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安価とコンマで『剣と魔法のRPG』をイチから作る
	- 458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 20:36:22.56 ID:WQcfYphjO
-  たしかにこのペースでキャラ増えてったら誰が誰だか分からなくなりそう 
- 459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 20:42:12.19 ID:hFP2FmJHo
-  人口の関係上仕方ないかもだけど、登場キャラが庸人に偏ってるから他の種族のキャラも登場させたいんだけどね 
- 460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2021/10/18(月) 20:45:13.69 ID:aW0SiaBv0
-  ここまでで出て来た種族、庸人・灰仙・ドラゴン・サイキックだけか 
- 461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 20:51:54.05 ID:f6Uuv9PuO
-  キャラがガンガン増えること自体は問題ないだろうそれ全部活躍させようとするのが問題なだけで実質的名ありモブがいくら増えても問題ない 
- 462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 20:55:46.36 ID:+uO5mgZA0
-  正直グリンシルトの面々とはもっと交流したかったけど、別の国に行ったりしてそういう機会もうなさそう 
- 463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 21:01:21.46 ID:q0/QaSvt0
-  後日談にさりげなく顔出しとかならワンチャン…今後の状況次第によっては合理的に再登場はできそう 
- 464 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/18(月) 21:42:06.01 ID:un8ea627O
-  ・目的がとっ散らかってるように見えますが、取り敢えずの目標である「フレイヤ王国での革命」には持っていきますので、ご安心ください。ただ、ちょっと時間は掛かるかも。 
 
 ・長くなりそうだし、どこかでキャラクターまとめた方がいいかもしれませんねぇ。キャラ確認用のスレとか作った方がいいのかな? まぁ、何にせよもう少し後でいいかなとは思いますが(まだ一スレ目だし)。
 
 ・>>452を採用。次の孵化判定まで残り502。
 
 ライオネル「大私帝国。皆知ってるよね?」
 
 ギール「知りません」
 
 クー「知らなーい!」
 
 リリア「同じく知らなーい!」
 
 ライオネル「……リーフィア君、説明頼むよ」
 
 リーフィア「は、はい、でも……私もあんまり詳しくないですよ?」
 
 リーフィア「大私帝国は魔女達の国です。治めているのは最強と呼ばれる魔女で、その魔女のための国と言っても過言ではない独裁国家です」
 
 リーフィア「国の人達は皆その魔女のファンで無ければいけないとか……知ってるのはこのくらいですかね」
 
 ライオネル「そうだね。そして、その魔女に心酔する男達の集団が世界平和統一革命連合だ」
 
 ライオネル「彼らの目的は世界平和なんだけど、それは大私帝国の感覚なんだよね」
 
 ライオネル「つまり……その魔女の魅力の布教だね。彼女を崇めれば幸福になると思っているのさ」
 
 グレイス「……何でそんなヤバい奴らに頼んだのよこの国。バカじゃないの?」
 
 グレイス「……で、あんたは何でそんな事知ってんの?」
 
 ライオネル「ちょっと伝手があってね」
 
 ライオネル「……そこで、僕に一つ考えがあるんだ」
 
 リーフィア「……考え?」
- 465 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/18(月) 21:45:46.49 ID:un8ea627O
-  ライオネル「リーフィア君はアルカンレティアの出身なんだよね?」 
 
 リーフィア「えっ、あ、はい」
 
 ライオネル「助けたいと思わないかい? 君の故郷を」
 
 リーフィア「……ど、どうしたんですかライオネルさん?」
 
 グレイス「あ、あんた、まさかとは思うけど……」
 
 ライオネル「そうとも! 世界平和統一革命連合を倒そうじゃないか!」
 
 ギール「えええええっ!? ほ、本気ですか!?」
 
 ライオネル「どうしたんだい? 君はこの惨状に心を痛めていたように思うけれど?」
 
 ギール「い、いや……それはそうですけど……」
 
 ライオネル「安心しなよ。僕はずっと自分の事しか考えていないよ。僕が望んでいるのはフレイヤ王国の崩壊だ。そのために革命同盟と交流を取りたい。だから、情報屋のいるアルカンレティアに来たわけだ」
 
 ライオネル「しかし、アルカンレティアを支配する世界平和統一革命連合が邪魔だ。他の情報屋を探している時間は無い。グリンシルトに攻め込まれたら意味が無いからね」
 
 グレイス「……どうしてそんなポンポン他国の名前が出るのよ」
 
 リーフィア「ご、ごめん……後で説明するから……」
 
 ライオネル「だったら、倒してしまえばいいだろう?」
 
 リーフィア「そ、それは……そうかな……?」
 
 ライオネル「それにね……大私帝国のカルト集団がアルカンレティアを乗っ取ったという事実は、僕にとって素晴らしい情報なんだよねぇ!」
 
 ライオネル「これは外交的にこれからの良い手札になる! 上手くいけばアルカンレティアの政治家達も抱き込めるかもしれない……!」
 
 グレイス「……よく分かんないけど、つまりは世界平和何とかが邪魔で仕方ないから潰そうって事ね?」
 
 ライオネル「まっ、簡単に言うとそうだね」
 
 グレイス「いいじゃない。目障りな奴らを消すのは賛成よ。やりましょう!」
 
 リーフィア「ぐ、グレイス……!?」
 
 グレイス「何よ、リーフィアだって腹立つでしょう? 故郷がメチャクチャにされてるのよ?」
 
 リーフィア「そ、それはそうだけど……」
 
 グレイス「……あんたが仲良くしてる人達も捕まってんのよ。フレアとかグレイシアとかね」
 
 リーフィア「……!! そんな……!!」
- 466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 21:46:34.35 ID:QzCjVm7O0
-  ライオネル頼りになりすぎる 
- 467 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/18(月) 21:47:35.16 ID:un8ea627O
-  リーフィア「…………」 
 
 リーフィア(……私は今までライオネルさんに流されてきた)
 
 リーフィア(確かにグリンシルトの事は可哀想だと思うけど、私がやる事では無い。そんな風に思ってたから……)
 
 リーフィア(……でも、アルカンレティアは別だ。ここは私が……私達がずっと過ごしてきた国だ……! 許せないよ……!!)
 
 リーフィア「……ライオネルさん」
 
 リーフィア「……考えは、ありますか?」
 
 ライオネル「……君達が全力を尽くしてくれるならね」
 
 リーフィア「……分かり、ました。やりましょう……!!」
 
 ・アルカンレティアで好き放題している世界平和統一革命連合のキャラクターの名前・容姿・性格・種族・主な戦い方を安価してください。リーフィア達の対峙する幹部です。
 ・性別は男のみ。種族は魔女以外でお願いします。全てのキャラに「魔女に心酔している」が追加されます。
 
 ↓5まで。コンマの高い順に3つ採用。残りは大私帝国のどこかで出ます。
- 468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 21:51:40.88 ID:JSF6E+cUo
-  名前:ゼークト・フォン・コーラウシュ 
 年齢:1200
 性別:男
 種族:朱雀の獣人
 容姿:赤い羽毛が美しい美男子
 性格:完璧丁寧クール
 特徴:最強の魔女の執事。魔女のあらゆる命令を遂行してきた完璧超人。基本クールだが魔女のこととなるとおバカになる。喋らなければイケメン枠。魔女のことは我が主と呼ぶ。
- 469 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 21:52:59.09 ID:+uO5mgZA0
-  名前ケルヴィン 
 容姿褐色肌で赤毛の美男子
 性格軟派で女好き
 種族美麗族
 戦い方炎と水の魔翌力を宿した二刀の魔法剣で戦う
- 470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 21:53:08.21 ID:JSF6E+cUo
-  主な戦い方忘れてた 
 不死と思われるくらいのタフさを活かした槍による近接戦闘
- 471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/10/18(月) 21:53:32.05 ID:IPOkpzazo
-  名前:ノディ 
 年齢:80
 性別:男
 種族:庸人
 容姿:30代後半ほどの軍服のいかつい漢
 性格:疑り深い
 戦い方:科学技術により老化を遅らせている歴戦の軍人で経験により敵軍の位置を読み取り遠くから狙撃する
- 472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 21:56:39.24 ID:R58/sSbkO
-  名前 ランド 
 性別 男
 年齢 8
 種族 機人
 容姿 機械化されているが一見庸人の子供に見える
 性格 わんぱく
 戦い方 毒ガス作成
 
- 473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 21:56:39.84 ID:4+nwN5B/O
-  名前:ベルゼ 
 種族:悪魔
 容姿:高身長、黒スーツのイケメン
 性格:魔女の事以外は雑
 主な戦い方:影に潜んだり影を操ったりと影魔法の使い手
- 474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 21:57:56.73 ID:zoBA5Qt00
-  名前:アルファード・アルケミス 
 容姿:金髪で筋肉隆々としたボディ 男
 性格:ナルシストで自分の家系魔法が絶対無敵と考えている
 種族:美麗族(追い出されたが家系の利便性を利用している)
 主な戦い方:【錬成】の魔法陣を刻んだ両手で何かに触れて武器を作るが基本だが肉弾戦も得意
- 475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/10/18(月) 22:00:39.53 ID:IPOkpzazo
-  大私帝国で出るなら老化遅らせたのは最強魔女の魔法ってことにした方が良かったかな 
- 476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 22:00:42.63 ID:QzCjVm7O0
-  名前:アンドレイ・オルドー 
 年齢:25
 性別:男
 種族:美麗族
 容姿:生え際の怪しいオールバックの目つきの鋭い美形
 性格:真面目だが潔癖症で高慢
 特徴:魔女の崇拝者だがそれ以上に極端な反科学主義者で、機人、サイバーフェアリー、サイキックをあらゆる陰謀の黒幕として喧伝し、アルカンレティアの国民感情の統一を目論む
 実は正義感が歪んでいるだけで、差別主義を抜きにすればアルカンレティア国民には割と優しい政策をしている
 
 主な戦い方:剣は使うがあまり強くない。謀略と国民感情の操作が得意
- 477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 22:02:44.69 ID:ztPctEVYO
-  締切過ぎた後に案投げてるのって供養とかそういう意味合いなん? 
- 478 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/18(月) 22:03:08.85 ID:Eiwz/bezO
-  キャラクターを頂いたところで本日はここまで。ありがとうございました。 
 
 僕が少年漫画的展開好きなせいで、ちょっとそういう展開にしすぎな気もしますが……このくらいなら軌道修正できるだろうし大丈夫でしょう。多分。
 
 ちなみに現在、オボロが掛けた『偽装』のせいで、ライオネルとギール、グレイスの中で同じリーフィアを見てても同じリーフィアが見えてるわけではないという変な事になってます。リーフィアが王族なばっかりに……。
 
 それでは、おやすみなさい。
- 479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 22:03:53.98 ID:QzCjVm7O0
-  乙 
 >>477 俺はシンプルにキャラ書いてるうちに埋まってただけ
- 480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 22:04:34.99 ID:q0/QaSvt0
-  乙 
 オボロのかけた偽装がはがれた時にライオネルがどう反応するか楽しみだね(にっこり)
- 481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 22:07:51.27 ID:2Yu538nyo
-  おつ 
- 482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 22:09:01.22 ID:+uO5mgZA0
-  乙 
 少年漫画的展開自分も好きだし>>1の書きやすい展開に書いてください
- 483 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/18(月) 22:11:09.79 ID:4+nwN5B/O
-  乙 
- 484 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/19(火) 23:52:24.90 ID:LmnKaBP6O
-  それでは始めます。こんな時間だぜ。 
 
 ・>>469、>>472、>>473を採用。次の孵化判定まで残り385。
 
 ・>>468は、ここでは余りに強すぎるのと、キャラ的に魔女の近くにいるのでは、という事で安価下しました。採用はしてます。
 
 グレイス「……あぁ、そっか。なるほどね」
 
 リーフィア「? どうしたの?」
 
 グレイス「いや、ずっと疑問だった事があったのよ。世界ナントカが来てから変な事が毎日あるんだけど、何の意味があるのか分からなくて……」
 
 グレイス「こっちの頭をおかしくしようとしてるのか思ってたんだけど、違うのね。あっちの頭がおかしいんだわ」
 
 ギール「……? どういう事ですか?」
 
 グレイス「そろそろ時間ね……見てれば、いや聞いてれば分かるわ」
 
 『あー! あー! 聞こえますかー!? 今日もやるよー?』
 
 クー「来たよ!」
 
 リリア「来たね!」
 
 それは国内放送だった。至るところにあるスピーカーから、緊張感の無い子供の声が聞こえている。町の雰囲気と全く合っておらず、楽しそうな声なのに不気味だとリーフィアは思った。
 
 『よーし! 今日もいつもの絵を見せるよ! これでおーまじょ様を好きになってね!』
 
 『見よ! おーまじょ様だあ!!』
 
 そして、スピーカーに付属されている電子スクリーンに一枚の絵が映し出される。
 
 リーフィア「……ん?」
 
 それは、一言で言えば、落書きだった。
 
 紫と緑のクレヨンで殴り書きされたようなそれは、いびつな星形をしている。よく見ると星形の一片が丸みを帯びていた。
 
 ライオネル「……これ、もしかして人かな?」
 
 リーフィア「えっ? ……あ、本当だ……」
 
 つまり、これは子供がクレヨンで誰かを描いた物なのだろうか。放送を聞く限り「おーまじょ様」を描いたものという事になる。
 
 リーフィア「おーまじょ様……大魔女様?」
 
 グレイス「そうね。あんた達の話を聞いて合点が行ったわ。これは布教よ。その帝国の魔女さんの魅力をクソガキが広めようとしてるんだわ」
 
 ギール「く、クソガキ……」
 
 グレイス「こんな感じの放送が毎日あるのよ。ほぼ一方的にね」
 
 ライオネル「……これは、思ったよりふざけた団体みたいだね……」
- 485 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/19(火) 23:57:06.48 ID:LmnKaBP6O
-  ランド「よし! これで放送おーわり! うーん! 今日も良い事したなー!」 
 
 首都・レナモースの治安統制局本部。その放送室で、小さな男児が大きく伸びをした。彼はニコニコと笑い、そのまま反り返って後ろの男に話し掛けた。
 
 ランド「ねっ! ベルゼもそう思わない?」
 
 ベルゼ「あ? あぁ……まぁ、したんじゃねーの」
 
 “ベルゼ”と呼ばれた悪魔族の男は、羽と尻尾を脱力させ、一瞥をせずに答えた。その間もベルゼは手元の写真を見つめている。そこには、一人の女性が写っていた。
 
 ランド「もー! 興味ないのバレバレなんだけど?」
 
 ベルゼ「そんな事ねーよ。ちょっとはある」
 
 ランド「どのくらい?」
 
 ベルゼ「明日の天気くらい」
 
 ランド「全然興味ないじゃんっ!」
 
 ランド「ていうかさー! ベルゼだけじゃないんだよ、無視するの! この国のみーんな! みんな全然反応しないんだよー!」
 
 ベルゼ「……そりゃそうだろ、ランド。てめーの絵を見て大魔女様をお好きになるわけねーだろうが」
 
 ランド「むー! そう思うならその写真貸してよー! それならみんな好きになるかも! おーまじょ様が綺麗に写ってるし!」
 
 ベルゼ「触んな」ドゴッ!!
 
 写真を取ろうとしたランドをベルゼは片腕ではたき飛ばす。強力な打撃にランドは壁に激突し、突き抜けて隣の部屋にまで行ってしまう。
 
 ランド「いったいなー! まだ生身のところあるんだからね!?」
 
 しかし、ランドは何事も無かったかのように元の部屋に戻ってきた。その顔には先程と変わらぬ笑顔が浮かんでいる。
 
 ベルゼ「わりーわりー」
 
 ランド「また思ってないっ!」
 
 ケルヴィン「おい! 何の音だ!? ……あぁ、何だよベルゼがやったのか」
 
 現れたのは、褐色肌で赤毛の美男子だった。ベルゼも相当容姿が整っているが、この男は別格だった。それもそのはず、彼はケルヴィンという美麗族だ。
 
 ランド「どこ行ってたのケルヴィン?」
 
 ベルゼ「どーせナンパだろ」
 
 ケルヴィン「おいおい……当たり前だろ!? わざわざ聞くなよな!」
 
 ケルヴィン「まぁ……でも、やっぱいねぇのな。アルカンレティアの女も上玉だけど、大魔女様には勝てねぇや!」
 
 ベルゼ「あ? それこそあたりめーだろ。わざわざ言うな」
- 486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:02:01.97 ID:gL/0sjXco
-  大私帝国はあれだな乙女ゲーの国だな 
- 487 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/20(水) 00:02:16.91 ID:5Sfs0n/XO
-  ケルヴィン「あぁ……早く大魔女様に会いてぇなぁ……」 
 
 ケルヴィン「そして、早く俺の物にしてぇよぉ……」
 
 ランド「は?」
 
 ベルゼ「あ?」
 
 ケルヴィンが発言した瞬間、ランドとベルゼが殺気だった目で睨み付けた。今にも殺し合いに発展しそうな勢いだ。
 
 ケルヴィン「おいおい……落ち着けって。別にマジで手を出すわけじゃねぇよ」
 
 ケルヴィン「それに……忘れちまったのかよ? 世界平和統一革命連合の掟をよぉ……」
 
 ベルゼ「……忘れるわけねーだろ」
 
 ランド「我ら世界平和統一革命連合は!」
 
 ケルヴィン「いついかなる時も大魔女様を愛し、尊び、崇拝する!」
 
 ベルゼ「各々やり方に差はあれど、我らはそれを否定しない」
 
 
 「「「世界平和統一革命連合は、大魔女様の魅力を広めるために命を賭ける!!!」」」
 
 
 ランド「……決まった!!」
 
 ベルゼ「決まったじゃねーよ。何で毎回これやんなきゃいけねーんだ」
 
 ケルヴィン「しょうがねぇだろ。連合長……ゼークト様の御命令だ。この場にいねぇからってやめられねぇよ」
 
 ベルゼ「……チッ」
 
 ケルヴィン「……あぁ、そういや、何か反逆者が出たらしいぞ?」
 
 ベルゼ「……反逆者?」
 
 ケルヴィン「局員に逆らって逃げた奴がいるんだと」
 
 ベルゼ「……ほっとけ。俺からしたら、大魔女様の魅力を理解してねーそいつらも反逆者だ」
 
 ケルヴィン「それはまぁそうだけどよぉ……そこまで取り締まったら俺達が全部やんなきゃいけなくなんぞ? 嫌だろ?」
 
 ベルゼ「まー……そうだな。あいつらにはさっさとアルカンレティアを大私帝国の属国にしてもらわねーと」
 
 ランド「んー、でもなー、あいつら全然おーまじょ様の魅力伝えないんだよねー」
 
 ランド「オマケに治安悪くなる一方だしなー、何してるんだろうなー……あ」
 
 ランド「……放送付けっぱなしだ。消そ消そ」
 
 
 ブツッ!!
 
 
- 488 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:02:30.81 ID:Eq1y9QS90
-  こいつらに乗っ取られたアルカンレティアもどうなんだ 
- 489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:05:18.78 ID:BLQSA0lQO
-  これが自由の国だ 
- 490 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/20(水) 00:08:12.20 ID:5Sfs0n/XO
-  リーフィア「…………」 
 
 リーフィアは何とも言えない表情をしていた。彼女だけではない。周りの人間も同じだ。きっと、ここにいないアルカンレティアの人々も同じ顔をしているに違いない。
 
 グレイス「……こんなのも、ほぼ毎日聞こえてくるわね」
 
 ギール「……ほ、本当ですか?」
 
 クー「ほんとだよー」
 
 リリア「ほんとなんだよー」
 
 ライオネル「…………」
 
 リーフィア「……どうしました?」
 
 ライオネル「いや……あんな阿呆達に侵略されるアルカンレティアなんて、別に助けなくていいかなと思っちゃってね」
 
 グレイス「何て事言うのよっ!? あんたが言い出した事でしょ!?」
 
 ライオネル「分かってるけどさぁ……あんなの聞いたら気が抜けちゃうよ」
 
 リーフィア「何となく分かりますけど……」
 
 ライオネル「はぁ……まっ、切り替えてやろうか。立ち止まってるわけにはいかないもんね。このままグダグダして投獄なんて事になっても困る」
 
 ライオネル「そうだな……さっきの放送以外で、あの三人の事は分かるのかなグレイス君?」
 
 グレイス「……そうね、後は……ランドってクソガキが機人だって事かしらね」
 
 ライオネル「機人か……魔法は使えない者が多いけど、その分強いんだよなぁ……」
 
 ライオネル「……まぁ、この場合、一番警戒する人物は変わらないけどね」
 
 リーフィア「……ベルゼ、ですよね?」
 
 ライオネル「その通り。彼は見たところ悪魔族だ。悪魔族は強い上に簡単には死なない。マトモにやったら勝ち目は無いだろうねぇ」
 
 グレイス「それで? どうすんのよ」
 
 ライオネル「まずはここにいる全員の戦力を確認しておこう」
 
 ライオネル「僕は肉弾戦の方は好きじゃないけど、魔法は得意だ。特に錬成魔法と契約魔法がね。リーフィア君も魔法が得意だよね?」
 
 リーフィア「そ、そうですね、一応……」
 
 ライオネル「そして、ギール君は強力な剣士だ」
 
 ギール「……俺、まだ信じられないんですけど」
 
 ライオネル「安心しなよ、僕の『審美眼』に狂いは無い。君の家系魔法は本物さ」
 
 ライオネル「……そして、問題は残りだね」
 
 ライオネル「そこの二人。君達も戦ってもらうよ、クー君、リリア君」
 
 リーフィア「ら、ライオネルさん……それは流石に……」
 
 ライオネル「子供とは言えサイキックだよ? ひ弱じゃないんだから手伝ってもらいたいけどね」
 
 クー「いいよ別に!」
 
 リリア「いいよ暇だし!」
 
 グレイス「軽いわねコイツら……」
 
 ライオネル「君達は何ができるんだい?」
 
 ・クーとリリアの『超能力』の名称と能力の二人分を一レスに安価してください。『超能力』は魔法とは違う超常的な力です。名称はカタカナ。能力は何でもいいです。クーとリリアでコンビっぽい能力でもいいし、全く関係なくても問題ありません。
 
 ↓3まで募集。コンマの一番高いものを採用。残りもストックします。
- 491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:16:24.96 ID:gL/0sjXco
-  クー 
 エアズハンド
 空気を一部操り、圧したり風を起こしたりできる。
 
 リリア
 ノープラン
 一日一度きりの能力だが、何でも一つ無かったことにできる。
- 492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:18:40.02 ID:O5fvGMODO
-  クー 
 ヒートジャベリン:炎の槍を作る
 
 リリア
 アイスジャベリン:氷の槍を作る
- 493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:21:43.13 ID:QJpSA7Z+o
-  クー 
 ストレート:流れを直線に変える
 
 リリア
 メビウス:流れに渦を与える
- 494 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/20(水) 00:45:42.01 ID:5Sfs0n/XO
-  ・>>491を採用。次の孵化判定まで残り289。 
 
 クー「んーとねー、ぼくは『エアズハンド』! 空気をちょっと操れるよ!」
 
 リリア「ちょっとじゃないよ! けっこーすごいんだよ!」
 
 ライオネル「風を操る魔法みたいなものか……かなり使えるね」
 
 クー「そしてねー、リリアは『ノープラン』! 何でもいいから一つを無かった事にできるんだよ!」
 
 リリア「でも制限もあるよ! 一日一回だけなんだよ!」
 
 ライオネル「……何だって?」
 
 クー「? 聞こえなかった?」
 
 リリア「? もう一回言う?」
 
 ライオネル「い、いや……大丈夫だよ。その必要は無い……」
 
 ギール「大丈夫ですか? 動揺してますけど……」
 
 グレイス「……あ、あんたは何とも思わないの?」
 
 ギール「へ?」
 
 グレイス「あった事を無かった事にできるなんて……そんなの禁忌魔法の一つよ! この世にできる人間なんていないわ!」
 
 グレイス「そんな伝説級の魔法を……魔法じゃないけど、使える奴が目の前にいるって事! しかもこんな子供……!」
 
 クー「リリア、褒められてるね!」
 
 リリア「わたし、ちょっと嬉しいね!」
 
 グレイス「……微妙に褒めてないわよっ! 怖がってんの!」
 
 リーフィア「……ライオネルさん、そういえば『審美眼』で分からなかったんですか?」
 
 ライオネル「サイキックの超能力は分からないんだ……じゃなければこんなに驚かないよ」
 
 ライオネル「まさか……この二人がどちらも本当に強いとは、ね……!」
 
 確かにリリアの力は脅威だが、同時にかなりの戦力になる。
 
 リーフィア「……そうだ、リリアちゃん。あなたの『ノープラン』を使って、世界平和統一革命連合が来た事を無かった事にできない?」
 
 グレイス「……なるほど! そうすれば戦わずに勝てるわね!」
 
 クー「んー……やめといた方がいいよ?」
 
 リーフィア「えっ……できないって事?」
 
 リリア「むー……できなくはないよ?」
 
 クー「でもね、あんまり時間を戻ってリリアの力を使っちゃダメなんだって」
 
 リリア「何かね、その後の未来が変わって今がグチャグチャになるんだって」
 
 クー「だから、何が起こるか分からないんだー」
 
 リリア「つまり、もっと悪くなるかもしれないんだー」
 
 ライオネル「……なるほどね、歴史を変えるにはそれ相応の代償が必要なのか」
 
 クー「そうだよー!」
 
 リリア「そうなのー!」
 
 ライオネル「賭博は好きだけど、結果がどうなるか分からない作戦に賭けるほど僕はジャンキーじゃない。その作戦は無しだね」
 
 リリア「そうですね……」
 
 ライオネル「そして……グレイス君の力は……」
 
 ・グレイスの家系魔法の名前と能力を選択してください。名前は二〜三文字の熟語。どんな魔法でも構いませんが、あからさまな攻撃魔法は無効となります(『火炎』とか『雷撃』とか)。
 
 ↓3まで募集。コンマの一番高いものを採用。
- 495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:50:10.41 ID:Eq1y9QS90
-  転倒 触れた相手を転倒させる 
- 496 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:52:28.68 ID:D62Av9u00
-  反芻 触れた人物の過去を見ることができる(遡る時間によって魔翌力の消費が変化) 
- 497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 00:52:54.41 ID:QJpSA7Z+o
-  三原色 
 触れたものの色を自由自在に変えられる
- 498 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/20(水) 01:00:09.16 ID:5Sfs0n/XO
-  ちょっと短いですけど本日はここまで。次回からは、彼らの能力を元に動いていきます。無理ゲー設定ではないので、安価とコンマで大失敗しなければイケるだと思います。 
 
 ありがとうございました。おやすみなさい。
- 499 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 01:00:56.91 ID:O5fvGMODO
-  乙大失敗したらどうなるんかな 
- 500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 01:02:12.72 ID:D62Av9u00
-  乙 
- 501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 01:04:17.45 ID:Eq1y9QS90
-  乙 
- 502 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/20(水) 01:07:43.98 ID:QJpSA7Z+o
-  おつ 
- 503 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 17:15:16.08 ID:s1Ib0xK4O
-  ちなみに国の影響力は物語を進むごとに変わります。アルカンレティアは影響力「40」でしたが、今は「10」まで下がってます。 
 
 それでは始めます。
 
 ・>>496を採用。次の孵化判定まで残り221。
 
 ライオネル「……なるほど……『反芻』か……」
 
 グレイス「げっ……何で分かるのよ……」
 
 ライオネル「そういう家系魔法でね」
 
 ライオネル「……だけど、この場では特に役には立たないな」
 
 グレイス「ハァ!? 何て事言うのよ!」
 
 ライオネル「だって、別に彼らの過去を見たところで大した収穫は無いじゃないか。大魔女様とやらの出会いが見れるだけだよ」
 
 ギール「過去が見える!?」
 
 ライオネルの言葉に、ギールは思わずグレイスの方に身を乗り出す。
 
 ギール「そ、それ本当ですか、グレイスさん!?」
 
 グレイス「え、ええ、そうよ。『反芻』は触れた相手の過去が分かる魔法だもの。何でそんなに食いつくのよ?」
 
 ギール「実は俺、記憶喪失なんです! でも、グレイスさんの魔法があれば……!」
 
 ライオネル「はいはい、その話は後でしようか。自分の記憶と向き合う前に現実と向き合おうね」
 
 ギール「そ、そうですね! すいません……興奮して……」
 
 ライオネル「……という事は……」
 
 ライオネル「戦えるのはギール君のみ。魔法などを考慮するなら僕とリーフィア君、クー君も戦える。リリア君はここぞの切り札かな」
 
 ライオネル「そして、役立たずが一人、と……」
 
 グレイス「世界ナントカの前にあんたの息の根止めてやろうか……!?」ぐぎぎ……!
 
 ライオネル「い、痛い痛い! 首根っこを掴まないでくれるかい……!?」
 
 ライオネル「……ま、まぁ、その好戦的な性格は買うよ……。肝心なところで動けない奴よりよっぽど良い……」
 
 グレイス「フン、あたしだってそこそこやれるわよ。何もできないガキだと思わないでほしいわね!」
 
 リーフィア「……そ、それで、作戦はどうするんですか?」
- 504 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 17:20:57.69 ID:s1Ib0xK4O
-  ライオネル「僕らが一番警戒しなければいけないのは、悪魔族のベルゼ。まずはここを倒さなくてはならない。だが、単純な戦闘では勝ち目は無い。強いとは言え、ギール君だって絶対ではないからね」 
 
 ライオネル「そこで、だ……『魔錠』を使う」
 
 リーフィア「魔錠……魔力の流れを止めて魔法を使えなくする手錠ですよね?」
 
 ライオネル「ああ、それをベルゼに付けてあげよう。相手がどんなに強かろうと、たくさん付ければ止まるだろうし」
 
 グレイス「でも、そんなのどう用意すんの? あんたが作るの?」
 
 ライオネル「いや、僕に作れるのは手錠くらいだよ。それにせいぜい数個だ」
 
 リーフィア「……元々警察だった治安統制局なら、魔錠がたくさんあるはずです!」
 
 ライオネル「そう! 普通の人間なら手錠だけでいいけど、多民族国家のアルカンレティアなら魔錠は必須だろう。編成したからといって、それらの備品を廃棄してるとは考えづらい。必ずあるよ」
 
 ライオネル「魔錠は僕とリーフィア君、クー君で取りに行く。三人もいれば残りの二人くらい何とかなるだろう」
 
 クー「え!? ぼく一人なの!?」
 
 リリア「え!?はなればなれなの!?」
 
 リーフィア「やっぱり二人一緒じゃないとダメなんだね……」
 
 クー「問題ないよ!」
 
 リリア「構わないよ!」
 
 ライオネル「……そうかい……」
 
 ライオネル「その間、ギール君にはベルゼと戦ってもらおう」
 
 ギール「え? ど、どうすれば……」
 
 ライオネル「いきなり襲いに行けばいいんじゃない? きっと彼も怒って君と対峙するよ」
 
 ギール「大丈夫ですかねそれ!?」
 
 グレイス「……ちょっと、私はどうすんのよ。本当に何もさせない気?」
 
 ライオネル「まさか。僕は使える部下はとことん使う主義さ」
 
 グレイス「……まぁ、今は我慢してやるわ。で? 何すればいいの?」
 
 ライオネル「君はリリア君と待機だ」
 
 グレイス「ちょっと! ただの留守番じゃない!?」
 
 リリア「るすばんー!」
 
 ライオネル「別に厄介払いしてるわけじゃないよ。リリア君は大切な人材なんだ。酷い結果になった時、それを無かった事にできるからね」
 
 ライオネル「そんな少女を君一人で守るんだ。そりゃ襲われなければ何も無いだろうけど、もし敵が来たら一番危ない役割だよ?」
 
 ライオネル「僕はそこに君を割り当てようとしている。構わないよね? あれだけ啖呵を切ったんだから」
 
 グレイス「……それ皮肉? 分かってるわよ、やってやるわ!」
- 505 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 17:21:37.45 ID:s1Ib0xK4O
-  ライオネル「……役割は決まった。後はやるだけだ」 
 
 リーフィア「はい……! 絶対に皆無事で達成しましょう……! 治安統制局への近道は私が案内します!」
 
 ギール「え? そんなの分かるんですか?」
 
 リーフィア「うん、前にアルカンレティアの全体図を見た事があるんだ。その時に『速読』で叩き込んだの」
 
 ライオネル「便利な魔法だねぇ……」
 
 小説などは魔法を使わずじっくり読むが、実用的な書籍は『速読』ですぐに情報として定着させる。それがリーフィアの読書スタイルだ。
 
 リーフィア「こっちです……!」
 
 リーフィア(絶対に成功させる……! アルカンレティアを元に戻すんだ……!)
- 506 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 17:23:29.77 ID:s1Ib0xK4O
-  一行は、リーフィアの案内により最短距離で治安統制局に着く事ができた。家屋の影に身を潜め、辺りを伺う。局員達はいるにはいるが、思ったよりもまばらだ。 
 
 リーフィア「……そんなにいない……?」
 
 グレイス「あんな奴らが局員の統率取れてるわけないでしょ。実際に取り締まってるのは少数で、後は隠れてるか投獄されてるかよ。そんなに刃向ってくる奴はいないでしょうね」
 
 ライオネル「……順調に治安を悪くしているねぇ」
 
 ギール「……俺はどうしたらいいですか?」
 
 ライオネル「ん? まぁ、好きに暴れてよ」
 
 ギール「……何か俺だけ雑なんですよねぇ……」
 
 ギール「んー……じゃあ取り敢えず剣を抜いて……」ズ……
 
 リーフィア「……!!」ゾクッ……
 
 ギールが抜剣した瞬間、空気が変わった気がした。いつもは穏やかなギールだが、どこか顔付きが違う。全く隙を感じさせない強者のようだ。
 
 リーフィア(これが……『剣豪』の力……?)
 
 ギール「おお……なんか剣が馴染むような気がする……」
 
 ギール「……ベルゼさんってどこにいますかね?」
 
 グレイス「……放送室だとしたら、あの辺りじゃない?」
 
 ギール「……なるほど、じゃあ……」
 
 ギール「行ってきますね」タッ……!!
 
 そう言うと、ギールは軽くジャンプした。
 
 ガシャァン!!!
 
 そして、放物線を描いて、治安統制局の五階の窓に飛び込んでいった。
 
 リーフィア「……え?」
- 507 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 17:24:38.06 ID:s1Ib0xK4O
-  ギール「おー……! できそうだと思ったら本当にできました! 俺って、結構凄いかもしれませんね!」 
 
 ベルゼ「……急に飛び込んで来て、何言ってんだてめー」
 
 ギールの両手剣は、窓に飛び込んだ勢いをそのままに、ベルゼの体へと振るわれた。そこには自身の強さに疑問を抱いていた青年の姿は無い。敵に向けて振る事が自然であるかのように、彼は剣を操ってた。
 
 だが、相手も只者ではない。
 
 ベルゼは、その剣を片手で受け止めていた。並の相手なら一撃で何人も倒す事のできるであろうギールの剣を、だ。
 
 ただ、思ったよりも強い力にベルゼは少し驚いたようで、剣を弾くとギールから距離を取った。
 
 ベルゼ「……何者だてめーは。さっき言ってた反逆者か?」
 
 ベルゼ「……いや、どーでもいいな。俺の大魔女様を眺める時間を邪魔する奴は……」
 
 ベルゼ「……殺す!」
 
 瞬間、ベルゼは翼を広げ、ギールに体当たりした。強い衝撃にギールは吹き飛び、そのまま町に落ちていく。
- 508 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 17:25:54.92 ID:s1Ib0xK4O
-  リーフィア「ギールさん……!」 
 
 その姿は、リーフィア達からも見る事ができた。
 
 ライオネル「……大丈夫だ、リーフィア君」
 
 ライオネルの言う通り、ギールは空中で体勢を立て直すと、壁を蹴って近くの家屋の屋根に降り立った。
 
 ベルゼ「……思ったよりやるじゃねーの」
 
 ベルゼは少し口角を上げ、ギールに向かっていく。ベルゼはリーフィア達の事には気づいていない。ギールはしっかりと囮の役割を果たしているようだ。
 
 ライオネル「……よし、今のうちだ。リーフィア君、クー君……行くよ」
 
 クー「うん!」
 
 リーフィア「……グレイス、リリアちゃんをお願いね」
 
 グレイス「もちろんよ。リーフィアも……気をつけてね」
 
 リーフィア「うん……!」
 
 リーフィア(……よし、行こう……!)
 
 ・コンマ判定です。今後の展開がリーフィア達の方に上手く運ぶかどうか。ここが成功しなくても、次からの安価で何とかできるので大丈夫です。下3まで判定。
 
 ↓1 コンマ50以上で理想的なvsランド
 ↓2 コンマ50以上で理想的なvsケルヴィン
 ↓3 コンマ80以上でギールがベルゼに勝つ(それより下でも負けるわけではありません)
- 509 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 17:27:33.73 ID:gnK+czGY0
-  あ 
- 510 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 17:27:53.01 ID:XWTr6eWDO
-  はい 
- 511 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 17:32:30.54 ID:GJYPh7eeO
-  あ 
- 512 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 19:33:43.89 ID:s1Ib0xK4O
-  ・>>509-511を採用。次の孵化判定まで残り93。 
 
 治安統制局の中は、閑散としていた。人の気配が無い。もしかしたら、先程の三人以外は中にいないのかもしれない。
 
 ライオネル「……ギール君の働きは想定以上だったね」
 
 リーフィア「そうですね……他の局員達もいなくなってしまうなんて……」
 
 ギールとベルゼの戦闘を見た局員達は、血相を変えてその方向に走っていった。きっとこんな表立った反抗は初めてだったのだろう。混乱が手に取るように分かった。
 
 そのおかげで、リーフィア達は楽に潜入できたわけだが。
 
 ライオネル「備品室はどこかな……おそらく下の階だとは思うけど……」
 
 リーフィア「あ、局員室とかに見取り図ありませんかね?」
 
 ライオネル「良い案だ、採用しよう」
 
 クー「ん!」
 
 リーフィア「ど、どうしたの?」
 
 クー「誰か来る!」
 
 そう言ってクーが指差した方向にいたのは……
 
 ランド「あー! 侵入者だー!」
 
 リーフィア「……!!」
 
 リーフィア(さっきの……確かランドって子……!)
 
 ランド「あれだ! きっと反逆者だよね! 反逆者って許しちゃダメらしいんだ!」
 
 ランド「だから……ごめんよ! きみたちに恨みはないけど、死んでもらいまーす!」
 
 ランド「食らえ! 毒ガース!」プシュー……!!
 
 そう言うと、ランドは体中の関節の接合部分から毒ガスを吹き出した。薄く紫に色付いたガスは、あまり毒の知識が無いリーフィア達にも危険であると明確に分かる。
 
 クー「ぼくに任せて!」
 
 そこで動いたのは、クーだった。彼はサイキックが能力を使う際に出る青いオーラを放ちながら、手を大きく広げた。
 
 クー「んー……せいっ!」ブンッ!!
 
 思い切り振り下ろされた腕が、クーの前に風の壁を作り出す。それはそのままランドの方向に進んでいき、毒ガスを押し出していく。
 
 ランド「え!? サイキック!? めずらしー!
 
 ランド「……って、うわーっ!?」
 
 そして、ランドをも外に押し飛ばした。
- 513 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 19:34:37.98 ID:s1Ib0xK4O
-  クー「リーフィア! ライオネル! ぼく、ちょっとあの子と遊んでくるねー!」 
 
 クーは笑顔で外に駆けていった。
 
 ライオネル「……何だ、あの子強いじゃないか。何でさっき虐められていたんだ?」
 
 リーフィア「……虐めてきた人達を傷つけてしまうと思ったんじゃ……?」
 
 ライオネル「……お優しい事だね。まぁいい、さっさと探そうか」
 
 リーフィア「は、はい……」
 
 リーフィア(……あれ? そういえば……)
 
 リーフィア(さっきの放送……もう一人いたよね……?)
 
 リーフィア(どこに行ったんだろう……?)
- 514 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 19:35:29.49 ID:s1Ib0xK4O
-  世界平和統一革命連合の三人目……ケルヴィンは、外にいた。騒ぎを聞きつけ放送室にやってきたところ、ベルゼが久しぶりに誰かと戦っていたので、観戦しようと思ったのだ。 
 
 ケルヴィン「……あん?」
 
 グレイス「……あ」
 
 そこで、彼はグレイスとリリアを見つけた。
 
 彼女達は、見つけられてしまったのである。
 
 グレイス(ヤバ……! コイツ、ケルヴィン……!?)
 
 ・コンマ判定です。ケルヴィンに見つけられてしまったグレイスとリリア。ただ、まだ気に入られる可能性はあります。そのコンマ判定です。あと、ついでに魔錠の判定。
 
 ↓1 コンマ80以上でグレイスは気に入られる
 ↓2 コンマ90以上でリリアは気に入られる
 ↓3 コンマ30以上で魔錠はすぐ見つかる
- 515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 19:38:36.90 ID:ughUl6cx0
-  あ 
- 516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 19:39:17.99 ID:C4SIBAkOO
-  ほ 
- 517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 19:39:51.86 ID:XWTr6eWDO
-  はい 
- 518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 19:50:48.55 ID:2HFisX9T0
-  そこそこ順風満帆で笑う 
- 519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 20:17:02.77 ID:C4SIBAkOO
-  美少女で良かった 
- 520 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 20:37:07.31 ID:s1Ib0xK4O
-  どっちも気に入られている……!? 
 
 それはともかく、採用コンマの合計が1182となりました。その中の1000点を使い、孵化判定を行ないます。
 
 ↓1のコンマ80以上でドラゴンが孵化。
- 521 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 20:37:37.54 ID:ughUl6cx0
-  ドロン 
- 522 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 20:37:44.38 ID:YWnO/k+6O
-  ふっかふかよ 
- 523 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 22:12:31.56 ID:s1Ib0xK4O
-  ・>>515-517を採用。全部成功してますね。 
 
 ・>>521を採用。孵化判定は失敗。次の孵化判定まで残り818。
 
 ケルヴィン「…………」
 
 グレイス(や……ヤバイ! 逃げた方がいいわよね……!?)
 
 グレイス(いや……でも、何もしてないから無視していいの……かも……?)
 
 リリア「何してるのー?」
 
 グレイス「あっ、ちょ、バカ……!」
 
 グレイス(なに声掛けてんのよ……!)
 
 ケルヴィン「ぐおおおおおっ!!」
 
 グレイス「……?」
 
 グレイス(……何? どっかから攻撃されてんの?)
 
 ケルヴィン「可愛いすぎるぜ二人ともォォォォォォ!!」
 
 グレイス「…………」
 
 グレイス「……は?」
- 524 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 22:14:35.30 ID:s1Ib0xK4O
-  ケルヴィン「クソォ……まさかアルカンレティアにこんな上玉がいるとはなぁ……! 俺とした事が迂闊だったぜ!」 
 
 ケルヴィン「だが待て! 俺は世界平和統一革命連合の一員! 俺が一番大切なのは大魔女様だ!」
 
 ケルヴィン「……しかし……」チラッ……
 
 グレイス「……何よ」
 
 ケルヴィン「可愛いぜええええええっ!!」
 
 リリア「うるさいね!」
 
 グレイス「同感よ……」
 
 リリア「ちょっと静かにして!」
 
 グレイス「ちょ、ちょっと……!」
 
 ケルヴィン「おいおい……俺に静かにしろってか!? 分かったぜ!」
 
 ケルヴィンは、両手で口を押さえて喋るのを止めた。
 
 ケルヴィン「…………」
 
 グレイス「……いやに素直ね。何なのよ一体」
 
 ケルヴィン「…………」
 
 グレイス「…………」
 
 ケルヴィン「…………」
 
 グレイス「……うるさくしないなら、喋っていいわよ」
 
 ケルヴィン「……俺は、可愛い子の言う事は聞くようにしてるのさ!」
 
 リリア「わたし達、可愛い?」
 
 ケルヴィン「可愛い可愛い!」
 
 グレイス「……何でも聞くの? あんた、世界ナントカでしょ?」
 
 ケルヴィン「大魔女様は大切だけど、それは顔が良いからさ! 君達も同じく顔が良い! だから大切だ!」
 
 グレイス(何言ってんのコイツ)
- 525 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 22:15:34.64 ID:ezysSBLP0
-  つくづくこいつらに乗っ取られたこの国さぁ…… 
- 526 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 22:17:58.05 ID:s1Ib0xK4O
-  グレイス「……本当に何でも聞くの?」 
 
 ケルヴィン「まぁ、大概はな!」
 
 グレイス「……じゃあ、あのベルゼって男、倒してきてよ」
 
 ケルヴィン「いいぜ!」
 
 グレイス「いいの!?」
 
 ケルヴィン「ああ、全然構わねぇ! 別にあいつにゃあ何でも情もねぇしな! 世界平和統一革命連合のメンバーってだけさ!」
 
 ケルヴィン「その代わり……」
 
 グレイス「……その代わり?」
 
 ケルヴィン「俺とデートしてくれ!」
 
 グレイス「……はぁ?」
 
 ケルヴィン「俺とデートしてくれるなら、ベルゼを倒してくる!」
 
 グレイス「……別にいいけど、私あんたの事何とも思ってないし、何もしないわよ?」
 
 ケルヴィン「問題ねぇ! 俺は可愛い子と楽しく遊びたいだけだしな!」
 
 ケルヴィン「そっちのお嬢ちゃんもいいかい?」
 
 グレイス「あんたこの子にも手を出す気!?」
 
 ケルヴィン「て、手は出さねぇよ! デートしたいだけだ!」
 
 グレイス「節操ないのね、あんた……」
 
 ケルヴィン「むしろこっちの子の方が可愛い」
 
 グレイス「は?」
 
 リリア「まーまー、落ち着きたまえー」
 
 グレイス「あんたも何勝ち誇ってんのよ……!」
 
 ケルヴィン「よーし、んじゃ、行ってくるわ!」ダダダ……!!
 
 グレイス「……本当に行ったわ」
 
 グレイス(……変な奴ばっかりね)
 
 グレイス(……でも、これが上手くいったら……それはそれでいい……か?)
- 527 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 22:18:11.72 ID:2HFisX9T0
-  ちゃうんよ、これにはもっと深刻な何かが隠れてるからアホみたいな奴らに乗っ取られてるだけに見えるんよ(精一杯のフォロー) 
- 528 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 22:20:05.49 ID:mEit8jEEo
-  ロリコンで草 
- 529 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 22:20:51.21 ID:dNzHjSAAo
-  ギャグバトル漫画のノリになってきたな 
 いいぞもっとやれ
- 530 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/22(金) 22:23:37.45 ID:s1Ib0xK4O
-  クー「……あれ? さっきの子、どこに行ったんだろ?」 
 
 クー「おーい! さっきの子ー! どこー!?」
 
 ランド「ここだ……よっ!!」
 
 瓦礫の影から飛び出たランドが、腕を思い切り振り上げる。その落下点には、クーの頭があった。
 
 クー「あぶなーい!」ヒュッ……!!
 
 風で自分の体を操り、クーはランドの攻撃を避ける。
 
 ドゴォン!!!
 
 ランドの振り下ろした拳は、レンガ張りの地面にめり込み、一部を破壊した。
 
 クー「怖いなぁ……そんなの当たったら死んじゃうよ!」
 
 ランド「ふっふーん……どうやらきみには毒ガスが効かないみたいだけど、打撃は効くでしょ?」
 
 ランド「ぶん殴って殺してあげるよー!」
 
 そう言い、ランドは腕を振り回しながら近づいてくる。その格好は滑稽だが、彼の持つ力を考えれば脅威だ。
 
 クー「んー、仕方ないなー。さくっと決めちゃおう!」
 
 クー「そぉ〜……れっ!!」ブンッ!!
 
 クーは再び風を操り、ランドを浮かす。
 
 ランド「わわっ! びっくりするなぁ」
 
 ランド「でも、ぼくにはどれだけ高く上げて落としても無駄だよ! ぼくは特別に頑丈なんだよね!」
 
 ランド「それにさぁ……!」ガシャン!!
 
 ランドの肩から、噴射ノズルが飛び出る。そして、火を噴いてクーの能力から逃れた。
 
 クー「え!? すごーい!」
 
 ランド「すごいでしょ! これできみの風は効かないよぉ!」
 
 クー「むむむ……! よーし、ぼくも本気を出すぞ!」
 
 ・コンマ判定です。クーの攻撃が上手くいくかどうかです。
 
 ↓1のコンマ30以上で成功
- 531 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 22:24:13.36 ID:gnK+czGY0
-  あ 
- 532 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/22(金) 22:24:31.09 ID:2HFisX9T0
-  あ 
- 533 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/23(土) 00:25:44.67 ID:cf9vhuqjO
-  ・>>531を採用。次の孵化判定まで残り782。 
 
 クー「ぐぐぐ……!」
 
 クーは手の平に空気を溜めていく。溜められた空気は、砲丸くらいの大きさになった。
 
 ランド「むむ! それを当てる気だね!?」
 
 ランド「でも、噴射ノズルのあるぼくには意味ないよ! すぐ避けるもんね!」
 
 クー「ちっちっちっ……甘いよ! ぼくの力はそれだけじゃない……よっ!!」
 
 突如、ランドの体が固まる。ノズルから炎を噴射してはいるが、動けないようだ。
 
 ランド「えっ!? な、何で……!?」
 
 ランド「……ま、まさか、きみ……」
 
 ランド「風じゃなくて、空気を操れるのか……!」
 
 クー「そうだよ! それに、本気を出せば手なんて無くてもいけるんだー!」
 
 クー「くらえ! 風のやつ!」
 
 掛け声と共に、風の塊がランドの腹に当たる。その衝撃は強く、そのまま近くの家屋に突っ込んだ。
 
 ランド「いたた……! でも、この程度じゃあ……!」
 
 ミシミシ……
 
 ランド「……ん?」
 
 ガララ……!!
 
 ランド「うわっー!?」
 
 衝撃に耐えられなかった家屋が倒れ、ランドの体にのしかかる。機人族ゆえ無事ではあるが、動けなくなってしまったようだ。
- 534 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/23(土) 00:26:51.82 ID:cf9vhuqjO
-  クー「ふう……これで一安心!」 
 
 ライオネル「やぁ、クー君。良い働きをしてくれたね」
 
 クー「あ、ライオネル! どう? あった?」
 
 ライオネル「あぁ、大量にあったよ。これだけあればベルゼも抑えられるだろう」
 
 リーフィア「……その大量にあった魔錠、少しは持ってくださいよ」
 
 ライオネル「やだよ。そんなの上官の仕事じゃない」
 
 リーフィア「……いいですよ、もう……それより……」
 
 リーフィア「あ、あの人……大丈夫なんですか?」
 
 ライオネル「機人族だよ? あの程度じゃ死なないさ。というか、あのままでも危険だね。毒ガス出せるわけだし」
 
 ライオネル「……というわけで、これを使おう」
 
 クー「それなに?」
 
 ライオネル「発射式スタンガンさ。それ!」バシュッ!!
 
 ランド「うわあああああっ!?」
 
 スタンガンに感電させられたランドは、叫ぶとすぐに気を失った。
 
 ライオネル「これでより安全だ」
 
 クー「ようしゃない!」
 
 ライオネル「彼らがいくら阿呆とはいえ、危険には変わりないからね」
 
 ライオネル「……さて、ギール君は阿呆の一人を抑えられているかな……?」
- 535 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/23(土) 00:29:01.28 ID:cf9vhuqjO
-  ギール「そー……れっ!!」ブンッ……!! 
 
 ギールが大剣を振る。その威力は強風を呼び、周りの家屋を震わせ、窓を割る。付近の住人達は突然起きた騒ぎに混乱しており、我先にと逃げていた。
 
 そんな迷惑を掛けながら剣を振っていたギールだが、先程まであった自信は徐々に失われていた。
 
 ギール(……全然当たりません!)
 
 そう、ギールがいくら超人的な攻撃をして、ほとんどベルゼに当たらないのである。たまに当たっても、腕で防がれてしまう。致命傷になっていないのは明白だった。
 
 ベルゼ「どうした? もう終わりか?」
 
 ベルゼ「じゃあ……そろそろ終わらせるか……」
 
 ベルゼ「『黒弾』」
 
 そう言うと、ベルゼの手の平から黒いエネルギー弾が放たれる。
 
 ギール「ぐっ……!」
 
 間一髪のところで避けるが、攻撃は付近の住宅に当たってしまう。
 
 ギール「このままでは、街を壊してしまいます……!」
 
 ギール(取り敢えず、建物の影に隠れましょう……!)ダッ……!!
 
 ギールは建物に囲まれた裏路地を通り、ベルゼから見えないように建物の影に隠れた。
- 536 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/23(土) 00:29:33.95 ID:Okwf4ErO0
-  結局大私帝国と大国軍閥の代理戦争の様相を呈している。大義名分を得てかつ少数で鮮やかに事をこなしてる分ライオネルが完全に上手だけど 
- 537 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/23(土) 00:31:00.25 ID:cf9vhuqjO
-  ギール(ふう……さて、どうしましょうか……) 
 
 
 ガシッ
 
 
 ギール「え……」
 
 一息ついた瞬間、ギールは何者かに腕を掴まれた。
 
 ガシッ
 
 ガシッ
 
 ガシッ
 
 ギール「えっ……!?」
 
 それも、一人ではない。複数人だ。気がつけば、ギールは謎の集団に羽交い締めにされていた。
 
 ギール「な……何だこれ……!」
 
 ベルゼ「よお……こんなところにいたのか」
 
 ベルゼが、突然現れた。それも地面からだ。
 
 ギール「じ、地面を……!? そういう魔法ですか……!」
 
 ベルゼ「ちげーよバカ。よく見てみろ、てめーを掴んでるの」
 
 ギール「え……?」
 
 そう言われ、ギールは自分を捕まえている人間を見る。
 
 人間はいなかった。
 
 代わりに、黒い腕が何本を自分に向かって伸びていたのだ。
 
 ギール「ひっ! 何ですかこれ!?」
 
 ベルゼ「説明めんどくせー……けど、今の俺は機嫌が良いから言ってやるよ」
 
 ベルゼ「俺は影魔法が得意なんだよ。これは俺の魔法で作られた影の手だ。俺が地面から出てきたのも影を通ってきたから」
 
 ギール「……じゃあ、ここがすぐに分かったのも……!?」
 
 ベルゼ「察しがいいじゃねーの。そうさ、俺はこの街の至るところに俺の影を仕込んでんのさ。この街にいりゃあ、誰が何しようとすぐに分かる」
 
 ギール「……でも、俺達の事は知らなかったみたいですけど……」
 
 ベルゼ「興味なかったからな。何かうるせーなーとは思ってたけど」
 
 ギール「も、もったいない! そんな凄いのにもったいないですよ!」
 
 ベルゼ「うるせーなー……そろそろ殺すか」
 
 ベルゼ「『硬化』」
 
 ベルゼは、尻尾の先端に魔法を掛ける。すると、見るからに鋭い尻尾になった。その先端は、ギールの心臓を狙っている。
 
 ギール「……!!」
 
 ベルゼ「死ねや」
 
 ・コンマ判定です。ここにケルヴィンが来てベルゼを倒そうとします。
 
 ↓1のコンマ25以上で成功
- 538 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/23(土) 00:35:22.39 ID:Okwf4ErO0
-  あ 
- 539 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/23(土) 00:39:26.47 ID:cf9vhuqjO
-  ケルヴィンがベルゼを倒す事が決まったところで本日はここまで。グレイスとリリアの二人ともが気に入られたのが大きかったですね。 
 
 ありがとうございました。おやすみなさい。
- 540 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/23(土) 00:40:36.68 ID:Okwf4ErO0
-  乙 
- 541 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/23(土) 00:45:50.68 ID:k2XFtoBZ0
-  乙 
 マジで裏切ったよケルヴィン…
- 542 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/23(土) 08:32:36.24 ID:IqCsmXZh0
-  乙です 
- 543 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 11:58:49.54 ID:Z5C3BZ6eO
-  この間の空き方はエタる奴だ 
- 544 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/28(木) 12:03:10.28 ID:JH5XpLdoO
-  >>543 
 エタらない奴です!
 
 色々書いてたら時間が空いちゃいました。やっていきます。
 
 ・>>538を採用。次の孵化判定まで残り743。
 
 ギール(……マズイ! 逃げられない……!)
 
 ケルヴィン「見つけたぞベルゼえええええっ!!」
 
 ケルヴィン「うらあああぁぁっ!!」ブンッ!!!
 
 ベルゼ「がっ……!!?」
 
 ケルヴィンは腰から一刀を引き抜き、ベルゼを薙ぎ払う。炎を纏ったその剣は、ベルゼの胸元を斬り裂き、魔法の効力を弱めさせた。その隙に、ギールは影の手から逃れる。
 
 ベルゼ「て、てめー……! 何のつもりだ、ケルヴィン!!」
 
 ケルヴィン「わりぃな! 俺は可愛い子ちゃんのために……お前を倒す!」
 
 ベルゼ「ざけんじゃねぇぞ、てめー……! 何なんだよ……!!」
 
 ギール(ケルヴィンって……さっきの放送の人ですよね? 仲間割れですか……?)
 
 ケルヴィン「……あん? 誰だお前」
 
 ギール「え、えっと……」
 
 ケルヴィン「まぁ誰でもいいや。お前、ベルゼの敵だな?」
 
 ギール「あ、はい」
 
 ケルヴィン「ちょっと剣貸せや」
 
 ギール「え」
 
 ケルヴィンはギールの返事を待たず、ギールの大剣の刀身に触れる。
 
 ケルヴィン「『魔剣』!!」
 
 ギール「うわっ……!?」
 
 ギール(お……俺の剣が、何か光って……!?)
 
 ケルヴィン「俺の家系魔法だ。あらゆる刀剣に能力を付与する事ができる。まっ、魔力とか集中力に左右されっけどな」
 
 ケルヴィン「今は時間ねぇから、お前の剣には簡易的に魔力を持つ奴へのダメージ増加魔法を掛けといたぜ」
 
 ギール「……それって……!」
 
 ケルヴィン「ああ、ベルゼの野郎に効く剣さ! お前が誰だか分からねぇけど、ベルゼを倒す気持ちは同じだからなぁ!」
 
 ギール「ケルヴィンさん……!!」
 
 ベルゼ「ふざけんな……ふざけんじゃねーぞマジで!! 大魔女様への忠誠はどうしたゴミ野郎があああああっ!!」
 
 ケルヴィン「へっ! 悪魔に吠えられても怖くも何ともねぇなぁ!」
 
 ケルヴィン「俺の炎と氷の魔剣で斬り裂いてやるよ……!!」
 
 ケルヴィン「行くぞ!! 兄ちゃん!!」
 
 ギール「は、はい!!」
 
 ベルゼ「クソッタレがぁ……!!」
- 545 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/28(木) 12:06:41.27 ID:JH5XpLdoO
-  リーフィア「……あれ?」 
 
 ライオネル「どうしたんだい?」
 
 リーフィア「いえ、グレイスとリリアちゃんがこっちに……」
 
 クー「おーい、リリア!」
 
 リリア「おーい、クー!」
 
 ライオネル「ダメじゃないか、隠れてないと。まだケルヴィンがどこにいるかも分かってないのに」
 
 グレイス「あー……その事なんだけどね……」
 
 ボゴォン……!!!
 
 ライオネル「……! 爆音が……!」
 
 リーフィア「近いです……! ギールさん……!」
 
 グレイス「あ、いや……だからその事なんだけど……」
 
 クー「あ! 誰か来る!」
 
 クーの指差した方向には、土埃が舞っていた。
 
 その土埃を通り、現れたのは……
 
 リーフィア「……え?」
 
 ライオネル「……は?」
 
 笑顔で手を振る褐色の男と、悪魔族を引っ張る優しげな男だった。
 
 ライオネル「……何だい? あれ」
 
 グレイス「……だから、あれについて説明したいのよ……」
- 546 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/28(木) 12:16:11.47 ID:JH5XpLdoO
-  各々からの報告を聞いたライオネルは、押し黙っていた。 
 
 リーフィア「……よ、良かったですね、ライオネルさん。比較的早めに目的を達成しましたよ!」
 
 ライオネル「下手な慰めは要らないよ……僕は今、落ち込んでいるんだ」
 
 ライオネル「彼らの阿呆さを見誤っていた事にね……」
 
 ケルヴィン「お嬢さん方! ベルゼを討伐してきました!」
 
 グレイス「……そうみたいね」
 
 リリア「すごーい!」
 
 ケルヴィン「んじゃあ、デートの件は……!」
 
 グレイス「……ギール」
 
 ギール「? はい、何です? ベルゼさんに魔錠付けるの手伝ってくれますか?」
 
 グレイス「それは手伝わないわ」
 
 ギール「手伝ってくださいよ……」
 
 グレイス「ベルゼを倒したのって、あんたも手伝ったのよね?」
 
 ギール「へ? まぁ……そうですね」
 
 グレイス「じゃあ……あんた一人で倒したわけじゃないのよね、ケルヴィン」
 
 ケルヴィン「え、えぇ、まぁ、そうっすけど……」
 
 グレイス「デートは無しね」
 
 リリア「きゃっかー!」
 
 ケルヴィン「そんなぁ! 酷い! 鬼! 悪魔! 氷の女王!」
 
 グレイス「これに懲りたら、私達の事は忘れなさい」
 
 ケルヴィン「だがそこが良い!」
 
 グレイス「めげなさいよあんた……!」
 
 ライオネル「……何で彼は普通に裏切っているんだい?」
 
 リーフィア「……じゅ、純粋な人なんですよ、多分」
 
 ライオネル「……はぁ……まぁ、いいや……」
- 547 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/28(木) 12:47:02.67 ID:JH5XpLdoO
-  ライオネル「ケルヴィン君」 
 
 ケルヴィン「あ? 何だよ」
 
 ライオネル「君はもう世界平和統一革命連合を離反し、こちら側に来たと考えていいんだね?」
 
 ケルヴィン「あんたら、グレイスちゃんとリリアちゃんのお仲間なんだろ? だったら危害は加えねぇよ。二人に嫌われたくねぇからな!」
 
 グレイス「今も嫌いだけど?」
 
 ケルヴィン「これ以上嫌われたくねぇからさ!」
 
 ライオネル「……本当かい? 君は大私帝国の傭兵だろう?」
 
 ケルヴィン「しつけぇなぁ……大丈夫だって。そもそも俺は大私帝国に忠誠誓ってるわけじゃねぇし、ベルゼとランドの仲間でもねぇ。ただの同志だ」
 
 ケルヴィン「多分、俺が本気で大魔女様を狙ったら、二人とも本気で殺しに来てただろうな。そういう関係なんだよ」
 
 リーフィア「そ、そんな……」
 
 ライオネル「……まだ信用できないな。契約魔法で関係を明確にさせてもらおうか」
 
 ケルヴィン「あぁ!? おいおい、ふざけんな! 何でお前と契約しなきゃいけねぇんだ! グレイスちゃんかリリアちゃんかのどっちかだろ!?」
 
 リリア「わたしサイキックー」
 
 ケルヴィン「お、そうなのか。どうりでお美しい! この世界には存在しない美だぜ!」
 
 ケルヴィン「じゃあ、グレイスちゃんと契約魔法だ!」
 
 グレイス「安心して、ライオネル。コイツとは奴隷契約でも結んでおくわ」
 
 ライオネル「ふむ、分かった。よろしく頼むよ」
 
 ケルヴィン「そんな! せめて! せめて従者で!」
- 548 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/28(木) 12:52:20.26 ID:JH5XpLdoO
-  ライオネル「さて……取り敢えずアルカンレティアの脅威は取り除いたわけだけど……」 
 
 リーフィア「やる事は多いですよね……」
 
 リーフィア「まずは……捕まってる人を助けないと……」
 
 グレイス「そうよ! たくさん捕まってるのよ! 早く助けないと!」
 
 ライオネル「そうだねぇ……それには政府の方から声明が無いとダメだろうね。カルト傭兵団がいなくなった事を説明しなければ」
 
 ライオネル「ついでにギール君が壊した街の事も不問にしてもらおう」
 
 ギール「い、いや、俺だけが壊したわけじゃないですよ!?」
 
 ライオネル「ケルヴィン君、国王はどこにいるのかな?」
 
 ケルヴィン「あーっと、どこだっけなぁ……ブチ込んだのベルゼだしなぁ……」
 
 ケルヴィン「ちょっと待ってろ、確かランドなら知ってるよ」
 
 リーフィア「えっ、お、起こすのはちょっと……」
 
 クー「この子、毒ガス出すからイヤ!」
 
 ケルヴィン「大丈夫大丈夫、コイツ機人だろ? 頭イジるとデータだけスクリーンに映るんだよ。それで確認する」
 
 グレイス「機人族って便利ね……」
 
 ケルヴィン「どれどれ……」ポチポチ……
 
 ケルヴィンが気絶しているランドの頭をいじくると、目が光って空中に電子スクリーンを出した。そこには名簿が映っている。逮捕された人物の一覧のようだ。
 
 ケルヴィン「あー……同じ刑務所に入れられてるみてぇだけど、一応、特別待遇で一人だけの独房にブチ込まれてるな」
 
 ギール「特別待遇……?」
 
 ライオネル「まぁ……極めて環境は悪いだろうけど、特別扱いには違いないんじゃない?」
- 549 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/28(木) 12:56:51.63 ID:JH5XpLdoO
-  ライオネル「じゃあ、刑務所に行って人々を解放しようか。そこで同時に王様を解放し、声明を出してもらえば手間が省ける」 
 
 リーフィア「それなら、手分けした方が良いんじゃないですか? 王様のところに行く人と他の人達を解放する人で」
 
 ライオネル「ふむ……そうだね。その方が良いか」
 
 ライオネル「では……僕とギール君で世界平和統一革命連合の面々を連れ、国王に謁見しよう。リーフィア君とグレイス君、クー君、リリア君は刑務所の人達を解放してくれ」
 
 ケルヴィン「おいおい、俺、グレイスちゃんとリリアちゃんから離ればなれかよ!? 」
 
 ライオネル「そう言われてもね。君達が無力化されている事を見せないとダメだろう」
 
 グレイス「いいから黙って従いなさい」
 
 ケルヴィン「はいっ!!」
 
 ライオネル「この美麗族も便利だね……」
 
 リーフィア「それじゃあ、早く行きましょう! 刑務所は警察署の裏手なので……治安統制局の裏手です!」
 
 ・リーフィア側かライオネル側か、どちらを最初に見るか選択してください。
 
 1.リーフィア側(捕まった人達の解放チーム)
 2.ライオネル側(アルカンレティア政府などとの交渉チーム)
 
 ↓1
- 550 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 12:57:08.26 ID:yIkCyROV0
-  1 
- 551 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/28(木) 13:20:40.14 ID:JH5XpLdoO
-  ・>>550を採用。次の孵化判定まで残り717。 
 
 リーフィア「ここが……刑務所だね……!」
 
 グレイス「ここに皆がいるわ……フレアもグレイシアもね……!」
 
 クー「とつげきー!」
 
 リリア「きゅうしゅつー!」
 
 リーフィア(鍵は持ってきた……よし、行こう……!)
 
 グレイス「……ちょっと待ちなさい、リーフィア」
 
 グレイス「あんた……このままで行くつもり?」
 
 リーフィア「え? このままって……」
 
 グレイス「『偽装』掛けたままで行くつもりなのかって言ってるのよ」
 
 リーフィア「あ……」
 
 グレイス「私は信じたけど……あんたを知ってる人の全員が、あんたをリーフィアだと信じるとは限らないわよ?」
 
 グレイス「……ていうか、私みたいな方が珍しいのよ。私は目の前で助けてもらったから信じたけど……」
 
 リーフィア「そ、そうか……」
 
 グレイス「……まっ、あんたがリーフィアだって隠して皆と接触するつもりなら別にいいけどさ」
 
 リーフィア(確かに……このままじゃ私がリーフィアだって誰も信じてくれないと思う……)
 
 リーフィア(だけど……『偽装』を外してもいいのかな? オボロさんにせっかく掛けてもらったのに……)
 
 リーフィア(どうしよう……)
 
 ・『偽装』を外して素のままのリーフィアになるかどうかの安価です。どちらにもメリット・デメリットがあるので、好きな方を選んでください。
 
 1.『偽装』を外す
 2.『偽装』を外さない
 
 ↓2
- 552 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 13:25:13.51 ID:rd5ONVeSO
-  1 
- 553 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/10/28(木) 13:25:23.07 ID:eQS4rIeHO
-  2 
- 554 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 13:35:10.23 ID:yIkCyROV0
-  グレイスにだけ二重偽装がかかってること打ち明けるとかありなのかな 
- 555 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 13:46:58.46 ID:CwEJHfOl0
-  オボロもまさかこんな事になるとは思ってなかったろうよ 
- 556 : ◆0UPy0Q6GXwAs [saga]:2021/10/28(木) 16:43:19.68 ID:JH5XpLdoO
-  ・>>553を採用。次の孵化判定まで残り710。 
 
 リーフィア「……ううん、止めておくよ」
 
 リーフィア(せっかくオボロさんが掛けてくれた魔法……勝手に解くわけにはいかないよ。きっと、このままの方が良い意味があるんだ)
 
 リーフィア(それに……ライオネルさんもまだ完全には信用できないし。悪い人ではないと思うけど、私の素性を知ったら……)
 
 グレイス「……そう。あんたがそれでいいなら、そうするといいわ」
 
 グレイス「だからと言って、正体を黙る必要は無いわよ? 私がサポートするし」
 
 リーフィア「うん。ありがとう」
 
 グレイス「……お礼なんて良いわよ。友達でしょ」
 
 リーフィア「友達だから、だよ」
 
 グレイス「……あーっ、もう! さっさと行くわよ!」
 
 グレイスは照れ隠しに足を踏み鳴らして刑務所を歩く。幸か不幸か、その音を聞いた人々が、リーフィア達の存在に気づいた。
 
 最初は怪訝な表情をしていたが、クーやリリアが次々と鍵を開けるところを見て、助けに来てくれたと気づいたようだ。
 
 「あ、ありがとう!」「恩に着るよ……!」「外はどうなってるんだ!?」「早く家に帰らないと……!」「国は一体何を……!」
 
 口々にお礼などを言いながら、人々は急いで刑務所から出ていく。
 
 リーフィア(私の知り合いは……)
 
 ・リーフィアの知り合いなどと交流ができます。下から選択してください。ただし、人によってコンマ判定に成功しないと話せません。
 
 1.灰色の髭を蓄えた小柄な老人
 2.赤毛が特徴的な少女
 3.白っぽい獣人の少女
 4.色っぽい格好をした女性
 5.笑顔の天翼族の女性
 
 ↓2
- 557 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/10/28(木) 16:45:40.58 ID:/auiSxqGO
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