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【艦これ】龍田「私とあの人と……愛宕と高雄、とその他」

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240 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 22:47:07.24 ID:wV0LTTyh0

< お互いに先生って呼ぶっていうのは変かな? >







提督「先生と呼ばれる職業の人間が先生と呼ばれる職業の人間と付き合うとさ」

高雄「? 」

提督「自動的に先生呼びプレイができることに気付いた」

高雄「……」

提督「……」

高雄「……休憩、終わりですよ」

提督「うん。……ツッコミさえやめたらもう何も残らないと思うよ? ね? 」
241 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 22:48:01.74 ID:wV0LTTyh0

< 閣下呼びは兎も角大尉呼びしてもなんかね >







高雄「はぁ……」

提督「何その心底呆れたみたいな顔」

高雄「呆れているんですよ、心底。……でも」

提督「うん? 」

高雄「言いたくないですし考えたこともありませんけど私たちも大概主従プレイなのでは? 」

提督「なるほど。…………む」

高雄「や、考え込むような顔されてもですね……」
242 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 22:50:10.05 ID:wV0LTTyh0

< チョコ菓子ってこう本当にちょっとで満足するのはコスパが良いというのか >







高雄「チョコパイって美味しいですよね」

提督「え? うんまぁ……唐突だね」

高雄「ええ」

提督「…………」

高雄「…………」

提督「…………バレンタイン後の胸焼けまだ残ってる気がするレベルなんだけど」

高雄「消費期限が近いものが発掘されたので……」
243 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 22:51:47.22 ID:wV0LTTyh0

< 楽しませる側の方が楽しい >







提督「取り敢えず俺はもういい。終いには来年のバレンタイン禁止にするぞもう」

高雄「構いませんよ」

提督「うん? 」

高雄「その代わりホワイトデーも禁止ですからね」

提督「じゃあ禁止にしない。…………それが対抗になると思われてるっていうのもなんだかなぁ……」
244 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 22:54:19.15 ID:wV0LTTyh0

< あくまで自己申告です >






加賀「安心なさい。これくらいすぐに無くなってしまうわ」

赤城「山と積まれたチョコ菓子ですか……うーん、壮観」

高雄「はぁ」

愛宕「よかったじゃない。私たちは好きなのだけちょっと摘んでいればいいんだし」

高雄「……そうね」

提督「……まぁ、沢山食べる子好きだよ。俺も偏ってるけど料理好きだから喜んでくれるのは嬉しいよ」

愛宕「で、その心は? 」

提督「え、おっぱい大きい娘って基本沢山食べるじゃん……? 」

高雄「うーん……否定はできませんけれど」

愛宕「そこまで食べてたっけ」

加賀「割と微妙なところね」

Roma「いやいやいやいや……何を真顔で……」
245 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 22:56:50.30 ID:wV0LTTyh0

< 個人的に好きじゃないだけですが >







提督「俺まともに退役できたら作家になる予定なんだけどさ」

高雄「マンションの管理人と主夫と普通のサラリーマンとあとは何になる予定なんでしたっけ」

提督「まぁ、一応全部やってやれないことは無いじゃん」

高雄「それはそうですけれど」

愛宕「うーん、まずは新人賞からね」

提督「うん。……でさ、続編出したとして絶対に子供世代メインとかはやらないつもりなんだ。
というかさっきそう心に誓った」

愛宕「あ、そう……? 」

漣「何を読んだのか観たのか。候補が多過ぎますねぇ……」
246 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 22:58:00.17 ID:wV0LTTyh0

< 重厚なファンタジー官能小説とか転がってたらおしえてください買います >







愛宕「というか物語なわけ? ノンフィクションとかエッセイじゃなくて」

提督「なんで辞めた後も軍のこと考えなきゃなんねぇんだよ」

愛宕「そうかもしれないけど」

漣「モテモテハーレム系のなろう系とか描いてもノンフィクションライクになりますがぁ? 」

愛宕「まぁ……そうね」

提督「…………」
247 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 22:58:37.92 ID:wV0LTTyh0

< 媚び啼き >






雲龍「あれがオスに媚びているサンですよ」

加賀「くっ……」






葛城「なにあれ」

天城「ある意味でサンに恋している加賀さんの心を圧し折る姉様? 」

葛城「ちょっと何言ってるか分かんないんだけど……」
248 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:00:11.14 ID:wV0LTTyh0

< 好きになった順番とか深さとかじゃなくてただ単純に >






葛城「サンがエリザベス選んで番になったんだからもうどうしようもないじゃん? 」

加賀「あなたそれ私含めて姉二人にも言える? 」

葛城「や、えー……えぇ……? 」
249 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:01:54.16 ID:wV0LTTyh0

< 茶会を横目に見つつ時折溜息など吐いてみたりするも >







提督「やっと最低限終わった。……君らさ」

雲龍「? 」

天城「? 」

愛宕「? 」

提督「一応名目上は部下なんだから働く上官の前では口より手動かせば? 」

愛宕「私が判捺せるものは終わらせたし」

天城「命じられればやりますが」

雲龍「今日は口より手でしてほしいのね? 」

提督「違う、そうじゃない」
250 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:02:58.11 ID:wV0LTTyh0

< 思い立ったが >







提督「んー……そういやちょっと実家帰ってくるわ。新年度関係の諸々も粗方終わらせたし」

愛宕「はいはーい。何日くらい? 」

提督「一週間くらいかな。友達にも会ってきたいし」

愛宕「りょーかい。全権委任は高雄でいいのね? 」

提督「いいんじゃない。別にお前でも加賀でも誰でもいいんだけど」

愛宕「非常時の連絡体制だとか全部理解してるのが高雄しかいないから無理でーす」

提督「あ、そう……じゃ、そういうことで」

愛宕「うん。…………うん? 」
251 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:05:50.08 ID:wV0LTTyh0

< 明日も一緒だと思っていたのに >







高雄「いくらなんでも急過ぎませんか」

提督「ん、悪い」

高雄「悪いと思うなら……いえ、別に悪くはないけれど」

提督「まぁまぁ。今日はまだいるから許して」

高雄「お弁当は? 」

提督「つくってくれるなら喜んで貰う」

高雄「かしこまりました。……ところで」

提督「あん? 」

高雄「しっかりと予定を組み立てられる少将閣下はお弁当箱の中がチョコ菓子でも文句は言わないのでしょうね」

提督「え、いや、あのさ……根に持たないでくれよマジで。泣くよ俺」
252 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:08:29.51 ID:wV0LTTyh0

< 含むところなんて欠片程も御座いませんとも >







漣「気が強いくせに」

叢雲「あん? 」

漣「打たれ弱い女の子って好かれやすいよね。男には」

叢雲「ここには誰もいないわね」

漣「そうだね」

叢雲「ええ」

漣「…………」

叢雲「…………」

漣「…………」

叢雲「…………」

提督「……会話下手かお前ら」
253 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:10:17.75 ID:wV0LTTyh0

< 浅いと切り捨てられるものでもないけれど >






海風「ここには夜は献身的、なヒトって冷静に考えるといないですよね」

雲龍「貪り喰らう怪物だとか快楽の対価として献ずるようなのばかりではあるかしら」

海風「全く微塵も褒めてはいませんけどある種雲龍さんが一番献身的とさえ言えるかも」

雲龍「私も全く貶しているわけではないけれど高雄辺りが一番献身から遠いかもしれないわね」

海風「嗚呼……」

雲龍「……」

海風「…………深い、ですね」

雲龍「えーと……」
254 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:13:25.71 ID:wV0LTTyh0

< 季節とかなんかそういうのは忘れたことにして >







提督「さて本日は」

加賀「? 」

提督「突発芋煮会を開催したいと思います」

加賀「ほう……」

赤城「なるほど」

提督「はい。……ですが」

加賀「? 」

赤城「? 」

提督「醤油、里芋、牛肉でいきますので悪しからず」

加賀「は? 味噌では? 」

赤城「豚肉では? 」

提督「まぁ、鍋はあるから隣でやれ。……ほらな? 里芋には文句入らなかっただろう? 」

天城「む……おかしいですね……」
255 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:15:01.18 ID:wV0LTTyh0

< 楽しいです >







提督「だってジャガイモ煮崩れするじゃん。別に不味いとかそういうあれじゃねぇよ」

天城「それがいいんじゃないですか」

提督「俺は断固として里芋派ですのでね。……お前らもやんの? 味噌ベースの豚肉」

加賀「いえ、私は牛肉派ですので」

赤城「私も醤油派ですし」

漣「はいはーい! 味噌・ジャガ・豚肉で! 」

提督「は? 」

加賀「は? 」

赤城「は? 」

天城「は? 」

漣「ひえっ」

叢雲「面倒だから最初から全部用意してるって言えばいいのに……親の仇でも見つけたみたいな顔の演技楽しいの? 」
256 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:17:35.17 ID:wV0LTTyh0

< 逆通訳ってそもそもなんだ >






高雄「ふぅ……長ネギこんなに要ります? 」

提督「長ネギとコンニャクは幾らあってもいいんだ」

加賀「味のバランスがおかしくなるでしょうが」

提督「肉も芋も沢山あるしいいだろうそれで」

赤城「そこはほら、贅肉というか脂肪というか……雲龍さん? 」

雲龍「身体が大きければお腹に肉が沢山あってもいいということになるけど? 」

提督「高雄、加賀、俺が悪かったよ。全面的に俺が悪い」

高雄「……」

赤城「雲龍さんを逆通訳にすると楽でいいですねぇ……」

加賀「赤城さん……? 」
257 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:20:04.58 ID:wV0LTTyh0

< まぁ、いざ用意し始めると手癖でどうにかなる >






愛宕「締めは? うどん? 」

提督「当然。カレーうどん以外有り得ないね」

加賀「敢えてここは雑炊でも」

赤城「ほうとうっぽくするのもいいかもしれません」

愛宕「まぁ、ルウとうどんしか用意してませんけどね。……これから夕食用意するの死ぬ程怠いなぁ」
258 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:21:43.49 ID:wV0LTTyh0

< キッチン横並びで唐突に >







山城「……………………」

雲龍「……………………」

山城「……………………」

雲龍「……………………」

山城「……………………割と真面目に普通の恋愛じゃあ楽しめない可能性」

雲龍「別にいいわそれで」

扶桑「あのね……」
259 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:23:17.63 ID:wV0LTTyh0

< それはそれ >







涼月「あの……えーと……」

提督「うん? 」

涼月「ご相談というか……うーん…………違うかもしれないんですけど」

提督「言ってよ。くだらなかったら笑ってやるから」

涼月「ん……あの」

提督「あぁ」

涼月「“ 良いところにホクロ有るわね ”は褒め言葉ですか? 」

提督「当然」

涼月「そう、ですかぁ……はぁ……」

提督「ん、んん……君なんで変なこと訊いた自覚あるクセにそんな複雑な顔で俺を睨めるの? 」
260 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:25:07.65 ID:wV0LTTyh0

< 指針や軸としては見上げられても >






涼月「だってですよ? 確かにまぁ経験豊富? なあなたがそういうのならきっとそうなんだろうって納得はできても」

提督「あぁ」

涼月「Romaさんの感性もあなた寄りってことじゃないですかそれ」

提督「そうだね。……なんで君は相変わらず俺のこと小馬鹿にしなきゃいけない病気に罹ってるの? 」
261 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:28:07.75 ID:wV0LTTyh0

< 心当たりのある方が怖い気もする >







漣「アホのご主人様ー、お年玉欲しくありません? 」

提督「遂に頭ぶっ壊れたのか、可哀想に」

漣「お年玉が嫌ならお盆玉で」

提督「どっちでもいいよっていうかそもそも部下からのお年玉ってなんだよ、
どうせ玉落としてきたりする駄洒落だろう? 」

漣「いーえー? 公明正大清廉潔白大正義な漣ちゃん様がそんな非道を働くわけ」

提督「最後も四字熟語にしておけよ。……で? 」

漣「手、出して? あと目ぇ瞑って? 」

提督「んだよ……」

漣「はい、どーぞ? 」

提督「あん? ……何これ」

漣「お札。痴呆ですか? 」

提督「ちげーよ理由訊いてんだよ理由。
部下に野口さん二人掴まされる理由に心当たり無ぇよ……」
262 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:31:02.48 ID:wV0LTTyh0

< 図星って割とポピュラーな逆ギレ要因なんですけどね >






漣「まぁまぁ。実家帰るのに託けて遊び呆けてくるんでしょ? 」

提督「ふっつーに実家メイン。里帰りです」

漣「またまたー。鬼嫁でヤンデレな皆さんから逃げて羽伸ばしてくるんでしょ? 」

提督「ちげぇから。つーかお前よくそんなこと口走れるな怖くないのかよ」

漣「だってここにそれ否定できるヒトいませんもん」

提督「…………」
263 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:34:42.58 ID:wV0LTTyh0

< 絡んでいるだけとも言えるけれど >






漣「まぁ、そんなことはどうでもいいんですよ。ちょっと買ってきてほしいものがありまして」

提督「んなもん金渡されなくても大概買ってきてやるけど」

漣「ちっちっち、分かってませんなぁご主人様は」

提督「あぁん? 」

漣「こういうのは頼むって形にしておくと後々お土産が倍に増えて返ってくるんですよ。
頼んだものは労力無くゲットしてサプライズはお金も使わずに」

提督「確かに。……いや、でもお前それ精々二千円程度で引き出すってことは程度がーー






初月「あれを甘えるっていうんじゃないのか」

海風「私の甘えたいってああいうことじゃないんだけど……いや、悪いとかそういうことじゃなくてね? 」
264 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:37:04.61 ID:wV0LTTyh0

< あなたの口に言わせたい(邪) >







愛宕「あの人がどれだけ薄汚い所業に手を染めていても」

高雄「? 」

愛宕「それでもなお今の地位っておかしいと思うのよねぇ〜……」

高雄「……そうね」

愛宕「家柄一般後ろ盾は後付け好かれるのよりも嫌われるのが大得意」

高雄「ええ」

叢雲「…………そこまであからさまな目を向けるくらいならいっそ直接訊いたら? 」
265 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:38:43.43 ID:wV0LTTyh0

< 誤魔化しているわけでもなく >







愛宕「え、いいの? 」

叢雲「訊くだけなら誰も反対しないと思うわ」

愛宕「そうねぇ〜……」

高雄「叢雲さんと漣さんよりはまだあの人を酔わせた方が可能性としてマシな気がするわね」

叢雲「そうでもないと思うけど……あのね」

愛宕「んー? 」

叢雲「クソったれな冒険活劇ドラマがあったのよ。
あいつは言うに及ばず私や漣にも全く似合わないような致命的で刹那的な酷い時期が」

高雄「冒険……活劇…………? 」

愛宕「余計意味分からなくなってきたわねぇ……」
266 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:42:06.83 ID:wV0LTTyh0

< 致命までいかなければまぁ…… >







加賀「あぁん……? 」

天城「……なんです」

加賀「飲めるものなら開けなさい。きっちり半分ずつに分けてあげる」

天城「言いましたね? ええ、乾してやりますとも」

加賀「もし残さず自分の分を飲めたら私の身体、一日好きにしてもいいわ」

天城「へぇ……天城を忘れられなくなっても知りませんから」

加賀「ふふ、あなたこそ私を手放せなくならないようにね」

天城「それはそれは。……ま、そんなの関係無く飲めますけれどね」

加賀「あぁん……? 」

天城「……なんです」

加賀「私の身体は醜いから見たくもないというのね? 」

天城「違います。……ではもし加賀さんが飲めなければ期間を二日にさせていただきましょうか」

加賀「望むところよ」






赤城「物凄く久方振りに悪酔いした加賀さん見ましたけれど相方は雲龍さんじゃないんですね」

明石「雲龍さんはもっと飲ませるの上手いですから。
天城さんより耐性も強いですし」

赤城「なるほど。……加賀さんってどれだけ我を無くしても記憶が残るタイプなんですよねぇ」
267 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:45:06.11 ID:wV0LTTyh0

< 単純にホラー映画観たときよりも割と怖いかもしれない >







阿賀野「怖いなぁ……ちゃんと戸締まりして寝よ? 」

能代「どれだけ加賀さんたちが酔ってても別に阿賀野姉ぇは狙われないと思うけど」

伊14「能代さんの獲物だもんねー」

伊13「ヒトのモノ、盗るの、よくない」

能代「そういう変なあれじゃなくて……」
268 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:47:33.54 ID:wV0LTTyh0

< 酔い醒めない >






松風「でもあれじゃない? あのヒトたちは今現在他の女の良人を狙ってるわけだから」

旗風「寧ろ阿賀野さんは丁度良い獲物かもしれませんね」

涼月「なるほど。……簡単には開けられないようにする鍵の掛け方おしえようか? 」

能代「別にいい。……いや、あのね、盗られるのが趣味とかそういうことじゃなくってねぇ……! 」
269 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:53:47.96 ID:wV0LTTyh0

< その言い合いを矛盾とは思わないという当然 >






提督「ふぅ……今日も楽しく過ごしました、っと」

龍田「フゥ…………あなたは明日から暫くいなくなるけれどね」

提督「それでも楽しいことには変わりないさ」

龍田「まぁねぇ……」

提督「偶には俺がいない時間が無いと俺の価値を忘れちゃうだろう? 」

龍田「馬鹿ね。そんなわけ、無いじゃない」

提督「本当? 俺がいるのが至極当然みたいになってんじゃん皆」

龍田「だって当然だもの。あなたがいないのが不自然なのよ」

提督「ん……」

龍田「…………フ-」

提督「フゥ……」

龍田「……………………」

提督「……………………何? 」

龍田「……………………ちゃんと、帰ってきてくれるのよね? 」

提督「当然。お前らと一緒にいるのが俺の当然だよ。…………何の嘘偽りも無く、さ」
270 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/04(月) 23:55:48.20 ID:wV0LTTyh0

>>238
>>239
いつもいつもありがとうございます……失踪どころか消えかかっているのに……

お久し振りです。たぶんきっとまた来ます
ありがとうございました


271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/05(火) 08:25:21.31 ID:ELsYBhBOo
お疲れ様です

キテター これからも待ってるのでよろしくお願いします
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/05(火) 17:39:54.10 ID:0aRJK0WOo
おつ
273 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:11:17.43 ID:OIBkf3vU0

< (自画自)賛美歌 >







扶桑「ふぅ……『いつくしみ深き』で目覚めるなんて、なんて化け物には罪深い」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………そっか、あの人暫くいないんだったわね」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………寝起きで下着姿の女としては中々に心惹かれる存在かもしれないわね、今の私」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………」

扶桑「…………山城、まだ起きていないでしょうね。さすがに聞かれていたら恥ずかしいわ」
274 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:12:00.95 ID:OIBkf3vU0

< 滲み出る >






涼月「あのね、これでも私は健全にRomaさんと一緒にいたいの」

初月「いや、その身体で健全は無理だろう姉さん」

涼月「は? 」

涼風「寧ろ健全な女ってなんだよ、っていうね。
……エロいこと以外は健全ってことでもないからな」
275 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:13:55.05 ID:OIBkf3vU0

< 更新な趣味って矛盾している気がしないでもない >







秋雲「はーやれやれ……ライフはコストだし墓地はデッキなんだよなー」

GZ「お前は何を言っているんだ」

春雨「大丈夫です。選ばれし変なのな皆さんしか理解できません」

GZ「そうか……」

WS「尊厳をコストにしている私たちには割と相応かもしれませんけれど」

秋雲「や、そんな高尚な話してないから。そういうんじゃないから」

WS「……? 」
276 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:14:59.23 ID:OIBkf3vU0

< 物足りない >







雲龍「指先の力だけでシーツに穴が空くほど貫かれて、仰け反らされる程の快楽は中々無いものよ」

天城「まぁ……そうですね」

葛城「おねーちゃんその二は妹が越してきてから面倒になってたツッコミ放棄してない? 」

天城「いえ、品の無いお話ではあるけれど同意はせざるを得ないので」

雲龍「そうよね」

葛城「あんたにはもう期待なんてしないけども……そうなんだ」

天城「そうなんです」

雲龍「そうなのよ。……でもツッコミがいないとちょっとつまらないわね」
277 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:16:13.72 ID:OIBkf3vU0

< エアリーディング◎ >







雲龍「同じ男を相手に盛った私とあなたが竿姉妹なら」

天城「……はぁ」

雲龍「同じ男を対象として慰めたことがあればそれはオカズ姉妹と言えるのでは? 」

天城「…………はぁ」

葛城「ツッコまない……ツッコまないから。なんかそういうことしたら満足させちゃう気がするし」
278 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:18:55.78 ID:OIBkf3vU0

< 賛美はできませんけれどね >






山城「でも実際あの人を想像すると割に深くイけるわよね」

雲龍「ええ」

葛城「本人いなくなると途端に正直になるってどうかと思うよ」

愛宕「そこは山城のプレイみたいなものだから」

山城「そんなものじゃないわ。単に自分の想いの深さに安堵して浸っているだけ」

扶桑「それをプレイって言うんじゃあ……いえ、そのものを否定はできないけれど」
279 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:22:06.66 ID:OIBkf3vU0

< 心に秘すことだけが愛じゃない >






山城「あら、姉様だってそうでしょう? 私と絡まるときよりもあの人に抱かれた記憶の方が甘美な筈」

扶桑「…………」

雲龍「だって、ということはあなたはそうなのね」

山城「当然。姉様に向ける愛とあの人に与えられる愛は質の違うものだもの」

愛宕「なるほど」

Littorio「姉妹に向ける色欲というものは一体どういう質を有するんでしょうね」

Roma「それはそれで割と気持ちの良いものよ」

Littorio「…………え? 」
280 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:25:52.42 ID:OIBkf3vU0

< 深淵に至るまでの過程が >







愛宕「だし巻き卵は甘いのとしょっぱいのどっちが好き? って訊かれて」

高雄「ええ」

愛宕「甘じょっぱいのって言うのは駄目だと思うの」

高雄「まぁ……でも甘じょっぱいっていう味はあると思うけれど」

愛宕「それでもこう、ヒントが欲しいじゃない。嗜好というか」

高雄「それはそうね」






海風「とか言いつつ愛宕さんのつくるだし巻きが最高って顔して食べるんだよねあの人」

江風「最高の先に至らないと駄目ってことだな。……江風は姉貴のつくるのが一番好きだけど? 」
281 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:27:06.69 ID:OIBkf3vU0

< いや、だからヒントが欲しくてですね >






海風「そりゃそうじゃん。もうだし巻きは諦めて江風の好みに合わせてるもん」

江風「そ、そうか……」

明石「完璧に合わせられてる時点で諦めなくてもよかったんじゃ……」
282 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:32:50.98 ID:OIBkf3vU0

< その場合はきっと出会いもしない >






雲龍「あの人の痛みは私のモノ、私の痛みは私のモノ」

葛城「言葉だけ聞くと実に献身的で涙が出るね」

雲龍「実際に啼かされるのは私だけれど」

葛城「はいはい。……おねーさまはさ」

雲龍「うん? 」

葛城「本気で愛すべき相手を間違えたと思うんだよね。
こんなに献身的で何でもできる女普通は一生愛されるものだよ」

雲龍「? あの人は死ぬまで私を愛してくれるけれど」

葛城「そういうことじゃなくてさ……しかもそこは筈とか予定じゃなくて断定なんだ」

雲龍「だからつまりそういうことね」

葛城「そうだね。…………魂の共鳴、みたいな裏の無い少年誌的な世界だったらなぁ……」
283 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:35:34.09 ID:OIBkf3vU0

< 面会許可、下りました >






加賀「嗚呼……なんて素晴らしい。桃源郷はここにあったのね」

天城「いえ、えーと……親バカ? 」

葛城「うーん……」

雲龍「そういうのは親バカというのではなくてただの馬鹿親というのでは? 」

加賀「……」

赤城「バッサリいきますねぇ……親猫二匹に仇敵みたいな顔向けられてる私はどうすれば? 」
284 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:38:50.72 ID:OIBkf3vU0

< お昼寝眺めて嘆息して >






瑞穂「ふふふ……ぁふ……………………Zzz」

明石「…………………………………………」







天城「? どうしました? 」

明石「いえ……おっきなシロクマのぬいぐるみに嫉妬するなんて思いもしなかったなぁ、って」

天城「はぁ」

葛城「たぶん大体きっといい話。……提督さんが存在しなければ」

叢雲「そうね。…………でもあれが謝る方が失礼な気がする」
285 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:40:12.58 ID:OIBkf3vU0

< キャラ(クタ)というもの >







時雨「僕はね、物語の為に使い捨てられる一般的な……なんていうのかな、社会通念上の正義として描かれるキャラクタを嫌いになれないんだ」

あきつ丸「あん? 」

時雨「物語では主人公だとかヒロインが妄言染みたことを平然と宣うじゃないか。
それを馬鹿にしたり嗜めたりして観客に馬鹿にされる役のこと。シンプルに敵と表現してもいいね」

あきつ丸「あぁ、ガストンみたいなやつのことか」

時雨「うん。勿論キャラクタ上普通に悪役だったりはするんだけどさ。……君」

あきつ丸「? 」

時雨「『美女と野獣』なんて真面目に観たことあるわけ? 怖いよ僕は」

あきつ丸「あのな……」
286 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:45:10.79 ID:OIBkf3vU0

< 惚気? >







天城「葛城? ちょっと気分が良いので聞いてほしいのですけれど」

葛城「うん? 」

天城「あの人、素は本当にストイックなの」

葛城「そりゃあの筋肉維持してるくらいだしまぁ……」

天城「重いものは食べたくない、取り敢えず食べられれば何でもいいって言ったときに出てきたもの分かります?
我儘な天城が悪かったのかもしれませんけれど、
ささみとゆで卵がメインのサラダ、厚揚げわかめ豆腐のシンプルなお味噌汁、それからもち麦ですよ? 」

葛城「へぇ」

雲龍「毎食それが理想なのよあれは。なんならば私たちがつくったものなんて全部無駄な贅沢品」

天城「あれはあれで悪くないのですけれど……嗚呼、堕落させているのは寧ろ天城たちの方なのですね」

葛城「そうだね。…………唐突に私は何を聞かされてるんだろう? 」
287 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:51:38.86 ID:OIBkf3vU0

< 記憶浚って >







提督『おい……そこの女子力がゴミな女』

葛城『女子力っぽい何かが有り過ぎる男に言われると傷付くんだけど……何? 』

提督『袖、釦、取れそう、馬鹿? 』

葛城『何故にカタコト……馬鹿ですけど何か?
そのうち天城姉ぇに直してもらおうと思ってたけど文句ある? 』

提督『袖貸せ。暇だから直してやる』

葛城『…………は? 』

提督『んだよ。男に触られるのは袖口だけでも嫌だって? 』

葛城『や、そうじゃなくて……え、何、ソーイングセットなんて持ってるの? 』

提督『悪いかよ』

葛城『だからそうじゃなくて……えぇ……』





葛城「……ま、あぁいう男だもんね。惚気というより再確認だって無理矢理思うこともできるかな」

天城「はい……? 」
288 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:54:53.74 ID:OIBkf3vU0

< 私の感傷を返して >







雲龍「安産祈願子宝祈願で有名な神社だとかでレイプされたらどんな気分になるのかしら」

葛城「…………あのさぁ」

天城「知りませんよ……姉様が突然呟いたときの正解なんて」
289 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:56:00.56 ID:OIBkf3vU0

< 逃げてきて >







天城「ふぅ……やっぱりこれ、気分が悪くなります」

山城「そうね」

天城「ヤニクラが好きだなんておかしな人間もいるものですね」

山城「生きている実感でも求めているのじゃなくて」

天城「そんな高尚なものでもないでしょう。
いえ、殊更に生の実感を高尚だとも思いませんけれど」

山城「そうかもしれないわ。……フゥ……」

天城「…………」

山城「…………」

天城「…………天城たちって」

山城「? ええ」

天城「実はあんまり絡みありませんよね」

山城「フゥ……そうね。だから何、という気もするけれど」
290 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 00:59:25.74 ID:OIBkf3vU0

< 敢えて言わない方が上手く回る >






山城「フゥ……女の園にいる以上不用意な絡みは寧ろ無い方がいいのじゃなくて? 」

天城「それはそうですけれど」

山城「誰とは言わないけれどいないわけではないでしょう?
そこまで高雄や愛宕に絡まない子とか」

天城「確かに。……実は江風さんってオールラウンダーですよね」

山城「それがあの子のいいところだもの」

天城「はぁ」

山城「ふふ……でも別にあなたのこと嫌いじゃないのよ私。これは掛け値無しに本当、だけれど」

天城「ええ」

山城「それこそ女の園でこんなこと言われて信用できる? 」

天城「……そうですね」
291 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 01:04:43.65 ID:OIBkf3vU0

ありがとうございました


292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/07(木) 08:13:32.59 ID:qXJxkkPQ0
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/07(木) 13:13:05.03 ID:HD32UStto
お疲れ様です
294 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 21:10:13.78 ID:pTv28l3I0

< 昨日も見たきっと明日も見る日常 >







雲龍「ふむ……ハメ比べ……姉妹……平均……偏差……」

天城「……」

加賀「……ツッコまないから。ツッコみませんからね」

葛城「……まだ何も言っていませんけど」
295 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 21:11:12.34 ID:pTv28l3I0

< ではあなたがそうすれば良いのではなくて? >







雲龍「母乳の味って姉妹で似てるのかしら」

加賀「…………」

天城「…………」

葛城「…………我慢比べやってるわけじゃないんだからさぁ。
普通にツッコめば? ねぇ……? 」
296 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 21:13:05.97 ID:pTv28l3I0

< 遠く遠く其はまだ遠く >






雲龍「あぁ……本当放置プレイって最悪。早く帰ってこないかしらあの人」

天城「……………………」

加賀「……………………」

葛城「だからさ……ってーかまだ割と普通に会話できる内容でしょうが」
297 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 21:15:13.26 ID:pTv28l3I0

< ツッコミを入れないなら入れないで終わらない >







葛城「つーか馬鹿のおねーさまはよくそうくっだらない下ネタ際限無く浮かんでくるね」

雲龍「だって嘘や偽りの類いじゃないし」

葛城「あ、そう……」

加賀「……私たち、勝った? 」

天城「いつも通り負けたのでは。いえ、何をもって勝ちとするのかは天城にも分かりませんけれど」
298 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 21:18:23.11 ID:pTv28l3I0

< 常時フリーダム >







雲龍「私、シスターのコスは似合わないと思うの」

天城「……修道女、ということでよろしいですね? 」

雲龍「その言い方をするとあの人が面倒臭そうだから今まで言わなかったの」

加賀「あの人が面倒になるパターンを知っているのなら私たちが面倒がるパターンも知っていてほしいものね」

雲龍「やっぱりLittorioよね、いえ、Romaの方が目付きとしても性格としても愉しそう。
そもそも信心の話とはいえステレオタイプ的にコーカソイドな顔じゃないと駄目だわ」

加賀「…………阿賀野、叢雲」

阿賀野「歴史ネタ文化ネタではあるけどさぁ……」

叢雲「結局あいつじゃないと駄目なんだから私たちに振らないでくれる? 」
299 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 21:24:02.26 ID:pTv28l3I0

< (生命に)限りあるからこそ悪巫山戯 >







提督「俺の監視役また君か、って言う準備してたんだけどさ」

あきつ丸「はぁ」

提督「まさか本当にまたあきつ君だと思わなかったよ俺。飽きないの君」

あきつ丸「これはこれで中々に良いものなのですよ。
提督殿が面倒を起こさなければ半分休暇のようなものでありますので」

提督「あ、そう……はぁ」

あきつ丸「それとも……自分のような狗ではなく御し易い雌犬の方がお好みでしたか」

提督「んなこと無いよ。あきつ君と会うのは嫌いじゃない」

あきつ丸「はぁ」

提督「単に他意無く言ってみただけ。……いっそ俺の実家まで案内しようか? 婚約者とか言って」

あきつ丸「ご冗談を。気付けば背後に高雄や愛宕がいても驚きませんよ自分は」

提督「まっさか……ねぇ? 」
300 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 21:26:07.41 ID:pTv28l3I0

< やっぱされたいよねー、って >






鈴谷「あきつちゃんは出張かぁ」

時雨「今度のお土産は何かな? 」

鈴谷「さぁ? ……あきつちゃんが帰ってきてくれればそれでいいよ私は」

時雨「そうだね。…………いっそ鈴谷さんの方から告白すればいいのに」
301 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/07(木) 21:26:36.09 ID:pTv28l3I0

ありがとうございました
302 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/07(木) 21:34:09.56 ID:qXJxkkPQ0
303 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/07(木) 22:13:18.63 ID:R6KpeYHlo
雲龍のシスターか
お疲れ様です
304 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:29:48.16 ID:WJZtIvFA0

< 熟語の解体は控え目に >







雲龍「私って実は守離なのよね」

天城「首里? 」

雲龍「うん? 形を守るのは基本を覚える為に大事だけれどいつの間にかそこから離れてるのよ」

天城「?? 」

叢雲「破った自覚も無く大概のモノものにするなんてとんだ人類の敵ね」

雲龍「ふふ、その通りね。人類の皆さんは早く私を殺した方が良いわ」

叢雲「まったくだわ」

天城「???? 」
305 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:31:45.10 ID:WJZtIvFA0

< 別にそれで構わない >







伊14「あぁいう遣り取り見てると叢雲ってやっぱ叢雲なんだなーって思うよね」

伊13「あの人の、懐刀、だから」

漣「単にアホと通じ合えるアホなだけだと思うけどなぁ……頭が悪いのとは対極にいるだけで」
306 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:36:39.26 ID:WJZtIvFA0

< 守破離の道 >






叢雲「そもそもあれよね、守破離って私気に食わないわ」

雲龍「そうなの? 」

叢雲「守はいいのよ。なんだって基本があって模倣から入るっていうのは分かる」

雲龍「ええ」

叢雲「破るのもまぁ、そうね。殻を破るって感覚なら確かにその通りかもしれないわ」

雲龍「ん」

叢雲「でも離れるって何よ。道を説く言葉ならそんな極一部の天才なんて言葉に含めるんじゃないわよ」

雲龍「うーん……」

天城「天城は分かりますよ。自分の努力している先に姉様みたいになんでもできるヒトがいると言葉は不愉快です」

叢雲「そうよね。別に雲龍を貶している意味ではなくて単純に凡人を戒める言葉であってほしいわ」

雲龍「はぁ」

明石「はいはい、お昼できたみたいですよ。……なんで雲龍さんが唸っていて私がお二人に睨まれるので? 」
307 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:37:25.62 ID:WJZtIvFA0

< 平然とされると…… >








Roma「心は彼に、身体は彼女に、ねぇ……」

Littorio「…………なぁに、それ」

Roma「いえね、ちょっと手慰みというか暇過ぎて男向けのアレなのを観てたの」

Littorio「あ、嗚呼……あゝ…………」

Roma「…………崩れ落ちる程のこと? 」
308 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:38:07.17 ID:WJZtIvFA0

< それはまぁ……ねぇ? >








Roma「別に殆ど何も感じなかったから安心してほしいわ姉さん」

Littorio「…………」

Roma「ふぅ……あれよ、最初は自分を男側に見た方が上手くいくのか自分もあの子も対等にただ女として見た方が上手くいくのか考えたかったの」

Littorio「そ、そう……なの」

Roma「ジェンダー論だとか世の潮流に喧嘩を売るようだけど私は性別に生き方を縛られたくない。
性別を利用することはあっても振り回されるんじゃあ考えられる意味が無い」

Littorio「そう……そうね、それはよく、分かるわ」

Roma「ならいいじゃない姉さん。……でもよく考えると男向けのレズモノっていうのもよく分からないわね」
309 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:39:07.26 ID:WJZtIvFA0

< 手に入れることはできても抱き締めることは >







加賀「ふぅ……でも本当に信じられないのは確かです。
赤城さんにパートナーがいないなんて」

赤城「そう、でしょうか」

加賀「ええ、赤城さんの眼鏡に敵う男も女もいない、というのは別としてですけれど」

赤城「はぁ」

加賀「だって自分のモノにしてしまおうと思えば赤城さんなら簡単にできてしまうでしょう? 」

赤城「そんなこと……私、これでも純潔の乙女ですよ? 初心なんです、初心」

加賀「だとして、『今すぐ意中の相手を落とす方法』なんて本でも書いてしまえそうじゃないですか」

赤城「内容が薄っぺらい割に分厚くて高い本になりそうですねぇ……いえ、私には一文さえ書けませんけれどね、ええ」
310 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:40:15.49 ID:WJZtIvFA0

< 心底馬鹿にしたような表情でした >







山城「実際のところどうなんでしょうね。あれに見合いだとか申し込む間抜けな皆さんの意志というか思惑って」

扶桑「あの人の実態がその……えーと」

龍田「女を囲って散々楽しんでる人外魔境の王って知らないんだからただの有望な将校扱いでしょう? 」

扶桑「そう、それよ」

山城「それならこうもう少し逃げ場の無い誘導をしてもいい気がするのよね。
男なんて子供さえつくらせてしまえばある程度は次の行動予測できるわけだし」

龍田「そうねぇ……大穴としか言いようが無いけれどこの国の貴人や成金の皆様は人ができた善人ばかりだとか」

山城「ハンッ……」

扶桑「……私もそれは無いと思うけれど山城の反応、ちょっとどうかと思うわ」
311 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:41:22.90 ID:WJZtIvFA0

< 容易く想像を越えてきそうでどうにも >







龍田「でも確かにそうね。一度父親になる覚悟を持ってしまえば情も湧くし引き返せなくなることもあるんだから」

山城「そこに賭けてみる中堅どころだとかはいても良さそうよね」

扶桑「まぁ……ええ」

高雄「ふふ……呼びました? 」

龍田「いいえー」

山城「呼んでないわ」

高雄「あら残念」

扶桑「そうね。……答えは知れるかもしれないけれど私もちょっと遠慮しておく。呼んでないわ」
312 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:42:23.13 ID:WJZtIvFA0

< 楽で楽しくてそれが幸せで >







時雨「人間として戦う兵器なのか、兵器として戦う人間なのか、なんて」

秋雲「実に中二チックで好みだね。自分がそういう境遇に近くなければ」

時雨「兵器として使い潰される兵器だからね。
……や、こんなくだらないこと真面目に語りたいんじゃなくてさ」

秋雲「うん? 」

時雨「要は勝たなければ意味が無いってことに人間様はいつになったら気付くんだろうね」

秋雲「続けて真面目に語ってる気がするけど……気付くわけ無いじゃん? その方が楽なんだから」
313 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:43:21.56 ID:WJZtIvFA0

< 呼んでほしいとは、言わないけれど >







提督「ふぅ……友達と飲んだ後にお前と飲むのってもう定例行事化してんな」

あきつ丸「偶然でありますね。偶々以前勧められたバーで飲んでいたに過ぎない。
提督殿が何故かこの店にフラフラと入ってきただけのこと」

提督「あっそ」

あきつ丸「ええ」

提督「…………」

あきつ丸「…………」

提督「…………ホテルにでも誘おうか? 」

あきつ丸「ご実家よりは幾分楽しめそうでありますなぁ……それに自分はそれを断れない」

提督「くだらない嘘……ふぅ、ダブルでいい? あぁ、部屋じゃなくてウイスキーのことだけど」

あきつ丸「構いません。……あぁ、ウイスキーのことだけでなく部屋のこともでありますが? 」

提督「ばーか」
314 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:43:53.96 ID:WJZtIvFA0

< いっそ忘れたら? >







Littorio「ねぇ……高雄」

高雄「? ……何? その濁った目」

Littorio「妹がですね、えーと……」

高雄「今更涼月さん関係のことを言われても何も驚かないけれど」

Littorio「えーと……男性向けというのは置いておいてね、
彼氏のいる女を女が奪う作品を観ていたときはどう反応すればいいと思います? 」

高雄「」
315 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:44:46.60 ID:WJZtIvFA0

< 女衒からの忠告 >








提督「そーいや君いつになったら鈴谷に告白すんの? 」

あきつ丸「んんっ……けほ、っ」

提督「酒喉に詰まらせんなよ勿体無い」

あきつ丸「そ、れはそれでどうかと思うであります。……提督殿には分かるまい」

提督「そうだね。いつすんの? 」

あきつ丸「だから」

提督「誰かに盗られるとは言わねぇけどさ。幸せな時間はどっか行っちゃうかもしれないよ」

あきつ丸「…………」

提督「や、まぁ手が早いって言われてるのの言い訳ではないけど。
……ちょっとは真面目に考えた方があきつ丸自身の為だと思うね」
316 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/08(金) 22:45:14.28 ID:WJZtIvFA0

ありがとうございました
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/09(土) 00:07:31.62 ID:bS7abzKl0
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/09(土) 16:54:00.69 ID:qHO0+0sMo
お疲れ様です
319 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:27:39.30 ID:Lscy+GAG0

< 謎は全て解けた! >







初月『彼シャツというものを経験したいと思ったんだ』

涼月『ん、んん? 』

旗風『彼女、というかお姉様のいる涼月さんには分からないかもしれませんね』

初月『おお、いつに無く攻撃的だ』

旗風『そういうんじゃありません。単にわたくしでも好きな男性の大きな衣類に包まれてみたいなんて漠然と思うだけです』

初月『そうだな』

涼月『うーん……』






涼月「旗風さん、私が間違っていました。あれ、すっごく良いです」

旗風「は、はい? 」
320 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:28:31.96 ID:Lscy+GAG0

< お姉様がお姉様たる所以 >







Roma「ふぁ……ねぇ、涼月によく分からないことを吹き込んだのってあなた? 」

初月「よく分からないこと? 」

Roma「この前ロングのシャツをプレゼントされたんだけど今朝それを羽織らせてください、って」

初月「あ、あぁ……あれか。まぁ、僕が言ったといえば言ったかな」

Roma「そう……」

初月「なんだ、愉しませてやったんだから朝からキャンキャン戯れつくなとでも言うのかお姉様」

Roma「いいえ。…………よくやったわ、あれはあれでとても可愛らしかった」

初月「えぇ……」
321 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:29:12.01 ID:Lscy+GAG0

< 方向性の違いで喧嘩でもしたのかな? >







漣「思ったんですけどね、雲龍さんって大概の楽器はすぐものにしちゃうじゃないですか」

葛城「まぁ……そうだね。なんであんなセンスあるのか知らないけど」

漣「で、天城さんってロック大好きじゃないですか。
漣は大して詳しくないんでよく分かりませんけど雲龍さんにギターでも始めてもらえばいいのでは? 」

葛城「だよね」

漣「だよね? 」

葛城「いや、なんてーか……普通に私も言ってみたら二人から親の仇でも見るような目で睨まれてさ」

漣「はぁ……? 」
322 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:30:14.14 ID:Lscy+GAG0

< 愛を信ずる( ) >







伊14「やーいやーいシスコン女! イヨに勝とうなんて百年早い」

伊13「まだ、終わって、ない……終わって、ないから」

江風「江風三位なんだけど」

涼風「あたいは四位だな」

伊14「ぬふふ、君たちにはシスコン力が足りなーい! 」

江風「そんなものが必要なら江風はゲームなんて上手くなくていいや」

涼風「ドブにでも捨てちまえって感じだね」

伊13「む……それは、どうかと、思うよ? 」

伊14「やーいやーいシスコン女とシスコン力足りない女どもー」






瑞穂「あれは一体何を言っているんでしょう」

明石「さぁ……取り敢えず私はシスコンでもなんでもいいから兄弟姉妹欲しいですけどね」

瑞穂「明石さんには瑞穂がいるじゃないですか」

明石「いやいやいや……いやいや……」
323 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:31:08.02 ID:Lscy+GAG0

< I love you で事足りるけれど >







瑞穂「瑞穂では妹力が不足していますか? 」

明石「圧倒的に現実が足りてないと思うけど」

瑞穂「では姉力は」

明石「それも同じく。……瑞穂さんは妹になりたいんですか? 」

瑞穂「明石さんをお姉様と呼びたいんです」

明石「は、はぁ……? 」
324 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:34:14.51 ID:Lscy+GAG0

< あなたの隣にいさせてください >






明石「つーか姉力妹力って? 」

瑞穂「明石さんに必要とされたい真心そのものですが」

明石「そ、そう……」

瑞穂「はい。別に姉妹でありたいわけではありません。
近親相姦の禁忌を楽しみたいわけではありませんので」

明石「うん。……………………あの人相手の誰かなら病ンデレとか笑ってられるんですけどねぇ」
325 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:35:26.90 ID:Lscy+GAG0

< 否定なんてもってのほか >







阿賀野「そもそもここにシスコンじゃないヒトっているのかな」

能代「私は違うと思ってるんだけど。割と本気で」

阿賀野「それは阿賀野も変なダメージ負いそうだから置いといてさ」

能代「加賀さん、赤城さん」

阿賀野「あのさ」

能代「はぁ。……言わせないでくれる? 全員ドン引きするくらい大概のシスコンだと思うわ」

阿賀野「…………そうだね」
326 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:36:27.03 ID:Lscy+GAG0

< ガチホラーかくや >







金剛「むー……なんかヤベー気がしマース」

時雨「遂に腰でもやったのかいお婆ちゃん」

金剛「そんなのじゃないデース。……あれ」

時雨「うん? 」






Aquila「あのね、親しき仲にも礼儀ありって言葉知りません?
私だって許せないことも怒ることもあるんですよ」

GZ「あ、あぁ……私たちが悪かった、すまなかった」

WS「……そうね。謝るわ、ごめんなさい」







時雨「…………うっそでしょ何あれ」

金剛「Aquilaが本気で怒っているらしいこともそうだけど本気で謝っているってところが……むぅ」
327 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:37:21.80 ID:Lscy+GAG0

< 何か問題でも? >







春雨「実はシーツ変えてみたんだけどさ」

浜風「んぐ……ええ」

春雨「食べたままでいいよ。……硬めのシーツの方が合うって気付いたんだ」

浜風「分かるような分からないような。
強いて言えば私は薄手の軽い方が肌に馴染むような気がしますが」

春雨「まぁその辺は好みだから。……でね、男の人と寝るんだったらやっぱり柔らかい薄手のやつの方がいいのかな?
って割と無意識に考えていることに気付いて笑っちゃったよね」

浜風「えー、と」

春雨「抱き締められていればそんなのどうでもよくなる筈なのに、おかしいよね」

浜風「えーと……え、そういう方向性なの? 」

春雨「……うん? 」
328 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:38:08.26 ID:Lscy+GAG0

< 天真爛漫(偽) >








春雨「あ、勿論そんなこと望んだ形では一生経験できないっていうのもお笑いポイントだよ? 」

浜風「そ、そう」

春雨「? アイス、溶けちゃうよ? 」

浜風「……ええ」

若葉「……いっそ朗らか、か。浜風がスプーンの動きを止めるなどある意味あってはならないことな気がするな」
329 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:38:50.69 ID:Lscy+GAG0

< 失礼な >







時雨「…………はっ、何か暫く意識飛んでた気がする」

金剛「三人とも連れ立ってどっか消えたデース」

時雨「そ、そう……何だったんだろうあれ、この世の終わりかな? 」

金剛「かもしれないネー。なんならあの光景を見せて反応を伺うドッキリであってほしいなー、つって」

時雨「本当そうだね。…………Aquila自身に何の瑕疵も無く本気で怒らせるってどうやったらいいんだろうか」
330 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:41:55.70 ID:Lscy+GAG0

< ラブちゃんが粗い品さんに負けないことを祈る >







提督「まーた君か」

あきつ丸「仕方がありますまい。一応は監視役であるからして」

提督「そうかい。……君、口座持ってる? 」

あきつ丸「? 一応は」

提督「なんてーかな、お馬さん、好き? 」

あきつ丸「は? 」

提督「中央の推し馬その一が明日本番なんすよねぇ……暇だから一緒に見ない? 」

あきつ丸「構いませんが。…………勝ったとして自分はどうすれば? 」
331 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:45:34.14 ID:Lscy+GAG0

< 分からない人にはきっといつまでも分からない >






提督「鈴谷にちょっとお高いプレゼントでも買えばいいじゃん」

あきつ丸「はぁ。……負けた場合は? 」

提督「最低彼女だろう? たかれ」

あきつ丸「本気のクズでありますね」

提督「そうは思わないけど」

あきつ丸「はぁ」

提督「まぁ、いいじゃんか。パパ上もお馬さん好きだけどちょっと一緒に観れない用事があるんだ」

あきつ丸「自分はまぁ勤務中でありますが構いませんよ」

提督「よし。……愛は勝つって知らしめないとな」

あきつ丸「ん、んん……? 」
332 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/09(土) 23:46:28.69 ID:Lscy+GAG0

ありがとうございました
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 08:02:11.76 ID:wUjCLc1v0
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2022/04/10(日) 08:50:03.31 ID:RL4EhyD8o
桜花賞か     久しぶりに買ってみるか
お疲れ様です
335 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/11(月) 22:47:53.63 ID:QMUb7ITE0

< 食べている瞬間が幸せならまぁ >







愛宕「はいおつまみー」

提督「せんきゅー。……焼きたけのこって君ホント渋いね」

愛宕「昨日サラダにしようと思ってたのに忘れちゃってたのよねー」

提督「そっか」

愛宕「ええ」

提督「……」

愛宕「……」

提督「…………」

愛宕「…………」

提督「…………本気で似合わねぇな、食ってるもの」

愛宕「そんなの気にして食事なんてしないし……」
336 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/11(月) 22:50:16.54 ID:QMUb7ITE0

< だから幸せならいいんじゃないのって…… >







提督「たけのこで思い出したけどな、あれマヨネーズに合うんだよ」

愛宕「知ってるけど。私結構たけのこサラダつくるでしょう? 」

提督「まぁね。……俺の同期にたけのことマヨネーズを世界最高のマリアージュと断言する馬鹿がいてな」

愛宕「スイーツなら分かる表現だけどたけのこサラダねぇ……」

提督「それで嫁さんと喧嘩するくらいアホだからな」

愛宕「えぇ……」

提督「嫁さんは悪辣なるゴマドレッシング教徒だったんだとさ」

愛宕「微笑ましい夫婦な気もするけど……うーん……? 」
337 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/11(月) 22:51:52.79 ID:QMUb7ITE0

< 採らぬ筍の美味算用 >







愛宕「まぁ、でも、そうね。そのうちメンマをつくろうとは思ってるわ」

提督「メンマぁ? 」

愛宕「あっちの丘、道祖神だとかがある方って竹藪があるじゃない?
時々散歩に行く雲龍がたけのこもあるって言ってたのよ」

提督「んなとこ散歩してんのかよあいつ」

愛宕「夏行くと涼しいから好きって言ってたわ。簡単な屋根とハンモックをつくるつもりらしいし。
明石は明石でログハウスをつくりたいとかなんとか言ってたし」

提督「なんなんだあいつ……明石のは俺も首突っ込みたいけど雲龍は自由人極めてぇのか? 」

愛宕「まぁまぁ、その辺はいつものことじゃない。雲龍なんだから」

提督「や、そりゃあまぁそうだけども」

愛宕「それにほら、青森と言ったら根曲り竹でしょう?
採れたての根曲り竹でつくる姿焼きだとか炊き込みご飯は美味しいと思うの」

提督「あぁ……そっか、それは確かにいいな。うん、実に素晴らしい」

愛宕「それからなんといっても筍のお刺身よね。採れたて、刺身、グッド! って感じ」

提督「嗚呼……」

愛宕「うふ……」






旗風「…………普通の若夫婦ってどう考えても暫くは後になる採ってもいない筍であそこまで幸せそうにできるのかな」

松風「さぁね。……でも、少なくとも僕は好きだよああいうの。
歪んでいるとか壊れているとか言われたって気にしない。
あれに憧れないなんて僕はそんな嘘、吐きたくないから」
338 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/11(月) 22:54:14.25 ID:QMUb7ITE0

< 捨てられない線引き >







葛城「結婚してるわけでもないし付き合ってるわけでもない相手とよくキスできるよね、って」

雲龍「? 悪口? 」

葛城「んーん。自分のこと」

雲龍「瑞鶴さんとは付き合ってるわけじゃなかったの? 」

葛城「どうなのかな、って。その辺結構曖昧でさ、ただ一緒にいて楽しかっただけだし」

雲龍「お互いがそう思って身体まで許したのなら十分恋人といえると思うけれど」

葛城「そうなのかな? 」

雲龍「そうに決まってるじゃない。そうじゃないなら別にそれはそれで知ったことではないけど」

葛城「まぁ、私も客観的な関係とかはどうでもいいかな。
……だとして雲龍姉ぇとかのはちょっと違うと思うけど」
339 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2022/04/11(月) 22:58:25.81 ID:QMUb7ITE0

< ぼうけんのしょ に じゅうだいなばぐ が はっせい >






雲龍「それこそ知ったことじゃないわ。別に恋人でも夫婦でもない幸せだって実際は何も変わらないし」

葛城「まぁ……でもさ」

雲龍「? 」

葛城「なんかそこそこお高いマンションでそこそこお高い調度に囲まれてそこそこ愉快にあの人と夫婦であれたら……」

雲龍「あれたら? 」

葛城「…………んーん、もうそれはあの人じゃないからお話が破綻した」

雲龍「然もありなん、っていうところね」

龍田「でもそれを望む意志は捨てたらいけないと思うけど……それこそ幸福の更に先を望むなら」
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