【咲安価】京太郎「清澄の探索者」その3【ADV】

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209 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 19:09:06.08 ID:TsVurcCm0
>>208
誰でも使えます。でも最後くらい主人公が締めてほしいなー

投下開始します。
210 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 19:09:38.72 ID:TsVurcCm0
 【4日目 15:20】 楸野宅 地下研究室


柊「兄さん方、ちょっと失礼するよ」ヒョコッ

柊「ついさっき捜索隊から連絡役が来た。『未だ発見できないが、人員も体力の限界なので引き揚げたい』とさ」

連中の捜索が始まってからそろそろ八時間。この大雨の中、森林地帯を掻き分けるというのは相当な重労働だろう。
しかし村の主要人物がこちらに付いている今となっては、彼らを村から遠ざけておく理由もなくなってしまった。

京太郎「その連絡役はどうしてる?」

柊「椿屋に睨まれてビクビクしてるぜ」ケラケラ


1. 事情を伝えて引き揚げさせる

2. 事情を伏せて引き揚げさせる

3. 捜索を続けさせる

4. その他(自由安価)

↓2
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 19:15:31.44 ID:59YTAbQBo
1
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 19:17:28.90 ID:WZMqHb+Ko
1

櫛使う覚悟って言っても蘇生の術あるんだからノーリスクじゃないの?
213 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 19:34:23.61 ID:TsVurcCm0
最後は色々と状況が違うので、そうは問屋が卸しません。


1. 事情を伝えて引き揚げさせる


柊「あいよ、そういうことで伝えておく」

そういって去っていった柊とは入れ違いに、階段をドスンドスンと下りてくる足音がある。
榎田は地下室にやってくると、書物とにらめっこする優希を一瞥した。

榎田「おや。先客がいたか」

優希「むむっ、この優希ちゃんに何か用か?」

榎田「いやぁ、さっきの『蘇生』とかいうのをやってみようかと思ってね」


 【4日目 15:20】 楸野宅 地下研究室

どうする?

持ち物:>>150
同行者:
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

『蘇生』の練習
・優希:【4日目 15:40】まで
・榎田:【4日目 16:00】まで


1. 移動する
・楸野宅から出る
・応接間へ向かう
・書斎へ向かう
・地下研究室へ向かう
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)
・麻酔薬を使う
・『寝る』(10分)
一人指名、【オカルト】等倍
・『蘇生』の練習(10分)
人物指定、【オカルト】× 6で習得

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、和、山下、北村、堂島、主人(楸野宅 地下研究室)
・優希、榎田(楸野宅 地下研究室 『蘇生』の練習)
・その他(楸野宅 1階 応接間 待機)

4. 自由安価


↓2
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 19:39:45.03 ID:2cpkFmR90
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 19:43:47.72 ID:iF0qhDVIo
蘇生練習組除いた今いるメンバーでオフラシ様の正体とか呪い解除の方法とか考察してみる
216 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 20:17:21.91 ID:TsVurcCm0
一つの話題につき10分になります。
5択の繰り返しで話を展開していき、間違えると元の選択肢に戻ります。
結論が出るか、三回間違えると終了です。
217 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 20:18:11.17 ID:TsVurcCm0
 【4日目 15:20】 楸野宅 1階 応接間


まこ「......ふーむ、やっぱりあの爺さんはどうにもならんか」

久「ま、呪いについても結局何も分かってないしね」

家中からかき集めた椅子を並べると、それだけで応接間は足の踏み場も無くなりそうだ。
そうして埋め尽くすように座る仲間たちを目の前にして、俺はある問いを投げかけることにした。

京太郎「だから、一度もっと根本的なことを整理しておくべきだと思うんです」

和「根本的なこと?」

京太郎「ああ。『俺たちが立ち向かっているものが何なのか』......ピースは見えてきたけど、まだ結論は出てない」



【オフラシサマの正体】

3/3


北村「そもそもオフラシサマって、何なんだろうね」

『オフラシサマ』......この村において云千年と祀られ、禍福をもたらしてきたモノ。
俺たちはこの存在について、結構多くの手掛かりを得ている。

京太郎「そりゃ、一言で表すなら......」


1. スサノオノミコト

2. ヤマタノオロチ

3. クシナダヒメ

4. この土地固有の神様

5. 人々の妄想が作り出した幻影


↓2
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 20:22:27.20 ID:59YTAbQBo
2
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 20:28:19.18 ID:m5B7Y+tjo
2
220 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 20:54:31.42 ID:TsVurcCm0
2. ヤマタノオロチ
→2/3


京太郎「ヤマタノオロチじゃないか?」

俺の意識は、身体の体験していない120年前の出来事を思い出していた。
若かりし日の楸野へ吸い込まれていったそれは、龍の姿をしていたように思える。

和「......それは違うんじゃないでしょうか」

和「霎伝の記述では、最初期のオフラシサマは人のような形として登場しています」

和「それにもしヤマタノオロチなら、人を救うようなことはしないのでは?」

京太郎「むぅ......なら、和は何だと思うんだ?」

和「そうですね、私は......」


1. スサノオノミコト

2. (ヤマタノオロチ)

3. クシナダヒメ

4. この土地固有の神様

5. 人々の妄想が作り出した幻影


↓2
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 21:01:34.40 ID:0J6ZMi+Lo
1
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 21:10:37.31 ID:gGXK6n0Jo
1
223 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 21:43:19.15 ID:TsVurcCm0
1. スサノオノミコト


和「情報から考えると、スサノオノミコトとみるのが妥当でしょう」

和「霎伝では、夢に登場した女性が『あの方』と呼んでいました」

和「須賀君が出会った時、確かに『クシナダヒメ』と名乗っていたなら......」

まこ「そういえば、京太郎が優希と祭壇で撮ってきた写真があったのう」

染谷先輩の言葉に、ポケットに入っていたスマホの存在を思い出して取り出してみる。
昨日の朝の日付で保存されているそれらのうち何枚かには、鉄剣を持った男の木像が写っていた。

北村「『天羽々斬』か。スサノオノミコトがヤマタノオロチを倒した時に持っていた剣だね」

この大きく欠けた切っ先も意図的な意匠ということだろうか......
周囲は和の案に同意を示しているようで、首を縦に動かして頷いている者も多い。
しかし俺には未だ、一つ引っかかる点があった。

和「『荒ぶる神』というのもスサノオノミコトに重なる部分がありますね」

和「実際研究日誌にも、歴代の楸野家はオフラシサマをスサノオノミコトとして捉えていたような記述がありましたし」

京太郎「問題はそこだ。同じ日誌にはこうも書かれてたよな」


 榎田に問えば、曰く「オフラシサマとは違う」とのことだった。


諏訪大明神――――今日での須我神社はまさしくスサノオノミコトを祀る神社だ。
そこに出向いた榎田が「違う」と言ったということは、オフラシサマ=スサノオノミコトとは断定できないのではないか?


1. スサノオノミコトの兄弟だ

2. スサノオノミコトが変化したものだ

3. どちらかが偽者だ

4. 同じものだが榎田が間違えた

5. わからない

↓2
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 21:59:34.26 ID:gGXK6n0Jo
2
分からないが正解な時ってどういう状況よ
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 22:01:55.31 ID:Tzm4W2B8o
2で
226 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 22:28:55.60 ID:TsVurcCm0
2. スサノオノミコトが変化したものだ


――――そういえば、最初に山下へこの村の歴史を聞いた時、こんなことを言ってたな。


 山下「地方の山村には仏教や神道以外に、土着神や妖怪の類の言い伝えが残っていることが多い」

 山下「更に......この村だけというわけじゃないんだが、この地域に多い傾向として」

 山下「日本神話と土着信仰が融合したような神体を祀っていることが多いというものがある」


和「土着信仰ですか......」

久「そういう話に関する史料とかって見つかってないの?」

北村や堂島が顔を見合わせるが、そのどれもが横に振られた。
霎伝より古い時代......それこそ有史以前の事は知る由もない、か?


【終了】
227 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/19(木) 22:29:29.23 ID:TsVurcCm0
今日はここで終わります。
正直物語作ってる側が考察書いてもどうにもならんので、グダグダ感は許していただきたい。
あるいは「こういう進行がいい」みたいなアイデアがあれば是非。

>>224
数合わせくらいに考えておいてください。

明日は【楸野の呪いを解く方法】からの予定です。
皆さま、今回もお疲れ様でした。
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/19(木) 22:32:13.95 ID:Tzm4W2B8o
229 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 18:43:04.95 ID:nOkVLZUw0
えーっとですね、皆さまに謝らなければならないことがあります。
一日手元の設定とかこねくり回しましたが、現状楸野の呪いについて得られる情報はないです。
京太郎たちはそんなこと知る由もないのでロールプレイ的には考察を進めるのが正しいのでしょうが、
何も出せないので正直どの選択肢を選んでも何もわからないまま終わると思われます。

そういった状況で安価を取り続けるのはあまりに虚無すぎるし誰も楽しくありません。
よって、【楸野の呪いを解く方法】についての考察は
>>1からの「分かることはない」という提示をもって代えさせていただきます。

30分後に始めます
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 19:06:51.77 ID:Vd12jreSo
やっぱりそうか。楸野、呪い解きたくて研究してたはずなのに資料の一つも見つからんって事は何一つ手がかりないのか
231 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 19:21:41.81 ID:nOkVLZUw0
開始でござる
232 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 19:22:23.96 ID:nOkVLZUw0
 【4日目 15:40】 楸野宅 1階 応接間


京太郎「だーっ!なんもわからんッ!」

オフラシサマの正体がどうにしても、俺たちはいつでもそれを鎮めることが出来る。
他方、それに抵抗し続けているのが楸野だ。彼の協力を得ることができれば、その知識や呪術は大きな助けになるだろう。
だからこそその呪いを解く方法――せめてその手掛かりくらいは――が掴めればよいのだが......
......結局、俺たちの考察は空転するばかりだった。


山下「あの爺さんだって相当呪いに関する研究もしてるはずだが、重要な発見はなさそうだった」

山下「そもそも、解く方法なんてあるのかねぇ......」

指を顎に宛てたり頭を掻いたりして唸っている俺たちとは対照的なのはちょうど戻ってきたタコス娘の顔だ。
ずいぶん上機嫌で、鼻歌まで歌ってやがる。

優希「ふんふんふん〜......今戻ったじぇ!」ビシッ

京太郎「何か良いことでもあったのか?」

優希「うむ。優希ちゃんは偉いのでバッチリ覚えてきました」

京太郎「マジか?!」

片岡優希、やはり天才か......!


 【4日目 15:40】 楸野宅 1階 応接間

どうする?

持ち物:>>150
同行者:
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

『蘇生』の練習
・榎田:【4日目 16:00】まで

1. 移動する
・楸野宅から出る
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)
・『蘇生』の練習(10分)
人物指定、【オカルト】× 6で習得
・考察(10分)
話題指定

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・榎田(楸野宅 地下研究室)
・その他(楸野宅 1階 応接間)

4. 自由安価


↓2
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 19:26:48.58 ID:Njf34kIb0
『蘇生』の練習を優希と
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 19:32:25.10 ID:Vd12jreS0
2 考察
クシナダヒメの目的?みたいなの
櫛授けるにしても何がしたいのか分からん
235 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 20:27:15.91 ID:nOkVLZUw0
2. 考察


優希「考察?」ズズッ

京太郎「ああ、ここまでの情報を集約しながらな」

何故老人というのはお茶が好きなのだろうか?そりゃ勿論甘い物好きなおじいちゃんも世の中には居るだろうが、少なくとも楸野は緑茶ばかり飲んでいるようだ。
急須に淹れたばかりの茶をグイッと飲み干すと、優希はその勢いを吐き出すように呟いた。

優希「咲ちゃん、なんでこんなことになっちゃったのかなぁ」


【クシナダノヒメの目的】


京太郎「......あの女神様に聞かないと分かんねえよ」

そっと右手を挙げて左胸へ当てる。
したらめったら物品の詰め込まれた鞄に入れてしまうのも気が引けた俺は、櫛を上着の胸ポケットに入れたままにしていたのだ。

優希「その人、一体何がした――――」

榎田爺「――――考えるだけ無駄だろうな」

「何かしたいんだろう」と言いかけた優希の言葉に眼を閉じたまま、そう老人は割り込んだ。

優希「......?」

京太郎「どういうことだ?」

榎田爺「今世の神々には各々の意志とか、ましてや目的などというものはあるまいさ」

榎田爺「言うなれば彼らは自然現象の一部。オフラシサマのように世界を荒らすものもあれば......」

榎田爺「その方のように、世界を在るべき姿に戻すために働く復元力もある。それだけの話よ」
236 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 20:28:43.47 ID:nOkVLZUw0
正直申し訳ないとは思っている。後悔はしていない。
これ以上に説明のしようがないので......
さすがに時間経過はそのままでいきます。


 【4日目 15:40】 楸野宅 1階 応接間

どうする?

持ち物:>>150
同行者:
ステ :>>5-7
周囲 :
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

『蘇生』の練習
・榎田:【4日目 16:00】まで

1. 移動する
・楸野宅から出る
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)
・『蘇生』の練習(10分)
人物指定、【オカルト】× 6で習得
・考察(10分)
話題指定

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・榎田(楸野宅 地下研究室)
・その他(楸野宅 1階 応接間)

4. 自由安価


↓2
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 20:35:44.15 ID:TSp/iGTy0
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 20:43:02.92 ID:P9iG7JQZo
地下祭壇って行ったらもうイベント始まる?
あと調べてなくて何かありそうなのそこぐらいなんだけど
239 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 20:45:09.61 ID:nOkVLZUw0
仕様としては、意図的に起こそうとしない限りは始まりません。
再安価↓1(連取可)
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 20:54:51.44 ID:P9iG7JQZo
地下祭壇へ移動
メンバーは咲、タコス、久、和、榎田父、椿屋、山下

他のメンバーは榎田息子の練習が終わり次第、楸野も連れて旅館で待機
241 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 21:45:50.81 ID:nOkVLZUw0
1. 地下祭壇へ


 【4日目 15:40】 旅館・別館 2階 廊下 大浴場前


京太郎「そうだ、楸野の書斎の金庫で......」ゴソゴソ

ここを通るのも昨日の朝以来だろうか。二つの世界を隔てる鉄扉に鍵を差し込むが、上手く奥で嵌まっていないようだ。
しばらくガチャガチャといじるうちに漸く錠は音を立て、冷たい空気が流れ出してきた。

京太郎「俺が先に降りる。後に続いてくれ」

梯子を一段ずつ静かに踏みしめ、足の裏が冷たい鉄板に触れたと同時に両手を離す。
そういえば、優希は昨晩の怪我で脚を痛めてるんだった。ちょっと支えてやるか......
上を向くと、次に足を掛けようとしていた優希はきょとんとした顔つきでこちらを見ていた。

優希「ん?何かあったのか?」

京太郎「......」


 咲「...見ないでよ」

 京太郎「見るかバカ!」


京太郎「いや、優希はズボンなんだなって思ってさ」

優希「......いつも適当にあしらわれてるから、急にそういうこと言われると反応に困るじぇ」


 【4日目 16:00】 小佐目山 祭壇


京太郎「――――!」ブルッ

生物的なようで静物的でもある。この妖しい紫の明かりは果たしてどうやって生まれているのだろうか。
一日半ぶりにやって来た巨大な地下空洞は、何本か松明の火が消えている以外は前と同じ様子を保っていた。
しかしこれはあくまで視覚的な情報に限った話だ。コンクリートで囲まれた長い通路を抜けると、唐突な悪寒が俺の皮膚を襲う。
洞窟特有の低い気温に由来するものにしては、あまりにも不自然だった。


山下「すげぇ、本当にこんな空間が地下に......」

榎田爺「本来なら、生贄が全員揃った後の――――つまり次の夜明け、ここで壬申の儀は執り行われる予定であった」

榎田爺「私がオフラシサマを降臨させ、他の者が生贄の喉を掻き切る......そういう手筈だ」

和「オフラシサマを降臨させるためには何か準備が必要なんですか?」

榎田爺「特には無いな。伝統的に着ることになっている装束があるが、必須ではない」

榎田爺「お望みとあらば今すぐにでも降ろせるぞ?」

久「ちょっと、勘弁してよ!」

榎田爺「くくく、冗談が通じんな」
242 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 21:46:23.05 ID:nOkVLZUw0
 【4日目 16:00】 小佐目山 祭壇

まこたちがこちらへ移動中です(20分後)

どうする?

持ち物:>>150
同行者:和、優希、久、山下、椿屋、榎田爺
ステ :>>5-7
周囲 :炭鉱迷宮(天岩戸:閉)、地下通路
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・炭鉱迷宮第5階層に出る
(【体力(椿屋)】+【体力(山下)】× 0.5)× 8 + 20 = 116:自動成功(天岩戸開閉)
・地下通路を通る(20分)
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、和、優希、久、山下、椿屋、榎田爺(小佐目山 祭壇)
・まこ、北村、向坂、社会人、旅館夫婦、榎田、柊(旅館・別館 2階)

4. 自由安価


↓2
243 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 21:47:31.50 ID:nOkVLZUw0
嘘ついた.....>>240では旅館で待機だったので訂正です。
安価下
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 21:55:45.23 ID:Vd12jreS0
2 天羽々斬を調べる
245 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 22:32:43.20 ID:nOkVLZUw0
2. 天羽々斬を調べる


京太郎「何か分かるか?」

和「いえ、写真で見た以上は何も......」

朽ちた鉄剣は、変わらずその男の右手に握られていた。
大きく欠けた先端に判読できない刀身の銘文、そして柄に残る『天羽々斬』の四文字。
俺の目には何ら変わりなく見えたが、彼らにはどうだろうか――――

山下「......」ジィー

椿屋「......どう思う?」

榎田爺「うむ、これは......」


【知識(山下)+知識(榎田爺)× 0.5】× 8 + 30 = 78

↓1
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 22:33:50.15 ID:TSp/iGTy0
はい
247 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 22:49:55.60 ID:nOkVLZUw0
15/78→成功!


山下「ここ、何だ?......速...........」

京太郎「......!」

和「ひょっとして......それ、読めるんですか?」

山下「ああ、殆ど朽ちて読めなくなってるが......判読できる部分だけ抜き出してみる」


『ここ――速須佐――――――――の佩かせ――――字剣――――伏給――――――――』

『――――霎――――――――守給―――――――――――――――也』


山下がボールペンを走らせるのを止めると、メモ帳にはこんな文字列が残されていた。
248 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/20(金) 22:59:57.42 ID:nOkVLZUw0
今日はここで終わります。

今更ですが、いくつかの記述は古事記や日本書紀から引っ張ってきているので
リアル神話技能があるとちょっち楽です。

月曜は祝日ですが来れるかもしれないので、可能なら進めます。
たぶん夕方ごろスタート?
みなさま、今回もお疲れ様でした。
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 23:05:48.32 ID:yksat0Gw0
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/20(金) 23:16:52.70 ID:Vd12jreS0
乙です
咲もいるけどオカルトの判定はないの?
251 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/22(日) 21:13:06.67 ID:CFgDkJCC0
”咲”はいないので判定に参加できず、また『花の櫛』による判定の発生もありません
252 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/23(月) 15:33:18.17 ID:/fLRwPgF0
>>248についてですが、
今日は休みにする代わりにifルートを書き上げようかと思います。
深夜くらいに投下しに来ます。
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/23(月) 17:40:10.36 ID:51FpaZBLo
楽しみ
254 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 04:54:32.23 ID:oPoDIovD0
ということで投下します。前スレ>>362からの分岐になっています。
流石に全部追うのは無理なのでdieジェストです。
255 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 04:55:13.04 ID:oPoDIovD0
 【3日目 20:50】 旅館・本館 2階 205号室


まこ「......京太郎、おぬしが決めてくれ」

京太郎「えっ...でも」

まこ「何が『でも』じゃ。ここまで中心になって調べてきたのは京太郎じゃろ?」

まこ「京太郎の考えが一番大事じゃけんの」

京太郎「染谷、先輩.........」

まこ(......許せ、京太郎)

......染谷先輩は卑怯だ。
にわかに窓の隙間が小気味悪い音を出す。いつの間にか、外を強い風が吹いているようだった。
しばらくしてその音が少し収まったころ、俺はようやくその決心をした。


京太郎「俺は――――」


1. 村から脱出する

2. 厄災を止める
256 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 04:55:40.91 ID:oPoDIovD0
「後の祭り」なんてのは手垢にまみれた慣用句だ。
世の中案外何とかなるもので、間違いをすぐに認めさえすれば幾らでも軌道修正は利くのだと数ヶ月も前の俺は思っていた。
しかし、実際のところ使い古された文句というのは裏を返せばそれだけ的を射た表現であり、世の真理を親切にも囁いてくれているのだ。

ここで"2"を選んでいれば、俺にはそれ相応の違った『未来』があったのだろう。それは今よりマシかもしれないし、もっと酷いことになっているかもしれない。
どちらにしても、今となってはそれを知る術はない。
257 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 04:56:21.52 ID:oPoDIovD0
1. 村から脱出する


京太郎「――――逃げよう」

京太郎「俺はあの部室に帰りたい。何としても」

京太郎「それ以外――――村のことも、何もかも関係ない」

京太郎「.........それが俺の選択だ」

沈黙は数秒か数十秒か続いたが、言葉を絞った俺には数十分にさえ感じられた。
ああそうとも、こうなるのは分かっていたさ!
たとえ俺がどんな選択をしようがこの中の誰かを裏切ることになる。そして彼女を地獄へ続く道に誘うのだ。
果たして、誰に俺のことを責める権利があるだろうか?

まこ「......そうか、分かった」

咲「京ちゃんがそう言うなら......仕方ないよ」

そう、彼女らにだってそんなものはありゃしない。

優希「京太郎、一つ確認しておきたいことがある」

京太郎「......」

優希「それは、『何があっても』か?」

京太郎「.........ああ、『何があっても』だ」
258 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 04:57:31.24 ID:oPoDIovD0
 【4日目 03:10】 小佐目山 鉱山管理所 1階 ロビー


見回りB「ガッ――――――――!」

和「あ、ああ、あ、あ......そんな.........」ガクガク

京太郎「和......」

和「ち、違うんですッ!私、こんなはずじゃ......」

京太郎「和」トン

和「は、はひっ!......」

京太郎「......大丈夫だよ」

和「......え?」

京太郎「俺たちは『生き延びる』ためにやってる。これは仕方ないんだ」

京太郎「だって、こいつは和を殺そうとしたんだから」チラッ

見回りB「――――――――」ドクドクドクドク

若い男の胸元は袈裟斬りに失敗したかのように右肩から斜めに砕かれていた......そういえば、和は左利きだったな。
人間の身体には一体どれだけの量の血液が流れているのだろうか?目の前の”水”溜まりを掬ってやれば大雑把には測り取れそうだ。
肩を抱いてそんな光景から目を背けさせてやると、和の震えは少しずつ止まっていった。

和「そう......ですよね.........」

京太郎「ああ、そうだよ......だから、あっちで染谷先輩と一緒に待っていてくれ」

和「......そうします」ヨタヨタ

部屋の隅で卒倒した咲を介抱している先輩に目配せをする。得も言われぬ表情のあるその方向へ、ゆっくりと和は歩いていった。
他方、それとは反対に俺に近づいてくるこいつは案外落ち着きを持ち合わせているらしい。

優希「京太郎くんは優しいじぇ〜?」

京太郎「優希だって和を置いて行きたかね―だろ?」

優希「まあ、な」

京太郎「............さて」

見回りA「ひぃっ!」ブルブル

京太郎「喋ってもらいたいことは山ほどあるんだ。協力してくれるよな」
259 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 04:58:09.86 ID:oPoDIovD0
 【4日目 04:30】 小佐目山 清めの洞・南


ザッ ザッ ザッ

京太郎「.........」ザッ

まこ「なあ、京太郎」ザッ

京太郎「......なんですか?」

まこ「.........いや、なんでもない」

京太郎「そうですか」ザクッ

俺が作業に戻ってから少し置いて、先輩も両手に携えたそれを再び壁面に突き刺す。
優希と咲は論外だし、和はまだ件のショックを引き摺っている。シャベルが二本しか無い以上このペアが生まれることは必須だった。
そういえば、この人と二人きりになるというのは珍しい気がするな。
部員が六人であるのに対して麻雀は四人でするゲームだ。必ず二人は余りが生じる。
不思議と――俺がすぐ飛んでしまうので卓に入っている時間が短いということもあるが――抜け番の多い俺だが、何故か染谷先輩と同時に卓から抜けることは少ない。
満足に一対一で最後に会話した機会がいつだったか思い出す。確か、新学期が始まってすぐだったか。
260 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 04:58:40.65 ID:oPoDIovD0
 【9月上旬】 清澄高校 旧校舎 空き部屋


コンコン

京太郎「失礼しまーす」ガラッ

まこ「おう、座りんちゃい」

「空き教室に来い」という書き置きと共に、一年生四人の名前が書かれたタイムテーブルが部室へ残されていた。
その日二半荘目が終わり、連続ラスが確定した後のことだ。部屋の扉を開けた俺を待っていたのは、染谷先輩と向かい合って置かれた座席だった。
勧めに従って腰掛けると、パイプ椅子のヒンジが軋んで気味悪い音を出した。

京太郎「どうしたんすか?こんな部屋まで借りて」

まこ「いやな、こうやって正式に引き継ぎが終わったわけだし」

まこ「一度みんなと面談をせんといかんなと思ったんじゃ」

京太郎「へぇ......でもみんなも結構気心が知れてきたのに、なんで今更?」

まこ「確かにそれは久にも言われたんじゃが......」ポリポリ

まこ「お互い分かってきたからこそ、いい加減になってしまう所もあるんじゃないか?」

まこ「何もないように見えても、実際そいつの腹の中にはデカい悩みがあるかもしれん」

まこ「そういうのは何とかしてやりたい。部長としてな」

京太郎「.........フフッ」

まこ「ど、どうした?!何か変なところでもあったか?!」アタフタ

京太郎「いや、全然変じゃないんですけどね」

京太郎「染谷先輩ってそういう部分は適当だろうと思ってたから、ちょっと意外で」

まこ「......」ゲシッ

京太郎「痛っ!じょ、冗談ですって!」アセアセ

まこ「口のなっとらん後輩へのお仕置きじゃ!」ガハハハ

染谷先輩は豪快に笑っていたが急に恥ずかしくなったのか顔を赤らめ、小さく咳払いをしてから再び話を始める。
その声はこれまでと一転して、彼女の想いを示すかのように真剣なものに移り変わっていた。

まこ「まぁ、らしくないのは自分でも分かっとる」

まこ「それでも、こんだけ大きな看板背負った部活の長になってしもうた」

まこ「これからはわしも頑張らなきゃな......そう思ったんじゃ」
261 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 04:59:57.62 ID:oPoDIovD0
 【4日目 04:50】 小佐目山 清めの洞・南


ザッ ガラガラ

京太郎「ふぅ......やっと開通だ」

京太郎「和、そこの懐中電灯で中を照らしてみてくれるか?」

カチッ

和「竹井先輩......どこですか?」

和「せんぱ――――!」

まこ「久ッ!」ダッ

まこ「おい、しっかりせい!」ユサユサ

染谷先輩の脚が地面を蹴ったのは、力なく地面へ肢体を伏せる竹井先輩の姿が晒されるのとほぼ同時だった。
それにつられて洞窟へ足を踏み入れると、その冷たい空気が顔を刺した。

久「.........ま、こ?」

まこ「......!」

まこ「久、怪我はないか?!」

久「大丈夫よ......でも、ちょっと寒いかな」

目を覚ました様子に安堵したのも束の間、起き上がろうとする先輩の手足はどうも覚束ない。
その身体を包むたった一枚の白い装束は確かにいかにも寒そうだ。

咲「無事でよかった......京ちゃん、ねえ」チョンチョン

京太郎「ああ、そうだった」ゴソゴソ

バサッ

京太郎「ここに先輩の服と毛布があります。それからちょっとだけ食べ物も」

京太郎「俺は外に出てますんで、着替え手伝ってあげてください」スタスタ

そう言う俺の頭はこれからの脱出経路のことで一杯だった。
バスで通ってきた道路は崩落した。獣道を何十キロと歩くにはこのメンバーでは余りに辛すぎる。
だが、それ以外にどんな選択肢があるだろうか?例え薄く仄かな望みであっても、今はそれに賭けるほかない。

優希「ホントにうーっすい望みだじぇ」

京太郎「おい、竹井先輩は?」

咲「染谷先輩が面倒みてるよ......あれ、いつの間にか曇ってる」

和「本当ですね。さっきまであんなに晴れてたのに」

ここ数日快晴続きだった小佐目の空は分厚い暗雲に覆われている。
間もなく午前五時。普通ならそろそろ東の空が白んでくる頃だが、その様子は全く見受けられなかった。

京太郎「......一雨ありそうだな」
262 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:00:36.23 ID:oPoDIovD0
 【4日目 08:10】 県道42号線 崩落箇所


まこ「おーい、通れそうかー?」

咲「うーん......全然ダメそうです」

久「やっぱり無理か......」ポリポリ

山際を削り取るように通されたアスファルトは、ほぼ垂直に覆い被さった土砂によって塞がれていた。
ひょっとしたら......もし晴れていたなら、ここを強引に乗り越えて行くこともできたのかもしれない。
しかし、二時間半ほど前から降り出した大雨がそれを阻んでいる。

和「でも、ここでは復旧工事をしてるはずですよね?」

和「しばらく待てば作業員の人に助けてもらえるんじゃ――――」

優希「――――それはないな」

和「......どういうことですか?」

優希が耳に挿していたイヤホンを外し、スピーカーの音量を上げる。
流れてきたのは聞き覚えのある――――全国津々浦々で似たりよったりの、紋切り型な声だった。


テレビキャスター『――――今朝から降り始めた大雨について、気象庁は県北部の一部地域に大雨注意報を発令しました』

テレビキャスター『県によりますと、3日前に発生した県道42号線土砂崩れの復旧作業も本日は中止するとのことです』


京太郎「これは?」

優希「携帯で聞けるラジオだじぇ。村だと聞けなかったけど、この辺りまで来ると入るみたいだ」

久「でも、これで選択肢が一つだけになっちゃったわ」

まこ「村に戻って別の道を探すのはどうじゃ?」

優希「もう朝の8時だぞ?あっという間に見つかるに決まってる」

咲「つまり......ここを下るしかないってこと?」

ガードレールの外側にはコンクリートで固められた、鵯越の逆落としの如き斜面が切り立っている。
下の地面までの距離は......考えたくもない。一度下に足をつけてしまえば上には登れないだろう。
でも、行くしかない。
263 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:01:13.06 ID:oPoDIovD0
〜〜〜十数分後〜〜〜


京太郎「よっ、こい......しょと」ストン

和「お疲れ様です」

京太郎「ああ、ありがとな......あとは染谷先輩だけか」

雨で濡れたセメントの斜面の上にいるのは生きた心地がしなかったぜ、まったく。
ともあれ、全員無事に ――「うがっ?!」―― え?

まこ「いたたたた......最後の最後で滑ってしもうた」

久「どこか怪我とかしてない?」

まこ「足首を少し切ったが......なんとか」

咲「あっ!そういえば絆創膏が......」ゴソゴソ

まこ「大丈夫じゃ、大した怪我じゃない。物資は取っておかんとな」

咲「......そう、ですか」

和「先輩、本当に気をつけてくださいね」

和「......私たちはこれから、ずっと歩き続けないといけないんですから」

その具体的な期間――――それが何時間か、それとも何日かというのは見当もつかない。
昨日の昼に旅館の駐車場から優希と並んで望んだ、遥か遠くの小都市の風景が思い起こされる。
俺たちとそれを隔てる、余りにも広い樹海......今まさに、その只中にいるのだ。
264 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:01:44.48 ID:oPoDIovD0
ところで『里』というのがどのくらいの長さを示すものかご存知だろうか?
尺貫法の単位で、一里はおよそ4キロメートル弱に等しいという。


 楸野「早く帰りたいというお気持ちはわかりますが、十里も歩いていくのはあなた方には無理でしょう」


他方、軍隊というのは一日に20キロから30キロに渡る距離を行軍するという。当然これは人数や地形によって変わるから一概に言えるものではない。
しかしそういうのを一切考えないとして、俺は現代の兵士たちを心から尊敬せずにはいられない。

久「ごめん......もうギブ......」
265 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:02:35.04 ID:oPoDIovD0
 【4日目 19:20】 小佐目樹海(6/20)


無限にも思える密林を歩み始めると、まもなく優希と咲、和は脚も動かないほどに消耗した。
落伍者が出た時に取れる選択は二つしかない――――背負っていくか、置いていくか。俺たちはなるべく前者を選ぼうとした。
鬱蒼とした草木が邪魔をする森林地帯を人間の身体を背負ったまま歩き続ける。休憩を何度も挟んで、歩いては倒れることを繰り返す。
限界が近いのは火を見るより明らかだったが、目を逸して脚を動かした。
それでも、この瞬間は来てしまったのだ。

京太郎「......仕方ない、また休憩にするか」

優希「ダメだ」

和「......ゆーき?」

優希「ここまでもう5時間は休憩して、それでもこのザマだ」

優希「これ以上休んだところでどうにかなる話じゃないじぇ」

優希「それに......」

ピカッ

まこ「――――!」

刹那、俺たちのいる辺りを一筋の光が掠めていく。
それが飛んできた後方を全員が振り返ると、遥か遠くでいくつもの光源が連なって列を成しているのを認めることが出来た。

京太郎「追手か......!」

優希「みんな、私を置いて早く行け!先輩も私を下ろせばまだ歩けるだろ!?」

久「そんな......!」

優希「私はどうせこの先保たないんだ!それよりも、みんなの方が.........」

まこ「優希ッ!バカなこと言っとるんとちゃうぞッ!」ガシッ

まこ「みんなで清澄じゃろうが!みんな居るのが麻雀部じゃろうが!」

まこ「おぬしがいなくなって良い筈ない!」

まこ「京太郎も言っとったじゃろうが、『あの部室に帰る』って!」

まこ「お前も何とか言えよ、おい!」

京太郎「............」

まこ「京太郎!須賀京太郎!」
266 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:03:02.88 ID:oPoDIovD0
優希「......京太郎、確認したよな」

優希「『何があっても』って」


 優希「それは、『何があっても』か?」

 京太郎「.........ああ、『何があっても』だ」


京太郎「......ああ」

優希「......みんなのこと、頼んだ」

京太郎「......わかった」

咲「そんな......!」

咲「ダメだよ!そんなの京ちゃんじゃないッ!京ちゃんなんて嫌いだッ!」

京太郎「咲......ッ!」

俺に背負われていた咲はずっとぐったりとしていたが、息を吹き返したかのように俺の首を絞めた。
それに抵抗することもなく、俺はなすがままにされるしかなかった。
267 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:03:52.42 ID:oPoDIovD0
和「......優希......本気、なんですね」

優希「のどちゃん......今まで、本当にありがとう」

優希「中学生の時に阿知賀の人たちの話聞いて......私、きっと嫉妬してたんだじぇ」

優希「のどちゃんは私の一番なのに、私はのどちゃんの一番じゃないんだって......」

優希「しばらく経っても、高校生になっても、ずっと心配だったんだ」

優希「......わたし、ちゃんと......のどちゃんの友達になれたよね」

和「.........そんなの、聞かないと、わからないん、です、か」

和「ゆうき、は......私の、大切な、とも、だち.........」

優希「のどちゃん......」

和「......はい」


優希「じゃあな」
268 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:04:57.16 ID:oPoDIovD0
 【4日目 22:40】 小佐目樹海(8/20)


俺は今、ここまでの運動不足を心から悔いている。高校に入学して半年、麻雀にかまけて体力をすっかり落としてしまった。
この怠惰がなければ、きっと......

咲「......ううん、わかってる。次は私の番だよね」

まこ「ぐっ.........」

咲「なんでかな。優希ちゃんのとき、どうしてそんなことを言うのか分からなくてすごい怒ってたのに......」

咲「今ではなんだか理解できる気がするよ」

久「さ、き.........」

和「......咲さん」

まこ「ダメじゃ!わしが一人でも二人でもおぶって――――」

咲「染谷先輩」フルフル

まこ「......」

他でもない咲自身の制止に、染谷先輩は何も言うことができない。
それから咲が、みんなに一言か二言告げて......その内容は全然頭に入ってこなかった。

咲「ごめんなさい。最期に、京ちゃんと二人きりにしてくれませんか」

京太郎「咲......?」

他の三人は力なく頷くと、とぼとぼと歩いていくらか距離を空けてくれた。
269 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:05:48.44 ID:oPoDIovD0
俺は咲が座り込む木の幹へ同じように腰を下ろし、疲れた脚をピンと伸ばした。
頭上の色づいた葉が降りしきる雨から俺たちを守ってくれるので、地面に投げ出された俺のつま先だけが濡れた。
俺は特に理由もなく、それを引っ込めることもしなかった。


咲「ねえ、京ちゃん」

京太郎「なんだ?」

咲「見て......あそこの花」

その細い指が指し示す先――――その茂みには紫の花がぽつりと一輪。
歩み寄ると十円玉くらいの小さな花弁が、背丈の低くて細い茎に弱々しくしがみついている......キタダケソウだ。

咲「綺麗だね」

京太郎「......こういう方が好きか?」

咲「.........うん」

咲「......思い出したんだね」

京太郎「......ああ」


 咲「ほら、中学生の頃登山に行ったでしょ?あの時一緒に見た花に似てないかな」

 京太郎「...?」


二年前、中学二年生の遠足。
ハイキング中に咲が歩けなくなって......こうしてキタダケソウを見つけた。あれはもっと白かったけどな。
270 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:06:34.60 ID:oPoDIovD0
咲「あの時、京ちゃんは確か進路の話してたよね」

京太郎「そーいえばそんなことも......どの高校に行くかなんて決めてもなかった」

京太郎「その後俺は適当に清澄にしたけど、お前まで清澄に行くって言ったはビビったぜ」

咲「ビビったって?」

京太郎「そりゃ、『また三年間このポンコツの世話かよ!』ってな」

咲「ちょっと!そんなに言うことないじゃん!」プンスカ

京太郎「ははは、悪い悪い」アハハ

京太郎「それはそうとして、どうして清澄に?」

咲「.........」

京太郎「......?」

咲「......それから、帰りに京ちゃんがおんぶしてくれたよね」

京太郎「ああ、最後に咲がなんか呟いてたことも覚えてるぜ」

咲「うそっ、それも覚えてるの!?」

京太郎「こう見えて俺、気が利くタイプなんでね」

咲「それって自分で言うことかな......はぁ」

咲「.........ねぇ、あの時なんて言ったのか教えてあげる」

咲「ありがと」

京太郎「おう、どういたしまして」

咲「それから、その.........」


大きく深呼吸。弱々しい声が、ようやく最後の言葉を紡いだ。
271 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:07:05.11 ID:oPoDIovD0
咲「私、京ちゃんのこと――――――――」

京太郎「......バカ、遅すぎんだよ」ニカッ
272 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:07:43.42 ID:oPoDIovD0
 【5日目 00:00】 小佐目樹海(9/20)


京太郎「.........」

和「.........」

まこ「.........」

久「.........」

果たして、あれからどれだけ歩いたのだろうか。その距離を知る術は持ち合わせていないが、時計は持っている。
でも、それを見る気にはならなかった。
少なくともあの後、追手の姿が見えることはなかったし、誰かが口を開くこともなかった......この瞬間までは。

まこ「.........どうして......」

まこ「どうして優希があんな目に遭わんといかん!咲が犠牲にならんといかんのじゃ!」

まこ「和、久!どうして何も言わんかった!大事な仲間じゃろうが!」

まこ「京太郎、どうして置いていったりしたッ!」グイッ

まこ「他にやりようが――――!」

京太郎「――――なら」

京太郎「なら、どうすればよかったと思いますか」


京太郎「染谷部長」


まこ「.........!」
273 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:08:14.59 ID:oPoDIovD0
今まで、この人のことを『部長』と呼んだことは殆どなかった。
新部長として頑張ってくれているのは十分に伝わってきていたが、それでも俺たちにとって『部長』とは竹井久そのものだったのだ。
ずっと考えていたさ。いつかは部長と呼ぼう......この人に報いるためにも、俺たちが歩みを進めるためにも。
俺はどうしてこの瞬間、染谷先輩ではなく『染谷部長』と呼んだのだろうか。

まこ「それは......」

まこ「――――――――!」

染谷先輩の声と俺たちの意識が不意に妨げられる。
轟音が響き渡り、やがて地面も揺れ始めた。つい数日前の夜に耳にしたものと同じ......いや、それよりも大きい。
そして――――
274 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:08:57.84 ID:oPoDIovD0
是後、素戔嗚尊之爲行也、甚無狀。何則、天照大~以天狹田・長田爲御田、時素戔嗚尊、春則重播種子且毀其畔、秋則放天斑駒使伏田中、
復見天照大~當新嘗時、則陰放屎於新宮、又見天照大~・方織~衣・居齋服殿、則剥天斑駒、穿殿甍而投納。
是時、天照大~、驚動、以梭傷身、由此發慍、乃入于天石窟、閉磐戸而幽居焉。故六合之內常闇而不知晝夜之相代。
275 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:09:28.29 ID:oPoDIovD0
その音はしばらく響き続け、やがて止んだ。
日はとうに沈み、頭上は殆どを木々の葉によって覆われている。当然どこで何が起きているのかは何も見えない。
だが俺たちは、それが何を意味しているのか容易に理解できた。

京太郎「......今日はこの辺りで寝ましょうか」
276 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:10:13.17 ID:oPoDIovD0
 【十数日後】 長野県内 ある病室


二日後、俺たち四人は樹海の出口に近い県道沿いを歩いているところを近所の住人に保護された。
そのままの流れで病院に担ぎ込まれ、過度の疲労と栄養失調と診断されるや否や入院の運びとなった。
尤もそれも一日で終わったのだが、何故俺が未だに――――しかも長野の病院でベッドに寝ているのかというと.......

コンコン

京太郎「どうぞ」

和「失礼します......須賀君、体調は大丈夫ですか?」

京太郎「ああ。たまにまだ脇腹が痛むけどな」

久「それにしても、まさか包丁で刺されるなんてねぇ」

京太郎「こればっかりは仕方ありませんよ。覚悟はしてました」

京太郎「照さんだって、きっと......」

京太郎「警察には届けませんから、医者にも何とか事故で通しました」

和「そうですか......」

京太郎「あの、ところで......染谷先輩はどういう......?」

久「......聞きたい?」

俺たちが長野に戻って数日、染谷先輩は――――自室で首を吊っているのを発見された。
発見が早かったことと適切な処置によって、奇跡的に一名を取り留めこそしたものの......

久「まこは一応のところ回復して、意識もあるわ」

久「ただ何も食べず何も飲まず、ずっと布団をかぶりながら呟き続けてるらしい」

久「......『許してくれ』、って」

京太郎「............」

俺は弱い人間だ。


和「......そういえば、新聞を持ってきたんです......読みますね」
277 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:10:44.86 ID:oPoDIovD0
先々週に〇〇県小佐目地区で発生した土砂災害について、
警察と消防、自衛隊は以下の通り捜索状況を更新した。

・死者・行方不明者:98名
・生存者:4名

また昨日、行方が分かっていなかった、長野県の――――
278 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:11:55.26 ID:oPoDIovD0
和「――――片岡優希さんと宮永咲さんを.........」

久「......和、もういいのよ」

和「.........はい」

久「それから、須賀君に二つ伝言ね」

久「一つは学校から......『戻ってくる時期はいつでもいい。楽になったら登校してくれ』って」

久「もう一つは警察で、『事情聴取がしたいから――――」

学校。清澄高校。俺の母校であり、俺たち麻雀部の母校。
俺たちは何のためにあそこへ戻るのだろうか。何を学び、何を話して、何をするのだろうか。
『あの部室』に帰って、いったいどうなるというのだろうか。
そんな見当は到底つきそうにない。

一日は二十四時間だし、一時間は六十分だし、一分は六十秒だ。旅行の前と後では時間の流れに何も変わるところはない。
でもその日々には、あいつらはいないんだ。
279 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/24(火) 05:12:23.72 ID:oPoDIovD0
唇に、あいつの温もりがよみがえった。


END:「選択の連続」
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/24(火) 05:27:49.96 ID:VyLkJIQg0
おお、もう‥‥‥
本編との落差で風邪ひきそう
いやまあ本編でも全滅エンドやらなんやらになる可能性もあるわけだけど
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/24(火) 06:45:40.64 ID:Afvn82oAo
乙です
村が滅びたということは追手が咲とタコスは村人には見つからず生け贄にはならなかったのかな
282 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/24(火) 21:26:46.84 ID:oPoDIovD0
超今更ですが今日はお休みです。

>>281
あるいは見つかる前に自分で......というのもありえます。
その辺はご想像にお任せしますということで。

明日は進めます。
19時から開始予定ですのでよろしくお願いします。
283 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 18:53:56.62 ID:U4usKVKX0
そろそろ始めます。

>>247の続きから再開です。
284 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 18:54:25.08 ID:U4usKVKX0
優希「それでどういう意味なんだ?」

山下「いや、断片的すぎてさっぱりわからん」

優希「がーん......なんか拍子抜けだじぇ」

山下「うるさいわ!」

京太郎「でも文字を読み取ってくれただけでも儲けもんだ。サンキューな」

京太郎「それより、ここの『速須佐』って部分はひょっとして......」

山下「ああ。どう考えても『建速須佐之男命』、つまりスサノオノミコトだろう」


 【4日目 16:10】 小佐目山 祭壇


どうする?

持ち物:>>150
同行者:和、優希、久、山下、椿屋、榎田爺
ステ :>>5-7
周囲 :炭鉱迷宮(天岩戸:閉)、地下通路
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・炭鉱迷宮第5階層に出る
(【体力(椿屋)】+【体力(山下)】× 0.5)× 8 + 20 = 116:自動成功(天岩戸開閉)
・地下通路を通る(20分)
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、和、優希、久、山下、椿屋、榎田爺(小佐目山 祭壇)
・まこ、北村、向坂、社会人、旅館夫婦、榎田、柊(旅館・別館 316号室)

4. 自由安価


↓2
285 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 19:09:33.77 ID:R7dygcwio
2 木像を調べる
286 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 19:13:02.43 ID:AeGrjoGuo
287 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 19:18:09.65 ID:U4usKVKX0
2 木像を調べる(10分)

【知識(山下)+知識(榎田爺)× 0.5】× 8 + 30 = 78

↓1
288 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 19:21:21.79 ID:R7dygcwio
それ
289 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 19:22:55.10 ID:R7dygcwio
1多いんだよー
290 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 19:23:51.81 ID:AeGrjoGuo
これ知識8の和じゃないんだな
歴史関係だから?
291 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/25(水) 19:32:32.69 ID:U4usKVKX0
>>290
和は写真を見て判定済みだった(前スレ>>386)ので除外したんですが、
読み返したらそもそも山下も判定済みでした。
こちらの不備ですので今回は自動成功にします。

自分でも何があったか把握できてないのダメだな(自省)
292 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 19:57:14.03 ID:U4usKVKX0
鉄剣の文字は携帯の写真じゃ読めないだろうし、再判定可だったということにしておきましょう。

自動成功!


山下「うーむ......」

自身と同じくらい背の高い神体を右から左から、あるいは下から、山下が目を皿にして覗き込む。
俺たちは手伝おうにも手伝うこともなく、手持ち無沙汰でそれを傍から眺めるしかなかった。

久「あ、ちょっと湿気っちゃってる......まあいっか」ボリボリ

優希「いいなー。私もおせんべい食べたいじぇ」

久「残念だけど一袋しか持ってきてないわよ」ボリボリ

和「ところで、お二人はあの像について何かご存じないんですか?」

和「この儀式に関わっているなら......」

椿屋「さあ、気にしたこともなかった。知らなくても儀式を進める上では別に問題はない」

榎田爺「私も術に係る部分以外は......そういった事柄は楸野家の仕事でもあったからな」

京太郎「適当だなぁ」

やがて姿勢を屈めたり伸ばしたりするのを止めて、山下がこちらに歩いてきた。
検証が終わったらしい。

京太郎「どうだった?」

山下「結論から言えば、目新しいものは特に無い」

山下「作者も作られた年代も不明......ただ、服装は相当古いものだ。詳しくはないが奈良時代よりは前だろう」

山下「その他の意匠については何か特徴があるような感じじゃなかったぜ」

山下「見ての通り、男であることは確かだけどな.....」


 【4日目 16:20】 小佐目山 祭壇

どうする?

持ち物:>>150
同行者:和、優希、久、山下、椿屋、榎田爺
ステ :>>5-7
周囲 :炭鉱迷宮(天岩戸:閉)、地下通路
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・炭鉱迷宮第5階層に出る
(【体力(椿屋)】+【体力(山下)】× 0.5)× 8 + 20 = 116:自動成功(天岩戸開閉)
・地下通路を通る(20分)
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、和、優希、久、山下、椿屋、榎田爺(小佐目山 祭壇)
・まこ、北村、向坂、社会人、旅館夫婦、榎田、柊(旅館・別館 316号室)

4. 自由安価


↓2
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 20:02:55.56 ID:iNOnL7mX0
炭鉱迷宮第5階層に出る
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 20:22:36.30 ID:p5LRKRnro
あと調べてないのある?
ポケベルとか一応調べてみる
295 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 20:33:35.73 ID:U4usKVKX0
2. ポケベルを調べる


和「......ポケベルですね」

久「ポケベルね」

山下「ポケベルだな」

榎田爺「懐かしいな。私がまだ若い頃には......」シミジミ

どこにでもある(いや、『あった』?)黒い筐体にはいくつかのスイッチが並んでいる。
しかしそのどれを押しても、2列しかないディスプレイはうんともすんとも答えなかった。


 【4日目 16:20】 小佐目山 祭壇

どうする?

持ち物:>>150
同行者:和、優希、久、山下、椿屋、榎田爺
ステ :>>5-7
周囲 :炭鉱迷宮(天岩戸:閉)、地下通路
人  :
武器 :>>9
デバフ:
・京太郎→【行動】-2(【4日目 17:10】まで)
・優希→【行動】【体力】-1(打撲、【5日目 03:20】まで)

1. 移動する
・炭鉱迷宮第5階層に出る
(【体力(椿屋)】+【体力(山下)】× 0.5)× 8 + 20 = 116:自動成功(天岩戸開閉)
・地下通路を通る(20分)
・場所指定(地図参照)

2. さぐる
・内容指定(成功再判定)
・辺りを見渡す
(【探索(優希)】+【探索(京太郎)】× 0.5)× 8 = 84
・話をする(10分)

3. その他
・装備を変更する
・グループ分けを変更する
<現在のグループ>
・京太郎、和、優希、久、山下、椿屋、榎田爺(小佐目山 祭壇)
・まこ、北村、向坂、社会人、旅館夫婦、榎田、柊(旅館・別館 316号室)

4. 自由安価


↓2
296 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 21:01:17.95 ID:R7dygcwio
何も思いつかん
297 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 21:01:28.59 ID:iNOnL7mX0
2 神具について調べてみる
298 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 21:10:48.27 ID:7jV9LtfZo
神具って何だっけ?
299 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 21:22:08.89 ID:U4usKVKX0
少し席外してました

>>297
祭壇の構成物は以下の通りです
・木像(天羽々斬所持)
・金属皿×4

具体的に指定をお願いします
↓1(連取可)
300 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 21:40:23.57 ID:U4usKVKX0
あるいは別の行動でも可です
安価下
301 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 21:42:31.27 ID:eEmMgUego
20分経ったし別の事やっても大丈夫?

天羽々斬の判読した文字の考察してみて欲しい。守給ってググると「幸魂奇魂守給幸給」っていうワードがあってなんか重要そうな気がする
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 21:50:31.46 ID:R7dygcwi0
「幸魂奇魂」の「幸」(さき)は、「咲き」や「裂き」であり、増殖や分裂である。 「幸魂奇魂」の「奇」(くし)は、「串」や「櫛」であり、「整え」や「統一」を意味する。 「幸魂奇魂」は「分化繁殖」したモノを「整え統一」させ、大国主大神の道に神習い、明るく和やかな日々が送れるということを意味する

調べたらめっちゃ現状と同じ符号あるじゃん
303 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 21:59:44.54 ID:U4usKVKX0
3. 銘文の考察(10分)


山下「......取り敢えず、ここにあるものは大方調べ終わったみたいだな」

京太郎「ああ。それじゃあ、例の銘文についてでも考えてみるか」

和「表面はこんな内容だったな」


『ここ――速須佐――――――――の佩かせ――――字剣――――伏給――――――――』


山下「おっと、説明するのを忘れてた」

山下「当たり前だけど実際の文字は全部漢字だ。それっぽい具合に書き下してみたが......」

山下「実際にはこういう内容だった」

『―――――――爾速須佐――――御佩―十拳―――切散――――――――――――』

優希「うむ、さっぱりわかんないじぇ」キリッ

京太郎「威張ることじゃねーだろ」ペシッ

山下「でもこれ......どこかで見たことあるような、ないような.........」


(【知識(和)】+【知識(山下)】)× 4 = 48

↓1
304 : ◆copBIXhjP6 [sage]:2020/11/25(水) 22:01:19.87 ID:U4usKVKX0
なんか和がめっちゃ男らしい口調になっちゃってるので訂正

和「表面はこんな内容だったな」

和「確か、表面はこういう内容でしたね」

コンマなら下
305 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 22:03:16.92 ID:R7dygcwi0
306 : ◆copBIXhjP6 [saga]:2020/11/25(水) 22:22:01.75 ID:U4usKVKX0
92/48→失敗


山下「うーん......この辺りまで出かかってるんだけどなぁ」チョンチョン

そう言って自分の喉仏を指差す山下の顔は、まるで肉が噛み切れないかのようなもどかしさを如実に表していた。
ま、思い出せないものはしょうがないか。

久「それで、裏面がこうなってたわね」


『――――霎――――――――守給―――――――――――――――也』


山下「こっちは原文のままだ」

山下「読める部分が少なすぎて、書き下そうにも全くできなかった」

榎田爺「漢字がいくつかあるだけでも大まかな意味合いは拾えるだろう」

優希「!」キュピーン

優希「ひらめいた!」

優希「ずばり!このよくわかんない文字は――――」


1. ヤマタノオロチの伝説の舞台が小佐目である

2. スサノオノミコトは元々小佐目の守護神だった

3. オオクニヌシノミコトの存在を示唆している


↓2
307 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 22:25:14.92 ID:R7dygcwio
再判定は出来ないか
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/11/25(水) 22:26:45.07 ID:kVDRm7eKo
3
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