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【咲-saki-】京太郎「ウルトラマンの力」咲「光よ!」

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615 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 00:50:00.38 ID:d7G4HbFy0


―――【特異課東京基地:屋上】


難しい顔をしつつ屋上への扉を開ける京太郎

目の前には―――


京太郎「……誰だ」

ベリアル『あぁ? 嫌な感じだな』

京太郎「……」


―――須賀京太郎が、いた


京太郎「ハッ、なんだよその顔」


二人の須賀京太郎が向きあっている

京太郎は即座にガッツハイパーを抜くが、相手こと京太郎は何をするでもなく笑っていた

迷いなくトリガーを引く


京太郎?「おっと危ねぇ」


軽く体をかたむけて回避する京太郎(?)


京太郎?「ちょっと顔見せにきただけだよ」

京太郎「なに?」

京太郎?「じゃあな、俺はあいつの方に行く―――咲の方にな」

京太郎「お前は一体なんだ!」

京太郎?「わかってるんだろ?」


笑みを浮かべる京太郎(?)


京太郎「俺はお前だよ須賀京太郎!」

616 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 01:04:44.33 ID:jdjI7KP10


―――翌朝【特異課東京基地:作戦室】


京太郎「それじゃ出ます」

アレク「え、なんでまた?」

京太郎「ちょっと次の目的地が決定したんで」


そう言うと財布とケータイをポケットにあるのを確認する

頷いた京太郎が、アレクサンドラの方を見て笑う


アレク「……また戻ってくるの?」

京太郎「まぁ別れの挨拶も済まさず行くつもりですからね」

アレク「……そうか、みんなには話しとくよ」

京太郎「お願いします」フッ

アレク「なにかあったの?」


サングラスをかけた京太郎は、静かに息をつく

その奥の瞳は僅かに歪む


京太郎「……いえ、俺の問題ですから」

アレク「……京太郎」

京太郎「?」

アレク「お前の問題はきっと、私たちの問題でもあるからね」

京太郎「……うっす」ニッ

アレク「行ってらっしゃい」

617 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 01:16:54.91 ID:jdjI7KP10


基地を出る正面玄関から出る京太郎

朝日が照らす道、しかし京太郎の視界は暗い

きっとサングラスだけのせいではない


京太郎「ん……風?」


揺れる日傘、隣に立つ少女


京太郎「明華さん……」

明華「行ってしまうんですか、挨拶もなしで」ムゥ

京太郎「すいません、名残惜しくなるんで」

明華「それは嬉しいことを聞きました」フフッ


そんな少女の笑みに、京太郎は顔をしかめる

涼しく心地の良い10月の空気、風は京太郎の背を押す


明華「しっかり帰ってきてくださいね」

京太郎「……はい」フッ

明華「それでは……行ってらっしゃい」フフッ

京太郎「行ってきます」ニッ

618 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 01:19:47.04 ID:jdjI7KP10


     第14話【呪いの微笑】 END

619 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 01:24:18.68 ID:jdjI7KP10


◆どこへ向かう!


1、奈良(阿知賀・晩成)
×、東京(臨海)
3、大阪(千里山→姫松)
4、大阪(姫松→千里山)
5、岩手(宮守)
6、東京(アナ・プロ)
7、東京(白糸台)
8、北海道(有珠山)
9、長野(鶴賀・風越)




620 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 01:28:15.49 ID:jdjI7KP10
(いや、人いるかわからんけどやっちゃうか


◆どこへ向かう!


1、奈良(阿知賀・晩成)
×、東京(臨海)
3、大阪(千里山→姫松)
4、大阪(姫松→千里山)
5、岩手(宮守)
6、東京(アナ・プロ)
7、東京(白糸台)
8、北海道(有珠山)
9、長野(鶴賀・風越)


◇10分間で1↓から〜 コンマが一番高い選択肢

621 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 01:32:46.60 ID:JDgnsiTD0
3!
622 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 02:00:42.06 ID:jdjI7KP10
3、大阪(千里山→姫松)


―――次回予告


京太郎:なぜに銭湯?

竜華:水きったな!

京太郎:くっさぁぁぁ!?

セーラ:なんじゃこりゃぁぁぁっ!!

京太郎:あれも魔王獣っすか!?

セーラ:上流からおいださんかい!

洋榎:出番か!

京太郎:愛宕のおっぱいない方!


次回【水ノ魔王獣】


京太郎:お借りしても?

洋榎:むしろお借りしたいんやけど

623 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 02:03:10.55 ID:jdjI7KP10

今回はここまでー

なんか最後の方テンポ悪くなってしもうたー
まぁ気を取り直して大阪編

色々と出てくる出すぎるー

そんじゃまた明日ってか今夜ー
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 02:06:43.91 ID:Ueav3ViA0
乙やで〜
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 03:46:42.61 ID:M+BXQ3k9O
乙です
ガンQメダルは取られたのね
大阪にはウルトラマンいるのかな?
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/04(月) 12:36:55.65 ID:YsoqJaHU0

ガイトさん寂しがってそうで見たい
627 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 22:41:48.47 ID:QDIuUM3o0
遅くなったけどやってく所存ー
628 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 22:52:13.13 ID:QDIuUM3o0


―――【大阪駅】


新幹線に乗って、東京から大阪までやってきた

ザッ、と音を立てて駅を出てあたりを見回す京太郎

スーツ、サングラス、そしてトランク一つ


京太郎「……」


職質されないという奇跡


京太郎「ん」

ピピピピ

京太郎「はい須賀です」

???『おーお前が須賀京太郎か、車見えるやろ』

京太郎「ん?」


窓が開いている車がある

そこから手を振っている―――短髪の少女

新幹線車内での情報通りだと、そちらに近寄る


京太郎「どうも、お迎えありがとうございます」

???「ん、別にええけどな……結構成果あげてるって聞いとるし」

京太郎「尾ひれとかついてなきゃいいですけど」


苦笑しつつ、助手席に座る


京太郎「にしてもよくわかりましたね?」

???「自分、めっちゃ目立っとったで」

京太郎「マジっすか?」

???「大マジ……あ、そういやオレはセーラ、江口セーラや」ニッ

京太郎「よろしくです。須賀京太郎です」フッ
629 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 23:06:10.79 ID:QDIuUM3o0


江口セーラの運転する車が新大阪の特異課基地のガレージへと入った

大したことはないただの会話をしていた

ほとんどあの夏と阿知賀の話だ


セーラ「ふぅ……さってと」

京太郎「ここが……」


奈良とはまた違った空気に、京太郎は気を引き締める


セーラ「さて、とりあえず行こか……作戦室」

京太郎「なにかあったんですか?」

セーラ「お前がきた」


指を向けてそういうセーラに、京太郎は小首をかしげた

歩いていくセーラについて歩く


京太郎「俺がきたってだけで?」

セーラ「一番功績上げてる奴やからな、いった場所じゃ必ず成果上げてくるやろ」

京太郎「……偶然ですよ。みんなやウルトラマンのおかげってだけで」

セーラ「その偶然を呼ぶのが勝利につながるんやろ? 麻雀にしろなんにしろ」

京太郎「そういうもんですかね」

セーラ「そういうもんや」

京太郎『ベリアルさん、この基地またなんかあったりします?』

ベリアル『あぁ? いやわかんねぇな……カネゴンみたいなのはいなさそうだ』

京太郎『了解っす』

630 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 23:21:46.28 ID:QDIuUM3o0


―――【特異課大阪基地:作戦室】


扉の向こうには、作戦室があった

長野や東京と変わらぬ部屋

座っているのは二人


セーラ「ただいまー」

京太郎「お邪魔します」ペコリ


一人は知っている


京太郎「清水谷竜華さん?」

竜華「お、知ってるんや」エヘヘ

セーラ「さすがうちのエースやな」ニッ

京太郎(おっぱいです。おっぱいだからです!)


須賀京太郎はおっぱいが好きという感情をコントロールできない


??「私のことは、さすがに知らんか」フッ

京太郎「え、あ、すみません」ペコリ

??「まぁええねんけど……愛宕雅枝や」

京太郎「あ、たご……ああ、愛宕って姫松の!」

雅枝「そういうこと」

京太郎「よろしくお願いします」ペコ

雅枝「そんじゃ現状についてお話ししよか」
631 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 23:41:07.67 ID:IEhXR2Vl0


現状、大阪の雀士で行方不明なのは未だ数十人を超えるとのことだ

最近では各地での雀士行方不明事件も徐々に明るみに出てしまっているらしい

怪獣事件とのつながりが判明される日もそう遠くはないだろう


京太郎「それで……夏のインターハイに出た雀士は」

雅枝「行方不明なのは船久保浩子、二条泉、園城寺怜」

竜華「……」

セーラ「上重漫、真瀬由子、末原恭子、愛宕絹恵……」


そうそうたるメンバーだ

夏で清澄と戦った姫松高校も五人中四名が行方不明

あげく……


ベリアル『同じ姓だな』

京太郎『……愛宕雅枝さんは愛宕絹恵さんのお母さんです』

ベリアル『親、なぁ……』

京太郎『……?』


京太郎「手がかりとかは?」

セーラ「それが見つかってたら苦労せぇへんねんけども……」

632 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/04(月) 23:52:22.97 ID:IEhXR2Vl0


京太郎「なるほど、ねぇ……」

雅枝「それで、須賀君はどう思う?」

京太郎「え、なんで俺なんっすか?」


その言葉に、逆に雅枝が首をかしげた


雅枝「そりゃ一番成果をあげてる人やからなぁ……噂はかねがね」

京太郎「えーってもなぁ」

セーラ「今までの共通点とか?」

京太郎「情報がないとどうにも……」


ウィーン


??「情報あるで!」

セーラ「情報でかした!」

京太郎(愛宕のおっぱいない方!)

愛宕のおっぱいない方「愛宕のおっぱいない方って思ったやろ!」

京太郎「めめめめめっそうもございません!」

雅枝「洋榎ぇ、ちったぁ大人しくしい!」

洋榎「そんなおかん!」

雅枝「須賀君、そんなこと思ってへんよな?」タユン

京太郎「はい」

京太郎『おっぱい』

ベリアル『黙れ』
633 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 00:06:00.41 ID:vmvMWTnk0


少し状況が落ち着いたのか、雅枝が咳払い


雅枝「で、情報って?」

京太郎「ん、お聞きしたい」コクリ

洋榎「そやそや! あ、そういやうちが愛宕洋榎な!」

京太郎「ご丁寧に、須賀京太郎です」フッ


なるだけクールに、紳士的に笑みを浮かべる


洋榎「おー、まぁ久に聞いたことあるけど」

京太郎「うちの部長から? なんか変なこときいてないっすか?」

洋榎「乳が好きなんやろ」

京太郎「うぉい!」

竜華「えー」ジト

京太郎「部長のお茶目! 部長の!」


必死の言い訳、洋榎が両手で自らの体を抱く


洋榎「いやや! うちの体が目的なんやな!」

京太郎「ハァ?」

竜華「ちょっとなに言うてるかわからんな」

セーラ「地獄に落ちろ」

洋榎「うぉい! 冷たぁ!」


雅枝「ええから早く喋らんかぁい!」

634 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 00:16:19.74 ID:vmvMWTnk0


洋榎「それで、や……」


深刻そうな顔をして座っている洋榎の頭部にはたんこぶ

少し涙目だった

そしてご立腹の雅枝


京太郎「……」

洋榎「泉を見つけた……らしい」

セーラ「なんやて!?」

竜華「っ! ら、らしいって?」

洋榎「いやぁ写真とかは撮れなかったらしいからしゃあないねんけど……うちの後輩から情報入ってなぁ」

京太郎「なるほどぉ」


ふむ、と頷く

さっそく情報がまいこんできてくれたおかげで役立たずの汚名は被らずに済みそうだ

戦いは避けられないだろう。麻雀にしろなんにしろだ


雅枝「で、どこで発見したんや?」

洋榎「……銭湯!」

セーラ「銭湯!?」

竜華「銭湯!」

雅枝「銭湯!!」

京太郎「……なぜに銭湯?」


洋榎「銭湯に行くでぇ!」

635 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/05(火) 00:20:43.55 ID:bqM64KZo0
さすが愛宕のおもしろい方ww
636 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 00:23:58.58 ID:vmvMWTnk0


     第15話【水ノ魔王獣】

637 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 00:39:29.23 ID:vmvMWTnk0


―――【銭湯:男湯】


その後、当然のように銭湯に来ていた

両腕を縁に乗せて湯船に入っている京太郎

頭の上にタオルを乗せたまま、天井を見つめる


京太郎「二条泉が見つかったのはともかく……俺、来る必要あった?」


二条泉が見つかった銭湯がここなのは間違いない

だが、間違いなく男湯ではないはずだ


京太郎「俺、必要かなぁ……」

洋榎「おーいガースー聞こえるかー!」

京太郎「……」


周囲に客はいない

それもそうだ、まだ夕方にもなっていない

息を吸うと、京太郎は洋榎に応える


京太郎「なんっすかー!」

洋榎「おー聞こえた」

セーラ「そっちはどうやー?」

京太郎「いたらもっと騒いでますー」

竜華「そらそうやねー」


京太郎(この向こうに清水谷さんが……)

京太郎「くっ、俺としたことが邪念を!」

ベリアル『いつも通りだろが』

638 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 00:53:57.70 ID:vmvMWTnk0


それから数十分

京太郎は―――茹蛸だった


京太郎「……しぬ」

ベリアル『そろそろ出ろ』

洋榎「すが〜ど〜や〜うちはまだ入っとるでぇー」

京太郎「……え〜」

竜華「うちは入ってへんけど……ていうかずっと入ってる意味ある?」


京太郎「確かに!」ザパーン

洋榎「天才やな竜華!」

セーラ「アホか!」

639 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 01:08:52.37 ID:IRUcANZg0


脱衣所の椅子に座っている京太郎

扇風機を前にしながら、うちわで自らをあおぐ

したたる汗、空いてる片手でコーヒー牛乳を飲む


京太郎「だぁ〜!」

ベリアル『何やってんだお前は』

京太郎「すいませんつい」


しかしこういうのも久々な感じがした

松実館での温泉を思い出す


京太郎「ふぃ〜」


徐々に人が増えてきている


京太郎「……出るか」

ベリアル『まぁ興味深いもんでもあったな』

京太郎『そうなんっすか?』

ベリアル『ジャグラスジャグラーは気にいってたらしいぞ』

京太郎『トゲトゲ星人が、ですか』
640 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 01:17:13.44 ID:IRUcANZg0


肩にタオルをかけたまま出てくる京太郎

緩められたネクタイ、Yシャツのボタンも上から二つは外している

外に出ると、既に雅枝が立っていた


京太郎「ただいまっす」

雅枝「色っぽ」

京太郎「はじめて言われた」

雅枝「マジか」

京太郎「ところでそちらは、なにか手がかりとか?」

雅枝「あるわけなかった」

京太郎「……ただ銭湯に入っただけでは」

雅枝「勘が良いな、そういうことや」

京太郎「……」

竜華「監督、洋榎が」


やってきた竜華、その後ろにセーラに肩をかされた洋榎


洋榎「……う、うちの勝ちや」

雅枝「捨て置け」

セーラ「ラジャー」パッ

洋榎「ぐへっ! この人でなしども!」

京太郎「……」

竜華「なんとも言えん顔しとるね」

京太郎「なんとも言えないので」

雅枝「違いない」
641 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 01:23:47.34 ID:IRUcANZg0


◆???


1、清水谷竜華
2、江口セーラ
3、愛宕雅枝
4、愛宕洋榎


◇10分間で1↓から〜 コンマが一番高い選択肢

642 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/05(火) 01:25:05.76 ID:cc9ilcAh0

1、清水谷竜華
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/05(火) 01:26:53.06 ID:bqM64KZo0
3!
644 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 01:43:52.27 ID:4a3LwELw0
1、清水谷竜華


―――夜【特異課大阪基地:休憩所】


晩御飯、コンビニ弁当を食べる京太郎

キッチンなんかもあるらしいが、面倒という立派な理由がある


京太郎「……ん、清水谷さん」

竜華「ん、須賀君、ここええ?」

京太郎「どーぞ」モグモグ


正面に座る竜華、晩御飯はおそらく自分で作ったのだろう料理


京太郎「にしても意外っすね。地元こっちの方でしょう?」

竜華「うん、だけど……家じゃ気ぃ抜けるからなぁ」

京太郎「気を張るためにわざわざここに」

竜華「ん、親友……怜がいつ見つかるかもわからへんから」


その言葉に、京太郎は笑みを浮かべる

ここにもいたのだと安心感すら覚えたためだ


京太郎「みんな、なくしたものを取り戻すために、ですね」

竜華「せやね……須賀君も?」

京太郎「はい、仲間を」


そもそも、ここに来たのも咲と自分の姿をしたなにかがいると聞いたからいる


竜華「そっか、清澄の……」

京太郎「まだ、部長しか見つかってないから」

竜華「そか、お互い頑張らんとやね」フッ

京太郎「はい」フッ

竜華「……下の、名前で呼んでええ?」

京太郎「あ、はい。じゃあこっちも」

竜華「ん、それじゃよろしくな! 京太郎君!」

京太郎「はい、竜華さん」ニッ
645 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 02:08:28.66 ID:4a3LwELw0


それから食事を終えてコーヒーを飲む京太郎

テレビの方を見ているがティガもガイアも戦っている姿が映っていた

ベリアルは―――


竜華「ベリアルの映像っていつも少なない?」

京太郎「目つき悪いから」

ベリアル『ハッ』


苦笑する京太郎


竜華「でもな、情報だと一番色々なとこ行って敵倒してるのはベリアルなんよ?」

京太郎「……そう、ですか」


ベリアル『嬉しそうにしてんじゃねぇよ』

京太郎『嬉しくないっすか?』

ベリアル『オレが暴れれる場所で暴れてるだけだ、そこで他人からどう思われようと関係ねぇよ』

京太郎『……そういうとこ、ほんと好きっす』

ベリアル『どうしたお前』

京太郎『いや、素直に気持ちを』

ベリアル『気持ちわりぃ』

京太郎『ひどい』


ニュースを見ると、ウルトラマンの特集をやるようだった


京太郎「園城寺さん、見つかるといいっすね」

竜華「うん、そしたら京太郎君にも紹介したいな」

京太郎「……是非」フッ

646 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 02:19:03.80 ID:4a3LwELw0

―――翌朝【銭湯】


ガラッ


今日も今日とてやってきた京太郎たち

脱衣所で服を脱ぎ腰にタオルを巻いて扉を開いた、その瞬間―――


竜華「水きったな!」

京太郎「くっさぁぁぁ!? 」

セーラ「なんじゃこりゃぁぁぁっ!!」


番頭のおばあちゃんはおっとりと前を向いている

女湯の方からも響いてくる声


洋榎「ゲロはく! ゲロ!」

雅枝「ゲロゲロ言うんやない!」

竜華「京太郎くん大丈夫かぁ!?」

京太郎「くさぁぁぁい!」


銭湯の見ずというかお湯がおかしい

その異臭に思わず口を押える


京太郎「なんなんだよぉ……」

ベリアル『こいつぁ……』
647 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 02:26:30.35 ID:4a3LwELw0


銭湯の前で立っている四人

異臭騒ぎは銭湯だけでないようだ


「くっさぁ!」

「くさぁい!」

「くさすぎる!」


四人とも鼻をつまんだまま会話をはじめる


京太郎「……これは?」

雅枝「……水源やな」

竜華「水源ですね」

セーラ「いくで水源」

京太郎「洋榎さんは?」

雅枝「なんか水が目に入ったらしくて悶えてた」

京太郎「御愁傷さんです」

雅枝「とりあえず行くで」

京太郎「うっす……水源ってことは、琵琶湖?」

雅枝「いや、もっと手前らしい」

京太郎「なるほど、早くいきましょう……まじやべぇんで」

セーラ「かつてない危機や」

648 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/05(火) 02:29:44.81 ID:4a3LwELw0

今回はここまでー

大阪編開幕、千里山→姫松は優先度的なやつ
とりあえず次回は15話後編ー

次回は水曜の夜、かな?
そんじゃまたー
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/05(火) 02:41:51.29 ID:cc9ilcAh0
乙です
洋榎ちゃんは癒しやな
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/05(火) 04:07:48.35 ID:HB9BElLoO

大阪のノリもいいね、竜華落ちるかな?
651 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/05(火) 05:41:36.62 ID:y16jGWL70
雅枝さんのノリ好き
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/05(火) 19:27:21.92 ID:v/o9Uyzy0

大阪はネキが女の顔見せてからが本番だ
653 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/06(水) 22:55:08.23 ID:UA2WhUax0
また遅くなってしまったけどもやるよー
654 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/06(水) 23:03:58.42 ID:UA2WhUax0


雅枝の運転する車に揺られる助手席の京太郎

そして後部座席には竜華、セーラ、洋榎の三人

窓を開けて涼しい風を浴びる


京太郎「……はぁ」

雅枝「憂鬱そうやな」

京太郎「いやまぁ、なんていうか……」


顔をしかめつつ、言い淀む


雅枝「?」

竜華「どないしたん?」

京太郎「言って良いのかなんなのか」

セーラ「ん?」

京太郎「臭いません?」

洋榎「うちの目がか!」

京太郎「ちげぇから!」

洋榎「ならな……うっ!」


瞬間、風が異臭を運んでくる

瞬時に窓をしめる面々


京太郎「あぶねぇ……」

雅枝「近いな!」

655 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/06(水) 23:17:40.29 ID:UA2WhUax0


森の中……鼻をつまんでそこにいる面々

だがしかし、その強烈な臭いはその程度で防ぐこともできない

車から離れて森の中へとやってきたものの、目の前の川に浸かっている怪獣に苦笑を禁じ得ない


京太郎「最悪だ……」

セーラ「確かに、この悪臭」

京太郎「いや、ていうか……」

ベリアル『マガジャッパか』


そのマガジャッパを見ている面々


雅枝「さっきからずいぶん言い淀むやないか、どないしたん?」

京太郎「どないもなにも……」

洋榎「ん、お前の意見は貴重や言うてみい!」

京太郎「たぶん二条さんなんだよなぁあの怪獣……」

セーラ「おい臭いぞ泉ィ!」

洋榎「泉ィ臭いんちゃうかぁ!」

竜華「なんでそんなこと言ったん」ジト

京太郎「だから言わなかったじゃないっすかぁ!」

雅枝「遊んでへんと解決策探さんかい!」
656 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/06(水) 23:31:11.32 ID:e1yL3ss10


怪獣、マガジャッパを見上げる


京太郎「……どうしますか」

ベリアル『水ノ魔王獣マガジャッパ……まぁやるしかねぇな』

京太郎『あれも魔王獣っすか!?』

ベリアル『ああ、厄介な奴だろうな』

京太郎「戦う、かぁ」


ガッツハイパーを取り出して顔を銃口をマガジャッパへと向ける


雅枝「え、勝てるん?」

京太郎「でもこのままじゃ水が、でしょう……少なからず移動はさせないと」

竜華「せやな、じゃあみんな!」


全員が、ガッツハイパーを取り出した


洋榎「あ、そういやなんやけどこの場合って」

雅枝「あ」


マガジャッパが京太郎たちの方を見る

面々の目とマガジャッパの眼が合う

息を吸うように頭を少し後ろに振るマガジャッパ


京太郎「散開ィ!」


その声と共に“洋榎を除いたメンバー”が散開する

残された洋榎が、遅れて走り出す

だが―――遅い


マガジャッパ「―――!」ブシャァッ

洋榎「ぬにゃあぁぁっ!!!?」

657 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/06(水) 23:45:43.51 ID:e1yL3ss10


放たれた黄色い水

しかし、洋榎は直撃だけは避けたのか、地面に転がっていた

それでも多少、かかってはいるのだが……


洋榎「くっさあぁぁぁっぁぁっ!」

マガジャッパ「!」


立ち上がったマガジャッパが川の中で暴れる


セーラ「なにやってんのや! 上流からおいださんかい!」

洋榎「鬼か!」

京太郎「鬼と言うか魔王というか」

ベリアル『おい、さっさとやるぞ!』

京太郎『よくあんなのとやる気になりますね!』

ベリアル『耐えれねえからさっさと潰すってんだよ!』

京太郎『納得だけども……!』


雅枝が京太郎の腕を掴む


京太郎「!?」

雅枝「とりあえず避難や! 全員ちゃんと逃げえや!」

竜華「りょ、了解です!」

セーラ「ラジャー!」

洋榎「うおぉぉぉ! くさぁぁっ!」


それぞれが逃げていく

658 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/06(水) 23:53:01.63 ID:e1yL3ss10


マガジャッパはとうとう川から出ると、なにを感じたのか街のほうへと歩いていく

京太郎と雅枝の二人は銃撃をしながら走るも、マガジャッパの気を引くにいたらない

それにその異臭に気力がゴリゴリ削られていく


京太郎「このままじゃ……」

ベリアル『さっさと離れて変身しろ!』

京太郎『わ、わかってるんですけど!』


別方向からの銃撃が、マガジャッパの目に直撃する

大きく怯んだマガジャッパが、銃撃のあった方向を向く


京太郎「お?」

雅枝「誰や!」

659 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 00:00:54.36 ID:qqPMbpM60


マガジャッパを怯ませた銃撃

それを撃ったのは―――愛宕洋榎だった


洋榎「よっしゃ! みたかうちの超ファインプレー!」


グッと拳を握りしめて舞い上がる


マガジャッパ「!」

洋榎「あ」


目と目が合う


洋榎「……!」ダッ

マガジャッパ「!」


水を放つわけでもなく、シンプルに走り出す

迫るマガジャッパを前に、洋榎が懐からなにかを取り出した


洋榎「やったらぁ!」


そして“それ”を持った右腕を振り上げる


洋榎「ダイナァッ!」
660 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 00:18:06.25 ID:qqPMbpM60


京太郎「光!!?」

雅枝「きたかっ!」

京太郎「!?」


光と共に、現れるのは巨人

どこかティガを思い出す、光の巨人だった

赤と青と銀、その巨人の名は―――


ベリアル『ダイナ……!』

雅枝「ダイナ!」


◆BGM:われらのダイナ【http://www.youtube.com/watch?v=TTQtHBH5hE8&list=PL69534061E9D0C813&index=2


京太郎『さすがベリアルさん、知ってるんすね! 会ったことが?』

ベリアル『ああ、まぁ良い思いはしてねぇけどな』

京太郎『ですよね』ハハハ


雅枝「知らんかったやろ、ガイアとティガに負けんとおるんやでこっちも!」

京太郎「しかしまぁ……奈良の隣にいるとは」

雅枝「三回目やしガイアやと間違えられてそうやし」

京太郎「ところで俺、いりました?」

雅枝「それとこれとは話が別やろ?」

京太郎(まぁ、そりゃそうか……?)

661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/07(木) 00:21:23.54 ID:gifohMeMo
ダイナァ!!
662 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 00:28:01.41 ID:qqPMbpM60

現れたウルトラマンダイナ

すぐにマガジャッパを相手に両手を構えた

ティガやガイアとはまた違った構え―――


京太郎『行った方がイイっすか?』

ベリアル『さてな、状況見てで良いんじゃねぇか?』

京太郎『……まぁやりたくなさそうでしたもんね』


雅枝「逃げるで!」

京太郎「え、あ……はい!」ダッ


ダイナ「デヤァッ!」

マガジャッパ「!!?」


ダイナが接近して拳をぶつける

ひるむマガジャッパにさらに追撃をかけようと―――するも


ダイナ「グアッ!」


その臭さに、怯む


マガジャッパ「!」


放たれる黄色い高圧水流

それを受けて、ダイナは吹き飛んで背中から地面に倒れる

さらにその悪臭からもだえていた


京太郎『大丈夫っすか?』

ベリアル『ああいうもんだ』

京太郎『えー……援護、いかなくて』

ベリアル『さてな』

京太郎『……行きたくないんっすね』

ベリアル『たりめぇだろ』

京太郎『ですよねぇ……』

663 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/07(木) 00:29:34.65 ID:0tNT53Ym0
ダイナきた!TDG揃い踏みか!
664 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 00:43:57.31 ID:+Vpifffr0

顔を押さえながら起き上がるダイナに、マガジャッパは蹴りを打ち込む

それを受けたダイナが後ろに吹き飛ぶとさらに水流を放った


ダイナ「グアァッ!」


京太郎『やられてますよ!』

ベリアル『あっちみたくベテランじゃねぇからに……しょうがねぇ、さっさと潰すぞ!』

京太郎「雅枝さん、あっちに!」

雅枝「車あるな!」

京太郎「あっちでしたっけ!?」

雅枝「え、車の方ってこと言いたかったんやろ?」

京太郎「えーあーはい」メソラシ

ベリアル『テメェ……』

京太郎『い、良いタイミングで失踪します!』


とは言え、間に合わなくなってからでは遅いのだ

マガジャッパに射撃をすると、次いで他の二方向からも射撃があった


京太郎「……二つ? もう一人は?」


ダイナ「テヤァッ!」


起き上がったダイナがティガのように腕を振るうと、その体の色が赤く変わった

同時に体にかかっていた水が消えたのか、問題無さそうに立つ

このパターンを京太郎は知っている


京太郎「あれは、パワータイプか?」

雅枝「おー、さすがティガを見てきただけあるなぁ、赤は初めてみたけど」

京太郎「それじゃあ紫が?」

雅枝「青やな、超能力戦士や」

京太郎「へぇー」

ベリアル『呑気に話してる場合か』

京太郎「そうだった!」ダッ

雅枝「そうやった!」
665 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 01:00:58.20 ID:+Vpifffr0


赤いダイナが拳を打ち込んでマガジャッパを倒す

反撃しようと水を放つも、ダイナはバリアを張ってそれを凌ぐ

通常のフォームであれば押し負けていたことだろう


ダイナ「ハァッ!」


水流が止むとすぐに走って蹴りを打ち込む

さらに吹き飛んだマガジャッパだが、今度はすぐに起き上がる


マガジャッパ「!」

ダイナ「!」


接近したダイナが拳を打ち込んだその瞬間、マガジャッパはその一撃に耐えつつ両手でダイナの腕を掴む

振り払おうと両腕を振るうダイナだが……


ダイナ「!」

マガジャッパ「!」


その両腕についた吸盤により振り払うことができない

近距離での異臭に悶えるダイナの、カラータイマーが点滅をはじめる


京太郎『くさくて?』

ベリアル『臭くてだな』
666 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 01:15:02.53 ID:+Vpifffr0


ダイナに、マガジャッパがさらに水流を放つ

その水圧を受けるダイナだが、吸盤の力で吹き飛ぶこともない


ダイナ「グアアァッ!」


悶えているダイナに水流を続けるマガジャッパに―――銃撃


マガジャッパ「!!?」


その一撃がマガジャッパの水流を放つ鼻を撃つ

損傷はしないものの、ダメージは大きいのか悶えてダイナを放す

倒れるダイナ、マガジャッパは銃撃のあった方向へ体を向ける。そこには―――


竜華「ッ!」


マガジャッパが頭を少し後ろにすぐに水流を放つ


竜華「まずっ!」


背後には崖、その下には川……


竜華「怜っ!」


飛び込もうとするも、その余裕すらなく水流を受けるかと思われたその瞬間……

竜華の胸の中心に青い光、それと共にその瞳すらも青く輝く

放たれた水流は、竜華の目の前で―――水に弾かれた


竜華「……」


背後の川から、水が逆巻き水流を弾いている
667 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 01:32:52.73 ID:X+dWHAog0


マガジャッパ「!!?」


驚愕するマガジャッパを前に、竜華は眉一つ動かさずそこにいた

逆巻き、舞い上がる水が形を作る

巨大な水の化身―――


京太郎「あれは!?」

ベリアル『確か、ミズノエノリュウ……か?』

京太郎『あれも知ってるんですか?』

ベリアル『ハンッ、当然だ』

京太郎『にしても、なんで?』


雅枝「水の龍……」


その八本の頭を持つ龍、ミズノエノリュウが咆哮を上げて水の弾丸を放つ

それを受けたマガジャッパが大きくひるんで倒れた

立ち上がったダイナが腕を振るい最初のフォーム『フラッシュタイプ』に変身する


ミズノエノリュウ「―――」


静かに、ミズノエノリュウが消える

それと共に、竜華もゆっくりと地面に倒れた


ダイナ「デァ!」

◆BGM:ウルトラマンダイナ【http://www.youtube.com/watch?v=hwxlUyBzWVE

668 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 01:54:33.33 ID:X+dWHAog0


起き上がったマガジャッパにダイナが斬撃を放つ

放たれたそれがマガジャッパの鼻部を斬り裂いた


マガジャッパ「!」

ダイナ「……デヤァッ!」


そして腕を十字にして―――ソルジェント光線が放たれる


マガジャッパ「!!?」


直撃を受けたマガジャッパが、一端止まるも―――爆散


ダイナ「……」コクリ


輝きと共に、地に落ちるのは二条泉

それを見届けたダイナは両手を上げて空へと去って行った
669 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 02:01:38.09 ID:X+dWHAog0


二条泉の元へと、現れる人影


雅枝「泉ぃ!」


駆け寄って、泉を抱き上げる雅枝

周囲の臭いはマガジャッパを倒した影響か徐々に薄れてきている


京太郎「……ウルトラマン、ダイナね」

ベリアル『本人じゃねぇのは間違いねぇな……メダルの力か?』

京太郎『……ま、やれることをやるだけっすよ』


そう言うと、ふと視界のはしに見知った影を見た

即座に、京太郎はそちらへと走り出す


雅枝「え、須賀!」

京太郎「すみません!」


走り去る京太郎、荒れた足場を跳ぶ


ベリアル『お前の知り合いの女か?』

京太郎『はい……!』

ベリアル『……この気配、右だ!』

京太郎『ざっす!』


即座に地を脚で蹴って方向転換と共にそちらへと走った

木々の間、少し開けたその場所に―――立つ


京太郎「咲っ!!」


視線の先、その少女―――宮永咲はいた


咲「……」

670 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 02:15:03.41 ID:Bp54EomZ0


目の前に立つ少女、宮永咲と見合う京太郎

その瞳は真っ暗な闇を彷彿とさせ、その禍々しい気配に京太郎の額に嫌な汗が流れる

ガッツハイパーを即座に抜く


京太郎「貴様誰だ!」

「無礼者が!」


瞬間、光弾がどこからか飛んできて京太郎の手のガッツハイパーを弾く

驚愕しながらそちらを見る京太郎


ベリアル『メフィラス星人か!』

京太郎「メフィラス星人!?」

咲「……ふぅん、やっぱりベリアル」

京太郎「ッ!」


地を蹴ってメフィラス星人から距離を取る

即座にゼットライザーを取り出すも、席が手を前に出す


咲「……ここで消える?」

京太郎「……なに?」

メフィラス「我が皇帝の邪魔をするな!」

ベリアル『まさかアイツは!』

京太郎「ッ!」


さらに放たれた光弾を回避、咲の方を見るが闇の中に消えていく


京太郎「咲ィ!」

メフィラス「消えろ!」

京太郎「ッ!?」

洋榎「やらせるかアホ!」


そう言って銃撃をしたのは洋榎

その一撃を受けたメフィラス星人


メフィラス星人「……さすがに二体が相手では分が悪いな」


そう言うと、メフィラス星人も闇の中に消えた

残された京太郎が隣の木に拳を叩きつける


京太郎「くそっ!」

671 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 02:27:39.22 ID:2HWRIyjh0


―――【特異課大阪基地:休憩室】


座ってコーヒーを飲む京太郎の手にあるマガジャッパメダル

二条泉は精密検査の後、異常がないとのことで医務室で寝ているそうだ


京太郎「……咲も和も、か」


咲もすでに和と同じように怪獣メダルに思考を奪われているようだった

メフィラス星人という新たな敵も現れた


京太郎「新たなウルトラマン……ダイナか」


ティガ、ガイアに次ぐ光の巨人

今回はベリアルとして共に戦うことはなかったが、いずれその時がくるだろう

そうしていると、背中に衝撃


洋榎「辛気臭い顔してどしたー!」バシッ

京太郎「痛ぁっ!?」

洋榎「マガジャッパも倒せて、新しい宇宙人も出おったし宮永妹もおったけど」


腕を組んで頷く洋榎


洋榎「まぁなんとかなるやろ! 少なからず敵の姿は見えたんやからな!」ニッ

京太郎「楽観的っすねー」

洋榎「ポジティブシンキングと言ぃや……格調高く!」

京太郎「ま、そういう人いると助かりますけどー」

洋榎「そやろー!」ナデナデ

ベリアル『こいつ……おい小僧、聞いてみろ』

京太郎『え、なにをっすか?』

ベリアル『……』
672 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 02:34:23.49 ID:2HWRIyjh0


京太郎「さっきの太平風土記じゃ禍邪波じゃなかったっすか?」

洋榎「あーえっと、そやったっけ!!?」

京太郎『めっちゃ動揺してますね』

ベリアル『ハッ、馬鹿は扱いやすいな』

京太郎『悪口っすよ』


彼女がダイナ、あるいはそれに近しいなにかなのは間違いない

まぁ十中八九ダイナなのだろう

だがなにはともあれ……


京太郎「洋榎さん」

洋榎「ん?」

京太郎「お力、お借りします」フッ

洋榎「へ? ああ……むしろお借りしたいんやけど」

673 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 02:36:15.99 ID:2HWRIyjh0


     第15話【水ノ魔王獣】 END

674 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 02:45:43.61 ID:2HWRIyjh0


―――次回予告


京太郎:ダイナミックのダイナ?

セーラ:ダイナマイトのダイナでもある!

竜華:怜……?

セーラ:オレたちでダイナを助ける!

ベリアル:いくぞ、四分の一人前!

京太郎:はい、いきましょう!


次回【戦士の戦い】


洋榎:本当の戦いはここからやぁッ!

675 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 02:47:53.87 ID:2HWRIyjh0

今回はここまでー

ダイナ登場ってことで出すか出さないか迷ってた時期もあった
まぁ出したのだけどもー

とりあえずはこんな感じでー

次回、またちょっと本筋が進みつつ
明日か明後日やるよー
676 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/07(木) 13:17:07.32 ID:uYd9Tysb0

泉臭い言われてて可哀想w
とうとう咲が出てきたけどやっぱ敵か
677 : ◆Bc4KZX4MNU [saga]:2021/10/07(木) 21:14:00.40 ID:i4LUsTsh0
やってくよー

徐々に進んできて、そろそろ第二章も佳境だったり
678 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 21:27:21.32 ID:i4LUsTsh0
(また酉ミスった



―――【特異課大阪基地:休憩室】


あれから五日

その状況にはすっかり慣れて、京太郎はのんびりとそこでコーヒーを飲んでくつろいでいる

あれから咲はめっきり姿を見せない

あの須賀京太郎の姿もだ


京太郎「……」ポケー

雅枝「暇そうやなー」

京太郎「え、ああまぁ……パトロール行ってきますよ」

雅枝「もうちょっとあとでええよ、ついでに……私用頼みたいし」

京太郎「?」

雅枝「このあと会議なもんで忙しくて……」


そう言う雅枝の目元にはクマが見える


京太郎「徹夜ですか?」

雅枝「まぁな〜昔は徹マンとかできたんやけどもーむりやな」ハァ

京太郎「……」

雅枝「あ、そや昨日は麻雀で行方不明者二人まとめてやって?」

京太郎「まぁ竜華さんの手伝いしただけっすよ」

雅枝「ん〜でもだいぶ強いんやね。怪獣メダル持ち相手に勝つなんて」

京太郎「まぁ、ある程度……」


ベリアル『テメェの力なんだか胸張って言えよ』

京太郎『うぅ〜なんかなぁ』

ベリアル『メンドくせぇな』

京太郎『す、すみません』


昨日手に入れたクラブガンとアネモスのメダル

確かに自分の麻雀で倒した記憶がはっきりと存在する

ベリアルとして戦った記憶と共に……


雅枝「まぁなにはともあれこのあと頼むわ」

京太郎「あ、はい……それでなにを?」

雅枝「洋榎のバカを起こしに行って欲しいんや」

京太郎「……ファ!?」
679 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 21:30:50.61 ID:i4LUsTsh0


     第16話【戦士の戦い】

680 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 21:38:37.24 ID:i4LUsTsh0


◆安価!


1、松実宥

2、高鴨穏乃

3、福路美穂子

4、瑞原はやり

5、東横桃子

6、竹井久

7、辻垣内智葉

8、ネリー・ヴィルサラーゼ

9、雀明華

10、清水谷竜華

11、江口セーラ


◇5分間で1↓から〜 コンマが一番高い選択肢

681 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/07(木) 21:41:08.52 ID:zZvPeri30
11
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/07(木) 21:41:30.10 ID:v77gSgEB0
1
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/07(木) 21:42:15.04 ID:LJBcUee20
5
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/07(木) 21:43:33.30 ID:FIoTTHc10
10
685 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 21:57:03.95 ID:i4LUsTsh0
11、江口セーラ



街を行く車、目的地へと走る

その助手席の京太郎、運転席には―――江口セーラ

目的地は、愛宕洋榎の家


京太郎「にしても、基地で寝泊まりすりゃいいのに」

セーラ「まぁ、色々あるんやろ……お、あそこや」

京太郎「おー実家」

セーラ「カギもらったって? どしたー監督とそういう関係かー?」ニヤニヤ

京太郎「なっ、なに言ってんすか!?」

セーラ「いんやぁ〜」


狼狽するも、すぐに平静を装う

確かに魅力的な女性ではあるが、娘がいかんせん自分より年上

むしろ向こうがどう思うか……


京太郎「まったく」

セーラ「京太郎ってほら、顔はええやろ?」

京太郎「ハッキリ言いますね……否定はしないっすけど」

セーラ「おー、まぁだからモテるかなー思うたんやけど」

京太郎「……セーラさん的にはありっすか?」

セーラ「は? あぁ、まぁその……か、かっこええと、思うけどぉ……」カァッ

京太郎「え、なに照れてるんっすかかわいい」

セーラ「はあぁっ!!?」


瞬間、車がブレる


京太郎「どわぁっ!?」

セーラ「うわっ!?」
686 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 22:07:28.46 ID:i4LUsTsh0


車は真っ直ぐな軌道を取り戻す

耳まで赤くしたセーラが横目で京太郎の方を見る


京太郎「あ、あぶなぃ……」

セーラ「お前が余計なこと言うからやろ!」


その言葉に、京太郎は苦笑

余計なことは言わない方がいいだろうと思いつつも、ついつい口が滑る

スーツ姿のセーラを見てから、ふと思い出した故に口にする


京太郎「泉に見せてもらった夏のインターハイの写真」

セーラ「あいつなにやってんねん!」

京太郎「可愛かったじゃないっすか」

セーラ「事故るぞマジで!」

京太郎「それは怖い」


マジで怖い


セーラ「たくっ……なんでんな」

京太郎「麻雀で俺が勝ったことを黙ってるという約束のもと」

セーラ「お前話しとるやんけ」

京太郎「別いに良いかなって」

セーラ「泉ぇ……麻雀の特訓やな」

京太郎「ほどほどにしてやってください。病み上がりなんで」

687 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 22:16:58.09 ID:i4LUsTsh0


着くまでやけに長く感じた止まった車

それから降りる京太郎は軽く手を振ってセーラと別れようとする


セーラ「忘れぇよ絶対」

京太郎「えー凄い可愛かったじゃないっすかぁ」

セーラ「ええから!」マッカ


茹蛸状態のセーラに向けて笑みを浮かべると頷く


京太郎「それじゃあまた」

セーラ「むぅ」


不満そうな表情を浮かべつつ、セーラの車が去って行く

手を振って見送った京太郎は目の前の家を向く


京太郎「女の人の家の鍵開けるってどういう状況よ」

ベリアル『年相応の経験があるようで結構じゃねぇか』ハッ

京太郎「ベリアルさんもそういう経験が?」

ベリアル『……オレは寝る。なにかありゃ起こせ』

京太郎「えー」

688 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 22:34:57.49 ID:i4LUsTsh0


鍵をつかって入る京太郎

雅枝は『洋榎にはメッセージ送っとくから大丈夫やろ!』とのことだが動悸は抑えられない

そっと扉をしめると、京太郎は息をつく


京太郎「お邪魔しまーす」


ここで『邪魔すんねやったら帰ってー』とも帰ってこない辺り、やはり……


京太郎「ね、寝ている」


十中八九寝坊とのことだ

京太郎は聞いていた洋榎の部屋である二階へと上って行く

仲良くはなっているが、さすがにこれはどうだろうか


京太郎「……おはようございまーす」


とかなんとか言って、二階の『洋榎』と書いてある部屋前に立つ

軽く握りこぶしを作ってから、扉を叩く


京太郎「はいおはようございます! 須賀京太郎です!」

コンコン

京太郎「……おーい洋榎さーん?」

ガチャッ

京太郎「お?」


後ろに下がる京太郎、扉は開く


京太郎「お、洋榎さ」

洋榎「んぁ?」


出てきた洋榎はパジャマ姿であった

ボタンはいくつか開いていてそれはまぁ……扇情的である


京太郎「oh、こんなイベントがあろうとは……」

洋榎「ふぁ……なあぁっ!!?」ビクッ

京太郎「ああもう」

洋榎「ななな、なにしとんのや!」

バタンッ


扉が閉められる


京太郎「遅刻です」

洋榎「なんでお前そんな冷静やねん!!?」

京太郎「あー……いや、ドキドキしてますよ?」

洋榎「そんな報告いらんわぁっ!」
689 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 22:55:44.62 ID:i4LUsTsh0


一階の居間でくつろぐ京太郎

そうしていると、愛宕洋榎がスーツ姿で降りてくる

その顔はほんのりと赤い


京太郎「……照れちゃってぇ」

洋榎「うっさいわアホ!」カァッ


言ったせいなのか余計に赤くなっている

笑う京太郎の腕を掴んで洋榎を立ち上がらせた


洋榎「ほら、行くで!」

京太郎「まぁそっすね……雅枝さんも怒ってましたし」

洋榎「げきおこ?」

京太郎「げきおこ」

洋榎「えぇ……」

京太郎「ま、行きますか」


そう言って歩き出す京太郎

その後を追って、洋榎も歩き出す


洋榎「もっとこう……動揺したりせぇへんの?」

京太郎「なんかこう、思ったより平気でした」

洋榎「それはそれでムカつく」

京太郎「なんで」
690 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 23:06:56.43 ID:i4LUsTsh0


―――【大阪市内】


ザッ、と音を立てて立つ女性

見上げるのは大型デパート

後ろに立つ男の手には紙袋が複数


??「よっし、当面はここで調査よ!」


そう言って西川順子は満足気に頷く

一方、背後にいる山口大介は訝しげに表情をしかめた


大介「本当に大阪にいるんっすか?」

順子「ええ、私たちが奈良にいる間に東京に出たらしいけど……大阪にもウルトラマンがいるらしいわ」

大介「奈良のガイアと間違ったんじゃなくて?」

順子「ええ、それに私の勘が告げてるわ……ベリアルはここにくる!」ニッ

大介「……てかなんでそんなに見たいんっすか?」

順子「ありのままを伝えるのが報道の義務、よ!」ニッ

大介「余計なことにならなきゃいいけど」ハァ

691 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/07(木) 23:31:31.78 ID:i4LUsTsh0


―――【大阪市内】


西田順子と山口大介が話をしているそれと同時刻

須賀京太郎は街中で立っていた

腕時計型の端末を開いて、そこに表示されるマップ


京太郎『次で三件目ですか……』

ベリアル『雀荘を巡ってるのは良いが情報がまったくねぇな』

京太郎『まぁとりあえず、いまはやれることをやりましょ』


洋榎と共に大阪基地に向かった後、京太郎は街中に出ていた

雀荘で手がかり集めをしながらも、京太郎は時間になったのでセーラと竜華との合流地点へとやってきている


ベリアル『……おい、この感覚』

京太郎『あたりですか?』

ベリアル『ああ、急げ!』


その言葉を受けて、京太郎が駆けだす

二人との合流もあるが、今はそれどころでもない


ベリアル『雀荘じゃねぇ、裏口だ!』

京太郎「了解っす!」


目と鼻の先の雀荘の横にある路地裏へと入る

692 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 00:02:02.04 ID:KD7feXQt0


路地裏に駆けこんだ京太郎

雀荘の裏口、二階の非常階段から降りた直後の少女がそこにいた

いや、少女たち……


京太郎「……咲ぃ、和ァ!」

咲「……」

和「また貴方ですか、須賀京太郎」


忌々しげにつぶやいて、振り返った原村和が京太郎を睨む

一方の宮永咲は現状、興味無さげではあった

素早くガッツハイパーを取り出して銃口を二人、いや三人に向ける


京太郎「撃てるんだぜ俺は……園城寺怜だろうとも」


視界に映っているのは園城寺怜だ

付き合いはない。竜華の友達だが―――撃てなくはない


京太郎「……!」


トリガーを引こうとした瞬間、真上から降ちてくる影

顔をしかめつつ後ろに跳ぶ

目の前に、いるのは―――


京太郎「たくまたかよオレのそっくり野郎……!」

京太郎?「……お前は俺だよ」

ベリアル『なんだあいつは……破滅招来体か?』

京太郎「なにはともあれ……こいつ、人の顔で堂々と!」チャキッ


竜華「京太郎くん!」

セーラ「おい京太郎!」

京太郎「セーラさん竜華さん!」


やってきた二人の仲間はガッツハイパーを構える

軽く視線をそちらに向けてから、即座に前を向く


京太郎「いないっ!」

ベリアル『なんだ、アイツは……?』

竜華「……あ、嘘」

セーラ「なっ!?」

京太郎「っ……!」
693 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 00:17:59.23 ID:KD7feXQt0


目の前で、宮永咲と原村和といる園城寺怜

その瞳は虚ろであるものの、両目は輝いていた

ただ一人、真っ直ぐと銃口を向けている京太郎


セーラ「おい怜!」

竜華「怜……?」


いつの間にか消えている京太郎の偽物、周囲に軽く視線を送るが気配はない


ベリアル『やるか?』

京太郎『ともなれば……やらざるをえませんか』


そう言うと懐に手を伸ばす京太郎

和が手を真上に向けるハッとしてそちらを見れば、上空を飛ぶなにか

路地裏のビルの狭間から一瞬だけ見えた球状の白い飛行物体


京太郎「あれは……!?」

ベリアル『スフィア!? メダルであんなもんまで呼べんのか!』

京太郎『スフィア……?』

和「さて、我々はこれで……」

京太郎「待てよ! 結局お前らの目的って」

咲「復讐だよ。この世界の―――異能の力を使って蘇らせた怪獣を使っての」

京太郎「っ!」

ベリアル『こいつまさか……』

咲「この世界の異能の力というのは怪獣をメダルから復活させるどころか、上手くやればより強力にすることもできるからね」フッ

京太郎「っ……復讐って誰への!」


咲の背後に漆黒の闇が広がる

両腕を広げる咲の瞳は赤く輝く


咲「ウルトラマンだ!」
694 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 00:36:02.67 ID:KD7feXQt0


京太郎「なっ、貴様っ!」

ベリアル『暗黒の皇帝!』


笑い、闇の中に消えていく咲


京太郎「チッ、逃がした!」

和「須賀京太郎……ここで死んでもらいましょうか」スッ


手を前に出す和の背後が光り輝く

そしてその手から放たれる透明な―――波動

両手を前に出してそれを受ける京太郎


京太郎「ぐっ!!?」


両足を地面につけて凌ごうとするが、徐々に押されていく

顔をしかめる和の背後には闇

それが少しづつ和を包み込もうとしていく


和「現状の力ではこんなものですか……」

京太郎「お、まえっ!」

和「ではだめ押しで」


さらに波動弾が放たれると、京太郎は今度こそ吹き飛ぶ

セーラと竜華の間を後ろに跳んでいく京太郎


京太郎「どわぁっ!!?」
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/08(金) 00:39:58.11 ID:zsCCDCsY0
エンペラ星人なのか?メビウス見てないけど
696 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 00:51:58.87 ID:KD7feXQt0

路地裏からはじき出された京太郎

そのまま勢いよく地に叩きつけられて、悶える

すぐに京太郎を追って出てくる竜華とセーラの二人


京太郎「ぐっ、あっ……がっ」

セーラ「京太郎!」

ベリアル『小僧ォ!』

京太郎「だ、だいじょう、ぶっす……」

竜華「アホ! どこがやっ!」


京太郎の上体を支える竜華

だが吹き飛ばされた京太郎は既にボロボロで、口や額から血を流している

セーラが拳を握りしめて、路地裏へと通じる方に視線を向けた


竜華「怜ぃ……」

京太郎「園城寺、怜っ……」


地に手をつけて、ふらつきながら立ち上がる京太郎

視線の先には怜がおり、上空にはスフィア


竜華「怜ぃ!」

京太郎「届かないっすよ。ああなったら……」

竜華「そんなこと言うても!」

京太郎「それにあれも……!」


上空のスフィアが街を光弾にて攻撃する

くわえて、轟音と共に怪獣が現れた

二足歩行の恐竜型


京太郎「あれは……」

ベリアル『ネオダランビアだったか……スフィア合成獣か!』

京太郎『ダランビア……確か、最初にダイナと戦ったっていう?』

ベリアル『こっちでもか』

竜華「あれは……!」


ネオダランビアに、別方向から銃撃がある

だがその攻撃がある方向に、スフィアが向かっていく

京太郎は目の前の園城寺怜に視線を向けた
697 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 01:04:06.77 ID:KD7feXQt0


一方、京太郎たちが園城寺怜と相対しているのと同時刻

愛宕洋榎が街中を走っていた

人々が走る中を逆走している


洋榎「あいつ……今回はスフィアも一緒かい!」


そう言いながら、銃撃

反対方向に走っている故か、周囲の人々もまばらになってきていた


洋榎「っ!?」


三体のスフィアが攻撃をしかけてくる

その光弾の直撃は回避するも、その爆風により吹き飛ぶ


洋榎「痛ぅ〜」


体を押さえながら、起き上がる洋榎

周囲に誰もいないことを確認しつつ、懐から取り出すのは―――変身アイテム“リーフラッシャー”

それを握りしめると、ネオダランビアと三体のスフィアを睨みつける


洋榎「本当の戦いはここからやぁッ!」


かかげられたリーフラッシャーが展開され、輝く

そして、光と共に現れるのは巨人―――ウルトラマンダイナ

698 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 01:17:42.86 ID:x3c4Nqdi0


ダイナが登場、それと共に斬撃を飛ばして三体のスフィアを叩き落とす

京太郎はそれを見て笑みを浮かべた

形勢逆転……とはいかないかもしれないが


京太郎「状況は悪くない……まだ東場だ」

セーラ「んなこと言ってる場合かい」

京太郎「来たでしょウルトラマンが……ダイナミックのダイナ?」


その言葉に、セーラは頷く


セーラ「ダイナマイトのダイナでもある!」

京太郎「セーラさんと竜華さんは、ダイナの方を」

竜華「でも怜がっ!」

京太郎「こういう時の対処法は俺のが詳しいっすよ。一人でいけるけど時間かかるんで、頼みます。二人はダイナを」

竜華「っ」


まだなにか言いたそうにしている竜華だが、セーラがそんな竜華の肩を掴む


セーラ「行くで竜華! オレたちでダイナを助ける!」

竜華「……京太郎くん、怜をお願いっ」

京太郎「……うっす」フッ


そう言って笑うボロボロの京太郎は、しっかりと立つ


京太郎「あっちは頼みましたよ!」ニッ

セーラ「ラジャー! ほら、竜華も!」

竜華「二人で、絶対帰ってきてな?」

京太郎「……」コクリ


去って行く二人

そして残された京太郎と怜
699 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 01:40:57.91 ID:x3c4Nqdi0


口の中に溜まった血を吐きだすと、京太郎は懐からゼットライザーを取りだす

目の前の園城寺怜は、例によって黒き輝きを胸の中央から発す


京太郎「園城寺怜ィ! 引っ張って連れ帰る!」

怜「!」


瞬間、闇が怜を包んでその闇は新たな形を作り出す


京太郎「怪鳥の類かっ!」

ベリアル『あいつは……エアロヴァイパーか!』

京太郎「やっぱ知ってますか!」

ベリアル『オレは座学でもケンに引けを取らねぇ!』

京太郎「誰っすか……」


現れた鳥型の怪獣


ベリアル『ともかく、野郎がそのままの力を使えるなら厄介だぞ!』

京太郎「どういうことっすか?」

ベリアル『時間を歪ませる能力だ。時間を移動して自分の都合のいい未来を導き出そうとかする奴だ!』

京太郎「意外と頭良いのか……!」

ベリアル『だがそんな強力な力を使えるほど力が溜まってるようには見えねぇな!』

京太郎「なら!」


トリガーを引くと、真上にゲートが作りだされる


ベリアル『いくぞ、四分の一人前!』

京太郎「はい、いきましょう!」

700 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 01:50:43.36 ID:x3c4Nqdi0


―――【インナースペース】


右手にカードを左手のゼットライザーへと差し込む


『キョウタロウ・アクセスグランテッド』

京太郎「レイブラッド星人……」


メダルを弾くと、周囲に闇が広がっていく

落ちるメダルを右手で取ると、赤き瞳が輝く


京太郎「究極生命体……」


ゼットライザーにメダルを差し込みブレードをスライドさせる


『Alien Rayblood』

京太郎「ベリアァルッ!」


トリガーを引き、叫んだ
701 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 02:11:56.26 ID:x3c4Nqdi0


時空怪獣エアロヴァイパー

ネオダランビアと戦っていたダイナがそちらを見る

だがエアロヴァイパーと相対するように黒い影が現れた


ベリアル「……」ゴキリゴキリ


首を鳴らしながら現れたベリアル

エアロヴァイパーとネオダランビアが少しばかり後ずさる様子を見せた

溢れだす闇の力


京太郎『なんか、なんっすかこれ?』

ベリアル『散々、闇の残滓が残ったメダルとかを集めてるわけだからな、当然じゃねぇか?』

京太郎『なるほど……まぁ強くなるならなんでも良いっすけど!』

ベリアル『ハッ、良いじゃねぇか!』


構えを取ると、即座にエアロヴァイパーへと跳ぶ

だが、その瞬間にエアロヴァイパーの角が輝く

ベリアルはすぐに構えをといて着地した


京太郎『その手の攻撃なら、種がわかってりゃなぁ!』

ベリアル『後ろだァ!』


振り返ったベリアルが即座に腕を振るうと光弾が放たれる

その一撃はエアロヴァイパーを―――撃たない


京太郎『あぁ?!』

ベリアル『避けただァ!?』


空へと飛ぶエアロヴァイパー

それを追って飛びたつベリアルだが、エアロヴァイパーは旋回して口から火球を放った

回避しようと動くベリアルだが、さらに放たれた火球がベリアルの回避した方向に飛ぶ


ベリアル『チィッ、妙に避けにくい真似しやがるっ!』


バリアを張って火球を空に逸らす


エアロヴァイパー「!」

京太郎『まるで未来が見えてるような……未来が!?』

ベリアル『あいつの能力はそこまで戻ってねぇはずだ』

京太郎『いや……園城寺怜は一巡先を見る能力があるとか聞いたことがあります!』

ベリアル『ああ? 巡……いや、エアロヴァイパーメダルと共鳴強化されたなら未来視になったなんてことも、あるかもしれねぇな……!』

702 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 02:24:38.92 ID:x3c4Nqdi0


空を飛ぶベリアルが、いくつかの光弾を放った

だがエアロヴァイパーの目が輝きを放つ

エアロヴァイパーは未来が見えているかのように攻撃を回避していく


京太郎『やっぱコイツ!』

ベリアル『ッ!』


放たれるエアロヴァイパーの火球をバリアで凌ぐ

だが目の前に迫った瞬間、その角が光り輝いた


京太郎『っ!』

ベリアル『こいつぁ不味ぃな』


後ろを振り返るがいない

火球が―――真横からベリアルを襲う


ベリアル「ガァッ!」


地上へと落ちるベリアルに、さらに火球を放つエアロヴァイパー

爆発と共に、周囲のビルが破壊されていく

そこから離れた場所で戦うダイナがそちらに助けに入ろうとするが、ネオダランビアの攻撃に押されていた


ベリアル『チィッ! 未来が見える、でもあいつは最強じゃぁねぇんだろ?』

京太郎『はい、咲の姉貴、照さんに負けてる……』


起き上がったベリアルの前方に降りてくるエアロヴァイパー

胸のカラータイマーが点滅を始める


ベリアル『どうやって勝ったとか、知らねぇよな』

京太郎『まぁ……でも未来を視るようなのを倒す方法はいつだって一つですよ』


その言葉に、ベリアルは笑った


ベリアル「ハァッ!」

ベリアル『どんな未来もあいつをぶっ潰す未来にすりゃ良いんだろ!』

京太郎『そういうことです!』

703 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/08(金) 02:33:02.18 ID:x3c4Nqdi0
今回はここまでー

色々と話が進んだような進んでないような……たぶん進んだー

次はまた明日か明後日にでもー
そんじゃまたー
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/08(金) 03:35:40.47 ID:zsCCDCsY0
乙です
京太郎もすっかり染まってきたな
敵の目的わかったけど今後はどう動くんだろう?
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/08(金) 07:10:37.29 ID:TPw/WJvg0
おつ
バトル物で相手の動きを予測できるってラスボス級の能力だよな
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/09(土) 01:00:42.93 ID:AYn1XPelO

ダイナは序盤の敵なのに京ちゃんハードすぎるw
707 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/09(土) 22:15:11.95 ID:bydFScek0
やってくよーん
エアロヴァイパーはわりかしチートよね
708 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/09(土) 22:29:19.87 ID:bydFScek0


空へと飛びあがったべリアルを追うエアロヴァイパー

その角が輝くと共に、エアロヴァイパーの姿は消える

止まるべリアルは両腕を振るって周囲に電撃を放つ


べリアル「ハアッ!」

京太郎『ぐっ、さすがにこれは消耗激しいっ!』


その周囲に放たれた電撃に、火球がぶつかり爆散する

放たれたのは背後からで、もちろんエアロヴァイパーもそこにいた


べリアル『やはり見れる未来に限界があるか!』

京太郎『せいぜい数十秒先っすね!』

べリアル『やりようはいくらでもあるな!』ハッ


笑うべリアルが、更に空へと向かって飛ぶ

エアロヴァイパーは角を輝かせる


べリアル「ハァッ!」


火球が飛んでくるのは、背後から

それを爪で切り裂く


べリアル『追いついてこれなきゃ意味がねぇな!』

京太郎『未来が見えてもなぁ!』


地上へと加速するべリアル

それを追うエアロヴァイパーの瞳が輝く

さらに、角も輝くが―――


べリアル『意味ねぇってんだよ!』


振り返ったべリアルが素早く光弾を放つ

それが火球とぶつかり爆散
709 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/09(土) 22:34:29.26 ID:bydFScek0

地上へと降りたべリアルが、空を見上げるとそこにはエアロヴァイパー


京太郎『やるっきゃないか!』

べリアル『へばるんじゃねぇぞ!』

京太郎『おっす!』


迫るエアロヴァイパーへと―――べリアルが飛ぶ

だがその少し前にエアロヴァイパーは方向を転換していた


京太郎『視えてる!』

べリアル『だがなぁ!』


そのままエアロヴァイパーを追って飛ぶべリアル

エアロヴァイパーが振り返って火球を放つ

だがべリアルとてそれを読んでいる


べリアル『避けれる軌道じゃねぇ!』

京太郎『けどなぁ!』


バリアを張ってその火球を凌ぐ

エアロヴァイパーとの距離が離れるが即座に距離を詰めるために加速

それでもエアロヴァイパーは直撃コースに火球を放つ


べリアル「ジャアッ!」


クローで火球を切り裂く

減速して再びエアロヴァイパーに距離を離される

だが、再度加速


べリアル『バテてねぇだろうな!』

京太郎『当然ッッ!!』
710 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/09(土) 22:42:26.80 ID:bydFScek0


一方のダイナは、ネオダランビアの攻撃で吹き飛ぶ

点滅するカラータイマー

立ち上がったダイナが両腕を振るい、変わる


ダイナ「チャアッ!」


その姿は青

超能力戦士ダイナ、ミラクルタイプ

ネオダランビアが体当たりしようとダイナに走るが、ダイナは真上へと回転しながら飛ぶ


ダイナ「ハッ!」


体を丸めつつ回転

ネオダランビアを飛び越えて着地すると、体をそちらに向けて構える

突進していたネオダランビアが止まるが背中はがら空きだ


ダイナ「チャアッ!」


両手を突き出して光線を放つ

その攻撃を受けて、ネオダランビアの尻尾が落ちる

大きくひるみつつネオダランビアが右腕を振るうと、その右腕が触手のように伸びた


ダイナ「!」


素早くダイナが腕をかざす

落ちていたネオダランビアの尻尾を超能力により盾する

触手が尻尾にぶつかり、力が相殺された

ダイナは素早くナイフ型の光弾で斬撃を放ち、ネオダランビアの触手を切り裂く


ネオダランビア「!」

ダイナ「ハァァッ……!」


叫ぶネオダランビアを前に、ダイナが右腕に光を宿す

そして、右腕を真っ直ぐに突き出す


ダイナ「チャアッ!」」


放たれる超衝撃波

711 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/09(土) 22:47:06.36 ID:bydFScek0


ネオダランビア「!!?」


衝撃波を受けたネオダランビア

そしてその背後に現れるのは小さなブラックホール

それがネオダランビアを吸い込んでいく


歪むネオダランビアがその中に吸い込まれると、それは即座に閉じる


ダイナ「……」


ブラックホールを出現させて次元の狭間にて圧殺するレボリウムウェーブにより、ネオダランビアは塵一つ残さず地上より消え去った

712 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/09(土) 22:54:35.93 ID:bydFScek0

ベリアルから距離を取ろうと飛ぶエアロヴァイパー

その瞳と角が一瞬だけ輝く

背後から迫る光弾を回避


ベリアル「ハアァッ!」


だが、さらに接近してくるベリアルに気づき再び瞳と角を輝かせるも……


エアロヴァイパー「!」


わずかに怯むような動作を見せる

だがベリアルがそれを逃すはずもなく、背中に電撃を受けた


エアロヴァイパー「!!?」

京太郎『っしゃあ!』


落ちていくエアロヴァイパー

そのまま地上へと打ちつけられるも、起き上がる

ベリアルの方を見ようとするも……見当たらない


エアロヴァイパー「!」

ベリアル『ここだァ!』


空から勢いよく飛んできたベリアルが、エアロヴァイパーのその頭部に蹴りを打ち込む

その衝撃でエアロヴァイパーの角が破壊される

鳴き声を上げるエアロヴァイパーをしり目に、その勢いのまま着地したベリアルはスライディングしながら体をそちらに向けた


京太郎『これでェ!』

ベリアル『終わりだァ!』

713 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/09(土) 23:04:12.88 ID:bydFScek0


地上に跡を作りながらもエアロヴァイパーへと向くベリアル

膝を地に着けたその体勢のまま、黒と赤の光を宿す右腕を左腕に添える


ベリアル・京太郎『デスシウム光線!』


放たれた暗黒の光線

エアロヴァイパーがよろけながらも瞳を輝かせて、横に避ける

だが―――


京太郎『やらせるかァ!』


勢いよく立ち上がったベリアルがデスシウム光線を―――曲げた


ベリアル「デヤアァッ!」

エアロヴァイパー「!!!?」


その一撃を受けたエアロヴァイパーが爆散する


巻き起こる爆煙を前に、ベリアルが右腕を払って首を鳴らす

714 : ◆dBIP2XuQhg [saga]:2021/10/09(土) 23:13:40.35 ID:bydFScek0


そして、漆黒のウルトラマンことベリアルが顔をそちらに向ける

そこにいるのはウルトラマン―――ダイナ

通常のフラシュタイプのダイナをしり目に、ベリアルは背を向けて歩いていく


洋榎『ベリアル! なんでここに! 誰なんやあんたは!』

ベリアル「……」


その疑問に答えるわけにもいかず、ベリアルはそのまま空へと飛び去って行く

残されたダイナが、去って行く姿を見送る


洋榎『なんやねん、味方なんやろけど……』


ウルトラマンのはずだが、自分やティガやガイアとは違いすぎる

その疑問の答えが見つかるはずもなく、ダイナも空へと去って行く


ダイナ「……シュワッ!」

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