シン・エヴァ もう一つの終わり

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32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2022/08/20(土) 23:44:21.14 ID:YgtehLUf0

 同様に骸を収めた棺が一面に並べられたフロアの俯瞰

ゲンドウ「彼らは、後に真希波タイプと呼ばれるようになった。君はその生き残りだ。

     君が外典の記述に素晴らしい洞察を働かせることができたのは、恐らく偶然ではない」 

 眠っている幼女の顔を覗き込んでいる博士

ゲンドウ「君は委員会を……ゼーレを利用した。しかし、彼らもまた、君の力を利用していたのだ。

     いや、君自身が運命の一部だった」

 唇を震わせて目を見開いているマリ

ゲンドウ「ネオンジェネシスは、存在しない」

マリ「存在……しない?」

ゲンドウ「君がここへ来るには、それが必要だった。それだけのことだ」

 言葉を失うマリ

ゲンドウ「人類の補完を行うか否か。選択肢は初めからそれしかなかった。そして――」

 部屋を出ていく真希波博士と調査員

ゲンドウ「ここが、最後の選択がなされる場所……君が帰ることを運命づけられた場所だ」

マリ「存在しない……」

 力なく床に座り込むマリ

 手のひらに指輪が載っている

(回想)

   冬月「人には“希望”という光が与えられている」

   2番艦のブリッジに立つ冬月

   その後ろ姿を見ているマリ

 声を震わせるマリ

マリ「存在……しない……」

   冬月「だが希望という病にすがり、溺れるのも人の常だ」

 石棺の並ぶ床を見回すマリ

   マリ「人類全てを巻き添えにするのは御免こうむりたいにゃ」

マリ「同じだったんだ……私も……」

 すがるような目でユイを見上げるマリ

マリ「ユイさん……」

 涙を浮かべて問いかけるマリ

マリ「どうしたら……私は……私はどうしたらいい? ユイさん!」

 寂しげな笑みを浮かべてマリの前に膝をつくユイ
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