小林「あなたは……誰ですか?」トール「……えっ?」【小林さんちのメイドラゴンSS】

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49 : ◆bhlju8wMK6 [saga]:2021/06/07(月) 22:29:01.92 ID:RHOuKnm+0

トール(あの所長という男は、一年ほど前に私がここを見学しに来た時、小林さんに対し罵詈雑言を吐いていた下衆の極み男……!)

トール(まあ勿論それを見ていた私は地獄の炎もかくやという程ムカついたので?
    数十回は足引っかけて転ばせて、無様を晒させてやりましたが?)

トール(それからしばらくして、あの男は『パワハラ』という名の罪状でこの会社から追放されたと小林さんから聞いていましたが……)

トール(一体どんな手を使って戻ってきたというのですか憎たらしい……っ!!)グヌヌヌヌ

トール(ええい、どうしてくれようか! 煮るか、焼くか、ポン酢でシャキッと〆てやろうか!!)ゴゴゴゴゴ

トール(……………いや、落ち着きなさい、私)スーハースーハー

トール(確かにあの男は顔を見るだけで反吐が出るが、優先順位を考えろ。
    今やるべき事はあの男への鬱憤を晴らす事か? 否、小林さん達を探す事が最優先だろう)

トール「そう、今はあんな奴にかかずらっている場合ではありません、抑えろ私……」フー

トール「……まあただ、少しだけ――」スッ



課長「……さあてめえらも、この無能みたいな醜態晒したくなきゃ全力で――うおわぎゃぁっつ!?」スッテーン!

ザワザワ…… ザワザワ…… ザワザワ……

課長「……………!? ………っ………?!」

社員A「――プッ、あの所長が漫画みたいに盛大にすっ転んでら――」ヒソヒソ

社員B「――おいおい、聞かれたらどうする、ププッ――」ヒソヒソ

課長「っ! ああ゛ん……?」ギロリ

社員A・B「あっいえ、何でも」フイッ

課長「く、くそっ……! て、てめえら、俺の事を見てる暇があったらキリキリ働け! ノルマ倍にすんぞゴラァ!」イソイソ

社員C「サー仕事仕事――」クルッ

社員D「なあ、あの案件今どうなって――」クルッ

課長「……ったく、畜生、何だってんだ――」ブツブツ



トール「……こんなものですか」フンッ

トール「本来ならお前にはこの百倍は恥辱と苦しみを与えてやりたい所だが……
    生憎、今はその暇すら惜しい、これで済ましておいてやる。命拾いしたな」チィッ

トール(……ここにもう用はありません、行かなくては。さあ次は――)

トール(――カンナが通う学校!)バサッ

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