真・恋姫夢想【凡将伝Re】5

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378 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/11(月) 19:37:43.47 ID:jpPH5Rw/0
「……海だ!」

我知らず漏れ零れたのは感嘆の言葉。北郷一刀は目の前の海岸線にほう、と息を漏らす。

「うわあ、海だ。これが海なんだね。ご主人様!」

寄り添いはしゃぐ劉備に苦笑する。なるほど。広大な中華に住むと、海というものを見たことがある人は少ないのかもな、と。
もっと常ならばはしゃいでいるであろう人物に目をやる。ここまでの道中彼らを護衛していた豪傑。張飛を。

「これが、海……」

大海原、である。寄せては返す波濤、そして彼方の水平線。圧倒的な存在感にさしもの張飛も言葉を失う。

「えっと、ここまでは街道があるから楽だったけどこっから先はまだ未整備だってさ。北、南どっちに行っても漁港があるみたいだけどどっちに行こうか」

諸葛亮が遺した指南書に目を通して北郷一刀は問う。

「うーん。私はどっちでもいいかな。ご主人様が決めたらいいと思うよ!」

にこやかなその表情、言動に救われているな、と思う。どんな逆境でもこの子と一緒ならば乗り越えられるという確信がある。それはまさに彼女の持つ人徳というものだろう。

「鈴々は、どっちに行ったらいいと思う?」

北郷一刀は大海に心奪われ、呆けたような張飛に声をかける。その言葉に張飛は慌てて、考え込む。

「あ、あの……だな。すごい、と思うのだ。海、というのを鈴々は初めて見たのだ……。
 これ、多分愛紗が見たら腰を抜かすと思うのだ。
 鈴々は、それを笑ってやるのだ。いつも。いっつも鈴々の前でいいかっこしてた愛紗のかっこ悪いとこを散々に笑ってやるのだ。
 だから。鈴々はここで愛紗を待つのだ。愛紗は絶対に嘘をつかないのだ。
だから。だからここに、きっと来るのだ。そして愛紗は方向音痴だからここからどうすればいいかわからないのだ。
 だから、お兄ちゃんがどこに行ったのか、鈴々が教えてやらないといけないのだ」

そして諸葛亮に言い含められていたことでもある。其処で迫る敵兵を殲滅し、死守すべしと。無論それを北郷一刀も劉備も知らない。

「んー。そこまで愛紗が方向音痴ってことはないと思うけどなー」
「あー、でもでもご主人様。北か南か。私たちの行く先を鈴々ちゃんが示してくれるなら愛紗ちゃんも安心だと思うな!」

なるほど、と北郷一刀は頷く。

「そうだな。じきに朱里も追いつくだろうから一緒に追いかけてくれよ。
 また、皆で、そうだな。温泉にでも行こう。いい湯がたくさんあるんだ」

にこり、と笑ってくしゃ、と張飛の頭をわしゃ、とかき混ぜる。

「うん。すぐに追いつくから。だから鈴々はここで愛紗と朱里を見つけたらかっさらってすぐに追いつくのだ」

◆◆◆

「えへへ」
「どうしたんだ?桃香」

その問いに劉備は相好を崩す。

「うん。よくないことだって分かってるんだけどね。
 えへ。
 ご主人様と二人っきりって、初めてだな、って」

その言葉に北郷一刀の頬がに上気する。

「な、何を言ってんだよ……」
「あ、うん。えへへ。でもね……?」

全身で好意を示す劉備に北郷一刀は小さく笑い、立ち上がる。

「よし!まずは船を探さないとな。話はそれからだ」
「うん、そうだね!話はそれからだね!」

そう、彼らの旅路はまだ始まったばかりなのだから。
379 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/11(月) 19:38:32.79 ID:jpPH5Rw/0
いったんここまで

希望の海に向けレディゴー!!!!!!!
380 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/11(月) 22:10:13.96 ID:jpPH5Rw/0
クソが
っと流石に思うこともありますが私は元気です
も少しでいけると思いますので

できたのでクオリティ整えてます
頑張ります頑張ってます
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/11(月) 23:21:13.62 ID:N7EPNfOjo
乙したー
がんがれ 超がんがれ

鈴々もなんかちげぇよなぁとか思っちゃったんだろうか
382 :赤ペン [sage]:2023/09/12(火) 10:07:36.00 ID:Z+FYYy0K0
乙でしたー
>>378
>>にこり、と笑ってくしゃ、と張飛の頭をわしゃ、とかき混ぜる。 くしゃ、なのかわしゃ、なのか。どちらかにした方が良いと思います
○にこり、と笑ってくしゃ、と張飛の頭をかき混ぜる。       もしくは【笑って張飛の頭をわしゃ、とかき混ぜる。】ですね
>>全身で好意を示す劉備に北郷一刀は小さく笑い、立ち上がる。 これの前に【歩き詰めの疲労を回復するために、腰を下ろして海を眺めていた】みたいな一文を入れた方が良いかな?
○全身で好意を示す劉備に北郷一刀は小さく笑い、歩き出す。  座る描写が無いし、かといって座って休憩するなら張飛と一緒に二人が来るかなー?程度の感じで三人でいそうだけど

ところでお気づきだろうか?誰も今までついてきてくれた民達について言及しないのである!(ばばーん)
>>ここまでは街道があるから楽だったけどこっから先はまだ未整備 逆に言えばここには定期的に魚か塩か取りに人が来るんだよな…ワンチャン腹空かして倒れたところを保護されるかもしれん>>張飛
383 :青ペン [sage saga]:2023/09/12(火) 14:59:34.96 ID:7hPRfIcCo
>>378
ほむむ…。
【東へ〜海の向こうは天の国なるや〜】
とでも
384 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/12(火) 20:56:46.49 ID:062XtsZZ0
「郭嘉、程立参上いたしました」

どっかりとふんぞりかえる紀霊に、軍師二人が恭しく頭を下げる。
そして郭嘉は不快気に鼻を鳴らし、程立はくふふ、と笑みを漏らす。
二人の視線は好意的とはけして言えず、その人物を貫く。即ち、かつて関羽と呼ばれていた存在を、だ。
何故この場に彼女がいるのか、などという問いを郭嘉は発しない。この北伐の始末。それに必要な材料であるからだろうと見当をつける。そして、その、姓も名も、字も真名も奪われた哀れな存在の悄然とした有様に僅かに憐憫を覚える。

閑話休題。
紀霊とは何者か。そう問われれば郭嘉は迷いなく答えるであろう。「人たらし」であると。

敵も味方も、彼に接すれば老若男女を問わずに彼を好ましく思ってしまうのだ。そう、政敵――かつての何進や今の曹操――であっても、だ。更には彼の魅力に籠絡される人物の多いことよ――無論自分を含めてだが――と郭嘉は内心苦笑する。

そうだ。紀霊の、なんとも言えない魅力をもってすれば彼女を籠絡することも――時間を要しただろうが――可能だったはずだ。
そして、そんな紀霊。彼が全力で心を折りに行けばどうなる。それはつまり、ご覧の有様というやつである。

「ぽきり、といっちゃったみたいですね〜」

くふふ、と笑う親友。
どこか空恐ろしいものを感じながらも郭嘉は辛うじて鉄面皮を保つ。
郭嘉が口を開く前に問題の人物が。

「二人ともよく来てくれた。これから、この北伐の始末をつけようと思う。ああ、この字伏は気にしない方向で」

見れば涼しい顔をして趙雲は紀霊の傍――字伏と紀霊の中間――に立っている。おかしな気を起こしても趙雲ならば指一本触れさせないであろう。まずはそこに安心し、郭嘉は気を引き締める。戦争というものは始めるよりも終わらせる方がずっと難しい。その終着点をどうするか。それがこの場で決められるのだからして。
385 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/12(火) 20:57:12.79 ID:062XtsZZ0
◆◆◆

「これ以上蜀なぞと名乗る賊軍に付き合う必要はありません。そう主張していましたからね。ここで軍を引くことにも否やはありません。
 しかし、首魁たる天の御使いを僭称する男、おぞましくも帝を名乗る女。
それらを放置してどう始末をつけるつもりですか」

その視線は、絶対零度の刃となって俺を切り裂くがごとく苛烈である。
まあ、退くならばもっと早くしとけってことよね。
だってしょうがないじゃない、相手が恋なんだもの。
戦略とか戦術とか、普通にひっくり返すのよあの子。
だって呂布だもの。
とは言え。

「んー?言ってる意味がよくわからんね。
大勝利!完全勝利!武勲が増えるよやったね稟ちゃんさん!」

「二郎殿。貴方は何を言っているのですか。理解に苦しみます。寝ぼけているならばゆっくりとお休みになってください。
 ええ、戦後処理は風と私で片づけておきますから」

やだ……。ぴくりとも表情筋に仕事させずに威圧してくるじゃん……。コワイ!

「寝ぼけてもないし、処理を任せきるつもりもない。
 重ねて言う。北伐軍は大勝利。北郷一刀と劉備は見事討ち取り、股肱の臣たる、かつて関羽と呼ばれていた字伏も膝をついた。
 いやあ、大勝利ですねえ」

ニヤニヤ、と笑いながら言うとさしもの稟ちゃんさんも押し黙る。

「――正気ですか」

「正気だとも。本気だとも。なに、そこの字伏が証明してくれるよ。かつて仕えていた主は死んだ、もういない、ってね」

「――流石にそれだけでは説得力がないでしょう」

「そうかな?何せ義の人ということになってるしー。それに……。
 これから星が単騎で彼奴らを討ち取ることになってるしな!」

まあ、十日も星がそこらへんで時間を潰してから帰ってきて、「討ち取ったりー」とか言えばそれで済むのだ。済むのである。どうせ今回は軍監とか意図的に排除してるし。
何か言いたげな稟ちゃんさんに風がくふふ、と笑いながら語りかける。

「此度の北伐。それは勝利を約束されていたのです。いえ、勝利せねばならなかったと言うべきでしょか〜。
 そして大筋においてそれは達せられていますし〜。
 ええ、何も問題はないですね〜」

そういうことさ。例え俺が生きようと死のうと漢朝の威光のために北伐は勝利という名のもとに幕を閉じる。閉じねばならないのだ。

「詭弁を……!そこな字伏の主が恥も外聞もなく救出に来たら?或いはまた軍を率いて来たらば何としますか!」

怒号と言っていいほどに語気を荒げたその稟ちゃんさんの言葉に俺は苦笑する。

「その時はそこの字伏が率先して首を刎ねに行くよ」

ぴくり、と一瞬肩を震わせたのを見て、もうちょっと心を折らんといかんかなーとか思ったり。あんなに丁寧に言い聞かせて、覚悟させてたはずなのになー。
天の御使いとか劉備がもっぺん中華にちょっかいをかけてきて、捕えられたらどうなるか。
残酷な刑というのは、多分全世界でこの中華が徹頭徹尾最前線だ。いやあ、文明というやつですよ。興味のある人はググってくださいませ。
だったらお前の手で苦痛なく逝かせてやれってことです、はい。だからまあ、天の御使いとかが幾度叛乱を起こしても、「またか」で済むし。むしろ、魔王的な俺に囚われた救出対象に討ち取られてねえどんな気持ち?どんな気持ち?って感じである。
裏切ったらそれはそれで……。七乃がハッスルするだけである。いやあ、死んだ方がマシな状況は65,535パターンくらいあるそうですよ……。七乃が言うと冗談に聞こえないから怖いね!いや、冗談……だよ……な……?

「つまり、俺たちは漢朝の威光のためにも完全勝利以外の結果は許されないってこったよ。
 まあ、俺の現況が瑕瑾ではあるけどな。だがそれは大した問題じゃない。
 勝利を以て漢朝の威光を、破邪顕正を示すことができればそれでいいのさ」

「――幸いにしてほぼすべての戦場で北伐軍は勝利してますしね〜。
 めでたし、めでたしというわけですよ」

くふふと笑う風の頭をわしゃわしゃと撫で上げてやる。流石メイン軍師。俺の言いたいことを代弁してくれる。
つまり、勝敗というものは曖昧なモノ。そしてそれを定義することができるのだ、俺は。俺たちは。だから勝った。それでいい。それで世は治まる。乱れたらそんときゃそんときのことさ。

「だから、ちょっと星にはおつかいを頼まんといかんけどな」

俺の言葉に星は不敵に笑い、深く頷く。

「そうだな。そうさな、十日か、それくらいあれば十分だろうよ」

おや?思った以上に乗り気である。
面倒くさいとばかりに難航する案件だと思っていたのだが。

目を白黒させる俺に星は艶然と、不敵に微笑む。
その笑み。不敵で無敵な天下無双。
386 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/12(火) 20:57:39.68 ID:062XtsZZ0
「きっちりと天の御使いと劉備を討ち取ってこようと言うのだ。
なに、ちょっとしたおつかいだろう?
ちゃあんと、無辜の民には毛ほども傷を負わせないとも」

「ええと、そうだな。俺が言ったのは便宜上の方便というか、な。分かってるのだろう?」

慌てる俺の様子を可笑しげに笑い、ちゅ、と口づけをし。

――星のその顔は凛々しく、雄々しく。その笑みは華麗で。

「分かるともさ。これはそれがしのけじめ。その機会だということだ。
 あの日あの時あの場所で、それがしが主の悋気を逸らした。
その結果がこれだ。このありさまだ。
 それがしの軽挙がこの状況を招いたと言ってもいい。
だから……けじめをつける。
 つけねばならないのだ」

そう言って星はニヤリ、と笑う。
その笑みが痛々しい。きっとずっと。ずっと気に病んでいたのだろう。
あの時、北郷一刀を庇ったことを。

「なに、すぐに帰ってくる。それがしの帰るところは……」

きゅ、と俺を抱きしめてすりすりと頬を。
そして何やら字伏に耳打ちし、得物を奪う。

そして見栄を切る。

「はーはっは!せめて、よおく見知った青竜偃月刀。命を絶たれるならばそれが情けというものだろうよ!
 ――国士無双、趙子龍。参る!」

◆◆◆

――そうして、ちょうど十日後。
帰還した星の手には蛇矛。かの張飛の得物である。
それを見て、関羽と呼ばれていた女は泣き崩れた。

つまりは、そういうことである。
そうして、北伐は幕を閉じた。閉じたのである。
387 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/12(火) 21:01:12.74 ID:062XtsZZ0
本日ここまです
感想とかくだしあー


蛇足あれこれやってたけどいらんなとなりました
セイちゃんと御一行の問答とかやったけどいらんなとなりました
哀しいね

いじょ

あと数話で完結かな
お盆で終わりたかったけどもしゃあないね

次回更新は週末以後ですお仕事で触れないのですので
388 :青ペン [sage saga]:2023/09/12(火) 22:31:47.80 ID:7hPRfIcCo
>>387
乙ーい。
これも宿命(サダメ)とはいえ…ね。

【燕人の仁王立ち〜生命の価値は…〜】

かな…。
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/12(火) 22:40:59.45 ID:TI9b9EsxO
乙したー
10年の旅もようやく、ですな

無論なろう版もございますが最後まで見届けさせていただきやす
390 :赤ペン [sage]:2023/09/13(水) 11:51:20.31 ID:VGjKX+s10
乙でしたー
>>384
>>更には彼の魅力に籠絡される人物の多いことよ――無論自分を含めてだが――と郭嘉は内心苦笑する。    女たらしじゃなくて人たらしだよなあw
○更に言えば彼の魅力に籠絡される人物の多いことよ――無論自分を含めてだが――と郭嘉は内心苦笑する。 人の欲というものをよく分かってる感じがする>>二郎ちゃん
>>385
>>ニヤニヤ、と笑いながら言うとさしもの稟ちゃんさんも押し黙る。 これだと【はっはっは、と笑いながら】みたいに実際に口に出してそう
○ニヤニヤと笑いながら言うとさしもの稟ちゃんさんも押し黙る。  ヤッたね稟ちゃん!家族が増えるよ…違うか?いや違わないか?
>>386
>>そう言って星はニヤリ、と笑う。 あの時二郎は[ピーーー]力があって[ピーーー]理由も十分にあったからなあ…まあ殺さないと最終的に決めたのは二郎なわけだが、間違いなくストッパーになったのは星だわな
○そう言って星はニヤリと笑う。  多分《笑みを深める》くらいにえくぼ出来てそう…理由?歯ぁ食いしばってるからよ

>>残酷な刑というのは、多分全世界でこの中華が徹頭徹尾最前線だ。いやあ、文明というやつですよ。 文明というか文化というか…刑罰に限らなければあれとかこれとかも厄いけど
単純計算すると行き帰りで帰りの方がまっすぐだから…行きに六日、戦いと休憩に1日、帰りに三日?飲まず食わずで寝ずの番とは言わんまでも六日か、張飛の体調は最悪だな。ワンチャン死んでないかもしれん(他二人に比べてヘイト低いし弱ってるなら無力化もしやすいし
どこぞの吸血鬼も言っている…いつまでもくだらないものにこだわっていないで日銭を稼いで静かに暮らせば良いだろう。と
というか名馬に乗った趙雲が10日駆けるって結構遠いな…よくもまあそんだけ歩いたもんだ、一刀(馬に乗ってたのかもしれんが
391 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/18(月) 20:41:07.49 ID:SI6/QD6e0
>>388
どもです!

>【燕人の仁王立ち〜生命の価値は…〜】
これは次回に使いたいかもですね
仁王立ち、浪漫ですよね

>>389
感想ありがとうございます!

>10年の旅もようやく、ですな
そんなになりますか
と思ったらなろうでも2015年からなんですね
旧を入れたら人生かけた長編なんだなって
旧からおつきあいいただいた方にはありがとうございます
それはそれとして、二次創作にてリメイクはエタるというのは
私には当てはまらないと確信してましたが、思ったより時間かかりました
気力体力時の運
頑張りまーす

>>390
赤ペン先生ありがとうございます!

>単純計算すると行き帰りで帰りの方がまっすぐだから…行きに六日、戦いと休憩に1日、帰りに三日?飲まず食わずで寝ずの番とは言わんまでも六日か、張飛の体調は最悪だな。ワンチャン死んでないかもしれん(他二人に比べてヘイト低いし弱ってるなら無力化もしやすい
ほむ
そうなるのかー、正直後世に語られる日数的に適当でしたがそうならそういう感じにしようそうしよう

>どこぞの吸血鬼も言っている…いつまでもくだらないものにこだわっていないで日銭を稼いで静かに暮らせば良いだろう。と
塩を報酬に毎日働くよりも蕪農家の方が儲かるのよ(全然違う話)
無惨な蜀幹部の最期を描く必要性を認めてませんでしたが
今回はある程度描写することにします
旧だと星ちゃんが逃がしたんじゃねーか疑惑が出ましたからね
※想定通りだが暴れる人が多かった
※一定のカタルシスは必要なんだなって
※旧だと本当に終わらせることを最優先してました

ちまちまやって10月で終わってなろうは冬休みから開始かな?
※希望的観測です
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/09/19(火) 10:00:54.88 ID:/Mndhkkr0
張飛が頭いいキャラか外見がしっかりと大人ならヘイトも向くけど
基本ガキだからなあ…俺個人としてはたいしてヘイト無いわ
小賢しいメスガキなら”分らせ”る必要あるよなあ(ニチャァ)するけど小賢しいメスガキにおちょくられてぐぬぬしてたし

一定のカタルシス、なら関羽の内心描写か、敵主魁の二人が二郎の知らんところで落ちぶれてる方がスッキリしそう
もう終わったことだけど、諸葛亮の主観では希望を託して息を引き取ったのが多少もやっとするかな?
393 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/19(火) 23:25:18.19 ID:Q8SFlcn20
駆ける、駆ける、駆ける。
趙雲は赤い街道――赤煉瓦で舗装された街道の俗称である――を駆ける。
換え馬を併走させるのは如南大返し以来だろうか。
まあ、主君たる紀霊の愛馬たる烈風を借り受けているので、それなりに緊張感はある。
流石に長距離追撃に、趙雲の愛馬である白龍だけでは無理と踏んだ紀霊からの申し出であった。
蜀の軍勢、或いは群衆に突入してからも誰何(すいか)の声はない。
それも当然のこと。頭巾を深く、手には青龍偃月刀。
身元は保証されたようなものである。
だからこうしてゆっくりと羹(あつもの)を口にできるし、愛馬たちにもたっぷりと秣(まぐさ)と休息を与えることができている。
孫子曰くというやつだなと思いながら浅い眠りに身を委ねる。
なに、まだ慌てるような段階ではない。なにせ劉備とその伴侶たる御使いは民と共に歩を進めているらしいから。
そこは尻に帆で然るべきだろうと個人的に思うが、それができないのだろうなと推測する。
まあ、知ったことではない。
なにせ自分から志願した任務だ。果たさなければならない。
ぐびり、と手元の水を煽り。
そういえば酒精をここ最近口にしていないなと笑みを深めるのだった。
394 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/19(火) 23:25:45.26 ID:Q8SFlcn20
◆◆◆

駆ける、駆ける、駆けた。
どうやら追いついた。
群衆の歩みは遅々として、機動力が売りの騎馬も駄馬となる。
むしろ荷馬として。
群衆を率いる物資をきちんと運搬しているのは好感ひとつ、である。
だがそれもここまで、だ。
いよいよその時が来た。

「やっと追いついたか」

そう、ここからは首狩りこそが本命。

「ま、腹が減っては戦はできぬ、らしいからな」

すっかり手になじんだ青龍偃月刀を大地に刻み、目を閉じる。

◆◆◆

「ここから先は通さないのだ!」

気炎万丈たる張飛。
かつてならばその意気に感動していただろう。
その武威に納得していただろう。
だが今は違う。
思えば、彼女は格上と矛を交えることもなく、ただ強いだけであったのだな、と。
ただ、強くあっただけなのだなと。

ギュ、と得物を握り、せめて言の葉を。

「久しいな鈴々。このような形で久闊を除したくはなかったがね」

「うるさいのだ!ここは通さないのだ!
 愛紗の仇は、願いは果たすのだ!」

劉備と本郷一刀を逃がした上で吠える張飛。
なるほど、本能的には理解しているのだろう。
覆すことのできない実力差というやつを。

「民を盾に騎乗であればこうまで容易く、こうはならなかったのにな」

その言に張飛は激昂する。

「そんなこと!するわけないのだ!
 そんなことを言うのは!」

蛇矛を振りかぶり。

「あ」

張飛が何かを口にしようとするが。

「御免」

とすり、と胸には青龍偃月刀が。
無拍子。

「それは、本当によくない」

せめてもの情けとばかりに趙雲は、首を切り飛ばす。

「生の感情で戦ってはいけない。なるほど、なるほどな。
 だが、それでも私は、某(それがし)はそこを大事にしていきたいと思うが。
 これも傲慢というやつになるのかな」

応える者もなく、趙雲はため息を一つ漏らす。

「さて、これもお役目、と言えればよかったのだが。
 感傷というやつはどうにもならんのだろうな」

そして前を向く。
395 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/19(火) 23:27:55.14 ID:Q8SFlcn20
◆◆◆

駆ける、駆ける、駆ける。
そして、果たす。
そこに達成感なぞなく。

「いっそ本当に。
どこか遠いところに逃げていてくれれば、とも思ったこともあるがな」

戯言である。

「今はただ、主に会いたい。
 それだけだな。
 ああ、そうだな、今、某(それがし)の心を占めているのは……」


悲しみ。怒り。諦め。
歩を進める。

蛇矛で、せめて。
或いは青龍偃月刀だろうか。

逃げる彼女らを討ち果たす。

高揚感なぞなく、果たしたという安堵だけがあった。
そう、安堵があった。

それを知って趙雲は、人知れず泣いたのだ。

そして、帰還した。
そう、帰った。
帰る場所は、ひとつなのだ。
その一言で、すべては癒される。

「星、おかえり」

その一言で。
396 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/09/19(火) 23:29:22.85 ID:Q8SFlcn20
本日ここまでし
感想とかオナシャス

また週末まで連行されます
仕事辞めたい
※蕪農家でびゅーしたい
397 :青ペン [sage saga]:2023/09/20(水) 02:51:24.11 ID:vzL0oO7Jo
>>396
なるほどね、確かにこちらに仁王立ちを使いたくなるのも納得ではある…。
だが、こちらに新たなる案だ。

流星の帰還〜心へ重荷を抱えて〜

とでも。
398 :赤ペン [sage]:2023/09/20(水) 11:17:11.73 ID:TiBAHtMP0
乙でしたー
>>393
>>まあ、主君たる紀霊の愛馬たる烈風を借り受けているので、それなりに緊張感はある。      【〜たる】は《男たるもの背中で語る》のような後の文がかかってこそ前の形になる言い回しなので(私はたるは足りるの訛りではないかと思ってます…言い換えると背中で語れないようでは男足りえない。みたいな)
○まあ、主君である紀霊の愛馬――烈風――を借り受けているので、それなりに緊張感はある。 部下が上司(主君)に対して【上司たるもの〜】とか言うのは違和感が
>>395
>>どこか遠いところに逃げていてくれれば、とも思ったこともあるがな」 【も】が多いかな
○どこか遠いところに逃げていてくれれば、と思ったこともあるがな」  もしくは【とも思ったのだがな」】とかどうでしょう
>>高翌揚感なぞなく、果たしたという安堵だけがあった。 間違いではないですが
>>そう、安堵があった。
○高翌揚感なぞなく、果たしたという安堵があった。    【だけがあった】の強調は後にした方がいいと思います
○そう、安堵だけがあった。

>>「民を盾に騎乗であればこうまで容易く、こうはならなかったのにな」 ちょっと馬に乗れるか不安な男がいたんですよ…色々と経験不足だったけどどうなんだろうな。少なくともそこいらの将軍とは比べられないほど下手だろうけど
まあ民(と張飛)を盾にして希望の未来へレディゴーしたけど
>>そして前を向く。 …踵を返すじゃなくて?と思ったけどなるほど、特に交わす思いも無く《果たした》のか
それにして【彼女ら】か…ご主人様呼びされたりしてたけどもはや外から見ればふぞk…おま…劉備の情夫でしかなかったのかもしれんな
399 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/09(月) 13:57:34.77 ID:/Yu4lkaS0
>>397
どもです!

>なるほどね、確かにこちらに仁王立ちを使いたくなるのも納得ではある…。
そゆこと。。。

>流星の帰還〜心へ重荷を抱えて〜
流星はどこかで使いたいですね
流れ星、やはり星はそうなのよ

>>398
赤ペン先生ありがとうございます!
本当にいつもありがとうございます。

>ちょっと馬に乗れるか不安な男がいたんですよ…色々と経験不足だったけどどうなんだろうな。少なくともそこいらの将軍とは比べられないほど下手だろうけど
まあ民(と張飛)を盾にして希望の未来へレディゴーしたけど
草生えるw
蒼天航路劉備なら愛人すら置き去りにして脱兎しそうな凄味がございますわね

>それにして【彼女ら】か…ご主人様呼びされたりしてたけどもはや外から見ればふぞk…おま…劉備の情夫でしかなかったのかもしれんな
ここらへん、深掘りはしません
所詮勝ってる時はまとまり、負けたら胡散霧消が世の習いでしょうから
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/14(土) 15:58:44.07 ID:pNt3se+n0
確かに胡散臭いけれどもwww
雲散霧消でっせ
401 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 19:58:06.52 ID:Ev8kVMSl0
孫家。それは生粋の戦闘集団。それを率いるのは蓮華である。そしてそれを補佐するのが戦争の天災……じゃなく天才の穏だ。トップが理性的で合理的に動くと孫家という戦闘集団がどれだけ恐ろしい存在になるか。その証左がこれだ。
そう、たった五千かいくらの兵で蜀の本拠である襄平を落とすという離れ業を、ただの一兵の犠牲もなく果たしてしまったのだ。なにそれこわい。

「まあ、戦功第一は孫家だわなあ……」

くすり、と俺の言葉に艶のある笑みで応えるのはぶっちゃけその孫家の首魁である蓮華である。

「あら、そうかしら?対面した敵将を悉(ことごと)く討ち取った趙雲殿こそが戦功第一なのではなくって?」

「分かってて言ってるだろ。賊軍の本拠地を無血開城させ、とんでもない手土産まで準備されたら、なあ」

ぶつぶつと言いながら手の内にある玉璽を凝視する。いやそりゃあ、あちらさんも勝って帰るつもりだったんだろうし戦陣には持っていかないわなあ……。しかし玉璽は孫家が手にするというのは久々に三国志というものを思い起こさせる。

「穏辺りは反対したんじゃないのか?
これは孫家で秘蔵すべきとか言ってさ」

俺の問いに苦笑する。

「いらないわよそんな石ころ。使いどころもないしね。言っておくけどもね。
穏も同意見だったわよ?
 まあ、その石ころに価値を見出す存在がいるというのは理解しているけどもね。
 だから二郎はさっさと新しく玉璽を造ったのでしょう?」

「そうだな」

一々的確な言である。玉璽そのものよりも、だ。これは実際の権力者が持つことによってその権威の正統が担保される物。単なる賊軍が振りかざしても意味のないものなのだ。こっちにしてもあれば便利だなーくらいの認識でしかない。

「ねえ、二郎。そんな石ころよりも欲しいものがあるのよ」

きた。来ましたわ。来ましたわよ。
どんな無茶ぶりをされるのだろうか。ここぞとばかりに巻き上げるつもりでしょう!帝国金融みたいに!ミナミの帝王みたいに!

「やあね。何をそんなに身構えているのよ。言っておくけど、別に無理を言うつもりはないのよ?」

身構える俺に蓮華は苦笑……というにはもっと華やかな笑みを向ける。

「ま、二郎の懸念も分かるわよ?きっと三公の一角とか求められたらどうしようかなーとか思ってるのでしょ?」

ズバリそうです。蓮華からそれを打診されたら、実際たいていのことは受け入れざるをえない。それだけの武勲である。つか、安定した政権運営のために孫家という戦闘集団との友好関係は必須なのである。

「ばかね。そんなこと言って二郎を困らせるわけないじゃない?私も、穏も……。勿論シャオも、ね?」

可笑しげにくすくすと笑う蓮華はその笑み悪戯ぽく変質させて俺の耳元で囁く。

「黄忠。それだけよ」

「……そりゃまた」

むむむ、と唸る。随分と軽い、或いは重い根回し。正直俺の頭では判断つかんが。

「そこまでして黄忠を求める理由が分からんな」

「あら、そうかしら?孫家の領地は荊州。そして黄忠は長らく荊州を治めていた劉表の筆頭と言ってもいい人材よ?欲しいに決まってるじゃない。
 荊州を治めるのはそりゃあ孫家だけでも問題ないけどね、やっぱりその土地に通じた人材は喉から手が出るくらいに欲しいのよ。
 ――そういうことにしとけば黄忠の助命もやりやすいでしょう?」

無論、黄忠が欲しいというのはほんとよ?とくすりと笑う蓮華。

「んー。まあ、黄忠に関しては巻き込まれた感じだからなあ……」

ご息女の教育のために北方に居を移したらごらんのありさまだよ!という感じで同情すべきところは大いにある人物でもある。助命嘆願の筆頭は張紘だったしなぁ……。あいつが俺になんか頼んでくるとか、滅多にないというか初めてくらいの勢いだし……。

そんなこんなで黄忠については蓮華にその身柄を預けてしまうことにした。そして黄忠は孫家の下で大いに荊州の安定に力を振るうことになるのである。
ちなみに。

「ああ、そこらへんの計算は赤楽さん――徐庶が本名と最近知って白目を剥いた――でしょねー」

とは俺のメイン軍師の言である。

そして、洛陽に凱旋――誰が何を言おうと凱旋である――しようとした俺たち北伐軍の足を止めたのは誰あろう麗羽様であった。
402 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 20:21:30.30 ID:Ev8kVMSl0
真名。それはこの世界においてその人の存在を示すモノ。
真名。それはこの世界において許しなく口にすると問答無用で殺されても文句を言えないモノ。
真名。それを奪われるということは人としての尊厳、それを奪われると同じ。いやそれ以上に重いことである。

「全く……前代未聞ですよ」
「空前絶後でしょねー。真名を奪い、名を奪い、字をすら奪う。いっそ死を賜った方がましなんでしょうが……。楽には死なせないとしても、です。流石の風もドン引きなのですよ〜」

苛烈、と言っていいだろうと郭嘉は思う。法を司る曹操に諮ることもなく独断で下したその決定は、紀霊の此度の蜀と名乗る不逞の賊軍に対する憤りを内包しているに違いない。

「にしても、姓名どころか真名まで奪うとは……。そのような暴挙……!」

焚書、肉刑すら可愛く思えるほどのことである。

「州牧代理を自己都合で殺し、その罪を糾弾されると開きなおる。
 あげく、自らが皇帝を僭称する。いや、これは首謀者ではなくともその量刑、死ですら生ぬるいでしょう。
 二郎さんの裁定、割と妥当じゃないかなと風は思うのですよ〜」

くふふ、と笑う程立に郭嘉は柳眉を逆立てる。

「にしても、あまりと言えばあまり。これから、かつて関羽と呼ばれていたモノは生涯その尊厳、誇り。それらを全否定されることになります。いっそ死を賜る方が温情というものでしょう」

郭嘉はこれで名門の生まれである。その、実家のコネ(人脈、しがらみ)が煩わしくて名を偽り放浪するくらいのお転婆――紀霊談――ではあったのだが。いや、だからこそ紀霊の裁定には思うところは少なくない。
そのような無体、董卓にだってしたことはなかったのだ。
403 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 20:21:55.82 ID:Ev8kVMSl0
「――あ」

――すとん、と胸に落ちた。

「そですね。稟ちゃん、二郎さんはとっても優しくて、甘いお方なのですよ」

程立の声に郭嘉は頷く。項垂れる。
一体、自分はあの青年のお気楽な笑顔の裏にある葛藤をどれだけ斟酌できていたのかと。

「ほんと、賈駆さんは愛されてたと思うのですよね〜」

賈駆。そして董卓一派。

「……なるほど。畏れ多くも禁裏を血に濡らしての宦官誅殺が市井にまで知れ渡っていること。魔王なぞという悪名が広がる。いかにも不自然です」

――ひどいものに至っては劉協や皇甫嵩を誅殺したのだという言説まで流布している。その紀霊の悪名に隠れて意外なほどに董卓一派については気にする者は少ないのだ。

「悪名を以て悪名を制す。そして彼女らはその死を以て将兵を救い、満足して死んでいったというわけですか。
 ――全く、度し難い」

思えば、風説の制御こそが彼の最も得意とする手法。そしてその傍には張勲という情報処理のエキスパートがいるのだ。手足となる張家がいるのだ。いたのだ。
つまりそういうことだろう。

「本当に。度し難い」

もや、と何か不愉快なものが棟にこみ上げてくる。

「くふふ。清廉な英雄については星ちゃんが受け継いでくれましたからね。
 まあ、それについて星ちゃんも色々と思う所があったみたいですが〜」

「風、貴女は!」

郭嘉が語気を荒げるもどこ吹く風。

「さて、そろそろ参りましょか〜?」

そう。軍師二人と天下無双。奇しくも荒野を彷徨っていた三人とその拾い主。その四人で今後の方策が話し合われるのだ。それは北伐の始末だけでなく、中華全土の行方すら左右するであろう。

「天下の差配思うが儘。宿願が叶ってよかったですね?」

茶化す程立をうるさいとばかりに一つこづく。

「おお、ひどいひどい。卑しくも軍師ならば口舌にて掣肘を加えるべきと思うのですが〜」

「言ってなさい。まあ、私たちのやるべきことは決まっていますが」

此度の戦で晒した不様。それをあの青年の責とさせるわけにはいかない。それは二人に共通した認識である。

「……あの方はまだ漢朝に必要なのですから」

常のように淡々と呟く郭嘉。程立はくふふ、と笑みを漏らすのみであった。

「郭嘉、程立参上いたしました」

淡々とした声で述べる
どっかりとふんぞりかえる紀霊に軍師二人が恭しく頭を下げる。
そして郭嘉は不快気に鼻を鳴らし、程立はくふふ、とほくそ笑む。
二人の視線は好意的とはけして言えず、その人物を貫く。即ち、かつて関羽と呼ばれていた存在を、だ。
何故この場に彼女がいるのか、などという問いを郭嘉は発しない。この北伐の始末。それに必要な材料であるからだろうと見当をつける。そして、その、姓も名も、字も真名も奪われた哀れな存在の悄然とした有様に僅かに憐憫を覚える。

紀霊とは何者か。そう問われれば郭嘉は迷いなく答えるであろう。「人たらし」であると。

敵も味方も、彼に接すれば老若男女を問わずに彼を好ましく思ってしまうのだ。そう、政敵――かつての何進や今の曹操――であっても、だ。更には彼の魅力に籠絡される人物の多いことよ――無論自分を含めてだが――と郭嘉は内心苦笑する。

そうだ。紀霊の、なんとも言えない魅力をもってすれば彼女を籠絡することも――時間を要しただろうが――可能だったはずだ。
そして、そんな紀霊。彼が全力で心を折りに行けばどうなる。それはつまり、ご覧の有様というやつである。

「ぽきり、といっちゃったみたいですね〜」

くふふ、と笑う親友にどこか空恐ろしいものを感じながらも郭嘉は辛うじて鉄面皮を保つ。

「二人ともよく来てくれた。これから、この北伐の始末をつけようと思う。ああ、この字伏せは気にしない方向で」

見れば涼しい顔をして趙雲は紀霊の傍――字伏と紀霊の中間――に立っている。おかしな気を起こしても趙雲ならば指一本触れさせないであろう。まずはそこに安心し、郭嘉は気を引き締める。戦争というものは始めるよりも終わらせる方がずっと難しい。その終着点をどうするか。それがこの場で決められるのだからして。
404 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 20:38:02.96 ID:Ev8kVMSl0
本日ここまですー
感想とかくだしあー

次回最終回
凡将伝の終りよ
405 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 21:03:15.56 ID:Ev8kVMSl0
次回俺はやりきったぞ案件すお
ふざけんな俺はやったぜ

改訂とか、リライトは普通途中で下車する定説じゃん
俺はやったぜ
やりきったぜ

という感じで次回待て待って褒めてめっちゃ褒めて
406 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 21:12:07.52 ID:Ev8kVMSl0
さて、洛陽への凱旋は盛大に果たされた。そりゃもう盛大であった。俺に関しては華佗のおかげで輿に乗ってという無様を晒さずに済んだことも大きい。なんとか騎乗して面目をほどこすことが出来た。五体満足というやつである。
まあ、今回の北伐では主役は星だしな!事前の風説の流布もばっちしである。そう、常山の昇り竜はついに国士無双となったのだ……。いや、立派になって……と本人に言ってやったら何とも言えない顔をした後、盛大につねられた。解せぬ。

まあ、そんなこんなでひと段落したと思った?残念。これからが本番!戦後についての綱引きが今始まるのだ……。いや、引き合うのは麗羽様と俺なのだけんども。

「改めてお疲れ様でした。二郎さん。
 見事北伐を果たされ、蜀と自称し、匈奴と野合する不埒な者どもを完膚なきまでに討ち果たす。
 まさに偉業。衛青や霍去病に並ぶ武勲と言っていいでしょう」

あ、はい。そういうことになってますね。その実は割とアレな感じなのですが。

「その武勲比類なし、と言う点ではあの華琳さんも同意しています。ええ。
 さて、一体全体どういう褒賞を与えれば征夷大将軍は満足してくれるのでしょうかね」

くすくす、と心底可笑しげに笑う麗羽様。実に可憐である。可愛い。
贔屓目なしにスペシャル美人さんだなあとぼんやり思う。

「ええと、それは置いといてですね。人事案についてご相談をば」

人事案件については司徒である俺の管轄なのだ。征夷大将軍という地位よりもある意味重い地位。
人事。つまり漢朝を左右する地位。
……ルーチンワークをしていないというのは、触れてはいけない。

「司徒に劉璋さんですか。権官ではなく正式な任官とするのですね。まあ、実質司徒府を仕切っていたのは劉璋さんですしね……。
 ええ。問題ないでしょう。三公の要となる地位。その血筋、人品。そして能力において彼女以上に相応しい方はいらっしゃないでしょうね」

うむ。司徒府を実質切り盛りしていたのは劉璋ちゃんだからな!
正式な任官。何の問題もない。何の問題もない!重要なことだから二回言ってみました!

「太尉には、夏候惇さんですか」

「ええ。白蓮はまあ、地固めということですね。此度の北伐、その責任の一端我にありとばかりに太尉の地位を辞する意向を内々に打診してきました。
まあ、白蓮ならば北方の最前線で匈奴の脅威については防ぐでしょうし。
そして次の太尉。名門夏候家。血筋の良さは折り紙つき。人品卑しからず、あれほどに竹を割ったような、そのですね。ええと。そう!汚職とかそこいらへんに縁のない人物もこのご時世においては珍しい!」

嗚呼、汚職まみれのどろどろであった宦官。その、間接的な縁者であるということを指摘されたらどうしよう!と割とヒヤヒヤしていたのだが。

「ええ、二郎さんが推挙するのですもの。そのように致しましょう」

素通り……、だと……。
こ、この信頼が重い……。

「えと。司空には引き続き華琳で。んでもって執金吾は星を充てようかと。
 それで、以上です」

「華琳さんならば妥当ですわね。それに執金吾、治安を司るのですもの。天下無双の趙子龍に、補佐として泣く子も黙る張遼が就くのでしょう?
 流石は二郎さんですわ。文句のない人事です」
407 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 21:12:35.45 ID:Ev8kVMSl0
おーっほっほとご満悦な麗羽様に俺が委縮してしまう。し、信頼がものっそい重い!
まあ、稟ちゃんさんや風と話し合って、現実的な布陣にしたし問題ないな!
ほむ、と安堵の息を吐き出した俺に麗羽様は。

「ですが、一点だけ。
 ――二郎さん。貴方の名前がありませんわ」

その問いに、躊躇わずに応える。
 
「――ええ。俺は、隠居しますから」

そう、そうなのだ。俺は隠居するのだ。しちゃうのだ。

「……何故、と聞いてもよろしいですか?」

「征夷大将軍として武功をあげました。あげてしまいました。
――大将軍たる麗羽様と俺の間に隙間風を吹かそうという輩が湧いてでるでしょう。袁家の外も、内も。
 いや、それに踊らされるつもりはないですが、楔の打ち所はない方がいいです」

俺を貶める。或いは持ち上げる。どちらにしても、麗羽様への攻撃材料となりうる。俺はこれ以上表舞台にいるべきではないのだ。

「あらあら。それだけではないでしょうに」

溜息を一つ。そして、おかしげに。
くすくすと笑みを漏らす麗羽様。どうも、お見通しのようで。

「あー。あれですよ。働きたくないでござる。絶対に働きたくないでござる!」

割と本気で。

「やっぱり!どうせ本音はそんなことだと思ってましたわ。
 ずっとおっしゃってましたものね。事あるごとに、隠居したいって。
 ほんと、今にして分かりました。あれは韜晦や冗談とかの類ではなく、本音でしたのね」

くすくす、と可笑しげに麗羽様は。

「漢朝の、袁家の威信。二郎さん。貴方は本当に凄いことを果たしたのですわ。その自覚ないようですけれども。
 黄巾の乱、董卓の変。そして此度の北伐。
 気づいてらして?いずれも二郎さんがいたから、些事と言っていいくらいに収められたのですわ」

「いやいやいやいやいや。
 俺なんぞは不様を晒すばっかりで」

「あらあら。謙遜というのは時に美徳にならないというのは二郎さんから教えられたと記憶しているのですわよ?
 ――冷静に、二郎さんが果たした役割というもの。
 淡々と、具体的に書面で、実に分かり易くいただきましたわ。
 誰から、ですか?
 沮授さんと張紘さんですわ。まあ、その書面の内容を理解して、ぞっとしましたわ。
 ああ、もしも。
もしもですわよ?
 二郎さんがいなかったらどんなことになってたろうか、って」

俺がいなかったら……。
史実通りに袁家は滅亡したろう。更にその知識を得ていた蜀がどう動いたかとか考えたくもない。

「ですから。二郎さんに報いなければいけないのです。
 でも、でも。わたくしは、知ってますの」

きゅ、と抱きついてくる麗羽様を、ぎゅ、と抱きしめる。

「ええ、二郎さんの功績は比類ないモノ。だから、報いるには無茶を通して道理をうっちゃるのがいいのでしょうね。
 ――ええ、おかしなことですけどね。二郎さん。
 貴方の武勲、武功。それを加味して、貴方の隠居を、認めます」

泣き出しそうな麗羽様。双眸に金剛石よりも美しいものを蓄えているのを見て、抱きしめる腕に力を込める。

 くすり、と笑みを漏らした麗羽様がぐすり、と声を湿らせる。

「ほんとは!前線なんて出てほしくなくって!
 いつだって、二郎さんが儚くなってしまったらどうしようって……。
 武家の棟梁たる袁家の筆頭武官!それでなくっても二郎さんは事もなげに前線に立つのですもの。
 紀家の家風、鉄則たる指揮官先頭。その意味を知っています。知っているからこそ……。いえ、知っていても……」

そして、だ。
嗚咽混じりに麗羽様は俺に縋り付いて、ぐしゃぐしゃな顔で、笑う。

「だから、ほっとしているのですわ。
 もう、あのように、二郎さん。
 貴方のことを思って身を削られることがなくなるというのは」

ちゅ、と唇を重ね、麗羽様はその華奢な身を震わせる。
408 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 21:13:03.36 ID:Ev8kVMSl0
「きっとこれはいけないことなのでしょうね。漢朝のためを思えば、二郎さんを隠居させるなんて、ありえませんわ。
 でも、わたくしは。それでいいって、ほっとしていますの。
 もう、これ以上二郎さんが傷つかないって思うと、それだけで……」

ぐす、とぐずりながら麗羽様が再び、ちゅ、と口づけてくれる。
ぼろぼろに崩れた化粧、体裁。それでも。いや、それだからこそ、麗羽様が、この上なく愛しい。
「――愛してます。麗羽様。だから、やはり隠居します」

「馬鹿!お馬鹿さんですわ!わたくしは、漢朝の大将軍ですのよ!
 私が命じればいかなる栄耀栄華も思いのままなのに!思いのままなのに!
 ……分かっています。二郎さん。分かっています。
 ええ、分かっていますとも……。富貴、名誉、栄耀栄華。あらゆる欲と俗に囲まれてなお、それに心を動かさない。それがどんなにすごいことかって、分かっています。そうじゃない人をたくさん。そりゃあたくさん目の当たりにしてきましたから。だから、二郎さんがどれだけ恰好よくって、素敵だったか。
 そんな、二郎さんがいるから、その背中を見て頑張ってこれました。 
そして、お慕い申し上げていますわ。ずっと。ずっと……。
 麗羽は、二郎さんをお慕い申し上げておりますの……」

愛して、いますと耳元で囁いて、ころころと、笑い、泣く。

俺は麗羽様を抱きしめながら、思う。きっとこの人を幸せにしなくては、と。それがどういうものか分からないけれども。

そして、更に思うのだ。俺の知ってる三国志とはかなり違う着地点。
それで、俺の大切な人たちは、だ。多分――俺のいい加減な知識にある三国志よりも幸せになったんじゃないかな、と思う。

まあ、あれだ。

俺はこれで全力を尽くしたから、な。やりきった感はあるのだ。

でもきっと、これからも色々と厄介なことはあるんだろうと思う。
だけども、紡がれた物語はそのまま次世代へと受け継がれて、きっと俺の出番なんてなく。それでも絶えず紡がれていくだろう。

――蒼天は、死なず。

言ってみればそれだけのことだったのかもしれない。
逆に、その一言にどれだけの意味が含まれているのか。

まあ、そこいらへんは後世の歴史家が評価することだろうし、ましてや本来の歴史との比較なんて誰もできない。

――ちょっとぐだぐだと語り過ぎたかもしらん。

よし。俺が語る、俺の物語に一旦区切りを付けるとしよう。

これは、特に何の才能もない。名もない凡人が、それでも必死に足掻いた物語である。
それ以上でも、それ以下でもない。

――面白くなき世を面白く
     南皮のことも夢のまた夢――

真・恋姫無双【凡将伝】〜ハッピーエンド「袁家の種馬」〜

409 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 21:13:29.08 ID:Ev8kVMSl0
つまりそういうことです。
俺はやったぜ
410 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/16(月) 21:14:33.14 ID:Ev8kVMSl0
兆fんnssきょ
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2023/10/16(月) 22:40:21.47 ID:YXipk/XeO
乙したーーーーー!!!!

種馬って事はえっちな事しまくり酒飲みまくりの人生ボーナスモード突入、って事!!?
412 :青ペン [sage saga]:2023/10/17(火) 03:32:37.11 ID:He8d+vNho
>>408
完結乙ーい
最後は…そうさな。
【天下泰平為して凡人は愛しき人に寄り添う】
としようか。
413 :赤ペン [sage]:2023/10/17(火) 14:15:22.06 ID:L37sVwTw0
乙でしたー
>>401
>>しかし玉璽は孫家が手にするというのは久々に三国志というものを思い起こさせる。 覇王的存在が【玉璽は孫家が手にするは必定よ】とか言うならありそう
○しかし玉璽を孫家が手にするというのは久々に三国志というものを思い起こさせる。 今更渡されても袁家にとってはさほど重要ではなさそう…漢王朝としては傷で恥だからありがたいだろうけど
>>可笑しげにくすくすと笑う蓮華はその笑み悪戯ぽく変質させて俺の耳元で囁く。  小悪魔彼女風から小悪魔策士風に?
○可笑しげにくすくすと笑う蓮華はその笑みを悪戯ぽく変質させて俺の耳元で囁く。 むしろ今までが悪戯っぽくてここで蠱惑的というか傾国(策略)の微笑に変化してそう
>>「ああ、そこらへんの計算は赤楽さん――徐庶が本名と最近知って白目を剥いた――でしょねー」 途中の文も喋ってるのか

>>とは俺のメイン軍師の言である。
○「ああ、そこらへんの計算は赤楽さんでしょうねー」

○とは俺のメイン軍師の言である、なお赤楽の本名が徐庶と最近知って白目を剥いた。 どういう経緯というか誰から教えてもらったんだろうな…別に隠しはしないだろうけどわざわざ教えるほどでもないし
>>402-403
>>370-371,384 の内容と重複してます
>>406
>>まあ、そんなこんなでひと段落したと思った? 一区切りと混同しやすいんですよね
○まあ、そんなこんなで一段落したと思った?  一段落(いちだんらく)と書きます
>>そして能力において彼女以上に相応しい方はいらっしゃないでしょうね」  劉璋はわしが育てた。ってどや顔していいぞ二郎ちゃん
○そして能力において彼女以上に相応しい方はいらっしゃらないでしょうね」 今までその三公の要の地位についていた二郎ちゃん…
>>408
>>きっとこの人を幸せにしなくては、と。 女としての幸せと母としての幸せとママ友としての幸せを教えてあげなくては(使命感
○必ずこの人を幸せにしなくては、と。  もしくは【きっとこの人を幸せにする為に自分は転生したのだろう。】とか?【きっと】は仮定なので【きっとこの人を幸せにしないと後悔する】みたいな未来方向でも良いですが
>>――面白くなき世を面白く     高杉さんからパク・・・リスペクトした?
○――面白きこともなき世を面白く 上の言い方だとつまらない世界を楽しい世界にしてやるぜ!みたいな…

>>麗羽は、二郎さんをお慕い申し上げておりますの……」 ここで一人称名前になるの可愛い
改めて完結乙です
後は主要登場人物がその後どうなったかと何人子供産んだかを書けば終わりですね(オイ
7歳までは仏の子(死亡率が高い)からして一番上が7歳になるまでは毎年お腹膨らませないと、色々あって人口減って国力低下しただろうし産めよ増やせよ地に満ちよ
414 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/17(火) 21:28:51.78 ID:kSlKazJn0
>>411
どもです!

>種馬って事はえっちな事しまくり酒飲みまくりの人生ボーナスモード突入、って事!!?
そうなります。そうなるはずなんです。
本来というか当初の予定では鬱エンドになるんだろうなって思っていたのですが(旧作含め)。
旧作での肉体的欠損もなく、無事乗り切ることができたようです。
それもこれも外史の観測者の介入のおかげでしたねー
今作についてはどうやらメイン軍師の貢献が大きいみたいでした。
まさか君だけ並行世界を観測していたとは・・・w

>>412
どもです!

>完結乙ーい
とりあえずの達成感で山の神様にも報告してきましたw


>【天下泰平為して凡人は愛しき人に寄り添う】
よきよき

>>413
赤ペン先生ありがとうございます!
なんとかやりきりました。おつきあい下さいましてありがとうございました!
あっちへの投下するにあたって本当に助かりました。

>後は主要登場人物がその後どうなったかと何人子供産んだかを書けば終わりですね(オイ
エピローグってやつですね
今作ではどうしようか迷い中です
まあぼちぼちやってきますかね

旧作と違うの稟ちゃんさんと劉璋ちゃんくらいかな・・・?
ここから一番大変なの劉璋ちゃんなのは変わらないんですけどねw
はおーが覇王になってそれと対抗しないといけないっていう地獄w

隠居後の諸国漫遊に一緒にいるのは今作でも凪と風と愛沙になるかな・・・?
って感じです。
415 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/18(水) 20:57:23.41 ID:GtEEB/Ky0
あー、漫遊記には蒲公英もいますね
そして生き別れの家族と再会を果たすのじゃ多分
416 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/10/23(月) 22:09:40.65 ID:RcMSOr5o0
あっちにやってこっちでエピローグかな
そして次回作にとりかかろう

またイチからの頑張りだなって
量産力をまた出さねばというのと、発表媒体どすかな
417 :青ペン [sage saga]:2023/11/01(水) 14:50:04.52 ID:rhTnNDo+o
>>416
ちょっとだけ引っ掛かったので

>天下無双の趙子龍に、補佐として泣く子も黙る張遼が就くのでしょう?

趙子龍って字使ってるから、張遼のところも張文遠って揃えた方がいいかもー。
418 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/11/02(木) 22:01:01.62 ID:Clz+CkW00
>>417
把握
指摘サンクス
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2023/11/19(日) 21:12:40.30 ID:ZX34xbuc0
なろうの更新があったので、こちらに来てみましたが、やはり完結されていたのですね
お疲れ様でした
420 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/11/19(日) 21:26:23.28 ID:ODwNrYxU0
>>419
どもです!
ありがとうございます!
頑張りました(断言)

まあ、エピローグやるかどうかで迷ってますがw
次回作に行きたい気持ちもあります
421 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/11/19(日) 21:27:04.14 ID:ODwNrYxU0
あと、こちらの投下を推敲していますので
できたら、なろうで読んでほしいかなって(pvも欲しいし)
422 :赤ペン [sage]:2023/11/21(火) 17:47:05.90 ID:v65+o91b0
某異世界転生物のアニメで主人公が【秘密のシークレット】って言ってそれを聞いて現地民が【それだと意味が重複してる】と突っ込んだんだが
あの世界の言語ってどうなってるんだろうか
423 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/11/21(火) 21:54:35.07 ID:iA3UVESY0
>>422
日本語、じゃねえかなあw
主人公の知能次第だとは思うのですけんども

なお某アニメに心当たりないのでご紹介くだしあー
424 :赤ペン [sage]:2023/11/21(火) 23:01:22.96 ID:v65+o91b0
陰の実力者になりたくて です
なろう連載ものよ
425 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/11/22(水) 05:46:38.63 ID:BYTZrKY00
ほむ。
題名は知ってる。未チェック作品でした。
ご紹介ありがとうございます!
426 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2023/12/28(木) 20:30:08.18 ID:VcsElGjF0
おわったーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!
予約投稿完了
完結しましたありがとうございます!

長かったわー


つぎなにやろうかなっと
427 :赤ペン [sage]:2023/12/29(金) 08:55:47.47 ID:pv4g41Q+0
完結おめでとうございます
>>西涼に馬家気炎を挙げ 大徳は都に走る
大徳はいずこに?(ってこれ3年以上前にも聞いたようだ)
428 :青ペン [sage saga]:2023/12/31(日) 17:22:17.35 ID:1+6isEB2o
あっちの感想欄でも指摘はいってるが、コピペミスしてるっぽいぜ?
429 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2024/01/02(火) 21:25:06.60 ID:R1CcSdP00
ご指摘感謝

あっちで後日談とか人物紹介やっていきます
こんな時だ

被災地にいるかもしれない読者の気晴らしになれば幸いってことで
やりますやります
430 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2024/01/03(水) 14:55:19.39 ID:H9gTxXju0
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                /.:.:/.:::/:::|::::::|::::::|::::: |::::i::::|::::::: ',                  ____       はっぴーにゅーやー!
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               !  |/ |:::::|V ∩ V::::| ∩ i::::::|/ ⌒ >                ____
               <_⌒V:::|  ∪   ヽ! ∪ |:::〈三三ア            ̄ ̄ ̄ ̄
               マ三Y ..:.:.:. 、_、_, .:.:.:从::|  /              ___
__               ∧ 人            |:::::| . /
     ̄           ∧ |:::::|ト  ___  _ ィz.|:::::| /              __
____             ハ.|:::::|{{ ≧只≦ }}|:::::|ハ                      ̄ ̄ ̄
                /:::::从::{ ¨¨// マ ¨¨ 从ノ::::::',
                   {/i:::::::::{zzz//   マzzzz} :::::::: ',
                     乂从:}           { ::从∧}
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/  /               /}h、________,ィiム                       \  \
                `''<ニニニニニニニニニニニニ>''´
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                      / ∧ ∨
エピローグとか閑話とかあっちで始めました
速さ重視のことですのでこちらでは投下しないと思います
こんな時だからこそコンテンツをやりますやります

在庫なくなったら新作をこちらでやるかもしれません
次回作にも向かいたいとかなんとか
431 :赤ペン [sage]:2024/01/03(水) 18:19:54.81 ID:yP4ORU+60
あけましておめでとうございます
何故すずかちゃん!?
432 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2024/01/03(水) 19:08:28.30 ID:H9gTxXju0
>>431
某スレで見て、いいなーこれと思っただけで他意はありません。

もしくは淫魔として次の作品で使うかもしれません。
でも淫魔扱いはよくないっすよね
433 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2024/01/03(水) 19:09:20.02 ID:H9gTxXju0
ザコ処女淫魔とかいいなって
(単なる嗜好)
434 :赤ペン [sage]:2024/01/03(水) 20:24:12.48 ID:yP4ORU+60
多分見てるのは同じスレですね…妹にもペットにした女にも先を越されて小間使いですら一応は処女ではないのに1人で処女
まあ処女ではあっても乙女とは言えないんですが…残念ながら筆がのらなかったそうですが
435 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2024/01/03(水) 20:29:17.64 ID:H9gTxXju0
>>434
そこですわよね

いやあ、残念ですが毎回キャラ付けの角度がやべーなーと思ってます
いや、参考にならんわあんなの天才じゃんよ
模倣もできひん
キャラは自分に根付かんと動かないからね、仕方ないね

なお凡将伝で一番勝手に動いたのは……

やっぱ麗羽様なのよ
逆にきちんと動いてくれたのは……
誰だろう
イメージできているのに、名前が出力できない うっ頭が(マジ)

皆様は読んでてどうでしょ
きちんと踊ってる子とアドリブかましてるなーって子

参考にしたいので、是非とも
436 :赤ペン [sage]:2024/01/03(水) 22:44:37.42 ID:yP4ORU+60
文醜顔良とか良い意味でしっかり自分の立ち位置の中で動いていた感
後は飛燕さんとかも
逆にはっちゃけてると言えば…某鉄面皮とか、トンねえとか
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/25(土) 15:59:08.29 ID:I76UykQ/0
二郎も有名だろ…と思ったけど有名なのは美化200%くらいなんだっけ
まあどっちにしろ美少女3人は目立つが
438 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2024/05/27(月) 22:24:42.14 ID:bwpFYd3i0
>>436

>文醜顔良とか良い意味でしっかり自分の立ち位置の中で動いていた感
ほむ、ありがとうございます!
ここはかなり力を入れていたのでヨッシャ感あります

>後は飛燕さんとかも
ここはキャラが飛び跳ねた案件ですね
いや、AAネタとの親和性があったのかもしれません

>某鉄面皮とか、トンねえとか
鉄面皮と言えば韓浩か張?君か
韓浩はとりあえず出しとくかのキャラでした
まさか地味様の副官となって好き放題やるとはw
カリスマピチビーム絶対防御を持ってたというのは偶然です

張?君は闇落ちしなくてよかったねと思いました

d姉は楽しそうだなーと思ってました
まあ、他の恋姫作品でもd姉がそこまでヒロイン的ムーブする作品ないしよかろうと
ヒロイン・・・?
悪友兼セフレ兼血統保持という都合の良いヒロインでは・・・?
いや、扱いづらいか

>>437
二郎ちゃんは誰だあの金持ち程度かな?
放浪しても。
ただしお付きの人員、君たちは容色がすげーってなりますね

うーん、やはりお付きが目立つ越後のちりめん問屋の隠居的ムーブが一番ですね!!!1
439 :赤ペン [sage]:2024/05/28(火) 08:46:48.07 ID:L0V4RGdx0
まさか4か月前に書き込みにレスが入るとは
トン姉はエッチの時は全力で楽しむし、ピロートークも甘々な事というかどう気持ちよかったか言ってくれそう
翌日華琳様とそれを出汁にしたプレイしてそう
440 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2024/06/10(月) 21:03:44.77 ID:x+h7/xXX0
>>439
>トン姉はエッチの時は全力で楽しむし、ピロートークも甘々な事というかどう気持ちよかったか言ってくれそう
アスリートなバトル的感想戦・・・
エロさよりも互いの切磋琢磨がありそうですね

>翌日華琳様とそれを出汁にしたプレイしてそう
そらもう双方燃え上がりますね、激しく
姉者はフィジカルお化けだからどんな激しい責めしても大丈夫ですしね・・・
一挙両得ですなあ・・・

最近は良質なSSばっかり読んでて自分が書く意味ないなーとか思ってましたが
久しぶりにスコップ使ったらちょっとモチベーション上がってきました

いやまあ、先にFIREしたいものですが
※やろうと思えばいけるとこまできました
441 :一ノ瀬 ◆lAEnHrAlo. [saga]:2024/06/10(月) 22:36:25.03 ID:x+h7/xXX0
一応あっち更新しましたのでご確認くださいませませ
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