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【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」
	- 1 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/15(土) 23:02:40.96 ID:5skzmcYK0
-  
 < しかいない >
 
 
 
 
 
 
 
 高雄「…………Zzz」
 
 愛宕「…………Zzz」
 
 提督「…………」
 
 高雄「…………Zzz」
 
 愛宕「…………Zzz」
 
 提督「…………或いは俺しかいないとも言えるかな」
 
 高雄「…………Zzz」
 
 愛宕「…………Zzz」
 
 提督「…………それでも寂しくさせてくれないんだから。愛って、凄いね」
 
 SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1581775360
 
- 2 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/15(土) 23:03:34.97 ID:5skzmcYK0
-   
 【大湊警備府】
 
 
 
 提督……奴隷兼立憲君主。副業は高級将校
 
 高雄……指輪持ち。副業で家政を担当
 
 愛宕……指輪持ち。専業主婦になりたいらしい
 
 加賀……指輪持ち。暴飲暴食と若干の烹炊を担当
 
 雲龍……ピンク脳。本業は軍人ともっぱらの噂
 
 天城……アル中気味。本業は料理人かもしれない
 
 明石……アルコールに弱い。女にも男にも弱い
 
 叢雲……半分位は教官。本業はさる軍人の義娘
 
 漣……八割位は趣味人。兵器と化すバイト中
 
 瑞穂……あーちゃん命。割と歪に愛が深い
 
 海風……本業愛人の兼業軍人。割とあざとい
 
 江風……酒とスポーツ位しか逃避先が無い
 
 Littorio……プッタネスカの似合う女。ほぼ専業中
 
 Roma……苦労人でありつつ常識人。腹筋が綺麗
 
 龍田……処女兼クズ兼軍人兼情報屋。一つは止める予定
 
 扶桑……本業は姉。副業は愛人っぽいが実は軍人
 
 山城……本業と生き甲斐は扶桑姉さまの妹。割と世話焼き
 
 阿賀野……史学への造詣が深い女の子。でも軍人
 
 能代……姉と妹以外は割とどうでもいい。兼業妹
 
 涼月……大体それなりに常識人。お初さんキチ
 
 初月……中二系軍人。男装も割と嫌がらない方
 
 涼風……真っ黒系兵器兼軍人兼バーテンダー
 
 旗風……ツッコまざるを得ないヒト。辛味キチとの噂
 
 松風……ツッコミ担当気味。それなりに周り次第
 
 伊13……ツッコミ担当。時々酷いノリに乗る
 
 伊14……ボケ担当。自分がツッコミ始めたら終わりと自認
- 3 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/15(土) 23:04:13.12 ID:5skzmcYK0
-   
 【横須賀鎮守府】
 
 
 
 
 
 金剛……割と擦れていない。消去法ではない人気者
 
 霧島……周囲に染められない辺りが軍人の誉れっぽい
 
 時雨……狗。或いは犬。性格的には猫。たぶんネコ
 
 春雨……三つ上の姉には強く当たって当然らしい
 
 浜風……変にやさぐれはしない代わりに優しさも限定的
 
 鈴谷……誑し。或いは日陰者や落伍者の太陽
 
 鹿島……理想主義者。フラれたら好かれた
 
 若葉……屋上同盟。義に熱いメンヘラ予備軍
 
 Graf Zeppelin……屋上同盟。淑女に絆された軍人
 
 Warspite……兵器を軍人に昇華させた自負有り。何割かは淑女
 
 Aquila……面白くないことの敵。面白いことも最近は敵気味
 
 Pola……赤城の犬
 
 大淀……レズでも腹黒でも懇篤でも無い。眼鏡。
 
 那珂……真の常識人兼世話人兼盛り上げ役。軍人は仮の姿
 
 満潮……姉妹と友人とさるヒトに屈折した愛を持つ
 
 
 
 
 
 あきつ丸……素直になれないお年頃。主兵装は片手サイズ
- 4 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/15(土) 23:05:30.97 ID:5skzmcYK0
-   
 【大湊警備府長期移籍中】
 
 
 赤城……赤城さん。余暇中なのか潜伏中なのかそれ以外なのかは誰も知らない。
- 5 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/15(土) 23:06:14.70 ID:5skzmcYK0
-   
 
 【大分前の何か】
 
 
 前の
 
 【艦これ】愛宕「私とあの人と……高雄」
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1545140645/
 
 雲に身を任せよ
 
 【艦これ】提督「この絶望的な海へと」【あんこ】
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1540730295/
 
 よくないかもしれない
 
 【艦これ】うちの鹿島がなんか違うけどそれがいい
 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssr/1520773555/
- 6 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/15(土) 23:16:42.38 ID:5skzmcYK0
-   
 < 深夜の愉快な女子会 >
 
 
 
 
 
 
 伊13「龍田さんとか、山城さんとか……皆口が上手いですよね」
 
 雲龍「まぁ……でも何か言われたら取り敢えず“ そんな身体してるくせに偉そうに ”って言い返せばいいと思うわ」
 
 伊14「はい? 」
 
 雲龍「えーと……天城? 」
 
 天城「えー……姉様、いい加減あの人を勝手に天城のベッドに招待しないでください」
 
 雲龍「何言ってるのよ。そんなふしだらな身体してるくせに」
 
 天城「……」
 
 雲龍「どう? こうやればいいの」
 
 伊13「……」
 
 雲龍「うん? 」
 
 伊14「ただ単に馬鹿らしくなって呆れてるだけかなーって……」
- 7 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/15(土) 23:20:25.77 ID:5skzmcYK0
-   
 < 本日はカーテンフォール >
 
 
 
 
 
 
 
 伊14「というか天城さんはまだしもイヨたちは龍田さんとかにそんなこと言えないですよー」
 
 伊13「雲龍さんは、大丈夫かも、しれないけど」
 
 雲龍「なんとかなるものよ。ね? 」
 
 天城「天城も実際は言えない側ですけれどね。
 ……山城さんはいいですけど龍田さんは一応純潔守っているのでは? 」
 
 雲龍「処女のくせにそんな身体して説得力無いわね、もうこれでいいわ」
 
 伊14「えー……? 」
 
 伊13「次の瞬間、どんな顔されるか……雲龍さんはそれが見たいだけかもしれないです、けど」
 
 天城「実際無いように思えてきましたけれどね。ねぇ龍田さん? 」
 
 龍田「大事なものは最後にいただく派なの。……ふふ」
 
 伊14「」
 
 伊13「」
 
- 8 : ◆5z7C0EoTrg [sage saga]:2020/02/15(土) 23:21:38.24 ID:5skzmcYK0
-   
 目標は一年で次に移ること
 
 ありがとうございました
 またよろしくお願い致します
- 9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 02:06:01.75 ID:ocsAYkZio
-  お疲れ様です 
- 10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 17:24:19.24 ID:K7qi66Hso
-  乙 
- 11 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 22:50:30.52 ID:lS9YenDz0
-   
 < 攻防的なセカンドヴァージンといいますかなんといいますか >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「ふぁ……おはよう」
 
 天城「おはようございます姉様。昨夜はあの人と? 」
 
 雲龍「と、明石ね。……久々に明石と遊んだわけだけれどね天城」
 
 天城「ええ」
 
 雲龍「レズ能力が上がっていてちょっと驚いたわ」
 
 天城「はい? 」
 
 雲龍「明石と瑞穂ってどれぐらいの頻度で寝ているのか知らないけど凄かったもの」
 
 天城「うぅん? 」
 
 雲龍「しかもいつの間にか瑞穂がタチになっているのね。面白いことしてるみたい」
 
 天城「はぁ。……この後朝食で瑞穂さんと目合わせられなかったら姉様の所為ですからね」
- 12 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 22:51:02.05 ID:lS9YenDz0
-   
 < 倫理という供物 >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「でも本当に凄かったのよ。明石も女優になれるわ」
 
 天城「はぁ。相手を楽しませられる反応とかって意味ですか? 」
 
 雲龍「そうね。変な硬さなんてもうどこにも無い」
 
 天城「それって羞恥だとか背徳感とか……行為そのものへの良心や倫理観みたいな大事なものだと思いますけれど」
 
 雲龍「そんな役に立たないものは捨て去ったのよあの子」
 
 天城「まぁ、天城も十分残っているとは申しませんが……多少は残しておいてほしいものです」
 
 雲龍「明石に言いなさいよそんなの」
 
 天城「姉様に、言っているんですよ」
 
 雲龍「え? 」
 
 天城「まさかあの為体を素の状態だとおっしゃ……姉様ですしねぇ……」
 
- 13 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 22:51:28.87 ID:lS9YenDz0
-   
 < 膜というよりは、壁 >
 
 
 
 
 
 
 
 江風「姉貴って妙に変な言葉遣いすることあるよな」
 
 海風「そう? 」
 
 江風「貞操は奪うものだぜ? 破るものじゃない」
 
 海風「江風に対してなら破るで正しいし江風が自分で言うなら破られるが正確だよ」
 
 涼風「まぁ、そうだね」
 
 江風「…………は? 」
- 14 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 22:53:40.89 ID:lS9YenDz0
-   
 < 普通に片手で持ってきました >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「実は私とあなたって一番好きなところが同じなのよ」
 
 漣「はぁ? 雲龍さんと共通点有るとか汚点なんすけど」
 
 雲龍「失礼な。……ベッド、一番好きでしょう? 」
 
 漣「……なるほど? 」
 
 雲龍「まぁ、大概のヒトも人間も同じだと思うけれど」
 
 叢雲「それで構わないけれどね、他人のベッドに物立て掛けてどっか行くのはやめてほしいわ。はい」
 
 漣「お、忘れてたんだよねー。せんきゅーむーちゃん」
 
 叢雲「むーちゃん言うなっ」
 
 雲龍「可愛らしくていいじゃない。……どうやったら艤装を忘れておけるの? 」
- 15 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 22:55:05.19 ID:lS9YenDz0
-   
 < 平和といえば平和 >
 
 
 
 
 
 
 
 漣「えー? 忘れねーです? 」
 
 叢雲「忘れるのはあなたか江風くらいよ」
 
 雲龍「そもそも何かに使ったとして消すわよね。
 片付けるまでもなく虚数空間にいくんだから」
 
 漣「まぁ、そうなんすけども。ちょっと他に踏み台無くて。使った後急に別の用事できたんですよ」
 
 叢雲「踏み台なんて何に使ったのよ」
 
 漣「投げナイフの練習してたら天井に刺さっちゃって」
 
 叢雲「はぁ? あなた共用の部屋でそんなもの投げて剰え天井傷付け
 
 提督「あ、漣ー。あのナイフ中々グリップが良用事思い出したわじゃーなー」
 
 叢雲「馬鹿男ォ! 」
 
 雲龍「やれやれ馬鹿な男、ってところね。……普段はもっと駄目なところで駄目だけれど」
 
- 16 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 22:56:29.12 ID:lS9YenDz0
-   
 < 童心沸き上がるシャープ >
 
 
 
 
 
 
 
 提督「や、ちょっとバレンタインのお返しにきたもの見てコレクション引っ張り出してきまして」
 
 雲龍「色々疼いてついでに漣に見つかってしまったわけね」
 
 漣「そーいうことー」
 
 叢雲「はぁ。別にその辺は何も言わないけどもう少し場所を考えて二人でやってほしいものね」
 
 提督「悪かったよ。……どう? 結構気に入ってる意匠なんだけど」
 
 漣「いいんじゃないです? 漣の手には少し大き過ぎですけど」
 
 提督「そっか。……何? 」
 
 雲龍「バレンタインのお返しが即行来るなんてBismarckでしょう?  どんなの送ったの? 」
 
 提督「や、え、……あー…………」
 
 雲龍「ここでは手作りのケーキだったけれど……ふふ、あなたたち二人も興味、あるでしょう? 」
- 17 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 22:58:15.50 ID:lS9YenDz0
-   
 < datの如く >
 
 
 
 
 
 
 
 漣「と、ヤツは仕事に逃げやがったわけですが」
 
 叢雲「ちゃんと仕事するんならもうあれでいいわ」
 
 雲龍「そう……よっぽど言いたくないハートに近い部分のプレゼントだったのね。
 分かっていたけれどかなり、妬けるわ」
- 18 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 23:03:37.49 ID:lS9YenDz0
-   
 < ハンドルは誰にも握らせないが >
 
 
 
 
 
 
 叢雲「分からなくはないけど……過去の女なわけでしょう? 」
 
 雲龍「今の女がつまらないことに拘泥わるなって? 」
 
 叢雲「そこまでは言わないわ。寧ろ何をしても勝てっこないんだから忘れなさいよ。
 綺麗な過去として心に残ったものに勝とうなんて無駄な足掻き」
 
 雲龍「……ママは厳しいこと」
 
 叢雲「これでも伊達にアレのブレーキはやってないの」
 
 漣「漣はウィンカーくらいかなぁ。や、それともワイパーとか……うぅん……」
 
 
 
 
 
 
 愛宕「自分はステアリングくらいでしょうかって……冗談なのは分かるけどそれで意味が通ると思ったの? 」
- 19 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 23:05:13.83 ID:lS9YenDz0
-   
 < 本人不在恋愛会議 >
 
 
 
 
 
 
 
 春雨「暴露たんだ」
 
 浜風「早いですね」
 
 時雨「そうだね。でもほら、満潮って分かりやすいだろう? 」
 
 春雨「うん」
 
 浜風「可愛らしいところというか羨ましいところというか」
 
 時雨「……」
 
 春雨「……」
 
 浜風「……」
 
 時雨「……目を逸らさないでよ。曲がりなりにも満潮と鹿島さん両方に相談され……おーい、逃げないでよ本当……」
- 20 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 23:07:02.09 ID:lS9YenDz0
-   
 < もう全部似たような返しでなんとかなる >
 
 
 
 
 
 
 
 春雨「って言われてもね……何かできることなんてある? 」
 
 浜風「無いですよね。精々満潮の背中を押して結果を見るくらい」
 
 時雨「冷たいこと言うね君たち」
 
 春雨「時雨ちゃんの妹だからね」
 
 浜風「あなたたち姉妹に毒されてきたのね私」
 
 時雨「あのさ……」
- 21 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 23:08:03.43 ID:lS9YenDz0
-   
 < テコでも自分では >
 
 
 
 
 
 
 
 春雨「まぁ、強いてやれることといえば」
 
 時雨「うん」
 
 春雨「鹿島さんが女の子でもイケるかどうか探るくらい?
 満潮ちゃんのことを好きかどうかはこの際どうでもいいとして」
 
 浜風「前提条件が成り立たないとどうにもならないものね」
 
 時雨「だよね。…………春雨」
 
 春雨「ヤ」
 
 浜風「私も遠慮しておきますよ」
 
 時雨「だろうね」
 
 春雨「…………」
 
 浜風「…………」
 
 時雨「…………詰んだ」
 
- 22 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 23:09:32.61 ID:lS9YenDz0
-   
 < グラスでもゆっくり傾けつつ >
 
 
 
 
 
 
 
 GZ「Bismarckのやつ……全て持っていけとばかりに斉射していたな」
 
 WS「頭にくるくらい正確だったわね。遂に演習でも本気を出すよう宗旨替え? 」
 
 GZ「いや、どうも手紙を受け取ったらしいぞ」
 
 WS「は? 」
 
 GZ「ついでにチョコレートも。三日前から異様なやる気に満ちていてな。
 漸く今日が好きに動いていい戦闘演習だったわけだ」
 
 WS「なるほど……あれも割と単純なのね。誰かにプレゼントを贈られて喜ぶなんて」
- 23 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/17(月) 23:10:34.91 ID:lS9YenDz0
-   
 < 渡し渡され返し返され >
 
 
 
 
 
 
 
 GZ「まぁ、そんなに単純な話でも関係でも状況でもないだろうが……そうだな」
 
 WS「…………」
 
 GZ「…………」
 
 WS「…………別に三月十四日までお返しを待つ必要も無いわけよね? 」
 
 GZ「まぁな。…………ふふ、それでは返してもらおうか、レイディ? 」
- 24 : ◆5z7C0EoTrg [sage saga]:2020/02/17(月) 23:11:01.31 ID:lS9YenDz0
-   
 ありがとうございました
 
- 25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/17(月) 23:43:55.14 ID:9cZWqzeV0
-  乙 ここの提督を女にしたのがBismarckでBismarckを男にしたのが提督だっけ? 
- 26 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/18(火) 23:20:12.42 ID:kq021jn/0
-   
 < 嫌なわけでもないけれど >
 
 
 
 
 
 
 
 WS「ん……実にいい目覚めね、伯爵」
 
 GZ「実に疲労感のある目覚めだよ、レイディ」
 
 WS「それがあなたの責務を通した報酬でしょう? 」
 
 GZ「ふん……」
 
 WS「ふぁあ……」
 
 GZ「……淑女の見せる態度ではないと思うが」
 
 WS「あなただから見せる姿ですもの。……それはそれでいい女ではなくて?
 淑女に拘泥わりたいわけでもありませんし」
 
 GZ「さてな。…………」
 
 WS「…………」
 
 GZ「…………またBismarckに揶揄われるな。それだけは、気が重い」
- 27 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/18(火) 23:24:28.02 ID:kq021jn/0
-   
 < price less >
 
 
 
 
 
 
 
 WS「ふぅ……あなたの淹れるコーヒー、温かくて好きです」
 
 GZ「コーヒーは基本的に温かい飲み物だが。アイスの方が良かったか? 」
 
 WS「そういうことではなくて。……さっきのお話ですけれどね」
 
 GZ「ん? あぁ」
 
 WS「Bismarckってそんな下世話なこと宣うわけ? まぁ、良く言えば豪快というか姐御肌? かもしれないような」
 
 GZ「いや……なんというかな、上手い言葉は見つからんが近い言葉で表すなら」
 
 WS「表すなら? 」
 
 GZ「陰湿だな。しかも嫌味が感じられない」
 
 WS「うぅん? 」
 
 GZ「あぁいった言葉遣いや言葉遊びをどこで覚えてきたのやら……私では永遠に勝てないところだ」
 
 WS「ふぅん? ……あれが酔ったときにでも、訊いてみたいものね。鉄血宰相の寝物語、なんて」
- 28 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/18(火) 23:25:01.33 ID:kq021jn/0
-   
 < 悪魔の提案 >
 
 
 
 
 
 
 
 阿賀野「そーいえば瑞穂さんって明石さんと結婚したいの? 」
 
 明石「は? 」
 
 瑞穂「できるものなら是非したいですね。あんな紙切れ、だとかおっしゃる方もいますけれど形は形、証は証ですから」
 
 阿賀野「ふぅん……提督さんに頼めばなんとかしてくれそうじゃない? 」
 
 瑞穂「まぁ……いえ、無理だと思いますよさすがに。可否ではなくて瑞穂の頼みでそこまでは」
 
 阿賀野「明石さんに頼んでもらえばいいじゃん」
 
 明石「」
 
 瑞穂「…………ほう? 」
- 29 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/18(火) 23:25:30.11 ID:kq021jn/0
-   
 < 悪魔の提案 >
 
 
 
 
 
 
 
 阿賀野「そーいえば瑞穂さんって明石さんと結婚したいの? 」
 
 明石「は? 」
 
 瑞穂「できるものなら是非したいですね。あんな紙切れ、だとかおっしゃる方もいますけれど形は形、証は証ですから」
 
 阿賀野「ふぅん……提督さんに頼めばなんとかしてくれそうじゃない? 」
 
 瑞穂「まぁ……いえ、無理だと思いますよさすがに。可否ではなくて瑞穂の頼みでそこまでは」
 
 阿賀野「明石さんに頼んでもらえばいいじゃん」
 
 明石「」
 
 瑞穂「…………ほう? 」
- 30 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/18(火) 23:26:31.20 ID:kq021jn/0
-   
 < ありがたい回答 >
 
 
 
 
 
 
 
 提督「無理だな。悪いが俺にどうにかできるレベルじゃない」
 
 瑞穂「残念です」
 
 提督「似たようなものを用意したり無理矢理認めさせることはできないこともないだろうが」
 
 瑞穂「それでは意味がありませんもの」
 
 提督「だよな。変な力で得た変なものじゃ駄目だろうそういうのって」
 
 瑞穂「ええ。恥ずかしい言い方をするなら愛の力で得た二人の普通、とでも申しましょうか」
 
 提督「あぁ。…………欲しいよなぁ」
 
 瑞穂「…………はい」
 
 
 
 
 
 
 
 阿賀野「さすがにホッとしたような顔するのは酷くない? 」
 
 明石「誰の所為だと……まぁ、悪いのは確かに私ですけどねぇ」
- 31 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/18(火) 23:27:37.00 ID:kq021jn/0
-   
 < 汚染 >
 
 
 
 
 
 
 
 阿賀野「あ、そっか! 婚姻届が受理されると明石さんは不倫で訴えられるもんね」
 
 明石「や、えぇ……? 」
 
 高雄「……そういう問題では無いと思いますけれど」
 
 伊13「阿賀野さん、変なものでも、食べたの? 今日、なんか変ですよ……? 」
- 32 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/18(火) 23:29:42.59 ID:kq021jn/0
-   
 < 衒い無く >
 
 
 
 
 
 
 
 阿賀野「うーん……ストレス? 」
 
 能代「能天気な顔で食っちゃ寝して時々水泳して気が向けば提督と妙な歴史談議を楽しんで。どこがストレスなの? 」
 
 阿賀野「矢矧と酒匂に会えないこと」
 
 能代「! …………」
 
 阿賀野「うん? 」
 
 海風「なるほど。…………阿賀野さんってこういうところ侮れないですよね。それが本音に見えるところも含めて」
 
 阿賀野「うん? 本音だけど? ……なぁに? 」
- 33 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/18(火) 23:31:17.45 ID:kq021jn/0
-   
 < 神話と歴史って親和性高いから…… >
 
 
 
 
 
 
 
 愛宕「まぁ……会う頻度だけで言えば私たちの彦星って摩耶と鳥海よね」
 
 高雄「あの子たちがアルタイルならあの人はヘルクレス座ね」
 
 愛宕「うん? 」
 
 高雄「織姫、まぁベガね。これを含む星々がこと座になる前はハゲタカって呼ばれていたわけ」
 
 阿賀野「それをデネブのいるはくちょう座、アルタイルのわし座諸共殺したのが提督さんなんだよねー」
 
 高雄「まぁ、こと座になった後も持ち主が殺されて流されていた琴のことだけれど、ベガ」
 
 愛宕「あ、そう……ロマンスの欠片も無いわねこの姉二人」
- 34 : ◆5z7C0EoTrg [sage saga]:2020/02/18(火) 23:31:45.82 ID:kq021jn/0
-   
 ありがとうございました
 
- 35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/18(火) 23:57:56.67 ID:FKEagfkK0
-  乙 
- 36 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:30:59.25 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 止まらない >
 
 
 
 
 
 
 
 漣「メイドキャラがいねーですよね」
 
 提督「……」
 
 漣「や、そんな警戒した顔しなくても。……いねーですよね? 」
 
 提督「まぁ……いないな」
 
 漣「褐色キャラもいねーですよね? 」
 
 提督「ん、んん? キャラ……? 肌色ってキャラか? 」
 
 漣「ついでに当然の様にロリペドもいねぇ。つまり無乳どころか貧乳すらいねぇ」
 
 提督「? 」
 
 漣「ご主人様はハーレム主人公の自覚が足りない!
 主人公の甲斐性だけじゃあ読者視聴者は着いてきてくれないんですよ! 」
 
 提督「……何言い始めたんだこいつ」
 
 叢雲「さぁ……」
 
 漣「大体ご主人様は鈍感力が足りなさ過ぎでーーーー
 
- 37 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:33:23.15 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 止めない >
 
 
 
 
 
 
 
 提督「こいつが創作系ネット系で壊れるのって大概長時間ゲームした後だよな」
 
 叢雲「もっというと秋雲とか夕張とチャットしつつのときね」
 
 提督「ほーん……」
 
 叢雲「あ、このクッキー美味しい。誰の? 」
 
 提督「愛宕じゃねぇかな。明日訊いておく」
 
 叢雲「頼むわ」
 
 漣「痴女とか誘い受けとかメンヘラとか中二とか良いキャラは揃ってるんだけどなー。惜しいんだよなー! 」
 
 提督「これであいつ手作りとかだったらもう本気で店出すべきだよな」
 
 叢雲「本当そうね。味も見た目もパーフェクトよこれ。……あ、それ私の」
 
 提督「あん? 」
 
 漣「これはこれでジャンル的にはいいのかもしれないけどつまんねぇですよ! つまんねぇ! ねぇ?! 」
- 38 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:34:24.05 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 止めようも無い >
 
 
 
 
 
 
 愛宕「何あれ」
 
 高雄「さぁ? あの人と叢雲さんはもう好きに叫ばせてクッキーの話続けるみたいね」
 
 加賀「確かにこのクッキー美味しいもの。……愛宕、これ本当に美味しいわ、ありがとう」
 
 愛宕「え? まぁ、別に……遂に演説し始めたけどあのままなの? ねぇ? 」
- 39 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:34:52.54 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 似合うかなとか >
 
 
 
 
 
 
 
 高雄「といってもそこまで五月蝿いわけでも」
 
 加賀「好きにさせてあげなさいよ。……私たちになれるのはメイドと褐色の方ね」
 
 愛宕「肌焼くのヤだし……メイドだけ? 」
 
 高雄「焼いても身体機能の異常励起と恒常性機能で元に戻る筈ですけれど楽なのは、メイドですね」
 
 加賀「…………」
 
 愛宕「…………」
 
 高雄「…………何故、私を見るの? 」
- 40 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:35:47.38 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 本気で似合わないものを探すのも楽しいかもしれない >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「加賀さんだとAV臭が酷過ぎますし」
 
 加賀「……それは私が見た目年齢的に似合わなさ過ぎて作り物臭いということかしら」
 
 雲龍「そういう意味ではなくて……自分で言うのもなんですが私と加賀さんならメイドは私の方が違和感少ないと思うんです」
 
 愛宕「分からなくもないけど」
 
 雲龍「でも私よりも高雄の方がもっとこう、フィット感があると言いますか」
 
 高雄「うぅん……」
 
 海風「ようは下品にエロいかそこはかとなく淫靡なのかってことですね」
 
 雲龍「そうそれ。……ある種褒め言葉ですよ? 」
 
 高雄「……はぁ」
 
 加賀「…………嘘を感じられないあなたの考え方本気で怖くなってきたわ、最近」
- 41 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:36:34.42 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < さすがに無理だろう、なんて >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「そろそろあの人一回くらい記憶喪失になってみてくれないかしら」
 
 天城「はぁ? 」
 
 雲龍「キャラって結局それまでの積み重ねと認識でしょう?
 ルックスだとかに左右される部分もあるでしょうけど」
 
 天城「まぁ、そうですね」
 
 雲龍「例えば私がねっとりバキュームするのと加賀さんがするのであれば加賀さんの方が唆るし映えると思わない? 」
 
 天城「……分からないではありませんよ。例えの酷さは兎も角」
 
 雲龍「定期的に都合良く初夜前まで記憶喪失になってくれれば次はいっそ清楚キャラになるのに」
 
 天城「……………………」
- 42 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:37:43.63 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 前科者 >
 
 
 
 
 
 
 
 山城「私が清楚になるよりも遥かに難しいわね」
 
 扶桑「ゼロ近似といって差し支えない程度でしょう」
 
 雲龍「やってみないと分からないでしょう?」
 
 山城「分かり切ったことに付き合う程こっちも……待って」
 
 雲龍「? 」
 
 山城「明石なら本当にそういうクスリつくれるんじゃない?
 記憶喪失は無理でも一時的に意識を混濁させる様な」
 
 扶桑「……山城? 」
 
 雲龍「キメセクみたいな。……駄目」
 
 山城「何故? 私はやろうと思わないけれどあなたくらい堕落したクズ女ならしてもおかしくな
 
 雲龍「二度目は無いって釘刺されてるのよ、高雄に」
 
 扶桑「……」
 
 山城「……今回ばかりはあの男が不憫でならないわ」
- 43 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:38:36.49 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 従順なる主人 >
 
 
 
 
 
 
 
 Littorio「世話のかかる相手の方がなんだかんだと気に入られやすいものではありますけれど」
 
 高雄「方向性は違えど大体世話のかかる面子よね。……私も含めて」
 
 Littorio「除くなんてとてもとても。……あの人って実はただの病的な構いたがりなのでは? 」
 
 高雄「その気配はあるけれど、あの人あれはあれでこちらが積極的過ぎると受けになれるのが一番凄いと思うわ」
 
 Littorio「あれで割に従順なのですよね、ストレートな感情にはもう為す術無くというか」
 
 高雄「良いところ、というか美徳だけれどね。
 …………素直にならなければならないのは寧ろ私たちというのが、一番難しいところ」
- 44 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:39:06.58 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 重巡の主人 >
 
 
 
 
 
 
 
 Pola「ふぇっくしゅんっ……ほぇ……」
 
 Aquila「また盛大に可愛らしいくしゃみね。噂でもされた? 」
 
 Pola「んぇ〜……これは赤城の所為でしょうねぇ〜……感覚で分かりますぅ」
 
 Aquila「……はい? 」
- 45 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/19(水) 22:44:58.20 ID:fU6wAQmJ0
-   
 < 魅入られる >
 
 
 
 
 
 
 赤城「ふふ……あれはあれで中々…………お酒の趣味もお料理も……言葉で嫐る甲斐もありましたね」
 
 
 
 
 
 
 
 江風「ひえっ……何あの顔」
 
 涼風「こっわいなぁ。分かりやすく手酌で瘴気漂わせてるんだし誰かに絡みたいだけだろーけど」
 
 海風「本気なら無表情か微笑だもんね、怖いヒトって」
 
 阿賀野「でもそもそもあんな顔できる時点で……ねぇ? 」
 
 能代「そうね。…………あぁ、目、合っちゃった……」
- 46 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/02/19(水) 22:45:25.10 ID:fU6wAQmJ0
-   
 ありがとうございました
 
- 47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/19(水) 23:09:31.57 ID:h5HjHuUg0
-  乙 
- 48 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:43:39.30 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 考課って大事だからね、仕方無いね >
 
 
 
 
 
 
 
 提督「うぃーっす。出迎えご苦労」
 
 あきつ丸「仕事ですからな。雲龍も久方振り」
 
 雲龍「ええ、久し振り。私はよく分からないメディカルチェック受けてくればいいのね? 」
 
 あきつ丸「あぁ。自分もよく分からんが大淀が連れて行ってくれる」
 
 大淀「お疲れ様です。正味三十分もかかりませんので」
 
 雲龍「ふぅん……」
 
 提督「じゃあよろしく。俺も看護師の皆さんと戯れる方がよかったなぁ」
 
 あきつ丸「要望があれば女くらい侍らせてもいいのでありますがね。……殿下の評価は兎も角として」
- 49 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:46:19.94 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 与太話ですがね? >
 
 
 
 
 
 
 大淀「あんなことを言っていたけれど」
 
 雲龍「ええ」
 
 大淀「殿下の評価なんて女侍らせたくらいで変わらないですよね」
 
 雲龍「そうね。あきつ丸の評価、というか気持ちの問題」
 
 大淀「女侍らせて遊んでるあの男の近くに直立不動で立つあきつ丸」
 
 雲龍「中々シュールで面白そうね」
 
 大淀「ええ」
 
 雲龍「…………」
 
 大淀「…………」
 
 雲龍「…………あの人意外の高官で経験がありそうで少し、不憫ね」
- 50 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:47:52.82 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 他方寒々とした廊下組 >
 
 
 
 
 
 
 
 
 提督「あぁ……ダル……」
 
 あきつ丸「殿下にお会いすることを心待ちにする武官も多いのでありますがね」
 
 提督「拝謁とかその類はちょっと好きじゃない」
 
 あきつ丸「ギリギリ不敬罪ではないが不興を買う発言ですな」
 
 提督「知るかそんなもの」
 
 あきつ丸「自分は殿下の狗、でありましたかな。提督殿の言葉によれば」
 
 提督「告発でも用意するんなら狗じゃなくてネコにしてやるよ」
 
 あきつ丸「戯れを。……一つ。理解しているとは思うが」
 
 提督「……うん? 」
 
 あきつ丸「随伴の指定がそもそも異例だが……。
 高雄や愛宕ではなく、明石や加賀、Littorioや赤城ですらなく雲龍、というところをもう一度考えるべきであります」
 
- 51 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:49:12.40 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 検診中もずっと隣でした >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「もう、終わり? 」
 
 大淀「ええ。談話室あたりにでも行っていてください。私はここでお別れです」
 
 雲龍「ん……」
 
 大淀「……何? 」
 
 雲龍「何も」
 
 大淀「そう……」
 
 雲龍「……」
 
 大淀「……」
 
 雲龍「……取り敢えず、胸元を見るのはもう止めてくれるかしら」
 
 大淀「! 」
 
- 52 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:50:35.62 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 澱んだ曇り空でも眺め上げながら >
 
 
 
 
 
 
 
 
 龍田「フ-……どしたの? 私しかいないわよ? 」
 
 涼風「そりゃあ常喫してるのなんて提督と龍田さんしかいねぇしな。一本くれない? 」
 
 龍田「いいけど自分で点けてね」
 
 涼風「はいよ。……フゥ-……」
 
 龍田「…………ふぅ」
 
 涼風「ふふ……」
 
 龍田「うん? 何? ライターくらい貸してくれてもって? 」
 
 涼風「いーえ? 何にも後ろ暗いこととか無くさ、単純に吸いたくなっただけなんだよ。
 それなのに妙に警戒される自分に笑えてきた」
 
 龍田「そ。…………それすら穿って見て警戒度上げる私と、どちらがまだまともかしらねぇ〜」
- 53 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:52:07.79 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 耐性は高いつもりで生きていたのだけれど >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「本気で眠くなってきたわ。早朝に起きて輸送機乗せられた上にそれ待ちでお酒も飲めなかったのよ? 」
 
 時雨「ついでに誰かと絡まって遊んでるわけにもいかなかったと」
 
 雲龍「さすがに、ね。あの人の頼みだったしもう予定に組み込まれていたから」
 
 満潮「アルコールもベッドも一日くらいどうとでもなるでしょうが」
 
 雲龍「当然よそれは。中毒でも依存症でもないし。でもね、満潮」
 
 満潮「あん? 」
 
 雲龍「一度知ってしまうと酷く寂しさを覚えてしまうものなの。
 アルコールのキツい刺激も、肉と粘膜の優しくてインモラルな接触も」
- 54 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:53:12.94 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 最も身近なサンプルと二番目に身近な材料 >
 
 
 
 
 
 
 
 
 漣「あー……HP全回復したこの後も余裕で戦える」
 
 叢雲「ゲームで疲れてお風呂で回復してまたゲームするわけ? 」
 
 漣「ヤって疲れて寝て回復してまたヤるのと大して変わらないでしょ」
 
 叢雲「ゲームっていうのは女並にケアと機嫌取りが必要なの? 」
 
 漣「そんなわけ。しかも基本的に続けた分努力した分分かってくれるよ、ゲーム」
 
 叢雲「最高のパートナーね」
 
 漣「でしょ? 」
 
 叢雲「ええ。……その辺あいつが本気で凄いと思うところなのよね。私自身女であるが故に、というか」
- 55 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:54:32.91 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 相談してみました >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「何となく愛情向けてしまえばいいのよ。
 化物なんて基本愛に飢えてるんだから簡単にヤれるわ」
 
 満潮「じゃああんたは向けられたらヤらせるわけ? 」
 
 雲龍「私も勿論化物だけれど残念ながら愛はそれなりに足りてるの」
 
 満潮「あっそ……。その何となく愛情向けるのが難しいって話なんだけど」
 
 雲龍「……? 」
 
 満潮「……」
 
 時雨「素の顔に見えるのがまた」
 
 春雨「こういうアンニュイというか佳い女風のときは雲龍さんって本当に信じられないくらいカッコいいんだよね」
 
 浜風「まるでそれ以外のときがあるような……いえ、それはもう派手にあるでしょうけども」
 
- 56 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:56:54.67 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 前途多難恋愛洋への航海 へ、いざ >
 
 
 
 
 
 
 
 満潮「そ、そもそも! 」
 
 雲龍「大声出さないでよ、早起きの所為で眠いの」
 
 満潮「知ったことじゃないわそんなの」
 
 雲龍「あのね……一応あなた相談の体じゃないわけ? 」
 
 時雨「僕も通った道だよその遣り取り」
 
 雲龍「そんな……ショックだわ。時雨と同じなんて」
 
 時雨「あのねぇ……」
 
 春雨「これも一回やった遣り取りだね。……結果も同じに終わりそうだなぁ」
- 57 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 22:58:23.27 ID:oxL7mVjw0
-   
 < あくまでそれなりにきっと真剣 >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「ふぁ……で? 」
 
 満潮「はい? 」
 
 雲龍「そもそも、何? 」
 
 満潮「あ、あぁ……私は別にヤるとかそういう肉欲みたいなのはどうでもいいの。
 単純に好きなだけだし単純に好きになってほしいの」
 
 雲龍「そう……我ながら相談の適任だとは思えないけど、私」
 
 時雨「まぁ……」
 
 浜風「私たちも満潮がここまでピュアだとは思いませんでしたし」
 
 春雨「ピュアってよりちょっと痛いよね」
 
 雲龍「持論だけど相手の何もかもが欲しいと思えないようなのは恋とも愛とも呼べないわ。
 それはただ恋に恋している自分に酔いたいだけ」
 
 満潮「…………」
 
 時雨「君たちちょっと容赦無さ過ぎだよね。……僕もまぁほぼほぼ同意見ではあるけどさ」
 
- 58 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:00:24.50 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 面倒(面倒) >
 
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「というかもう面倒ね。考えるようなことも無いわ」
 
 満潮「あっそ。あんたにちょっとでも訊こうと思った自分が馬鹿だっ
 
 雲龍「鹿島ー、ちょっといい? 」
 
 満潮「っふぁいっ? 」
 
 
 
 
 
 
 鹿島「はい? なんでしょう、というか雲龍さん来てたんだ」
 
 雲龍「あの人のお供ね。同じ誕生日の誼みで訊くんだけど」
 
 鹿島「確か実艦なら私が四歳年嵩ですね。……何ですか? 」
 
 雲龍「私のこと、好き? 」
 
 鹿島「……はい? 」
- 59 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:02:27.23 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 愉快な仲間たち >
 
 
 
 
 
 
 
 満潮「はいぃ? 」
 
 浜風「ひっどい形相」
 
 時雨「や、物凄い速度で逃げたのは兎も角満潮まだ大分近くにいるからね? 」
 
 春雨「それとも予想通り満潮のことどう? なんて訊いてほしかった? 」
 
 満潮「そうじゃな……そうじゃなくてね……えぇ……」
 
 浜風「これだから頭の螺子を無くしたヒトたちは」
 
 春雨「さすがに雲龍さんと同列はアレだけど……まぁ、仕方無いね」
 
 時雨「あれはあれで僕の欲しかったものを結構持ってるわけだし」
 
 浜風「理解はできますが」
 
 春雨「本当ね」
 
 満潮「…………もういい。なるようになると思うしか、ないわね。はぁ……」
- 60 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:03:31.89 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 日々是女優 >
 
 
 
 
 
 
 
 鹿島「えーと……うん? 」
 
 雲龍「私これでも女にだって割に好かれる方よ? 趣味じゃなかった? 」
 
 鹿島「趣味とか趣味じゃないとかそういうことじゃあ……」
 
 雲龍「今更倫理なんてもの大切にするわけ?
 別にあなたの一番大切な意志だとか理想を捨てろ、なんて言ってない。
 単に少し寄り道をして溺れてみましょうっていう話」
 
 鹿島「ん……近いです、雲龍さん」
 
 雲龍「あなた、小柄なのね。大きいとは思っていなかったけれど……本当に、小柄」
 
 鹿島「…………っ」
 
 雲龍「ねぇ、おしえて? 私のこと、どう思ってるの? 」
 
 鹿島「みっ、耳元で囁かないでください」
 
 雲龍「あなたが嫌がっているのならもうしないけれど……そうは見えないもの」
 
 鹿島「それは……」
 
 雲龍「…………うん? 」
 
 鹿島「…………」
 
 雲龍「…………」
 
 鹿島「…………」
 
 雲龍「…………」
 
 鹿島「……………………ふぅ、酔ってはいないようですけれど、楽しいですか? 他人の純心弄んで」
 
 雲龍「それはもう。…………ふふ、色々と、楽しいわ」
 
- 61 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:04:42.71 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 唖然というには少し末期的な >
 
 
 
 
 
 
 
 満潮「」
 
 浜風「……」
 
 春雨「いやー……あんな自然な動作でソファに押し倒せるものなんだね」
 
 時雨「流れるような動きだったね。アレで鹿島大先生が頷いたらどうしようかと」
 
 満潮「」
 
 春雨「フリーズしてるね。仕方無いかもしれないけど」
 
 時雨「まぁね。……あれもどっかのクズを堕とす流れるなんだろうなぁ」
- 62 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:05:13.26 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 伝わるかなとかそんな感じ >
 
 
 
 
 
 
 
 鹿島「ふぅ……時々なら、こういう刺激的な遊びもいいかもしれませんけど」
 
 雲龍「疲れるって? 」
 
 鹿島「ええ、本当に稀なら楽しめても、私には根本的に合わない遊び」
 
 雲龍「似合うと思うけれど」
 
 鹿島「そう? いえ、雲龍さんは褒めているつもりかもしれませんけど私には要らない称賛ですから」
 
 雲龍「それは残念ね」
 
 鹿島「ふふ……私、他に好きなヒトがいるんですよ」
 
 雲龍「ふぅん? 」
 
 鹿島「だから、雲龍さんとは遊べませんよ。これでも、一途なんです」
 
 雲龍「それは何となく分かるわ、悪かったわね」
 
 鹿島「いえいえ。想像していたよりもずっと話しやすいヒトで安心しましたよ、雲龍さん」
 
 雲龍「……そう。…………遠回しにあの子をフったつもりなのでしょうけれど余計面倒なことになったわね、私」
- 63 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:06:03.07 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 吹き抜ける風の様に >
 
 
 
 
 
 
 
 満潮「」
 
 雲龍「ふぁ……ただいま」
 
 時雨「おかえり。帰り道はあっちだよ」
 
 雲龍「もう用済みってこと。……それは? 」
 
 満潮「」
 
 時雨「色々とフリーズ材料が有り過ぎてさ」
 
 雲龍「それはお可哀想に」
 
 春雨「大概は雲龍さんの所為で発生しましたけどね」
 
 雲龍「そんなこと言われても。……満潮? 」
 
 満潮「…………なに? ちょっと気分良くないんだけど」
 
 雲龍「振り向かせたい女がそっぽ向いているなんて、幸せね。頑張んなさい」
 
 満潮「……は? 」
- 64 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:07:26.00 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 想い愛せるという禍福 >
 
 
 
 
 
 
 
 雲龍「迎えが来たから。じゃあまた機会があればね」
 
 満潮「はい? 」
 
 時雨「じゃあね。次はお菓子以外のお土産頼むよ」
 
 春雨「これ美味しいと思うけど……また」
 
 浜風「私はこれと同じで構いません。また生きていれば」
 
 雲龍「ん……私もずっと頑張ってるつもりだから。
 いつか二人で笑い話にできればいいわね」
 
 満潮「…………」
 
 
 
 
 
 
 時雨「今の満潮には嫌味に聞こえたかな? 」
 
 浜風「かもしれませんね」
 
 春雨「あんなにカッコいい微笑み方で男の人の腕掴みに行かれちゃね。
 ……あれで一途といえば一途なんて、なんて卑怯」
- 65 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:08:21.95 ID:oxL7mVjw0
-   
 < ちっぽけで大切な対抗心 >
 
 
 
 
 
 
 
 提督「なんか妬けることしてたね」
 
 雲龍「見てたの? 」
 
 提督「途中で止めさせるのも面白くなさそうだったし、最後まで見てみたかったから」
 
 雲龍「鹿島を最後まで堕とせってこと? 」
 
 提督「やめとけ。面白そうだけど」
 
 雲龍「ま、あれで意志は固そうだし。少し時間はかかりそうだものね」
 
 提督「お前が言うんならそうなんだろうな。……帰るぞ」
 
 雲龍「遊んで行かないの? 」
 
 提督「行きたいところがあるならまぁ。明日の昼までに帰れるなら別にどこでもいいぞ」
 
 雲龍「ふぅん……私もどこでもいいわ。しっかり楽しませてくれるなら」
 
 提督「はいはい。…………期待しておけ。高雄たちを妬かせるようなとこ、連れてってやるよ」
 
- 66 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/20(木) 23:10:23.65 ID:oxL7mVjw0
-   
 < 誰かのいない夜寒にぽつり >
 
 
 
 
 
 
 
 山城「ふぅ……そろそろ日を跨ぎますね。寝ましょうか? 」
 
 扶桑「ええ。……ねぇ、山城」
 
 山城「はい、姉さま」
 
 扶桑「…………」
 
 山城「…………」
 
 扶桑「…………」
 
 山城「…………? 」
 
 扶桑「……………………心が、寒いの。暖めて、もらっても? 」
- 67 : ◆5z7C0EoTrg [sage saga]:2020/02/20(木) 23:11:06.94 ID:oxL7mVjw0
-   
 ありがとうございました
 
- 68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:19:06.67 ID:9z5/CZlqo
-  お疲れ様です 
- 69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/02/20(木) 23:31:04.83 ID:Urwu/82I0
-  乙 
- 70 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/21(金) 23:29:02.95 ID:fB3kt6gwO
-   
 < 性Xノ癖歴 >
 
 
 
 
 
 
 
 山城「おはよう、龍田」
 
 龍田「おはよ。……あなたが先に暗くない挨拶をしつつ私の名前まで呼ぶなんてね。
 不気味過ぎて遂にこの世の終わりかと思ったわ」
 
 山城「そ……ここ最近で一番気分がいいの」
 
 龍田「ふぅん? まぁ、理由は聞かなくても分かるから要らないけど。要る? 」
 
 山城「一本、貰うわ。……フ-……」
 
 龍田「フゥ……」
 
 山城「…………」
 
 龍田「…………」
 
 山城「ふふ……あぁ、もう…………悪いわね、変な笑い方して。勝手に湧いてくるのよこれ」
 
 龍田「それはそれは。…………ここまでくると山城より扶桑の方が怖いわね。何があったのかしら」
- 71 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/21(金) 23:29:53.20 ID:fB3kt6gwO
-   
 < 厨房にて、二人 >
 
 
 
 
 
 
 扶桑「ふぅ……おはようございます、加賀さん」
 
 加賀「ええ、おはよう」
 
 扶桑「…………」
 
 加賀「…………」
 
 扶桑「…………」
 
 加賀「…………」
 
 扶桑「…………」
 
 加賀「…………何があったか聞いてあげるからその微笑で私を見続けないでくれるかしら、怖いわね」
- 72 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/02/21(金) 23:31:26.58 ID:fB3kt6gwO
-   
 < 怖い程にズレも無く >
 
 
 
 
 
 
 
 満潮「…………はぁ」
 
 時雨「食事中に目の前で溜め息なんて吐かないでくれるかな。
 ただでさえ隣にあきつ丸がいるのに余計暗くなる」
 
 あきつ丸「それは申し訳無いことをしたな。先に座っていたのは自分だが」
 
 時雨「ぼっちでもそもそ食べてた君の隣に座ってあげたんじゃないか」
 
 あきつ丸「先程まで目の前に鈴谷と熊野がいたのでありますよ」
 
 時雨「あまりの暗さに逃げられたのかい? 」
 
 あきつ丸「ハンッ、時雨殿ではないのだからそんなことはせんよ」
 
 時雨「どうだか」
 
 満潮「あなたたち……よくもまぁ悩んでいそうな女の前で普段通り無駄口叩けるわね」
 
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