【かぐや様は告らせたい】かぐや「会長が拉致監禁されたですって!?」

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71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 23:27:51.52 ID:6gvApYJaO
かぐや「はあ、はあ……良かった、もう…私も限界……」ガクガク

石上「激戦でしたね…ギリギリの勝負でした」

柏木「かぐやさん……後で他にも色々聞かせてもらいますよ……」ハアッハアッ

かぐや「もう勘弁してください…」カアッ

眞妃「みんな…お疲れ様…」

石上「自分が一番辛かったでしょうに……」

不治ワラ『えー、それでは!脱落した伊井野さん、小野寺さんも再びパーティーに加わり!』

不治ワラ『柏木さんの仲間入りが可能になりましたよーっ!☆』

柏木「仲間に入れて欲しいなっ」

不治ワラ『柏木さんが仲間になりたそうに見つめちゃってます!仲間にしますか?』

かぐや「勿論です、一緒に行きましょう」

眞妃「ま、親友を仲間に入れない理由はないわよね!」フフン

柏木「ありがとう、眞妃ちゃんにかぐやさんと一緒に居られてうれしい」

不治ワラ『おめでとうございます!ちなみに翼くんは召喚獣なので、スマホで呼ぶことで現れます!』

翼「あはは、なんすかその俺の扱い〜」


柏木「皆も、よろしくね!」

石上「は、はい。どうも…」

伊井野「よろしく…お願い、します」オドオド

小野寺「…うす…」


柏木「あ、そっか、三人には酷いことしちゃったもんね、うん。ごめんね、ゲームとはいえ…もう警戒しなくていいからね!」アセアセ


こうして、かぐやパーティーに新たに柏木渚(+召喚獣 翼)が加わった!
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 23:44:58.30 ID:6gvApYJaO
ーーー
一方、その頃…生徒会室

槇原「柏木も打ち倒すとはね…」

メガ子「でもまだまだ戦いは終わらない…先も楽しみだね」

藤原「さて、次は早坂さんの番ですよー」

早坂「了解、まっかせてよ書記ちゃん!☆」キャピッ

槇原「さ、行ってきなさい、早坂!」

早坂「はい、魔王様…では行って参ります」ガチャッ


藤原「…会長、つばめ先輩、二人にもそろそろ準備をしてもらいましょうか」

つばめ「!」

白銀「ほう…」









スタッ スタッ スタッ…

早坂「…」

早坂「ごめんね書記ちゃん…TG部の人達」

早坂「私の戦場は私の好きにやらせてもらう」




早坂「…かぐや様…」



早坂「日頃の鬱憤………晴らさせてもらいますよ」

73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/05(水) 23:46:49.09 ID:6gvApYJaO
今日はここまで
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 09:03:29.12 ID:aTI5aPcLO
激戦の末、柏木渚を仲間に入れた勇者達は次なる戦いの場へと赴く………

ザッ ザッ ザッ


果たして次には何が待っているのかを、勇者かぐや達はまだ

不治ワラ『知るよしもない………』


伊井野「あのー、藤原先輩。私お腹が空いてきました……」

不治ワラ『もう少し我慢してくださいね、ミコちゃん。次の戦いが終わればいったん休憩で……更になんと!』

不治ワラ『TG部からごちそうが振る舞われまーす!!』パチパチパチ

伊井野「ごちそう!?やったー♪」

石上「子供か」

かぐや「休憩に食事を用意してくれるだなんて気が利いていますね」

不治ワラ『はい、そうでしょう!昨日TG部でやった面白お菓子作りゲームの余り物です!』

石上「余り物かよ」

眞妃「あんた達が作ったお菓子とか心配だわ」

かぐや「そもそも本当に休憩させてくれるかも不安になってきました。何か仕掛けてくるのではないですか?」

不治ワラ『流石にそこまで鬼ではありませんよ……普通に休憩させてあげますし普通に美味しいですよ。たぶん』

かぐや「今たぶんと言いませんでしたか?」

柏木「まあ何にしてもまずは…次の戦いのを終えてからか」

眞妃「そうね」

不治ワラ『そうですよ!ちなみにゲームオーバーになったら玄関の犬ミコちゃんからやり直しですからね!現実にはセーブポイントなんてありませんから!」

伊井野「え!?」

石上「それは本当にめんどくさいっすよ、何でそこだけシビアなんですか」

小野寺「そもそもそれ言い出したら『最初からやり直し』自体ないですよ現実は…」

かぐや「ええ…次は地図に書いてある事によると、一階の半分の範囲を使ってのゲームみたいですね」

柏木「そのなかで最初に向かうのは校長室…」

石上「思ったんですがそれってつまり校長には話を通してあるんすよね、このゲーム」

かぐや「ええ、でしょうね。それくらいでなければこんなゲームできませんから」

眞妃「次の相手はたぶん早坂愛よ」

柏木「あの子ちょっと得体が知れないのよね…裏がありそうというか何というか」

かぐや「…」

かぐや(早坂…一筋縄ではいかないでしょうね)
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 09:07:31.74 ID:aTI5aPcLO
いきなり台詞ミス

かぐや「ええ… ←×

かぐや「ええと… ←○
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 12:53:54.72 ID:Xy3IEd7sO
不治ワラ『さて、校長室へ行く前に今から対戦内容を説明しておきますね。次は入った瞬間からゲームスタートですので』

かぐや「入った瞬間から!?」


不治ワラ『次の対戦内容は〜〜〜!』

不治ワラ『NGアクションゲーム!!』


眞妃「NGアクションゲーム!?」

柏木「あ、わかった。一人一人にやっちゃいけない行動が決まっている…みたいな感じ?」

不治ワラ『そうです!まあ詳しいことはまた校長室の中で言いますが…』

不治ワラ『部屋に入る瞬間の行動からカウントされるので、今から伝えておきました』

石上「なるほど…入るだけでも緊張感がありますね」

不治ワラ『はい、そして「やっちゃいけない行動」が書かれたNGアクションカードが各自に配られますが、自分のカードに何が書かれているのかを確認してはいけません!自分に何が書かれているかは自分で考えてください!』

不治ワラ『そして人のカードを確認するのはOKですが、何が書かれているのかを本人に伝えることはNGです!』

かぐや「そのカードはどこに?」

不治ワラ『はい、もうすぐそこに来ていますので彼女から受け取ってください!』

石上「え?」

ザッザッザッ…

大仏「どうも大仏です」

伊井野「こばちゃん!」

大仏「NGアクションカードは私が各自の背中に貼り付けますので動かないでくださいね」

小野寺「あなたも参加してたんだ…」

大仏「うん、これは書かれているNGアクションは私と早坂先輩の二人で考えました」

かぐや「凄い組み合わせね…」

伊井野「こばちゃんは仲間にならないの?」

大仏「うーん、残念だけど私は仲間モンスターではないから…」

石上「モンスターって…」

大仏「でも、今はまだだけど、いずれ私も敵で出てきて戦うことになるから…その時に遊ぼう!」

伊井野「うん!」

小野寺「端から聞いてると凄い会話…」
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 12:59:41.90 ID:Xy3IEd7sO
ーーーーー

生徒会室


メガ子「動かないでね、会長さん」

白銀「これを頭に付ければいいんですか…?」

メガ子「そうそう」

槇原「うんうん、いいよいいよ会長くん」

白銀「俺のが上級生なんだがな…槇原」

78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 13:08:08.10 ID:Xy3IEd7sO
藤原「あれれ?おかしいですね……」

つばめ「藤原ちゃん?どうしたの?」

藤原「校長室を含む一階の様々な箇所にに仕掛けたはずのカメラや盗聴器が作動しないんです…これじゃ次のゲームの様子がわからないですよ」ウーン

槇原「あー、やった犯人は早坂でしょ。なんか地図にも手ぇ加えてたし」

藤原「え、早坂さんが!?なんで!?」

槇原「何でかは知らない」

メガ子「なんで分かってて放置してたの!?」

槇原「だって………」



槇原「忠実な部下だと思っていた人間が実は別の企みを持っていて無断行動を始めた……それはそれで、面白い展開でしょう!!」

藤原・メガ子「この子は!!」

槇原「まあいいわ、早坂戦の次の準備で忙しいからちょうど良かった。不治ワラちゃんも準備の方に加わりなさい!」

藤原「ラジャー!」


79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 18:16:34.87 ID:SRHD0vHxO
ーーーーー
ーーー

大仏「それでは皆さん、頑張って〜」

伊井野「またね〜」

小野寺「じゃね」



石上「さて、では校長室へ向かいましょうか」

かぐや「そうですね」

眞妃「人のNGを確認するのはOKってことは…本人には伝わらない程度になら手助けしてもいいってことよね?」

かぐや「そういう事ですね、まあ…私は自分のNGアクションは何となく分かっていますが」フッ

かぐや(早坂のことよ…どうせルーティーンでも封じているに違いないわ)

眞妃「…へ、へー…」

柏木(いやあ…たぶん、かぐやさんの考えてることは違うんだろうなあ……)

かぐやのNGアクション
『謝る』

柏木(謝るて…これ早坂さんか大仏さんのどちらかが考えたのよね?一体何を思ってこんなのをNGに…)

眞妃「…」チラッ

柏木のNGアクション
『ロッカーに入る』

眞妃(なにこれ、私はこれを見てどう感じ取ればいいの?遠回しに私を攻めているの?)

かぐや「…」チラッ
柏木「…」チラッ

石上「…」チラッ

眞妃のNGアクション
『ドアを開ける』

かぐや(先に眞妃さんを校長室に入らせてはいけませんね)

柏木(私が先に入ろう)

石上(開けそうになったら止めよう)

石上のNGアクション
『女子と手を繋ぐ』

伊井野(何これ、石上が女子と手を繋ぐとかあり得ないでしょ普通に考えて)

伊井野のNGアクション
『食べ物を口に入れる』

小野寺(うわあ……お腹すいてたとか言ってたしヤバそう…)

小野寺のNGアクション
『ツッコミ』
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 19:02:07.94 ID:SRHD0vHxO
校長室前廊下



石上「…そういえばこの校舎の一階に入ってから藤原先輩の声が聞こえませんね」

かぐや「確かにそうね、あの人ならそろそろ喋り出しそうなものですが…」

石上「藤原先ぱーーい!藤原先ぱーーーいっ!!」

シーーーン…


石上「ゴリラゴリラ藤原氏ーーー!!!」


シーーーン………


石上「返事がない…」

かぐや「一体どうしたのでしょうか…」

伊井野「まさか、誘拐っ!?」

かぐや「それは無いでしょう、仲間達と居るでしょうし」

眞妃「あの子の事だしまたなんか企んでるのよ、きっと!」

柏木「それはあるかもね…わざと返事してないのかも。わからないけど」

かぐや「まあ考えていても仕方ありません、校長室に入りましょう」ザッ

柏木「そうですね」

眞妃「…この中に入った瞬間からゲームスタート…という事は何があるかわからない…」

かぐや「!」


眞妃「仕方ないわね、何が起きてもいいように私が囮になって先に入ってあげるわよっ!」

石上(今このタイミングで優しさを発揮するのはやめてくださいっ!!)

かぐや(囮にもなれずに終わりますよっ!!)

柏木「私が先入る!先に入るから!!」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 19:31:31.05 ID:SRHD0vHxO
眞妃「え、でも…」

柏木「眞妃ちゃん…私は、大事な友達に何かが起きたら、とても悲しいの…!」ウルウル

眞妃「そ、そんなの……そんなの私だって同じよ!」ウルウル


眞妃「だから、私がっ!」ブワッ

柏木「うん、じゃあ私が開けるね」ガラガラガラ

眞妃「ありゃっ!」

かぐや(良かった…ギリギリセーフ…)

石上(いきなりツンデレ先輩の悲惨な姿を見るところだった…)

ガッ!


伊井野「あっ!」グラッ

石上「伊井野!?」バッ

ガシッ!

小野寺「ふー…」

伊井野「ごめん、ありがとう麗ちゃん…つまずいちゃった」

石上「良かった、小野寺が間に合ったか…気を付けろよ、ったく」

小野寺「石上…」

石上「ん?」

小野寺「伊井野に…近付かないでっ」ジロッ

石上「何だその警戒したような目つき!?」

かぐや「一年組の皆さん、早く入りますよ」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 19:56:37.50 ID:SRHD0vHxO
校長室

ザッザッザッ…

眞妃「と、特に仕掛けとかは無さそうね…」

柏木「うん、普通の校長室」

ツカ ツカ …

かぐや「…!」

早坂「お待ちしていましたよ、皆さん。私は魔王の忠実なる僕…早坂です」ザッ

眞妃「あー、居るのやっぱりあんただった!」

かぐや「ねえ、早坂…さん。藤原さんは『校長室に入ったら詳しい話をする』と言っていたのですが、藤原さんの声が全くしないんです」

早坂「ああ…それは」

早坂「書記ちゃんは風邪を引いて休んでいます」

石上「さっきまで元気に喋ってたのに!?」


早坂「安心してください、私が代わりに説明します。NGアクションについてはもう聞きましたね?」

早坂「最初に考えられていたものは、単純に私との『相手にNGアクション取らせる勝負』だったのですが…」

早坂「それじゃあ柏木さんのときとあまり代わり映えも無いでしょう?」

柏木「…」

早坂「だから私が勝手にルールをちょっと変えます」

眞妃「え、そんなのいいの!?」

早坂「いいんですよ、書記ちゃん見てないし」

かぐや(…まさか…藤原さんが喋らないのは、早坂の仕業?)

かぐや「わかりました、早坂…さん。ではあなたが考えた対戦ルールを教えてください」

早坂「この私達四天王が持たされている鍵がありますね?これが私の鍵です」チャリッ

柏木(あ、そういえばそんなの持たされてたな)

眞妃(すっかり忘れてた)

早坂「これを私の服に引っ掛けておきます」

早坂「自分のNGアクションに注意しながら…逃げ回る私のこの鍵にタッチ出来れば勝利です」

早坂「ステージは地図に指定してある一階の範囲内。私もあなた方も、ステージから出ても負けです」

石上「NGアクションに気を付けろながら追い掛ける…難しそうですね…」

かぐや(…早坂、何故わざわざ藤原さんの目を止めてまで勝手なルール変更を?何が目的なの!?)
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 19:58:53.26 ID:SRHD0vHxO
なんか誤字が多くて申し訳ないです
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 20:19:16.56 ID:SRHD0vHxO
早坂「NGアクションを取ってしまいアウトになった人は校長室に戻って待機しておいてください、質問はありますか?」

伊井野「ありません!」

早坂「いいお返事です」

眞妃「いつもとキャラ違いすぎじゃない?」

早坂「え?そんなことないしー!眞妃ちゃんマジウケる!」

石上「キャラの振れ幅すげえ!」

早坂「…では私は今から逃げてきますので、3分後に探し始めてください」


四天王 早坂愛

バトル開始!!


かぐや「…では、待ち時間3分の間に作戦を立てましょう」

柏木「やっぱり分かれて行動するのがいいよね」

眞妃「ステージ広いもんね…」

伊井野「じゃあ、一人ずつに分担して?」

小野寺「いや、それじゃダメっしょ」

石上「NGアクションを注意しながらなら、一人行動は危険だ」

伊井野「あ…そっか」

かぐや「望ましいのは二人一組、三つのペアに分かれて行動しましょう」

眞妃「じゃあどういう組み合わせで分けるかもすぐ決めないと」

かぐや「ええ」



ーーーーー
別の部屋


早坂「…かぐや様達は二人一組、3チームくらいに分かれて来るでしょうね…」

早坂「…私の目的は、かぐや様との一対一…なので」



早坂「まずは他の皆さんに退場してもらいましょうか」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 22:28:44.62 ID:o1VUYP2nO

3分経過………


石上・小野寺ペア


石上「さっきこっちに早坂先輩が歩いていくの見えたんだけどな…」

小野寺「今度見つけたら走って追い掛けなよ、速いでしょ石上」

スタッ スタッ スタッ…

石上「…!一人の足音だ」

小野寺「そこの角の向こうから聞こえるね」

石上「ちょっと覗いてみる」チラッ


早坂「…」


石上「向こうでこっちに背え向けながら立ち止まってるぞ」

小野寺「どれどれ…あ、マジだ」

チョンッ(手がつかえた)

小野寺「うわ!ちょっと離れて!」バッ

石上「え………そこまで嫌がらなくても………普通に傷ついたぞ」

小野寺「…マジごめ、嫌がってるわけじゃないから。後で説明するよ」

石上のNGアクション
『女子と手を繋ぐ』


石上「…まあそれはいったん置いておいて。罠だよな、たぶん」

小野寺「だろうね、でも近付かないと鍵にタッチも出来ない」

石上「ああ、行くしかない……と、早坂先輩と接触する前に言っておく」

小野寺「ん?」

石上「俺の真似はすんなよ」

小野寺「………」

小野寺「何それ?意味不なんだけど。新手のナンパ?」

石上「ちげえよ!」

小野寺のNGアクション
『ツッコミ』

86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 23:09:24.05 ID:o1VUYP2nO

早坂(…石上くんに小野寺さん…私が後ろ向いて待ち構えているのが罠であることには恐らく気が付いているでしょう。そして精神的に真剣になる…)



石上「一気に行くぞ、何かをされる前に急いで近付き鍵にタッチする」

小野寺「強行突破だね」



ダダダダダダダッ!!!



早坂(走ってきましたか、一気に勝負をかけるつもりですね)

早坂(…人というものはね……真剣になっていればなっているほど………目の前でズレた事が起きたとき)


早坂(ツッコミたくなるものなのですよ!!)キリッ



早坂「あっ、すみません、鍵無くしました」クルッ


石上「!?!?!?」ズザザザッ

小野寺「えっ、無くしちゃっ」
石上「えっ、無くしちゃったんですか!?」

石上は小野寺より先にツッコミを入れ、彼女のツッコミを止めた

早坂(ちっ、流石は石上くん…ツッコミに関してはプロですね。プランBに変更です)


石上「無くしたってどこにですか!?教えてください!!」

早坂「んー…どこだろっ!☆」テヘッ

石上「急にキャラ変えるのやめてください!」

早坂「あと廊下走るの禁止だぞっ!☆」コラッ

小野寺「今それい」
石上「今それいいでしょ!!」


早坂(石上くんを先に倒した方がいいですね)
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 23:42:42.62 ID:o1VUYP2nO
早坂「あっ、ちょい待って、鍵ん場所思い出したし〜っ!」タタタッ!

石上「あっ、隣の部屋の中に!」ダッ

小野寺「待って石上、考えがある」

石上「!」





早坂「ん…しょ、よし装備完了!」チャリッ

石上「早坂先輩、逃がしませんよ!」

小野寺「外には出しませんからね」

早坂「あ、石上くん小野寺さん、何しに来たし〜?」

小野寺「鍵と」
石上「鍵とりに来たんですよ!!!」

早坂(出口二つそれぞれに立ち塞がりましたか…シンプルですがいい作戦ですね。でも…)

早坂「わー、どうしよっ!」タッタッ

ガッ!
グランッ…

早坂「きゃっ!!」ドサアッ!

早坂「あ…足くじいたしい…っ」

小野寺「…!?」

石上「早坂先輩!大丈夫ですか!?」ダッ


早坂「…」ニヤッ
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 23:44:06.50 ID:o1VUYP2nO

もちろん転けたのは演技である!
だが、中身は紳士な石上…純粋に早坂を心配してしまっていた!


石上「立てますか!?掴まって…」ザッ

小野寺「石上ダメ!今なら鍵にタッチできる、そっち先にして!」ダッ

石上「そんな卑怯な真似出来るか!早坂さんを助けてからだ!」

小野寺「いいから言うこと聞いて!」

ガシイッ!
ギュッ


小野寺「………っ!!!」

早坂「ありがと、石上くん…助かったし…」

石上「はい…」

小野寺「あ…あ…っ」

早坂「アウトだけどっ!☆」ビシッ

石上「…」

石上「えっ?」

早坂「君のNGアクション…女子と手を繋ぐ!!」

石上「ええええええ!!?ウソ、お、小野寺…」

小野寺「石上…っ」

小野寺「だから止めたじゃん!?」(ツッコミ)

早坂「君もアウトじゃん!?☆」ビシッ



小野寺「…」

小野寺「…え?」

石上「…ツッコミが…小野寺のNGアクションだ…」

小野寺「…」

石上「…」

早坂「…」


石上優
小野寺麗

撃沈
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 23:44:32.98 ID:o1VUYP2nO
今日はここまでです
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 05:34:43.21 ID:3mEN4uRrO
ハーサカ強すぎ
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 09:06:46.91 ID:fOuECJjkO


眞妃・柏木ペア


柏木「それでねー、翼くんったらまた私に照れるようなこと言ってきて〜っ!//」ニコニコ

眞妃「へーそーなんだー良かったじゃーん、ははー」(真顔)プイッ

柏木「眞妃ちゃん、後ろ見てどうしたの?」

眞妃「え?あー別にー、早坂っぽい人見つけただけ…」



早坂「!」
早坂(見つかった…!?)



眞妃「本当に居たし!」

柏木「凄い、よく見つけたね!」



早坂(今見つかるのは想定外…!ゆっくり近付いていたつもりでしたが)

早坂(流石は学年成績順位3位の実力者です…!)



眞妃(な、なんか無駄に持ち上げられてる気がする!)




早坂(いったん退避!新しい作戦は逃げながら考えましょう!)タタッ



柏木「よし、追い掛けよう眞妃ちゃん!」

眞妃「うん!」

柏木「そうだ、(召喚獣)翼くんも呼んで…!」スッ

眞妃「いや、それはまだ早い早い、召喚獣は時間制限あるっしょ?」ガシイッ(真顔)

柏木「そっか…ここぞというときにね」

眞妃「そ、そ、ここぞというときに」(真顔)
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 09:08:11.41 ID:fOuECJjkO
タタタッ…

ササッ

図書室 本棚の陰

早坂(眞妃さんの『ドアを開ける』は何とかなりますが、問題は柏木さんの『ロッカーに入る』……最初は後ろからゆっくり近づいてロッカーにでも押し込もうかと思っていたんですが)

早坂(柏木さんのNGを考えたのは大仏さんでしたか。なんて面倒くさいものを…)



柏木「この辺りに来たんだけど…逃げ込むとしたら」

眞妃「図書室でしょ、本棚たくさん並んでて隠れやすいし…」

柏木「私達の様子を隠れて見ながら撒いて逃げやすい」

眞妃「よし、図書室に…!」バッ

柏木「あっ、私が開けるから。眞妃ちゃんは触らないでね?」ニコニコ

眞妃「え、う、うん?」



早坂(厄介ですね…こっちの行動が完全に読まれてる)

早坂「…私も負ける覚悟で挑むくらいでないと、ダメそうか…」ザッ
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 09:33:54.99 ID:fOuECJjkO
柏木「よし、ここで翼くんを呼ぼう!」

眞妃「え!で、でもー、召喚獣の制限時間は到着してから3分だけでしょ!?もうちょい慎重に…」

柏木「いや、ここで決着をつけた方がいいと思う」



早坂「…っ!」ピタッ



柏木「翼くんには到着したらこの図書室の出入口を塞いでいて貰おう。それから私達二人で3分以内に早坂さんを捕まえて鍵をタッチする」

柏木「翼くんが到着するまでは私達はここで待機していればいい。そうしていれば早坂さんも私達を警戒して動けないはずだから」

柏木 「とにかく早坂さんを図書室から出してはいけない」

眞妃「そっか…まあ、そうだね。そういう作戦なら」

眞妃「わかった、それで行こう!翼くんを呼んで!」

柏木「うん!」



早坂(状況判断も的確…!翼さんまで呼ばれたらヤバイ、3分も狭い図書室の中であの二人から逃げるなんて不可能だ!)

早坂「…」フーッ

早坂(わかりました、捨て身の作戦ですが…翼さんが来るまでに終わらせる!)
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 13:13:12.57 ID:RFRvUEmdO

早坂(柏木さん、眞妃さんはドアの前で待機中……出入口近くには掃除用のロッカー)

早坂(行きますか)チャリッ

バッ!!

早坂「…」ダダダッ!!!


眞妃「早坂っ!?強行突破して逃げる気かも!!」

柏木「…!」

柏木(鍵を服に引っかけてない…別の場所に隠した!?それとも手の中かポケットかどこかに…!?どこ!?)

柏木(…いや待って、そもそもどこにあるのかを迷わせること自体が目的だとしたら)

柏木(それを考えるのは後でいい。どちらにしろ、あの子を捕らえるのが先決)

柏木「私がドアの前を塞いでるから、眞妃ちゃんは早坂さんを!」

眞妃「ラジャッ!」

早坂(鍵を隠しても惑わされない、逃げるのは不可能…となれば)

早坂「…」ガチャッ!

柏木(ロッカーを開けた、何で!?)

眞妃「まさか…!」ダッ

眞妃「待ちなさーい!」ガシイッ!

早坂(そして…あえて眞妃さんにつかまる!)

グイッ!グイッ!

眞妃「ちょっ、引っ張るなぁ!結構しぶとい!」ズルズルズル

早坂「あんたこそ服から手え離して!服破けるし!」グイッ!

眞妃「離さないし!」ズルズル


早坂(よし。これで柏木さんと眞妃さんは離れた、あとは)チャリッ

早坂「ふっ!!」ブンッ!

眞妃「え、何か投げた!?」

柏木「…!!」

チャリンッ!

眞妃(ロッカーの中に投げ入れた…っ!)

柏木(鍵!?それとも別の何か!?)
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 13:13:49.12 ID:RFRvUEmdO
早坂(…ここで想定通りに動いてくれなかったら…私が負ける)


柏木(普通に考えればこれは…別の金属のものを投げ、私達がロッカーを気にしている間に逃げるための作戦…?)

柏木(でも裏を読んで、実は本当に鍵で…私達が逃げる早坂さんを追い掛け図書室から出たあとまた戻り回収する、という考えかもしれない)

柏木(いや……どちらにしろ早坂さんは眞妃ちゃんが抑えてくれている、逃げられない。ならば気にせずロッカーを調べればいい)ザッ

早坂(よし…!)

眞妃「渚ダメ!ロッカーは私が見るから!」

柏木「ダメ、眞妃ちゃんはそのままで!離したら早坂さんが逃げる!」

眞妃(……確かに手を離せば早坂が逃げるかも、でも貴女のNGアクションはロッカーに入ること。手を入れるだけなら大丈夫でしょうけど、探してるうちに身体も入ってしまったら…!)

眞妃(早坂は逃げられても渚と二人ならまた追い込めるかもしれない、でも渚が居なくなれば…!そして何より親友のピンチを見過ごせない)

眞妃(私は、渚を助けることを選ぶ!!)バッ

早坂(やっぱり私から手を離して柏木さんのところへ行きましたね……後は)ザッ



早坂(私の方が先に柏木さんのところへ辿り着く!)ダダダッ!!

眞妃(この子まさか…っ!やらせない!私が先に!!)ダダダッ!!
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 13:14:23.00 ID:RFRvUEmdO
ダダダダダダッ!!!

柏木がロッカーの中を探るため掃除道具を外に出していた最中、彼女の後ろでは激しいレースが行われていた。


そして、先に柏木のもとへ辿り着いた勝者は…


グイッ!!
柏木「え…っ!?」
ムギュッ!



早坂「…これで、貴女の身体はロッカーの中に入りました」ハアッ ハアッ

眞妃「…っ!!」

早坂「柏木さんのNGアクションはこれです。アウトですよ」ペラッ

柏木「そ…そんな…!」

柏木「ごめん、眞妃ちゃん…」


眞妃「くうっ!!」グッ
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 17:53:46.95 ID:bur5QNiBO
早坂「ちなみに…」ガサゴソ

早坂「投げ入れたものは本物の鍵です、誤魔化せる金属のものは持っていなかったので…。最初に鍵を隠したのはこの時貴女を迷わせるため」チャリッ

早坂「それにもし柏木さんがロッカーを調べるでなく『早坂さんが本物を持っている』と判断し私のところへ来て眞妃さんと協力した場合も、実際は私は本物の鍵を持っていないので保険にはなる訳です。まあその場合は逃げるしかなくなりますし私が負ける可能性が高かったですが」

早坂「賭けでしたよ。こうでもしなければ私が詰んでいました」

柏木「…なるほど…初めから図書室の外に出るんでなくて私をアウトにさせるのが目的だったんだね。あなたが逃げるかもしれない前提で考えてた」

眞妃「じゃ、じゃあ私が離さなかったら、私達が勝ててたの…!?」

早坂「そうなりますね、だから捨て身の作戦でした…」

柏木「眞妃ちゃん、気にしなくていいから…」

眞妃「いいや、私の責任なら…残った私がやらなきゃ!」

早坂「気にしすぎですよ…私の作戦を知らなかったんだから、眞妃さんの判断だって正しいですよ」

眞妃「私が気にするのー!捕まえてやるっ!」ダダッ

柏木「眞妃ちゃん!気を付けてよ!ほんと!」

早坂(さて、残るは眞妃さん…図書室から出てドアさえ閉めれば…)

ガシイッ!!

早坂「!!」

眞妃「捕まえた、鍵持ってる腕こっちに近づけなさい!」グググ…

早坂「やですよー!」グググ

早坂(せっかく出れたのに眞妃さんがくっついててドアが閉めれない…何とか振りほどいて別の場所へ)チラッ

早坂「あ、翼くん」

眞妃「え?」チラッ


早坂「ふんっ!!」ブンッ

眞妃「きゃー!あんた嘘ついたわねーっ!」

早坂「バイビ〜っ☆」ピューンッ

眞妃「急にいつものキャラに戻るな、待ちなさーい!」ダダダッ
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 18:04:25.25 ID:bur5QNiBO
早坂(二人とも予想以上に手強かった…マジで疲れましたよ。もう終わらせます)ダダッ

ヒュッ!
バタンッ!

眞妃「別の部屋に逃げ込んだ、逃がさないわよ!!」ダダダッ


眞妃「観念しなさーい!!」ガラガラガラッ!


早坂「はいっ!眞妃ちゃんアウト〜っ!☆」ビシッ

眞妃「…」

眞妃「え?」

早坂「眞妃ちゃんのNGアクションはドアを開ける!」ペラッ

眞妃「なんじゃそりゃーーっ!?」


99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 18:30:21.24 ID:bur5QNiBO

ツカ ツカ ツカ …


眞妃「はあ〜〜…もうちょいで行けそうだったのになぁ……」

眞妃「そうだ、まだ渚は図書室かな?ちょっと見てこよ」タタタッ






眞妃「お〜い、渚ーっ」
ガラガラガラッ!



柏木「あっ」←ロッカーの前で座り込んでる
翼「あっ」←渚にキスしようとしてる



眞妃「………」



眞妃「………………………」

柏木「…」

翼「…」



四条眞妃
柏木渚

撃沈
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 18:42:28.10 ID:bur5QNiBO





かぐや・伊井野ペア


かぐや「…伊井野さん、私はこの部屋の中を調べてみます。あなたはドアの前に立って周りを見張ってください」

伊井野「わかりました!」

かぐや「では、お願いしますね」ニコッ

伊井野「あの、四宮先輩…気付いたことが」

かぐや「どうしました?」

伊井野「2階辺りからカレーの匂いがしませんか?」

かぐや「あなた嗅覚はいいのね、その話は後でいいかしら。じゃあこっちをお願いしますね」

ガラガラガラッ

伊井野「…」

ぐう〜〜〜…っ

伊井野「!!」

伊井野(うう〜…鳴っちゃった。お腹空いたなぁ……)


バッバッ!
ガシイッ!!

伊井野「んむぐっ!?」←口も塞がれた

早坂「やっほ〜、伊井野ちゃん。大きい声出しちゃダメだよ?」フリフリ

伊井野「…!?」

101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 19:18:10.49 ID:bur5QNiBO
伊井野(早坂先輩を見つけたら、四宮先輩を大声で呼ぶのが私の仕事なのに…これじゃ声が!)ジタバタ

早坂「ねえ、伊井野ちゃん…お腹空いてるでしょ?さっき鳴ってるの聞こえたよ?」

伊井野「…!!//」

早坂「実はね、飴玉1個あるんだよー♪」

伊井野「!?」

早坂「大丈夫、今ならかぐやさん見てないし、飴玉1個くらい…ね?裏切れって言ってるわけじゃないの、食べた後は私に何したっていいから」

早坂「…我慢はお腹に毒だよ?」

伊井野「…」ぐう〜〜〜っ

早坂「食べる?かぐやさんに内緒で」

伊井野「…」



伊井野「…」コクッ

早坂(ふっ…)

早坂「じゃ、私が開けてア〜ンさせたげるね伊井野ちゃん!はい、ア〜ンっ♪」

伊井野「…」アーンッ

ぱくっ!

早坂「はい、アウ…」
ペタッ

早坂「ん?ペタッ?」ドキッ



伊井野「…私を舐めないでください」コロコロ



早坂「…!!?」



伊井野「ただお菓子貰うだけでは終わりませんよ!」

なんと、早坂がア〜ンをしている最中に伊井野は早坂の鍵に手を伸ばしタッチしていたのだ!!
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 19:19:41.96 ID:bur5QNiBO
早坂「ふ…ふふ……」

伊井野「…」

早坂「でもね…残念でした〜…伊井野ちゃんのNGアクションは…」

早坂「食べ物を口に入れること!!」

伊井野「え、嘘!あっ、本当だ!!」

伊井野「なんで!?私そんなよく食べる子だと思われてるんですか!?」

早坂「え、自覚なかったの?」

伊井野「じゃ、じゃあ…私がタッチしたの、少し遅かった……」

早坂「うん、残念ながらそうなんだよ〜〜…チョー惜しかったんだけどね〜」アハハ

伊井野「ああぁ、そんな…」ガクッ

早坂「………」


早坂(あっぶなああぁぁ!!私、伊井野ちゃんに負けるところだったああぁぁあっ!!!)ダラダラダラ

早坂は今日一番焦った

早坂(始める前『最初に皆さんに退場してもらう』とか言っておきながら何これ、私が苦戦しまくってるじゃん!!//)

伊井野「かぐやさーん!早坂さん来ましたーっ!!」

早坂「あ、今呼ぶんだ」

ダダダッ!

かぐや「何ですって!?早坂さ…あ、本当だわ!」ダダッ

かぐや「って伊井野さん!?口に何を入れてるの!?」

伊井野「あ…飴玉です…//」コロコロ

かぐや「負けてるじゃないですか!!」

かぐや「あのね、知らない人からもらったもの簡単に口に入れちゃダメでしょう!」

早坂「お母さんですか。てか何すか知らない人て同じ学校の生徒ですよ」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 19:41:21.26 ID:bur5QNiBO
早坂「まあ…その子、食べながらタッチというなかなかカッコいい技をしてきたので、褒めてあげてください」

かぐや「あ、あらそうなの…ちゃんと反撃もしてるじゃない、偉いわよ」

伊井野「え…へへ…///」テレテレ

早坂(褒められたらすぐ喜ぶ…分かりやすい…)

かぐや「でも、アウトですからね、校長室に戻りましょうね?」

伊井野「はい、わかりました…面目ありません」シュン

伊井野「では頑張ってください」

かぐや「はい、後は私にお任せを」

ツカ ツカ ツカ ………



早坂「…」

かぐや「では…早坂…さん、始めましょうか」

早坂「あー、もういいですよ、かぐや様。いつもの感じで」

かぐや「え?」

早坂「この辺りのカメラや盗聴器は全て機能しないようにしておきました」

かぐや「!!やっぱり早坂が…」

早坂「そうですよ、そして他のメンバーは皆校長室送りにしました。残りは貴女一人です」

かぐや「何ですって!?」

早坂「私は1週間前に書記ちゃんからゲームの話を聞いたときから、この時を待っていました」

早坂「かぐや様…このゲーム内での私の設定、覚えていますか?」

かぐや「…ええ…洗脳を受け、今は魔王の忠実な部下になった存在…でしたか…」

早坂「そうです、つまりですねかぐや様…このゲーム内、この勝負の間は」

早坂「私達の間に主従関係は無いのです」ニコッ

かぐや「…え?何を……?」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 20:06:37.41 ID:bur5QNiBO
早坂「あなたも勇者という設定で遊びに加わっている。だから私も、魔王の僕……そういう設定で遊びをやっているだけですから」フッ

かぐや「何が言いたいの!?」


早坂「まあ、まあ落ち着いてください。かぐや様…学校の中で普通に話すなどなかなか無い機会です」ポンッポンッ

早坂「ちょっと雑談でもしませんか?」

かぐや「えっ、まあ…確かに、じゃあ…」

かぐや「昨日はね、会長と学校の中で二人きりになって…」

イチャラブ話5分経過………


かぐや「でね、会長ったらまたキスを…!///」


早坂「はああ〜あっ、ず〜と話そればっかりなんすね〜〜〜っ」


かぐや「…っ!?」ビクッ

早坂「惚気話ばっっっか話されたってええ、毎回毎回聞かされてる方ほんっとしんどくなってくんすよ、わかってんですかああ?」

かぐや「え…え……っ?」オロオロ

早坂「ただ自分が一方的に喋りたいだけならあああ、壁にでも話し掛けてたらどうなんですかああ?」

かぐや「なに!?早坂!?え…!?早坂っ!?」ビクビク


そう…彼女は毎日毎日主人から同じような惚気話を一方的に聞かされ、立場上無視や拒否は不可能。そんなストレスが溜まりに溜まっていた。
途中までは妹の可愛らしい惚気話的に聞いてあげていたし、かぐやの幸せそうにしている姿は自分にとっても喜ばしいことである。
ラブラブなのはいいのだ。
だが聞かされる方にも限度というものがある!

もちろん本気でかぐやの話を否定するつもりは無い…だがたまには自分の感情だってぶつけたい!

そこで彼女の取った行動が
ゲームに乗じて主人に対し本音と生意気な口をきく!!

だがそんな早坂の様子はまるで

反抗期の中学生のようであった!!

早坂「キス?何それ?魚っすか?」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 20:21:42.83 ID:bur5QNiBO
だが、それだけではない

彼女には…四宮家の監視下では叶わない、もう1つの純粋な主人に対しての想いがあった。


かぐや「…は、早坂…どうしたの?いつもそんなこと言わないじゃない…っ」

早坂「…」フーッ

早坂「ふふ、怒るんじゃなくて焦るんですね…」

かぐや「え?」

早坂「さっ、ゲームを続けましょうかぐや様。逃げちゃいますよ」タッ

タッタッタッ

かぐや「あ!しまった忘れてた!」

かぐや「待ちなさい、鍵は貰うわよ!」



早坂「ほらこっちですよー」ヒョイッ



かぐや「くっ、すばしっこい!」
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 21:58:28.93 ID:Wd0Mu6w5O

美術室前

タッタッタッタッタッ…

早坂「美術室といえば、御行くんの描いたかぐや様超上手かったですよね、愛を感じましたよ」

かぐや「何よいきなり、私を惑わす作戦?」

早坂「普通に会話です」

早坂「書記ちゃんが描いた私とかもヤバかったですよ、悪い意味で」

かぐや「私も見たわ、あの日は早坂を見るたび藤原さんの絵を思い出して笑いを堪えるのが大変でした」クスッ

早坂「初めて聞きましたよそれ、今叩いていいですか?」

かぐや「あら怒るなら藤原さんにお願いね」

早坂「まったく…」

早坂「そうそう、かぐや様の描いた御行くんが一番凄かったです」

かぐや「それはやめてちょうだい………冷静になったら物凄く恥ずかしいの」

早坂「ふふ」

かぐや「…」


かぐや「何だか楽しそうね、早坂」

早坂「!」

早坂「な、なに言ってるんですか!あなたから逃げるのが精一杯で楽しむ暇はありません!」プイッ

かぐや「割りとまだ余裕そうですけど」


タッタッタッタッタッ…

107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 22:23:32.33 ID:Wd0Mu6w5O
タッタッタッタッタッ…


早坂「そういえばかぐや様…」

かぐや「今度は何?」

早坂「あなたのNGアクションはルーティーンです」

かぐや「あらあらやっぱりそうなのね」

早坂「いや違いますけどね」

かぐや「違うの!?」

早坂「合ってるような違うような…」

かぐや「どっちよ!?」

早坂「言いませんよ、そういうルールですから」

かぐや「そうですけども!」

ザッ!

かぐや「隙ができたわよ、早坂!」バッ

早坂「おっと、ギリギリセーフです」サッ

かぐや「本当すばしっこいわね!」バッ バッ!

早坂「まだまだ私は捕まえられないですね」サッ サッ

早坂「こっちですよー」タッタッタッ!

かぐや「あ、また逃がした!」
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 22:24:03.93 ID:Wd0Mu6w5O


タッタッタッタッタッ…


かぐや「はっ…はっ…」ザッ


かぐや「早坂…あなたずっと逃げて避けてばかりじゃない」

早坂「逃げないとタッチされるじゃないですか」ピタッ

かぐや「…あなたが勝つには、私にNGアクションを取らせる必要があるでしょう。逃げてるだけじゃそれは出来ないのでは無いですか?」

早坂「………」


早坂「かぐや様…私はね……」

かぐや「!」

早坂「初めから、勝つ気なんか無いんですよ」クルッ


かぐや「どういう事…?」


早坂「…私は…」



早坂「演技とか無しで、一度でいいからこうやって…」



早坂「普通の友達っぽく、かぐや様と学校で遊んでみたかっただけです…」


かぐや「…!」

かぐや「早坂…」



早坂「…あー、恥ずかしいこと言っちゃった…」

早坂「…あの、ちょっと前、かぐや様に生意気な口をきいてすみませんでした。あれは本心…も無いわけでは無いですが、たまには文句の1つも吐きたくなっただけですので」

かぐや「…いえ、確かにあなたは立場的にも色々我慢していたことが、日頃からあったのでしょうね…」

早坂「!」

かぐや「私こそたまにはもっと目を向けるべきだったんだわ、あなたの事にも…」


かぐや「…自分勝手な主人でごめんね、早坂」



早坂「………はあ……もう、あなたって人は」

早坂「『別に謝らなくてもいい』って思いでそのNGアクションを考えたのに…」

かぐや「え?」

早坂「あなたのNGアクション、『謝る』ですよ」

かぐや「…えっ!?あれ、本当!!」

早坂「全滅してゲームオーバーなっちゃいましたよ?」

かぐや「うそ!?うそ!?」

早坂「犬ミコちゃんからやっりなっおし〜〜〜」

かぐや「うそおぉぉ!?」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 22:41:13.37 ID:Wd0Mu6w5O
かぐや「そ…そんな……皆に申し訳ないわ……」ガタガタ



早坂「…なーんて、冗談ですよ」

かぐや「…え?」

早坂「あなたの勝ちでいいです。私は満足しましたから」

かぐや「…本当にいいの?」

早坂「だから言ったじゃないですか、初めから勝つ気はなかったんです」

かぐや「…ありがとう、早坂」

早坂「いえ、こちらこそ自分のワガママに付き合ってもらって、ありがとうございます。あと、今後とも気にせず会長の話してくれていいですからね」

かぐや「ふふ、そうさせてもらうわ…」

早坂「そろそろ校長室に行きましょう、かぐや様」

かぐや「そうね…皆が待ってるわ」ザッ
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 22:41:39.48 ID:Wd0Mu6w5O
早坂「…かぐや様、聞き忘れていました」

かぐや「なに?」

早坂「私を、仲間に加えてくれますか?」

かぐや「当たり前でしょう…」

かぐや「今まで通り、私の側に居なさい」



早坂愛が仲間に加わった
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/07(金) 22:43:48.74 ID:Wd0Mu6w5O
今日はここまで

もうすぐ後半です
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 23:26:53.02 ID:0n6PLXgvo

ちょうど原作の展開とリンクしていい感じのラストに…
あと全員自分のNG行動が何かって思考が欠けすぎだろw
かなりわかりやすくフォローしてくれてるのに
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 23:34:07.97 ID:/G1OzDMwO
もうちょい慎重になったりパートナーの言うことを聞いたりすべきなんだろうが、天才だから自分を過信しているんだろう
天才たちばかりだからな
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 11:50:48.43 ID:OArwriVJO
校長室

早坂「…と、言うわけで皆さん。私は今から勇者様に仕えることになったのでよろしくお願いします」

かぐや「ちょ…早坂…まだその喋り方なの…」ボソッ

早坂「いいじゃないですか、そういう設定なので」ボソッ

かぐや「…好きにしなさい」


眞妃「でもやっぱいつもと違うと慣れないわよ」

早坂「もう〜っ、んじゃ眞妃ちゃん達にはいつも通り話したげるし♪」キャハッ

柏木「一瞬ですごい変わりようね!」



石上「…さて、ここの戦いも終わったんで、次ですね」

伊井野「藤原先輩、次は休憩でごちそうだって言ってたよね麗ちゃん!」

小野寺「今日で一番嬉しそうな顔してるね」

石上「…次の場所はTG部部室です…」

かぐや「え?大丈夫なのそれ?」

眞妃「お菓子という名のヤバイ物体出されないでしょうね」

柏木「ま、まあ…あそこの子達変だけどヤバい物を食べ物として出すことはしないと思うから…たぶん」
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 11:51:21.08 ID:OArwriVJO
ーーーーーー

廊下

ツカ ツカ ツカ …

そして、「戦士の休息場TG部部室」へ向かう勇者パーティー一行…

不治ワラ『次なる舞台で戦士達に一時の休息が与えられる…そこで何が待ち受けているのかはまだ』

石上「ちょっと待ってください、何か待ち受けてるんすか次」

眞妃「突然復活したわね!」

不治ワラ『はい、私に会えなくて寂しかったですか〜っ?不治ワラちゃん復活ですよ!!』

かぐや「で、次のTG部部室では何のゲームをする気ですか?藤原さん」

不治ワラ『いやなんか皆さん疑ってますけどほんと普通に休憩してもらうだけですからね?あまり疑われると私も悲しくなりますよ』

かぐや「それはすみません…」

不治ワラ『そもそも休憩時間用意しないとこちらの準備も間に合わないんですよ』

不治ワラ『皆さんが場所移動するたびゲームのステージも変わるでしょう?その都度関係者以外の先生・生徒が立ち入らないよう注意呼び掛けたりとか先生に時間割調整してもらったりとか、ゲーム終わった後のステージの見回りに先生・生徒の呼び戻し…他にも魔王軍メンバーの弁当の買い出しとか色々大変なんですからね。今もこうやって喋りながら連絡メール打ってるんですよ?』

柏木「いきなりそんな裏話暴露されても」

伊井野「激務だったんですね…」

眞妃「私達はそういう指示受けてなかったから知らなかったよ」

早坂(私は色々手伝わされましたよ…)


かぐや「まあ裏で色々してくれてるのは分かりましたよ…お疲れ様です」

早坂「つまり勇者パーティーは裏で魔王軍に支えられてたって事だね、書記ちゃん!☆」

不治ワラ『そうです!☆』

石上「それツッコんだ方がいいところですか?」
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 11:52:26.44 ID:OArwriVJO
TG部部室

不治ワラ『到着で〜すっ!では皆さん食べるなり寝るなり騒ぐなり好きに休憩してください!!』

伊井野「カレーの匂いがする!」

小野寺「下の階に居る時から言ってたね」


不治ワラ『…あ、私もそろそろ休憩ですか?わかりましたー!じゃあマッキーセンハイお弁当くださーい………会長、すみません私の代わりに先生への連絡お願いしまーす!』


石上「ついに楽屋ネタ的な話も隠さなくなりましたね」

かぐや(そっちには会長が居るのね、うらやましい…)

早坂「そこにカレーと炊きたてご飯がありますよ、好きにとって食べてください」

かぐや「あら、本当ね。皆さんいただきましょうか」

柏木「良かった、出てくるのお菓子だけかと思ったよ」

早坂「ちなみにお米は戦いの前に私が炊きました」

かぐや「そうなの!?」

眞妃「ちょうどお腹空いてたのよね…わざわざあなた達が作ってくれたの?」


不治ワラ『それはですね、昨日の面白お菓子作りパーティーでメガ子先輩が作ったお菓子です!』

眞妃「え、お菓子!?」

石上「いやカレーじゃないすか」

不治ワラ『お菓子かと思ったらカレーだった!!ビックリー!!みたいな?面白いでしょう』

石上「いやだからただのカレーじゃないすか」


伊井野「でも美味しいですよこのカレー」モグモグ

石上「もう食べてる!」

小野寺「うん、確かに普通にうまいっすねこれ」モグモグ

かぐや「本当だわ…なんか悔しい…」モグモグ

石上「ツッコミどころだらけなのにツッコめない味だ…くそ…」プルプル

小野寺「そんなにツッコミたかったの?」
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 13:06:36.69 ID:DCKTOYzuO
早坂「あと、この段ボールにお茶とかジュース入ってるので」ドサッ

石上「結構気が利いてますね、藤原先輩達も」

柏木「わざわざ買ってきてくれて…」

早坂「いえ、昨日の面白お菓子作りパーティーの余り物だと聞きました」

眞妃「また余り物!?」


不治ワラ『安心してください、どれも未開封なので!ちょっと昨日買いすぎてしまいまして〜』タハハ

かぐや「どれだけ飲んで遊ぶ気だったんですか?」



小野寺「石上、そろそろ伊井野に食べさせるの代わってもらっていい?」

石上「ん、おお」

伊井野「はやく」

石上「急かすなよ、どんだけ食いたいんだよ!」



柏木「何あれ、兄姉と甘えん坊な妹?」

眞妃「あー、そういう風に見えなくもないか」



早坂「…あれだけ分かりやすくなってるのに気付かない石上くんもなかなかのものですね」

かぐや「…気付かないでいいですよ、気付くと彼は変に迷いが出るかもしれません……私がした彼との約束は子安つばめを手に入れる事です」

早坂「…そうですか」
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 13:07:03.34 ID:DCKTOYzuO
こうして、休憩時間は過ぎ………


伊井野「あー、お腹いっぱい!」

小野寺「なんて嬉しそうな顔」

石上(こいつ皆が食べ終わったあともまだガツガツ食ってやがった…)



不治ワラ『では皆さん、休憩時間は終了でーす!』

柏木「食器はどうすればいいの?」

不治ワラ『とりあえず置いておいてください、あとでマスメディア部が回収に来るので』

眞妃「ああ、カレン達が…」

石上「ごちそうさまでした先輩」

不治ワラ『いつもそうやって礼儀正しくしてくれたらいいんですがね、石上くんは!』

石上「それは普段のあんたが悪いです」

不治ワラ『酷いですねー』アハハハ

かぐや「いや石上くんの言う通りですよ、もう少し普段の言動には気を付けた方がいいです」

不治ワラ『かぐやさんまで!?』

早坂(かぐや様石上くんには優しいなぁ)

不治ワラ『うー…まあいいです。ゲームに戻りましょう。次で会えますしね』

かぐや「そうですか、ついに藤原さんも来るんですね』

不治ワラ『私だけではありません』フフフ

石上「次のステージは二階から屋上まで全体を使って…ですか」

眞妃「今までで一番規模がでかいじゃない」


不治ワラ『そう、ついにあなた達と我々TG魔王軍の総力戦!!』

不治ワラ『その名も、最後の戦い!生徒会・応援団を解放し会長と藤原を仲間に加え捕らわれたつばめ姫を助けろ鬼ごっこゲームです!!』


かぐや「長いです」

早坂「長いですね」

石上「もうちょい名前分かりやすくしてくださいよ」

不治ワラ『もっと盛り上がる反応してくださいよ!最後ですよ!!』
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 14:17:41.63 ID:DCKTOYzuO
眞妃「なによ、ただの鬼ごっこなら簡単そうじゃない」

不治ワラ『ノンノン、違うんですねーそれが』

不治ワラ『名前を短くするために鬼ごっこと言いましたが、正確には普通の鬼ごっこではありません』

石上「あれで短くしてたんですか…」

不治ワラ『まあ実際に会って説明した方がいいでしょう。まず指定の場所へ集合してください』

不治ワラ『他のメンバーや会長も待っていますよ』

石上「ついに会長とも会えるか」

かぐや「会長……やっと、うれしい………っ!///」

柏木「かぐやさん声に出てます周りにバレていいんですか」

早坂(私以外にもつっこんでくれる人が増えてくれて良かった)

眞妃「さ、長い道のりだったけどいよいよね…力を合わせて頑張りましょう皆!」

伊井野「はい!」

石上「ツンデレ先輩がリーダーっぽいこと言ってる」

柏木「一人で惚気てないで、かぐやさんがリーダーなんですからこれ」

かぐや「そ、そうでしたねっ」

かぐや「行きましょうか、皆さん…最後の戦いへ」


早坂「…かぐや様」ボソッ

かぐや「どうしたの?」

早坂「最後の戦いが終わって解散した後も…油断しないでください。私の杞憂ならいいのですが、生徒会室で1名挙動不審な動きをしていた子がいたんで」

かぐや「…?」

早坂「ま、今はゲームに集中しましょう。終わった後にでも思い出してください」ポンッ

かぐや「ええ、分かったわ」
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 15:15:59.77 ID:E2HPEbu4O

そして、いよいよ決戦の地へーーー

ザッザッザッザッザッザッザッ…

石上「ここっすね」ピタッ

かぐや「ええ」

眞妃「前から誰か来るわよ!」

柏木「あれは…」


ザッザッザッ…


??「ふっふっふっ…待っていましたよ皆さん…」ザッ


伊井野「あ、藤…」
??「まだ言わないでください!」
伊井野「はいっ!」ビクッ


??「ずっとあなた達を導いてきた天の声……四天王・不治ワラ、その正体は………」ザッ



藤原「なんと私、藤原千花だったのです!!」ババーンっ


伊井野「ふ、藤原先輩だー」←言われた通り後から言った

小野寺「…」

石上「ええ、知ってました」

かぐや「むしろ藤原さんでなかったら誰なんですか」

藤原「演技でもビックリしてくださいよ!」

早坂「マジびっくりしたしー!☆」

かぐや「ガチ演技ね…」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 15:16:27.43 ID:E2HPEbu4O
眞妃「で、対戦ルールの説明をするんじゃないの?」

藤原「そうです、なので皆さんいい子に聞いていてくださいね!」

藤原「ルール説明の前にまずはこちらの数々のメンバーの紹介から!」


藤原「まずは私、藤原千花!!そしてー…っ」

側近メガ子!!
メガ子「やっと出番来たー」

魔王マッキーセンハイ!!
槇原「覚悟なさい、勇者達!」


囚われの騎士 白銀御行!!
白銀「ふっ、覚悟しろお前達!」←洗脳受けてる設定

石上「会長も敵なのか…」

かぐや「騎士……会長………私の騎士(ナイト)………///」プルプル

眞妃「おいっ」ペシッ
柏木「落ち着きなさい」ペシッ

早坂「いい連携です」ペシッ

リア充集団応援団団長 風野さん!!
風野「よっ、石上、小野寺!!」ビシッ←洗脳受けてる設定

石上「団長まで!?」

小野寺「うっす、団長」

1年影の支配者 大仏こばち!!
大仏「やっほー、ミコちゃん」

伊井野「こばちゃん!」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/08(土) 21:25:40.29 ID:ewqwTuL1O
藤原「他にもゲーム中色々な人が現れますが、主なメンバーはこの辺りで!まあ自分達以外はだいたい敵だと思ってください!」


石上「自分達以外敵ですか。修羅の世界っすね」


槇原「次はルールの説明ね、教えてあげなさいあんた達!」

藤原「まず基本的な形は鬼ごっこです。私達が追いかけ、かぐやさん達
が逃げる………しかーし」

藤原「逃げるだけじゃクリアは出来ませんよ!皆さんは3つの勝利条件を満たさなくてはなりません!!」ビシッ

かぐや「3つの勝利条件…」

白銀「俺が説明しよう」ザッ

白銀「まず@…俺、藤原、風野先輩の洗脳を解くこと」

石上「あ、説明会長に変わった」

白銀「A…魔王の撃破」

白銀「そしてB!!」

藤原「つばめ姫の救出です!!」

白銀「あれ、台詞取られた!」

かぐや「それらの勝利条件はどのようにすれば『達成』となるのですか?会長」

早坂(この人、質問に乗じて会長に話し掛けた)

白銀「うむ、順番に説明していくから聞いてくれ四宮」

この時、白銀はかぐやとやっと話せる喜びから心の中でシャドーボクシングをかましていた

白銀「このゲームは鬼ごっこと言っても、俺達からタッチされたら一発退場というわけではない」

藤原「そうで…むぐっ!?」
柏木「今、会長さんが話しているでしょう?」ニコッ

かぐやに気を使って藤原を止めた

白銀「四宮達にはそれぞれ『ライフ』がある」

石上「ライフ…ゲームのHP的な奴ですか?」

白銀「そうだ。一人ライフを5ずつ持っている…一度タッチされたらこれを1消費する。0になればアウト…TG部部室送りだ」

眞妃「でもそれ覚えとくのが面倒じゃない?」

白銀「その通り、だが大丈夫だ」

メガ子「皆にはこの『ライフボール』を5個ずつ渡します。これで計算してください。タッチされたら1つ相手にこれを渡してくださいね」

藤原「そしてー…」バッ



藤原「ドーンだYO♪」


メガ子「ドーンだYO♪」


槇原「ドーンだYO♪」


かぐや「え、なにっ!?」ビクッ

藤原「私達TG部から『ドーンだYO♪』を食らうとライフを3消費します!」

石上「え、なにそれこわっ!?」

眞妃「二発喰らったらアウトじゃないの!」

藤原「そうです、ただし当たり判定は指先のみなので避けやすいとは思います!」

かぐや「どちらにしろ怖いわね…」
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/09(日) 00:55:29.09 ID:iOc03GIsO
石上「質問いいっすか?魔王軍側の人達にもライフはあるんですか?」

藤原「いい質問です。先程紹介したメンバーにはありますよ!魔王はライフ5、その他の人達は3です」

藤原「ただし…普通にタッチするだけでは我々魔王軍に攻撃を加えることはできません!」

伊井野「えっと…じゃあ攻撃する手段は無いんですか?」

小野寺「そんなはずはないっしょ。勝利条件に魔王の撃破があるし」

藤原「そう、魔王軍にダメージを与える手段は3つだけあります!」

藤原「まず@、私の使うドーンだYO♪(ただしダメージは1)」

白銀「A自分のライフボールを投げ当てる!ただし当たっても外れて奪われてもライフは減る!」

メガ子「これは私達も出来るから注意してね」

白銀「そしてB、勇者のハリセンを使う!!」

かぐや「勇者のハリセン…!?」

早坂「酷いネーミング…」

藤原「勇者のハリセンはステージのどこかに3つ隠されている最強のアイテムです!これを探しだせば攻略はうんと楽になるでしょう!」

藤原「その他にも役立つアイテムをいくつか隠しています…探してみるといいかもしれませんね」


槇原「あーそれと伊井野ちゃん。君には特別ハンデルールがあるわ」

伊井野「え?」

藤原「ミコちゃんが階段を上っている時のみ、魔王軍のメンバーは階段に入れません」

伊井野「い…いいんですか?そんなの…」

槇原「いいのよ、腕を怪我してるんだから」
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/09(日) 10:33:56.89 ID:t2efwol8O
石上「三人の洗脳はどうやったら解けるんですか?自分達で考えろ方式ですか?」

白銀「うむ、分かった説明しよう」

藤原「ではまずこの会長ですが!」
白銀(また説明役取られた…)

藤原「会長は魔王軍に拉致・監禁された後、私によってみっちりと洗脳教育が施されてしまいました」

かぐや(…は?私の会長を勝手に誘拐した挙げ句みっちりと洗脳教育ですって?何を言ってるの、この性悪ヘンテコリボン女…他人の男に平然と手を出すほど落ちぶれた人だとは思わなかった…)

早坂(またこの人は…)

かぐや(覚悟しなさい、私の彼氏に手を出したこと、後悔させてやるわ)

藤原「そして、この洗脳を受けた会長は勇者かぐやさんのみを狙います!」

かぐや「え?」

藤原「会長はひたすらかぐやさんのみを狙うんです!覚悟していてくださいね!」

かぐや(私…だけを?それってつまり……)

ーーー
妄想

ザザアァァーン…
ザザアァァーン…

白銀「ほ〜ら、まてよ四宮〜〜〜っ」アハハハハハ

かぐや「会長ー、私はこっちですよ〜〜〜っ」ウフフフフフ

タッタッタッ…

ーーー

かぐや(やだ、素敵…ロマンティック…!//)キュンッ

かぐや(藤原さん…あなたよくわかってるじゃない、もう本当気遣い上手のいい子なんだから。一生大親友よ!)

早坂「かぐや様、あなたの考えてる内容は知りませんが表情の移り変わりでなんとなく分かるので言っておきます。アホですか?」

白銀(ふ…俺がこのゲームへの参加を了承したのもこれを聞いていたからだ。これなら…)

白銀(四宮とあんな風に(かぐやの妄想参照)イチャイチャラブラブできる!周りから怪しまれずに!!)グッ

二人は同じような思考をしていた
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/09(日) 10:34:28.41 ID:t2efwol8O
藤原「で、会長のおでこに『魔』シールを貼っておきます」ペタッ

かぐや(えっ、ちょっとやめなさいそんなの貼るの!せっかくの会長が台無しじゃない!)

柏木(こんなコロコロ表情変わるのによく周りにバレないよな本当…)

藤原「これを風野先輩と、私のおでこにも貼りつけておきます』ペタッ ペタッ

眞妃「あんたが付けたとこおでこというかリボンよね」

小野寺「わっ、シール付けた団長可愛い!」

石上「え、可愛いのあれ?」

小野寺「可愛いっしょ」

伊井野「ちょっとよくわからない」


かぐや(可愛い…?あんなヘンテコシールを付けた人が?小野寺さんいい子なのだけれどちょっとセンスがずれてるのよね)

小野寺「シール付けた会長さんも可愛いくない?」


かぐや(え、会長も…?)

かぐや(そ、そう言われてみれば、おかしなシールを貼り付けたヤンチャな男の子って感じで可愛いかも…っ)

かぐやはだいぶ思考が変になっていた

藤原「彼等と私の洗脳を解く方法は、普通にライフを0にするか………勇者のハリセンをこの『魔』シールに一発食らわせる事です!」

早坂「なるほど、つまりアホなシール付けた人達をツッコミで元に戻せって事だね、書記ちゃん!」

かぐや「アホなシールて!」

藤原「そして最後の条件…つばめ姫の救出ですが」

藤原「これは一切ノーヒント!つばめ先輩がどこでどう待っているのかは自分達で考えてくださいね!」

石上「…!」
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/09(日) 10:55:18.53 ID:t2efwol8O
槇原「そろそろ説明はいいわね」

藤原「はい、後は最後に特別ゲストのご紹介!」

白銀「特別ゲスト?」


藤原「中等部から来ていただいた白銀圭ちゃんです」


圭「あ…どうも、皆さんよろしくお願いします」ペコッ


白銀「圭ちゃん!?」

圭「なんだ、お兄もいたのか…」(小声)

白銀「え、なにその反応」


柏木「白銀って…白銀会長の妹さん?」

眞妃「うわ、可愛い」


藤原「圭ちゃんも魔王軍のメンバーとして参加し皆さんを狙いますが、あなた達が圭ちゃんへ攻撃することは許されません!」

石上「なるほど、中等部の子だからハンデですか」


藤原「違います、理由は可愛いからです!!!」


石上(くっ、何か言い返せない)

柏木「…あの子にならタッチされてもいいかも」

眞妃「渚?」

かぐや(え、圭まで?圭まで来たの?なにそれ最高じゃない!)ガタガタ

かぐや(会長と圭から挟み撃ちにされたい!)

早坂「かぐや様…」


メガ子「…というわけで、長くなったけどこれにて説明とメンバー紹介はおしまいです」

槇原「最初に5分あげる、その間に作戦でも立てて逃げたり隠れたり待ち伏せたり、好きにするといいわ」

藤原「さあ…いよいよ始めますよ、最終決戦!!」


石上(つばめ先輩は僕が見つける…!)

かぐや(会長とは私がイチャイチャ遊ぶ!)

かぐや「皆さん、気を引きしめて行きますよ」キリッ


最終決戦、スタート!!
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 16:04:24.43 ID:PEsMBsUqO
乙だけどキャラ多すぎないか?
描写しきれるか心配
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 00:05:55.73 ID:BTLD2ReKO
続きはまた明日から更新していきます。

>>127
そこはなるべくゴチャゴチャしないように気を付けるつもりです
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:12:47.10 ID:N7wGCIfDO
スタート地点(2階1ーB教室)

かぐや「では、5分の間に作戦会議をしてしまいますね」ザッ

石上「この教室がちょうど2階の真ん中辺りですが…」

ガラガラガラッ!!

藤原「ごめんなさーい!1つガチで言い忘れてることがありました!」ダダッ

伊井野「藤原先輩!」

石上「大変っすよ、皆さんいきなり四天王来ましたよ」

藤原「ちょっと真面目に聞いて、時間ないでしょ石上くん」

石上「…はい、すみません」

藤原「スマホの使用はOKですので!仲間との連絡手段として活用してください!それでは!」ダダッ

ガラガラガラッ

石上「藤原先輩も忙しそうっすね」


かぐや「では話を続けましょう…さっき石上くんも言った通り、スタート地点であるここは2階の真ん中辺り。左右両方から挟み撃ちするように来る可能性があるので、注意した方がいいでしょう」

早坂「私は集団で行動するよりはいくつかの役割に分かれた方がいいと思います。せっかく連絡手段としてのスマホも許されていますし」

柏木「勝利条件も複数あるし…探した方がいいものもある。ステージも広いもんね…忙しいよ」

眞妃「まず最優先にやるべきことを決めて、役割ごとにチーム分けするのが良くない?どれもこれも手えつけようとしたらめちゃくちゃになると思うし」

伊井野「あの…最初は勇者のハリセンを探すのを目的とした方がいいと思います。ライフボールしか武器が無いのは心もとないです」

石上「俺も伊井野に賛成だ、先輩達の洗脳も解かなきゃいけない」

小野寺「そだね。ボールほいほい投げるのも危険だし…それまでは逃げに徹した方がいいかも」

かぐや「わかりました、まず1つ目に一年の子達の案を採用しましょう。最初にハリセンを2つは集めておきたいですね」

早坂「ただ、アイテムの場所もどこに敵が潜んでいるのかもこちらには分かりません。探すだけでも困難でしょう」

眞妃「そうよね、闇雲に動き回るだけじゃ危ないかも」

かぐや「それについては私に考えが…」スッ

かぐや「会長は私のみを狙ってくる設定と聞きました。なので会長が私を狙って追い掛けている間、他の魔王軍メンバーは私を狙いはしないかもしれません…ノーマークなその他の私の仲間の方を警戒するでしょう」

かぐや「それに遊び好きな人達です、その光景を楽しみたくて設定したのでしょうから安易に私がアウトになることはしないと思います」

眞妃「ああ…確かにそういう考え方も…」

かぐや「なので、私がいったん偵察として会長に追い掛けられながらステージ全体を見て回りましょう。何かあればその都度ラインで伝えます」

石上「四宮先輩が囮になるってことですか!?」

かぐや「心配しないで石上くん…私はそんな簡単にヘマしないから」

柏木「あの…かぐやさん?もしかしてそれただ会長さんと追いかけっこしたいだけじゃ…」ボソッ

早坂「………」ジーッ

かぐや「ちっ、違うわよ!いや、それもあるけれど!ちゃんと皆さんのためにという気持ちもあります!」(小声)

柏木「…まあいいです。かぐやさんの案も採用で」
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:13:17.61 ID:N7wGCIfDO
その後も会議は続き…

早坂「だいたいまとまりましたね、そろそろいいでしょう」

柏木「まず、最初にかぐやさんが偵察した箇所から先発隊…私と早坂さんが見て回ります。私達は潜んでいる敵を引き付けます」

眞妃「その後に、私と一年組で部屋を回っていくからね。何か発見したら私に報告すること。探索と敵への警戒も必要だから人数を多めにしたわ」

柏木「あとは状況に応じて組み合わせや役割の変更もあると思います」

かぐや「何かあれば必ず連絡をとること。では…そろそろ行きましょうか」

石上「はい」

小野寺「うっす」

伊井野「あの…1ついいですか?」

かぐや「はい、何でしょう?」

伊井野「入り口のとこに…」



白銀「…」(中を覗いてる)


かぐや「きゃーーっ!?会長!?何を覗いてるんですか破廉恥!//」

柏木「破廉恥?」

石上「何をしてんすか!?」ガラッ

白銀「す、すまん…俺は四宮だけを狙う設定だからこの辺で待ってろと言われてて……けど皆楽しそうに話してたから何か寂しくてつい…」

石上「まあ分かりますけど…」

白銀「もう出るのか?じゃあ俺はちょっと離れておく」



かぐや「さて、気を取り直して……ここで待機しておく事は禁止されていませんので少し待っていてください。私が先に偵察しますので、後は各自作戦通りに…いいですね?」

「はい!!」
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:13:47.51 ID:N7wGCIfDO
偵察
四宮かぐや

ガラガラガラッ!

かぐや「さて…まずは私の仕事ですね」

ザッ

白銀「四宮…」バサッ

かぐや(きゃっ!会長の騎士姿イケメン過ぎる!//)キュンッ

※制服の上からマントっぽい布を被っているだけである

かぐや「…ふふ、会長…私を捕まえてみてください」ニコッ

白銀「俺にすぐ捕まって後悔するなよ?」ニヤッ

ダダッ!!

遠回しなイチャイチャ会話をした後、二人は走り出した!

かぐや(さて、この状況を楽し……ではなく、周りを見渡しながら逃げなくてはなりません。大変な仕事ですが、リーダーである私が皆を導かなければ)

白銀(うお、四宮早い!!マントで動きにくいし!これ普通に苦戦するやつだ!!)

ダダダッ!!

かぐや(…!1ーC教室に待ち伏せ… 大仏さんの姿が見えましたね。私のことは無視しましたか)


かぐや(1ーD教室は…誰も居ないですね、いったんここに退避して連絡しましょう)


白銀「…!D組の教室に逃げ込んだ!?」

白銀「まて四宮!」バッ!

かぐや(ふふ、会長ったらそんな必死に私を…//)

かぐや(おっといけないわ、会長のタッチを避けながらラインしないと)サッ サッ






ピロンッ

柏木「!さっそく連絡きた!」

早坂「隣のC教室に大仏さん待ち伏せ…ですか」

伊井野「こばちゃんが…」


柏木「さて、次は私達の番だよ早坂さん」

早坂「そだねー☆がんばろっ!」ビッ
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:14:38.23 ID:N7wGCIfDO
眞妃「気を付けなさいよ、あんた達の仕事が一番危ないんだから」

柏木「心配しなくても大丈夫だよ、眞妃ちゃん。いざとなったら翼くん呼ぶし」

眞妃「…そだねー」

早坂「余裕のよっちゃんだし!」

眞妃「何オッサンみたいなこと言ってるの?」



先発隊(敵の引き付け)
柏木渚
早坂愛

ザッザッザッ…

柏木「早坂さんは何でこの役割に志願したの?」

早坂「まーこのゲーム内じゃ、かぐやさんの前では忠実な部下って設定だしー?やっぱちゃんと後ろ付かないとね!」キャハッ

早坂(まあ心配だからなんですけどね…色々と、会長と遊びすぎてヘマしないかとか)

柏木「私はね、かぐやさんが心配だからだよ…色々と、詳しくは言えないけど」

早坂(ああ、私と同じ理由か)

柏木「あとは一年の子達に危ない仕事回すわけにもいかないし、一年組に付いてあげる先輩なら眞妃ちゃんが向いてると思うしね」

早坂「あはは、確かにーっ。後輩ちゃん達もあの子相手なら喋りやすいだろうね!」

柏木(…と、雑談しながら警戒してない風を見せて)

早坂(C組教室の前へ…さあ来ていいですよ大仏さん)



大仏「…」

大仏(他の人達の姿はまだ見えない…分かれて行動してる?それとも…)

大仏(まあいい、私はあの人達を狙おう。ゆっくり近付いて…本当はミコちゃんと遊びたかったけど)ソー


柏木「あっ、ヤッバーイ、忘れ物してたー!」クルッ(演技)

大仏「…!」ビクッ
大仏(見られた…!)

早坂「わっ、大仏さんが居た!マジ気付かなかったしー!」(演技)

柏木「逃げよう!」

早坂「うん!」

ダダダッ!!

大仏「逃げられた、追い掛けないと!」

133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:15:05.74 ID:N7wGCIfDO
探索隊
四条眞妃
石上優
伊井野ミコ
小野寺麗


眞妃「渚から連絡来たわ、大仏さんの引き付けに成功。さあ、私達も行くわよ!」ザッ

石上「はい!」

伊井野「まずはC組教室の探索、ですよね」キョロキョロ

小野寺「教室入ったらすぐ扉は閉めときますよ。開いた音や気配がしたらすぐ逃げる準備しましょう」

眞妃「そうそう、その通りよ小野寺さん」


そしてC組教室へ…



石上「んー…特に何かある気配はありませんね」ガサゴソ

眞妃「ひゃあっ!?」

石上「どうしました!?」ザッ

眞妃「誰かのラブレター見つけちゃった…何か恥ずかしい…」

石上「よし、別のとこに隠してやりましょう」

眞妃「嫉妬はいけないわ、優!」

伊井野「ひゃあっ!?」

小野寺「伊井野はどした?」

伊井野「ヘビっ!!」ザッ

小野寺「ひゃあっ!?」ビクッ

石上「おいお前ら落ち着け、全然動いてないしこんなとこに居るわけないだろ!」

石上「ほら人形だ…やけにリアリティー高い人形だな」

眞妃「誰よこんなの学校に持ってきたの…」

伊井野「あれ、何か紙落ちてる」ガサ

小野寺「マジだ」チラッ

『アイテム TG部作リアルヘビ人形
効果 相手をびびらせる』

石上「TG部かよっ!!!」

眞妃「私持ちたくないわ、人形でも」

伊井野「絶対やだ」

小野寺「私もやだよ…」

石上「必然的に僕…?こんなの女子に見せたり投げたりしたら嫌われない?」
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 13:15:42.85 ID:N7wGCIfDO



眞妃「…他には特に何もなかったわね」

伊井野「チョコレートが1つありました」

小野寺「取っていいやつなの?それ。戻してきな」

石上「先輩達に頑張って貰って最初に見つけたのがヘビだけって………」

眞妃「まあまあ、まだまだ先は長いんだし、元気出しなって」ポンッ


ガララッ!!


槇原「あれ、もうそろそろ皆三階に行ったかと思って見回ってたらあんた達まだいたの?」ザッ




石上「………っ!!?」ビクッ

伊井野「ひえ…っ!?」

小野寺「マジで…!?」

眞妃「いきなり魔王来ちゃった…!?」


槇原「まあまあ落ち着きなって。ちょっと最初に言っておきたいことがあるんだ」

伊井野「…な、なに?」



槇原「女魔王っぽい口調の演技疲れてきたからそろそろ素で行ってもいい?」


石上「どうせならもうちょい頑張れよ!!」

眞妃「なに言ってんのこの子!?」


槇原「まだ出る予定じゃなかったんだけど、仕方ないなぁ…」

槇原「ドーンと行っちゃうとするか!!」



伊井野「どうしよう…!?」

小野寺「逃げるしかないっしょ!」


槇原「ま、特別に…三階まで行けたら見逃してあげる」ニヤニヤ


石上「ツンデレ先輩、とにかく階段まで逃げましょう!」

眞妃「そうね、行くわよ皆!」
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 22:05:08.13 ID:+7KwYclTO
ー偵察 かぐやー

タッタッタッタッタッタッ‼

かぐや(二階は封鎖されているところもあって狭いし、大仏さん以外の敵も見当たらない)

かぐや(警戒していましたが、この階は大したことないみたいですね。三階へ向かいますか…皆にも報告しておきましょう)スッ

タッ!タッ!(階段を上る音)

白銀「おい四宮!待て!」

かぐや「待ちませ〜んよ♪」フフ

白銀「真面目に聞けっ!!」

かぐや「ええっ!?」ビクッ

白銀「スマホ見ながら階段を上がるとか危ないだろがぁっ!!」ビシイッ

かぐや「えっ、で、でも…スマホ見ながらでないと逃げられません…急いでますし……」

白銀「いいよ、それくらい待っとくよ!だから四宮も階段でくらい止まってスマホ触れ!怪我でもしたらどうすんだ!!」

かぐや「会長……私を心配して…っ!//」キュンッ

幸いこの時の会話を聞いている者は周りに居なかった

かぐや(待っててくれている会長のためにも早く連絡を………ん?眞妃さんからライン?」
ピロンッ

『魔王と遭遇。でも逃げるから気にせず作戦続行で』

かぐや(え!?魔王と!?いきなり!?私は見かけなかったのにいつのまに…!)

かぐや(とても心配だわ…けれど、気にせず続行というのなら……)

かぐや(私も偵察を続けましょう!)

かぐや「では会長、私は行きますよ!」バッ

白銀「よし、俺も追い掛け再開だ、四宮!」ダッ
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 22:05:35.51 ID:+7KwYclTO
三階


かぐや(さて…恐らく三階からが本番。しっかりと見て回りましょうか)

タッタッタッタッタッ!

白銀「うおおお、はええ!」ダダダッ


かぐや(2ーB教室…)チラッ

かぐや「!」

その時、かぐやの目には見覚えのあるリボンが映った!

かぐや(藤原さん…貴女も居るのね、報告をしておきましょう)スッ

ダダダッ!

ザッザッザッ…

ガララッ!

かぐや(音楽室、ピアノの下に怪しい影を確認…)チラッ

白銀「よーし隙ありだ、四宮!」バッ

かぐや「まだまだ捕まりませんよ♪」サッ

ダダダッ!

かぐや(さて、さっきの音楽室の怪しい影も報告のラインを…)


?「待ってください」ザッ


かぐや「!!」ハッ

白銀「あ…!」ザッ


圭「かぐやさん…あなたは私が捕まえます」

圭(かぐやさんと遊びたい!)

兄妹揃って似たような思考をしていた


かぐや「け、圭…!」

かぐや(二人に囲まれちゃったわ、幸せっ!!…ではなく逃げないと!!)ダダダッ!


圭「きゃっ、早い!抜かれた!?」バッ

圭「待ってくださいよ!」ダッ

白銀「よし、共同戦線だ圭ちゃん!」

圭「…」

白銀「無視!?返事は!?」

圭「仕方ないなぁ」

白銀「仕方ない!?」


かぐや(わざと捕まってもいいところだけどそれでは皆に申し訳ない。さて、逃げながら報告の連絡を………あ、間違えて幸せと打ってしまったわ。落ち着きなさい私)
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 22:06:42.86 ID:+7KwYclTO
ー先発隊 柏木・早坂ー

柏木「眞妃ちゃんからライン!魔王と遭遇だって!」

早坂「うん…心配だけどっ」


大仏「えいっ!」ブンッ


早坂「おっと!」サッ
早坂「こっちも他を気にする余裕はあんまないし!」

柏木「だね…かぐやさんからの報告じゃ二階にはもう特に何もない。眞妃ちゃん達を信じて私達は先に上へ行こう!」

早坂「OK!」ビッ

ダッ!ダッ!ダッ!

大仏「階段を上るのも早い……!」ダッ


柏木「階段を上って…三階に着いたらいったん大仏さんを撒こう」

早坂「任せて柏木ちゃん!」

ダッ!ダッ!

…ザザッ!!

早坂「三階到着!」クルッ


大仏「え、振り向いた…」


早坂「大仏ちゃん、投げるよー!」ググッ

柏木「私も」ググッ


大仏(上からライフボールを投げつけて一気に私を削るつもりか!?まずい、いったん下に…!」

ダッダッ!


大仏「………」


大仏「…あれ?何も来ない…」チラッ


彼女がもう一度見た時、そこにいた二人は既に居なかった

大仏(居ない、あれはフェイント!?私を撒くための!)

大仏「あんな単純な手に…!くそ!」ダダッ
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 22:07:49.90 ID:+7KwYclTO
三階


柏木「さっきかぐやさんから来たライン…藤原さんも居るって」

早坂「うん、後は音楽室に…」

??「ババババーーンっ!」ザッ


柏木「…!」ピタッ

早坂「うわ、早速来たよ!」


藤原「みーつけちゃいましたよ二人とも!!」ビシイッ

柏木「かぐやさんからの連絡じゃ、居るのは2ーB組教室だったはず…」

藤原「最初にかぐやさんが私を見たのは気付いていました…そして皆さんに報告するかと思ってましたが、ビンゴだったようですね!」フフフ

早坂「流石は書記ちゃん…何か久しぶりに天才っぽいよ」

藤原「それ褒めてますか?」


タッタッタッ…


柏木(後ろから足音、大仏さんが近付いてる!?)

早坂(こっちの攻撃手段はライフボールのみ…自分のライフも削るからあまり使いたくはないな)


早坂「こっちに逃げよう、柏木ちゃん!」

柏木「そうだね!」ザッ


藤原「逃がしはしませんよ!」クルッ

藤原「ドーンだYO♪してあげます!!」ダッ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 23:57:45.59 ID:+7KwYclTO
ー探索隊 眞妃・1年組ー


槇原「ほらほら、早く行かないと追い付いちゃうよお!」ダダダッ

眞妃「わあ怖い!あの子指がめっちゃ『ドーン』の構えしてるじゃないの!」ダダッ

石上「もうすぐ階段に行けます!大丈夫か?伊井野」

伊井野「う、うん…!」

小野寺「伊井野の後ろには私が付いてるから…」

伊井野(…私が遅いから、皆が気を使ってくれてる…)


槇原「へーい、ドーンだYO♪ライフルだよ!バッキューンッ」


眞妃「は!?なにそれ!?」ピタッ

槇原「指の射線上にいる人間にライフ3ダメージの技だよ!」

石上「なんだそれ初めて聞いたぞ!?ありかよ!!」クルッ

槇原「まあ嘘だけどね!!」ハハッ

伊井野「嘘なの!?」

石上「くっそ、あいつ…!」

槇原「ほら足止まってるっ!」ダダダッ

小野寺「ヤバイ、追い付かれる!」

石上「くっそ…女子相手にあまり使いたくなかったけど」バッ

石上「おら、ヘビだぞっ!」ブンッ!

リアルヘビ人形

槇原「こんな玩具が私に効くとでも思った?」
バシイッ!←掴んだ

石上「ですよねーっ!?」

槇原「へい、お返し!」ブンッ


ベタアッ!

伊井野「ひゃあああぁぁあっ!!?」ガタガタガタ

首に引っ掛かった

小野寺「落ち着きなって伊井野!取ってやるから……うわやっぱこれ無理っ!」ヒョイッ

小野寺「石上ごめん、投げるから受け取って!」ブンッ

石上「結局俺のとこに来るんだ!?」パシッ

槇原「さーて、どの子から餌食にしよっかな♪」

石上「くそ、ツンデレ先輩!俺が囮になります、二人を階段のとこまで連れてってください!」

眞妃「優!?そんなこと…」

石上「俺は後でダッシュで行きますから!」ザッ

眞妃「…っ!わかったわ、絶対来るのよ!」

伊井野「石上…!」

小野寺「気を付けろよ!」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/10(月) 23:59:46.58 ID:+7KwYclTO
槇原「台詞は立派だけど、戦う手段はあんの?」ザッ

石上「ああ。あんたらTG部から貰ったこいつだ」ブンッ

ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン!

槇原「アハハハハハハ!!ヘビ振り回してる!!」ケラケラ

石上「笑うなよ、俺は真面目だ!!」ヒュンヒュン!

槇原「…へー」

槇原(確かに、ヒュンヒュン回ってるヘビが邪魔で近づきづらい…けど)

槇原「いくらでも避けながら通れるんだねこれが!」ザッ

シャシャッ!

石上「…!」ビクッ

石上(早い、方向転換が間に合わなかった…!?)

槇原「ほーら!」ブンッ

石上「うお!」シャッ

槇原「隙あり」ニヤッ

石上「…っ!!」


槇原「ドーンだYO♪」ビュッ!!


石上「しま…った…!!」

石上【残りライフ2】

槇原「ヘビ邪魔!」パシーンッ

石上「わっ、飛ばされた…!?」

槇原「ま、あの子達は逃げちゃったみたいだし…君の行動は無駄じゃないよ石上くん」ザッザッ

石上(ダメだ、逃げないと!)
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 00:00:34.20 ID:X/vG2us1O

槇原「トドメのもう一発!」ビュッ


槇原「ドーンだYO♪」


ドンッ!!


槇原「…な!」

石上「えっ…」

ドサッ

伊井野「はあ、はあ…石上、危なっかしいわよ…」

石上「伊井野、俺を…庇って…」

槇原「…まさか、庇いに来るとはね。まあ安心しなよ、上手く当たらなかったから今のは普通のタッチ判定だよ伊井野ちゃん」

伊井野「…」

伊井野【残りライフ4】

槇原「もう一発…」スッ


伊井野「逃げるよ!」

石上「伊井野、何で戻ってきてんだよ!」ザッ

伊井野「…私が遅いからでしょ?」

石上「!」

伊井野「そのせいで…皆も遅れて…そのために石上が囮になるはめになって…」

石上「気にしすぎだ、伊井野。誰にだって苦手なものはある…ツンデレ先輩も小野寺もそんなこと気にしてなんかないだろ」ダッ

伊井野「…」ダッ


槇原「よくやったけど、さあ行くよ!」ザッ


小野寺「二人から離れな!」ブンッ

槇原「…!」ピクッ

ベタッ!(ヘビ人形)

槇原「うひゃっ!顔に引っ付いた!?邪魔っ!!」ポイッ

眞妃「えーいっ!」ブンッ

槇原「うっ!?」

ポンッ!

槇原「…!しまった、ライフボールを当てられた…!」ギリッ

槇原【残りライフ4】

眞妃【残りライフ4】


眞妃「早くこっち来なさい!」

小野寺「二人とも…来れて良かった」

石上「すんません、早く三階へ行きましょう!」

小野寺「突然石上のとこに戻ってくからビックリしたよ…」

伊井野「ん…ごめんね」





槇原「…ふー…結構やるじゃん…逃がしちゃったか」ザッ

槇原「ま、次会ったときが本番だよ…」
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 00:01:09.53 ID:X/vG2us1O
今日はいったんここまで
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 09:43:18.59 ID:mYcxuAb9O
階段

伊井野「…さっきはごめんなさい、一回逃げれたのにまた突っ込んで行って…」

眞妃「本当にね、勝手な行動するからハラハラしたわよもう!もう少し落ち着きを持ちなさい!」

眞妃「……でも、優のピンチを見過ごせなかったんでしょ?それに、逃げ遅れたのは自分のせいだなんて…思わなくていいからね」ポンッ

伊井野「はい…」

石上(ツンデレ先輩…)

小野寺(いい人だ…)


眞妃「さて、三階へ着いたら早速部屋を探索して回るわよ!」


ーーーーーーー

三階



ダダダダダダッ!!

藤原「待ってくださいよ〜〜っ!♪」ニパアーッ


早坂「めっちゃ楽しそうな顔して追い掛けてくるし!」

柏木「キスを迫り追い掛ける早坂さんから逃げるときの藤原さんより早いかも…」

早坂「その話はやめて!?あとキスしようとして追い掛けた訳じゃないし!」

柏木「冗談は置いておいて、眞妃ちゃん達が探索しやすくなるためにも藤原さんの相手を暫くした方がいいよね」

早坂「うん、ドーンに注意」


藤原「ドーンじゃなくて…」


藤原「ドーンだYO♪」ビュッ

柏木「うわ、あぶないっ!」サッ


藤原「ですよ♪」ニッコォー

早坂「怖い!早く勇者のハリセン見つけて!」

柏木「ニコニコ笑顔なのが余計に怖い!」

藤原「失礼ですねー、楽しんでるだけなのに」
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 11:09:30.08 ID:qHgJi0TrO

ダダダッ!!

白銀(そろそろ四宮にタッチしたい…!)
ハアッ ハアッ

圭(かぐやさんにタッチしたい!)
ハアッ ハアッ


かぐや(私もそろそろ疲れてきましたね…さすがに走り続けは辛い)
ハアッ ハアッ

かぐや(どっちにタッチされようか迷うわ…)チラッ

かぐや(でなくて!いったん休憩したい…数秒だけでも)


白銀「四宮の動きが遅くなった…もう少しだぞ圭ちゃん。俺がタッチするから隙を…」

圭「私がタッチするからお兄が隙を作って」

白銀「え!?」


かぐや(最初は嬉しかったけど二人がかりはやっぱり厳しいわ……皆の為にも捕まるわけには)


ダッダッダッ!


かぐや「足音…!?」ピクッ


柏木「あ、かぐやさん!」

早坂「そっちは二人から追い掛けられてるんだ!」

かぐや「柏木さん、早坂っ…さん!」


藤原「おっ、かぐやさんも発見しちゃいました〜〜っ!♪」ニコニコー

ダッダッダッ!

かぐや「藤原さん…!?」

柏木「まずい、三人から囲まれる!」

早坂「…っ!!」


白銀「藤原書記、そっちから逃がすなよ!」ザッ

藤原「はいは〜いっ!」

圭「はあ…はあ…っ」ザッ
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 14:22:25.92 ID:fU6KqDEPO
柏木(かぐやさんは少し疲れてる様子……彼女だけでもここから離れさせたら会長は追い掛けに行くから残るは二人…二人なら私達でまだなんとかなるかもだけど)

柏木(あまりかぐやさんに負担をかけ続けさせるのも)

早坂(かぐや様もだけど私達も走り続けて体力が減り続けている…それは御行くんに妹ちゃんも同じっぽいですが、一番の問題は…)


藤原「あははー、どう攻めちゃいましょうね♪」ニパアーッ


早坂(明らかに元気たっぷりなのが一人!)

柏木(どうする!?)

かぐや「…少し時間をよろしいでしょうか?」スッ

柏木「!」


白銀「なに?」ピタッ

藤原「なんですか?作戦タイムは与えませんよ?」

かぐや「いえ、ゲームのルールについていくつか質問が…気になることがありまして」

藤原「ん…まあそういう事なら。答えられる範囲で答えましょう。会長も圭ちゃんもいったんストップで…柏木さんと早坂さんもストップですよ」

かぐや「二階に封鎖されている場所がありましたが、ああいう場所は進入禁止なんですか?」

藤原「そうですよ、ピンチでも逃げ込んではいけません」

かぐや「スマホの機能はどこまで使用OKなのでしょう」

藤原「連絡手段のみに使うなら構いません」

早坂(まさか、かぐや様…時間を稼いで少しでも体力の回復を)

柏木(私達も助かった…けど、回復するのは相手も同じ。気は抜けない)

かぐや「洗脳されている方達は仲間にできるのですか?」

藤原「それくらいなら答えましょう。私と会長は洗脳を解けば仲間になります。風野先輩はなりません」

かぐや(会長、良かった!!)

かぐやの体力はかなり回復した

藤原「あっ、圭ちゃんもできますよ。条件は教えませんが」

かぐや(え!できるの!?)

かぐやの体力はかなり回復した

藤原「…さて、質問タイムはそろそろよろし」

かぐや「はいありがとうございました!」(超早口)
ダダダッ!!

藤原「ふわああっ!?」ビクッ

ダダダダダッ…

藤原「あ〜…油断してました〜…行かれちゃった…」

柏木「すごい、もうあんな回復したんだ…」

早坂(相当嬉しかったんですね…仲間になるの)


白銀「しまった、急に走り出して反応が遅れた…俺は四宮を追う!」ダッ

藤原「はい!!」
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 14:55:24.72 ID:fU6KqDEPO
圭「よし、私も一緒にかぐやさん追いかけよ」ダッ!

藤原「あ、コラ圭ちゃん!もう…お兄ちゃん大好きなのはわかるけど!」

圭「!?」


早坂「書記ちゃん、無駄話してる暇ないっしょ」ダダダッ

藤原「しまっ…!?またやっちゃった!」ハウアッ



早坂(さすがに二人相手はかぐや様もつらいでしょう、私が引き離してあげますよ)ダッ!


柏木「藤原さん、私と遊ぼ私と!」ニコッ

藤原「…そうですね、向こうには会長居ますし…」

藤原「柏木さん…私と遊んだこと!後悔してもしりませんよ!」ニヤリッ

柏木「あんまかっこよくないね、その台詞」
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 15:25:02.61 ID:fU6KqDEPO
かぐや「はあ、はあ…、そろそろ階段ね。四階に上がらなければ…」

白銀(このままでは四宮に追い付けん、何か無いか………力を引き出せる方法…)

白銀は四宮の弱点を探そうと記憶を掘り下げ始めた………そして………

白銀は1つの記憶に辿り着く
それは………


学校の屋上で生徒会で月を見に来た際、変なテンションになってしまい四宮に対しかっこつけた様な台詞をかましまくっていた記憶だった!!


白銀(何故俺はあの時あんな恥ずかしい言動をーーーーーっ!!?)


人は過去の恥ずかしい記憶を思い出した時…
めちゃくちゃ走りたい衝動に駆られる!
そして無駄にいつもより身体に力が入ったりするのだ!!


白銀「うおおおおおおっ!!!」
(何故俺は恥ずかしい事をベラベラとーーっ!!)

シュダダダダダッ!!

かぐや「ひっ!?急に速いっ!?」ビクッ

さすがのかぐやも鬼気迫る白銀の走りに戸惑いを隠せない!!

白銀「四宮あっ!」バッ

かぐや「会長、ちょっと走り方怖いです!!」シュタッ!

寸でのところでかわすかぐや…
しかしっ!


ペチッ!


かぐや「…!」ピタッ

圭「やった、タッチできた!」


かぐや(圭さんにタッチされちゃった!)

かぐや【残りライフ4】


白銀「さすがだ圭ちゃん、俺も気を取り直して…」ザッ

かぐや(さすがに浮かれてる暇はないわね、早く二人から離れないと!)ダッダッ!


圭(よし、もう一回…)

ザザザッ!!

圭「っ!!」ピタッ

早坂「おっと…これ以上は進ませませんよ。かぐや様、先に行ってください」(かぐやの前では忠実な部下になる設定)


かぐや「…」←早坂が助けに来てくれたのは嬉しいけどまだ圭と遊びたかったのに!という顔


早坂「いや何ですかその嬉しいような悲しいような表情は、いいから早く行ってください」

圭「そこを避けてください!」 バッ

早坂「おっと、当たりませんよ〜」サッ

圭「…ん?」

早坂「どうしました?」

圭「…お兄の友達のハーサカさん?」

早坂「えーー?誰それ〜?知らな〜〜い」(すっとぼけ)
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 15:51:19.19 ID:fU6KqDEPO
ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!ダッ!


四階


かぐや(ついに来たわね、四階まで…早く見て回って早坂と柏木さんの応援に行きましょう)

タッタッタッタッタッ

白銀(やっとまた二人きり…そして静かだ…)

かぐや(ふふ、まるで会長とデートをしているみたい…)



かぐや「…!!」ピクッ

ダダダッ!

メガ子「あ、かぐやちゃんだ…まぁいっか。でね、話の続きだけれど」

かぐや(TG部のメガ子先輩…!誰かと電話を)


メガ子「うん、君はいったん四階に上がってきて、そこで待機ね」


かぐや(誰かが四階に呼ばれたのね…ということは三階に居る敵は一人減る。これも皆に伝えておきましょう)



ーーーーー

三階


石上「とりあえず部屋を三つくらい調べましたが…」

眞妃「見つかったのはたまごボーロ3粒」

伊井野「あとは消しゴム…」

小野寺「それたぶん普通に落とし物だと思う」


石上「たまごボーロて…」

眞妃「でも貴重な回復アイテムよ。一粒でライフ1回復、ご丁寧に替え用ライフボールも一緒に置いてあるわ」

眞妃「使う?」

石上「いえ、まだやめておきます」

眞妃「さて、とりあえず報告にあった音楽室を目指してみましょうか」

伊井野「はい」

石上「ではさっそく次…」ガラッ

石上「…」バタンッ


伊井野「え、なんで開けてすぐ閉めんの?」

石上「…大変す、先輩」

眞妃「どうしたん?」

石上「そこの音楽室までの廊下に………風野団長居ました」

小野寺「え、団長が!?」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:03:42.72 ID:fU6KqDEPO
眞妃「風野先輩って…洗脳設定受けてるあの人?」

石上「はい。ヤバイっすよ、あの人運動神経凄くいいから…」

小野寺「まともに挑めば最悪団長一人に私らボロボロにされるかもしれないです」

眞妃「うーん、あの人筋肉も凄かったもんね……身体から心まで健全な感じ」

伊井野「趣味はスポーツとか言いそうですよね」

石上「…」

風野がアイドルにハマっている事を石上は黙っておいた

石上「まあ、とにかく。まずは別の場所まで風野団長を動かさないといけない…先輩、たまごボーロ1つください」

眞妃「優…あんたもしかして」

石上「はい、俺が風野団長を引き付けます」ポリッ

伊井野「…」ジーッ

石上「何俺がたまごボーロ食ってるとこ物欲しそうに見てんだ」

伊井野「そ、そんなことないもん!」ギクッ

たまごボーロを食べてライフ回復
石上【残りライフ3】

小野寺「…いいよ石上、私がやるよ。まだライフ全部残ってるし」

石上「小野寺…!」

小野寺「私だって結構運動には自信あるから。あんたはハリセン探してなよ」

眞妃「…そうね、小野寺に任せた方がいいかも。優はライフを温存してなさい」

石上「…はい…」

石上「小野寺、すぐハリセン見つけるから」

伊井野「気を付けてね、麗ちゃん」

小野寺「ありがと。じゃ、先輩…私が行ってくるんで」

眞妃「健闘を祈るわ!」


ガラッ!…バタンッ


ザッザッザッ…

小野寺「…」ザッザッ


風野「ん?」チラッ


風野「小野寺か!?」バッ

小野寺「ちわっす、先輩…」

風野「ふっ…小野寺、後輩だろうが手加減はしないからな」ザッ!


風野「全力で行くぞ!マジ卍!!」バッ

小野寺「それもうオッサンしか使ってないっすよ」

風野「え、マジ!?」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:29:59.25 ID:fU6KqDEPO
小野寺(全力で逃げよう!!)ダダダッ!!


風野「小野寺、もっと速く走らないとすぐ追い付いちゃうぞ!!」シュダダダッ!

小野寺「やっぱ団長マジ速い……皆、なるべく早く見つけてよ!」ハアッ ハアッ
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:32:22.77 ID:fU6KqDEPO
眞妃「…よし、行ったわね。急いで音楽室まで行くわよ」チラッ

石上「はい!」

伊井野「周りにはもう誰も…」チラッチラッ

タッタッタッタッタッ!!

石上「え!?誰か向かい側から…!」ピクッ

伊井野「あの声は…!?」



藤原「柏木さ〜ん、追い付いちゃいますよ〜〜!♪」ダッ!ダッ!ダッ!

柏木「はあっ、はあっ………あ!眞妃ちゃん達!」

藤原「おっ、残りの人達発見です!」ニコーッ

石上「や、ヤバイ!藤原先輩が来た!!」

眞妃「渚!大丈夫!?」

柏木「ちょっとヤバイかも…!」ゼエッ ゼエッ
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:32:49.37 ID:fU6KqDEPO

藤原「へい、石上くんに、ドーンだYO♪!」ビシュッ

石上「うわ、こっち来た!!」サッ!


ポンッ!!

藤原「あひゃ、背中に何か当たっ……」

コロコロ…

藤原「ライフボール!!」

柏木「貴女の相手は私でしょう、石上くんじゃなくて」ハアッ ハアッ

柏木【残りライフ4】
藤原【残りライフ2】

藤原「次はもう当たりませんよ…柏木さん」クルッ

ダッ!!

眞妃「優、伊井野!早く音楽室行きなさい!」

伊井野「え!」
石上「ツンデレ先輩は!?」

眞妃「私は…!」



藤原「もう疲れてますね?私はまだ行けますよ!」ザッ!

柏木(ダメ、早く避けなきゃ…っ!!)


藤原「ドーンだYO♪!」ビシュッ

トンッ…

柏木「くうっ!!」
柏木【残りライフ1】

柏木(まずい、もう…!)

藤原「トドメです!」


バッ!!


藤原「え!?」ビクッ


ザザザッ!!
柏木「う……」

眞妃「はあ、はあ、危なかったわね……感謝しなさいよ」

柏木「眞妃ちゃん!!」

藤原「む、眞妃さん加勢ですか…」

眞妃「私の体力はまだある…、渚にはこれ以上手出しさせないわ!」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 18:51:44.77 ID:fU6KqDEPO
ーーーーーー
四階

タッタッタッタッタッ!!


白銀(四宮…いつまで走るつもりだ!?)
ゼエッ ゼエッ

かぐや(だいたい見て回ったわね…メガ子先輩以外の敵勢力は見当たらなかった……)

かぐや(後は屋上ね……あれ?)チラッ


『立ち入り禁止区域』


かぐや(封鎖されている?でも、ルール説明の時……屋上までと)

ガヤガヤガヤ


かぐや「!!」ハッ

かぐや(屋上への階段の上から人の声…?しかも結構な数に感じた)


かぐや「………まさか……」

ピタリッ

かぐや「…会長、お互い疲れたでしょう……一時休戦と行きませんか?誰も見ていません、少し休みましょう」

白銀「ん?お、おう…そうだな、四宮…」ピタッ


かぐや「………」


かぐや(そう……考えてみれば魔王軍のメンバーは約半数が私達側にいずれ寝返る人間…そうなった時、魔王軍の戦力はTG部の二人と大仏さんのみになる…そうなれば私達の圧勝は目に見えている)

かぐや(そんな一方的なバランスのゲームにするとは思えない………)




かぐや「…なるほど……分かりました」

白銀「え?」

かぐや「いえ」

かぐや(これを伝えるのはまた後でいいでしょう、余計な情報を与えすぎるのも良くない)ザッ

かぐや「では会長、私は仲間達のところへ行きます」ニコッ

白銀「お、もう行くのか!」ザッ



かぐや(今はまだゲームの前半戦、という事ですか……)

かぐや(そして会長や藤原さんら残りの仲間を全て引き入れた時、TG部は本格的に私達を潰しに来るつもり…なのでしょうね)
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 19:08:29.69 ID:fU6KqDEPO
早坂「ふう……」ダダダッ

圭「はっ、はっ!」ザッザッザッ

圭(ハーサカさんなのか違うのか聞き出す)ギラッ

早坂(色々質問攻めされたらめんどくさいから逃げる!)ギラッ

タッタッタッタッタッ…

早坂「っ!」ハッ


柏木「早坂さん!」ザッザッ

眞妃「うわ、向こうにも追っ手がいるじゃない!」


藤原「また会いましたね早坂さ〜ん!」ブンブン


早坂「…また囲まれちゃったしー…どうしよね?」フーッ

柏木(もう私のライフは1……ヘタなことはできない)ゼエッ ゼエッ

眞妃「圭ちゃん側の方が無理矢理突破すれば行けそうだけど…」ハアッ ハアッ

早坂「どうだろね…」


藤原「圭ちゃん…協力プレイと行きましょうか」

圭「うん、千花姉」ザッ


ーーーーーー

風野「ほーら、またタッチだ!」パシッ

小野寺「はあ………はあ………っ」フラッ

小野寺【残りライフ3】


風野「まだまだ俺は行けるぞ、どうする小野寺」


小野寺(このまま逃げ続けても勝てない………逃げきれない…)フーッ


小野寺(何とかして時間を稼ぐ方法を………)
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 19:25:27.87 ID:fU6KqDEPO
音楽室

ガラッ!

ザッザッ…

石上「四宮先輩がラインで言ってたのは…」チラッ

伊井野「あれじゃないの?」

石上「おう…ピアノの下……」スッ

石上「なんかデカイ箱あった!!」

伊井野「これ、数字合わせて開ける鍵だ…」

石上「実はこの鍵には何の意味もない…なんてことはなかったな」グッ グッ

石上(どうする…番号なんか分からないぞ、早く開けなきゃいけないのに……今までにヒントはあったか!?)

伊井野「石上…ピアノの上に紙がある」スッ

石上「えっ、本当だ…どうも見せてくれ」ピラッ


『最初書いた暗号を間違えて消してしまった。なのでまた間違えて消さないように、それそのものに暗号を書いた。しかし暗号はどこかに落とした。大事な暗号が落とし物になってしまった。暗号は分からなくなってしまった』

伊井野「な、なにこれ…?さっぱり意味が…」

石上(意味もない紙ではないだろう……何かのヒント………)

石上「あ!」

石上「おい、伊井野!」

伊井野「え!?なに?」ドキッ

石上「お前が拾った消しゴム見せてくれ!」

伊井野「え、これ…ただの落とし物じゃ」

石上「ああ、そういうことだよ。スリーブを外してみてくれ」

伊井野「うん…?」スポッ

伊井野「…あっ!」

石上「当たってた……」

石上「この消しゴムに暗号が書かれていたんだ!」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 19:28:29.17 ID:fU6KqDEPO

石上「開けるぞ…」


ガチャンッ!


伊井野「…これは…!」

石上「ついに見つけた」グッ


石上と伊井野は勇者のハリセンを手に入れた!!
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 22:08:45.61 ID:UrgVF4TrO
ーーーーーーー

風野「ほーれっ!」ブンッ

小野寺「うっ!」サッ

風野「ギリギリ避けたな、でももうキツイだろう」ザッ

小野寺「はあ…はあ……本当、キツイですよ……」

小野寺「!」ハッ

バッ!

風野「教室に逃げ込んだな!」

ガラッ


小野寺「はあ、はあっ…」サッ
小野寺(石上からハリセン手に入ったってライン来た…急いで今の居場所を教えよう)

風野「教室に隠れたって無駄だぞ小野寺っ!」ダッ!


風野「…ほらな、すぐ見つかった…そこの机の下だ」

小野寺「…!」

小野寺(こうなったら、伏せたまま教室中の机の下を移動し続ける!)

サッ!ザザッ!

風野「…!」

風野(なるほどな、大柄な俺では追いづらい……身体が細いから出来る小回りのきく動きだ)

風野「だがそれも大した時間稼ぎにはならないぞ、すぐ捕まえる!」

小野寺(その通り…早く来て石上!)

風野「ほら、次はこっちに来るんだろ?」バッ!

小野寺「!」ピタッ

ガバッ!

小野寺「はあっ!はあっ!」

ダッ!ダッ!ダッ!

風野「立ち上がってまた逃げるか、ほーら!もう一回タッチだ!」バッ


「小野寺伏せろ!!」

小野寺「…!」ピクッ

風野「この声は!?」ハッ
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 22:14:40.64 ID:UrgVF4TrO

小野寺は後ろから聞こえた言葉通り身体を伏せた…

その時、風野が小野寺の背後に見たのはハリセンを構えた石上の姿だった!

石上「行きますよ、先輩!」

パシイイインッ!!


風野「うおっ………やるじゃないか、石上!」ニヤッ

風野「だがシールはもう少し横だ、惜しかったな」

石上「風野団長…」ハアッ ハアッ

小野寺「ありがとう、石上…助かった」

伊井野「麗ちゃん!」ザッザッ

小野寺「伊井野…」

風野「ふっ、燃えるな…石上!小野寺!応援団の先輩後輩対決だ!!」


風野【残りライフ2】

石上【残りライフ3】
小野寺【残りライフ3】

伊井野【残りライフ4】


風野「そーれ!」ブンッ

石上(やっぱり僕を狙うか…ハリセンを持ってるからな、くそ!攻撃する隙がない!)サッ サッ

石上(ん?)


小野寺「…」チョイチョイ

石上「…!」


石上「ほらっ!」ブンッ

風野「ハリセンを後ろに投げた!?」クルッ

パシッ!

小野寺「ナイスパス石上!」ダッ!

風野「ははは、面白いことやるな!」

小野寺「えい!」ブンッ

風野「おっと、あぶなっ」サッ

ヒュッ!

石上「よしっ!」パシッ

風野「!!?」ハッ

風野(攻撃と同時に石上へパスした、俺の真後ろに居たのか石上!)
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 22:28:06.08 ID:UrgVF4TrO
石上「そこだあ!」ビュッ

パシイイインッ!!

小野寺「はあ…はあ…」ザッ


風野「あいったあっ!!」ガクッ

石上「わっ、すんません!」ビクッ

風野「い、いや…気にするな。よくやった後輩達…」

風野「シールに直撃した」

石上「!!」

小野寺「やった!」


石上「…マトモに正面からやりあっても勝てる自信はありませんでした…」

小野寺「外れたあと石上が受け取ってくれたのは私も想定外だったですけど」

風野「そうか…本当、二人でよくやった。お前達の勝ちだ」

風野「石上も…強い男になったな!」ビッ

石上「先輩!」ビッ

風野「小野寺も、お疲れ。二人とも頑張れよ」ニッ


伊井野「やったね麗ちゃん!」

小野寺「うん、マジやったよ!マジ卍だよ!」


石上「それもうオッサンしか使ってないとか言ってなかった?小野寺」

風野「残念ながら俺は仲間にはなれないが…これを渡そう」

石上「これは…!?」

風野「応援団ハチマキだ!!」

石上「ありがとうございます!マジ卍っす!!」

アイテム 『応援団ハチマキ』
効果 一度だけ相手の攻撃を無効化できる
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/11(火) 22:32:30.04 ID:UrgVF4TrO
とりあえず今日はここまで
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 07:47:21.19 ID:0Tt2oAzhO
階段

かぐや「はっ、はっ!」ダダダッ!

白銀「はあ…はあ…!」ゼエッ ゼエッ

かぐや(会長…悲しいですが、あなたとの海デートはここまでです…)ホロリ

かぐやの脳内では海デートしていることになっていた

白銀(四宮…俺も一回くらいタッチしたかったが仕方ないか…)

ダダダッ!

かぐや「!」


石上「あ、四宮先輩!」

かぐや「石上くん、それハリセンね!渡しなさい!」

石上「あ、はい!」


パシッ!


かぐや「会長…!」クルッ

白銀「…うおっ!?」ピタッ


かぐや「ごめんなさいっ!!」
パシイイインッ!!!

白銀「痛い!結構な力入ってなかった!?」

かぐや「あ、すみません、つい…」


石上「おお、さすが先輩…一発で」



かぐや(…会長とのお遊びに終止符を自ら打つ……なんと辛い現実でしょうか)

かぐや(さようなら…私だけを狙い追ってくる洗脳騎士会長…)ポロッ

白銀「お、おい、涙なんか流してどうした四宮……ちょっと痛かったけどそこまで気にするなって…」オロオロ
162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 07:47:55.67 ID:0Tt2oAzhO
ーーーーーー


藤原「圭ちゃん、手を広げて待ち受けて、ガードしててください!」

圭「うん!」バッ


柏木(か、可愛い……自ら飛び込みたい)

柏木(とか考えてる場合じゃない!)ハッ

眞妃「渚、たまごボーロ食べて!回復するのよ!」

柏木「…いや、まだ気になることもあるし。私はいいよ。取っておいて眞妃ちゃん」

眞妃「でも…!」

柏木「大丈夫、私は上手く避けるから気にしないで!集中して!」

眞妃「う、うん!」

早坂「石上くんからハリセン入手のラインが来たから…少し時間を稼げば」


藤原「さてー、三人まとめて覚悟してくださいねー!」ニコオーッ


藤原「ドーンだYO♪」ビュッ

眞妃「こわっ!」サッ

藤原「へい、タッチタッチタッチ!」ブンッブンッブンッ!

早坂「なにこれ、書記ちゃんタッチ乱舞!?」ザザッ

柏木「変な名前つけないでいいから!」


藤原「今です、圭ちゃん!後ろからダッシュで来て、その体勢のまま一気にタッチしちゃってください!」

圭「よし!」ダダダッ!


「待ちなさい!!」


圭「え、この声!」ピタッ

藤原「!!」

シュダダダッ!!


かぐや「受け取りなさい、早坂!!」

藤原「圭ちゃん、手を上に上げてガードして!ハリセン投げる気です!」

圭「…!!」バッ


かぐや「ふん!」ブンッ

シュルシュルシュルシュルシュル!!


藤原「違った、廊下を滑らせて!?」


早坂「キャッチしました」パシイッ!

藤原「う…!」


藤原「ドーンだ…」

眞妃「無駄な動きしたらボール投げるわよ」スッ
藤原「え、脅し!?」

早坂「書記ちゃん覚悟っ!☆」ブンッ

パシイイインッ!!!

藤原「リボン直撃いいぃっ!!!」ワーンッ
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 08:22:25.92 ID:0Tt2oAzhO
圭「の…残りは私だけ…?」

かぐや(さて、あとは圭を仲間にする方法ですが…)

藤原「ふー…シール外して…」ペリッ

藤原「あ、そうだ圭ちゃん」

圭「なに?」



藤原「こんにち殺法!」シュバッ

圭「こんにち殺法返し!」シュバッ



柏木「え、なに、可愛い」

白銀「おい突然どうしたお前ら」


藤原「はい、圭ちゃんアウトで仲間入りー♪」

圭「あちゃ〜、いつもの癖で釣られちゃった」アハハ


藤原「圭ちゃんを仲間にする方法…それは、こんにち殺法返しさせることです!☆」ニパーッ

眞妃「そんなの分かんないわよ!?」

かぐや(あの女……自分だけにしか分からないような条件を設定して、そこまでして圭を一人占めにしたいの?なんて強欲な…)

早坂「かぐや様、顔凄いことなってますよ」

藤原「やりましたね、仲間が増えましたよかぐやさん!」ビッ

かぐや(え、藤原さん…まさか私のために…!?)

早坂「もういいですその流れ」


藤原「あと、もうひとつのハリセン分かりましたか?この階にもう一個あるんですが」

石上「え、そうなんですか?」

伊井野「気付かなかったです」

藤原「はー…結構わかりやすくしたつもりなんですけどね」

藤原「廊下に展示物と一緒に白紙の紙が貼り付けてありませんでしたか?」

かぐや「ええ…気にはなりましたが、意味のあるものなのかどうかは分からなかったので」

藤原「それと2ーB教室にガムテープあったでしょう」

眞妃「え、もしかしてあれもアイテムかなんかなの?」


藤原「そうですよ!もう分かったでしょう?白紙とガムテープ使って自分でハリセン作るやつですよ!!」

石上「それヒントくらい出しといてくれません?」

かぐや「まあ…今からそれを急ぎで取りに行きます……移動しながら私の話を聞いてください」

白銀「なんだ?四宮」

かぐや「…藤原さん、この後来るんでしょう?」

かぐや「敵の大軍が」
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 09:09:13.12 ID:0Tt2oAzhO
白銀「大軍?どういうことだ?俺は自分の役以外のことはよく知らない…」

かぐや「今のハリセンを手に入れ会長と藤原さんを仲間に入れるまでが前半戦……」

かぐや「そして、この後TG部は本格的に攻撃をしてくる流れ…違いますか?」

柏木「私も気になってた。残りの相手は槇原さん、メガ子さん、大仏さんだけになる…このままだと相手側のが圧倒的に不利」

かぐや「封鎖されていた屋上の方から人の声が結構な人数で聞こえました。そして、二階にもあった封鎖された場所…」

かぐや「屋上と二階…それぞれに新しい敵が潜んでいるのではないですか?」

白銀「…!!」

藤原「…ふ…見事ですよ、かぐやさん。それなら最初の予定よりは早く逃げられそうですね」

石上「え、当たってるんすか?」

藤原「急いで白紙とガムテープを回収しましょう!もうすぐ始まりますよ!」

かぐや「白紙はこれね」ペリッ

藤原「あ、はい!それです!」


ブッ…ザザッ…!

かぐや「!」

白銀「校内放送か!?」


槇原『聞こえるかな?勇者パーティー諸君…私は魔王の槇原こずえ』

メガ子『側近のメガ子で〜す』


藤原「ついに来ましたね…」

眞妃「な…なに?」

早坂「…」

槇原『白銀、藤原、風野の洗脳は解け圭を仲間に引き入れたみたいだね…』

槇原『けど本番はここからだよ!』


槇原『今から5分後…二階の封鎖区域から30人のTG兵が押し寄せる…』

槇原『更に10分後には屋上から20人のTG兵』

かぐや「やはり敵が潜んでいましたか…」

白銀「TG兵ってなんだ、初めて聞いたぞ」

藤原「TG部に洗脳され手先とされた元秀知院戦士達です…」

石上「つまり普通に秀知院の生徒ですね」

藤原「彼等彼女等は一回の攻撃でアウトですが…さすがに数が多すぎます」

伊井野「どうすればいいんですか…?」

早坂「5分ってもうすぐだし!」

藤原「ガムテープを回収したらすぐ生徒会室へ向かい開放しましょう。もう鍵は揃っています」

かぐや「生徒会室に何かあるのですか?」

藤原「一度開放された生徒会室とそこまでの廊下はTG魔王軍の立ち入れない聖域!まずはそこに逃げ込むのです!」

白銀「なるほど、まずはそこで作戦会議だな」

石上「ハリセンも作らなきゃいけないですしね」

柏木(あと5分…もうすぐ二階から大軍が追い掛けてくる…)

柏木「…」

柏木「かぐやさん」

かぐや「はい?どうしました?」

柏木「…勇者のハリセン、私に貸してくれないかな?」
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 13:05:56.43 ID:jGAyBQwmO
槇原『さ〜て、逃げられるかなぁ?』アッハッハッハッ

メガ子『またね〜』

ブツンッ…


かぐや「…柏木さん?何故ハリセンを」ボソッ

柏木「あ、今でなくていいんですけど……もしもの時は…私を真っ先に………」

かぐや「!?」
かぐや「そんなこと…!」

柏木「逃げられたらそれでいいんです、でも本当に全員で逃げられるとは限らないん…それに私はもう……」

柏木「このこと、皆にはまだ内緒で」

かぐや「…」

かぐや「…わかった、わ…」

柏木「ごめんね」


眞妃「あれ?二人して何コソコソ内緒話してんの?」

柏木「あ、なんでもないよ!」

かぐや「ええ、気になさらないでください」


早坂「…」


かぐや(昔の私なら、こんな後ろめたいような気持ちにはならなかったでしょうね…)


白銀「恐らく残りのTG部メンバー達も俺達を邪魔しに来るだろう」

石上「はい、何もなけりゃ楽なもんですけど、何か仕掛けてくるのは間違いないから5分ってのは厳しいですよ」

伊井野「こばちゃんも来るのかな…」

小野寺「うん、たぶんね」

小野寺(…石上はつばめ先輩助けたいだろうし、伊井野はまだ石上と一緒に居させてあげたい…もしもの時は私が守ってあげよう)

小野寺(両方の気を使うとか……これは優しさっていえるのかな)
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 18:33:18.41 ID:naLv6QzYO
ガシッ

眞妃「よし、ガムテープゲット!」パシッ

藤原「もう忘れ物はありませんね!?」

白銀「早く行こう、これだけでも時間のロスだ」

かぐや「無駄な時間を省くためにも集団行動で、迅速に生徒会室まで行きますよ!」


ーーーーーーー
四階

3ーA教室(階段目の前)


槇原「さぁて、もちろん私達が控えて居るわけだけれども」

メガ子「この近い方の道でなくて、遠回りして来るかもしれないよ?マッキー先ハイ」

槇原「それは無いね。あっちは二階の封鎖区域の近くの階段……『もしもTG部があっちに居たら、邪魔されて5分経ち敵の大軍がすぐ現れあっという間に全滅』…と奴等は考えるはず。わざわざ危険な道を選ぶ自殺行為はしないよ」

槇原「だから、かぐやパーティーはここを通る。私達はここに居ればいいわけ」

メガ子「ふーん」

槇原「それに生徒会室前にも仕掛けはしてある。ゲームは、ピンチが連続で起きてこそだよ」

大仏「…ねえ、槇原さん。私はミコちゃんと遊びたくて参加したんだけど、あと人を追い掛けるの楽しそうだからだけど」

槇原「わかってるよ、好きに狙いなよ伊井野ちゃんでも誰でも。あんたの自由な感じが好きだから幹部にした…好きにしな」

大仏「イエッサー」

大仏「ところで魔王役の口調やめたんだね」

槇原「うん、飽きた」


タッタッタッタッタ…

槇原「足音…来ーた来た〜。行くよ、メガ子と大仏」ザッ!

メガ子「マッキー先ハイはまだやられちゃダメだからあまり突っ込まないでね?」

槇原「わかってるよ」

メガ子「次は私が思いっきり遊んじゃおうかな〜」

167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 19:14:58.32 ID:RC9h5wDIO
階段

藤原「必ず彼女達は待ち構えています…」

白銀「四階に着いたらすぐ、作戦通りに」

かぐや「皆さん、大丈夫ですね?」

石上「はい!」



藤原「では、私から行きますね」ソー…

ダッ!


槇原「ははは、ノコノコとやっぱり来たねえ!」
バッ!


藤原「ドーン!ドーン!ドーン!ドーン!ドーン!」ビシュッビシュッビシュッビシュッビシュッ

槇原「うあ!普通にびびった!」ザザッ!

藤原「ドーンだYO♪」



槇原「…ふふ、私達を裏切るんだね、不治ワラちゃん…そして魔王の私に刃を向ける訳だ」

大仏「ドーン、なのに刃なの?」



藤原「私は…生徒会に見も心と捧げると誓ったのよ……魔王!」キラキラ

白銀「なにその口調」
石上「普段の態度からはとてもそうは見えないっすけどね」

藤原「そして、私が身を捧げて守ったかぐやさんの為にも…!!」キラキラ

かぐや「そういえばそんな設定でしたね…」
眞妃「そのキラキラなんなのよ」



柏木「ちょっと皆待ちなさーい!」

かぐや「え?」

早坂「は〜…」

圭「あの…皆さん、今…急いでるのでは?」


かぐや「…」
白銀「…」
藤原「…」
石上「…」


かぐや「はっ、本当だわ!つい無駄話してた!」
白銀「このメンバーで揃うとついいつもの癖で!」
石上「僕としたことが!」

眞妃「私まで混じっちゃったじゃない!!」

藤原「くっ……こうなることが分かった上での無駄話作戦だったんですか!」

槇原「もちろんだよ、まだまだ甘いね!お見通しなんだよ」アハハハハ


早坂「1年にいいように動かされてどうするのこの生徒会」

柏木「普段から無駄話して遊んでるからだよ…」

伊井野(止めてくれなかったら私も混ざりかけた…)
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 20:09:48.28 ID:Y9MnV/5HO
メガ子「はいはい、マッキー先ハイ言ったでしょ?あまり前出ちゃダメって…魔王なんだから」

槇原「だって遊びたかった!」

メガ子「まずはこの側近にお任せあれ」ザッ


かぐや「あの人がメガ子さん…」

藤原「そうです、気を付けてください」

藤原「持ちライフは3ですが、同じく『ドーンだYO♪』を使う上に回復アイテムたまごボーロを二つ所持しています」

白銀「そして、横に広がる大仏、槇原…」

石上「時間もない、行くしかありませんよ。伊井野…行けるな?無理そうならすぐ言え、手掴んでてやるから」

伊井野「…うん」

小野寺「横には私も付いてるよ」


大仏「…」ジッ

小野寺「!」


眞妃「渚、隣にいてね…もうライフ無いんだから」

柏木「うん、ありがとう」

かぐや「私も近くに居ましょう」


メガ子「ほら、早く通らないと大軍来るよ!」


白銀(自分達からは来ず待ち構えている…当たり前か、向こうは時間を稼げさえすればいい)

早坂「そろそろ行きましょう」

かぐや「圭、まずはお願いします」

圭「はい!」ダダダッ

白銀圭
攻撃能力をもたないが、相手からも攻撃されない

メガ子「!」

ダダッ! ダダッ!


メガ子「うひゃっ!」グラッ

大仏「私達の周りを走り回ってる!」ザザッ

槇原「こっち陣形を崩すってつもりだね…!」
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 20:10:18.68 ID:Y9MnV/5HO

白銀「今だ!全員走れ!」

藤原「ドーンだYO♪!ドーンだYO♪!」

ダダダダダダッ!!

メガ子「先頭に攻撃を繰り返す不治ワラちゃんを配置か…でもね」

槇原「何あの光景面白すぎんでしょ」

メガ子「不治ワラちゃん、ドーンだYO♪返し!」ビシュッ

ビュンっ!!

メガ子「!」ハッ

メガ子「あぶない、当たるとこだった!」サッ

かぐや「攻撃はさせません…またハリセンを振るいますよ」(勇者のハリセン装備)

メガ子(攻撃の不治ワラちゃんに防御のかぐやさんか…)

槇原「いい。もう行かせよう」ピタリ

メガ子「え?」ピタッ


白銀「…動きを止めた!?」

かぐや「いいです、このまま行きましょう!」

ダダダダダッ!!

槇原「前からがダメなら、後ろから追いかければいいの」ニヤ

メガ子「確かに!」


ダダダダダダッ!!


小野寺「…あれ?」

石上「どうした?」チラッ

小野寺「伊井野が居ない!」

石上「え!?」バッ

かぐや「なんですって!?」

白銀「マジか…!」


小野寺「私が行ってみます!石上は先輩達と行ってて!」

石上「…!ヤバかったらすぐ呼べよ!」

小野寺「大丈夫!」

ダダダッ

小野寺(…まさか…大仏さん?)
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/12(水) 20:10:58.51 ID:Y9MnV/5HO
大仏「ね、ほら、この教室で二人で遊ぼう?」

伊井野「こばちゃん!?わ、私だって遊びたいけど…今は無理だよ!」

伊井野「急に私だけを捕まえてどういうつもりなの!?今はあっち行かなきゃいけないの、離して!」

大仏「…私と遊んで勝てたら、行かせてあげるよ」

伊井野「え…!?」



ガラッ!

小野寺「大仏さん!」


伊井野「麗ちゃん!」

大仏「小野寺さん…一緒に遊びたいの?」

小野寺「…どういうつもり?」ザッ

大仏「…ただミコちゃんと遊びたいだけだよ、これは嘘偽りの無い本心」

小野寺「…そうだね…それも本心なんだろうけど…」

小野寺「…まあいいや…」

伊井野「…?」

小野寺「片手しか使えない伊井野と戦っても勝負は見えてるでしょ、私も混ざるよ」

大仏「うん、いいよ」

伊井野「い、急いでるのに…?」

小野寺「仕方ないよ、早く終わらせて行こう」

小野寺「心配しないで、あんただけでも皆のとこには送り届けてあげるから」

伊井野「…え?」


大仏(小野寺さん…感づいたかな)


小野寺(大仏さん…伊井野をここで負けさせるつもりだ。その理由はきっと…)

小野寺(石上がつばめ先輩の為に必死になるとこを目の前で見て………伊井野が自分の気持ちに気付いてしまう事がないようにするため)

小野寺(それも大仏さんの優しさなのは分かる…けど…)
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