【かぐや様は告らせたい】かぐや「会長が拉致監禁されたですって!?」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 00:05:55.73 ID:BTLD2ReKO
続きはまた明日から更新していきます。

>>127
そこはなるべくゴチャゴチャしないように気を付けるつもりです
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:12:47.10 ID:N7wGCIfDO
スタート地点(2階1ーB教室)

かぐや「では、5分の間に作戦会議をしてしまいますね」ザッ

石上「この教室がちょうど2階の真ん中辺りですが…」

ガラガラガラッ!!

藤原「ごめんなさーい!1つガチで言い忘れてることがありました!」ダダッ

伊井野「藤原先輩!」

石上「大変っすよ、皆さんいきなり四天王来ましたよ」

藤原「ちょっと真面目に聞いて、時間ないでしょ石上くん」

石上「…はい、すみません」

藤原「スマホの使用はOKですので!仲間との連絡手段として活用してください!それでは!」ダダッ

ガラガラガラッ

石上「藤原先輩も忙しそうっすね」


かぐや「では話を続けましょう…さっき石上くんも言った通り、スタート地点であるここは2階の真ん中辺り。左右両方から挟み撃ちするように来る可能性があるので、注意した方がいいでしょう」

早坂「私は集団で行動するよりはいくつかの役割に分かれた方がいいと思います。せっかく連絡手段としてのスマホも許されていますし」

柏木「勝利条件も複数あるし…探した方がいいものもある。ステージも広いもんね…忙しいよ」

眞妃「まず最優先にやるべきことを決めて、役割ごとにチーム分けするのが良くない?どれもこれも手えつけようとしたらめちゃくちゃになると思うし」

伊井野「あの…最初は勇者のハリセンを探すのを目的とした方がいいと思います。ライフボールしか武器が無いのは心もとないです」

石上「俺も伊井野に賛成だ、先輩達の洗脳も解かなきゃいけない」

小野寺「そだね。ボールほいほい投げるのも危険だし…それまでは逃げに徹した方がいいかも」

かぐや「わかりました、まず1つ目に一年の子達の案を採用しましょう。最初にハリセンを2つは集めておきたいですね」

早坂「ただ、アイテムの場所もどこに敵が潜んでいるのかもこちらには分かりません。探すだけでも困難でしょう」

眞妃「そうよね、闇雲に動き回るだけじゃ危ないかも」

かぐや「それについては私に考えが…」スッ

かぐや「会長は私のみを狙ってくる設定と聞きました。なので会長が私を狙って追い掛けている間、他の魔王軍メンバーは私を狙いはしないかもしれません…ノーマークなその他の私の仲間の方を警戒するでしょう」

かぐや「それに遊び好きな人達です、その光景を楽しみたくて設定したのでしょうから安易に私がアウトになることはしないと思います」

眞妃「ああ…確かにそういう考え方も…」

かぐや「なので、私がいったん偵察として会長に追い掛けられながらステージ全体を見て回りましょう。何かあればその都度ラインで伝えます」

石上「四宮先輩が囮になるってことですか!?」

かぐや「心配しないで石上くん…私はそんな簡単にヘマしないから」

柏木「あの…かぐやさん?もしかしてそれただ会長さんと追いかけっこしたいだけじゃ…」ボソッ

早坂「………」ジーッ

かぐや「ちっ、違うわよ!いや、それもあるけれど!ちゃんと皆さんのためにという気持ちもあります!」(小声)

柏木「…まあいいです。かぐやさんの案も採用で」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:13:17.61 ID:N7wGCIfDO
その後も会議は続き…

早坂「だいたいまとまりましたね、そろそろいいでしょう」

柏木「まず、最初にかぐやさんが偵察した箇所から先発隊…私と早坂さんが見て回ります。私達は潜んでいる敵を引き付けます」

眞妃「その後に、私と一年組で部屋を回っていくからね。何か発見したら私に報告すること。探索と敵への警戒も必要だから人数を多めにしたわ」

柏木「あとは状況に応じて組み合わせや役割の変更もあると思います」

かぐや「何かあれば必ず連絡をとること。では…そろそろ行きましょうか」

石上「はい」

小野寺「うっす」

伊井野「あの…1ついいですか?」

かぐや「はい、何でしょう?」

伊井野「入り口のとこに…」



白銀「…」(中を覗いてる)


かぐや「きゃーーっ!?会長!?何を覗いてるんですか破廉恥!//」

柏木「破廉恥?」

石上「何をしてんすか!?」ガラッ

白銀「す、すまん…俺は四宮だけを狙う設定だからこの辺で待ってろと言われてて……けど皆楽しそうに話してたから何か寂しくてつい…」

石上「まあ分かりますけど…」

白銀「もう出るのか?じゃあ俺はちょっと離れておく」



かぐや「さて、気を取り直して……ここで待機しておく事は禁止されていませんので少し待っていてください。私が先に偵察しますので、後は各自作戦通りに…いいですね?」

「はい!!」
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:13:47.51 ID:N7wGCIfDO
偵察
四宮かぐや

ガラガラガラッ!

かぐや「さて…まずは私の仕事ですね」

ザッ

白銀「四宮…」バサッ

かぐや(きゃっ!会長の騎士姿イケメン過ぎる!//)キュンッ

※制服の上からマントっぽい布を被っているだけである

かぐや「…ふふ、会長…私を捕まえてみてください」ニコッ

白銀「俺にすぐ捕まって後悔するなよ?」ニヤッ

ダダッ!!

遠回しなイチャイチャ会話をした後、二人は走り出した!

かぐや(さて、この状況を楽し……ではなく、周りを見渡しながら逃げなくてはなりません。大変な仕事ですが、リーダーである私が皆を導かなければ)

白銀(うお、四宮早い!!マントで動きにくいし!これ普通に苦戦するやつだ!!)

ダダダッ!!

かぐや(…!1ーC教室に待ち伏せ… 大仏さんの姿が見えましたね。私のことは無視しましたか)


かぐや(1ーD教室は…誰も居ないですね、いったんここに退避して連絡しましょう)


白銀「…!D組の教室に逃げ込んだ!?」

白銀「まて四宮!」バッ!

かぐや(ふふ、会長ったらそんな必死に私を…//)

かぐや(おっといけないわ、会長のタッチを避けながらラインしないと)サッ サッ






ピロンッ

柏木「!さっそく連絡きた!」

早坂「隣のC教室に大仏さん待ち伏せ…ですか」

伊井野「こばちゃんが…」


柏木「さて、次は私達の番だよ早坂さん」

早坂「そだねー☆がんばろっ!」ビッ
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:14:38.23 ID:N7wGCIfDO
眞妃「気を付けなさいよ、あんた達の仕事が一番危ないんだから」

柏木「心配しなくても大丈夫だよ、眞妃ちゃん。いざとなったら翼くん呼ぶし」

眞妃「…そだねー」

早坂「余裕のよっちゃんだし!」

眞妃「何オッサンみたいなこと言ってるの?」



先発隊(敵の引き付け)
柏木渚
早坂愛

ザッザッザッ…

柏木「早坂さんは何でこの役割に志願したの?」

早坂「まーこのゲーム内じゃ、かぐやさんの前では忠実な部下って設定だしー?やっぱちゃんと後ろ付かないとね!」キャハッ

早坂(まあ心配だからなんですけどね…色々と、会長と遊びすぎてヘマしないかとか)

柏木「私はね、かぐやさんが心配だからだよ…色々と、詳しくは言えないけど」

早坂(ああ、私と同じ理由か)

柏木「あとは一年の子達に危ない仕事回すわけにもいかないし、一年組に付いてあげる先輩なら眞妃ちゃんが向いてると思うしね」

早坂「あはは、確かにーっ。後輩ちゃん達もあの子相手なら喋りやすいだろうね!」

柏木(…と、雑談しながら警戒してない風を見せて)

早坂(C組教室の前へ…さあ来ていいですよ大仏さん)



大仏「…」

大仏(他の人達の姿はまだ見えない…分かれて行動してる?それとも…)

大仏(まあいい、私はあの人達を狙おう。ゆっくり近付いて…本当はミコちゃんと遊びたかったけど)ソー


柏木「あっ、ヤッバーイ、忘れ物してたー!」クルッ(演技)

大仏「…!」ビクッ
大仏(見られた…!)

早坂「わっ、大仏さんが居た!マジ気付かなかったしー!」(演技)

柏木「逃げよう!」

早坂「うん!」

ダダダッ!!

大仏「逃げられた、追い掛けないと!」

133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:15:05.74 ID:N7wGCIfDO
探索隊
四条眞妃
石上優
伊井野ミコ
小野寺麗


眞妃「渚から連絡来たわ、大仏さんの引き付けに成功。さあ、私達も行くわよ!」ザッ

石上「はい!」

伊井野「まずはC組教室の探索、ですよね」キョロキョロ

小野寺「教室入ったらすぐ扉は閉めときますよ。開いた音や気配がしたらすぐ逃げる準備しましょう」

眞妃「そうそう、その通りよ小野寺さん」


そしてC組教室へ…



石上「んー…特に何かある気配はありませんね」ガサゴソ

眞妃「ひゃあっ!?」

石上「どうしました!?」ザッ

眞妃「誰かのラブレター見つけちゃった…何か恥ずかしい…」

石上「よし、別のとこに隠してやりましょう」

眞妃「嫉妬はいけないわ、優!」

伊井野「ひゃあっ!?」

小野寺「伊井野はどした?」

伊井野「ヘビっ!!」ザッ

小野寺「ひゃあっ!?」ビクッ

石上「おいお前ら落ち着け、全然動いてないしこんなとこに居るわけないだろ!」

石上「ほら人形だ…やけにリアリティー高い人形だな」

眞妃「誰よこんなの学校に持ってきたの…」

伊井野「あれ、何か紙落ちてる」ガサ

小野寺「マジだ」チラッ

『アイテム TG部作リアルヘビ人形
効果 相手をびびらせる』

石上「TG部かよっ!!!」

眞妃「私持ちたくないわ、人形でも」

伊井野「絶対やだ」

小野寺「私もやだよ…」

石上「必然的に僕…?こんなの女子に見せたり投げたりしたら嫌われない?」
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:15:42.85 ID:N7wGCIfDO



眞妃「…他には特に何もなかったわね」

伊井野「チョコレートが1つありました」

小野寺「取っていいやつなの?それ。戻してきな」

石上「先輩達に頑張って貰って最初に見つけたのがヘビだけって………」

眞妃「まあまあ、まだまだ先は長いんだし、元気出しなって」ポンッ


ガララッ!!


槇原「あれ、もうそろそろ皆三階に行ったかと思って見回ってたらあんた達まだいたの?」ザッ




石上「………っ!!?」ビクッ

伊井野「ひえ…っ!?」

小野寺「マジで…!?」

眞妃「いきなり魔王来ちゃった…!?」


槇原「まあまあ落ち着きなって。ちょっと最初に言っておきたいことがあるんだ」

伊井野「…な、なに?」



槇原「女魔王っぽい口調の演技疲れてきたからそろそろ素で行ってもいい?」


石上「どうせならもうちょい頑張れよ!!」

眞妃「なに言ってんのこの子!?」


槇原「まだ出る予定じゃなかったんだけど、仕方ないなぁ…」

槇原「ドーンと行っちゃうとするか!!」



伊井野「どうしよう…!?」

小野寺「逃げるしかないっしょ!」


槇原「ま、特別に…三階まで行けたら見逃してあげる」ニヤニヤ


石上「ツンデレ先輩、とにかく階段まで逃げましょう!」

眞妃「そうね、行くわよ皆!」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 22:05:08.13 ID:+7KwYclTO
ー偵察 かぐやー

タッタッタッタッタッタッ‼

かぐや(二階は封鎖されているところもあって狭いし、大仏さん以外の敵も見当たらない)

かぐや(警戒していましたが、この階は大したことないみたいですね。三階へ向かいますか…皆にも報告しておきましょう)スッ

タッ!タッ!(階段を上る音)

白銀「おい四宮!待て!」

かぐや「待ちませ〜んよ♪」フフ

白銀「真面目に聞けっ!!」

かぐや「ええっ!?」ビクッ

白銀「スマホ見ながら階段を上がるとか危ないだろがぁっ!!」ビシイッ

かぐや「えっ、で、でも…スマホ見ながらでないと逃げられません…急いでますし……」

白銀「いいよ、それくらい待っとくよ!だから四宮も階段でくらい止まってスマホ触れ!怪我でもしたらどうすんだ!!」

かぐや「会長……私を心配して…っ!//」キュンッ

幸いこの時の会話を聞いている者は周りに居なかった

かぐや(待っててくれている会長のためにも早く連絡を………ん?眞妃さんからライン?」
ピロンッ

『魔王と遭遇。でも逃げるから気にせず作戦続行で』

かぐや(え!?魔王と!?いきなり!?私は見かけなかったのにいつのまに…!)

かぐや(とても心配だわ…けれど、気にせず続行というのなら……)

かぐや(私も偵察を続けましょう!)

かぐや「では会長、私は行きますよ!」バッ

白銀「よし、俺も追い掛け再開だ、四宮!」ダッ
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 22:05:35.51 ID:+7KwYclTO
三階


かぐや(さて…恐らく三階からが本番。しっかりと見て回りましょうか)

タッタッタッタッタッ!

白銀「うおおお、はええ!」ダダダッ


かぐや(2ーB教室…)チラッ

かぐや「!」

その時、かぐやの目には見覚えのあるリボンが映った!

かぐや(藤原さん…貴女も居るのね、報告をしておきましょう)スッ

ダダダッ!

ザッザッザッ…

ガララッ!

かぐや(音楽室、ピアノの下に怪しい影を確認…)チラッ

白銀「よーし隙ありだ、四宮!」バッ

かぐや「まだまだ捕まりませんよ♪」サッ

ダダダッ!

かぐや(さて、さっきの音楽室の怪しい影も報告のラインを…)


?「待ってください」ザッ


かぐや「!!」ハッ

白銀「あ…!」ザッ


圭「かぐやさん…あなたは私が捕まえます」

圭(かぐやさんと遊びたい!)

兄妹揃って似たような思考をしていた


かぐや「け、圭…!」

かぐや(二人に囲まれちゃったわ、幸せっ!!…ではなく逃げないと!!)ダダダッ!


圭「きゃっ、早い!抜かれた!?」バッ

圭「待ってくださいよ!」ダッ

白銀「よし、共同戦線だ圭ちゃん!」

圭「…」

白銀「無視!?返事は!?」

圭「仕方ないなぁ」

白銀「仕方ない!?」


かぐや(わざと捕まってもいいところだけどそれでは皆に申し訳ない。さて、逃げながら報告の連絡を………あ、間違えて幸せと打ってしまったわ。落ち着きなさい私)
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 22:06:42.86 ID:+7KwYclTO
ー先発隊 柏木・早坂ー

柏木「眞妃ちゃんからライン!魔王と遭遇だって!」

早坂「うん…心配だけどっ」


大仏「えいっ!」ブンッ


早坂「おっと!」サッ
早坂「こっちも他を気にする余裕はあんまないし!」

柏木「だね…かぐやさんからの報告じゃ二階にはもう特に何もない。眞妃ちゃん達を信じて私達は先に上へ行こう!」

早坂「OK!」ビッ

ダッ!ダッ!ダッ!

大仏「階段を上るのも早い……!」ダッ


柏木「階段を上って…三階に着いたらいったん大仏さんを撒こう」

早坂「任せて柏木ちゃん!」

ダッ!ダッ!

…ザザッ!!

早坂「三階到着!」クルッ


大仏「え、振り向いた…」


早坂「大仏ちゃん、投げるよー!」ググッ

柏木「私も」ググッ


大仏(上からライフボールを投げつけて一気に私を削るつもりか!?まずい、いったん下に…!」

ダッダッ!


大仏「………」


大仏「…あれ?何も来ない…」チラッ


彼女がもう一度見た時、そこにいた二人は既に居なかった

大仏(居ない、あれはフェイント!?私を撒くための!)

大仏「あんな単純な手に…!くそ!」ダダッ
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 22:07:49.90 ID:+7KwYclTO
三階


柏木「さっきかぐやさんから来たライン…藤原さんも居るって」

早坂「うん、後は音楽室に…」

??「ババババーーンっ!」ザッ


柏木「…!」ピタッ

早坂「うわ、早速来たよ!」


藤原「みーつけちゃいましたよ二人とも!!」ビシイッ

柏木「かぐやさんからの連絡じゃ、居るのは2ーB組教室だったはず…」

藤原「最初にかぐやさんが私を見たのは気付いていました…そして皆さんに報告するかと思ってましたが、ビンゴだったようですね!」フフフ

早坂「流石は書記ちゃん…何か久しぶりに天才っぽいよ」

藤原「それ褒めてますか?」


タッタッタッ…


柏木(後ろから足音、大仏さんが近付いてる!?)

早坂(こっちの攻撃手段はライフボールのみ…自分のライフも削るからあまり使いたくはないな)


早坂「こっちに逃げよう、柏木ちゃん!」

柏木「そうだね!」ザッ


藤原「逃がしはしませんよ!」クルッ

藤原「ドーンだYO♪してあげます!!」ダッ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 23:57:45.59 ID:+7KwYclTO
ー探索隊 眞妃・1年組ー


槇原「ほらほら、早く行かないと追い付いちゃうよお!」ダダダッ

眞妃「わあ怖い!あの子指がめっちゃ『ドーン』の構えしてるじゃないの!」ダダッ

石上「もうすぐ階段に行けます!大丈夫か?伊井野」

伊井野「う、うん…!」

小野寺「伊井野の後ろには私が付いてるから…」

伊井野(…私が遅いから、皆が気を使ってくれてる…)


槇原「へーい、ドーンだYO♪ライフルだよ!バッキューンッ」


眞妃「は!?なにそれ!?」ピタッ

槇原「指の射線上にいる人間にライフ3ダメージの技だよ!」

石上「なんだそれ初めて聞いたぞ!?ありかよ!!」クルッ

槇原「まあ嘘だけどね!!」ハハッ

伊井野「嘘なの!?」

石上「くっそ、あいつ…!」

槇原「ほら足止まってるっ!」ダダダッ

小野寺「ヤバイ、追い付かれる!」

石上「くっそ…女子相手にあまり使いたくなかったけど」バッ

石上「おら、ヘビだぞっ!」ブンッ!

リアルヘビ人形

槇原「こんな玩具が私に効くとでも思った?」
バシイッ!←掴んだ

石上「ですよねーっ!?」

槇原「へい、お返し!」ブンッ


ベタアッ!

伊井野「ひゃあああぁぁあっ!!?」ガタガタガタ

首に引っ掛かった

小野寺「落ち着きなって伊井野!取ってやるから……うわやっぱこれ無理っ!」ヒョイッ

小野寺「石上ごめん、投げるから受け取って!」ブンッ

石上「結局俺のとこに来るんだ!?」パシッ

槇原「さーて、どの子から餌食にしよっかな♪」

石上「くそ、ツンデレ先輩!俺が囮になります、二人を階段のとこまで連れてってください!」

眞妃「優!?そんなこと…」

石上「俺は後でダッシュで行きますから!」ザッ

眞妃「…っ!わかったわ、絶対来るのよ!」

伊井野「石上…!」

小野寺「気を付けろよ!」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 23:59:46.58 ID:+7KwYclTO
槇原「台詞は立派だけど、戦う手段はあんの?」ザッ

石上「ああ。あんたらTG部から貰ったこいつだ」ブンッ

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!

槇原「アハハハハハハ!!ヘビ振り回してる!!」ケラケラ

石上「笑うなよ、俺は真面目だ!!」ヒュンヒュン!

槇原「…へー」

槇原(確かに、ヒュンヒュン回ってるヘビが邪魔で近づきづらい…けど)

槇原「いくらでも避けながら通れるんだねこれが!」ザッ

シャシャッ!

石上「…!」ビクッ

石上(早い、方向転換が間に合わなかった…!?)

槇原「ほーら!」ブンッ

石上「うお!」シャッ

槇原「隙あり」ニヤッ

石上「…っ!!」


槇原「ドーンだYO♪」ビュッ!!


石上「しま…った…!!」

石上【残りライフ2】

槇原「ヘビ邪魔!」パシーンッ

石上「わっ、飛ばされた…!?」

槇原「ま、あの子達は逃げちゃったみたいだし…君の行動は無駄じゃないよ石上くん」ザッザッ

石上(ダメだ、逃げないと!)
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 00:00:34.20 ID:X/vG2us1O

槇原「トドメのもう一発!」ビュッ


槇原「ドーンだYO♪」


ドンッ!!


槇原「…な!」

石上「えっ…」

ドサッ

伊井野「はあ、はあ…石上、危なっかしいわよ…」

石上「伊井野、俺を…庇って…」

槇原「…まさか、庇いに来るとはね。まあ安心しなよ、上手く当たらなかったから今のは普通のタッチ判定だよ伊井野ちゃん」

伊井野「…」

伊井野【残りライフ4】

槇原「もう一発…」スッ


伊井野「逃げるよ!」

石上「伊井野、何で戻ってきてんだよ!」ザッ

伊井野「…私が遅いからでしょ?」

石上「!」

伊井野「そのせいで…皆も遅れて…そのために石上が囮になるはめになって…」

石上「気にしすぎだ、伊井野。誰にだって苦手なものはある…ツンデレ先輩も小野寺もそんなこと気にしてなんかないだろ」ダッ

伊井野「…」ダッ


槇原「よくやったけど、さあ行くよ!」ザッ


小野寺「二人から離れな!」ブンッ

槇原「…!」ピクッ

ベタッ!(ヘビ人形)

槇原「うひゃっ!顔に引っ付いた!?邪魔っ!!」ポイッ

眞妃「えーいっ!」ブンッ

槇原「うっ!?」

ポンッ!

槇原「…!しまった、ライフボールを当てられた…!」ギリッ

槇原【残りライフ4】

眞妃【残りライフ4】


眞妃「早くこっち来なさい!」

小野寺「二人とも…来れて良かった」

石上「すんません、早く三階へ行きましょう!」

小野寺「突然石上のとこに戻ってくからビックリしたよ…」

伊井野「ん…ごめんね」





槇原「…ふー…結構やるじゃん…逃がしちゃったか」ザッ

槇原「ま、次会ったときが本番だよ…」
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 00:01:09.53 ID:X/vG2us1O
今日はいったんここまで
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 09:43:18.59 ID:mYcxuAb9O
階段

伊井野「…さっきはごめんなさい、一回逃げれたのにまた突っ込んで行って…」

眞妃「本当にね、勝手な行動するからハラハラしたわよもう!もう少し落ち着きを持ちなさい!」

眞妃「……でも、優のピンチを見過ごせなかったんでしょ?それに、逃げ遅れたのは自分のせいだなんて…思わなくていいからね」ポンッ

伊井野「はい…」

石上(ツンデレ先輩…)

小野寺(いい人だ…)


眞妃「さて、三階へ着いたら早速部屋を探索して回るわよ!」


ーーーーーーー

三階



ダダダダダダッ!!

藤原「待ってくださいよ〜〜っ!♪」ニパアーッ


早坂「めっちゃ楽しそうな顔して追い掛けてくるし!」

柏木「キスを迫り追い掛ける早坂さんから逃げるときの藤原さんより早いかも…」

早坂「その話はやめて!?あとキスしようとして追い掛けた訳じゃないし!」

柏木「冗談は置いておいて、眞妃ちゃん達が探索しやすくなるためにも藤原さんの相手を暫くした方がいいよね」

早坂「うん、ドーンに注意」


藤原「ドーンじゃなくて…」


藤原「ドーンだYO♪」ビュッ

柏木「うわ、あぶないっ!」サッ


藤原「ですよ♪」ニッコォー

早坂「怖い!早く勇者のハリセン見つけて!」

柏木「ニコニコ笑顔なのが余計に怖い!」

藤原「失礼ですねー、楽しんでるだけなのに」
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 11:09:30.08 ID:qHgJi0TrO

ダダダッ!!

白銀(そろそろ四宮にタッチしたい…!)
ハアッ ハアッ

圭(かぐやさんにタッチしたい!)
ハアッ ハアッ


かぐや(私もそろそろ疲れてきましたね…さすがに走り続けは辛い)
ハアッ ハアッ

かぐや(どっちにタッチされようか迷うわ…)チラッ

かぐや(でなくて!いったん休憩したい…数秒だけでも)


白銀「四宮の動きが遅くなった…もう少しだぞ圭ちゃん。俺がタッチするから隙を…」

圭「私がタッチするからお兄が隙を作って」

白銀「え!?」


かぐや(最初は嬉しかったけど二人がかりはやっぱり厳しいわ……皆の為にも捕まるわけには)


ダッダッダッ!


かぐや「足音…!?」ピクッ


柏木「あ、かぐやさん!」

早坂「そっちは二人から追い掛けられてるんだ!」

かぐや「柏木さん、早坂っ…さん!」


藤原「おっ、かぐやさんも発見しちゃいました〜〜っ!♪」ニコニコー

ダッダッダッ!

かぐや「藤原さん…!?」

柏木「まずい、三人から囲まれる!」

早坂「…っ!!」


白銀「藤原書記、そっちから逃がすなよ!」ザッ

藤原「はいは〜いっ!」

圭「はあ…はあ…っ」ザッ
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 14:22:25.92 ID:fU6KqDEPO
柏木(かぐやさんは少し疲れてる様子……彼女だけでもここから離れさせたら会長は追い掛けに行くから残るは二人…二人なら私達でまだなんとかなるかもだけど)

柏木(あまりかぐやさんに負担をかけ続けさせるのも)

早坂(かぐや様もだけど私達も走り続けて体力が減り続けている…それは御行くんに妹ちゃんも同じっぽいですが、一番の問題は…)


藤原「あははー、どう攻めちゃいましょうね♪」ニパアーッ


早坂(明らかに元気たっぷりなのが一人!)

柏木(どうする!?)

かぐや「…少し時間をよろしいでしょうか?」スッ

柏木「!」


白銀「なに?」ピタッ

藤原「なんですか?作戦タイムは与えませんよ?」

かぐや「いえ、ゲームのルールについていくつか質問が…気になることがありまして」

藤原「ん…まあそういう事なら。答えられる範囲で答えましょう。会長も圭ちゃんもいったんストップで…柏木さんと早坂さんもストップですよ」

かぐや「二階に封鎖されている場所がありましたが、ああいう場所は進入禁止なんですか?」

藤原「そうですよ、ピンチでも逃げ込んではいけません」

かぐや「スマホの機能はどこまで使用OKなのでしょう」

藤原「連絡手段のみに使うなら構いません」

早坂(まさか、かぐや様…時間を稼いで少しでも体力の回復を)

柏木(私達も助かった…けど、回復するのは相手も同じ。気は抜けない)

かぐや「洗脳されている方達は仲間にできるのですか?」

藤原「それくらいなら答えましょう。私と会長は洗脳を解けば仲間になります。風野先輩はなりません」

かぐや(会長、良かった!!)

かぐやの体力はかなり回復した

藤原「あっ、圭ちゃんもできますよ。条件は教えませんが」

かぐや(え!できるの!?)

かぐやの体力はかなり回復した

藤原「…さて、質問タイムはそろそろよろし」

かぐや「はいありがとうございました!」(超早口)
ダダダッ!!

藤原「ふわああっ!?」ビクッ

ダダダダダッ…

藤原「あ〜…油断してました〜…行かれちゃった…」

柏木「すごい、もうあんな回復したんだ…」

早坂(相当嬉しかったんですね…仲間になるの)


白銀「しまった、急に走り出して反応が遅れた…俺は四宮を追う!」ダッ

藤原「はい!!」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 14:55:24.72 ID:fU6KqDEPO
圭「よし、私も一緒にかぐやさん追いかけよ」ダッ!

藤原「あ、コラ圭ちゃん!もう…お兄ちゃん大好きなのはわかるけど!」

圭「!?」


早坂「書記ちゃん、無駄話してる暇ないっしょ」ダダダッ

藤原「しまっ…!?またやっちゃった!」ハウアッ



早坂(さすがに二人相手はかぐや様もつらいでしょう、私が引き離してあげますよ)ダッ!


柏木「藤原さん、私と遊ぼ私と!」ニコッ

藤原「…そうですね、向こうには会長居ますし…」

藤原「柏木さん…私と遊んだこと!後悔してもしりませんよ!」ニヤリッ

柏木「あんまかっこよくないね、その台詞」
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 15:25:02.61 ID:fU6KqDEPO
かぐや「はあ、はあ…、そろそろ階段ね。四階に上がらなければ…」

白銀(このままでは四宮に追い付けん、何か無いか………力を引き出せる方法…)

白銀は四宮の弱点を探そうと記憶を掘り下げ始めた………そして………

白銀は1つの記憶に辿り着く
それは………


学校の屋上で生徒会で月を見に来た際、変なテンションになってしまい四宮に対しかっこつけた様な台詞をかましまくっていた記憶だった!!


白銀(何故俺はあの時あんな恥ずかしい言動をーーーーーっ!!?)


人は過去の恥ずかしい記憶を思い出した時…
めちゃくちゃ走りたい衝動に駆られる!
そして無駄にいつもより身体に力が入ったりするのだ!!


白銀「うおおおおおおっ!!!」
(何故俺は恥ずかしい事をベラベラとーーっ!!)

シュダダダダダッ!!

かぐや「ひっ!?急に速いっ!?」ビクッ

さすがのかぐやも鬼気迫る白銀の走りに戸惑いを隠せない!!

白銀「四宮あっ!」バッ

かぐや「会長、ちょっと走り方怖いです!!」シュタッ!

寸でのところでかわすかぐや…
しかしっ!


ペチッ!


かぐや「…!」ピタッ

圭「やった、タッチできた!」


かぐや(圭さんにタッチされちゃった!)

かぐや【残りライフ4】


白銀「さすがだ圭ちゃん、俺も気を取り直して…」ザッ

かぐや(さすがに浮かれてる暇はないわね、早く二人から離れないと!)ダッダッ!


圭(よし、もう一回…)

ザザザッ!!

圭「っ!!」ピタッ

早坂「おっと…これ以上は進ませませんよ。かぐや様、先に行ってください」(かぐやの前では忠実な部下になる設定)


かぐや「…」←早坂が助けに来てくれたのは嬉しいけどまだ圭と遊びたかったのに!という顔


早坂「いや何ですかその嬉しいような悲しいような表情は、いいから早く行ってください」

圭「そこを避けてください!」 バッ

早坂「おっと、当たりませんよ〜」サッ

圭「…ん?」

早坂「どうしました?」

圭「…お兄の友達のハーサカさん?」

早坂「えーー?誰それ〜?知らな〜〜い」(すっとぼけ)
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 15:51:19.19 ID:fU6KqDEPO
ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!


四階


かぐや(ついに来たわね、四階まで…早く見て回って早坂と柏木さんの応援に行きましょう)

タッタッタッタッタッ

白銀(やっとまた二人きり…そして静かだ…)

かぐや(ふふ、まるで会長とデートをしているみたい…)



かぐや「…!!」ピクッ

ダダダッ!

メガ子「あ、かぐやちゃんだ…まぁいっか。でね、話の続きだけれど」

かぐや(TG部のメガ子先輩…!誰かと電話を)


メガ子「うん、君はいったん四階に上がってきて、そこで待機ね」


かぐや(誰かが四階に呼ばれたのね…ということは三階に居る敵は一人減る。これも皆に伝えておきましょう)



ーーーーー

三階


石上「とりあえず部屋を三つくらい調べましたが…」

眞妃「見つかったのはたまごボーロ3粒」

伊井野「あとは消しゴム…」

小野寺「それたぶん普通に落とし物だと思う」


石上「たまごボーロて…」

眞妃「でも貴重な回復アイテムよ。一粒でライフ1回復、ご丁寧に替え用ライフボールも一緒に置いてあるわ」

眞妃「使う?」

石上「いえ、まだやめておきます」

眞妃「さて、とりあえず報告にあった音楽室を目指してみましょうか」

伊井野「はい」

石上「ではさっそく次…」ガラッ

石上「…」バタンッ


伊井野「え、なんで開けてすぐ閉めんの?」

石上「…大変す、先輩」

眞妃「どうしたん?」

石上「そこの音楽室までの廊下に………風野団長居ました」

小野寺「え、団長が!?」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:03:42.72 ID:fU6KqDEPO
眞妃「風野先輩って…洗脳設定受けてるあの人?」

石上「はい。ヤバイっすよ、あの人運動神経凄くいいから…」

小野寺「まともに挑めば最悪団長一人に私らボロボロにされるかもしれないです」

眞妃「うーん、あの人筋肉も凄かったもんね……身体から心まで健全な感じ」

伊井野「趣味はスポーツとか言いそうですよね」

石上「…」

風野がアイドルにハマっている事を石上は黙っておいた

石上「まあ、とにかく。まずは別の場所まで風野団長を動かさないといけない…先輩、たまごボーロ1つください」

眞妃「優…あんたもしかして」

石上「はい、俺が風野団長を引き付けます」ポリッ

伊井野「…」ジーッ

石上「何俺がたまごボーロ食ってるとこ物欲しそうに見てんだ」

伊井野「そ、そんなことないもん!」ギクッ

たまごボーロを食べてライフ回復
石上【残りライフ3】

小野寺「…いいよ石上、私がやるよ。まだライフ全部残ってるし」

石上「小野寺…!」

小野寺「私だって結構運動には自信あるから。あんたはハリセン探してなよ」

眞妃「…そうね、小野寺に任せた方がいいかも。優はライフを温存してなさい」

石上「…はい…」

石上「小野寺、すぐハリセン見つけるから」

伊井野「気を付けてね、麗ちゃん」

小野寺「ありがと。じゃ、先輩…私が行ってくるんで」

眞妃「健闘を祈るわ!」


ガラッ!…バタンッ


ザッザッザッ…

小野寺「…」ザッザッ


風野「ん?」チラッ


風野「小野寺か!?」バッ

小野寺「ちわっす、先輩…」

風野「ふっ…小野寺、後輩だろうが手加減はしないからな」ザッ!


風野「全力で行くぞ!マジ卍!!」バッ

小野寺「それもうオッサンしか使ってないっすよ」

風野「え、マジ!?」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:29:59.25 ID:fU6KqDEPO
小野寺(全力で逃げよう!!)ダダダッ!!


風野「小野寺、もっと速く走らないとすぐ追い付いちゃうぞ!!」シュダダダッ!

小野寺「やっぱ団長マジ速い……皆、なるべく早く見つけてよ!」ハアッ ハアッ
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:32:22.77 ID:fU6KqDEPO
眞妃「…よし、行ったわね。急いで音楽室まで行くわよ」チラッ

石上「はい!」

伊井野「周りにはもう誰も…」チラッチラッ

タッタッタッタッタッ!!

石上「え!?誰か向かい側から…!」ピクッ

伊井野「あの声は…!?」



藤原「柏木さ〜ん、追い付いちゃいますよ〜〜!♪」ダッ!ダッ!ダッ!

柏木「はあっ、はあっ………あ!眞妃ちゃん達!」

藤原「おっ、残りの人達発見です!」ニコーッ

石上「や、ヤバイ!藤原先輩が来た!!」

眞妃「渚!大丈夫!?」

柏木「ちょっとヤバイかも…!」ゼエッ ゼエッ
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:32:49.37 ID:fU6KqDEPO

藤原「へい、石上くんに、ドーンだYO♪!」ビシュッ

石上「うわ、こっち来た!!」サッ!


ポンッ!!

藤原「あひゃ、背中に何か当たっ……」

コロコロ…

藤原「ライフボール!!」

柏木「貴女の相手は私でしょう、石上くんじゃなくて」ハアッ ハアッ

柏木【残りライフ4】
藤原【残りライフ2】

藤原「次はもう当たりませんよ…柏木さん」クルッ

ダッ!!

眞妃「優、伊井野!早く音楽室行きなさい!」

伊井野「え!」
石上「ツンデレ先輩は!?」

眞妃「私は…!」



藤原「もう疲れてますね?私はまだ行けますよ!」ザッ!

柏木(ダメ、早く避けなきゃ…っ!!)


藤原「ドーンだYO♪!」ビシュッ

トンッ…

柏木「くうっ!!」
柏木【残りライフ1】

柏木(まずい、もう…!)

藤原「トドメです!」


バッ!!


藤原「え!?」ビクッ


ザザザッ!!
柏木「う……」

眞妃「はあ、はあ、危なかったわね……感謝しなさいよ」

柏木「眞妃ちゃん!!」

藤原「む、眞妃さん加勢ですか…」

眞妃「私の体力はまだある…、渚にはこれ以上手出しさせないわ!」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:51:44.77 ID:fU6KqDEPO
ーーーーーー
四階

タッタッタッタッタッ!!


白銀(四宮…いつまで走るつもりだ!?)
ゼエッ ゼエッ

かぐや(だいたい見て回ったわね…メガ子先輩以外の敵勢力は見当たらなかった……)

かぐや(後は屋上ね……あれ?)チラッ


『立ち入り禁止区域』


かぐや(封鎖されている?でも、ルール説明の時……屋上までと)

ガヤガヤガヤ


かぐや「!!」ハッ

かぐや(屋上への階段の上から人の声…?しかも結構な数に感じた)


かぐや「………まさか……」

ピタリッ

かぐや「…会長、お互い疲れたでしょう……一時休戦と行きませんか?誰も見ていません、少し休みましょう」

白銀「ん?お、おう…そうだな、四宮…」ピタッ


かぐや「………」


かぐや(そう……考えてみれば魔王軍のメンバーは約半数が私達側にいずれ寝返る人間…そうなった時、魔王軍の戦力はTG部の二人と大仏さんのみになる…そうなれば私達の圧勝は目に見えている)

かぐや(そんな一方的なバランスのゲームにするとは思えない………)




かぐや「…なるほど……分かりました」

白銀「え?」

かぐや「いえ」

かぐや(これを伝えるのはまた後でいいでしょう、余計な情報を与えすぎるのも良くない)ザッ

かぐや「では会長、私は仲間達のところへ行きます」ニコッ

白銀「お、もう行くのか!」ザッ



かぐや(今はまだゲームの前半戦、という事ですか……)

かぐや(そして会長や藤原さんら残りの仲間を全て引き入れた時、TG部は本格的に私達を潰しに来るつもり…なのでしょうね)
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 19:08:29.69 ID:fU6KqDEPO
早坂「ふう……」ダダダッ

圭「はっ、はっ!」ザッザッザッ

圭(ハーサカさんなのか違うのか聞き出す)ギラッ

早坂(色々質問攻めされたらめんどくさいから逃げる!)ギラッ

タッタッタッタッタッ…

早坂「っ!」ハッ


柏木「早坂さん!」ザッザッ

眞妃「うわ、向こうにも追っ手がいるじゃない!」


藤原「また会いましたね早坂さ〜ん!」ブンブン


早坂「…また囲まれちゃったしー…どうしよね?」フーッ

柏木(もう私のライフは1……ヘタなことはできない)ゼエッ ゼエッ

眞妃「圭ちゃん側の方が無理矢理突破すれば行けそうだけど…」ハアッ ハアッ

早坂「どうだろね…」


藤原「圭ちゃん…協力プレイと行きましょうか」

圭「うん、千花姉」ザッ


ーーーーーー

風野「ほーら、またタッチだ!」パシッ

小野寺「はあ………はあ………っ」フラッ

小野寺【残りライフ3】


風野「まだまだ俺は行けるぞ、どうする小野寺」


小野寺(このまま逃げ続けても勝てない………逃げきれない…)フーッ


小野寺(何とかして時間を稼ぐ方法を………)
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 19:25:27.87 ID:fU6KqDEPO
音楽室

ガラッ!

ザッザッ…

石上「四宮先輩がラインで言ってたのは…」チラッ

伊井野「あれじゃないの?」

石上「おう…ピアノの下……」スッ

石上「なんかデカイ箱あった!!」

伊井野「これ、数字合わせて開ける鍵だ…」

石上「実はこの鍵には何の意味もない…なんてことはなかったな」グッ グッ

石上(どうする…番号なんか分からないぞ、早く開けなきゃいけないのに……今までにヒントはあったか!?)

伊井野「石上…ピアノの上に紙がある」スッ

石上「えっ、本当だ…どうも見せてくれ」ピラッ


『最初書いた暗号を間違えて消してしまった。なのでまた間違えて消さないように、それそのものに暗号を書いた。しかし暗号はどこかに落とした。大事な暗号が落とし物になってしまった。暗号は分からなくなってしまった』

伊井野「な、なにこれ…?さっぱり意味が…」

石上(意味もない紙ではないだろう……何かのヒント………)

石上「あ!」

石上「おい、伊井野!」

伊井野「え!?なに?」ドキッ

石上「お前が拾った消しゴム見せてくれ!」

伊井野「え、これ…ただの落とし物じゃ」

石上「ああ、そういうことだよ。スリーブを外してみてくれ」

伊井野「うん…?」スポッ

伊井野「…あっ!」

石上「当たってた……」

石上「この消しゴムに暗号が書かれていたんだ!」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 19:28:29.17 ID:fU6KqDEPO

石上「開けるぞ…」


ガチャンッ!


伊井野「…これは…!」

石上「ついに見つけた」グッ


石上と伊井野は勇者のハリセンを手に入れた!!
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 22:08:45.61 ID:UrgVF4TrO
ーーーーーーー

風野「ほーれっ!」ブンッ

小野寺「うっ!」サッ

風野「ギリギリ避けたな、でももうキツイだろう」ザッ

小野寺「はあ…はあ……本当、キツイですよ……」

小野寺「!」ハッ

バッ!

風野「教室に逃げ込んだな!」

ガラッ


小野寺「はあ、はあっ…」サッ
小野寺(石上からハリセン手に入ったってライン来た…急いで今の居場所を教えよう)

風野「教室に隠れたって無駄だぞ小野寺っ!」ダッ!


風野「…ほらな、すぐ見つかった…そこの机の下だ」

小野寺「…!」

小野寺(こうなったら、伏せたまま教室中の机の下を移動し続ける!)

サッ!ザザッ!

風野「…!」

風野(なるほどな、大柄な俺では追いづらい……身体が細いから出来る小回りのきく動きだ)

風野「だがそれも大した時間稼ぎにはならないぞ、すぐ捕まえる!」

小野寺(その通り…早く来て石上!)

風野「ほら、次はこっちに来るんだろ?」バッ!

小野寺「!」ピタッ

ガバッ!

小野寺「はあっ!はあっ!」

ダッ!ダッ!ダッ!

風野「立ち上がってまた逃げるか、ほーら!もう一回タッチだ!」バッ


「小野寺伏せろ!!」

小野寺「…!」ピクッ

風野「この声は!?」ハッ
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 22:14:40.64 ID:UrgVF4TrO

小野寺は後ろから聞こえた言葉通り身体を伏せた…

その時、風野が小野寺の背後に見たのはハリセンを構えた石上の姿だった!

石上「行きますよ、先輩!」

パシイイインッ!!


風野「うおっ………やるじゃないか、石上!」ニヤッ

風野「だがシールはもう少し横だ、惜しかったな」

石上「風野団長…」ハアッ ハアッ

小野寺「ありがとう、石上…助かった」

伊井野「麗ちゃん!」ザッザッ

小野寺「伊井野…」

風野「ふっ、燃えるな…石上!小野寺!応援団の先輩後輩対決だ!!」


風野【残りライフ2】

石上【残りライフ3】
小野寺【残りライフ3】

伊井野【残りライフ4】


風野「そーれ!」ブンッ

石上(やっぱり僕を狙うか…ハリセンを持ってるからな、くそ!攻撃する隙がない!)サッ サッ

石上(ん?)


小野寺「…」チョイチョイ

石上「…!」


石上「ほらっ!」ブンッ

風野「ハリセンを後ろに投げた!?」クルッ

パシッ!

小野寺「ナイスパス石上!」ダッ!

風野「ははは、面白いことやるな!」

小野寺「えい!」ブンッ

風野「おっと、あぶなっ」サッ

ヒュッ!

石上「よしっ!」パシッ

風野「!!?」ハッ

風野(攻撃と同時に石上へパスした、俺の真後ろに居たのか石上!)
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 22:28:06.08 ID:UrgVF4TrO
石上「そこだあ!」ビュッ

パシイイインッ!!

小野寺「はあ…はあ…」ザッ


風野「あいったあっ!!」ガクッ

石上「わっ、すんません!」ビクッ

風野「い、いや…気にするな。よくやった後輩達…」

風野「シールに直撃した」

石上「!!」

小野寺「やった!」


石上「…マトモに正面からやりあっても勝てる自信はありませんでした…」

小野寺「外れたあと石上が受け取ってくれたのは私も想定外だったですけど」

風野「そうか…本当、二人でよくやった。お前達の勝ちだ」

風野「石上も…強い男になったな!」ビッ

石上「先輩!」ビッ

風野「小野寺も、お疲れ。二人とも頑張れよ」ニッ


伊井野「やったね麗ちゃん!」

小野寺「うん、マジやったよ!マジ卍だよ!」


石上「それもうオッサンしか使ってないとか言ってなかった?小野寺」

風野「残念ながら俺は仲間にはなれないが…これを渡そう」

石上「これは…!?」

風野「応援団ハチマキだ!!」

石上「ありがとうございます!マジ卍っす!!」

アイテム 『応援団ハチマキ』
効果 一度だけ相手の攻撃を無効化できる
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 22:32:30.04 ID:UrgVF4TrO
とりあえず今日はここまで
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 07:47:21.19 ID:0Tt2oAzhO
階段

かぐや「はっ、はっ!」ダダダッ!

白銀「はあ…はあ…!」ゼエッ ゼエッ

かぐや(会長…悲しいですが、あなたとの海デートはここまでです…)ホロリ

かぐやの脳内では海デートしていることになっていた

白銀(四宮…俺も一回くらいタッチしたかったが仕方ないか…)

ダダダッ!

かぐや「!」


石上「あ、四宮先輩!」

かぐや「石上くん、それハリセンね!渡しなさい!」

石上「あ、はい!」


パシッ!


かぐや「会長…!」クルッ

白銀「…うおっ!?」ピタッ


かぐや「ごめんなさいっ!!」
パシイイインッ!!!

白銀「痛い!結構な力入ってなかった!?」

かぐや「あ、すみません、つい…」


石上「おお、さすが先輩…一発で」



かぐや(…会長とのお遊びに終止符を自ら打つ……なんと辛い現実でしょうか)

かぐや(さようなら…私だけを狙い追ってくる洗脳騎士会長…)ポロッ

白銀「お、おい、涙なんか流してどうした四宮……ちょっと痛かったけどそこまで気にするなって…」オロオロ
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 07:47:55.67 ID:0Tt2oAzhO
ーーーーーー


藤原「圭ちゃん、手を広げて待ち受けて、ガードしててください!」

圭「うん!」バッ


柏木(か、可愛い……自ら飛び込みたい)

柏木(とか考えてる場合じゃない!)ハッ

眞妃「渚、たまごボーロ食べて!回復するのよ!」

柏木「…いや、まだ気になることもあるし。私はいいよ。取っておいて眞妃ちゃん」

眞妃「でも…!」

柏木「大丈夫、私は上手く避けるから気にしないで!集中して!」

眞妃「う、うん!」

早坂「石上くんからハリセン入手のラインが来たから…少し時間を稼げば」


藤原「さてー、三人まとめて覚悟してくださいねー!」ニコオーッ


藤原「ドーンだYO♪」ビュッ

眞妃「こわっ!」サッ

藤原「へい、タッチタッチタッチ!」ブンッブンッブンッ!

早坂「なにこれ、書記ちゃんタッチ乱舞!?」ザザッ

柏木「変な名前つけないでいいから!」


藤原「今です、圭ちゃん!後ろからダッシュで来て、その体勢のまま一気にタッチしちゃってください!」

圭「よし!」ダダダッ!


「待ちなさい!!」


圭「え、この声!」ピタッ

藤原「!!」

シュダダダッ!!


かぐや「受け取りなさい、早坂!!」

藤原「圭ちゃん、手を上に上げてガードして!ハリセン投げる気です!」

圭「…!!」バッ


かぐや「ふん!」ブンッ

シュルシュルシュルシュルシュル!!


藤原「違った、廊下を滑らせて!?」


早坂「キャッチしました」パシイッ!

藤原「う…!」


藤原「ドーンだ…」

眞妃「無駄な動きしたらボール投げるわよ」スッ
藤原「え、脅し!?」

早坂「書記ちゃん覚悟っ!☆」ブンッ

パシイイインッ!!!

藤原「リボン直撃いいぃっ!!!」ワーンッ
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 08:22:25.92 ID:0Tt2oAzhO
圭「の…残りは私だけ…?」

かぐや(さて、あとは圭を仲間にする方法ですが…)

藤原「ふー…シール外して…」ペリッ

藤原「あ、そうだ圭ちゃん」

圭「なに?」



藤原「こんにち殺法!」シュバッ

圭「こんにち殺法返し!」シュバッ



柏木「え、なに、可愛い」

白銀「おい突然どうしたお前ら」


藤原「はい、圭ちゃんアウトで仲間入りー♪」

圭「あちゃ〜、いつもの癖で釣られちゃった」アハハ


藤原「圭ちゃんを仲間にする方法…それは、こんにち殺法返しさせることです!☆」ニパーッ

眞妃「そんなの分かんないわよ!?」

かぐや(あの女……自分だけにしか分からないような条件を設定して、そこまでして圭を一人占めにしたいの?なんて強欲な…)

早坂「かぐや様、顔凄いことなってますよ」

藤原「やりましたね、仲間が増えましたよかぐやさん!」ビッ

かぐや(え、藤原さん…まさか私のために…!?)

早坂「もういいですその流れ」


藤原「あと、もうひとつのハリセン分かりましたか?この階にもう一個あるんですが」

石上「え、そうなんですか?」

伊井野「気付かなかったです」

藤原「はー…結構わかりやすくしたつもりなんですけどね」

藤原「廊下に展示物と一緒に白紙の紙が貼り付けてありませんでしたか?」

かぐや「ええ…気にはなりましたが、意味のあるものなのかどうかは分からなかったので」

藤原「それと2ーB教室にガムテープあったでしょう」

眞妃「え、もしかしてあれもアイテムかなんかなの?」


藤原「そうですよ!もう分かったでしょう?白紙とガムテープ使って自分でハリセン作るやつですよ!!」

石上「それヒントくらい出しといてくれません?」

かぐや「まあ…今からそれを急ぎで取りに行きます……移動しながら私の話を聞いてください」

白銀「なんだ?四宮」

かぐや「…藤原さん、この後来るんでしょう?」

かぐや「敵の大軍が」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 09:09:13.12 ID:0Tt2oAzhO
白銀「大軍?どういうことだ?俺は自分の役以外のことはよく知らない…」

かぐや「今のハリセンを手に入れ会長と藤原さんを仲間に入れるまでが前半戦……」

かぐや「そして、この後TG部は本格的に攻撃をしてくる流れ…違いますか?」

柏木「私も気になってた。残りの相手は槇原さん、メガ子さん、大仏さんだけになる…このままだと相手側のが圧倒的に不利」

かぐや「封鎖されていた屋上の方から人の声が結構な人数で聞こえました。そして、二階にもあった封鎖された場所…」

かぐや「屋上と二階…それぞれに新しい敵が潜んでいるのではないですか?」

白銀「…!!」

藤原「…ふ…見事ですよ、かぐやさん。それなら最初の予定よりは早く逃げられそうですね」

石上「え、当たってるんすか?」

藤原「急いで白紙とガムテープを回収しましょう!もうすぐ始まりますよ!」

かぐや「白紙はこれね」ペリッ

藤原「あ、はい!それです!」


ブッ…ザザッ…!

かぐや「!」

白銀「校内放送か!?」


槇原『聞こえるかな?勇者パーティー諸君…私は魔王の槇原こずえ』

メガ子『側近のメガ子で〜す』


藤原「ついに来ましたね…」

眞妃「な…なに?」

早坂「…」

槇原『白銀、藤原、風野の洗脳は解け圭を仲間に引き入れたみたいだね…』

槇原『けど本番はここからだよ!』


槇原『今から5分後…二階の封鎖区域から30人のTG兵が押し寄せる…』

槇原『更に10分後には屋上から20人のTG兵』

かぐや「やはり敵が潜んでいましたか…」

白銀「TG兵ってなんだ、初めて聞いたぞ」

藤原「TG部に洗脳され手先とされた元秀知院戦士達です…」

石上「つまり普通に秀知院の生徒ですね」

藤原「彼等彼女等は一回の攻撃でアウトですが…さすがに数が多すぎます」

伊井野「どうすればいいんですか…?」

早坂「5分ってもうすぐだし!」

藤原「ガムテープを回収したらすぐ生徒会室へ向かい開放しましょう。もう鍵は揃っています」

かぐや「生徒会室に何かあるのですか?」

藤原「一度開放された生徒会室とそこまでの廊下はTG魔王軍の立ち入れない聖域!まずはそこに逃げ込むのです!」

白銀「なるほど、まずはそこで作戦会議だな」

石上「ハリセンも作らなきゃいけないですしね」

柏木(あと5分…もうすぐ二階から大軍が追い掛けてくる…)

柏木「…」

柏木「かぐやさん」

かぐや「はい?どうしました?」

柏木「…勇者のハリセン、私に貸してくれないかな?」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 13:05:56.43 ID:jGAyBQwmO
槇原『さ〜て、逃げられるかなぁ?』アッハッハッハッ

メガ子『またね〜』

ブツンッ…


かぐや「…柏木さん?何故ハリセンを」ボソッ

柏木「あ、今でなくていいんですけど……もしもの時は…私を真っ先に………」

かぐや「!?」
かぐや「そんなこと…!」

柏木「逃げられたらそれでいいんです、でも本当に全員で逃げられるとは限らないん…それに私はもう……」

柏木「このこと、皆にはまだ内緒で」

かぐや「…」

かぐや「…わかった、わ…」

柏木「ごめんね」


眞妃「あれ?二人して何コソコソ内緒話してんの?」

柏木「あ、なんでもないよ!」

かぐや「ええ、気になさらないでください」


早坂「…」


かぐや(昔の私なら、こんな後ろめたいような気持ちにはならなかったでしょうね…)


白銀「恐らく残りのTG部メンバー達も俺達を邪魔しに来るだろう」

石上「はい、何もなけりゃ楽なもんですけど、何か仕掛けてくるのは間違いないから5分ってのは厳しいですよ」

伊井野「こばちゃんも来るのかな…」

小野寺「うん、たぶんね」

小野寺(…石上はつばめ先輩助けたいだろうし、伊井野はまだ石上と一緒に居させてあげたい…もしもの時は私が守ってあげよう)

小野寺(両方の気を使うとか……これは優しさっていえるのかな)
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 18:33:18.41 ID:naLv6QzYO
ガシッ

眞妃「よし、ガムテープゲット!」パシッ

藤原「もう忘れ物はありませんね!?」

白銀「早く行こう、これだけでも時間のロスだ」

かぐや「無駄な時間を省くためにも集団行動で、迅速に生徒会室まで行きますよ!」


ーーーーーーー
四階

3ーA教室(階段目の前)


槇原「さぁて、もちろん私達が控えて居るわけだけれども」

メガ子「この近い方の道でなくて、遠回りして来るかもしれないよ?マッキー先ハイ」

槇原「それは無いね。あっちは二階の封鎖区域の近くの階段……『もしもTG部があっちに居たら、邪魔されて5分経ち敵の大軍がすぐ現れあっという間に全滅』…と奴等は考えるはず。わざわざ危険な道を選ぶ自殺行為はしないよ」

槇原「だから、かぐやパーティーはここを通る。私達はここに居ればいいわけ」

メガ子「ふーん」

槇原「それに生徒会室前にも仕掛けはしてある。ゲームは、ピンチが連続で起きてこそだよ」

大仏「…ねえ、槇原さん。私はミコちゃんと遊びたくて参加したんだけど、あと人を追い掛けるの楽しそうだからだけど」

槇原「わかってるよ、好きに狙いなよ伊井野ちゃんでも誰でも。あんたの自由な感じが好きだから幹部にした…好きにしな」

大仏「イエッサー」

大仏「ところで魔王役の口調やめたんだね」

槇原「うん、飽きた」


タッタッタッタッタ…

槇原「足音…来ーた来た〜。行くよ、メガ子と大仏」ザッ!

メガ子「マッキー先ハイはまだやられちゃダメだからあまり突っ込まないでね?」

槇原「わかってるよ」

メガ子「次は私が思いっきり遊んじゃおうかな〜」

167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 19:14:58.32 ID:RC9h5wDIO
階段

藤原「必ず彼女達は待ち構えています…」

白銀「四階に着いたらすぐ、作戦通りに」

かぐや「皆さん、大丈夫ですね?」

石上「はい!」



藤原「では、私から行きますね」ソー…

ダッ!


槇原「ははは、ノコノコとやっぱり来たねえ!」
バッ!


藤原「ドーン!ドーン!ドーン!ドーン!ドーン!」ビシュッビシュッビシュッビシュッビシュッ

槇原「うあ!普通にびびった!」ザザッ!

藤原「ドーンだYO♪」



槇原「…ふふ、私達を裏切るんだね、不治ワラちゃん…そして魔王の私に刃を向ける訳だ」

大仏「ドーン、なのに刃なの?」



藤原「私は…生徒会に見も心と捧げると誓ったのよ……魔王!」キラキラ

白銀「なにその口調」
石上「普段の態度からはとてもそうは見えないっすけどね」

藤原「そして、私が身を捧げて守ったかぐやさんの為にも…!!」キラキラ

かぐや「そういえばそんな設定でしたね…」
眞妃「そのキラキラなんなのよ」



柏木「ちょっと皆待ちなさーい!」

かぐや「え?」

早坂「は〜…」

圭「あの…皆さん、今…急いでるのでは?」


かぐや「…」
白銀「…」
藤原「…」
石上「…」


かぐや「はっ、本当だわ!つい無駄話してた!」
白銀「このメンバーで揃うとついいつもの癖で!」
石上「僕としたことが!」

眞妃「私まで混じっちゃったじゃない!!」

藤原「くっ……こうなることが分かった上での無駄話作戦だったんですか!」

槇原「もちろんだよ、まだまだ甘いね!お見通しなんだよ」アハハハハ


早坂「1年にいいように動かされてどうするのこの生徒会」

柏木「普段から無駄話して遊んでるからだよ…」

伊井野(止めてくれなかったら私も混ざりかけた…)
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 20:09:48.28 ID:Y9MnV/5HO
メガ子「はいはい、マッキー先ハイ言ったでしょ?あまり前出ちゃダメって…魔王なんだから」

槇原「だって遊びたかった!」

メガ子「まずはこの側近にお任せあれ」ザッ


かぐや「あの人がメガ子さん…」

藤原「そうです、気を付けてください」

藤原「持ちライフは3ですが、同じく『ドーンだYO♪』を使う上に回復アイテムたまごボーロを二つ所持しています」

白銀「そして、横に広がる大仏、槇原…」

石上「時間もない、行くしかありませんよ。伊井野…行けるな?無理そうならすぐ言え、手掴んでてやるから」

伊井野「…うん」

小野寺「横には私も付いてるよ」


大仏「…」ジッ

小野寺「!」


眞妃「渚、隣にいてね…もうライフ無いんだから」

柏木「うん、ありがとう」

かぐや「私も近くに居ましょう」


メガ子「ほら、早く通らないと大軍来るよ!」


白銀(自分達からは来ず待ち構えている…当たり前か、向こうは時間を稼げさえすればいい)

早坂「そろそろ行きましょう」

かぐや「圭、まずはお願いします」

圭「はい!」ダダダッ

白銀圭
攻撃能力をもたないが、相手からも攻撃されない

メガ子「!」

ダダッ! ダダッ!


メガ子「うひゃっ!」グラッ

大仏「私達の周りを走り回ってる!」ザザッ

槇原「こっち陣形を崩すってつもりだね…!」
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 20:10:18.68 ID:Y9MnV/5HO

白銀「今だ!全員走れ!」

藤原「ドーンだYO♪!ドーンだYO♪!」

ダダダダダダッ!!

メガ子「先頭に攻撃を繰り返す不治ワラちゃんを配置か…でもね」

槇原「何あの光景面白すぎんでしょ」

メガ子「不治ワラちゃん、ドーンだYO♪返し!」ビシュッ

ビュンっ!!

メガ子「!」ハッ

メガ子「あぶない、当たるとこだった!」サッ

かぐや「攻撃はさせません…またハリセンを振るいますよ」(勇者のハリセン装備)

メガ子(攻撃の不治ワラちゃんに防御のかぐやさんか…)

槇原「いい。もう行かせよう」ピタリ

メガ子「え?」ピタッ


白銀「…動きを止めた!?」

かぐや「いいです、このまま行きましょう!」

ダダダダダッ!!

槇原「前からがダメなら、後ろから追いかければいいの」ニヤ

メガ子「確かに!」


ダダダダダダッ!!


小野寺「…あれ?」

石上「どうした?」チラッ

小野寺「伊井野が居ない!」

石上「え!?」バッ

かぐや「なんですって!?」

白銀「マジか…!」


小野寺「私が行ってみます!石上は先輩達と行ってて!」

石上「…!ヤバかったらすぐ呼べよ!」

小野寺「大丈夫!」

ダダダッ

小野寺(…まさか…大仏さん?)
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 20:10:58.51 ID:Y9MnV/5HO
大仏「ね、ほら、この教室で二人で遊ぼう?」

伊井野「こばちゃん!?わ、私だって遊びたいけど…今は無理だよ!」

伊井野「急に私だけを捕まえてどういうつもりなの!?今はあっち行かなきゃいけないの、離して!」

大仏「…私と遊んで勝てたら、行かせてあげるよ」

伊井野「え…!?」



ガラッ!

小野寺「大仏さん!」


伊井野「麗ちゃん!」

大仏「小野寺さん…一緒に遊びたいの?」

小野寺「…どういうつもり?」ザッ

大仏「…ただミコちゃんと遊びたいだけだよ、これは嘘偽りの無い本心」

小野寺「…そうだね…それも本心なんだろうけど…」

小野寺「…まあいいや…」

伊井野「…?」

小野寺「片手しか使えない伊井野と戦っても勝負は見えてるでしょ、私も混ざるよ」

大仏「うん、いいよ」

伊井野「い、急いでるのに…?」

小野寺「仕方ないよ、早く終わらせて行こう」

小野寺「心配しないで、あんただけでも皆のとこには送り届けてあげるから」

伊井野「…え?」


大仏(小野寺さん…感づいたかな)


小野寺(大仏さん…伊井野をここで負けさせるつもりだ。その理由はきっと…)

小野寺(石上がつばめ先輩の為に必死になるとこを目の前で見て………伊井野が自分の気持ちに気付いてしまう事がないようにするため)

小野寺(それも大仏さんの優しさなのは分かる…けど…)
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 21:21:16.19 ID:t8o8VGlAO
時系列は今の雑誌準拠なんかな?
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 00:22:22.86 ID:A1s7IeM2O
>>171
164話(伊井野が石上に優しくなってる話)の時くらいに話自体は考えてたので時系列もそれくらいです
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/13(木) 00:23:55.35 ID:A1s7IeM2O
今日はとりあえずここまで
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 09:32:38.80 ID:e3pY2f7wO
廊下


ダダダダダッ!

白銀「…!皆止まれ!」


ーーー封鎖区城ーーー

かぐや「封鎖区域のテープが!通れないの!?」

藤原「なんで!?聞いてませんよ!?」

石上「しかも大量に付けてある!」

眞妃「どういうこと?勝手に封鎖区域に設定したの?」

柏木「けどそんなことやりだしたら何でもやり放題になっちゃうんじゃ…」

藤原「もう二人ともすぐ後ろまで来てますよ!!」


早坂「…いや、違うよこれ。よく見て!」

藤原「え?」チラッ

白銀「…おい!よく見たらこれ!」

ーーー封鎖区城ーーー

かぐや「『域』じゃなくて『城』になってるじゃないの!」

石上「引っ掛け…!?」

白銀「くっ、急いで邪魔なテープを外すぞ!」


メガ子「うふふ、私の考えた作戦に引っ掛かった〜」ダダッ

槇原「気付いても遅いね!」ダダッ

メガ子「追い付いたの」
メガ子「ドーンだYO♪」バシュッ

かぐや「やらせません」ブオンッ!

ピシイインッ!

メガ子「あ、カウンターされちゃった!」

かぐや(指先は当たらなかったけど手がかすった…!私も食らったか!)

メガ子【残りライフ2】
かぐや【残りライフ3】

白銀「四宮、そろそろハリセン俺に代われ!」

かぐや「いえ、私はまだ大丈夫です。会長は皆への指示を」


藤原「ドーンだYO♪」ビュッ

槇原「ドー…」シャッ
槇原「と見せ掛けて普通タッチ!」
パシッ!

藤原「ふぎゃあっ!」

藤原【残りライフ4】
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 09:33:07.71 ID:e3pY2f7wO
白銀「テープは全て外した、生徒会室まで全員走れ!」

石上「四宮先輩、藤原先輩、行きますよ!」


藤原「ラジャー!」ダッ

かぐや「早く行きましょう」ダッ
グイッ!

メガ子「もっと遊ぼうよ!」

かぐや「う…っ!服引っ張らないでください!」


白銀「四宮!」

早坂「あ!メガ子先輩、あなたが服引っ張るせいで前が破れて見えちゃってますよ!」バッ

かぐや「!?」

白銀「え!?」(服を凝視)

メガ子「うそ!?ごめんなさ…!」パッ


かぐや「破れてませんけどね!」ダダダッ


メガ子「うそぉ!?」

槇原「あんなのに引っ掛かってちゃダメでしょうメガ子!」


かぐや「助かったわ、早坂…ありがとう」

早坂「いえいえ」

白銀「すまん、四宮…」

かぐや「え、なにがですか?」
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 09:33:46.07 ID:e3pY2f7wO
ダダダッ!!

白銀「生徒会室への廊下に入った!」

かぐや「残り時間は?」

柏木「あと1分半といったところですね…」

石上「もう行けるでしょう!」

藤原「ただし、鍵を使って生徒会室を開放するまでは魔王軍も普通に立ち入りできるので気を付けてください!」

ダダダッ!

眞妃「…!ねえ、生徒会室の前に何か紙が置いてあるわよ!」ピタッ

かぐや「え?」

白銀「おい、見ろ!生徒会室の扉…!」ピタッ

藤原「また私も知らない仕掛け……チェーン巻かれて錠前が取り付けられちゃってますよ!」

かぐや「一度偵察で見たときはなかったのに…なんて仕事の早い!」

柏木「この紙に問題が書いてある…4択問題がいくつか」

石上「それの答えの番号を合わせればいい、って訳ですか」


ザッ…ザッ…

早坂「…!みんな、あの人が来たよ!」



メガ子「ふふ、早くしないと私が来ちゃうよー」ザッザッ



白銀「…仕方ない、四宮、ハリセンを俺に」

かぐや「え?」
石上「会長!」

白銀「俺が時間を稼ぐ、その問題を皆で解いていてくれ!」
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 12:59:50.53 ID:VYz4SbdNO
白銀「行くぞ!」ダッ


メガ子「じゃあ私もそろそろ本気で行こっと」スラッ

メガ子「このTGハリセンで!」シャキーンッ


かぐや「TGハリセン!?」

藤原「ついに出ましたね……勇者のハリセンを元に複製された、魔王軍の最終兵器!!」

石上「つまりただのハリセンっすね!」



『残り40秒』

眞妃「もう!何これ、めんどくさいナゾナゾばっかりじゃない!」

早坂「落ち着いて、眞妃ちゃん!」

柏木「…」

柏木(そろそろ翼くんを呼んでおこう…)



パシイ!パシインッ!

白銀「はあ、はあ!」ザッ

メガ子「会長くん…もっと本気で来ないとダメだよ。私、こう見えて…」

メガ子「この1週間、一日10回ハリセンの素振りしてきたんだから!」ドンッ!

白銀「すいませんそれ何の自慢ですか?」
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 13:01:05.13 ID:VYz4SbdNO
ーーーーーーーー

大仏「はいタッチ!」ペシッ
伊井野「わっ!」

伊井野「えーいっ!」ブンッ

ヒョロッ…コロコロ…

大仏「そんな投げ方じゃ当たらないよミコちゃん、ライフ−1」


ポンッ!

大仏「あ!当たっちゃった…小野寺さんか」

小野寺「はあ、はあ…余所見してちゃダメだよ…」ザッ


大仏「けど小野寺さん…最初に一回ミコちゃん庇ってタッチされちゃったから残り1だよ」

小野寺「…そうだね…」


伊井野【残りライフ2】
小野寺【残りライフ1】
大仏【残りライフ2】

小野寺(どうする?このままじゃ…)


大仏「小野寺さんはもう何も出来ない、行くよミコちゃん!」ダッ

小野寺「…っ!」ダダッ

伊井野「麗ちゃん来なくていい!」

小野寺「え?」

大仏「はい、タッチ〜」

伊井野「うっ!」サッ

大仏「あ、避け…」


ポンッ…


大仏「…!」ハッ

伊井野「…投げるのは下手くそだけど、手に持ったまま当てるくらいは出来るよ」

大仏「…やるじゃん、ミコちゃん」

伊井野【残りライフ1】
大仏【残りライフ1】
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 13:01:34.26 ID:VYz4SbdNO
小野寺「…」

大仏「…そんなに、まだ負けたくないの?」

伊井野「え?…うん…」

伊井野「まだ負けたくない…皆のところに行きたい…」

大仏「…」

伊井野「もう、ライフも1しか無いし、時間もないし、無理かも知れないけど…」

大仏「…そっか…」ポリポリ


…ザザッ!

槇原『はーい、校内放送から槇原だよ!』

槇原『5分経ちましたー!来るよー!いっぱい来ちゃうよー!』


小野寺「…!しまった、時間かけすぎた!早く戻らないと大軍が」

小野寺「大仏さん、悪いけど伊井野ムリヤリにでも連れてくから!」グイッ

伊井野「わっ!」

大仏「あのね…私、槇原さんから好きにしていいって言われてたんだ」

小野寺「え?」

大仏「どうせもう私もライフ1しか無いし、残りは好きに使うよ」ザッ

大仏「生徒会室までミコちゃん誘拐する」

伊井野「え!?」

小野寺「大仏さん……ありがと」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 18:16:50.88 ID:e3pY2f7wO
伊井野「え?急に何でこばちゃん!?もう少しで勝てたよ!?なんで!?」

大仏「んー、何かね。たかがお遊びにそんなムキにならなくていいかなあって…ミコちゃん居なくなって私だけ残ってもつまんないし」

大仏「なので今からミコちゃんと敵対はやめました」ビッ

伊井野「そんな理由でいいの!?私けっこう楽しんでたからガックリ来たよ!」

大仏「うん、楽しんでたのにごめんね途中やめで。まあ今はそれどころじゃないよミコちゃん」

小野寺「そうだよ伊井野。大軍が来るんだからいったん避難しなきゃ。まあ、たぶん遠い方の階段から来るとは思うけど…」


大仏「…まあ、皆とゲーム楽しみたい子を無理矢理負かすのはやっぱさすがに可哀想だよね…泣かせたい訳じゃないし」ボソッ

小野寺「…ん、そりゃそうだよ」ボソッ


伊井野「ねえ、何かそこの階段から足音がするよ」

大仏「え?」

小野寺「うそ、あっちの方が封鎖区域から近いから、遠い方の階段から来るはずじゃ…」チラッ


ダダダッ!!


TG兵「おおっ、勇者パーティー発見!」ダッ!


小野寺「うそ、こっちの階段から!?」

伊井野「想定と違うよ!」

大仏「槇原さんが両方の階段から行くよう指示したのかも…!」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 18:50:18.71 ID:e3pY2f7wO
ーーーーーーー
生徒会室前


メガ子「それじゃ私はいったん帰るから、頑張って〜」ザッザッ

白銀「はあ…帰って行ったか」


白銀「俺も手伝うぞ!」ダダッ

藤原「ありがとうございます会長!早く解かないと、もう来ちゃいますよ大軍が!」

早坂「あと二問なんだけど…」

石上(伊井野と小野寺は無事なのか!?くそ!)

眞妃「あの二人も心配よ…色々重なって思考もまとまりづらいわ」

ガヤガヤガヤ…

早坂「…複数の声が微かに聞こえてきました…」

かぐや「ええ…」

柏木「………」ガバッ


柏木「とりあえず伊井野さんと小野寺さんのことは翼くんに伝えておいたよ」

眞妃「え?」

石上「翼先輩っすか…なるほど!」

柏木「後は私の仕事…ハリセン使わせて貰います、会長」パシッ

白銀「え?」

眞妃「…待って渚。何するつもり?」

柏木「もう少しかかりそうなんでしょ?私が止めてくるよ眞妃ちゃん」

眞妃「…!?」

藤原「柏木さん!?危ないですよ!」

石上「そんな…マジですか!?」ガバッ

眞妃「私が代わりにやるわよ!」ザッ

白銀「いや、まだライフのある俺がやる!」


柏木「ありがとう。でももう決めたことだから…ごめんね」

ダッダッ!

眞妃「あ…っ!」

早坂「…行かせてあげてよう…」

眞妃「!」

かぐや「話は私が最初に聞いていました…彼女は自分から進んでその役目を志願した」

かぐや「まだ体力のある皆さんを余裕のあるまま、後半戦に向かわせるために、いざというときは自分が盾になると…」

眞妃「渚…!」

かぐや「柏木さんの気持ちを無駄にしてはいけません…」

かぐや「早く生徒会室を開放させましょう!」
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 18:52:03.34 ID:e3pY2f7wO

ザッザッザッ

ザッザッ…



柏木「わー、すごい数…」ピタッ


ゾロゾロゾロ…
ゾロゾロゾロ…



柏木「ま…いけるとこまで、頑張ろうか」



柏木「あとは任せたよ、みんな」

183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 19:54:11.52 ID:xQw6/mAsO
ーーーーーーー

小野寺「はあっ!はあっ!」
ザッザッザッ!

伊井野「どうしよう、追い付かれちゃう!」

大仏「ミコちゃん後ろ見る暇ないよ、走って!」


TG兵「俺あの子タッチする!」

TG兵「俺だ、俺だ!」

TG兵(女)「あ、小野寺さーん」

ダッダッダッ!!

小野寺(あの人達、運動部で見覚えのある人達だ…足の速い人達を封鎖区域からは遠いこっち側の階段に来させたのか……あ、あの中に友達も居た。終わったあとラインしとこ…じゃなくて今は兎に角逃げなきゃ!)

小野寺「速い、このままじゃ…!」

伊井野「追い付かれちゃう!」

ザザザッ!
「話は渚から聞いたよ!!」

大仏「…!」

小野寺「え!?」

翼「俺は3分しか動けないけど、無敵なんだ!ここは任せてくれよっ!!」バンッ

伊井野「柏木先輩の彼氏さん!?」


翼「通さないっすよ、TG兵の皆さん!!」


大仏「ちょっとカッコいいよ?」

伊井野「ありがとうございます!」

小野寺「すいません、行かせてもらいますよ!」ダダッ


翼「任せなって!」ビシッ

翼「って、どわああ、やっぱこの数はキツい!!」
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 20:16:07.02 ID:xQw6/mAsO
ザッザッザッザッザッ!

小野寺「あそこを曲がればっ…て、うわ!?」

伊井野「もう人がいっぱい居る!」

大仏「ここにももうTG兵…」

小野寺「せめて伊井野だけでも戻さないと…」

大仏「…小野寺さん、腕掴むよ。ミコちゃんも」グイッ

小野寺「え?」

大仏「走るよ!」ダッ

伊井野「なにっ!?」

ダッダッダッダッダッダッ!!

大仏「はいはーい、この二人、幹部の私が捕らえた子達だからどけてねー」

TG兵「え!?」
TG兵「なに、なに!?」ビクッ

伊井野「なんて無理矢理!?」

小野寺「でも悪くはない…」

伊井野「あ、あれ!見て!列の先っ」

小野寺「え?」



パシッ!パシンッ!

TG兵「いたぁい!」


柏木「一人だって通さないですよ!」ブンッ

TG兵「あの人もうライフ1なのに…!」

TG兵「もう5人やられちまった!」

柏木「はあ、はあ……もう少し耐える!」





小野寺「柏木先輩が一人で!?」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 20:16:46.67 ID:xQw6/mAsO
大仏「走り抜けるよ!」
グイッ

伊井野「わ!」

ダダダッ!!

TG兵「ちょっと待ちなさい…その二人捕まえたとか嘘じゃないのか?二人ともライフボール残ってるぞ」

小野寺「…!」ビクッ

大仏「ちっ…」

TG兵「裏切りは天誅!三人仲良くタッチしてやる!」バッ!

伊井野「ひゃっ!?」ビクッ

小野寺「伊井野!」ブンッ

ビシッ!

TG兵「うあ、ボールが…っ!」

伊井野「…っ!!」

小野寺【残りライフ0】

伊井野「麗ちゃんっ!!」

小野寺「いいから行って!早くっ!!」

大仏「ミコちゃん!」グイッ

伊井野「…!」ダダッ


パシインッ!!

TG兵「あうっ!」グラッ

柏木「…なんで大仏さんまで居るのかはいいや、早く行きなさい、伊井野ちゃん」フラッ

伊井野「柏木先輩…!」

柏木「走って!」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 20:25:27.61 ID:xQw6/mAsO

ダダダダダダッ!!

柏木「!」

翼「渚!皆は行けた!?」ザッ

柏木「うん、伊井野さんは…」


小野寺「私はアウトなりました…すんません」ザッ

柏木「いいのよ、お疲れ」


柏木「…翼くん、ちょっと私もう無理っぽいから…皆のとこにハリセン届けて、お願いね」

翼「渚…わかったよ」

ダダダッ!


TG兵「そこをどきなさーい!」バッ

柏木「…最後の一発」スッ

ブンッ!

ビシイィッ!


柏木【残りライフ0】
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 20:42:15.64 ID:xQw6/mAsO
ーーーーーーー
生徒会室前


藤原「開放っ…成功しました!」

かぐや「やりました!」

藤原「さあ、あとは生徒会室にある『開放』看板を廊下に出してください!そうすればもう魔王軍は近寄れません!」

白銀「わかった、さっそく運ぶぞ石上!」

石上「了解です!」




ダッダッダッダッダッダッ!!

大仏「はあ…はあ……ここまででいいね、ミコちゃん…」

伊井野「こばちゃん…」

ザッザッザッ!

石上「あ、伊井野!」

白銀「無事だったのか!」

伊井野「石上、会長!」

眞妃「こっちも何とか開放成功したわ…これが看板よ、これでもう大丈夫…」

かぐや「…柏木さんと小野寺さんは…?」

伊井野「…麗ちゃんは、私を助けて…」

石上「…そうか…」

ザッ、ザッ…

翼「渚も…さっきアウトになりました」

かぐや「え!」

かぐや「そう、ですか…」グッ

眞妃「そんな…!」


翼「…これ、ハリセンです。渚が返してきてくれって」スッ

白銀「そうか…すまない、ありがとう」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 20:44:33.37 ID:xQw6/mAsO
大仏「…じゃあ私は魔王軍だから入れないし、ミコちゃん」

大仏「あのハリセンで私にトドメさしてよ」

伊井野「えっ」


大仏「まあまあそんな顔しない、落ち着いて?これゲームだから。アウトになるだけで終わったら普通にまた会えるから」

伊井野「あ、うん。そうだよね」


大仏「無理矢理教室に引っ張りこんでごめんね」

伊井野「ううん…」


石上「…よく分かんないけど、ほらハリセンだ…伊井野」スッ

伊井野「ん…」パシッ


伊井野「…助けてくれてありがとう、こばちゃん」

大仏「うん。ゲーム頑張ってね」


ポンッ………





勇者パーティー
柏木渚
小野寺麗
脱落

TG魔王軍幹部
大仏こばち
脱落
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/13(木) 22:36:16.26 ID:xQw6/mAsO
ーーーーーーー

生徒会室


藤原「っふ〜〜〜…これでひと息つけますねぇ、皆さん」


どよ〜〜ん

眞妃「渚あ…」ウッウッ

かぐや「柏木さん…」シュンッ

石上「はあ…」

伊井野「麗ちゃん…」


藤原「え、なんですかこの空気」

白銀「こうなるのも当然だ…仲間が二人も脱落してしまったんだ」

藤原「いや、そりゃ寂しい気持ちは私も分かりますけど、さすがにリアクションがオーバーな気も…」

早坂「もう二度と会えないみたいな悲しみ方だよね…」


眞妃「なによ、あんた達は悲しくないの!?渚は身を挺して私達を守ったのよ!」ブワッ

かぐや「そうです…柏木さんは私達の恩人なんです…」グスッ

伊井野「麗ちゃん…こばちゃん…うう…」シュンッ


藤原「いやだから皆さんの気持ちは分かりますが…」


プルルル…

ピロンッ

眞妃「あ、渚から電話だ」パシッ

伊井野「こばちゃんと麗ちゃんからライン来た」

石上「小野寺から変なスタンプ送られてきた」


早坂「…」


1分後…


眞妃「え、マジで?渚10人くらい倒しちゃったの!?凄いじゃん!」アハハ

かぐや「あ、あとで私も少し話していいでしょうか?」


伊井野「あはは、こばちゃんまた面白いこと言ってる!」


早坂「見なよ、最初のお通夜みたいな空気が一瞬で消えたよ」

藤原「まあ実際TG部の部室にいるだけですからね、脱落した皆さん」
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/14(金) 00:19:45.94 ID:aQZs4jClO
今日はいったんここまで

日曜くらいには終わらせる予定です
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 09:13:28.34 ID:h0K5BfB6O
藤原「しかしまあ、二人抜けたのは確かに痛いですよね」

かぐや「そうなんです……さあ皆さん、そろそろ会議と行きましょうか」キリリッ

早坂「キリリッて…まあ調子が戻ったみたいで良かったです」


ガチャッ

圭「戻りました」タッタッ


藤原「あら、圭ちゃんおかえりなさい」

白銀「お、そういえば途中から居なかったけどどこに行ってたんだ?」

藤原「圭ちゃんには、大量のTG兵がどういう感じに校舎内に広がっているのかを軽く見てきてもらいました」

かぐや「そうなんですか…お疲れ様です」ニコッ

圭「いえ」

白銀「圭ちゃん、怪我はなかったか!?」

圭「あるわけないじゃん…何言ってんの」ボソッ

藤原「あ、ちなみにー…圭ちゃんはあくまでサポートキャラ的なポジションなので、主なメンバーである私達が全滅しちゃったらゲームオーバーですからね!」



白銀「じゃあ、まずはメンバーの現在の状態と残りの勝利条件の確認を行おう…」

眞妃「…」

白銀「っておい、四条どうした?なんか複雑そうな顔して…」

眞妃「えー、なんでもないよー?ははーっ」

石上「柏木先輩と電話してる途中から翼先輩がいかにカッコ良かったかどれだけ翼先輩を愛してるかの話になってたらしいです」ボソッ

白銀「あー…」

かぐや「ではまずは皆さん手持ちの残りライフとアイテムを見せてください」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 09:13:57.41 ID:h0K5BfB6O
白銀【残りライフ5】
早坂【残りライフ5】
藤原【残りライフ4】
眞妃【残りライフ4】
かぐや【残りライフ3】
石上【残りライフ3】
伊井野【残りライフ1】

アイテム
勇者のハリセン
白紙とガムテープ(勇者のハリセン)
応援団ハチマキ
たまごボーロ(二粒)
消しゴム
アイマスク・耳栓


早坂「こうして見るとアイテムの内容シュールですね」

かぐや「今その話はいいわ」

眞妃「とりあえず、まずはこのたまごボーロで誰かのライフ回復しとかない?こっから食べる余裕あるか分からないし」スッ

かぐや「そうですね」

藤原「たまごボーロが回復アイテムとか笑えますよね!」アハハ

石上「考えたのあんたらでしょうが」

白銀「まあ…回復した方がいいのはやはり伊井野じゃないか?」

伊井野「え?」

石上「まあ、そうっすよね」

伊井野「いえ、私はいいです!他の人にあげてください!」

石上「遠慮するこた無いだろ」

伊井野「別に遠慮なんかしてないわよ!」

伊井野「四宮先輩が食べた方がいいです!」

かぐや「うーん、でも伊井野さん残り1でしょう…本当にいいの?」

白銀「せめて1個でも…」

伊井野「いえ…他の人が使った方が!」

石上「あーもう…なに頑固になってんだこいつは…ほら」ポンッ

伊井野「え?」

石上「風野団長からもらった応援団ハチマキ…攻撃一回だけ防げるってものらしい。せめてこれ付けとけよ」

石上「それなら文句はないだろ?」

伊井野「…うん…」

かぐや「…では決まりね」

白銀「じゃあ、四宮…」

かぐや「はい。私が1つ貰います。あと1個は石上くんに」

石上「え、いいんですか?」

かぐや「いいですよ、食べてください」
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 13:00:02.80 ID:YK0T/PZYO
圭「あ、伊井野さん…ですよね?」

伊井野「うん。どうしたの?」

圭「さっき偵察しに出た時、大仏さんと小野寺さんに会って…大仏さんからこれを渡しといて欲しいと」

伊井野「これは…?」

藤原「おお、それは風紀委員タスキ!」

石上「それもアイテムなんすか?」

藤原「はい、大仏さんを倒した後に貰えるボーナスアイテムだったんですよ。予定と違う行動取ったんで渡す暇がなかったんでしょうね」

藤原「攻撃手段を持てないミコちゃん専用に考えられた装備で、それを付けていればゲーム中だろうが風紀委員の権限を行使できます!」

伊井野「え…」

藤原「校則違反、またはゲームルールに違反する行為をしている生徒には無敵になり問答無用でアウトにさせることができるんです!」

伊井野「そんなものが用意されてたんだ…」

藤原「ああ、でも学校使ってゲームしてること自体は違反にはならないからね?校長からも許可貰ってるからね?」

伊井野「あ、はい…気を付けます」

石上「線引きはちゃんとしろよ本当」

伊井野「あんたに言われなくても分かってるし」


石上「…よし。会長、ハリセン作っときました」

白銀「おう、サンキューな石上」

眞妃「ハリセンは誰が持つ?」

早坂「会長とかぐやさんでいいんじゃないかな?」

藤原「そうですね、やはりリーダーたる人物が持つべきです!」

白銀「ふ…わかった。俺に任せろ」

藤原「…ねえ会長、さすがにハリセンの振り方が分からないなんてことは無いですね?」

白銀「さすがにねえよ!さっきちゃんと使ってただろ!」

かぐや「ではもう1本は私が貰いますね」


かぐや(会長とお揃い…嬉しい…//)

白銀(ふふ…四宮とお揃いか…)
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 17:47:30.83 ID:cWlCp7xCO
藤原「それとね、ミコちゃん。実はTG兵志願生徒用にもルールマニュアルがあって……違反行為や、やっちゃいけないことも書いてあるの。見せたげるから覚えとくといいよ」

伊井野「ありがとうございます藤原先輩!」

白銀「珍しくちゃんと先輩っぽい」

藤原「ゲームに乗じて気が緩んだりやりたい放題になる人も居るだろうから結構取り締まり対象は出ると思うよ。遊びとはいえ最低限のモラルは…」

石上「じゃあまずはTG部を取り締まりましょうか」

藤原「…」

石上「冗談ですよ、真顔で見ないでください」

かぐや「まあそれは置いといて、会議を続けましょう」

白銀「残りの勝利条件…魔王の撃破と、子安つばめ先輩の救出か」

眞妃「ねえ、最初にステージ走って偵察しに回った時は小安先輩の手掛かりはなかったの?」

かぐや「ええ、残念ながらそれらしいものは」

早坂「まあ、とりあえず開放された元封鎖区域に調べに行ってみるのがいいでしょうね」

かぐや「ですね、屋上も怪しいです…」

石上「いや、こんな季節で寒い外の屋上に何時間も放置させる事はしないと思いますよ。TG部は何考えてるか分からない変人の集まりですがそこまで人の道を外れては居ないでしょう」

藤原「石上くん、もうちょい優しい言い方できないの?」

かぐや「そうですね…確かに石上くんの言う通りです。まあ一応確認はしてみますが」

藤原「ま、私は子安つばめ先輩の事については一切ヒント出しませんので。土下座されたって出しませんよ!」

石上「わかってますよ、そういうゲームですからね。あと土下座なんかしないっす」

白銀「そういえば、ハリセンもあと1つどこかにあるんだよな…」

藤原「それも私は教えませんよ!」

かぐや「まあ、ハリセンは余裕があれば探す方向で行きましょう」
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 18:50:57.25 ID:cWlCp7xCO

かぐや「…では、圭がこの地図にTG兵の見張り場所を記してくれました」

圭「全部は覚えきれませんでしたが…」

かぐや「いいんですよ、ありがとうございます」

白銀「お手柄だぞ圭ちゃん」

早坂「まあ、もちろんTG兵も移動はするでしょうが…だいたいの目安にはなりますよね。ありがたいです」

眞妃「それで、どういう風に攻略していくの?」

かぐや「二手に分かれましょう」


かぐや「TG兵を一人一人全て相手にしている暇はありません。二手に分かれ勝利条件の達成のみを目指します」

白銀「なるほど、魔王撃破組と子安つばめ救出組に分かれるのか」

かぐや「はい、私は子安つばめ救出を担当しようと思います。あとは石上くんも…」

白銀「ん、そうか…なら俺が魔王撃破組だな」

かぐや「はい、お願いします」

かぐや(本当は会長と一緒が良かったですが仕方ありませんね……石上くんの面倒も見てやらなければなりませんし)

白銀「…ということは、ノーリスクで攻撃ができる藤原も俺の方に来た方がいいのか」

かぐや「…」スッ


かぐや「はい、もちろんです。魔王の撃破が目的ですからね。頼みましたよ藤原さん」

早坂(ルーティーンしながら答えた…心の中じゃ『私が一緒に行きたかったー!!』とか言ってるんだろうな)

かぐや「あとは…」

伊井野「あ、私はつばめ先輩救出の方でお願いします」

かぐや「え!?」

藤原「…」

眞妃「ちょっ、あんた…本当にそっちでいいの?」

伊井野「はい。私には魔王撃破に必要な力が無いので…効率的に考えれば私はつばめ先輩救出の方がいいと思います」

かぐや「まあ…そうなんですけどね」

石上「伊井野の言う通りですよ先輩。風紀委員の権限を行使させるなら、魔王撃破に向かわせるよりは別のことやらせた方がいいです」

眞妃(優の奴は…いい加減伊井野ちゃんの気持ちに気付けばいいのに…)

かぐや「…貴女が自ら志願するなら、つばめ先輩救出組に入れますよ。いいですね?」

伊井野「はい」
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 19:19:10.03 ID:cWlCp7xCO
会議は進み…

かぐや「では、決まりましたね」

『魔王撃破組』
白銀御行【残りライフ5】
装備:勇者のハリセン

藤原千花【残りライフ4】
必殺技:ドーンだYO♪

早坂愛【残りライフ5】

白銀圭【サポート】


『つばめ姫救出組』
四宮かぐや【残りライフ4】
装備:勇者のハリセン

石上優【残りライフ4】

四条眞妃【残りライフ4】

伊井野ミコ【残りライフ1】
装備:応援団ハチマキ、風紀委員タスキ



白銀「俺たち魔王撃破組は…まず圭ちゃんが偵察し、なるべく無駄な戦闘を避けライフを温存しながら魔王のみを目指す」

藤原「早坂さんは援護をお願いします!圭ちゃんも頑張ってね!」

圭「うん」

早坂「了解ー」ビッ


かぐや「私達子安つばめ救出組は二階の元封鎖区域だった場所へ入り、そこから手掛かりを探します。TG兵との戦闘が多くなるかもしれません、周りにしっかり気を配るように」

石上「はい!」

伊井野「はい!」

眞妃「あと何かあるごとに連絡もちゃんとするように!」
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 19:29:29.33 ID:cWlCp7xCO
藤原「さあ、次が本当に最後の戦いですよ」

白銀「そうだな………ところで藤原」

白銀「このマントもう外してもいい?動きづらいんだよね」

藤原「ああ、それもう外しちゃっていいですよ?てかまだ付けてたんですね」


伊井野「…石上、ハチマキ付けて」

石上「はいはい、ジッとしてろよ」




白銀「よし、皆…準備はいいか?」

圭「ん」

眞妃「OKよ、御行!」

早坂「いつでも行けるよ」



かぐや「では、それぞれのチームに分かれ………行きますよ」

藤原「いざ、出陣!」


ガチャッ…
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 20:58:49.20 ID:tyY2mXUdO
『つばめ姫救出組』

ザッ… ザッ…


かぐや「あそこの階段までに見張りのTG兵が二人居ます」

眞妃「あとは圭ちゃんの報告によるとそこの教室の中に一人居るらしいわね…伊井野は私と一緒に走るわよ」

伊井野「はい」

石上「では、僕から行きますんで」ザッ!

かぐや「任せたわよ、石上くん」


石上(まずは僕が全力で階段まで走り抜ける!)ダンッ!


シュダダダダダッ!!


TG兵「おい、誰か走ってきた!」バッ

TG兵「捕まえるわよ!」ダッ


石上(無理矢理突破する!)ダダダッ!!

TG兵「きゃっ!?」

TG兵「くそ、速い…追うよ!」



ダダッ!

かぐや(そして見張り二人が石上くんに気をとられている隙に後ろから近付き)シュタッ!


TG兵「え?」バッ


かぐや(一気に倒す!)

パシンッ! パシイッ!

TG兵「きゃあ!」

TG兵「後ろから!?」


眞妃「行くわよ!」グイッ

伊井野「はい!」

ザッザッザッ!

眞妃「教室の中を警戒…」チラッ

伊井野「あ!」


教室内

TG兵「〜♪」ピコピコ


伊井野「携帯ゲーム禁止っ!」ガララッ!

TG兵「はうあっ!」ビクッ
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 21:30:05.28 ID:tyY2mXUdO
ザッザッザッザッザッ!!

TG兵「あそこ、勇者パーティーだよ!」
TG兵「追えー!」

ザッザッザッ!


眞妃「やば、もう他の奴等が来た!」

石上「大丈夫です、階段まで来れば…!」

伊井野「うん。私が階段に居れば相手は手が出せない」

ザッザッ……

かぐや「揃いましたね。さ…二階を目指しましょう」


TG兵「くそ、伊井野さん居るから階段に行けない!」

カツッ…カツッ…

眞妃「二階に着いたらすぐに元封鎖区域まで…あなたが場所はよく知ってるわよね?」

かぐや「ええ、案内は任せてください」

石上「そこにヒントでもあればいいんですけどね」

伊井野「…」


眞妃「よし、二階に到着!」ザッ

かぐや「まずは廊下の様子を……」チラッ

石上「TG兵が二人居ますね」

伊井野「何か食べてる」


パクッ パクッ

TG兵「勉強サボれて遊べるとかマジ最高だよなー」バリッ

TG兵「休憩名義の食事ならOKだから好きなときに菓子食っても怒られないし…あー美味かった」ポイッ

TG兵「えー、廊下にゴミ捨てんの?」

TG兵「TG部や関係者が後で見回りや掃除すんだからいいだろ」

TG兵「あははー確かに」


かぐや「…ええ…」

眞妃「さすがに無いわあれ」

石上「…」イラッ


伊井野「コラー!ポイ捨ては禁止です!人が後で掃除するなら何しても良いんですか!?」
ザッザッザッ!

TG兵「あ?なんだよこのチビ」

TG兵「いいだろ今は遊びなんだからー、細かいこと言うなよ」

伊井野「風紀委員の権限で二人は退場です」

TG兵「は?ざっけんな」ギロッ
TG兵「マジざっけんな」ドンッ!(壁パン)

伊井野「うっ」ビクッ



石上「お前らがざっけんな」ブンッ!

パシインッ!!
パシインッ!!

「あいたーっ!!」

かぐや「私からハリセン借りてどうすらかと思えばやっぱりね…あの子」
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 22:19:08.36 ID:JPlsE5JtO
眞妃「まったく、本当に居るのねこういうの」ザッザッ

伊井野「…石上、藤原先輩に連絡お願い」

石上「ん?いいけどなんだ」

伊井野「先輩から見せてもらったルールマニュアルに度の過ぎる違反者は見つけ次第報告して魔王送りと書かれてたから」

かぐや「魔王送り!?」

伊井野「槇原さん直々に後で罰を与えるの」フフ…

石上「え、なにそれ怖い…」


TG兵「ひえ〜、そ、それだけは勘弁してくれえ〜」
TG兵「魔王送りだけは嫌だアァ……」


眞妃「怖がられ過ぎでしょ槇原…」

石上「いったい何されちゃうんでしょうね…」

伊井野「…石上、さっきは、ありがとう…」

石上「ん?おう…まあ今のは完全にあいつらが悪いしな」

石上「しかし風紀委員モードのお前は敵だと厄介だが味方だと頼りになるな」

伊井野「何それ、じゃあ普段からちゃんとしなよ石上も」

石上「俺は俺の好きに生きる」

伊井野「それでゲームとか別にかっこよくないから」

眞妃「はいはい、そろそろストップ。あんま喋ってると他の敵にバレちゃうから」

かぐや「もうすぐ封鎖区域ですよ。周りに気を付けて進みましょうね」ザッ
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 23:22:10.33 ID:JPlsE5JtO
ザッザッザッ…

石上「お、これは……こんなとこにあったのか」

眞妃「ん?どうしたの優」

石上「いえ、何でも」サッ

伊井野「…?」


かぐや「そこの封鎖区域までの廊下に三人の見張り…さてどうしましょうか」

眞妃「私に任せなさいよ…これを使うわ」スッ

かぐや「…み、耳栓…?」

石上「ツンデレ…先輩…?」

伊井野「……え?」

眞妃「何その、この人なに言ってんだろうみたいな顔は!ちゃんと考えあるんだから見てなさい!」


眞妃「ほいっ」ポイッ

コロコロ………


TG兵「ん?」

TG兵「なんだ?」

TG兵「警戒しながら行ってみよう」

ザッザッザッ…

かぐや「なるほど、敵を引き寄せるため…!」

伊井野「そういう使い方が!」

石上「さすがです、成績3位は伊達じゃないっすね!」

眞妃「べっ、別に褒めたって何も出ないんだからね!」テレッ
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/14(金) 23:22:44.15 ID:JPlsE5JtO

TG兵「…なんだこれ」スッ

TG兵「耳栓?」


かぐや(今!)シュタッ

TG兵「え?」

パアンッ!
パシインッ!!

かぐや(よし、二人はやった…)


TG兵「やっぱり陰に隠れてたね!」ダダッ

かぐや(あとは残る一人!)ビュンッ!!

TG兵「おっと!」サッ

かぐや(避けられた!?やはりTG兵にも強い人が混じっている…)


石上「四宮先輩、援護します!」ザザッ!

かぐや「え?」

石上「ほら、これやるよ!」ブンッ


ベタアッ!!

TG兵「…へ?」

リアルヘビ人形、再びっ!


TG兵「ぎゃあああ!ヘビいっ!?」


伊井野「あれは!?石上が拾ってたのはあれ!?」

眞妃「あのヘビ人形まだ二階にあったんだ!」


石上「どうだ!」

かぐや「きゃあああああっ!?!?!?」

石上「いや、四宮先輩までビビらないでください!あれ人形です、今のうちに」

かぐや「あ…人形なの…?」ホッ


かぐや「えいっ!」ペシンッ

TG兵「うあ!」


眞妃「よし、これで先に進めるわね!」ザッ


TG兵「ふっ…負けたぜ、少年……先に進めよ」ニヤッ

石上「あ…はい、どうも。進ませてもらいます」
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 00:16:05.12 ID:QuPbr3FOO
ザッザッザッ…

かぐや「やはりこの封鎖区域だった場所にも入れるようになっていますね」

眞妃「見た感じ見張りも居なさそうね」

石上「でも、一応警戒して行きましょう」

伊井野「あ、皆さん待ってください」

石上「え?」

かぐや「あれは…!?」




カレン「〜〜〜」
エリカ「〜〜〜」



眞妃「カレンにエリカ!?」

石上「またあの人たちですか…敵、なんすかね?」

かぐや「分からないわね…」

かぐや「とりあえずゆっくり近付いてみるわ、何かあれば援護をお願い」スッ

石上「了解です」

伊井野「気を付けて」

眞妃「しかしあの二人特に周りを警戒してる感じは無いのよね…」


ソロ〜………

かぐや「…」ソー


エリカ「でねカレン!昨日もTG部と子供作ってて!」
カレン「その言い方はいかがわしいのでやめて欲しいですわエリカ」



かぐや(二人とも会話に夢中で気付いていませんね…もう少し近付いてみます)スッ


カレン「ん?」ピクッ

かぐや(まずい、気づかれた!?)ピクッ

この時、かぐやは…

かぐや「えーいっ!」パシイッ!!

防衛本能から反射的に攻撃してしまっていた!!

カレン「痛いですわあっ!!」

エリカ「敵襲ーっ!?」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 00:22:39.70 ID:QuPbr3FOO
カレン「誰っ!?誰ですの!?」グルンッ

カレン「はうあっ!かぐや様っ!?」

エリカ「えっ、かぐや様からのハリセン攻撃!?ズルいわエリカ!!」



かぐや「あ…すみません、つい反射的に攻撃してしまいましたがもしかして魔王軍側の人では無いですか?」


カレン「魔王軍側です!けど今回は戦いでなく説明役なのです」

石上「へー、説明役…」

眞妃「あんた達も大変ね色々と」

かぐや「それは失礼しました、いきなり叩いてしまい…」

カレン「いえいえお気になさらず。むしろ光栄ですわ」

エリカ「かぐや様、私のことも叩いてくださいまし…」

かぐや「え………遠慮します……」

エリカ「私には叩く価値もないと…!!」ガクッ

かぐや「誰もそんなこと言ってませんよ!?」

石上「先輩、この人達に乗ってたら永遠に脱線し続けそうなんでそろそろストップしましょう」

眞妃「…で、二人は説明役と言っていたけれど、どういうこと?」

カレン「ええ、説明いたしましょう!」

エリカ「実は私達はここの部屋に閉じ込められていた子安つばめ先輩…つばめ姫の監視役を任されていたのよ」

石上「え、つばめ先輩がここに!?」

エリカ「そう…だけどね」

カレン「私達はつばめ姫に倒され、彼女を逃がしてしまった…」

カレン「という設定なのです」

石上「あ、はい」

エリカ「でもさっきまで居たのは本当よ」

カレン「封鎖区域が開放された隙をつき、つばめ姫は外へ逃れたのです」

カレン「彼女は刺客も振り払いひたすら走りました」

カレン「そしてすれ違いに現れる勇者かくや様と仲間達…」

エリカ「巡り合わせてくれないだなんて、神様はなんと意地悪なのか…」

カレン「つばめ姫はただ走るのです………悪の手先から逃げながら」

エリカ「自由を…求めて……」


石上「…」

カレン「説明終わりですわ」

石上「あ!途中の台詞からも全部ですか!?」

カレン「そうですわ」

205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 00:39:21.89 ID:QuPbr3FOO
カレン「ちなみにもう一度最初から説明を聞くことも出来ますが」

かぐや「いえ、充分ですよ。ありがとうございます」

眞妃「うーん、ちょっと待って。てことはさ…」

眞妃「子安つばめ先輩、どっかで逃げたり隠れたりしてるって事だよね?」

伊井野「じゃあ、…逃げて回ってるつばめ先輩を探さなきゃならないってこと?」

石上「…そういうことだよな。これ、もしかして難しいんじゃないか…?どこに居るのか、どう予想してったらいいんだ」

エリカ「それと『助ける』と言ってもただ見つけるだけじゃダメだよ。その後『聖域』に連れていく必要があるの」

エリカ「悪魔を寄せ付けない、聖域……」

石上「聖域…」

カレン「説明A終わりですわ」

眞妃「あ、うん。ありがとう」

かぐや「…石上くん、子安つばめ先輩を助けるには、少し骨が折れそうですよ」

石上「ええ。ですがやりますよ」

石上「必ず僕が見つけ出してみせます」

伊井野「…」
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 00:41:28.05 ID:QuPbr3FOO
いったん今日はここまで
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 00:43:00.50 ID:QuPbr3FOO
>>204

訂正

× ズルいわエリカ
○ ズルいわカレン
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 10:55:46.39 ID:y8VeB1HlO
ーーーーーーー

『魔王撃破組』

ピロンッ

「放送室近くから槇原さんらしき声あり」


白銀「お、妹から連絡来たぞ……放送室近くから槇原らしき声あり、と」

藤原「マッキー先ハイの事ですから、わざとそういう情報を漏らした可能性もあります。慎重に行きましょう」

早坂「そーだね」

ピロンッ

「あと帰りモヤシ買っといて」


白銀「あと帰りにモヤシか…」

早坂「それは今は関係ないね」

藤原「白銀家の食料事情は今は置いといて…さあ行きますよ!」ザッ


ダッダッダッ!!


TG兵「来た、白銀会長と藤原さんだぞ!一緒に遊べて光栄だ!」

TG兵「やだサイン欲しい!」


藤原「サインは後でっ!」ドーンダyo!


白銀「悪いな、あんまり遊んでる余裕ない!」パシンッ!

TG兵「ああっ!」ドサッ

TG兵「後でくださいよっ!」ドサッ


TG兵「タッチ!タッチ!」ブンッブンッ
(可愛い子に触りたい!)

早坂「そんな下心丸出しで来られても困るし〜…」サッ サッ

藤原「へい、後ろからドーンッ!!」ビシュッ

TG兵「うあっ!しまった!」


白銀「よし、他のTG兵が来る前に早く行こう!」

藤原「ですね!」

ザッ、ザッ…

早坂「っ!みんなストップ!」ザザッ

白銀「あの人は!」ザッ


メガ子「はい、メガ子でーす。圭ちゃんは抑えたよー」フリフリ

白銀「なんだと!?」

藤原「え?ルール上圭ちゃんへの攻撃行動は禁止されているはず!?」

メガ子「さて、どうやったのでしょうか?」
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 11:29:18.32 ID:y8VeB1HlO
早坂「嘘をついてるという可能性は?」

藤原「あり得る!」

メガ子「それが嘘じゃないんだよね。待っててあげるから電話してみなよ」


白銀「…繋がらない、圭ちゃん!」

藤原「ええ!?」

早坂「くっ、誘拐は犯罪ですよ!」


メガ子「誘拐はしてないよ!」ガビーン


藤原「しかし、マッキー先ハイとメガ子がルールを破るとは思えません…」

白銀「…」

白銀(実力行使以外で圭ちゃんを捕らえる方法……考えろ、圭ちゃん自らが閉じ込められにでも行ったというのか…?)

白銀(…ん…圭ちゃんから、閉じ込められに…?)ハッ

白銀「…そういうことか、分かったぞ」

メガ子「さすがは会長くん。助けに行きたいなら通ってみなよ」スチャッ(ハリセン)

白銀「ああ、妹は俺が助ける!」ダダッ


藤原「会長の邪魔はさせません!ドーンだYO♪!」ビシュッ

メガ子「わわっ」サッ

早坂「私も助太刀するよ、書記ちゃん」ザッ

藤原「はい!」


白銀「ありがとう二人とも!俺は妹のところへ行く!!」
ザッザッザッ!

メガ子「あ〜、逃がしちゃったあ」

メガ子(…計画通りだけど)フフ
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 11:52:12.69 ID:y8VeB1HlO
白銀「はあ、はあ……む、あのスマホは!?」

ザザッ!

白銀「化学室の前に…圭ちゃんのスマホ…この中か」

ガッ!ガッ!

白銀「くそっ、やっぱり鍵が閉まっている、開かない!」

ガチャッ、ガラッ!!
??「ウルサーイですヨ」

白銀「え?」

グイッ!

白銀「おわっ!?」

バタンッ!ガチャッ!

白銀「化学室の中に…連れ込まれちまった…」ハアッハアッ

圭「お兄っ!」ザッザッ

白銀「圭ちゃん!?やっぱり居た…」

??「ふふふ、ココは私専用のバトルフィールド…私にカツまでは逃げられマセン!!」ザッ

白銀「…もう、俺は…どうツッこんでいいのか分からないですよ……」



白銀「なんで校長が居るんですか!?」ガバッ

校長「私ガTG兵リーダーだカラです。生徒とゲームをエンジョイする…それも学園の長トシテ必要なことではナイデショウカ」

白銀「ええぇ!?」
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 12:22:04.30 ID:y8VeB1HlO
校長「ココは一度入レバ私をタオスマデ逃げられナイ……白銀圭さんも先程ココへ侵入シテシマイ、戦えるパワーもナッシングな為に出られなくなってシマッタノデス」

校長「ここへ誘導シタノハ槇原こずえサンでしたガ…」

圭「…ごめん、槇原さん見つけたから追い掛けてたら…」

白銀「いや、気にするな、仕方ない…」

白銀(なるほど、校長の専用ルールを利用したのか)

白銀「妹のスマホを奪い化学室の前に置いたのは…連絡を取らせないため…」

校長「ノーです。ソレハ他の方ガ助けに来ルとき分カリヤスイヨウニという配慮デス」

白銀「あ、単純に優しさですか」

校長「サア、圭サンを助け仲間タチノ元へ行きたけレバ…貴方は私を越えルしかナイ…」ザッ

校長「来なサイ、生徒会長としてコノ学園の長デアル私を…超えてミナサイ!」ドンッ

白銀「…!やるしかないようですね」

圭「でも目上な立場の校長を叩くとかやりにくくない?」

白銀「それ言わないでくれ!」

白銀(圭ちゃんの言う通りだ…校長相手にビシバシ叩くのはやりづらい)

白銀(まあ、手足でも狙うか、まだ叩きやすいとこ…)

校長「チナミニ私は他のTG兵と同じく一度のダメージでアウトですが…1つダケ違うトコロがアリマス」

白銀「え?」



校長「私にダメージを与エルにはハリセンで頭を叩く必要がアリマスっ!!」バアーンっ!


白銀(一番狙いにくいところをををーーっ!!?)
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 12:37:09.47 ID:y8VeB1HlO

廊下


藤原「ドーンッ!」ビシュッ

メガ子「えいっ!」


パシンッ!

藤原「あう、当たっちゃった…!」

早坂「ふっ!!」ブンッ

(早坂のライフボール)
ポコンッ!

メガ子「しまった、ガードが遅れちゃった!」ザッ


藤原【残りライフ3】
早坂【残りライフ4】

メガ子【残りライフ2】
+たまごボーロ一粒

メガ子(う〜ん、まだ負けるわけにはいかないしなぁ)

メガ子「もういいかな、撤退!」ダダッ!


藤原「あっ、撤退しちゃうんですか!?」バッ

早坂「書記ちゃん追い掛けてる暇ないよ、TG兵10人くらい来た!!」

藤原「ひえっ!?」

┣¨┣¨┣¨┣¨ドッ!!


藤原「会長と圭ちゃんも心配ですが、仕方ありません!いったん逃げましょう!!」ダダッ

早坂「うん、結構真面目にヤバイ!」ダダダッ






ーーーーーーー

槇原「メガ子から連絡ぅ〜。会長くん隔離には成功」

槇原「あと狙うは、四宮かぐや…だね」
ザッザッザッ
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 15:01:04.27 ID:A0QS7XpiO
『つばめ姫救出組』

二階

ザッザッザッ

眞妃「このまま子安つばめを探すために部屋を一つ一つ確認して回るわけ?そんなことしてたらTG兵に追い回されて私達がいずれピンチになるわよ」

かぐや「そうなんですよね、私達の体力的にも他のやり方を考えた方がいいでしょう」

伊井野「つばめ先輩の逃げたコースを予想するんですか?」

眞妃「うーん」

石上「あの…先輩、1つ気になってることがありまして」

かぐや「石上くん、どうしたの?」

石上「さっきマスメディア部の方々から聞いた説明で……後半の意味無さそうな台詞も含め『説明』と言っていたんですよ」

かぐや「言ってましたね」

石上「その僕が意味の無いと思ってた台詞が…実はつばめ先輩の居場所のヒントだったりしませんかね?」

眞妃「でもさ、つばめ先輩の意思で逃げてるんならカレン達もヒントなんか出しようが無いんじゃ…」

石上「魔王軍側から逃げかたの指示は受けてるかも知れません」

眞妃「ん、まあ確かに」

伊井野「でもヒントと言っても…よくわからないんだけど」

かぐや「…闇雲に歩き回るだけもよくありません。少し考えてみましょうか」

意味無さそうな台詞@
つばめ姫はただ走るのです………悪の手先から逃げながら
自由を…求めて……

かぐや(これは単純に子安つばめ自身のゲーム中に置かれた立場の説明の気がするけれど…)

意味無さそうな台詞A
そしてすれ違いに現れる勇者かぐや様と仲間達…

かぐや(すれ違いに現れる私達、そう…私達が来たときには居なかった)

意味無さそうな台詞B
巡り合わせてくれないだなんて、神様はなんと意地悪なのか…

かぐや(神様の意地悪で巡り会えない……神様………神様って?何かを指している言葉かしら)

かぐや「…ねえ石上くん。このゲームに神様が居るとしたら誰だと思う?」

石上「はい?まあ製作者じゃないですか?神様なら」


かぐや(…ゲームの製作者?)

その時、かぐやは1つの答えを閃いた!

「ゲームの製作者の意地悪で巡り会えない子安つばめと勇者パーティー」

かぐや「…まさか、そういうこと!?」ハッ
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 15:50:31.62 ID:A0QS7XpiO
かぐや「…大事なことを忘れていた、これはゲームでした。お遊びなんですよね…」

かぐや「つばめ姫が魔王軍に捕まり逃げている、なんていうのはあくまでも設定上の話に過ぎない」

石上「どういうことですか?」

眞妃「何か閃いたのね?」

かぐや「はい。恐らくTG部が子安つばめに対して行っている指示は『魔王軍から逃げること』ではありません」

かぐや「『勇者パーティーから逃げること』です」


石上「え…僕たちから!?」

眞妃「なんで!?」

かぐや「理由は単純ですよ。そちらの方がすぐに見付からないし面白いからです。TG部側からしても、子安つばめにとっても」


伊井野「た、確かに…自分がつばめ先輩の立場だったら、私も…魔王軍から逃げるより自分を必死に探そうとしている勇者パーティーから逃げる方が楽しいかも」

眞妃「まあね、確かにスリルあって面白そう」

石上「…そうか。楽しい事したい人達の集まりだから、つばめ先輩も楽しめるようにしている可能性がありますね」

かぐや「そうですよ…だとしたら厄介です。こちらも考えながら行かなければ」


ーーーーーー

タッタッタッ……

ササッ


つばめ(TG兵役の子から連絡来た……かぐやパーティー二階、白銀パーティーが三階…)

つばめ(ふふ、自分を探そうとしてくれてる子達から逃げるってのも面白いね)
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 16:14:46.00 ID:A0QS7XpiO
二階 廊下

石上「だとしたら、どうしますか…?」

かぐや「…勇者パーティーから逃げるには全体の状況を知る必要があります。つまり彼女はTG部や、TG兵役の人達から連絡を受けつつ逃げている可能性が高い」

伊井野「そんなのどうしたら…!」

かぐや「だとすれば、今恐らく子安つばめは二階と三階には居ない。二階には私達、三階には会長達が居ます」

石上「…!だとしたら…四階!?」

眞妃「逃げにくい屋上には行かないでしょうからね。その可能性が高いわ」

かぐや「…では、子安つばめを追い掛けてに行きましょうか、石上くん」

石上「はい!」

伊井野「…」

かぐや「私はあっちの階段から四階へ上がります。石上くん達は反対側の階段から上がってください。四階で挟み撃ちにします」

石上「…助ける人を挟み撃ちって変な…」

石上「え、一人で行くつもりですか!?」

伊井野「危ないですよ!」

かぐや「大丈夫よ、ハリセンあるから。私をなめないでちょうだい。それに二階の敵は少なくなったし…一直線に四階を目指せばいいだけ」

眞妃「それでもさあ…充分に危ないでしょ」

石上「…」

かぐや「いざとなれば生徒会室に逃げ込みますよ。心配いりません」ニコ

石上「…四宮先輩、わかりました。そちらは任せます」

伊井野「!」

眞妃「もう、ちゃんと帰ってきなさいよ!」

石上「無事で!」

伊井野「気を付けてください!」


かぐや「ええ…皆さんも無事で」タッ





ザッ…

槇原「ふふ、一人になってくれた。ラッキー♪」
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 17:14:01.19 ID:A0QS7XpiO
階段

タッタッタッ…

伊井野「何回も階段上り下りしてると疲れてくる…」

石上「大丈夫かよ」グッ

伊井野「…ん、まあ…大丈夫…」



眞妃「とりあえず、つばめ先輩の事は皆にラインで伝えておいたわよ」

石上「ありがとうございます。あとは四階を目指して…」

眞妃「ん、藤原さんからラインが…」

ザザッ!

メガ子『放送室から魔王軍がお伝えしまーす』


眞妃「え!?」バッ

石上「なんだ…?」


メガ子『トラップルームが開放されました〜。一度入ったら条件を満たすまでは出られない怖い部屋です。皆さん気を付けてくださいねー』


伊井野「トラップルーム!?」

石上「そんなものまで…」

眞妃「本格的に潰しに掛かってきてるわね」

ーーーーーー
その頃の会長

白銀「え、トラップだったのここ!」

校長「そうデース、バトル・ザ・校長トラップでアリマス」

ーーーーーー
三階

藤原「はあ……何とか、TG兵撒けましたね。とりあえず会長・圭ちゃんとはぐれてしまったことはラインで皆に伝えておきました」

早坂「うん……それにしてもさっきの放送…トラップルームて」

藤原「私も知りませんでした…まあ教えちゃったら私にトラップ効かなくなっちゃいますからね…恐らく圭ちゃんは」

早坂「うん、そこに捕まったのかも…もしかしたら会長さんも」

藤原「困りましたね…」

ーーーーーー

かぐや「…トラップルームですか…面倒な」タッ タッ

かぐや「…ところで後ろの貴女、レディの後をしつこくつけるのは感心しないわね」

ピタッ…
槇原「あちゃ〜…バレてたか」

かぐや「何が目的ですか?」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 18:27:23.47 ID:y8VeB1HlO
四階
階段前

槇原「バレちゃったら仕方ないな…」スラリ

槇原「私も本気で行っちゃお!」シャキーンッ


かぐや「TGハリセンですか…」スッ

槇原「そう。勇者のハリセンを元に複製された最終へい…」

かぐや「あ、説明は結構です。聞いたので」


槇原「なら始めようかっ♪」タンッ

かぐや「ふっ!」ブンッ

パシイイイッン!!!


かぐや(仕方ありません…子安つばめの方は任せましたよ、石上くん)ザッ


ーーー
四階
反対側の階段前

伊井野「着きましたね…」

眞妃「つばめ先輩を追うわよ!」

石上「はい!」ダッ

石上「教室に待ち伏せが居るかも…」クルッ


イチャイチャ
TG兵「あ、廊下に勇者パーティー居るわよ」ギュッ
TG兵「本当だね、じゃあ続きはまた後で…」チュッ

ガラッ!!
伊井野「不純異性交遊!!」ビシイッ


眞妃「おお、頼りになる…」

石上「よし、このまま行きましょう!」

ダダダッ!!

ーーーーーー

つばめ(えっと、連絡はっと…)ピロンッ

つばめ「え!階段両側から四階に!?」

つばめ「どうしよ、どこに逃げよう…」キョロキョロ

つばめ「あ、槇原さんから…」ピロンッ

つばめ「…『私の居る方に来い』…か」

タッタッタッ…

218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 18:45:12.17 ID:y8VeB1HlO
ダッダッ!
ザッ!

かぐや(ふう…何とか撒いて教室に逃げ込んだわ…槇原さん強かった…)

かぐや(!)ハッ


タッタッタッ…


つばめ「こっちかな…」ザッザッザッ

かぐや(廊下に、子安つばめ…!)ザッ!

かぐや「見つけましたよ、子安先輩!」ガバッ

つばめ「わっ!見つかっちゃった!?かぐやちゃん!」ハッ

つばめ(ごめん槇原さんやっぱ引き返す!)

つばめ「全力っ!!」シュダダダッ

かぐや「う、引き返した!速いわね!」ダッ!

かぐや(でもそっち側には石上くん達が…)

かぐや(約束したものね…私が全力で背後を負い、石上くんに捕まえさせてあげるわ)キリッ

ガシッ!

かぐや「…え?」ピタッ

槇原「子安つばめに集中し過ぎぃ☆隙だらけだったよ♪」

かぐや「くっ…!」ザッ
かぐや(私としたことが…!)

槇原「はい、行ってらっしゃい!」ブンッ

かぐや「ひゃっ!?」ザザッ!

かぐや(近くの部屋に投げ込まれ…)

槇原「ちょい手荒でごめんねー。私楽しみは最後に取っとくタイプなんだ」

ガララッ!ガチャッ!!

かぐや「…!?」

かぐや「ちょっと、出しなさい!」ガッ ガッ

(扉の向こうから)
槇原「残念ながらここもトラップルームだったんだ〜。出られないよー」

槇原「出られる条件はお仲間が私から鍵を奪うこと♪手から落とすだけでもOK」チャリッ


かぐや「…っ!!」

槇原「または仲間が全滅でも出てこれるけどね。スマホ使用はOKだよ、じゃ〜ね〜!」

タッタッタッ…


かぐや(なんてこと…つばめ先輩に気をとられ過ぎた!)グッ

かぐや(早く皆に連絡を!)
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 19:17:16.81 ID:y8VeB1HlO
四階 反対側廊下

眞妃「えいっ!」ブンッ
石上「おらっ!」ブンッ

ポコンッ!ポコンッ!

TG兵「あう!」
TG兵「負けたあ!」

(二人ともライフボールを投げたため)
眞妃【残りライフ3】
石上【残りライフ3】

眞妃「いったん教室の中に避難しましょう!」

伊井野「はい!」

石上「そうですね、そろそろ四宮先輩から連絡が来る頃……え?」ピクッ


ダッダッダッ!

つばめ「はっ、はっ!」

石上「つばめ先輩!」バッ

つばめ「わ、優くん!?」ビクッ

つばめ「ど、どうしよ…後ろからかぐやちゃ……」チラッ

ダダダダダッ!!

槇原「ざんねーんっ!私っ!☆」

つばめ「え!?」


石上「どういうことだ!?四宮先輩は…」

眞妃「優!いいからまずはつばめ先輩を!」

石上「あ、はい!」バッ


ガシッ!

つばめ「ひゃっ!?」

槇原「残念、私が先だったね♪」


シュダダダッ!!

石上「ああ、つばめ先輩が連れてかれた!」ダッ

伊井野「石上だめ、一人で行っちゃ危ない!」ギュッ
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/15(土) 19:18:58.21 ID:y8VeB1HlO
眞妃「…もう仕方ないわ、それより今は…」

石上「…なんで先に槇原が来て、全く四宮先輩が来ないんだ?」

伊井野「まさか…っ!」

ピロンッ ピロンッ

眞妃「ライン!」

石上「四宮先輩から…!藤原先輩からも!?」


この時、残されたメンバー達に衝撃が走る


藤原「え…会長だけでなく、かぐやさんまで!?」

早坂「…かぐや様を助ける方法は…鍵を奪うこと、か…」





石上「そんな……会長も、四宮先輩もトラップルームに捕まって出られないなんて!?」


頼みの戦力である四宮かぐや、白銀御行の両名が居なくなってしまった…


ザッザッザッ…


メガ子「うふふ、もうすぐ終わりも近いね、マッキー先ハイ」

槇原「うん」

槇原「さて、どう来るかな?」
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/16(日) 07:17:44.78 ID:6+VVp5SDO
ーーーーーー
化学室

パシッ!パシッ!

圭「ああもう、もう少しなのに!もっと早く振って!さっきから手で防がれてばっかじゃん!」

白銀「そんなこと言われても!」ザザッ

校長「どうしまシタカ白銀会長…もっと本気で来なけレバ私は倒せませんヨ」

白銀(くっ…校長の頭とか叩きづらいよ…その上普通に強い…)

校長「ハイ、ターッチ!」ビュッ

白銀「うおっ!」サッ

ーーーーーー
四階 教室内

石上「…どうしましょう、先輩…」

伊井野「ハリセン持ちの人が居ないのは…」

眞妃「…」

眞妃「藤原と早坂は魔王の鍵を奪うことを目的に動くらしいわ…私達は、最後のハリセンを探しましょう」

伊井野「!」

石上「…だとしたら、可能性があるのは屋上でしょうか」

眞妃「ええ。前半戦の時は見かけなかったからね」

伊井野「じゃあ、私達はまず屋上に…」

眞妃「うん、そうなるわ。なるべく見張りを回避しながら屋上を目指すわよ、いいわね二人とも」

石上「はい!」

伊井野「わかりました」

眞妃「…そして見つけたらすぐ、私達も魔王の元へ向かうとしようかしら」
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/16(日) 07:18:23.19 ID:6+VVp5SDO
ザッザッザッ…


眞妃「…あれ?何だか見張りが見当たらないわね…」

石上「まあ以外と倒しましたし…」

眞妃「それにしたって見当たらな過ぎな気もするけどね」チラッ

伊井野「どちらにしろ、通れるときに早く通るのが良いと思います」

石上「まあそうだな」

眞妃「よし、屋上までの階段に着いたわ。登るわよ」

石上「はい!伊井野、大丈夫だな?」

伊井野「…うん」

カツッ…カツッ…カツ…


ザザッ!
槇原『はいはい、それでは皆さん聞こえますかー?放送室より魔王軍から最後のお知らせがありまーす』

伊井野「!」

石上「槇原か…!」


槇原『つばめ姫の事だけれど…彼女の身柄は私が確保したー!』

眞妃「え!?」

石上「つばめ先輩は魔王軍から情報を貰いながら、僕らから逃げていたはずでは!?」


槇原『四宮かぐやパーティーのみんな、君達の予想は正解だよ。つばめ姫は魔王軍からでなく、勇者パーティーから逃げていた…その理由は単純、楽しいから!』

槇原『でも実は君達は1つ…大事なところを見落としていたんだなぁ』

石上「え…?」

伊井野「なに?」

槇原『子安つばめを楽しませるため、色々な情報を与え勇者パーティーから逃げさせていたのはあくまでも、製作者としての私…槇原こずえの視点…!しかーし!』

槇原『つばめ姫の誘拐を目論む魔王マッキー先ハイ視点の私になれば、設定の方を重視する!すなわち、つばめ姫を見つけたら誘拐し捕らえるのは至極当然!!』

眞妃「な、なんてめんどくさい考え方!らしいけど!」

槇原『ついでにTG兵の配置も変えましたっ!☆』

槇原『助けたければ、どこに捕まっているのかを考えてごらんなー。では、また会おう』

ブツンッ…

石上「くっ…、つばめ先輩を助けに行きたいけど仕方ない…か。まあどちらにしろ行かないとダメか。屋上に」ザッ

眞妃「ええそうよ。今の丸腰な状態で行ったって何もできないし…先にハリセン探しが優先だよ」


伊井野「…また捕まってるとしたら、二階の封鎖区域の場所?」

眞妃「いや、私達の目の前でつばめ先輩が槇原に連れてかれてからそんなに経ってない…二階の封鎖区域まで連れてった後で三階の放送室に行ったにしては早すぎる」

石上「…つまり、直で放送室まで行って、そこに捕まっているかもしれない…」

伊井野「そっか…」

ザッザッザッ…
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/16(日) 07:21:22.14 ID:6+VVp5SDO
屋上

ガチャッ

ザッ、ザッ…

石上「うー寒っ。ここにも見張りは見当たらないですね…」

伊井野「あ、あれ見てください!」

眞妃「む、あからさまに貼り紙ね……なになに?『勇者のハリセン、それは確かにここにある。しかし無いとも言える。彼は屋上と四階の狭間にて…景色を眺めながら勇者を待つ……』なにこれ」

石上「ヒントか何かでしょうね…」

伊井野「勇者のハリセンが孤独にも、それでいて凛々しく私達を待っているのが伝わる詩良いですね…」

眞妃「…ん?」

石上「悪い伊井野、今はツッコミ入れてる余裕がないんだ」

伊井野「別にツッコミ待ちじゃないけど!」

眞妃「まあ屋上のどこかにあるとは思うんだけど…」

伊井野「景色を眺めながら…とありましたから外側かもしれません」

眞妃「そうね」ザッザッ

石上「…景色を眺めながら……屋上と四階の狭間………ん?この引っ掛かってる紐なんだ?」チラッ

石上は紐を追い掛け、それは真下に向かっていた…彼は覗いてみる。すると…

石上「うわあ、あったっ!!」

伊井野「え、あったの!?」


石上「紐で外側にぶら下げられてた!ハリセン!」

眞妃「わ、本当だ!屋上と四階の狭間ってこういうこと!」

石上「紐引っ張ってハリセン引き上げます!」グイッ

伊井野「一人でずっと…高く寂しい場所に待ってたんだね……ハリセン……」

眞妃「創造力豊かな子ね…」

石上「よし、ハリセンはこれでOK…」


ガチャッ!!

石上「!」
眞妃「え…!」


「やっぱここに居た」
ザッ、ザッ…

龍珠「私の指示で兵を動かしといて良かったよ」

眞妃「龍珠!?あなたもTG兵だったの!?」

龍珠「いや、一人風邪で休んだとかで代わりに出てほしいとかめんどくさい勢いで頼まれて…」

眞妃「ああ…そうなの、大変ね…」

石上「6、7……8人居ますよ、TG兵」

伊井野「どうしよう……」


眞妃「…ハリセン、私にちょうだい。石上と伊井野は来ちゃダメよ、魔王戦に備えて」

眞妃「ここを突破しなければ校舎内に戻れない、私に任せなさい!」

石上「ツンデレ先輩!」

伊井野「一人で8人と!?」

眞妃「渚だってやった…私にできないはずがない」ザッ

224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/16(日) 07:24:09.16 ID:6+VVp5SDO
台詞ミス
× あからさまに貼り紙
○ あからさまに怪しい貼り紙


× 創造力
○ 想像力
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/16(日) 08:05:32.67 ID:6+VVp5SDO
ーーーーーーー
三階

タッタッタッ…

藤原「私達の目標は最初と代わりません、魔王のみ!」

早坂「持ってる鍵を奪うっ!」


ザッ!

槇原「やっぱり来たね…奪い返しに。待ってたよ」

藤原「…!マッキー先ハイ!」ザッ

早坂「自分から来た…!?」


槇原「もうゲームも終盤…そろそろ私だって本気で楽しみたいしっ」


スタッ

メガ子「だから、TG兵は私達の戦いの邪魔にならないよう別の場所に配置したよ」

藤原「後ろからメガ子も…!」


槇原「鍵は左手に持ってる…かぐやちゃん助けたかったらこれを奪ってみることだね」スッ

早坂「…」

メガ子「あ、そうだ、マッキー先ハイ!これ!」ポイッ

槇原「ん?たまごボーロ?」パシッ

メガ子「最後の1個…それあげる。魔王なんだから最後はライフも全快で行こうよ」

槇原「ふふ、ありがとう…メガ子」パクッ


早坂「…書記ちゃん、廊下で囲まれた状態で戦うのは良くない…いったん分かれよう」

藤原「…そうですね…」

早坂「私は槇原さんから鍵を奪う…書記ちゃんはメガ子先輩を頼むよ!」

藤原「!」

藤原「…わかりました、早坂さん。魔王は任せましたよ!」

早坂「うん、書記ちゃんもそっちはお願い!」ザッ



藤原【残りライフ3】
早坂【残りライフ4】


槇原【残りライフ5】
メガ子【残りライフ2】
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/16(日) 08:45:29.34 ID:6+VVp5SDO
藤原(しかし、どうやって分かれましょうか…よし。交渉しながら考えましょう!)キリッ

藤原「メガ子先輩…提案があります。ここで二対二ではちょっと狭いですよね…私達は四階でやりませんか?」

メガ子「うん、いいよー」ウフフ

藤原「あれ、あっさりOK!?」





槇原「…早坂、忠実な部下だったあんたが何故四天王戦のとき私の命令を無視し勝手な無断行動に出たのか……今はもういいよ。まあ初めから理由なんかどうでもいいんだけど」

早坂「…」

槇原「ただ私は、この時をずっと待ちわびていたよ…」フフッ

早坂「ほう…」

槇原「『かつて忠実な部下だった裏切り者との一騎討ち』というこの熱く燃えるシチュエーションをね!!」バーンッッ

早坂「さすがです魔王様」パチパチ


早坂「では私も…本気で鍵を奪わせて貰うので」ザッ

槇原「OK☆さあ、始めようじゃん!」シャキーンッ

早坂(TGハリセン…迂闊には近付けない…!)

槇原「それい!」
ビュッ!ビュンッ!

早坂(回避して…!)シャッ


早坂(ライフボールを投げる!)ブンッ


槇原「惜しい!」パシンッ!

早坂「ハリセンで跳ね返された!?」


槇原「ほらほら〜、もっと来てみなよ!」チョイチョイ

早坂(魔王を語るだけはある……強い)

早坂【残りライフ3】
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/16(日) 09:01:47.50 ID:6+VVp5SDO
ーーーーーー
四階

藤原「ドーンだYO♪」

メガ子「ドーンだYO♪」



TG兵「え、なにあの光景…」

TG兵「知らん、見て見ぬふりしておけ…邪魔するなって言われてるし」



メガ子「はい、ハリセン攻撃ぃっ」バシュッ

藤原「うひゃあっ、ギリギリセーフッ!」シャッ

メガ子「んー、もう少し」


藤原(ハリセンと私の攻撃ではやはりリーチが違う……これは苦戦しちゃいそうですね…!)フーッ

メガ子「もう私は残りライフ2だよ…さあ、私を倒してみなよ不治ワラちゃん」

藤原「!」


メガ子「次のTG部3年は不治ワラちゃんだよ…私を越えて、3年に誇れるTG部にならなきゃだめだよ!」

メガ子「そして私に…ゲームの楽しい思い出と……後輩の成長を見せて欲しいの」

藤原「先…輩……っ!!」ブワッ


藤原「わかりました!私は…あなたを越えます!」グスッ ズビッ


メガ子「その意気だよ、私の自慢の後輩…不治ワラちゃん!」





TG兵「なんか繰り広げられてるけどあれ感動シーンなんですか?」

TG兵「知らん、俺に聞くな」
308.74 KB Speed:0.1   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)