ぐだ「サーヴァントを庇ったら怒られた」

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40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/08/09(日) 20:43:13.18 ID:CjgvzTmC0
夢の中の深層心理ってことにしてバサスロットをしゃべらせればいいんだよ

41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/24(月) 13:55:58.50 ID:4enM+b2cO
バサスロで止まってしまったか……
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2020/08/27(木) 03:55:29.50 ID:HU66yyt00
無理なものは無理と言ってもいいんだよ
43 : ◆kratnb/iBE [saga sage]:2020/08/28(金) 05:17:55.61 ID:2rWE0+R10
いやすまん、コロナの疑い+新イベ+マイクラブームのトリプルパンチ食らってた

バサスロみたいに書きにくいサーヴァントは短めになるってことだけは断っておく
44 : ◆kratnb/iBE [saga sage]:2020/08/28(金) 11:04:45.46 ID:2rWE0+R10

狂気。決して外れる事の無い仮面。戦場。飽くなき闘争。
初め、これを己の罰とした。幾度もの戦闘に傷つくたびに、狂った思考の内に喜びを見出していた。
しかしそれはすぐに過ちであると思い知らされる。

正常な思考の出来ない我が身だと思っていたが、カルデアにいる己はただ「狂ったフリをしていなければ己を保てないランスロット」でしかなかった。
ここは異常だ。

我が王がいた。一人ではない。我が王のようで我が王ならざる者や、我が王に限りなく近い者、私の知らない我が王の未来や過去、そして宇宙から来たとかいうほぼ我が王。
我が友がいた。皆私の知る者たちだ。この環境に完全に適応し、日々面白おかしく過ごしている。
狂う前の己がいた。私を見て苦しそうな顔をしたと思えば、水着だなんだと日々を謳歌していた。
我が罪の証がいた。彼女は……私を憐れんでいた。

何よりも異常なのは、新しい主が女性で、心底から善良であったことだ。
理不尽に未来を奪われながら、笑いながら未来を語る少女。
彼女はどんなサーヴァントであろうと分け隔てなく接し、どんな困難を前にしても笑顔であった。

贖罪の為に戦っていた我が身は、いつからかその罪を見失っていた。

これがその罰か?
騎士を捨てたこの身への罰ならば、甘んじて受けよう。
我が主を守る為の騎士は、もういない。
ここにいるのは、我が主の敵を殲滅する獣なれば。

我が身に許された答えはただ一つ。
敵を殺す。殺す。殺すのだ。

「Arrrrrrrrrrrrthurrrrrrrrrrrrrrrrr!!!」

敵がいなくなるその日まで。
45 : ◆kratnb/iBE [saga sage]:2020/08/28(金) 11:08:22.11 ID:2rWE0+R10
バサスロって茶化しにくい雰囲気あるけど、円卓の騎士のせいで台無しだよ

今日は終わる。またそのうち

↓1 誰を庇った?
46 : ◆kratnb/iBE [saga]:2020/08/28(金) 11:13:17.51 ID:2rWE0+R10
しまった間違えてsageちった
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/28(金) 11:22:33.75 ID:yKJbCqjI0
モードレッド
48 : ◆kratnb/iBE [saga]:2020/08/29(土) 12:04:02.34 ID:EsROXA4w0

モードレッド「……退けよランスロット。テメェに用はねぇ」

ランスロット「マスターはまだ治療中だ。今の卿を通す訳にはいかないな」

モードレッド「あ? 喧嘩売ってんのか?」

ランスロット「冷静になれと言っているんだ。それほどに殺気を放っている者をマスターに近づけるとでも?」

モードレッド「冷静になれ……だぁ? ふざけんなよ。お前なら冷静でいられるか?」

ランスロット「無理、だろうな。守るべき者に守られるなどという汚名……うっ」ガンッ

マシュ「…………」

モードレッド「んだよ、マシュもいんのか……チッ、めんどくせぇ」

マシュ「申し訳ありません。今回の事は先輩が悪いです。ですが、今のモードレッドさんを先輩に近づけるのは危険と判断しました。これは他の円卓の皆さんの同意も得ています。後日、正式に謝罪に行きますので今はどうかお引き取りを」

モードレッド「……あー……」ワシワシ

モードレッド「別になんもしねぇよ、ちょっと顔見に来ただけだ。そりゃムカついてるけどよ……いやスゲームカついてるけど、それであの馬鹿に手なんか出さねぇっての」

マシュ「モードレッドさんのことは信用しています。ですが、今は」

「いいよ、マシュ。ありがとう。モードレッドでしょ? どうぞ、入って」

マシュ「先輩!?」タタッ

ウィーン

マシュ「先輩、意識が……良かった……」

ぐだ男「心配かけてごめん。今起きたばっかでまだ頭混乱してるんだけど……うん、モーさんの顔見たら思い出してきた」

アスクレピオス「騒々しい連中だ。命に別状は無いと伝えておいただろうが。仮に命の危機であったとしても、僕がいて何の不安があるというんだ?」
49 : ◆kratnb/iBE [saga]:2020/08/29(土) 13:02:03.81 ID:EsROXA4w0

アスクレピオス「まったく、刀傷なんていうつまらない怪我程度で大騒ぎするな。患者は安静に、用がある人間は夜が明けてからにしろ」

マシュ「も、申し訳ありませんアスクレピオスさん……先輩、本当に無事でよかったです。ですが、あのような無茶は」

アスクレピオス「明日にしろ」グイッ

マシュ「わわっ! おやすみなさい先輩!」

アスクレピオス「お前もだ」

モードレッド「……5分くれ。すぐ終わらせる」

アスクレピオス「…………それ以上は待たんぞ」

マシュ「あっ、ちょ」

ウィーン

ぐだ男「こんなことになってごめん。ギリギリ間に合うと思ったんだけど、無理だったみたい」

モードレッド「…………」

ぐだ男「皆に鍛えられてるから、イケるかと思ってたけど全然。情けない」

モードレッド「…………」

ぐだ男「一瞬で意識失ったみたいでどうなったのかは殆ど覚えてないんだけど、僕斬られたんだね。なんか強めの薬使われてるっぽくて、全然体の感覚なくてさ」

モードレッド「…………」

ぐだ男「あの、モーさん?」

モードレッド「ぶん殴って二度と同じ事しねーように言いに来たんだけど、お前の顔見てるとなんか、色々どうでもよくなってきたわ」

ぐだ男「ええと……僕の顔、お得だね?」

モードレッド「うるせぇ。あー、そうか。まぁあれだ。次やったら俺が直々にたたき斬ってやるから覚悟しろよ」
50 : ◆kratnb/iBE [saga]:2020/08/29(土) 13:12:57.84 ID:EsROXA4w0

ぐだ男「善処するけど、必要があればまたやるかも」

モードレッド「あのな。……や、いいわ。同じことが無いようにオレが守れば良いって話だよな」

ぐだ男「あの……怒りメーター振り切れて逆に優しくなっちゃった?」

モードレッド「人に怒られると分かってる事はやんじゃねぇよ」

ぐだ男「ごめん」

モードレッド「……マスター。オレ、さっきまで滅茶苦茶ブチギレてたんだよ」

ぐだ男「うん……?」

モードレッド「でも、お前の顔見たらさ……なんかわかんねぇけど、ほっとしちまった。ワケわかんねぇ……なんだこれ?」

ぐだ男「……うん」

モードレッド「……お前の腹、斬られてさ。滅茶苦茶血が出て、内臓見えてて、オレ……」ポロッ

ぐだ男「モーさん!?」

モードレッド「ワケわかんねぇ……わかんねぇけど、お前が悪いんだ……お前が心配させるから……」グスッ、グスッ

ぐだ男「心配かけてごめん、本当。反省する」

モードレッド「目覚まさないってガウェインの野郎が言ってて、ずっと気分悪くて、ガウェインの野郎ぶちのめして……ヒック……全然気分晴れなくて……」グスッ

ぐだ男「ガウェインもごめん……!」

モードレッド「……お前は傷ついちゃダメなんだ。オレが守ってやるから、二度と傷つくな。約束しろ」ゴシゴシ

ぐだ男「……分かった」

モードレッド「……あー! なんだよこれ! クソッ! ここに来てから意味わかんねぇことばっかだ! 全部お前のせいだからな!」

ぐだ男「なるほど?」

モードレッド「この貸しは高くつくからな! 覚えとけよ! とっとと寝やがれ!」ガンッ

ウィーン

ぐだ男「…………。モーさんも泣くんだなぁ……なんか胸が痛い」
51 : ◆kratnb/iBE [saga]:2020/08/29(土) 13:30:17.55 ID:EsROXA4w0

オレには何もなかった。誰も何も与えてくれず、自分の居場所は自分で手に入れるしかなかった。
奪ってやる。自分に居場所がないなら、奪い取って勝ち取って何がなんでも居場所を手に入れてやる。
そんな想いを抱きながら、結局何も得られずに生を終えた。

こんなオレを召喚するなんて、相当なロクデナシだと思ってた。
なのにあいつはオレに言った。
「お願い、力を貸してほしい。僕には貴方の力が必要なんだ」
まっすぐ見つめられて、その瞳にくぎ付けになってしまったのを今でも覚えている。
澄んだ瞳には熱い感情が籠められていて、本当の本気でオレを必要としていて、何が何でも勝ってやるという気持ちが伝わってきた。
つまんねー奴ならぶん殴って帰ってやろうかと思ってたのに、向けられた感情が心地よくてこいつの為に戦ってやる気になれた。

ここでの生活は楽しかった。生前では考えられないような毎日。
楽しくて楽しくて楽しくて楽しくて……失う訳にはいかない大切なものになっていた。
その象徴たるマスターを、目の前で失いそうになった。
このオレが。反逆の騎士モードレッド様が。
ひ弱なマスターを失なったと思った瞬間、恐怖した。絶望した。怖くて怖くて何も考えられなくなっていた。

マスター。弱い癖に前向きで臆病者の癖に勇気があって何も持ってないのに周りに幸福を振りまく馬鹿野郎。
いつからオレは、あいつを特別視していたんだ?
自分の事だっていうのに、気づきもしなかった。失いかけて初めて気づいた。
あいつの顔を見た途端、何もかもどうでもよくなって、嬉しくなって抱きしめたくなった。

…………まさか、このオレが。
何度否定しようとしても、結論は一緒だった。
ならばどうだというんだ? 別に何も変わらない。
……守る。誰の為でもなく己の為に。
この剣にかけて、二度とは繰り返さない事を誓う。

オレの居場所を、誰にも奪わせてたまるか。
52 : ◆kratnb/iBE [saga]:2020/08/29(土) 13:32:44.33 ID:EsROXA4w0
四人の推しの一人が出てしまったようだね。あとの三人来たら終わりにするよ

モーさんって生前が生前なだけに、依存しそうだなっていう妄想。解釈違いの人にはすまんな

今日は終わる。またそのうち

↓1 誰を庇った?
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/08/29(土) 13:33:35.86 ID:7lqM2uQlO
エレシュキガル
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