【FE】囚われのカゲロウ

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102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:38:13.70 ID:JpF3UPod0
サイゾウの目の前に浮かび上がる少女の姿。
緑色の髪・・・まさしく、エフィデルが変身していた姿だ。


ニノ「この姿では初めてだね。あたしの名前はニノ」

サイゾウ「お前は・・・そうか、俺たちを導いていたのは、お前だったのか」

ニノ「うん。・・・あたしはエフィデルと同じ世界の人間。エフィデルの主君に家族を殺され、その野望を防ぐために戦った」

ニノ「そいつに勝って、野望を砕くことはできたけど・・・私はとある事情で表の世界では生きていけなくなったの」

サイゾウ「・・・」

ニノ「そして最後はどこかも分からないところで倒れて・・・そこに目をつけたのが、身体を失っていたエフィデルだった」

ニノ「エフィデルはあたしのエーギルを奪い取って、強化された身体を手に入れたの」

サイゾウ「だから奴はお前の姿を・・・」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:44:11.16 ID:JpF3UPod0
ニノ「あたしの強大なエーギルは・・・あ!これは自画自賛じゃないよ」

ニノ「あたしの力を奪い取ったエフィデルだけど、それは弱点でもある。エーギルを通して、あたしの魂をこの世界にも飛ばすことができるから」

ニノ「今、魔道具を通してあなたに直接話ができるのも・・・」

サイゾウ「エフィデルがカゲロウに授けた魔法に、お前の力が残っていたからか」

サイゾウ「・・・では、カゲロウを助ける手立てを知らないか!?教えてくれ!」

ニノ「うん、あるよ。カゲロウにはエフィデルの魔力の欠片があるから、それを絶つことができれば、仲間達を助けることもできる」

ニノ「だけどそれには、何よりあなたの力が必要なの」

サイゾウ「どういうことだ?」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:51:09.49 ID:JpF3UPod0
ニノ「カゲロウにかけられた呪縛を解くには、直接魔道具を触れさせてあたしの力に干渉するしかない・・・つまり、カゲロウと戦わなくちゃいけないの」

サイゾウ「・・・」

ニノ「・・・大切な人を手にかけるかもしれない、その覚悟はある?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カゲロウ「サイゾウ・・・男女として、私達の関係は終わりかもしれぬが」

カゲロウ「白夜に仕える相棒として、お前と組むことができた運命にはいつまでも感謝するだろう」

カゲロウ「・・・これからもよろしくな、サイゾウ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

サイゾウ「・・・愚問だな」

サイゾウ「俺はカゲロウの力や技を知っている。必ずやその動きを抑え込んでくれよう」

サイゾウ「そして・・・」

サイゾウ「俺はカゲロウの心を知っている。国の未来に命をかけるあいつの覚悟を知っている俺に、躊躇などない!」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:53:33.33 ID:JpF3UPod0
ニノ「・・・そっか!」

ニノ「じゃあ、あたしの力の全て・・・サイゾウに託すよ!」

ニノ「エフィデルの野望を止めて・・・あらゆる世界の未来を、守って!」

サイゾウ「おおっ!!」

ゴオオオオオオオオオ!!

・・・・・・・

・・・・・

・・・
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:56:02.95 ID:JpF3UPod0
ゴオオオオオオオオオッ!!

エフィデル「!?この炎は・・・奴から出ているのか!」

エフィデル「あの忌々しい最期のような・・・!」


サイゾウ「・・・」シュウウウウウウ

エフィデル「この死に損ないが・・・殺せ、カゲロウ!」

カゲロウ「・・・」ダッッ

サイゾウ「・・・」ザッ

フオオオオオオオオオッッ!!

ガキィィィィィンッ・・・
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:58:42.07 ID:JpF3UPod0
♯シーダ「結界が消えたわ!」

ニュクス「皆、こっちよ!ここからサイゾウのところへ戻れる!」

樹「急ごう!」

オロチ「待っておれよ・・・サイゾウ!」


カゲロウ「」ドサッ

サイゾウ「・・・」

エフィデル「く、くく・・・ははははは!」

エフィデル「ああ、何と悲劇的な結末!求めに求めた探し人をその手にかけることになるとは!」

エフィデル「隔離する力が消えようが、もはや手遅れ!儀式は今ついに・・・」


ザクッ!!
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:01:52.43 ID:JpF3UPod0
エフィデル「かっ、は・・・!?」


カゲロウ「終わりだ、エフィデルよ」

エフィデル「何だとぉ・・・」

カゲロウ「大層世話をかけたな、サイゾウ」

サイゾウ「詫びは任を片付けてからだ」

カゲロウ「ふっ・・・馴染み深いやり取りだ」


エフィデル「馬鹿な、馬鹿なっ・・・!ええい、こうなったら先に貴様らを始末し」


「何かを忘れているんじゃないかえ?」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:05:05.28 ID:JpF3UPod0
オロチ「我ら、地獄より舞い戻ってきてやったぞ!」

ニュクス「さぁ皆、後は頼んだわよ!」

シーダ「任せて!やり遂げてみせるわ!」ビュウンッ

エイリーク「私達の世界・・・好きにさせません!」

樹「翔べっ、ツバサ!」

つばさ「行っけぇーーっ!」


エフィデル「あ、あ・・・!門が!私の身体が!」

ニュクス「狙い通りね。異界の者達の攻撃で、門が不安定になり始めている!」

オロチ「今じゃ!サイゾウ!」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:06:42.38 ID:JpF3UPod0
サイゾウ「これで・・・最後だ!」

サイゾウ「爆ぜ散れーーーーーっっ!!」


エフィデル「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!」


ドォォォォォォォォォォンン・・・
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:12:24.11 ID:JpF3UPod0
エリーゼ「消えた・・・」

ルフレ♀「門も・・・エフィデルも」

サイゾウ「・・・一件落着、だな」


カゲロウ「皆には大変な苦労をかけてしまったな。いつか働きで報いよう」

オロチ「親友の危機を救うのは当然じゃよ。のう?サイゾウ」

サイゾウ「次はこうならぬよう、修練を積むことだ」

ニュクス「少しは優しい言葉をかけてあげなさいよね・・・」

カゲロウ「異界の方々も、よくぞ力をお貸しいただき、かたじけない」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:18:46.81 ID:JpF3UPod0
シーダ「私達は私達のすべきことをしたまでよ」ニコッ

エイリーク「それに、私達の世界を守るための戦いでもありました。勝利できて何よりです」

♯クロム「これで、胸を張って元の世界へ帰れるな」

樹「ああ。たまにでいいから、俺たちのことを思い出してよ」

ルフレ♀「皆で力を合わせましたからね・・・少し寂しいです」

つばさ「わたしもだよ、ルフレさん〜。絶対に忘れないから!」

♯シーダ「貴重な出会いに恵まれて、よかったわね。ツバサ」


オロチ「それでは皆、元気での〜!」

エリーゼ「また会おうね〜!」

サイゾウ「そちらが危機に陥れば、俺達が駆けつけよう」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:21:26.77 ID:JpF3UPod0
エリーゼ「よーし!じゃあ、皆でおうちに帰ろっか!」

カゲロウ「うむ」

ラズワルド「・・・あっ、そうだ!」

ラズワルド「エリーゼ様、ニュクス、オロチ。世界を救ったお祝いってことで、僕とお茶しない?」

ニュクス「あなたにしては無作法な誘い方・・・まぁ、今日はお誘い受けようかしら」チラッ

オロチ「あまり邪魔をするわけにもいかんしの」ムフフ

サイゾウ「・・・おい」

エリーゼ「じゃあ2人とも、また今度ねー!」
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:22:55.81 ID:JpF3UPod0
サイゾウ「奴らめ、余計なことを・・・!」

カゲロウ「・・・」

サイゾウ「・・・」

カゲロウ「・・・サイゾウ」

サイゾウ「・・・どうした」


カゲロウ「・・・もう暫くだけ、こうしていたい」ギュッ

サイゾウ「・・・仕方のないやつだ」ギュッ
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:24:10.17 ID:JpF3UPod0
・・・

・・・・・

・・・・・・・

ニノ「色んな世界の、全ての人たちが・・・」

ニノ「大切な人の、側にいられますように・・・」

・・・・・・・

・・・・・

・・・

囚われのカゲロウ FIN
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:25:54.06 ID:JpF3UPod0
というわけで、無事に完結いたしました。

ちょっとしたネタをきっかけに、自分でも驚くくらい風呂敷を広げたなと思います。

作品がここまで彩られたのは偏に、安価にご協力してくださった方々のおかげです。

読んでくださった方々、応援してくださった方々、皆様にここでお礼を申し上げます。

本当に、ありがとうございました。
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:33:58.14 ID:JpF3UPod0
あ、それともう一つ



FEのSSもっと増えろ!
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 03:15:32.39 ID:37isOJ5xO

安価捌き上手かったと思うし次は是非長編チャレンジしてみて欲しい
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