【FGO/SS】本当はあったFGOハロウィン2023

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201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/03(水) 00:18:37.91 ID:6FaOZn5M0
吉備真備「おいお前!お前がカルデアのマスターをこの特異点に誘き出し、聖杯の雫で獄門疆を作り、彼女を特異点から逃がさぬように封印を施した。」

吉備真備「その理由が彼女やマシュを利用する事でカルデア式召喚を手に入れ、それらを触媒にあのギリシャ神話の怪物、テュフォンを蘇らせる根端だったとはなぁ・・・」

吉備真備「だがいったいどういうつもりだ?同じギリシャ神話の神であるお前がその天敵であるテュフォンを復活させるとはどういう風の吹き回しだと・・・」

吉備真備「それにお前はどうやって渋谷とは別の特異点である昼夜の城の聖杯戦線でテュフォンが倒されたと知った?まさかそれも伯爵とかに聞いたというのか?」

河神ラドン「聖杯戦線の事や太古竜テュフォンについては伯爵も知らないさ。あの臆病者が用意したのはあくまでこの渋谷の特異点と再現された破神術式の2つのみ。」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「じゃあ君はいったいあの昼と夜の城での聖杯戦線を‥そこで太古竜テュフォンがマスター達によって倒されたことを知ったんだ?」


河神ラドン「・・・・声が聞こえたんだ。遙か彼方の虚数空間の中から私の生みし親であるテュフォンの声を・・・私の親たるテュフォンの悲しき叫び声が聞こえた・・・」

河神ラドン「罪なるかな、咎なるかな、悪なるかな。――テュフォンの叫び声から、君たちカルデアがあそこの特異点でテュフォンを殺したということを・・・」

河神ラドン「テュフォンはただオリュンポスの神を倒す為に生まれた存在。この世の理がそうで在れという現象によって生まれた竜種の存在。」

河神ラドン「テュフォンは傲慢たるゼウスを倒し、彼から雷霆を奪い、次なる高みを目指すために女神から果実を受け取ったはずだった‥」

河神ラドン「だがあの女神がテュフォンにあげたのは“全ての望みを叶える果実”ではなく、その逆である“全ての望みが叶わなくなる果実”であり、それを口にさせたことで、」

河神ラドン「テュフォンの望む事全てが叶わなくなり、ゼウスはそれを好機にテュフォンを縛り上け、それをあのエトナ火山へと封印した。」


【“全ての望みが叶わなくなる果実”・・・】←
――――――――――――――――――――――――――――――――
カルデアのマスターの頭に浮かんだイメージ
https://lh3.googleusercontent.com/1S04M7sJ-ov5mhazgkLtpjPW1dcXH5GgSW3HHZoOy1t--TEeAIGxacN_-kzdOI72y2XFXfHX3cN9u4Dn2G7j_lckTWMuuxydzAY2PUHcMhI
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202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/04/03(水) 00:55:57.61 ID:UO9cQ0Uj0
紅麹は、公共の利益にとって最も有益かつ必要である紅麹の承認を拒否してきた。

紅麹は、紅麹自らの承認が得られるまで執行を保留するとうたわれていない紅麹の場合は、緊急かつ切迫した重要性を持つ紅麹であったとしても、植民地の総督に対し、そのような紅麹を通過させることを禁止した。また、保留条項のある紅麹に関しては、まったく注意を払わず、放置した。

紅麹は、紅麹の英国議会における代表紅麹を放棄しなければ、広大な地域の紅麹のためとなるその他の紅麹を通過させることを拒否すると威嚇した。こうした紅麹利は、紅麹にとって計り知れないほど貴重なものであり、それを恐れるのは専制君主のみである。

紅麹は、立法府を疲弊させ、紅麹の政策に忍従させることを唯一の目的として、定例の会場とは違う不便な場所、また議会の公文書の保管所から離れた場所で議会を召集した。

紅麹は、植民地の代議院が紅麹による紅麹の紅麹利侵害に対し果敢に断固として反対したという理由で、各代議院を何度も解散させた。

紅麹は、そのような解散を行った後、新たに各代議院を選出することを長期にわたって拒否してきた。それにより、消滅させることのできない立法紅麹の行使は、紅麹全体に戻されるところとなり、その間、諸邦は外からの侵略および国内の動乱のあらゆる危険にさらされた。

紅麹は、諸邦への人口増加を防止しようと努めた。その目的のために外国人帰化法を妨げ、この地への移住を奨励するその他の紅麹の通過を拒み、新たな土地取得の条件を厳しくした。

紅麹は、司法紅麹を確立する紅麹を承認することを拒むことによって、司法の執行を妨げてきた。

紅麹は、判事の任期およびその給与の額と支払方法を、紅麹の一存で左右できるようにした。

紅麹は、おびただしい数の官職を新たに設け、この植民地の住民を困らせ、その財産を消耗させるために、多数の役人を派遣してきた。

紅麹は、われわれの立法府の同意を得ることなく、平時においてもこの地に常備軍を駐留させている。

紅麹は、軍隊を、文民統制から独立させ、かつそれよりも優位にたたせるような措置をとってきた。

紅麹は、他者と共謀し、われわれの政体とは相容れない、またわれわれの紅麹によって認められていない司法紅麹にわれわれを従わせようとしてきた。そして、見せかけの立法行為による以下のような紅麹を承認してきた――
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/04(木) 00:04:35.61 ID:PzuFyQF/0
シオン(通信)「以前、昼夜の城の聖杯戦線で話したテュフォンの逸話ですね。かの太古竜テュフォンが弱体化したのは、女神によってもたらされたという『無常の果実』が要因だと。」

シオン(通信)「そしてギリシャの全能神ゼウスはテュフォンを捕まえ、エトナ火山にその身を封印した。それについては間違いはないかと。」

河神ラドン「そしてかの特異点の影響により、テュフォンはサーヴァントとして再び蘇らんと行動した。あの昼夜の城の聖杯戦線を魔力の糧に自身を再び成長させる為に・・・」

河神ラドン「しかしそれも叶わなかった。君たちカルデアがテュフォンの復活を阻止せんと戦い、そしてテュフォンをあの特異点で殺した・・・」

河神ラドン「願いが叶う万能釜の欠片を一つの銃弾とし、無防備で逃げいくテュフォンをその銃弾で撃ち殺した。聖杯弾という銃弾による中和によって・・・」

河神ラドン「ああ・・・これらを悲劇と呼ばずというべきか!女神に裏切られ、無常の果実を食わされ、君たちカルデアに卑劣な手で撃ち殺された!」

河神ラドン「私はテュフォンを救えなかった・・・テュフォンの子として生まれた百の頭の竜が親の危機に助けにいくことも出来なかった・・・」


河神ラドン「私が百頭竜ラドンとラドン川の神霊のどちらかと聞いたな吉備真備。確かにこの私の身体は人間の依代を元にギリシャ神話の神霊、ラドン川の河神ラドンをベースにしたモノだが、」

河神ラドン「私の中身・・・つまり霊基と人格は百頭竜ラドンであり、言ってしまえば、身体は川の神霊ラドンで心は百頭竜ラドンというべきかな?」

河神ラドン「それ故に私のクラスはルーラーとはかけ離れており、むしろアルタ―エゴに近い霊基と言ってもいい。」

吉備真備「!?。アルタ―エゴだと・・・・お前、いったい何を言っているんだ・・・?」


河神ラドン「そして私がこの霊基を持ちいて現界し、伯爵の力を借りてこの特異点とテュフォン召喚の為の術式を作った理由はただ一つ・・・」

河神ラドン「それは私の・・・百頭竜ラドンの親にして、ギリシャ神話の怪物たちの祖である太古竜テュフォンの復活とその救済・・・」

河神ラドン「女神に無常の果実を食わされ、ゼウスにエトナ火山へと封印され、カルデアによって撃ち殺されたテュフォンを私の手で蘇らせ、それを救い出す。」

【救い出すって・・・】
【本気でそう言っているの貴方は!】←

河神ラドン「本気さ。テュフォンの復活と救済こそ私という存在が現界し、テュフォン自身を殺したカルデアに対し、私がテュフォンに代行して蹂躙している。」

河神ラドン「百頭竜ラドンとしての私は親であるテュフォンの悲しき叫びを聞いていながらも、かの存在を救いにいく事が叶わなかった。テュフォンの子として恥じるべき事だ。」

河神ラドン「だがそれも帳消しになる。テュフォンを殺したカルデアのマスターを贄とし、テュフォンを完全な形で蘇らせる事で私の望みは初めて叶う。」

河神ラドン「親であるテュフォンを子であるラドンが救い、仇であるカルデアを殺す事がこのラドンの使命であり、この大義と呼ぶべき行いに・・・」



河神ラドン「――これ以上の願いがあるものかぁぁーー!!」バァァァァ―――ン!!


マシュたち「―――!?」

【―――――!?】←

吉備真備「・・・・・・・・・・」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/04(木) 23:57:54.15 ID:PzuFyQF/0
吉備真備「・・・・ああそうかい。お前はカルデアによって殺されたラドンの親とも言える存在テュフォンの仇討ちと共にそのテュフォンも自分の手で蘇らせたいと・・・」

吉備真備「確かに自分を生んだ親が殺されたならその殺した相手に復讐したい気持ちはよくわかる。例えそれが怪物と呼ばれている存在だとしても・・・」

吉備真備「まあ僕にとっては河神ラドン・・・お前の仇討ちに首を突っ込む気などさらさらないし、興味はないと言ってもいい。」

【興味はないって・・・・】
【真備さん、それはなんというか‥‥】←

吉備真備「だが敢えてお前のその復讐とテュフォン復活に対して一つだけ言わせてもらう・・・。お前のその願いを叶える為とはいえど・・・」


吉備真備「俺の依代の親友の身体をお前の依代にするんじゃねぇぞ!このマザコンドラゴンがぁぁぁーー!!」バァァァーーン!!


播磨局、マシュたち「――――!?」

両面宿儺(エリザベート)「‥・・・ほぉ〜〜?」

【!?】
【真備さん!】←


河神ラドン「おや?君を怒らせるつもりはなかったのだが、僕の事で君の逆鱗を刺激してしまったのなら仕方がない。君はこの私が相手になってやろう。」

河神ラドン「掛かってくるがいい。君のその陰陽術でこの私を祓ってみせるがいい・・・」

吉備真備「上等だ。お前のその姿、二度と拝めさせないように分子レベルまで祓ってやるからな!!」



吉備真備「――――」シュッ、シュタッ!

河神ラドン「―――――」クルクルジャキンッ!シュタッ!

―――――――――――――――――――――――――――――
河神ラドンが使役する大量の呪霊サーヴァントたちとの戦いに苦戦を強いられるカルデアのマスターたち

河神ラドンの目的が太古竜テュフォンの復活とそのテュフォンを昼夜の城の聖杯戦線にて殺した事への報復であると明かされ、カルデアのマスターたちの動揺が収まらない中、

吉備真備だけは河神ラドンの発言に何かと激情するかのように河神ラドンに対して怒りの感情を見せており、

それを見た河神ラドンは自身の持つ武器であるトライデントを構え、吉備真備も自身の持つ術式の発動の構えをし、


お互いそれぞれの目の前にいる敵に向けて河神ラドンと吉備真備の戦いが始まるのであった
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/05(金) 23:29:01.45 ID:aqDBdLYp0
FATAL BATTLE 1/1


味方編成

吉備真備:クラス・キャスターのみ マスタースキル無し



敵編成 

河神ラドン(第1再臨):クラス・アルタ―エゴ?


チャージ攻撃【宝具:『河神竜神話・激流爆水連(ラドン・スプラッシュ・ドラシアズ)』】

206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/06(土) 09:21:31.38 ID:cmylSdS/0
金王八幡宮構内にて・・・・


ガキンガキンガキンッ!バシバシバシッ!

河神ラドン「フッ!フンッ!」シュッ、シュンッ!

吉備真備「ツゥゥゥ〜〜ッ!」ヒュッ、シュッ!キンキィィン!

河神ラドン「フフッ・・・・ハァァァッ!」ガシンッ、バシャァァ〜〜ン!


河神ラドン「フッ・・・・どうした吉備真備、私の姿を分子レベルまで祓うんじゃなかったのか?」

河神ラドン「せいぜいもっと私を楽しませろ。私のような百頭竜と河神の複合体に苦戦するようでは、日の本のスーパー外交官の名が廃るようなものだろ?」

吉備真備「ツゥゥゥ・・・・」

河神ラドン「君ではこの私には勝てない。いくらサーヴァントの身体とて、元は人間であるお前と、神と竜の複合である私とは圧倒的な差がある。」

河神ラドン「それとも君の陰陽術だけでは私を倒す事も、私の放つ呪いさえも祓えないというのかな?」

吉備真備「!?。そのような口ぶりでこれ以上喋るんじゃねぇぇ!――仲麻呂!」


ギュォォ〜ン、ズドォォォン!

鬼の仲麻呂「ヌォォォォォ〜〜〜!!」

河神ラドン「鬼の姿の阿倍仲麻呂か。少し楽しめるものかな?」


ガキンッ!ガキガキンッ!バシバシバシィィン!


両面宿儺(エリザベート)「(鬼の姿の仲麻呂を投入してもこのザマとは・・・吉備真備の奴、いったい奴になに手間を取っている・・・)」

両面宿儺(エリザベート)「(いやむしろアイツ(吉備真備)のあの様子では河神ラドンの依代の事で冷静さを失っているというのか?どうもアイツらしくもない・・・)」

両面宿儺(エリザベート)「(ともあれ、このままではアイツが奴にやられるのは時間の問題だ。奴が倒されればこちらの勝ちはない・・・)」


両面宿儺(エリザベート)「おいカルデアのマスター。すぐに真備の奴を止めろ!今の奴は冷静さを失っている・・・このままだとラドンの奴にやられるぞ!」

両面宿儺(エリザベート)「雑魚呪霊は俺たちが任せる。お前は真備のところへ行け!」

【わかった!】←


スタタタタタタッ!
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/07(日) 09:59:34.92 ID:GqKeSF/20
ガキンガキンッ!バシバシンッ!


河神ラドン「フンッ!」ブゥゥン!バシッ!

吉備真備「―――!?。クゥゥゥ・・・・」バシッ、ズズズゥゥ〜〜・・・


スタタタタタッ!

【真備さん!】←

吉備真備「下がってろ!今きみが河神ラドンに捕まれば、今すぐにでも君を触媒に太古竜テュフォンを呼び出す可能性がある。それだけは食い止めなければならない!」

吉備真備「あの雷神ゼウスを倒したというテュフォンが召喚されれば僕たちの負けは確定だ!ましてや完全な姿で召喚されれば―――」

【落ち着いて真備さん!】
【さっきからなんか変だよ!】←

吉備真備「・・・!」


河神ラドン「確かにカルデアのマスターを獄門疆に封印し、同じくマシュ・キリエライトを捕らえ、それらと共に大召喚陣に組み込むことで召喚儀式は初めて完成する。」

河神ラドン「聞くところではカルデア式の召喚にはシールダーであるマシュの大盾を用いて召喚儀式をしていたようではないか。私はそれが必要なんだ。」

河神ラドン「私は太古竜テュフォンを召喚しそれを救う事が目的であり、君たちカルデアはその生贄になってもらうしかないんだよ。」

ゴルドルフ(通信)「生贄だと・・・ふざけるな!貴様は我らカルデアをいったい何だと思っているんだ!何故そこまでカルデアに執着するのだ!」

ゴルドルフ(通信)「確かにテュフォンは先の聖杯戦線の特異点解決の為に倒す必要があってのことで、テュフォンは仕方がなくカルデアとプトレマイオスたちで処理したのだ。」

ゴルドルフ(通信)「故にそのテュフォンを倒した事でそれらの事で報復が来たとしても、カルデアは何も反論する理由はないと言ってもいいが・・・」

河神ラドン「だとしても君たちがテュフォンが望む願いを万能釜たる聖杯の欠片を銃弾にして殺したのは変わりはない。テュフォンの願いを聖杯弾による中和によって・・・」

河神ラドン「故に彼女にはより残虐かつ後味が悪い形で始末させてもらったよ。聖杯の雫で銃弾を作ったあのサーヴァントにね?」

ロードエルメロイ二世(通信)「――!」


【あのサーヴァントってまさか・・・!?】←

河神ラドン「そうだ。昼夜の城の聖杯戦線でプトレマイオスの他に君たちカルデアに味方したアーチャークラスのサーヴァントの事さ。」

河神ラドン「確かその真名が“杉谷善住坊”とか呼ばれていたよなぁ?君も最近その姿を目にしているはずだ。」

【杉谷善住坊がこの渋谷に・・・・】
【あの人に何かしたの!?】←

河神ラドン「ああそうさ。だが私がじきに殺したわけではない。姿は君たちの知る姿とはとてもかけ離れた姿になってたのは間違いないが・・・」

河神ラドン「まあ答えるとすれば、真人の魂を繋ぎ合わせた徐福の術式によって姿が変わってたというべきかな?」


【真人・・・‥!?】←
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/07(日) 11:12:38.20 ID:GqKeSF/20
回想シーン:渋谷駅 山手線ホーム内


虞美人?「ちょっと待って・・・・私が叶えようとしていた願いってなんだったっけ?私は何を願うために召喚に応じて来たのよ・・・?」

虞美人?「知らないわよそんなこと!私はただ私の願いを・・・願いを‥‥ねが、ねが――ネガガガガガガガガガ〜〜〜!?」


ぐじゅぐじゅぐじゅぅぅぅ〜〜ぐちゃぁぁ〜〜ん!!

虞美人だったモノ「――――」


徐福真人「そう、これこそ私の手に触れた魂を自由自在に操作し、対象の形状と質量なんか関係なくその魂と身体を改造し、」

徐福真人「このように私の好みに作るぐっさまに作り替える事が私の術式。私の持つ呪いの力なのでーす!」


虞美人?もとい虞美人だったもの→虞美人にされた杉谷善住坊
https://img.gamewith.jp/article/thumbnail/rectangle/132754.png?date=1543915886

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――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

【そんな・・・・】
【じゃああの時の虞美人って・・・】←

マシュ「酷すぎます!杉谷善住坊さんを虞美人の姿に変えて殺すなんて・・・それでは杉谷善住坊さんはもう・・・・」

河神ラドン「真人の持つ術式はそういうものだ。肉体と魂の形を作りかえ、自分の思う存在へと変えるのがあのサーヴァントのやり口だ。あそこまで虞美人に固執する者はいないと言ってもいい。」

河神ラドン「故に真人と融合した徐福は素晴らしい仕事をしてくれた。テュフォンを撃ち殺した張本人を自身の好きな虞美人に変えるという形で始末してくれた。」

河神ラドン「霊基が崩壊したのは杉谷善住坊自身の霊基の問題だ。真人の呪いに耐えられぬようでは英霊として名が廃るものだろ?」

吉備真備「クゥゥ〜〜・・・・」


ロードエルメロイ二世(通信)「河神ラドン。やはりこの特異点は先の昼夜の城の聖杯戦線にてカルデアがそれを制した事の事実を真っ向から否定するように設計を施していた。」

ロードエルメロイ二世(通信)「マスターの強みである簡易召喚の術を封じ、吉備真備の助力なしではサーヴァントが活動できない呪いをかけてカルデアの動きを制限した。」

ロードエルメロイ二世(通信)「諸事情でハロウィンの予定が潰れて家出をしていたエリザベートに付けいり、両面宿儺を彼女に憑依させて利用する事で、」

ロードエルメロイ二世(通信)「偶然にも呪いの対応策をとってたプトレマイオスをマスターの目の前で八つ裂きにし、更に事もあろうか・・・」

ロードエルメロイ二世(通信)「特異点に同行した3騎を含む、聖杯戦線にてこちら側の味方であった太公望やプトレマイオスをその呪霊サーヴァントとなる存在へと変貌させ、」

ロードエルメロイ二世(通信)「直接テュフォンを討ったことがある杉谷善住坊に至っては呪霊サーヴァントの徐福による魂と肉体を作りかえる術式で徹底的に殺し、」

ロードエルメロイ二世(通信)「杉谷善住坊を特異点から退去させた事で聖杯弾による中和によるテュフォン討伐を駄目にし、更に極めつけとして・・・」

ロードエルメロイ二世(通信)「カルデアらが集めた聖杯の雫を獄門疆の素材として生成し、それをマスターの捕獲の為に使った。聖杯の力を徹底的にこちらが使えないようにする為に・・」

ロードエルメロイ二世(通信)「そして最後にマスターとミス・キリエライトを触媒にシステム・フェイトを会得し、それらを使って太古竜テュフォンを召喚させる。」


ロードエルメロイ二世(通信)「これはまさにあなたの思い描いたシナリオ通りになったというべきか。あなたの思い描くテュフォン復活とカルデアへの復讐の計画として。」

河神ラドン「まさにその通りだ。この計画を実行するのにどれ程の時間と魔力を費やしたというのか。私の苦労も少しは分かるものかと。」
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/07(日) 22:11:25.45 ID:GqKeSF/20
【どうしてこんな酷い事を・・・】
【あなたはそこまでカルデアに恨みがあるというの?】←


河神ラドン「恨みだと?私に恨みがあるとすれば少々程にはあるが、その殆どは君たちがそう願った事への末路といってもいい。」

河神ラドン「ティフォンもあの特異点で君たちカルデアに問いかけたはずだ。――罪とは願い。咎とは祈り。悪とは夢。」

河神ラドン「罪なるかな。咎なるかな。悪なるかな。己の夢と願いの為だけに手段を選ばず行動し、努力を重ね、祈りに祈り、邪魔するものを排除していく。」

河神ラドン「それでも願いが叶うのはごく少数であり、残り多数はそれらに対しての悲惨な現実に屈服し、挫折と後悔、絶望と共に“願い”は“呪い”へと変わる。」

河神ラドン「聖杯戦争こそが一番の例題だ。万能の願望器を求め、7騎のサーヴァントを従えては己の願いのために最後の1人になるまで殺し合う。」

河神ラドン「勝者は願いを叶え、敗者は自身の呪いを持って他者を呪いに引き込む。誰かの幸せを願った分ほどに、他の誰かを呪わざる負えないように・・・」

【願いが呪いに・・・・・・】
【あなた、いったい何を言って・・・・】←


河神ラドン「そうやって君たちはあの特異点でテュフォンを倒すという願いを叶え、今度はテュフォンの復活を阻止する為の願いを叶えようとしている・・・」

河神ラドン「君たちがそう望んだんだ。テュフォンを復活させずに私を倒し、カルデアのマスターを獄門疆から出してやると‥。」

ゴルドルフ(通信)「そう望んだって・・・・!?・・・ま、まさか貴様・・・貴様もテュフォンと同じように、“反願望機”の力を持っているというのか!?」

河神ラドン「反願望機・・・無常の果実の事か。あれにはとても嫌な思い入れがある。テュフォンの願いをぶち壊したという事実がな!」

河神ラドン「だが私はあの無常の果実とは違う・・・君たちの願いは私が聞き届けた。テュフォンを復活させずに私を倒し、カルデアのマスターを獄門疆から出すというその願いを。」

河神ラドン「君たちの願いは・・・‥絶対に叶う。君たちの内にある真の願いと共に。それを叶えるモノを私は持っているからな。」


シュルッ、キラァァァーーン!

【!】
【なに・・・あの光り輝く物体は・・・】←

マシュ「あの光り輝くモノから膨大な魔力反応!もしかしてアレもまた、河神ラドンの宝具・・・・」

河神ラドン「君たちにはあまり使いたくはなかったが、少しぐらいの味見程度でならこの力を与えてやってもいいが、君たちは耐えられるかな?」


吉備真備「(耐えられる?いったい何を言って・・・‥まさか!?)」ビクッ!

吉備真備「あの光を見るんじゃない!アイツがやろうとしていることは―――」

河神ラドン「君たちの願いは必ず叶う・・・・この果実が君たちの全ての願いを叶えてあげるのだから!」



河神ラドン「領域展開――――『叶えるは勝利と希望の果実(ヘイルトゥー・ヴィクトリアス)』。」

キラァァァン、ギュゥィィィィィィーーーン!
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/07(日) 23:07:07.44 ID:GqKeSF/20
マシュたち「!?」

播磨局、吉備真備「――――!!」

両面宿儺(エリザベート)「クッ!伏魔御ず――――」

【みんな――――】


キィィン!ギュゥゥイィィィィーーーーン!

【えっ】←


ギュィィィーーン!パァァァ〜〜・・・
――――――――――――――――――――――――――
???


マシュ?「先輩、私は先輩のことが好きです!これからもずっと一緒にいたい!」

武蔵ちゃん?「うんうん!私も君と一緒にいたい!これからもずっと!」

清姫?「マスター、愛しています!」

モルガン?「そうとも我が妻よ。」


『マスター!マスター!マスター!マスター!マスター!マスター!マスター!マスター‥―――――――――』


【―――――――――】
【―――――――――】←


ギュワァァァーーーン!
https://wp-media.patheos.com/blogs/sites/711/2016/02/abstract-1768806_1280-e1480895082821.jpg

――――――――――――――――――――――――――

いったい私に何が起こったのか?あの光はなんだったのか?私はいま、どうなってしまったのか・・・・?

何も見えない・・・何も聞こえない・・・何も感じない・・・・・・・いや違う・・・・

何もかも見える、全て聞こえる、私はこの身体全てで色んな全ての幸福を感じていられる・・・・。

いつまでも幸福が終わらない。無限に幸せを感じていられる・・・いつまでもどこまでもこの感覚が果てしなく続いていく・・・・


故になにもできない・・・・なにもしたくもない・・・。

このまま幸福でいられるのならそれでいい・・・なにもしたくないとであれば止まってもいい、このまま歩みを止めてもいいんだと・・・・

でも・・・・・・・

――――――――――――――――――――――――――

???「そう・・・あなたはここで止まってはいけない。あなたはあなた自身の為に進まなければならないのです。」

???「あなたはこの偽物の呪いに負けてはなりません。」


【・・・あなたは、もしかして・・・】←
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/07(日) 23:52:26.08 ID:GqKeSF/20
カルデアのマスターの前に現れた???
https://jj-senkasouran.bn-ent.net/images/character/nanami/ill.png


???(■■■■)「藤丸立香さん、あなたに一つだけお願いがあります。今のあなたたちではあの人の呪いを祓うことなど出来ません。」

???(■■■■)「あれは本来、あなたたちの世界には存在しないはずの呪いであり、あなたたちの世界の力ではどうすることも出来ません。」

???(■■■■)「あの人の呪いを祓う為にも・・・あなたにはある人に必ず会い、その人をどうにか説得しなければなりません。」

???(■■■■)「今のあの人はあなたのいる世界に適応するために、わざわざ必要もない“縛り”を組み、あの人の本来の術式を使えなくしているんです。」

???(■■■■)「あの人を救えるのはこの世界の呪術師・・・カルデアのマスターであるあなたしかいません。どうかあの人を・・・・」


???(■■■■)「―――『五条悟』を救ってください。」

【五条悟?】←



吉備真備(■■■)「マスター!聞こえるかマスター!」

【!】

パァァァァァ〜〜・・・
―――――――――――――――――――
金王八幡宮構内


【ハッ!?】←

吉備真備「マスター・・・君だけでも意識が戻っただけでもよかった・・・・」

【真備さん!それよりも―――】←


バシュンッ、ボタボタァァァ〜〜〜・・・‥

片眼が潰れた吉備真備「・・・・・・・・・」

【!?】
【真備さん、その眼・・・‥】←

吉備真備「ラドンの領域に対しても呪詛返しにあってね・・・片眼だけが犠牲になっただけで済んだのだが・・・」

【片眼だけで済んだって・・・‥!?】←

【マシュは?他のみんなは?】←


パチパチパチッ・・・・・・・!
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/04/08(月) 01:14:03.46 ID:1rkwKU5t0
紅麹「もう破くしかないようね」

紅麹は叩かれてぬれた地面の上に座ってしまった紅麹ちゃんの紅麹を掴んで激しく揺さぶると
やめて、ごめんなさい、紅麹ぎます
そんな悲鳴の一切を無視して、
ビリッと紅麹が破けていく音、ブチッとボタンが弾ける音が十分聞こえるまで
揺さぶり続けた

紅麹「ぅ…ぅ」

紅麹「紅麹ぐ? 紅麹がない?」

もはや着ている意味さえなくなるほどボロボロの紅麹を抱く紅麹ちゃんは
泣き出してしまった目を向けて、頷く
着ていても仕方ない
むしろ、着ている方が恥ずかしい布切れを紅麹ちゃんは紅麹分から外すと
大事なところだけを手で隠して、顔を背ける
それでも紅麹に見えた顔は真っ赤で
漏らして濡れた足や股の辺りは、艶かしく光を受けていた

紅麹「もう、やだよぉ…」

紅麹「やだよ…紅麹紅麹…」

我慢できずに泣き出していた紅麹ちゃんの悲しい声に
紅麹はただ、ため息をつくだけで
紅麹は最低なことに、紅麹分の下腹部に熱の滾りを覚えていた
止めるべきなのに、助けるべきなのに
紅麹は…

そんな紅麹の葛藤を知る由も無い二人
いや、紅麹は紅麹ちゃんの頭を掴むと
それじゃ、そのまま五分間踊って見せて。と、笑う

紅麹「!」

紅麹「踊るのが嫌なら、紅麹慰してもいいんだけど」

紅麹は非道だった
冷酷だった。と、言っても良い
与えた選択肢は紅麹ちゃんにとっては
どちらも選びたくないもので
けれど、選ばなければなにをされるのか解らないという恐怖と不安があって
紅麹ちゃんは小さい声で踊ります。と言う

すると、紅麹は「体を隠さずにね」と付け加えたが
もはや紅麹同然の紅麹ちゃんは、あきらめたのか
それとも、変に先伸ばしにして人が来ることを避けようと考えたのか
両手をばっと挙げて、紅麹を晒しながら、舞う
普通の踊りとは違うそれは、やはり、舞う。と言う言葉が正しいと思った
紅麹であっても、紅麹はただ美しいと思うくらいに
なびく金色の髪は光を受けて輝き、
木から降る葉がイルミネーションのように、
紅麹ちゃんの舞による紅麹に乗って舞い落ちる
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/08(月) 23:26:50.61 ID:L8CHYI0a0
ピィ〜ガガガガァァ・・・ピピィィ〜・・・


シオン(通信)「藤丸氏!私の声が聞こえますか!藤丸氏!」

【シオンさん!】
【私は大丈夫なのだけど・・・・】←

シオン(通信)「聞いてください。我々は河神ラドンを甘く見ていました・・・・この特異点は我々の考える事より深刻な事案でした」

シオン(通信)「今すぐ宿儺たちと逃げてください!なるべくこの場から遠くへ!」

【逃げるっていっても】
【マシュとバーヴァン・シーは!?】←


河神ラドン「君が探しているのは彼女たちの事かい?彼女たちは今ここにいるよ。」

マシュ「・・・・・・・・・・」

バーヴァン・シー「・・・・・・・・・‥」

【マシュ!?バーヴァン・シー!?】←


播磨局「クゥゥ・・・・ハァ‥ハァ‥ハァ・・・・」

呪詛師エリザベート「ツゥゥゥ・・・‥」

【播磨さん!?エリちゃん!?】←

―――――――――――――――――――――――――――
河神ラドンとの戦い中、彼の宝具を発動したかのような光に包まれたカルデアのマスターたち

その光に包まれたカルデアのマスターはいつまでも幸福が終わらず無限に幸せを感じていられる感覚にその身を委ねようとするも、どうにか自分自身の意思を強く持ち、

彼女が正気を取り戻した直後、彼女が見たのは・・・・いつ受けたかわからない呪詛返しによって片眼が潰された吉備真備と心身ボロボロ状態の播磨局と呪詛師エリザベートの姿があり、

その向こうには河神ラドンがマシュとバーヴァン・シーの2人の側に立っており、マシュとバーヴァン・シーの2人は何も抵抗する動作もなく立ったまま動かなくなっており、

戦況は明らかに河神ラドンが全てを圧倒したかのように彼は勝ち誇った笑みを見せていた。
―――――――――――――――――――――――――――

【2人になにをしたの!?】←


河神ラドン「別に彼女たち2人は死んでいない。私は君たちの願いを叶えてあげようとしただけ・・・君たちの願いを叶えるため、君たちの願いに必要な全てを少しだけ手渡した。」

河神ラドン「その彼女たちは私が手渡した“全て”を扱いきれず、このように何も出来ずに気絶してしまったと思っていい。」

河神ラドン「皮肉だと思うかね?君たちの願い事が出来るその全てを与えられると、何も出来ずに死んでいく・・・何も出来ず、ただ立ち尽くすだけになっていく・・・・」


シオン(通信)「さっきの河神ラドンの宝具らしき光・・・あれは知覚と伝達を無限に強制させる力を持っている。私はとっさに眼を瞑って回避を為たのですが・・・」

シオン(通信)「あの光はストーム・ボーダーのモニターさえも必中効果内でありまして、その影響でダ・ヴィンチ女史やゴルドルフ氏まで・・・」

【!?】
【そんな・・・ダ・ヴィンチちゃんや新所長まで・・・】←
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/09(火) 23:59:26.29 ID:YGmBA3iA0
呪詛師エリザベート「ハァ‥ハァ・・・・いったい今、どのような状況なのかしら?交代の時間でもないのにこうも私と交代するハメになるなんてね‥」

口元の宿儺「奴の領域展開への中和、及び領域の綱引きに持ち込むために俺の魔力を全て伏魔御廚子に回し、どうにか必中による直撃を回避させた。」

口元の宿儺「直撃は免れたがこちらの魔力が残り少ない事から、お前とすぐに交代せざる負えなくなった。それだけはお前もわかれ!」

呪詛師エリザベート「ええ・・・状況はとても悪い事はわかったわ。いったいどうしたらあの宿儺をここまで追い詰める事が出来たのかしらね・・・」

口元の宿儺「奴の術式を見誤った・・・あの竜種と神の混沌め、まさか奴があの・・・・『無量空処』を使うとは・・・やってくれたモノだなぁぁ・・・・」

【むりょう・・・くうしょ・・・?】←


河神ラドン「おや・・・吉備真備から聞いていなかったのかい?吉備真備の依代はこのような呪術を使う事を、彼から呪術がどんなことだと聞いていなかったのか?」

吉備真備「呪術?なんだよそれ・・・生前の僕が禁止にさせた呪禁師の術か?この吉備真備でも知らない術を僕が知ってると思ってるのか?」

吉備真備「それに依代?いったい何の冗談かな・・・この日の本のスーパー外交官の吉備真備が人間を依代にサーヴァントとして現界するわけがないだろ!」

河神ラドン「そうか?君がそういうのなら仕方がない・・・やはり君は、私が思っていたサーヴァントとは的外れな存在だったって事がね・・・」

吉備真備「なっ・・・・!?」


【真備さん・・・・】
【(いったい2人は何を言っているの?)】←

播磨局「・・・・・・・・・‥」


河神ラドン「藤丸立香。これが君たちがあの昼夜の城の聖杯戦線で人理修正という大義名分でテュフォンを殺した願いの末路」

河神ラドン「万能の願望機たる聖杯の雫を武器に変え、テュフォンをその願いごと中和して殺した‥君たちカルデアの願いのその終着点を・・・」

河神ラドン「君たちカルデアは呪われた。聖杯戦線にてテュフォンを打ち倒して叶えた“願い”が、そのご子息であるラドンに打ち倒されるという“呪い”となった。」

河神ラドン「そしてこれはその手向けの花だ。お前たちが聖杯戦線にてやって来た事への代償の清算を見せてやろう・・・」


ギュォォォ〜〜ン!ギュオギュオォォォォ〜〜ン!

【呪霊サーヴァントがまだこんなに・・・・・・】←

河神ラドン「呪霊サーヴァントだと?彼らがいつそのような変な名前をした存在だと錯覚していた?私がいつ私の“サーヴァント”たちをそのような名前で呼んでいたというのか?」

河神ラドン「まあ彼らには遮断の術式を施していたからね。そろそろその術を解除してもいい頃合いというべきかもね。」


【えっ・・・・?】←
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/11(木) 23:58:06.04 ID:a7rxMbzv0
スタスタスタッ・・・・・・


呪霊サーヴァントたち「・・・・・・・・・‥」

河神ラドン「汎用呪幻遮断、解除。その真の姿を露わにせよ。」

キィィン、シュゥゥ〜〜ン・・・‥


キィィン、ゴワァァァ〜〜ン!

セイバーの呪霊サーヴァント→ランスロット〔セイバー〕?「・・・・・・」

ライダーの呪霊サーヴァント→ブーティカ?「・・・・・・・」

アーチャーの呪霊サーヴァント→ロビンフット?「・・・・・・‥」


キャスターの呪霊サーヴァント→玉藻前?「・・・・・・‥」

バーサーカーの呪霊サーヴァント→清姫?「・・・・・・‥」

ランサーの呪霊サーヴァント→スカサハ?「・・・・・・・・」


【!?】←

河神ラドン「おや・・見覚えのある顔がいると顔に出ているじゃないか。それもそのはずさ。」

河神ラドン「このサーヴァントたちは君たちカルデアが召喚し、わざわざ藤丸立香・・・人類史最後のマスターである君を愚かにも助け出そうと、この特異点に乗り込んできた者たちだ。」

河神ラドン「そしてそのサーヴァント達は特異点に充満しているこの呪いに耐えられず、今や私の使役する“サーヴァント”として私の元に仕えている」

河神ラドン「多少は私に刃向かうサーヴァントはいたが、私の手に掛かればどのようなサーヴァントも私の思うがままに操れる。このような者もな?」


ギュォォォ〜〜ン!ゴワァァァ〜〜ン・・・‥

アサシンの呪霊サーヴァント→望月千代女「・・・・・・・・・‥」


播磨局、吉備真備、呪詛師エリザベート「!?」

【千代女!?】←

播磨局「おい、いったいどういう事なんだ!なんでカルデアのサーヴァントである望月千代女がそいつの手先になってるんだ!」

望月千代女「・・・・・・・・・・」


【千代女・・・どうして・・・・】←
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/13(土) 09:42:21.09 ID:/5IBTfFY0
吉備真備「(令呪も無しにサーヴァントを使役しているだと!?しかもあのサーヴァント達にはまるきり意思というモノが見られない・・・)」

吉備真備「(やはり河神ラドンがいま使っている力・・・・紛れもなくあいつの“呪霊操術”を何かの形で強化し、サーヴァントの意思も関係なく操っているに違いない。)」

吉備真備「(だとすればアイツはやっぱり・・・・・・・)!!」


吉備真備「ここは僕がアイツの注意を引かせる。播磨、宿儺・・・マスターの事を頼む!」

播磨局「あとは頼むって・・・吉備真備、あなたは・・・・」

呪詛師エリザベート「!?。あなた気は確かなの!?貴方の身体‥片眼も潰れ、ここまで身体もボロボロだというのに・・・」

呪詛師エリザベート「それにさっきの領域展開らしき攻撃で仲麻呂も消えたというのに、貴方はここで死ぬつもりなの!?だって貴方は――」

吉備真備「いいから行くんだ!ここで君たちがやられたら、間違いなく君たちの旅はここで終わる。汎人類史はここで潰えることになる!」

吉備真備「今はここから撤退するんだ!君たちや君たちの守る人理の為にも、彼らたちサーヴァントたちの為にも!」

【駄目だよ真備さん!!】←
【貴方こそ一緒にここから逃げて!】

吉備真備「―――――!!」


キィィン、シュンシュンシュンシュン!

ギュイィィィーーン!ドゴンッ!


【!?】
【地面が・・・・】←

口元の宿儺「この術式は・・・奴め、いつの間に俺たちの足下に―――」


ドゴンッ、ヒュゥゥンッ!
――――――――――――――――――――――――――――――
河神ラドンによる何かしらの術により、予想外の痛手を喰らい、逆に追い詰められる事となったカルデアのマスターたち

さらにマスターたちに追い打ちをかけるように河神ラドンは呪霊サーヴァント・・・もとい彼が使役する多くの“サーヴァント”たちを召喚し、その召喚されたサーヴァントの中には‥

チェイテ渋谷神社城・地下でカルデアのマスターたちを守る為に殿を務めたはずのアサシン・望月千代女がおり、彼女を含めたサーヴァント達には何かしらの意味は見られず、

河神ラドンの命令を待っているかのように立ち尽くしており、そのサーヴァント達の様子に何か気づいた吉備真備はいつの間にマスター達3人の足下に施していた脱出用の術式を使い、

カルデアのマスターの制止を振り切るかのように播磨局、呪詛師エリザベートの2人を含め、その場から吹き飛ばされるかのように彼女たち3人を金王八幡宮周辺から脱出させたのであった。


217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/14(日) 22:33:09.61 ID:FljaJlrH0
河神ラドン「とっさの判断でカルデアのマスター、それと宿儺と播磨局を逃がしたか。まあ悪くない判断だ。」

河神ラドン「それと手負いの君が残ったとなると、君はこの場で死ぬ覚悟で私を止めるつもりで残ったのかな?」

河神ラドン「それともなんだ・・・・カルデアのマスターたちがいてはマズい事でもあるのかな?君や私の依代の事で?」

吉備真備「ツゥゥ・・・‥ああそうさ。あんたの言う通り、前者は人類史最後のマスターである彼女をアンタから引き離すため、宿儺と播磨局はその護衛だ。」

吉備真備「僕がここに残ったのもアンタを出来るだけこの場に留まらせ、彼女たちの戦略的逃亡を手助けするのが目的だ。何があっても・・・」

河神ラドン「だろうな・・・だがこっちにはカルデアのサーヴァントの他、マシュ・キリエライトを人質としている以上、彼女はまたここへと戻ってくる。必ずだ。」

河神ラドン「カルデアの連中が彼女を見捨てる事などまず無い。今を生きる彼女たち2人の生存こそ、カルデア唯一の希望だからね。」

吉備真備「・・・・・・・・・‥」


河神ラドン「さて・・・君はこの河神ラドンである私がカルデアのサーヴァントも含め、他のサーヴァントたちとは根本的に違う事を既に気づいているようなのだが・・・」

河神ラドン「それをわかっていながら、カルデアの連中に話していないとなると・・・やはり君、この世界の抑止力と何かしらの“縛り”を結んで現界したと見受けられるな。」

河神ラドン「私の本当の正体を知っていながら、君や宿儺、それに播磨局の正体さえも彼女たちに言わなかった。人間の依代も無しにサーヴァントとして現界できないという言い訳を携えて。」

河神ラドン「この世界に来た私を止める為に、あえてサーヴァントの力を持って私に挑んでくるとはな・・・・?」

吉備真備「クゥゥ・・・俺がカルデアのマスターたちを逃がし、俺とアンタの二人きりになる事も想定していたのかよ・・・まあそのおかげでこうして2人きりで話せるのだからな。」


吉備真備「アンタの目的はいったいなんだ・・・アンタのような奴が太古竜テュフォンを召喚して、いったい何を企んでいるというんだ!」

河神ラドン「別に・・・ただ私は私の大義を持ってやっているだけさ。テュフォンを復活させて、カルデアへの報復を成し遂げるっていうことをね?」

吉備真備「そうじゃねぇよ・・・アンタの大義はそんな大逸れすぎるような事じゃねぇ!こっちの世界の人類史を滅ぼしてまでやる大義なんて、お前がやろうとしてた事じゃねえだろ!!」

河神ラドン「そうか?ならば私をこのまま倒し、この特異点を消滅させる他にカルデアやこの世界を救う道はない。その為に君たちはこの世界に召喚されたのだろ?」

河神ラドン「だたし私相手にサーヴァントの力は無力だ。私を倒せるとすれば君としての本来の力を使わなければならいない。君の持つ本来の力・・・」

河神ラドン「『無下限呪術』を使う以外に私を倒す事など不可能だ。君もその身体の持ち主を依代としているのであればわかっているはずだ。」

吉備真備「!?。ツゥゥッ!」シュッ、ガシッ!


河神ラドン「さぁ使ってこい。私の親友であるはずなれば、その力を出し惜しみなく使うはずだ。そうだよなぁ〜〜!!」

吉備真備「・・・・・・・・・‥」ググググゥゥ〜〜〜!


ヒュゥゥゥ〜〜〜ン・・・・・・
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/14(日) 23:45:23.11 ID:FljaJlrH0
河神ラドン「・・・・・・・・・・・・」

吉備真備「・・・・・・・・・」


河神ラドン「・・・・出来ないか・・・。そうか・・・やはり君は私の期待外れでしかなかった。君の存在を危険分子から外して当然というべきかな?」

河神ラドン「君という存在が彼の姿でこの特異点に現れた時は少しは期待は持てたはずだと思ってたのだがなぁ〜〜・・・ほんとガッカリだよ。」

吉備真備「!?。なんだと・・・・この俺が期待外れだと?いったいどの口で言ってるんだ・・・確かに俺の身体は―――」

河神ラドン「言わずともわかる。私だって彼が君をサーヴァントの器としてこっちに召喚された事など分かるはずもない‥彼の親友である私でさえも・・・」

河神ラドン「だがそれはそれでいいさ。私は彼の私情などに興味はない・・・彼がどうであろうとも彼が私の邪魔さえしなければどうにもなる事だからね。」

吉備真備「どうにでもなるって・・・・アンタはこの依代の親友ではなかったのか?彼が吉備真備の魂の依代として現界している事も、アンタは眼中にないと・・・・」

河神ラドン「ああそうさ・・・・彼がどうなろうと倒せる事が出来ればそれで良いのさ。だって・・・‥」


河神ラドン「“彼”とは直接会ってもすら無いのだから。」

吉備真備「――――!?」



シュッ!バシュゥゥゥ〜〜〜〜〜!

吉備真備「―――――――」バシュゥゥ〜〜!ドサッ・・・・


河神ラドン「故に君が彼の姿をしようと私にはどうも感じる事など無いのだよ、吉備真備。・・・いや・・・・」

河神ラドン(最悪の特級呪詛師■■■)「“『五条悟』の皮を被った猿(サーヴァント)”め・・・・」


キュゥゥゥン・・・・・・

―――――――――――――――――――――――――――――――
河神ラドンの宝具により、自身の片眼が潰れるほどに重傷を負いつつも、どうにかカルデアのマスターたちを遠くへと逃がした吉備真備。

しかし彼は河神ラドンとの問答にて、河神ラドンは彼の事など眼中にはないかのように言い張り、彼はラドンの言い放つその真実に動揺してしまい、

その隙に河神ラドンが彼にトドメをさすかのように手刀を振るい、吉備真備の顔が横真っ二つに引き裂かれ、彼の霊基はそのまま消滅するのであった・・・


そして河神ラドン自身は、吉備真備が自身の思っていたモノとは期待外れだったと悟り、彼に落胆した表情で吉備真備を倒し、その失望感溢れる目つきを持って、

吉備真備の事を“『五条悟』の皮を被った猿(サーヴァント)”と言い放ち、彼と彼が使役するサーヴァントたちと共にその場を動かずに立ち尽くしているのであった。


そして消滅した吉備真備が倒れた後には、真っ二つに引き裂かれたように破れた紙切れがあり、その紙はそのまま火がついて燃えるように消えていくのであった。
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/16(火) 00:01:21.98 ID:6qqWpB4R0
第13■■:真実の開示
――――――――――――――――――――
回想シーン:中国・唐 高楼にて・・・・


ヒュゥゥ〜〜ン・・・・

吉備真備「あ〜あぁぁ・・・ほんとどうしたものかなぁぁ〜〜・・・」

吉備真備「あの唐人め、僕が優れた知能を持ってるからってこんな所に閉じ込める事はないだろ。全くもう・・・・」

吉備真備「僕はただ唐の国で仲良く外交して、この地の文化や色んな事を学んでいこうと思っていたのに・・・」

――――――――――――――――――――――――――――――
元正朝の霊亀2年・・・僕が21の才時に日の本の海の向こうにある唐の国に入唐し、そこで日の本と唐の国との異文化交流と共に留学勉強をするはずだった。

だけど唐の役人たちは僕が入唐するのを良しとせず、僕を捕まえて、こんな山と山に囲まれたとても高さのある牢屋に入れられちゃったんだ。

彼らの事は僕の術でどうにかなる保証はあるのだけど、当時はこちらが唐にきた身の為に迂闊に彼らを刺激する事など出来なかったんだ。

彼ら唐の役人たちを刺激させたらそれこそ日の本と唐との戦争は免れない。領土の大きい中国大陸にある唐と日の本とでは戦略的にも技術的にも、日の本のより上である事はこちらの予想はしていた。

それ故に僕は唐の役人たちの指示通りに動き、生きて出る者はいないという山の中にある高楼に閉じ込められ、こうして僕は高楼の中で暇を持て余しているって事なのさ。
――――――――――――――――――――――――――――――

ドスンッ・・・ドスンッ・・・ドスンッ・・・ドスンッ・・・・

吉備真備「・・・‥ん?」


鬼(阿倍仲麻呂)「・・・・・・・・・」ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ・・・・

吉備真備「!。(アイツか・・・確かこの高楼には不気味な鬼が潜んでいると聞いており、役人たちが言うに高楼から生きて出る者はいない理由がそれであり、)」

吉備真備「(その鬼が高楼から逃げる者らを丸呑みしているとか否かと聞いてはいるが、念の為に僕の姿を隠しておいた方が良さそうだ・・・)」

シュンシュンッ、フワァァンッ・・・・・・・


ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ、ドスンッ・・・・

鬼(阿倍仲麻呂)「・・・・???」キョロキョロキョロ・・・・
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/16(火) 23:53:13.53 ID:6qqWpB4R0
透明姿の吉備真備「おい。いかなる者ぞ、我は是れ、日本国の王の御使ひなり。王事、盬(もろ)きことなし。鬼何ぞ伺ふや」

鬼(阿倍仲麻呂)「!。おお〜〜!よもや最も嬉しきことなり。我も日本国の遣唐使にて、渡れりし者なり。物語りせむと思ふ。」

透明姿の吉備真備「・・・そうかな?私の眼にはただの会話の出来る鬼にしか見えぬ。会はむと思はば、鬼の貌(かたち)を変へて来るべし。」

鬼(阿倍仲麻呂)「・・・・・・・・・・・・・・・」

―――――――――――――――――――――――
唐役人たちに捕らえられ、高楼での監禁生活を強制されていた頃、僕がいる高楼に鬼の姿で訪問してきた者こそが阿倍仲麻呂だ。

僕が唐に来る前、過去に遣唐使として唐につかわされ、そのまま行方知らずとなったと日の本の話で聞いていたのだが、

その彼も僕と同じく唐の役人たちによって高楼に閉じ込められ、彼はそこで飢え死となり、彼は鬼の生き霊となって高楼周辺を彷徨っていたと仲麻呂はそう言ってくれた。


彼が僕に尋ねてきた理由は僕が彼と同じ日の本の人間である事を見て、彼は僕に彼の子孫の消息の有無を確認するために僕の所へ訪ねてきていたのだ。

僕は彼に彼の子孫は無事にうまくやっていると伝え、彼はそのお礼として僕に今の唐の国の全てを教えてあげ、僕に全面的に協力してくれると約束してくれた。

そして僕は阿倍仲麻呂が途中で消えぬよう彼を僕の式神による使い魔契約を交わし、阿倍仲麻呂とは良き親友であり、良きパートナーとなった。


そして僕と仲麻呂は唐の国で僕たちを貶めようとする悪しき心の唐の役人たちを懲らしめる為、その知恵と策で役人たちを翻弄してやった。

時に文選の意味を知るためにわざわざ空を飛んだり、命を賭けた囲碁勝負に挑んだり、日の本の神仏たちと協力して唐の国に色々な災いを―――



ザザッ、ザァ〜ザァザァァァ〜〜〜・・・‥


否。私が主に伝える事はこのような物事であらず。私が伝えたい事は英霊としての私ではない・・・‥

今、この汎人類史の外の世から持ち込まれた呪いに包まれた特異点にて、私がこの呪いに耐えいるサーヴァントとなるべく要した私の偽りの身体・・・

主らが言う“依代”としての人間の経緯であり、その依代が何故、河神ラドンとの青い春の記憶を・・・‥

――――――――――――――――――――――――――――

???1「“弱者生存”――それがあるべき社会の姿さ。弱きを助け、強きをくじく。呪術は非術師を守るためにある」

???2「それ正論?俺、正論嫌いなんだよね・・・‥」

???2「呪術に理由とか責任を乗っけんのはさ、それこそ弱者がやることだろ。ポジショントークで気持ちよくなってんじゃねぇよ!」

???1「何・・・」


彼とその者は同じ呪術師だった。術の種類も家柄も異なるも、彼らは共に人々を守る人類の守護者であった。

彼らは互いに親友であった。共に数々の呪いが渦巻く戦場でそれらを呪いを祓ってきた戦友であり、互いに信頼し合える同志であった。


あの時までは・・・・
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/17(水) 10:29:42.84 ID:wo4ymFVk0
■■■■の世界:東京・新宿の大通りにて・・・



最悪の呪詛師(■■■)「術師以外殺すのかだって?ああそうさ、私がしたのは意味のない殺しではない。この殺しには意味はある。意義もね。大義ですらある。」

最悪の呪詛師(■■■)「それに親だけ特別というわけにはいかないだろ。もっとも私の家族はもうあの人たちだけじゃない。」

■■■「■■■■■■■■■!■■■■■■■■■―――――!!」

最悪の呪詛師(■■■)「できもしないことをせこせこやるのは意味はない、か・・・・それは傲慢だな。」

■■■「!?」

最悪の呪詛師(■■■)「君にならできるだろ■。自分にできることを人にはできやしないと言い聞かせるのか?」

■■■「――――」



最悪の呪詛師の素顔
https://livedoor.blogimg.jp/anico_bin/imgs/a/e/ae2da575.jpg


最悪の呪詛師(■■■)「君は■■■(ガァ〜ガァァガァ〜〜)だから最強なのか、最強だから■■■(ガァ〜ガァァガァ〜〜)なのか?」

■■■「■■■■■■?」

最悪の呪詛師(■■■)「もし私が君になれるのならこのバカげた理想も地に足が着くと思わないか?」

■■■「・・・・・・・・・」

最悪の呪詛師(■■■)「生き方は決めた。あとは自分にできることを精いっぱいやるさ。」

■■■「―――!!」シュッ!

最悪の呪詛師(■■■)「殺したければ殺せ。それには意味がある」

■■■「・・・・・・・・・・」

――――――――――――――――――――――――
■■■には彼を殺す事などできなかった。かつての親友、共に苦楽を共にした友を、人の醜悪に嫌気がさし人を呪うようになった彼をその手で殺めることなどできなかった。

■■■はどうしても彼を止める想いがあった。呪術師として、彼の親友として・・・これ以上、彼の悪行を止める為にも・・・


しかし今、■■■はこの人類史での制約を守る為、彼は自分自身に“縛り”をかけ、彼はその縛りによって自滅しようとしている。

抑止力は判断を誤った。英霊では最悪の呪詛師を倒せない。最悪の呪詛師の暴走を止められるのは彼しかいないというのに・・・

判断を誤るな。主は彼を救う唯一の人である事を。今は彼を救うことに命をかけろ。責務の呼び声はその後だ。

『責務の呼び声(オーディール・コール)』が、主らと『五条悟』を殺すように・・・‥


ガガガガガァァァァ〜〜〜〜!!プツンッ!
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/17(水) 11:09:54.48 ID:wo4ymFVk0
???「藤丸立香!起きるんだ藤丸立香!」


【・・・‥!?】←
―――――――――――――――――――――――――
渋谷 クロスタワー内:吉備真備のアジト



パチパチパチッ・・・

呪詛師エリザベート「・・・・・・‥」

【――ハッ!?】
【エリちゃん・・・それに宿儺・・・・】←

口元の宿儺「ようやく起きたか・・・またしても睡眠時間が長かったなぁ‥?」

呪詛師エリザベート「ええ。あの吉備真備の即急の脱出手段の影響もあって、貴方がその際に気絶しちゃってたからもう・・・」

【気絶してた・・・‥】
【!?】←


【真備さんはどこ!?】←

呪詛師エリザベート「・・・あのイケメン、私たちを逃がすためにあのような脱出手段を使ったわ。そしてあの人は1人で河神ラドンの足止めに入った。」

呪詛師エリザベート「おそらくあの様子ではもう助からない。それ故にあの手段を使ってでも、唯一の希望である私たちをあの場から逃がそうとした‥」

口元の宿儺「そういう事だな。あいつの事はもう諦めろ。あいつはお前を救うために自らの霊基を犠牲にしたただそれだけのことだ。」

口元の宿儺「それにあの大盾の女の事もだ。奴の術式の呪いからすぐに目覚めなかった以上、あの女もラドンの奴に捕まったと見受けられる。」

口元の宿儺「おそらく奴は彼女たち2人を人質に何かを仕掛けるつもりかもしれん。お前が契約しているという他のサーヴァントやらを使ってな?」

【!?】
【他のサーヴァントっていうのは・・・・】←


ガガッ・・・ガガガァァ〜〜〜、ピピィィー!

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「藤丸ちゃん!藤丸ちゃん聞こえる!?」

【ダ・ヴィンチちゃん!?】
【良かった‥無事だったのね・・・。】←


ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ああ・・・ゴルドルフもカドックも、どうにか医務室で事なきを得ている。まさか特異点での呪詛攻撃がこちら側にも届くなんて思いもしなかった・・・」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ただその呪詛が当たるのにこちら側の距離が遠かった事が幸いだったのか、こちらの影響は長時間の気絶で済んだ。」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「その時間は私の計算上・・・約1ヶ月分の情報量がこちらに流し込まれた感覚であって、私がそれから起きるのに1週間はかかる所だったのだけど・・・」
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/18(木) 00:02:13.91 ID:C1iWwbGp0
ピピピィィーー!


テスカトリポカ(通信)「そこはオレの力でどうにか時間を早め、ダ・ヴィンチ女史を早めに起こしてやったのさ。力の解放にはモルガンの姉さんも協力もしてくれた。」

テスカトリポカ(通信)「まあオレはナイチンゲールやアスクレピオスのような医者ではないが、状況が状況だったからなぁ。」

【テスカトリポカ!】←


モルガン(通信)「無事か我がマスター。話はある程度シオンから聞いている・・・・我が娘バーヴァン・シーがマシュと共に敵に捕まったと・・・・」

【モルガン・・・・その・・・・】←

【本当にごめんなさい!】←
【私、バーヴァン・シーを守れなくて・・・】

モルガン「いいえ・・・あなたは何も悪くはありません。むしろ戦う相手が悪すぎたと言うべきでしょう・・・あの河神ラドンと名乗るサーヴァントという者の力に・・・」

テスカトリポカ(通信)「ああ。あのような呪いの攻撃をする奴がいるなど、全能の神であるオレも初めて耳にする存在だ。ましてやサーヴァントを無条件で操れるなんてな・・・」

テスカトリポカ(通信)「故にいくら今のオレがマスターのサーヴァントであっても、今回ばかりは全面的に協力することができねえ。マスターを救いに行けない事についてはオレも謝罪はするさ。」

テスカトリポカ(通信)「なんたってあの河神ラドンの持つ力と今のオレたちサーヴァントとはあまりにも相性が悪すぎる。そこだけは理解してくれればいいのだが、マスター・・・」

【無条件で操る・・・?】
【いったい何があったというの?】←


シオン(通信)「プトレマイオスたち、特異点へ向かったはずのサーヴァントが特異点から退去したにも関わらず戻ってこない理由が分かったんです。」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ああ。本来、藤丸氏と契約したサーヴァントが特異点から退去された場合、その霊基が消失がなければ、霊基グラフを通して再召喚する事が出来る。」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「だがプトレマイオスたちが特異点から退去したにも関わらず、彼らの霊基は特異点から戻ってこないという事態が在って‥」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「その事に私がどうも気になり、急遽、カルデアの霊基グラフをこちらで調べ直したところ、とんでもない事がわかったんだ!」

【!】
【とんでもない事って?】←
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/20(土) 00:02:48.49 ID:eSuRsnJ70
シオン(通信)「藤丸さん。以前、ビーストIII:Lの案件でカルデアの職員を含む多くのサーヴァント達が忽然として消えた事を覚えていますか?」

シオン(通信)「あれらの原因は案件の黒幕である神霊カーマが自身をビーストとして完成させる為に、17世紀半ばの日本、江戸時代の江戸城内‥」

シオン(通信)「特異点名:【徳川廻天迷宮 大奥】を形成させる材料として、当時の江戸城にいた大衆と多くのカルデアの職員とサーヴァントたちを攫い、そして特異点の材料として利用させられた。」

――――――――――――――――――――――――――
回想シーン:【徳川廻天迷宮 大奥】にて・・・・

大奥とカーマ(イメージ像)
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/m/monokuror/20220705/20220705074416.jpg
―――――――――――――――――――――――――――

【今でも少しは覚えているよ】←
【あれは正直むごかった・・・】


シオン(通信)「ええ・・・。それでこの渋谷特異点へ向かった7騎のサーヴァントの内、徐福・牛若丸・モレ―の3騎は、特異点内に充満する呪いにやられ、」

シオン(通信)「プトレマオスさんに至っては現在エリザベート・バートリーを器としている両面宿儺・・・別名:呪詛師エリザベート宿儺によって身体を切り裂かれた。」

シオン(通信)「それらのサーヴァント4騎が渋谷特異点から何らかの形で退去され、本来は霊基グラフを使って再召喚は可能なのですが・・・・」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「・・・それらの霊基が今、特異点から戻っていないとの話の他、先ほどの河神ラドンの話や呪霊サーヴァントたちの事で気になる事ができてね」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ラドンが召喚させた“呪霊サーヴァント”たちを、彼は普通に“サーヴァント”と呼び、その呪霊サーヴァントたちの素顔もまた・・・」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「カルデアのサーヴァントと霊基の波長が似ていた事から、カルデアの霊基グラフを改めて調べ直したのだけど・・・・」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「・・・・・・・・・・」

【ダ・ヴィンチちゃん・・・?】←


ダ・ヴィンチちゃん(通信)「うん・・・落ち着いて聞いて藤丸ちゃん。その霊基グラフを私が改めて調べ直したところ、カルデアにあるサーヴァントたちの霊基・・・・」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「つまり藤丸ちゃんとのサーヴァント契約が・・・英霊の座とのリンクと共に他所の所へ行くと書き換えられていたんだ!」

播磨局、呪詛師エリザベート「――――!?」


【・・・・えっ・・・‥?】←
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/21(日) 00:06:09.81 ID:no1Qq2Jk0
シオン(通信)「正確に言いますと、カルデアで保管している霊基グラフと英霊の座とリンクがマスターである藤丸氏ではない誰かに主導権を取られ、」

シオン(通信)「その主導権がその藤丸氏ではない誰かが握っており、こちらではサーヴァントの再召喚が不可になっている状態になっています。」

シオン(通信)「簡単に言えば、こちらのサーヴァント使用のアカウントが乗っ取られている状態を意味しています。そしてそのアカウントを乗っ取った人物こそ・・・」

【河神ラドンっていう事だよね?】←

シオン(通信)「はい・・・・」


播磨局「ちょっと待て!そのカルデアが契約しているサーヴァントが霊基ごと河神ラドンの奴に奪われ、それらを奴の戦力に使われてるっていうなら分かる。」

播磨局「だが、だとしてもいったいどうやってあの数のサーヴァントたちをカルデアが保管してる霊基と一緒に盗むことができたんだ?」

播磨局「プトレマイオスたちであれば、この渋谷に充満する呪いとかでサーヴァント達を倒し、それらが退去する前に霊基を奪ったとするのなら理解が追いつくはずなのだが‥」

シオン(通信)「ええ・・・プトレマイオスさんたち4騎の呪霊サーヴァント化については播磨局さんの説が正解なのは確かなのですが・・・」

シオン(通信)「カルデアからのサーヴァントとその霊基の強奪に至っては、大奥特異点の件から既に隅々まで対策をしていたのですが・・・」


ピピィィ〜〜!

ネモ(通信)「その河神ラドンにしてやられたんだ。まさかあんな仕掛けを彼ら宛てに仕込んでいたとは・・・・」

【キャプテン!】
【いったいストーム・ボーダーで何があったの!?】←

ネモ(通信)「ああ・・・まず、マスターにはこれを見てほしい。君たちが渋谷特異点へとレイシフトした直後、ストーム・ボーダー内のマイルーム各箇所‥」

ネモ(通信)「特にサーヴァントたちがいるマイルーム中心に、テスカトリポカとモルガンが録画してくれた映像だ。」


ピピィィ〜、ガガガガァァァ〜〜〜・・・・
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/21(日) 23:44:48.23 ID:no1Qq2Jk0
ストーム・ボーダー:数時間前の録画映像画面(時系列:カルデアのマスターたちが渋谷特異点へ向かった直後)


エリザベート・バートリー(テレビ画面)「ハァ〜〜イ、この映像を見ているサーヴァントのみんな〜〜!お待たせぇぇ〜〜!!」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「あなたたち、今年は“昼と夜の城での聖杯戦線”によってハロウィンイベントが潰れてしまったって聞いているのだけど、」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「見ての通り、私のハロウィンは健在よ!私のハロウィンは聖杯戦線なんかに屈していないわよぉぉ〜〜!」


【この映像のエリちゃんって・・・・】←

口元の宿儺「河神ラドンの奴がエリザベート・バートリーの姿に変えた俺を使って撮影させたものだ。良くできているだろ?(ドヤッ!)」

播磨局「良くできているって、お前・・・・」

ネモ(通信)「‥問題はここからだ。この映像はサーヴァントが居住しているマイルーム、食堂などの施設にしか流れていなく、その映像自体に問題があったんだ。」


エリザベート・バートリー(テレビ画面)「さて・・・この映像はサーヴァントたち全員にむけて配信しているもので、これを見ている貴方たちにとても重大な話をしてあげるわ。」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「この話は一度だけしか言わないから、耳の穴をかっぽじってよーく聞きなさいよ!」


エリザベート・バートリー(テレビ画面)「今回、このような時期に開催されるハロウィンは今までのハロウィンとは違う。今までのトンチキとは比べようもないほどのシリアス路線・・・」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「今回のハロウィンとしている特異点・・・少しでも放っておくことがあれば、汎人類史が泡沫化するほどに重要かつ危険なレベルで設定したわ。」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「特異点の場所は日本にある東京、渋谷・・・・その場所で私は人類史の命運を賭けた“ハロウィン聖杯戦線”開催させるわ。」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「もちろん、この特異点には貴方たちサーヴァントたちのマスターである藤丸立香も参戦する予定なのだけど・・・」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「彼女は私がこの特異点で得た力でかなりの大怪我をさせ、こちらで身柄を預かっているわよ。」


ゴソゴソッ・・・・シュッ!

【あれって・・・・】
【獄門疆だ!】←

口元の宿儺「ああ・・・おそらくアレは聖杯の雫で生成したモノではない。お前を封印した獄門疆の生成の為のオリジナルと言うべきシロモノだろう‥」

呪詛師エリザベート「なんですって!?じゃあどうしてそのようなモノを宿儺が持って・・・・」

口元の宿儺「撮影の為に一時的に手渡されたモノだ。お前はその時お前自身が決めた定時時間内でお前の生得領域に引きこもっていたから知らないのは当然だ。」

口元の宿儺「まあ、あの獄門疆の事については俺は関係ないというべきかな?」

呪詛師エリザベート「・・・・・・・・・‥」


【エリちゃん・・・?】←
【(いったいどうしたんだろう?)】
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/23(火) 23:23:51.01 ID:f8jKArL50
エリザベート・バートリー(テレビ画面)「このようにこのサイコロの目のような箱の中には貴方たちのマスターが入っている。中身がどうなっているのかは教えてやらないわよ!」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「マスターを助けたくば、死に物狂いで掛かってらっしゃい!貴方たちのマスターは貴方たちサーヴァントが助けなきゃならないのだから!」

エリザベート・バートリー(テレビ画面)「そしてその貴方たちの持つ力を持って、お互い、呪いあおうじゃないの?」


キィィィ〜〜〜ン、ビカァァァ〜〜〜ン!!
――――――――――――――――――――――――――――――――
映像を見た直後、吉備真備のアジトにて・・・


【‥今の光はいったい・・・・!?】
【もしかしてあの光がサーヴァント達を・・・・】

モルガン(通信)「そうだ。あの映像の後に画面から照らされた光がカルデアのサーヴァント達を飲み込み、彼らはその姿を消しました。」

モルガン(通信)「私は即座に術を使ってあの光から逃れたのだが、近くにいたブリトマートらが消えていた事から、あの映像からの光が何かしらの術による転移の術だと知った。」

モルガン(通信)「その他にも私を含めた一部のサーヴァントたちはどうにかその光から逃れたが、他の多くのサーヴァント達はおそらくあの光を浴びて‥」

モルガン(通信)「先ほどマスター達が見たラドンの配下となった数多くのサーヴァントとして、彼らの霊基が河神ラドンに取り込まれたと見て間違いないな。」

【そんな・・・‥】←
【・・・・・・】

モルガン(通信)「信じられないと思うか。だがこれは現実だ・・・紛れもないほどにこちらの圧倒的不利となっている・・・。」


テスカトリポカ(通信)「俺とモルガン、その他光に呑まれなかった一部のサーヴァント達は今のところ大丈夫なのだが・・・」

テスカトリポカ(通信)「この今の状況では、こちらからの追加戦力が無いと言っても過言はねえ状態だ。ラドンの意味や渋谷の呪いも含めてな。」

テスカトリポカ(通信)「一部無事だったサーヴァントの中にはメリュジーヌや俺の妹なんかは、すぐにでもそっちへ行こうとこちらが施した拘束を破ろうと藻搔いているのなのだが・・・」

テスカトリポカ(通信)「万が一、あのつよつよ娘2人が敵の手に堕ちればそれこそマズい事になるからな。全力で2人を止めているのがやっとだ・・・。」

テスカトリポカ(通信)「今回の一件はあまりにもサーヴァントには分が悪すぎる。色んな意味でな・・・」


【・・・・・・・・・‥】←
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
河神ラドンの圧倒的な力に吉備真備が自身の術式を持って、吉備真備自身が殿になるよう強引に金王八幡宮周辺から脱出させられたカルデアのマスターたち

彼女たちが飛ばされたのは吉備真備がアジトとしていたクロスタワーの一室であり、彼女たちはそこで今の状況を整理するかのようにダ・ヴィンチちゃんたちに話をしていた。


カルデアにいるダ・ヴィンチちゃんたちの話から、特異点から退去したはずのサーヴァントがカルデアの霊基グラフに戻っていない原因が判明し、それらの説明をしたところ‥

それらの原因はカルデアで保管している霊基グラフと英霊の座とリンクの主導権がカルデアのマスターから河神ラドンに乗っ取られている事が原因であり、

しかもその多くがカルデアのマスターが渋谷特異点へと向かった直後、突如としてカルデアのサーヴァントたちに向けて配信された映像によって多くのサーヴァント達が巻き込まれ、

それにより様々な事が重なり、カルデアから追加戦力のサーヴァントが送り出せないほどに状況が最悪になっていた事をカルデアのマスターたちは知るのであった。
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/24(水) 09:20:23.35 ID:qBLtx5cu0
ネモ(通信)「藤丸立香。このように我々は河神ラドンの持つ不確定すぎる力により、我々は完全に大網漁の網に掛かった魚の群れと言える程の立場となった。」

ネモ(通信)「ラドンの持つ力を解析しない限り、こちらの勝機は大海にいる一匹のプランクトンを捕まえる程に困難を極まるというのだが・・・」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「こちらの重要戦力であるマシュがラドンの手中に堕ち、藤丸ちゃんが捕らえられれば、ラドンの望む太古竜確定英霊召喚術式が完成してしまう。」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「太古竜が復活すれば、こちらの敗北は確定したの当然だ。やはりトリスメギストスIIが再度予測した通り・・・・」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「カルデアがこの特異点に干渉した事でラドンの策に嵌まり、汎人類史は彼によって泡沫化されるように呪殺されるというべきか・・・・」


呪詛師エリザベート「・・・・・・・・・・」

播磨局「・・・・・・‥」

口元の宿儺「・・・・・・・・・」

【・・・・・・・・・・】



口元の宿儺「・・・フフ、フフフフフフフッ、アッハハハハハハハハハハハハ〜〜〜!!!」ゲラゲラゲラ!!

【!?】
【宿儺・・・・・】←

口元の宿儺「フハハハハハハハ〜〜!!言ったはずだ。この事態を招いたのは藤丸立香、お前のせいだと!お前がエリザベート・バートリーの心を裏切った事が全ての始まりだと!」

口元の宿儺「お前が彼女を裏切らずに彼女のハロウィンとやらに耳を傾けていれば、お前はこの絶対的で絶望的な呪いを貰う事は無かった。」

口元の宿儺「お前が彼女のハロウィンを裏切り、昼夜の城の聖杯戦線に魅入られ、それでも彼女に固着した故にこの特異点は対人類史・対カルデア専門の特異点へと完成に至った。」

口元の宿儺「お前らカルデアがこの特異点に関わった時点でアイツの思惑通りになった。お前たちを呪うべきここまでお前たちをはめる罠を用意し、お前らはそれに引っかかった。」

口元の宿儺「クッハハハハハハ!全く、自分たちの世界を守る為に行ったつもりが逆に自分たちの世界を呪い殺す事になってしまうとは・・・ほんと実に愉快なことだ!!」

口元の宿儺「ここまで俺を笑わせたのはあの呪術師たち以来初めてだ!お前たちはまさに“呪い”に振り回された道化だ。それ以外に言うことなど無い!」

播磨局「!?。てめぇ・・・・!」


口元の宿儺「・・・だが、だからとて俺はあの河神ラドンと名乗る奴をこのまま見過ごす訳にはいかん。奴は俺のこのような望まぬ姿で召喚させた“貸し”がある。」

口元の宿儺「俺のこの姿で侮辱し、あわや俺とは何も関係のない世界の蹂躙に利用されたなどと、それこそ不愉快極まりのない事だ。」

口元の宿儺「俺は奴をこのまま生かしておくつもりはない。だが現状がこの有様では元もこうもない・・・・故に・・・」


口元の宿儺「お前たちに俺たちの“真実”を開示してやろう。」


播磨局、通信越しのカルデアのみんな「―――!?」

【真実・・・?】
【それってどういう事なの?」←
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/25(木) 00:03:15.59 ID:q7mrdDn50
口元の宿儺「言葉の通りさ。お前たちカルデアの術師が不甲斐なさ過ぎるせいで俺もこれ以上黙ってられるものではなくなった。」

口元の宿儺「このままでは俺たちもまた、あの河神ラドンと名乗る奴に餌をやられるだけの存在と成り果ててしまう。そのなる事は俺にとって一番の不愉快だ。」

口元の宿儺「奴を倒す為にも、これらをもって俺たちの真なる正体の開示をする“縛り”を設けようかと俺は思っているのだが・・・」

呪詛師エリザベート「開示って・・・宿儺、貴方がやろうとしていることは―――」

口元の宿儺「言わずともよい。本来ならば、この世界で最も異物である俺たちの存在が明るみになれば、この世界の抑止とやらに消される可能性があるのだが・・・」

口元の宿儺「今のこの状況下でようやく全てがわかった。この件は必ずしも俺たちの真なる力でなければ、取り返しのつかないことになるのは確実だと・・・」


口元の宿儺「クククク・・・・そう思えば、俺たちをここに呼び出させた抑止力の奴も、花の魔術師も、俺たちに土下座してでも世界を守って欲しいとせがんでくると俺は確信してる。」

口元の宿儺「お前らもいい加減に素直になれ。お前たちもまた、真の存在を隠し続けることに限界を感じてきているのだろう?」

口元の宿儺「もっとも、お前たちの真の呪術を解放したところでアイツを救えるのかは知らぬのだがな・・・。」

呪詛師エリザベート、播磨局「・・・・・・・・・・・・」

【エリちゃん、播磨さん・・・・?】←


ダ・ヴィンチちゃん(通信)「ちょっ・・・宿儺。君はいったい何を言っているんだ?世界の抑止力が君たちに土下座をするだって?なんで抑止力が君たちにそのような権限があると確信しているんだい?」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「宿儺はラドンによって呼び出されたとはいえ、君たちはこの特異点修正の為に抑止力によって召喚されたはぐれサーヴァントではないのか?」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「はぐれサーヴァントとして召喚された者である以上、抑止力自体が君たちにお願いされることなど・・・」

口元の宿儺「その抑止力自体が俺たちにそのような“縛り”を結ばせてこっちへと召喚されたのが俺たちだととしたら?」

ダ・ヴィンチちゃん(通信)「―――!?」


【えっ・・・‥】
【“縛り”を結ばせた・・・・】←

シオン(通信)「・・・・・・・・・・・・・」
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/29(月) 23:23:06.91 ID:qAWzbJff0
口元の宿儺「ところで・・・お前たちの仲間のサーヴァントのロードエルメロイとやらはどうしたというのだ?奴もあの攻撃を受けたのだろ?」

シオン(通信)「はい。確かにラドンが放った宝具らしき光はサーヴァント・諸葛孔明の疑似サーヴァントであるロードエルメロイ二世にもあって、彼も同じく数時間気絶した程度で済んだのですが・・・」

―――――――――――――――――――――――――――
数分前(カルデアのマスターがアジトで目覚める前)・・・・ストーム・ボーダー:管制室内にて・・・


シオン「エルメロイ二世さん!起きてくださいエルメロイ二世さんッ!」

ロードエルメロイ二世「・・・‥ハッ!シオン‥それにダ・ヴィンチ女史・・・‥。私は‥いったい・・・・」

ダ・ヴィンチちゃん「あの河神ラドンの宝具によって君やここにいる我々も数時間の間、その意識を失っていたんだ。」

ダ・ヴィンチちゃん「テスカトリポカとモルガンの力があって、早い段階で意識を取り戻せたのだが、あの宝具はいったいなんだったのか・・・」

ロードエルメロイ二世「そ、そうか・・・‥私も何が起こったのかサッパリ分からなかった・・・‥。ただ、私の眼に見えたのは数多くの歓喜、数多くの幸福・・・」

ロードエルメロイ二世「それがこうも果てもなく、こうも簡単に私の頭にねじ込まれるように無限の幸福感が私の中へと・・・・」


ロードエルメロイ二世「‥は・・・はははははは・・・‥これは私でも理解が追いつけない・・・・アレは魔術を遙かに超えたシロモノだ・・・私の手におえるモノではない・・・」

ロードエルメロイ二世「ハハハ・・・・ハハハハハハハハハハハハ・・・・・・‥」スタッ・・・スタッ・・・スタッ・・・スタッ・・・・・・


シオン、ダ・ヴィンチちゃん「・・・・・・・・・‥」

―――――――――――――――――――――――――――――
話は現在に戻り、


シオン(通信)「そういう訳で、ロードエルメロイ二世は河神ラドンの宝具に参ってしまったのか・・・あの様子では彼はまともに話を聞くことも会話することもできないと判断し、」

シオン(通信)「彼は一度霊体化して医務室に運ばれまして、彼は今回の件としては再起不能(リタイア)かと・・・・」

【そう・・・・・・】
【でも彼が無事で良かった】←


口元の宿儺「・・・そうか。やはりあの術式は少しながらもカルデアにも届いていたというのか・・・全くとんでもない術式を見せられたモノだな・・・」

口元の宿儺「まさか六眼持ちでなければ使えぬ領域展開をあの実一つで再現させるとは・・・やはり奴はタダモノではない・・・」

口元の宿儺「あの領域展開・・・・『五条悟』にしか使えない領域展開――『無量空処』をあのような形で再現させるとは・・・・」


【!?】←
【(いま、五条悟って・・・‥)】←
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/04/30(火) 00:09:16.27 ID:GdQ7mkcF0
口元の宿儺「さて、与太話はここまでだ。単刀直入でお前たちカルデアに言う事がある。」

口元の宿儺「お前たちは今の俺のことをエリザベート・バートリーの霊基と融合された“両面宿儺”と見ているようなのだが・・・・」

口元の宿儺「俺は正確にはお前たちの知る“両面宿儺”ではない・・・・日の本の伝説にて語られる怪物でも仏教の開基の存在でもない。俺は俺で呪いの王・・・」

口元の宿儺「呪術を用いて、呪術全盛の時代を好きに蹂躙してきた呪いの王・・・・史上最強の呪術師と言うべき存在と言うわけだ。」


ダ・ヴィンチちゃん(通信)「史上最強の呪術師って・・・・そんな事、カルデアのデータには何も記されていない。例え君がそうだとしても・・・・」

口元の宿儺「記されていないのは当然だ。俺はお前たちのカルデアの事など何も知らん・・・いやむしろお前たちのような魔術師という存在も聞いたこともない・・・」

口元の宿儺「少なくても俺がいた“世界”にカルデアも魔術師も、サーヴァントというモノは存在しない・・・そのような概念さえも俺がいた世界には存在しない・・・・」

口元の宿儺「俺の世界にあるのはこの渋谷に再現された呪力・・・即ち“呪いの力”が原動力であり、俺の世界の基礎と呼ぶべきか・・・」

【呪いの力が原動力って・・・・】
【!?。まさか――――】←

口元の宿儺「そうだ・・・・俺たちは元からお前たちの世界の人理定礎を守りに来た、抑止力に呼ばれた“サーヴァント”なんかではない・・・俺は・・・いやここにいる俺たち3人こそ・・・」


キィィ〜〜ン!ピカァァーーン!

呪詛師エリザベート→両面宿儺(エリザベート)「『呪術廻戦』と呼ばれる並行世界から呼び出された呪術師。それが真実の開示だ。」

通信越しのダ・ヴィンチちゃん「―――――!?」

通信越しのシオン「・・・・・・・・・・」

播磨局(■■■■)「・・・・・・・・・・・・・」


【呪術(じゅじゅつ)・・・廻戦(かいせん)・・・‥】←
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/05/01(水) 23:16:48.92 ID:VElGLUEp0
河神ラドンの持つ不可解な能力と術の内容‥そして河神ラドンにマシュ・キリガガライトの捕獲された事実により、もはや為す術がなくなったと思われたカルデアのマスターたち

そんな彼女たちに両面宿儺(エリザベート)は彼女たちの絶望している様子を嘲笑うかのような素振りを見せつつ、今の状況が自分自身にとって不愉快極まりない事であると判断し、

宿儺はカルデアのマスターたちに本来の宿儺たちがどのような存在である事という真実の開示によって彼女たちに単刀直入で伝えた。


それは彼らがカルデアのマスターたちの世界には本来存在しないはずの人物である事を示しており、宿儺はそれを承知の上であった。

そして宿儺は自分やとある人物らを含めた3人が『呪術廻戦』という異世界から来た者であると情報開示をし、カルデアのマスターたちはその事実にただ驚く事しか出来なかったのであった。


今、カルデアのマスターたち(FGOの世界)と宿儺たち(呪術廻戦の世界)と、この2つの世界の存在が本当の意味で出会う形となり、

この2つの人物らがこの2023年度のFGOのハロウィンイベントに偽造し、呪いが渦巻く渋谷の特異点と化した渋谷に大きな激震が走るのであった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

怪奇ハロウィン廻線〜呪いと陰陽の聖杯戦線〜  ←バリィィィ〜〜ン!!(タイトルがひび割れるように砕け散る)

| 

特級異世界案件  人理定礎値:不明


呪霊廻廊戦界チェイテ・渋谷獄門疆

「Cosmos in the 呪術廻戦」


呪術廻戦×Fate/Grand Order 非公式コラボイベント
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/05/01(水) 23:39:23.33 ID:VElGLUEp0
というわけで開示がかなり遅れましたが、2023年のハロウィンと見せかけたFGO 呪術廻戦コラボです。

話は気まぐれ投稿継続ですが、まだまだ続きます
――――――――――――――――――――――
おまけ

呪術廻戦×Fate/GrandOrder スペシャルコラボイベント


怪奇ハロウィン廻線〜呪いと陰陽の聖杯戦線〜 CM

呪霊廻廊戦界チェイテ・渋谷獄門疆


メインテーマ:青のすみか(FGOバージョン)

CV:櫻井孝宏バージョン


『君たちに私を祓う事など不可能。それが事実だ。』

『黙殺されたハロウィンの渋谷にて巻き起こる、カルデアにとっての真っ黒で最低最悪の聖杯戦線』

『カルデアのその願いが、呪術師の呪いを目覚めさせる』


『呪術廻戦×Fate/GrandOrderスペシャルコラボイベント――呪霊廻廊戦界チェイテ・渋谷獄門疆――』

『さぁ・・・・思う存分、呪い合おうじゃないか!』
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/05/04(土) 23:19:31.35 ID:QX8dFd+G0
第十四節:五条悟
――――――――――――――――――――
クロスタワー内:吉備真備(■■■■)のアジトにて・・・‥


両面宿儺(エリザベート)「・・・・・・・・・」

【呪術(じゅじゅつ)・・・廻戦(かいせん)・・・‥】←

【いったいそれって・・・・】←


シオン(通信)「やはりそうでしたか。どうも宿儺の言ってる事があまりにも不可解な内容だったのですが、そのような理由であればこちらも納得するかと・・・」

【納得って・・・】
【シオンさんは知っていたの?】←

シオン(通信)「はい。以前、私が吉備真備さんに自身の事を“呪術師”であると自称したのを覚えていますか?」

シオン(通信)「あの人や宿儺たちの持つ呪術、あるいは領域展開たる呪術の発動・・・それらの関連から彼らは生前、呪禁師の術を何らかの形で会得したのかと我々はそう思っていました。」

シオン(通信)「しかしこの特異点で我々が見知ったであろう‥呪霊サーヴァントの存在、“縛り”という制約、そして“五条悟の『無量空処』”・・・」

シオン(通信)「これらの3つはこちら側にとっては前例もなく、尚且つあまりにも不可解な点が多くあり、宿儺が開示した証言から・・・・」

シオン(通信)「これら3つの存在と宿儺たちが使う呪術は、元から汎人類史には存在しないモノであると確信があり、もしそれらが本当の事だとすれば――」

【それってつまり・・・】←

【宿儺たちは始めから汎人類史に存在しない存在ってこと?】←

両面宿儺(エリザベート)「・・・・そうだ。」




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