【禁書安価】垣根「はじめましてだな、一方通行」一方「誰だオマエ…?」

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62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 22:17:50.72 ID:Q6sPywD2O
22
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 22:18:57.73 ID:g4X3OFzM0
清ヶは部屋足りないから不可?
64 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/04(火) 22:26:02.62 ID:enAw4Fkl0
>>63 22日から可能に。

 
垣根(…フレンダからの通知? 新しいやつから連絡来たな)

垣根(なになに…)



フレンダ:最近音沙汰ないけど大丈夫な訳?

垣根:大丈夫だ

フレンダ:良かった〜 死んだかと思ったわ!

フレンダ:スタンプを送信しました。

フレンダ:というわけで明日遊びに行くわ!

垣根:は?

フレンダ:スタンプを送信しました。

フレンダ:お出かけするから何時頃行くかはもう少し後に連絡するわね!

垣根:オイ

垣根:……
65 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/04(火) 22:28:25.98 ID:enAw4Fkl0

垣根(なんだコイツ…)

垣根(まぁ、いいや……プールの準備しねぇと……一応、アマゾンで速達で適当な水着買ったが)

垣根(まぁ、特にサイズに困ることはないだろ…)

垣根(…行くか)
66 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/04(火) 22:33:49.46 ID:enAw4Fkl0

〜プール〜


御坂妹「やって来ましたね!、とミサカはいてもたってもいられなくて、はしゃぎます」

垣根「…だな。プールなんか来るのはじめてだわ」

御坂妹「あ、ミサカがはじめての相手なんですね、とミサカはほくそ笑みます」

垣根「気持ち悪い言い方はよせ……ほら、早く着替えてこいよ、女子更衣室は混むだろうからよ」

御坂妹「はーい」
67 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/04(火) 22:39:41.14 ID:enAw4Fkl0

垣根(さすがに遅いな……)

垣根(プールのシーズン中だから、人がアホみたいにいる)

垣根(半分くらい、どっかいってくれよ)

御坂妹「……お待たせしました、とミサカはぺこりと頭を下げます」

垣根「あぁ…」クルッ


御坂妹の水着はどういうものか

↓1
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 22:44:06.01 ID:Slv0cUUUo
フリルがかわいいビキニ
69 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/04(火) 22:52:59.19 ID:enAw4Fkl0

垣根(!……なんでビキニなんだ? もっと年相応の物かと思ったんだが…)

垣根(視線に困るな…)

御坂妹「どうしました?、とミサカは首を傾げてみます」

垣根「別に…」

御坂妹「では、行きましょうか」

垣根「おうよ」


プールで御坂妹とすること、イベント、台詞など

↓2まででコンマの高いほう

70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 22:58:39.42 ID:g4X3OFzM0
二人乗りの浮き輪でウォータースライダー
肌が触れるのに動揺する垣根に、御坂妹があえて密着してくる
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 23:05:59.65 ID:Q6sPywD2O
上と最後のドボンで上がはだける定番のやつ
72 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/04(火) 23:30:41.76 ID:enAw4Fkl0
今日は更新もうしません。お疲れ様でした
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/04(火) 23:33:31.79 ID:g4X3OFzM0
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/05(水) 00:15:03.12 ID:lvLMN6VgO
乙です
75 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/05(水) 22:46:41.02 ID:wXLJJdwP0

垣根(熱いな……泳ぐと冷たくて最初は心地良いが、長くいると熱くなる)

御坂妹「これやりたいです!、とミサカはあなたの背中を押して誘導します」トントン

垣根「分かったからド突くな……なになに、ウォータースライダーか…」

御坂妹「さぁ、乗ってください、とミサカはあなたを浮き輪に押し込みます」

バシャッ

垣根「うおっ……強引すぎんだろ」

御坂妹「パワー系ミサカと呼んでください、とミサカは腕っぷしの強さを自慢します」

垣根「まったく筋肉あるように見えねぇけどな」

御坂妹「そんなことないですよ。…と、失礼します、とミサカはあなたの後ろに座ります」ピト

垣根「!」

御坂妹「なにびっくりしてるんですか? あ、もしかして触れるのは苦手なんですか?、とミサカはあなたにわざとらしく触れてみます」ペタペタ

垣根「や、やめろ……」

垣根(めちゃくちゃくっつかれてるんだが……ガキかと思ってたが、発育も悪くねぇし……それがなおさら腹立つ)

御坂妹(ふふ、これは楽しいですね、とミサカは反応を伺います)
76 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/05(水) 23:03:47.58 ID:wXLJJdwP0

御坂「ふふふ、どうでs──ぶはっ!」

バシャッン

垣根「はっ、ふざけてるから浮き輪から落ちるんだよ」

プカー

垣根「!?」

御坂妹「鼻に水入りました……どうしてくれるんですか…って何そんなに目を見開かせて見てるんですか?、とミサカはあなたの視線の先を──」

御坂妹「きゃあ!」

バチバチ

垣根「ががががっ!?」ビリビリ

御坂妹「あ、つい……」

垣根「」チーン

御坂妹「……」
77 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 15:10:06.13 ID:+OTeFIyt0

垣根「…あれ?……俺は……」パチッ

御坂妹「気が付きましたか。あなたは気絶してたんですよ、とミサカはあなたの頭をさすります」サスリ

垣根(膝枕……)

垣根「わりぃな。ちと記憶が曖昧だが助かるぜ」ダッ

御坂妹「思い出されると困るので、逆にそれで大丈夫です、とミサカは顔を赤らめます」

垣根「なに赤くしてんだ……てかそろそろ閉園だよな? 帰ろうぜ」

御坂妹「そうですね。着替えてきます、とミサカは更衣室に向かいます」

垣根「おう」
78 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 15:15:05.39 ID:+OTeFIyt0

〜帰り道〜


御坂妹「今日は楽しかったですね……、とミサカは感嘆の意を顕にします」

垣根「泳いでただけだろ」

御坂妹「なら、あなたは楽しくなかったんですか?、とミサカはすかさず尋ねます」

垣根「別に…」

御坂妹「ふふ、そうですか……しかし、まさかプールに行けるとは思いませんでした、とミサカはさらに感嘆します」

垣根「お前も行ったことなかったのか?」

御坂妹「…ですね。ですので、ちょっとした夢でした」

垣根「へぇ…」
79 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 15:32:04.60 ID:+OTeFIyt0

 垣根は御坂妹の様子に違和感を感じていた。先程からノスタルジーに浸っているような、まるで今日が最期の日であるかのような、そんな面持ちを彼女が見せていたためだ。

垣根(何なんだ…)

 顔を見つめても、理由は分からない。結局、時間だけが過ぎていき、気付いた時には二人の行く先を分かつ岐路に辿り着いていた。

御坂妹「あの…」

 垣根が何かを言おうとした時、それは彼女の言葉に妨げられた。何を言おうとしたかは何処かへと消え失せた。大したことではないのは確か。

 御坂のほうをじっと見る。彼女の顔は相変わらず感情が希薄なものであったが、何故かその時だけは、違って見えた。

御坂妹「あなたに出会えた一ヶ月は……本当に楽しかったです」

垣根「は?」

 別れの挨拶みたいだな、と思った。

御坂妹「ミサカは……これからちょっと忙しくなるんですよね。だからもうあまり会えないかもしれません、とミサカはあなたに打ち明けます」

 何だ、そういうことか。もっと重いものを背負っている気がしたが。

 その直後、彼女が顔を背けたのを垣根は見逃さなかった。

垣根「お前…」

御坂妹「ありがとうございました…」

 垣根が何かを言う前に、御坂妹は何処かへと走り出した。あまりにもそれは機敏で、あいつはあんなに早く走れるのか、と驚いたほどだ。

 彼女が三十メートルほど離れてから、ようやく彼は決意を決めた。

垣根(何だか悪い予感がする……この違和感。俺の感じる直感が正しいなら……あいつは!)

 彼は気付いていなかった。記憶はなくなっても、“垣根帝督”として培ってきた感の良さは消えていなかった、ということ。

 そして昔の彼が人一倍、死の臭いに敏感であった、ということを。

 学園都市の夕焼けの元、サイレンが木霊した。

80 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 15:46:29.45 ID:+OTeFIyt0

一方通行「……」

 少年は操車場の前で佇んでいた。もっとも彼は普通の少年でもなければ、普通の人間でもなかった。

 真紅の血色を連想させる赤の瞳が空を見上げる。

 約束の時間は過ぎた。今まで時間は律儀に、気持ち悪いほど守られてきただけに、今日のことは彼にとって意外であった。

 ただ、それからすぐに待ち人はやって来た。

一方通行「……来たかァ」

 見据えた先には女子中学生ほどの年齢の少女。

 何処か疲れているように見えたが、特に一方通行にとっては興味はなかった。むしろ、それ以上深入りしてしまえば、ろくなことにはならない、と彼には分かっていた。

御坂妹「申し訳ありません、とミサカは謝罪します」

一方通行「構わねェよ……なんたってオマエにとっては最後の晩餐だ。楽しんでおきたい気持ちは痛いほど分かるからよォ…」

 適当に言葉を紡ぐ。言葉とは裏腹に、コイツらには楽しいだなんて感情はあるのか、と考えた。目は虚ろ、表情は変わらない。実験の初期は殴れば悲鳴をあげると思ったが、何も反応しやしない。あるのは反射的な反応だけだ。

一方通行(くだらねェ……)

御坂妹「では、ただいま18時48分より、10032回目の実験を始めます…」

一方通行「あァ…」

 少年はまた空を見上げた。すると、月が幾らか顔を出していた。
81 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 16:15:08.04 ID:+OTeFIyt0

一方通行「……あっけねェ」

 地べたに伏す被験体を見下しながら、学園都市最強の少年は、足で手を踏みつけた。

御坂妹「ッ…!」

 ぼろぼろの彼女は最早能力をまともに行使することもできず、一方通行に身を委ねる他なかった。

一方通行「しかし、哀れだよなァ……こうやってオレみたいなやつに足蹴にされてよォ」

 白髪の少年は、踏む力を強くしたり、弱くしたりして彼女の反応を伺っていた。

御坂妹「……」

 もはやそれをする気力すらないのか、やがて彼女は反応をしなくなった。

一方通行「オイオイ、黙ってちゃ分からねェよ。……なァ、オマエだって痛いのは嫌なんだろォ? 別に恥ずかしがることはねェじゃねェかァ……違うか?」

御坂妹「……」

 反応はない。致命傷は一切与えていない、それ故、死んでいないことは分かっている。つまり、クローンの答えは沈黙だった。こいつらにとっては、自分達の痛みなんざ、実験に比べたら大したことじゃないってことか、と一方通行は踏んでいた手から足をどかした。

 歯ぎしりが止まらなかった。不快感しかそこにはない。自分の意思のない人形なんざ、気に食わない。コイツらは本当に何のために生きてるのか理解できない。一方通行は錯綜する考えを消すかのように代わりに右足に力を込めた。

一方通行「なら、ここでお別れだ……」

 足元に力のベクトルを集中させる。人体程度なら容易に潰しかねないそれを地面に這いつくばる彼女に向かって振り下ろそうとした瞬間、後ろから何者かに殴られた。

一方通行「あン…?」

 一方通行は振り返った。

 そこには一人の青年が立っていた。

 反射は有効に機能したが、攻撃者の人体にはダメージはないようで、相手は威風堂々としている。

御坂妹「な、なんで……!」




垣根「シケた遊びではしゃいでんじゃねぇよ、三下」
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/06(木) 17:17:16.72 ID:xuoH6ppvO
垣根vs一方通行...

いいね。いいね。最ッ高だねェ!
83 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 17:36:57.29 ID:+OTeFIyt0

垣根(やっぱり嫌な予感がしたと思った通り……来て正解だったな…)

垣根(だがアイツ…)

 垣根は先程殴った自身の手を見る。異常はない。だが殴った瞬間、どういうわけか弾かれた。今、出せる限りの未元物質を集中させての一撃だっただけに、目の前の白髪の男が只者ではない、と言うことが分かった。

一方通行「オマエ誰だ…? コイツの様子からするに、迷い込んじまった一般人じゃねェよなァ?」

垣根「さぁな…」

一方通行「……オイ、この場合実験はどうなる?」

 一方通行が御坂妹を見下しながら問いかけた。その様子は至極だるそうなもので、まるで蝿を払いのけるのに狼狽している人間のようだった。

御坂妹「実験は……一時停止となります」

一方通行「そうかァ……ってことは、このクソホストを始末してからになるってわけだな」

 彼は垣根のほうへ近付いた。先程自身を殴ってきた標的の腕はなんともなっていない。

 本来ならば反射の自動モードで、骨が使い物にならなくならない曲がるはずが、目の前の男は全く意に介していない。

御坂妹「ま、待ってください!」

一方通行「……このクローンとどういう関係か知らねェが、ヒーロー気取りなら今すぐ回れ右しろ……そしたら逃してやるからよォ」

垣根「なら回れ右して360度回ってお前にフリッカージャブしてやるよ」

一方通行「へぇ…言うじゃねェか」

 白髪の少年の歩みがそこで止まった。標的の目を見据えた。

一方通行「残念だがよォ……ここでテメェみたいなモブキャラは退場だァなんだっての!!」

 すべてを破壊する両腕が垣根の身体へと伸びた。
84 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 18:06:15.88 ID:+OTeFIyt0
undefined
85 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 18:07:59.63 ID:+OTeFIyt0
だが、その両腕は垣根の肉体に触れることはなく、代わりに見えない壁に阻まれた。

一方通行「あ…?」

 垣根は一瞬、たじろいだ一方通行相手に未元物質を纏わせた左足で上半身を思い切り蹴飛ばした。

 だが先程と結果は同じで、また弾き返された。それも自分が蹴った力よりも倍の力でだ。

垣根「チッ……」

 体勢を何とか立て直し、様子を見るために一歩下がった。
86 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 18:08:28.86 ID:+OTeFIyt0
一方通行「なるほどなァ……何でテメェが五体満足かと思ったら、手に空気か何か纏わせてやがるな?」

 図星だった。

 垣根帝督は一方通行の能力を初春から聞いていた。だからこそ直接触れるような真似はしない。未元物質を身体に纏わせている。微弱とはいえど強能力者程度の力はある。

 一方通行の能力を一部回避できたのは能力上の相性という偶然の産物であったが、それは彼に有利に働いていた。

垣根(どうする……)

 だが目の前の悪魔にバレた以上、何かしら対処はしてくるはずだ。そうでなくても、垣根の攻撃は全く一方通行に有効ではない。

一方通行(何の物質かはいまいち分からねぇが……この程度じゃ強能力者レベル。気にするべき相手でもねェ)

一方通行(そして、気体で固めているなら話は簡単だ。その固定された空気を360度の方向に適当に分散させちまえば良い)

一方通行「残念だが勝負ありだ……二度、オレの反射から逃げ切ったことは称賛するが、それでもオレからしたら虫けらにすぎねェ力だ……そこのクローンと同じでな」

垣根「……さっきからクローン、クローンって何言ってやがる」

一方通行「あ? 知らねぇでコイツに付き合ってたのかァ? コイツはオリジナル御坂美琴のクローン。オレが『絶対能力者』になるための『妹達』とかいう二万人の人形の内の一人だァ……」

 垣根は目を見開かせた。

 御坂妹がクローンだからというわけではない。むろん、それだって一般人に過ぎない彼にとっては驚きのようなものだが、それ以上に彼の心を揺らがせたのはこの『超能力者』の態度だ。

 二万人……この男には血も涙もないのか? 絶対能力者がどうとかごちゃごちゃしたことは分からないが、一人の人間をクローンだとか人形だとかといって見下している口ぶりが受け入れられなかった。
87 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 18:20:58.42 ID:+OTeFIyt0
↑ここの文ミス

垣根は先程殴った自身の手を見る。異常はない。だが殴った瞬間、どういうわけか弾かれた。今、出せる限りの未元物質を集中させての一撃だっただけに、目の前の白髪の男が只者ではない、と言うことが分かった。
88 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 18:34:09.71 ID:+OTeFIyt0

垣根「テメェ…!」

 垣根は耐えきれず、一歩前に踏み出した。だが突如、烈風のようなものに襲われ十メートルほど吹き飛ばされコンテナに叩きつけられる。

垣根「がぁっ……!!」

 混乱する頭を抑えながら、立ち上がる。未元物質で全身を守っていても衝撃は消せはしない。さらに、一部分に集中させている時よりも層が薄く、風による切り傷も完全には無効化出来てない。

垣根(こいつ……大気中のベクトルを操り、裂風を生成したってことか? ベクトル操作とは聞いていたが、こりゃ……化け物だな)

一方通行「どうだァ?……オマエみたいなのには、こういうアプローチもあると思ったんだがよォ……あァ、安心しろよ。次こそは、この手で直接仕留めてやるからなァ……こいつはただの余興だ」

垣根「…余興の割には力込めるじゃねぇか」

一方通行「オイオイ、弱音なこと言うってことは、もうへばっちまったってことかァ?」

垣根「まさか…」

 怪物は一歩一歩近付いて来る。垣根には一方通行に対処する方法がない。不意をついて倒せなかったが故に、もはやどうすることもできなかった。

 せめて第二位としての超能力が使えれば、まだまともに戦えただろう。

垣根(クソッ!……何で能力が使えねぇんだよ! ここで使えなかったら意味ねぇだろうが……!)

 そうして死へのカウントダウンともいうべき足音が止まった。

 垣根の視界と一方通行の視界が共に遮られる。

 それは意図せざる停止で──そこには御坂妹改め御坂10032号が立っていたのだ。
89 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 18:52:28.43 ID:+OTeFIyt0

御坂妹「も…もう……やめて…く…ださい」

 その声は一方通行にも、垣根帝督にも向けられているようだった。

 ぼろぼろになりながら、何とか立ち上がっている様子が誰の目にも一瞬で見て取れる。

一方通行「どけ……実験前じゃ、オマエは殺せねェ」

御坂妹「こ…この人には……逃げてもらうように…言うので……お願いします」

 御坂妹のその願いに、一方通行は従ったのか背を向けて、垣根から離れようとした。

 彼とて、そこらの一般人を殺すると面倒臭いことになる。だから、下がった。同情なんてしちゃいない。それだけの理由。とるに足らない。楽しめそうなら相手をしてやっても良かったが、底は見えた。逃してやっても、どっちでも正直どうでも良かった。

 だが垣根帝督は下がらなかった。

御坂妹「何をしようとしてるんですか…!」

垣根「うるせぇ!! 何でお前がこの殺人者に頭を下げて乞うてんだよ!! 本当にどうしようもねぇのはこの男だってのによぉ!!!」

一方通行「ったくよォ…」

 垣根帝督は一方通行の後ろから、再び拳を振りかぶる。

 一方通行は一歩も動かず、後ろも振り返らなかった。

 すでに勝負は決していた。なにせ一方通行には垣根の装甲を無効化する方法が頭にあった、故に彼の攻撃は全く意味のない自殺行為だった。

 彼はそこで立っているだけで、哀れなヒーローは死ぬ。

 ──その筈だった。

「ッ……!!??」

 第一位が生まれてはじめて拳で吹き飛ばされる。
90 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 18:53:43.51 ID:+OTeFIyt0

地の文推敲してないから、みす多いけど許してちょ
91 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 21:23:10.66 ID:+OTeFIyt0

 垣根の方を倒れながら見る。やはり五体満足だ。身体を纏う物体を吹き飛ばしたはずだった。

一方通行(は…? 何でアイツが…まともに立ってんだァ。……なんでオレが倒れてるんだよォ?)

一方通行「クソッたれがッ!」

 第一位は、混乱していた。なにせヤツの装甲について把握していた故に、もう攻撃は効かないはずだった。それどころか自分に拳をあてるだ、なんてことが……。一方通行は考えが錯綜する頭を抑えながら、垣根に向かって烈風を飛ばした。

垣根「くっ……!」

 ベクトル変換は正常に働いていた。当然、垣根帝督にも特に変わった様子なく、ダメージが加わる。

 それならば先程のは反射が上手く働かなかった、ということか?

 確信を得るならば、先程の攻撃を逆算すれば良いのだが、脳の混乱が入力された数値の把握を放棄していた。

 垣根の身体は、またコンテナに叩きつけられた。先程ほどよりは、ノックバックによるダメージはないだろうが、今度は風とコンテナの挟み撃ちに襲われた。
92 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 21:55:49.96 ID:+OTeFIyt0

垣根(……チッ、さすがにヒョロそうでも一発じゃ吹き飛ばねぇか)

 コンテナに手をつき、身体を起こす。

垣根(しかし……何でだ?)

 垣根帝督にとって、さっきの攻撃は意図したものじゃなかった。主観的一面から離れて冷静に考えるならば、一方通行に勝つすべは自分にはなかったことくらい分かる。第一位と戦うことをあらかじめ知っていたならば、やりようはあったが、此度の戦いは突発的ものであった。

 だからこそ、対策なんて何もない。せいぜい一方通行の攻撃を防ぐのが、やっとなはずだ。

垣根(だが……)

 どちらにせよ、やれるだけのことをやるだけだ。御坂妹を守るために戦うだけだ。垣根は再び拳に力を込めた。

一方通行「どういうからくりかは知らねぇがテメェは終わりだァ!!!!」

 怒号とともに、ベクトルを操作し、加速した一位が目の前に迫った。

垣根(まずい…!)

 即座に左腕でガードをするが、第一位の前にはそれは無意味だった。

 一方通行の手が腕に触れ、バキバキと嫌な骨が軋む音が聞こえた。

垣根「がぁぁっ……!!!」

 今まで経験したことない痛みが身体全身を駆け巡った。もはや左腕がどうなっているのかも分からない。

 何とか一方通行を払いのけ、後ろに下がる。彼も垣根を痛ぶる目論見があるからか抵抗しなかった。

御坂妹「あ……あ…」

一方通行「何だァ……やっぱりさっきのは反射のミスだったかァ……少しビビったってのによォ」

 垣根の腕に触れた時、少し違和感があったがそんなこと不安がなくなったことに比べればどうでも良かった。

 先程の混乱は消え、代わりに高揚感に包まれた。自分を殴った敵を殺す経験など、今まで彼にはなかったためだ。 
93 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/06(木) 23:03:49.23 ID:+OTeFIyt0

御坂妹「もうやめてください!……彼は腕がもう使えません。……戦え……ないですよ」

一方通行「バカが。右腕があればまだ戦えンだろ。足だって凶器だぞ? もっとも片腕と片足とりゃ何もできねェかもしれねェがなァ……ハッハ」

御坂妹「そんな……私が巻き込んだばっかりに……」

 御坂妹には最早どうすることも出来なかった。身体もろくに動かせない。大切な友人を守ることができない自分の無力さと巻き込んでしまったことを恨むばかりだった。

垣根「ちげぇよ」

御坂妹「え…?」

垣根「何でお前が間違ってるってなるんだよ。間違ってるのはどう見たってコイツじゃねぇか!──ぐっ!」

 そこまで言って、破壊された左腕の影響から垣根は地面に倒れた。膝をつくことすらできない、それほど出血とダメージは大きいものであったのだ。

一方通行「御大層に語っても、力がないってのは酷だなァ……力は正義だ。オマエは今日消えちまうし、クローンも消えちまう。テメェの信条が生きてるのは、今日という日だけだ…」

 一方通行は苦痛に顔を歪める垣根を見て満足したのか、殺すつもりで垣根に手を伸ばした。

 垣根(クソッ……万事休す、か……)

 結局、御坂妹を救うことは出来なかった。俺みたいな中途半端なやつには何も出来ないってことか? コイツを倒す力が俺にはあまりにもない。そう垣根は叫びたくなるほどの気持ちで一方通行を睨んだ。

 だが、お互いの動きは止まることになる。

「おい……垣根から離れろ!!」

 また一人の少年の声が操車場に響く。
94 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/07(金) 12:14:12.73 ID:rJF2PP6y0
垣根「お前は……」

 そこには黒髪のツンツン頭の少年がいた。自分の名前が呼ばれたということは知り合いか? 垣根はよく彼を観察したが、どう見ても一般人にしか見えなかった。ここにいる男が一方通行だと分かっているのか?

一方通行「あァ? 今度は誰だよ」

上条「垣根から離れろって言ってんだろうが!!」

 上条が勢いよく走る。

上条(コイツを……倒さなきゃならない!)

 彼がここにいる理由は御坂美琴から、『妹達』計画について聞いたからだ。友人として、ほうっておくことは上条には出来なかった。いや友人でなくてもきっと首を突っ込んでいただろう。とかく、そういうわけあって彼はこの場に駆けつけた。垣根が居たのは予想外だったが、ならなおさらやることは変わらない。

 七月二十八日──あの日の記憶は混濁していて上条は覚えていない。だが1つの事実だけははっきりと覚えている。それはインデックスのことで、彼女を縛る『首輪』を解除したのは、他でもない垣根帝督だったのだ。

一方通行「はっ、コイツの代わりにせいぜい楽し──あがッ!!??」

 上条の拳が顔面に勢いよく決まり、一方通行が宙を舞う。
95 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/07(金) 13:21:29.66 ID:rJF2PP6y0

上条「よし…!」

 御坂から多少の話は聞いていた。

 一方通行の身体があらゆる攻撃を反射する能力に覆われていること、だからこそ異能の力を打ち消す、自身の右手が有効なのではないか、と考えていたが、予想は的中した。

垣根「……一方通行を吹き飛ばしただと!」

 垣根は驚いていた。先程、自分も一方通行への攻撃に成功したが、先程のは偶々だったのだ。理由は分からないし、一方通行側のミスだったのではないか、と考えていた。

 そのため二撃目はないだろう、と首をひねらせていた。なにせ一度殴られたならば演算ミスがないようにより神経質になるはずだったからだ。少年の攻撃が決まったのは、信じられないことだった。

一方通行(が……なンでオレが地面に二度も倒れてンだァ……? 本当に反射が狂っちまったのかよォ?)

 夜が更け静けさに包まれる中、それとは対象的に第一位の心の中には熾烈の業火が広がり、痛みと混乱による怒りが湧き上がる。

 地面の砂利の不快感、空を見上げる感覚、頬の痛み。全てが未体験のもので彼の感情の高ぶりに拍車をかけた。

 赤い目が月明かりに反射し、黒髪の少年を一瞥する。
96 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/07(金) 13:34:16.69 ID:rJF2PP6y0
上条「垣根!!……そいつを連れて逃げろ!」

垣根「逃げろって…お前!」

上条「いいから早く!」

 垣根が取る選択肢は1つしかなかった。御坂妹を助けるならば、あの少年を置いて逃げる他なかった。

垣根「クソッ…!」

 何とか身体を奮い立たせて、御坂妹の手を掴んだ。

 ゆっくりと操車場から遠ざかる様に足を進める。

 だが、それを一方通行は逃さなかった。

一方通行「散々迷惑かけといて逃げられると思ってンのかァよォォォ!!」

 今までの何倍も強力な風がうねりを上げながら、鋭利な形となって垣根に向かった。

 だが直後その風の刃物は消え失せた。原理は不明、ただし少年が触れたことが理由であることは確かだった。

垣根(消した!……こいつなら一方通行を……)

上条「お前の相手は俺だ!!…最強!!」

一方通行「!……何だよ、その右手はよォォ!!!」

 白と黒の少年、二人の腕が交差する。
97 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/07(金) 19:27:12.10 ID:rJF2PP6y0
垣根(ここまで来れば大丈夫か…)

 二人の戦う場所からは大分離れた。あいつがどれだけやる人間なのかは分からないが、何かあの男ならやってくれるのではないかという予感があった。

 もちろん垣根も御坂妹の安全が確認でき次第、何がしかの策を練って参戦つもりではある。

 だが現状、具体的に一方通行を倒す手段は思いつかない。

垣根(どうするか……)

 左腕を見る。

 血が所々出ているし、裾の下はどうなっているか分からない。身体を少し動かすたびに、骨と肉の位置がずれ、激痛が走る。

 この腕をどうかしないことには、加勢など不可能だった。仮にこの状態で行ったならば、足を引っ張るだけだ。

御坂「垣根さん…!」

 声のした方を見ると、顔なじみの姿があった。
98 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/07(金) 19:43:24.07 ID:rJF2PP6y0
垣根「御坂……なんでここに!」

御坂妹「お姉様…」

御坂「それはこっちの台詞!…説明は後にしましょう!…それよりその怪我、救急車呼ばないと!」

垣根「いや、まだやる事がある……それより、コイツを…頼みたい」

 垣根は御坂に押し付けるように御坂妹を委ねた。

御坂「やる事って……まさか一方通行と…」

垣根「そうだ……バカが一人で戦ってやがるからな」

御坂「バカって…! あいつ……!」
 
垣根「なんだ…知り合いかよ…」

 それから御坂はツンツン頭の少年が異能の力を打ち消す能力『幻想殺し』を持っていることを語った。

 そうしてすぐに、垣根は肩を押さえながら、向きを変え、激戦地へと足を向けた。

 戦いの音はまだ聞こえる。

 あいつはまだ死んじゃいない。

御坂「待ってよ!…馬鹿なことしないで!……私が戦いに行くから! 私は学園都市第三位なのよ!…あなたなんかより戦えるわ!」

垣根「残念だったな……あいにく、俺は二位だ」

 とは言っても、まったく今は能力が使えない。順位なんて名乗れるレベルではないが、と内心悪態をつきながら答えた。

御坂「嘘……」

垣根「嘘じゃねぇ……」

 そう言いながら、彼は裾を思い切り破り、腕全体に巻きつけ止血した。

 能力者でそれが取れないように固定する。未元物質に電灯の光が反射する。

垣根(眩しいな…)

 暗くなってきたから余計に眩しく感じる。御坂に電気をショートしてもらいたいくらいだ。

垣根(待て……電気……)

 そうだった。後ろでこちらを見る少女は電気使い。それもこの学園都市で最高の。

 だとしたら、できるかも知れない。

垣根「なぁ、御坂……少し頼みがあるんだが」

 最強の能力者『一方通行』を倒すための総力戦が始まった。
99 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/07(金) 19:59:25.86 ID:rJF2PP6y0
閑話休題。

地の文の書き方なんですけど

一般的にマス空けない作者さんが多いと思いますが、>>1は一々マス空けて書いてます。

前者が

垣根は一方通行に腹パンした。

後者が

 垣根は一方通行に腹パンした。


なので、どちらが良いとかあったら教えて欲しいです。もちろん特に問題なければ、それはそれで良いんですけどね。
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 20:01:31.52 ID:M7AwuvG60
好きな方でおk
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 20:03:10.06 ID:AtvEwvrDo
詠みづらさ感じないから好きな方でいいと思う
102 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/07(金) 20:04:36.34 ID:rJF2PP6y0
>>98

能力者でそれが?

能力でそれが○
103 :地の文書き始めると長くなりますね〜 ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/07(金) 20:28:52.67 ID:rJF2PP6y0

 上条と一方通行は熾烈な戦いを繰り広げていた。

 何度も第一位は拳を顔面に喰らい吹き飛ばされ、彼の力について、ある程度知ることができた。

 能力を無効化しているということ、効力は右手だけということ。

 微弱な脳震盪の中、一方通行は間違いなく活路を開いていた。

 認めたくない話だが、近距離だと自分に分がないことは明白だった。

 プライドの高い彼がそれを認めたのは上条の三発目を喰らった後だった。

一方通行(右手で反射を突破されちまうなら、距離を取ればいい…)

 学園都市最強の攻撃手段は何も近接だけではない。むしろ、遠距離のほうがレパートリーが多い。

 彼が近接に拘っていたのは、そちらの方が楽しい、というだけの特に拘りのない理由からだ。

 一方通行がこういった対応を取り始めたため、苦境に陥ったのは上条の方だった。

 なにせ彼は『右手』を別にすれば特にこれといった力はない。持ち前の不幸から、少しだけ打たれ強い自信はあるが、だからといって一方通行のように遠距離から何か攻撃できる力など持っていない。もし、できることがあるとすれば小石を投げることくらいだ。

上条(こっちの土俵では戦ってくれないってわけか……!)

 上条が一方通行を殴れる距離に迫る。

 それよりも早く、一方通行は動く。

 彼は勢いよく、足を地面に叩きつけ、飛び出したコンクリートをベクトルを操り、上条に吹き飛ばした。
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/08(土) 00:37:12.15 ID:04UPNwo/O
いつのまにかアクセラ戦が始まってたか
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 10:08:05.88 ID:2WAcASa40
誤字が多いけど面白い
106 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 10:51:03.56 ID:LyfsNiQg0

上条「うっ……」

 高速で飛んでくるコンクリートを一般人の上条は避けることができなかった。

 だが運良く直撃はしていなかった。コンクリートの風圧と威力でかなりの衝撃を受けたが、まだ何とか立てる。

 だが次喰らったら、どうなるだろうか?

 答えは簡単だった。上条の身体はそれらに対応できるほど人間離れはしていない。

上条(あと一発で決めるしかない……)

 二十メートルほど離れた場所から、こちらを伺う一方通行に視線を向ける。

 今の攻撃で一方通行はこの『右手』についての弱点を理解したはずだ──すなわち、異能以外に対しては何も役には立たない、と。

 もしくは分かっていたから、コンクリートを使ったのかもしれない。

 何れにせよ、状況は絶望的だった。

上条(だが、やるしかない……!)

 上条当麻はまた最強の超能力者に向かって走り出す。
107 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 15:42:54.91 ID:LyfsNiQg0
戦いは最終局面だった。

 一方通行は優位を確保できたとはいえ、かなりの手傷を追っていた。

 垣根帝督から一発。

 上条当麻から三発。

 殴り合いなどしたことない彼にとっては四発も耐えているのは、むしろ賛美を贈られるほどだ。

一方(次で終わらせる…)

 彼はそう決意すると、工事に使われているであろう鉄の塊をバラバラに分解した。

 これをベクトル操作で上条に集中砲火する算段だった。
108 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 15:43:32.08 ID:LyfsNiQg0
上条の後ろにはコンテナ。彼が逃げることが出来るのは前180度のみ。ならばまずは初撃で横を塞ぐ、そして二撃目で本命の鉄を蹴り飛ばす。そして最後にダメ押しの近距離攻撃。この三段構成に欠点はなかった。

 二撃目で勝負は決すると思ったし、仮に耐えたとしてもダメージの喰らった身体では何もできない。さらに鉄飛ばしの衝撃で起きる砂埃も計算にいれていた。それがある限り、一方通行が接近しても上条には見えやしない。例外はベクトル操作で視界を確保できる一方通行のみだった。

一方通行「ハハハハ!!…オラオラァ!! 避けねェと死んじまうぞ!!」

 近づこうとする上条の動きを鉄くずが止める。

上条「くっ……!」

 だがこれは上条を葬るための攻撃ではない。本命は二撃目だ。

 間髪いれずに鉄を蹴り出す。ベクトル操作により、音速にまで迫った鉄が上条目掛けて飛翔する。

上条(不味い…! 横に避けれない!)

 上条の横を一撃目が通り過ぎるのとほぼ同時に二撃目が繰り出されたため、彼にはどうすることもできなかった。

──上条当麻には自然界のものを消すことができない。

 そして、つかさず一方通行は上条に接近した。

一方通行(どンな死に様を晒してるか楽しみじゃねェかァ!! 三下ァァ!!)

 完璧ともいえる三段攻撃だった。

 間違いなく死んでいる。

 仮に運命に寵愛されていても、満身創痍だ。

 したがって、近づいても怖くはない。

 そう考えていたからこそ、なおさら





──最強は最弱が無傷だったことに衝撃を隠せなかった。
109 :やっと一方戦終わり。長く書きすぎ(反省) ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 16:04:57.49 ID:LyfsNiQg0

垣根「物理なら…俺が防げる……」

 一方通行が砂埃に飛び込んだ時、そこには垣根帝督と無傷の上条当麻が居た。

一方通行「テメェは……! さっきオレが潰したはずじゃ…!」

 手を見ると、彼の怪我は相変わらずだった。服で止血しているようだったが、だからといって一方通行の攻撃を防ぐほどの体力が回復するわけではない。

垣根「……行け最弱」

 それは他でもなく、上条当麻に向けられた言葉だった。

 上条は垣根が作り出した好機を逃さなかった。何が起きたかは分からない。だが、このチャンスを──学園都市最強を倒す、御坂美琴を助ける、くだらない実験を終わらせる──逃しはしなかった。

 一方通行は必死にそこから離れようとするが、己のベクトルを再設定するのは難しかったようだ。尤も彼が平静さを保っていれば話は別だったかもしれないが。

一方通行(オレが……! 学園都市最強のオレが……! 負けるのか………!! こンなンじゃ、無敵になんて……)

上条「うぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」

 上条当麻の全力の右ストレートが第一位に直撃する。

一方通行(あァ……)

 宙に舞いながら空が視界に入る。

 漆黒の夜の中に光り輝く数多の星々が第一位を照らす。

一方通行(……くだらねェ)

 地面に叩きつけられた瞬間、遠目に短髪の少女の姿が見えた。

一方通行(『第三位』……電気使い……あァ、そうか……あいつは電気麻痺を使って、オレの前に立っていたのかァ)

 ストレートの衝撃は叩きつけられた瞬間に消えることはなく、彼は転がるようにさらに吹き飛んだ。

 そこで最強の能力者の意識が潰える。

──二十八日とは逆に決着をつけたのは上条当麻だった。
110 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 16:21:14.76 ID:LyfsNiQg0

御坂「う……嘘でしょ……」 

 御坂妹を救急車で運んでもらったあと、駆け付けた御坂はその状況に驚いていた。

 一方通行の恐ろしいほどの攻撃。

 それを防ぐ垣根帝督。

 そして──一方通行を倒した上条当麻。

垣根「…御坂か」

御坂「垣根さん…! 本当に大丈夫なの!」

垣根「ダメだろ、そりゃ。身体を麻痺らせてるだけだ。……怪我自体は重症だ。出血的に死にかけ一歩手前だぜ。……それよりアイツは大丈夫か?」

 垣根の言うアイツとは御坂10032号のことだろう。

御坂「え…あ、うん……救急車に来てもらったわ。あそこは腕利きの医師がいるから大丈夫だと思うけど……本当に大丈夫なの?」

垣根「うるせぇ……あそこで干からびてるやつを先に助けてやれよ」

御坂「え……あ!」

 御坂は上条が倒れているのに気がついた。外面的には大丈夫そうだったから、注意を反らしていたが、そんなことはなかったようだ。

垣根「そいつを運んでやれ……」

御坂「垣根さんは……」

垣根「……俺はやる事がある」

 垣根はそう呟き、倒れる一方通行に近づいた。
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 16:22:35.09 ID:+Dp0RyNyO
まさか写真撮影か
112 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 16:39:24.42 ID:LyfsNiQg0

 一方通行を見る。

 病的なまでに白い肌、それに反する黒い服装。

──こんな形で会うとは思っていなかった。

『殺さないといけない。俺が今までやってきたものは全て一方通行を殺すため。そのためなら俺にはなんだってできる。』

『もう一度言う、俺は、垣根帝督は一方通行を殺すために、この日を生きてきた。』

 頭に過去の自分が書いたノートのことが頭に浮かぶ。

垣根(今なら……きっと殺せる……)

 演算は働いていない。

 おそらく現状で唯一『運命の相手』を殺す瞬間に俺は居る。

 垣根はそう考えながら、右手に未元物質を集中させた。

垣根(昔の俺がこの状況に直面したら……どんな顔をするんだろうな……)

 垣根は一方通行を殺す決意をしていた。

 それは運命からくるものではない。単純な話、自分の宿命抜きにしても、一方通行はどうしようもない業人だったからだ。

 二万人を殺そうとした人間。そして、今生かしておけば、垣根や自分の周囲にいる人間に復讐されるかもしれない。

 殺しなどした記憶はないが、身体は自然に覚えていた。

 その時、今まで感じ取ったことのない強烈な不快感と嫌悪感の螺旋に襲われた。

 途方もない吐き気と激しいまでの震えに襲われた気さえした。

 それを抑えるかのように、垣根はさらに右手に未元物質を集中させ、一方通行を殺そうと手を──





「やめ…ろ……!」

 それは先程まで地面に伏していた少年の声だった。
 
 
113 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 17:17:27.10 ID:LyfsNiQg0

上条「……そいつを……殺す…な…」

 それだけ言って、上条はまた意識を失った。御坂は彼が倒れないように支えた。

 御坂は何も言わなかった。上条に賛同することも、垣根に加勢することも。

 本当は一番、一方通行を許すことができないのは彼女かもしれない。

 未元物質を集中させた右手から力が抜けた。それと同時に先程の吐き気と震えに襲われた。

 途端に激情により吹き飛ばそうとした現実が彼の身に降りかかった。

 ドス黒いまでの“何か”が垣根帝督の内を侵食する。今までの出来事が、五臓六腑をかけめぐる。

 何回も、何巡も、回り回って──垣根帝督はようやく現実を受け入れた。

 一方通行をこの場で殺す決意は遥か遠方へと霧散した。

 上条当麻の──善人の言葉に感化されたわけではない、むしろ垣根は真逆の道に行こうとしていた。

垣根「殺しはしねぇ……さっさと行け、御坂!!」

 今までにないほど鬼気迫った表情に押され、御坂はその場を後にする他なかった。

──誰もいなくなった操車場には、第一位と第二位だけが残る。
114 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 17:29:17.54 ID:LyfsNiQg0

垣根「なぁ、一方通行……俺は気付いちまった」

 当然、返事はない。

垣根「俺はさっきお前を殺そうとした時……あっさり実行に移せる気がした……殺しなんざした事ないのにだ…」

 一方通行の意識はない。

垣根「テメェは普段料理はするか?……俺は記憶をなくしてから一度も料理なんざしたことはなかったが、身体は覚えていた。そして、それは料理だけじゃねぇ。洗濯だとか、料理の使い方だとか、走り方だとか──あと、殺し方とかな」

 操車場には垣根の声以外聞こえない。

垣根「一度や二度殺したところでルーチンにはならねぇ……パッと浮かぶわけはねぇ。俺は自分が驚くほど、殺しになれている」

 操車場には垣根しかいない。

垣根「考えてみりゃ可笑しな話だった。俺は第二位で、暗部の人間だ。普通に考えればどうしようもない人間だと分かるはずだった。自分の過去が悪人だと思うことはあった。……だが不思議と殺しには結びつかなかった。………簡単な話、俺は目を背けていた。そうなんだよ、一方通行……お前みたいな快楽殺人鬼、俺は…二万人を殺そうとしたお前と一緒で──」

 一人の人間の世界を闇が覆った。

垣根「──この手は血で汚れている」
115 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 17:41:56.31 ID:LyfsNiQg0
区切り悪いけど、このスレはこんなところで。どろんします
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 17:44:23.68 ID:j5zWOC5Co
マジ?終わるの?
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/09(日) 17:47:53.09 ID:2RAm0DEw0

118 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 18:08:47.35 ID:LyfsNiQg0
ミスw

今回はこんなところで、ですね
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/09(日) 18:28:01.57 ID:t2CTTlCNO
w
乙です
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 19:22:08.56 ID:MbPrF8YCo
びっくりした
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 20:17:50.06 ID:69N1P8ZG0

なんていうか普通にっていうと何だけど面白いな
何人かの同居とか他人との触れ合いから記憶喪失の流れがあったからこの展開が生きてる
ある程度構想はあったんだろうけど安価スレでよくこんな面白い展開書けるなぁ
122 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/09(日) 22:46:58.11 ID:LyfsNiQg0
貼ってなかったから、ここに貼っときます。

【とある】ノウリョクロンパ〜異能の学園と別条の相補性〜
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1581068360/


>>121 1スレ目の後半からはわりと考えたけど、最初は本当にストーリーなんて書くつもりなかったパターン。
123 : ◆GN1D/gFl9g [saga]:2020/02/10(月) 16:49:49.90 ID:iSg6rMLr0
垣根「俺は記憶がない……じゃあ、それは免罪符になるのか?」

『一つ言えるのは、君は垣根帝督ではないのだから、君は自分の人生を歩んだ方が良い、ということだ。』

 自分の記した言葉に書かれていたことが頭に浮かぶ。

──今、思い出しても、あれは不気味なことだった。だが書いてあることは間違っていなかった。

垣根「殺された方からしたらそんなの何も変わらねぇよ……今更、贖罪なんざしたところで死者は生きかえらねぇ」

垣根「あいつみたいな善人なら、『だからって、殺していい理由にはならない』とか言いそうだが……中途半端なやつが、一貫性のないやつが、語る場所なんざこの世界にはねぇんだよ……。少なくとも、今の善でも悪でもない俺にお前を裁く権利はねぇ」

垣根「俺は垣根帝督、悪人だ。……今はそうじゃないが必ず──俺は完全な悪人に戻る」 
124 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 17:01:46.71 ID:iSg6rMLr0
そう確かに今の垣根帝督は悪人じゃない。外面はどうであれ、内面は記憶のない一般人。

 だが、だからこそ彼はここで一方通行を殺さない。

 悪人じゃないから、殺さない。

 悪人じゃないから、悪人に戻る選択を取る。

 結局、得体の知れないノートを書いた人間は全て分かっていたのだろう。

 垣根帝督じゃないからこそ、垣根帝督に戻ろうとする。

 逆説的なまでのそれは、この一般人を完全に突き動かしていた。
125 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 17:02:20.46 ID:iSg6rMLr0
垣根「そして、その当然の帰結としてお前との戦いは避けられないだろうな」

垣根「だから一方通行……俺がテメェと次会うのは、悪人の俺だ。記憶が仮に戻らなくても、悪人としてテメェに立ちはだかる」

 自殺的行動だった。

 名もなき男は自分という存在を消すために、今までの思い出を消すことも厭わずに、あっさりとその道を選んだ。

 これは“彼”を消すための道。

 向かう先は地獄。

 『垣根帝督』として復活するということは即ち彼の死を意味していた。

垣根「その時、白黒つけよう、一方通行。垣根帝督と一方通行の運命はそこで終止符だ。……屑同士終わりのターミナルへと向かおうじゃねぇか……だから今日はこれだけだ」

 被写体を撮影する音が無人の操車場に響く。

 垣根はそこで一方通行に背を向けた。

 もしかしたら今の自分としては、二度と会うかもしれない存在。

 記憶なんて取り戻す方法なんて知らなかった。だから、今の自分の考えを現実にするのは難しいとは分かっていた。

 それでも、これが最期のように思えた。

 ただの直感だ。

 だが、その直感が今は頼りあるものにしか思えなかった。

 戦いにより荒んだ操車場には、一方通行だけが残った。

 運命の賽は投げられた。



──これは垣根帝督と一方通行の物語。
126 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 18:44:29.58 ID:njbLeJnD0
予定リスト
・二十二日、フレンダ襲来(レイド)

所持品
・銀のペンダント(特製)
科学サイドからの好感度の初期値に+1
・ロザリオのネックレス
5のつく日、三回行動
・常磐台の偽学生手帳
女装すれば警備員に止められずに常磐台に入れる
・金のドミノトロフィー
優勝の証。特に使い道はない気が…
・伊達政宗のコスチューム
・研究成果〜前編〜
・研究成果〜中編〜
・研究成果〜後編〜
・友好チケット×1
・約束チケット×6
・変更チケット×2
・クリティカルチケット×1
・邂逅金×1
・赤の欠片(オルソラ、黒夜)

・未元点23点
127 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 18:45:55.43 ID:njbLeJnD0
関係性&好感度リスト(横の数字は好感度、50が標準、90が大親友、恋人レベル)

白井・・・殴り、殴られ(65)
佐天・・・気楽な友人(68)
杠・・・憧憬(70)
黒夜・・・形容できない感情(76)
フレンダ・・・悪友(60)
清ヶ・・・まぁまぁ仲良し(64)
絹旗・・・知り合い(50)
神裂・・・恩義(68)
オルソラ・・・無自覚の好意(77)
御坂・・・歓喜(62)
御坂妹・・・良き関係(65)
上条・・・知り合い(53)
ベイロープ・・・好印象(60)
初春・・・やや変態(68)
木山・・・借り(66?)
心理定規・・・奇妙な関係(56)
128 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 18:51:58.40 ID:njbLeJnD0
ようやく日常にもどり

地の文消えます
129 : ◆GN1D/gFl9g [saga]:2020/02/10(月) 19:00:36.73 ID:njbLeJnD0

『エイワスの指令達成報酬』

アジトかなり拡大。同居人の好感度1ずつ増加。未元1点。
130 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 19:03:11.57 ID:njbLeJnD0

〜八月二十二日・リビング〜



垣根(元の日常に戻ってきたな……)

垣根(昨日、一方通行と戦っていたのが嘘みたいだ…)

垣根(御坂妹は大丈夫なのか?……病院に行ってみるのもありだが…)

垣根(フレンダとの約束もあるから、あんまり無茶はできない)

垣根(さて……)

垣根(ていうか、なんかまた家がデカくなってるような……気のせいか?)

垣根(なんか一階にも知らん部屋が増えてるような…)


↓1が偶数でみさきちからの妨害
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 19:08:51.03 ID:69fhNVT3O
132 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 19:09:54.27 ID:njbLeJnD0
神回避垣根
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 19:11:54.15 ID:69fhNVT3O
垣根のコンマに常識は通用しねぇ
134 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 19:18:23.73 ID:njbLeJnD0
選択肢

1、適当にぶらぶらする

2、家で過ごす(友好×1)

3、遊びに誘われる(約束×6)

4、???(邂逅金使用)

5、クリティカルor視点変更使用(行動消費なし)

6、色々調べる


↓2まででコンマの高いほう
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 19:19:39.75 ID:MdGyfPZMO
3
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 19:21:12.75 ID:nFqaBTlso
2
137 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 19:23:22.55 ID:njbLeJnD0
コンマ見て、思いっきり「は?」って言った件
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 19:31:55.55 ID:69fhNVT3O
下1で偶数奇数で決めればおけ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 19:39:16.65 ID:G+gQvQwIO
エイワスのコンマへの介入が激しい模様
140 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 20:01:08.66 ID:GGcUA6yD0
↓1が偶数で2
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 20:03:23.40 ID:jH8jgeK30
コンマ
142 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 20:06:58.98 ID:GGcUA6yD0
さっきからコンマが気持ち悪い
143 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/10(月) 20:12:31.73 ID:GGcUA6yD0
誰と何をするか?

↓2まででコンマの高いほう
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 20:13:41.86 ID:RPjPVkFCO
黒夜杠とストレッチ
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 20:25:11.90 ID:G+gQvQwIO
神裂とオルソラにケガの治療手伝ってもらう
146 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/11(火) 23:36:55.82 ID:R45/vW3/0

垣根(しかし、どうなってるんだろう……)

垣根(この腕……一方通行に、使い物にならなくなるくらい破壊されたはずなのに、俺が操車場を離れようとした時には、骨が修復していた)

垣根(傷跡はあるし、まだ痛むが……それでも日常には支障はない……)

オルソラ「あ、垣根さん……何処に行っていたのですか? 皆さん心配していましたよ」

垣根「メールで今日は帰らねぇって送ったはずなんだが……」

オルソラ「あまりそういうことなかったから心配してたのですよ……あの時みたいに、もう戻らない……そういう覚悟をしていたらと思うと……」

垣根「オルソラ、考え過ぎだ」

オルソラ「そ、そうですね……ごめんなさい」

垣根「いや、いい…」

オルソラ「……ちょっと待ってください。今、気付いたのですが、腕凄い怪我してませんか?」

垣根「あぁ…」

オルソラ「治療しましょう…」

垣根「いや、いいって……大丈夫だよ」

オルソラ「ダメです」

垣根「いらんいらん」

オルソラ「神裂さーん! 少し来ていただきませんか!」

垣根「は? 何呼んでるんだよ」

神裂「っと……呼びましたか」ダッ

垣根「いや来るの早すぎな」

オルソラ「垣根さんが怪我してるのですが、手当されたくないと駄々こねてるので協力してもらって良いでしょうか?」

神裂「何と……また貴方は危険なことに首を突っ込んで……」

垣根(何でさっきから説教されてんだ俺……)

オルソラ「取り敢えず、運んでもらって良いでしょうか?」

神裂「ええ」ガバッ

垣根「うおっ!……オイ、おろせよ! 何で俺がお姫様だっこされないといけないんだよ!」バタバタ

神裂「暴れないでください」

オルソラ「では、二階に行きましょうか」

神裂「はい」

垣根「オイ、聞けよ」
147 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/12(水) 00:26:44.25 ID:56erwoQu0

〜オルソラの部屋〜


オルソラ「…魔術を使いますが、これだけでは治癒が完璧じゃないですから、普通に応急処置しますね」

垣根「絶対、痛みが滲みるやつだろ……」

オルソラ「我慢してください……傷口をほうっておくと大変なことになりますからね」

垣根(困った……)

垣根(抵抗しても神裂いるし……)



シーン内容または誰かの台詞など

↓2まででコンマの高いほう

148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 00:45:53.85 ID:l00GUOG70
神崎:また誰かを救うために怪我を負ったのですか?
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/12(水) 01:37:36.42 ID:+OnO9teY0
150 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/15(土) 16:05:59.90 ID:lcuc3nBs0

神裂「また誰かを救うために怪我を負ったのですか…?」

垣根「……」

垣根(“また”か……。そういえば、俺はあの夜のこと、まだコイツに聞いちゃいなかったな…)

垣根(その時のことか、はたまたそれ以前のことか)

神裂「いえ、やはり何でもないです…」

垣根(ただ断言できるのは……俺はそんなお人好しではないってことだ)

垣根(回り回って、偶々、運命が俺をそう見せてるだけだろう)

垣根「そうか…」

オルソラ「じゃ、上脱いでください垣根さん」

垣根「はぁ…」スル

垣根(めんどくさいから大人しく従っておこう…)

オルソラ「薬塗りますね」

垣根(な、なんかめっちゃ滲みそうなやつなんだが……大丈夫か?)

垣根「ちょ、ちょっと待て」

オルソラ「問答無用。神裂さん押さえてください」

神裂「失礼」ガシッ

垣根(ば、バカ。そんな傷口が広いところにいきなり……)

オルソラ「塗ります」ヌリッ

垣根「が"あ"あ"あ"…!!」


下1が偶数で気絶
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 16:13:06.02 ID:HMV39EDEO
いでででで
152 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/15(土) 16:18:32.64 ID:lcuc3nBs0

垣根「」チーン

オルソラ「あれ?…垣根さん?」

神裂「大丈夫ですか!」ブンッ

オルソラ「あ、気絶してるだけですね。まさか、薬の痛みで…?」

神裂「それならまだ良かったです……焦りましたよ」

オルソラ「どうしましょうか?」

神裂「そうですね…」

垣根「」


どちらかの台詞下2まででコンマの高いほう
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 16:19:27.24 ID:2HknV95rO
このまま寝かせて看病してましょうか
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/15(土) 16:20:22.51 ID:mQ5Y+CSGO
これは二人で添い寝して見守らないと行けませんね、容態が変わると大変ですから
155 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/15(土) 17:49:10.81 ID:lcuc3nBs0

オルソラ「これは二人で添い寝して見守らないと行けませんね、容態が変わると大変ですから」

神裂「え……添い寝ですか?」

オルソラ「そうです。何かおかしなことを言ったでしょうか?」

神裂「失礼ですが、添い寝が容態に効果あるとは思えないのですが」

オルソラ「同僚の方が、男性は添い寝すると元気になるとおっしゃってたのですが…」

神裂「それは……べ、別の意味ではないでしょうか」

オルソラ「神裂さん、何を恥ずかしがってるのでございますか。他でもない垣根さんのためですよ?」

神裂「むむ…」

オルソラ「神裂さんが添い寝してくれれば、喜びますよ」

神裂「わ、分かりました…」
156 : ◆GN1D/gFl9g [saga]:2020/02/19(水) 15:15:33.93 ID:h+OWgFQe0

垣根「いてて…」

垣根(熱い…なんか違和感が……)

垣根「は!?」ガバッ

垣根(右に神裂、左にオルソラが寝てる…!)

垣根「…何でだ?」

垣根(すやすや寝てるみたいだが……)

垣根(落ち着け垣根帝督。昔の俺なら、きっとこんなことで、たじろがないはずだ)

垣根(どうしよう…)


選択肢

1、部屋に帰る

2、そのまま寝る

3、その他


下2まででコンマの高いほう
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 15:17:53.77 ID:VOmghEFsO
3
部屋に戻ろうとするが、起き上がった際バランス崩して二人の胸を揉んでしまう
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/02/19(水) 15:30:37.10 ID:8fjNKSxm0
3
杠と黒夜に見つかり5人一緒に寝ることに
159 : ◆GN1D/gFl9g [saga]:2020/02/19(水) 15:33:43.32 ID:h+OWgFQe0
関係ないけど、HTML化ってしたほうが良い感じ?

あんまり詳しくないんですよね
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 15:45:46.68 ID:PWkP0BnDo
埋めた方が早いかも
161 : ◆ocnT.96ZZU [saga]:2020/02/19(水) 15:54:26.81 ID:h+OWgFQe0

垣根(部屋に戻ろう……。さすがにここにいたら色々やばい…)

垣根(…というわけで、起こさないように逃げ出す)

垣根(ただ、かなりくっつかれてるからか起き上がるのが難しい…)

垣根(ちょい力づくで離すしかないか……)グッ

垣根(……よし、なんとか取れた。起こしてないみたいだし…セーフだ、さて帰ろ──)

ガシッ

垣根(え…? 掴まれた! しかも、この力の強さは……神裂! まさか起きて)

神裂「Zzz……めいそうひゃっかい終わりましたぁ…」

垣根(何だ寝相が悪くて、偶々掴んだだけか……びっくりしたぜ)

垣根(それにしても、なんて夢見てやがる……)

垣根(まぁ、いい。帰ろう……)

垣根(……)ガッ

グッ

垣根(……駄目だ、力が強くて離せねぇ)

垣根(どうするよ…)

神裂「……いっしょに…しゅぎょうしましょう」

グイッ

垣根(うおっ! 引っぱられる!…この怪力女が! やめっ)

ズルッ

垣根(駄目だ…倒れる! なんとか受け身取らねぇと傷のせいで死ぬ!)クルッ

ムニュッ

「んっ…」

垣根(……え?)

垣根(これはまさか……)


下1が偶数でオルソラが起きる

下2が偶数で神裂が起きる

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