目が覚めるとあなたは今までの記憶を失っていた

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 21:00:35.77 ID:5NmZARBa0
あなたは混乱しながらも周りの状況を確認した

薄暗い。そこは牢屋であるようだった

あなたは少し考えた後、>>3をすることにした

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1607083235
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 21:03:27.86 ID:hoKFnuQnO
びっくりするほどユートピア
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 21:03:29.48 ID:vWck+BUuO
寝る
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 21:17:28.58 ID:5NmZARBa0
あなたは少し考えた後、寝ることにした

目が覚めてからというもの、何やら頭がぼうっとしていた

固く冷たい床に身を丸めて少し、あなたは寝息を立て始めた…
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 21:21:25.28 ID:5NmZARBa0
「おい! 起きろ!」


乱暴な男の声に、あなたは目覚めた

あなたが目を擦りながら顔を上げると、そこには鍵束を腰に付けた大柄な男が立っていた

どうやらこの牢獄の看守のようだった


看守「検査の時間だ! こっちに来い!」


看守は寝ぼけ眼のあなたを無理やり立たせると、尻を蹴飛ばして牢の外へ連れ出した
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 21:25:04.22 ID:5NmZARBa0
あなたは初めて牢の外に出た

あなたの目覚めた牢の他にも無数の牢が並んでいて、あなたと同じく収容された人間が多くいるようだった


看守「キョロキョロするな! 早く歩け!」


あなたはまた尻を蹴飛ばされるのは嫌だったので素直に看守の言う通りに歩くことにした
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 21:29:53.04 ID:5NmZARBa0
あなたが連れて行かれた場所は、真っ白で何もない部屋だった。わずかに薬品の匂いを感じられる

あなたの背後から、ガチャン、と扉が閉められる音が聞こえた

あなたが部屋に気を取られている隙に、あなたを連れて来た看守は退出してしまったらしい
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 21:33:43.33 ID:5NmZARBa0
あなたが取り残されてしまった部屋には、何ひとつ物が置かれていなかった

辺りを見回すと、壁の内、1面だけ曇りガラスのようになった壁が確認できた

残りの3面は真っ白な壁だった


何もすることが無い

退屈になったあなたは>>10をすることにした
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 21:54:15.45 ID:pWYsI6dr0
壁ドン
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 22:01:50.18 ID:QDtTsz6T0
曇りガラスに何かしら影が映っていないか確認する
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 22:22:19.87 ID:5NmZARBa0
あなたは曇りガラスに顔を近づけて目を見開いた

しかしガラスは変わらず曇ったままだった


何かが映らないかと、あなたは更にガラスに顔を近づけた

ガラスはあなたの顔を反射することさえしなかった


あなたは思い切って、ガラスに顔を押し付けてみた

ひんやりとしたガラスの温度があなたの顔中に広がった

もしこのガラスが透明だったならば、ガラスの向こうから見たあなたの顔はとても面白いことになっていただろう
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 22:26:08.25 ID:5NmZARBa0
あなたが曇りガラスと格闘していると、あなたの頭の上の方から気が抜けたようなプシューという音が聞こえてきた

あなたが慌てて上を見ると、白色の煙のような物が天井から吐き出されていた

あなたは煙から逃げようとしたが、そこは密室。逃げ道など無かった

あなたは煙を吸い、意識が遠のいていくのを感じていた…
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 22:32:19.75 ID:5NmZARBa0
あなたが目を覚ますと、そこは薄暗い牢屋だった

あなたが最初に目覚めた牢屋だった

どうやらあの煙を吸った後、意識を失ったあなたはまたしてもこの牢屋に運び戻されたらしかった

あなたは自分の身に何が起きているのか、何をされているのか、何のために閉じ込められているのか、考えてみても何も思い当たらなかった

何せ、ここで目覚めるまでの記憶すら無いのだ
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 22:33:20.92 ID:5NmZARBa0
少し考え込んだ後、あなたは>>15をしてみることにした
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 22:35:35.65 ID:55zZdZjf0
おむつ少女の津島善子を見つけたのでおしっこを漏らすくらい驚かしてみた
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 22:36:18.79 ID:WbVwkzGWo
叫ぶ
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 22:44:31.62 ID:5NmZARBa0
あなたはおむつ少女を見つけたのでおしっこを漏らすくらい驚かしてみることにした

あなたはのそのそと起き上がり、見つけた少女に息を潜めて近づいていく…



わぁお!!!!!



あなたは渾身の変顔と叫びを持っておむつ少女を驚かせに行った!

しかしあなたが少女だと思い込んでいたものは壁のシミだった


わぁお…わぁお…わぁぉ…ゎぁぉ…ゎ……

あなたの叫びが、静かな廊下に響き渡る…
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 22:51:43.03 ID:5NmZARBa0
あなたが変顔で固まっていると、廊下の奥からガチャガチャと不機嫌そうな足音が近付いてきた


看守「こんな夜中にデケェ声で騒ぎやがって!!!」


看守はすごく怒っているように見えた

あなたはさっと目を逸らして「どいつのことだ…?」と困惑しているフリを始めようとした

しかしあなたの健闘は虚しく、すぐにあなたを特定した看守によって襟首を掴まれそのままどこかへ引きずられていった


あなたは拷問を受けた…
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 22:54:22.48 ID:5NmZARBa0
あなたが目を覚ますと、もはや見慣れた牢屋の天井が見えた

拷問を受けた後、あなたは気を失ってしまったらしい

鞭を受けた全身がヒリヒリと痛んだ

どうやらあなたのことを閉じ込めている連中は、あなたのことをある程度雑に扱って良いと思っているようだった
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 23:03:01.12 ID:5NmZARBa0
??「おいおい、大丈夫かアンタ」


あなたが痛みに悶えていると牢の外から男の声が聞こえてきた


男「急に壁に向かって変顔で叫び出すんだもんよ……びっくりしたぜ。気でも触れたか?」


やっとの思いで身を起こしたあなたが声の方を見やると、あなたの向かい側の牢に若い男の姿を確認することができた
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/04(金) 23:08:21.60 ID:5NmZARBa0
男「しかし入って一日目でさっそく拷問受けちまう奴は初めて見たよ。いや、俺も別にここが長いって訳じゃないんだがな」


男はしげしげと面白がるような視線をあなたに向けていた


あなたは……

>>23
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 23:11:36.99 ID:tcLjiqCvo
見せもんじゃねーぞへそを曲げる
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/04(金) 23:49:36.99 ID:gMg/5QLG0
お前はここが何なのか知っているのか、と尋ねる
24 : ◆cA33JjfKio [sage]:2020/12/04(金) 23:58:36.44 ID:5NmZARBa0
てす
25 : ◆cA33JjfKio :2020/12/05(土) 00:08:19.19 ID:BAy+jfc40
あなたは男に尋ねてみることにした

ここは何をする場所なのか、何故あなたはこんな所に閉じ込められているのか

あなたにとって、この状況はわからないことだらけだったからだ


男「そんなもんこっちが聞きてえくらいだよ。訳のわからない連中に捕まったと思ったらいきなりこんなカビ臭い牢屋に放り込まれてよ。毎日実験だの検査だの胡散臭いことばっかしてきやがる」


実験? 検査?

男の話を聞いて、あなたは寝ていたあなたを最初に連れ出した看守が検査と言う単語を発していたのを思い出していた
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 00:17:45.26 ID:BAy+jfc40
あなたは最初に連れて行かれた部屋で妙な煙を吸い込み、そこで意識を失っていた筈だった

もしかしたらその時に検査とやらをされていたのかも知れないと思い、あなたは少しゾッとした


男「こんな妙な連中に捕まるくらいだったら、あの時大人しく普通の兵隊達に捕まっといた方が良かったかもなぁ」


男の話に、あなたは違和感を感じた
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 00:19:23.23 ID:BAy+jfc40
男「ん? ああ、普通の兵隊に捕まっといた方がってのはな。……俺、盗賊なんだよ」

盗賊「そんな大した悪党って訳でもねえが、ちょうど国の騎士やらに追い回されててな。やっとの思いで逃げ切ったと思ったら、疲れ切った所をここの奴らに捕まっちまってよ……」


あなたが眉を寄せるのを見て、盗賊の男は補足の説明を始めたらしい

しかし先ほどの話であなたが気になったのは、盗賊が捕まるまでの経緯などではなかった

盗賊の男は、あなたと違って記憶を失っていないということだった
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 00:33:00.46 ID:BAy+jfc40
盗賊「まあ俺の話はこんなもんだがよ。アンタは何でこんなところに来ちまったんだ?」


盗賊の質問に、あなたは頭を悩ませた


盗賊「おいおい、聞くだけ聞いて自分のことは言わないってのはナシだぜ。俺だってこんな訳のわからい状況で少しでも情報が欲しいんだ」


あなたは盗賊の望むような話を、応えたくても応えることが出来ないからだ
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 00:34:15.61 ID:BAy+jfc40
あなたはここで目覚めるまでの記憶が全く無くなってしまっているということを話した


盗賊「……記憶喪失ってヤツか? 自分の名前もわからないのか」


あなたは頷いた


盗賊「そりゃまた……奴らの“実験”の影響か? ……でも、アンタがここに運び込まれて来たのは今日の話だしな……」


盗賊はブツブツと、腕を組んで何やら考え込み始めているようだった


あなたは……

>>31
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/05(土) 01:31:44.43 ID:FydHmKLTo
自分がここに運び込まれて来た時の様子を聞く
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/05(土) 01:58:43.59 ID:rnayZjwko
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 22:48:30.81 ID:BAy+jfc40
あなたは自分が運び込まれた時の様子を聞いてみることにした

あなたはそのとき意識を失っていたし、記憶も失っているため、少しでも自分に関する手掛かりが欲しかったのだ


盗賊「うーむ。まあ、取り立てて特別なことは無かったと思うぜ? 男二人に足と肩掴まれてそのまま牢屋にドーンよ。ありゃあ頭打ってたな」


あなたはどおりで目覚めた時に頭がぼんやりしていたわけだと得心した

もう少し丁重に扱って欲しいと思った
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 22:57:09.52 ID:BAy+jfc40
盗賊「それと……そいつら、アンタのことを『ナントカのサンプル』っつってたかな。俺もよく聞き取れなかったが」


サンプル……?


盗賊「もしかしたらアンタがここに連れて来られた理由に関係してるのかもしれねえな」


盗賊の話を聞いて、あなたはますます自分のことがよくわからなくなってしまった

サンプルと言う話とあなたの記憶喪失には何か関係があるのだろうか


盗賊「さぁなぁ……」
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:03:48.62 ID:BAy+jfc40
盗賊「とにかく、ここで正気を保っていたいなら無駄な体力は使わないこった。……いざって時に動けねえんじゃ話にもならねえ」


いざと言う時、という言葉に、あなたは聞き返した


盗賊「そりゃあ、チャンスを見つけて逃げるんだよ、こんな所。実験だか何だか知らねえが人のことをモルモット扱いしやがって……」


確かに、あなたにとってもこの場所は居心地の良い空間とは言い難かった

先ほどの拷問と言い、よくわからない実験と言い、控えめに言っても健康に良さそうとは思えなかったからだ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:10:30.02 ID:BAy+jfc40
盗賊「俺もなぁ……何かこう、丁度良い細長い物でもあればこんな鍵……」


盗賊はクルクルと自分の指を回すような動作をした


盗賊「これでもこう言う商売してたもんだからな、手先は器用なんだよ。このタイプの錠なら多分、モノさえあれば何とかなる」

盗賊「なあアンタ、服のポッケか何かに針金みたいなもん隠し持ってたりしねえかな?」


あなたは自分のポケットをひっくり返してみた

しかし何も見つからなかった
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [age]:2020/12/05(土) 23:11:35.32 ID:zkMauTHoO
加藤純一(うんこちゃん) ニコ生

雑談枠『だs』
(22:20〜放送開始)


https://live.nicovideo.jp/watch/lv329367467
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:16:53.51 ID:BAy+jfc40
盗賊「だよなぁ。まあ、わかっちゃいたが」


あなたは他にも何か無いか、自分の服をまさぐり続けてみた

チャリン、という音とともに何かが床に落ちる音がした


盗賊「……ん? 何だ今の音」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:21:56.24 ID:BAy+jfc40
あなたが足下を確認すると、そこには細長い……針金のような物が落ちていた


盗賊「おいおい、マジかよ……そんな良いモンどこで拾った!?」


あなたはここに来てから自分がどこに行ったのかを思い出していた

もしかすると、先ほど拷問部屋に引き摺られて行った時にこの針金が服に引っかかっていたのかも知れなかった

あの部屋は床にいろいろな物が散乱していたため、こう言ったゴミが落ちていても不思議では無かった
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:23:04.23 ID:BAy+jfc40
盗賊は何やら期待の眼差しをあなたに向けている


あなたは……

>>41
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/05(土) 23:27:06.24 ID:S/5Gpjauo
針金を渡そう
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/05(土) 23:33:17.95 ID:k+bk+HRco
自分だけ逃げる気はないだろうなと念を押す
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:40:42.56 ID:BAy+jfc40
まさか自分だけ逃げる気はないだろうな

あなたは針金を指でぶら下げながら、脅すように盗賊に確認した


盗賊「ンなことしねえよ! こう見えて義理堅いんだぜ?俺ァ」


盗賊は何やら必死になっているようだった

あなたは盗っ人にも義理なんてものがあるのだろうかと少し不思議に思った
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:42:52.13 ID:BAy+jfc40
盗賊「だいたい、牢を出た後の脱出だって仲間が居たら心強いだろ? 俺にとってもアンタにとっても悪い話じゃねえでしょ」


盗賊の必死な形相による説得に、あなたは嘘の気配を感じないと思った

あなたはひとまず盗賊を信用することにした
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:48:30.60 ID:BAy+jfc40
あなたは盗賊の牢の方へ向かって針金を放った


盗賊「へへ、ありがてぇ……後悔はさせねえよ」


盗賊は踊るような手捌きで自分の牢の解錠を始めた


盗賊「この針金……ちょっと錆が入ってんな……まあ文句は言ってられねえが、それでも……よっと」


カチャカチャと小気味良い音が鳴る

しばらくして、カチャン、と何かが床に落ちる音がした

45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/05(土) 23:51:25.46 ID:BAy+jfc40
盗賊「はぁー、ようやく狭っ苦しい牢から出れた!」


盗賊は大きな伸びをして手に入れた自由を謳歌しているようだった

あなたはトントン、とあなたの牢の錠を指で叩いた


盗賊「そう急かさなくてもわかってるよ、ちょっと待ってな」


盗賊はあなたの錠前に手を伸ばした
46 : ◆cA33JjfKio :2020/12/06(日) 00:01:06.56 ID:DUIz2U340

※ここで運試し!

※あなたの入手した針金は所々が錆び付いて傷んでいる!

※少し扱いを間違えるとポッキリ折れてしまいそうだ!

※盗賊の見事な解錠技術により、針金は折れることなくあなたの錠が綺麗に外れる公算は高い!

※しかし運が悪ければ針金は途中で使い物にならなくなってしまうかもしれない!


>>48のコンマ1桁目が0〜7なら盗賊の解錠が成功!
8〜9で解錠は失敗!

さあ、あなたの運を試す時だ!
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/06(日) 00:01:58.88 ID:SxMCqHFPo
ポキっ
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/06(日) 00:03:02.71 ID:S47OHhilO
ベキッ
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/12/06(日) 00:04:10.32 ID:gh5qmkk4o
おっけおっけ
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/06(日) 00:07:17.22 ID:DUIz2U340
ベキッ


盗賊「あっ」


えっ


盗賊「……あ、いや大丈夫だ……折れたけど、何とかなった」


盗賊は安心したように手元を捻った

カチリと言う音がして、あなたの錠は外れた


驚かせないで欲しい。あなたは冷や汗を拭った
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/06(日) 00:13:53.55 ID:DUIz2U340
盗賊「ふぅ……大口叩いた手前、大恥かくとこだったぜ」

盗賊「しかし、これでこの針金も使い物にならねえな。……本当は他の牢の奴らも何人か連れて逃げられりゃと思ったんだが」


盗賊の手にある針金は元の大きさの半分にも満たない鉄屑となっていた

どうやら大部分があなたの錠の中に埋もれて抜けなくなってしまったようだった
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/06(日) 00:26:20.75 ID:DUIz2U340
盗賊「とにかく、牢を出られたんだ。他の牢の連中には気の毒だが大人しく待ってて貰うとしようぜ。俺らが出た後に王国の警備隊にでも通報すれば何とかなるだろ」


あなたには盗賊の案に特に瑕疵が無いように思えた


盗賊「とりあえず……見回りが来る前にこのしみったれた牢屋地帯を抜けようぜ。ここがどんな場所だかは知らねえけど、俺たちを閉じ込めるだけの監獄って訳じゃねえだろう」


あなたは頷いて、先導する盗賊の後についていくことにした
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/06(日) 00:35:04.35 ID:DUIz2U340
あなたと盗賊は、看守室の前を気付かれないように抜き足差し足で通過した

そこを過ぎると、あとは階段があるだけだった

あなたは一刻も早く看守室から遠ざかりたいと思っていた

騒音程度で拷問を受けたことから、牢を抜け出したとあらば彼らに何をされるかわからなかったからだ

あなたは背筋を伝う冷たい汗に気付かぬように、気持ち早足で階段を登って行った
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/06(日) 00:44:29.31 ID:DUIz2U340
盗賊「……どうにか抜けられたな」


階段を上がり切ったあなたと盗賊の前には、真っ白な廊下が広がっていた

あなたたちの閉じ込められていた牢屋と比べ、どこか清潔感すら感じられるようだった

廊下は、右手側と左手側に続いているようだった


盗賊「……俺も検査やら実験やらでここを通ったことはあるんだがな。連れてかれた実験室までの道しかわからねえ。アンタはどうだ?」


あなたにとっても、盗賊と同じ程度の経験しかなかった

と言っても、あなたは自分の検査に連れて行かれた部屋すらも覚えていないかも知れなかった

あの時のあなたに、そこまで精神的な余裕は無かったからだ
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/06(日) 01:08:24.68 ID:DUIz2U340
盗賊「俺が連れてかれたのは右側の通路だったな。ちょっと行った先にある実験室とやらに放り込まれて、後のことはほとんど覚えてねえ」

盗賊「左側の通路はわからねえな……行ったことねえし」

盗賊「どうしたもんかね。この廊下にも窓なんか付いちゃいねえから、どの方向が外に向かってるかもわからないからな」


つまり、右に行こうが左に行こうが、結局先は何もわからないと言うことだった

強いて言うなら、右側に実験室があると言うことは、そちらにはそれに関連した物がまとまっているのだろうか?という考察までが今のあなたの限界だった
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2020/12/06(日) 01:13:55.86 ID:DUIz2U340
盗賊「……しっ! 誰か来るぞ……」


盗賊が口元に指を当ててあなたへ注意を促した

あなたは慌てて姿勢を低くして耳を澄ませた


コツコツという足音は、背後の階段の方から聞こえていた

つまり、あなたたちの居た牢屋の方からだった
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