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勇者「魔王は一体どこにいる?」続編のつづき
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502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 21:47:22.84 ID:DzRiTfhn0
『馬宿』
管理人「…んあぁぁ大分傷んでんな…これじゃ馬と合わせて金貨5枚って所だ」
ハンター「えええ…そこを何とか!!」
管理人「しかし何でこんなに傷む?荷物の輸送じゃこんなんならんだろう」
ハンター「あ…そうか岩塩で錆びついたか…」
管理人「岩塩?まぁなんか知らんが金属部分を修理せんと直に使えなくなるんだ…金貨5枚は良い方だと思ってくれ」
ハンター「じゃぁ5枚で!!」
管理人「ほらよ!!」チャリン
---------------
ハンター「馬4頭と馬車1台で金貨5枚か…」トボトボ
ハンター「宝石には手を付けたく無かったんだけどなぁ…」ブツブツ
ワイワイ ガヤガヤ
安いよ安いよ〜キ・カイ産のくちばしマスク!!
こっちはシン・リーン産のハチミツ!!買ってってくれ〜い
この眼帯なんかどうだ?
金属糸あるで〜買っていきーな
ワイワイ ガヤガヤ
ハンター「露店が盛り上がってるなぁ…僕は盛り下がってる」
ハンター「なんか酒場に行く気も起きない…どうしよう」ブツブツ
男「よう!兄ちゃん…なんだか景気悪そうだな?」
ハンター「ん?僕?」
男「男ならもっと堂々とだな!?胸を張って歩け…こうだ!!」ズイ
ハンター「こう?」ズイ
男「気分が晴れただろ?」
ハンター「ハハ…まあね?」
男「スリにでも合ったんか?」
ハンター「そんな感じかな…」
男「じゃぁよ…ちっと仕事して見無ぇか?」
ハンター「仕事?…えーとそういう余裕は無いかも」
男「ぬぁぁぁ見誤ったか…良い弓持ってっから使えると思ったんだがな」
ハンター「ゴメン…他を当たった方が良いよ」
男「悪りぃな!!手間取らせた…まぁなんだ…上向いて歩け!じゃぁな!!」タッタッタ
ハンター「ふぅ…今日は宿屋で休も」テクテク
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 21:48:19.26 ID:DzRiTfhn0
『宿屋』
ガチャリ バタン
魔法使い「あれ!?早いじゃない…」
僧侶「おかえりです…ん?なんかおかしいな…お疲れ様でしゅ」
ハンター「うん…ふぅぅ」ヨッコラ
魔法使い「馬車は処分出来た?」
ハンター「うん…錆がひどくてあんまり良い値が付かなかった…金貨5枚だよ」
魔法使い「売れて良かったじゃない…」
僧侶「ハンターさん疲れてるですか?元気が無いです」
ハンター「スリに合った気分でモチベーション下がっちゃったんだ」
魔法使い「バッカじゃないの?あなた昔からケチよね」
ハンター「金貨3枚稼ぐのがどれほど大変か…って考えるとさ」
僧侶「なんか悩みが小さいです」
魔法使い「どうせ寝たら忘れるでしょ?」
ハンター「そうだね…寝る」
僧侶「私達は水浴びしたらやる気出て来たので買い物行って来るです」
魔法使い「その金貨5枚頂戴」
ハンター「え?」
魔法使い「金貨3枚分の儲けが出る買い物すれば済む話なの!!」
ハンター「…さすがガメツイ」
魔法使い「うるさいわね…貰って行くから」グイ
ハンター「ハハ後は任せた…僕寝る」
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 21:49:46.36 ID:DzRiTfhn0
『翌日』
チュン チュン
魔法使い「おい起きろ!!」ユサユサ
ハンター「ううん…」パチ
僧侶「朝食が来てるです」モグモグ
ハンター「あれ?いつの間に床で寝てる…」
魔法使い「このベットは私が使うから移動させた」モグモグ
ハンター「そっか…全然気づかなかった…ぐっすり寝たよ」
僧侶「ハンターさん疲れて居たですね」モシャモシャ
ハンター「…というか何か一杯買い物したみたいだね…残りの金貨は?」
魔法使い「あぁ忘れてた…はい」コロン
ハンター「1枚?」
魔法使い「そう…」
ハンター「何買ったの?」
魔法使い「見て気が付かないの?」
ハンター「あ!!髪型が変わってる…あ!!僧侶も…あれ?服装も…」
魔法使い「後は錬金術の材料ね…朝食食べないと冷めるよ」モグ
ハンター「まぁ良いか…食べよーっと」モグ
魔法使い「あなた寝ていて何も相談出来なかったけど…私達3人で傭兵やる事になったよ」
ハンター「ええ!?傭兵?…何の傭兵?」
魔法使い「商船で傭兵を募集してたの」
ハンター「おお!!もしかしてキ・カイ行き?」
僧侶「そうでし!!」
ハンター「おおおおお!!それは丁度良い…報酬は?」
僧侶「もう払ったです」
ハンター「払った?どういう事?」
魔法使い「一人金貨1枚でキ・カイまで商船に乗れる代わりに傭兵やるの」
ハンター「なるほど…余りのお金で買い物か」
魔法使い「金貨3枚分になったでしょ?」
ハンター「ハハ凄いな…もう僕のやる事無くなった」
僧侶「明後日に出港するです…それまでゆっくり出来るです」
ハンター「なぁ〜んだ…心配して損したよ」
魔法使い「その金貨返して貰って良い?まだ遊ぶから」
ハンター「いやいやちょっと待って僕がまだ何もしてない」
魔法使い「何かする事有る?」
ハンター「う〜ん…どうするかなぁ」
魔法使い「ほら無いじゃない!貰うから」ブン
ハンター「ああ!!」
僧侶「ハンターさんはゆっくり体休めるです…」
ハンター「まぁ良いかぁ…散歩で良いや」
魔法使い「ダメダメ…荷物番だから…よし!!僧侶行くよ」
僧侶「はいな!!」タッタ
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 21:50:46.75 ID:DzRiTfhn0
----------------
----------------
----------------
『蛮族船』
ザブ〜ン ユラ〜 ギシギシ
オーク「セロオヲリカイ!!」ウゴ
剣士「…」---停泊?あの島で補給するのかな?---
女オーク「剣士来い」グイ
剣士「これどういう事?」
女オーク「荷室行く…剣士樽に隠れる…付いて来い」
剣士「…」---樽?逃げるのか?---
『荷室』
ソローリ
女オーク「よし…樽に隠れる…入れ」
剣士「う…うん…どうするつもり?」
女オーク「小舟にこの樽乗せる…私オークシャーマン寝ている隙…刀と光る石盗む」
剣士「逃げるんだね?」
女オーク「オークシャーマンの呪いもう解けた…私自由…剣士助ける」
剣士「君はオークの皆から離れても良いのかい?」
女オーク「呪い解けた…肌の色変わる…処女違う女のオーク…違う部族行く普通」
剣士「そういえば緑の肌が薄くなってる…」
女オーク「オークシャーマン見られる…すぐ分かる…早く行く」
剣士「おっけ!!ここで隠れて居れば良いね?」
女オーク「声出すダメ…」グイ
ノッソ ノッソ
---------------
506 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 21:59:15.80 ID:DzRiTfhn0
『小舟』
ドスン
剣士「…」---もうちょっと丁寧に扱ってよ---
女オーク「大人しく待つ…」ヒソ
ドスン ドスン ゴトゴト
男オーク「ロシクヤハ!!ゾイソオ!!」
女オーク「ルアガツモニダマ…テマ!!」
男オーク「イナライハツモニ…ダウュキホノダタ」
女オーク「ロイテッマクシナトオ!!レマダ」
--------------
--------------
--------------
ドスン ドタドタ
女オーク「セダ!!」
男オーク「イシホナンオノンゲンニモレオ」
女オーク「…」ジロリ
男オーク「ナイイテレイニテイレドノンゲンニハエマオ」
女オーク「レマダ」
男オーク「ウゴウゴ…」
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 21:59:54.31 ID:DzRiTfhn0
『無人島』
ドサリ
剣士「…」---あたたた---
女オーク「この樽だけ隠す…夜まで待て…刀と石だ」ヒソ
男オーク「ゾルドモデンクヲズミトサッサ…ルテシニナ」
女オーク「ルイテッカワ…」ヨッコラ
ユサユサ ユサユサ ドサリ
剣士「…」---うっ---
女オーク「夜に来る…」ヒソ
『夜』
シーン
剣士「…」---船が遠ざかって行く---
何処かに種落ちて居ないかな…
光の魔方陣があれば千里眼使えるんだけど
あった!!タンポポの種…これで行ける
剣士「変性魔法!」シュワワ
よし…質の良い銀になった
これで光の魔方陣を…っと
剣士「千里眼!」
小舟…良かった上手く小舟でこっちに来てる
----------------
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----------------
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:00:34.94 ID:DzRiTfhn0
『数分後』
ザザー ザブーン
女オーク「待ったか?」
剣士「ハハ…アハハハ!!上手く逃れたね」
女オーク「どんぐり積んで来た…この島水もある」
剣士「小舟を隠そう」
女オーク「小舟私持つ…剣士樽持て」
剣士「おっけ!!」グイ
女オーク「水こっち…付いて来い」ザシュ ザシュ
剣士「君は力持ちだなぁ…」
女オーク「小舟重い」ザシュ ザシュ
---------------
509 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:01:23.43 ID:DzRiTfhn0
『洞穴』
ピチョン ピチョン
剣士「ちょっと顔見せて?…肌の色は茶色になってきてるのかな?」
女オーク「オークの肌普通は茶色…緑や青は呪いの印」
剣士「なるほどね…部族ごとにそういうのがあるんだ」
女オーク「茶色キライか?」
剣士「気にして無いよ…茶色のオークは何処に行くんだい?」
女オーク「野良オークは自由…何処行っても良い」
剣士「そういえばエルフの森にも居たなぁ…」
女オーク「多分純血の野良オーク…人間の血入って無い…とても強い…でも頭悪い」
剣士「ふ〜ん…それで?これからどうする?」
女オーク「オークシャーマン宝無くなった…気付いたら探しに来る…早く逃げる」
剣士「それはマズイね…ここにいつまでも居られないね」
女オーク「樽に水汲む…小舟で逃げる…早く行く」
剣士「どうするかなぁ…今の場所分かる?」
女オーク「私海の事分からない…今何処も分からない」
剣士「このまま漂流するのはリスク高いなぁ…僕はちょっと種を集めたいんだ」
女オーク「種?どんぐりダメか?」
剣士「他の種も欲しいんだ…う〜ん…そうだ!!」
女オーク「何だ?」
剣士「見てて…ハイディング!」スゥ
女オーク「消える…」
剣士「リリース」スゥ
女オーク「その技はどうやる?」
剣士「誰か来てもハイディングで逃げられるんだ…だから心配無い」
女オーク「分かった…急いで逃げない」
剣士「夜が明けたら種とか色々探しに行こう」
女オーク「軍隊ガニ探す」
剣士「お?イイね…もうその防具は脱いで良いよ…新しいの作ろう」
女オーク「私の宝増える嬉しい」
剣士「そう言って貰えると作り甲斐がある…今度はどんなのが良いかなぁ」
女オーク「剣士目が輝く…楽しいか?」
剣士「うん!すごいワクワクしてる」
女オーク「剣士楽しい私も楽しい…私の体居るか?」
剣士「え?」
女オーク「私剣士欲しい剣士私欲しい…違うか?」
剣士「フフ良いよ…しようか?」
---------------
---------------
---------------
510 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:02:00.36 ID:DzRiTfhn0
『翌日』
シュッシュッ ガリガリ
女オーク「木の皮これくらい良いか?」ドサリ
剣士「おけおけ…次僕のを真似て木の皮を編み込んで?」
女オーク「何作る?籠か?」
剣士「そうだよ…大きな籠作って小舟に乗せるんだ」アミアミ
女オーク「小さい籠はどんぐり入れるか?」
剣士「うん…樽に入ってるどんぐりを籠に移す…樽には水を入れる」
女オーク「任せろ…私やる」
剣士「じゃぁ僕は装備品作るかな?さっき拾って来た骨はどこ?」
女オーク「外にまとめてる…骨で作るか?」
剣士「この木の皮と骨だね…軍隊ガニ居なかったでしょ?」
女オーク「この島生き物鳥しか居ない」
剣士「まぁ大丈夫だよ…木の皮を変性させて使うから割と良いのが出来る」
女オーク「種足りるか?」
剣士「見てよ…さっき拾った種はオーツ麦だったよ…成長魔法で増やしたから十分ある」ザラザラ
女オーク「稲穂はどうした?」
剣士「もう小舟に積んだ…ベット替わりさ」
女オーク「剣士賢い…何でも出来る」
剣士「フフ僕はね…種と水があれば大体何でも出来るんだよ…すごいだろ?」
女オーク「籠作り終わったらもっと種拾う」
剣士「うん…無人島で生活するのも中々良いね」
-----------------
511 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:02:40.90 ID:DzRiTfhn0
剣士「出来たぁ!!これ装備してみて!!」
女オーク「…」ゴソゴソ
剣士「ワニの頭蓋骨の感じがカッコいい…それボーンキチンって言うんだ」
女オーク「軽い…」
剣士「全部エンチャントしてるから前の軍隊ガニの装備よりずっと良いよ」
女オーク「エンチャントとは何だ?」
剣士「回復の魔法が掛かってる…傷口が直ぐに塞がるんだ」
女オーク「剣士も同じか?」
剣士「同じ…僕は余りの骨で作ったからちょっとショボイ」
女オーク「皮の部分は木なのか?動物の皮みたいだ」
剣士「樹脂に変性したんだよ…やわらかくて肌触り良いでしょ?」
女オーク「少し動いてみたい」
剣士「おけおけ!!木の棒で打ち合ってみよう」
女オーク「剣士と戦う10年振り…」
剣士「負けないぞ!!」
女オーク「私剣の使い方覚えた…前と違う」スチャ
剣士「僕だって」スチャ
女オーク「…」ジリジリ
剣士「行くぞ!!」シュタ
カン カン コン ビシ バシ
512 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:03:19.38 ID:DzRiTfhn0
『浜辺』
ザザー ザザー
剣士「…よっこら…よっこら…降ろすよ?」ザブン
女オーク「空の籠どうする?」
剣士「土入れる…ちょっと待って」ザシュ ザシュ
----------------
剣士「お待たせ…よいしょ」ドサリ
女オーク「その土で種育てるか?」
剣士「そうだよ…足りない物があった時にこの土で育てる」
女オーク「準備整った…この島離れる」
剣士「うん…見つかる前に移動しよう」
女オーク「剣士先乗る…私小舟押す」グイ
剣士「おけおけ」ピョン
女オーク「ふんっ!!」ズズズ ザブーン
剣士「おいで!!手を…」グイ
女オーク「…」ザブザブ ドスン
ユラ〜
剣士「帆を広げるよ?」グイ バサバサ
女オーク「方向分かるか?」
剣士「分からないけど蛮族船とは違う方向に行って見る」グイ
女オーク「この小舟荷物載せる2人で丁度」
剣士「そうだね?ちゃんと足伸ばせるし割と快適だ」
えーと…この大きな籠は風よけだよ
寝る時に被せる
こうか?
この上に乗ったら2段ベットみたいだね
それでこっちの籠が食料…こっちが道具…これが土
釣った魚はこの籠にしよう
----------------
----------------
----------------
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:04:17.91 ID:DzRiTfhn0
『港町_商船』
ザブン ギシギシ
荷入れ急がせてくれい!!
豚は手前の檻ん中だ
魔法使い「僧侶!!桟橋狭いから気を付けて」ヨタヨタ
僧侶「トレジャーボックスで足元見えないです」ヨタヨタ
ハンター「ちょ…荷物重いから早く行ってよ…」ヨロ
男「おぉ!!ネーちゃん達来たな?なんだそのトレジャーボックスは…」
魔法使い「これ大事な物入れてるの」
男「危ねぇから貸せ!!」グイ
魔法使い「あ…」
男「ハハーン…この音は貴金属だな」ガサガサ
男「しかも相当入ってんな」
魔法使い「ちょちょちょっとー」グイ
男「取りゃし無ぇよ!!傭兵の部屋は上の居室だ…付いて来い」
ハンター「重い…早く行って」
男「おろ?もう一人の射手ってお前だったんか?」
ハンター「あ…その節はどうも…」
男「てことはこのネーちゃん2人の荷物持たされてんだな?しかし又多いな…」
ハンター「お願い…重いんだ」
男「ヌハハ悪りぃ悪りぃ…こっちだ!乗れ」
----------------
514 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:04:56.44 ID:DzRiTfhn0
ハンター「はうぅぅ…はぁはぁ」ドサリ
男「手前が男部屋…奥が女部屋だ…どっちに荷物運ぶか知らんがちゃんと片付けろな?」
魔法使い「全部私達の物だから女部屋に運んで」
ハンター「君の物なんだから少しは持って」
魔法使い「分かってるわ…早く入れてよ」
ハンター「はぁ…」
男「うお!!お前等…どこで盗んだんだこんなに沢山…」
ハンター「え!?ダメだよ開けたら…どうして鍵空いてるんだ?」
男「こんな簡単な鍵じゃダメだ速攻盗まれるぞ?」
魔法使い「ハンター!!ちゃんと鍵掛けたの?」
ハンター「いや…掛けた筈」
男「んぁぁぁ…まぁちっと教えてやる…居室入れ」
515 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:05:37.30 ID:DzRiTfhn0
『居室』
ガチャリ バタン
男「見てろ?こんな鍵なんざ釘一本で簡単に解錠出来るのよ…」カチャ
男「ほんでな?この鍵にはシリンダーって物が有ってだな…ここに錘をこんな感じで付ける訳だ」カチャ
男「次に箱を横にして鍵を掛ける」カチャ
男「そうするとこの箱を横にした状態じゃ無いと鍵が開かなくなる訳よ…開けて見ろ」
ハンター「え…あ…」ガチャガチャ
ハンター「開かない…というか鍵が合って居ない感じだ」
男「横にして開けて見ろ」
ハンター「…」カチャリ
ハンター「おぉ!!開いた…」
男「…という具合にだな2重3重で鍵を掛けないと意味無い訳よ…このままじゃ直ぐに盗まれるぜ?」
僧侶「お見事でしゅ」パチパチ
男「あぁイカンイカン…こんな事してる場合じゃ無ぇ…兎に角今は荷物片づけろ」ダダッ
ハンター「…」アゼン
魔法使い「ハンター…あなた鍵開け専門じゃなかったの?」
ハンター「あの人誰?」
魔法使い「商船仕切ってるって言ってたけど…只者じゃ無さげ?」
ハンター「見事だなと思ってさ…だってホラ…鍵開けって普通宝箱を置いた状態で開ける」
ハンター「横にした状態じゃ無いと開けられない工夫を一瞬でやったんだよ…神業だ」
魔法使い「まぁどうでも良い…荷物片づけよ」スタ
ハンター「いや…このトレジャーボックスを横に出来ない工夫をすれば良いと言ってるんだ」
魔法使い「僧侶?ハンター置いといて荷物片づけよ」
僧侶「ほいほい…」
ハンター「世の中にはスゴイ人が居るんだな…」ブツブツ
516 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:06:18.77 ID:DzRiTfhn0
『甲板』
ザブン ギシギシ
男「よし!!全員乗ったな?碇上げろぉ!!出港だ!!」
ガラガラガラ ユラ〜リ
男「船乗り!!後は任せたぜ?」
船乗り「ういさ!!」
男「船乗り以外は全員集まれぇ!!」
ハンター「魔法使い!僧侶!!集まれってさ」
魔法使い「はいはいー」スタタ
僧侶「ほい!!」スタタ
男「ようし!集まったな?ほんじゃちっと説明する」
船に乗ってるのは全部で16名…内戦闘員は12名だ
今回は傭兵で錬金術師と僧侶が乗って居るから
怪我病気は心配しなくて良い
女性は全部で4人…禁止事は何も無いが揉め事は避けてくれ
因みに2人は娼婦だからちゃんと金払う様にな?
キ・カイに到着するまで補給は2回を予定している
それから傭兵は矢とボルトの置いてある場所を確認しておいてくれ
海賊との戦闘は基本的に気球を使って上からの射撃だ
大抵はこちらの船の方が早いから乗り込まれは想定していない
男「以上!!まぁラクにやってくれ」
ハンター「矢か…何処にあるんだろう?」
僧侶「私は仕事無いでしゅ…」
ハンター「クロスボウは誰でも撃てるよ…」
僧侶「後で教えて欲しいです」
ハンター「うん…ちょっと船を見て回ろうか」
僧侶「はいな!!」
517 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:06:57.77 ID:DzRiTfhn0
『船尾』
ザブ〜ン ユラ〜リ
ハンター「貨物用の気球か…いろいろ改造してるなぁ」
僧侶「中にクロスボウと矢もあるです」
ハンター「すごいなぁ…全部でいくらするんだろう?」
魔法使い「船の値段とか想像出来ないわね…」
ハンター「うん…それだけじゃ無くて武器とかも全部必要だよね」
僧侶「3人だけで扱える物ではないですねぇ…」
男「おう!!ここに居たか…お前等さっきのトレジャーボックスの事だけどよ」
ハンター「あ…箱の施錠の件?」
男「船にある間は誰も触らんからそれは良い…そうじゃ無くてな…ちっと中身が見たいのよ」
魔法使い「どうする気?」
男「いやな?俺は結構目利きでな…鑑定させてくれ…何があるのか見たいんだ」
ハンター「鑑定か…どのくらいの金貨になるのか知りたいなぁ…分かる?」
男「任せろ…もし売るなら買い取れる奴を紹介してやる」
魔法使い「良さそう…値段が分からなかったし」
男「おぉ早速見せてくれ…船長室まで持ってこい」
ハンター「分かったよ…」
--------------
518 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:07:36.43 ID:DzRiTfhn0
『船長室』
ガチャリ バタン
僧侶「船長室は中がぐちゃぐちゃですね…」
男「うるせぇな…ここは俺の部屋だ」ガチャガチャ ドサドサ
ハンター「…」
男「このテーブルの上に置いてくれ」
ハンター「はい…」ドサリ
男「開けるぞ?」カチャリ
ハンター「えええええ!?横にしないと開かないんじゃ…」
男「アホか!開け方知ってる奴には無意味だ」
ハンター「どうやって…」
男「後で教えてやる…それより中身だ…どれどれ」
おぉぉ…ちぃと小さいがまぁまぁの宝石揃ってんな
このダイヤモンドのカッティングなんかドワーフじゃ無いと出来無ぇ
しかし残念だな…宝石は価格が暴落してんだよ
うお!!古代金貨…あれ?見た事無ぇ…こりゃシャ・バクダの物じゃ無ぇぞ!!?
男「おい…ビビるなよ?この古代金貨1枚…こりゃメチャクチャ価値あるぞ?」
ハンター「ええと…どのくらい?」
男「値段が付けられん…只なぁこれを買い取れるのはもう王族しか居ないだろうな…」
魔法使い「宝石は?」
男「宝石はキ・カイで多分売れる…一つあたり金貨20って所か…10年前ならその10倍はしたんだがな」
ハンター「これ全部で船と気球は買えるかな?」
男「気球ならイケルが今売るのはちと勿体ない…時期を待ってじっくり売った方が良い」
魔法使い「どうする?こんな事言われて売れなくなるじゃない」
男「一緒に入ってる魔石…こっちの方が価値が高けぇ」」
ハンター「おぉ!!」
男「宝石はお前等ちゃんと仕舞っておけ…ほんで古代金貨は処分に困るが…相談出来る奴を紹介してやる」
ハンター「それはありがたい…」
男「でな?どこで手に入れたのよ?」
ハンター「暁の墓所という所だよ…シン・リーンの東の方にある」
男「ほう?果てしない荒野だって聞いてたが何か有るんだな?」
魔法使い「ハンター!あんまりペラペラしゃべらない方が良いじゃない?」
ハンター「まぁでも粗方お宝は持って帰って来たよね」
男「なるほど察しが付いた…暁の墓所…どっかで聞いたな…暁…暁…暁の使徒…」
ハンター「そうだよ暁の使徒関連らしい…それ以上知らない」
男「ふ〜む…何処で聞いたか思い出せん」
-----------------
519 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:08:18.76 ID:DzRiTfhn0
ハンター「ところで男さん…あなたはは何者ですか?随分色々詳しい…」
男「んあ?そうだな自己紹介して無かったな…俺の名は盗賊だ…今は船使った商売人だがな」
魔法使い「盗賊?…だから鍵開けを?」
盗賊「まぁな?今は盗みはやって無ぇから安心しろ…只の商売人だ」
ハンター「僕もトレジャーハントで鍵開けが専門のつもりだったんだけど…」
盗賊「そうか…船旅はまだ長いからよ…暇なときに教えてやるぞ?」
ハンター「やった!!」
盗賊「しかしお前等みたいな若造がこんなお宝持ってるとはよ…俺もシケタ仕事に就いちまったもんだ」
盗賊「ほんで?その暁の墓所ってのは墓場なのか?」
僧侶「ミイラが沢山あったです」
ハンター「全部荒らされていたんだ」
盗賊「「ん?宝石はどうしたのよ…こんなに沢山墓場に必要無いよな?」
僧侶「ミイラが入って居た石棺に一つづつ有ったです」
盗賊「てことは宝石の数だけミイラが在ったって事だな?」
僧侶「そうでし」
盗賊「もしかすると宝石は魂の入れ物だったんか?」
ハンター「え?」
盗賊「いやな?大昔にはそういう技術が在ったんだよ…この魔石にも誰かの魂が入ってる」
魔法使い「それ本当?」
盗賊「うむ…魔石を使い尽くすと只の宝石になるんだ」
ハンター「持って帰って来ちゃいけなかったかな?」
盗賊「分からんが…今は高く売れないからとりあえず大事に仕舞っとけ」
魔法使い「ミイラって大昔の人がその人を復活させる為に作ったのよね?」
盗賊「昔はそう信じられてたのかも知れんな?」
ハンター「墓荒らしされちゃったんじゃ復活出来ないねハハハ…」
盗賊「暁の使徒だったか?そいつらが何者だったのかは調べて見ても良いかもな」
魔法使い「どうやって?」
盗賊「俺の知り合いに考古学者が居るんだ…連絡してみる」
520 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:08:55.79 ID:DzRiTfhn0
『船首』
ザブ〜ン ユラ〜 ギシギシ
ハンター「はぁぁぁ…海は平和だなぁ」
魔法使い「何か釣れる?」
ハンター「まだ魚一匹だよ…居る?」
魔法使い「馬鹿にしてる?要る訳無いじゃない!」
ハンター「君も暇でウロウロしてるんだね?釣りでもしたら?」
魔法使い「そうね…書物読むのも飽きた所だし…ちょっとやってみようかな」
盗賊「おい!!お前等ヒマしてんだな?」
ハンター「あ…盗賊さん」
盗賊「俺も暇なんだ…立ち合いやるぞ」
ハンター「立ち合い?」
盗賊「チャンバラだよ…お前等傭兵なんだからゴロゴロしてっと体鈍るぞ!?」
魔法使い「私は魔法使いよ?」
盗賊「うるせぇ!!俺がお前等の適正見てやっから武器持って集まれ」
僧侶「私もやるですか?」
盗賊「お前は盾と槍持ってたな?腕試しだと思って掛かって来い」
僧侶「ひえぇぇ…」
521 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:09:38.17 ID:DzRiTfhn0
『甲板』
カン コン ビシ バシ!
僧侶「痛いですぅ…」タジ
盗賊「ぬぁぁ全然ダメだな…お前はその槍が長すぎる」
僧侶「盗賊さんが早すぎるです」
盗賊「盾で守ってるのは良いがお前には突きしか無いのが見え見えなんだ…しかも遅せぇ」
僧侶「私は槍しか使えないでしゅ」
盗賊「ちと待ってろ…売り物だが銀のレイピアが在った筈だ…持ってくる」ダダッ
僧侶「ひぃひぃ…ハンターさん助けて欲しいです」
ハンター「良い訓練になって居そうだよ?遅いゾンビ以外も対処出来るようになった方が良い」
タッタッタ
盗賊「これ使ってみろ」ポイ
僧侶「細身の剣でしゅか…軽いです」
盗賊「盾を前に出してレイピアは下げて後ろに構えろ…」
僧侶「こうですか?」
盗賊「うむそうだ…その構えはハイガードっていう構えだ…兎に角防御に集中しろ」
僧侶「はい…」
盗賊「ほんでな?相手の隙を見て切るんだ…突くなよ?縦でも横でも兎に角切り込む…やってみろ」
僧侶「ふんふん!!」ブンブン
盗賊「まぁ良い…そうしたら右手と左手をスイッチする…剣が前に出て盾が後ろな?」
僧侶「はい…」
盗賊「その構えがエペギャルド…そこから突きに切り替える」
僧侶「こうですね?」ツンツン
盗賊「なんかショボイが…お前の場合ハイガードとエペギャルドを入れ替えながら戦うのが良い」
ハイガードは敵の攻撃を盾で凌ぐのに集中
エペギャルドはレイピアで凌ぐのに集中
兎に角防御が一番重要だから忘れんなよ?
ほんで隙を見て急所に一発突きを入れる
盗賊「おし!!もっかい立ち会って見るぞ?来い!!」
僧侶「はいな!!」
カン キーン ビシ バシ!
僧侶「あ痛たたた…」
盗賊「防御に集中しろ!!行くぞ!!」
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522 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:10:14.86 ID:DzRiTfhn0
盗賊「よっし!!次魔法使い来い」
魔法使い「やっぱり私もやるのね…」
盗賊「その槍は杖替わりだな?」
魔法使い「ええ…まぁ…」
盗賊「貸してみろ…槍を両手で使う場合はだな…柄の部分を上手く使って防御するんだ」ブンブン グルグル
盗賊「ほんでリーチを生かして先ず切る!!ほんで突き」ズダッ
盗賊「やってみろ」ポイ
魔法使い「こ…こう?」グルグル
盗賊「んんん…回してるだけじゃダメなんだが…まぁ相手の攻撃をどう凌ぐかってのが重要なんだ…槍は突くだけの武器じゃ無い」
魔法使い「ふぬぬ…」グルグル ズダッ
盗賊「俺がゆっくり切りかかって行くから柄の部分で防いでみろ…いくぞ?」
魔法使い「う…うん…」タジ
盗賊「こんな風に切りかかって来たら柄の部分で叩き落すかなにかやってみろ」
コン コン カン コン
盗賊「もうちっと早めに動くぞ?」ダダッ
魔法使い「ひぃ…」ブンブン
コン コン バシッ!
盗賊「あだっ!!つつつ…」
魔法使い「当たっちゃった…」
盗賊「槍はな?ぶん回してるだけで踏み込み難い訳だ」
魔法使い「へぇ?」
盗賊「ほんで相手の隙を見て切るか突きの2択だ…突きばっかりやってると簡単に避けられるから考えて戦え」
盗賊「お前の場合魔法も使えるだろ?混ぜながらやれば良い線行くぞ?」
魔法使い「今使っても良いの?」
盗賊「ダメに決まってんだろ!まず槍の使い方覚えてから実践でやってくれ」
盗賊「よし!もっかい行くから凌げ!!」ダダ
魔法使い「あわわ…」ブンブン グルグル
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523 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:10:56.86 ID:DzRiTfhn0
盗賊「よーーし!!次はハンターだな?」
ハンター「お手柔らかに…」
盗賊「お前は出来そうだから始めから本気で行くぞ?」
ハンター「ハハ…これ真剣なんだけどさ…危なくない?」
盗賊「僧侶が居るんだから死にゃし無ぇだろ…行くぞ!!」ダダ
カーン カーン キーン
盗賊「ほう?やるな?なかなか目が良い…」
ハンター「こっちも!!」ダダ
カーン カーン ブン!!
ハンター「え!?消えた…」
盗賊「おっと危無ぇ…」チャキリ
ハンター「う…」タラリ
魔法使い「今消えた!!どうして?」
盗賊「ヌハハそら秘密だ…しかしハンターお前片手剣だと勿体無ぇ…左手が遊んでる」
ハンター「左手か…」
盗賊「防御用でパリーイングダガーってのが在るんだ」
ハンター「左手にダガー?」
盗賊「ちと特殊なギミック付きだ…使って見るか?」
ハンター「試してみようかな」
盗賊「それも売り物なんだが…さっきの銀のレイピアと合わせて安く売ってやるぞ?」
ハンター「いくら?」
盗賊「銀のレイピアが金貨2枚…パリーイングダガーが金貨1枚…こっちも商売なんでこれ以上値下げ出来ん」
ハンター「お金持って無いよ…」
盗賊「お前等に払う傭兵代が丁度金貨3枚だな?タダ働きで譲ってやるがどうする?」
魔法使い「魔石売ったらお金入るんだしケチケチしなくて良いじゃない?」
ハンター「そ…そうだね」
盗賊「決まりだな?取って来るから待ってろ」ダダ
524 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:11:37.37 ID:DzRiTfhn0
『黄昏時』
カンカン キーン
魔法使い「あの2人いつまでやるんだろ…」
僧侶「夕日が綺麗ですねぇ…」ウットリ
魔法使い「それにしても船旅って暇…」
僧侶「まだ1日目なのです」
魔法使い「私居室に戻ってポーションでも作って来る」
僧侶「お手伝いしますか?」
魔法使い「あの2人怪我したらいけないから僧侶は見ててあげて」
僧侶「はいな!ゆっくりしてるです」
魔法使い「じゃぁ居室に戻る…」スタ
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525 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:12:19.44 ID:DzRiTfhn0
『翌日』
トンテンカン トンテンカン
魔法使い「うるっさいわね…何作ってるのよ」
盗賊「おぉネーちゃん2人起きたか?」
僧侶「…それはもしかして」
盗賊「察したか?訓練用のダミー人形だ…ゴロゴロしてると鈍るからな」
魔法使い「私達も訓練するの?」
盗賊「当たり前だろ傭兵は船を守るのが仕事だ…ゴロゴロさせる訳に行かねぇ」
ハンター「こっちも出来たよ」
盗賊「甲板に並べて置いてくれい!弓矢の防御用にも使えるからな」
ハンター「おっけ!よっこら…」ノソ
盗賊「朝起きたら2時間の訓練…その後は昼まで船の操作で基礎体力付ける…飯食ったら夕方まで乱取り」
魔法使い「ええ!?」
盗賊「え?じゃ無ぇ!!傭兵は遊びじゃ無ぇぞ?」
僧侶「こ…これはもしかすると地獄の始まりでは…」
盗賊「お前らは若いんだからこれぐらいどうって事無ぇから心配するな…3日もすりゃ慣れる」
魔法使い「毎日?」
盗賊「当たり前だろ…そん代わり飯は心配しなくて良いぞ?腹が減っては戦にならんからなヌハハ」
魔法使い「なんか…目まいが…また修行の続きが…おえぇぇぇ」
僧侶「今度は逃げる場所が無いです…」
盗賊「慣れるから心配すんな!ぬははははは」
526 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:12:56.75 ID:DzRiTfhn0
『数日後』
面舵微速!!横帆早く畳めぇ!!
行き会い船が回避しませんぜ?
射手!!すれ違いざまに警告撃て
左舷注意!!早く帆を畳めってんだろ!!
魔法使い「ひぃひぃ…」グルグル
ハンター「僕は警戒に行く…早くロープ撒いて」ダダ
僧侶「はぁはぁ…死ぬです…はぁはぁ」グルグル
盗賊「んぁぁ何処の船だぁ…ったく航法無視しやがって」
船乗り「海賊上がりの豪族すね」
盗賊「射手!!撃つな…」
ザブ〜ン ユラ〜リ
盗賊「知った顔は居無ぇ様だ」
船乗り「あの顔…こっちの事はお構い無しの様子」
盗賊「これだから豪族とは関わりたく無ぇ…まぁ良い!気にしないでこのまま入港すっぞ」
船乗り「へい…」
盗賊「ハンター!!もう弓は良いから帆を畳むの手伝ってやれ」
ハンター「ハハ…やっぱりそうなるか…」
魔法使い「反対側のロープ撒いて…もう腕が動かない…」ヒクヒク
僧侶「はひ〜はひ〜…」
527 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:13:36.50 ID:DzRiTfhn0
『海士島』
ザブン ガガガガ
盗賊「ようし…この島で1日休憩だ…居りたい奴は居りて良いぞ!!」
ハンター「はぁはぁ…ここで補給?」グッタリ
盗賊「まぁな?商船待ってる奴らもいるから物々取引が主だ」
ハンター「結構大きな漁港だね?」
盗賊「ここはな…10年ぐらい前から移民が増えて今じゃ港町より栄えた海の中継点だ」
ハンター「へぇ…」
盗賊「色んな国から商船が入って来る…まぁ新しく出来た主要漁港よ」
魔法使い「お…降りても良いの?」ヨロヨロ
盗賊「今日の乱取りは無しだ!元気があるなら降りて構わん…只な?治安はあまり良くない…女だけでうろつくのはヤメロ」
魔法使い「僧侶どうする?」
僧侶「盗賊さんはどうするですか?」
盗賊「俺は酒場で一杯飲む…一緒に来るか?」
僧侶「一緒なら安全でしゅか?」
盗賊「お前等ガキとは話が合わんかも知れんぞ?それで良ければ来い…あ!!お前等に御馳走するだけ余裕は無いぞ」
ハンター「ハハ…自分たちの分は自分たちで持つよ」
魔法使い「なんかケチね」
盗賊「うるせぇ…金は全部物資に変わったんだ…持ち金は殆ど無ぇ」
528 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:14:12.50 ID:DzRiTfhn0
『海の酒場』
ワイワイ ガヤガヤ
アヘン酒入荷したわよ?
おぉ!!姉ちゃんどっから来たんだ?
ぃゃぁ…蛮族共がえらく増えちまって追い出し食らってよ
キ・カイもそろそろヤバそうだな?
ワイワイ ガヤガヤ
店員「いらっしゃいませ!」
盗賊「よう!又来たぜ?」
店員「あら?10日振りかしら?」
盗賊「繁盛してそうだな?」
店員「お陰様で…4人?」
盗賊「おう!席空いてるか?」
店員「カウンターで良ければ…」
盗賊「構わん…どうせ人に聞かれちゃマズイ話なんかせんからなヌハハ」
店員「じゃこちらへどうぞ…お酒は何を飲みますか?」
盗賊「アヘン酒だけは止めてくれ…どうも胡散臭いからな」
店主「一番安いのに…」
盗賊「フィン・イッシュの船が入ってただろ?なんつったけな…白酒だったか」
店主「あーあります」
盗賊「お前等どうする?」
僧侶「同じで良いのです」
盗賊「じゃぁボトルで頼む」
店主「かしこまりました…少々お待ちください」スタ
盗賊「まぁ立って無いで座れ」
魔法使い「筋肉痛が…痛たたたた」ギクシャク
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529 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:14:50.76 ID:DzRiTfhn0
盗賊「むぐっ…ぷはぁ!!」グビ
店主「相変わらず飲みっぷりが良いですね」
盗賊「中々旨いぞ?お前も飲むか?」
店主「いえ…私は店番がありますから」
盗賊「どうよ?面白い話聞けて無ぇか?」
店主「前にお話ししていたアヘン酒の製造元…」
盗賊「おぉ!!分かったんか?」
店主「どうもセントラルで豪族達が作らせている様です」
盗賊「またセントラルかよ…胡散臭い話はいつもセントラルだ」
店主「そんなにアヘン酒がお嫌いですか?」
盗賊「原料がケシの実だろ?体に良い訳が無ぇ!」
店主「でも麻薬みたいに依存性は無いらしいですよ?」
盗賊「だったら何で沢山流通してんだよ…隠れた依存性があるに決まってる」
店主「もう最近では売り上げの殆どがアヘン酒…盗賊さんも諦めて試してみては?」
盗賊「俺は人気の無ぇ余りの酒で良い…しかし何処でケシの実を仕入れて来るのか」
ハンター「あれ?盗賊さん知らないの?」
盗賊「んん?お前知ってんのか?」
ハンター「森に居るスプリガンだよ…スプリガンの生息地にケシの花が沢山生えるんだよ」
盗賊「ほんじゃ冒険者達が取って来て売ってるって訳か?」
ハンター「メインはスプリガンから採取出来る魔石なんだけど…ケシの実も持って帰るね」
魔法使い「ケシの実は錬金術の材料にもなるから結構出回って居るわ?」
盗賊「なるほどな…お前も錬金術で麻薬作るんか?」
魔法使い「逆…私は毒消しと疾病予防の薬を作るの…麻薬は精製が面倒くさいから」
盗賊「しかしまぁ…アヘン酒も麻薬もちっとはびこり過ぎだ」
店主「麻薬は趣向品で女性なら皆持って居るわね…ホラ?」
盗賊「ぐは…お前もか」
店主「疲れた時に少し使うくらいですよ」
盗賊「やり過ぎんなよ?子供産めなくなるぞ?」グビ
魔法使い「え!?産めなくなる?…もしかして…」
僧侶「秘密が解けたですね?」
盗賊「秘密って何だ?」
魔法使い「人間の人口が増えない原因…シン・リーンの魔術師達が調べてる」
盗賊「麻薬をやり過ぎるとっていう話なんだが…」
僧侶「アヘン酒の飲み過ぎはどうなんでしゅかね?」
盗賊「知るか!!只…ありえん話では無さそうだ…お前等はまだ若いから止めて置け」
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530 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:15:28.55 ID:DzRiTfhn0
僧侶「盗賊さん…奥で偉そうに座って居るのは王様なのですか?」
盗賊「んぁ?あーアレは王様じゃなくて豪族の一人だ…成金の元海賊だから関わるな」
魔法使い「海賊が成金?」
盗賊「お前等知らんだろうが昔は金持ちの貴族が沢山居てな…財産を丸ごと海賊が奪ったんだ」
ハンター「そのお金で豪族になった?」
盗賊「土地を買い上げて王様気取りな訳よ…頭が逝かれてるからマジで関わらん方が良い」
ハンター「シン・リーンにはそういう豪族は見なかったなぁ」
盗賊「あそこは魔術師が偉いだろ…こっちの方は金持ちが偉い」
魔法使い「キ・カイも?」
盗賊「キ・カイはまた特殊な国で豪族の影響は小さい…オークさえ居なけりゃ一番デカイ国になってただろうな」
ハンター「オークとの戦争はまだ続いてる?」
盗賊「最近はオーク同士で争ってるらしいぜ?そのお陰でキ・カイも存続してる訳だが…」
ハンター「昔と同じかぁ…」
盗賊「昔?お前等南の大陸出身なんか?」
魔法使い「そうよ!!」
盗賊「そうか…てことは里帰りか…故郷が在るってのは良い事だ」
ハンター「盗賊さんの故郷は?」
盗賊「分からん…生まれた時から孤児で転々とだ…落ち着いたのは港町だなヌハハ」
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531 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:16:13.53 ID:DzRiTfhn0
おぉぉこりゃまた若い女が要るじゃ無ぇか
赤毛にソバカス…田舎娘かぁ
まぁ良い!!お前達2人ちょっと金稼ぎし無ぇか?
魔法使い「ムッカ!!」
豪族の男「こりゃ毛も生えて居なさそうだなガハハハハ…」
僧侶「すごいお金持ちそうでしゅね?」
豪族の男「おぉぉ分かるか?俺と遊ぶならこの宝石やっても良いぞ?ガハハ」
僧侶「何して遊ぶですか?」
豪族の男「そりゃ大人のゲームよ…大人しくしてりゃ痛くなんか無ぇぞ?…どうだ?小遣い稼がんか?」
盗賊「ぬぁぁぁ悪りぃな…俺の連れなんだ勘弁してくれ」
僧侶「大人のゲームやるです!」ズイ
盗賊「おいおい待て!!揉め事起こすな!!」
豪族の男「本人が良いと言ってるんだお前はすっこんでろ!!」
魔法使い「盗賊さん…任せて」ヒソ
盗賊「放って置ける訳無いだろ」ヒソ
魔法使い「私は錬金術師よ…大丈夫だから」ヒソ
盗賊「お?」
僧侶「先にその宝石貰っても良いでしゅか?その後奥のお部屋で少しお酒飲むデス」
豪族の男「話が早そうだな?グフフ…ほら持ってけ」コロン
僧侶「頂きましたです」
豪族の男「じゃぁ奥に行こうかウヒヒヒヒ」グイ
僧侶「大人のゲームに行って来るです…皆さんは楽しんでいてくだしゃい」トコトコ
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532 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:16:50.06 ID:DzRiTfhn0
盗賊「マジかよ…何企んでるか知らんが体売る事になっちまうぞ?」
魔法使い「今度の睡眠薬は強力だから大丈夫!」
ハンター「ハハハいつもこんな感じなんだ」
魔法使い「きっと30分で戻って来るよ…酒代稼げて良かった」
盗賊「その指輪見せてみろ…ふむ…金貨4枚って所だ…アホだなあの豪族」
魔法使い「普通に娼婦にお金払った方がよっぽど安いのに…店員さん!!この指輪で美味しい食事もお願い」
盗賊「おいおい!!あの豪族はまだこの店に居んだぞ?面倒になる前にズラかる…」
魔法使い「強力な睡眠薬…寝たら明日まで起きないわ」
盗賊「ヌハハハハ気に入った!!アヘン酒以外の酒持ってこーい!!」
店主「はい…」ニコ
ワイワイ ガヤガヤ
あちらのお客様からの差し入れです
どうか皆さんお楽しみ下さい
え!?マジ?あのおっさん!?
うぉぉぉ飲め飲めぇぇ!!
ワイワイ ガヤガヤ
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533 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:17:31.71 ID:DzRiTfhn0
僧侶「お待たせしたです」
魔法使い「上手く寝てくれた?」
僧侶「はい…お休みになったです」モジ
魔法使い「悪戯されなかった?」
僧侶「少し下の方を舐められて気持ちが悪いです」モジモジ
魔法使い「それで済んだなら儲けたわね」
僧侶「お土産持って来たです…ホイ」ドサ
盗賊「うお!!金貨か?」
僧侶「あまり沢山は入っていないですね」
魔法使い「あれ?なにか書簡が入ってる」
盗賊「面白そうだ…見せてみろ…フムフム」
魔法使い「何て書いて?」
盗賊「どうやらセントラルは西オークに食料を輸出してる様だな…豪族が運んでる」
ハンター「セントラルと西オークが同盟関係という事になる?」
盗賊「同盟かどうかは知らん…只な?フィン・イッシュは東オークに武器を輸出してる…」
盗賊「…つまり南の大陸でもセントラルとフィン・イッシュは対立関係だな…これは」
魔法使い「セントラルとフィン・イッシュの戦争は収束したって聞いたけど?」
盗賊「北の大陸では冷戦状態なんだ…小競り合いはまだ続いてんだよ」
ハンター「オーク同士が戦ってるのってもしかしてその両国のせい?」
盗賊「…かもしれん…この書簡は扱いに注意しないと俺らも狙われるぞ?返してこい」
僧侶「はい…金貨の袋はどうするですか?」
盗賊「中身をちょいと頂いて戻してくるだな…こういうのはな?首を突っ込まないに限る」
僧侶「分かったです…」
534 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:18:17.08 ID:DzRiTfhn0
『酒場の前』
ヒソヒソ…
ハンター「ふぅぅぅ食った飲んだ…」
僧侶「酒場の店員さんと盗賊さんはあやしい関係でしゅかね?」
魔法使い「多分ね…あれは絶対出来てる」
ハンター「何話してるんだろう?」
魔法使い「あなた耳が良かったじゃないの?」
ハンター「ヒソヒソ話は聞こえるけど内容が…」
タッタッタ
盗賊「おぉ悪い悪い!!待たせたな」
魔法使い「あの人盗賊さんの彼女?」
盗賊「そういうのじゃ無ぇ…まぁ仕事だ」
ハンター「仕事?」
盗賊「俺はどの酒場にも情報提供してくれる奴と仲良くしてんだ…相場とか色々な?」
ハンター「そうか…今は船商人だったっけ…」
盗賊「俺の事はまぁ良いからよ…もう遅せぇから帰って寝るぞ」
僧侶「はいな!!」
盗賊「お前等は明日も訓練あるからしっかり休んどけ」
魔法使い「ええええ!!1日休むじゃ無かったの?」
盗賊「船乗りはな?お前等は船の掃除もある…傭兵にそんなラクはさせんぞ?」
ハンター「ハハ…寝よう」
僧侶「一気に疲れたです…」
魔法使い「お金払うから無しって訳に行かないの?」
盗賊「アホか!!今から他の傭兵募集なんか無理に決まってんだろ」
魔法使い「はぁぁぁぁ…帰って寝る」
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535 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:19:06.73 ID:DzRiTfhn0
『小舟』
ザブン バサバサ
剣士「…」ギュッ ギュッ
剣士「よーし!!剣の鞘が無くなっちゃったけど…これで随分長くなった」
女オーク「背負うのだな?」
剣士「うん…ホルダーに引っかけてみて?」
女オーク「…」スチャ
剣士「柄とハバキを長くしてるからグレートソードと同じ様に使えるよ…重心はどう?」
女オーク「フン!!」ブン ブン
剣士「コバルトはやっぱり重たいから取り回し気になるなら柄の重さ変えるよ」
女オーク「片手では重いが両手では軽い」
剣士「もう少し柄を長くして握る位置調整出来るようにしようか?」
女オーク「その方が良い」
剣士「おっけ!鞘の材料がまだ余ってて良かった…貸して」
女オーク「…」ポイ
剣士「コバルトは錆びなくて良いね…鞘に収まって無い方が綺麗だ」
女オーク「剣士の銘を刻めるか?」
剣士「道具が無いから無理だなぁ…柄の細工が限界」
剣士「君は話すのが上手になってきたね?」
女オーク「人間の街で暮らせるか?」
剣士「それだけ話せたら暮らせるよ」
女オーク「私がオークだと直ぐに分かるのでは無いか?」
剣士「うーん…尖った耳と牙がねぇ…肌の色もちょっと濃いか」
女オーク「フィン・イッシュ以外では人間に襲われる…」
剣士「仲良くなれるのになんか悲しいね…」
女オーク「オークはみんな人間好き…みんな人間なりたい」
剣士「分かるよ…人間だってエルフが好きエルフになりたいって思う人が沢山居る…同じだね」
女オーク「エルフは人間嫌い…人間はオーク嫌いか?」
剣士「これってさ…もしかすると魔王の影響なのかもね?」
女オーク「魔王…まだ居るか?」
536 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:19:46.03 ID:DzRiTfhn0
剣士「何て言うのかな…心の中の魔王?オークってさ…嫌いな種族無いの?」
女オーク「エルフの見た目あまり好きじゃない」
剣士「見た目ねぇ…そんな小さな事でつまらない争い起こしてたりするんだろうね」
女オーク「オーク戦う理由他に在る…オークの信じる神奪い合ってる」
剣士「それを言うと人間も同じだよ…精霊を巡って争ってたりする…もう居なくなっちゃったけど」
女オーク「オークの神…まだ東オークにある…西オークそれ欲しい」
剣士「オークシャーマンが狙っている?」
女オーク「そうだ…オークシャーマンは戦争起こす悪いオーク…私はもう従わない」
剣士「じゃぁ人間の街に逃げようか?」
女オーク「私行きたい…どうすれば石投げられない?」
剣士「見た目を少し変えるだけで良いと思う…変えても良いなら魔法を掛けてあげるよ」
女オーク「どう変える?」
剣士「尖った耳を直すのと…牙をちょっと小さく…それから肌の色をちょっと薄く」
女オーク「剣士は私を嫌いにならないか?」
剣士「大丈夫だよ姿がガラッと変わる訳じゃ無い…ちょっとだけさ」
女オーク「魔法掛ける良いぞ」
剣士「フフ…じゃぁ掛けて見るよ?変性魔法!」シュワワ
女オーク「…変わったか?」
剣士「イイね!!牙が無いだけで全然印象違う…オークに見えない」
女オーク「私はどう変わったか分からない…」
剣士「コバルトの剣に反射させてみてごらん?」
女オーク「…」ジーー
剣士「可愛くなったよ」
----------------
537 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:20:24.34 ID:DzRiTfhn0
ザブ〜ン バサバサ
剣士「陸地だ!!助かるよ!!」
女オーク「私今の場所分からない」
剣士「かなり東方向に流されたと思う…多分南の大陸の東の方だ」
女オーク「東の方行った事無い」
剣士「大丈夫だよ…陸地が見えれば海岸沿いに何処だって行ける」
女オーク「水在れば安心」
剣士「そうだね…雨が思う様に降らないし…兎に角一回上陸しよう」
女オーク「私人間に見えるか?」
剣士「何回聞く?そんなに自信無いかい?」
女オーク「体大きい心配」
剣士「大丈夫だって!僕よりちょっと大きいだけだから」
女オーク「石投げられる痛くない…でも心痛い」
剣士「投げられたら投げ返せば良いよ」
女オーク「…」
剣士「まぁ心配しなくて良いから」
538 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:21:02.32 ID:DzRiTfhn0
『河口』
ザブン ザブン
剣士「川の向こう側に小さな村がある…あそこで話を聞こう」
女オーク「川の周りは植物も沢山ある…種集まる」
剣士「そうだね…火山灰振っても意外と育つんだね」
女オーク「ここは灰が少ない…火山近く植物何も無い」
剣士「う〜ん…風じゃもうこれ以上進めないな…手漕ぎで川上ろう」
女オーク「私漕ぐか?」
剣士「大丈夫!僕漕ぐから帆を畳んで?」
女オーク「分かった…」グイ
---------------
剣士「えっほ…えっほ」ザブザブ スイー
女オーク「サーペント居る…気を付けろ」
剣士「ん?海蛇?」
女オーク「サーペント近付く私戦う」ガサリ スタ
剣士「おおお…あまり揺らさないで…君重いから船が揺れる」ザブザブ
女オーク「来る!!」ブン ザクリ
サーペント「キシャァァァァ!!」ザバァァァ
剣士「うわ!!でか…」
女オーク「とても危ない…船陸に寄せる」タジ
剣士「今サーペント切ったよね?」
女オーク「又来る…早く逃げる」
剣士「おけおけ!水に近付かないでね?」
女オーク「何する?」
剣士「海虫!行け!!」ドヨドヨ
女オーク「虫か?」
剣士「沢山の海虫がサーペントの血を追いかけるよ…見てて?」
ドヨドヨ バシャバシャ!
女オーク「水の中の黒いヌルヌルは全部虫か?」
剣士「うん…サーペントを全部食べられるとは思わないけど逃げて行くと思うよ」
女オーク「戦わないで済む一番良い」
剣士「他にも居るかもしれないから良く見てて」
女オーク「わかった…」
剣士「ふん!」ザブザブ スイー
539 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:21:34.87 ID:DzRiTfhn0
『地床炉村』
ザワザワ
船で誰ぞ来よったぞ
2人降りて来るな?
また移民じゃろうか?
婆「お前さん方何処から来たのじゃ?キ・カイから逃れて来たんかいのぅ?」
剣士「あ…こんにちは…北の大陸から漂流して」
婆「なんと!?北から流れて来たちゅうんか?」
男「婆さん!病気持ちかも知れんであまり近づくな〜?」
剣士「何日も海で漂流して今何処なのか分からないんだよ…助けて欲しい」
婆「そりゃ大変じゃったろう?ゆっくり休んで良いと言いたい所じゃが…」
男「北の奴らは病気に掛かってる奴が多くてな…お前等は掛って居ないだろうな?」ズイ
剣士「見ての通り元気だよ…武器は降ろして欲しいかな…」タジ
婆「随分体格の良い2人じゃな?兵士だったんかいの?」
剣士「ただの冒険者だよ…オークに掴まって逃げて来たんだ」
男「なんだとぅ!!」
婆「あの小舟はオークの使う小舟じゃな…2人で逃げて来たちゅう訳かいな」
剣士「うん…水と少しだけ食料を貰えたら船でキ・カイまで行こうと思う」
男「小舟で海流を遡るのは無理だ…この辺りは船でキ・カイまでは行けん」
剣士「ええ!?そうだったのか…」
婆「行くなら歩いて行くか馬車を待つかなのじゃが…」
剣士「船が無駄になっちゃうなぁ…」
婆「何か積んで居るのじゃろうか?」
剣士「水と食べ物だけなんだけどさ…ここに置いて行くのも勿体ないかなーってね」
男「う〜む…」
婆「ウソをついて居る様には見えんな?信用して良さそうじゃが?」
男「ここらは木材が無くて小さな船でも貴重なんだ…船を置いて行くなら馬車を待つ間村に居ても構わん」
剣士「お!?」
婆「お前さん方は病気は掛って居らんか?」
剣士「僕はシン・リーンの魔術師で病気も治せるよ」
男「なにぃ!!」
婆「たまげたのぅ…村の救世主じゃ」
剣士「どういう事?」
婆「黒死病じゃ…他に熱病も流行って居るのじゃ」
剣士「治せるよ…案内してもらって良い?」
男「ちょいと俺は村の皆に話してくる」
婆「こっちじゃ…村の宿まで案内するで?」
剣士「良かった…宿もあるのか」
540 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:22:19.24 ID:DzRiTfhn0
『細道』
ヒソヒソ ヒソヒソ
剣士「なんだ…土の家が結構あるじゃない」
婆「木材が無いでのぅ…竪穴式住居と言うのじゃ」
剣士「遠くからだと家だと分からなかったよ」
婆「屋根の干し草に植物が生えてしまって居るからじゃな…火山灰のせいじゃ」
剣士「崩れたりしないの?」
婆「皆それを心配しておる…木材が有ればもうちっと丈夫に作れるのじゃが…」
女オーク「剣士!?ナッツが沢山生ってる」
婆「ナッツはようさんあるで?採って構わんぞ?」
剣士「良いね!食べたい」
女オーク「採ってくる」タタ
婆「ここらは魚も植物も取れるで食べ物には困らん」
剣士「木材が無くてちゃんと料理出来る?」
婆「石炭はあるで石焼料理じゃな…宿に行けば食える」
剣士「僕達お金全然持って無いんだけど大丈夫?」
婆「村の衆の病気を治せば誰も文句は言わん筈じゃ…」
541 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:23:16.25 ID:DzRiTfhn0
『洞穴の宿屋』
ヒソヒソ ヒソヒソ
病気を治せると聞いてきたが…虫を体に入れるんか…
あの虫平気なの?げふげふっ…
虫が毒を全部食っちまうんだとよ
でも気持ち悪いわ?どうしよう…
剣士「線虫!」ザワザワ ニョロリ
女「いぎゃぁぁぁ…」ガクブル
剣士「大丈夫だよ?痛くもなんとも無い…」
女「ひぇぇぇ…」タジ
男「これ大丈夫なんか?みんな怖がってるんだが…」
剣士「うーん…これ皆寝てるうちに全員やった方が早そうだな」
婆「こげな魔法じゃとは思わんかったわい」
剣士「この村には何人くらいの人が居るの?」
男「200人ぐらいだが全員虫に食わせるんか?」
剣士「夜寝てるうちに気付かれない様にやった方が抵抗も無いと思うんだ」
男「本当に効果あるんだな?」
剣士「軽い人なら直ぐに効果分かるよ…重い人は何日か掛かるかもだけど」
婆「このままでは評判が悪うなるだけじゃな」
剣士「僕は外で種集めて来る…」
男「まぁ仕方あるめぇ」
剣士「川の付近だったら木を生やしても良いよね?」
男「木?」
剣士「どんぐりが欲しいからクヌギの木を育てる…魔法で一瞬で育つんだ」
男「そりゃ願っても無い話だ…まぁここは俺が説明しとくから行って良いぞ」
剣士「女オーク…どんぐり拾うの手伝って?」
女オーク「分かった…」
542 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:24:07.19 ID:DzRiTfhn0
『川辺』
サラサラ サラサラ
剣士「成長魔法!成長魔法!成長魔法!」ザワザワ
女オーク「どんぐりをもっと埋めるか?」
剣士「うん…今ある奴全部成長させよう…新しいどんぐりは籠の中に」
女オーク「…」ウメウメ
剣士「成長魔法!成長魔法!成長魔法!」ザワザワ
剣士「ふぅ…火山灰の土は育ちが良いなぁ…水も十分だ」
女オーク「どんぐり収穫する」ダダダ ドン!!
ボトボトボト バラバラバラ
剣士「木が足りないって言ってたから切り倒しちゃっても良いよ」
女オーク「コバルトの剣は痛まないか?」
剣士「大丈夫さ…両手剣の練習になって良いじゃない?」
女オーク「よし…思い切り使ってみる」グイ
コーン!! コーン!! コーン!!
剣士「どう?切れ味は?」
女オーク「3振りで切り倒せる…ふんっ」ドン!! メリメリメリ
剣士「どんどん切り倒そう…僕もどんぐり集める」ダダ
コーン!! コーン!! コーン!!
--------------
543 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:24:49.31 ID:DzRiTfhn0
ヒソヒソ ヒソヒソ
木を生やしたのは良いが今度は切り倒していやがる…
良いのか放って置いて?何し出すかわからんぞい…
ぁぁぁ貴重な木を切り倒して…
虫に食わせる気なんだ止めさせろ!!
剣士「どんぐり集まったね?持って帰ろうか…」グイ
女オーク「…剣士…聞こえて居るか?」
剣士「君も耳が良いのか…聞こえて居るよ」ヨッコラ ヨッコラ
女オーク「石投げられる…」ノソノソ
剣士「虫を見られちゃったからね…仕方ないさ」
女オーク「剣士悪くない」
剣士「気にして無いよ…もう目立つ真似はよそう」
女オーク「切った木はどうする?」
剣士「文句言われそうだからあのまま放置かなぁ…」
女オーク「私達が荒らした様に見える」
剣士「うん…でもまぁ何かされる前に引き返した方が良さそう」
女オーク「…」ノソノソ
544 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:25:31.89 ID:DzRiTfhn0
『細道』
ヨッコラ ノソノソ
婆「お前さん達…済まんが村の衆が騒いでおってのぅ…」
剣士「え?」
男「悪いが宿屋で寝泊まり出来ん」
婆「悪気が無いのは分かるでわしの家に来やーせ」
男「説明したんだがどうも信用されなくてな…悪い事は言わねぇ…明日の朝出て行くんだ」
剣士「あぁぁぁ迷惑かけちゃたみたいだね…」
男「貴重な木材確保してもらった礼はするから今日は婆さん家で寝て行ってくれ」
剣士「うん…贅沢は言わないよ」
婆「こっちじゃぁ…付いて来やぁ」ノソノソ
545 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:26:12.70 ID:DzRiTfhn0
『竪穴式住居』
ヨッコラ ドッスン
婆「そのどんぐりは何に使うんじゃ?」
剣士「毒を食べる虫を生む為なんだけど…どうしようかな」
婆「病気が蔓延して居るのは変わらんで何とかしてやって欲しいのじゃ」
剣士「うん…皆掛かって居そうだよね」
婆「済まんのぅ…村の衆に理解されんで」
剣士「病気に掛かるとそういう物さ…お婆さんは大丈夫なの?」
婆「わしぁ少しオークの血が入っとるのじゃ…お陰で長生きしちょる」
女オーク「え!?」
婆「うん?お前さんもオークの血を引いとるんかいな?」
剣士「ハハまぁね?全然分からないでしょ?」
婆「そうじゃな?」
剣士「やっぱりオークは病気に強いのか」
婆「一度も病気に掛かった事が無いでそういう事なんじゃろうな」
女オーク「人間の街には他にもオークが居るのか?」
婆「街から離れて近くの集落で過ごしとるのが何人か居る…わしの親戚じゃ」
女オーク「オークも人間と一緒に生活出来る…」
婆「お前さんも人間と住みたいんか…では一つ忠告じゃ」
女オーク「何だ?」
婆「オークは性欲が旺盛でな?それが原因でもめ事を起こすのじゃ…じゃから人里離れとる」
女オーク「どういう意味だ?」
婆「男オークは沢山の女と関係を持ってしまう…浮気じゃな」
婆「女オークは一人の男を食らい尽くしてしまうのじゃが…お前さん達は奴隷関係なんか?」
女オーク「剣士は私の奴隷だ…」
剣士「まぁ…そういう事になってるハハ」
婆「剣士とやら?お前さんはオークの奴隷の意味を分かっとるかのぅ?」
剣士「え?奴隷は奴隷じゃないの?」
婆「人間で言う配偶者なのじゃが拘束が厳しいのじゃぞ?」
剣士「拘束?」
女オーク「剣士は私が守る!」
婆「お前さんが浮気をしよう物ならオークは怒りで我を失うのじゃ…そうやって一人の男を食らい尽くすのじゃ」
剣士「ちょちょ…聞いてない」
女オーク「剣士は私の物…」ギロリ
剣士「…」タラリ
婆「じゃが性欲も旺盛じゃで良い関係が続けば良いな…」
剣士「まいったな…配偶者だったのか…」
女オーク「剣士…私嫌か?」
婆「稀に見るべっぴんなオークじゃ…オークは奴隷をかわいがるでお前さんは幸運じゃぞ?」
剣士「ハハ…」チラリ
女オーク「…」ギロ
546 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:26:56.20 ID:DzRiTfhn0
『深夜』
シーン
剣士「線虫!」
ザワザワザワ ニョロニョロ
婆「なんちゅうおぞましい生き物じゃろうか…」
剣士「お婆さんも毒を治してあげようか?」
婆「わしは遠慮じゃ…体に悪い所は無いからのぅ…」
剣士「調子良くなると思うんだけどなぁ…まぁ良っか…行け線虫!暴れて来い」
ザワザワザワ ニョロニョロ
女オーク「私の毒も治せ」ズイ
剣士「君もか…どこか調子悪い?」
女オーク「剣士欲しい…少し良くなれば良い」
剣士「それって毒なの?」
女オーク「体の虫騒ぐ…戦うと忘れる…でも今戦う敵居ない」
剣士「まぁ良いやおいで…線虫!女オークを食らえ」ザワザワ ニョロ
女オーク「…」ジー
婆「目の中からも虫が入って行くのじゃな…これは人間には受け付けんぞい」
剣士「でも病気はすっかり良くなるんだ…こんな事が出来る回復魔法は他に無いんだよ」
婆「あわわ…見ちゃおれん…わしは向こうで寝る」ノソリ
547 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:27:32.68 ID:DzRiTfhn0
『早朝』
ブモモモーーーー ゲヒゲヒ
婆「これ早よう起きい!」ユサユサ
剣士「んぁ…ふぁぁ」ノビー
男「起きたか?木材の礼にヤクを2匹用意した…日が昇る前に村を出ろ」
婆「村の衆は病で気が立っとるのじゃ…へなげな事起こす前に行くが良いじゃろう」
剣士「迷惑かけてゴメン…」
男「海沿いに20日程行けばキ・カイに着くんだ…途中で商隊ともすれ違うだろうから上手くやれ」
剣士「女オーク!もう行こうか」
女オーク「水無い…どうする?」
男「途中で休憩所がいくつかあるからそこで汲め」
婆「ここにある水袋持って行き…2〜3日分は入るで」チャプ
剣士「良かった貰う…ヤクを2匹も頂いて良いの?」
男「草が生えてるお陰でヤクはまだ沢山居るんだ…俺らはには木材の方が価値が高い」
剣士「それなら良かった…じゃぁ行こうかな」
男「うむ…村の衆に見つかる前に出ろ」
剣士「女オーク行こう!」グイ
女オーク「…」
婆「ほとぼり冷めたら又来ぃや」
男「そうだ…道中は人食いのオーガがうろついてるから気を付けな?」
剣士「分かったよ…いろいろとありがとう」
婆「じゃぁの?」ノシ
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548 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:28:09.79 ID:DzRiTfhn0
『荒野』
ブモモーー ノッシ ノッシ
剣士「…」チラ
女オーク「…」ニコ
剣士「フフフ…」
女オーク「何故笑う?」
剣士「荷物なぁ〜んにも持たないでさ…2人っきりで宛ての無い旅」
女オーク「心配無い…剣士私守る」
剣士「なんか楽しいね?持ってるの種とどんぐりだけ…アハハ」
女オーク「剣士は目的無いか?」
剣士「あったんだけど…なんかどうでも良くなった」
女オーク「目的は何?」
剣士「パパとママの足跡を探すつもりだった…でもね?暁の墓所にあった壁画を見て悟ったんだ」
女オーク「何を?」
剣士「ずっと遠い所に行ってしまってもう会えない…」
パパとママは勇者だったんだ
時間を遡ってずーっと遠い過去まで行って魔王を退治したんだ
僕達が生きるこの世界をパパとママが作ったんだよ
僕はもう追いかけなくて良い
僕が行く道を行くだけ…この道をパパとママが用意してくれた
そんな風に悟ったんだ
剣士「そしたら突然君が現れた…いつの間に君と一緒に宛ての無い旅してる…なんか楽しい」
女オーク「もう目的は無い?」
剣士「う〜ん…良く分からない…僕は精霊の声も聞こえないし何にも導かれてる気もしない…自由だよ」
女オーク「違う…剣士は虫使う…意味ある…私分かる…剣士大きな目的ある」
剣士「僕から感じた?」
女オーク「未来作る…剣士の役目…剣士の名前は未来…それ導き」
剣士「ハッ…」---僕は未来---
僕の次元が未来…
僕に託された未来…
僕は生きなきゃいけない
もう薄々知ってる…
この世界を導いて居るのはアダム
アダムを裁くのは僕にしか出来ない
だから蟲の道を選んだ
僕の目的は…
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549 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:28:53.82 ID:DzRiTfhn0
『暁の遺跡』
フワフワ ドッスン
近衛「姫はいずこか?」
魔術師「遺跡の中でご神体を片付けて居られる」
近衛「考古学者をお連れした…降りても良いか?」
魔術師「お待ちだ…ササ下へ」
近衛「さぁ降りて下さい情報屋殿」
情報屋「ありがとう…手は要らないわ」
魔術師「先導します故続いて下され…」スタ
情報屋「ふぅ…この遺跡はシン・リーン遺跡よりも古い様ね」
魔術師「シン・リーンの先駆者達の墓だとか…」
情報屋「キ・カイよりは新しい…使ってる石はアダマンタイトでは無い…ドリアードと同時期かそれ以前ね」
魔術師「岩塩に埋もれて居るのはどういう事でしょう?」
情報屋「かつては海の下だったという事ね…何万年前なのか分からないけれど…」
魔術師「この場所は死海という場所だったと噂する者も居ます」
情報屋「あら?古代の知識を少しは持っているのね?」
魔術師「にわかですが…」
スタスタスタ
魔術師「姫はこの奥に居られる…私は外の警備を預かって居る故…」
情報屋「ありがとう…ここまでで良いわ」
魔術師「では…」スタ
魔女「おぉ!!声がすると思うたら情報屋か…待っておったぞよ」
情報屋「魔女…お久しぶりです…お変わりありませんね」
魔女「主はちと老けたのぅ…働き過ぎでは無いか?」
情報屋「盗賊がシャ・バクダの隠し通路を沢山発見したので遺物が出て来たのです」
魔女「書物が有ればわらわも読んでみたいのぅ」
情報屋「出て来ましたよ?時の王の時代からシャ・バクダの時代まで大体繋がりました」
魔女「これは話が長くなりそうじゃな…それは後で聞くとして…そなたに見てもらいたい物があるのじゃ」
情報屋「はい…ワクワクしています」
魔女「ついて参れ…」ノソノソ
550 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:29:34.88 ID:DzRiTfhn0
『暁の墓所』
シーン
魔女「…この壁画じゃ…恐らく時の王の時代より前…そしてさらにドリアードの時代より前まで描かれておる」
情報屋「スゴイ…」
魔女「それだけでは無い…この朽ちた刀を見て見よ」
情報屋「…これは!!」
魔女「剣士が持っておった刀じゃろう」
情報屋「剣士…いえ2人の勇者が過去に飛んだ証拠だわ」
魔女「そしてな…残念な事にここに安置されておったご神体がオークに奪われた様じゃ」
情報屋「待ってください…シン・リーンの壁画は縦に連なっていて上から順に古い伝説…」
魔女「そうじゃ…勇者が次の世代の魔王になる画になっておった…しかしじゃな」
情報屋「下から順に読み解くのが正解?」
魔女「それを主に聞きたかったのじゃ」
情報屋「勇者は魔王を倒して過去に戻る…その繰り返しで世界を安定させた…そういう事が言いたいのね?」
魔女「それもあるが…次元は現在も過去もすべて繋がっておる証拠とも言えるのじゃ」
情報屋「その理屈は理解出来ない…でも目の前に朽ちた刀…これが事実」
魔女「主にこの石棺の文字が読めるか?」
情報屋「古代文字で暁の使徒ここに永眠…」
魔女「暁の使徒とは剣士らの事かいのぅ?」
情報屋「まさか?時の王が言い残した事と辻褄が合わなくなる」
魔女「ふぅむ…何かの関りがありそうじゃが謎が多いな」
情報屋「ちょっともう少し調べて時系列整理したいわ…」
魔女「外にキャンプを張らせる故ゆっくり調査して構わん」
情報屋「ありがとう…それからこの件は未来君は知って居るのかしら?」
魔女「未来は一人旅に出て居る…自分の道を歩ませたいでの…」
情報屋「そう…じゃぁ関係する女戦士は?」
魔女「女戦士はこちらに向かって居る筈じゃ…直に会えるじゃろう」
情報屋「じゃぁ調査を急がないとね…よし!がんばる」
-------------
551 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:30:38.08 ID:DzRiTfhn0
まず大きな変化点は4000年前に起きたとされる地軸の移動
それ以前と以降とでは完全に文明が分かれる
ここ暁の墓所に記されて居るのは4000年前からドリアードの時代を過ぎて時の王の時代まで
魔女「それでは辻褄が合わんでは無いか…シン・リーンの壁画は何を表して居るのじゃ?」
話を続けるわ…
シン・リーンの壁画は実は時の王の時代の前では無くて…その後の事なのよ
時の王の時代から現代までの事を画に描いた予言なのよ
魔女「なぬ!!?予言であれほど正確に書けるのか?」
情報屋「私はシャ・バクダ遺跡の調査で核心を持ったわ…シン・リーンの壁画は当時の予言」
情報屋「そしてここの壁画も全部予言…つまり暁の使徒達は預言者なの」
魔女「まさか過去に戻った剣士ら2人が書かせた予言じゃと?」
情報屋「きっとそうね…そしてまだ続きがある」
4000年前に起きた地軸の移動の前に栄えた多くの文明は未踏の地にある
でも現代でも残されて居るのが古都キ・カイを始めとした南の大陸に集中してる
特に南の大陸ではウンディーネの伝説が強く残ってる
蛮族のオーク達が崇拝するのが精霊ウンディーネ…そしてホムンクルスが居たのも南の大陸
魔女「この壁画よりさらに過去の事は南の大陸にあるのじゃな?」
情報屋「恐らく…そして壁画のココ…この人物」
魔女「ブタ…いやこれはオークじゃな?」
情報屋「そう…オークが虫を率いてドリアードを倒した…そう見えるわよね?」
確証は無いけれど
精霊シルフは3000年前にすでにドリアードでアダムを復活させている
でもドリアードは魔王に支配された
だからオークと共に虫を使ってドリアードを倒した
そしてアダムを救出したけれど頭部を失った…ここの画よ?精霊の他に頭部の無い人
魔女「精霊の伴侶か…」
情報屋「恐らくその後エルフの森の一部となって森の声の主となったのよ」
魔女「エルフの森も魔王の影響を受けておったな…」
情報屋「だから精霊シルフはシャ・バクダへと距離を置いたの…全部辻褄が合う」
魔女「全容が読めてきたな…さて」
情報屋「あと一つ大事な事で分からないのが…黄昏の賢者」
魔女「時の王が残した話じゃな?」
情報屋「時の王の時代まで生きて居たのは確実…暁の使徒は滅んだけれど…黄昏の賢者は何処に?」
魔女「ちと話を戻すが…オークはどうやって虫を使役したのじゃろうな?魔術では高度な幻惑なのじゃが…」
情報屋「オークシャーマンは呪術使いよ?」
魔女「呪いか…そういえがここに居ったグールも呪われた人間だったのじゃが…」
情報屋「ふむふむ…もしかすると黄昏の賢者はオークシャーマンの可能性がありそうだわ」
魔女「わらわはオークの事は何も知らんのじゃ」
552 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/05/09(日) 22:31:19.63 ID:DzRiTfhn0
オークシャーマンは大体寿命が400年くらいらしいわ
世代交代をするときに処女の選ばれたオークに憑依すると聞いた
黄昏の賢者がオークシャーマンだった場合
事情を聴ける可能性はまだ残って居そうね
魔女「暁の使徒と黄昏の賢者は争っとったちゅう話じゃ」
情報屋「知ってる…ここのご神体を持ち去るくらいだから相当な理由がありそうね」
魔女「そうじゃ…ご神体はミイラになって居るのじゃがこれは甦る為にそうして居るのじゃろうか?」
情報屋「分からない…でもオークシャーマンなら蘇らせる事も出来るのかも知れないわね」
魔女「不死者にするのじゃな?それは甦るとは言わんが…」
情報屋「ああああああああああ!!!そういう事か…」
魔女「何じゃ急に!!びっくりするでは無いか!!」
剣士達2人…
量子転移という魔法で未来に行けるならとっくに戻って来る筈
戻って来ないという事は多分過去にしか行けない
でも未来に戻れる方法が一つある…ミイラになって眠る
魔女「魂が無ぅなってしもうては不死者で蘇っても意味は無いがな」
情報屋「魂は宝石に入れるでしょう?魔石みたいに」
魔女「…」
情報屋「この墓所はそういう場所よきっと…岩塩の中に置いて居るのも腐らせない為…」
魔女「これはイカンな…ご神体をオークから取り戻さにゃならん」
------------------
------------------
------------------
暁の使徒編
完
553 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2021/11/19(金) 19:27:22.90 ID:pYa2Z27w0
『荒野』
ダダダ ブン! ザクリ
オーガ「ガウ!!ウオォォォォ!!」ドスドス ブン!
女オーク「フン!」ガガッ
剣士「リリース!」スゥ ザクリ
オーガ「ウガ…」パクパク
女オーク「剣士強い」
剣士「牙採取しておくからあそこの馬車見て来て」
女オーク「馬車持って行くか?」
剣士「うん…使えるならね…解体は直ぐに終わるから先行ってて」
女オーク「分かった…」タッタッタ
--------------
『馬車』
ゴソゴソ ドサリ
剣士「何か使えそうな物は?」
女オーク「傷んだ樽と箱…汚れた布だ」
剣士「車輪が一つ無いなぁ…何処行っちゃったんだろう?」
女オーク「使えないか?」
剣士「うーん…2輪に改造すればなんとかなる…1輪予備にしよう」
女オーク「馬車横に倒す…」グググ ドサ
剣士「ハハ君は力持ちだ…すごいな」
女オーク「車輪外す」グイ ガコン!
剣士「その金属の留め具無くさない様に…」
女オーク「ヤクの毛皮と骨落ちてる…これ使う」
剣士「毛皮を切りそろえてなめしておいて?…骨は後で道具作る」
女オーク「任せろ…」ザクザク
剣士「フフもう少し話し方が女らしくなれば満点だ」
女オーク「女らしく…分からない」
剣士「えとね?語尾に…わ…とか…ね…を付けるんだよ」
女オーク「やってみる…わ?」
剣士「そうそう!そんな感じ…続けて言って見て」
女オーク「やってみるわ…」
剣士「まぁ…ちょっと不自然だけど慣れれば良いと思う」
女オーク「おっけ…やってみるわ」
剣士「おおおお!!今の感じ!!」
女オーク「フフ…」
--------------
--------------
--------------
554 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2021/11/19(金) 19:28:05.53 ID:pYa2Z27w0
トンテンカン
剣士「よっし!!2輪馬車完成!!フンッ」グググ ドサ
女オーク「剣士も力強いわね」
剣士「これくらいはね…その毛皮乗せよう」
女オーク「乗せるね?」ドサ
剣士「樽と箱も持って行こう…よっこら!」ドスン
女オーク「水を汲みたいわ…」
剣士「休憩所が何処にあるか分からないんだよね…アロエの種が有ったらなぁ…」
女オーク「私は水浴びもしたい」
剣士「そうだよね?宿屋で水浴び出来なかったし…海まで行くのもなぁ…」
女オーク「日が落ちる前に休憩所あれば良いね」
剣士「ヤク繋いで移動しよっか」
女オーク「ヤクの鞍に馬車の柄を乗せるので良い?」
剣士「うん…僕達が乗るよりよっぽど軽い筈だからヤクも疲れないと思う」
女オーク「おっけ!」
剣士「フフ僕の真似?」
女オーク「おかしい?」
剣士「まぁね?でもそのままで良いよ…ヘンテコな話し方も良い感じさ」
女オーク「私ヘンテコか?」
剣士「いや…多分僕の話し方がヘンテコなんだ」
女オーク「ヘンテコ…」
剣士「アハハハヘンテコだなぁ…」
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555 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2021/11/19(金) 19:28:41.58 ID:pYa2Z27w0
『休憩所』
ブモモー ガタゴト ガタゴト
剣士「やっと見つけたぁ!!今日はここで寝よう」
女オーク「古いキャンプ跡があるわ?」
剣士「あんまり人が通らないんだね…まぁ誰も居ないなら水場も使い放題じゃない?」
女オーク「私水浴びしたい」
剣士「うん…僕は周りにどんぐり植えて虫除けの方陣貼って来る」
女オーク「虫除け?」
剣士「そうだよ…安心して寝られる様に虫に守らせるんだ」
女オーク「今日はゆっくりして良いの?」
剣士「でもね?クヌギの木の皮剥いで馬車を補強した後ね…オーツ麦の種も収穫したい」
女オーク「分かったわ…毛皮は私が洗う…その後ゆっくりする」
剣士「じゃ水浴び行っておいで」
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556 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2021/11/19(金) 19:29:16.20 ID:pYa2Z27w0
『1時間後』
トンテンカン トンテンカン
剣士「よっこら…せと!!」ドサリ ガサガサ
剣士「これで寝床は快適だ…布がもう少しあったらなぁ…」
女オーク「水浴び終わった…毛皮乾かす…火を焚いて良い?」
剣士「おっけ!!って…なんで全裸なの?」
女オーク「着る物全部洗った…誰も見る人居ない」
剣士「いや…僕が居るじゃ無いか」
女オーク「剣士には見られても良い…剣士私の体全部知ってる」
剣士「ちょちょ…焚火は僕が焚くから馬車の中に入っててよ」
女オーク「私隠れる?」
剣士「裸でウロウロするのは良くない…隠れてて」
女オーク「剣士は水浴びしないの?」
剣士「後で行くよ…僕も灰で真っ黒だし」
女オーク「ここの水場は湧き水だから綺麗…とても気持ち良い」
剣士「それは楽しみだ」
女オーク「剣士も着てる物全部洗うと良い」
剣士「うんそうする」
チッチッ シュボ モクモク
女オーク「剣士は炎の魔法は使わないの?」
剣士「触媒が無いのさ…まぁ火を起こすのは拾った火打石で十分だよ」
女オーク「綺麗な水ある…オーツ麦を葉に包んで蒸すおいしい」
剣士「お!?良いね…作ってくれる?」
女オーク「私やる…剣士水浴び行って良い」
剣士「わかった!!行って来る…楽しみだなぁひゃっほーい」シュタタ
女オーク「ウフフ…」
557 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2021/11/19(金) 19:29:50.86 ID:pYa2Z27w0
『焚火』
メラメラ モクモクモク
女オーク「オーツ麦出来てる…食べる?」
剣士「うん…君は味見した?」
女オーク「まだ…」
剣士「待っててくれたか」
女オーク「ウフフ…剣士も裸」
剣士「全部洗って来たよ…真っ黒だった」モジ
女オーク「恥ずかしいか?」
剣士「そりゃ恥ずかしいさ…なんかこんな荒野で2人裸なのは変だよ」
女オーク「これ食べて…」スッ
剣士「おぉ!!ホクホクだぁ」モグ
女オーク「美味しい?」
剣士「すごい久しぶりに調理した物を食べる…美味しい!」モグ
女オーク「焼いたどんぐりもある」スッ
剣士「殻も剥いたんだ?」ホクホク
女オーク「…」ニコニコ
剣士「君も食べたら?」
女オーク「うん…」パク ハムハム
剣士「む…牙が無いと食べ辛い?」
女オーク「少し…」ハムハム
剣士「知らなかった…オークは租借が苦手なのか」
女オーク「普通は牙で砕いて食べる…牙無いから食べ方分からない」
剣士「そう言えば硬いクルミとか食べるんだっけ…犬に似た感じなんだ」
女オーク「でも大丈夫…ちゃんと食べられる」ハムハム
剣士「フフ原始時代はこんな感じで木の実を食べていたんだろうなぁ…」モグ
女オーク「美味しいね」モグ
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558 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:30:24.66 ID:pYa2Z27w0
ズズーン
女オーク「え!?何?」スック
剣士「あぁ心配無い…遠くでワームが動いたんだ」
女オーク「ワーム?」
剣士「地生昆虫だよ…ワームに守られてるから僕達は安全だよ」
女オーク「ふぅ…そういう事ね」
剣士「毛皮なかなか乾かないね…今日はもうダメかな…」
女オーク「剣士?来て…」
剣士「んん?馬車?寝る?」
女オーク「ウフフ…」グイ
剣士「おととと…こりゃ葉っぱで隠さないと恥ずかしくてさ」
女オーク「私剣士と繋がるとき一番幸せ…他に何も要らない」
剣士「まいったな…ハハ」
女オーク「繋がるする私何回も気持ち良い…もっともっとしたい」
剣士「馬車で?」
女オーク「うん…」ニコ
剣士「まぁ良っか!このまま寝るか!!」グイ
女オーク「朝までずっと繋がってて良い…」
剣士「寝ない気?」
女オーク「冗談ウフフ…行こ」グイ
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559 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:30:56.20 ID:pYa2Z27w0
『翌朝』
ヒュゥゥゥ サラサラ
剣士「朝日登っちゃった…ゆっくりし過ぎたか」
女オーク「剣士!着る物渇いてるよ」ポイ
剣士「あぁありがとう」パス
女オーク「毛皮も乾いてる…」ドサリ
剣士「あれれ?暗くて気付かなかった…君髪の色も薄くなってる…茶色だと思ってたけど赤毛なんだ…」
女オーク「昨日洗ったから…」
剣士「荷物は全部積んでくれたんだね?」
女オーク「水も汲んだ」
剣士「やる気満々だね」
女オーク「昨夜癒されたから…」
剣士「癒された?」
女オーク「剣士の満足そうな顔で癒された…私も満足した」
剣士「ハハぐっすり寝たよ…そんなので癒されるんだ」
女オーク「ウフフ…もう行く?」
剣士「あ…着替えたら行く…ちょっと待って」ゴソゴソ
女オーク「ヤク繋ぐね」タッタ
剣士「…」---大分人間らしくなってきた---
女オーク「揺れるよ?」グイ
剣士「どわぁ!!」ヨロ ドスン
女オーク「あ…」
剣士「2輪の馬車だから持ち上げ過ぎに注意して…ててて」
560 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:31:31.72 ID:pYa2Z27w0
『数日後_商隊』
ガヤガヤ ガヤガヤ
あのデカイ女中々良さそうじゃんか
2人で旅してんだありゃ相当やり手だぞ?
ダメだ手ぇ出したら反撃食らうぞ?
剣士「…休憩所に丁度商隊が居て良かった…種無いか見て来る」
女オーク「お金は?」
剣士「オーガの牙が売れるんだ…そのお金で欲しい物買える」
女オーク「私も行く…キノコとか食材あるともっと美味しい料理作れる」
剣士「じゃぁ一緒に行こうか…おいで」グイ
旅商人「旦那ぁ!!2人で旅してんのかい?スゲーな?」
剣士「ハハまぁね?」
旅商人「何か欲しい物があるなら馬車覗いて行ってくれ」
剣士「このオーガの牙買い取って貰えるかな?」
旅商人「うお!!牙10本!!旦那達が狩ったんか?」
剣士「まぁね…」
旅商人「10本も買い取るだけ持ち合わせが無い…2本で40銀貨…どうよ?」
剣士「おけおけ…それで良い」ポイ
旅商人「がはは言って見るもんだな…こりゃキ・カイで高値で売れるんだ」ジャラリ
剣士「よーし…馬車には何があるのかな」
旅商人「雑貨だな…まぁ見てってくれ」
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---------------
---------------
旅商人「…硫黄に砂鉄…種と油に布…旦那は錬金術師かい?」
剣士「シン・リーンの魔術師だよ…触媒が無くてね」
旅商人「ほええ…てことはもう一人の大きな女は戦士って訳か…そりゃオーガも狩れるわな」
剣士「これ全部でいくら?」
旅商人「銀貨30でどうよ?」
剣士「おけおけ!!」ジャラリ
旅商人「毎度ぉ!!いやぁぁ今日は儲かるな…なんならオーガの牙もう一本買い取っても良いぜ?」
剣士「アハ…お願い」ポイ
旅商人「ほい!銀貨20」ジャラリ
剣士「まだ買い物出来るな…他の馬車も見て来る」
旅商人「おう!!旦那みたいな客を皆待ってるぜ?ウヒヒ」
561 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:32:01.42 ID:pYa2Z27w0
『武器屋』
武器商人「らっしゃい…あんたはこのべっぴんさんの連れかい?」
剣士「うん…女オーク?何か良い物ある?」
女オーク「私ナイフ欲しい…ナイフあれば調理ラクになる」
剣士「僕も欲しいな…そうだハンマーも欲しい」
武器商人「あるよ〜ホレ?炭素鋼のナイフだ買っていくかい?」
剣士「このナイフ2本と鉄のハンマーでいくらになる?」
武器商人「ナイフ一本銀貨5枚…ハンマーが10枚…合わせて20枚だ」
剣士「おっけ!!」ジャラリ
武器商人「おぉぉこんな所で商売出来るとは思わんかった…持って行きな」ポイ
女オーク「あと食材買う…お金あるか?」
剣士「あと銀貨10枚…十分だよね?」
女オーク「私に任せて…銀貨頂戴」
剣士「うん…」ジャラリ
女オーク「買い物フィン・イッシュでやった事有る…今もっと話せるから試したい」
剣士「イイね…見ててあげる」
女オーク「ウフフ…」
『食材屋』
食材商人「ういぃぃ…この馬車は食い物積んでんだ…買うんか?」
女オーク「中を見て良いか?」
食材商人「欲しい物あるなら籠ん中入れてくれ…秤り売りだでな?」
女オーク「芋と人参…乾しキノコ」
食材商人「ニンニク買って行かんか?沢山あるで安いぞ」
女オーク「じゃぁニンニクも…それから…む?この実は何の実」
食材商人「あぁそれはケシの実だ…そいつはちっと高いぞ」
女オーク「剣士!ケシの実ある…要るか?」
剣士「ケシの実かぁ…錬金術の材料になるけど僕には必要無いなぁ…」
女オーク「分かった…後は木の根…何の根?」
食材商人「そりゃゴボウだ…あんたら肉は要らんのか?」
女オーク「肉は食べない」
食材商人「けっ…何だよ根菜ばかりか…えーと全部で銀貨4枚」
女オーク「はい…」ジャラリ
食材商人「あんたらデカイ体してベジタリアンかよ…てっきり肉をがっつり買っていくと思ったわ」
女オーク「これで十分!ありがとう」
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562 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:32:33.19 ID:pYa2Z27w0
『馬車』
タッタッタ
剣士「残りの銀貨で布のローブ買って来た…これで灰で汚れない」ファサ
女オーク「お揃いね?」
剣士「フード被って見て?」
女オーク「…」ファサ
剣士「…」ファサ
女オーク「思い出したわ…こんな格好してキ・カイで買い物した」
剣士「そう!!それが言いたかった…あとマスクがあったら昔と一緒!もう一回キ・カイで買い物しよう!!」
女オーク「剣士目がキラキラしてる…」
剣士「分かる?なんでだろう?君と居るとすごく楽しい」
女オーク「私も嬉しいわ」ニコ
剣士「僕さぁずっと魔術の修行してて色んな事忘れてた…失った時間を今取り戻してる」
女オーク「良かった…本当に剣士を見つけられて良かった」
剣士「ずっとこんな生活でも良い気がしてきたよ」
女オーク「…」ジー
剣士「あれ?どうしたの?何かおかしい?」
女オーク「剣士昔と同じ…かわいい」
剣士「ちょっと止めてよ…かわいいって男に対しておかしいよ」
女オーク「かわいい…撫でたい」ナデナデ
剣士「ちょちょちょちょちょ…」
女オーク「ウフフ…」ムギューーー
剣士「ちょい暑苦しいって…」ジタバタ
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563 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:33:02.27 ID:pYa2Z27w0
【古都キ・カイ】
ザブン ガコン ギギギー
おーし!!下船準備だぁ
船乗りは荷下ろしを始めてくれぇ
ヤードに降ろしたら解散して良い
僧侶「よっこら…よっこら…」ノソノソ
盗賊「はぁぁぁ…とうとう傭兵の仕事終わっちまったな?お前等どうする?お宝売るなら買い取れる奴紹介するぜ?」
ハンター「お願いしようかな?特に宛てがなくて一先ず宿屋に行こうと思って居たんだ」
盗賊「おぉ!!宿なら心配要ら無ぇぜ?」
ハンター「それは助かる…持ち合わせも少なかったし」
魔法使い「またこき使われないでしょうね?」ジロ
盗賊「ヌハハ訓練はもう無しだ…いやしかしお前等のお陰で楽しい航海だったわ」
魔法使い「もう帆の出し入れは懲り懲り…」
盗賊「大分スマートになったじゃ無ぇか!手ぇ抜くとまたブタに戻るぞ?」
魔法使い「ブタ!?ちょっと失礼よ!!」
ハンター「まぁまぁ無事に航海が済んだんだから良いじゃない?」
魔法使い「僧侶聞いた?私達の事ブタだって!!」
僧侶「ブヒ…」
盗賊「荷馬車用意させっから荷物はそこに積んでくれ…寝泊まり出来る所まで運んでやる」
ハンター「魔法使いは荷物が多いから早く運ぼうか」
魔法使い「あ!!ポーションは売り物だから気を付けて」
ハンター「分かったよ」
564 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:33:32.90 ID:pYa2Z27w0
『荷馬車』
ドサ ゴソゴソ
魔法使い「これで最後よ…よいしょ!」シュタ
ハンター「お?やっぱり訓練のお陰で足取り軽そうだね?」
魔法使い「ロープ撒くのに比べたら随分軽作業ね」
僧侶「ほっ!!」ピョン クルリン シュタ
盗賊「ようし!乗ったな?出すぞ…」グイ
ヒヒ〜ン ガタゴト ガタゴト
盗賊「僧侶は体が小さいから訓練で見違える効果が出たな?」
僧侶「分かるですか?」
盗賊「脚力が付いて体重絞られてんだ…そら早くなるわ」
僧侶「私は小さくても戦士出来るですかね?」
盗賊「速さ生かせば良い…ガチンコじゃ当たり負けするが…小さい分ちょこまかとな?」
ハンター「僧侶はレイピアが合ってるね」
盗賊「うむ…教えたエペギャルドをしっかり反復しとけよ?」
僧侶「蝶の様に舞って…蜂のように刺す!!でしゅね?」
盗賊「ヌハハまぁそれで良い…しかしまぁキ・カイは本当埃っぽい街だな…空気が悪りぃ」
魔法使い「火山灰がねぇ…」
盗賊「大分マシにはなったんだがどうもここに住む気にはならん」
ハンター「地下の方は?」
盗賊「お前下水道に住みたいと思うか?」
ハンター「なるほど…海の方がマシか」
盗賊「うむ…お天道様の下のが気持ち良いだろ?そう思ってる奴が船買うんだ」
ハンター「…という事は船は高いって言う事かな?」
盗賊「お前等の持ってるお宝で買えん事も無いが時期を待った方が良いだろうな」
ハンター「気球を買うのが先かぁ…」
盗賊「気球はよ…置き場所に困るんだ…買うなら大型のやつ買って住める様にするだな」
魔法使い「住めた方が良いわ?ハテノ村行っても初めは済む場所に困るでしょう?」
盗賊「お?お前等ハテノ村行くんか…昔行った事あんぞ」
ハンター「僕達はハテノ村の出身なんだ…故郷に帰るっていう感じだよ」
盗賊「あそこは火山が近い…今どうなってんだろうな…」
ハンター「このお宝で復興させようと思ってる」
盗賊「おぉそりゃ良い目標だ!酒場出来たら飲みに行ってやる」
僧侶「私が酒場の店長やるです」
盗賊「ほーう?楽しみだ」
565 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:34:00.46 ID:pYa2Z27w0
『商人ギルド』
ワイワイ ガヤガヤ
買い取りあっち!商隊こっち!
競売の受付は向こうね!
盗賊「よう娘達!帰って来たぜ?」
受付「あ!!盗賊…良かった物資少なくなってたんだ…商船の荷物上げてる?」
盗賊「ヤードに上げた…予定通り品目揃ってる」
受付「よしよし…若い衆に取りに行かせる」イソイソ
盗賊「ところで客を3人連れて来たんだ…上の部屋空いてるか?」
受付「ガラガラだから好きにして」
盗賊「あとよ?商人どうしてる?下に居んのか?」
受付「相変わらず籠りっきり…呼んでも出てこないよ」
盗賊「ちっとな…超高額取引があんのよ…上で待ってるから取り次いでくれ」
受付「超高額ってどんくらい?」
盗賊「んんんん…ハッキリ言って分からん…ただな超古代の品物だ」
受付「アハハ商人の動かし方分かってるね?」
盗賊「頼むわ…俺は3人を上に案内してくる」
566 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:34:44.69 ID:pYa2Z27w0
『大部屋』
ガチャリ バタン
盗賊「この部屋使って良いぞ…て散らかってんな」
ハンター「こんな良い部屋を自由にして良いの?」
盗賊「ここは取引待ちの商人達が使う部屋なんだ…んぁぁ食いカスが散らばってんなアイツも使ってんのか」
ハンター「アイツ?」
盗賊「お前等のお宝を買い取れる奴だ…名前は商人て言う」
僧侶「片づけるでし…」スタタ
魔法使い「あれ?この薬品って…」
盗賊「それは残しておいてくれ…多分エリクサーだ」
魔法使い「ええ?スゴイ…ここでエリクサーの調合を?」
盗賊「お前錬金術師だったな?エリクサーの作り方教えてやるか?」
魔法使い「あなた知ってるの?」
盗賊「まぁな?昔大量に作らされた」
魔法使い「知りたい!!」
盗賊「ようし…いくらで買う?」
魔法使い「うっ…」
盗賊「俺と一晩付き合うか?」
魔法使い「ムリ!!爺はムリ!!」
盗賊「ケッ…尻の青い女なんざ興味無ぇ!!そうだな…もうしばらく傭兵ってのはどうだ?」
魔法使い「う…うむむむ」
僧侶「商談成立〜♪」
盗賊「ヌハハ訓練楽しみだな?」
魔法使い「ぐぬぬぬ…早く教えて」
盗賊「材料がだな?クヌギの樹液と松脂…ほんで蒸留酒…あと添加物にアレとコレと…」
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----------------
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567 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:35:18.78 ID:pYa2Z27w0
魔法使い「…フムフム…全部の工程を蒸留して作るのね?」
盗賊「只な?クヌギの樹液が入手しづらい上に大量に必要になるんだ」
魔法使い「クヌギ以外で試したことは?」
盗賊「俺ら素人だからよ…言われた通りにしか作った事無ぇ」
魔法使い「応用が利きそう…代替品で似た効果を持たせる事が出来るかもしれない…」
盗賊「まぁそっから先はお前の仕事だ」
魔法使い「…そうか蒸留で不要な成分を分けて反応させるのね…毒と毒を打ち消すのも割合の問題かぁ…」
ガチャリ バタン
商人「やぁ!!話し聞いて飛んできたよ」
盗賊「おぉ商人!!相変わらずだな?」
商人「この3人がお客さんかい?」
盗賊「まぁフードで顔隠さんでも良いぞ?あやしい奴らでは無い」
商人「一応用心しているのさ…それで取引したい物はどれかな?」
盗賊「まぁ慌てんな…紹介する…こいつがハンター…職業は俺と同じお宝ハンターだ」
ハンター「どうも…」ペコリ
盗賊「ほんでこっちの2人が魔法使いと僧侶…俺のペットだ」
魔法使い「ペット!?え…なんでそうなってるの?」
商人「ハハよろしく…僕はオーナーの商人さ」
僧侶「商人さんは極悪闇商人なのですか?」
商人「極悪とはヒドイなぁ…まぁでも闇ルートの取引が専門だよ」
盗賊「お前等…例のトレジャーボックス見せてやれ」
ハンター「あ…うん…ちょっと待って」ダダ
商人「そうそう…紹介忘れてた…この子が僕の相棒さ…ラヴって言うんだ」
機械の犬「ワン…」フリフリ
魔法使い「機械の犬…ね」
商人「馬鹿にしないでね?僕達の誰よりも賢いから」
僧侶「かわいいですぅ〜触っても良いでしゅか?」
商人「構わないよ…悪戯しないでね」
機械の犬「クゥ〜ン」トコトコ
ハンター「持ってきたよ…」ガチャガチャ カチャリ
盗賊「驚くなよ?この若さでがっつり宝持っていやがる」
パカッ
568 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:36:28.45 ID:pYa2Z27w0
商人「へぇ?魔石が沢山あるじゃ無いか…スゴイね」
盗賊「それじゃ無ぇ…金貨あんだろ…4枚」
商人「…これか」スッ
盗賊「何だか分かるか?」
商人「ラヴおいで…この金貨いつの時代の金貨か分かる?」
盗賊「お?会話出来るんか?」
商人「イエスかノーの2択だけだけどちゃんと意思は通じるんだよ…ラヴ?この金貨は価値有りそうかな?」
機械の犬「ワン!」
商人「おぉ!!ちょっと一枚貸しておいてもらって良いかい?」
ハンター「うん…構わないよ」
商人「調べるのに少し時間が掛かるだろうからゆっくりしておいて」
盗賊「商人!それとよ?このお宝で気球が買いたいんだとよ」
商人「ええと…こういうのはどうかな?魔石は全部僕が買い取る…その代わり気球を手配してあげる」
盗賊「大型の気球が良いらしい」
商人「ハハそれなら問題無い…魔石が不足してて大型の気球は運用しにくいから安くなってる」
盗賊「木材の不足か?」
商人「そうだね…木材が無いから魔石で代替してるんだけど絶対量が足りてないんだよ」
ハンター「気球買っても飛べない?」
商人「石炭はあるから心配しなくて良い…買える場所が限定されるだけだよ」
ハンター「なるほど…長距離飛行が出来ない感じか」
商人「そう」
魔法使い「ハテノ村は石炭も採れるから大丈夫」
商人「君たちはハテノ村に行きたいんだ?」
ハンター「うん」
商人「ちょうど良いな…硫黄の取引相手が増えそうだ」
ハンター「硫黄?」
商人「硫黄を流通してくれたら生活の保障はしてあげるよ」
ハンター「おぉぉ!!石炭で気球動かして硫黄を運ぶ…その代わり食料を貰う」
商人「そうそう…そういう感じ」
僧侶「復興出来るでし!!」
商人「話は纏まったね…まぁゆっくりしておいて良いよ…じゃぁ後で」スタ
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569 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:37:00.98 ID:pYa2Z27w0
魔法使い「私はポーションと岩塩を売ってお金を稼いでくる」
僧侶「盗賊さん…酒場に遊びに行きませんか?」
盗賊「おお?そりゃ願っても無い話だ…ちっと行くか?」
ハンター「僕は荷物の整理しておくから行って来て良いよ」
盗賊「よっし!肩車してやる…乗れ」グイ
僧侶「はいなー」ピョン シュタ
盗賊「揺れるぜ?しっかり掴まっとけ!!」ダダ
僧侶「うほほーい」
魔法使い「あの2人…酒好きの親子みたい」ボソ
ハンター「相性良いんだろうね?立ち合いも良くやってたし」
魔法使い「さてと!!ポーションいくらで売れるか楽しみ♪」
ハンター「もう持ち合わせ無いから君の稼ぎが頼りだよ」
魔法使い「任せて!!今度のポーションは自信あるから」
ハンター「疾病予防だっけ?」
魔法使い「疾病遅延効果も乗せたの…黒死病に効く筈」
570 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:37:33.12 ID:pYa2Z27w0
『酒場』
ドゥルルン〜♪
…月の裏側を夢て彷徨う僕らは〜♪
黄昏の向こう側にある暁を探す夢の旅人〜♪
この星のこの僻地で君を呼ぶ…風に乗せ〜♪
盗賊「はぁぁぁやっぱこの雰囲気よ…」
僧侶「降ろしてくだしゃい!」
盗賊「おぉ悪い悪い…」
店主「いらっしゃいませ盗賊さん」
盗賊「景気良さそうだな?」
店主「お陰様で…ハチミツ酒入荷しました…盗賊さんが運んでくださったのですね?」
盗賊「ヌハハバレたか…」
店主「飲んで行かれますか?」
盗賊「ハチミツ酒はたらふく飲んで来た…そうだな芋で作ったアレくれ」
店主「かしこまりました芋酒をご用意致します」
盗賊「僧侶!お前は何飲む?」
僧侶「同じで良いでし」
店主「お若いですね?お子様でしたか?」
盗賊「そんな様なもんだ…中々酒に強くてな見所がある」
店主「それはそれは…」
盗賊「ところで何か面白い話聞けて無いか?」
店主「キ・カイ近隣に新しく古代遺跡が発見されたくらいですかね?」
盗賊「ほう?10年前から調査されてるやつの関係だな?」
店主「そうです…その付近の調査で傭兵の募集もありますよ」
盗賊「ミサイルっつったけな?クソでかい砲弾が北の大陸まですっ飛んでったんだよな?」
店主「キ・カイの地下ではそういう遺物の探索で盛り上がっていますね…ただオークが襲ってきて危ないとか」
盗賊「ちっと俺も稼ぎに行きてぇな」
店主「チカテツ街道は全部封鎖されていますが1番街道だけ抜け道があるらしいです」
盗賊「おぉ!!そういう情報はありがてぇ」
店主「一番街道のアクセサリー商人にお金渡せば教えてくれるとの事」
盗賊「聞いたか?僧侶!ワクワクしてくんな」
僧侶「はひー」グビ プハァ
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571 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:38:05.89 ID:pYa2Z27w0
魔法使い「居た居た…もう!探したんだから!!」
盗賊「おぉお前も飲みに来たんか?」
魔法使い「商人が僧侶を呼んで居るのよ…」
僧侶「ほえ?私に何の御用でしゅかね?」
魔法使い「なんかね?あの金貨と宝石を入手した経緯を詳しく記したいみたい」
盗賊「ほう?やっぱ何かありそうだな?」
魔法使い「どうも金貨自体の価値は重さに比例するだけだけど…どうやって保存されていたかの情報の方が価値が高いみたい」
僧侶「金貨は私が拾ったです」
魔法使い「うん…詳細の地図と記録を書いて欲しいだって」
僧侶「わかったです」
盗賊「そういう事なら戻って良いぞ?ただな?明日はお宝探しに行くからそのつもりでいろ」
魔法使い「え!?どういう話?」
盗賊「まぁ明日話す…先に商人の件を片付けて来い」
魔法使い「そう…僧侶いくわよ」グイ
僧侶「はいなー」スタタ
572 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:38:53.37 ID:pYa2Z27w0
『商人ギルド_大部屋』
ガチャリ バタン
商人「あー戻って来たね…お楽しみの所済まないね」
魔法使い「ハンターは地図と遺跡の見取り図書けた?」
ハンター「うん…あとは石棺の位置と…覚えて居る限りの宝石の場所…それから金貨の場所」
僧侶「覚えてるですー…えーと」カキカキ
魔法使い「私も拾った分書き加えるわ…ハンターちょっと宝石並べて」
ハンター「うん…」ゴソゴソ
----------------
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----------------
ここの部屋に壁画があったんだね?
そうだよ…こんな感じの画だった
出来る限り詳しく書いて
フムフム…よしこれは高値で取引できる
宝石を一つづつ見取り図に接着しよう…これ使って
樹脂でしゅか?
うん…それで石棺の位置に宝石を固定して
商人「僕はその見取り図を羊皮紙に書き写すから気付いた事をどんどん書き足して」
ハンター「そうだ!天井は全部岩塩だった…」
商人「そういう気付きだよ…高さとか温度とか…何でも良い…兎に角情報があればあるだけ良い」
僧侶「小人のミイラも居たですね」
商人「小人?どれくらいの?」
ハンター「手のひらに乗るくらいだよ…」
商人「ノームか…」
魔法使い「オークのミイラもあったわよ?」
商人「どういう事だ?接点が無い筈なのに…まさかノアの箱舟じゃないよな?…イヴ!どう思う?」
機械の犬「クゥ〜ン」
商人「分かんないか」
573 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:39:24.47 ID:pYa2Z27w0
魔法使い「この見取り図をどうするつもり?」
商人「この原本は誰にも渡す気は無いよ…僕が写してる写本を使ってキ・カイ国と取引きさ」
魔法使い「取引き?何と?」
商人「キ・カイではね新しい遺跡がいくつか発見されてるんだ…そこに立ち入って有利に事を進めたい」
僧侶「お宝さがしでしゅね?」
商人「そういう事になるかな…」
ハンター「この金貨はどうするの?換金できない?」
商人「うーんまず買い取れる人が居ないんだ…かと言って安く売るのは勿体なさ過ぎる」
ハンター「取引で見せる為に使う…そういう事だね?」
商人「それが一番良い使い方だね…1つは貸しておいて欲しい…あと3つは3人で分けてお守りにでもしたら良い」
僧侶「この金貨はどう珍しいですか?」
商人「約6000年前に流通していた金貨だよ…それがどうして北の大陸に有ったのかという情報に価値がある」
ハンター「なるほど…欲しい人に情報を売るのか」
商人「でもね?情報を売ったとしてもカードはここに在る…この宝石だよ…だからこれは絶対に売らない方が良い」
ハンター「危なかったね…売っちゃう所だった」
僧侶「装飾品は一つ売っちゃったですね…金貨10枚でした」
商人「どんな装飾品?もしかして指輪?」---まさか祈りの指輪じゃないよな---
僧侶「首飾りでし…宝石は付いて居なかったでしゅ」
商人「まぁ売った物はしょうがない…多分歴史的価値が相当高い物だよ」
ハンター「ドーーーン…うぅぅ」
魔法使い「あぁぁケチケチ病が始まった…」
574 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:39:53.14 ID:pYa2Z27w0
『夜』
ガチャリ バタン
盗賊「うぃぃぃ帰ったぞ…」ヨロヨロ ドタ
魔法使い「あら?同じ部屋?」
盗賊「俺の寝床確保すんの忘れてたんだ…細かい事は言いっこ無しなヌハハ」
僧侶「お酒臭いですぅ」
盗賊「お前が居無ぇから酒がマズくなった」
僧侶「私は酒の肴でしゅか?」
盗賊「娘と酒を飲む楽しみってのがだなムニャ…てかまだ地図書いてんのか?」
僧侶「もうすぐ終わるです」
盗賊「商人何処行った?」
魔法使い「下に戻って行ったわ…遺跡の見取り図の写し作るって」
盗賊「今書いてんのは何だよ?」
魔法使い「暁の遺跡周辺の詳細地図よ…壊れた馬車の位置とか…休憩できる場所の位置とか」
盗賊「なるほどな…全部情報を売り物にする訳だ」
ハンター「商人はそういう情報を売る商人なの?」
盗賊「おう…だから闇商人と言われてる…他にも色々知ってんぞ?」
魔法使い「最後まで顔を見せてくれなかった」
盗賊「気にすんない!そういう奴だ」
575 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:40:32.83 ID:pYa2Z27w0
『翌朝』
んがががが ぐぅ
魔法使い「…」ジョロジョロ
盗賊「がらがら…げふげふっ…ふごーー」
魔法使い「どうする?このジジイ…」
僧侶「ウルサイですねぇ…目覚め草無いですか?」
魔法使い「全部使った」
ガチャリ バタン
ハンター「食事買って来たよ!パンとチーズ…それから燻した魚」ポイ
魔法使い「放っといて食べよ」モグ
ハンター「今日お宝さがし行くって言ってたよね?」
僧侶「はいー…でも盗賊さんが起きないと」
ハンター「宝石が売れないって分かったからお宝ハント行きたいなぁ」
魔法使い「ちょっと資金が心許ないね…」
ハンター「うん…君のポーションはどれくらいで売れた?」
魔法使い「岩塩と合わせて全部で金貨8枚…まぁまぁ」
ハンター「稼ぎは君頼りになっちゃうなぁ」
僧侶「ハテノ村に戻る前に100枚くらい稼ぎたいですね」
ハンター「そうだね…他の物資も必要になりそうだし」
魔法使い「ここに居れば寝泊まりタダだからポーション売って稼げば少しづつ溜まるけど…」
僧侶「チカテツ街道1番の奥に抜け道があるって言ってたです」
ハンター「その情報だけじゃ街道の奥を彷徨っちゃうな…オークも居るだろうし危ない」
魔法使い「ジジイ起こそう…」ユサユサ
盗賊「ふご?んががが…」
ガバッ!!
576 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:41:05.09 ID:pYa2Z27w0
魔法使い「うわ!!」
盗賊「…」キョロ
僧侶「やったぁ!!起きたです」
盗賊「今何処だ?バリケードは作り終わったか?」
魔法使い「え!?何の話?」
盗賊「夢か…お前等…ハテノ村の子供達だな?」
ハンター「え?そうだけど…寝ぼけてる?」
盗賊「あぁぁ悪い…混乱してる…えーとここはキ・カイだな」ブツブツ
魔法使い「食事あるよ?要る?」
盗賊「水くれぇ…喉がカラカラだ」
僧侶「いびきがウルサイかったです」
盗賊「悪りぃな…すっかり寝過ごした」---何だったんだ?---
俺らはハテノ村で最後まで生き残った
バリケード作って魔物の攻撃に耐え抜いた
だが病気が蔓延した
赤毛のソバカス娘…お前覚えてるぞ
俺を庇って死んじまった
魔法使い「はい水!!」
盗賊「おぅ…ごくっごくっ」グビグビ
まだ終わって無ぇ…
まだ生き残りが掛かってる
そうだ薬だ…薬を埋めた
僧侶「どうしたですか?固まってるです…」
盗賊「お前!!生きてるな?」ユサユサ
僧侶「盗賊さん変です〜あわわ」
盗賊「生きてりゃ良い!!俺より先に死ぬのは禁止だ」
僧侶「何の事だか分からないでしゅ…お宝さがしはどうするですか?」
盗賊「おう!そうだったな!!今から行くぞ…まず地下に降りて物資調達だ」
僧侶「ほい来た!!」
577 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:41:37.96 ID:pYa2Z27w0
『商人ギルド』
ワイワイ ガヤガヤ
商隊受付けてまーす!並んで並んでー
商船に乗る人は向こうで受け付けて
盗賊「娘!ちっと俺ら2〜3日留守にする」
受付「ええ?もう行くの?」
盗賊「商人に伝えといてくれ」
受付「何処行くの?」
盗賊「地下に降りて遺跡探索だ…お宝探しよ」
受付「あっそ…ほんで気球の買い付けは進めてて良いんだね?」
盗賊「おう!でかい奴な?」
受付「しばらく掛かると思うからそのつもりで居て」
盗賊「わーってるわーってる…じゃ行って来るな?」ノシ
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578 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:42:08.27 ID:pYa2Z27w0
盗賊「お前等金どれぐらい持ってる?」
ハンター「僕と魔法使いの金貨合わせて10枚くらいだよ」
僧侶「私も豪族から取った金貨5枚あるです」
盗賊「ふむ…俺のと合わせて全部で20枚か」
魔法使い「どうする気?」
盗賊「ちっと情報持ってる奴に金を渡さにゃならんのだが…」
魔法使い「えええ…そんなのに使うのイヤ」
僧侶「盗賊さんあまりお金持って無いのでしゅね」
盗賊「俺は全部使っちまう性分でな」
魔法使い「ハンターとは逆ね」
ハンター「ハハ倹約家と言って欲しい」
魔法使い「あなたはケチなの!どケチ!」
盗賊「まぁなんだ…傭兵契約は解除すっから金貨5枚ほど工面してくれ…金はエリクサー作って稼げな?」
魔法使い「う…人の弱みを…」チャリン
盗賊「ようし!金貨10枚も握らせりゃ抜け道はなんとかなる…後は2〜3日分の食料と物資だ」
ハンター「行く場所は分かってる?」
盗賊「おう!チカテツ街道の地図持ってんだ…見ろ…1番の奥のこの区画に開かない扉があるらしい」
ハンター「おぉ!!」
盗賊「そこまで行くのにトロッコを使う…片道5時間だな」
魔法使い「オークは出ない?」
盗賊「ゾンビの巣窟なんだとよ…20年前の闇の時に死んだ連中がその辺で彷徨ってる」
僧侶「ゾンビなら自信あるです」ズイ
盗賊「俺はもう歳だから宛てにすんなよ?お前等がメイン戦力だ」
魔法使い「あーーなんかやる気出て来た」
盗賊「ほーう?お前は期待されると力出すタイプか…槍術を発揮してみろ」
ハンター「久しぶりのお宝ハント…楽しみだ」
盗賊「俺もだ…よし地下に降りてチカテツ街道1番に集合な?物資調達は各自…昼過ぎには出発するぞ」
僧侶「はいなー」
盗賊「じゃ…後で」ノシ
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579 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:42:36.99 ID:pYa2Z27w0
『チカテツ街道』
ガヤガヤ ガヤガヤ
盗賊「しかし良くこんな所に住んでんな」
僧侶「外より埃っぽく無いでし」
盗賊「見て見ろ…ゴミがそこら中にあんだろ…本当下水だわ」
僧侶「ハンターさんと魔法使いさん遅いでしゅねぇ」
盗賊「ハンターはケチな分買い物が遅い…魔法使いは無駄使いが多い…こんな感じだろ」
僧侶「当たりです」
盗賊「お前は食料ちゃんと買ったか?」
僧侶「種でし!!」ビシ
盗賊「種食うんか?」
僧侶「成長魔法で育てるです」
盗賊「おぉ!!そりゃ良いな…肉は育たんか?」
僧侶「大豆が肉の代わりです…上手に焼けば肉の味がするです」
盗賊「こりゃお前と2人でも行けたかも知れんな」
僧侶「戦いは苦手なのでハンターさんと魔法使いさんが必要でし」
盗賊「教えたエペギャルド…しっかりやれな?」
僧侶「私強くなってるですかね?」
盗賊「お楽しみにだ」
タッタッタ
魔法使い「居た居た…ゴメン遅くなったぁぁ」
ハンター「待って…ハァハァ」ヨッコラ ヨッコラ
盗賊「んあ?そりゃお宝持ち帰る用の袋か?」
ハンター「そうだよ…皆の分も」ドサ
盗賊「有って困る事は無いが…又しっかりとした革袋だな?」
ハンター「前のお宝ハントの反省だよ…袋が小さくて十分持ち帰れなかった…はい」
盗賊「お…重いな?何入ってる?」
魔法使い「水を多めに汲んであるの…これも前の反省から」
盗賊「なるほど…死戦を抜けて来た経験か…俺は酒しか持って来て無かったわヌハハ」
魔法使い「…それで抜け道の情報屋さんは?」
盗賊「話は付いてる…抜け道通るのに一人金貨2枚で済んだ」
魔法使い「もう行ける?」
盗賊「そうだな…こんな臭い場所早い所おさらばしてぇ」
僧侶「こっちでし〜」ノシ
580 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:43:09.25 ID:pYa2Z27w0
『抜け道』
ピチョン ピチョン
盗賊「ようし!人数揃ったから通らせてもらうぜ?」
アクセサリー商人「キシシシシ…こっから帰って来れんですぜ?」
盗賊「構わん…表から堂々と帰って来る」
ハンター「抜け道って何処に?」
アクセサリー商人「あちしのお尻の下でござんす」
盗賊「早く蓋を開けてくれぃ…この匂いにウンザリなんだ」
アクセサリー商人「ではお気を付けて…キシシシシシシ」
パカ ギギギギギ
魔法使い「鉄の蓋…この梯子の下?」
盗賊「そうだ…降りろ!」
魔法使い「下が見えない…なんか怖いんだけど」
盗賊「ぬぁぁぁじゃぁ俺が先に降りるから付いて来い」ピョン スルスル
魔法使い「ちょっと早いって…」ピョン ヨイショ ヨイショ
盗賊「真っ暗だな…」ピカー
魔法使い「あ…見えた」
盗賊「お前魔法使いだろうが…照明魔法とか上手く使えよ…梯子が途中で切れてるからそこで飛び降りろ」
魔法使い「わぁぁぁぁ」ドスン
盗賊「だから言っただろ…怪我して無ぇか?」
魔法使い「あたたたた…」スリスリ
盗賊「照明魔法を頼む」
魔法使い「照明魔法!」ピカー
盗賊「おぉ!!槍の先っぽ光らせるんか…良いじゃ無ぇか」
僧侶「降りるでし〜!!」スルスル シュタ
ハンター「僕も降りるよ〜」スルスル シュタ
581 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:43:36.76 ID:pYa2Z27w0
『地下通路』
ピチョン ピチョン
盗賊「ここは何用の通路なのか…」
僧侶「ずっと続いてるですね?」
盗賊「1時間ほど歩いたら上に登る梯子が在るんだとよ」
ハンター「こんな深い洞窟始めてた…これ全部人工だよね?」
盗賊「だろうな?どうやって作ったんだか…」
僧侶「骨が落ちてるでし…」
盗賊「そりゃ人骨じゃ無ぇ…多分ネズミか何かだな」
魔法使い「風が流れてる…何処かに繋がってるのかしら…」
盗賊「むむ!…そうかここは換気用の通路か…そうだな換気しないと洞窟で窒息しちまう」
ハンター「…という事はチカテツ街道の奥には全部こういう通路があるんだろうね?」
盗賊「ハハーン…大きな通路と小さな通路…この差で風起こしてんだ…スゲェ」
盗賊「まてよ…オークがいきなり侵入してくるのはこういう通路使ってんのか?」
ハンター「え…注意した方が良さそう?」
盗賊「オークが居るとは聞いて居ないが…隠れてる可能性はある…気を付けて歩け」
582 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:44:09.99 ID:pYa2Z27w0
『チカテツ街道_奥』
ゴーーー カタタン カタタン
盗賊「引っ張るぞ!よいしょぉぉ!!」グイ
魔法使い「はぁはぁ…荷物背負って梯子登るの結構キツイ」
盗賊「訓練だと思えばラクだろ?」
魔法使い「まぁね…」ハァハァ
盗賊「次!!」グイ
僧侶「はいやー!」クルリン シュタ
ハンター「僕は大丈夫!」ピョン シュタ
魔法使い「遠くで聞こえるのは…トロッコの音ね?」
盗賊「他の街道でトロッコ動いてんだろ…俺らも探すぞ」
僧侶「倒れてるトロッコあるですね?あれそうですよね?」
盗賊「おぉ!!こりゃツイてるぞ?」
ハンター「どうやって使うの?」
盗賊「足元見ろ…鉄の棒がずっと連なってるだろ…ここに乗せて使うんだ」
僧侶「そこまで運ぶですか?」
盗賊「そうだな…押すぞ!」
魔法使い「ちょっと待って!!何か来る!!」
ヴヴヴヴヴヴ ズリズリ
583 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:44:41.58 ID:pYa2Z27w0
ハンター「ゾンビの声だ…気を付けて」
盗賊「んぁぁ俺がトロッコ引きずるからお前等でゾンビ処理しろ」ダダ
ハンター「多い…10体以上居る」
僧侶「いつも通りで行くでしゅ…」スタタ
ハンター「分かった!僕が足止めする…魔法使いが止めを」
魔法使い「大きいゾンビも居るわ…アレは…」
ハンター「オークだ!!オークもゾンビになってる!!」
僧侶「援護お願いでし!盲目魔法!!」モクモク
ハンター「今のは!?」
僧侶「ゾンビは目が見えてないでし…一体づつ倒すです」
ハンター「おっけ!!僕は他のゾンビの足止めする」ギリリ シュン
魔法使い「このぉ!!」タタタ ブスリ
僧侶「私も!!」スタタ ブスリ
オークゾンビ「ウゴゴゴゴゴ…ウガァァ」ブンブン!!ドガ
僧侶「でし!!」ゴロゴロ
ハンター「気を付けて!!」ギリリ シュン
僧侶「あたたた…回復魔法!」ボワー
魔法使い「ハアッ!!」クルクル ブスリ
オークゾンビ「ウゴ…」ドタリ
----------------
----------------
----------------
盗賊「お前等ぁ!!ゾンビはキリが無ぇ!!乗れ」
ハンター「矢を回収してから行く!先に乗って」タッタ
魔法使い「急いで」ダダ ピョン
僧侶「乗るです…」スタタ ピョン
盗賊「動かし始めるぞ?ハンターは飛び乗れ!!」ガコン シュコ
ハンター「間に合う!!」タッタッタ ピョン シュタ
584 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:45:20.14 ID:pYa2Z27w0
『トロッコ』
ゴーーーー カタタン カタタン
盗賊「荷物はトロッコに入れとけ…背負ったまま戦うのは危ねぇ」
僧侶「はいです…」ヨッコラ
盗賊「オークゾンビの攻撃は見えてただろ?」
僧侶「はい…」
盗賊「あーいう時はな…荷物全部捨てて構わん…兎に角身の安全が最優先だ」
ハンター「思ってたよりゾンビが多い」
盗賊「うむ…俺も聞いてた話と違うからちぃと困惑しとる」
魔法使い「オークのゾンビって…聞いた事無い」
盗賊「だな?オークは病気の耐性を持ってんだ…感染でゾンビ化した訳じゃ無ぇ」
魔法使い「死霊術…もしかしてオークシャーマン?」
盗賊「お?何か知って居そうだな?」
魔法使い「暁の遺跡に居た筈のグールが全部ゾンビにされてた…多分オークシャーマンのせい」
盗賊「ほう?てことはこの辺で何かしようってんだな?」
僧侶「さっきのオークゾンビは体が腐敗してたです…」
ハンター「グールの時とは事情が違いそうだ…もしかすると事が済んだ後かもね」
盗賊「ふむぅ…ゾンビが多い様じゃキャンプすんのも厳しいかもな」
ハンター「ゾンビは階段とか高い所に登れない…そういう場所を探せば良い」
盗賊「高い所がありゃ良いんだが…」
魔法使い「ハンターの罠で何とかならない?」
ハンター「足止め程度だね…ここじゃ穴も掘れないし」
盗賊「交代で休むぐらいしか手が無ぇ…まぁ訓練の一つだと思え…それより」
魔法使い「それより?」
盗賊「トロッコ動かすの交代しろ…中々シンドイ」
魔法使い「ええ!?又訓練?」
585 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:45:55.45 ID:pYa2Z27w0
『4時間後』
カタコン カタコン
盗賊「おい!!ちょっと止まれ…なんだこの広い空間は」
ハンター「沢山キラーマシンが倒れてる…骨も一杯散らばってるよ」
盗賊「戦場跡か…ここはちょっとした拠点だったんだな?」
ハンター「見て行こうか…」
盗賊「おう!!キラーマシンは中に魔石が入ってる…回収して行くぞ」
僧侶「ゾンビの声が聞こえるです」
盗賊「僧侶と魔法使いはトロッコを守ってろ…戦利品回収して直ぐに戻る」ダダ
ハンター「僕は見える位置に居るから心配しないで」タッタ
僧侶「私が足止めするんで止めお願いでし」
魔法使い「うん…魔法も使って行くから大丈夫!」
---------------
盗賊「ハンター!!そっちのキラーマシンから戦利品回収しろ…武器も持って帰れ」
ハンター「うん…」ガチャ ガチャ
盗賊「おお!!魔石3つも入ってんじゃねぇか!!」ガチャ ガチャ
ハンター「こっちも3つ…結構大きい」
盗賊「こりゃもう元取れたぜ?」
ハンター「あっちにもキラーマシン倒れてる…行って来る」タッタ
ゴゥ ドーン
盗賊「ウハハ魔法使いの魔法だな?やっと本領出しやがった…それで良いんだゾンビ焼き尽くせ」
ハンター「任せておいて良いかな?」
盗賊「大丈夫だ…あいつら気付いて無いがゾンビ100匹来てもこなせるだけ腕上がってる」
ハンター「ハハ…さすが魔法使い」
盗賊「盲目魔法使うだけであとはチクチク刺し殺すだけなんだよ…あいつら割とポテンシャル高けぇ」
ハンター「僕は出番無いなぁ…」
盗賊「お前は鍵開けでお宝ハントすれば良いんだ…役割ってのがそれぞれあんのよ」
ハンター「うん…よし!これで魔石6個目!!」
盗賊「使える武器も拾っとけ?クロスボウは何個あっても使える!次行くぞ」ダダ
---------------
586 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:46:33.53 ID:pYa2Z27w0
僧侶「ほい!!」スパ スパ ブスリ
ゾンビ「ヴヴヴヴヴ…」ドタリ
魔法使い「へぇ?様になってるじゃない…それがエペギャルド?」
僧侶「そうでしゅ…カッコ良いですか?」
魔法使い「もう魔術師じゃないわね」
僧侶「本業は僧侶なのです」
魔法使い「あ…帰って来た」
タッタッタ
盗賊「お宝ごっそりだぜ?」ガラガラ
ハンター「魔石が全部で21個!!」ガラガラ
盗賊「奥に休憩出来そうな小部屋を見つけた…今日はそこでキャンプだ」
僧侶「トロッコここに置いとくですか?」
盗賊「戦利品の武器だけ乗せとく…どうせ誰も来んだろう」
魔法使い「クロスボウばっかり…」
盗賊「これが中々に便利なんだ…威力高いわ罠作れるわでな?」
ハンター「まだ全部探索しきれて居ないから他にもお宝期待出来る」
盗賊「だな?荷物持って行くぞ…」タッタッタ
587 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:47:07.09 ID:pYa2Z27w0
『小部屋』
ピチョン ピチョン
魔法使い「ここは何?」
盗賊「多分兵隊の詰め所だ…何年も前に使われなくなったんだろう」
ハンター「向こうの大部屋は奴隷の収容部屋だったみたい…オークの骨がいくつか転がってた」
僧侶「なんか気持ち悪いですねぇ〜」ブルブル
盗賊「まぁここなら安全だ…ゾンビは扉を開けらんねぇから」
ハンター「僕はもう少し戦利品漁って来る」
盗賊「おう!ムリすんな?」
ハンター「魔法使い?もう一回照明魔法お願い」
魔法使い「照明魔法!」ピカー
ハンター「行って来る!!」ガチャリ バタン
盗賊「じゃぁ火を起こすか…」ドガ バキ メリメリ
僧侶「机と椅子を燃やすですね…」
盗賊「魔法使い!火魔法頼む」
魔法使い「火炎魔法!」ボボボ メラ
盗賊「その辺の燃える物全部突っ込んでくれ」
僧侶「はいなー!!」ポイポイ
盗賊「地下は底冷えするから火があると大分良い…」スリスリ
魔法使い「そろそろ日暮れ時期かな?」
盗賊「うむ…あと1時間程トロッコで行けば目的地の筈だから今日はここで休む…ちっと早いんだが」
魔法使い「トロッコ動かすので疲れたから丁度良いわ」
盗賊「結構堪えるだろ?多分傾斜が付いてんだよ…そん代わり帰りはラクだ」
僧侶「今居るのは地図でどの辺りなんでしゅか?」
盗賊「見るか?」バサ
盗賊「この辺りの筈だ」
魔法使い「これ何処まで続いてるんだろう?」
盗賊「さぁな?誰も知らんらしい…それよりもどうやってこんなに穴掘ったのか想像出来ん」
僧侶「大きなモグラが居たんですね…」
盗賊「土じゃ無ぇぞ?石を掘ってんだ…この真上は山岳地帯だ」
魔法使い「それでこんなに冷える訳か…」
盗賊「どっかに布か毛皮無ぇかな…」ゴソゴソ
僧侶「ご安心くだしゃい!成長魔法!」ザワザワ シュルリ
盗賊「お!!麦じゃねぇか」ワサワサ
僧侶「収穫してください…もっと育てるです…成長魔法!」ザワザワ シュルリ
588 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:47:37.88 ID:pYa2Z27w0
『1時間後』
メラメラ パチ
盗賊「ハンター遅せぇな…大丈夫かあいつ」
魔法使い「見て来る…あ」ガチャリ
盗賊「んん?」
魔法使い「光が見えてる…」
盗賊「そうか…無事なら良いんだ」
魔法使い「ハンターは戦利品収集が念入りなのよ…」
盗賊「骨までしゃぶるってか?ヌハハ良い事だ…俺も戦利品はごっそり持って帰る主義だ」
魔法使い「ここから見えるから扉開けておくわ」
僧侶「食事出来たです…」ズイ
盗賊「お?何作った?」
僧侶「小麦で作ったパンでしゅ…食べて良いです」ポイ
盗賊「こりゃまたグズグズだが…」モグモグ
僧侶「どうでしか?」
盗賊「まぁまぁだ…干し肉と一緒に食えばイケる」モグモグ
タッタッタ
ハンター「ふぅ…また魔石を6個見つけた」
盗賊「おぉやるな?…これで合わせて27個…金貨にすると300枚は行く」
僧侶「おおおおおおおお!!スゴイでし」
ハンター「戦利品のナイフも持ってきた…皆持っといて」ポイ
盗賊「見せてみろ…フム…どこに落ちてた?こりゃコバルト製だ一生使える」
ハンター「キラーマシンに張り付いてた…それ磁石みたいに鉄に張り付く」
盗賊「めちゃくちゃ便利じゃねぇか…沢山あるんか?」
ハンター「残りはトロッコに積んだよ」
盗賊「ほーーーベルトの金属部分に張り付くな…こりゃ良い」カチ
ハンター「見て?僕はブーツに張り付けた…隠し武器になるね」
盗賊「誰がこんなレアな物使うんだろうな?」
ハンター「キラーマシンに射出用の穴が空いてる…それだよ」
盗賊「なるほど…」
ハンター「他にも探したけど見つからなかった」
盗賊「それで遅かった訳か」
ハンター「心配したかな?」
盗賊「魔法使いがな?」
魔法使い「ちょ!?遠くから見てただけよ!!…パン焼けてる…居る?」
ハンター「ちょうどお腹が減ってた」
魔法使い「はい!!割と美味しいよ」ポイ
ハンター「ありがとう」モグモグ
--------------
589 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:48:18.86 ID:pYa2Z27w0
盗賊「ふぅ…」グビ
僧侶「今日は静かですね?」
盗賊「んん?俺か?」
僧侶「はい…」
盗賊「俺はいつも騒がしいんか?」
僧侶「そうですね…」
盗賊「ヌハハそうか…静かにしてると気持ち悪いか」
僧侶「考え事の顔してるです」
盗賊「分かるか?ちっと昔の事を思い出してな」
僧侶「暇なので聞くです」
盗賊「まぁ大した話じゃ無ぇ…夢の話なんだけどよ…あんま記憶に無いんだがハッキリ覚えてる事が一つあるんだ」
夢ではな?俺は多分ハテノ村に居んのよ
そこで子供達を育てたんだ
魔物から村を守る為に要塞作ったりしてたと思う
ほんでな?最後の最後に薬作って木の下に埋めたんだ…どーもそれが気になってよ
僧侶「先生…」
盗賊「む!!お前まさか夢幻を知って居るのか?」
僧侶「ご馳走食べたです…薬草拾ったです…硫黄集めたです」
魔法使い「ねぇ!!その話…」
ハンター「僕達がハテノ村に帰る理由だよ…どうにかして再建したいんだ」
盗賊「これは導きか?…いやまてまてそれはどうでも良い…他の子供たちはどうしてる?」
僧侶「連絡出来るのはこの3人だけでし」
盗賊「そうか…まぁその少しだけ残ってる夢幻の記憶がどうも気になってんだよ」
僧侶「病気の事でしゅか?」
魔法使い「アヘン酒と麻薬の事…アレは子供を産めなくする病気だと思う」
盗賊「お前気付いてたんだな?」
魔法使い「僧侶とよくそういう話をするのよ」
僧侶「あと10年子供が生まれないのが続けば人類は滅亡するです」
魔法使い「元気な子供が産めるのは30歳くらいまでね」
盗賊「う〜む…やっぱ俺もハテノ村行って薬探さんとイカンかもな…船乗りやってる場合じゃ無ぇ気がして来た」
ハンター「盗賊さんが一緒なら心強い!」
僧侶「ごちそう食べたいでしゅ」
盗賊「そうだな…俺も大したやる事無ぇしいっちょ行ってみるか」
---------------
590 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:48:50.08 ID:pYa2Z27w0
ピチョン ピチョン
盗賊「…」グビ
勇者2人が居なくなってからこっち…
平和になったは良いがどうやら問題はまだ解決してねぇ
静かに…そして確実に人類を滅ぼしに掛かっていやがる
俺は子供達を守るのが役目だ
どうする?敵は何処だ?どうすれば救われる?
---------------
---------------
---------------
『翌日』
ガサゴソ
盗賊「起きろ!行くぞ…」グイ
魔法使い「う…いたたた!引っ張らないで」
僧侶「ほえ?…」パチ
ハンター「う〜ん…」パチ
盗賊「お宝ゲットしたらまたここに戻る…要らんものは置いて行け…行くぞ」
僧侶「あわわ…」イソイソ
魔法使い「どうしたの?そんなに急いで…」
盗賊「ちっと本気モードに入っただけだ…1分で準備しろ」ファサ
ハンター「フード?」
盗賊「無駄口叩いて無ぇで急げ!!」タッタッタ
ハンター「あぁぁ待って待って…」
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591 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:49:23.93 ID:pYa2Z27w0
『トロッコ』
ガチャガチャ ガコン
盗賊「トロッコはお前等が動かせ…俺はクロスボウ準備する」
ハンター「トロッコに装着?」
盗賊「ボルトもあるな?よし…」ガチャガチャ
魔法使い「動かすよ?…う〜ん!!」グイ
カタコン カタコン
盗賊「照明魔法で前方を見える様にしろ!」
僧侶「はいな!!照明魔法!」ピカー
ハンター「念入りだね?」
盗賊「オークが居るかもしれん…数が多い場合は逃げになるからその準備だ」ガチャガチャ
魔法使い「ちょっとハンター!!あなたもトロッコ漕いでよ!!」
ハンター「ごめんごめん…」グイ
僧侶「あわわ…ゾンビが居るです!」
ドン!! ビチャーーー
盗賊「うはぁ…魔法使い!ちょっと焼いてくれぇ…臭せぇ!!」
魔法使い「火炎魔法!」ボボボ
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592 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:50:00.32 ID:pYa2Z27w0
『一時間後』
ゴーーーー カタタン カタタン
僧侶「広間が見えたです!!」
盗賊「ようし!!情報通りだ」
ハンター「ハァハァ…と止めるよ」ゼェゼェ
盗賊「ゾンビの姿が見えんな?」
魔法使い「骨が散らばってる…」
盗賊「ここも戦場跡か…いや?誰か来て掃除したな?」
ハンター「昨夜キャンプした所と同じ構造だよ…ここに開かない扉が?」
盗賊「トロッコ置いて全員で行くぞ…降りろ」ピョン スタ
魔法使い「キラーマシンは無い様ね?」
盗賊「俺が先頭行く…ハンターは最後から付いて来い」
ハンター「うん…」
盗賊「どっから敵が来るか分からんから適宜照明魔法置いてくれ」
僧侶「はいな!!照明魔法!」ピカー
盗賊「行くぞ…」スタ
『開かずの扉』
タッタッタ
盗賊「これだ!!キ・カイの扉と同じだ…ようし!!」
ハンター「開けようとした痕跡が沢山ある」
盗賊「開け方見てろ…こいつは特殊な扉なんだ」ゴソゴソ
僧侶「盗賊さん…オークが使う斧が落ちてるです」
盗賊「オークもここを開けようとして諦めたんだろ…この扉は普通じゃ開か無ぇんだ」ギリリ
ハンター「特殊な道具か…この扉専用なんだ…へぇ?」
盗賊「魔法使いと僧侶は周りを見張っててくれ…オークが来たらダッシュで逃げだ」
魔法使い「オークに警戒してるんだ…」
盗賊「俺らと同じぐらい賢いんだ…しかも単独じゃ無くてつるんで行動する…頭部に矢を当てても死な無ぇ」
魔法使い「そんなに強いの?」
盗賊「エルフ並みにな?…よし!後1時間ぐらいで扉が開く筈」
ギギギギ ガコン! モクモク
盗賊「あれ?おかしいな…もう開いた」
僧侶「げふっげふっ…灰が一杯でし…」
盗賊「ぬぁぁぁどっか穴開いてたんだな…こりゃハズレかも知れん」
ハンター「中に入っても良い?」
盗賊「待て!俺が先に安全確認する…ちっと待機だ」ダダ
593 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:50:55.25 ID:pYa2Z27w0
『謎の遺物』
ゲフゲフ ゴホッ
盗賊「灰が積もってやがる…入って良いぞ!!」
ハンター「うわぁ…広そうだな」
魔法使い「天井に穴が…」
僧侶「何でしゅかねこの塔みたいな物は…」
盗賊「さぁな?ハンター!!入り口に罠張れるか?」
ハンター「うん…どうして?」
盗賊「手分けして探索したい…後ろから襲われたく無いだろ?」
ハンター「分かったベアトラップ仕掛ける…」タッタ
盗賊「二手に分かれる!僧侶は俺と来い…魔法使いはハンターと一緒だ」
僧侶「ほほ〜い!!」
盗賊「そうだな…1時間を目途にここに戻れ」
魔法使い「ハンター!?早くして…行くわよ」
ハンター「もう出来た!!行こう」タッタッタ
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594 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:51:26.30 ID:pYa2Z27w0
盗賊「俺はこの塔に登って何なのか調べる…僧侶はその辺に埋もれてる物調べてくれ」
僧侶「はいな!!」ガサガサ
盗賊「うし!!」ピョン ピョン
僧侶「盗賊さん!!この塔はロープで繋がってるです」
盗賊「ロープ?」
僧侶「あれれ?ロープじゃないなぁ…なんだろ?」グイグイ
盗賊「何処に繋がってるか調べろ…しかし何だこりゃ?材質は鉄だな…」コンコン
僧侶「ロープが何かの機械に繋がってるですぅ!!」
盗賊「その辺でお宝探せ!!」
僧侶「小さな謎の機械があるです」
盗賊「おぉぉソレだそういう物を片っ端から袋に入れて持って帰る」
僧侶「なんかいっぱいあるですね…」ガチャ ガチャ
盗賊「この塔はハズレだな…先っぽにも何も無ぇ」ピョン シュタ
僧侶「この大きな機械は何でしゅかねぇ?」
盗賊「…おかしいな」
僧侶「何ですか?」
盗賊「鉄のクセに錆び付き具合が軽度だ…こりゃ割と新しい…なんでだ?」
僧侶「こっちにも色々有るです」
盗賊「おう!!」ダダ ガッサガッサ
僧侶「良い物ですかね?」
盗賊「んんん…なんじゃこりゃ?まぁ一応持って帰るか」ガチャ ガチャ
僧侶「石板ですかねぇ?」
盗賊「石じゃ無ぇな…鉄でも無い…樹脂か?それにしちゃ複雑だな」
僧侶「全部持って帰るのは大変でし」
盗賊「同じ物は省こう…なんつーか金になりそうな物が無ぇな」
僧侶「向こうも探してくるです」スタタ
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595 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:52:04.31 ID:pYa2Z27w0
『1時間後』
ガチャガチャ
盗賊「んぁぁ一杯有るがみんなガラクタだな…」ポイ
ドコーーーン!!
盗賊「何だぁ!!」
僧侶「あそこでしゅ!!煙が舞ってるです」
ガガーーン ビリビリ
盗賊「魔法撃ってんな?行くぞ!!」ダダ
僧侶「あわわわ…」スタタ
--------------
ハンター「盗賊さん!!ワームが居る!!」ギリリ シュン
魔法使い「ダメ…ハンターの麻痺矢が効いてない!!」タッタッタ
盗賊「一匹か!?」
ハンター「3匹!!大きい!!」
盗賊「魔法使い!雷魔法で動き止めろ!」
魔法使い「雷魔法!」ガガーン ビリビリ
盗賊「よし!今の内に入り口に向かって逃げろ…俺が時間を稼ぐ」スチャ
魔法使い「1人じゃムリ…」
盗賊「良いから行け!!」
ハンター「魔法使い!言う事聞こう」グイ
ワーム「シャァァァァ…」ピクピク
盗賊「お前の弱点知ってんぞ!?ケツの穴だ」ダダダ ザクリ
僧侶「盗賊さん…」
盗賊「早く行けって…俺も危無ぇんだから!!」
僧侶「ほぃ…」スタタ
盗賊「これでも食らえ!!」チリチリ ポイ
ドーン!! ベチャ
ワーム「プギャァァァ…」グネグネ バタバタ
盗賊「うっし!今の内…」ダダ
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596 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:52:44.23 ID:pYa2Z27w0
『入り口』
タッタッタ
盗賊「急いでトロッコに戻るぞ」
ハンター「ベアトラップに気を付けて…ここ踏まないで」
魔法使い「先に出るわ…よいしょ」
僧侶「あわわ…」ピョン
盗賊「ワームが追いかけて来なきゃ良いが…」ピョン
ハンター「トロッコに戻る…ちょ…ちょっと待った!!」
盗賊「ん?」
ハンター「トロッコの場所が変わってる…誰か居るぞ?」
盗賊「何だとぅ!?」
魔法使い「音に気付いて隠れたのね?」
盗賊「ちぃぃぃマズイな挟まれてる」
ハンター「何処だ?」キョロ
魔法使い「きっと通路の奥よ…暗くて見えない」
盗賊「俺が囮に出る…相手が仕掛けて来たら盲目魔法を使え」
ハンター「大丈夫?」
盗賊「まぁ見てろ…援護頼む」タッタッタ
僧侶「はぁぁドキドキするでし…」
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597 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:53:50.05 ID:pYa2Z27w0
ハンター「トロッコに付いた…何も起きない」
僧侶「盗賊さんどうするつもり…あっ!!消えた」
魔法使い「え?なんで?」スック
ハンター「待って…動かないで…策があるんだ」
魔法使い「…」ジー
僧侶「…」タラリ
ハンター「足音…」ヒソ
ペタペタ ドタドタ
ハンター「3人以上居る…」ヒソ
僧侶「盗賊さん出て来た!…どうなってるの?」ヒソ
ハンター「まだ待って…」ヒソ
シュンシュン カンカン!
魔法使い「又消えた…」ヒソ
ハンター「射手2人…通路の奥だ」ヒソ
僧侶「大きなオークが一人来たです」ヒソ
ハンター「あのオークは僕が麻痺矢当てる…君は奥の射手に盲目魔法を」ヒソ
僧侶「はい…」ドキドキ
ハンター「撃つよ…」ギリリ シュン グサ!
僧侶「盲目魔法!」モクモク
ハンター「行く!!」ダダ
オークファイター「ウゴ!?」
ハンター「もう一発!!」ギリリ シュン グサ!
オークファイター「ウガァァァァ!!」ブン ブン
僧侶「うわぁ大っきい…」タジ
魔法使い「ハンター!!ダメ麻痺効いてない…火炎魔法!」ゴウ ボボボボ
僧侶「下がるです…もう一回盲目魔法使うです」
ハンター「分かった」ダダ
僧侶「盲目魔法!」モクモク
オークファイター「ウゴ?ウゴ?」キョロ
盗賊「リリース!」スゥ
盗賊「どわぁ!!でけぇ…」
598 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:54:22.19 ID:pYa2Z27w0
僧侶「盗賊さん!!盲目魔法使ったです…目が見えてないしゅ」
オークファイター「ウガァァァ!!」ダダダ ブン
盗賊「危無ぇ!!」ガキーン ゴロゴロ
魔法使い「盲目効いてない?」
盗賊「こいつらエルフだと思え!!耳で場所把握してる」
シュンシュン カランカラン
盗賊「不利だ!!トロッコ乗れ!!」
ハンター「動かす!!飛び乗って!!」ピョン
盗賊「魔法使い!魔法撃ちまくれ!」
魔法使い「火炎魔法!火炎魔法!火炎魔法!」ゴゥ ドカーン
ゴゥ ボボボボボ
盗賊「乗れ乗れぇ!!」ピョン
僧侶「はわわわ…」ピョン
魔法使い「えいっ…」ピョン
カタコン カタコン ゴーーーーー
僧侶「追って来るです…」
盗賊「構わず魔法撃ちまくれ…」ガチャコン バシュ
オークファイター「ウガァァァ!!」ドスドス
魔法使い「火炎魔法!」ゴゥ ドーン
ガチャコン バシュン
ガチャコン バシュン
--------------
--------------
--------------
599 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:55:13.05 ID:pYa2Z27w0
『トロッコ』
ゴーーーーー カタタン カタタン
盗賊「ふぅぅぅぅ危なかったなぁ…」
ハンター「4対3でもまともに戦ったら全然勝てる気しない」
魔法使い「麻痺も盲目も効かないなんて…」
盗賊「相手が3人だけだったから助かった様なもんだ」
僧侶「魔法もあんまり効いて無かったですね?」
魔法使い「呪術で強化されてるんだと思うわ…魔法に耐性ありそう」
盗賊「ちっと予定変更だな…キャンプに戻るのは止めだ…あそこに何か荷物置いてるか?」
僧侶「水と食べ物置いて来たです」
魔法使い「私も…」
盗賊「よし…スルーして戻るぞ…オークが危なすぎる」
僧侶「ハンターさんは何も残して無いですか?」
魔法使い「全部持って来てるに決まってるじゃない」
ハンター「こんな事もあろうかと…」
盗賊「ヌハハケチが良い方に転んだ様だ…とりあえず水には困らんな?」
ハンター「ハハ…」
盗賊「しかしオーク相手じゃこっちもキラーマシン居無ぇとどうにもならんな」
僧侶「オークは抵抗しない人間には何もしないのです」
盗賊「なぬ?」
ハンター「それは本当だよ…連れて行かれちゃうけど」
盗賊「そりゃ知らんかった」
僧侶「掴まると奴隷にされるです」
盗賊「なるほどな…人間の女が好みだとは聞いた事がある…掴まえて奴隷か」
魔法使い「人間も昔は女のエルフを狩って奴隷に…」
盗賊「実は俺も一回あやかった事が有る」
魔法使い「うわ!!最低…ゲスオヤジ」
盗賊「若気の至りだヌハハ」
600 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:55:51.92 ID:pYa2Z27w0
『4時間後』
カタンカタン カタンカタン
盗賊「さて…どうやって戻るかなんだが…」
魔法使い「強行突破?」
盗賊「うーーーん…どうせキラーマシンが封鎖してる…どーっすかなぁ」
ハンター「戦利品は4人で手分けすれば持てるから…突破して人に紛れるでどう?」
盗賊「僧侶の盲目魔法使って行くか?」
僧侶「お?」
盗賊「突破する時に盲目魔法撃ちまくって逃げちまう…ほんで人込みに紛れる」
魔法使い「良さそうね?」
盗賊「さっさと地下を出て商人ギルドで落ち合う…行けるな?」
僧侶「私の出番でし!!」ズイ
盗賊「期待してるぜ?」
『チカテツ街道1番』
ゴーーーーー スタタン スタタン
ハンター「衛兵10人くらいと動いてないキラーマシン2台」
盗賊「衛兵気付いたな?魔法撃て!!」
僧侶「盲目魔法!!」モクモク
盗賊「行けるところまで突っ込むぞ…魔法はどんどん撃てよ?」
僧侶「はいな!!盲目魔法!!」モクモク
衛兵1「なんだぁ?誰だ明かり消した奴は!!」
衛兵2「常備用の松明あるだろ…早く点けろ」
衛兵1「トロッコ近づいて来る音だ…衝突するぞ!?」
衛兵2「止まれ止まれぇぇ!!」
魔法使い「ウフフ…馬鹿ねぶつかる物何も無いのに」
僧侶「盲目魔法!!」モクモク
衛兵1「あぁぁ見えない…松明何処だ?」
衛兵2「だめだぁこっちも見えない」ウロウロ
ハンター「止まるよ!?作戦通り人込みに入って!!」ピョン タッタッタ
盗賊「行くぞ!遅れるな?」ダダ
魔法使い「ウフフ…なんか楽しい」タッタッタ
僧侶「ほいさっさぁ!!」スタタ
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---------------
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601 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2021/11/19(金) 19:56:27.49 ID:pYa2Z27w0
『商人ギルド_大部屋』
ガチャリ バタン
盗賊「お?遅かったな?…水浴びして来い!真っ黒だぞ」
魔法使い「ハンターと僧侶はまだ?」
盗賊「もう水浴びしてどっか行った…」ガチャガチャ
魔法使い「ええ!?私が最後か…じゃぁ水浴びしてくる」ドサリ
盗賊「今日はもうやる事無いから自由にして良いぞ」
魔法使い「寝る…魔力使い過ぎて頭痛い」
盗賊「ヌハハ頑張り過ぎだな?」
--------------
僧侶「ただいま〜」ガチャリ
盗賊「シーーーーッ」
ハンター「ん?魔法使いは?…あぁ寝たのか」
僧侶「戦利品の整理終わったですか?」
盗賊「おう!!使えそうな物はコレだな…ペン型のライトだ」
ハンター「何それ?」
盗賊「照明魔法みたいなもんだ…ホレ?」ピカー
ハンター「おぉ!!」
盗賊「これはお前が使え…俺は同じ様な物持ってっからな」ポイ
僧侶「他には無いですか?」
盗賊「今分解してるんだけどよ…このランタンみたいな奴の中にウラン結晶らしいものが入ってんだ」ガチャ ガチャ
僧侶「ウラン結晶?」
盗賊「まぁ魔石のお化けだ…小さいがこいつが高く売れる」
ハンター「エネルギー元なんだ」
盗賊「多分な?これこのまま落ちてたんか?」
ハンター「大きな機械から外したんだ」
盗賊「てことはやっぱエネルギー元だな…もっと他に在ったのかもしれんな」
ハンター「そうだね…でももう行く気になれない」
盗賊「行くなら戦力揃えんとな」
ハンター「ワームがね…見えてたのが3匹だけどもっと居ると思うんだよ」
盗賊「まぁ生きて帰れて良かった…ちっと甘く見過ぎてた」
ハンター「オークもさ…たまたま射手2人を無効化出来たから逃げれたけどさ…本当危なかったと思う」
盗賊「うむ…んん?なんだ僧侶も寝たのか」
僧侶「…」スヤ
ハンター「結構魔法連発してたしね…頑張ったね」
盗賊「まぁお前もこのクソ重いランタンずっと背負ってたんだろ?」
ハンター「ハハハ重たかったよ…途中で捨てようかと思ったさ」
盗賊「お宝ハントはとりあえず大成功だ…大の字で寝ろ」
ハンター「そうする…おやすみ」
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