このスレッドは950レスを超えています。そろそろ次スレを建てないと書き込みができなくなりますよ。

【モバマス】凛・藍子「1・2・3で飛び込め!」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

774 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/16(日) 13:32:31.91 ID:6dSIte/g0

積みバトンは愛梨のフワライドがしてたな甘いもの好きは積んでくんのかね
775 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:05:37.40 ID:ziI4odqi0
投下します
776 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:06:43.77 ID:ziI4odqi0

凛(しまった……バトンタッチは能力変化を交代先のポケモンに受け継ぐ技……)

凛(コスモパワーを引き継がれたら、次に出てくるポケモンに生半可なダメージは通用しない……!)

かな子「いくよ、ペロリーム!」ポン

ペロリーム「ペロ!」

ペロリーム ホイップポケモン フェアリータイプ
人の1億倍以上の嗅覚を持つ
その能力を活かしてパティシエやカフェの手伝いをしたりもする

藍子「っ……苦しい状況ですけど……」

藍子「私は攻めます! サニーゴ!」
777 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:07:12.21 ID:ziI4odqi0

かな子「ペロリーム、マジカルシャイン!」

ペロリーム「ペロ!」ピカーッ

サニーゴ「!!」

ドゴオッ

藍子「!! サニーゴっ!」

サニーゴ「サニ……」

藍子「頑張って、サニーゴ! アクアブレイク!」

サニーゴ「サ……サニ!」
778 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:07:42.49 ID:ziI4odqi0

ドンッ

ペロリーム「……」ズザァ

ペロリーム「ペロッ」

藍子「……全然効いていない……」

藍子(ダメだ、このままじゃ何もできない……!)

藍子(どうする……どうする……!?)

藍子(とにかくこのまま無闇に攻撃しちゃダメだ。まずは……)
779 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:08:33.14 ID:ziI4odqi0

藍子「サニーゴ、戻って!」シュゥゥ

藍子「お願い、ゴリランダー!」ポン

ゴリランダー「ゴリ!」

かな子「ゴリランダー……いいポケモンを持ってるね♪」

かな子「さあ、どんなバトルをしてくるか見せて!」

藍子「ゴリランダー、いやなおと!」

ゴリランダー「ゴリ!」ォォォン
780 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:08:59.50 ID:ziI4odqi0

ペロリーム「ペロッ……」

藍子「よし、怯んだ……その隙に!」

藍子「ゴリランダー、ドラムアタック!」

ゴリランダー「ゴリ!!」ドンドコドンッ

グワッ

ペロリーム「!!」

ドドドドド
781 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:09:42.11 ID:ziI4odqi0

かな子「っ……」

藍子「これでどう――」

ボッ

藍子「!?」

藍子「根っこが……燃えてる!?」

かな子「かえんほうしゃ!」

ペロリーム「ペロ!」

ボォォォォ
782 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:10:31.72 ID:ziI4odqi0

ゴリランダー「ゴリ……!」

藍子「そんな……ほのお技があるなんて……」

かな子「ふふっ。どうやら上げた防御力を地道に下げていく戦法を取ったみたいだけど……」

かな子「このままだとゴリランダーが倒れるか、ペロリームが倒されるか……どっちが先になるかな?」

藍子「くっ……」

都「わわわ……藍子さん、大ピンチですね……!」

凛「……そうだね」
783 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:12:08.77 ID:ziI4odqi0

凛(かな子の言う通りだ。この調子じゃ、藍子はまともにダメージを与えられない……)

凛(それにペロリームを倒せたところで、このままじゃまたピクシーに同じ手を使われる)

藍子(だからいやなおとが使えるゴリランダーは温存したい。けどこのままじゃペロリームの攻撃に耐えられない……)

藍子(ゴリランダーが倒されてしまったら、もう成す術がない……でもゴリランダーがいないとペロリームは倒せない……)

藍子(……どうすればいいの……?)
784 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:12:49.04 ID:ziI4odqi0

ボッ

藍子「!!」

ゴリランダー「ゴリッ……」ズザァ

藍子「ゴリランダー!」

藍子「……もう体力も限界だ。これ以上は……」

藍子(……どうしよう……どうしよう……)

かな子「……」
785 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:13:20.72 ID:ziI4odqi0

かな子「藍子ちゃん」

藍子「は、はいっ」

かな子「ごめんね。私がジムに来てみてほしいって言った意味、教えるって言っていたけど」

かな子「やっぱり、今の藍子ちゃんには教えられないよ」

藍子「……!」
786 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:14:12.32 ID:ziI4odqi0

かな子「もう終わりにするね。かえんほうしゃ!」

ペロリーム「ペロ!」

ボォォォォ

ゴリランダー「ゴリッ……!!」

藍子「……」

ゴリランダー「ゴリ……」ドサッ

ドローンロトム『ゴリランダー戦闘不能! ゴリランダー戦闘不能!』

都「ああっ、ゴリランダーが……!」

凛「藍子……」
787 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:14:55.07 ID:ziI4odqi0

『おいおいどうした、戦意喪失か?』

『まあ仕方ないですよ。あの戦法は知識がなきゃ攻略するのは難しいし』

『かな子ちゃんも意地悪だなあ』

??「……」

藍子「……戻って、ゴリランダー」

藍子「っ……」キッ

藍子「まだ……まだ諦めません! サニーゴ!」ポン

サニーゴ「サニ!」
788 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:15:35.70 ID:ziI4odqi0

藍子「アクアブレ――」

かな子「エナジーボール!」

ペロリーム「ペロ!」ボッ

サニーゴ「……!」

ドゴオッ

藍子「えっ……」

サニーゴ「サニ……」ドサッ
789 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:16:47.24 ID:ziI4odqi0

ドローンロトム『サニーゴ戦闘不能! サニーゴ戦闘不能!』

ドローンロトム『勝者、ジムリーダー・かな子!』

ワァァァァァ

??「……」スッ

スタスタ

都「ああっ……そんなっ……」

凛「……!」
790 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:17:49.41 ID:ziI4odqi0

藍子「……」

藍子「……負けた……」

かな子「ペロリーム、お疲れ様」

かな子「ねえ、藍子ちゃん。今のままじゃ私には勝てないよ。だって」

かな子「藍子ちゃんは大事なことを忘れているから」

藍子「大事な……こと……?」

かな子「ごめんね、勝手に期待させちゃって。でもどうしても教えるわけにはいかないんだ。今の藍子ちゃんには、きっと教えても意味がないから」
791 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:18:32.31 ID:ziI4odqi0

藍子「……!」

かな子「もう一度考えてみて。藍子ちゃんがどうしてポケモンと一緒に過ごしているのかを。なんだか今の藍子ちゃん、らしくないよ」

藍子「……らしくないなんて、昨日会ったばかりのかな子ちゃんに何がわかるんですか?」

かな子「……うん、そっか。そうだよね」

藍子「そうだよねって……」

かな子「うん、この話はもう終わり。またいつでもチャレンジしに来て下さいね♪」
792 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:19:09.68 ID:ziI4odqi0



藍子「……」スタスタ

都「あ、あの、藍子さん……」

藍子「あ…都ちゃん。凛さん」

都「あの、あまり落ち込まないで下さいね……? その、やっぱり時には負けることもあるでしょうし……」

都「次にリベンジできたらいいんですよ! ね、凛さん!」
793 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:19:42.15 ID:ziI4odqi0

凛「……うん。そう、だね」

藍子「……凛さん」

凛「……」

都「あ、次は凛さんのチャレンジでしたね! 時間、大丈夫ですか!?」

凛「あ……そうだったね」

凛「じゃあ、行ってくるよ」

都「はい! 私も引き続き藍子さんと一緒に応援しますね!」

藍子「……」
794 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:20:12.15 ID:ziI4odqi0

藍子(その後、凛さんはすぐにスタジアムまでたどり着いて……)

藍子(気づいたら、かな子さんに勝っていました)

藍子(スタジアムは大盛り上がりで、都ちゃんもずっとテンションが高かったけど)

藍子(私は凛さんのバトルを、何も覚えていませんでした)
795 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:20:53.81 ID:ziI4odqi0

かな子「――――」

凛「――――」

藍子(いつも凛さんがバトルしている時は瞬きもせずにその様子を見守っていたんですけど……)

藍子(かな子ちゃんに言われた言葉が頭から離れなくて、バトルの内容はいっさい頭に入りませんでした)

藍子(……凛さんのチャレンジ中、私はずっと考えていました)

藍子(凛さん、なんだか元気がなかった。それってもしかして、私のバトルを見て失望したからなのかもしれない、と。期待に応えられなかったのかもしれない、と)


藍子(私が、もっとしっかりしていれば……)
796 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:21:42.70 ID:ziI4odqi0

ペロリーム「ペロ……」バタンキュー

ワァァァァァァ

凛(かな子には勝った。難なく勝つことができた)

凛(……だけど、素直に勝利を喜ぶことはできなかった)

凛(チャレンジの間もずっと、藍子のことが頭から離れなかった)
797 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:22:18.28 ID:ziI4odqi0

凛(そもそも藍子は夏美さんとのバトル以来、負けを経験していなかった。失敗や敗北を知らないんだ)

凛(私は彼女を、知らない間に甘やかしていたのかもしれない。もっと厳しく接すればよかったのだろうか。いや、でもそうしたら――)

凛(そんな考えを巡らせるうちに、こう思い始めてしまった。こんな私が藍子のコーチになってよかったのだろうか。私はいったい、何をしてあげられたのだろうか)


凛(私が、もっとしっかりしていれば……)
798 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:23:00.15 ID:ziI4odqi0


その夜

都「すぴー……すぴー……」zzz

凛「……」スヤァ

藍子「……」

藍子(結局、あれから凛さんとは一言も交わさなかったな……)

藍子(なんで話せかったのか……理由はだいたいわかる)

藍子(言ってしまったら、今の関係が壊れてしまうかもしれない。今まで保たれていた関係が……崩れてしまうのが怖いから)
799 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:23:27.80 ID:ziI4odqi0

都「すぴー……すぴー……」スヤァ

藍子(……本当に都ちゃんがいてくれてよかった。都ちゃんがいなかったら、もっと気まずくなっていたかも)

藍子(……)

藍子(……やっぱり眠れないな)

ムクッ
800 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/21(金) 23:27:30.25 ID:ziI4odqi0
たった一つの敗北。それを引きずるあまり、二人はすれ違ってしまう
眠れなくなった藍子は一人、夜の森へ消えていくのだった

サニーゴがエナボ一発で沈んだのは急所に当たったから
あとかな子のペロリームのモデルはショータのペロリームです
サトシVSショータ戦はどれも名勝負なので全人類見るべき

pixivにもまとめ&加筆版を挙げました、こちらもよろしくお願いします

ワイルドエリア〜ナックルシティ編
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13549448

ラテラルタウン編
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13549847

ここまでありがとうございました
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/21(金) 23:33:40.30 ID:9H+Vkbv90
乙 URL張るときは「https://」の「s」抜いた方がいいよ

ワイルドエリア〜ナックルシティ編
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13549448

ラテラルタウン編
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13549847
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/23(日) 12:53:03.82 ID:TFZM+ZRC0

凛の敗北って
・シンデレラ団の初戦(幹部&ボス)
・真奈美さん(稽古)
・楓さん(ガラルチャンピオン?)
と全部野良試合てかイベント戦みたいなので負けてるが実は公式戦では負けたことってないんだよな...
803 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:17:46.75 ID:aBbC9o4U0
>>801 わざわざありがとうごぜーます
>>802 しぶりんは初バトルの頃からセンス全開でしたからね〜

投下します
804 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:18:23.03 ID:aBbC9o4U0


ルミナスメイズの森


藍子(なんとなく森の入り口まで歩いてきちゃったけど……)

藍子(……うう、暗いなあ。でもキノコを頼りに進めば迷うことはない……はず)

ザッザッ

ボクレー「ボクー」フヨフヨ

バケッチャ「バケ?」ヒョコッ

藍子「……あ、あそこにキノコがある」

藍子「ちょっと座ってみよう」ポスッ
805 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:18:54.79 ID:aBbC9o4U0

藍子「……」

藍子「この森……好きだなあ。キノコの光が幻想的で落ち着くし、なんだかずっとここにいたくなっちゃう」

藍子「それにあの浮かんでいる光って……昼間に戦ったネマシュだよね」

ネマシュ「ネマ?」フヨフヨ

藍子「……キレイ……」

藍子「……そうだ」

パシャリ
806 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:19:41.91 ID:aBbC9o4U0

藍子「……そういえば写真を撮ったのも久しぶりな気がするなあ」

藍子「ふふっ。明日、都ちゃんや凛さんに見せてあげよっ」

藍子「……」

藍子「凛さん……そういえばもともとガラルにはポケモンの調査をしに来ていたんだっけ」

藍子「それなのに私の目的にばかり付き合わせて……ジムバトルも負けちゃって。私、本当は凛さんに迷惑ばかりかけているんじゃないかな」

藍子「……私は……」
807 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:20:19.29 ID:aBbC9o4U0

藍子「……ん?」クンクン

藍子「いい匂い。これは……カレー?」

藍子「……誰かがキャンプしてる?」

ザッザッ

パチパチパチ……

藍子(焚き火の音も聞こえてきた。キャンプはすぐそこだ……)

ザッザッザッザッ
808 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:21:04.65 ID:aBbC9o4U0

藍子「……あっ」

??「……んんっ?」

??「もしかして、トレーナー……?」

藍子「は、はい、そうです」

??「しかも女の子……? 女の子がこんな夜遅くに一人で出歩いてて大丈夫か? 危なくね?」

心「あ、はぁとも女の子だったわ。てへっ☆」

藍子「……? はぁと……?」
809 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:21:58.01 ID:aBbC9o4U0

心「そーだよ、はぁとはシュガシュガはぁとだぞ☆ 以後お見知り置きを☆」

心「おいそこ、心って表記やめろ☆ シュガシュガはぁとだっつってんだろ☆」

藍子「……?」

はぁと「あ、ごめんごめんこっちの話。で、こんな夜更けにどうしたのー?」

藍子「い、いえ……森を歩いていたら、カレーの匂いがしてきて、その匂いをたどっていたらここに着いたんです」
810 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:22:42.53 ID:aBbC9o4U0

はぁと「へー。まぁ今日は色々あってご飯遅くなっちゃったからなー」

はぁと「って匂いにつられてきたって……たまにそういうポケモンもいるけどさー。もしかしてお腹ペコペコ?」

藍子「い、いや――」

はぁと「なら一緒にカレー食べよ☆ ちょうど作りすぎたと思ってたんだよねー。ほらほら、遠慮せず味わえって☆」

藍子「あ、は、はい……」
811 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:23:29.87 ID:aBbC9o4U0

……………………………………


はぁと「ぷはー、満腹だわー。あー、ビール飲みてー」

はぁと「ってビール切らしてたんだった……まぁいっか、オレンジジュースで乾杯しようぜ☆」

藍子「は、はい」

カキーン

藍子「あの、ごちそうさまでした。すごくおいしかったです」

はぁと「んー? いいっていいってー! むしろ食べるの強制した側だし☆」

ピカチュウ「ピッカァ☆」
812 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:24:48.75 ID:aBbC9o4U0

藍子「そのピカチュウ、かわいいですね。リボンとスカートを着てるなんて」

はぁと「お、わかるー? はぁとのセンスが爆発してるっしょ☆ もっと褒めて褒めて☆」

はぁと「そーいえば藍子ちゃんだっけ、こんな時間まで一人で何してたの?」

藍子「いえ、今はアラベスクタウンで泊まっていたんですけど……眠れなくて 、森を散歩していたんです」

はぁと「あ、そうなんだー。てかそこに住んでるの? それともジムチャレンジ?」

藍子「ジムチャレンジです。今日もジムに挑んだんですけど、負けちゃって……」

はぁと「お、はぁとと同類じゃん☆ じゃあそこそこ強いトレーナーなんだ! うっし、じゃあ勝負しようぜ☆」ザッ
813 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:25:45.38 ID:aBbC9o4U0

藍子「え、ええっ?」

はぁと「ちょうど食後の運動したいと思ってたんだよねー。ねー、ピカチュウ☆」

ピカチュウ「ピッカァ☆」

藍子「い、いいですけど……」

はぁと「よっしゃ☆ じゃあ行ってこいピカチュウ! ぶちのめしてこーい☆」

ピカチュウ「ピッカァ☆」ダッ

藍子「えっと……」
814 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:26:18.61 ID:aBbC9o4U0

藍子「じゃあ……ドラメシヤ、お願い!」ポンッ

ドラメシヤ「ドラッ――」

ドラメシヤ「……!!」ビクッ

はぁと「ピカチュウ、エレキボールッ☆」

ピカチュウ「ピィッカ☆」ギュン

藍子「躱して!」

ドラメシヤ「ドラ……」


『〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』


『〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜』
815 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:26:51.88 ID:aBbC9o4U0

ドラメシヤ「!!」

ドンッ

藍子「!!」

ドラメシヤ「ドラッ……」

はぁと「よっし命中ー☆ ピカチュウやるぅー☆」

藍子「ドラメシヤ、相手の動きをよく見て!」

ドラメシヤ「ド……ドラ……」
816 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:27:20.32 ID:aBbC9o4U0

はぁと「可愛さ見せつけたれー! ドレインキッス!」

ピカチュウ「ピッカァ!」バッ

藍子(ピ、ピカチュウなのにドレインキッス……!?)

藍子「ドラメシヤ!」

ドラメシヤ「ドラ……!」

はぁと「……」

はぁと「ちょい待ったピカチュウ! ストーーップ!!」
817 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:28:05.25 ID:aBbC9o4U0

ピカチュウ「ピカ?」キキーッ

藍子「……えっ?」

はぁと「いや待て待て。何があったそのドラメシヤ? めちゃくちゃ怯えてますけど?」

ドラメシヤ「ドラ……」ブルブル

藍子「……!」

藍子(まさか……ドラメシヤ、前のジムバトルがトラウマになっていて……!?)
818 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:28:33.99 ID:aBbC9o4U0

はぁと「どうやって育てたらそんなことになる? あれか? もしかして藍子ちゃんの教育方針スパルタか?」

はぁと「……はあ。これじゃ勝負になんねーわ。中止中止っ」

藍子「……」

藍子(……私、ドラメシヤに何てことを……)

はぁと「……藍子ちゃん、これどういうこと――」

はぁと「……!」
819 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:29:18.72 ID:aBbC9o4U0

藍子「……うっ」

藍子「うっ……ううっ……!」

はぁと「あ……ごめん。泣かせるつもりじゃなかった。いやほんとごめん……」

はぁと「……藍子ちゃん、もしかしてはぁとの想像以上に壮絶な人生歩んできてるカンジ?」

藍子「……」グスン

はぁと「……ツライなら話さなくていいけど。はぁとおねーさんでよかったら話、聞いてやるぞ」

藍子「……はい……」
820 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:30:30.37 ID:aBbC9o4U0

……………………………………………………

藍子「私、内気な自分を変えたくて……今回のジムチャレンジに参加することにしたんです。でも最初は何となく自信がなくて……」

藍子「そんな時に、凛さんというトレーナーと出会ったんです。凛さん、すごくバトルが強くて。カッコいいなって思った私は、凛さんにコーチをしてほしいってお願いしたんです」

はぁと「ふんふん」

藍子「凛さんはもともとガラル地方のトレーナーではなくて、別の地方からポケモンの調査をしに来ていたんです。それでも私のお願いを受けてくれて、一緒に旅をすることになりました」

藍子「……凛さんはすごいトレーナーですし、私なんかのコーチをしてくれてることは奇跡みたいなことで。だから私、なんとか凛さんに見損なわれないように、今まで必死でジムチャレンジをクリアしてきました」

はぁと「ふんふん」
821 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:31:30.83 ID:aBbC9o4U0

藍子「……でも、今回のジムチャレンジは負けちゃったんです。それも手も足も出せずに」

藍子「負けて帰ってきた私を見て、凛さんはすごく落ち込んでいました。それで私……」

はぁと「ガッカリさせちゃったって思ったんだね」

藍子「……はい」

藍子「それで凛さんとは気まずくなってしまって、もう夕方からずっと話せていないんです。私に失望したかって聞くのも怖くて……」

藍子「……こんなことで悩んでいる自分も嫌いなんです。ポケモンを持って旅に出たら、もっと自分を変えられると思っていました」

藍子「でも結局、怖くて閉じこもって逃げてばかり……これじゃ昔の私と同じですよね」
822 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:32:26.95 ID:aBbC9o4U0

藍子「……ドラメシヤは、前のジム戦で色々あって……もしかしたら、トラウマを作っちゃったのかもしれません」

藍子「……いちばん近くにいる人とも向き合えない。手持ちのポケモンのケアもできない……。私、本当にダメダメですよね」

はぁと「……」

はぁと「はい、じゃあはぁとからしつもーん☆ どうしてポケモンを持って旅に出たら変われると思ったんですかー?」

藍子「……」

藍子「……どうして。考えたこともなかったです」
823 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:33:46.20 ID:aBbC9o4U0

藍子「ただぼんやりと、私もいつかポケモンと一緒に旅をすることになる、とは思っていたんですけど……」

藍子「……言われてみればそうですね。どうして変われると思ったんだろう……」

はぁと「まーでもさ、旅に出るのを決めた頃の藍子ちゃんは変われると思ってたわけでしょ?」

はぁと「じゃあ何かしら結びつけるものがあったんだよきっと。ポケモンを持つことと変われること――その二つを繋ぐ何かが。知らんけど☆」

藍子「……」

はぁと「……ま、それを今から考えようよ。そこが曖昧だとさ、そりゃ旅する目的も見失っちゃうよ」
824 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:34:23.43 ID:aBbC9o4U0

藍子「……はぁとさんは、どうしてピカチュウと一緒に旅をしているんですか?」

はぁと「はぁと? はぁとはね……楽しいから、かな!」

藍子「……!」

はぁと「バトルも楽しい。キャンプもカレーも楽しい。ピカチュウと一緒にオシャレするのも楽しい。そう、はぁとの人生は楽しいことだらけ!」

はぁと「どうだ、聞いてるだけで楽しそうだろ☆ まぁカレシとかいないけどな☆ ずっと独り身だわこのヤロウ☆」

藍子「……」
825 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:35:16.45 ID:aBbC9o4U0

はぁと「……でも、ピカチュウがいてくれたら辛いことなんかどっか行っちゃうの。負ける悔しさとか、野宿のツラさとか、旅してたら色々あるけどさ……それ以上に楽しいんだよね」

はぁと「……うん、それに尽きるわ。はぁとの人生はピカチュウのおかげでバラ色なの☆」

ピカチュウ「ピッカァ☆」

はぁと「藍子ちゃんにも、そんな瞬間はあったんじゃない? あ、今めちゃくちゃ楽しいわ☆ 人生バラ色☆ みたいな☆」

藍子「……」

藍子「わからないです。あったかもしれないですけど……今はちょっと思い出せない……」
826 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:35:59.81 ID:aBbC9o4U0

藍子「……はぁとさん。どうやったら、ポケモンと過ごす時間が楽しくなりますか?」

はぁと「え、それ聞いちゃう? んー、そうだなぁ……」

はぁと「……知らねーよ☆」

藍子「……!」

はぁと「まあでも、どうやったら、とか考えてるうちは楽しくないだろーな。だって楽しいって理屈じゃないんだもん。わかる? わかれ☆」

藍子「……」
827 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:36:49.12 ID:aBbC9o4U0

はぁと「うん、とりあえず笑顔な、藍子ちゃん。さっきからずっとしかめっ面じゃんか。笑顔は女の武器だぞ☆ なんてなっ☆」

はぁと「というわけで……今夜は寝かさないぞっ☆」

藍子「……えっ? それってどういう――」

はぁと「よーし! はぁと、藍子ちゃんを笑顔にするまで徹夜するぞー! マジだからなー☆」
828 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:37:16.44 ID:aBbC9o4U0



翌朝

凛「……うーん……」

ムクッ

凛「……もう朝か」

都「すぴー……すぴー……」zzz

凛「都は……まだ熟睡してるみたいだね」

凛「そうだ、そろそろ藍子と朝練の時間だな」

凛「……」
829 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:37:46.35 ID:aBbC9o4U0

凛「藍子は……私をどう思っているのかな」

凛「昨日、何も言えなかった私に……失望してるのかな」

凛「……ん?」チラッ

凛「藍子、もう起きてるんだ……」

ガチャッ

凛「ロビーにいなかったってことは、もう外で待ってるのかな……」

ザッザッ
830 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:38:27.13 ID:aBbC9o4U0

藍子「……」

凛「……藍子、おはよう」

藍子「あ……おはようございます、凛さん」

凛「……」

藍子「……」

凛「……あの」

藍子「凛さんっ」

凛・藍子「あっ……」
831 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:38:55.34 ID:aBbC9o4U0

凛「……」

藍子「……」

凛「……藍子。昨日は本当にごめん」ペコッ

藍子「……!」

藍子「……どうして、凛さんが謝るんですか?」

凛「昨日、藍子が負けたのは藍子が弱かったからじゃない。私がもっとしっかりコーチの役割を果たしていれば……」
832 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:39:47.02 ID:aBbC9o4U0

凛「……それだけじゃない。今までコーチとして付き添ってきた時間が、藍子にとって正しかったのかどうか……ずっと引きずっていたんだ」

藍子「……」

凛「私は藍子のコーチにふさわしくなかったんじゃないか……って考えたりもした。だからあの時、何も言葉をかけてあげられなかった」

凛「……藍子、きっとガッカリしただろうね。情けないコーチで、ごめんね」

藍子「ガッカリしたなんて、そんなっ……」

藍子「……」グッ
833 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:41:22.48 ID:aBbC9o4U0

藍子「……凛さんは悪くないです。悪いのは……ひどい負け方をした私なんです」

凛「……!」

藍子「私も、昨日は凛さんをガッカリさせてしまったと思いました。ひょっとしたら、凛さんに愛想を尽かされてしまうんじゃないか――そう思って、昨日はよく眠れませんでした」

藍子「……それに、私は凛さんにとってお荷物なんじゃないか、とも思いはじめました」

藍子「もともとはポケモンの調査に来られたのに、勝手にコーチにして……凛さんの足を引っ張っているんじゃないかって」
834 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:41:51.49 ID:aBbC9o4U0

凛「……」

藍子「私なんか、凛さんの弟子としてふさわしくないんじゃないか……。そう考えたら、凛さんにどう接すればいいかわからなくなって…… 」

藍子「……こんなに情けないトレーナーで、ごめんなさい!」ペコッ

凛「……」

凛「……そっか。そうだったんだね」
835 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:43:09.65 ID:aBbC9o4U0

藍子「……!」

凛「……でもさ。お荷物なんて、弟子としてふさわしくないなんて……一回負けたぐらいでそんなこと思うわけないじゃんっ……!」ポロッ

藍子「り、凛さん……」

グスッ

藍子「わ、私だって……凛さんのこと、悪く言うわけないじゃないですかっ……! だって、だって、ここまで来れたのは、凛さんのおかげなのに……!」

藍子「うわあああんっっ」ガバッ

凛(……そうか。私たち、ずっとすれ違っていたんだな)

藍子(凛さんは私を、私は凛さんを想いすぎて……)
836 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:43:51.02 ID:aBbC9o4U0

凛・藍子(……私ったら、何を心配してたんだろ。馬鹿みたい)


はぁと「……」

はぁと「……友情って、いいなー。マリナルも、向こうで元気してっかな……」

はぁと(あ、やべ……泣いたらメイク落ちちゃう)

グッ

はぁと「藍子ちゃん……次はちゃんとスウィーティーなバトルしような☆ はぁとは相手が女の子だろうが容赦しねぇぞ☆」
837 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/08/28(金) 23:49:41.78 ID:aBbC9o4U0
お互いの気持ちを再確認し合い、蟠りを解消した藍子
心機一転、次回はかな子へリベンジだ

シュガシュガはぁと初登場。今後もどこかで出てきます
連れているのはORASで登場したおきがえピカチュウの一種、アイドルピカチュウです
あとマリナルはアローラでマンタインサーフ頑張ってるみたいですね

ドラメシヤのトラウマ疑惑はそのうちちゃんと補足します

今回は以上です。次回いよいよかな子リベンジ!
その前に大事な安価もあります
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/28(金) 23:51:17.12 ID:YPoupqqk0
乙 アイドルピカチュウか懐かしいそして流石心さん勝手にクララ枠と思っててすいませんでした
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/30(日) 11:47:52.55 ID:wm2pHc2R0

アローラに居るキャラも増えてきたらそのうち番外編あるかな?
あとしゅがまりはおきがえピカチュウからホウエン出身?
840 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 21:26:20.69 ID:c80CQWaw0
>>839 アローラすっ飛ばしちゃったんでね…番外編作れたらいいですね(願望)
マリナルはたしかにホウエンにいそうです

安価あるところまで投下します
841 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 21:27:05.57 ID:c80CQWaw0

藍子「……あの、凛さん」

凛「ん?」

藍子「私、今までポケモンバトルを楽しいと思ったこと、あまりなかったんです。いつも勝たなきゃ、勝たなきゃって必死になっていて……きっと、負けることで凛さんに見放されるのが怖かったんだって、気づきました」

藍子「私、いつの間にかバトルを楽しむことを忘れていたのかもしれません。……でも今なら、思い出すことができるかもしれないです」

凛(……そっか。私にもそんな時期があったな)

藍子「バトルだけじゃない。私、ポケモンと過ごす時間が好きなんです。ポケモンと一緒に泣いたり、笑ったり、驚いたり――そんな時間が、とても楽しくて愛しいんです。だからこうして旅に出たんだと思います」
842 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 21:28:00.63 ID:c80CQWaw0

藍子「でも、そうやってポケモンと過ごす時間を脅かそうとしている人がガラル地方にいる。そんな事実をルミナスメイズの森で目の当たりにしました」

藍子「……だから私、もっと強くなりたい。強くなって、みんながポケモンと過ごす時間を守りたい」

藍子「かな子ちゃんには教えてもらえなかったけど、自分で答えを出せました。きっと今のジムチャレンジは、私達がガラルの危機に立ち向かうためにあるんだと」

凛「……」

藍子「……だから凛さん。私、今日からまた心機一転、頑張ります。これからもコーチ、よろしくお願いしますっ」ペコッ

凛「……わかった。その覚悟、ちゃんと受け止めたよ」

凛「私こそ、たくさん迷惑をかけるかもしれないけど……これからも、よろしくね」
843 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 21:29:27.34 ID:c80CQWaw0

藍子「はいっ!」

凛「……そうだ、藍子。これを藍子にあげようと思っていたんだ」

藍子「?」

凛「昨日、かな子に勝ったときにもらったんだけど……この道具、マホミルを進化させるために必要な道具らしいんだ」

藍子「! マホミルを……ですか!?」

凛「うん。私には必要ないから……マホミルに渡してあげて」

藍子は>>844を手にいれた!


安価
いちごアメざいく、ハートアメざいく、ベリーアメざいく、よつばアメざいく、おはなアメざいく、スターアメざいく、リボンアメざいくのいずれか
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 21:55:40.73 ID:QpG719b70
おはなアメざいく
845 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 22:20:39.17 ID:c80CQWaw0

マホミルにおはなアメざいくをもたせた

マホミル「マホーッ♪」クルクル

藍子「……でも、どうやって進化させるんでしょう?」

凛「うーん……ポケモンによっては道具を与えたらすぐに進化するポケモンもいるけど」

マホミル「〜〜〜♪」クルクル

藍子「……変化なしですね。なにか条件があるのでしょうか」

凛「かもしれないね……」

マホミル「〜〜〜♪」クルクル
846 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 22:21:27.47 ID:c80CQWaw0

藍子「マホミル、さっきからずっとアメざいくを持ってくるくる回っていますね……」

藍子「……ふふっ、なんだか私も楽しくなってきちゃった♪」

藍子「〜〜♪」クルクル

マホミル「!」

マホミル「マホーッ♪」クルクル

凛(……マホミルと藍子がひたすら回っている)

凛(二人ともよく目を回さないな……それにしても)

凛(……平和だなあ……)フッ
847 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 22:22:12.71 ID:c80CQWaw0

マホミル「マホーッ」クルクル

マホミル「マホッ」クルクルクルクル

藍子「……?」ピタッ

マホミル「」ギュルルルル

藍子「マ、マホミル……?」

カッ
848 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 22:23:16.96 ID:c80CQWaw0

凛・藍子「!!」

ゴゴゴゴゴゴ

マホイップ「マホ〜」

藍子「……! 進化、した……!」

>>849
コンマ
0-10 ミルキィバニラ
11-21 ミルキィまっちゃ
22-32 ミルキィソルト
33-43 ミルキィレモン
44-54 ミルキィミント
55-65 ミルキィルビー
66-76 キャラメルミックス
77-87 ルビーミックス
88-99 トリプルミックス
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/04(金) 23:32:07.00 ID:QpG719b70
てい
850 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:35:38.95 ID:c80CQWaw0

マホイップ クリームポケモン フェアリータイプ
ミルキィバニラ おはなデコレーション
クリームを作る細胞が進化のときに揺らぎを受け、フレーバーが変化するポケモン
ホイップされたクリームの味はマホイップの幸せとともに美味しくなっていく

藍子「わあ……!」

藍子「マホイップ……これからよろしくね!」

マホイップ「マホ〜♪」

凛(……びっくりした。こんな形で進化するなんて)

凛(もしかして……回転することがカギだったの?)

藍子「……よし! マホミルも進化したことだし……」

藍子「凛さん、改めて朝練、よろしくお願いします!」

凛「……うん、わかった」
851 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:36:36.78 ID:c80CQWaw0

アラベスクジム

かな子「……」ザッザッ

かな子「ようこそ、ジムチャレンジへ♪」

藍子「……かな子ちゃん」

かな子「藍子ちゃん。正直、こんなに早く再挑戦しに来てくれるとは思わなかったよ」

かな子「そんなに知りたかったんだね。私の言っていた言葉の意味を」

藍子「……いえ、それはもう教えてもらわなくて結構です」

かな子「?」
852 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:37:21.78 ID:c80CQWaw0

藍子「かな子ちゃんが言っていた言葉の意味も、私に足りなかったものも。私なりに、答えを出すことができました」

藍子「……こんなに早く気づけたのは、きっと私のすぐ近くに、私を支えてくれる人がいたから……」

藍子「だから私は、もっと強くなります。かな子ちゃんも倒して、もっと強くなります!」グッ

かな子「……!」

かな子「……いい笑顔だね、藍子ちゃん」チャキッ

かな子「ルールは昨日と同じ。3匹のうち2匹が倒れたらおしまいだよ。それと、ダイマックスバンドも使って大丈夫だからね」

かな子「それじゃあ……いくよ!」


ジムリーダーのかな子が勝負をしかけてきた!
853 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:37:51.55 ID:c80CQWaw0

都「藍子さん、ファイトー! です!」

凛「……」

凛(都ったら、今日も聞き込みするぞって意気込んでたのに、藍子の応援を優先してくれるなんて)

凛(……大丈夫、藍子。絶対、勝てるよ。自分を信じて)

ドローンロトム『バトル・スタート!!』

藍子「……いくよ、ゴリランダー!」ポンッ

かな子「ピクシー、よろしくお願いします♪」ポンッ
854 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:38:21.41 ID:c80CQWaw0

凛(まずはピクシー……ということは昨日と同じ戦法を使ってくるはず)

藍子(でも、対策はできている!)

藍子「ゴリランダー、ちょうはつ!」

ゴリランダー「ゴリィ〜??」クイックイッ

ピクシー「ピ、ピクーッ!」キーッ

かな子「あらら……」

かな子「これじゃまともに戦えないね……ピクシー、戻って!」
855 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:38:53.77 ID:c80CQWaw0

かな子「ペロリーム!」ポンッ

ペロリーム「ペロッ」

ゴゴゴ……

ペロリーム「!」

藍子「ドラムアタック!」

ゴリランダー「ゴリ!!」ドンドコドンッ

ペロリーム「ペロッ……!」バババ
856 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:39:21.52 ID:c80CQWaw0

藍子「よしっ……!」

藍子(……けどペロリームはほのお技を持っている。ゴリランダーじゃ危険だ)

かな子「ペロリーム、かえんほうしゃ!」

藍子「ゴリランダー、交代!」シュゥゥ

藍子「いくよ……マホイップ!」ポンッ

マホイップ「マホ〜」
857 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:40:05.64 ID:c80CQWaw0

ペロリーム「ペロッ!」ボォォ

マホイップ「!」ボォォ

マホイップ「……マホ〜」ケロッ

かな子「なるほど、かえんほうしゃを読んでの交代……いい立ち回りだね、藍子ちゃん!」

都「いい感じですね! 流れが藍子さんに傾いてます!」

凛「そうだね」

凛「でもここからが正念場……勝負のカギは、マホイップにかかってる」

都「……マホイップが、ですか?」
858 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:40:44.81 ID:c80CQWaw0

藍子「よし……マホイップ、いくよ!」

藍子「デコレーション!」

マホイップ「マホ〜」サッ

シュシュシュシュシュ

かな子「……!」

都「デ、デコレーション……? どういう技なんですか?」

凛「相手の攻撃力を上げる技だよ」

都「あ、相手の!? そんなの犯人をわざと逃がしちゃうようなものじゃないですか!?」
859 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:41:26.55 ID:c80CQWaw0

凛「……そう、本来はね」

都「本来は……?」

マホイップ「マホ」シャキーン

かな子「……なるほど。自分自身をデコレーションするとは……」

藍子「そうです。……これで準備は整いました」
860 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:41:59.62 ID:c80CQWaw0

藍子「マホイップ、マジカルシャイン!」

マホイップ「マホ〜」ピッカァ

かな子「! ペロリーム!」

ペロリーム「ペロ――」

ズバァン

かな子「……!」

ペロリーム「ペロッ……」ドサァ
861 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:42:28.34 ID:c80CQWaw0

『す、すげぇ……』

『なんちゅう威力や……!』

ワァァァァァ

かな子「……っ」

かな子「ペロリーム、サイコキネシス!」

ペロリーム「ペロッ!」ミョミョミョミョ

マホイップ「!」グワッ
862 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:42:57.19 ID:c80CQWaw0

かな子「マジカルシャインを叩き込んでください!」

ペロリーム「ペロッ!!」ピッカァ

ズバァン

マホイップ「マホッ……」ドサッ

かな子「まだまだ……エナジーボール!」

ペロリーム「ペロ!」ボッ
863 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:43:26.51 ID:c80CQWaw0

藍子「マホイップ!」

マホイップ「マホ」サッ

バシュゥ

都「ク、クリームで受け止めた!?」

凛「……いや、受け止めたっていうより、吸収した、って感じかな」

都「そ、そんなこともできるんですか!?」

藍子「トドメです! マジカルシャイン!」

マホイップ「マホ〜」ピッカァ

ズバァン
864 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:43:56.97 ID:c80CQWaw0

ペロリーム「ペロッ……!」

ドサッ

ドローンロトム『ペロリーム戦闘不能! ペロリーム戦闘不能!』

藍子「……! す、すごい……」

藍子「すごいよ、マホイップっ!」

マホイップ「マホ〜♪」
865 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:44:26.75 ID:c80CQWaw0

かな子「……お疲れ様、ペロリーム」シュゥゥ

かな子「ふふっ。藍子ちゃん、楽しそうだね♪ 私もどんどん楽しくなってきたよ!」

藍子「はい……私、バトルがすごく楽しいです!」

かな子「ふふっ……そう、その気持ち。藍子ちゃん、前の試合ではずうっと眉をしかめていたでしょ?」

藍子「……はい。今までの私は、勝つことに集中しすぎて、バトルを楽しむことを忘れていました」

かな子「でも思い出せたんだよね? よかった!」
866 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:45:11.53 ID:c80CQWaw0

かな子「ねえ、藍子ちゃん。李衣菜ちゃんから聞いたよ。ガラルに怪しい集団がいるって話」

藍子「!」

かな子「しかも、その集団が各地のジムを狙っているかもしれないってことを。その話を聞いて、ジムリーダーの中でもチャレンジを中止にすべきじゃないかって意見が出た」

かな子「でも私は、続行するべきだって考えたんだ。チャレンジを通して強くなったトレーナーが、いつかガラルを守るために立ち上がって、戦ってくれるって信じているから」

かな子「……もちろん、藍子ちゃんもね」

藍子「やっぱり……そうだったんですね」
867 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:47:28.55 ID:c80CQWaw0

かな子「藍子ちゃんは変わってくれた。私はもう心配していないよ。……だから」

かな子「今はただ、私を越えて、もっと強くなってみせて!」ポンッ

かな子のマホイップ「マホ!」

マホイップ ミルキィルビー ハートアメざいく
手から生みだすクリームは、マホイップが幸せなほど甘酸っぱく、コクが深まる

藍子「! かな子ちゃんもマホイップを……!」

かな子「いくよ、藍子ちゃん!」シュゥゥ

都「! これは……ダイマックスが来ます!」
868 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:48:01.38 ID:c80CQWaw0

グンッ

かな子「マホイップ、キョダイマックス!」

ブウンッ

カッ

ズドォォォォォン


かな子のマホイップ「マァァァァーーーホッ」
869 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:48:33.29 ID:c80CQWaw0

ワァァァァァ

都「キョダイマックス……昨日も見ましたがものすごい迫力ですね……!」

凛「そうだね。私はドリュウズがいたから何とかなったけど、藍子にはフェアリータイプに弱点を突ける技がない」

都「……ええ。藍子さんの真の実力が試される場面ですね」

藍子「……あれが、キョダイマックスしたマホイップ……」

藍子「……」
870 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:49:03.43 ID:c80CQWaw0

藍子「いや、このまま戦います! マホイップ、マジカルシャイン!」

マホイップ「マホ!」ピッカァ

かな子のマホイップ「!」

バシィ

かな子「いい攻撃だね……でも!」

かな子「マホイップ、キョダイダンエン!」

かな子のマホイップ「マァァーーホ!」

グワッ
871 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:49:36.48 ID:c80CQWaw0

かな子のマホイップ「マァァァァーーーホッ!!」

ギュン

藍子(!? あれは……クリームの弾丸!?)

ドドドドドドドドドド

藍子「っ……マホイップ!」

マホイップ「マホ……」グラッ

藍子「マホイップ、大丈夫!?」

藍子「これは……ただダメージを受けただけじゃない……!」
872 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:50:15.96 ID:c80CQWaw0

かな子「そう。いくら甘くて美味しい食べ物でも、食べすぎたら頭が痛くなっちゃうよね? 藍子ちゃんのマホイップは今そういう状態、かな」

かな子「キョダイダンエンは高カロリーのクリームで相手を行動不能にする技だよ。そして同時に……」

ズズズ……

藍子(飛び散ったクリームが……マホイップの所に還っていく……?)

シュゥゥゥ

パァァ

藍子(……!)

かな子「エネルギーを還元して、体力を回復させる技でもあるんだ♪」
873 : ◆7P/ioTJZG. [saga]:2020/09/04(金) 23:50:49.99 ID:c80CQWaw0

藍子(そんな……能力を上げたマホイップの攻撃が通じなかった……!)

マホイップ「マホ……」フラフラ

藍子「……っ」

藍子「マホイップ、交代!」シュゥゥ

藍子(あの技に対抗するには、どうしたらいい……? 身体がクリームでできたマホイップすらも耐えられないなら……)

藍子(……でもダイマックスは温存したい。ならどうすれば――)
408.81 KB Speed:0.6   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)