【安価コンマ】転生させてみたらこうなった

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109 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 19:20:11.61 ID:daT+a4EN0
グスタフ「これが風魔法だ。分かったか?」
タリア「なんとなく?」
グスタフ「コツは風をどういう感じで動かし、たい、か、だな……」

父さんが尻もちをついた。

グスタフ「すまん。かなり抑えたつもりだったんだが、立てそうにない」
タリア「わ、分かった…。ちょっと見てて」


安価下1コンマ 幸運発動&父親遺伝ボーナス
偶数:大成功
奇数:極大成功
ゾロ目:イベント
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 19:20:59.88 ID:tSeZtEjy0
いよっ
111 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 19:48:59.37 ID:daT+a4EN0
風魔法は強化の力……。

自分に風をまとわせて、斧にもやれば効果は跳ね上がるのでは?

イメージを言葉にすればいいんだよね。なら考えたことをそのまま口に出す。
邪魔な思考は一切排除して…目を閉じて『集中』…。

タリア「風よ、全てにまといて力を貸して。【全強化(オールエンチャント)】」

……感じる。風が渦巻いてるのが分かる。
その中心に僕がいる。これを、ぶつける。

グスタフ「これは……マリアは何してる」

タリア「今だぁっ!!」

斧を振る。たったそれだけ。それだけ、だったのに……。
112 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 20:23:15.46 ID:daT+a4EN0
目の前には何もなかった。
そこにあったはずのたくさんの木が全て切り刻まれて倒れていた。

手に持っていた模擬斧は砕けて落ちた。

しばらくするとマリア母さんが血相を変えて飛び出してきた。

マリア「ちょっと大丈夫!? 結界に異常があったからきたけど何があったの!?」

座り込んだ父さんと庭の惨状を見てさらに顔色が悪くなる。

マリア「本当に何があったの!?」
グスタフ「マリアこそ何してた! タリアの風魔法はすごいぞ!!」
マリア「もしかして、これ、タリアがやったの?」
タリア「そうみたい」

グスタフ「俺の力を濃く受け継いだみたいだ! タリアは俺の誇りだ!」
タリア「大げさだよ…」
マリア「これだけの力を使って疲労を見せないなんて…。天才すぎるわ」

今夜は盛大なパーティが行われた。
…こういうのは初めてだからとても嬉しい。けど恥ずかしい…。

入学式まで残り4日。
113 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 20:28:32.80 ID:daT+a4EN0
タリア・ハイレン
使用魔法:水、雷
得意魔法:火、土
大得意魔法:風

武力値:92
武器:斧


安価下3まで多数決
1:二人の特訓(説明)パートを続ける
2:入学式前日までワープ(説明パートは学園になる)
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/09/16(水) 20:30:54.67 ID:LkwLpHrHO
1
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 20:31:32.99 ID:xILVNfcQ0
1
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 20:33:58.08 ID:H4NAHoWy0
1
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 20:47:28.79 ID:0rMs6zj4o
グスタフ父ちゃんかわいいな
118 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 20:57:11.66 ID:daT+a4EN0
―― 翌日 ――

マリア「結界の修復も終わったし、今日はタリアに大事な話があります」
タリア「うん」

リビングに行くといきなり研究者モードの母さんがいた。

マリア「まさか基本属性全部を使えるとは思わなかった。百年、いや千年に一人の天才よ。それが我が子なんて…」

マリア「貴女を研究対象にしないと決めていたけど、もう我慢できないの。血液だけでいいからサンプルを頂戴」
タリア「えぇ!?」
マリア「不得意属性がないどころか得意魔法が三種類。しかも私のいないところでの発覚なんて!」
グスタフ「落ち着けマリア。お前の気持ちも分かるがタリアの意見も聞いてやれ」

マリア「…そうね。でもこれだけは言わせて。貴女に詠唱魔法は危険すぎる…違う、集中するのが危険」
タリア「集中が危険ってどういうこと?」
マリア「貴女は集中する際に魔力を高めすぎてる。魔木がなければ暴走が確実に起こるわ。そういう意味では貴女もパパ同様、魔法使いに向いてない」
グスタフ「だが俺と違ってタリアは! 制御さえ出来れば素晴らしい魔法使いになる!」
119 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 21:00:06.39 ID:daT+a4EN0
マリア「そう、制御さえ出来れば、ね」
グスタフ「マリア、まさか」
マリア「そのために血液サンプルが必要なの。貴女に合う魔道具を入学式前に急いで作るわ」

タリア「……」


安価下3まで多数決
1:自力で制御する
2:血液を渡す
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 21:01:04.21 ID:tSeZtEjy0
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 21:03:25.88 ID:M3Vnel0K0
2
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 21:05:23.40 ID:H4NAHoWy0
1
123 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 21:32:40.41 ID:daT+a4EN0
グスタフ「だが道具に頼っては…」
タリア「パパ、いいの。ボクは魔法に憧れてたから。好きなだけ採って」
マリア「ありがとう、可愛いタリア。こっちに来て」

父さんを置いて母さんと二人で歩いていく。

連れてこられたのは地下室。ここへは絶対来ないようにと言われている場所だ。

マリア「今日は特別よ。さ、入って」

そこは一面真っ白い空間。大きい本棚がたくさんある。

マリア「本は触っちゃダメよ。それを見るのはまだ早いわ」

注意しつつ注射らしきものを用意している。

タリア「分かった。これって何なの?」
マリア「ハイレン家が保管している魔法よ。中身は門外不出。そのうち貴女が護る番がくるわ」

準備が整って手招きしている。

マリア「ちょっと我慢してね」
124 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 21:42:43.95 ID:daT+a4EN0
……。
…………。

マリア「これで終わりよ。お疲れさま」
タリア「うん。絶対に完成させてね、マリア母さん」
マリア「任せなさい。これから忙しくなるからパパのとこに行きなさい」

ボクを地下室から出すと母さんは中から鍵をかけた。

リビングへ戻ると不機嫌そうな父さんがいた。

グスタフ「マリア、子供は研究に使わないと言っていたのに……」
タリア「…ボクのことを想って魔道具を作ってくれるんだよ」
グスタフ「そうかもしれないが、……くそっ!」

大声をあげた父さんは庭に行って素振りを始めた。
父さんには悪いことしちゃったかな。
125 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 21:43:51.77 ID:daT+a4EN0
姿勢が乱れていると思うのは気のせい、だよね。
今日は何しよう。父さんには近づきづらい。

安価下2
1:今日はお休みする
2:素振りで筋トレ
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 21:45:28.45 ID:xILVNfcQ0
2
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 21:46:33.18 ID:H4NAHoWy0
1
128 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 21:59:03.41 ID:daT+a4EN0
今日はなんだかやる気が起きないや。
部屋に戻ってゆっくり休もう……。


入学式まで残り3日。


―― 地下室 ――

マリア「……やっぱり。タリア、ごめんなさい」

マリア「私が貴女にしてあげられることは……」

―――――――――
129 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 22:02:51.88 ID:daT+a4EN0
―― 翌日 ――


タリア「お、おはようございます」

グスタフ「あぁ、おはよう」

いつにもまして気分が落ち込んでる父さんだ。

タリア「マリア母さんはあれから出てきた?」
グスタフ「ずっと地下室だよ。タリアが生まれて初めて地下で寝泊まりしてる」

タリア「…様子見た方がいい?」
グスタフ「俺が行く。ご飯もロクに食べてないだろうし」


安価下1
1:父さんに任せる
2:一緒に行く
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 22:05:04.98 ID:rALyakxDO
2
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/16(水) 22:06:23.19 ID:xILVNfcQ0
2
132 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 22:42:15.52 ID:daT+a4EN0
なんだかんだ言いつつ母さんを心配している父さんだ。
こうなったのボクのせいだし…、

タリア「一緒に行くよ」
グスタフ「…分かった」

―― 地下室 ――

ドアに手を掛けるも鍵が邪魔して先へ進めない。

グスタフ「マリア! ご飯くらい食べに出て来い!」
タリア「食べないと身体にも悪いよ!」

声をあげて中にいる母さんに聞こえるようにするも返事がない。

グスタフ「昔っから研究に没頭すると何も聞こえなくなる。全く直ってないな」
タリア「まぁまぁ。でもどうしよう」
グスタフ「終わればひょっこり出てくるかもしれないが…」

その時、鍵の開いた音がした。
133 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 23:06:37.98 ID:daT+a4EN0
マリア「なぁに? 騒がしい」
グスタフ「騒がしいじゃないだろう。いつまで籠ってるつもりだ」
マリア「え? あら、もうこんな時間? 久しぶりに時間感覚を忘れちゃった」
タリア「マリア母さん、ちゃんとご飯食べて」

マリア「そうね。でも待って。……グスタフ、大事な話があるの。来て」
グスタフ「今はそんな場合じゃ」
マリア「時間が惜しいの。早く」
グスタフ「タリアには聞かせないのか? タリア関連の話だろう」

マリア「時間が惜しい今じゃ二人に説明した方が早いか。可愛いタリアもおいで」
タリア「うん、分かった」

地下室へと再び入ったけど、昨日とはまるで部屋の内装が違った。
大きな机に見慣れない機械がいくつもあって本が床に散らばっている。

マリア「今は認識阻害の魔法をかけてないの。これが本来の部屋よ」
グスタフ「そんなのはどうでもいい。話ってなんだ」
134 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 23:22:25.53 ID:daT+a4EN0
マリア「結論から言うわ。タリアに作る魔道具は二つ。『魔力吸収装置』と『魔力抑制装置』」

マリア「この二つでタリアの魔力を下げておかないと魔法を使うには危険と判断したわ」
グスタフ「吸収と抑制? そんなことしたらせっかくの才能が」
マリア「これでも足りないくらいなの! 庭にいたなら分かるでしょ!? あれは上級魔法よりずっと上なの!」
タリア「母さん…?」
マリア「私の結界にヒビを入れた魔法はそれほどに危険なの。幸いこの場所は魔木に困らないからいいけど、学園に行ったら…」

グスタフ「待て待て。どうしてその結論に至ったのか教えてくれ」
マリア「…きっかけは水と雷の属性をあっさり使えたことよ。私とグスタフの子にしてはおかしいと思ったの。この時点で私はいくつかの仮説を立てた」

ひとつ、タリアは天才
ふたつ、魔力の覚醒途中
みっつ、私のせい

マリア「出来れば最後以外であってほしかったけど、最後だったのよ」
グスタフ「ど、どういうことだ? まさか俺に隠れてタリアに何かしてたのか?」
マリア「するわけないでしょ! バカ!」
タリア「えっと? つまりどういうことなの?」
135 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/16(水) 23:49:35.02 ID:daT+a4EN0
マリア「貴女は不思議に思わない? 私が水魔法を使ったことに」
タリア「え? 思わなかったけど」
マリア「なら、さっき認識阻害の魔法を使ってないって言ったけど、それは?」
タリア「別に?」

グスタフ「認識阻害は土属性の感知魔法だ。さらにいうなら結界は風魔法。空気を圧縮して壁を作ってる」
タリア「えーと、マリア母さんはそれじゃあ…水と土と風の属性が使えるってこと?」

あ、違うや。火が母さんの属性魔法だ。紙にそう書いてあった。

マリア「学生時代の私は【狂った科学者(マッドサイエンティスト)】って呼ばれてたの」
タリア「まっど…?」
マリア「全属性魔法が使えたらいいなぁって思って、魔法の研究を始めたんだけどね。それをするには自分の身体を改造するしかなかったの」
タリア「か、かい…!?」
マリア「若気の至りって怖いわね。改造による身体の悪影響は成長するにつれ収まったんだけど、後遺症で魔力をずっと放出しないといけない身体になったの」

グスタフ「……それを利用した結界ってところか」
タリア「パパは知らなかったの?」
マリア「出会ったのが卒業したあとだったから知らなくて当然よ」
グスタフ「研究に熱心な女性だと思ったが、すごいやんちゃだったんだね…」
136 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 00:06:08.18 ID:U9TgJ+rg0
マリア「私も一応全属性魔法は使えるけど、所詮偽物。でも貴女は違う」
タリア「……」
マリア「貴女の魔法は生まれつきの本物。たとえそれが私のせいだったとしても」
タリア「……うん」

マリア「で、ここから推論になるんだけど、マリアの得意属性は火と風と土よね?」
タリア「たぶん」
マリア「火と風については私とグスタフの影響もあるとして、どうして土まで得意になったのか考えたの」
グスタフ「一応聞こうか」
マリア「私が身体を改造しなかったら、土属性がタリアの使う属性だったんじゃないかって」
グスタフ「なるほど…」

マリア「とまぁこんな感じ。水と雷が使えるのは昔の私のせいってこと。私の血液とタリアの血液を比べて確信したわ」
グスタフ「血で分かるのか?」
マリア「分かるわよ。あの頃の私は日々自分のサンプルを見てたもの」
タリア「す、すごいんだね、マリア母さんって」
137 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 00:24:18.72 ID:U9TgJ+rg0
誤:マリアの得意属性
正:タリアの得意属性
――――

マリア「で、ここからが重要。魔木が大量に必要なの。備蓄してる分で完成するか分からない」
グスタフ「俺の出番か」
マリア「そういうこと。タリアのためよ、手は抜かないで頂戴」
グスタフ「…ひとつ聞きたい。魔道具に頼らないと今後魔法は使えないのか?」

父さんは真剣な眼差しで母さんを見る。

マリア「いっそのこと貴方みたいに不器用ならそんなことないんだけど……タリアの努力次第ね」
グスタフ「そうか。それが聞けて満足だ。どれくらい必要か教えてくれ」
マリア「多ければ多いほど。他の材料はこっちで仕入れるわ」
グスタフ「分かった。魔木の方は任せろ」

父さんの中で僕に魔道具を持たせることを良しとしてくれたみたいだ。
いつもの父さんの顔に戻った。よかった。

マリア「タリア、もう少し時間を頂戴。必ず間に合わせる」
タリア「うん。待ってる」
138 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 00:26:33.35 ID:U9TgJ+rg0
今日は何をしよう。
風魔法は危険すぎるらしいからやめておくとして…。

安価下2
1:水、雷の練習
2:火、土の練習
3:素振りで筋トレ
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 00:27:45.07 ID:MY8bT3n0o
2
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 00:30:14.38 ID:W4PfxqWl0
2
141 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 00:52:39.61 ID:U9TgJ+rg0
リビングに戻って得意属性の火と土の練習をしてみよう。

……詠唱魔法はやめておこう。
昨日みたいなことになったら大変だ。

確か、術式の描かれた紙がここに…あった。

土からやってみようかな。昨日は火からだったし。

術式を描いて…発動!

……でもこれ、地味なんだよなぁ。目を開ければどこに何があるかなんて一発だし。
もしかして夜にやった方が実感できる?

それなら火の練習をした方がいいか。
142 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 00:53:38.18 ID:U9TgJ+rg0
水の準備よし! 術式の準備よし!
火事になったら困るから庭に移動、よし!!

発動!!


安価下1コンマ 幸運発動&得意属性ボーナス
00〜14:庭の木に燃え移った!
15〜79:昨日みたいによく燃えている
80〜99:昨日より激しく燃えている!
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 00:56:11.27 ID:MY8bT3n0o
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 00:56:20.99 ID:kjr07LmfO
燃え
145 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 01:09:55.05 ID:U9TgJ+rg0
おぉ〜、外でやってるから気が楽だ。
まるで小さなたき火気分。

そうだ、消火のイメージの練習もしてみよう。

この火が消えるのを思い浮かべばいいのかな。
う〜〜ん。

あ、勢いが弱まってる。
イメージを中断すると……?

弱くなったまんまだ。一度弱めればそのままなのか。なるほど。

じゃあこのまま消そう。
……。

そういえば、慌てず消化のイメージをって注意文にあったなぁ。
昨日は慌てちゃったよ。ごめん、母さん。
146 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 01:14:28.14 ID:U9TgJ+rg0
そして夜。
母さんも父さんもいないなんて初めてだ。

いや、五年と少し前、あの病院ではいつもそうだったっけ。
……やめだやめだ。そんなの今考えててもしょうがない。

スタート地点は僕の部屋、ゴールは庭だ。
何にもぶつからずに辿り着くのが目標。そうしよう。

電気は消してある。術式の描いた紙もたくさん用意した。
いざ!!

安価下1コンマ 幸運発動&得意属性ボーナス
00〜09:最初でつまづいた。
10〜69:一応ゴール
70〜89:術式の紙が足りなくなった
90〜99:目標達成
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 01:15:43.24 ID:Gu5EQJfTO
はい
148 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 01:28:05.19 ID:U9TgJ+rg0
途中途中で小さな物に足がぶつかったりしながらもゴール。
術式の紙はちょうど使い切った。

机や椅子、壁のような大きい物は感知できるが、どうやらまだ小さい物は難しいらしい。
天井に近づくにつれ感知が出来ないのは空に近づいてるせいかもしれない。

とりあえず庭まで目を閉じて行けた。
帰りはちゃんと目を開けていこう。

……。
開けてるはずなのに暗くてよく見えない。電気点けよう。


入学式まで残り2日。
149 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 01:34:45.40 ID:U9TgJ+rg0
タリア・ハイレン
使用魔法:水、雷
得意魔法:火、土
大得意魔法:風

装備魔道具予定:吸収装置、抑制装置

武力値:92
武器:斧


最後に
安価下3まで多数決
1:特訓(説明)パートを最後まで続ける
2:入学式までワープ(装備結果は合計コンマにより算出)
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 01:35:49.81 ID:C1rvRAlgo
ここまできたら1
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 01:37:50.02 ID:Gu5EQJfTO
1
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 08:23:38.35 ID:/kqsJLUsO
1
153 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 19:47:41.83 ID:U9TgJ+rg0
―― 入学式前日 ――

タリア「静かだなぁ」

母さんも父さんも僕のために動いている。
ご飯の用意はされてない。昨日の残り物を食べよう。

タリア「…今さらだけど学園のこと何にも調べてないや」

魔法の練習で頭一杯だったから忘れてた。
僕はハイレンの子として注目されてるのは聞いたけど僕以外の情報が全くない。
ただ単に聞いてないのと調べてないのが原因だ。

タリア「でも後のお楽しみとも言うし知らないままのがいいのかも」

得意じゃない属性なら詠唱魔法やってみてもいいかな?
二人がいないから危険とは思うけど…。

とりあえずこれだけ投下
安価下3まで多数決
1:魔法(水、雷)の特訓
2:学園の資料探し
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 19:49:06.25 ID:W4PfxqWl0
2
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 19:49:09.76 ID:MY8bT3n0o
2
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 19:51:12.86 ID:iHX9n3/h0
2
157 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 20:50:41.47 ID:U9TgJ+rg0
どこかに資料みたいなのがあればいいけど……。

探しものをする時に感知魔法って役立つのかな。
確か土属性の反動は五感へのダメージだっけ。
どの属性魔法も反動したことないし、試してみよう。

目を閉じても集中はほどほどに…。

タリア「学園のことを記したものを見つけて…。【探知(サーチ)】」

……。
…………。
158 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 20:51:57.46 ID:U9TgJ+rg0
あった。土属性って地味だけど便利な魔法だ。
見つけた資料を取って拝見。

『魔法学園 入学案内』

最初のページをめくると一枚の紙があった。

『こちらは御両親の魔力値が70以上の御家庭に配布されています』

配布される案内が家庭ごとに違うんだ。でも比べるものもないしどう違うのか分からないや。
目次をみると『魔法学園辞退の方法』とあるがそこは興味ないので飛ばす。
どのページから読もうかな。


安価 先に2票
1:施設案内
2:クラス授業説明
3:期待の入学生(キャラメイク)
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 21:00:02.88 ID:W4PfxqWl0
1
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 21:01:20.19 ID:nKHe7tqDO
1
161 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 21:32:46.61 ID:U9TgJ+rg0
『施設案内 初等部編』

・魔法学園
清く正しい魔法を教える学び舎、魔法学園。
五歳を迎えた子供達は是非お越しください。

・学生寮
本校が所有する学生寮。
入寮は希望制となっております。
一人部屋、二人部屋、四人部屋と三種類から選択できます。
食事は朝昼夜三食の用意があります。
入学式当日に別途用紙を配布します。

・クラス教室
子供の扱う属性魔法により決定されるクラス教室には、反動のリスクを抑える結界を施してあります。
事前に属性が判明してる際は担当の者に報告してください。
二属性が使用可能な子供は本人の希望により決定します。

・ロビー
他属性クラスとの交流を主とした常に解放されている部屋になっています。
よりよい交友関係を築いてください。
162 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 21:33:18.48 ID:U9TgJ+rg0
気になったところだけ読んだけど、なかなか大きそうな学園だ。
行くのが楽しみだ!

安価下2
1:クラス授業説明
2:期待の入学生(キャラメイク)
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 21:35:32.02 ID:nKHe7tqDO
2
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 21:39:09.41 ID:kJgOX/zM0
1
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 21:39:51.45 ID:oqZgz1Tz0
2
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 21:41:20.11 ID:MY8bT3n0o
2
167 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 22:14:53.14 ID:U9TgJ+rg0
『クラス授業説明 初等部編』

前期に術式魔法、後期に詠唱魔法を行います。

前期前半に術式魔法を主に勉強し、魔法への理解を深めていきます。
前期後半に術式魔法のテストをします。

後期前半に詠唱魔法を主に勉強し、術式魔法とは違った魔法への理解を深めていきます。
後期後半に詠唱魔法のテストをし、成績優秀者の発表を行います。

前後半は合わせて四ヶ月です。
三回することで次年度へ進みます。これを一周と呼びます。

六周すると中等部試験があります。
成績優秀者は試験免除の資格が与えられます。
168 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 22:15:38.82 ID:U9TgJ+rg0
つまり、どういうことだ?
四ヶ月で前期後期の前半後半があるから、それぞれ一ヶ月?
それを三回するから十二ヶ月で一周ってことだよね?

小学校みたいな感じかな。一年を六回で中等部ってことだと思うし。

分かりづらい説明だなぁ。


安価多数決 先に2票
期待の入学生を読む?
1:読む(キャラメイクあり)
2:読む(キャラメイクなし >>1が考える)
3:読まない。後のお楽しみ
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 22:17:28.49 ID:lhR853AC0
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 22:17:57.24 ID:MY8bT3n0o
3
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 22:18:21.44 ID:oqZgz1Tz0
1
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 22:18:38.01 ID:nKHe7tqDO
1
173 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/17(木) 22:52:43.45 ID:U9TgJ+rg0
『期待の入学生』

初めに。
このページは御両親のあらゆる才能を元に本校が厳選した子供達の紹介ページとなっています。


タリア「前置きは長そうだから飛ばそう」



ちょい忙しいので時間指定
安価下 11:45まで
厳選された子供達

名前:
御両親の才能(片親でも可):
紹介者からの一言:
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 23:08:34.47 ID:W4PfxqWl0
名前:ネリア・クランディート
御両親の才能(片親でも可):僧侶、聖職者
紹介者からの一言:彼女は大人しく、戦闘向きではないですがサポートとしては一級品の能力を持っています。

こんな感じですか?
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 23:10:01.53 ID:oqZgz1Tz0
名前: リオ
御両親の才能(片親でも可):父親 医者  母親元神官 
紹介者からの一言: 引っ込み思案で消極的な所がありますが、すでに治癒の魔法を使え、将来的には多くの人間を救えることは間違いありません
治癒魔法が無ければすでに治癒の魔法を使え、の部分は削除でお願いします
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 23:11:05.24 ID:oqZgz1Tz0
すみません名前はリオ・アルセウスでお願いします
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 23:30:07.17 ID:nKHe7tqDO
これは時間内なら複数採用なのかな
名前 ローエン・フリーデシルト
御両親の才能 剣士 魔術師
紹介者からの一言 彼は魔翌力を剣に宿す魔法剣を扱えます
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 23:34:23.15 ID:MY8bT3n0o
名前:ディーネ・クリスタス
御両親の才能(片親でも可):母-占い師/父-地方貴族
紹介者からの一言:〇〇(母)の美貌と私の水属性の才を受け継いだ、いや水魔法なら既に私を超える力を持っているぞ!この国1と言っても過言ではない!(紹介者:父)
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 23:39:37.82 ID:kJgOX/zM0
名前:レグルス・フルヌス
御両親の才能(片親でも可):父(生成術の大家の当主)母(元王宮騎士)
紹介者からの一言:勝ち気で自信に満ち溢れている自慢の息子です
父親と違い、武器を作り出して戦うのが大好きです
幼いながらも多数の物体を同時に生成できます
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/17(木) 23:45:01.18 ID:oqZgz1Tz0
重ね重ねすみません>>175の紹介者からの一言で性別をはっきり書いていませんでしたが、性別は女性です
181 :ありがとうございました ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 00:10:08.69 ID:yAfE+vPA0
タリア「本当にボクの名前が載ってる…。いつの間に…」

タリア「他にもたくさんが名前があるなぁ」


ネリア・クランディート。女性。
一級品のサポート能力を使う。

リオ・アルセウス。女性。
治癒魔法の使い手。

ローエン・フリーデシルト。男性。
魔力を宿す魔法剣を扱える。

ディーネ・クリスタス。女性。
国一番の水魔法使い。

レグルス・フルヌス。男性。
生成術の使い手。
182 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 00:15:39.67 ID:yAfE+vPA0
タリア「サポートってことは他者強化の魔法、風属性かな」

タリア「治癒って、母さんの回復魔法に似てる」

タリア「魔法剣…。憧れる響きだなぁ」

タリア「一番のってすごいなぁ。暴走しないコツとかあれば聞いてみたい」

タリア「生成術? 初めて聞く。どういうのだろう」


ページをめくりながら期待と称されるみんなを想像するのがとても楽しい。


タリア「わくわくするなぁ。結界の外に出るのも初めてだし、知らない世界がたくさん見れる!」


安価下1 コンマ
偶数:父さんのお帰りだ!
奇数:母さんが地下から出た!
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 00:16:05.13 ID:bWhnsgtmo
はい
184 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 00:27:48.17 ID:yAfE+vPA0
マリア「タリア〜」

タリア「マリア母さん! 魔道具が出来たの?」
マリア「試作品を作る余裕がないから平気だと思ったけど、やっぱり魔木が足りないわね」
タリア「……そっか」
マリア「落ち込まないの。素質は充分にある。それを制御するだけよ。…入学案内読んでたの?」
タリア「うん。ここにボクの名前が載ってあった」

マリア「もう少し早く魔法の練習してたら『五属性の使い手です!』って自慢できたんだけどなぁ」
タリア「…悪目立ちになるからやめて」


安価下2
1:治癒魔法、回復魔法の属性は?
2:生成術って魔法と違うの?
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 00:28:34.36 ID:7LpyWKud0
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 00:28:44.16 ID:h4BJ+0d10
1
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 00:28:51.49 ID:zjKnb2MDO
1
188 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 00:50:42.59 ID:yAfE+vPA0
タリア「ねえねえ、治癒魔法と回復魔法の属性って何?」

マリア「それは基本属性とは別で『特殊属性』よ」
タリア「特殊?」
マリア「『聖属性』に『闇属性』、そして『無属性』の三つが特殊属性に分類されるわ」

タリア「…基本の五属性とどう違うの?」

マリア「反動のリスクがないのが特徴ね。そういう意味では水属性も特殊に入るんじゃないかって議論が交わされたこともあるの」
タリア「また難しそうな話を…」

マリア「治癒や回復は聖属性になるわ。神様に仕える人たちが使える魔法よ」
タリア「おぉ〜」
マリア「私の場合は違うけどね」
タリア「…………」
189 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 00:58:43.53 ID:yAfE+vPA0
マリア「闇属性は簡単に言えばその反対。呪術を得意とする属性」
タリア「じゃあ無属性は?」

マリア「無属性はその二つの中間に位置すると言われているけど、実際は別物と私は考えてる。規格外なのよ」
タリア「どういうこと?」
マリア「ほらここ、生成術ってあるでしょ? これも無属性の一種。無属性は決まった形がないの」

そのせいで無属性だけ研究が進んでいないという。
発見された無属性も多々あるが全部は把握しきれていないとのこと。

マリア「……ねえタリア。特殊属性も試してみない?」
タリア「え」
マリア「無属性以外なら私も使えるし、タリアも五属性が使えるなら可能性あるわよ」
タリア「自分の身体をもっと大事にしてよ…」


安価 先に2票
1:試してみる
2:試さない
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 01:01:40.92 ID:bWhnsgtmo
1
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 01:12:20.46 ID:YUETbU2q0
1
192 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 01:25:39.56 ID:yAfE+vPA0
タリア「…興味あるからやる」
マリア「うんうん。じゃあまず闇から始めましょう」
タリア「聖属性じゃないの?」
マリア「闇属性で呪ったら聖属性で治すっていう順番よ」

タリア「で、でも闇属性だけ成功したら?」
マリア「そしたら私が治すから安心して。そうねぇ、呪う相手は…私にしなさい」
タリア「えぇ!?」

マリア「大丈夫だって。私は闇属性使いでも聖属性使いでもあるのよ。抵抗力もそれなりにあるわ」
タリア「それでもやりづらいなぁ…。どうすればいいの?」
マリア「普段からの憎しみを込めて『お前だけは許さない〜!』って感じで魔力を送ってみて」

マリア母さんは簡単に言うけど、憎んだことなんてないから難しい…。
193 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 01:36:30.08 ID:yAfE+vPA0
そうだ。

タリア「…誰かへの憎しみをマリア母さんにぶつけてもいいの?」
マリア「身代わりってこと? 出来ることは出来るけど」

だったら元の世界の……。
うん、思い出したら忘れてた感情が出てきた……。

マリア「大きな力を使うにはそれなりに準備しないと成功しないのよ」

この感情を魔力に込めて、送る。

マリア「反動リスクがない代わりに面倒な手順を踏まないと発現しない。それが特殊魔法たる所以なの」


安価下1コンマ 幸運なし
00〜34:失敗
35〜79:成功
80〜99:大成功
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 01:44:20.87 ID:/cykDDydO
いけるか?
195 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 02:04:36.39 ID:yAfE+vPA0
マリア「!? タ、リア…貴女…」

急に胸を押さえて苦しみだす姿が見えた。

タリア「……」

それの周囲が突然白く輝きだす。
倒れたものが立ち上がった。

マリア「ここまでの憎しみ、一体誰の…?」
タリア「……」
マリア「どうやら感情に支配されてるみたいね。闇属性は合格点だけど、精神は不合格」

なんで、立ってる? なんで、平気?

マリア「戻りなさい、タリア」
196 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 02:12:45.98 ID:yAfE+vPA0
……。

タリア「あれ?」

さっきまでの記憶がない。

マリア「タリアは今後私の許可なく闇属性を使わないように」

いきなりお説教された。理不尽だ。

マリア「基本属性と勝手が違うのをもっとしっかりと伝えておくべきだったわ」
タリア「母さん? 大丈夫?」
マリア「えぇ。次は聖属性。タリアの慈悲深い心を見せて」

そう言って母さんは自分の腕を思い切り引っ掻いた。
傷口は浅いけど、血が滲みはじめた。…大変だ。

マリア「さ、私を治して」


安価下1コンマ 幸運発動
00〜14:失敗
15〜69:成功
70〜99:大成功
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 02:17:53.93 ID:/aRHeGwF0
そい
198 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 02:28:09.59 ID:yAfE+vPA0
早く治さなきゃ…。

マリア「焦らなくていい。ゆっくりでいいわ」
タリア「うん…」

母さんの腕を治す。それだけを考える。
この腕で僕を優しく抱きしめてくれた。

マリア「……すごい。あっという間に治った。こっちの才能もすごい」
タリア「マリア母さんのバカ! 自分を傷つけすぎ!!」
マリア「ご、ごめんなさい。タリアの素質をみるためとはいえ、やりすぎたわね」

グスタフ「大量の魔木を狩ってきたぞ〜。ってタリア! なんで泣いてるんだ!!」
マリア「遅い! ずっと待ってたのよ!!」
199 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 02:41:02.40 ID:yAfE+vPA0
マリア「今からまた地下室に戻って作ってくるわ」

グスタフ「まだ足りないと困るからまた行ってくる」

一人になってしまった。

タリア「暇になっちゃった。…特殊属性か。また使える魔法が増えちゃったよ」

なんだか疲れちゃったな。勝手が違うって言ってたし、そのせいかも。

……。


―― 入学式は明日 ――
200 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 02:42:00.27 ID:yAfE+vPA0
タリア・ハイレン
使用魔法:水、雷
得意魔法:火、土、聖、闇
大得意魔法:風

装備魔道具予定:吸収装置、抑制装置

武力値:92
武器:斧


最後に
安価下2まで 合計コンマ
65以上:装備一つ完成
90以上:装備二つ完成
19以下:イベント
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 02:44:34.53 ID:YUETbU2q0
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 03:47:05.44 ID:Drlmm4hM0
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 09:39:51.57 ID:aJ/1CN/2O
やったねー
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/09/18(金) 09:45:04.88 ID:zjKnb2MDO
装備2つきた
乙です
205 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 16:47:04.95 ID:yAfE+vPA0
―― 入学式当日 ――

マリア「で、できたわ……」

地下から出てきた母さんは魔道具らしきものを手に持っている。

魔木製の…イヤリング?
赤と緑の宝石らしき物がそれぞれについてる。

タリア「こんなに小さいのにたくさんの魔木が必要だったの?」
マリア「見た目はコンパクトだけど、百本以上の魔木で作られてるのよ。両方ね」
グスタフ「……タリア、これが魔道具なんて誰にも言っちゃいけないよ」
タリア「え? うん。分かった」

マリア「玉の色は私とパパの属性に合わせて作っただけだから特に意味はないわ」
タリア「そうなんだ」

マリア「赤は吸収、高めすぎた魔力を吸い取ってくれる魔道具」
マリア「緑は抑制。必要以上に魔力を高めさせない魔道具」
マリア「この二つの魔道具で貴女の魔法をサポートするわ」
206 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 16:49:14.26 ID:yAfE+vPA0
右耳に赤、左耳に緑をつけてくれた。

タリア「ありがとう、マリア母さん」
グスタフ「魔木は無限に魔力を吸い取れるわけじゃないから気をつけるんだぞ」
マリア「大丈夫。そのための玉よ。これは魔木に溜められた魔力を分解するように作った一級品よ」
グスタフ「マリア、お前というやつは……」
マリア「タリアを想えば『禁忌』のひとつやふたつ、みっつ以上だって惜しくないわ」

話からするに、このイヤリングは相当な代物らしい。

マリア「最後にもうひとつだけ使っていい?」
グスタフ「はぁ。結界はどうするんだ? それに行先は? 誰にも見られないか?」
マリア「維持装置と魔力繋いであるから大丈夫。宿を取っておいたからそこなら問題なし。タリア、おいで」

言われるまま二人のそばによる。

マリア「しゅっぱ〜つ!」

いきなり足元が光った!
丸い形…円だ。いつの間に術式を用意してたんだ…。
207 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 17:03:12.25 ID:yAfE+vPA0
―― 宿の部屋 ――

マリア「はい到着。やっぱりこれ便利ね」
タリア「え? え? テレポート?」
グスタフ「知ってるのか? マリア、禁忌魔法は早いと言っただろう」
マリア「無属性と禁忌魔法は教えてないわよ。その違いもね」

おっと、僕の一言で喧嘩になってしまう。

タリア「前に何かの拍子で聞いてたのを覚えてただけだから気にしないで」

……。

部屋を出ると受付の人が驚いた表情で出迎えてくれた。

「あれ!? お客さんいつの間にお帰りに!?」
マリア「うふふ。はい、宿の代金。いいお部屋だったわ」
「あ、ありがとうございます。…またのお越しを」
208 : ◆vmfmKqFvN2 [saga]:2020/09/18(金) 17:09:35.94 ID:yAfE+vPA0
―― 王都 ――

おぉ〜、石の街道、たくさんの家に看板!
森で見られない景色が広がってる!

「ハイレンさん! 今日は娘さんのデビュー日だって!? めでたいね〜!」
「その子がタリアちゃん? 将来が楽しみな可愛い子だな! ウチの息子とどうだい!?」
「グっちゃん! 魔木の仕入れまた頼むから腕落とすなよ!!」

歩いていくといろんな人から声をかけられる。
父さんに声をかけてくる人が多いとはいえ、知らない人から声をかけられるのは少し怖い。

マリア「パパ人気者ね。魔木狩りとして有名な証拠だわ」
タリア「うん。パパすごい」
グスタフ「やめてくれ二人とも。恥ずかしいぞ」

街道を歩くこと数分。やがて大きな門が見えてきた。

マリア「タリア、これ持っておきなさい」

一枚の紙が手渡された。
『タリア・ハイレン様 魔法学園招待状』

グスタフ「なんだか緊張してきた」
マリア「なんで貴方がするのよ。シャキッとしなさい」
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