ ／⌒ヽ ノ (／ ／ ＼//
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 皇太子司馬遹。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 皇帝司馬衷と謝淑妃（謝玖）の間に生まれた。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .賈皇后に陥れられ、
`ﾍ:ゝ .' 小/ 非業の死を遂げた「愍懐太子」として一般的に知られている
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 549 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:32:04.64 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼
／ ＼ / 賈謐殿はお役目として経書の講義に参ったのです！
/ （●）（●）
.| （__人__） それを受けぬとあっては、
.| |r┬| | .両陛下のお怒りを買うのは必定！！
ヽ `ー'./
/ ヽ ノ 常識的に考えて！！！
/ く
／ Ｖ/ ＿ ＼ﾉ | {／⌒
／ ／⌒ ∨ /⌒ ＼ ＼ ,ﾉ /
／ ／ . | |ΛＶΛ| ＼ ＼ . / j
／/ / | | |⌒ ⌒| | ∨ /
. ／ / / | | | | | | | | ∨
｀¨⌒7 ｜ | |.八{ |八|＿| | |
. ｜｜ [⌒＼ ィ|⌒|Λ| | | | ＼
|｜｜ 灯笊㍉ ｨ笊汀Ｙ | | | |/⌒
杜錫。 | ｜| 八 | Ｖリ Vツ｜.| | | |
.| | |人|/|＼ ´＾ 丶 ＾｀|/ / ｜
とりあえず、そこの敷物にでも座りなさい |Λ | ｢|Λ , 、 / / l |
|八 人 ｲ / /|ノ
＼| | :/ |＞ ィｉ /.ィi イ
|/ ﾉ | |___ | |
/ / .ﾉ ∨ | | |
. __/ /二＿ ＿＿| Ｎ ｜___
／ / / | |八 ＼ ｀＼
- 550 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:33:53.10 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼ て
／::::::: ＼ / て
/::::::::: （○）（○）
.|::::::u::: （__人__）
.|::::::::::::: |r┬| | では失礼を……ッ！！？
ヽ::::u::::::: `ー'./
/::ヽ::::::::::: ノ
/:::: く
|::::: ＼
|:::: ヽ、二⌒)
. -──- .
.::::´.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ .
,.::::::::/:::＼::;:ー‐‐/::＼::::::::::::::::..
ｒ､.:'::/:::/厶イ ::i ':::::::::::::::ﾊ
ｒ-＼7::::// i| ‘，:::::i::V:|
（ ,:.:.:.:ｉ:| i| ':: :::i::V:|
ｲ::::::::ｉ:| i| 斗 ‐￢.:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:|-―-､ i|. r´ i:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:| ﾉ ィ示斧ﾐ､::::|:V:.!
（あ、敷物に針が仕込まれているのですぅ） ｌ:::::::::ｉ:i ィ示斧ﾐ、 ﾄJﾊ i:::::!:V:l
. ｌ:::::::::ｉ:| .ﾄJﾊ 乂ソ ﾊ::::!:V:i
. ｌ:::::::::∧ 乂ソ ' .' lﾘ::}:V:ｌ
. ｌ:::::::::iV:｀=- .' .:ｲ:::i::V:|
. ｌ:::::::::i::V::::ゝ_ ⊂⊃ .／:::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i:::::＼:::::≧=- _ イ::::::::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i::::::::::＼::::i |:::::::::i::::i.:V:i
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } とはいえ、そこに至る経緯を見ると……
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 551 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:34:33.51 ID:yu6iSGrl0
-
＿ ＼-=|＼ ＼ ＼ ∧
／ ´￣￣ ＼ヽ ＼ ∨ i}
／ ( ｰ=ﾆ＼＿ ＼___ ﾘ
＼ ＼ -／￣`＜ニニ⌒ヽ ﾉ ノ /＿
＼／／ '⌒＼ ＼ ＼}ヽ ／ ／⌒
/￣￣ ＼ ＼ ＼ ∨} _／
/ / {ヽ|ヽ＼ ＼ ‐-⊥Ｌ L＿＿_
/ / | |＞＾＾ヽ＼ ＼ ＼＼ｰ┬ｒ┬― ´
／ / |＿ |/Тヽ}､ | ＼＼| |/
／イ |i 八 } 〃笊心 l |i＼ヽ
| 八 灯心 乂ソ/ |/ }/
|i| |＼ヽ乂ﾉ , ""// |｜
|八 |｛ ∧"" , ┐ / /|/ 後は酒でも飲みながら話そうじゃない
＼ |＼ 个o。 ー ｨ / 厂＞
/＼ /人|乂 Т / / /／ ＼
/ ／＿___／ / /|: / ／ ＼
. / ／／ `７ｰ-､/ ./ :|/ ／ ＼
| /／ 〃 ′/／{ '
| / __／ ／,l /´ ｛ ∧
／|,′ /⌒＼／／ ∨ 人 ∧ γ￣￣￣￣￣￣ヽ
／ {//'／／ ／＼ ∧ | ………… |
／ ／ V/| ト __ ／ 〉. ∧ ヽ＿＿＿＿＿＿乂.
{ ーく ヽ| | ＜⌒ { ./ ＼ ∧
＼ , | | ヽ ｝ / /
＼ ´ _ﾉ / ＼ _ｒ ､ / /
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } ……皇后賈南風は勿論だが、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 皇太子司馬遹にも非があると言わざるを得ないのである
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 552 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:38:02.34 ID:yu6iSGrl0
-
s｡:::::≧s｡≧s｡::::::::ミs｡:::ﾐs｡ ＼
弋ー‐弌ナ__≧s｡:::::::ﾐs｡::ﾐs｡｀丶､
|ｰr‐弌弋 ｀ヽ∟」::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡ ≧=- ..,,＿
≧s｡_,| |￣~|トミﾉ::≧s｡:::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡＿＿__ノ
. l |￣￣￣||￣弌____ノ≧s｡::::::::::ﾐs｡:ﾐis｡
s｡__l |＿＿＿ト 凵￣7＾弌_ﾉ-ﾐs｡:::::::ﾐs｡:ﾐs｡
|￣::::::|≧s｡￣ ≧s弌_ノ|＾YTーt r'≧s｡::::ﾐs｡:ﾐs｡
| ::::|──≧s｡ ｀｀rr─ゝ‐r'YY＾灯二ア:::ミs｡ﾐs｡
| ::::|＿＿＿＿＿≧s｡ ||＿＿__ト弌_ﾉﾉ弋弋ナs｡ミs｡::ミs｡ｰ- .,_
|＿___,|-=ﾆ￣￣≧o｡|: ::::::|≧s｡ ｀弌─‐r'´≧z{＾Yミs｡:::ミs｡ ｀`¨ア .i
|: ／) | ｀`'''＜＿|: ::::::|＿＿__≧s｡::|─‐┘ミ凵弋ﾅﾅ≧ｧｧ::::::＼／ rz≦≧zｭ
|::(_ソ | .|:::||＿__|≧s｡___::,| :::|三≧s｡ |＿__ﾄ､二二「l＾＾＾ 弌竺竺竺テ
|弋 : (| lﾏﾆT.=┐ .|:::||弋) |. ￣|::|≧| .::|______,|~~ﾞ|≧s｡,_|＿_|//ﾞミs｡ ,|:|i:口i:|:|､
|＼):::ｉ| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::||＼( |‐ｭ .|::|三|￣ﾞ|::|‐||^|,,,,,,|//丁:ﾞ|777777777ミihs｡.,_ 弌ZZZZZＺテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|７ﾐ |,,,,|///////////ミs｡＾㍉｡.,_ __|i:i口i:i|＿
|从_)(:| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::|l从ﾉ:|_|| |::|／|:::: :|::|ｰﾄ::|::::::| l＾^|::::|.ＴTｰ‐TTｰｰTTT≧:.ﾌ7ァｧx＿_,,..｡o≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧o｡..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ｰ弌テテミis｡ーーrrーーrrｰｰrrｰｰｰrrｰァ
|-=ミ､|───---|:::||⌒ｰ|／( (ﾟ_rｿ:::: |::|;|二|::::::|ﾆﾆ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ﾉ777777777777777777777ァｧs｡..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|､___ﾚ{ / (＾ヽ: :: |::|;;|ﾆ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ﾆﾌﾏY|_|‐ァ'ｰｰ |ﾆﾆﾆニ|ｰｰ弌ナｰｰｰｰｰ弌ナｰｰ弌ﾅｰ弌テ彡
|ｰ=彡|-----------|＿弋乂＿ゝ__ﾉ‐:ｉ|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ﾅ＿__弋ﾅ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzｭ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i|￣￣￣￣￣＿二二ﾆ='=========┴┴=ﾆｺ＿＿||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||＿＿|「fis｡.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{￣￣￣￣￣ ｀'ミ||||||「∩
二二二二ﾆﾆ==── ￣￣￣￣￣ ｀'ミ|||凵
γ￣￣￣￣￣￣ヽ
| いてて…… |
ヽ＿＿＿＿＿＿乂.
- 553 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:39:57.12 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼
／ u. ノ ＼
/ （ ●）ヽ 江統殿、ありがとうございました。
.| （__人_）
.| u .｀⌒ﾉ まさか仕込まれた針が肛門にクリティカルヒットするとは……
ヽ ./
/ ヽ ノヽ 先程の事はくれぐれも他言無用に
/ ヾ
. -──- .
.::::´.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ .
,.::::::::/:::＼::;:ー‐‐/::＼::::::::::::::::..
ｒ､.:'::/:::/厶イ ::i ':::::::::::::::ﾊ
ｒ-＼7::::// i| ‘，:::::i::V:|
（ ,:.:.:.:ｉ:| i| ':: :::i::V:|
ｲ::::::::ｉ:| i| 斗 ‐￢.:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:|-―-､ i|. r´ i:::i::V:|
肛門に針が入って ｌ:::::::::ｉ:| ﾉ ィ示斧ﾐ､::::|:V:.!
新世界が見えたとか、誰の得にもなりませんからね ｌ:::::::::ｉ:i ィ示斧ﾐ、 ﾄJﾊ i:::::!:V:l
. ｌ:::::::::ｉ:| .ﾄJﾊ 乂ソ ﾊ::::!:V:i
. ｌ:::::::::∧ 乂ソ ' .' lﾘ::}:V:ｌ
. ｌ:::::::::iV:｀=- .' .:ｲ:::i::V:|
. ｌ:::::::::i::V::::ゝ_ ヽ ／:::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i:::::＼:::::≧=- _ イ::::::::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i::::::::::＼::::i |:::::::::i::::i.:V:i
- 554 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:42:17.76 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼
／ _ノ ヽ_＼
/ （－） （－）ヽ しかし、太子の振る舞いはどうにかならないものでしょうか？
.| （__人__） |
.| u. ｀⌒´ | こう言ってはなんですが、
. ヽ ｎｌ^l^l .前にお仕えしていた長沙王、今の常山王殿下の方が余程出来た方ですよ
/ ヽ | ﾉ
. / ヽ く
ィi〔ヽ:/:_≧:.､
,､／:´,_､::ヽ'_へ::ヽ:ヽ
X/:::/ }:| ':,::ﾏ':,
(Y:::::; }:! |::::!::!
{j!::::!― ､ /' , ―|::::!::!
/'j!:::i作ぅ､/' 乍ｱ,::/';:l
i! ':,::从 , /ｲ:::::'|
ゝj:!ヽ{s。 - ｲ::{::::::i!
|:!:::|::::,}≧≦{､:!:::',:::::.',
昔は宣帝の再来とか持て囃されていたのですよ。 j:!::/´. }ヽ//. . >､:≧､:.
イ'::/.',. . ヽ/. . /. ﾑﾏ./ヽ:＼
十で神童、十五で才子、二十過ぎれば只の人 / /::/.!-_―_'――〈ﾆ' .{. / ＼:＼
/. /:/ﾆﾆﾆヽﾆﾆ,ﾆ'ﾆﾆY. {,'. .／}';::｀ヽ
, 'ヽ':,ｲﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!/／,､./∧:::}::)
/. ./:/ j!ﾆﾆﾆﾆィs。ﾆﾆﾆﾆﾊ . ﾑﾔ.,'. .':,:/ィi〔≧s。
/／,:/. ., Yヽイ＼ﾆア｀ヽｲヽ'. .ﾑﾔ/. ／∨ ｀ ､}
/ｲ ,:/／ r'ァs。/. _._.。s≦ヽ{/ﾑﾔ.／ー'. 〉￣s。ヽ〉
／. . .j!:{ . . ///_/_Y///{´////;ィﾑﾔ＿＿／!＼ ≧s。
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 杜錫、字を世暇。雍州京兆郡杜陵の人。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 杜預の子でその爵位を継ぎ、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 若い頃から盛名があり、長沙王司馬乂の文学から起家した。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 後に累遷して太子舎人となり、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 何度も司馬遹を強く諫めたが、司馬遹はこれを煩わしく思ったという
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 555 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:43:00.21 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼
／ _ノ ヽ_＼
/ （－） （－）ヽ
.| （__人__） | それがどうしてこのような事になったのでしょう？
.| u. ｀⌒´ |
. ヽ ｎｌ^l^l
/ ヽ | ﾉ
. / ヽ く
. -──- .
.::::´.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ .
,.::::::::/:::＼::;:ー‐‐/::＼::::::::::::::::..
ｒ､.:'::/:::/厶イ ::i ':::::::::::::::ﾊ
ｒ-＼7::::// i| ‘，:::::i::V:|
（ ,:.:.:.:ｉ:| i| ':: :::i::V:|
ｲ::::::::ｉ:| i| 斗 ‐￢.:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:|-―-､ i|. r´ i:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:| ﾉ ィ示斧ﾐ､::::|:V:.!
親に相手にされない子は捻くれるのが世の習いですぅ ｌ:::::::::ｉ:i ィ示斧ﾐ、 ﾄJﾊ i:::::!:V:l
. ｌ:::::::::ｉ:| .ﾄJﾊ 乂ソ ﾊ::::!:V:i
. ｌ:::::::::∧ 乂ソ ' .' lﾘ::}:V:ｌ
. ｌ:::::::::iV:｀=- ,. _ .' .:ｲ:::i::V:|
. ｌ:::::::::i::V::::ゝ_. ｀ .／:::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i:::::＼:::::≧=- _ イ::::::::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i::::::::::＼::::i |:::::::::i::::i.:V:i
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ その結果が敷物に針を仕込まれた逸話である。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 高潔かつ忠烈な人柄だったと『晋書』『杜預伝』は記している
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 556 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:44:17.84 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼
／ ─ ─＼
/ （●） （●）ヽ
.| （__人__） | .そういう子ほど、精進しなければいけません。
.| ｀⌒´ |
ヽ / .常識的に考えて
/ ヽ ノヽ
/ ヾ
＿
。s≦ア:::::_ヽs。_
r-( Y´)::::／`＜!:ﾍ:::ヽ
/ｧ-f⌒Y/ }!｀∨:'.
/::ゝィ:ｱ:'/― ､ /' _j!:::::'.
ﾊ/:ri'::::::j!ィ芳 /' ィ´ﾊ:::::j!
,':/从|:|:',:j! ゞ' f:豺::jｲ::j!
全くその通り。 ,:/:::/:::}ﾊ{: ﾄ) ､ ' 从ｲ }:'
/::::/::::::.j!:::::|s。 ´ ｲ::::::|/'
今度私からもお諫めしてみましょう /::::/::::::_ハ:::::',､ ≧´::::ハ::::',
,.:'::::/:::ィ⌒｀ヽ:::::',＼j!ヽ' ∧::::.
,.:'::::::/::/. . . . . . ∨ﾑ ＼｀ヽ ∧:::∨
ｲ:::::::/:::, . . . . . ! :.. ヽ:::',ﾆﾆﾆﾆゞ) ヽ::＼
／'::::::/:::::j! ._{. . . .|:. .}/ﾆ＼､ﾆﾆﾆﾆヽ ＼:＼
／:/::::::/:::::::, . . {ヽ. ..|:. .'ﾆﾆﾆ);'ﾆﾆﾆﾆﾆ} ＼:.､
,.::ｲ/::::::;:'::::::::/ . . {:. .｀丶ﾑﾆﾆ':(。s≦≧ｼ ｀ ＼
/ｲ':/::::::/:::::::::/. . . .{:. . . |Yイ.ヽﾆ}!､≦ﾆУ', _ ｀ヽ:､ ＞ ､
/'/::;::::::/::::::::::/. . . . {. . . .i!._._/._. /'≧＞ｲ. 〉≧'s。 ,､ ＞≦＞ ´
- 557 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:46:17.47 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼
／ ─ ─＼
/ （●） （●）ヽ
.| （__人__） |
.| ｀⌒´ |
ヽ /
/ ヽ ノヽ
/ ヾ
- 558 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:46:53.96 ID:yu6iSGrl0
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s｡:::::≧s｡≧s｡::::::::ミs｡:::ﾐs｡ ＼
弋ー‐弌ナ__≧s｡:::::::ﾐs｡::ﾐs｡｀丶､
|ｰr‐弌弋 ｀ヽ∟」::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡ ≧=- ..,,＿
≧s｡_,| |￣~|トミﾉ::≧s｡:::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡＿＿__ノ
. l |￣￣￣||￣弌____ノ≧s｡::::::::::ﾐs｡:ﾐis｡ γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
s｡__l |＿＿＿ト 凵￣7＾弌_ﾉ-ﾐs｡:::::::ﾐs｡:ﾐs｡ | 親に相手にされない、か |
|￣::::::|≧s｡￣ ≧s弌_ノ|＾YTーt r'≧s｡::::ﾐs｡:ﾐs｡ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
| ::::|──≧s｡ ｀｀rr─ゝ‐r'YY＾灯二ア:::ミs｡ﾐs｡
| ::::|＿＿＿＿＿≧s｡ ||＿＿__ト弌_ﾉﾉ弋弋ナs｡ミs｡::ミs｡ｰ- .,_
|＿___,|-=ﾆ￣￣≧o｡|: ::::::|≧s｡ ｀弌─‐r'´≧z{＾Yミs｡:::ミs｡ ｀`¨ア .i
|: ／) | ｀`'''＜＿|: ::::::|＿＿__≧s｡::|─‐┘ミ凵弋ﾅﾅ≧ｧｧ::::::＼／ rz≦≧zｭ
|::(_ソ | .|:::||＿__|≧s｡___::,| :::|三≧s｡ |＿__ﾄ､二二「l＾＾＾ 弌竺竺竺テ
|弋 : (| lﾏﾆT.=┐ .|:::||弋) |. ￣|::|≧| .::|______,|~~ﾞ|≧s｡,_|＿_|//ﾞミs｡ ,|:|i:口i:|:|､
|＼):::ｉ| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::||＼( |‐ｭ .|::|三|￣ﾞ|::|‐||^|,,,,,,|//丁:ﾞ|777777777ミihs｡.,_ 弌ZZZZZＺテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|７ﾐ |,,,,|///////////ミs｡＾㍉｡.,_ __|i:i口i:i|＿
|从_)(:| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::|l从ﾉ:|_|| |::|／|:::: :|::|ｰﾄ::|::::::| l＾^|::::|.ＴTｰ‐TTｰｰTTT≧:.ﾌ7ァｧx＿_,,..｡o≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧o｡..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ｰ弌テテミis｡ーーrrーーrrｰｰrrｰｰｰrrｰァ
|-=ミ､|───---|:::||⌒ｰ|／( (ﾟ_rｿ:::: |::|;|二|::::::|ﾆﾆ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ﾉ777777777777777777777ァｧs｡..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|､___ﾚ{ / (＾ヽ: :: |::|;;|ﾆ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ﾆﾌﾏY|_|‐ァ'ｰｰ |ﾆﾆﾆニ|ｰｰ弌ナｰｰｰｰｰ弌ナｰｰ弌ﾅｰ弌テ彡
|ｰ=彡|-----------|＿弋乂＿ゝ__ﾉ‐:ｉ|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ﾅ＿__弋ﾅ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzｭ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i|￣￣￣￣￣＿二二ﾆ='=========┴┴=ﾆｺ＿＿||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||＿＿|「fis｡.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{￣￣￣￣￣ ｀'ミ||||||「∩
二二二二ﾆﾆ==── ￣￣￣￣￣ ｀'ミ|||凵
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ 司馬衷と司馬遹の親子仲がこじれていたのは間違いない
＼ヽ､ ＿ , イ!::/
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
i: : : :: : : : :|<Ｖ>| : : : !
- 559 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:49:02.94 ID:yu6iSGrl0
-
_...._
_,.-':::::::::::::｀ヽ、
,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
＿＿ ／:::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ﾍ
l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ::ﾆ'::::l
ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
＼::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:､ ';::::::|
,ﾝ､:::::::::::::::::::::｀:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::＼ ';:::|
/ | |｀ﾄ ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
l ﾄ ﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
｀ﾊ_|ヾ 弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
'´く. 'ーｲ l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
rヽ ､ lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー-- :::＿:ﾉ
ﾍ ヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀ .司馬遹が皇太子に冊立された際、
,ﾚ-'⌒:､ ヽ:::::::::::ヽ- 、 司馬衷は次のような詔勅を発している
,. -‐､ ヽﾆ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ﾍ
,r'::::.,.-' ｒ'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ
/:::::/ | l::: ｀ ヽ､_ ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l
. | :::| | lヽ､__,. ､ ';::::::::::::::::::::::::::::::l.
. | ｜ | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
l. l ヽl. ..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
ヽ ヽ．__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
｀ ｰ- 一 ﾍ |::::ｰ-､.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
7ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
／::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
／::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
／::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::|:::::::::::｀
- 560 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:50:06.43 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９０年８月 晋 首都 洛陽】
┏───────────────────────────────────┓
遹は未だ幼く無知であるのに
東宮へ入ってしまったが、ただ師傅と群賢の教えを頼りとするように。
左右で遊ぶ者は正しい人を置いて、長じて自分のための益者とするように。
┗───────────────────────────────────┛
. ' ,:' ,:' ' ,' } ′∨､′_
/'! / / _{ i{_! | } ∨/{ ｀ヽ
‘.ｲ_{_､'´-=､´ ,ｨ≧､'-､/} | {､__ /
, '! |芹f㍉ _ }Y | } ∨｀ヽ
/'/! ﾊ r':j ｨf芹f㍉- ! !､ ＼
!/ { ﾄ;!:::" ､ r'::ﾉ } ' {} } _!､} ｀ヽ
イ}!_.! { !> . ､ ::":::ｨ/ .!/"'´ ′ ､}
／ ／イ| }/!_＼ _´､≦≦.′ ,′≠､ { ヽ }ｲ
／ ／ , 人 | }! ヽ)!::::∨':／ ,′,.ィ"} ` ーr'ﾑ
/ / ∧ ＼ ＼
ｉ / / / /∨´ ' ヽ ヽ ＼
| ′ .′ i: ' || | | |＼
| i| i i |｜ |ﾚ| l i| |
| il :| l｜ l｜| ／ﾘ｜.ﾊ i| |
| i| :| lТ lТ| / |/ :l i|、 |
| il | | l､ | |＼ =≠|i /l i| l 八
| ＿i| |、 | | ==≠ _ﾉｲ ﾑィ|_|/
／::::::八 | ＼ 、 ' 人l / |/:＼_
〈`ｰ―――┐ ﾄゝ '´ ／ |／:＿＿__::＞
|＼:::::::::::::::: ﾄゝ ≧=- ィ＾ , |／:ヽ
/ ／:::::⌒::::､|､ ﾏニニニ7∧ V::/::i::.
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ まだ楊駿や楊太后が生きていた頃の話だ。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 司馬衷は皇帝として父親として、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j ごく当たり前の事しか述べていない。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 周囲が書かせた可能性も無きにしも非ずだが
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 561 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:51:09.67 ID:yu6iSGrl0
-
／ ヽ
/ / /〃/{ { ヽ ｀ヽ. ∧
ｌ / /斗/ハ ｨｰ‐ヽ ∨ l
{ { ﾚﾃく ヽ＼{ヽ＼ ヾ│
乂l f r'ﾊ __ 7ﾊ＼ﾘ l
(⌒⌒) .八,}弋ｿ ''⌒ｿﾉ ） 八
. ヽ〃｀ひ､ ノイ }ゝ" ｎ "" { {´ 丶＼
／ rz-､_ ,＞‐r＜_∧!＞､ ＼丶
. , -‐" とノハ/ ヽ{>ﾛ<ﾌ〈. ヽ ＼
// ／ / ヽ､__,／∨{ j>＜__〉＼ 丶.ヽ
. {八 〃 ﾊ { /{ / 大 , < }ヽ } }
)/ ヽ（. ヽ人{ >‐ヽ/ j ＼／ ∨} ﾉ ヽjｲノ /:::::::::::::::/ ／ ＼∨／ ∨:::::::::::::::::::}
" ｀ ′ ヽ ﾍ_,ん</__j＿{_／ (（ ( " . /:::::::::::::::/ ／ ／￣_Y_￣_￣＼ ∨:::::::::::::::ﾊ
/ / | l .:::::::::::::::::/ ' ／´ ｀＼ ∨::::::::::::::::i!
/ / .| l |::::::::::::::/ / / ∨::::::::::::::|
/｀ V ｌ .,′ |:::::::::::/ / ! ! ,{ i i ∨::::::::::::|
｀ｰ'′ ├-/ |::::::::/ i! | .| | |__|__ハ | |.斗-ﾄ､ | |r､.∨::::::::::!
￣ |::::::/ | i! | | | !|| .!｀| | ﾄ､ Ⅵ i! | ,ﾊ ∨::::::!|
晋 司空 張華 .|:::::i Ⅵ Ⅵ |从Ｎ ,从 N Ⅵ.ヽﾘ! ! ,ﾘ ∨::::ﾘ
∨:| {∧ Ⅶ从＝ミx ＼! z≠＝‐| |,ｲ .!:::/
Ⅵ ＼乂｣ , ! ! | }∧
ヾ | 人 ､ ＿, ,.| | i! / ∧
| / ,＞ ._ ...:::´::! ! | / ∧
| ! / ｀¨i´ | |⊥._ / / ∧
| ! r―rｱ'´￣￣! ! | ￣｀ヽ ∧
| ! | .|| ｀ー.､ r―| | |/ ∧
晋 司徒 王戎
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 傅役にも当時名声の高かった重臣を配置（本編第七十五回参照）。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 元康九年までに
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 何人か世を去っているが、張華と王戎は未だ健在だった。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 司馬衷とその周囲は、司馬遹が立派に育つよう配慮はしていた
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 562 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:53:04.40 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９９年春 晋 首都 洛陽】
／⌒＞ ＼／( ／ ニニ ／ ／⌒ﾊ＼ , |
. ／＿／ ＞Y イ У／__, / ' ∧ﾍ , }.′
/ ／-／ ﾚ'人｢￣ / / ／/ ,ｲ＾ｉ | ′ノ
/ / 人(ヽ|＼ ￣/ / /// /｜ l | ｉ、
. { |／ ／⌒ヽ.」 ＼ ,ﾍi / //7⌒ト､| /ｲ |＼ ,
| / 八 { |i / /ｲｨi斥八/ / |ヽ ￣
. 八｛ 、＼iヽ|/| ′|夊ﾉ /,ィ/ /|∧ i
. ＼ ||＼ } |八 i|:|ｉ |＼ ゝi| /ノ ハ| そういえば、
|| ｉ {|i∧|八| ｰｲ､/／| ﾉ この前お酒飲んでいた時何かあったの？
. ＼ / | ∧从 ＿/＼＼ ﾉ
≠- ､ | |､ ＼ ＼ X＾ﾄ、
/ | ト,＼ ７''ニ ヽ ＿＿_ノ)
八 ｛ ＼＼__V{/へ ＿＿__／￣￣￣
i ' |ｪｪｪxヽ'}､￣|､人 〉￣￣￣￣￣￣＼
| | | i|:￣`く∨､＼ゝ＼_/ ヽ、
／￣￣＼
／⌒ ⌒ ＼
/（●） （●） ヽ
.| （__人__） |
酔っていたので知りません .| ｀⌒´ u |
ヽ /
/ ヽ ノヽ
/ ヾ
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ ところが司馬遹は、
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ お付きの者の敷物に針を仕込むDQNに育ってしまった。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 『晋書』『愍懐太子伝』の言葉を借りると、
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .「学問を好まず、左右の者と遊び戯れ、保傅を尊敬しなかった」
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 皇太子としての資質に疑問符が付く状況になっていた
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 563 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:54:04.77 ID:yu6iSGrl0
-
. ＿_ / ／／ilヽ―― ＼
⌒＼∨ / / /| } ) ＿
＿_ヽ ｛ i{ ／∠ , ´￣￣＞ ￣ヽ／⌒＼＼
／⌒＞ ＼／( ／ ニニ ／ ／⌒ﾊ＼ , |
. ／＿／ ＞Y イ У／__, / ' ∧ﾍ , }.′
/ ／-／ ﾚ'人｢￣ / / ／/ ,ｲ＾ｉ | ′ノ
/ / 人(ヽ|＼ ￣/ / /// /｜ l | ｉ、
. { |／ ／⌒ヽ.」 ＼ ,ﾍi / //7⌒ト､| /ｲ |＼ ,
| / 八 { |i / /ｲｨi斥八/ / |ヽ ￣
. 八｛ 、＼iヽ|/| ′|夊ﾉ /,ィ/ /|∧ i 杜錫。
. ＼ ||＼ } |八 i|:|ｉ |＼ ゝi| /ノ ハ|
|| ｉ {|i∧|八| ｰｲ､/／| ﾉ あなたは喜んで人を責めるけど、
. ＼ / | ∧从 ＿/＼＼ ﾉ .何故自分から過ちを犯すのかしら
≠- ､ | |､ ＼ ＼ X＾ﾄ、
/ | ト,＼ ７''ニ ヽ ＿＿_ノ)
八 ｛ ＼＼__V{/へ ＿＿__／￣￣￣
i ' |ｪｪｪxヽ'}､￣|､人 〉￣￣￣￣￣￣＼
| | | i|:￣`く∨､＼ゝ＼_/ ヽ、
！ |ﾉ ｲ|:::::::::::ヽi/ヽ }{'￣∧ 〈/
|-〈 :ﾘ::::::ノ::::ﾉ:::::} ∧ / ∧
、 |___＞＜__／＞/ /|〈 '
/ﾊ | ／￣ _/ / ﾊ 〈 ｉ|
. Γ ｜ Γ￣ -=彡-Ｌ⊥ﾑi| ∨|
- 564 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:54:40.30 ID:yu6iSGrl0
-
／￣￣＼
／ _ノ ヽ_＼
/ （●） （●）ヽ
.| （__人__） |
.| (＿/ |
ヽ /
/ ヽ ノヽ
/ ヾ
. -──- .
.::::´.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ .
,.::::::::/:::＼::;:ー‐‐/::＼::::::::::::::::..
ｒ､.:'::/:::/厶イ ::i ':::::::::::::::ﾊ
ｒ-＼7::::// i| ‘，:::::i::V:|
（ ,:.:.:.:ｉ:| i| ':: :::i::V:|
ｲ::::::::ｉ:| i| 斗 ‐￢.:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:|-―-､ i|. r´ i:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:| ﾉ ィ示斧ﾐ､::::|:V:.!
. ｌ:::::::::ｉ:i ィ示斧ﾐ、 ﾄJﾊ i:::::!:V:l
. ｌ:::::::::ｉ:| .ﾄJﾊ 乂ソ ﾊ::::!:V:i
. ｌ:::::::::∧ 乂ソ ' .' lﾘ::}:V:ｌ
. ｌ:::::::::iV:｀=- .' .:ｲ:::i::V:|
. ｌ:::::::::i::V::::ゝ_ ⊂⊃ .／:::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i:::::＼:::::≧=- _ イ::::::::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i::::::::::＼::::i |:::::::::i::::i.:V:i
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 当時の司馬遹の振舞いについては
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 『晋書』『愍懐太子伝』に数多く記されている
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 565 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:57:04.54 ID:yu6iSGrl0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::f ＼::::::::}
| だがこの通説には疑問が残る .|:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:､::::::::::ﾍ
| |::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
＼::::| |:::::::::ィ !{ ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞｿ ゞｿ// ただ、その内容は、
| | ＞:´|､ - ,|`:＜ .賈南風一味の誇張や『晋書』の脚色の疑いがある。
| | |::::::::| ＞ イ |::::::::|
| | ＞-､＼! !／::,-＜ そこで、裏付けの取れた事柄を中心に紹介したい
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
| | ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
| ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽﾆj } ＼:／ ＼ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |Ｖ }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:＼ ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::／ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 566 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:57:38.88 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９９年春 晋 首都 洛陽】
ィi〔ヽ:/:_≧:.､
,､／:´,_､::ヽ'_へ::ヽ:ヽ
X/:::/ }:| ':,::ﾏ':,
(Y:::::; }:! |::::!::!
{j!::::!― ､ /' , ―|::::!::!
/'j!:::i作ぅ､/' 乍ｱ,::/';:l
i! ':,::从 , /ｲ:::::'| 朝覲はサボる。
ゝj:!ヽ{s。 - ｲ::{::::::i
|:!:::|::::,}≧≦{､:!:::',:::::.', 余計な出費を重ねる。
j:!::/´. }ヽ//. . >､:≧､:.
イ'::/.',. . ヽ/. . /. ﾑﾏ./ヽ:＼ さすがにこれ以上は看過できません
/ /::/.!-_―_'――〈ﾆ' .{. / ＼:＼
/. /:/ﾆﾆﾆヽﾆﾆ,ﾆ'ﾆﾆY. {,'. .／}';::｀ヽ
, 'ヽ':,ｲﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!/／,､./∧:::}::)
/. ./:/ j!ﾆﾆﾆﾆィs。ﾆﾆﾆﾆﾊ . ﾑﾔ.,'. .':,:/ィi〔≧s。
/／,:/. ., Yヽイ＼ﾆア｀ヽｲヽ'. .ﾑﾔ/. ／∨ ｀ ､}
/ｲ ,:/／ r'ァs。/. _._.。s≦ヽ{/ﾑﾔ.／ー'. 〉￣s。ヽ〉
／. . .j!:{ . . ///_/_Y///{´////;ィﾑﾔ＿＿／!＼ ≧s。
/. . .／j!::|. . .{/////,{_/_/j!､///{.:.{_ﾔ.:}.. . . . . }|:::::＼＿＼ ｀ヽ
/. ／. . .j!::{. ./,ゝ。s≦!/|//!＼//ﾊ.:._:.:八. . . . /|:::::::::::':::＜ ＼j!
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 『晋書』『江統伝』にはこうある。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 江統は長年太子洗馬を務め、東宮に在って甚だ親しく敬われた。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .司馬遹が朝覲を怠る等、
`ﾍ:ゝ .' 小/ 諸々の禁忌に触れたため、朝廷に上書する形でこれを諫めた
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 567 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 00:59:40.14 ID:yu6iSGrl0
-
ィi〔ヽ:/:_≧:.､
,､／:´,_､::ヽ'_へ::ヽ:ヽ
X/:::/ }:| ':,::ﾏ':,
(Y:::::; }:! |::::!::!
{j!::::!― ､ /' , ―|::::!::!
/'j!:::i作ぅ､/' 乍ｱ,::/';:l
i! ':,::从 , /ｲ:::::'|
ゝj:!ヽ{s。 - ｲ::{::::::i
|:!:::|::::,}≧≦{､:!:::',:::::.', 臣は無能ではありますが、
j:!::/´. }ヽ//. . >､:≧､:. 五つの事柄について述べさせて頂きます
イ'::/.',. . ヽ/. . /. ﾑﾏ./ヽ:＼
/ /::/.!-_―_'――〈ﾆ' .{. / ＼:＼
/. /:/ﾆﾆﾆヽﾆﾆ,ﾆ'ﾆﾆY. {,'. .／}';::｀ヽ
, 'ヽ':,ｲﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ!/／,､./∧:::}::)
/. ./:/ j!ﾆﾆﾆﾆィs。ﾆﾆﾆﾆﾊ . ﾑﾔ.,'. .':,:/ィi〔≧s。
/／,:/. ., Yヽイ＼ﾆア｀ヽｲヽ'. .ﾑﾔ/. ／∨ ｀ ､}
/ｲ ,:/／ r'ァs。/. _._.。s≦ヽ{/ﾑﾔ.／ー'. 〉￣s。ヽ〉
／. . .j!:{ . . ///_/_Y///{´////;ィﾑﾔ＿＿／!＼ ≧s。
/. . .／j!::|. . .{/////,{_/_/j!､///{.:.{_ﾔ.:}.. . . . . }|:::::＼＿＼ ｀ヽ
/. ／. . .j!::{. ./,ゝ。s≦!/|//!＼//ﾊ.:._:.:八. . . . /|:::::::::::':::＜ ＼j!
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ この上奏文は『晋書』『江統伝』に載っている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 故事の引用が多いので、以下に要点のみまとめておく
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 568 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:00:20.39 ID:yu6iSGrl0
- 【江統さんの上奏文（大意）】
┏────────────────────────────┓
一、少々体調が悪い場合でも、朝、宮殿において皇帝に近侍する事。
┗────────────────────────────┛
,. :-:.' ｰ ' ¨ :.ゝ.､
,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ､
,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`､｀ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ﾊ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/ｲﾊ:!:.:.:l:/ i/ ﾉノ ﾉリﾘハﾘ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ﾊ!
∨|:.:.! ﾉ/i/ﾉ 江統が述べている内容を裏返せば、
ﾍ!:| ﾉ!/′ .司馬遹の問題行動の実態に迫れるのではないだろうか？
ヾ!＞ｰ- ´｀-- ＜ｲﾘ
（;;;;;ｿ⌒)￣｀´￣(⌒ヽ
ヽ;;=;;/＿_,,､＿/;;｀ソ
〉;;;;;;;;ｿ:/Ａ.i:ｌ;;;;;;!′
く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
i､__,,/ !､__,,!
`ｰ'′ `ｰ'′
- 569 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:02:05.51 ID:yu6iSGrl0
- ┏────────────────────┓
二、保傅・侍臣・賓客から広く正しい道を学ぶ事。
┗────────────────────┛
,. :-:.' ｰ ' ¨ :.ゝ.､
,.:´: : : : : : : : : : : : : ヽ.
,.': : : : : : : : : : : ',: : : : : : ヽ､
,':.:;':.:.:;'.:.:.;'.:./.:;'.:.:|i:';:.:.:.:.:.:.::`､｀ゝ
,':.:.i:.:.:.i:.:/i:.:/i:.:ﾊ:.:l:i:.:.i:.:i:.:.:.';.:.:',
/ｲﾊ:!:.:.:l:/ i/ ﾉノ ﾉリﾘハﾘ:!:i:.:.!:.l
i/!:.:!:.:.;;;;;;;;;;;;;;;; ;;;;;;;;;;;;;;l:.!:ﾊ!
∨|:.:.! ﾉ/i/ﾉ
ﾍ!:| ﾉ!/′ 一、二に関しては、これまでの話を見ていれば察せられるだろう
ヾ!＞ｰ- ´｀-- ＜ｲﾘ
（;;;;;ｿ⌒)￣｀´￣(⌒ヽ
ヽ;;=;;/＿_,,､＿/;;｀ソ
〉;;;;;;;;ｿ:/Ａ.i:ｌ;;;;;;!′
く;;;;;;;;;;;;i;!;;;;;;;;i;!;;;;;ゝ
i､__,,/ !､__,,!
`ｰ'′ `ｰ'′
- 570 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:04:00.30 ID:yu6iSGrl0
- ┏───────────────────────────┓
三、画室にいる時間を減らし、皆を内向きの面倒から解放する事。
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/ / |:|〉.: :Λ|｜ ＼ ＼ ∨ Λ ＼ ＼
/ |:|Λ/ﾝ |｜l ＼ ＼ ／∨ Λ｜ | | |
／ /. |｢⌒ ｜|｜｜ ＼ Λ/｜| | | ＼ ｜
／ / //｜ ｜ ｜|｜｜ | ＼| 厂 | | ＼ |
／イ/ , ｜｜ ｜ ｜|｜／ | l | ∨＼ | |/
| | ｜｜ ⌒＼ ､__|／Λ | l | | | |＼ | ノ
| ｜| ｜｜ ｜八 | ｧ笊う㍉L | | ｜ | | | |
| ｜| | 八 ｧ笊ぅ |/ V/;;ツ ｢リ | ｜ | | 人 |
| ｜| ｜ l＼|_ﾋツ ﾉ ￣ ﾉ / | ｜ | ﾉ／ ＼|
| ｜| | ｜ [＼ ､ イ / / .| 八 ハ | ＼
. 人｜| | ｜人. ﾉ/ / | |/ / ∨ 金銀を散りばめた象の彫像。
. 人 ＼＼ ´ ´ /| ./ ノ｜/ |:::|
＼[＼ ＼ ＼ ＜|/| |. |:::| これはいいものよ
＼[＼［ | 〕=≦ | |＼ ___|:::|
|/ |____,＿} | | } ｀＼＿
|. | ／ ／￣| |／ ／ ＼
／| // ￣｀ Λ |
／ / // / | | / ／ ＼
. ／ / // |:....／/ .| | / / ／| ＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 画室、現在風に言うなら美術室とでも言うのだろうか？
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 司馬遹は画室に入り浸り、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 工人たちに金銀を散りばめた犀や象の彫刻を作らせていたらしい。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 贅沢品を好むのを見るに、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 彼もこの時代の影響を受けていたようだ
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 571 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:08:33.83 ID:yu6iSGrl0
- ┏────────────────────┓
四、西園の野菜・鶏・魚を売って私益を得ない事。
┗────────────────────┛
V i! ´ ／ ／⌒ミ_ i/_ ⌒ヽ
八. i / ／ ／ ／ ７ァ へ ＼ l i
i ハ j ' , ／ ィ , ＼ ヽ !
ゝ- ／/ / ', /､ }／ i ヽ /
八. ／ / / // / ｀ ｰ| ∨
一 ´7 y /' ￣/７ /､i // ; ｨ ／
/ / / ; /j/jハハ/i ! /´| / ´
! , ' ! ィ示斧ﾐ、 从 ＿＿l./ i. ＼
/i / ' 《 仡沁 ´ j'!ヽ ! : i´＼
/'│ｲ i ! 匁 ソ ィ示斧ﾐ､ j . ! i |
, !ハ. ﾄ､ ! 仡沁 》, ; ;i !
八 j' ﾍ ; ハ{｀ ' 匁 ソ / j! /! ; :
j/ _/∧ 丶 _ ／イﾉ ,/ ! あーじーよーしーのーうーりー
＿_i｀ヽ , '/ ／ , ハ ; ; !
ィ´rー‐| i/∧ ＼ イ ﾉ／ / ,ｲ ヽ /i !
／r‐ ’ .ノ∨/＼ ￣i! ／ｲ/ ' ／ / ｲ ,
. / _j ヽ ヽ ` ー 、＿ 乂ミ 、 !i /イ / / ／⌒| /
; { ＼ 、 ＼__, - ＿） ＼ ヽ :＼ ／ j/ィ j
/i ＼. 、＼__＼__）//＼ ヽ｀ 、 ヽ ‘，: ｀: . 、 i!
. /.人 ≫ ﾆﾆ ７///////,＼ / ＼ Vｰﾊ: : : ハ ､ 乂
/ i ﾊ / ;ィ///////////` i ハi///i: : : : :j/:＼ ヽー ､ /￣/
. , ハi ハ'/////////////| _!///// !: : : : : :i : : ヽ i : : ヽ////
/ j! ヽ //∧ ///////////人/////// ': : : : : : !: : : :ﾊ/: : : ////ー ､
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 西園とは、皇帝用の菜園の事を指している。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 司馬遹は父皇帝の持ち物である
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 西園の野菜・鶏・魚を勝手に売り払い、儲けを自身の懐に入れていた。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ また、東宮の蓄えを着服し、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ それを寵愛する臣や妾に与えたという話が『晋書』『愍懐太子伝』にある
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 572 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:09:13.14 ID:yu6iSGrl0
- ┏─────────────────────┓
五、小さな忌にこだわらず、牆壁・瓦を修築する事。
┗─────────────────────┛
／￣￣＼
／ u. ノ ＼
/ （ ●）ヽ 太子。
.| （__人_）
.| u .｀⌒ﾉ この宮殿の壁は修繕なさらないので？
ヽ ./
/ ヽ ノヽ あちこち破損しているようですが……
/ ヾ
／ ／⌒ ∨ /⌒ ＼ ＼ ,ﾉ /
／ ／ . | |ΛＶΛ| ＼ ＼ . / j
／/ / | | |⌒ ⌒| | ∨ /
. ／ / / | | | | | | | | ∨
｀¨⌒7 ｜ | |.八{ |八|＿| | |
. ｜｜ [⌒＼ ィ|⌒|Λ| | | | ＼
|｜｜ 灯笊㍉ ｨ笊汀Ｙ | | | |/⌒
下手に触ると良くない事が起こるかもしれないわ。 .| ｜| 八 | Ｖリ Vツ｜.| | | |
| | |人|/|＼ ´＾ 丶 ＾｀|/ / ｜
そのままにしておいて頂戴 |Λ | ｢|Λ , 、 / / l |
|八 人 ｲ / /|ノ
＼| | :/ |＞ ィｉ /.ィi イ
|/ ﾉ | |___ | |
/ / .ﾉ ∨ | | |
. __/ /二＿ ＿＿| Ｎ ｜___
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ これも『晋書』『愍懐太子伝』と『江統伝』の両方に記されている。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 司馬遹は迷信深い人柄だったようで、
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .小さな禁忌にこだわって家屋の修築等を許さなかったという
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 573 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:11:43.09 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９９年春 晋 首都 洛陽】
( V / )
', V ./ /
¨ヽ , ', / /
ヽ ＼ ', ､_, ｒ ／ ）
. ＼ ＼ , ＼__.／ ／
＼ ｀¨ , ,´ ,. -- 、
__＿__＿.> / / , ...:.:.:..:.:.:..:..:...:.:.:.＼
..＿_＿__ {: , ／.:.:.:.:.:,: 、 .:.:.:.:.:. :.:.:.:.:V
｀ヽ , < / :. .:.:／ :.:.:.:.:ヽ:.,、:.:＼ :.:V
＼.. ヽ-、 /:.:.:.:.:/.:.:.:.／⌒ﾍV＼:.:.:.:.:.:.:,
` Ｖ <YY>/.:.:.:./ .|| ヽ:.:.:.:.:.,
. Λ /'V⌒L :..:.:. /. || ',ﾊ:.:.:.:,
Λ / V( __） :.:,' |! }-!:.:.:.:、
. Λ / Ｖ.::.:.:.:.|:i‐-ミ.、 ! ／=ミﾉ:.:.:.:.:i 太子洗馬江統！
,' ' / l ＼ .:. |ﾊ.ｆ::nﾞ' .ノ .r':::} ｝}:.:.:.:.:.,
{: : :ﾊ/ ;l ｝ヽ八弋ﾂ 弋ﾂ ノｲノ|/} 皇帝陛下並びに
|: : :./ ;l }＼." 、、 ' , , Λ / .ﾉ .重臣のお歴々に申し上げたき儀が！！
|i: :/ ﾊ:.:.:＼ 「 ノ ィ:.:.:,'｀ヽ
|i:/ / }Λ:.ﾊ＞ .. ィ ':.:.:i ',
|i{ / / ',:.: ', ヽ / /.:.:/ }
{/ / ／ }:.:.:} ／ /:.:./ ,ﾍ
{/ ／ .ノ:.ノ三三三o}/ ノ }
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 『晋書』『江統伝』の言葉を借りれば、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 親しく敬っていた江統に、ここまで言われるのが司馬遹という人物だった。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .問題はこの上奏文に対する反応である
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 574 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:13:24.43 ID:yu6iSGrl0
-
!/ゝ_ イ ｀ :.､/ / / ! , ,
/ i ＼ / ,' / ; j!'; ∨
,:' ﾉ/ /' ' 〈 |/!イ_ ノ/ィ / i! ',
/ /ｲ i{ _! |｀`' _ -=ｧ '´〈 .j!ｲ l
' ,/,' | || Y i! 笊㍉x､'; ,イ`ｲ j!_ﾉ どうしたものでしょうか。
/ / {｀ヽ j.! i i! ﾊ_t'ソ'i x笊/|イ
{ ,{ {ﾆ≧'ヽ! ヽ':, ! (ｿ, | とはいえ、あの子の他に息子はいないわけで
‘, |':, ':,ﾆﾆﾆﾆ＼{|ヽ ' , _ ´ｲ {
ヽ l ‘, !≧s。／ﾆ!':, ､ ', ‘ ' イi i! '
r`＜ヽ_j }_.', }≧´ ‘,i!rvﾉ
／ ､ ､ ＼
,.'.／ .:/ ;小:.. ヽ:. :＼:.:.ヽ
. //:.:.:.:/.:./:. ./ i ヾ:.:.丶:. ...ヾ:ｰ'､
//,':.:... :.:厶:./- ヽ 弋:.‐＼:.:.:. 丶:＼
! |:l:j:.:.:´/ ｨ天t､ ｨ天女､-､:.. ﾍ､:.ヽ
! | :.!.:.:.:ﾊ´ち;;;j ち;;;;j !K }ヽ:.､.! ヽ!
ヽヾj:.ノ小 ｀ ' ´ ﾊイ: |｀ﾘ ノ
心中お察しします ､_ノｲ:..:.:ﾘ;:ゝ-‐っ ｰ- ｲ:.ｌ::|:. i |
／´/:.:／ ‐＜＞.､ _., .イ_.l:.:ｌ::|:. i |
／＿/∠ ｧ┐l !ﾉーｿﾉl ￣ ヽ､｣::|:. .:i:ﾊ
, ./´ ｀∨イしﾘ / ハ ／ ヽ￣｀ヽﾊ
／ |=＝＝=､∧/ ＞‐/{ヽ‐‐< l l ヽ r/７-､_
, ' / / / 7〃 {{ヾ〉＼ |／￣ | 厂し' / /┐
. / / / ／ {{. ＼ | | ,/＝(_/_/_,人
| / / イ o. {{ ＼| l/ 'ヾ､/
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 朝廷はこれを良い意見だと認めたと『晋書』『江統伝』は記している
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 575 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:14:29.57 ID:yu6iSGrl0
-
／ ／ ∧ ﾊ ＼ ＼ ヽ ＼ ｝Υ ／ )i
/ / , / / V ∧ ﾟ｡ '. ', ∨ }―＜ ／/
_/ / / / /＾＾＾＾＾^li i | ｉ | ∨.ﾊ＼ ＼＿_彡 /
. ／/ / / / ｉ |i | l | | | ∨ﾘ ﾟ _彡
. _／ イ .′.′.′ | |i | l |、 | | Vヽ |￣￣
. ￣ | : ｉ _ｉ i| | |i | l l l ｉ| | | } } |＼＿ノ
| ｉ| | | ｀トミ,_ _厶斗r匕｢| ｉ| | | 、､ﾉ /￣￣
| ｉ| | |〃⌒ヾ. /／〃⌒ヾl ﾘ ′ , |＼Ｖ
| ｉ| ヽ i圦 rしﾊ rしﾊ ﾉ/ / / ｜ノ＼
| ｉ| ｌ＼ 乂ソ 乂ソ / / /|: / ＼＿
| ｉ| |＼ヽ { / ／′/ |/l||
八 |＼ | 人 __ ／ィ' /／ ,ﾊ l||
＼ | ＼| `ﾄ ｰ｀ |ｲ' / ＼、
＼ | |l ＼ i| ｀ト __, ＜ _/ / ||
＿＿ ＿_抖へ､ 八 _｝ ／/ ∧_ ||
∨ ￣ﾏ´￣ /∧ ＞＜ } ／. ＜ |＞ 、￣￣＼
∨ ∨/ /∧ ＞､∠イ | ＞ 、 ＼
. ∨ ∨/ /∧ | | /￣￣￣￣/＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 一方、司馬遹はこれを受け入れなかったと『晋書』『愍懐太子伝』は記す。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 父親とは異なり、剛情な人物だった
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 576 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:17:11.18 ID:yu6iSGrl0
-
_...._
_,.-':::::::::::::｀ヽ、
,..-':::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
＿＿ ／:::::::::::::::::::::::::::::＼:::::::ﾍ
l:::::::::::::::::::￣::::::ー...／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾊ
ヽ::::::::::::::::::::::::::::／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;ｨ::ﾆ'::::l
ヽ:::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ ｀ヽ:::::::l
＼::::::::::::::::::::::＼::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:､ ';::::::|
,ﾝ､:::::::::::::::::::::｀:-..._:::::::::::::::::::::::/::::::＼ ';:::|
/ | |｀ﾄ ､_:::::::::::::::::::::｀:::ｰ-......__/::::::::::::::＼ヾl
l ﾄ ﾄ. ﾄ､ヽ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
｀ﾊ_|ヾ 弋弍f'ｰ､::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
'´く. 'ーｲ l j､7ァt､__:::::::::::::::::::::::::::::::::::l
rヽ ､ lー'-'ノ_ﾉ∠Lゝト弋ー-- :::＿:ﾉ
ﾍ ヽ--j..-＜}::::::::::::〈.｀ その司馬遹を快く思っていなかったのが、
,ﾚ-'⌒:､ ヽ:::::::::::ヽ- 、 .皇后賈南風に代表される賈氏の一党だった
,. -‐､ ヽﾆ.:::::;r‐ '´ l::::::::::::::::::::ﾍ
,r'::::.,.-' ｒ'´ ::::ヽ __'Jノヽ::::::::::::::::::ﾊ
/:::::/ | l::: ｀ ヽ､_ ヽ_,ｌ:::::::::::::::::::::l
. | :::| | lヽ､__,. ､ ';::::::::::::::::::::::::::::::l.
. | ｜ | |:::::::::::::::ヽ. l::::::::::::::::::::::::::::::|:ヽ
l. l ヽl. ..|::::／::::::::::´:::::::::::::::::::::::::::::::|::::l.
ヽ ヽ．__ ノ | ::|:'´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
｀ ｰ- 一 ﾍ |::::ｰ-､.._:::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::|ヽ
7ﾊ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::|:::ヽ
／::|::|:ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::|::::::ヽ
／::::::|:::|:::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::|:::::::::ヽ
／::::::::::{:::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::|:::::::::::｀
- 577 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:18:47.40 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９９年春 晋 首都 洛陽】
,.f.=ミ'ィ´:_:`:ィｱ¨:.‐..}.i
,.:': !'.;_:_;.:ィﾆア=マミﾆヌ､ヽ
/: : :,ゞ:ｨ=ア´: : ;ヽ:､｀マ_ｿ:.ヽﾟ.｡
,′.,ｲ. ,ｰ':./;ｨ:,' :|: !ﾏ.ﾟ｡ ､.`､: :ヽﾟ:｡
,: : /: :,:.':/:/:/: ;' :.i:.ﾉ ﾏ.:ﾟ｡:ヽ:‘，:.V:ﾟ｡
!: :f: :/:./;/;ｲ:.:/: :Ⅳ }:Ⅵ: :V:.ﾟ｡: Ⅳ:}
. |: :.Ⅳ_:/儿斗Ξミ､ j斗ｚｚト:ﾘ:/.j:/
.从: f´了ｲ叱禾ら'` 示r斥Ⅳノ .´
/:./:.人.r!:.:.ヽ夊ｚ;ﾘ 弋;j´∧:ﾟ｡ そういう次第なの
.,彡':.:/:.:./7!:代:.ゝ"´ ' .,': :}:.ﾘ
7:.:./:.:./:ｲ:lゝ､ヽ､ v::;ｧ .ィ:.;ノj/
!:.:,':.:.;ｲ:.:{:.:ﾄ､从´ .＞.．__.ィ:´ﾑ‘:，
.|:.:!:.:.λ:.:i:.:.ﾟ｡ヽ:ﾊ {L:_:l:.:.:.:ﾑ:‘，
Ⅵ:.:.:ﾟ;ﾟ｡:,!ィチｭ､:.ﾟ｡ｭf⌒ヾ二≧ｭ､.j_ / / ,.:' / / / ,| :. ､ ヽ
＼:.,.ィｆ三二二ﾕ!:}ﾆﾑ::ヽ:｀ﾏ二ニ=ﾑ | | / / / ' / ;': ! | ∨ !
,4三二二二二二二ﾑ::::ヽ::ン二ﾆ=ﾑ | | / / / | | | ! | }ﾊ | | | :
| | | ' '{ { | |__|__ {i. / /__!_{ﾊ i | !
ﾏ{ | | | | | |从{从ｲ∨､ /}/ }/ | ! } |
{! ｛ハ | | Ⅳi ﾘ ∨ / / / }/ / :.
ﾏ､ { 从 { ﾑ ､＿_,.. ∨ 、＿,. / / |
｀＼_ |从_从〉 ￣ , ￣ /,.ｲ/ :.
/ | T 、 u /イ} .
下賤の血筋はこれだから困りますね / { | ＞ v―っ ＜{ ∧ i
/ , ! /|＞ - ＜|ヽ j / i :.
/ } |／:{ ∧ ∧ |:､! { :. :.
/ _,..::| |:::::∧/､ {__ﾉ }_,.ｲ:::| |ヽ､ i ､
,:' r::::´::::::: | |::::{//≧､__,.ィ//|:::{ {::::::::｀ヽ､ ､
／ {::|:::::::::::: | |::::|/////{_}/// !:::| |:::::::::::::/:} ＼
晋 皇后 賈南風
- 578 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:21:32.40 ID:yu6iSGrl0
-
{ {/彡´／ ｀ヽ＞: : : ヾ,: :.ヽ
〉,イ__/: : : : : : : : : : ,: ヽ:｀ヽ:.ヾ: ヽ
〃 : ; : : : : :ri;ﾍ: :‘，ヽ: :.ﾑ: : ‘，:i: :‘，
′:./: : :./: : ! ﾏ.:..:!: ';: : :ﾑ: : '; : !: : :， .未だに謝淑妃が
.. {: : ;': :.:.;ｲ:..: :.{ ﾏ: :|;斗＝∧: :.}:..:} : : :， 後宮に置かれているのを根に持っているみたい。
. {: :.|: : :j斗≠ミ }.;ｲ: /,z=ュ}: /:ｲﾘ:.ヽ:.‘，
{: :.l: : :ﾄ;ﾉ V ヽ j/ }/f示ﾃｱﾚノV| }: ヽ:.‘:， それとも成都王の件かしら？
从 :ゝ λf示ﾃｧ ゝ-'´7: : ハﾉ:ヽ: :ヽ:ヽ
./:.:入:＼:ゝ弋ツ 厶イ: : :}: : ‘，:.ﾊヾ､ いずれにしても、
.／: :/: /:.7 ∧ ' /: : :λ}: : ﾄ､: :|.ﾉ:} .私が忙しい中を経書の講義に行ってあげたのに
-=ﾆイ:./:.l:.f: :l:.:j' :入 Lヽ ／厶イ:.リ: }: }:.!: : :.ﾘ
, ':/!: :!:从f´:Ⅵ:!:.ｌ:＞ｭ.､ __ イ: :/: : ノ: ﾉ: :j: :!: }:,／
. {:.:' !: :ﾏ:.入ﾞ.:Ⅵｪ=ﾆニｭ､ {=ｭ､´; イ: : /ノ:./´ // ＼ ＿______
ゝ`､ヽ:ｰ: : ;.イﾆニﾆﾆﾆﾆユｭ､_ .ﾏz≧x､/´j／ // ｡o＜〉‐ ´￣ ｀ヽ丶
｀ｰ-｀¨ﾞ,ｲ三f : : ｀ﾏﾆニﾆﾆニ=!⌒ヾﾆﾑ // ／ / ii ﾟ｡ ＼ヽ
,ｲﾆ三!: : ﾏニﾆﾆﾆニ!l:::ゝ:`＜ｭ､ .:/ :′ │ ii ﾟ｡ } ﾟ｡:｡
|| / / |､ ii .... }斗ﾘ､} い
|| 〃 |リ≧ｘぃ..../ィ圻ミ. . ..｝ i
|| |lｲ | 灯芥＼/ 乂ﾘ }... /| |
|{ 乂{ {...小, ゞ''´ ' __ 彡イリ....l
乂 Yゝトミ r } 彳 }..ﾟ:,...｡
ちょっと、おイタが過ぎるようですね .| } 个o｡.｀__´ イ./ ∧...ﾟ:, ﾟ｡
| | ..|. .j.r} r‐＜/ /_._ﾟ,__.ﾟ:,..ﾟ｡
}/ .| ../ｨ=ﾐvf___ ｉ | : .／ ＼..ﾟ｡
／. . |__〈: }ニ{{ﾆﾆ}:..| |: :.:′: . : }....ﾟ｡
／ ／. /: .／ゞイﾊツﾟ:_| ..{ : | : . :...∧.....ﾟo
. ／ ／. . .ｲ: / 〃 /: . | ..| : | : .-==ﾆ二{_,
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 賈南風にとって、義理の息子に当たる司馬遹はどういう存在なのか？
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 579 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:23:29.89 ID:yu6iSGrl0
-
/ / ,.. '´/ ｲ ヽ ｀ヽ、
,' / ,. '´ ,' /.! ',¨' ､ ヾヽ
i. l. ／ ,. ! i. l '. ヽ、 、 ヽ.＼
l. l. , ' / .l. l i ､ ヽ ヽ ヽ. ヽ
l. l / ./ .! !│ ! ! ヾ、 ﾍ ﾍ. ∨
! l. / ,' ! l. i l. i ﾍ i. i. ! ﾍ ∨
i. Y , i/! l ! ', i.! .!. ', 、 .! l !. '. ,
〉. i./ !.l !. ',. ', l i l! lヽ i. lヽ.l. l. !. '.. ,
,' ヽヽ .!/ ', ', ヽヽ i !_lﾍ l__ﾑ斗ヽj ヾ l !ヽ .! .! 何が気に入らないって……
i ∧ ﾏ ! i i lヽi.､ ヾ、 i / .! !¨l¨i ヽﾉ ,..ｲ !. l! ﾍ !. i
! ,' !ヽヽ l ! lヽ| ヾ,.ｲ ｀ l' ./´ .!/ ,..z=イ´ ! l i! .i. l.! ! .あのBBAが
l ! .! ﾍ ﾏ ',. l!i斗匕ヽ ＼. ! ' "´r'///,! .! i /l. i! .l!. '. 陛下を誘惑しなければ……
l.l ! i. !. ヽ!ヾ、z=ﾆ示"ヽ! 匁z ﾂ ,..ｨﾘ /j / .!/ヽ. !. '.
ヾ / .!. l. ! ! r'///i ｀"｢i´l.! ∨/／ .! ヽ , .私が男の子を
/ .ｨ .i.､! l. ＼ヽ 匁z ｿ ,.ｨ !.! .!l ,.'/' / .i! ! ヽ、 , .授かっていたでしょうに……
/ .ハ. i. l. l ､ ヽゝ ""´ .:! _,.. ィ´ ,.ｨ ／' i. ', ',
／´ ﾍヽl. l ､ .!ヽ ヽ、 ￣ ,. イ / ! ', ,
ヾ! l/i｀ヾ、_人. ｀ ＿,.. -‐っ ¨´／!j/ i ', ,
│i!{i /ｲ i. ヽ、 ｀ -‐ ¨ ／ !i ,'
l. !｀ヽ! .! | l ＞ ...,_ ,.ィ´ .!i. , ヽ
│| l. ! .i ¨ r-- ‐ '´ ,. -‐ ¨i! i ＼
// .! / l ,.. イi ,.ｨ'´ i! i! ヽ
// !' ! i.! | ./ .! i. iヽ、
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 彼女から見れば、旦那を寝取った女の息子である。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 司馬遹誕生の経緯からして、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 賈南風が謝玖と司馬遹に対して良い感情を抱くのは難しいと思われる。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 寝取った謝玖は男の子を儲け、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 自分は娘しか授からなかったのだから嫉妬深くもなるだろう
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 580 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:25:08.55 ID:yu6iSGrl0
-
/ / ,.. '´/ ｲ ヽ ｀ヽ、
,' / ,. '´ ,' /.! ',¨' ､ ヾヽ
i. l. ／ ,. ! i. l '. ヽ、 、 ヽ.＼
l. l. , ' / .l. l i ､ ヽ ヽ ヽ. ヽ
l. l / ./ .! !│ ! ! ヾ、 ﾍ ﾍ. ∨
! l. / ,' ! l. i l. i ﾍ i. i. ! ﾍ ∨
i. Y , i/! l ! ', i.! .!. ', 、 .! l !. '. ,
〉. i./ !.l !. ',. ', l i l! lヽ i. lヽ.l. l. !. '.. ,
,' ヽヽ .!/ ', ', ヽヽ i !_lﾍ l__ﾑ斗ヽj ヾ l !ヽ .! .!
i ∧ ﾏ ! i i lヽi.､ ヾ、 i / .! !¨l¨i ヽﾉ ,..ｲ !. l! ﾍ !. i あのDQNが
! ,' !ヽヽ l ! lヽ| ヾ,.ｲ ｀ l' ./´ .!/ ,..z=イ´ ! l i! .i. l.! ! 次の皇帝になったらどうなるか。
l ! .! ﾍ ﾏ ',. l!i斗匕ヽ ＼. ! ' "´r'///,! .! i /l. i! .l!. '.
l.l ! i. !. ヽ!ヾ、z=ﾆ示"ヽ! 匁z ﾂ ,..ｨﾘ /j / .!/ヽ. !. '. .亡くなったお母様は
ヾ / .!. l. ! ! r'///i ｀"｢i´l.! ∨/／ .! ヽ , 仲良くしろと言っていましたが……
/ .ｨ .i.､! l. ＼ヽ 匁z ｿ ,.ｨ !.! .!l ,.'/' / .i! ! ヽ、 ,
/ .ハ. i. l. l ､ ヽゝ ""´ .:! _,.. ィ´ ,.ｨ ／' i. ', ', .むりむりかたつむりですよ
／´ ﾍヽl. l ､ .!ヽ ヽ、 ￣ ,. イ / ! ', ,
ヾ! l/i｀ヾ、_人. ｀ ＿,.. -‐っ ¨´／!j/ i ', ,
│i!{i /ｲ i. ヽ、 ｀ -‐ ¨ ／ !i ,'
l. !｀ヽ! .! | l ＞ ...,_ ,.ィ´ .!i. , ヽ
│| l. ! .i ¨ r-- ‐ '´ ,. -‐ ¨i! i ＼
// .! / l ,.. イi ,.ｨ'´ i! i! ヽ
// !' ! i.! | ./ .! i. iヽ、
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ とはいえ、司馬遹は皇太子である。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 皇后様は齢四十を越え、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j もはや一発逆転は難しい状況だった。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ これで司馬遹が皇帝になれば、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ 彼女を初めとする賈氏一党がどうなるか分かったものではない
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 581 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:28:14.36 ID:yu6iSGrl0
-
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ それを危惧したのが、彼女の母親の郭槐だった
＼ヽ､ ＿ , イ!::/
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| ＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ＿ !＿＿＿___
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/ / .: : 〃 ￣: : : :..
i: : : :::＼::＼i../ / /.: : : : : : : : :. :. :.ヽ
/.: :.ｌ: : : : : : : : ＼.:.:',
, .:.:.:.|.:.:.|.:.ト.:トミ :＼|
从.:.:Τ从｜]厂］ :!⌒l
}人:.:{艾ｯｿ 艾ッ从.:.ﾉ
ゞ ､ / :}/:.l
|:.:ト ｀ｰ イ: :/ |:.|
どうも。 |:.:|____〕 ./.:∧ |:.|
|/ / ., .:./ 厂⌒,
まあ、元康九年の時点ではもう故人なのだけど .Ｆ 7芥ｰ/.:./＿//:::::::::',
.∧/ | | /.:./ ::::: {::::::::::::::',
{ / :::| |>=< ::::::: |:::::::::::::: ',
.〈| l ::: | | {::}::::::::::::|:::::::::::::::::}
/V:::::::V :V:::::::::::::{＿＿__ノ
./ }::::::::::::::::::::::::::::: /} {
/ 〈:::::::::::::::::::::::::::::/ .| |
/ /＼ ::::::::::::::::::: '{ .| |
晋 宜城君 郭槐
- 582 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:30:18.55 ID:yu6iSGrl0
-
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ 『晋書』『后妃伝』によれば、
＼ヽ､ ＿ , イ!::/ 郭槐は娘の賈南風に男子が無いのを心配していた
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| ＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ＿ !＿＿＿___
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/ /
i: : : :::＼::＼i../ /
‐=≦: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
ｰ==彡 : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
／: : : : : : : : ./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ∧
／ : : : : : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
〃: : : : : : : : :-‐{ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : i
{{: : : : : : : : : : :从: : :/!: :ﾄ､: : : :i: : : : : : : : : : : : : ＼: : :}
〃: : : : : :.:丐x.个/ :|: : !: :＞ｘ!: : : : : : : : : : : : : : : ＼i
{{ i: : : : : : 戈ﾝ :i/ :八: :|:.从:.∧: : : : : ∧: : : : : : : : : : ≧=‐
生まれたのが全員娘だったのよ。 八: : : : ,′ ノ 丐ミx ∧: : : : : ∧: : : : : : : : ＼
i从:.{ i 刄r歹》/ :＼: : /、:＼: : : : : : : : : ＞
こればかりはどうしようもないわね ∧ ー=彡 : : : : / }: : : ≧==-‐￣
/:.ヽ ゝ.、 ,ィ彡: : : : ,/ ノ: : : : .ｘ ´
/ : : ∧ 〃 ,/: : : :./入:{: : : :.x_,イ:ヽ
/: : : : : :｀ .‐―-- ／イ: : ::/ ／､￣ .{: : : : : : .
/: : : : : : / ／ i ./: : : :/／ .＼ ∧: : : : : ∧
/: : : : : : /／/ |/: : : :/ __＼∧: : : : : ∧
/: : : : : : //:.:/ /: : : :/ ／:.:.:.:.:.＼ : : : : : ∧
- 583 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:32:35.68 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９０年８月 晋 首都 洛陽】
,..:: : : : : : : : : : : :＼ : : : : : : ヽ : : : : : : : : : : :,
/: : : : : : : : i : : : : : : :ヽ: : : ヽ : : ＼: : :: : : : : : {
ｰ= イ: i: :i{: : : : :}､: : : : : : : :',: : : :} : : : : ミ=-: : :ヾ: :ミ=-
Ⅵ:.ﾊ: : ; ｰj=ミ:..: : :i: : :j: : : 八: :ヽ: : ＼_: : : :,::.i
}:.i: : :',: : / ＼: :j: : ﾊ: :/: : ヾ: : ::ミﾆ孑-: :i :|
j:.{ : : :Ⅵ{ ィ=ミ, Ⅳ∨ .}/:..:ｉ: : |ヾミ=-: : : : : }:j もうしょうがないから、
/ハ: :i: :.:iヾ ﾏx ヾﾘ / .|: :|: : |:､ヽ: : : -=ﾆ／> あなたが皇太子殿下の面倒を見てあげなさい
ヾ{＼{ } ヾ:i |: :|: : |::ｦ }: : : :‐={_//:ヽ
. ノ |: :|: : |´ ,ハ: : : :/ハ:i: :}∧
. ＼ |: :|: : |ィヾ: : : : :{ Vﾊ}: : :i∧
ヽ、ノ |: :|:..:ｉ| ヾハヘ V|: : :| :∧
|: ﾘ: :ｌ| ／ ,／ヽ|: : :|: |:∧
. ヽ ／ |:/: : ﾘ ／ |: : :|: |: :∧ ,, -- ,,
｀´ |': :.,ｲ./ |: : :|: |: i :∧ ／ ヾj
∠＿ ﾘ
／ ,ｨ⌒／＾＼⌒ヽ
∠＿ ／ : : :／: : : :＼: : :ヽ
／ /: : : :〃:!:|:ｉ : :ｉ|ヽヽ: :ハ
∠ ∥: : :∧ﾊ|!!ヽ: ﾉlﾊﾊﾄ: : : |
/ 乂| ｉ〈(( ))ｉ!乂ll(( ))リ ∧､
!ヾﾍ｀ﾞ´ ::::::::::::｀ﾞ´〃ｉ:|
∥＼ﾐ> /￣￣', ｨ彡'ヾ
/: : |: >､ ( ＿＿.) ノ|: ｉ : ゛､
/ : : ｉ: |::::::::r| |ｭ::::::::!: ｉ ＼ ＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } そこで娘に対して、司馬遹を敬い重んじるよう勧めた
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 584 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:33:02.81 ID:yu6iSGrl0
-
／ { ､
{ l| l{ |
/ / / l{ l| l{ | ハ
. | l| :/ ／ l{ l| l{ ＼ ∧ ＼ ＿ノ
. | l|/ イ { { ′ l{ |＼/__| :/ / ＜＿_
八 八 |＼{＼{＼/ 人 {＼ハV⌒jV / |{ ノ 殿下は日に日に御立派におなりになられますね。
＿ ／ ハ ＼{,ィ示芥勹八: / 示芥ﾐ勹「「( |{ ＜
／ }/{ノ{ﾑ乂しぅ汐 //}// 乂し汐' | |八 从 ⌒ミ=一 .私がもう少し若かったら、絶対に放っておきません
ー＜＿＿ノ}〈 :{ { ／) )////////////(￣| ∧{ ＼_＞
＿ノ}ハ :{ ／／///ー─一///// ﾉ 〉
从 ､ {_///{ }// ／ ／ﾄ
/ ＼＼ ⌒＼乂 ＿__ ノ / ／ l| ＼
＿＿＼＼ :､U ＿_ イ{ 〈 ∧ :, ＼ ＼ -／￣`＜ニニ⌒ヽ ﾉ ノ /＿
. /: ⌒＼: :.＼| |＼ ∧ ‘， / ＼ . ＼／／ '⌒＼ ＼ ＼}ヽ ／ ／⌒
/: : : : : : ＼: :.! ! ＼ / :. ∨￣￣ }＼} /￣￣ ＼ ＼ ＼ ∨} _／
/ / {ヽ|ヽ＼ ＼ ‐-⊥Ｌ L＿＿_
/ / | |＞＾＾ヽ＼ ＼ ＼＼ｰ┬ｒ┬― ´
／ / |＿ |/Тヽ}､ | ＼＼| |/
／イ |i 八 } 〃笊心 l |i＼ヽ
| 八 灯心 乂ソ/ |/ }/
|i| |＼ヽ乂ﾉ , ""// |｜
|八 |｛ ∧"" , ┐ / /|/
宜城君はまだまだお若いではありませんか ＼ |＼ 个o。 ー ｨ / 厂＞
/＼ /人|乂 Т / / /／ ＼
/ ／＿___／ / /|: / ／ ＼
. / ／／ `７ｰ-､/ ./ :|/ ／ ＼
| /／ 〃 ′/／{ '
| / __／ ／,l /´ ｛ ∧
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 司馬遹に対しては慈しみ可愛がった
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 585 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:34:40.94 ID:yu6iSGrl0
-
{ l| l{ |
/ / / l{ l| l{ | ハ
. | l| :/ ／ l{ l| l{ ＼ ∧ ＼ ＿ノ
. | l|/ イ { { ′ l{ |＼/__| :/ / ＜＿_ あらやだ。
八 八 |＼{＼{＼/ 人 {＼ハV⌒jV / |{ ノ
＿ ／ ハ ＼{,ィ示芥勹八: / 示芥ﾐ勹「「( |{ ＜ もう殿下は一人前の殿方におなりの御様子。
／ }/{ノ{ﾑ乂しぅ汐 //}// 乂し汐' | |八 从 ⌒ミ=一
ー＜＿＿ノ}〈 :{ { ／) )////////////(￣| ∧{ ＼_＞ .僭越ではございますが、
＿ノ}ハ :{ ／／///ー─一///// ﾉ 〉 私が殿下に相応しい妻女をお捜し致しましょうか？
从 ､ {_///{ }// ／ ／ﾄ
/ ＼＼ ⌒＼乂 ＿__ ノ / ／ l| ＼
＿＿＼＼ :､U ＿_ イ{ 〈 ∧ :, ＼ ＼ -／￣`＜ニニ⌒ヽ ﾉ ノ /＿
. /: ⌒＼: :.＼| |＼ ∧ ‘， / ＼ . ＼／／ '⌒＼ ＼ ＼}ヽ ／ ／⌒
/: : : : : : ＼: :.! ! ＼ / :. ∨￣￣ }＼} /￣￣ ＼ ＼ ＼ ∨} _／
/ / {ヽ|ヽ＼ ＼ ‐-⊥Ｌ L＿＿_
/ / | |＞＾＾ヽ＼ ＼ ＼＼ｰ┬ｒ┬― ´
／ / |＿ |/Тヽ}､ | ＼＼| |/
／イ |i 八 } 〃笊心 l |i＼ヽ
| 八 灯心 乂ソ/ |/ }/
|i| |＼ヽ乂ﾉ , ""// |｜
是非。 |八 |｛ ∧"" , ┐ / /|/
＼ |＼ 个o。 ー ｨ / 厂＞
宜城君には日頃からお世話になりっぱなしで…… /＼ /人|乂 Т / / /／ ＼
/ ／＿___／ / /|: / ／ ＼
. / ／／ `７ｰ-､/ ./ :|/ ／ ＼
| /／ 〃 ′/／{ '
| / __／ ／,l /´ ｛ ∧
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } なお、この両者の関係は、後に司馬遹本人も言及している
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 586 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:36:22.07 ID:yu6iSGrl0
-
: : : : : : : :|: : : :ｉ: : : : :| :| |:_: |: : : : :j : : |
: -i‐=┼‐|: : : :ｌ: : : : :| :|‐V┼―:ｧ': : :i:|
ｉ: :|: : :}i: l:|ハ: :|: : : : :| :| ,Ⅵ: : /: i: : :ﾘ
|: :|: :Ⅵ弌ミ Ⅵ＼: : :|ヾ〃 ,}≠ミx}: :/:i
|: :|: 爪亦ﾊ ＼{ 爪亦ﾊ }}/: :|
|: :|/弋圭ツ 弋圭ツ /|: : !
|: :|. ゞ==彡' ゞ==彡' |: : :
|: :| j: |: :i :
ハ! /|: :| :
: 人 /: j: :| :
: :|: |ヽ 丶 ―=ｧ ｲ : ; : ::
: :|: |:::::::..... ￣ ....:::::::|: /: : j::i
: :|: | :::::::::＞ ...＜ |/: : :/. !
: :|: |＼ :::::::::::=‐':::::::::::: /|: : :/|: :|
: :|: |⌒＼ :::::::::::::::: ／/: |: :/ .|: :|
,.-‐'',ﾆﾆ､¨¨,.ﾆﾆ､''‐- _
／:.:.:.::.(.こﾆr=ｭ=ﾆﾌ.):.:..:.:.:`､
. ,/:.:.:.:.:.:.:.;'くアr.:､.r.｀ﾏﾝ::.:ヾ.:.:.:.:.',
{:.:.:.:.:.:.:.:.{从j.:{:.lM|:.:.}.:j.:.':,:..ヽ:.:.:.:}
j;从.:ハ.:.{.＞ｘ､j }:.:.lx＜ }:.:.ﾊ!:.人
|:./.:.:.ﾄ､j ◯三 j;/◯ Y.}: : :ﾉV}:.:ヽ
./:∧.:.:ゝ .三三三三 ムイ:|勹.:.}.:.ヽ
〃|:.::}:.:八__ △. ノ:./:.|,ノ:./:.:.}:.:)
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } そして、賈謐が司馬遹を敬わない様子を見せると、これを責めたという
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 587 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:39:00.45 ID:yu6iSGrl0
-
ｰ==彡' : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ : : : : : ヽ
/: : :/ : : : : :i: : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ : : : : : :.、
. /: : :/: : : : : :.j: : : : : : : :入: : : : : : : : : : 〉: :i: : : ﾊ
/: : :〈: : : : : : :ﾊ: : : : : : ; i―ヾ-: :i : i: : :/: : :|: : : : }
./: : : : : : : : ; V―ﾏ {: : : :i:.{ ＼j: ﾘ : /: : :.:j: : ヽミ=-
; : : : : : : : : :iﾊ{ j/ヾ: : {ヾ ,ィ====x }/i:}: : : : : ヽ: :＼
{: :i{: :.i: : : : :{,ｨ ｰ=ミ ＼ 〃 f::::::Cヾ; ﾘ: /:i: : : : ＼⌒
ヾ:ﾊ: :{: : :i : {{ ｆ::::C 込:ツ ﾉ/j:/: :|:ヾ: ミ=-ヽ あなたの娘を皇太子殿下に嫁がせましょう
.. Ⅵ＼{ﾊ.ヾ 込ツ /j:.:..|: i:/
ノi: ﾑ .:j ; : :l :|>,
|: :ｉ:.. ,.:ｉ: : : :|_ｦ
|: :| ::.. ｰ= ´ ,.ｲ/|: : : :|: ＼
|: :| : ｉ个 ／ :| |: : : :|: : :.:＼ ﾉ::( <::::::》＿ ＿＿ 》丿:::} 《::::ヽ
|: :| : ｌ::| ＞x __, |)）!: : :.:|: : : : : :＼ 《;;:::ゝ,,ﾊ＞''-:.:.:.:.´￣｀丶｀ヽ《:::::::ノィヘ;;ノ
|: :| : |::|=彡': :.:j ／ 八: : : {: : : : : : : :＼ r､》:::::ﾚ':.:.:.:.／/:.:.:.:.｀ヽ:.:.:.:.＼:ヾ;;;《:.:.:.:.:.|
ヾУ:.:.:.:./:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.:.:ヽヽ-l.:.:.:.:.|
/ :.:.:.:.:.ｉ:.:.:/ｉ:.:.:.:|､:.:.:.:.:.ヽ :.:. ﾊﾉﾉl.:.:.:.:.|
,':.:.:ｲ:.:.:.|:∥ |:.:.:.:| ＼＼:.ﾊ:.:.:.:.:.',:.:|:.:ｉ:.:.|
ｉ:.ｉ:.:|:.:.:.:ﾚ!＼l|:.:.:.!／ ＼ﾄ､}.:.:.:.:.:.l:.|:.:|:.:.|
|八:',:.:.:.ｉrｧ=, ﾄ:.:.l ンｭｚ=､ l.:.:. /ﾘ:.|:.:!:.:.|
! ヽ＼:', Vﾘ ｀ヾ ﾋ:.ﾘ /ﾉノ:ハ:.:ｲ∥: |
いやいやいやいや .|｀:.:トゝ , |／lノ／|:.:.:.:.:|
|.:ｉ.:.ﾞ､ ､ l .:.:l |:.:.:.:.:|
|.:|ﾊ:.:.＞ ,,＿ r＜ﾉl:.∥ |:.:.|.:.:ｉ
!.:.:.:ﾄ､! ／/::::::::::/ハノ l.:.:.!.:.:|
∥:.:.:l /､/＼,,／〈::ハ ,' :.:.|.:.:ｉ
晋 韓寿の妻 賈午
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 挙句、孫娘を司馬遹に嫁がせようと言い出した。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } この孫娘は、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 韓寿と賈午の娘で賈謐の妹に当たる。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ しかし、賈午らの反対で頓挫したと『晋書』『愍懐太子伝』は記す
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 588 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:39:40.89 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９６年頃 晋 首都 洛陽】
(二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
//＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
//＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽ
二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ヽヽヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ二二ヽ
//＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
//＿/__//＿/__//＿/__//＿| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽ
○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○===
| |││││││││││││││││|| 郭 ||
| |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .||
| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .||
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| |││││││││││││││││||.槐..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＼／＼／＼／＼／＼／＼| |││││││││││││││││|| .||＼／＼／＼／＼／＼／＼／
／＼／＼／＼／＼／＼／| |││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､ .元康六年。
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ .郭槐の死の間際には、
＼ヽ､ ＿ , イ!::/ 賈南風が十余日の間に渡って側にあり、司馬遹は連日見舞いに訪れた。
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| .＼ 両者にとって、郭槐が重要な存在だった事が分かる
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
i: : : :: : : : :|<Ｖ>| : : : !
- 589 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:40:55.18 ID:yu6iSGrl0
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: : : :ハ: : : : : : : : : :‐=/＝=≧x:､ : : : : : : : : : : : ',: : : : :.
: : :/| V: : : : : : : : : :;' ﾔ: : : : : : : : : : : : i: : : : : :.、
: : : :| '; : : : : : ｉ: : : i i!: : : :/: : : : : : : :j: : : : : : ',
: : : :| i: : : : : :{:.: :.:| |: : :/: i: : :/: : : ; : : : : ::{: :i
: : : :| }i: ﾊ : : |ヾ: :| ,ィ77ﾆ==}: :/／|: :/ : : /: : : : : : i: :ヾ
: : : :| ﾘ/ハ: :.| ＼斗'" ,ｨi圭j:/x ヾ|: ﾊ: :./: :.:/::＼:人_: :ミﾆ=-'
: : ﾊ:! / ヾ:{ fi圭圭圭}}: {/ ∨: : /: i: : :ヽ:iヾ辷彡′
: / ヾ ＼ {{圭圭圭ﾘ 》 /}/: : Ⅳ: : : : :ヾ乂_ 南風。
/ ､込圭圭ﾂ 〃 //|: : : |:|ﾑ:_: : : ::ﾘ
/:.:|: : : |:|:{:ツヽ: :{ 皇太子殿下を何よりも大切にしなさい。
.::::i /: : |: : : |:|::', ＼
:::j /{: : :|: : : |:|: :', それと午と趙粲は、
,.:: |:.:.::|: : : |:|: : ', あなたのためにならないから、
ﾉ=イ: : |: : : |:|: : ::', 私の死んだ後、二人に耳を貸さないように。
ﾑ ゞﾆ 二ｱ ／{: ;彡': :|: : : |:ｌ: : : :',
: /ヽ ..: /:/{爪: :ｌ: : : |:ｌ: : : : ', 私の言葉をよく覚えておきなさい
/: :.:ﾊ丶 ..:: {/ .|:ｉ:ﾊ::ｌ: : : |:ｌ : : : : ',
: : / }i::::::::＞ ,...::::: | |:|:ハ:ｌ: : ::| ｉ: : : : : ',
: / _jﾊ:::::::::::::::::::ｰ='::::::::::: |⌒|:|ｉ: :ﾑｌ: : :|: i : : : : ::',
//ヾ//} :::::::::::::::::: |77｀ヾ: }:㍉､:|: :, : : : : : ',
/ V/ ::::::::: ヾ `＜: ::|: :',: : : : : : ',
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ 郭槐は臨終の際、娘の手を取って遺言を残した。
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } ここで登場する午と趙粲とは、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 賈午と司馬炎の妃の一人で賈南風と仲が良かった趙粲の事を指す。
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/ 『晋書』『后妃伝』は、
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/ この二人が姦謀を為したと記している
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 590 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:41:48.16 ID:yu6iSGrl0
-
／ : : :.: : /: : : : ＼＼ : : ＼ } i
/ : : :. /: : i i ヽ : : ､ ＼ i. |
/ : : i.: : | : :i l : : ヽ ヽ | .i
/ / i: : i. : : i i : : ヽ i ＼. | .|
/ / : : / 从 l l i i l. `; | .i
,' j .: : : / i l| : : } l | i l 卜、 l |...i
i /i ;: : : l .i|. |'､ i.{ : :: : /i i. 卜 l. : : i| i ヽ | |...l
{ i | :. | | i i l | {. | i : :: : / } 人 iハ |. : : |i { i | i i
| |. l |l | |.{. i.{l | i l ＼ : :: : / / ./|／i i i .} : : 八 ヽ| | i i
. l.{ i |.} ( | |l ゞ＼i ∨ ＼: :: :./ /／. )/ l/ / /.| ＼i}. i i l
. {l, l | i ヽ .{ |ヾ,三三三三′. ＼/ `'三三三三'" i / ／ / } |ﾚ' / /
＼ {l. ＼ ＼ ＼i ) ) ( ).ﾉ∠／ /} / / /
. / `. ＼ ＼_＼ ( ( ). )/ / ／ i/ ∧_ ／／
/. /. ) ＼(＼_＞ ) ( ＿,ｨ' / ／ / ＼ ＼＼ ／／
. / / /ヽ. 八 ( ( ) ｀ー≠／ / ＼ ＼二二／
/ / / i ヽゝ ) ) _＿＿＿＿, ( ( / i /. ＼
. / / / i i i ` ， ／ i i ＼
/ ／ ／＼ l i | ` ',ｰ-- __ - ,一 '. l i .i ＼
./／ /｀ ` ‐- ，:: ﾍ i ／(卜、 ／ゝ、 .l i .i ／＼、__ ＼
／. / :::::::::::::: : ＼ i |一':::::::::::: : ＼ ／::::::::::: ＼ l /／:: _，一':: ヽ
/:::::::::::::::::::::::::::::: { | i:::::::::::: : ／｀ ´＼::::::::::::: /ｰ | /:: 一'::::::::::: ::::::::i
└，:::::::::::::::::::::::: /i | ヽ::: : ／＼ ／＼::: : / l / ヽ:: :::::::::::::::::::::: l )
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } しかし、賈南風はこれに従わず、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j ついに天下を専制し、内外に威を示したと『晋書』『后妃伝』は記す
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 591 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:44:10.40 ID:yu6iSGrl0
-
＿ _
, (.こ≧r=ｭ≦.):､
／:.くア´: : : : :ﾏﾇ:.: :，
/: :/: : : : : :rハ:.ﾏ:.ヾ:.: :，
.': : {: ;人/／ﾉ V｀ヽ寸: :，
!;' : Ⅳ. ● ● j: :.ﾘ
. j:ｌ:.:（|:ﾑ | | ､_,､_,.| |厶ｲl
..从:..:.l:入 l｜（_.ノ | |ﾉ :从
/:小ヽ: :.:介: . __, イ_:./: !:} ＿__
´ .入:{,イ三三ﾑｒ=vｲﾆ=x/;ﾉ 〃⌒ヾY
/`マﾆﾆア::i:}::ﾏﾆﾆ} ヽ 斗‐､ ＿
./ r .ﾏﾆﾑ::::ﾘ:::j}ﾆﾆi} .ﾊ ＞''´ ｀｀｀'''" ヽ
／ ／/ ｀ヽ ヽ
/ / ,′ Y ヽ
/ { l '，
,′ l | }! ﾄ '，
. , | / |从!
/ │ / |!
_/ | / |!
＿ .斗＜i/ |!
くi:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ:/ |=- _
`''＜i:i:i:ｉ:/ / !i:i:i:ｉ:i:=- _
. 寸/ / ,'i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:≧x、
＞/ / {i:i:i心､＾'''……''^
. {i:ｉ/ / / /. |i:i:i:i:i:i:ヽ
. {i/ ／ / / /. |i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ}
/.／ / / / |i:i:i:i:i:i:i:i}
／ / / /. |i:i:i:i:ｉ:ｉ/
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 郭槐の死によって、司馬遹と賈氏一党の間に軋轢が目立ち始める
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 592 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:45:18.41 ID:yu6iSGrl0
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＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::f ＼::::::::}
| 子供の喧嘩が国を傾ける |:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:､::::::::::ﾍ
| |::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
＼::::| |:::::::::ィ !{ ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞｿ ゞｿ//
| | ＞:´|､ - ,|`:＜ ただ、実態は皇后の威を借る賈謐と、
| | |::::::::| ＞ イ |::::::::| 剛情で素行の定まらない司馬遹の諍いである。
| | ＞-､＼! !／::,-＜
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､ それを象徴する逸話が残っている
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
| | ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
| ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽﾆj } ＼:／ ＼ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |Ｖ }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:＼ ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::／ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 593 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:47:20.02 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９９年１月 晋 首都 洛陽】
s｡:::::≧s｡≧s｡::::::::ミs｡:::ﾐs｡ ＼
弋ー‐弌ナ__≧s｡:::::::ﾐs｡::ﾐs｡｀丶､
|ｰr‐弌弋 ｀ヽ∟」::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡ ≧=- ..,,＿
≧s｡_,| |￣~|トミﾉ::≧s｡:::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡＿＿__ノ
. l |￣￣￣||￣弌____ノ≧s｡::::::::::ﾐs｡:ﾐis｡
s｡__l |＿＿＿ト 凵￣7＾弌_ﾉ-ﾐs｡:::::::ﾐs｡:ﾐs｡
|￣::::::|≧s｡￣ ≧s弌_ノ|＾YTーt r'≧s｡::::ﾐs｡:ﾐs｡
| ::::|──≧s｡ ｀｀rr─ゝ‐r'YY＾灯二ア:::ミs｡ﾐs｡
| ::::|＿＿＿＿＿≧s｡ ||＿＿__ト弌_ﾉﾉ弋弋ナs｡ミs｡::ミs｡ｰ- .,_
|＿___,|-=ﾆ￣￣≧o｡|: ::::::|≧s｡ ｀弌─‐r'´≧z{＾Yミs｡:::ミs｡ ｀`¨ア .i
|: ／) | ｀`'''＜＿|: ::::::|＿＿__≧s｡::|─‐┘ミ凵弋ﾅﾅ≧ｧｧ::::::＼／ rz≦≧zｭ
|::(_ソ | .|:::||＿__|≧s｡___::,| :::|三≧s｡ |＿__ﾄ､二二「l＾＾＾ 弌竺竺竺テ
|弋 : (| lﾏﾆT.=┐ .|:::||弋) |. ￣|::|≧| .::|______,|~~ﾞ|≧s｡,_|＿_|//ﾞミs｡ ,|:|i:口i:|:|､
|＼):::ｉ| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::||＼( |‐ｭ .|::|三|￣ﾞ|::|‐||^|,,,,,,|//丁:ﾞ|777777777ミihs｡.,_ 弌ZZZZZＺテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|７ﾐ |,,,,|///////////ミs｡＾㍉｡.,_ __|i:i口i:i|＿
|从_)(:| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::|l从ﾉ:|_|| |::|／|:::: :|::|ｰﾄ::|::::::| l＾^|::::|.ＴTｰ‐TTｰｰTTT≧:.ﾌ7ァｧx＿_,,..｡o≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧o｡..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ｰ弌テテミis｡ーーrrーーrrｰｰrrｰｰｰrrｰァ
|-=ミ､|───---|:::||⌒ｰ|／( (ﾟ_rｿ:::: |::|;|二|::::::|ﾆﾆ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ﾉ777777777777777777777ァｧs｡..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|､___ﾚ{ / (＾ヽ: :: |::|;;|ﾆ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ﾆﾌﾏY|_|‐ァ'ｰｰ |ﾆﾆﾆニ|ｰｰ弌ナｰｰｰｰｰ弌ナｰｰ弌ﾅｰ弌テ彡
|ｰ=彡|-----------|＿弋乂＿ゝ__ﾉ‐:ｉ|┴‐.┴::┴'‐┴┤弋ﾅ＿__弋ﾅ| .:|:| | |::|.|.|──||______rzzzｭ_,||──‐||─‐|:|
二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i|￣￣￣￣￣＿二二ﾆ='=========┴┴=ﾆｺ＿＿||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||＿＿|「fis｡.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{￣￣￣￣￣ ｀'ミ||||||「∩
二二二二ﾆﾆ==── ￣￣￣￣￣ ｀'ミ|||凵
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/ 『晋書』『成都王穎伝』に曰く。
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ
＼ヽ､ ＿ , イ!::/ 恐らく元康九年の初めの出来事と思われる
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
- 594 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:48:26.40 ID:yu6iSGrl0
-
,.f.=ミ'ィ´:_:`:ィｱ¨:.‐..}.i
,.:': !'.;_:_;.:ィﾆア=マミﾆヌ､ヽ
/: : :,ゞ:ｨ=ア´: : ;ヽ:､｀マ_ｿ:.ヽﾟ.｡
,′.,ｲ. ,ｰ':./;ｨ:,' :|: !ﾏ.ﾟ｡ ､.`､: :ヽﾟ:｡
,: : /: :,:.':/:/:/: ;' :.i:.ﾉ ﾏ.:ﾟ｡:ヽ:‘，:.V:ﾟ｡
!: :f: :/:./;/;ｲ:.:/: :Ⅳ }:Ⅵ: :V:.ﾟ｡: Ⅳ:}
. |: :.Ⅳ_:/儿斗Ξミ､ j斗ｚｚト:ﾘ:/.j:/ .太子。
.从: f´了ｲ叱禾ら'` 示r斥Ⅳノ .´
/:./:.人.r!:.:.ヽ夊ｚ;ﾘ 弋;j´∧:ﾟ｡ 博で遊びましょう。
.,彡':.:/:.:./7!:代:.ゝ"´ ' .,': :}:.ﾘ
7:.:./:.:./:ｲ:lゝ､ヽ､ v::;ｧ .ィ:.;ノj/ .ちょうど成都王殿下もいらっしゃるし
!:.:,':.:.;ｲ:.:{:.:ﾄ､从´ .＞.．__.ィ:´ﾑ‘:，
.|:.:!:.:.λ:.:i:.:.ﾟ｡ヽ:ﾊ {L:_:l:.:.:.:ﾑ:‘，
Ⅵ:.:.:ﾟ;ﾟ｡:,!ィチｭ､:.ﾟ｡ｭf⌒ヾ二≧ｭ､.j_
＼:.,.ィｆ三二二ﾕ!:}ﾆﾑ::ヽ:｀ﾏ二ニ=ﾑ ／ ,ヘ ヽ /′ ＼ ＼ヽ
,4三二二二二二二ﾑ::::ヽ::ン二ﾆ=ﾑ ,ｲ /'´ ﾊ ﾊ. ＼ ＼ー‐ｧ
/ / / {､､{,,}!. | ヽ~
. ,ｲ . / / ｌ ｌ{ | | │. │', ､∨
. -=彳/ / | | | .从 | | | | | ｌ ',∨
. /. ,' | ､-‐==ミ |/ィ'''''¨¨" } ｌ . } }
|,| | | |八ｨ''笊㍉ ､ ｨf笊灯 ﾊ. | Ⅳ
よろしい。 ',| | V. ﾊ Ｖｿ Vｿ }ﾊ/ | ﾊ.|
. ﾍ. |ﾍ } ﾍ｀" , "´ｲ, ﾚ'{
受けて立とうじゃない ﾍ| }. |l ヽ、 ､ , ,ｲ /|| {
/ }l ﾍ V )ｈ､ _ イ {/ /. |!. ',
/ l } ﾍ. Vﾊ /ｲ＜_ | i ∨ /
/ ｧ''´￣｀ヽ',´} /ｲ |: :.l:l}`''＜∨
/ ,' ／ ヽ., /／|: :|: : |/: : : : : :Y
/ l,ｨ心'ﾞ ´ |: :|: : :〉.: : : : : :,'＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 司馬遹と賈謐が博で遊ぶ機会があった
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 595 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:49:22.36 ID:yu6iSGrl0
-
＼／／ '⌒＼ ＼ ＼}ヽ ／ ／⌒
/￣￣ ＼ ＼ ＼ ∨} _／
/ / {ヽ|ヽ＼ ＼ ‐-⊥Ｌ L＿＿_
/ / | |＞＾＾ヽ＼ ＼ ＼＼ｰ┬ｒ┬― ´
／ / |＿ |/Тヽ}､ | ＼＼| |/
／イ |i 八 } 〃笊心 l |i＼ヽ 成都王。
| 八 灯心 乂ソ/ |/ }/
|i| |＼ヽ乂ﾉ , ""// |｜ 一緒に遊びましょう
|八 |｛ ∧"" , ┐ / /|/
＼ |＼ 个o。 ー ｨ / 厂＞
/＼ /人|乂 Т / / /／ ＼
/ ／＿___／ / /|: / ／ ＼
. / ／／ `７ｰ-､/ ./ :|/ ／ ＼ /
| /／ 〃 ′/／{ ' , / l ‘,
l l l l
ｌ ｌ l l l ' l
' ｌ ┼-l ､lﾊ r、 | lvヽ＿jl / ヽ
/ ∨从VV大| ＼/l/￣ l/ l ヽ
'/ ハ| t==ミ t==ミ/j/ 从 l
いいわよ lハ lゝ_‘, /ノ /l /lj
‘, ヽﾊ ｌ ゝ f 7 ノ /／,ｲ /
＼l {ヽﾉ 〉＞ ＿_ ＜lノl/}_／ }/
_＞＜/7:::::::「:o:::l::::::l＞＜＿
'::::l/////:::::::::}::::::::|::::::ヽ////l::::ヽ
/:::::::￣:::::::::::::::::|::::::::|::::::::::::::::￣::::::::l
晋 成都王 司馬穎
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ この場には成都王司馬穎も居合わせた。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j なお、ここでいう博とは、双六の事を指している
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 596 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:51:34.92 ID:yu6iSGrl0
-
. ," ,, .: .:.／´:.:〃.': : : : : : : : :. :. :. :. : : : : : : : :ヽ
|: "' .〃 : : / /: : : : : : : : :r､: ｨ:､: : : : :.ヽ, ' ''" ﾟ.，
{: : :. :./: :, '/〈_/ " '' . :' ,,j:"'.{＾''＾ ﾍ ' ''" .ﾟ，: : : : ﾟ，
l: : : 厶ｧ: :': : : : :.i: : : j: :.{.: :.{ ﾞ : :.ﾄ: : : :，: : : i:.}
,i: : : :./: : l: : j : : i: :. :.i: : |: : ﾞ. }: ハ:_;. :，: : :.|ｿ
/:}: :_彡ｧ: :l: : j : _:ﾄ､: :.ﾄ:..:|＼: ヽ ノ:ィ'´}: :j∧: ﾊﾉ
＼ ／: :}:´ : : {: : }i: :.|: : :｢㍉:｣_: j ヽ.:{ rｨﾁｆjﾄxﾊ:.ハ_V '′
` ー--‐=彡: : 人､: : :入:ハ: ト: :lrfﾁ示ミｰ' '′ ﾞ弋ツ'ﾞ'ん: :.｀⌒ヽ
､ ｀ﾞ ア: : :／:/: : ／: : :./:Ⅵ: ﾞ， 辷ゾ , "´ ﾘ: :j: : :} )
. ＼｀:¨´: : : :´: :./:._彡:. :.／: : : : : ﾊ " ´ ` _彡: ｲ:_:ノ
` ｰｧ:. .:.r=7:/: :⌒:彡ｸ: : : : ノ ﾉ _, ｨ: : : : :入
... _ _彡ｧ' ⌒ ヾ{: : : : : :/≧ﾆﾆム丶､ '"⌒ ,.イ:.ハ: : : :.Ν
/ .ﾊ: : : : ,ﾆﾆﾆﾆﾆニﾋｘ ≧s...＿ .イﾆ７リ ﾉ:/:.乂
. / ／..ﾌ:/ ＼: : :{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧zrイﾞ⌒㍉jﾆ7_彡 イ ―＼／.:.:―.:.|〈.:/:. / :' ∧ ＼ ＼ ＞
... ／／.. ..´ノ ):ノ 寸ﾆﾆﾆﾆ二二ﾑ{:::r::::(_)::7ﾆ' y ＿ノ.:.:.: '.:.:.:.人.:'::. / ｉ | |＼{ノ＼ `､ ＼
⌒＞.:.:./.:.:／.: i {::::::. | | |''" ヽ `､ 〈⌒
⌒¨¨７.:./ ' ://::.::::::. ,' | | { ∨ :. .
::::{ {// ∧.:.:.:. /|:. |:. | :､ / _:. ;. ｉ
ﾍ┐: // 〉::::,'.::| :. |::::.八 :.{＼ 〃^Y :. ｉ:. .:|
〈 ﾉ＼// / ∨ .:.| :. {￣ヽ ＼＿ ﾉ /Vﾘ V.:|:: .:|
{ // // ､:.| :. ィﾁ芥¨＼ ー' }.:|::. ,
ｉ ‘ // // -‐| :.∧ ゞ乂リ ＼ 〉 , : .: /.:/
| // , ∠ _/ 八 ::{::∧ 廴⌒´ ＿_ ｨ /.:/ /.:/
| ,:/}"／ //＼ :::::.､ <⌒ {:::::::::{ ｲﾊ .:/.:/
|// ／ ＿ヽ ｉ ; ＼::::＼ ≧=- 二/ミ .:.:./
. ／／―― ''" ﾊ| | / ＼ ＼ ∨:/
／／| ,. -――=彡∧ ／ ,､丶` ￣￣ ｀ヽ }/
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 博を始めてしばらくすると、
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 司馬遹と賈謐は進む道を巡って争った
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 597 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:53:40.23 ID:yu6iSGrl0
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. /: : : : : : : :.ィア／／.: : : : : : : : :. :. :.＼ j:.:丶
. ," ,, .: .:.／´:.:〃.': : : : : : : : :. :. :. :. : : : : : : : :ヽ
|: "' .〃 : : / /: : : : : : : : :r､: ｨ:､: : : : :.ヽ, ' ''" ﾟ.，
{: : :. :./: :, '/〈_/ " '' . :' ,,j:"'.{＾''＾ ﾍ ' ''" .ﾟ，: : : : ﾟ，
l: : : 厶ｧ: :': : : : :.i: : : j: :.{.: :.{ ﾞ : :.ﾄ: : : :，: : : i:.}
,i: : : :./: : l: : j : : i: :. :.i: : |: : ﾞ. }: ハ:_;. :，: : :.|ｿ
/:}: :_彡ｧ: :l: : j : _:ﾄ､: :.ﾄ:..:|＼: ヽ ノ:ィ'´}: :j∧: ﾊﾉ
＼ ／: :}:´ : : {: : }i: :.|: : :｢㍉:｣_: j ヽ.:{ rｨﾁｆjﾄxﾊ:.ハ_V '′
` ー--‐=彡: : 人､: : :入:ハ: ト: :lrfﾁ示ミｰ' '′ ﾞ弋ツ'ﾞ'ん: :.｀⌒ヽ
､ ｀ﾞ ア: : :／:/: : ／: : :./:Ⅵ: ﾞ， 辷ゾ , "´,, ﾘ: :j: : :} )
. ＼｀:¨´: : : :´: :./:._彡:. :.／: : : : : ﾊ " ´ ` '"_彡: ｲ:_:ノ
` ｰｧ:. .:.r=7:/: :⌒:彡ｸ: : : : ノ ﾉ'"'" _ ,ｨ: : : : :入
... _ _彡ｧ' ⌒ ヾ{: : : : : :/≧ﾆﾆム丶､ (=‐_ ｫ ,.イ:.ハ: : : :.Ν
/ .ﾊ: : : : ,ﾆﾆﾆﾆﾆニﾋｘ ≧s...＿ .イﾆ７リ ﾉ:/:.乂
. / ／..ﾌ:/ ＼: : :{ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ≧zrイﾞ⌒㍉jﾆ7_彡 イヽ
... ／／.. ..´ノ ):ノ 寸ﾆﾆﾆﾆ二二ﾑ{:::r::::(_)::7ﾆ' y':´ ‘， / /: : : : : : : : : : : : : : ヽ: :
r≦´. . . ' ´ /´r､ ﾏﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ７:::ﾉ:::::::::::jニ .ﾊ:. } : :' : : : : : : : : : : : : : : : : ': i
| l: :|: : : :│: : : : : : : :| : : l:|
ﾉ: : :| | : : :| : : : : | : : :| : : lﾊ
/:/ : :| ト|､八{: : :从イ八 : : ':ﾊ
,: :{ : : 笊弋)ﾅ ⌒弋)ﾅ笊| : : ｝ :
|: ﾊ: :.:トﾑ. 厶|:.: :ﾊ: :|
賈謐 |人:＼|: :个: ._ ^ _. :个: |／ ﾉ|ﾉ
＼|＼厂V|,二.厂V|／|／
,ｨｆ＞Y ≧.j!::;'..`ﾒ､
/ヽ|!......{/∧∨..........∧
/ }........〈ｲ! |ヽ〉...../ ∨
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } これを見ていた成都王
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 598 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:54:26.39 ID:yu6iSGrl0
-
_ _
-'"￣ ｀丶、 _／
／ } l′ 丶
) ﾚ ┛┗ ＿＿ } { /
〈 _,,..--- _} ┓┏ _. : : : : : : : : : : : : : : : . . _ / V-─ ￣ ､}
Y´ | l ..-'": : : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼ ' | {
: :. ,. ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : 丶 / | {
{ } : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :', : : : : : : : :. | , -'}
{_ ／ } } ': : : :/: : :/ : : / : : : : : : : : : : ',: : : ', : : : : :. ,' |｀`'～-‐' 〉
l'～ﾆﾆ～' ノ :. ': , : : : : : ': : : :': : : : : : : : : : : : ',: : : ', : : : : :. ' ＼ , -'"
＼＿, -'" :. ,': ,: : ': : : :': : : :' : : : : : : : : : : : : }: : : :}: : : : : :. / ｀７¨´
v: :{ : {: : : :{: : : :{ : : : : : : : : : : : : }: : : :} : : : l : :}l /
', : :ｌ : {＼l: l: :l : |: l: : : : : : : :l: : :l:/:.ｌ: : }ノ: : :ｌ: : '
V: : :',:八从廴|从: ヽ: : : :/}: ノ小匕ﾊ : :l: : : :' /
ﾔ : : :ﾏf‐茫丐ミ､^V^ヽ／斗ｬﾋ斥==ｧl : } : ｌ/
: :1 ` r' n lヾ '"r' n l ｌ' }:ノ : / /
ｬ :.}ﾊ ヾこり ヾこり ﾍ : / '
ﾊ Yゝ ′ ./_,ｨ:/ ハ 太子に向かって、
.': :. ヽ- v⌒｀ ´⌒v /: : :}′ /: : } その態度はないでしょう！！！
{:.ｌ: :. }､＼ { } ,..': :／／ ／/: :}V
|:.l: : :. 〈 l＼＞ .乂 ノ イ: ノ.:/ .: :/
|人:.|､:. ',: ヽ／ } ＞─＜{⌒ '´ : ′ /l／
′ヽ }ｌ:. r彳,..-‐-.., ﾐl .: ﾊ /
ハ:. V::::::::ｎ::::::::Y .:/ :. } ｲ
丶 / }:. V:::lﾆ ﾆｌ:::/ ..:/} :./ /
ト- ' {ﾊ:... V:::::Ll::::/ ..:: '/} :. /
ヽ Vゝ::... Ｖ:::::::::/ ..::／// ∨'
{ ∨/＞::.ゝ::::/.:ィi〔///' /
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } キレた
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 599 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:55:22.00 ID:yu6iSGrl0
-
＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
≧ ＜
≧ よくも太子を侮辱したわね！！ ニ=-
≧ ≦
／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
＼ヽ人_从人__从_人__从_从人__从_人__从_从人_人／
≧ ＜
≧ 粛清してやる！！！ ニ=-
≧ ≦
／Y⌒YWW⌒W⌒Y⌒WW⌒W⌒Y⌒W⌒Y⌒WW⌒Y＼
＿ _
, (.こ≧r=ｭ≦.):､
／:.くア´: : : : :ﾏﾇ:.: :，
/: :/: : : : : :rハ:.ﾏ:.ヾ:.: :，
.': : {: ;人/／ﾉ V｀ヽ寸: :，
!;' : Ⅳ. ○ ○ j: :.ﾘ ＼＿_人＿人从＿人＿人从／
. j:ｌ:.:（|ﾑ⊂⊃ ､_,､_,⊂厶ｲl ＿） （＿＿
..从:i⌒ヽ. （_.ノ ﾉ:.:__／⌒) ） 殿下、お控えを！！ （
/小ヽ___ ﾍ __, イ:／ヽヽ ／ ￣￣） (￣￣
´ .入ヾ-‐'ﾞﾏﾆﾑｒ=vｲｱ ﾑ ﾊ ／⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒＼
. ヾ ﾘア::i:}::ﾏﾆx ／
/. xﾑ::::ﾘ:::j}ﾆ≧､´
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／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 賈謐はこれを恐れたと『晋書』『成都王穎伝』は記している
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 600 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:57:35.48 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９９年１月 晋 冀州 鄴】
／ ヽ ヽ 丶、
／ | ‘， ‘， ，
' | |､ ｌ l ’ ‘
|ｉ | |斗匕´ | ﾉ 、 }
|ｉ | l | 从|＼从ﾚ'| / ヽ
|ｉ | ﾄ､ |v' -==彡~// ∨ ＼
|ｉ |Ｖ‐＼| /'^Ｖ | ∨ 、
八ﾄ､|､=彡ヽ v }i、 | |i }i |
,′ ｨΛ ﾏ } ﾉハ | 从: ハ| .皆の者、大儀である。
, / {: 込 丶 ノ _ｲ￣ } /ﾚ': : : {
{/| /: : :＞ イ i|: / ﾚ' ／}ﾉ＾ヾ 河間王の後任として
｜、｛: : : :ﾉ: : : ≧≦‐─┴r从_ .鄴に駐屯する鎮北大将軍の成都王司馬穎よ。
∨＼从/＾ヾ､_}//|o//j>'´ニ/ﾆ>､
_-‐/_///｡j>''´ニﾆ/／ﾆﾆ-_ よし、言えたわ
_-／ニ|/／ニ╋ニ//ニニニﾆ
_/Yレヘj|/ ==＝==/-{ﾉニニﾆﾆ|
r┴ミY]ニﾆ|ﾟニ＿＿ﾆﾆ/'⌒ニﾆﾆ/
と二 __)_､rf〔ニﾆﾆ/｀Уニニニﾆ/
〃ニニニニ|ニニﾆﾆ|／ニニニニ/
|ﾆニニニﾆ八ニニニ|＼ヽニニﾆ/
|ニニニニﾆﾆ}ニニ／ニニニニ/
`''ｰ-=ニニニ}ニ／ニニニニ／
＼￣￣ニニ＼ﾆﾆ／
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } その結果が>>478である
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 601 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 01:59:09.32 ID:yu6iSGrl0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::f ＼::::::::}
| 『晋書』『愍懐太子伝』に曰く .|:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:､::::::::::ﾍ
| |::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
＼::::| |:::::::::ィ !{ ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞｿ ゞｿ//
| | ＞:´|､ - ,|`:＜ 諍いはこれだけではない
| | |::::::::| ＞ イ |::::::::|
| | ＞-､＼! !／::,-＜
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
| | ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
| ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽﾆj } ＼:／ ＼ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |Ｖ }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:＼ ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::／ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 602 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:01:59.82 ID:yu6iSGrl0
-
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ まだ郭槐が生きていた頃、
＼ヽ､ ＿ , イ!::/ .彼女は司馬遹の結婚相手に王衍の娘の王恵風を勧めていた
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| ＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ＿ !＿＿＿___
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/ /
i: : : :::＼::＼i../ /
} .: : : : : : : : : : : : :ヽ.: : ､ : : : : : : : .:.:.:.:i:.:.:.:.:.:
. / : : : : i : : i : : : : : : : ＼.:ヽ:.. : : : : : : :.:.i:.:.:.:.:.:!
/.:.!: : : .:i : : :i:. : : : .:. .: .:.:.:ヽ.:.'，.: : : : : : :‘;.:.:.:.:.l
. ´¨´i: :. :. i-‐‐{!,:. : .:. .:.:i!＿.:.:.:.:.:.:.:. : : : : :. :.‘;.:.:.:.i
. i: :.: .:.{!Ⅵ仆､.: ..:.:.:ﾊ.:.ﾊ｀ヽ!.:.:.:.:. : :. :.:.:. .:.:辷'ア
i :.i.:.:.:ｲ!丐ｉﾍ＼.:.;i{ }/=ﾊ从,ｲ:.:.:.:.:.:.:ｉ:.:.:.:.:.:.:.ノ
せめてもの罪滅ぼしって事で。 Ⅵ圦ﾑゞ=' ヽﾍ ｲ丐ｉヾ, }:.:.:/.:.:.ﾊミ＝'´
| : !| , ゞ=' 厶イﾑ'７ﾞ}.:.:./
うちとは縁続きでもあるし、悪くない縁談ではないかしら。 |:.:八 ､ |: : :.:i! ノiイ.:'，
.|: : : ヽ |: : :.:!´ |:.i:.:.:i
彼女がお年頃になったら婚姻を |: : :.:.:| ＼ ｀＝ ' ..:|: : : ｌ !:.i.:.:.i
|: : :.:.:| ＼＿ ｡ ＜´ !: :.:.:!､ ｉ:.:!. :.i
_|: : .:.├ ´ , '} ! : : :i ｀マ.:. :.!
/ |: : i.:.;’ {: ﾉ !: .: :.i ＼.:!
. / , |: :.ｉ.;’ ‘, ,.:'i: .:.:.:.i ＼
- 603 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:02:55.01 ID:yu6iSGrl0
-
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ ところが司馬遹は、
＼ヽ､ ＿ , イ!::/ .王恵風の姉に当たる王景風と結婚したかったらしい
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| ＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ＿ !＿＿＿___
ｌ; : : : : ＼＼」ﾘ/ /
i: : : :::＼::＼i../ /
/ /⌒＼/ ＼ ＼＿＿＼<＼ | ＼ ＼
/ / |:|〉.: :Λ|｜ ＼ ＼ ∨ Λ ＼ ＼
/ |:|Λ/ﾝ |｜l ＼ ＼ ／∨ Λ｜ | | |
／ /. |｢⌒ ｜|｜｜ ＼ Λ/｜| | | ＼ ｜
／ / //｜ ｜ ｜|｜｜ | ＼| 厂 | | ＼ |
／イ/ , ｜｜ ｜ ｜|｜／ | l | ∨＼ | |/
| | ｜｜ ⌒＼ ､__|／Λ | l | | | |＼ | ノ
| ｜| ｜｜ ｜八 | ｧ笊う㍉L | | ｜ | | | |
| ｜| | 八 ｧ笊ぅ |/ V/;;ツ ｢リ | ｜ | | 人 |
姉の方が美しいと評判なのよ | ｜| ｜ l＼|_ﾋツ ﾉ ￣ ﾉ / | ｜ | ﾉ／ ＼|
| ｜| | ｜ [＼ ､ イ / / .| 八 ハ | ＼
. 人｜| | ｜人. ﾉ/ / | |/ / ∨
. 人 ＼＼ ´ ´ /| ./ ノ｜/ |:::|
＼[＼ ＼ ＼ ＜|/| |. |:::|
＼[＼［ | 〕=≦ | |＼ ___|:::|
|/ |____,＿} | | } ｀＼＿
|. | ／ ／￣| |／ ／ ＼
／| // ￣｀ Λ |
- 604 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:04:33.82 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９９年頃 晋 首都 洛陽】
γ￣￣￣￣￣￣ヽ
| 王衍殿 |
ヽ＿＿＿＿＿＿乂.
(二二二ﾆ/二二ﾆ/二｜二二ヽ二ヽ二ニニ)
//＿/__//＿/__//＿/| |ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
//＿/__//＿/__//＿/_| |__ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
//＿/__//＿/__//＿/__| |＿ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿ γ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ヽ
二二二ﾆ/二二ﾆ/二二二//＿/__//＿/__//＿/＿| |＿_ヽ＿ヽヽ＿_ヽヽ＿| 実はかくかくじかじかで…… |
//＿/__//＿/__//＿/__///＿/＿//＿/__//＿/＿ | |＿_＿ヽ＿ヽヽ＿ヽヽ ヽ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿乂
//＿/__//＿/__//＿/__//○====○====○======.○=====○===○===○===○ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ
//＿/__//＿/__//＿/__//＿| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|＿＿|＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽヽ＿ヽ
○====○====○====○===.| |││││││││││││││││|| .||===○===○===○===○===
| |││││││││││││││││|| 王 ||
| |┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴┴|| .||
| |┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬┬|| .||
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿| |││││││││││││││││||.衍..||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＼／＼／＼／＼／＼／＼| |││││││││││││││││|| .||＼／＼／＼／＼／＼／＼／
／＼／＼／＼／＼／＼／| |││││││││││││││││|￣￣|／＼／＼／＼／＼／＼／＼
"""￣￣￣'''''''''''''''"""""￣"""￣￣''''''''''"""""""""""""""""""""""""""￣￣'''''''''""""￣￣￣￣"""""""""
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ そこで事情を聞いてみた所……
＼ヽ､ ＿ , イ!::/
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
i: : : :: : : : :|<Ｖ>| : : : !
- 605 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:07:12.15 ID:yu6iSGrl0
-
／ ｀ヽ
/ / } ､ ＼ ｀ヽ ハ }.
′/ ﾊ、 {＼_＼ 乂__jノﾉ
{ :/ 7ｰ ＼´r匂､ ー― く
i/ / f匂 ＼ ﾄ､`ー‐ ､ ヽ 太子。
/乂 { ﾊ ' }i }＼＼ ) ﾉ
{{ ﾊ` 人 ‐- ﾘ/ :ﾊ`ｰ` 長女の景風は皇后様のお声がかりで、
{ 人 ≧=- 彡' /`ｰ― ､ 秘書監の賈謐殿との縁談が決まっております。
八 ゝ xク､/ / / ＼
{ ヽ／ / ｲ { { ＼ 次女の恵風であれば、喜んでお仕えさせるのですが……
人 ／{ / ,{ 人 ＼
〃´ `ｰ-く／ ｀ヽ ) ⌒ ＜ ヽ
／{ { 。{ }／ / 〕=- 〉
､ ゝ ヽ ′ ／ ＿
((⌒＞ '" ￣ `丶､
晋 中領軍 王衍 r「￣＜ ヽ ヽ
/ ﾊ::.､ ＼::.＼ ‘,
, :ｉ:. ､:{＼ ＼:::::.. ‘,
ノ .:|八∠ミ ＼::::.. ',
⌒7.:| .:| .:.:} ﾚヽi : |'⌒ :.
,:.:八.:| :r' 八| |:::::.. :.
なんですって？ ∨ ＼ﾊっ -‐=＝＝＝＝==ミ :､
_ -=ﾆ:i:i:i:i:i:i／:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〉 ＼
／¨¨⌒ーｧ-≠ﾆ二二二二二:iﾍ:::... ､
/:i／:i:i|∨/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:}i:.::::::.... ` ､
/:/:i:i:i:iiｉ|:ｉ∨/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ｉ:ｉ|:i:i:.:::::::::::... ＼
.:／:i:i:i:i:iiii|:i:i:∨/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i|:i:i:i|:::::::::::::::::...
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } ……お目当ての王景風は賈謐との縁談が決まってしまったという
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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- 606 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:07:51.03 ID:yu6iSGrl0
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s｡:::::≧s｡≧s｡::::::::ミs｡:::ﾐs｡ ＼
弋ー‐弌ナ__≧s｡:::::::ﾐs｡::ﾐs｡｀丶､
|ｰr‐弌弋 ｀ヽ∟」::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡ ≧=- ..,,＿ ＼_人＿人∧从＿人_∧_人_从_/／
≧s｡_,| |￣~|トミﾉ::≧s｡:::::::::::::ﾐs｡::ﾐs｡＿＿__ノ ) ＞
. l |￣￣￣||￣弌____ノ≧s｡::::::::::ﾐs｡:ﾐis｡ ＜ あのクソババア！！！ ＞
s｡__l |＿＿＿ト 凵￣7＾弌_ﾉ-ﾐs｡:::::::ﾐs｡:ﾐs｡ < (
|￣::::::|≧s｡￣ ≧s弌_ノ|＾YTーt r'≧s｡::::ﾐs｡:ﾐs｡ ／＾Y￣∨￣∨^Y^⌒Y^YY^^Y^
| ::::|──≧s｡ ｀｀rr─ゝ‐r'YY＾灯二ア:::ミs｡ﾐs｡
| ::::|＿＿＿＿＿≧s｡ ||＿＿__ト弌_ﾉﾉ弋弋ナs｡ミs｡::ミs｡ｰ- .,_
|＿___,|-=ﾆ￣￣≧o｡|: ::::::|≧s｡ ｀弌─‐r'´≧z{＾Yミs｡:::ミs｡ ｀`¨ア .i
|: ／) | ｀`'''＜＿|: ::::::|＿＿__≧s｡::|─‐┘ミ凵弋ﾅﾅ≧ｧｧ::::::＼／ rz≦≧zｭ
|::(_ソ | .|:::||＿__|≧s｡___::,| :::|三≧s｡ |＿__ﾄ､二二「l＾＾＾ 弌竺竺竺テ
|弋 : (| lﾏﾆT.=┐ .|:::||弋) |. ￣|::|≧| .::|______,|~~ﾞ|≧s｡,_|＿_|//ﾞミs｡ ,|:|i:口i:|:|､
|＼):::ｉ| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::||＼( |‐ｭ .|::|三|￣ﾞ|::|‐||^|,,,,,,|//丁:ﾞ|777777777ミihs｡.,_ 弌ZZZZZＺテ
|:l:l〈::: | |/__||/Ⅵ . |:::||:l:|::|:|_|| |::|_||:|::::: |::|‐||^|::::::|７ﾐ |,,,,|///////////ミs｡＾㍉｡.,_ __|i:i口i:i|＿
|从_)(:| | |_ｌ||_ﾛ | .|:::|l从ﾉ:|_|| |::|／|:::: :|::|ｰﾄ::|::::::| l＾^|::::|.ＴTｰ‐TTｰｰTTT≧:.ﾌ7ァｧx＿_,,..｡o≦ﾌﾌﾌﾌﾌﾌﾌ≧o｡..,,_
|::::::: (:| |/__||__Ⅵ |:::||乂) |_|| _rヶぅ,|::::: |::|二`|::::::|_|;;; |::::|;;|::|;;;;;;;;|:|;;;;;;;;;|:||:|ｰ弌テテミis｡ーーrrーーrrｰｰrrｰｰｰrrｰァ
|-=ミ､|───---|:::||⌒ｰ|／( (ﾟ_rｿ:::: |::|;|二|::::::|ﾆﾆ:|::::|三三三三三三テ_,,,,|:| | |::|.|.|ﾉ777777777777777777777ァｧs｡..,,_,
|::::: :: ,|二二||二二二|､___ﾚ{ / (＾ヽ: :: |::|;;|ﾆ:|::::::|:| ;; |::::|;;Y|_|ﾆﾌﾏY|_|‐ァ'ｰｰ |ﾆﾆﾆニ|ｰｰ弌ナｰｰｰｰｰ弌ナｰｰ弌ﾅｰ弌テ彡
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二二二二二二二二──|:|:::::::::::::::::||::::i|￣￣￣￣￣＿二二ﾆ='=========┴┴=ﾆｺ＿＿||i:i:i:i:i:||::|:::|i:i:||＿＿|「fis｡.,|:|
二二二二二二二二二二|:|:::::::::::::::::i{::::i{￣￣￣￣￣ ｀'ミ||||||「∩
二二二二ﾆﾆ==── ￣￣￣￣￣ ｀'ミ|||凵
／.:.:.:.:.:.::.:: : : : : : :: : ::ヽ、
:.:.:.:/:.::./.:.:./:.:.:.:.:.:.::.:. ;: ::.ヽ
::: ::|.:.:.:i|:.:./ |:.:li､:.:.∧:.:.:.::ヽ.
: :: !.:.:. ||/--l/ |ﾉ--ｌ:.: .:.lヾ､
: ::(|:.:.:.:| ‐‐ ‐-│::.:/
Ⅵﾍ.:.:.:l _ _ /.:.ﾉ これに、司馬遹は不平不満の言葉を吐いたという
＼ヽ､ ＿ , イ!::/
／ ヽ{ ﾄ､ヽ l:′
∧＼ ﾏ三ｿ| .＼
./: : ＼＼ ヾ-〃 ..∧
ｌ; : : : : ＼＼.り／: : :i
- 607 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:08:41.17 ID:yu6iSGrl0
-
八.:.:.八.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.{⌒ｱ / ＼/ ／ ＼
＼.:.:.＼.:.:.:.:.:.:.:'.:ﾊ.:.' / ／⌒ヽ ＼ ＼ヽ､
―＼／.:.:―.:.|〈.:/:. / :' ∧ ＼ ＼ ＞
＿ノ.:.:.: '.:.:.:.人.:'::. / ｉ | |＼{ノ＼ `､ ＼
⌒＞.:.:./.:.:／.: i {::::::. | | |''" ヽ `､ 〈⌒
⌒¨¨７.:./ ' ://::.::::::. ,' | | { ∨ :. .
::::{ {// ∧.:.:.:. /|:. |:. | :､ / _:. ;. ｉ
ﾍ┐: // 〉::::,'.::| :. |::::.八 :.{＼ 〃^Y :. ｉ:. .:|
〈 ﾉ＼// / ∨ .:.| :. {￣ヽ ＼＿ ﾉ /Vﾘ V.:|:: .:|
{ // // ､:.| :. ィﾁ芥¨＼ ー' }.:|::. , そんなに賈謐が可愛いか！
ｉ ‘ // // -‐| :.∧ ゞ乂リ ＼ 〉 , : .: /.:/
| // , ∠ _/ 八 ::{::∧ 廴⌒´ ＿_ ｨ /.:/ /.:/ あんなクソババアに
| ,:/}"／ //＼ :::::.､ <⌒ {:::::::::{ ｲﾊ .:/.:/ .好き勝手させる父上も父上よ！！
|// ／ ＿ヽ ｉ ; ＼::::＼ ≧=- 二/ミ .:.:./
. ／／―― ''" ﾊ| | / ＼ ＼ ∨:/
／／| ,. -――=彡∧ ／ ,､丶` ￣￣ ｀ヽ }/ ／~》
/,: | |／ - ／ - ∧乂__＞- 彡 ／ -_-_-_-_-_-_-_-∨ ／) ／
. // | |, -_-_-_-_- / ､＿_,,..､丶(∵)-_-_-_-／ -_-_〈 ／) ／
/| | -_ ／／ /. 〈(＼::::::::::＼ -_-_-_ ／ -_-_-_-_ v) ／
ｉ | /-| | ／／ ノ..... 乂⌒＞ __::＼ - ノ＿二二ﾆ=- ∧＿
| | ｀¨| | / //........... 乂 '⌒＞ _::::{:::､:::::::::ﾆ=-------- ＼＿
| | | |./ //..............＼ ¨乂⌒＞⌒＼ -_-_-_-_-_ ＿＿ ＼
| | | |' /..{......................＼ ¨ }＼ -_-_-_-_-_-_-_- 二ﾆ=――┐
| | | | ｉ.................................＞- ＿＿＿／|::::::＼ -_-_-_-_-_-_-_-_-_-_-/ /し'⌒ュ､
| | | | |...................―=ｧ彡'⌒￢=-ｧ㌻ 人::::::::::＼ _-_-_-_-_-_-_-_-_ / // r'
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ こういった事件が重なり、
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 司馬遹は賈謐が東宮に来ると後庭で遊戯に耽るようになってしまった。
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .皇太子の周囲がこの状況に危機感を持ったのは想像に難くない
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 608 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:09:55.40 ID:yu6iSGrl0
-
, --──-､
, イ / ﾍ ﾄ ､
i !ー､〉 __ j j __〉-ﾉ i
ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
| ヽ ' ＿ ` ｲ 太子。
l l ´＝｀ l
ﾉ ヽ ＿,､__ノ 賈謐殿は皇后様の寵愛に預かり、秩序を乱しております。
_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_ .もし、一旦事を構えた場合、大事は去ってしまうでしょう
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::
.::::´.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ .
,.::::::::/:::＼::;:ー‐‐/::＼::::::::::::::::..
ｒ､.:'::/:::/厶イ ::i ':::::::::::::::ﾊ
ｒ-＼7::::// i| ‘，:::::i::V:|
（ ,:.:.:.:ｉ:| i| ':: :::i::V:|
ｲ::::::::ｉ:| i| 斗 ‐￢.:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:|-―-､ i|. r´ i:::i::V:|
. ｌ:::::::::ｉ:| ﾉ ィ示斧ﾐ､::::|:V:.!
. ｌ:::::::::ｉ:i ィ示斧ﾐ、 ﾄJﾊ i:::::!:V:l
. ｌ:::::::::ｉ:| .ﾄJﾊ 乂ソ ﾊ::::!:V:i
. ｌ:::::::::∧ 乂ソ ' .' lﾘ::}:V:ｌ
. ｌ:::::::::iV:｀=- .' .:ｲ:::i::V:|
. ｌ:::::::::i::V::::ゝ_ ヽ ／:::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i:::::＼:::::≧=- _ イ::::::::i::::i.:V:i
. ｌ:::::::::i::::::::::＼::::i |:::::::::i::::i.:V:i
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 太子詹事の裴権曰く
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 609 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:10:36.27 ID:yu6iSGrl0
-
, --──-､
, イ / ﾍ ﾄ ､
i !ー､〉 __ j j __〉-ﾉ i
ヾ＿,,;;》 `-"::: `-"l＿.ジ
| ヽ ' ＿ ` ｲ
l l ´＝｀ l
ﾉ ヽ ＿,､__ノ どうか自重して頂いて変事を防ぎ、賢士を招いて補佐役とされますよう
_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_ l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::| ／ Ｖ/ ＿ ＼ﾉ | {／⌒
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|::: ／ ／⌒ ∨ /⌒ ＼ ＼ ,ﾉ /
／ ／ . | |ΛＶΛ| ＼ ＼ . / j
／/ / | | |⌒ ⌒| | ∨ /
. ／ / / | | | | | | | | ∨
｀¨⌒7 ｜ | |.八{ |八|＿| | |
. ｜｜ [⌒＼ ィ|⌒|Λ| | | | ＼
変事？ |｜｜ 灯笊㍉ ｨ笊汀Ｙ | | | |/⌒
| ｜| 八 | Ｖリ Vツ｜.| | | |
宗族諸王に嫌われてる皇后に | | |人|/|＼ ´＾ 丶 ＾｀|/ / ｜
私を廃立するなんてできっこないわよ。 |Λ | ｢|Λ , 、 / / l |
.|八 人 ｲ / /|ノ
陛下の息子は私だけだし ＼| | :/ |＞ ィｉ /.ィi イ
|/ ﾉ | |___ | |
/ / .ﾉ ∨ | | |
. __/ /二＿ ＿＿| Ｎ ｜___
／ / / | |八 ＼ ｀＼
/ / / | | ＼ Ｙ ＼
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 司馬遹は裴権の諫言にも耳を貸さなかった
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 610 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:12:44.13 ID:yu6iSGrl0
-
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
| |::::::::::::::::ヽ
| |::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::::::::::::::＼
| |:::::::::::::f ＼::::::::}
| 宣帝の再来とはいったい |:::::::::::::| ゝ::::|
| |::::::::::::::ヽ ∨
| |ー:､::::::::::ﾍ
| |::::::::::::::::::::::ヘ＿
|________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
＼::::| |:::::::::ィ !{ ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶
` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
| | ヾN ゞｿ ゞｿ//
| | ＞:´|､ - ,|`:＜ このような状況で元康九年は過ぎていく
| | |::::::::| ＞ イ |::::::::|
| | ＞-､＼! !／::,-＜
| | /´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
| | /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
| | ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
| ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
ヽﾆj } ＼:／ ＼ |:::::::::::::::::::::::::::|
〈:| |Ｖ }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
|:!.|:＼ ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
|:!.|::::::`ー':::/ / |::::|:::::::::::::::::!:::::!
|:|_!:::::::::::::::/ / |:::::!::::::::::::::::|::::::|
|::::::::::::::::::/ / .!:::::!::::::::::::::::|::::::l
|::::::::::::::::/ / !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
!:::::::::::／ / |::::::|::::::::::::::::|::::::::!
- 611 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:15:05.37 ID:yu6iSGrl0
- 【紀元２９９年４月 晋 冀州 鄴】
1! | i
i|l＿＿il＿＿＿i! | i | ｜ l|
l| ＿＿_ l|i |!＿＿il＿l!＿|i l|＿＿i!＿l|i l! ! |
|l ｉ|l￣￣l|! i|! l|＿＿＿＿ i|l li＿＿＿ li! i|ｌ＿＿il＿l!
i|＿l|! i|ｌ |l ￣￣￣￣l| l| ￣￣￣｀i|_li ー＝===, /
/' /' /'^7' l|__i! il＾i! i^l! </
／ ／ ／ ／ ￣ /' / /_/
￣ ￣ ￣
==lｭ、 rl========lｭ、
rl=========ｭ ヽrl==========lｭ ､＿＿_ノl_
/ ∧ / ヽ rl========lｭ rl=======lｭ rl=========lｭ､;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;rl==
. / / ',rl===============lｭ / ヽ/ ヽ / ヽ rl=========lｭ、/
/＿＿＿＿＿/＿_/ ∧＿＿rl====================lｭ rl========================lｭ＿
三三 三三三|三/ / ', 三/ ∧ / ',=
三三 三三三|::/＿＿＿＿＿＿＿＿__/＿＿, / / ', /＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ ',
三三 三三三|'|三三三三三三三三三|::::::::::::/＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿/＿＿,|三三三三三三三三三三三三三三|
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ 四月。
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ }
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j 鄴で張承基なる者が妖言を弄し、数千人を集めて反乱を起こした
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
───────────────────────────────────────────────
- 612 ：1 ◆ZXqVVWPHtc [saga]：2020/05/01(金) 02:17:23.13 ID:yu6iSGrl0
-
/::::::::::::::::::::::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／| |＼::::::::::::..
/::::::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::::::::: ／ i::| ヽ:::::::::::.
/::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::__＞＜ ::ﾉ :::::::::: |
/::::::::::::::::::::::::/:::::::::::笊卞尤仆､ ／ ＿_| :::::::::|
/ ::::::::::::::::::::::::::::::::ｨ::/ V辷ｿ ／ ´___ | :::::::::|
/ ::::::::::::::::::::::::::i::::/ |::| f尤癶::::::: ﾘ 成都王殿下。
./::::::::::::::::::::::::::::::j:/〈八| , /:::::/|/
/::::::::::::::::::::::::::::::::八___、 厶イ 張承基の一味は全て逮捕し、
..:::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::::::小、 （ 丿 // 全員誅に伏しましたので御安心下さい
. ／ ::::::::::::::::::::::::::: /::/:::::::::::::::| 丶 ...:::/
／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/∧::┌‐┴=-､ ＞ ,__,.. イ :://
::::::::/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ :::{ ￣｀广¨∨|:::::::|
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::___/::::_人 ｛.○ ｝|:::::::|
:::/:::::::::::::::::::::::__r＜ ∨::／ ∧￣￣＼＿} 广¨¨¨¨トミ_ / l ‘,
.l l l l
晋 鄴県令 盧志 .ｌ ｌ l l l ' l
' ｌ ┼-l ､lﾊ r、 | lvヽ＿jl / ヽ
/ ∨从VV大| ＼/l/￣ l/ l ヽ
'/ ハ| t==ミ t==ミ/j/ 从 l
鄴県令の盧志だったわね。 lハ lゝ_‘, /ノ /l /lj
‘, ヽﾊ ｌ ゝ f 7 ノ /／,ｲ /
今回の働きは見事だったわ ＼l {ヽﾉ 〉＞ ＿_ ＜lノl/}_／ }/
_＞＜/7:::::::「:o:::l::::::l＞＜＿
'::::l/////:::::::::}::::::::|::::::ヽ////l::::ヽ
/:::::::￣:::::::::::::::::|::::::::|::::::::::::::::￣::::::::l
───────────────────────────────────────────────
／.:.:. ＼
/:,:.:.: ／ ヽ ＼
/.:.l:.:.:/:/ :/ ', :l ヾ`ｰ
./!:.:.|:.: l/ 〃 / j } :| ﾊ
/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/| l ｌ } 幸い、同地の郡県によって鎮圧され、張承基一味は誅殺された
N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/ ﾚ ｨ=ﾄ | /| ∧j
ヽﾑ:.} c;_j c;ﾘ ﾙ iﾚヽ .
`ﾍ:ゝ .' 小/
ヾ:{＞､ _ ｨ＜}/|/
_, ｨr'´ヽ｛ __＿`} ヽ､_
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