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【艦これ】龍田「私とあの人と……愛宕と高雄、とその他」

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902 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/09(火) 22:45:57.46 ID:gQJ9XpMN0

< ベッド端に三人並んで座ってみて >







提督「…………」

海風「…………」

愛宕「…………? 」

提督「…………今更だけど、これは許されざるタイプの浮気? では? さすがに犯罪的過ぎてヤバ

海風「私は気にし

愛宕「共通の、趣味? 」

提督「…………」

海風「…………」

愛宕「…………ふふ」
903 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/09(火) 22:48:17.42 ID:gQJ9XpMN0

< あくまで一対一での感情ではなくて >






海風「ん、と……お二人が私へ? それとも私たちがこの人へ? 」

愛宕「この人とあなたが私へ、って風に思わせられたら最高かなぁ〜」

提督「そうだね。……………………いっそ俺、要らなくね? 」
904 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/05/09(火) 22:48:42.39 ID:gQJ9XpMN0

二日続けて、というのも大分久し振りな気がします

ありがとうございました


905 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/09(火) 22:49:34.99 ID:MAbHpF9U0
906 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 03:39:30.21 ID:2UU5AXYHo
907 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:34:35.25 ID:6IdZ9EWF0

< 勝負下着ない >







加賀「? 履いてませんが」

提督「……何で? 」

加賀「弓を持つときは履かないと決めているので」

提督「あ、そう……」

雲龍「つまり戦場では常にノーパンということですね」

提督「えぇ……? 」
908 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:35:39.39 ID:6IdZ9EWF0

< 拘り >







加賀「いえ、戦場では普通に……普通にというのも変な言い方ですけれど履いていますよ」

提督「何で? 」

加賀「? 何故、履かないの? 」

提督「ん、んん……? 」

雲龍「海上だと波や飛沫で水が入るからでは? 」

加賀「違います。……いや、あの、えーと…………難しいですね」

提督「うーん……? 」
909 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:39:04.12 ID:6IdZ9EWF0

< 仕方無いね >






雲龍「あぁ、弓を引いているだけなら地上ですものね。
海上だとそもそもこの人がいないからいきなり押し倒されたりはしませんか」

加賀「あのね、神聖な道場とまでは今更言わないけれどそれは弓と弓を番える者に対する侮辱に他ならないわ。訂正しなさい」

雲龍「はぁ」

提督「そうだね。……俺に対しては訂正しなくてもいいのか、そうか」
910 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:39:50.59 ID:6IdZ9EWF0

< 恥ずかしいのかな、とか >








愛宕「んふ……あぁ、すっごいスッキリ」

海風「Zzz……………………………………………………………………………………あふ……………………ふあ」

愛宕「まだ寝ててもいいのよ? コーヒーは淹れてるけど」

海風「んん……あの人は? 」

愛宕「弓を見に行く約束があるとかなんとか言って行っちゃった」

海風「酷い人ですね」

愛宕「そうねぇ……ま、でも」

海風「? 」

愛宕「実はいつもこうだったりしない? そのまま全員寝ているなら自分もいるけど、
誰かがコーヒー淹れたり起き出してきたらもう一人と自分だけベッドに残ってはいないの」

海風「…………確かに」
911 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:41:15.56 ID:6IdZ9EWF0

< 何よりお互いの意欲が、といえる >








加賀「ふふ……ええ、いいわ、それでいい」

江風「ンー……なンで踏み込みが遅れるンだろう」

加賀「私がわざと呼吸を外しているからよ。
昨日とは違うタイミングで似たような動きをしているだけ」

江風「じゃあなンでそれでいいって言えるンだよ」

加賀「私の動きに合わせようとしているから遅れているの。
そもそも才能が無ければ合わせようとすることもできないし、あとは数よ」

江風「ン……」







赤城「教え方が上手いのと本人の能力が高いはイコールではないなんて言いますけどね」

龍田「? ええ」

赤城「一定以上の理解があると目されないと指導なんて頼まれないわけで」

龍田「それはそうでしょうね」

赤城「やっぱり能力と指導力はある程度イコールなんだな、と」

龍田「夢も希望も身も蓋も無いですねぇ〜……」
912 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:43:27.65 ID:6IdZ9EWF0

< 酒さえ無ければみたいな >








扶桑「おはようございます。今日もやってるんですね」

赤城「おはようございます。ええ、しかも今日なんて早朝から弓を引いてそのまま」

龍田「江風ちゃんも取り敢えず三日坊主は回避できそう」

扶桑「海風が寂しがりそうね」

赤城「そのうち愛宕さんの妹になるかもしれませんけどね」

龍田「雲龍じゃないだけ多少マシかも」

扶桑「はぁ。…………江風がまとも、と言い切れないところが面倒ね、あの辺」
913 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:47:42.34 ID:6IdZ9EWF0

< 頂き、遠く >







加賀「これは極論好みと言ってしまえばそれまでなのだけれど……防御の後、というのも考えて動いてほしいわ」

江風「後? 反撃すンじゃないの? 」

加賀「そうね。だからこれはその方向性だとか種類の話。
耐えに耐えて長い万全の守りから一瞬の勝機を取りに行くのか、
耐えて打ってまた耐えて流れの中で勝ちをつくるのか」

江風「楽なのは守ってるだけの方?
それこそ極論だけど絶対に負けない防御ができるンなら粘ってるだけでいい」

加賀「どちらが楽ということは無いと思うけれど……取り敢えずやってみましょうか。自分で思ったことを突き詰めなさい」






龍田「あれ、何割くらいで打ってあげてるんですか? 」

扶桑「一割? 」

赤城「御冗談を。1%未満でしょうあんなの。私なら目を瞑って直立でもいなせますよ」

初月「おはよう。……赤城さんでもそんな素で白けたような顔するんだな。何の話? 」
914 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:48:17.31 ID:6IdZ9EWF0

< 付けたい名前、というよりは付けたくない名前の話 >








漣「やっぱ名前って何に付けるとしてもシンプルなのが良いと思うんだよね。
昔の本とか意味分かんねー長さとかタイトルだったりするじゃん」

叢雲「まぁ……どう? 」

提督「文化史的なのとか風俗慣習を忘れれば実は俺もそう思う」

漣「っすよね? まぁ、偉大さを讃えるために長く壮大にーとか言われたら特に反論は無いけど」

叢雲「でもあなたゲームのキャラ名は割と変なのとか長いのも多いじゃない? 」

漣「“ 漣 ”を連想させる名前になんて絶対しないってルールしか決めてないからそのときの気分だねー」

提督「お、おう……」

叢雲「……なるほど」
915 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:50:27.65 ID:6IdZ9EWF0

< どこまで注げば足りるというものでもないけれど >








漣「ま、別に自分の名前が嫌いってわけじゃないっすよ?
お国がくれたありがたーい偽名もじったアカウントもあるし」

叢雲「サクラダイト云々ってやつね」

漣「や、それはまた別の……まぁ、いいけど」

提督「んー……桜は短命の象徴とも言えるしあんまり名前に使わない方がよくない? 」

漣「や、単なるゲーム用のアカ名だし……今後マジな場面での名付けの可能性なんて無いですし」

叢雲「犬とか猫とか」

漣「ポチとかタマでよくない? 逆に最近は珍しそうだし。
大事にするんなら別に悪い名前ってわけじゃないし」

叢雲「うーん……」

提督「むーちゃんは加賀タイプだから。意味のある深くて可愛い、愛を注げる名前を付けたい派だから」

漣「なるほど」

叢雲「あのねぇ……」
916 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:54:00.47 ID:6IdZ9EWF0

< 早々に付けられた昔の皆さんが羨ましい >







漣「あ! でもつまりご主人様は子供が生まれても桜って漢字とか音は使わないんすね? 」

提督「…………」

叢雲「みたいね。……実際姓名判断とかそういうのは気にしなさそうだけどどうなのかしら」







阿賀野「使いたくない意味も漢字も沢山あるもんね! 歴史やってるとさ」

叢雲「なるほど」

漣「なるほど。……使える漢字って常用で残ってんの? 」
917 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:55:48.99 ID:6IdZ9EWF0

< 抱えた袋には夢が詰まっているのです >







鈴谷「おおー! さっすがあきつちゃん愛してるー! 」

あきつ丸「……そうか」

時雨「たかがカレーパン買ってきたくらいで何なのさ。
どうせ薄汚い任務の途中に寄っただけでしょ? 」

鈴谷「や、これずっと食べたかったんだよねー。
このクルトンと一緒に揚げてるの食べてみたくてさ」

時雨「ふぅん? 」

鈴谷「オーブントースターに入れてくるけど、食べる? 」

時雨「まぁ、うん」

鈴谷「はいはーい」

時雨「よろしくー。……ねぇ」

あきつ丸「……言うな」

時雨「言わざるを得ないでしょ……あの紙袋全部カレーパンなわけ?
あんな量買ってくるってお店の人に怒られなかったの? 」
918 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:57:19.32 ID:6IdZ9EWF0

< 誰が悪いのかといえばたぶん自分とはいえ >








あきつ丸「一応事前に電話で取り置きを依頼したときに数は伝えておいたのであります」

時雨「や、買ってこられたんだからトラブルは無かったんだろうけどさ」

あきつ丸「あぁ、普通に買えた」

時雨「でもそっか、よく考えると案外一般の客にもいるのか。
サークルだとか会社の部署単位でって考えると」

あきつ丸「だろうな」

時雨「うん。でも見た目だけは華奢な若い女があの量一人で買いに行かされてるって考えると店員さん要らない心配してそう」

あきつ丸「何をすっとぼけたのか混乱していたのか“ 彼氏さんとですか? ”などと言われたが」

時雨「んっ、ふふ、あっは」

あきつ丸「はぁ……さすがに応えに窮して苦笑いで出てきてしまったでありますよ」
919 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 20:58:18.99 ID:6IdZ9EWF0

< きゅーとあぐれっしょん! >








加賀「あぁもう……どうして…………どうして抱かせてくれないの……昨日は早かったのに……」







天城「よくもまぁ懲りずに通いますよね、猫部屋」

雲龍「一々落ち込んで寂しそうな顔する加賀さん、好き。
サンたちってきっと喋られれば私と親友になれるわ」

葛城「あのさ……」
920 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 21:01:00.19 ID:6IdZ9EWF0

< 生暖かい目姉妹 >







葛城「まぁ、救えないお姉様は置いといて。七匹全部名前覚えてる? 」

天城「さすがにサンジョルディとエリザベスは覚えていますけれど」

雲龍「実は子供五匹は愛称しか知らないわ」

葛城「メス三匹とオス二匹、一応どの子がどの子って私でも見分けはつくんだけどね」

天城「生まれた後になって漸く全員分名付けた加賀さんからして愛称で呼んでいますものね」

葛城「たぶん加賀さん自身にそういう憧れがあるんだよ。可愛い愛称で呼ばれたいっていう」

雲龍「実はむーちゃんに嫉妬してるのかもね」

天城「微笑ましい。……きっと愛称で呼ばれたら隠し切れない笑みで応えてくれるんでしょうね。
態度だけは素っ気無い風をなんとか装うとして」
921 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/10(水) 21:01:38.17 ID:6IdZ9EWF0

ありがとうございました






922 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/10(水) 22:01:42.98 ID:RwYMfRZd0
923 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:15:11.33 ID:fGC7XdTc0

< 小鳥の鳴き声で起きる程度には優雅に >







雲龍「んん……眠い」

天城「寝台に入ったのは半日前なのに」

雲龍「意識が落ちたのはその三分の一くらい前でしかないもの」

天城「それは天城も同じですけれどね」

雲龍「奉仕していたのは、私? 」

天城「散々気を遣られる方が疲労度は高いと思いますけど……緑茶でよかったです? 」

雲龍「ええ、美味しいわ。さすがは我が麗しい妹、完璧ね」

天城「それはどうも。…………タオルを巻いたまま物憂げ、だなんて見た目だけは完璧なお姉様」
924 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:18:43.58 ID:fGC7XdTc0

< ちなみに保温のし過ぎでアレなことになってました >






雲龍「全裸でコーヒー淹れてシャワー浴びて下着だけで保温してその後流れで延長戦、そんな朝の記憶に比べれば」

天城「比べれば? まだまともだって言いたいんですか? 」

雲龍「理性が残ってるって言いたいのよ。次は、もっと私を蕩かしてね? 」

天城「努力はしましょうとも。…………それがどれくらいの努力で足りるのかは、知りませんけれど」
925 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:20:07.09 ID:WYWZ7oPM0

< 本国で、よりはベトナムの方が有り得るのかなぁ…… >







提督「何かテレビの番組表見てたら“ 六期 ”って単語空目してさ」

阿賀野「アニメとかドラマとか? 」

提督「あぁ。それが“ 六朝 ”って見えてな」

阿賀野「すっごい分かる。そんなわけ無いのに一瞬期待しちゃうんだよねー」

提督「やっぱりか。俺は偶々さっき思っただけだけど」

阿賀野「せめて三国の端役でいいから呉の特集くらいやってほしいよね」

提督「なんか凄い昔に交阯の士燮とかすげぇどマイナーなの放送してたのは見た気がする」

阿賀野「愛がつまった番組だったんだろうなぁ……」

提督「まぁ……」

能代「はぁ。…………あなたたちみたいなのが番組編成に関わってないのはこの国のまともさだと思いますけどね、割と本気で」
926 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:21:58.66 ID:WYWZ7oPM0

< 間違っているわけでもなくもない >







漣「ねずみ男ってねずみ漢になる場面ジャイアン未満ですよね」

明石「ジャイアンのお陰でなんとなく分かるけどそれ文字に起こさないと理解できないでしょ」

漣「まぁまぁ」

明石「はぁ。……そもそも私、鬼太郎ってよく分かんないです」

漣「うっそぉ。昔朝からやってませんでした? 」

明石「やってたようなやってなかったような……む? 」





提督「え? 『墓場鬼太郎』でよければ」

明石「ちょっと借ります。……でもどう考えても違うものですよね? 微妙に掠ってるかもしれないけど」
927 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:23:27.47 ID:WYWZ7oPM0

< 狙い過ぎ、という批判は甘んじて >








提督「不定期開催次に観たい映画の設定のコーナーなんだけどな」

天城「それ前まで漣さんに垂れ流してませんでしたっけ」

提督「なんか最近露骨にうざがられるから」

天城「はぁ」

提督「まぁ、お紅茶飲みながら聞き流してよ。……昼行性ゾンビ、どうですか? 」

天城「どうですか、と言われても」

提督「最近は万能ゾンビばっかだし夜行性はやり尽くしたじゃん。
だからここは光合成で酸素を排出するナウシカ的ゾンビでも、と」

天城「人類が敵なんですか? 」

提督「や、酸素の増え過ぎが問題視されて間引きをするわけよ。
同時に一定量の光合成ゾンビを隔離施設で酸素生成マシーンにする作戦を決行するんだ」

天城「実にZ級な設定ですね」

提督「Z級な設定で如何に面白いB級をつくるか、ってのがコンセプト」

天城「天城は最初から最後までA級以上を目指して撮影するのが映画関係者というものだと思いますよ。
それが仮令どんなジャンルだとしても」

提督「お前それポロニアに同じこと言えんの? 」

天城「言うわけ無いじゃないですか。天城のこと馬鹿にしてるんですか? 」

葛城「はぁ。…………私はもうポロニア兄弟って名前聞くだけで不愉快になるんだけど。
いい加減似たようなのしかつくれないんだから一緒に観ようとか言うのやめてほしいなぁ」
928 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:24:23.59 ID:WYWZ7oPM0

< 勿論確かな主張なんてありませんとも >








漣「ご主人様って学校でヤったことありそうですけど」

雲龍「寧ろその経験が無いなんて言われたら白けるわ」

漣「次の日からただ授業受けてるだけで思い出してお得感ありますよね」

雲龍「とんだ淫乱ね。ただそこにいるだけで思い出して濡れるなんて」

漣「やー、背徳って割と楽に演出できちゃうんですねー」

雲龍「ええ、日常は背徳のスパイスでしかないわ」

漣「つまり背徳ってのは日常みたいなものなんすね」

雲龍「そうね。そういうこと」

叢雲「んなわけあるか。……結節点が雑過ぎて何言いたいのか分かんないわ、馬鹿じゃないの」
929 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:25:40.94 ID:WYWZ7oPM0

< 不要といえば不要な情報ではあるのだけれど >







愛宕「私たちってそろそろ本気で書類上もあの人の妻になるわけじゃない」

高雄「まぁ……どう足掻いても超法規的措置ではあるけど」

愛宕「嬉しいくせに捻くれたこと言わないの。……でね? 」

高雄「? 」

愛宕「摩耶と鳥海とはどういう関係になるのかしら。
あくまで書類上って意味だけど」

高雄「……………………ぅん? 」
930 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:26:47.00 ID:ibN+8jeU0

< 逃避の気持ち良さに後ろ髪掴まれて >








愛宕「あの人と摩耶たちとの関係もそうだし、
本来まともな戸籍が無い筈の私たちと摩耶たちとの関係もそうだし」

高雄「確かにそうね……重婚の部分はどうにかしたとしても」

愛宕「その辺すら解決させてきたんだとしたら……」

高雄「したら? 」

愛宕「あるのかも分からない魂をいるのかも分からない悪魔に捧げてでも子供くらい産んであげないと返せなくない? 」

高雄「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………」

愛宕「…………」

高雄「…………今の私たちの身体程度では、返せない?
身の回りや、軍人としての奉仕では、返せない? 」

愛宕「返せるわけ無いじゃない。純粋な愛を返している曖昧なだけの実感に酔ってるだけでしょう、それ」

高雄「そうね。…………あぁ、逆説的には、とても気持ち良いものなのね。与えられるだけの、意識だなんて」
931 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:28:00.05 ID:XhZ1MUtw0

< 待ての後のご褒美を知るからこそとも言える >








加賀「待てができるって、素晴らしいわね」

江風「江風は犬じゃねーンすけど」

加賀「待てができない犬も多い世の中じゃない。取り敢えずは誇っておきなさいよ」

江風「もしかしてそれ褒めてるつもり? 」

加賀「? ええ。それが? 」

江風「ン、ンン……? 」

赤城「え、っと……たぶんちゃんと褒めてるんですよ、加賀さんは。
そもそも加賀さんって人間もヒトも可愛い動物も並列に見てからランク付けしてるとこありますし」

加賀「気分がいいわ、ほら、注いであげる」

江風「あ、あぁどーも。……師弟ってこンなものなのか? 」
932 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:29:35.67 ID:7SZGb+4w0

< 絶対拒否 >







龍田「でもほら、犬っていい立場じゃない? 遜ってくーんくーんって鳴いてれば安心して餌も貰えるし」

江風「江風は人間様とまでは言わないけど一応思考するヒトって自覚で生きてるンだけど」

赤城「飼い主は最後まで犬の面倒を見るものですしね」

龍田「さすが飼い主にもペットにもなれない埒外様は言うことが一々恨みがましいですね」

赤城「はいはい、そうでしょうとも。……加賀さん? 」

加賀「はい? 」

赤城「この子と同じ身分として飼ってくれません? 」

加賀「嫌です」

江風「やめてくれ」

龍田「それ分かってて訊いてますよね」

赤城「ええ。……ものすっごい本音の顔とトーンで言われましたけども」
933 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:31:22.86 ID:JuuTbbng0

< 愛してくれるのなら溶ける程度の悪意 >








海風「反応を見ながらヤるのが楽しいから、なんて性格悪いですよね」

提督「女の子の反応見ないでヤるなんて逆に失礼じゃない?
別にただ出して終わりっていうんなら相手が好きな子である必要も無い」

海風「ものは言いようってやつですね」

提督「絡むなよ。その辺は悪いとは思えない」

海風「悪いとは言ってないですよ。性格が悪いって言ってるだけです」

提督「あ、そ」

海風「はい。…………ええ、あなたの性格の悪さは、私程ではないって意味のお話ですけど」
934 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:32:54.53 ID:C7uwyuSi0

< 終局、ただ好きだからというだけで >







提督「お前がどう思ってるのかは知らないけど……奉仕されるより自分から惑わせたい方なんだよ」

海風「私は、私を知りません。私の知らない私を探れるのはあなただけです」

提督「気の所為だよそんなの。海風は海風が思っているよりも、理性的」

海風「自分が支配されているって自覚を突き付けてくるクセに。酷い、嘘」

提督「支配は好みじゃないって言わなかった? 」

海風「好みの女が好みの玩具になるわけではなかったでしょう? 」

提督「お前に俺の何が分かるって? 」

海風「私に私の何が分かるって? 」

提督「ばーか。…………何にも、分からないよ。
分かった気にさせて、気持ち良くさせてくれるから好きなだけなんだから」
935 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/11(木) 21:33:40.22 ID:WR6/Fqaj0

< 扉開けぞろぞろと >








海風「あっは……自分が狩人だと思い込んでいる獲物程容易く摘み取れる男はいませんよ」

提督「上手く負けて上手く逃げるのが得意でここまで海軍で好き勝手やってんだけど俺」

海風「古今東西敵を嵌めたいなら多人数で囲んで棒で叩くのが必勝法なんでしょう? 阿賀野さんに聞きました」

提督「あ、そう……」

愛宕「呼ばれちゃった☆ 」

雲龍「楽しそうだったので」

Littorio「同じく」

山城「数合わせで来てあげたわ」

明石「えっと……え? 」

海風「ん? 」

提督「…………え? 」
936 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/05/11(木) 21:34:16.72 ID:WR6/Fqaj0

なんだか物凄く回線が終わってる気がしますね……

ありがとうございました




937 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/11(木) 22:12:34.23 ID:y9i+IUbZ0
938 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/11(木) 23:32:40.51 ID:6W2rran5o
939 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 21:47:44.56 ID:rwbsw6WD0

< ベッド居残り組より愛を込めて >






提督『んん……海風の部屋ってコーヒーより紅茶の方が美味いんだよな……』







愛宕「って呟いてシャワー浴びに行ったけど、本当? 」

海風「あの人に淹れてもらうより私が淹れてあげたいのでわざとです」

山城「面倒なことやってるのね」

Littorio「ふふ……それも、女らしさではあるでしょう? 」

海風「腐った性根と言われたら反論はできませんけどね。…………あの」

愛宕「放置」

山城「放っておきなさい」

Littorio「気持ち、良さそう? 」

海風「…………」

雲龍「ん……………………Zzz」
940 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 21:49:09.27 ID:rwbsw6WD0

< 面倒なことになりそうなので止めておきました >







海風「まぁ、このヒトはいつでもこんなものなのでしょうけど……誰か一緒にシャワー浴びてきたりは? 」

愛宕「私はどうせこの後執務室で一緒だし」

山城「出て来られなくなりそうだから遠慮しておく」

Littorio「あの人がいなくなったらお借りします」

雲龍「そう……じゃあ、私が行く」

愛宕「……」

山城「……」

Littorio「……」

海風「…………随分と都合の良い寝起きですね」
941 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 21:50:01.66 ID:rwbsw6WD0

< 結末というよりかは遅れてきた出オチ >







明石「Zzz……………………………………………………………………………………ふぁ…………? ……………………あれ、誰もいない……? 」
942 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 21:52:28.68 ID:rwbsw6WD0

< 訓練日誌なのか成長記なのかほのぼの日記なのか >







加賀「あぁ、そうだ、聞いていなかったけれど」

江風「っ、ハァ……ハァ…………何? 」

加賀「あなたの目標って、何? 単に剣術と体幹で強くなりたいだけなの? 」

江風「よ、っくよく考えなくても、それ、先に訊くだろ……ゲホッ」

加賀「さっさと息を整えて。……で? 」

江風「と、…………っ、り敢えずっ、ふぅ……最終目標は雲龍さンと互角にやれるレベルだよ。
極論、自分のメンタル鍛えたいってことだから雑な目標だけど」

加賀「そうなの。…………立って、握りなさい。
あの子に伍するなら、その程度じゃ百年あっても足りないわ」
943 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 21:55:01.13 ID:rwbsw6WD0

< 鬼の涙、という話でもないけれど >







赤城「浅いところだけ見ると実に冷たい目線」

扶桑「その実江風以外には隠し切れない喜色と親愛が見えるのですけれど」

赤城「加賀さんって情の深い女ですからね。どれだけ少なく見積もっても私の百倍は」

扶桑「はぁ。加賀さんのこと馬鹿にしてるんですか? 」

龍田「0には何を掛けたって、ってお話します? 」

赤城「あのですねぇ……」
944 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 21:56:24.46 ID:rwbsw6WD0

< 昨日は気付かなかったけれど >







明石「ご丁寧にタオルと紅茶まで用意されてるし……ふぁ」

明石「…………」

明石「…………」

明石「…………」

明石「…………」

明石「…………というかいつの間に海風ちゃん個人の部屋にクイーンサイズのベッドが……? 」
945 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 21:58:08.90 ID:rwbsw6WD0

< いたいけであくいのない、猛毒 >







提督「つってもなぁ……お前ら中学生とか高校生、やりたい? 」

叢雲「正直なところ興味は割とあるわ。
これから身体が成長して、その先は老化に晒されると仮定するなら、だけど」

漣「狭い世界を楽しむのもいいけどやっぱ漣の感性はこれでも普通寄りなんで。
他者と関わっていくのが良くも悪くも自分をつくって変えていくんじゃねーです? 」

提督「思いの外真面目なこと言いやがる……でもさ」

叢雲「あん? 」

提督「お前らなんていきなり中学生にしてみろよ。
クラスメイトの性的嗜好破壊して回るんじゃねぇかなと思う」

叢雲「……はぁ? 」
946 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:03:02.19 ID:rwbsw6WD0

< 良い意味でも悪い意味でも >







漣「まぁ、むーちゃんは無自覚だったりするし? 漣も頑張って意識したとして擬態は正直難しいでしょうなぁ」

叢雲「そう? 」

提督「同種の……あんま言いたかないけど“ 艦娘 ”を欺くのも、
高級軍人や下士官と遣り合うのも、
そういうのに使える擬態っていうのは子供相手に通じないと思う」

漣「そうなるとどうしても演技が入ってくるじゃん。
だけど子供には漣たちが何を隠してるのかなんて分かりっこ無いんだから」

叢雲「分かりやすい、というか無理矢理納得し易い方向に認識されるってこと? 」

漣「エンコーしてるとか親がアレとか。別に性的なことだけとは限らないけど」

提督「大人っぽくて、陰があって、でも明るく振る舞っている。ついでに最高に可愛い、みたいな」

漣「確かに後々の女の好みとか破壊しそうっすね」

提督「あとは何人レズとかバイを生産するかかな」

叢雲「うーん……」






海風「言いたいことは分かるけど……女ってその年齢でももう女だと思うけどなぁ……」
947 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:05:30.33 ID:rwbsw6WD0

< 何も言ってはいけないと本能が >







海風「あ、でももし私たちが本当に学生になったとしたら」

提督「うん? 」

海風「本物の現役JKって肩書き持った女とヤれるってことですよね」

漣「確かに」

海風「ただの制服コスじゃないんです。今日登校して、授業を受けて、下校してきたJKの、制服です」

叢雲「あなたよくそう男みたいな表現できるようになったわね」

海風「現役のときに自分の同級生とは楽しんだかもしれませんけど、
社会的地位のある大人として現役生と関わるなんて貴重だと思いません? 」

漣「君は一体何の回し者なの」

海風「どうです。感情の深いところでも違和を覚えない、プレイではない現実、楽しめるんですよ? 」

提督「…………」
948 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:08:34.14 ID:rwbsw6WD0

< より酷い何かに >






海風「もっと言うと」

叢雲「あなた今日は朝から随分飛ばすわね」

海風「現役JKでありつつ元部下でありハジメテの日から自分好みに仕込んだ女ですよ?
ただのプレイとは全く違うモノだと思いません? 」

漣「お、おう……」

提督「そうだな。…………いっそ小学生から始めさせてやろうかってボケ用意してたのに」
949 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:10:22.50 ID:rwbsw6WD0

< 別に五月だから、という程でもない >








春雨「はぁ……今日も今日とてなんだか意味のよく分からない演習かぁ」

浜風「あれはあれで身体を動かすのには意味があると思うけど」

春雨「別に意味が無いとは言ってないよ。
自分にとって価値あるものか分からないって言ってるだけ」

浜風「似たような意味だと思うけど……満潮? 」

満潮「何? 」

浜風「鹿島さんがいないからって露骨にやる気が無いのはどうかと」

満潮「ほらあれよ、自分にとって価値あるものか分からないだけよ」

浜風「あ、そう……」

春雨「それなら仕方無いね。……五月病に罹る兵器なんて誰か解体処分してくれないものかな」
950 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:12:58.09 ID:rwbsw6WD0

< デザインとか時代の好みは置いておいて >







提督「クソじゃない映画観てて思ったんだけどな」

天城「はぁ」

提督「現代にレトロでお洒落な帽子店やったら儲かりそうじゃない? 」

天城「帽子店、ですか」

提督「“ 店子帽城天 ”みたいな感じでさ、マネキンも胸から上のやつばっかで、フリルのついたやつとかもあって、店名のフォントも古めかしい明朝体で」

天城「帽子店、というと天城は『ハウル』をイメージしますけれど」

提督「ふぅん? 『帽子箱』でもなく『アリス』でもなく『サンセット』でもなく? 」

天城「『ボリス・バルネット傑作選』は天城も随分と観させてもらっていますけれど……売りたいのなら『ハウル』のお店では? 」

提督「そう? 」

天城「んん……あぁ、せめて幸せなヒロインに憧れたいものじゃありません? 」

提督「……なるほど」
951 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:15:25.88 ID:rwbsw6WD0

< 分からないから訊ねるのはいいとして >







瑞穂「まぁ、興味は尽きないですよね。
同時に複数の女を相手にしている男の個々のピロートークとか」

涼月「確かに。分かる気はします。明石さんは? 」

瑞穂「明石さんは……うーん、終わった後はいつもそう、いっぱい褒めてくれるんです。
いつでも、いつまでも。時には瑞穂が寝てしまうまで」

涼月「なるほど? 」






提督「凄いなお前。俺はそんなのできねぇわ」

明石「……………………」

涼月「あのですね……」
952 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:18:51.12 ID:rwbsw6WD0

< 時々変なこと言っちゃったかな、なんて思ったりして >







涼月「あの人はあんなこと言ってましたけど実際は? 瑞穂さんもいませんしどうぞ? 」

明石「や、なんていうか……女だけ何人かで遊んでもその後ってピロートークって感じではないと思うんです」

涼月「分かります。や、経験は無いですけどなんとなく」

明石「ええ。私、基本的に一対一はあの人か瑞穂さんだけなんですよ。
女だけ何人かとかあの人相手に何人かとかはありますけど」

涼月「はぁ。……? 」

明石「だからこう、私が誰の真似をしているかというと……ね? 」

涼月「…………なる、ほど」
953 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:22:49.34 ID:rwbsw6WD0

< 偶像 >







漣「アイドル仕様のクオカード普通に使う人っているんすね。
さっきたまたまネットの動画に映り込んでたんすけど」

提督「え? まぁ……飽きたんじゃねぇの? 」

漣「それならショップで売った方が良くないです?
まぁ人気落ちてるとかなら普通に使った方がお得かもしれませんけど」

提督「そうだな」

漣「まぁ。…………ご主人様って好きなアイドルとかいます? 」

提督「分かんない。良い曲出すなって思うときはあるけど」

阿賀野「このおっさんのアイドルは永遠に石工の息子だから」

漣「立川にでも詣でるんすかね」

提督「取り敢えずウインズはあるから馬券は買えるな」

阿賀野「?? 」

漣「???? 」

提督「は???? 」

龍田「あのねぇ……取り敢えず、誰か一人くらい自分の話、譲ったら? 」
954 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:23:31.92 ID:rwbsw6WD0

< 全会一致の解釈一致が故に >







漣「えー……悪堕ちしたキャラがその後光堕ちするとか解釈違いも甚だしいっしょー」

叢雲「まったくね」

提督「そうだな」

明石「本当そう」

高雄「はぁ。…………この会話、続かないの? 」
955 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/12(金) 22:27:15.93 ID:rwbsw6WD0

< 分からないということがよく分かる会話 >







漣「Bismarckさんルートに入るとBismarckさんは死ぬんですよ。
勿論それは綺麗な……物語としては綺麗な死に方ですよ。
ただね、他の人のルートに入ればBismarckさんは生きてるんです。つまり今ですね」

明石「わかりみがふかい」

叢雲「まったくね」

提督「お前らな……いや、まぁ、実際…………いやいや」






阿賀野「???? 」

龍田「Bismarckの方はまぁ……なんとなく」

高雄「あの光と闇だとかって話も本人たちの中では関連しているんでしょうね……」
956 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/05/12(金) 22:27:47.62 ID:rwbsw6WD0

まだ用意しなくてもなんとかなる筈……

ありがとうございました




957 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 22:49:00.53 ID:U1r1+SpX0
958 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/12(金) 22:56:54.96 ID:cbe2k1H/o
お疲れ様です
959 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 04:29:31.98 ID:RH+qv//wo
誰か一人でもおったらそらなぁ

960 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:26:52.01 ID:bUvI4+VW0

< 酔ったときって妙に何かを並べたくなりません? >







愛宕「そういえば昨日って」

明石「高雄さんの誕生日でしたね」

愛宕「そうよね。あんまりにも普通なまま終わっていったから遂に私自分の耐用年数かと思っちゃった」

明石「うーん……どうしたんでしょう? 」

愛宕「周りもなんとなく出方を伺っているうちに終わったわよね」

明石「なんとかプレゼントは渡して高雄さんとあの人がどっか消えて」

愛宕「それだけよね。何にも普通じゃないことが無かったわ」

明石「高雄さんも私とかその他の愛人に変な遠慮するようなヒトでもないですしねぇ……」







叢雲「昨日はこれ幾ら使ったのよ……また最高額更新したんじゃない? 」

漣「片手間でボトルの値段調べてるだけでドン引きっすなぁ」

海風「誰だか知らないけど変に理性残ってて全部種類ごとに並べてるから壮観……? 」
961 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:28:00.50 ID:bUvI4+VW0

< 感謝して糧にするならまぁ…… >







漣「まぁ、でも? 実際問題なのは食べたもの飲んだものの値段なんかじゃなくて」

海風「ゴミの量だよね。健啖家揃い、というか食べ物残したり遊ぶと怖いヒトばっかりだから生ゴミは少なく収まってるけど」

漣「やー……単純に人数でも十何人なのに一人前どころじゃねーヒトだらけなんで。
どう考えても生ゴミも少なくねーっす」

叢雲「その人数分の料理があったってことはそれだけ諸々の皮とか種とか端っこの根とか」

海風「なんていうか……存在するのかは知らないけど業務用のコンポスト?
みたいなの買った方がいいよね。阿賀野さんの家庭菜園で使えたらベスト」

漣「で、そこで採れた野菜を食べて、みたいなループが始まるわけ? 」

叢雲「とんだエコ生活ね。……消費量はどう考えても浪費どころの話じゃないけど」
962 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:29:15.67 ID:bUvI4+VW0

< 惨状を眺め見て >







天城「一番アレなのはゴミの量だとかではなくてですね、
あの人の祝福気分に乗っかって蔵酒を引っ張り出して飲んでいたヒトたちでは? 」

加賀「それ、あなたが言うの? あぁ、勿論私は言わないわ」

瑞穂「言わないから偉いってものでは……あぁ、吐き気が酷いし焦点もちょっと……んん…………」
963 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:31:10.80 ID:bUvI4+VW0

< 眠いなら、寝る。何もおかしなことはありません >







山城「あぁ……あったま、痛い……」

龍田「あは…………惨状としか言いようが無いわねぇ〜」

扶桑「見回してみるに逃げ切れたのは」

龍田「取り敢えず今この食堂にいないのは愛宕、明石、叢雲、漣、海風、江風、涼月、初月、Roma、旗風、松風、ヒトミ、って感じ? 」

山城「本当に取り敢えずいないだけの羅列ね。
挙げた内の半分よりそこで寝落ちしてる雌豚の方がよっぽど素面に近いと思うわ」

雲龍「んん……呼んだ? 」

山城「呼んでない。もう一回寝るか部屋に帰るかしなさい」

雲龍「……………………Zzz」

龍田「飲み明かして死んだ顔してる私たちが言えたものでもないけどよくその二択で寝るわねぇ〜」

扶桑「物凄い歪な形に女捨ててると思うわ。
……ま、あの人がすぐには帰ってこないから、と言われればそれまでだけれど」
964 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:33:52.24 ID:bUvI4+VW0

< 迎え酒ができるくらいには余裕のあるヒトビト >







Littorio「ふぁーあ……ふぅ…………何時? 」

山城「そろそろ起きる時間なのは確かね」

龍田「ご飯食べなくていいなら別に自室に戻っちゃっていいと思うなぁ〜。
片付けなんてお昼過ぎてからでもいいし」

扶桑「取り敢えず目に付くものは纏めてあるみたいだし、そうね」

龍田「纏めてあるというかケースとかボトルとかそういうのを、
変に酔ったRomaがぶつぶつ言いながら揃えたりまとめたりして部屋に帰っただけね」

山城「明石は今回珍しくセーブできてた? 一回も戻してない」

扶桑「二、三回寝落ちして無理矢理起こされていたのをセーブというなら、そうね」

Littorio「んん、声が頭に響きますね…………あぁ、せめてシャワーくらいは、浴びないと」
965 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:39:12.53 ID:bUvI4+VW0

< シーツにくるまって、忍び笑いして >







提督「ふぁ……ふっつーに眠い」

高雄「このまま寝ていても構いませんよ」

提督「まぁ、そりゃね……うーん……」

高雄「……ん」

提督「うん…………結婚、したらさ」

高雄「? ええ」

提督「家でも、建てよっか」

高雄「…………えーと」

提督「戸建てじゃない派? 」

高雄「そういうことではなくて……帰れます? 」

提督「帰れるように頑張るの、これから」

高雄「そう……それなら」

提督「うん」

高雄「私は一軒家の方がいいかな、って。
じゃないとあんまりお客様を呼んで外で飲んだりできないでしょう? 」

提督「はは…………あぁ、そうだね、本当」
966 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:42:45.80 ID:bUvI4+VW0

< 酔ってるから仕方無いね! >






加賀「ねぇ……誰よこれここに置いた馬鹿」

天城「ん? 封を開けた焼酎をセラーに……? 」

加賀「もう飲めないと感じたらせめて朝になってから私に言いなさいよ」

天城「言いたいことは分かりますがそれはそれで怒髪の頂きを更新すると思ったのでは」

加賀「ん……というかこれここで飲んだ後のような気もする」

天城「それはちょっといただけませんね」

加賀「ええ。……面倒だしもう飲みましょうか」

天城「グラスも何も……あぁ、あるならいいです。飲みましょうか」

瑞穂「いやいやいやそうはならないでしょう……お掃除して回ってるだけなんですから」
967 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:44:31.57 ID:7QQgbQVB0

< 信頼というもの >







龍田「今一人部屋って私とあなただけじゃない」

涼風「まぁ、そうだね」

龍田「もし次また誰か異動させられてきたら」

涼風「きたら? 」

龍田「可哀想なことになるかもね、って。偶数だとか姉妹ならいいけど」

涼風「お優しい龍田さんが相部屋かって出てくれるんだろ? 」

龍田「いいの? 」

涼風「いいよ別に。あたいは他人だし」

龍田「あなたの姉妹でも? 」

涼風「だからいいって。…………時雨とか海風だぜ? あたいの姉妹って」
968 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:48:03.21 ID:7QQgbQVB0

< みんなちがって、みんないい() >







龍田「えーと、ほら、江風ちゃんとか? 」

涼風「実はああいうの好きだろ。
なんなら江風が一番懐いてんのあんたな気がするし」

龍田「まぁ、面白い子だとは思ってるけど……うぅん? 」

涼風「何? 陰湿で性格悪くて救えない策謀家紛いだけど本当は好かれてるよ! って嘘フォローしてほしい? 」

龍田「酷いこと言うなぁ。……でも」

涼風「あん? 」

龍田「あなたの姉妹、って考えると江風ちゃんも大概よねぇ〜」

涼風「はいはい。…………まぁ、実際その通りだと思うけどねあたいは」
969 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:49:36.78 ID:7QQgbQVB0

< あぁ! そこじゃな……そこじゃないって! >







提督「演習の報告書って楽でいいよな。
数値化して解析結果ぶん投げて感想文書けばいいんだから」

高雄「言葉にしてしまえばそうも思えますけど、
あなたが意味の無い言葉を繋ぐ才能を持っているだけでは」

提督「まぁね。でもその才能って結構便利なんすよ」

高雄「見ていれば分かります。……私たちの能力をレベル換算したデータってもう何年も前につくられ始めましたけど」

提督「うん」

高雄「これ、暫く演習や戦闘が無くても下がらないんですよね。本当にゲームみたい」

提督「なんかそれ以上掘り下げてはいけない気がする、けどまぁお得? 」

高雄「そうですね。…………いっそ戦闘もゲームになればいいのに」
970 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 21:58:56.41 ID:7QQgbQVB0

< いつもとは反対の横顔を眺めつつ >







提督「つーか悪いな、運転してもらって」

高雄「別に。運転自体は嫌いじゃないから」

提督「そう? や、正直助手席乗ってんの新鮮で面白くはあるんだけど」

高雄「それはそれは。……その報告書、あとどれくらい? 」

提督「細かいとこの文章直すくらいかな。実際このまま送ってもまぁ別に、ってレベル」

高雄「そう。…………私は運転しているよりも」

提督「うん? 」

高雄「デート中にオフラインのPCに向き合ってる方が嫌」

提督「うん、そりゃそうだ。……悪いな、本当」
971 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 22:00:51.67 ID:7QQgbQVB0

< 夢を叶えるためには >







叢雲「? 寝たらいいんじゃない? 明晰夢は頑張れば意図して見られるらしいし」

漣「夢が無いですなぁ」

叢雲「私の夢は現実にあるから」

漣「夢ってなんだ、叶えるってなんだ」

叢雲「現実と夢の擦り合わせ? 」

漣「本当に本気で夢が、無い? 」
972 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/13(土) 22:03:44.16 ID:7QQgbQVB0

< 顔色× >







加賀「何事にも万能解なんてものは無いけれど」

江風「うン」

加賀「こと武術の類いにおいては、そうね……先手、これが一つの極地ではあるわ。
少なくとも私はそう考えているし赤城さんも雲龍もそこに力点を置いている筈」

江風「ふぅン……? 」

加賀「ただ、先手というのは試合や戦闘が始まった瞬間にしか無いものでもないの。
打ち合いの流れの中でどちらが先に打つか、放つか、或いは躱わすか、という刹那がある」

江風「言ってることは分かるよ。その一瞬はまだ見えないけど」

加賀「まだ初めて数日じゃない。……どうぞ? 好きなやり方で打ち込んできて」

江風「うン。…………ちょっと待った」

加賀「? 何? 」

江風「まだ二日酔い直ってない。トイレ行ってきていい? 」

加賀「…………一応道場には来たから続けてたけれど今日はもう、休んだら? 」
973 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/05/13(土) 22:04:47.54 ID:7QQgbQVB0

次こそは漏れの無いキャラ一覧にしたいところ

ありがとうございました





974 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/05/13(土) 22:08:38.67 ID:W3O+5IK40
975 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:25:03.53 ID:7Scds4RO0

< 今日も今日とて味狂い >







愛宕「遂に、今日! 」

阿賀野「今日! 」

明石「えー、あー……今日? 」

愛宕「あーちゃんズによる大湊警備府釜飯屋さん計画がスタートラインに立ちました! 」

阿賀野「ました! 」

明石「はいはい。…………計画立案だけやって設置は全部ぶん投げやがったくせに」
976 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:26:33.32 ID:0aJLxdG+0

< ちょっと、というあまりにも大きな >






愛宕「まぁまぁ。意見は聞いたけど発注とか見積りは私の方でやったでしょう? 」

明石「まぁ……というか私たちあーちゃんズって組織だったんですか? 」

愛宕「大体それなりに? 赤城さんは含めないのが規約ね」

赤城「ひっどいこと言いますねぇ……それなら何で呼ばれたんです私。いじめ? 」

愛宕「ヤダなー。赤城さんをいじめるなんて怖くてできませんよー? 」

阿賀野「いきなり無言で消えられたら発注とかのとき困るしね? 」

明石「私はその辺特に関わってませんし? 」

赤城「はぁ。……本当の本音でちょっと寂しかったりしますよ。ちょっと、ちょっとだけですけど」
977 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:28:19.34 ID:eliy/Sab0

< 否定するだけならば簡単にできるけれど >






天城「というか一応その雑な命名方式なら天城もあーちゃんですけれど」

赤城「ではハブられた者同士一緒にお城さんチームをつくりましょう」

天城「赤城さんと二人ですか……」

赤城「天城さん……私ってそんな顔されることしました? 」

天城「天城にはしていませんけれど不特定多数の誰かには沢山しているでしょう? 」

赤城「…………」

龍田「ふふ、残念でしたねぇ……一切否定できなくて」
978 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:29:14.88 ID:K+8vNaGt0

< 引き出し方を訊ねられたのかと >








阿賀野「まぁ、単純に阿賀野がやりたいなって思ってね?
警備府の諸々取り扱える愛宕さんと機械設備触れる明石さんが必須だっただけだから」

明石「でしょうね」

愛宕「頑張ったけど経費では落とせなかったのよねぇ……悪いこともできないし」

扶桑「じゃあそのお金はどこ……あぁ、いいわ、いいから。
不正でもない上にあなた個人のお財布でもないんなら出所は一つしか無いじゃない、分かったから」
979 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:32:40.23 ID:ijpsGTbg0

< そもそも何をする団体なのかは分かりません >






天城「あ、そうだ。お城さんチーム、山城さんとつくっていてください」

赤城「山城さん……? 」

山城「え、嫌です」

龍田「お城さんチームならず、と」

赤城「うぅ、悲しくて寂しくて泣いてしまいそう」

山城「赤城さんを泣かせるなんて随分な金星をありがとうございます」

龍田「冥土の土産ってやつね」

山城「そ、地獄で待ってるわ。……私とあなただけならいいけど? 」

天城「え、嫌です」

山城「…………」

龍田「ふふ……あっは……」
980 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:33:35.68 ID:ijpsGTbg0

< 上書きというか上塗りというか >







愛宕「ま、お昼に釜飯が完成したら本当のお披露目ね」

明石「一応後ろで見てます」

阿賀野「釜飯コンロ三台はさすがに壮観だねぇ」

愛宕「そうね。……………………はぁ」

阿賀野「うん? 」

明石「いきなりテンション下げないでくださいよ。
最初からあの人が外出てる日に完成って決めてたじゃないですか」

愛宕「そうだけど……無理矢理テンション上げて誤魔化そうとした反動ね、これ」

明石「面倒臭いなぁ」

阿賀野「こういうときって経験上もっと悪いことが起こるからへーきへーき! 」

愛宕「ふふ……そうね。すっごい楽しみ」

明石「あのですね……」
981 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:39:05.13 ID:ijpsGTbg0

< ただひたすらに打ち込んだ先に >






江風「ッ…………これ、骨砕けてね? 」

加賀「よかったわね、真剣じゃなくて」

江風「ンなわけあるかよ……ふっつーに痛かった」

加賀「いいじゃない。直そうと思えばすぐ直るんだから」

江風「そうだけど疲れるじゃン」

加賀「そうね。……さ、どうぞ? 」

江風「くっそ……絶妙に屈服させてやりたい言動ばっかしやがる」

加賀「弱いのが悪いのよ。…………………………………………ふふ」
982 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:40:00.09 ID:ijpsGTbg0

< 今日も指定席で見学しつつ >






赤城「楽しそうだなぁ……いいなぁ……私の扱いとは雲泥の差だなぁ……」

扶桑「その恨みがましい演技いつまでやってるんです」

赤城「満足するまで? それとも皆が優しくしてくれるまで? 」

扶桑「じゃあ満足するまで頑張っててくださいね」

赤城「およよ……なんて冷たいお言葉。私が私じゃなかったら心が折れちゃいそう」
983 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:40:59.26 ID:ijpsGTbg0

< お得かどうかって後ろ向きな考え方ではある >








雲龍「でも考えてみなさいな、純愛しか受け付けないよりは澱んだドロドロも楽しめる方がお得でしょう? 」

天城「お得……? 」

雲龍「だって私たちみたいな化け物でもそれなりに幸せになれるし」

天城「それは確かに」

葛城「確かに、じゃねぇんだよなぁ……化け物の謗りを甘んじて受け入れても純愛に優るものなんて無いよ……? 」
984 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:45:19.84 ID:ijpsGTbg0

< 混ぜ返してぶん投げたりしない故に >







漣「はい! 今月の不謹慎! 」

叢雲「そんなコーナー化するものじゃないでしょうがばーか。
というかそれあいつ相手に絡んでるやり方でしょ」

漣「だってあのクズいないし……先月はAI絵のゴタゴタがラッダイト運動に見えるとかほざいた少将閣下ですが」

叢雲「本当にそれ言ってたの? ……あと普通にネオ・ラッダイトって割と昔からある経済用語だから」

漣「つってもねー? あのクズ抜ければなんでもいいとか言うタイプだし? 」

叢雲「言いたいことは分かるわ。最初っから消費者目線でしか語らないわよねあいつ」

漣「あんだけ作家になりたかった役者になりたかった云々ってほざくくせにね」

叢雲「ま、私も変に口出すよりは分かりやすくていいけど」

漣「そだね。……あれ、おかしいな。なんかまともな会話で終わったぞ? うん? 」
985 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:46:52.81 ID:ijpsGTbg0

< 雑談を雑談として認識する人種 >







叢雲「? だって私あいつじゃないし」

漣「ご尤もなことで。……ご主人様とか雲龍さんって便利なんだなぁ……」

叢雲「あん? 」
986 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:49:10.32 ID:aqSK9Css0

< rrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrrr……! >








愛宕「なぁに? この気分悪いときに執務室に電話って……はい大湊警備

あきつ丸『愛宕殿か。提督殿はそこにいない、ということで間違い無いな』

愛宕「最後まで言わせなさいな。……当然いないわ。だからテンション低いの」

あきつ丸『そうか、それは申し訳無い』

愛宕「もう少し申し訳無さ出さないと高雄ならここで切ってるわよ? 」

あきつ丸『あれとてそこまで無能では。……緊急速報というやつだ。
そこまで急ぎではないが知っておいた方がいい』

愛宕「はいはーい、どーぞ? 」

あきつ丸『数年前に国家転覆を狙った馬鹿共の残党が佐世保隷下の要港部で蜂起したそうだ』

愛宕「……………………は? 」
987 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:52:27.91 ID:OLwB7fxL0

< 電話に出んわしたい >








提督「…………キレていいか、高雄」

高雄「許します。……それ、愛宕でしょう? 出てあげては」

提督「そ。……俺だけど」

愛宕『ごめんなさいね。実はそんなに急な案件ではないらしいんだけど取り敢えず予備に電話したってことで察して? 』

提督「別に怒ってない。……何? 」

愛宕『あ、あと愛してる、大好き』

提督「俺もだよ。で? 」

愛宕『あぁんつれない。……あきつ丸辺りから速報入ったと思うけど』

提督「ん」

愛宕『私たちの前の家の前の主のお仲間が蜂起したみたいじゃない?
迎えはすぐ来るだろうからロビーで待機しておけって』

提督「分かった、愛してるよ。……………………はぁ」
988 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:55:27.16 ID:OLwB7fxL0

< 噛み合わないように噛み合わせる会話 >







加賀「それで? すぐ様出るわけではないのね? 」

愛宕「ですね。盗聴を警戒してなのか余裕があるだけなのか知りませんけど?
どちら様か知らないところからの迎えがあの人拾ってこっち来てから説明らしいですよぉ」

加賀「そう……抜かったのかしらあきつ丸」

愛宕「それとも誰がどちら側なのか分からないから故の措置なのか」

加賀「知ったことではないわね。それを考えるのはあの人だけで十分」

明石「あの辺の特務ってーと……誰でしたっけ? 」

加賀「私の知る限り……いえ、言葉にすべきではないわね」

明石「私の防諜システムに不信でもおありで? 」

加賀「この場において、信じられるのは自分だけではなくて? 」

愛宕「そんなまさか」

加賀「それこそ、文句でも? 」

愛宕「ええ。……このタイミングで、私の苛々、募らせる、意味に、とか? 」
989 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 22:58:14.98 ID:OLwB7fxL0

< ウェルカム お仕事! >







提督「へーいスケベドラゴンお前が迎えか」

蒼龍「張っ倒していい? 私そーいう女じゃないから」

提督「俺こそ言いたいね。嫁と休暇楽しんでたんだけど? 」

蒼龍「タイミングが分からないから諦めて遊んでただけでしょ? 」

提督「何を仰る。栄えある帝国海軍から二度も不届者が湧いて出てくるなど全く予想もしておりませんとも」

蒼龍「はいはい。……ほら乗った乗った」

提督「ん。……高雄」

高雄「ありがとう」

蒼龍「こんなときでも紳士か」

提督「紳士じゃなくても手ぐらい貸すものだろう。お前にも貸そうか? 」

蒼龍「結構です。…………つまんない役ばっか押し付けられるの、いい加減嫌だなぁ」
990 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:02:09.98 ID:OLwB7fxL0

< 黒塗り高級車って本当寝やすいよね! >







提督「お前の思ってること当ててやろうか? 」

蒼龍「絶賛不機嫌なんでやめてくれます?
シャワーは浴びてきたんでしょうけど逆にそれが雌臭いし雄臭い」

提督「お前、自分が特務側だって飛龍にすら言ってないだろう。
普段は誰とも連絡取らない予備人員、って体じゃん? 」

蒼龍「…………」

提督「任務なのか演習帰りなのか休暇なのかとか考えるのも無駄だろう?
偶然こちらに来ていた、とかいうことなわけ無いのに」

蒼龍「…………」

提督「この辺の担当って基本的には薄雲だろう? 」

蒼龍「…………」

高雄「相変わらず黙り、と。……ここまで雑に札を切ってもいいと判断するに足るなら寝ててもいいですか? 」
991 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:06:49.62 ID:jOiqfVCe0

< 自分を紹介するパターンと言える >







提督「ま、言葉遊びにもノってくれないんじゃつまんないし、黙るよ」

高雄「ん……眠いです」

提督「……ほら、肩」

蒼龍「独り身の後ろでイチャつきおってからに……シャンプーは自分の好きなのって決めてるんですよ私」

高雄「あら、したくない話は無視して無理矢理話だけは続けてみるの? 」

蒼龍「高雄さんってそんなに嫌味な女でしたっけ? 」

提督「気ぃ立ってるんだよ許してやってくれ」

高雄「…………ん」

蒼龍「…………私をイラつかせたいんなら、無駄ですけど? 何も吐きませんから」

提督「えー、と……残念ながら」

高雄「普通に素です。物凄く不機嫌なだけで」

蒼龍「あっそ。……私にも寄り掛からせてくれる男、紹介してくれません?
勿論、清廉潔白な優しい人格者のお金持ちで」
992 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:12:17.35 ID:jOiqfVCe0

< 幸福に種類なんてあるのかは分からないけれど >







提督「え? ほら、隣くる? 」

蒼龍「あなたの横で睨んでくるヒトに殺されないとしても願い下げ。軍人とか政治家はノーセンキュー」

提督「うーん、じゃあ退役してこようか? 」

蒼龍「理由がそこじゃないって分かってるでしょあなた。……高雄さん」

高雄「? 」

蒼龍「自覚してると思いますけど男の趣味悪いですね」

高雄「それで構いませんし。……いいんですよ? 愛人の皆さんは既に選り取り見取りです」

蒼龍「だから願い下げ。…………こんなのに幸せにさせられるくらいなら不幸せでいい女もいるんですよ」
993 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:15:32.49 ID:jOiqfVCe0

< 出した後のシャンプーは戻りません? >







提督「で、シャンプーが何だって? 」

蒼龍「あの、その話特に広がる先無いと思いますけど」

提督「暇じゃん。高雄ガチで眠そうだし」

蒼龍「はぁ。……よくホテル備え付けのアメニティなんて使えますね、って」

高雄「んん……これは私が持ってきたものですよ」

蒼龍「お泊まりセット持参でホテルってそれはそれでなぁ……。
即応しなきゃいけない高級軍人としては終わってる気がする」

提督「失礼な。ホテルに持ってきたんじゃなくて小旅行に持ってきたんだぞ」

蒼龍「はいはい。…………なんでシャンプーとか口走っちゃったんだろう、何分か前の私」
994 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:17:37.83 ID:7J73pw++0

< まぁ、悪夢はあくまで現実ではないので >






龍田「愛宕が珍しく凛々しい顔して加賀さんと明石呼ぶような事態なのにあなたが謎の失踪遂げないのは何故? 」

涼風「待機命令が出たから、というか出てたから」

龍田「ふぅん? どこでどうやってそんな命令受け取ったの? 」

涼風「秘密。知りたい? 」

龍田「別に。……それはそうと時計って便利よね」

涼風「ッ…………そう、だね。そりゃあ文明の利器だもん。便利な筈だよ」

山城「何が起こったのか知らないけど……本気で巻き込まれたくないわ。
いっそ悪夢って宣言してくれないかしら」
995 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:19:48.90 ID:vgsqzTgk0

< 知っているだけの者には誰も微笑まない >







涼風「ま、もう今更だし……なんで時計って分かったの?
正確には時計そのものというよりはパーツだけど」

龍田「さぁ? どうしてでしょう? 」

涼風「腹立つなぁ。……実際あたいが本気で壊そうと思ったら龍田さんでもすぐに殺

龍田「はい」

涼風「あん? 」







『はい、はい……ええ、抜かり無く。
こちらはこのまま動けぬ様、ええ、動かぬこと、知らなかったことに終わる様ーー







涼風「……………………」

龍田「ふふ…………見縊っていたでしょうあなた。私これでもクズの仲間なの、知らなかった? 」
996 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:24:37.98 ID:vgsqzTgk0

< ーーーー不幸だわ >







龍田「ま、安心しなさいな。私は……私もあの人も密告なんてしないわ」

涼風「あきつ丸とあれだけ連んでいて、それを信じろと? 」

龍田「これだけ馴染んでいてあの人の犬になるでもなく当然殿下派でもなく、
ましてや反乱組ですらないどこかの中立派なら放っておくわよ」

涼風「…………」

龍田「別にそれで負けたら諦めるし。どうするの?
これでも私あの人には相当愛されてる自信あるんだけど」

涼風「それでも万全期すなら破壊して逃げるべきだと思うねあたいは」

龍田「そう? やる? 」

涼風「山城さんが隣にいなければ或いは。……あのさ」

龍田「うん? 」

涼風「あたいのために山城さん呼んでたんだろ?
最初から諦めて何もさせないようにするために」

龍田「まさか。私がそんなに優しく見える? 」

涼風「初めて見えたよ。龍田さんが優しく見えるなんてこの世の終わりかな? 」

山城「そうね。……特務でもないし特に通じてもいないのにこんな会話に巻き込まれるなんて、あぁーーーー
997 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:26:25.58 ID:vgsqzTgk0

< 意味のある言葉は、冷たい >







蒼龍「私は、思います。私が思う、だけですけど」

提督「何? 」

蒼龍「断末魔の返り血浴びさせないことだけが愛することじゃないって」

提督「人間扱いすることだけが愛する意味じゃないって? 」

蒼龍「ええ。あなたのそれは、理想論過ぎる。
理想論過ぎて、眩しくて、羨ましくて、それでいて全く実を伴っていない」

提督「…………」

高雄「…………手を、上に」

蒼龍「その拳銃どこから出したんですか。
……はい、そろそろ到着ですけど、私と運転手さん血に染めて逃げる意味、あります? 」
998 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:31:48.00 ID:wR7/t7Ec0

< 雨降りの玄関、半笑いで >







提督「よう、ただいま」

愛宕「はいはーい、おかえり。……蒼龍もおひさー」

蒼龍「はいはいおひさ。……随分明るいね」

愛宕「この人の反応的に元々予想してたんでしょ?
知ってたっていうパターンならもう大体、終わり? 」

提督「うん。すぐ片付くと思うなぁ」

蒼龍「そうね。私もここであなたたちを監視してろとしか言われてない」

提督「そっかぁ……でも、悪いね」

蒼龍「何が? 」

提督「や、自分の掲げる理想論の為には実を伴わせないといけないから。
いつでも脅せる手段は用意しておこうかなって」

蒼龍「…………はい? 」
999 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2023/05/14(日) 23:32:57.14 ID:wR7/t7Ec0

次の

【艦これ】龍田「私とあの人と……高雄と愛宕、とその他」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1684070576/

次の方でも変わらず1スレが目標です
よろしくお願い致します
1000 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2023/05/14(日) 23:39:35.35 ID:wR7/t7Ec0

< その答えは誰も知らない >







提督「本当はこんなことしたくないんだけどさ。
あ、特務だかなんだかやめてくるんなら脅さないよ」

蒼龍「たぶん抜けられない組織だと思うけど抜けられてもノーセンキューって言ったでしょ? 」

提督「考え直さない? 別に俺、抱かせろって言ってるんじゃないんだけど」

蒼龍「それくらい知ってるけど両親に男なんかじゃなくて自分の信義を選べって言われたのでね。
両親の薫陶って大事なんでしょ? 」

提督「そうだね」

蒼龍「なら仕方無いってことで。あぁ、当然親なんていませんけど」

提督「残念。……飛龍ちゃん? 」

蒼龍「は? 」

飛龍「…………ごめんね、蒼龍」

蒼龍「……………………」

提督「どうする? 」

蒼龍「……………………」

提督「赤城にもたぶん最低でも直前までは読まれてない筈だけど次の札は? 」

蒼龍「……………………あるわけ無いじゃない、そんなの」

提督「そっか。…………赤城、見た? 」

愛宕「当然見てませーん。明日には帰ってくるって言ってたけど」

提督「ふぅん。……………………この期に及んで帰ってくるって本気で愛着でも湧いたのかなぁ」
1001 :1001 :Over 1000 Thread
 | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 | もうたらい回しは勘弁だぜ
 |_____ _____________
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    ⊂⊃
   .∧_∧          ,  ⌒ヽ
  .( ´Д`)_        (       ヽ⌒ヽ
  ( ̄ヽ   ヽ_ヽ   /⌒.\ ⌒ヽ    ⌒ヽ
  |. T |      ̄ ̄´ /\ \  /⌒)   ⌒ヽ
⌒ ヽ_ノ、    ` ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  /⌒ヽ   ⌒ヽ
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