【かぐや様は告らせたい】かぐや「会長が拉致監禁されたですって!?」

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/28(火) 22:01:34.20 ID:c2oQ1yD3O
ーーー秀知院校門前

バタンッ

ブオォォン………

かぐや「…」

かぐや(会長からラインの返事も無ければ電話にも出ない………付き合い始めてからはすぐに返してくれるようになったのに)

かぐや(まさか、早坂が言っていた事は…真実だとでもいうの!?)

かぐや(だとしたら何故早坂はあんな「今日の帰りカラオケ行きましょ」くらいのノリで言ったの!?)


石上「あ、四宮先輩。おはようございます」

かぐや「あら、おはよう石上くん………」

石上「どうしたんすか?顔青いですよ」

かぐや「友達から聞いた話なんだけどね?その…か、会長が………会長が…………!」


かぐや「何者かに拉致され泣き崩れる会長を監禁し更には有られもない姿にされたりいやらしいことされたりしてるかも知れないのよ!!!」(そこまでは言ってない)

石上「あっはっはっは、そんなことあるわけないじゃないですか。落ち着いてくださいよ四宮先輩」

石上「生徒の拉致とかあったら普通に事件ですよ。ましてや成績トップで更に生徒会トップでもある人にですよ?そんな事あったらとっくにニュースなってますよ。もっと騒がれてますって」

かぐや「そ、それもそうよね………いけないわ、私としたことが……」

かぐや(てことは何!?早坂の嫌がらせ!?何故!?毎日私の幸せをお裾分けしてあげてるのに!)

石上「でも確かに会長にライン送っても既読すらつきませんね」

かぐや「そうよね、やっぱり気になるわよね!?」

ザッザッザッ!

小野寺「石上!」

石上「おう、小野寺」

小野寺「つばめ先輩が…」

石上「ん?」



小野寺「つばめ先輩が何者かに拉致・監禁されたんだ!!」

石上「 な ん で ! ? 」


小野寺「ごめん…つばめ先輩は私を庇って、奴等に…!」

石上「なに!?何なの!?」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/28(火) 22:02:32.09 ID:c2oQ1yD3O
???「ふははははは!役者は揃ったようね!!」

かぐや「この声は…!?」



???「学園トップの生徒会を支配し、更にリア充トップの巣窟である応援団をも滅ぼした上………白銀御行と子安つばめを拉致し、生徒の8割は我々の部下においた」


???「ここ秀知院は今日より頂く!!」




槇原「このTG部がねっ!!!」バーンっ



石上「お前らかよ!!」

かぐや「………あー………」



メガ子「小野寺さん、手伝ってくれてありがとう」

小野寺「いえ…何だか愉快なことやろうとしてるんすね」

石上「え、小野寺協力者だったの!?」

小野寺「いや、ついさっきいきなり頼まれたんだけど…メガ子先輩が卒業前にデカイ遊びをして思い出に残したいとか言ってたから………何だかそういう理由だと断りづらくて」

かぐや「優しい子ね…」

石上「そうだ、TG部といえば藤原先輩の姿が見えないけど」

槇原「彼女はTG部より生徒会を選んだ。そして四宮かぐやを身を呈して逃がしそのまま藤原千花は我々に捕らえられたのだ…」

石上「あー、そういう設定」

メガ子「ちなみに石上君が無事な理由は生徒会襲撃時がちょうど新作ゲームの発売日で生徒会室に居なかったからです」

石上「ひっでえ理由だなオイ!!!」

かぐや「やってられないわ、帰るわね…」

???「あらあら本当にいいのですか?白銀会長が今囚われの身なのは本当ですよ?TG部に会長の身体を好きにされていいんですか?」ボソボソッ

かぐや「!!」バッ

早坂「貴女はこのゲームから逃げられません」

かぐや「早坂!?」

早坂「そう…私は早坂愛。TG魔王軍四天王の一人です」バーンっ

かぐや「な……何を言っているの………?だいたい皆の前でそのしゃべり方しちゃ…」

早坂「あ、私は今魔王に洗脳された忠実な僕で敬語キャラという設定ですので」

かぐや「…」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/28(火) 22:03:54.35 ID:c2oQ1yD3O
槇原「早坂!ルールを説明してあげなさい!」バッ

早坂「御意」

かぐや(御意?)


早坂「まず、このゲームの内容は秀知院を支配するTG魔王軍を倒すため勇者かぐや様とその僕(しもべ)石上の旅を描いた王道バトルRPGです」

かぐや「早坂は何を言っているの…?」

石上「つまりTG部を潰せってことですよ」

早坂「そうです」

小野寺「そうなんだ」


早坂「で、魔王は生徒会室で待ち構えているのですが、その扉を開けるには四つの鍵が必要です」

かぐや「え?あの扉の鍵四つも無いわよね?そもそも今私が持ってるし」

早坂「いいから黙って聞いててください。そういうルールなんです!会長を助けたくないんですか!?」

かぐや「まあ会長のためなら…」ボソッ

早坂「そして、その鍵を手にいれるには、四天王を倒さなくてはなりません」

かぐや「四天王…」

槇原「我々TG魔王軍支配下でも特に高い実力を持つ戦士達のこと………紹介してあげなさい早坂」

早坂「御意。まず一人目…笑うサタン、柏木渚」

石上「二つ名ひでえ…」


早坂「二人目…傷ついた天使、四条眞妃」

石上「二つ名ちょっと笑えない!」


早坂「そして三人目が私…忠実なる地獄の番人、早坂愛」

石上「…」


早坂「そして最後の一人………すべてが謎に包まれた正体不明のメンバー」


早坂「不治ワラ」

石上「何が正体不明だよ。どう考えたって藤原先輩じゃねえかそれ」

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/28(火) 22:04:41.31 ID:c2oQ1yD3O
かぐや「…つまり、その人達から鍵を貰えばいいのね」

早坂「そうです。私達は今から敵同士なのです」

かぐや「…敵…」

かぐや(え、敵…?早坂も?皆も?)

早坂「…?」


かぐや(恋の相談を通して仲良くなった柏木さん…)

かぐや(やっと最近、素直に仲良くなれた眞妃さん…)

かぐや(私と長い間友達でいてくれる藤原さん…)

かぐや(そして、ずっと側に居てくれた早坂…)


やっと出来た、暖かな繋り………

皆が………敵………




かぐや「そんな………そんなぁ………!」ガクッ

早坂「いや、そんな絶望に満ちた顔しなくても………これゲームですからね?元気出してください。ほら、こっそり撮った会長の写メですよー」チラッチラッ

石上「あれ、四宮先輩どうしました?」

早坂「ああ、大丈夫です。この子トイレ我慢してるだけです」

かぐや「違うわよ!!」ガバッ

槇原「さて、ルールは分かったね。地図を渡すからそれの通りに進みなさい」

石上「律儀な魔王だな」


小野寺「…じゃ、私そろそろ帰るんで…」

槇原「は?だめだから。あんたもちょっと参加したんだから最後まで居なさい」

小野寺「…え……?」

石上「諦めろ小野寺。TG部からは逃げられない」

槇原「さて我々は戻るとしよう。行くぞ早坂!」

早坂「御意」シュタッ

かぐや「ノリノリね、早坂…」

槇原「秀知院内には四天王以外にも私の部下達がうようよしている………さあ、来てみなさい、生徒会室まで!!!」

アハハハハハハッ………


秀知院を舞台にした、勇者かぐやと仲間達の大冒険

開幕!!!

6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/28(火) 22:06:25.44 ID:c2oQ1yD3O
かぐや「まったく…くだらないお遊びに付き合わされたものね」ハーッ

かぐや(会長をかっこよく助けてイチャイチャするチャンス!!)ニヤッ

『勇者 四宮かぐや』





石上「まったくですね…やってられませんよ、こんなの」フッ

石上(ここで上手くやればつばめ先輩との距離をもっと縮められるのでは!?)グッ

『下僕 石上優』





小野寺「…」

小野寺(なんか巻き込まれた………)

『通行人A 小野寺麗』

石上「なんかごめんな…」

小野寺「まあまあ、石上が気にすんなし」





かぐや「さあ、行きましょうか…」ザッ

石上「てか先生方に許可取ってんですかね?これ」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/28(火) 22:07:30.51 ID:c2oQ1yD3O
石上「俺が前を行きます。先輩は後ろに居てください。小野寺も」

小野寺「ん」

かぐや「ふふ…逞しくなったわね、石上くん」

石上「TG部はあの藤原先輩の仲間ですからね…何を仕掛けてくるか」

かぐや「待って石上くん、何か看板が見えるわ」

石上「え?」ピタッ


『この先、番犬ケルベロスに注意』

かぐや「番犬…ケルベロス?」

石上「はあ、何がケルベロスですか…どうせ居るのは可愛いチワワか何かでしょうよ」

小野寺「へー、私チワワ好き」

石上「いや本当にチワワかは分からないけど…」

かぐや「この先を通るための何か暗号の類…という可能性もありますよ」

小野寺「なるほど」

石上「確かにその線もあり得ますね…藤原先輩そういうの好きそうですし」

石上「…まあ、この先をちょっと覗いてみましょう」

かぐや「そうね」

石上「何か罠があるかも知れないからゆっくり行きましょう」

小野寺「かなり警戒してるね石上」


チラッ…

かぐや、石上、小野寺の三人は見た…見てしまったのだ

そこに待ち受けていたものを………

かぐや「あーっ!?」
石上「あーっ!?」






番犬 ケルベロス


ミコ(+犬耳)「うーっ、がうがうっ!!」

伊井野ミコ !!!


石上「おい伊井野。お前本当にそれでいいのか?」

小野寺「わー…」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/28(火) 23:53:02.37 ID:c2oQ1yD3O
ミコ「だ、だって…こうしたら可愛いよって藤原先輩達が…っ!//」

石上「あー、奴等の甘い言葉にまんまと騙されてしまったのか…」

石上「もうわかってんだろ、お前。藤原先輩達に遊ばれてるだけだって」

ミコ「で、でもでも!」

石上「でもじゃない」

かぐや「伊井野さん、怪しい人にはついて行ってはダメだと教わりませんでしたか?」

石上「怪しい人て…」

小野寺「ねえ伊井野、今のがうがう言ってた自分を想像してみ?」

ミコ「麗ちゃんまで意地悪言わないで!!」


ザザ…ッ

???「ふふふ…ごきげんようみなさん、彼女は番犬のミコちゃん。ちっちゃいけれど狂暴ですよ」

かぐや「校内放送…何者!?」

???「ふふ…まだ名前は言えません。が」

???「不治ワラ、とでも名乗っておきましょうか」

ミコ「あ、先輩!」

石上「なるほど、藤原先輩ですか」

不治ワラ「違います、不治ワラです!!」


不治ワラ「彼女を倒すことができればそこを通れます。さあどうしますか?」

不治ワラ「ミコちゃん、侵入者を追っ払っておしまい!」

ミコ「が…がうっ!//」

石上「がうっ」

伊井野「何よ石上、バカにしてんの!?//」

石上「どうします四宮先輩、いきなりめんどくさいのが相手ですけど」

かぐや「そうね…伊井野さんに勝つ方法、それはただひとつ……あなたももうわかっているのでしょう?」

石上「ふっ…」

ミコ「?」



かぐや「ほら、伊井野さん。食べ物ですよ」スッ
(弁当)

石上「ほれ伊井野。食え食え」ガサッ
(ポテチ)

ミコ「二人とも私を何だと思ってるの!?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 08:35:19.99 ID:4V655i3qO
ミコ「バカにしないでください!私はそんな与えられたものをホイホイ食べる愚か者ではありません!」

かぐや「え…そんな、バカにしているつもりなんか……伊井野さん食べること好きですし。あっ、ほら、お肉もありますよ…?」(悪気は全くない)

ミコ「そういう問題ではありません!まあいただきはしますが!」パクッ

ミコ「わたひはそんなものれはたおへまへんよ!」モグモグ

石上「美味そうに頬張りながら言う台詞じゃないぞ」

ミコ「石上、ポテチ」モグモグ

石上「食べるんだ」スッ

ミコ「絶対にここは通さないんだから…特に石上!」ポリポリ
ジロッ!

石上「小型犬みたいに睨み付けやがって…」

伊井野ミコは無自覚ながら内心『もっと石上と近くに居たい』と思っていた。
このゲームへの参加を了承したのも藤原先輩からの頼みという理由があるが、実は石上への隠れた好意も要因の1つである!

そしてそんな伊井野自身も自覚がない気持ちに気付いている者がここに一人!

小野寺「…」

小野寺「石上、伊井野の頭撫でてやりなよ」

石上「は?なんで?」

ミコ「麗ちゃん!?」


小野寺「えーと…それは…」

かぐや「なるほど、今の伊井野さんは言うならば狂暴な小型犬…つまりそんな彼女を愛を持ってなつかせる事が勝利条件、という事ですか?」

小野寺「はい。まあそんなところです…」

ミコ「いっ、石上からそんなことされたって嬉しくないしっ!//」

石上「ほら見ろよ、伊井野は俺を生理的に嫌ってるのは知ってるだろ?」

小野寺「いいや、石上だからこそ意味があるの。あの子はあんたに特別な怒りを抱いてるなればこそ石上がやらなきゃダメ!」

かぐや「そうね…石上くん。任せたわ」

石上「え、なんか僕がやる流れになってる?」

ミコ「二人とも、な、なに変なこと言って…」オロオロ

石上「仕方ない………伊井野、暴れんなよ」スッ

ミコ「ひっ!//」ビクッ

石上「逃げんなよ、仕方ないだろ!んな嫌がんなよ!」

伊井野ミコは嫌がっているのではない。
恥ずかしがっているのである!

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 09:08:07.21 ID:4V655i3qO
かぐや「暴れないで、伊井野さん!」ガシッ

ミコ「は、離してください!!」

石上「よし、そのままじっとしてろよ伊井野…」

かぐや「すぐに終わりますからね?」

ミコ「ひ…ひぃ…っ」ハッハッ
ガタガタ

小野寺「うーん、なんか絵面がヤバイな…」



石上「…」ポンポン

ミコ「ひょえ!//」ビクッ

石上「…」ナデナデ

ミコ「う…あ…っ///」プルプル

石上「…そろそろやめていい?」

小野寺「いや、もうちょい」←少し楽しんでいる

石上「おい、伊井野…もう少し我慢しろよ」

ミコ「ひっ…ひっ…///」




ミコ「ひゃああぁ!!」
ゲシイッ!!!

石上「いっだあぁぁ!」

かぐや「伊井野さん、蹴ってはいけません!」

小野寺「あちゃー…」

石上「おまっ、蹴ることないだろ!!」

ミコ「あっ、ごめ、つい…っ」

石上「がうがう吠えて飯はガツガツ食って撫でたら蹴るとかとんだ小型狂犬だよ!」

ミコ「な、小型狂犬!?」

石上「つーかもう外せよその犬耳!見てて恥ずかしいんだよ!」

ミコ「く、うぅ…っ!//」

ミコ「わーん、麗ちゃん!石上が意地悪言う!!」ガシッ

小野寺「はいはい、そーだね。でもその犬耳は外そうね、真面目に恥ずいから」
カポッ



不治ワラ「ピンポンピンポーン!大正解〜☆」


かぐや「え!?」

不治ワラ「ミコちゃんへの勝利条件…それはちょっと痛い犬耳姿を指摘してやめさせてあげることでした〜!」

ミコ「え、痛い!?」

石上「藤原先輩…」

不治ワラ「よく気付きましたね、流石は1年の中でも成績上位な小野寺さんです!」

小野寺「いや、そんなのが勝利条件だったなんて全く気づきませんでしたけど…」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 12:58:29.75 ID:yjkp/9MJO
不治ワラ「ちなみにその犬耳が洗脳装置で、私なしには生きられなくなってしまうという設定で…」

かぐや「えっ、そ…そんな恐ろしい犬耳だったんですかこれ…?怖い…」ガタガタ

石上「んな本気で怯えなくても」

不治ワラ「石上くん付けてみますか?」

石上「嫌ですよこんなバカだと思われる呪いのアイテム」

ミコ「何それ石上、付けてた私がバカみたいじゃない!」

石上「心配すんな、バカにはしてない…今回はお前も被害者だ」


不治ワラ「と、いう訳で〜洗脳の解けたミコちゃんがめでたく仲間入り可能です!!」

石上「そういうシステムなんだ」

不治ワラ「ミコちゃんが仲間になりたそうに見ていますよ〜。仲間にしますか?」

かぐや「私は構いませんよ」ニコッ

ミコ「えー、石上とぉ…?別に仲間になんか……」

石上「嫌なら置いてくぞ、じゃあな」ザッザッ

ミコ「え、待って!私も行く!」

小野寺「…」


伊井野ミコが仲間に加わった!!
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 14:36:10.26 ID:El0QRN9u0
期待
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 18:36:03.56 ID:jflG2xmAO

その頃…

ー生徒会室ー

メガ子「かぐやちゃんパーティーに伊井野さんも加わって盛り上がってきたね!」

槇原「ふふふ…伊井野ミコは幹部の中でも最弱……ここから先の難関を乗り越えられるかしら?」

白銀「おい、待てお前ら」

藤原「あら、どうしました?会長。逃がしはしませんよ?」ニコー

白銀「いや、この際お前らのお遊びに付き合わされるのはいいんだ…たまにはこうやってハメを外すのも悪くない」

白銀(それに怪しまれず四宮とイチャイチャするチャンスかもしれないし)←こっちが本心

白銀「だが校内に多数仕掛けられた隠しカメラはなんだ!?いつの間にそんなものを!?」

槇原「学校全体を使った遊びは半年くらい前から考えてたからぁ…その時くらいからかな」

藤原「マッキーセンハイはお茶目なんだから〜」

メガ子「うふふふ」

槇原「うししし」


白銀「それをお茶目で済ませるのはどうなの!?」

早坂「会長さん、私のコーヒーを飲んで落ち着いてください」コトッ

白銀「なあ、君…何か凄く見覚えがあるんだが…」

早坂「はい?何のことですー?」ピューピュー
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 21:13:24.80 ID:2J7sTnyTO
藤原「あはは、会長ってば、半年前からだなんて冗談ですよ!仕掛けたのは昨日です!」アハハ

白銀「どっちにしろどうかと思うがな…」

つばめ「ねえ藤原ちゃん。面白そうだからついてきたけど、私達はずっとここに居ればいいの?」

藤原「お二人にも出番はありますよ!しばしお待ちを!」

つばめ「楽しみに待ってるよ!」

白銀「…」


白銀「ん?」


藤原「アハハ〜ダカラ~」チラッ チラッ

白銀(なんだ?藤原のやつ…やけに本棚の方を気にしているな)

早坂「…」


この時はまだ誰も気付いていなかった…
そう、それはTG部の仲間達ですらも。

藤原千花の「企み」を

だがそれは、まだまだ後の話である…
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 22:28:30.19 ID:2J7sTnyTO
次からミコの名前表記を伊井野に変更します
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 22:28:58.28 ID:2J7sTnyTO
視点はかぐや達に戻る…


ザッ ザッ ザッ


かぐや「次はこの上の部屋のようね」

石上「そのようですね。次はツンデレ先輩あたりでも送り込んでくるかも…」

小野寺「ねえ、石上。伊井野階段登りづらそうだよ」

伊井野「!」

石上「ああ、すまん、まだちゃんと腕治ってないんだよな。ほら、掴まれ」

伊井野「…ん…//」

かぐや(はあ〜…私も会長に手をギュッてされたいわ〜〜っ)


石上「四宮先輩、何ボーとしてんすか。この扉の先ですよ」

かぐや(はっ!しまった!会長とのあれやこれやを想像していたわ!)

かぐや「…いえ、TG部を潰す算段を立てていたのよ」キリッ

嘘である

石上「あはは、さすが先輩ですねー」

かぐや「ふふふ…」


ガチャッ


「お待ちしていましたよ、かぐや様…」

かぐや「!あなた達は…」




カレン「私達マスメディア部がお相手ですわ!」

エリカ「敬愛するかぐや様だとて手加減はしません!」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 22:29:57.38 ID:2J7sTnyTO
伊井野「マスメディア部!厄介そうな人達ですね…」

かぐや「ええ…」


エリカ「さあ」

カレン「勝負開始ですわ!」


かぐや「エリカさん、カレンさん………」

かぐや「秀知院、生徒会…そして会長を助けるため」


かぐや「そこをどいてもらいます!!」



エリカ「ごはあああっ!かぐやしゃまあぁぁ!」ドザザーッ

カレン「尊みが深くてヤバイイイ!!!」バターンッ

小野寺「!?」ビクッ

伊井野「ひいっ!?」ビクッ

かぐや「え、何!?何ですか!?」


エリカ「もうむりぃ…キリッとした目つきかっこよしゅぎる……」プルプル

カレン「会長を…助けるため……尊みが………もう耐えられない……」ガクガク


マスメディア部、撃沈


石上「え、何だったんすかこの人達……伊井野よりザコでしたよ…」

かぐや「石上くん、言い方…」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/29(水) 23:36:34.66 ID:2J7sTnyTO
伊井野「…どうしようこの人達…麗ちゃん仲間にしたいと思う?」

小野寺「うーん、でも二人とも気絶してるし…」

かぐや「何だか凄く幸せそうな顔しているのでこのままでもいいのでは無いでしょうか?」

石上「放置でいいんじゃないですか、仲間にしたところで先輩の一挙一動にいちいち大袈裟なリアクションしてうるさそうですし」

伊井野「言い方…」

石上「まあ、ここで寝てたら寒そうなので僕の上着でも被せといてやりますよ」スッ

伊井野「…」ジッ

小野寺「ああいうとこがいいやつだよね?伊井野」ボソッ

伊井野「え、何!?」



「毒舌の後に見せる優しさ…流石ね、優」

石上「!」

ポンポン
「もんだーい、私はだーれだ?」


石上「…ツンデレ先輩ですか?」


眞妃「ぶっぶー、眞妃ちゃん先輩でーす!」

石上「ツンデレ先輩ですね」

かぐや「眞妃さん!」


眞妃「ちょっと、そんな友達みたいな目を向けないでちょうだい?今の私達は敵…てき……」

眞妃「まあ、友達だけども!」プイッ

石上「何か一人で勝手にツンデレやってる」

四天王、四条眞妃が現れた!!

19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/30(木) 05:49:54.93 ID:Lf25FwQnO
マキちゃんには幸せになってほしいようなそうでないような
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/30(木) 12:42:58.05 ID:jQklwAg/O
眞妃「見てたわよ、マスメディア部を秒[ピーーー]るとは…」

伊井野「いくらなんでもやられ方が酷すぎたと思いますけどね……二人とも何の為に出てきたんでしょうか…」

眞妃「あんたも割りと発言が容赦ないよね」

かぐや「そうそう、眞妃さん。昨日借りた映画面白かったですよ」

眞妃「あらそう?じゃあ〜、他のも貸したげる!」ニカッ

キャッキャ ウフフ

石上「いつの間にかDVDを貸し借りする仲に」



かぐや「そういえば眞妃さん 。お聞きしたい事が」

眞妃「ん?」

かぐや「眞妃さんへの勝利条件を教えてもらえないかしら?」ニコッ

眞妃「あはは、そんなの教えるわけないじゃーん!」

かぐや「それはそうですよね」フフフ

眞妃「だいたい私、勝利条件とか全く知らないしね!」キリッ

石上「何で誇らしげな顔で言ってんですか」


そんな質問をしたところで勝利条件を教えてくれるはずはない…
勿論そんなことは四宮かぐやは分かっている。
彼女の真意は別のところにあった!

かぐや(伊井野さんの時から思っていましたが…先程の眞妃さんの発言で確信しました)

かぐや(送られてくる刺客は『勝利条件』を教えれていない!!)

かぐや(そして伊井野さんの時の勝利条件の内容から察するに恐らく……TG部は遊び半分くらいの気持ちで考えている)

かぐや(TG部が……藤原さんが眞妃さんへの勝利条件を遊び半分で考えた場合、どのような条件を設定するのか………!)

今、かぐやの脳内でその結論が導き出されようとしていたーーーーー!!!



ブッ…ザザッ…

不治ワラ『はーい!それでは皆さん聞いてくださ〜い!今から私が四条眞妃さんへの勝利条件を説明しますよー!☆』

かぐや「え!説明しちゃうの!?」

天才の頭脳戦は終わった
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/01/30(木) 12:43:48.30 ID:jQklwAg/O
眞妃「見てたわよ、マスメディア部を秒殺するとは…」

伊井野「いくらなんでもやられ方が酷すぎたと思いますけどね……二人とも何の為に出てきたんでしょうか…」

眞妃「あんたも割りと発言が容赦ないよね」

かぐや「そうそう、眞妃さん。昨日借りた映画面白かったですよ」

眞妃「あらそう?じゃあ〜、他のも貸したげる!」ニカッ

キャッキャ ウフフ

石上「いつの間にかDVDを貸し借りする仲に」



かぐや「そういえば眞妃さん 。お聞きしたい事が」

眞妃「ん?」

かぐや「眞妃さんへの勝利条件を教えてもらえないかしら?」ニコッ

眞妃「あはは、そんなの教えるわけないじゃーん!」

かぐや「それはそうですよね」フフフ

眞妃「だいたい私、勝利条件とか全く知らないしね!」キリッ

石上「何で誇らしげな顔で言ってんですか」


そんな質問をしたところで勝利条件を教えてくれるはずはない…
勿論そんなことは四宮かぐやは分かっている。
彼女の真意は別のところにあった!

かぐや(伊井野さんの時から思っていましたが…先程の眞妃さんの発言で確信しました)

かぐや(送られてくる刺客は『勝利条件』を教えれていない!!)

かぐや(そして伊井野さんの時の勝利条件の内容から察するに恐らく……TG部は遊び半分くらいの気持ちで考えている)

かぐや(TG部が……藤原さんが眞妃さんへの勝利条件を遊び半分で考えた場合、どのような条件を設定するのか………!)

今、かぐやの脳内でその結論が導き出されようとしていたーーーーー!!!



ブッ…ザザッ…

不治ワラ『はーい!それでは皆さん聞いてくださ〜い!今から私が四条眞妃さんへの勝利条件を説明しますよー!☆』

かぐや「え!説明しちゃうの!?」

天才の頭脳戦は終わった
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/30(木) 12:45:27.16 ID:jQklwAg/O
すみません、脱字

教えれていない ×

教えられていない ○
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/30(木) 13:06:25.82 ID:jQklwAg/O
かぐや「待って藤原さん、伊井野さんの時は勝利条件言わなかったじゃない!」

不治ワラ『誰も勝利条件は教えないルールがあるとは言ってませんよ〜!ミコちゃんの時は教えたら簡単すぎるから言わなかっただけでーす』

かぐや「〜〜〜っ!!!」ガーンッ

かぐやは負けた気分になった


不治ワラ『それでは説明しますね!四条眞妃さんへの勝利条件は〜』



不治ワラ『2回泣かせて3回デレさせる事です!!』


眞妃「何それなめてんの?」

石上「あんたらツンデレ先輩を何だと思ってるんだ」

24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/30(木) 19:11:16.98 ID:3tY+LxW5O
かぐや「ふ…ふふ……そういう勝利条件ですか、まあ私の予想していたものと近いですね、あー、楽勝だわー」

藤原への謎の対抗心


眞妃「ふう…っ、文句言っても仕方ないわね。始めましょうか」

眞妃「ま、私は泣きもデレもしないけど!」ファサッ


バトル、スタート!!


かぐや(眞妃さんを泣かせつつデレさせる手段…)

伊井野「えーと、四条先輩は優しくて可愛くて話しやすくて良い先輩だと思います」

石上「おいおい、伊井野…確かにその通りだけどそんな単純な褒め言葉並べたくらいで……」

眞妃「全くよ、私をなめないでよねっ!そんな言葉くらいで嬉しい訳ないでしょっ!」テレッ テレッ

石上「結構効いてた!」

眞妃「さあ、どうしたの?もっと来てみなさいよ!」キリッ

石上「もっと褒めてみなさいって聞こえる」

25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/30(木) 19:12:02.20 ID:3tY+LxW5O
眞妃「私を倒さないとここから先に居る渚のところへは行けないわよ!」

石上「へー、次は柏木先輩が居るんですか」

眞妃「そうよ…翼くんと共に待機しているわ」

かぐや「次の刺客とかばらしちゃっていいんですか?」

眞妃「別にいいでしょ、知らないけど」

眞妃「とにかく、親友の元へは行かせないわよ!」

石上「…」

石上「あのー、藤原先輩」

不治ワラ『はい、なんですか〜?』

かぐや「もう正体を隠す気はないんですね、藤原さん」

石上「柏木先輩と翼先輩二人きりなんですよね?」

不治ワラ『そうですよ〜』

石上「次に指定されている場所は体育館の倉庫になっていますね…」

かぐや「それがどうかしたの?」

石上「あの二人をですよ?そんなとこに二人きりにしてて大丈夫ですか?」

伊井野「…あ…」

石上「ちょっと前に聞いたんですけど、学園祭の時…お化け屋敷のロッカーの中でイチャついてたらしいじゃないですか」

かぐや「あ…」

石上「更に今、時間帯的に体育館なんて誰も使っていません」

石上「そんな場所に二人きりにさせるのはまずくないですか!?」

不治ワラ『……………………』


不治ワラ『そうですねー……確かに石上くんの指摘通りです。そこは私達の管理不足でした』

石上「そうでしょう!?今すぐ場所を変えさせましょう!」

不治ワラ『…石上くーん?気付いてないんですかー?前見てください前ー』

石上「…え?」チラッ



眞妃「…」プルプルプルプル



石上「はっ!しまっ…た!」

眞妃「何で、ぞんなごど言うの……っ」ガタガタ
グスッ グスッ

眞妃「ぎづがない振りじでだのに…!」ブワッ

石上「わあああああ!ごめんなさい、ごめんなさいっ!!」
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/30(木) 19:12:31.95 ID:3tY+LxW5O
かぐや「い、石上くん…?いくら『泣かせる』ことが目的でもそれはあまりに酷いと思うわ……」

伊井野「最低。見損なった…」

小野寺「石上、流石にそのやり方は引く」


石上「だ、だから、僕が悪かったけど!そういうつもりはなかったんだって!わざとじゃないんだってー!」


不治ワラ『まあとりあえず「泣き」が一点入りましたね、やり方は最っ悪でしたが!更に女性陣にはドン引きされてますが!』

石上「わー!!ごめんなさーい!!」

眞妃「もう知らない…優なんかその長い前髪全部抜け落ちればいいんだ」グスッ

石上「なんすか、その罵倒!?いや本当すみませんでした!!」



眞妃「なーんてねっ☆優が悪気はなかったなんて事はちゃんと分かってるんだから!」キラーンッ

眞妃「私は怒ってないよ、元気出しな優」ポンポン

石上「せ……先輩………っ!」ブワッ


不治ワラ『はい、眞妃さんの「デレ」も一点入りましたー』

眞妃「え、今のもカウントされるの!?」

不治ワラ『されます!』


かぐや「え…許されることまで見越して…!?」ガタガタ

石上「違いますよ、これ以上話をややこしくしないでください!」

かぐや「ふふ、悪気がなかった事は初めから分かっていますよ。からかっていただけです」

石上「な、なんですかもう…マジでドン引きされたのかとビックリしましたよ……」

かぐや「うふふふ」

石上「あはは」

小野寺「はははは」

眞妃「あははは♪」

伊井野「えっ、ここ私も一緒に笑わなきゃいけないとこ?」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 18:30:27.13 ID:s85hG4l6O
眞妃「ふう……笑うのはやっぱり良いわね。嫌な事を忘れられるわ…あんなこととか……」

眞妃「こんな、こと……とか…………忘れ………」

眞妃「忘……忘………っ!」ガタガタ ウルウル


石上「明らかに忘れられてない!やっぱ無理してたんだ!!」

伊井野「あんたが余計なこと言ったからでしょ。何のんきにツッコミ入れてるの」

石上「何も言い返せないよ、ごめんなさい!」


眞妃「あーもう、気にすること無いわよ、ゲーム続けるわよ!私は渚と翼くんが何してようと平気だから!」

眞妃「二人が今、何してようと……本当…ヘーキダカラ、マジヘーキダカラ……」プルプル

石上「自滅してるじゃないですか!もういいです!もう休みましょう!」

かぐや「そうよ、明らかに平気じゃないわ!無理はやめて眞妃さん!」

眞妃「…ふふ…おば様が私をそんな心配するなんて、ちょっと前までは考えられなかった……」

かぐや「無理する必要はないんです、もう、ゲームはやめましょう…」

眞妃「ふっ…優しいのね…ま、あんたが本当は優しいってことくらい……前から知ってたけど…」

かぐや「眞妃さん!」

眞妃「優…あんたはさ…私みたいに、後悔しちゃいけないよ………」

石上「ツンデレ……先輩…!」グッ

眞妃「私の屍を乗り越えて、子安、つばめを……手に入れなさい…!」

石上「先輩、わかりました!絶対に僕やりますから!!」

眞妃「ふふ、あんたなら行けるよ…」

眞妃「行きな……優………」ガクッ


石上「ツンデレ先ぱあああぁぁぁい!!」

かぐや「眞妃さああぁん!」

伊井野「四条先輩!四条先輩っ!」ワアァン



小野寺「なんか…シリアスになってる……?」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 18:30:53.37 ID:s85hG4l6O
カレン「眞妃さん!まだ、まだ諦めてはいけません!」

エリカ「ダメよ、立って!立って!」

小野寺「あ、目覚めてたんですか…」


かぐや「眞妃さん、私がついていますから!」

石上「僕も、あなたの味方ですから!」

伊井野「まだ、まだ絶望に落ちてはダメです!」

不治ワラ『眞妃さん!私も居ますから!!』ブワッ


眞妃「………ふふ、なんだ……」


眞妃(渚と翼くんの事ばかり気にして…私は、大事なものを見落としていたのね…)


眞妃(友達………可愛い後輩………)


眞妃(そして、本当は小さい頃からずっと仲良くなりたかった人……)


眞妃(あのたまに憎たらしい親友の渚だって…)


眞妃(皆が私を愛してくれている………私も皆を愛している…)

眞妃(失恋がなんだ……それでいいじゃない)



眞妃「もう……大丈夫………皆のお陰で、私気付いたよ」

かぐや「!」


眞妃「私には皆がいる……私は一人じゃないんだって…」ポロッ ポロッ

眞妃「私は充分に幸せなんだって!」ニコッ

かぐや「そうです…あなたは、一人ではありません…」

石上「辛いときは、仲間と支え合えばいいんす!」

眞妃「…皆……ありがとう」テレッ

カレン「眞妃さあああん!」

エリカ「私達も一緒だよおお!」

ギュウウゥッ

眞妃「あはは、もー皆くすぐったいって!」ニコニコ


不治ワラ『良かったですね……本当に…立ち直れて……』グスッグスッ

不治ワラ『それと……さっきのやりとりで「泣き」と「デレ」の回数も、上限に達しました……』グスッ


不治ワラ『眞妃さんを立ち直らせつつポイントも稼ぐなんて、まさに天才達の頭脳戦ですね……!二重に感動しました!』ズビッ


石上「あの、藤原先輩?僕ら純粋にツンデレ先輩を思っての行動だったんですけど?」

かぐや「そうですよ、そういう計算でやったみたいな言い方やめてくれませんか?」
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 18:41:43.93 ID:s85hG4l6O
不治ワラ『それでは気を取り直してー!かぐやさん達は四条眞妃さんを仲間にすることが、可能になりました〜!☆』

不治ワラ『眞妃さんが仲間になりたそーに見ていますよ〜?仲間にしますか!?』

眞妃「べ、別に仲間になりたそうになんかしてないけどっ!」プイッ
チラッ チラッ

石上「なりたそうっすね」

かぐや「眞妃さん…一緒に行きますか?」

眞妃「仕方ないわね、一緒に行ってあげようじゃないの!」


四条眞妃が仲間に加わった!!


30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 19:04:04.55 ID:s85hG4l6O
不治ワラ『それでは、眞妃さんの専用装備が贈呈されます!ロッカーにあるので受け取ってください!』

眞妃「え、そんなものあるの!?」

石上「一体なんなんすかねー…やな予感しかしませんが」

伊井野(専用装備かあ…いいなぁ、いいなぁ)

小野寺「…」

かぐや「センヨーソービとは?」

石上「ゲームで言うならそのキャラ専用のアイテム的な……まあ、藤原先輩の額のリボン的な事です」

眞妃「一体なんだろなー」ワクワク

ガチャッ!






眞妃「……………え?」



四条眞妃専用装備

アイマスク
耳栓




眞妃「なにこれ、なめてんの!!?」

石上「おい藤原先輩、いくらなんでもふざけすぎじゃないっすか?」

かぐや「石上くん落ち着いて、敬語がなくなってきてるわよ…?」


不治ワラ『ちっ、違いますよ!それは決しておふざけなんかではありません、私だって考えなしにそんなの送りませんよ!」

かぐや「では、どういう考えがあったのですか?」


不治ワラ『考えてもみてくださいよ………次の相手………』


不治ワラ『柏木カップルですよ?』


眞妃「!!!」


不治ワラ『だからまあそれはむしろ………見たくないもの聞きたくないものをシャットダウンしてもらおうと思っての………』

石上「…そうだったんすか…」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 19:42:31.84 ID:s85hG4l6O
かぐや「藤原さん、シャットダウンではなくシャットアウトでは?」

不治ワラ『今いいじゃないですかそこは!』

石上「先輩……これを付けて行きましょう。専用装備として許可されてるんです。丸腰では危険です!」

眞妃「………」


眞妃「お気遣いありがとう、けど……私行くわ。このままで!」

石上「!」

かぐや「本当に…行くんですね?」

眞妃「いつまでも…目をそらす訳には行かないもの」


眞妃「私はちゃんと見なければいけない!そんな気がするの!」

伊井野「いや、見ない方がいいってものもありますよ」

眞妃「そうだけども!」

かぐや「…貴女の覚悟はわかりました。その目、意志を曲げるつもりはないように見えます」

眞妃「当たり前よ、まあ一応貰いはしておくけど!」

かぐや「あ、はい」

石上「それがいいっすよ、ヤバイと思ったら無理矢理にでも装備させるんで」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 20:05:18.24 ID:s85hG4l6O
カレン・エリカ「皆さん頑張って〜〜!」

そうして、四条眞妃を新たに仲間に加えた勇者かぐや一行はマスメディア部に見送られながら『体育館倉庫』に向けて出発した。


石上「ここから体育館までは少しあります」

かぐや「ええ…その間に何かを仕掛けてくるでしょうね。TG部は」

かぐや「皆さん気を抜かないように」


彼女らの予想は当たっている。遊び大好きな奴等が長い歩き道に何も用意していないはずはない。


かぐや(今のTG部の仲間には早坂も居る…このメンバーで一番柏木さんに対抗出来そうな私(自分ではそう思っている)を真っ先に潰すため何か仕掛けてくる可能性がある…)

かぐや(となれば、早坂の案で会長を餌に私を惑わす作戦にでるかもしれませんね…ふふ、でもあらかじめそれを警戒していれば怖くないわ)

かぐや(全く早坂ったら……お可愛いこと)クスッ←勝手に早坂が何か仕掛けてくる事になっている


しかし、かぐやの予想は………



「お、君可愛いねー」
「ねーねーデートしようよ」
「ほんと可愛いよ世界一可愛い」
伊井野「えっ!?えっ!?」



小野寺「わっ!知らないうちに伊井野が男子に囲まれてる!!」

かぐや「え!そう来るの!?」バッ

見事に外れていた!!!
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/01/31(金) 22:27:00.04 ID:+4GYpbffO
チョロミコのザコちゃんピンチ!
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 22:58:56.97 ID:OB78ktMcO
「ほんと可愛いよ…」
「君は世界一優しくていいこだ」
「ほら、僕たちとたのしもうよ、可愛い伊井野ちゃん」

伊井野「え、えー……まあ………」

伊井野「ちょっとなら………いいけど」

石上「いいわけないだろ」バシンッ


伊井野「いたい!麗ちゃん、石上がぶったよ!」

小野寺「わかったからこっち来な!」グイッ

かぐや「な、なに…?TG部は何を考えているの?まさか何も考えていないの…?」


眞妃「キャー!みんな、前見て前ー!」

かぐや「え!?」

ゾロゾロ…

伊井野… 伊井野…
可愛いよ… 君は本当に可愛い…

伊井野… 可愛い… 伊井野…

伊井野… 伊井野… 伊井野…
可愛い… 可愛い… 可愛い…


眞妃「男子が廊下の向こう側まで大量に並んでる上にみんな『伊井野』か『可愛い』ばっかり言ってるぅ…!」ガタガタ

かぐや「何あれ怖い…」ガタガタ

伊井野「ひえぇ…っ」ガタガタ

石上「あ、あんな量相手じゃ伊井野を守りきれない…!」

小野寺「…」

小野寺「だめっ!あんなとこに行かせたら伊井野が伊井野じゃなくなっちゃう!」

伊井野「麗ちゃんは何を言ってるの!?」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 22:59:27.73 ID:OB78ktMcO
かぐや(藤原さん達は何を考えているの…!?伊井野さん一人のためにあんな大量な人員を用意するなんて有り得ないわ!)

眞妃「ど、どうしよう…普通にあんなとこ通りたくないんだけど…」

石上「…仕方ない、伊井野。お前は俺達が柏木先輩の所から帰ってくるまで別の場所で待機していろ」

小野寺「それがいいね、さすがに伊井野をあそこに通すのは危ないよ」

伊井野「えっ、でもそれじゃあ私一人だけ仲間はずれみたいな…」

小野寺「仕方ないな、私も一緒に居てやるよ」

伊井野「麗ちゃん!」


かぐや「…っ!!!」


かぐや(ま…まさか……TG部の真の狙いは!!)


小野寺「私が居なくたって石上や先輩達なら大丈夫でしょ」

かぐや(小野寺さん…!?)






かぐや(た、確かにそうだわ…頭良くてしっかり者で優しい子だから忘れていたけど)

かぐや(あの子、ギャル系ウェーイ族のリア充だったわ!!)

かぐや(よくよく考えてみれば、あの子なら目の前で柏木さん達がイチャつきだしても澄ました顔で立っていそうだもの!)


石上「じゃあ先輩方、そういう訳で、小野寺と伊井野はいったん休み…」

かぐや「いや、だめよ石上くん!」

石上「え!?」

かぐや「TG部の真の狙いは小野寺さん…あなたをこのメンバーから引き離すことよ!!」

小野寺「え、私をっすか!?」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/01/31(金) 23:21:34.00 ID:OB78ktMcO
眞妃「な、なんであの子を!?」

かぐや「TG部の事よ…柏木さん達とのバトルになればまずイチャイチャを見せつけさせてくるであろうことは明白。そうなった時、皆さんは冷静で居られる自信がありますか?」

眞妃「…」プルプル

石上「たぶんシネシネビームを撃つと思います」

伊井野「取り締まります」


小野寺「まあ、カップルなら好きにしたら良いんじゃないすか?」

かぐや「ほら見て!この冷静な答え!」

眞妃「おお…」

石上「なるほど…」

伊井野「さすが麗ちゃん…」

かぐや「TG部にとってこういう『派手なリアクション取って欲しいのに冷静な反応する人』は邪魔なのよ!」

小野寺「そうなんすか」

かぐや「だから、ここで小野寺さんを離れさせてしまったら…それこそ相手の思うつぼです」

石上「それはわかりましたが…けど伊井野はどうするんですか?」

かぐや「大丈夫よ、策はあるわ」

かぐや「眞妃さん、あなたいいものを持っているでしょう?」


眞妃「え?………あぁ!」

眞妃「耳栓とアイマスク!」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/01(土) 01:03:06.01 ID:J+4n0gSmO
不治ワラ『ちっ……バレた上に手に入ったアイテムを有効活用とはやりますね』

石上「ちって………てか先輩、ここでも見てたんすね」



かぐや「では伊井野さん、耳栓を付けましょうね?」スッ

伊井野「は、はい…」

石上「これなら伊井野が声かけられても安心です」

眞妃「さて、アイマスクも付けよっか」

伊井野「え、アイマスクもつけるんですか?わっ!」

眞妃「目でナンパされちゃいけないからね!これで大丈夫よ!」

伊井野「み、見えないし何も聞こえないよ!」

小野寺「大丈夫大丈夫」ポンポン

かぐや「あとは…男の人から手を引っ張られる可能性がありますね」

石上「僕と小野寺で伊井野の横に付きますよ」

眞妃「それだけじゃ心配ね……そうだ、ついでに手も動かせないように縛っておきましょう!」

かぐや「ナイスアイデアよ、眞妃さん」

シュル、シュル

伊井野「え!腕縛られてる!?なに!?なんですか!?何をする気ですか!?」

かぐや「大丈夫、これは貴女のためなのよ!」

眞妃「私達を信じて!」

石上「伊井野、耳栓してるから聞こえてませんよ」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/01(土) 01:15:04.27 ID:J+4n0gSmO

伊井野「なに!?なに!?こわい!ひゃああぁっ!!」


こうして、TG部の目的を打ち破り『伊井野可愛い』を繰り返す男の群れを強行突破したかぐや達一行は…

いよいよ二人目の四天王、柏木渚の待ち受ける体育館まで到着した。


かぐや「…何とか着けましたね…」

石上「一時はどうなるかと思いましたが」

眞妃「この先に…居るのね…」

小野寺「…」

伊井野「…あの…そろそろ私に付けてるもの外してもらいたいのだけど…」

かぐや「あ、ごめんなさい!」

小野寺「今外すね」



不治ワラ『…皆さん、覚悟はいいですか?この先はの戦いは……』

不治ワラ『今までとはレベルが違いますよ』

39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/02(日) 02:24:17.49 ID:8HgLTaFEO
途中から、当初想定していた展開と結構変わってしまったので更新が遅れておりすみません。

またいくつかレスが出来次第投下します。
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 20:28:33.43 ID:A8XP3l28O
勇者達は柏木の待つ倉庫の前へ辿り着いた…


神ップルへの警戒を最大まで高めている石上

中でナニが繰り広げられていたのかの想像を必死に抑える眞妃

よくわかっていない小野寺

お腹が空いてきた伊井野

会長に早く会いたいかぐや

そして実は今、生徒会室で会長とオセロを打ちながらこっちを監視している藤原…

彼女達の思いが交錯する中、次なる戦いが幕を開ける。


ギシッ ギシッ


ギシッ ギシッ ギシッ



石上「あの、なんか…倉庫の中からギシギシ聞こえるんですけど」

伊井野「!!?」

かぐや「えぇ!?そ、それってもしかして……!?」ドキーンッ

眞妃「ち、違うわ、そんなの……何かの間違いよ!そう、跳び箱でも動かしてるのよっ!」(涙目)

石上「ツンデレ先輩、例の装備をしといてください!ちょっと扉に耳当ててみます…!」
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 20:29:02.42 ID:A8XP3l28O

ギシッ、ギシッ、ギシッ

はあっ…はあっ…はあっ…


石上「なんかハアハア聞こえるんすけど!?」

伊井野「きゃあああ!破廉恥!///」パシンッ!

石上「いてえ!俺を叩くなっ!」


かぐや「そ、そんな……セッ……………を、こんな場所で…!?」カタカタ

眞妃「あーーーあーーー!聞こえなーーイ!何も聞こえなーーイ!」(耳栓装備)


小野寺「いや別に開けたらいいじゃないっすか扉」

かぐや「ナニを言っているの、小野寺さん!?そんなことしたら二人のあられもない姿が露に…!!」

伊井野「そうだよ、覗きはダメだよ麗ちゃん!」

石上「小野寺、お前は信じてないかも知れないがあの神ップルは隙さえあればどこででも神るんだよ!!」

小野寺「石上は何を言っているの?」


小野寺「えーと、藤原先輩。次の戦いはこの倉庫の中なんですよね」

不治ワラ『はい、そうですねー』

小野寺「戦いの場所には監視カメラが仕掛けてあるんですよね」

不治ワラ『…ソウデスネー』

小野寺「じゃあ、そんなとこでイチャイチャする訳ないじゃないっすか。見られてるのに」

かぐや「………」

かぐや「眞妃さん、耳栓外しても大丈夫ですよ」

眞妃「え?」

伊井野「…エッチな事にはなってないの?」

不治ワラ『………』

不治ワラ『はははっ』

石上「あんた分かっててわざと黙ってたのか!!?騒いでる僕達を見て楽しんでいたのか!?」

不治ワラ『あーあー聞こえなーーイ』

かぐや「…藤原さん、後で覚悟しておいてね?」
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 20:29:31.77 ID:A8XP3l28O
不治ワラ『…だけど、これだけは信じてください。その聞こえてくるギシギシハアハアは私の指示ではありません…』

石上「だからなんなんすか。何も起きる心配は無いなら初めから教えといてくださいよ」

眞妃「そうよ、それなら私も心配する必要なかったじゃない!」

不治ワラ『…』

カメラの映らない場所に何度か移動していたのでそこでキスくらいは何度もしてたと思う、と言おうとしたが藤原はその言葉を飲み込んだ。

不治ワラ『はい、すみませんでした…』

不治ワラ『でも、かぐやさんか石上くん辺りが言われなくても気付くと思ったんですけどね……ちょっと考えれば凄く分かりやすい事なので』

かぐや・石上「………」

神ッた想像ばかりしていてテンパッていた二人は何も言い返せなかった。


不治ワラ『さ、それでは気を取り直して!扉をオープンしちゃいましょう!☆』


石上「開けますよ!」

かぐや「ええ」

ガラガラガラッ



ギシ…ギシ…

翼「はあっ、はあっ…よっし。全部運び終わったぁ」フーッ

柏木「これで最初より広くなったね、戦いやすくなったよ」


眞妃(やったあああっ!本当に跳び箱動かしてただけだったあああぁぁぁ!)ピョーンッ

眞妃ちゃんは心の中で喜びの叫びをあげた


柏木「あ、皆やっと来たんだね」

かぐや「柏木さん…」

翼「マ〜ジ待ちくたびれたっすよー」アハハハ
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 20:29:59.84 ID:A8XP3l28O
眞妃「二人して仲良く倉庫のお片付けしてたのね。笑っちゃうわ」フフン
(翼くんと一緒に片付けとかうらやましいいい!)

眞妃は自分で言ってダメージを受けた

柏木「うん。でも眞妃ちゃんとも会いたくてずっと待ってたよ」

眞妃「え、あ……ああそう?」プイッ

デレた

柏木「かぐやさん、友達同士だけど真剣勝負で行くからね」

かぐや「ふふ、私はそんな簡単に負けるほど甘くありませんよ?」

なんかカッコつけているかぐやだが『友達』と呼ばれたことを内心喜んでいた


不治ワラ『それでは、二人目の四天王戦の内容は〜!』


不治ワラ『赤面させゲームです!!」


石上「なんすかそれ」


不治ワラ『ルールはとても簡単!お互いに相手を恥ずかしくさせ赤面させるゲームです!赤面した人から脱落し柏木戦終了まではゲームへの復帰ができません!』

不治ワラ『柏木さん側はかぐやさんパーティー全員を赤面させる、かぐやさんパーティーは柏木さんを赤面させれば勝利です!』

石上「翼先輩は?」

不治ワラ『彼は柏木さんの召喚獣として扱われますので含みません!』

翼「え、そうなの?」

伊井野「あの…そのルールで5対1は不公平ではないでしょうか?」


不治ワラ『いえ、問題ありません。むしろパワーバランス的にはそれでやっとどっこいどっこいと言ったところではないでしょうかね?』

かぐや(確かに…柏木さんはどういったものに赤面するのかよく分からないわ。その点このメンバーは私以外は(自分ではそう思っている)とても分かりやすいのに…)

かぐや(伊井野さんと石上くんが特に心配ね)

眞妃「ふん、私を赤面なんてやれるものならやってみなさいよ!」

かぐや(眞妃さんも不安…)

柏木「ふふ、面白そうなゲームね…」


不治ワラ『ではっ、始めてくださーい!』
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 20:30:28.91 ID:A8XP3l28O
かぐや(柏木さんの恥ずかしがるもの…一体なにかしら)

柏木(白銀会長が居なくて良かった…たぶんここに居たらかぐやさんとの微笑ましい姿に一瞬で恥ずかしくなって赤面していた…)

かぐや(子供騙しなやり方は恐らく通じない…!どこから攻める…!?)

柏木(とりあえず一人以外皆チョロそうだけど…策を練られる前に一番頭のいいかぐやさんから攻めておこうか)


不治ワラ『あ、あとちなみにー!酷い下ネタとか一線を越えるような発言・行動は禁止ですよ!失格にしますからね〜っ!』


かぐや(下ネタは使えない…!?いや、使うつもりはなかったけれど!)

柏木(なるほど…つまり、遠回しに意味を察しさせるような発言ならいいのね)


かぐや・柏木両名の頭脳戦が今、繰り広げられようとしていた………
そして、先に動いたのは


伊井野「か、柏木先輩は
可愛いです!!」

柏木「!?」

かぐや「!?」


伊井野ミコだった!



眞妃「あなた…それ私の時と同じような発言…」

伊井野「す、すみません…」

眞妃「あ、いいのよいいのよ!でもね〜…」

石上「言葉選び他に無いのかよ伊井野」

伊井野「何よ石上、文句あるの?」

柏木「…ふふ」クスッ

柏木「ありがとう。でも貴女の方が可愛いわよ?」

伊井野「はひいっ!?」

チョロかった


不治ワラ『う〜ん…まあギリギリセーフですかね。赤面までは行っていないので』

かぐや「自分から突っ込んでいって負けそうになってどうするんですか…」

伊井野「すみません…」シュンッ


小野寺「危ないなぁ、もう…」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 21:25:40.52 ID:trYkLqmEO
意外と難しいのでは
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 21:48:03.92 ID:A8XP3l28O
翼「ん〜っ、でも伊井野ちゃんマジで可愛いよね!」

石上「オメエ余計なこと言ってんじゃねえよ!!」

かぐや「石上くん落ち着いて、あと彼上級生ですからね!?」

伊井野「え、そんな…可愛いかな…」モジモジ

小野寺「おい」




翼「あははは〜」

柏木「…」ジロッ


眞妃(わあ、渚マジギレしそうな目してる…)

かぐや(計画してやったわけではないのね…)


翼「でも渚が一番かわいーよ☆」

柏木「もー、翼くんったら♪」ギュウッ


石上「四宮先輩…あのカップルほっときゃいつか勝手に赤面しだして自滅するんじゃないですかね」

かぐや「それはダメよ…そんなにイチャイチャさせたら私達が持たないわ」

翼「渚…愛してるよ」ジッ
柏木「翼くん…」ジッ


かぐや「だ、だめ…やっぱり恥ずかしいわ…まともに見られない…」

伊井野「ひゃあぁ…」ドキドキ

小野寺「…」


眞妃「ははっ」

石上「あの、真顔でこっち見るのやめてください」
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 22:34:31.92 ID:A8XP3l28O
かぐや(ならば…私の恥ずかしい話を聞かせるなんてどうかしら)

かぐや(人の恥ずかしい話は聞いている方も恥ずかしいもの……恐らく多くの人に効く方法。彼女も例外ではないはず。例えば恋の病で倒れたこととか…)

かぐや(ってそれ私自身も死ぬほど恥ずかしいじゃない!!)

当たり前である


柏木「あ、そうだ。かぐやさん」

かぐや「はい、何でしょう?」

柏木「この前貸した(エッチな)DVDどうだった?感想を聞きたいな♪」

かぐや「…っ!!?」ドキッ

かぐや(か、柏木さん…何て質問をするのぉ!?)

柏木「…」フッ

勿論、柏木は本当にDVDの感想を聞こうなどとは思っていない…
狙いはかぐやの思考回路を崩し、その後更に追い討ちをかけるためである。

そんな狙いはかぐやも瞬時に理解していた。
しかし…

かぐや(ああっ、だめ!この前のDVDのいかがわしい映像が頭にこびりついて離れない……!考えがまとまりません!!どうすれば!!)

理解してはいてもやっぱり、初めて見たエッチな映像の記憶が頭に浮かべば非常に恥ずかしい!!

石上「四宮先輩?どうしたんすか?」

眞妃「あうあぁ…」プルプル

石上「ツンデレ先輩までどうしたんすか!?」

眞妃にも飛び火していた


かぐや(早く、ルーティーンを使わなければ!!)

柏木(かぐやさんは思考が混乱している…追い討ちをかけるなら今っ!)

柏木「そういえばかぐやさん…聞いてください。この前…」

かぐや「待ってください」

柏木「!」

かぐや「感想…お聞かせしましょう」

柏木(あれ、急に落ち着いた!?)

かぐやはギリギリのところでルーティーン発動に間に合った!

かぐや「そうですね…この前貸していただいたDVD」

かぐや「非常に面白く感銘を受けました。まるで私の人生観を変える、素晴らしいものでした。また見せていただきたいものです」

かぐやは単に冷静アピールをしたつもりだが、よくよく考えてみると変態っぽいことを言っていた。

柏木(かぐやさん…!?クールな顔して何を言っているの!?恥ずかしくないの!?)

柏木(いや先に質問したの確かに私ですけれど!!)

はからずも柏木に『恥ずかしダメージ』をだいぶ与えていた
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 23:10:24.59 ID:A8XP3l28O
柏木(だめ、すぐさま反撃しないとまずい…放置してたらあの子更に恥ずかしい台詞吐きそう!)

柏木「それでね、聞いてよかぐやさん。この前ね…」

かぐや「はい。何でしょう」

石上「えっ、そんなあっさり聞いて大丈夫なんですか?」

柏木「デート中に彼ったら人がいる前で私に突然キスしてきたの……クリスマスだったからってはしゃぎすぎよね♪」テヘッ

柏木「…再現してみよっか?」フフ

翼「いいの?皆見てるよ?」

柏木「大丈夫、誰も気にしてないよ♪」

ギュウッ

伊井野「え?えっ?本当に…しちゃうの?」アワワワ

石上「ちょっ、待って、それはだめっしょ、え…」

かぐや「…」
心の中のかぐや(え!?うそ!?うそ!?しちゃうの!?ここで!?えぇ!?)

伊井野「ひあぁ、顔が近い、近いですよぉ!」ドキドキ

石上「…シネシネビーム…シネシネビーム…」ボソボソ

小野寺「…」

眞妃「クリスマス……デート………キス………ははは、あー……今日もいーい天気ねー………」ボーッ

かぐや(あああぁぁぁ!?唇が、唇がくっつこうとして!!)

驚きのあまりかぐやは右手を頬から離してしまった!



柏木「なーんてね!すると思った」クスッ



眞妃「」カチーン

49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 23:11:05.49 ID:A8XP3l28O
柏木(だめ、すぐさま反撃しないとまずい…放置してたらあの子更に恥ずかしい台詞吐きそう!)

柏木「それでね、聞いてよかぐやさん。この前ね…」

かぐや「はい。何でしょう」

石上「えっ、そんなあっさり聞いて大丈夫なんですか?」

柏木「デート中に彼ったら人がいる前で私に突然キスしてきたの……クリスマスだったからってはしゃぎすぎよね♪」テヘッ

柏木「…再現してみよっか?」フフ

翼「いいの?皆見てるよ?」

柏木「大丈夫、誰も気にしてないよ♪」

ギュウッ

伊井野「え?えっ?本当に…しちゃうの?」アワワワ

石上「ちょっ、待って、それはだめっしょ、え…」

かぐや「…」
心の中のかぐや(え!?うそ!?うそ!?しちゃうの!?ここで!?えぇ!?)

伊井野「ひあぁ、顔が近い、近いですよぉ!」ドキドキ

石上「…シネシネビーム…シネシネビーム…」ボソボソ

小野寺「…」

眞妃「クリスマス……デート………キス………ははは、あー……今日もいーい天気ねー………」ボーッ

かぐや(あああぁぁぁ!?唇が、唇がくっつこうとしている!!)

驚きのあまりかぐやは右手を頬から離してしまった!



柏木「なーんてね♪本当にすると思った?」クスッ



眞妃「」カチーン

50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 23:38:21.67 ID:k20wJIV9o
間違って2回フェイントかけられるマキちゃんかわいそう…
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/04(火) 23:38:22.83 ID:A8XP3l28O
かぐや「はっ……はっ……本当に、するかと…」ドキドキ

石上「ナンナンスカ…ジマンスカ…シアワセジマンスカ…」ボソボソ

伊井野「あわわわわわ…」ヘナヘナ

柏木(ふふ、かぐやさんも彼氏が出来てキッスも済ませたとはいえ、精神的にはまだまだお子様……そして石上くんと伊井野ちゃんにもあと一押しでトドメを刺せそうね)

柏木(でも…)


石上「…大丈夫すか、ツンデレ先輩……真顔のまま硬直しちゃってますよ…」

かぐや「もう耳栓とアイマスクしてあげた方がいいのでは?」

眞妃「」カチーン


柏木(眞妃ちゃん…翼くんに全く興味ないと言っていたとはいえ、真顔の無言かつ無反応で立ち尽くすほど興味ないとは…想定外の強敵ね…)

柏木(もっとドギツイので行った方が良かったかしら)

柏木は鬼のようなことを考えていた

柏木(そして…もう一人の強敵)

小野寺「…」


かぐや「ところで小野寺さん…何故あなたはそんな平然としていられるの…?」プルプル

石上「目の前でキスしかけてたのに…」

小野寺「いや、カップルならキスくらいするっしょ。まあ目の前でするとか恥ずかしくないのかなぁ、とは思いますけど」

かぐや「そうですけれども!」

伊井野「わ…私、もうダメかも……」

眞妃「」カチーン


小野寺「皆、変な風に捉えすぎなんじゃないすか?付き合えば皆いずれ通る道なんす」

小野寺「世界中にあるありふれたこととして考えれば、そうでもないんじゃないですか?むしろ仲いいカップルを見守っているくらいの気分でいましょうよ」

小野寺「それに、恋人が居ないからって劣等感を感じる必要もないと思うし…この世は恋愛が全てではないし」

かぐや(こ、この子…なんて心の広い考え方なの…!)

石上(…小野寺の言うことも最もだ。確かに僕は…あのカップルに変に劣等感を抱いていたかもしれない)

伊井野(麗ちゃん…)

眞妃「レンアイガ…スベテジャナイ……」

かぐや「ありがとう、小野寺さん…少し勇気が出たわ」

柏木「…っ!」

柏木(皆の目に力が戻ってきた……やはり、最初に潰すべきは)


小野寺「…」

柏木(小野寺さん…あなたね)
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 00:19:01.38 ID:ROFLJXcuO
かぐや(けど恐らくこのままだと柏木さんに押し負ける……逆転の方法を考えないと)

柏木「あ、ねえねえ。小野寺さんと二人で話したいんだけどいいかな?」

小野寺「え?まあ…いいすけど」

かぐや「!」

かぐや(小野寺さんに狙いを定めた?けど…その子は手強いわよ)

石上「小野寺…無事でな」

伊井野「気を付けてね」

小野寺「うん」

眞妃「そうよね……恋愛が……全てではないよね…」ウルウル


ザッザッザッ…

柏木「…」

小野寺「…」

柏木(小野寺さんはギャル系リア充…それでいてしっかり者な優しい子。あのチョロい子達とは違って人の軽いイチャイチャくらいなら大して気にはしない)

柏木(この子の欠点と言えば、ネーミングセンスの酷さくらいなものだけれど…本人は真面目だからそこをついても効果は恐らく望めない)

柏木(ならば……その『真面目』な部分をつくしかないわね)

柏木(小野寺さん…少し卑怯な手を使うけれど、許してね)

「…」

柏木「ねえ…小野寺さん。私、君に聞いてみたいことがあったんだ』

小野寺「なんですか?」

柏木「小野寺さんてさ………」



柏木「ゴムありとゴムなし、どっちが好き?」


小野寺「………」



小野寺「はい?」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 00:20:29.77 ID:ROFLJXcuO
柏木「だから〜、ゴムありとゴムなしどっちが好きなの?」


小野寺「………何の話か分かりません」


柏木「え〜、本当にわからないの?」

柏木「私の彼氏はね、ゴムなしが好きなんだって」

小野寺「………………」

柏木「私もそうなの、ゴムなしが好きだな」

小野寺「…私戻りますよ」

柏木「え〜、なんで?もっと話そうよ」ガシッ

小野寺「…」

柏木「あー、でもさぁ…初めて見た時からそうだと思ってたんだけど」



柏木「小野寺さんってゴムなしが好きなんでしょ?」

柏木「ねえ、教えてよ」


小野寺「な………な………っ」プルプル



小野寺「なんなんですかさっきから、流石に見過ごせないっすよ!いい加減にしてください、ありだのなしだの!」

小野寺「私そんな考えなしのアホじゃないし!」

小野寺「藤原先輩言ってましたよね、行き過ぎた発言は失格だと!柏木先輩の発言は行き過ぎたものではないですか!?一線は越えない人だと思ってたのに…」

柏木「えっ、あ…ご、ごめんね、気分悪くさせるつもりはなかったの…っ!だって、私……」

柏木「小野寺さん、髪をゴムで結んだら似合うんじゃないかな…って、思ったから……」


小野寺「………………」



小野寺「え?」


柏木「だから、小野寺さん初めて見た時から長いままだったけど…可愛いから髪結んでも似合うだろうなって思ってて。でも結んだりしないからゴムつけない方が好きなのかなって…気になったんだけど」


柏木「…あれ、小野寺さん……もしかして」


柏木「『ゴム』を…何か別のものと勘違いしちゃった?」




小野寺「〜〜〜〜〜っ!!?」カアアッ


小野寺「うわあああああっ!!///」ガクッ

柏木(この手の勘違いは、根が真面目な子であるほど恥ずかしい…)

柏木「…ごめんね、小野寺さん…」ポンッ


小野寺麗 撃沈
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 00:32:33.79 ID:ROFLJXcuO
ザッザッザッ…

翼「あ、渚おかえり〜っ♪何話してたの?」

柏木「内緒♪」シーッ

かぐや「戻ってきた…!」


小野寺「はっ……はっ……」←恥ずかしさのあまり動揺が隠せない

石上「小野寺!?どうした!?」

かぐや「大丈夫ですか!?」

小野寺「ごめんなさい……私、負けました…」ガクンッ

かぐや「そんな…貴女が…!?」

伊井野「麗ちゃんどうしたの!?何があったの!?」

小野寺「…言えない…」

小野寺「もうやだ…超恥ずかしい……帰りたい……」

石上「小野寺がこんな弱ってるの初めて見たよ…やべぇよ……」ブルブル


柏木(力技を使わなければ小野寺さんには勝てなかった……)

柏木(でも、これで、あの子達の精神的支柱は脱落したのね)

柏木(さて、ここから一気に片を付けようかしら)ニッ

55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 00:35:35.16 ID:ROFLJXcuO
続きはまた明日に更新します
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 01:05:45.68 ID:5TABjEsXo
おつ
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 09:32:06.67 ID:3xm74iTbO
伊井野「柏木先輩…一体何をしたんですか!麗ちゃんの仇は私が射ちます!」キリッ

かぐや「伊井野さん!?やめて!」

眞妃「だめよ、止まりなさい!」

石上「分かりやすいフラグ立てんな!!」

小野寺「…だめ…伊井野、あんたじゃ勝てない…」プルプル

伊井野「大丈夫、私頑張るから!」

(ダメだこの子、今無駄な正義感に燃えている!)


柏木「ふふ、友達思いなのね…伊井野さん」ザッ

柏木「優しくて友達思いで、しかも可愛い……やっぱりモテるんでしょうね」

伊井野「そっ、そっ!そんな手には乗りませんよ!」ドキッ

柏木「私が男だったら、あなたを食べちゃうかも」クスッ

伊井野「な……なにを………!」ドキドキ

柏木「私ね…彼と付き合ったきっかけは突然壁ダァン!で迫られてドキッとしたからなの…」

柏木「あなたもあんまりチョロいと私みたいにちょっとしたことで男に引っ掛かっちゃうよ?」

伊井野「チョ……チョロくなんか…!」

柏木「初めてのキッスも突然強引にだったわ……伊井野さんもそういうの好きそうよね?」クスッ

伊井野「そんな……こと……っ!//」ハッ ハッ

翼「あはは、何ならもっかいしてみるー?(笑)」

柏木「もう、翼くんったら♪」



石上「ダメだ伊井野!早く下がれえ!」

かぐや「石上くん!眞妃さんが!」

眞妃「壁ダァンとか初キッスとか誰が聞きたいなんて言ったよ……恥ずかしげもなくあの女はペラペラと………」ブツブツ

石上「わああ!ツンデレ先輩もヤバイ!!」

かぐや「もうこれ付けましょう!ほら!」

眞妃(アイマスク+耳栓)「わー、何も見えない…何も聞こえなーい…」



柏木「伊井野さん…簡単に引っ掛かるとどれだけ危ないか、私が教えてあげましょっか?」フフ

伊井野「ひっ、ひっ、ひえ…!?///」

柏木「ほら、目を瞑って?」(壁に追い込みめちゃくちゃ顔を近づける)

伊井野「ひゃあぁ!もういいです!///やめてえぇぇっ!///」カアアッ


石上「伊井野ぉぉっ!!」



不治ワラ『はい、ミコちゃんアウトーッ♪』



伊井野「あ…あ…っ」ペタンッ

柏木(チョロいわね…)フフ


伊井野ミコ 撃沈
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 09:32:33.18 ID:3xm74iTbO

伊井野「ごめんなさい……私………っ」プルプル


石上「…もういいよ、気にすんな…やっちまったもんは仕方ない…」

かぐや「ええ…むしろ一発でKOされなかっただけ大したものよ……」


眞妃(アイマスク+耳栓)「とても静か…悟りが開けそうな気がする…」


柏木「あれ、眞妃ちゃんその格好どうしたの?」

石上「ええ、彼女は何も悪いことをしていないのに神の裁きを受け…その傷を癒している最中なのです」

柏木「え、なにそれ?」

かぐや「…」


石上(しかし、まずいな…伊井野も小野寺も敗れ……ツンデレ先輩はたぶん戦闘続行は不可能)

かぐや(実質、残されたのは私と石上くんとの二人だけ…!)

かぐや(もう悠長にやってはいられないわ…!私の恥ずかしい話を、するべきかしら!)

石上(僕程度にはいい方法は思い付かない!だが…自分の恥ずかしい思い出を語り相手も恥ずかしくさせることは可能なはずだ!四の五の言ってはいられない!)


二人の考えは一致した!!

石上「…先輩、次は僕が行きますよ…」

かぐや「!」

石上「自分自身の恥ずかしい話を、語ります…!」

かぐや「…石上くん…!」

かぐや「ふふ、私と…考えは一緒だったようね」

石上「え?」

かぐや「私も援護してあげます、まずは石上くんから語ってやりなさい!」

石上「はい!」

正直かぐやには「自分が最初に話すのは恥ずかしいけど人の後なら」という考えもあったが、援護してあげるというのは本当の純粋な優しさである!
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 09:33:01.16 ID:3xm74iTbO
石上「柏木先輩…皆の仇は僕が射ちますよ」ザッ

柏木「あら、次は石上くん?」

柏木(この子は女慣れしていないのがよく分かる…可愛いくらいに)

柏木(伊井野ちゃんに対してよく何だかんだ言ってるけど、石上くんもちょっと優しめに攻めれば簡単に落ちそうね)フッ

かぐや「…!!」ピクッ


かぐやは即座に柏木の攻撃態勢を察知した!
危険を感じた彼女はすかさず石上を援護する!

かぐや「石上くん!聞きなさい!恋愛相談があるの!」

石上「え、なんすか!?このタイミングで!?」

柏木「!?」

柏木(う…突然の乱入に思考が乱された、何が目的!?)


石上「先輩…援護するって…!」

かぐや「これが私の援護よ。いいから聞きなさい」

石上「はあ…」

かぐや「あ、その前に…伊井野さん今疲れてるわよね?好きなの聞いてて良いわよ」

伊井野「え、でも…」

かぐや「いいですから」ニコッ

伊井野「それなら…」スッ

かぐや(よし、伊井野さんは恥ずかしい癒し音声を聞き始めた…翼さんもこの距離なら私達の会話はよく聞こえないでしょう……)

かぐや(眞妃さん、柏木さんと小野寺さんになら聞かれても問題はない。これなら話しても大丈夫ね)

かぐや「石上くん…以前お察しの通り私には愛する殿方が居るのだけれど」

石上「はい」

かぐや「実はね、プロポーズの台詞を考えていて………」

石上「え、早くないすか?」

かぐや「石上くん、あなたのアイディアが聞きたいのよ」

柏木(え、なに!?プロポーズ!?何を言ってるのあの子!?)

かぐやはまたしても意図せず柏木にダメージを与えた


柏木「…翼くん!ちょっと好きな音楽聞いてて!」

翼「え?」

柏木はとりあえず翼の耳を塞ぐことを選んだ
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 12:51:07.18 ID:wRj6niQnO
これがっ…………天才たちの…………恋愛頭脳戦っ…………!
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 18:28:06.63 ID:4tUgwPw3O
柏木「ちょっ、ちょっと、プロポーズって何?」ドキドキ

興味津々で来た

不治ワラ『んん?待ってください…何やらかぐやさん達絶妙に小さい声で話していてよく聞き取れませんが…さっきプロポーズだか聞こえましたよ?』

かぐや「!」

不治ワラ『しかも最初に恋愛相談だか叫んでましたよね?…え、まさか、かぐやさん…』


かぐや(やはり反応したわね…けれど想定内よ、藤原さん)

かぐや(ここではあくまでも「作戦の為の演技」といった感じをアピールする。そうすれば、今後私がヘマをしても向こうは勝手に「あれは作戦の為の演技だ」と解釈してくれるようになる……いちいち言い訳を考える必要もなくなるわ)ニヤッ


石上「…違いますよ、藤原先輩」

かぐや「!」

不治ワラ『え?』

石上「相談したいのは僕の方なんです。最近、四宮先輩にはよく恋愛相談に乗ってもらっていたんです。今日も先輩から話を聞きに来てくれただけですよ」

石上「それで今はプロポーズのやり方について話し合っていたんです」

不治ワラ『あ、あれれ…そうなんですか?』

かぐや(石上くん……まさか私を庇ってるの………!?)

石上(先輩…安心してください!)ニッ

かぐや(うーん、狙いがあってわざと漏らしたんですけど)ニコッ

柏木(今この二人考えが噛み合ってないな)


かぐや「…あのですね、藤原さん…どちらにしろ、普通に考えて。ゲーム中にいきなり真面目な恋愛相談をやりだすと思いますか?いちいちつっかからないでください」

不治ワラ『あ…はい…そうですよね、すみません…』

不治ワラ(確かにそれもそっか〜。じゃああれは真面目な恋愛相談でなく演技なのか)

かぐや(よし、ギリギリ私の目的も達成したわ)
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 19:02:56.40 ID:6gvApYJaO
不治ワラ『え、待ってください石上くん…』

石上「今度はなんですか藤原先輩」

不治ワラ『あの人とはまだ付き合えてないんですよね?なのにいきなりプロポーズという発想が出るのは流石にキモいですよ…?例え演技だとしても』ガタガタ

石上「ぐううぅっ!!」ギリギリ

石上はかぐやの為に、藤原への反論を抑えた

かぐや(…ごめんね、石上くん…あとでジュースおごってあげるわ…)

柏木(人の為なら自分の痛みを我慢できるとこはカッコいいと思うよ…石上くん)

かぐや「ま、まあ話を戻しましょう。プロポーズの台詞の話ね」

石上「はい…」

柏木「…」ドキドキ

かぐや「それでね、石上くんにはどんなアイディアがあるのかを聞かせて欲しいわ」

かぐや「やっぱりロマンチックで素敵なものがいいわね」

柏木「へ、へー…ロマンチックで素敵な……ほー」ドキドキ

石上「…どういうシチュエーションですか?」

かぐや「そうね、光輝く満月と綺麗な夜景の見える場所で…ロマンチックに」

石上「………」






石上「…思い付きましたよ、我ながら自信作です」

柏木「…」

かぐや「あらまあ、さっそく聞かせてもらおうかしら」ニコッ

石上「…凄すぎてビックリしないでくださいね?行きますよ」


柏木(………あれ?これもしかして……)



石上は澄ました顔して喋りだした!

石上「…見てください、あの街の灯りを……まるで貴女の美しさを映しているようだ」

石上「見てください、あの満月の輝きを………あれは僕達の進む未来の光です」

石上「僕と一緒に………光輝く未来を歩みましょう」

石上「結婚してください」



かぐや「…」

不治ワラ『………』

柏木「………」

柏木(え、なに今の、無理無理無理無理無理!普通に気持ち悪い!それなら最後の結婚してくださいだけでいいじゃない!?)

柏木(そして、その後に訪れる強烈な………)


柏木(恥ずかしさ!!)ブルルッ
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 19:18:53.32 ID:6gvApYJaO
柏木(私は甘かった………油断していた!もっと警戒するべきだった!)

柏木(こんな最終兵器が潜んでいたなんて!!)


かぐや「…」ニヤッ


石上「ど…どうでした?」

不治ワラ『ええ…なんというか、お疲れ様です……あ、さっきのつばめ先輩は聞いてなかったので安心してください』グスッ

石上「えっ!?」

小野寺「…」(こいつ正気かという目)

石上「なんか小野寺が懐かしい目で見てる!!」

石上「あの、四宮先輩…!」

かぐや「ええ、よくやったわ石上くん……私の期待以上よ」



かぐや「相変わらず発想が気持ち悪くて恥ずかしいわね!」

石上「酷くないっすか!?」

かぐや「私は褒めてるわ石上くん………今はあなたのその壊滅的なセンスが強力な武器なのよ」

石上「全然褒められてる気がしない…」

かぐや「それにあなたは誓ったのでしょう?恥ずかしい事を話すって、なら覚悟を決めなさい」

石上「!!」


かぐや「そしてそんな恥ずかしさを更にパワーアップさせるため私が全力でサポートしてあげてるのよ!」(100%優しさ)

石上「なんか喜べないっす…」

石上「わかりました、その代わり先輩もちゃんと後で恥ずかしい話してくださいね」

かぐや「わ、わかってるわよ…私だけ何もしないじゃ筋が通らないものね」

柏木(え…まだ続くの?いや、ちょっと無理!)
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 19:51:29.90 ID:6gvApYJaO
かぐや「では次は初デートへの誘い方とデートプランを考えてみましょうか?」ニコッ

柏木(相談の順序がおかしい!?いや、そこは問題じゃない…!)

柏木(そんなの石上くんに考えさせたら絶対ヤバイ事なるじゃない!!)ハラハラ

柏木(まずい、早く止めないと………もう私が持たない!)

不治ワラ『面白い事なってきましたね〜、立場逆転してますよ』アハハハ

柏木(く…っ!高見の見物だからって気楽にワラってくれてあの子は…!!)


石上「そうですね…まず朝は8時半から集合でどうですかね」

柏木(8時半からとか早すぎるし!!学校か!!)

石上「とりあえず、誘い方は…下駄箱に手紙を置いて…」

かぐや「いや普通に口で誘いなさいよ」

石上「あ、はい」

柏木(普通に突っ込まれてるし…)

かぐや「…」チラッ

柏木(かぐやさんが私を見た………!あのプラン作成中の会話から既に作戦の内なんだ!)

かぐや「ご飯はどこで食べます?」ニコッ

石上「…色々な種類の食べ物がある方がいいですよね。ファミレスなんてどうでしょう」

かぐや「それはオススメしないわ石上くん」


柏木(…くっ…ダメだ、このまま実行されたら確実に私が負ける!反撃を!)ザッ


柏木(石上くんを………潰す!)ギラッ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 20:29:36.95 ID:6gvApYJaO
柏木(石上くん……私を本気にさせたこと、後悔なさい…)ザッザッザッ

かぐや(一度私達から距離を離した柏木さんが再び来た!勝負をかける気ね)

かぐや「石上くん、今出来上がったプランを朗読なさい。柏木さんに聞かせるように」

石上「え、でもまだ途中…」

かぐや「いいから早く!」

石上「えー…デートプラン!まずは朝8時半にファミレスでモーニングを…」

柏木(朝食は家で済ませます!!)ズンッズンッ


柏木「い〜しがっみくん!私もアドバイスしてあげるー!」←大声

かぐや(大声で石上くんの朗読を掻き消した!!)

石上「!!」

柏木「もー、石上くんったらダメだよ?そんなのじゃ…私にもプランの紙見せてみて?」フフ

石上「あ…」

柏木「あはは、これじゃ女の子は喜ばないよー♪朝早くからとかほとんどお店も開いてないし行く場所に困るでしょ?」

石上「うう…っ」

かぐや「石上くんは、何も分からないなりに考えてるんです!」←一応フォローのつもり

柏木「…でもさ、つまり朝早くから会いたいってことだよね?」

石上「…え?」

柏木「朝早くから会いたいくらい大好きなんだ?」




柏木「子安つばめさんのこと…」ボソッ

石上「そっ、そっ、それは!!」ビクッ

66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 20:30:05.57 ID:6gvApYJaO
柏木「うふふ、焦っちゃって可愛い♪」クスッ

石上「…っ!!」プルプル


かぐや「…!!!」

かぐや(危ない、石上くんがやられてしまう!援護を…!)


かぐや「柏木さん、朝早くからデートとは果たしておかしいことでしょうか!?例えば住んでいる場所が遠く離れていて、彼氏が彼女の住んでいる場所に夜行バスで行き到着時間が朝早くとかであれば…!」

柏木「え?石上くんと子安さん同じ学校でしょ?」

かぐや(その通りです…!)プルプル

柏木「じゃ、他のところも私と一緒に手直ししよっか?石上くん」ニコッ

かぐや(ああ、このままでは石上くんが…何か、何か助ける策は!)

石上(ダメだ…もうなんかめちゃくちゃ恥ずかしくなってきた…すいません、先輩…もう限界……)



??「待ちなさい、渚!」


かぐや「!?」


石上「…え?」

柏木「!!」





眞妃「私がお相手するわよ!!」バーンっ


石上「ツンデレ先輩っ!!」

かぐや「復活したんですか!?」

柏木「このタイミングで…!」


四条眞妃 戦線復帰!!

眞妃(渚…翼くんを戦いからいったん外したのは失敗だったわね)

眞妃(あなた一人なら、怖くないわ!)

67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 20:49:47.47 ID:5thuopdkO
五分後
そこには意識を失ったマキちゃんの姿が!
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 22:04:49.95 ID:6gvApYJaO
柏木(石上くんの意識が眞妃ちゃんにそれた…!)

眞妃「渚…こっち見なさい」

柏木「眞妃ちゃん、いつか目覚めるとは思っていたけど…」


かぐや「石上くん、今のうちに早くこっち来なさい!」

石上「はい、面目ないっす!」タタッ

かぐや「いえ、よく頑張ったわ!」

柏木(逃がした…!仕切り直しか!)

眞妃「私と貴女は幼少からの親友……つまり、貴女の恥ずかしい思い出だって知っているわ!」

柏木「…いいよ、まずは聞いてあげる」

眞妃「ふふ、小学生の頃…貴女は私と同じ服を買っていたわね?」

柏木「あー、うん」

眞妃「そしてお揃いの服で一緒に遊んでいたところを鼻水垂らした男子からからかわれた事があったでしょ!」

眞妃「『やーい、お揃いお揃い、こいつら結婚だー』と冷やかされたのを覚えてるでしょう!?」

柏木「あはは、そんなことあったね」

眞妃「どう!?恥ずかしいでしょう!?」

柏木「え?私別にそれ恥ずかしいと思ってなかったけど」

眞妃「え」


柏木(さて…そろそろまた石上くんの攻撃が来るかしら、けどもう私も眞妃ちゃんと話したおかげで冷静になれたわ…!)クルッ



石上「えー…では選手を交代して、次は四宮先輩の番です」

かぐや「仕方ないわねえ、貴方も頑張ってくれた事ですし…私の恥ずかしい話の番ですね」

柏木「交代するの!?」


かぐや「えー…これはその〜、か………じゃなくて、『友達』にですね、私がやってしまったことなのですが…」テレテレ

柏木(え…その『友達』ってもしかして会長の事では?やめてください、なんか導入から恥ずかしいです…)ドキドキ
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 22:21:53.63 ID:6gvApYJaO
かぐや「その〜、『友達』の誕生日にですね…私ついはしゃぎすぎまして……」

かぐや「…ウェディングケーキクラスのものを、用意してしまったのですよ…」

柏木「」ブーッ!!!

眞妃「きゃあっ!?」ビクッ

柏木(かぐやさん!?貴女なにやってるんですか!?誕生日プレゼントになんてもの送ろうとしていたんですか!流石の会長もドン引きでしょう!!)

かぐや「ま、まあ…途中で正気になってデカイ本体は隠して、ケーキ一切れだけを他のプレゼントと一緒に渡したんですが!」

柏木(良かった、会長はそれ見てないのね…)ハッハッ

柏木(ヤバイ、いきなりなんてエピソードを…もう聞いてる私が痛いですよ、なにかがとても痛い)ドキドキドキドキ

石上「ちなみに残りのケーキは?」

かぐや「使用人と一緒に食べました…」

柏木(可哀想な使用人さん…)

不治ワラ『えっ、その友達ってもしかして………』

不治ワラ『私!?私のことですか!?かぐやさんそんなデカイケーキ用意するくらい私が好きなんですか!?//」ヒャーッ

柏木「………」

石上「四宮先輩、まだ他にも恥ずかしいエピソードあります?」

かぐや「ちょっと貴方楽しんでない?石上くん。まあ聞かせてあげてもいいですが」

柏木「いいんだ!?」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 22:43:43.77 ID:6gvApYJaO
かぐや「あれはですねー…ちょっと『友達』の事を考えていたらですね……倒れてしまった事があるんです」

石上「倒れた、というのは何かの比喩ではなく?」

かぐや「はい、文字通り倒れて病院へ行きました」

柏木「………」ハッハッハッ←聞いてて凄い恥ずかしい


かぐや「そして診察してもらったのですが………その………」

かぐや「診断結果は…」カタカタ←恥ずかしいのを必死に堪えている



かぐや「友情の病、と…診断されまして」


柏木(………それ、本当のところは『恋の病』ですよね………そんな診断結果聞いたことないですよ………)カタカタプルプル

柏木(会長のことを、考えていて…倒れてしまったと…?)

不治ワラ『か、かぐやさん…友情の病になってしまうくらい私の事を親友だと思って……!』ウルウル

かぐや(柏木さん、もうすぐ行ける……このままいきましょう!私もキッツイですけれど!)プルプル

かぐや「更に続きがありまして!」

柏木(え…続き?もう無理……)プルプル


柏木「翼くううぅん!助けてえええぇぇ!!」

翼「なーんだああぁい!☆」ダダダッ


眞妃「…ひえっ!!」

石上(ダメだ、二人が揃ったらヤバイ!!)

石上「翼先輩!ズボンずれてます!!」


翼「え?」ピタッ

柏木「いや、ずれてないから!」

石上(今です、四宮先輩!)

かぐや「更に〜そのあと私は心配で色々な検査をしてもらいまして、でも凄く健康な身体でして………私は恥ずかしくなって必死にその友達を好きではないとか言ってしまい……」ダラダラダラダラ
ハアッ ハアッ ハアッ

かぐやも恥ずかしさのあまり息が荒くなっていた


柏木(聞い……ちゃった………もう無理い…っ///)カアアッ

柏木「アホーー!!かぐやさんのアホーーー!!///」カアアアッ

かぐや「アホっ!?」

不治ワラ『わ…私も、嬉しくて赤くなってしまいました…かぐやさん…』

かぐや「え?」

翼「渚!?渚あぁ!?」


柏木「もういや…本当恥ずかし過ぎる……」プルプル


不治ワラ『…勝者はあ…っ!』



不治ワラ『かぐやさんです!!』パチパチパチ
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 23:27:51.52 ID:6gvApYJaO
かぐや「はあ、はあ……良かった、もう…私も限界……」ガクガク

石上「激戦でしたね…ギリギリの勝負でした」

柏木「かぐやさん……後で他にも色々聞かせてもらいますよ……」ハアッハアッ

かぐや「もう勘弁してください…」カアッ

眞妃「みんな…お疲れ様…」

石上「自分が一番辛かったでしょうに……」

不治ワラ『えー、それでは!脱落した伊井野さん、小野寺さんも再びパーティーに加わり!』

不治ワラ『柏木さんの仲間入りが可能になりましたよーっ!☆』

柏木「仲間に入れて欲しいなっ」

不治ワラ『柏木さんが仲間になりたそうに見つめちゃってます!仲間にしますか?』

かぐや「勿論です、一緒に行きましょう」

眞妃「ま、親友を仲間に入れない理由はないわよね!」フフン

柏木「ありがとう、眞妃ちゃんにかぐやさんと一緒に居られてうれしい」

不治ワラ『おめでとうございます!ちなみに翼くんは召喚獣なので、スマホで呼ぶことで現れます!』

翼「あはは、なんすかその俺の扱い〜」


柏木「皆も、よろしくね!」

石上「は、はい。どうも…」

伊井野「よろしく…お願い、します」オドオド

小野寺「…うす…」


柏木「あ、そっか、三人には酷いことしちゃったもんね、うん。ごめんね、ゲームとはいえ…もう警戒しなくていいからね!」アセアセ


こうして、かぐやパーティーに新たに柏木渚(+召喚獣 翼)が加わった!
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 23:44:58.30 ID:6gvApYJaO
ーーー
一方、その頃…生徒会室

槇原「柏木も打ち倒すとはね…」

メガ子「でもまだまだ戦いは終わらない…先も楽しみだね」

藤原「さて、次は早坂さんの番ですよー」

早坂「了解、まっかせてよ書記ちゃん!☆」キャピッ

槇原「さ、行ってきなさい、早坂!」

早坂「はい、魔王様…では行って参ります」ガチャッ


藤原「…会長、つばめ先輩、二人にもそろそろ準備をしてもらいましょうか」

つばめ「!」

白銀「ほう…」









スタッ スタッ スタッ…

早坂「…」

早坂「ごめんね書記ちゃん…TG部の人達」

早坂「私の戦場は私の好きにやらせてもらう」




早坂「…かぐや様…」



早坂「日頃の鬱憤………晴らさせてもらいますよ」

73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 23:46:49.09 ID:6gvApYJaO
今日はここまで
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 09:03:29.12 ID:aTI5aPcLO
激戦の末、柏木渚を仲間に入れた勇者達は次なる戦いの場へと赴く………

ザッ ザッ ザッ


果たして次には何が待っているのかを、勇者かぐや達はまだ

不治ワラ『知るよしもない………』


伊井野「あのー、藤原先輩。私お腹が空いてきました……」

不治ワラ『もう少し我慢してくださいね、ミコちゃん。次の戦いが終わればいったん休憩で……更になんと!』

不治ワラ『TG部からごちそうが振る舞われまーす!!』パチパチパチ

伊井野「ごちそう!?やったー♪」

石上「子供か」

かぐや「休憩に食事を用意してくれるだなんて気が利いていますね」

不治ワラ『はい、そうでしょう!昨日TG部でやった面白お菓子作りゲームの余り物です!』

石上「余り物かよ」

眞妃「あんた達が作ったお菓子とか心配だわ」

かぐや「そもそも本当に休憩させてくれるかも不安になってきました。何か仕掛けてくるのではないですか?」

不治ワラ『流石にそこまで鬼ではありませんよ……普通に休憩させてあげますし普通に美味しいですよ。たぶん』

かぐや「今たぶんと言いませんでしたか?」

柏木「まあ何にしてもまずは…次の戦いのを終えてからか」

眞妃「そうね」

不治ワラ『そうですよ!ちなみにゲームオーバーになったら玄関の犬ミコちゃんからやり直しですからね!現実にはセーブポイントなんてありませんから!」

伊井野「え!?」

石上「それは本当にめんどくさいっすよ、何でそこだけシビアなんですか」

小野寺「そもそもそれ言い出したら『最初からやり直し』自体ないですよ現実は…」

かぐや「ええ…次は地図に書いてある事によると、一階の半分の範囲を使ってのゲームみたいですね」

柏木「そのなかで最初に向かうのは校長室…」

石上「思ったんですがそれってつまり校長には話を通してあるんすよね、このゲーム」

かぐや「ええ、でしょうね。それくらいでなければこんなゲームできませんから」

眞妃「次の相手はたぶん早坂愛よ」

柏木「あの子ちょっと得体が知れないのよね…裏がありそうというか何というか」

かぐや「…」

かぐや(早坂…一筋縄ではいかないでしょうね)
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 09:07:31.74 ID:aTI5aPcLO
いきなり台詞ミス

かぐや「ええ… ←×

かぐや「ええと… ←○
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 12:53:54.72 ID:Xy3IEd7sO
不治ワラ『さて、校長室へ行く前に今から対戦内容を説明しておきますね。次は入った瞬間からゲームスタートですので』

かぐや「入った瞬間から!?」


不治ワラ『次の対戦内容は〜〜〜!』

不治ワラ『NGアクションゲーム!!』


眞妃「NGアクションゲーム!?」

柏木「あ、わかった。一人一人にやっちゃいけない行動が決まっている…みたいな感じ?」

不治ワラ『そうです!まあ詳しいことはまた校長室の中で言いますが…』

不治ワラ『部屋に入る瞬間の行動からカウントされるので、今から伝えておきました』

石上「なるほど…入るだけでも緊張感がありますね」

不治ワラ『はい、そして「やっちゃいけない行動」が書かれたNGアクションカードが各自に配られますが、自分のカードに何が書かれているのかを確認してはいけません!自分に何が書かれているかは自分で考えてください!』

不治ワラ『そして人のカードを確認するのはOKですが、何が書かれているのかを本人に伝えることはNGです!』

かぐや「そのカードはどこに?」

不治ワラ『はい、もうすぐそこに来ていますので彼女から受け取ってください!』

石上「え?」

ザッザッザッ…

大仏「どうも大仏です」

伊井野「こばちゃん!」

大仏「NGアクションカードは私が各自の背中に貼り付けますので動かないでくださいね」

小野寺「あなたも参加してたんだ…」

大仏「うん、これは書かれているNGアクションは私と早坂先輩の二人で考えました」

かぐや「凄い組み合わせね…」

伊井野「こばちゃんは仲間にならないの?」

大仏「うーん、残念だけど私は仲間モンスターではないから…」

石上「モンスターって…」

大仏「でも、今はまだだけど、いずれ私も敵で出てきて戦うことになるから…その時に遊ぼう!」

伊井野「うん!」

小野寺「端から聞いてると凄い会話…」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 12:59:41.90 ID:Xy3IEd7sO
ーーーーー

生徒会室


メガ子「動かないでね、会長さん」

白銀「これを頭に付ければいいんですか…?」

メガ子「そうそう」

槇原「うんうん、いいよいいよ会長くん」

白銀「俺のが上級生なんだがな…槇原」

78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 13:08:08.10 ID:Xy3IEd7sO
藤原「あれれ?おかしいですね……」

つばめ「藤原ちゃん?どうしたの?」

藤原「校長室を含む一階の様々な箇所にに仕掛けたはずのカメラや盗聴器が作動しないんです…これじゃ次のゲームの様子がわからないですよ」ウーン

槇原「あー、やった犯人は早坂でしょ。なんか地図にも手ぇ加えてたし」

藤原「え、早坂さんが!?なんで!?」

槇原「何でかは知らない」

メガ子「なんで分かってて放置してたの!?」

槇原「だって………」



槇原「忠実な部下だと思っていた人間が実は別の企みを持っていて無断行動を始めた……それはそれで、面白い展開でしょう!!」

藤原・メガ子「この子は!!」

槇原「まあいいわ、早坂戦の次の準備で忙しいからちょうど良かった。不治ワラちゃんも準備の方に加わりなさい!」

藤原「ラジャー!」


79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 18:16:34.87 ID:SRHD0vHxO
ーーーーー
ーーー

大仏「それでは皆さん、頑張って〜」

伊井野「またね〜」

小野寺「じゃね」



石上「さて、では校長室へ向かいましょうか」

かぐや「そうですね」

眞妃「人のNGを確認するのはOKってことは…本人には伝わらない程度になら手助けしてもいいってことよね?」

かぐや「そういう事ですね、まあ…私は自分のNGアクションは何となく分かっていますが」フッ

かぐや(早坂のことよ…どうせルーティーンでも封じているに違いないわ)

眞妃「…へ、へー…」

柏木(いやあ…たぶん、かぐやさんの考えてることは違うんだろうなあ……)

かぐやのNGアクション
『謝る』

柏木(謝るて…これ早坂さんか大仏さんのどちらかが考えたのよね?一体何を思ってこんなのをNGに…)

眞妃「…」チラッ

柏木のNGアクション
『ロッカーに入る』

眞妃(なにこれ、私はこれを見てどう感じ取ればいいの?遠回しに私を攻めているの?)

かぐや「…」チラッ
柏木「…」チラッ

石上「…」チラッ

眞妃のNGアクション
『ドアを開ける』

かぐや(先に眞妃さんを校長室に入らせてはいけませんね)

柏木(私が先に入ろう)

石上(開けそうになったら止めよう)

石上のNGアクション
『女子と手を繋ぐ』

伊井野(何これ、石上が女子と手を繋ぐとかあり得ないでしょ普通に考えて)

伊井野のNGアクション
『食べ物を口に入れる』

小野寺(うわあ……お腹すいてたとか言ってたしヤバそう…)

小野寺のNGアクション
『ツッコミ』
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 19:02:07.94 ID:SRHD0vHxO
校長室前廊下



石上「…そういえばこの校舎の一階に入ってから藤原先輩の声が聞こえませんね」

かぐや「確かにそうね、あの人ならそろそろ喋り出しそうなものですが…」

石上「藤原先ぱーーい!藤原先ぱーーーいっ!!」

シーーーン…


石上「ゴリラゴリラ藤原氏ーーー!!!」


シーーーン………


石上「返事がない…」

かぐや「一体どうしたのでしょうか…」

伊井野「まさか、誘拐っ!?」

かぐや「それは無いでしょう、仲間達と居るでしょうし」

眞妃「あの子の事だしまたなんか企んでるのよ、きっと!」

柏木「それはあるかもね…わざと返事してないのかも。わからないけど」

かぐや「まあ考えていても仕方ありません、校長室に入りましょう」ザッ

柏木「そうですね」

眞妃「…この中に入った瞬間からゲームスタート…という事は何があるかわからない…」

かぐや「!」


眞妃「仕方ないわね、何が起きてもいいように私が囮になって先に入ってあげるわよっ!」

石上(今このタイミングで優しさを発揮するのはやめてくださいっ!!)

かぐや(囮にもなれずに終わりますよっ!!)

柏木「私が先入る!先に入るから!!」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 19:31:31.05 ID:SRHD0vHxO
眞妃「え、でも…」

柏木「眞妃ちゃん…私は、大事な友達に何かが起きたら、とても悲しいの…!」ウルウル

眞妃「そ、そんなの……そんなの私だって同じよ!」ウルウル


眞妃「だから、私がっ!」ブワッ

柏木「うん、じゃあ私が開けるね」ガラガラガラ

眞妃「ありゃっ!」

かぐや(良かった…ギリギリセーフ…)

石上(いきなりツンデレ先輩の悲惨な姿を見るところだった…)

ガッ!


伊井野「あっ!」グラッ

石上「伊井野!?」バッ

ガシッ!

小野寺「ふー…」

伊井野「ごめん、ありがとう麗ちゃん…つまずいちゃった」

石上「良かった、小野寺が間に合ったか…気を付けろよ、ったく」

小野寺「石上…」

石上「ん?」

小野寺「伊井野に…近付かないでっ」ジロッ

石上「何だその警戒したような目つき!?」

かぐや「一年組の皆さん、早く入りますよ」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 19:56:37.50 ID:SRHD0vHxO
校長室

ザッザッザッ…

眞妃「と、特に仕掛けとかは無さそうね…」

柏木「うん、普通の校長室」

ツカ ツカ …

かぐや「…!」

早坂「お待ちしていましたよ、皆さん。私は魔王の忠実なる僕…早坂です」ザッ

眞妃「あー、居るのやっぱりあんただった!」

かぐや「ねえ、早坂…さん。藤原さんは『校長室に入ったら詳しい話をする』と言っていたのですが、藤原さんの声が全くしないんです」

早坂「ああ…それは」

早坂「書記ちゃんは風邪を引いて休んでいます」

石上「さっきまで元気に喋ってたのに!?」


早坂「安心してください、私が代わりに説明します。NGアクションについてはもう聞きましたね?」

早坂「最初に考えられていたものは、単純に私との『相手にNGアクション取らせる勝負』だったのですが…」

早坂「それじゃあ柏木さんのときとあまり代わり映えも無いでしょう?」

柏木「…」

早坂「だから私が勝手にルールをちょっと変えます」

眞妃「え、そんなのいいの!?」

早坂「いいんですよ、書記ちゃん見てないし」

かぐや(…まさか…藤原さんが喋らないのは、早坂の仕業?)

かぐや「わかりました、早坂…さん。ではあなたが考えた対戦ルールを教えてください」

早坂「この私達四天王が持たされている鍵がありますね?これが私の鍵です」チャリッ

柏木(あ、そういえばそんなの持たされてたな)

眞妃(すっかり忘れてた)

早坂「これを私の服に引っ掛けておきます」

早坂「自分のNGアクションに注意しながら…逃げ回る私のこの鍵にタッチ出来れば勝利です」

早坂「ステージは地図に指定してある一階の範囲内。私もあなた方も、ステージから出ても負けです」

石上「NGアクションに気を付けろながら追い掛ける…難しそうですね…」

かぐや(…早坂、何故わざわざ藤原さんの目を止めてまで勝手なルール変更を?何が目的なの!?)
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 19:58:53.26 ID:SRHD0vHxO
なんか誤字が多くて申し訳ないです
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 20:19:16.56 ID:SRHD0vHxO
早坂「NGアクションを取ってしまいアウトになった人は校長室に戻って待機しておいてください、質問はありますか?」

伊井野「ありません!」

早坂「いいお返事です」

眞妃「いつもとキャラ違いすぎじゃない?」

早坂「え?そんなことないしー!眞妃ちゃんマジウケる!」

石上「キャラの振れ幅すげえ!」

早坂「…では私は今から逃げてきますので、3分後に探し始めてください」


四天王 早坂愛

バトル開始!!


かぐや「…では、待ち時間3分の間に作戦を立てましょう」

柏木「やっぱり分かれて行動するのがいいよね」

眞妃「ステージ広いもんね…」

伊井野「じゃあ、一人ずつに分担して?」

小野寺「いや、それじゃダメっしょ」

石上「NGアクションを注意しながらなら、一人行動は危険だ」

伊井野「あ…そっか」

かぐや「望ましいのは二人一組、三つのペアに分かれて行動しましょう」

眞妃「じゃあどういう組み合わせで分けるかもすぐ決めないと」

かぐや「ええ」



ーーーーー
別の部屋


早坂「…かぐや様達は二人一組、3チームくらいに分かれて来るでしょうね…」

早坂「…私の目的は、かぐや様との一対一…なので」



早坂「まずは他の皆さんに退場してもらいましょうか」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 22:28:44.62 ID:o1VUYP2nO

3分経過………


石上・小野寺ペア


石上「さっきこっちに早坂先輩が歩いていくの見えたんだけどな…」

小野寺「今度見つけたら走って追い掛けなよ、速いでしょ石上」

スタッ スタッ スタッ…

石上「…!一人の足音だ」

小野寺「そこの角の向こうから聞こえるね」

石上「ちょっと覗いてみる」チラッ


早坂「…」


石上「向こうでこっちに背え向けながら立ち止まってるぞ」

小野寺「どれどれ…あ、マジだ」

チョンッ(手がつかえた)

小野寺「うわ!ちょっと離れて!」バッ

石上「え………そこまで嫌がらなくても………普通に傷ついたぞ」

小野寺「…マジごめ、嫌がってるわけじゃないから。後で説明するよ」

石上のNGアクション
『女子と手を繋ぐ』


石上「…まあそれはいったん置いておいて。罠だよな、たぶん」

小野寺「だろうね、でも近付かないと鍵にタッチも出来ない」

石上「ああ、行くしかない……と、早坂先輩と接触する前に言っておく」

小野寺「ん?」

石上「俺の真似はすんなよ」

小野寺「………」

小野寺「何それ?意味不なんだけど。新手のナンパ?」

石上「ちげえよ!」

小野寺のNGアクション
『ツッコミ』

86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 23:09:24.05 ID:o1VUYP2nO

早坂(…石上くんに小野寺さん…私が後ろ向いて待ち構えているのが罠であることには恐らく気が付いているでしょう。そして精神的に真剣になる…)



石上「一気に行くぞ、何かをされる前に急いで近付き鍵にタッチする」

小野寺「強行突破だね」



ダダダダダダダッ!!!



早坂(走ってきましたか、一気に勝負をかけるつもりですね)

早坂(…人というものはね……真剣になっていればなっているほど………目の前でズレた事が起きたとき)


早坂(ツッコミたくなるものなのですよ!!)キリッ



早坂「あっ、すみません、鍵無くしました」クルッ


石上「!?!?!?」ズザザザッ

小野寺「えっ、無くしちゃっ」
石上「えっ、無くしちゃったんですか!?」

石上は小野寺より先にツッコミを入れ、彼女のツッコミを止めた

早坂(ちっ、流石は石上くん…ツッコミに関してはプロですね。プランBに変更です)


石上「無くしたってどこにですか!?教えてください!!」

早坂「んー…どこだろっ!☆」テヘッ

石上「急にキャラ変えるのやめてください!」

早坂「あと廊下走るの禁止だぞっ!☆」コラッ

小野寺「今それい」
石上「今それいいでしょ!!」


早坂(石上くんを先に倒した方がいいですね)
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 23:42:42.62 ID:o1VUYP2nO
早坂「あっ、ちょい待って、鍵ん場所思い出したし〜っ!」タタタッ!

石上「あっ、隣の部屋の中に!」ダッ

小野寺「待って石上、考えがある」

石上「!」





早坂「ん…しょ、よし装備完了!」チャリッ

石上「早坂先輩、逃がしませんよ!」

小野寺「外には出しませんからね」

早坂「あ、石上くん小野寺さん、何しに来たし〜?」

小野寺「鍵と」
石上「鍵とりに来たんですよ!!!」

早坂(出口二つそれぞれに立ち塞がりましたか…シンプルですがいい作戦ですね。でも…)

早坂「わー、どうしよっ!」タッタッ

ガッ!
グランッ…

早坂「きゃっ!!」ドサアッ!

早坂「あ…足くじいたしい…っ」

小野寺「…!?」

石上「早坂先輩!大丈夫ですか!?」ダッ


早坂「…」ニヤッ
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 23:44:06.50 ID:o1VUYP2nO

もちろん転けたのは演技である!
だが、中身は紳士な石上…純粋に早坂を心配してしまっていた!


石上「立てますか!?掴まって…」ザッ

小野寺「石上ダメ!今なら鍵にタッチできる、そっち先にして!」ダッ

石上「そんな卑怯な真似出来るか!早坂さんを助けてからだ!」

小野寺「いいから言うこと聞いて!」

ガシイッ!
ギュッ


小野寺「………っ!!!」

早坂「ありがと、石上くん…助かったし…」

石上「はい…」

小野寺「あ…あ…っ」

早坂「アウトだけどっ!☆」ビシッ

石上「…」

石上「えっ?」

早坂「君のNGアクション…女子と手を繋ぐ!!」

石上「ええええええ!!?ウソ、お、小野寺…」

小野寺「石上…っ」

小野寺「だから止めたじゃん!?」(ツッコミ)

早坂「君もアウトじゃん!?☆」ビシッ



小野寺「…」

小野寺「…え?」

石上「…ツッコミが…小野寺のNGアクションだ…」

小野寺「…」

石上「…」

早坂「…」


石上優
小野寺麗

撃沈
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 23:44:32.98 ID:o1VUYP2nO
今日はここまでです
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 05:34:43.21 ID:3mEN4uRrO
ハーサカ強すぎ
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 09:06:46.91 ID:fOuECJjkO


眞妃・柏木ペア


柏木「それでねー、翼くんったらまた私に照れるようなこと言ってきて〜っ!//」ニコニコ

眞妃「へーそーなんだー良かったじゃーん、ははー」(真顔)プイッ

柏木「眞妃ちゃん、後ろ見てどうしたの?」

眞妃「え?あー別にー、早坂っぽい人見つけただけ…」



早坂「!」
早坂(見つかった…!?)



眞妃「本当に居たし!」

柏木「凄い、よく見つけたね!」



早坂(今見つかるのは想定外…!ゆっくり近付いていたつもりでしたが)

早坂(流石は学年成績順位3位の実力者です…!)



眞妃(な、なんか無駄に持ち上げられてる気がする!)




早坂(いったん退避!新しい作戦は逃げながら考えましょう!)タタッ



柏木「よし、追い掛けよう眞妃ちゃん!」

眞妃「うん!」

柏木「そうだ、(召喚獣)翼くんも呼んで…!」スッ

眞妃「いや、それはまだ早い早い、召喚獣は時間制限あるっしょ?」ガシイッ(真顔)

柏木「そっか…ここぞというときにね」

眞妃「そ、そ、ここぞというときに」(真顔)
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 09:08:11.41 ID:fOuECJjkO
タタタッ…

ササッ

図書室 本棚の陰

早坂(眞妃さんの『ドアを開ける』は何とかなりますが、問題は柏木さんの『ロッカーに入る』……最初は後ろからゆっくり近づいてロッカーにでも押し込もうかと思っていたんですが)

早坂(柏木さんのNGを考えたのは大仏さんでしたか。なんて面倒くさいものを…)



柏木「この辺りに来たんだけど…逃げ込むとしたら」

眞妃「図書室でしょ、本棚たくさん並んでて隠れやすいし…」

柏木「私達の様子を隠れて見ながら撒いて逃げやすい」

眞妃「よし、図書室に…!」バッ

柏木「あっ、私が開けるから。眞妃ちゃんは触らないでね?」ニコニコ

眞妃「え、う、うん?」



早坂(厄介ですね…こっちの行動が完全に読まれてる)

早坂「…私も負ける覚悟で挑むくらいでないと、ダメそうか…」ザッ
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 09:33:54.99 ID:fOuECJjkO
柏木「よし、ここで翼くんを呼ぼう!」

眞妃「え!で、でもー、召喚獣の制限時間は到着してから3分だけでしょ!?もうちょい慎重に…」

柏木「いや、ここで決着をつけた方がいいと思う」



早坂「…っ!」ピタッ



柏木「翼くんには到着したらこの図書室の出入口を塞いでいて貰おう。それから私達二人で3分以内に早坂さんを捕まえて鍵をタッチする」

柏木「翼くんが到着するまでは私達はここで待機していればいい。そうしていれば早坂さんも私達を警戒して動けないはずだから」

柏木 「とにかく早坂さんを図書室から出してはいけない」

眞妃「そっか…まあ、そうだね。そういう作戦なら」

眞妃「わかった、それで行こう!翼くんを呼んで!」

柏木「うん!」



早坂(状況判断も的確…!翼さんまで呼ばれたらヤバイ、3分も狭い図書室の中であの二人から逃げるなんて不可能だ!)

早坂「…」フーッ

早坂(わかりました、捨て身の作戦ですが…翼さんが来るまでに終わらせる!)
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 13:13:12.57 ID:RFRvUEmdO

早坂(柏木さん、眞妃さんはドアの前で待機中……出入口近くには掃除用のロッカー)

早坂(行きますか)チャリッ

バッ!!

早坂「…」ダダダッ!!!


眞妃「早坂っ!?強行突破して逃げる気かも!!」

柏木「…!」

柏木(鍵を服に引っかけてない…別の場所に隠した!?それとも手の中かポケットかどこかに…!?どこ!?)

柏木(…いや待って、そもそもどこにあるのかを迷わせること自体が目的だとしたら)

柏木(それを考えるのは後でいい。どちらにしろ、あの子を捕らえるのが先決)

柏木「私がドアの前を塞いでるから、眞妃ちゃんは早坂さんを!」

眞妃「ラジャッ!」

早坂(鍵を隠しても惑わされない、逃げるのは不可能…となれば)

早坂「…」ガチャッ!

柏木(ロッカーを開けた、何で!?)

眞妃「まさか…!」ダッ

眞妃「待ちなさーい!」ガシイッ!

早坂(そして…あえて眞妃さんにつかまる!)

グイッ!グイッ!

眞妃「ちょっ、引っ張るなぁ!結構しぶとい!」ズルズルズル

早坂「あんたこそ服から手え離して!服破けるし!」グイッ!

眞妃「離さないし!」ズルズル


早坂(よし。これで柏木さんと眞妃さんは離れた、あとは)チャリッ

早坂「ふっ!!」ブンッ!

眞妃「え、何か投げた!?」

柏木「…!!」

チャリンッ!

眞妃(ロッカーの中に投げ入れた…っ!)

柏木(鍵!?それとも別の何か!?)
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 13:13:49.12 ID:RFRvUEmdO
早坂(…ここで想定通りに動いてくれなかったら…私が負ける)


柏木(普通に考えればこれは…別の金属のものを投げ、私達がロッカーを気にしている間に逃げるための作戦…?)

柏木(でも裏を読んで、実は本当に鍵で…私達が逃げる早坂さんを追い掛け図書室から出たあとまた戻り回収する、という考えかもしれない)

柏木(いや……どちらにしろ早坂さんは眞妃ちゃんが抑えてくれている、逃げられない。ならば気にせずロッカーを調べればいい)ザッ

早坂(よし…!)

眞妃「渚ダメ!ロッカーは私が見るから!」

柏木「ダメ、眞妃ちゃんはそのままで!離したら早坂さんが逃げる!」

眞妃(……確かに手を離せば早坂が逃げるかも、でも貴女のNGアクションはロッカーに入ること。手を入れるだけなら大丈夫でしょうけど、探してるうちに身体も入ってしまったら…!)

眞妃(早坂は逃げられても渚と二人ならまた追い込めるかもしれない、でも渚が居なくなれば…!そして何より親友のピンチを見過ごせない)

眞妃(私は、渚を助けることを選ぶ!!)バッ

早坂(やっぱり私から手を離して柏木さんのところへ行きましたね……後は)ザッ



早坂(私の方が先に柏木さんのところへ辿り着く!)ダダダッ!!

眞妃(この子まさか…っ!やらせない!私が先に!!)ダダダッ!!
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 13:14:23.00 ID:RFRvUEmdO
ダダダダダダッ!!!

柏木がロッカーの中を探るため掃除道具を外に出していた最中、彼女の後ろでは激しいレースが行われていた。


そして、先に柏木のもとへ辿り着いた勝者は…


グイッ!!
柏木「え…っ!?」
ムギュッ!



早坂「…これで、貴女の身体はロッカーの中に入りました」ハアッ ハアッ

眞妃「…っ!!」

早坂「柏木さんのNGアクションはこれです。アウトですよ」ペラッ

柏木「そ…そんな…!」

柏木「ごめん、眞妃ちゃん…」


眞妃「くうっ!!」グッ
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 17:53:46.95 ID:bur5QNiBO
早坂「ちなみに…」ガサゴソ

早坂「投げ入れたものは本物の鍵です、誤魔化せる金属のものは持っていなかったので…。最初に鍵を隠したのはこの時貴女を迷わせるため」チャリッ

早坂「それにもし柏木さんがロッカーを調べるでなく『早坂さんが本物を持っている』と判断し私のところへ来て眞妃さんと協力した場合も、実際は私は本物の鍵を持っていないので保険にはなる訳です。まあその場合は逃げるしかなくなりますし私が負ける可能性が高かったですが」

早坂「賭けでしたよ。こうでもしなければ私が詰んでいました」

柏木「…なるほど…初めから図書室の外に出るんでなくて私をアウトにさせるのが目的だったんだね。あなたが逃げるかもしれない前提で考えてた」

眞妃「じゃ、じゃあ私が離さなかったら、私達が勝ててたの…!?」

早坂「そうなりますね、だから捨て身の作戦でした…」

柏木「眞妃ちゃん、気にしなくていいから…」

眞妃「いいや、私の責任なら…残った私がやらなきゃ!」

早坂「気にしすぎですよ…私の作戦を知らなかったんだから、眞妃さんの判断だって正しいですよ」

眞妃「私が気にするのー!捕まえてやるっ!」ダダッ

柏木「眞妃ちゃん!気を付けてよ!ほんと!」

早坂(さて、残るは眞妃さん…図書室から出てドアさえ閉めれば…)

ガシイッ!!

早坂「!!」

眞妃「捕まえた、鍵持ってる腕こっちに近づけなさい!」グググ…

早坂「やですよー!」グググ

早坂(せっかく出れたのに眞妃さんがくっついててドアが閉めれない…何とか振りほどいて別の場所へ)チラッ

早坂「あ、翼くん」

眞妃「え?」チラッ


早坂「ふんっ!!」ブンッ

眞妃「きゃー!あんた嘘ついたわねーっ!」

早坂「バイビ〜っ☆」ピューンッ

眞妃「急にいつものキャラに戻るな、待ちなさーい!」ダダダッ
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 18:04:25.25 ID:bur5QNiBO
早坂(二人とも予想以上に手強かった…マジで疲れましたよ。もう終わらせます)ダダッ

ヒュッ!
バタンッ!

眞妃「別の部屋に逃げ込んだ、逃がさないわよ!!」ダダダッ


眞妃「観念しなさーい!!」ガラガラガラッ!


早坂「はいっ!眞妃ちゃんアウト〜っ!☆」ビシッ

眞妃「…」

眞妃「え?」

早坂「眞妃ちゃんのNGアクションはドアを開ける!」ペラッ

眞妃「なんじゃそりゃーーっ!?」


99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 18:30:21.24 ID:bur5QNiBO

ツカ ツカ ツカ …


眞妃「はあ〜〜…もうちょいで行けそうだったのになぁ……」

眞妃「そうだ、まだ渚は図書室かな?ちょっと見てこよ」タタタッ






眞妃「お〜い、渚ーっ」
ガラガラガラッ!



柏木「あっ」←ロッカーの前で座り込んでる
翼「あっ」←渚にキスしようとしてる



眞妃「………」



眞妃「………………………」

柏木「…」

翼「…」



四条眞妃
柏木渚

撃沈
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 18:42:28.10 ID:bur5QNiBO





かぐや・伊井野ペア


かぐや「…伊井野さん、私はこの部屋の中を調べてみます。あなたはドアの前に立って周りを見張ってください」

伊井野「わかりました!」

かぐや「では、お願いしますね」ニコッ

伊井野「あの、四宮先輩…気付いたことが」

かぐや「どうしました?」

伊井野「2階辺りからカレーの匂いがしませんか?」

かぐや「あなた嗅覚はいいのね、その話は後でいいかしら。じゃあこっちをお願いしますね」

ガラガラガラッ

伊井野「…」

ぐう〜〜〜…っ

伊井野「!!」

伊井野(うう〜…鳴っちゃった。お腹空いたなぁ……)


バッバッ!
ガシイッ!!

伊井野「んむぐっ!?」←口も塞がれた

早坂「やっほ〜、伊井野ちゃん。大きい声出しちゃダメだよ?」フリフリ

伊井野「…!?」

101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 19:18:10.49 ID:bur5QNiBO
伊井野(早坂先輩を見つけたら、四宮先輩を大声で呼ぶのが私の仕事なのに…これじゃ声が!)ジタバタ

早坂「ねえ、伊井野ちゃん…お腹空いてるでしょ?さっき鳴ってるの聞こえたよ?」

伊井野「…!!//」

早坂「実はね、飴玉1個あるんだよー♪」

伊井野「!?」

早坂「大丈夫、今ならかぐやさん見てないし、飴玉1個くらい…ね?裏切れって言ってるわけじゃないの、食べた後は私に何したっていいから」

早坂「…我慢はお腹に毒だよ?」

伊井野「…」ぐう〜〜〜っ

早坂「食べる?かぐやさんに内緒で」

伊井野「…」



伊井野「…」コクッ

早坂(ふっ…)

早坂「じゃ、私が開けてア〜ンさせたげるね伊井野ちゃん!はい、ア〜ンっ♪」

伊井野「…」アーンッ

ぱくっ!

早坂「はい、アウ…」
ペタッ

早坂「ん?ペタッ?」ドキッ



伊井野「…私を舐めないでください」コロコロ



早坂「…!!?」



伊井野「ただお菓子貰うだけでは終わりませんよ!」

なんと、早坂がア〜ンをしている最中に伊井野は早坂の鍵に手を伸ばしタッチしていたのだ!!
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