【FE】囚われのカゲロウ

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75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/06(木) 17:35:05.39 ID:as7SSfi60
エリーゼ「ラズワルド・・・?」

サイゾウ「お前、ここで何をしている。王都に残るのではなかったのか」

ラズワルド「・・・サイゾウ」


ラズワルド「僕と戦ってくれ」

サイゾウ「!?」

ラズワルド「君達はこの中にあるものが欲しいんだろう。僕を倒さない限り、この先に行くことすらできないんだ」

サイゾウ「しかし・・・!」

ラズワルド「僕はこの剣でいく。君も好きな得物を選びなよ」

サイゾウ「くっ・・・戦うしかないのか」

>>76何を使って戦う?
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 17:49:41.81 ID:Dly0CTx2O
とりあえず素手で取り押さえを試みる
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/06(木) 18:22:25.45 ID:as7SSfi60
ヒュゴオッ!

ラズワルド「!!」ガバッ

サイゾウ「どうだ!」ギチム

ラズワルド「流石5代目サイゾウ・・・その敏捷性、締め付ける力、どれも一流だ。だけど・・・」

スルッ

サイゾウ「なにっ!」

ラズワルド「ほんの少しだけ・・・力にムラがあったね」

サイゾウ「(完璧に極めていたはず!)」

オロチ「どうやら、遺跡に満ちる力で力を増しておるようじゃな」

樹「サイゾウ・・・!」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/06(木) 19:11:44.28 ID:as7SSfi60
サイゾウ「くっ・・・!」

ラズワルド「・・・怖いのか?」

サイゾウ「何!?」

ラズワルド「この遺跡に満ちる気・・・仲間達の言う通り、正統軍の首領が持つ魔力と同様のものさ」

ラズワルド「あの時の大敗を思い出して・・・身体が強張っているんじゃないのかな」

サイゾウ「・・・俺は・・・」

〜〜〜〜〜〜〜〜

カゲロウ『サイゾウーっ!!』

〜〜〜〜〜〜〜〜

サイゾウ「カゲロウ・・・!」
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/06(木) 19:41:38.01 ID:as7SSfi60
本日の更新はここまで。

読んでいただき、また安価にご協力くださり本当にありがとうございます。

明日には完結します、お楽しみに。

物語やキャラについて分からないことなどありましたらご質問ください。
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/06(木) 22:41:14.35 ID:n8ZlNIUKO

割と壮大な物語になってきてるのに明日で終わってしまうんか…ちょっと残念な気はする
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/07(金) 19:35:21.89 ID:KMuc/zSAO
そろそろかな?と思って見に来たけどまだか
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 20:13:51.66 ID:KSTkS7Yt0
更新をぼちぼち再開します。

あたたかい応援コメント、どうもありがとう!
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 20:23:05.76 ID:KSTkS7Yt0
一方的に打ち込むラズワルド。

サイゾウはそれを辛うじて防いでいたが、逆転の機を見出せないでいるかに見える。

ラズワルド「・・・」ギンッ!ギンッ!

サイゾウ「(先王が討たれた時・・・父が死んだ時・・・心中で俺はいつも項垂れていた)」ガッ!ガッ!

サイゾウ「(何かを失い、傷を負い・・・その度に俺は・・・)」

ラズワルド「・・・っ!!」ゴオオッ

サイゾウ「ぐっ!」ズザァーッ

仲間達「!!」

ピコーン!

サイゾウ「(・・・俺は・・・)」ガクガク
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 20:31:36.63 ID:KSTkS7Yt0
ラズワルド「!」

オロチ「サイゾウが・・・立った!」

サイゾウ「(俺は・・・いつも立ち上がってきた!)」

ラズワルド「・・・まだやる気みたいだね」

サイゾウ「サイゾウの名がいかに受け継がれたのか・・・その真髄をここでお前に教えてやろう」ザッ

ラズワルド「また素手で来るつもりか。こちらも行くよっ!」

サイゾウ「・・・!」ビュウオオッ

ギラァーーーンン!!
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 20:54:35.79 ID:KSTkS7Yt0
ラズワルド「かっ、は・・・」バサアッ

一瞬の交錯を経て、剣はその主を変えていた。

サイゾウ「代々の秘伝、無刀取り・・・サイゾウはただでは起き上がらん!」


つばさ「サイゾウさん!」

エリーゼ「今治療するからね!ラズワルドも・・・」

サイゾウ「ああ、大した傷は与えていない。しかし何故こいつが・・・」

樹「サイゾウ!これを見てくれ・・・」

サイゾウ「む?・・・これは!」


TOPIC『おめでとう。後はあなたに託すね』ピコーン!
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 21:15:31.08 ID:KSTkS7Yt0
パァァァァァァ・・・


ニュクス「何かが浮かび上がってくる・・・何らかの魔道具のようね。何か反応を示しているわけではないけど・・・」

エイリーク「これが、カゲロウさんを救い出す鍵となるのでしょうか?」

♯シーダ「それを渡すために、力を測った・・・そういうことなのかしら?」

ラズワルド「まぁ、ね・・・」ググ

エリーゼ「あ、ラズワルド!」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 21:54:14.62 ID:KSTkS7Yt0
ラズワルド「彼女は・・・正統軍首領の恐ろしい企てを防ごうとしている。しかし、直接実体を持って動ける存在ではない」

ラズワルド「だから、僕に力を与え、サイゾウを試した・・・!」

樹「TOPICに度々連絡をくれたのも・・・」

ラズワルド「そうだよ・・・」

オロチ「しかし、何故おぬしを選んだのじゃ?」

ラズワルド「それは・・・」


ラズワルド「さて、何故だろう・・・」

サイゾウ「ラズワルド、そのために傷まで負って・・・。安心しろ。必ずやカゲロウを救い出し、敵の野望を打ち砕く!」

ラズワルド「本当だよ。女の子の危機を助けるのは、男の義務なんだからさ・・・」ニコッ
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 22:51:04.60 ID:KSTkS7Yt0
ラズワルド「この奥に転移の間がある。そこから、敵の本拠地まで飛ぶことができるよ・・・どうか武運を!」

サイゾウ「ああ、カゲロウを連れてここに戻ってくるからな。行くぞ皆!」

仲間達「おおーーーっ!!」


転移の間に飛び込んだ一行。決戦は目前に迫っていた。
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 22:53:35.43 ID:KSTkS7Yt0
儀式の祭壇


ニノ「この気配・・・想定より遥かに早く連中が来たようですね」

ニノ「忌々しい・・・!あの出来損ない、死んでまで私の邪魔をするとは」

ニノ「まぁ、順序が変わっただけのこと。奴らを処刑した後、万全の状態で儀式に移るとしましょうか」

ニノ「あなたにも期待していますからね、くくく」


「はい、我が主・・・」
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 23:00:07.51 ID:KSTkS7Yt0
シュパァァァァァンン・・・!


ニノ「来たんだね、爆炎のお兄ちゃん。今度はもう少し長く遊ばせてもらえるよね?」

サイゾウ「とうとうここまで来た・・・暗夜正統軍もここで終わりだ!5代目サイゾウの名にかけ、貴様を処刑する!」

オロチ「!?何じゃ、この膨大な魔力・・・まるで世界の法則を歪めているかのような」

♯クロム「!あそこに見えるのは、異界との出入り口か?しかし、何かが違う!」

ニノ「そう、これこそがあたしの望み・・・知りたいだろうけど、ここでは教えてあげない」

ニノ「知りたいなら・・・地獄に落ちなよ」


ガカーーーンッ!
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 23:02:20.28 ID:KSTkS7Yt0
仲間達「わぁーーーーーっ!?」ヒュゥゥゥゥ

サイゾウ「!!」

ニノ「お友達は奈落の底へ真っ逆さま・・・寂しいよね?」

ニノ「どうして落ちなかったか分からないけど・・・すぐに後を追わせてあげるよ」

サイゾウ「貴様っ!」ビュンッ!

ニノ「!!」

ビシイッ!

ニノ「ぐっ!」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 23:34:33.34 ID:KSTkS7Yt0
ニノ「ちっ、傷が・・・」

キラキラキラキラ・・・

ニノ「その魔道具は!・・・成る程、それが原因だったというわけですか」

サイゾウ「(口調が変わった?いや、これが本性だというのか)」

ニノ「・・・どうやら、あまりお遊びの時間は無いようですね。本当の力を顕現させる前に、儀式を完成させなくては」

ニノ「紛い物の姿など、最早不要!」ブォォォォ

サイゾウ「むっ!」


緑の髪が星のない夜空のごとき黒へと変わっていき、その瞳は
ゾッとするような黄金の輝きを放ち始めた。

そして少女の輪郭が完全に消え去り、一人の男がその姿を現した。それこそが、全ての糸を引いていた黒幕の本当の姿!


「我が名はエフィデル!億万の世界を統べる新たな王!!」
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/07(金) 23:35:59.21 ID:KSTkS7Yt0
本日の更新はここまで。

思ったより先に進めなくて申し訳ありません。

黒幕がその姿を現し、全ての謎が明かされる完結編は、明日をお楽しみに!(今度こそ・・・)
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 19:30:59.14 ID:JpF3UPod0
サイゾウ「エフィデル・・・貴様は一体!」

エフィデル「くくく・・・知りたいなら教えて差し上げますよ。もっとも」

エフィデル「儀式が完成を迎えてからの話になりますがね」ブォォォォ

サイゾウ「そうはさせんっ!」ビュン


ガキィンッ!!


サイゾウ「なっ・・・」


渾身の一撃を受け止めたのは、優美かつ豊満なシルエットだった。
その身を覆う・・・ないし、縛りつけているような黒革の装束は秘められた女体の神秘を隠すと同時に、柔らかな曲線を扇情的に演出している。

サイゾウの追い求めたカゲロウが、今目の前に現れた。
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 21:02:43.66 ID:JpF3UPod0
サイゾウ「カゲロウ・・・!?くっ!」ギィンッ

カゲロウ「・・・」ザンッ!ザンッ!

エフィデル「御待望の再会に添えて、遠大な私の来歴をお教えしましょう」


エフィデル「こことは別の世界・・・私はとあるお方の野望を果たすべく動き、そして非業の死を遂げた・・・」

エフィデル「その時私は異界に繋がる門を開け放ち、強大な存在を顕現させようとしていたのです」

エフィデル「四散した私の欠片は異界の狭間を漂い・・・そしてこの世界へと辿り着いた」
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 21:08:41.16 ID:JpF3UPod0
シーダ「う・・・ここは?」

ニュクス「転移魔法で地下に落とされたようね。サイゾウは無事かしら・・・」

つばさ「ひ・・・きゃあっ!!」

樹「ツバサ!どうした・・・あ!?」

エリーゼ「嘘・・・ここにあるのは全部・・・人の死体?」

ナーシェン「」

エイリーク「ナーシェンも・・・まるで何かを吸い尽くされたかのような」

オロチ「まさか・・・!」

97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 21:19:23.80 ID:JpF3UPod0
エフィデル「そして現状に不満を持つ者どもを焚き付け、多数の兵を集めた」

エフィデル「人間の裡にある生命力・・・エーギルを奪い、門を開くために」

エフィデル「そしてあらゆる世界からエーギルを吸い上げ、わたしは神の領域に至るのだ!」

サイゾウ「ふざけたことを抜かしおって・・・!」ゴオオッ

ガキィンッ!

カゲロウ「・・・」ブウンッ

サイゾウ「ぐおっ!」ズザァーッ
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 21:23:58.57 ID:JpF3UPod0
エフィデル「それと我らを嗅ぎ回っていたこの女・・・今ではすっかり忠実な飼い犬です」ツツー・・・

カゲロウ「あ・・・あっ///」ゾクッ

サイゾウ「貴様ッ!汚らわしい手をカゲロウから離せ!」

エフィデル「離せ?あなたが今は誰の手の内にあるか、申してみなさい」

カゲロウ「・・・私の身体も心も・・・全てはあなたのものです。我が主・・・」シナダレ

サイゾウ「くそっ!」ビュウッ

カゲロウ「・・・」ガキンッ
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 21:44:15.61 ID:JpF3UPod0
ノスフェラトゥ「ガギャァァァァァッ!!」ワラワラ

♯クロム「くうっ!何という数だ!」

エイリーク「早くサイゾウを助けに行かなければいけないのに・・・!」

オロチ「ちっ!しかしどうやら、ここは単なる地下ではなく、隔絶された異空間らしいの」

ニュクス「何らかの儀式をしている最中だというのに・・・結界を生み出す魔力をどこに隠しているのかしら」

シーダ「ナーシェンの時は、ルフレさんが魔力を供給させられていたのよね・・・」

ルフレ♀「では、今もまた誰かが魔力の制御を請け負っていると・・・!?」

ルフレ♀「まさか・・・!」

100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:00:33.99 ID:JpF3UPod0
エフィデル「もう少しだ・・・!もう少しであらゆる世界の力が我が下に!」

サイゾウ「カゲロウ!目を覚ませ、カゲロウっ!」ギンッギンッ

カゲロウ「・・・」ヒュンッ

エフィデル「やれやれ、哀れな弱者が耳障りな・・・」

エフィデル「せめてここまで来れた褒美に、輝かしき未来の贄としてさしあげましょう。・・・やれ」

カゲロウ「・・・!」コァァァァァッ

ビュウォォォォォォ!!

サイゾウ「ぐぉぉぉおぉっ!!」

サイゾウ「・・・」バタッ

エフィデル「くくく・・・あなたのエーギルは最後の仕上げに取っておいてあげますよ」
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:33:28.19 ID:JpF3UPod0
・・・

・・・・・

・・・・・・・


サイゾウ「静かだ・・・あれほど痛かった身体も軽い・・・」

サイゾウ「俺は・・・死んだのか?」

サイゾウ「ダメだ・・・ダメだ!俺はまだ死ねん!カゲロウを救い出し、エフィデルを討つまでは!」


「そう、まだ希望はあるんだよ」

サイゾウ「!?その声は・・・!」
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:38:13.70 ID:JpF3UPod0
サイゾウの目の前に浮かび上がる少女の姿。
緑色の髪・・・まさしく、エフィデルが変身していた姿だ。


ニノ「この姿では初めてだね。あたしの名前はニノ」

サイゾウ「お前は・・・そうか、俺たちを導いていたのは、お前だったのか」

ニノ「うん。・・・あたしはエフィデルと同じ世界の人間。エフィデルの主君に家族を殺され、その野望を防ぐために戦った」

ニノ「そいつに勝って、野望を砕くことはできたけど・・・私はとある事情で表の世界では生きていけなくなったの」

サイゾウ「・・・」

ニノ「そして最後はどこかも分からないところで倒れて・・・そこに目をつけたのが、身体を失っていたエフィデルだった」

ニノ「エフィデルはあたしのエーギルを奪い取って、強化された身体を手に入れたの」

サイゾウ「だから奴はお前の姿を・・・」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:44:11.16 ID:JpF3UPod0
ニノ「あたしの強大なエーギルは・・・あ!これは自画自賛じゃないよ」

ニノ「あたしの力を奪い取ったエフィデルだけど、それは弱点でもある。エーギルを通して、あたしの魂をこの世界にも飛ばすことができるから」

ニノ「今、魔道具を通してあなたに直接話ができるのも・・・」

サイゾウ「エフィデルがカゲロウに授けた魔法に、お前の力が残っていたからか」

サイゾウ「・・・では、カゲロウを助ける手立てを知らないか!?教えてくれ!」

ニノ「うん、あるよ。カゲロウにはエフィデルの魔力の欠片があるから、それを絶つことができれば、仲間達を助けることもできる」

ニノ「だけどそれには、何よりあなたの力が必要なの」

サイゾウ「どういうことだ?」
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:51:09.49 ID:JpF3UPod0
ニノ「カゲロウにかけられた呪縛を解くには、直接魔道具を触れさせてあたしの力に干渉するしかない・・・つまり、カゲロウと戦わなくちゃいけないの」

サイゾウ「・・・」

ニノ「・・・大切な人を手にかけるかもしれない、その覚悟はある?」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カゲロウ「サイゾウ・・・男女として、私達の関係は終わりかもしれぬが」

カゲロウ「白夜に仕える相棒として、お前と組むことができた運命にはいつまでも感謝するだろう」

カゲロウ「・・・これからもよろしくな、サイゾウ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

サイゾウ「・・・愚問だな」

サイゾウ「俺はカゲロウの力や技を知っている。必ずやその動きを抑え込んでくれよう」

サイゾウ「そして・・・」

サイゾウ「俺はカゲロウの心を知っている。国の未来に命をかけるあいつの覚悟を知っている俺に、躊躇などない!」
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:53:33.33 ID:JpF3UPod0
ニノ「・・・そっか!」

ニノ「じゃあ、あたしの力の全て・・・サイゾウに託すよ!」

ニノ「エフィデルの野望を止めて・・・あらゆる世界の未来を、守って!」

サイゾウ「おおっ!!」

ゴオオオオオオオオオ!!

・・・・・・・

・・・・・

・・・
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:56:02.95 ID:JpF3UPod0
ゴオオオオオオオオオッ!!

エフィデル「!?この炎は・・・奴から出ているのか!」

エフィデル「あの忌々しい最期のような・・・!」


サイゾウ「・・・」シュウウウウウウ

エフィデル「この死に損ないが・・・殺せ、カゲロウ!」

カゲロウ「・・・」ダッッ

サイゾウ「・・・」ザッ

フオオオオオオオオオッッ!!

ガキィィィィィンッ・・・
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 22:58:42.07 ID:JpF3UPod0
♯シーダ「結界が消えたわ!」

ニュクス「皆、こっちよ!ここからサイゾウのところへ戻れる!」

樹「急ごう!」

オロチ「待っておれよ・・・サイゾウ!」


カゲロウ「」ドサッ

サイゾウ「・・・」

エフィデル「く、くく・・・ははははは!」

エフィデル「ああ、何と悲劇的な結末!求めに求めた探し人をその手にかけることになるとは!」

エフィデル「隔離する力が消えようが、もはや手遅れ!儀式は今ついに・・・」


ザクッ!!
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:01:52.43 ID:JpF3UPod0
エフィデル「かっ、は・・・!?」


カゲロウ「終わりだ、エフィデルよ」

エフィデル「何だとぉ・・・」

カゲロウ「大層世話をかけたな、サイゾウ」

サイゾウ「詫びは任を片付けてからだ」

カゲロウ「ふっ・・・馴染み深いやり取りだ」


エフィデル「馬鹿な、馬鹿なっ・・・!ええい、こうなったら先に貴様らを始末し」


「何かを忘れているんじゃないかえ?」
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:05:05.28 ID:JpF3UPod0
オロチ「我ら、地獄より舞い戻ってきてやったぞ!」

ニュクス「さぁ皆、後は頼んだわよ!」

シーダ「任せて!やり遂げてみせるわ!」ビュウンッ

エイリーク「私達の世界・・・好きにさせません!」

樹「翔べっ、ツバサ!」

つばさ「行っけぇーーっ!」


エフィデル「あ、あ・・・!門が!私の身体が!」

ニュクス「狙い通りね。異界の者達の攻撃で、門が不安定になり始めている!」

オロチ「今じゃ!サイゾウ!」
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:06:42.38 ID:JpF3UPod0
サイゾウ「これで・・・最後だ!」

サイゾウ「爆ぜ散れーーーーーっっ!!」


エフィデル「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁーっ!!」


ドォォォォォォォォォォンン・・・
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:12:24.11 ID:JpF3UPod0
エリーゼ「消えた・・・」

ルフレ♀「門も・・・エフィデルも」

サイゾウ「・・・一件落着、だな」


カゲロウ「皆には大変な苦労をかけてしまったな。いつか働きで報いよう」

オロチ「親友の危機を救うのは当然じゃよ。のう?サイゾウ」

サイゾウ「次はこうならぬよう、修練を積むことだ」

ニュクス「少しは優しい言葉をかけてあげなさいよね・・・」

カゲロウ「異界の方々も、よくぞ力をお貸しいただき、かたじけない」
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:18:46.81 ID:JpF3UPod0
シーダ「私達は私達のすべきことをしたまでよ」ニコッ

エイリーク「それに、私達の世界を守るための戦いでもありました。勝利できて何よりです」

♯クロム「これで、胸を張って元の世界へ帰れるな」

樹「ああ。たまにでいいから、俺たちのことを思い出してよ」

ルフレ♀「皆で力を合わせましたからね・・・少し寂しいです」

つばさ「わたしもだよ、ルフレさん〜。絶対に忘れないから!」

♯シーダ「貴重な出会いに恵まれて、よかったわね。ツバサ」


オロチ「それでは皆、元気での〜!」

エリーゼ「また会おうね〜!」

サイゾウ「そちらが危機に陥れば、俺達が駆けつけよう」
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:21:26.77 ID:JpF3UPod0
エリーゼ「よーし!じゃあ、皆でおうちに帰ろっか!」

カゲロウ「うむ」

ラズワルド「・・・あっ、そうだ!」

ラズワルド「エリーゼ様、ニュクス、オロチ。世界を救ったお祝いってことで、僕とお茶しない?」

ニュクス「あなたにしては無作法な誘い方・・・まぁ、今日はお誘い受けようかしら」チラッ

オロチ「あまり邪魔をするわけにもいかんしの」ムフフ

サイゾウ「・・・おい」

エリーゼ「じゃあ2人とも、また今度ねー!」
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:22:55.81 ID:JpF3UPod0
サイゾウ「奴らめ、余計なことを・・・!」

カゲロウ「・・・」

サイゾウ「・・・」

カゲロウ「・・・サイゾウ」

サイゾウ「・・・どうした」


カゲロウ「・・・もう暫くだけ、こうしていたい」ギュッ

サイゾウ「・・・仕方のないやつだ」ギュッ
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:24:10.17 ID:JpF3UPod0
・・・

・・・・・

・・・・・・・

ニノ「色んな世界の、全ての人たちが・・・」

ニノ「大切な人の、側にいられますように・・・」

・・・・・・・

・・・・・

・・・

囚われのカゲロウ FIN
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:25:54.06 ID:JpF3UPod0
というわけで、無事に完結いたしました。

ちょっとしたネタをきっかけに、自分でも驚くくらい風呂敷を広げたなと思います。

作品がここまで彩られたのは偏に、安価にご協力してくださった方々のおかげです。

読んでくださった方々、応援してくださった方々、皆様にここでお礼を申し上げます。

本当に、ありがとうございました。
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2020/02/08(土) 23:33:58.14 ID:JpF3UPod0
あ、それともう一つ



FEのSSもっと増えろ!
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/09(日) 03:15:32.39 ID:37isOJ5xO

安価捌き上手かったと思うし次は是非長編チャレンジしてみて欲しい
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