このスレッドは950レスを超えています。そろそろ次スレを建てないと書き込みができなくなりますよ。

【モバマス】凛・藍子「1・2・3で飛び込め!」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

316 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 20:54:52.88 ID:GuNokB1T0
失礼しました、説明不足でしたね
このSSでバチンキーが使うダブルアタックはえだづき2回分の攻撃と同じ、つまりダブルアタックもくさタイプの技と捉えていただきたいです
なにせはっぱカッターとエナジーボールしか他に技がありませんから…

では投下します
317 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 20:55:28.29 ID:GuNokB1T0

エンジンジム前

凛「藍子」

藍子「あ、凛さん!」

藍子「……と、お隣の方は?」

凛「ああ、ちょっと藍子と話をしたいらしくて……」

??「取り合ってくれてありがとな。あとは自分で話すわ」
318 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 20:56:02.92 ID:GuNokB1T0

つかさ「突然悪いな。あたしはつかさ。さっき、アンタのジムバトルを観戦させてもらっていたんだ」

藍子「そ、そうなんですか」

つかさ「これ、名刺な」ピラッ

藍子(……)

藍子(この人、なんか……すごいオーラを感じる。歳はそんなに変わらないはずなのに)

藍子(……ってこれ……!?)
319 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 20:56:47.64 ID:GuNokB1T0

つかさ「いやあ……単刀直入に言うと素晴らしいバトルだった!」

つかさ「多くのチャレンジャーが躓くダイマックスという壁を、まさか初戦で突破するとは。ホント驚いたよ」

つかさ「そしてアタシは感じた……アンタには、バトルのセンスがある」

藍子「セ、センスですか?」

つかさ「アタシは将来有望なトレーナーが好きでね。是非、色々と話をしたいと思ったんだ」

つかさ「よければこの後、一緒に食事はどうかな?」

藍子「食事……ですか」

凛「藍子、どうする?」

藍子「私は構わないですけど……凛さんはいいんですか?」
320 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 20:57:29.60 ID:GuNokB1T0

凛「うん、私はいいよ。ジムに行くのは明日にするつもりだし」

つかさ「よし、決まりだな」

つかさ「今日はアタシの奢りだ。何か食べたいものはあるか?」

藍子「いや、私は特に……ていうか、奢りってそんな……」

つかさ「将来有望なトレーナーに投資するのは当然のことさ」

藍子「……」

藍子(正直、ちょっと怪しいけど……)

藍子(凛さんも信頼しているみたいだし……ついていって大丈夫かな?)

藍子(というか……どうしてこんな人が私なんかに……?)
321 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 20:58:10.80 ID:GuNokB1T0

つかさ「特に指定がないなら、近くにチーズカレーが美味しい店があるんだ。そこでいいかい?」

藍子「は、はい」

凛「私もそれで」

つかさ「よし、じゃあ行こうか」



カレー専門店 スパイスパラダイス

つかさ「……さて」
322 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 20:58:57.05 ID:GuNokB1T0

つかさ「初めて会う人に食事に誘われて、しかも奢るなんて言われたらそりゃ誰だって警戒するよな」

つかさ「だからまずはアタシの話をさせてもらうよ」

つかさ「改めて、つかさだ。よろしくな」

藍子「は、はい……」

藍子「ところでつかささん。さっき貰った名刺に、マクロコスモスって……」

つかさ「ああ。そこの社長をさせてもらってるんだわ」

藍子「しゃ、社長……!?」
323 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 20:59:36.65 ID:GuNokB1T0

つかさ「はは、そんなビビんなくていいよ。てか気軽につかさって呼んでくれ」

つかさ「若しくはつかさ社長でもいいぞ」

藍子「そ、そんなっ……!」

凛(……こんな若い女性が社長を務めているなんて。世界は広いなあ)

凛「藍子、マクロコスモスって?」

藍子「それはもう、ガラルではよくCMが流れている大企業中の大企業ですよ!」

凛「大企業……!?」
324 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:00:26.77 ID:GuNokB1T0

つかさ「そうだな、CMもやってるし、今はジムチャレンジのスポンサーも務めている。アンタ達の持っているユニフォームにも、ウチの企業ロゴが入っているはずさ」

つかさ「で、アタシはマクロコスモスの行っている事業の中でも、ネットワーク関連の事業でヘッドをやってたりもする」

凛「社長をやりながら?」

つかさ「ああ」

凛「へえ……すごいね」

つかさ「マクロコスモスを知らないってことは……アンタ、ガラルの人間じゃない?」

凛「そうだよ。私はアイマス地方って所から来たんだ」
325 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:01:20.65 ID:GuNokB1T0

つかさ「へー、けっこう遠いじゃないか。なんでまたガラルに来ようと?」

凛「ガラルのポケモンを調査したかったから。それから、もっと広い世界を旅したかったんだ」

つかさ「へえ、なるほどね」

つかさ「てか、二人はどういうカンケーなんだ?」

凛「私も藍子もジムチャレンジをしているんだけど、私はコーチをしてるって感じかな」

藍子「そうです。私から凛さんに頼んだんです」

つかさ「ほう、師弟関係ってこと。コーチってことは……アンタの実力も大したものなんだろうね」

つかさ「さて、凛もなかなか面白そうなんだけど……まずはアンタと話をしたいな、藍子」
326 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:01:55.80 ID:GuNokB1T0

藍子「は、はいっ」

つかさ「話っつーか、これは提案なんだが」

つかさ「藍子……もっと強くなりたくないか?」

藍子「え、えっ?」

つかさ「今日、ジムリーダーの涼がダイマックスを使っていた……あれ、どうだった?」

藍子「す、すごいなと、思いました」

つかさ「だろうね。ポケモンがあんだけデカくなるんだもの」
327 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:02:43.39 ID:GuNokB1T0

つかさ「でも……アンタもあの力を使うことはできるよ」

藍子「!?」

つかさ「アイマス出身のヤツもいることだし、まずダイマックスのことを説明しようか」

つかさ「まず、この地方にはガラル粒子というエネルギーが存在する。このエネルギー、まだまだ未知の部分も多いんだけど、ポケモンに作用するエネルギーであることはわかっている」

つかさ「ダイマックスしたギガイアスが赤っぽくなってただろ? あの赤い光がガラル粒子ってわけ。ここまでOK?」

凛「うん」

藍子「はい」
328 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:03:55.78 ID:GuNokB1T0

つかさ「ガラル粒子はポケモンに特殊なパワーを与える。このパワーは周りの空間を歪ませ、あたかもポケモンが肥大化しているように見せるんだ。この現象をダイマックスと呼んでいる」

つかさ「つまり、ポケモンが実際にデカくなったわけじゃなくて、デカくなったように見えるだけ。この効果は一時的なもんで、ボールに戻したりすれば元のサイズに戻る」

つかさ「この仕組みを利用して、ガラルではポケモンバトルの際にダイマックスが用いられている。ま、メガシンカやZワザみたいなもんだな」

つかさ「ただ、ガラル粒子は全世界どこにでも存在するわけじゃない。だから今のところ、ガラル以外の地方ではダイマックスは使えない」

つかさ「もし使えたとしても、戦えるバトルフィールドは用意されていないだろうしな。ガラルでのポケモンバトルが人気なのもこういう特別感があるからだろう」
329 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:04:45.40 ID:GuNokB1T0

つかさ「あと、ガラルのどこでもダイマックスができるわけじゃない。相応のエネルギー量がある場所じゃないとダメなんだ」

つかさ「だからガラル各地のジムやスタジアムはちゃんとダイマックスができる場所――パワースポットに建てられている」

藍子「そうだったんですね」

つかさ「じゃあトレーナーはどうやってこのエネルギーをポケモンに与えるか。そこで使うのがこれさ」

ジャラン

藍子「……それは?」
330 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:06:02.79 ID:GuNokB1T0

つかさ「こいつはダイマックスバンド」

つかさ「このバンドにはガラル粒子が凝縮された物質――ねがいぼしのエネルギーが蓄えられている。このバンドからモンスターボールを通じてエネルギーを与えるわけだな」

凛「だから涼は一度ポケモンをボールに戻していたんだ」

つかさ「そ。で、ガラルのポケモンバトルではこの力を使うことでバトル中に一度だけ、手持ちの一匹を自由なタイミングでダイマックスさせることができる」

つかさ「ちなみにこのバンドはマクロコスモスが開発したんだ。ま、実際に携わっていたのはアタシじゃなくて先代の人間だけどね」

つかさ「で、このダイマックスバンドは皆が皆持っているわけじゃあない。各地のジムリーダーだったり、ジムチャレンジをある程度勝ち抜いたヤツだったり、もしくは金持ちだったり……要するに選ばれしトレーナーにのみ与えられているんだな」
331 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:06:35.22 ID:GuNokB1T0

つかさ「前置きが長くなっちまったが……もう察しはついてるか?」

藍子「え……?」

藍子「ま、まさか、これを……私に?」

つかさ「そういうこった」

藍子「えええええ!?」

凛「……!」

藍子「ど、どうして……!」
332 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:07:17.65 ID:GuNokB1T0

つかさ「さっきも言ったろ。将来有望なトレーナーに投資するのは当然だってね」

つかさ「アンタはこれを使うだけのセンスを持っている。で、アタシはそれを認めた。そんだけさ」

藍子「……」

藍子(私も……あの力を使えるの……?)

藍子(……いや、使っていいの……?)

藍子「……本当にいいんですか? 私なんかに――」

つかさ「そう謙遜すんな。言っただろ、アンタにはセンスがあるって」
333 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:08:11.38 ID:GuNokB1T0

つかさ「それに、これがアンタにとって特別アドバンテージになるわけじゃない」

藍子「それはどういう……?」

つかさ「たしかジムチャレンジのルールでは、チャレンジャーがダイマックスバンドを所持していたらジムリーダーもダイマックスを使っていい、みたいなのがあったはずだ」

つかさ「だからアンタがダイマックスを使うなら、向こうもバンバン使ってくる。アドバンテージというよりは、バトルの幅が広がるってことだな」

凛「なるほどね」

藍子「……」

凛「藍子」

藍子「!」
334 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:09:24.83 ID:GuNokB1T0

凛「私は使ってみてもいいと思うな。藍子ならきっと使いこなせるとも思う」

藍子「凛さん……」

藍子「……」

藍子「……わかりました。ダイマックスバンド……下さい!」

つかさ「そう言ってくれると思ったぜ。じゃあこれは今からアンタのものだ」

藍子はダイマックスバンドを手に入れた!

チャキッ

藍子「これが……ダイマックスバンド……!」
335 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:10:43.76 ID:GuNokB1T0

つかさ「使い方はまた追って説明するわ。ま、有効活用してくれ」

つかさ「ちなみにそのバンド、もう一つあるんだが」ジャラン

つかさ「これは凛の分――になる予定だ」

藍子「ええ!?」

凛「え……私!?」

つかさ「ああ。こんだけセンスのあるトレーナーを指導しているアンタも中々のセンスがあると見た」

つかさ「それに口ぶりとか佇まいとかからも、トレーナーとしての経験の深さを感じる」
336 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:11:42.09 ID:GuNokB1T0

つかさ「……でも、まだ「感じる」ってだけで確信は得られていない。だからまずはアンタにもダイマックスバンドを渡すよ」

つかさ「それを使って、明日、ジム戦に望んでほしい。で、アタシを納得させてほしいんだ」

つかさ「ダイマックスバンドを譲るに相応しいかどうかを」

凛(……なるほどね。試験みたいなものか)

凛(本当に、私にも使えるのかな……ダイマックス)

凛(もし使えたら、よりバトルの幅が広がりそうだけど)

凛「……わかった」

つかさ「決まりだな」

つかさ「じゃあ凛。明日のジム戦……楽しみにしてるぜ」

凛「……うん」
337 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:12:08.47 ID:GuNokB1T0

翌日 エンジンジム

凛「……」

ザッ

ワァァァァァァ

凛(すごい……昨日と同じくらいたくさんの観客がいる)

凛(本当にみんなポケモンバトルが好きなんだね)

凛(……さて)

チャキッ
338 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:12:56.36 ID:GuNokB1T0

凛(ダイマックスバンド……使い方は昨日つかさに一通り教わったけど)

凛(一度ボールに戻してからバンドを起動して……大きくなったボールを自分の後ろに投げる、だっけ)

凛(いきなり使って大丈夫なのかな……色々と)

ザッ

涼「ようこそ、チャレンジャー!」

涼「おっと、アンタは工事の時以来だな」

凛「そうだね」

涼「……どうやら道中の壁は難なく壊してきたみたいだな」

涼「それにその腕につけているのは……ダイマックスバンド」
339 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:13:50.95 ID:GuNokB1T0


凛「……」

涼「へへっ、どうやらアンタ相手にはいつも以上に容赦なく戦ってよさそうだね!」

凛「もちろん。全力でバトルしよう」

涼「よし。そうだな……団体戦、ってのはどうだ? 使用ポケモンは3体、2本先取した方が勝ち」

涼「一度場に出したポケモンはどちらか一方が倒れるまで交代はナシだ。もちろん、ふきとばしやドラゴンテールみたいな技も禁止。これでどうだ?」

凛「うん、いいよ」

凛(涼はいわタイプ使いだったね。なら私も相性のいい3匹を選ぼうか)

涼「ちなみにダイマックスも有りだ。どのタイミングで使うか……楽しみにしてるよ」
340 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:14:22.55 ID:GuNokB1T0

ドローンロトム『バトル・スタート!!』

涼「まず先鋒は……いくぜ、アーマルド!」ポンッ

アーマルド「アーマ!」

アーマルド かっちゅうポケモン いわ・むしタイプ
大昔絶滅したポケモンの一種
伸び縮みする巨大なツメで獲物をくし刺しにして捕らえる

凛「いくよ……ドリュウズ!」ポン

ドリュウズ「ドリュ!」
341 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:15:00.36 ID:GuNokB1T0

つかさ「……ほう」

つかさ「あのドリュウズ、かなりハイレベルだな。こっちまでオーラが伝わってくるぜ」

つかさ「こりゃ見物だな」

藍子「ど、どっちもおっかなさそうなポケモンですね……」

凛「ドリュウズ!」

涼「アーマルド!」

ドリュウズ「ドリュ!」

アーマルド「アーマ!」
342 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:15:29.90 ID:GuNokB1T0

ガキィン!!

『おぉ……早速正面からぶつかり合ったぞ!!』

凛「アイアンヘッド!」

涼「させないぜ、シザークロス!」

ドリュウズ「ドリュ!」グワッ

アーマルド「アーマ!」

ズバッ
343 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:15:55.22 ID:GuNokB1T0

ドリュウズ「ドリュ……」グググ

アーマルド「アーマ……」グググ

藍子「ど、どっちも押し合っていますね……!」

つかさ「ああ……だが押し勝つのは」

ドリュウズ「ドリュ!!」

ドォン

つかさ「ドリュウズだったな」
344 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:16:24.80 ID:GuNokB1T0

アーマルド「アーマ……」ズザァ

凛「一気に攻めるよ! いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ」ゴゴゴゴ

涼「アーマルド、切り裂け!」

アーマルド「アーマ!」

ズバズバズバズバ

『おお! すごい勢いで岩が切られていくぞ!』

『切れ味鋭すぎだろ……!』
345 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:16:55.60 ID:GuNokB1T0

アーマルド「アマ……」

アーマルド「!?」

涼「ドリュウズがいない……地面に潜ったか!」

凛「ならアーマルド、じしんで引っ張り出せ!」

アーマルド「アーマ!!」ゴォォォォ

凛(……しまった!)

ボコッ

ドリュウズ「ドリュ……!」ドゴォ
346 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:17:50.71 ID:GuNokB1T0

藍子「ああっ……!」

つかさ「じしんは地面の中にいるポケモンにいつも以上のダメージを与える技だ。こりゃ痛手だな」

涼「追撃だ、シザークロス!」

アーマルド「アーマ!」

ズバッ

ドリュウズ「ドリュ……!」

ドスン

凛「ドリュウズ、大丈夫!?」

ドリュウズ「ドリュ……!」グッ

『いいぞー涼! 相性の不利なんてひっくり返してやれー!!』
347 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:18:28.05 ID:GuNokB1T0

凛「……」

凛(涼が早い段階でじしんを見せてきたのはドリュウズが地面から攻めてくるのを警戒しているから……)

凛(だから多分、もう地面に潜ることはしないだろうと考えているはず)

凛(なら、それを逆手に取って……!)

凛「ドリュウズ、もう一度いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴゴ

涼「……?」

涼「また同じ手を使ってきた……何か企んでいる?」
348 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:18:58.07 ID:GuNokB1T0

涼「アーマルド、横に躱せ!」

アーマルド「アーマ!」サッ

凛(……! 読まれたか……)

凛「なら回避先にドリルライナー!」

ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルル

涼「くっ、これは避けられないか」

涼「ストーンエッジで防ぐよ!」
349 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:19:33.19 ID:GuNokB1T0

アーマルド「アーマ!」ボコッ

ガキィン

涼「よし、ストーンエッジごとシザークロスでブッ飛ばせ!!」

アーマルド「アーマ!」

ズバッ

凛(……! 岩が切り裂かれた……!)

凛(……ラッキー)
350 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:20:01.98 ID:GuNokB1T0

ドリュウズ「ドリュ……!」

ゴゴゴゴ

シュゥゥ……

涼「……?」

涼「いない……またどさくさに紛れて地面に潜ったのか……?」

涼(いや、さっきのじしんを見てもその行動を取るのか?)

涼(……どっちだ!?)

ゥゥ……

ドリュウズ「……」スタッ
351 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:20:36.66 ID:GuNokB1T0


涼「……なんだ、そこにいるじゃないか!」

涼「決めるぜ、アーマルド! シザークロスだ!」

アーマルド「アーマ!」ズバッ

ドリュウズ「!」

藍子「ああ……!」

……ニュッ

涼「……?」

ウニュニュニュニュ

身代わり人形「」コテッ
352 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:21:06.70 ID:GuNokB1T0

涼「なっ……!? みがわり!?」

涼「ドリュウズの姿をしていたはずだったのに……!」

涼「アンタ、何をしたんだ? ……いや、それより本物は――」

凛「ドリュウズ!」

ボコッ

涼「地面……!?」

凛「ドリルライナー!!」

ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルル
353 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:21:43.19 ID:GuNokB1T0

ドォォォン

アーマルド「アーマ……」

バタンキュー

ドローンロトム『アーマルド戦闘不能! アーマルド戦闘不能!』

ワァァァァァァ

『な、なんだ……!?』

『何が起こったんだ……!?』

つかさ「今のは……みがわりの応用か? あんなの、アタシも初めて見たな……」

藍子「す、すごい……」
354 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:22:12.72 ID:GuNokB1T0

凛(……ふう。ゲッコウガが使ってたみがわり、ドリュウズも使えるようになったみたいだね)

凛(でも)

ドリュウズ「ドリュ……!」ガクッ

凛「やっぱりまだ負担が大きかった……戻って!」

凛「ありがとう、ドリュウズ」

涼「チッ……想像以上の強さだね。もう後がなくなっちまった」
355 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:22:46.72 ID:GuNokB1T0

涼「けどそれでこそアタシも昂るってもんだぜ! いけ、メテノ!」

メテノ「メテ!」

凛「チャーレム!」

チャーレム「チャー」

*メテノ ながれぼしポケモン いわ・ひこうタイプ
ナノ粒子が突然変異し生まれたポケモン
もともとオゾン層に棲んでおり、身体の殻が重くなると地上に向かって落ちてくる

凛(初めて見るポケモン……ひこうタイプなんだ)

凛(でも交代はできない。チャーレム、頑張って……)
356 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/05/29(金) 21:27:46.53 ID:GuNokB1T0
今回はここまでです
つかさ社長声帯実装おめでとう!
ダイマックスの説明はゲーム準拠ですが漏れてる情報あるかも、ご了承ください

次回でエンジンシティ編も終わりです
読んでいただきありがとうございました
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/29(金) 22:38:53.69 ID:FwrgRPY70
乙 なるほどダブルアタックのタイプはそうなるのかゲームも使うポケモンのタイプと一致すれば便利なのにね
あとたぶん>>345 涼が凛になってる
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/05/30(土) 14:43:57.46 ID:h5b1lOJC0

社長キタ━(゚∀゚)━!マクロコスモス関連なら大きく関わってきそうだし期待
359 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:08:47.92 ID:YV3VCBII0
>>357 ご指摘ありがとうございます
今回は間違えてない…はず

では投下していきます
360 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:09:24.52 ID:YV3VCBII0

凛「チャーレム、ビルドアップ!」

チャーレム「チャー」ズゥン

涼「マジカルシャイン!」

凛「躱して!」

チャーレム「チャー」ヒョイ

涼「へえ……その攻撃を躱すとはね」

凛「しねんのずつき!」

チャーレム「チャー!」ドガッ
361 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:10:15.56 ID:YV3VCBII0

メテノ「メテッ……」

ボロッ

凛(! 殻が剥がれた……守りが薄くなったってこと?)

凛「チャーレム!」

涼「即効でケリをつけるよ、メテノ!」

涼「からをやぶる!」

メテノ「メテ」クワッ

バラバラバラ
362 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:11:07.77 ID:YV3VCBII0

凛「!?」

凛「あれは……中から蒼いボディが出てきた……!?」

メテノ あおいろのコア
大気中のチリを喰らっており、喰ったチリの成分をよってコアの色合いが決まる
コアの色は現在7色が発見されている

パァァ

メテノ「メテッ!」

涼「よし、いくぜ! アクロバット!」

メテノ「メテ!」

ギュン
363 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:12:17.05 ID:YV3VCBII0

凛「はや――」

チャーレム「チャ!?」

ドゴォ

凛「! チャーレム!」

涼「もう一発!」

メテノ「メテ!」ドゴォ

藍子「わわわ……チャーレムが……!」

つかさ「あれはメテノの特性『リミットシールド』だな」

リミットシールド
HPが減ると殻が壊れて攻撃的になる
364 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:13:34.12 ID:YV3VCBII0

藍子「リミットシールド……?」

つかさ「ポケモンの中には、ああやってバトル中に姿が変わったりするのもいるってことだ。もちろん能力も変わったりする」

つかさ「堅い殻を脱ぎ捨てたメテノはより身軽に、つまりアクティビティになるってトコだな」

涼「もういっちょ!」

メテノ「メテ!」

ドゴォ

凛「くっ……」

凛(からをやぶるで下がった能力を白いハーブで元に戻して、さらにアクロバットに繋げる……)

凛(道具と技のコンボ……私が最初に藍子に教えたような戦法だ)
365 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:14:04.04 ID:YV3VCBII0

涼「どうした、手も出せないか!?」

凛「……なんの!」

凛「チャーレム、よく見て躱して!」

チャーレム「チャー……」

チャーレム「チャー!」ヒョイ

涼「へえ……!」

凛「とびひざげり!」
366 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:14:33.24 ID:YV3VCBII0

チャーレム「チャー!!」

ドゴォッ

メテノ「メテ……」

フラッ

凛「よし、あと一撃で!」

凛「あのスピードにチャーレムも慣れてきた……次で決める!」

涼「慣れた……か。なら!」

涼「もっかいからをやぶるってのはどうだ!?」
367 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:15:17.64 ID:YV3VCBII0

凛「!?」

メテノ「メテ」クワッ

シュゥゥ

メテノ「メテ」

藍子「メテノの身体がさっきより小さくなった……!?」

涼「これで仕留めるぜ、アクロバット!」

メテノ「メテッ!」

ギュン
368 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:16:03.77 ID:YV3VCBII0

チャーレム「!」

ドゴォッ

凛「チャーレム!」

ズサァ

チャーレム「チャー」バタンキュー

ドローンロトム『チャーレム戦闘不能! チャーレム戦闘不能!』

ワァァァァァァ

涼「よし、これで五分五分だな!」

凛「……まさかリスクを背負ってもう一回能力を上げてくるとはね」

凛「お疲れ、チャーレム」
369 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:16:59.38 ID:YV3VCBII0

涼「……さて」

涼「お互いに大将の登場だな」

涼「もちろんダイマックスもするんだろ?」

凛「……もちろん」

凛「ゲッコウガ!」ポン

ゲッコウガ「ゲコ」

涼「行くぜ、セキタンザン!」ポン

セキタンザン「セキ!」

*セキタンザン せきたんポケモン いわ・ほのおタイプ
普段は穏やかだが鉱山を荒らす人間には容赦しない
1500度の炎で焼きつくしてしまう
370 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:17:32.48 ID:YV3VCBII0

凛(セキタンザン……3番道路で見かけたタンドンの進化系、かな)

涼「さて……じゃあ早速やってやるか!」

涼「セキタンザン!」シュゥゥ

凛「じゃあこっちも……ゲッコウガ!」シュゥゥ

涼「……」

凛(えっと、ボールに戻したらバンドを起動する――)

コォォォォ

凛(! バンドから紫の光が……)

ォォォ……
371 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:18:22.89 ID:YV3VCBII0

グンッ

凛「!?」

ズン

凛「お、重っ……」

つかさ「凛、体勢を立て直せ!」

凛「……っ!」

ガシッ

凛「な、なんて重さなの……」

涼「その調子だと、どうやらダイマックスは使い慣れてないみたいだな」

涼「いいか、こうやって後ろに投げるんだぜ」グッ
372 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:19:03.12 ID:YV3VCBII0

涼「そら行け! キョダイマックス!!」

凛「くっ……」グワッ

凛「ゲッ……コウガ……! ダイマックス!」

カッ

ズドォォォォォン

ゲッコウガ「ゲゴォ゙ォ゙ォ゙」

セキタンザン「ゼギギギギィィ!!」
373 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:19:35.65 ID:YV3VCBII0

凛(……!?)

凛(これが……ダイマックス……!)

凛(ゲッコウガもセキタンザンも見上げるぐらい大きい……)

凛(……でもセキタンザンの方が一回りぐらい大きいような……?)

凛(いや、大きさだけじゃない。さっきと姿が変わってる……)

『ついに揃ったな! ダイマックス同士が!』

『ま、涼の方はキョダイマックスだけどな!』

凛(キョダイマックス……?)

凛(……そういえば晶葉もキョダイマックスって言葉を使ってたような……)
374 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:20:26.10 ID:YV3VCBII0

凛(……ん?)

『よし、みんな歌うぞ!!』



オイ! オイ! オイオイオイ!



オイ! オイ! オイオイオイ!

375 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:21:24.98 ID:YV3VCBII0

オーオーオオー!!


オーオオオー!!


オオオー!!



藍子「き、急にみんな歌しだしましたよ……!? つかささん、これは!?」

つかさ「ダイマックスポケモンが出てきたとき専用のガヤってやつだな」
376 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:21:56.23 ID:YV3VCBII0

凛(スタジアムのみんなが合唱している……)

涼「これでこそポケモンバトルって感じだな……テンション上がってくるぜ」

涼「さあ、この調子でブッ飛ばしていくぜ、セキタンザン!」

涼「ダイバーン!」

セキタンザン「ゼギギギィィ」

ゴォォォォォォォ

凛「ゲッコウガ!」

凛「みずタイプの技は……ダイストリーム!!」
377 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:22:41.37 ID:YV3VCBII0

ゲッコウガ「ゲゴォ゙ォ゙ォ゙ォ゙」

ゴポオッ

ズドォォォォォン

藍子「うわっ……!」

藍子「スタジアムが揺れてます……!」

つかさ「ははは! これでこそダイマックスバトルだな!」

つかさ「ほら、観客も盛り上がってるぞ」

ドワァァァァァァァァ
378 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:23:23.74 ID:YV3VCBII0

凛「技の威力は互角……か」

凛「もう一度! ダイストリーム!」

涼「させないぜ、セキタンザン!」

ゲッコウガ「ゲゴ」ゴポオッ

セキタンザン「ゼギギギィィ!!」

ゴゴゴゴ

凛「地面に潜った……!?」

凛「避けられた……いや、予備動作はそんなに遅くなかったはず」

凛「じゃあ、セキタンザンが速くなっている……?」
379 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:24:15.11 ID:YV3VCBII0

ドガッ

涼「ダイアースだ!」

セキタンザン「ゼギギギィィ!!」

ドゴォッ

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲゴォ゙……!」

ワァァァァァァ

涼「みずタイプの技が効くと思ったんだろうがな、セキタンザンの特性は『じょうききかん』っつーんだ」

じょうききかん
みずタイプかほのおタイプの技を受けると素早さが上がる
380 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:25:10.04 ID:YV3VCBII0

涼「おかげでスピードアップできたぜ! セキタンザン、ダイバーン!」

凛「ダイストリームが駄目なら……」

凛「ダイジェット!」

ゲッコウガ「ゲゴォ゙ォ゙ォ゙」

ギュン

ズドォォォン

凛(っ……これじゃ攻撃を防ぐので精一杯だ……!)

381 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:25:50.66 ID:YV3VCBII0

涼「今だ……セキタンザン!」

涼「キョダイフンセキ!!」

セキタンザン「ゼギ゙ィィ……」

グググ

セキタンザン「ゼギギギィィィィ!!」

ドゴォォォォン

凛(!? これは……ふんか!?)

凛(いや、それ以上の威力っ――)

ドガガガガガガ
382 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:26:45.58 ID:YV3VCBII0

ゲッコウガ「ゲゴ……」

凛「ぐっ……」

涼「驚いたか? これがキョダイマックスの力だぜ」

凛「キョダイ……マックス……?」

涼「そう。一部のポケモンはダイマックスとは違った姿――キョダイマックスした姿に変わることがあるんだ。セキタンザンもその一匹だな」

涼「さっきの技はキョダイマックスしたセキタンザンにしか使えない技、キョダイフンセキ。攻撃と同時に相手を岩で囲み――」

ゲッコウガ「ゲゴッ……!?」ゴゴゴ

涼「追加ダメージを与える!」
383 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:27:30.03 ID:YV3VCBII0

ゲッコウガ「ゲゴッ……!」

ドゴォン

凛「ゲッコウガ……!」

涼「これで逃げ道はなくなったな。スピードの上がったセキタンザンに岩の囲い……おまけにゲッコウガはダイマックスのおかげで本来のスピードを活かした立ち回りができない」

涼「頼みの水技もセキタンザンにとっちゃ燃料。相性がいいからって油断したな」

凛(燃料……)

凛(……)
384 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:28:08.96 ID:YV3VCBII0

凛「たしかに水技は逆効果かもね」

キッ

凛「でも、まだ私は諦めてないよ」

凛「ゲッコウガ!」

涼「おっと、動けば岩で足止めするぜ!」

凛「誰も動くなんて言ってないよ……地面に向かってダイストリーム!!」

ゲッコウガ「ゲゴォ゙ォ゙ォ゙」ゴポオッ
385 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:28:47.07 ID:YV3VCBII0

涼「! さっきダイアースで開けた穴から……!」

セキタンザン「ゼギ!」ドゴォォォォン

涼「だがセキタンザンには効かないぜ!」

凛「そうだろうね……」

凛「だからゲッコウガ! もっと水を撃ち込んで!」

涼「なっ……!?」

『ゲッコウガが攻撃を止めない……?』

ザワザワザワ
386 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:29:23.54 ID:YV3VCBII0

『セキタンザン、ずっと攻撃を受け続けてるけど……』

『じょうききかんがあるからムダなんじゃねーの?』

つかさ「へえ……なるほどね」

藍子「な、何がですか、つかささん」

つかさ「ま、見てなって」

ゲッコウガ「ゲゴッ……」

凛「ゲッコウガ、もういいよ」
387 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:30:11.66 ID:YV3VCBII0

ゲッコウガ「ゲゴッ」バシュウッ

涼「……どうやら気が済んだみたいだな」

涼「じゃあ終わりにしようか、セキタンザ――」

セキタンザン「ゼギ……」

涼「……セキタンザン、どうした?」

セキタンザン「ゼギ」

セキタンザン「ゼギギギギギギギ」

涼「お、おい、セキタンザン!?」
388 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:30:49.95 ID:YV3VCBII0

凛「いくら水をエネルギーに変えられるからって……限界がある。ポケモンだって生き物だからね」

凛「今のセキタンザンは一度に大量の水を浴びすぎたせいで、蒸気機関が暴走している感じ――かな?」

涼「そんな……おい、セキタンザン!」

セキタンザン「ゼギギ……ギギ……」

凛「もう次を受け入れる余裕はないみたいだね!」

ポツッ

藍子「!」

パラ……

ザァァァァァァ
389 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:31:17.56 ID:YV3VCBII0

『スタジアムに雨が……』

『ダイストリームの影響だわ、きっと』

凛「ゲッコウガ、ダイストリーム!!」

ゲッコウガ「ゲゴ」ゴポオッ

ゲッコウガ「ゲゴォ゙ォ゙ォ゙!!」

ズドォォォォォン

涼「ぐあっ……!」


ドカァァァァァァン
390 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:31:56.79 ID:YV3VCBII0

セキタンザン「ゼギ……」

バチッ

セキタンザン「セキ……」

バタンキュー

ドローンロトム『セキタンザン戦闘不能! セキタンザン戦闘不能!』

ドローンロトム『勝者、チャレンジャー・凛!!』

ワァァァァァァ
391 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:34:00.52 ID:YV3VCBII0

凛「……ふう、危なかった」

シュゥゥゥゥゥ

凛「……バトルが終わったら元通りになるんだったね」

凛「ありがとう、ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」

つかさ「なるほどね……相手の特性を逆手に使った逆転の発想、か」

つかさ「素晴らしかったぜ、凛」

つかさ「藍子。アンタのコーチさん、アタシの想像以上にすげぇトレーナーだったわ。もっと誇っていいと思うぜ?」

藍子「……!」
392 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:36:53.52 ID:YV3VCBII0

涼「くそ……また負けちまったか」

涼「ま、アンタの方が何枚も上手だったってことだね。ダイマックスも、初めてにしちゃいい使いまわしだった。油断してたの、アタシの方だったね」

涼「これ、ジムバッジだよ」

凛はハードバッジを手に入れた!

凛は技マシン「ストーンエッジ」を手に入れた!

涼「それから、これも」

凛はワイルドエリアの通行許可証を手に入れた!

凛「これは……」

涼「それがあればワイルドエリアを自由に探索することができる」

涼「次の目的地はナックルシティだ。電車で向かうのもいいが、これからに備えてワイルドエリアを通って行ってみるのもいいかもな」
393 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:38:12.07 ID:YV3VCBII0

涼「まだまだ先は長い。アンタの活躍、楽しみにしているよ」

凛「うん……ありがとう」

グッ



つかさ「見事だったぜ、凛」

つかさ「約束通り、そのダイマックスバンドはアンタのもんだ。好きに使ってくれ」

凛「ありがとう、つかさ」

凛はダイマックスバンドを手に入れた!
394 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:38:53.65 ID:YV3VCBII0

つかさ「次はナックルシティだったか。気を付けてな」

つかさ「そうだ。ワイルドエリアに出向くなら先にキャンプキットを買っときな。あるのとないのとじゃ大違いだ」

藍子「キャンプキットですね。わかりました!」

つかさ「……じゃアタシは行くわ。またどっかで会えたらよろしくな。あと、マクロコスモスのこともご贔屓に」

凛「ありがとう。またね」

藍子「またお会いしましょうねー!」

ザッザッ
395 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:40:42.99 ID:YV3VCBII0

藍子「いよいよワイルドエリアに行くんですね、私たち……!」

凛「うん。私も……すごく楽しみ」

藍子「じゃあ早速――」

凛「待って。気持ちはわかるけど……色々と持ち物も整えたいし、出発は明日の朝一にしよう」

藍子「わかりました!」

藍子(これまでずっと、電車の窓から見ているだけだったワイルドエリア……)

藍子(いったいどんな場所なんだろう……!)

396 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/07(日) 23:44:28.74 ID:YV3VCBII0
というわけでエンジンシティ編、おしまいです
メテノは蒼いボディってネタがやりたかっただけです
ダイマックスバトルは描写難しすぎて挫けそうですが何とかブラッシュアップしていけたらと思います

再来週はいよいよ剣盾DLC配信ですね! 使えそうな要素があったらどんどん盛り込んでいきたいと思ってます

ここま読んでいただきありがとうございました
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/07(日) 23:48:23.61 ID:Ibwgkswb0
乙 DLCでダイスープ来るらしいし藍子の手持ちもキョダイマックスいけそうね
398 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 12:59:02.03 ID:3xNQT/u20
自粛期間中にDetroit: Become HumanとLife is Strangeを立て続けにプレイしたので今後は安価やコンマが多くなります(多分)
とりあえずコンマある箇所まで投下して続きは夜にしますね
それでは
399 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 12:59:33.85 ID:3xNQT/u20

警備員「通行許可証はありますか?」

凛「うん」

藍子「はい!」

ピラッ

警備員「……はい。ではどうぞ」

タッタッタッ……

藍子「わあ……!」

凛「……!」


凛・藍子「ここが……ワイルドエリア……!」
400 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 13:00:24.25 ID:3xNQT/u20

キバ湖・東 天気:晴れ


藍子「ええっと、今いる場所は……」

藍子「ここですね。キバ湖・東ってエリアだそうです」

藍子「ナックルシティ方面へ行くには……ここから西にある橋を渡るみたいですね」

凛「よし。じゃあ行こうか――」

??「チョーット待ッタアー!」
401 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 13:00:59.49 ID:3xNQT/u20

凛・藍子「??」

??「ソコノ貴方! ワイルドエリアデハキャンプガフカケツ! ソシテキャンプニハカレーガフカケツ!」

??「トイウワケデ……カレーノグザイ、カッテカナイ!? カッテカナイ!?」

凛「あれ……これってたしか」



エンジンシティ

藍子「凛さん。ちょっとポケモンセンターで買い物をしてきてもいいですか?」

凛「うん、いいよ」
402 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 13:01:41.03 ID:3xNQT/u20

ウィーン

凛「へえ……ガラルではポケモンセンターの中にフレンドリィショップがあるんだ」

藍子「そうなんですか? 私、これが常識だと思っていました」

藍子「すみませーん」

ガシャンッ

??「イラッシャイマセ!」

藍子「え……ロ、ロボット……!?」

藍子「私、今までずっと人間だと思ってました……!」
403 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 13:02:29.12 ID:3xNQT/u20

??「ハイ! ワタシハAK07。亜子ドノがカイハツしたセッキャクロボットデス」

凛「亜子どの……?」

亜子ロボット「亜子ドノはガラルチホーノフレンドリィショップヲケーエーサレテイルオカタデス。トテモショーバイネッシンナオカタナノデスガ……」

亜子ロボット「ヒトリデスベテノフレンドリィショップヲエーギョースルノハフカノーナノデ、カクチニセッキャクロボットヲダイリデセッチシテイルノデス」

凛「へ、へえ……そうなんだ。それにしてもよくできてるなあ」



凛「あの時のロボット……」

凛「ワイルドエリアにもいるんだ……」
404 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 13:03:24.49 ID:3xNQT/u20

亜子ロボット「カッテカナイ!?」

凛「うーん……カレーの材料、かあ」

藍子「せっかくですし、何か買いますか?」

凛「そうだね、じゃあ……」



>404 コンマ
0-19→とくせんリンゴ 20-39→ゆでタマゴ 40-59→ヤシのミルク
60-79→レトルトバーグ 80-99→モーモーチーズ
405 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 13:36:31.47 ID:3xNQT/u20
間違えた…>406でした
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/06/13(土) 13:57:48.05 ID:qj73ldcK0
407 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:51:31.73 ID:3xNQT/u20

凛「じゃあこれ……とくせんリンゴで」

亜子ロボット「オカイアゲアリガトーゴザイマス! アリガトーゴザイマス!」

藍子「あかりちゃんが育てたリンゴなのかな。大事に食べないとですね」

凛「そうだね……っと、そうだ。藍子、ちょっとお願いがあるんだけど」

凛「少し歩いたらフィールドワークをさせてほしいんだ。この辺りにどんなポケモンがいるのか知りたいから」

藍子「そっか、凛さんはガラルのポケモンを調査しに来られていたんですよね」

藍子「それなのに私の目的にばかり付き合わせて……すみません」

凛「ううん、全然いいんだよ」

藍子「凛さんの気が済むまで、調査して下さい! 私も手伝いますので!」

凛「うん。ありがとう」

408 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:52:10.50 ID:3xNQT/u20

……………………………………

凛「この橋を渡った先がエンジンリバーサイドって地域みたいだね」

凛「……ん?」

モヤモヤ

藍子「霧……でしょうか」

凛「そうみたいだね。こっちは晴れてるのに」

エンジンリバーサイド 天気:霧

凛「とにかく行ってみようか」

ザッザッ
409 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:52:51.59 ID:3xNQT/u20

凛「……うん、そんなに濃くはない。歩けないほどではないね」

凛「藍子、肩を並べて歩こう。はぐれないようにね」

藍子「は、はい」

ザッザッ

ミブリム「ミブー」

シュシュプ「シュー」

藍子「……この辺りはフェアリータイプのポケモンが多いんですね」
410 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:53:31.59 ID:3xNQT/u20

凛「そうだね……どのぐらいのポケモンが住んでるのかはわからないけど」

凛「今は霧が出ているから、それに反応してフェアリータイプのポケモンが活発に動き回っているんじゃないかな……たぶん、だけど」

藍子「霧に……」

藍子「ということは、霧が出ていない時はまた別のポケモンが活動しているってことでしょうか?」

凛「そうとも言えるし、そうじゃないとも言えるね」

凛(でも、天気によって現れるポケモンが違うってなると……)

凛(これだけ広いワイルドエリアに、どれだけのポケモンが住んでいるのか……把握するのはキリがなさそうだ)
411 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:54:00.46 ID:3xNQT/u20

藍子「……あれ?」

藍子「あそこ、誰かいますね。……トレーナー、かな?」

凛「ん……本当だ」

凛(女の子と女性のトレーナーがいる)

凛「女の子の方は……泣いてる?」

藍子「……ちょっと様子を見に行きましょう」
412 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:55:07.81 ID:3xNQT/u20

タッタッ

女の子「くすん……くすん……」

藍子「あの……どうしたんですか?」

??「ああ。実はね」

??「この子が手持ちポケモンとはぐれちゃったみたいなの」

女の子「うう……ヒメンカ……どこに行っちゃったの……」

凛(ヒメンカ……この子のポケモンの名前かな)

凛(でもどうしてこんな場所で? 見るからにこの女の子、通行許可証は持ってなさそうだけど……)

凛「……もしよかったら、何があったか教えてくれないかな」
413 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:55:43.34 ID:3xNQT/u20

女の子「うう……」

女の子「昨日、パパとママが大きな声でケンカしていて、パパはヒメンカに向かって怒鳴ったりしていたの……ヒメンカ、すごく怖かったかもしれないのに、私、なにもできなくて……」

女の子「それで朝になったら……一緒のお布団で寝てたヒメンカがどこかに行っちゃって……」

??「私はこの子がワイルドエリアに行かせてくれって警備員にお願いしているのを見つけて。私が一緒ならいいでしょってなんとか説得して、探している所なの」

女の子「うん。おまわりさん、ヒメンカがワイルドエリアに出ていく所を見てたんだけど逃げられちゃったんだって……」

??「で、色んな人に情報を聞きながら歩いてきて、この辺りに来たんだけど……」

??「探してるうちにだんだん霧が濃くなってきたから、この子、不安になっちゃったみたいで」
414 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:56:26.59 ID:3xNQT/u20

凛「……そうだったんだ」

女の子「……わたし、ヒメンカに嫌われちゃったのかな……」グスン

藍子「……」

藍子「私、手伝います!」

女の子「えっ?」

藍子「私も一緒にヒメンカを探します!」

藍子「私もよく子供の頃、迷子になっていて……迷子の寂しさがわかるんです。このまま放っておけないです」
415 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/06/13(土) 20:57:16.74 ID:3xNQT/u20

藍子「そのヒメンカ、なにか特徴はありますか!?」

女の子「あ、あの、私のヒメンカ……すごく珍しいんだって、お友達が言ってた。色違い、なんだって。ピンクの花なの」

女の子「……お姉ちゃん、お願い! ヒメンカが見つからなかったら……わたし……!」

凛「ピンクの花のポケモンだね。わかった。もう泣かないで」

凛「私も手伝うよ」

藍子「凛さん……!」
408.81 KB Speed:0.6   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)