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渋谷凛「高峯のあの事件簿・星とアネモネ」
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58 :
◆ty.IaxZULXr/
[saga]:2020/04/29(水) 20:16:59.36 ID:+FOtccNe0
31
早朝
12月25日(金) クリスマス
某雑居ビル3階・空きテナント
凛「……」
桐生つかさ「よっ。寝床に帰らなかったのか?」
桐生つかさ
GP社の高校生社長。頼子の依頼はそれに見合う報酬があるから受けている。
凛「昨日はクリスマスイヴだったから。帰る必要も……昨日はないし」
つかさ「もしかして、寝てないか?」
凛「仮眠は取ってる。標的は見逃してない」
つかさ「ムリとムダは最高の結果の敵だ」
凛「昨日今日はムリする時」
つかさ「へぇ、根拠でもあんの?」
凛「見ててわかった。質素な暮らし、してそうでしょ」
つかさ「同意見。母と娘の2人暮らしなら、そんなもんだな」
凛「装っても、わかるんだ」
つかさ「装う、か」
凛「服装とか日用品が高級品だったりする。昨日は来客がないのに、2人分には多い料理を買ってきてた。袋はデパートのやつ」
つかさ「つまり、結論は」
凛「ターゲットは帰ってきて、目的は達成できる可能性がある」
つかさ「で、どうすんの?」
凛「頼子が諦めるまでは続ける。頼子が諦めたら、終わり」
つかさ「賢明だな」
凛「そっちは」
つかさ「今日は稼ぎ時だからな、早朝出勤だ」
凛「どっちの仕事?」
つかさ「表だよ」
凛「答えるんだ、平気なの?」
つかさ「平気さ、死んだ人間のタレコミに誰が耳を貸す?生き返らないと、言葉は受け止めらんないの」
凛「別にただの忠告だから。気をつけなよ」
つかさ「言わないとわからないだろ」
凛「頼子に切られないように。仲間、減ってるから」
つかさ「仲間だったのか、はっ、お気楽だな」
凛「仲間じゃないか」
つかさ「せいぜい、協力者。残ってる奴を考えれば当たり前、わかる?」
凛「何が」
つかさ「一番危険なのは、古澤頼子」
凛「殺し屋は」
つかさ「アレは問題ない。頼子が動かない限りは」
凛「ふーん……」
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