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【安価】いつも、何度でも。─千と千尋の神隠し その後の物語─
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1 :
湯屋
◆va2KrOhAnM
[sage saga]:2025/01/20(月) 23:24:27.24 ID:YHu7yDPj0
VIP新参者が千と千尋の神隠しの二次SSスレを立ててみました。
・本編から約20年後、今度は令和を生きる10歳の少女が迷い込みます。
・がっつりオリキャラ主体なので注意。
・カオス化を防ぐため、安価は3〜4つからの選択式とさせていただきます。
・SS速報VIP板は不慣れなため、お見苦しい点はご容赦ください。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1737383066
2 :
湯屋
◆va2KrOhAnM
[sage saga]:2025/01/20(月) 23:28:15.82 ID:YHu7yDPj0
【主人公】白石環奈(しらいし かんな)
令和に生きる10歳の小学生女子。髪型は肩に垂れる長い二つ結びのおさげ。
両親との仲は希薄で、友達といえる友達もいない。
性格は千尋よりも生意気で礼儀知らず、かつ苦労嫌い。
また、普段からデジタルに頼りっぱなしなので、千尋以上に貧弱で世間知らず。
3 :
湯屋
◆va2KrOhAnM
[sage saga]:2025/01/20(月) 23:33:46.80 ID:YHu7yDPj0
——
風が生温く肌を撫でる。セミの声が耳の奥でじりじりと響き、強い日差しがアスファルトを白く照り返していた。
白石環奈は、ラベンダー色のランドセルを肩から外し、片手でぶら下げながら歩いていた。学校から家までの道のりは、ただでさえ退屈なのに、今日の空気はやけにまとわりつくようで、ますます気が滅入る。
まっすぐ帰る気にはなれなかった。別にどこへ行きたいわけでもない。ただ、家に帰っても母親は自分の友達と出かけているか、電話に夢中で、ろくに顔を合わせることもない。父親に至っては、何ヶ月も帰ってきていなかった。
「(どうせ、どこにいてもつまんない)」
気まぐれに道をそれて、近くの森林に足を踏み入れる。
日陰に入ると、少しだけ風が涼しく感じた。獣道に沿って歩いていくと、鳥の鳴き声や葉擦れの音がして、さっきまでの町の騒がしさが遠ざかっていく。
ふと、足を止めた。
目の前に、崖に面した古びたトンネルが口を開けていた。
赤いモルタルの壁。上の方には、まるで何かの建物の一部のようなものが見えた。古い、でもどこか異様な存在感を放っている。
「(なんだろう、これ)」
環奈はじっとトンネルを見つめた。胸の奥で何かがざわめく。
学校でも家でも、自分の居場所なんてどこにもない気がしていた。けれど、このトンネルの向こう側には——何かがあるような気がした。
無意識に、環奈の足が前へ進んでいた。
4 :
湯屋
◆va2KrOhAnM
[sage saga]:2025/01/20(月) 23:36:40.78 ID:YHu7yDPj0
トンネルの中は、思ったよりも暗かった。
環奈はゆっくりと歩を進める。足元はざらついていて、踏みしめるたびに細かな砂粒が擦れる音が響いた。自分の足音以外、何の音もしない。外のセミの声も、風の気配も、ここには届かない。
先へ進むほどに、奥へ奥へと誘い込まれるようで、胸の奥にわずかな不安がよぎる。でも、それ以上に——確かめてみたいという気持ちの方が強かった。
やがて、前方にぼんやりとした光が見えた。出口だ。
環奈は少し足を速めた。
トンネルを抜けた先は、がらんとした広い室内だった。
まるで、放棄され忘れられた駅舎のような場所。
床には乾いた木の葉が散らばり、長い間人の出入りがなかったことを物語っている。
見上げると、分厚い壁には色ガラスの窓がはめ込まれていて、そこから差し込む光が床にぼんやりとした模様を描いていた。
鋳物製の水飲み場が壁際にひとつ。チロチロと細い水が湧き出し、床へと滴り落ちている。
環奈は、ゆっくりと辺りを見渡した。
「(……誰もいない)」
当たり前のようでいて、どこか異様な静けさだった。
ここはどこなのか。なぜ、こんな場所に繋がっていたのか。
胸の奥にかすかなざわめきを感じながら、環奈は視線を奥の出口へと向けた。
外は明るい。
扉のような枠の向こうに、夏の日差しが降り注いでいる。
環奈は、ためらうことなくその先へと足を運んだ。
5 :
湯屋
◆va2KrOhAnM
[sage saga]:2025/01/20(月) 23:38:58.16 ID:YHu7yDPj0
環奈は、一歩、また一歩と出口へ近づいた。
足元の木の葉を踏みしめる音が微かに響く。
そして、光の中へ——
目の前に広がっていたのは、輝く青空と、ゆっくりと流れる白い雲だった。
強い日差しを受けて、原っぱの草は濃い緑色に輝いている。夏草が風に揺れ、さわさわと囁くように音を立てていた。
環奈はまぶしさに目を細めながら、ゆっくりと視線を巡らせる。
そこかしこに、奇妙な石像が転がっていた。
苔むした石人たち——表と裏に顔を持つ、不気味な表情の像が、ぽつん、ぽつんと点在している。まるで長い間、誰かを待ち続けているかのように。
近くにあった一体を指でそっとなぞると、湿った苔がぽろりと剥がれ落ちた。
「(……なに、これ)」
周囲には、朽ち果てた小さな建物がいくつかあった。
壁の板はひび割れ、屋根の瓦は崩れ落ち、扉も半ば外れかけている。昔は誰かが住んでいたのか、それとも店のようなものだったのか……。
けれど、今はただ、打ち捨てられたまま、風と時に晒されている。
環奈は、不思議な心地に囚われた。
ここは、どこだろう。
駅舎のような建物を抜けた先に、こんな場所が広がっているなんて——まるで夢の中に入り込んでしまったような気がする。
ふと、遠くの方に視線をやると、低い丘の向こうに、町のようなものが見えた。
建物が並び、色鮮やかな屋根と壁が、ぼんやりと夏の陽炎に揺れている。
人がいるのだろうか?
環奈は、小さく息を飲んだ。
そして、ゆっくりと、町の方へ向かって歩き出した。
6 :
湯屋
◆va2KrOhAnM
[sage saga]:2025/01/20(月) 23:43:39.78 ID:YHu7yDPj0
草の茂る斜面を登るたびに、夏草の匂いが濃くなった。
環奈は額の汗をぬぐいながら、足元を慎重に確かめつつ進む。
「(こんなに歩いたの、久しぶりかも……)」
普段は学校と家を往復するだけで、わざわざ外を歩くことなんてほとんどなかった。体育の授業でも、走るのは遅いし、ボールを投げても飛ばない。運動は得意じゃない——というより、そもそも好きじゃなかった。
やがて、視界が開けた。
環奈は目の前の風景に、思わず足を止めた。
そこには、干上がった河原が広がっていた。
かつては川だったのだろう。けれど今は、石と砂利がむき出しになり、ところどころに浅い水溜まりが残っているだけ。かろうじてチョロチョロと細い水が流れているが、それもまるで息絶え絶えのようだった。
対岸は石段になっていて、古びた灯籠が並んでいる。
環奈は河原へと足を踏み入れた。
水を避けながら、大きな石から石へと慎重に移動していく。
——ぴょんっ。ぐらっ。
バランスを崩しそうになり、慌てて手を広げる。
「うわっ……!」
なんとか踏みとどまり、浅い水たまりに足をつっこむのは免れた。
環奈は小さく息を整えると、石から石へと渡り続け、そして、ようやく対岸の石段へとたどり着いた。
上へ登ると、再び視界が広がった。
環奈の目の前には——奇妙な町が広がっていた。
雲ひとつない、ギラつく青空。その下に並ぶのは、どこか異国のような町並みだった。
派手な色をした飲食店がずらりと並び、それぞれカウンター式の造りになっている。
看板には、意味不明な文字が書かれていた。
『め』
『唇』
『生あります』
けれど—— この町には——人の気配がまったくなかった。
誰もいない。
静まり返っている。
環奈はポケットからスマホを取り出し、マップアプリを開いた。
しかし、画面の右上には、冷たく無機質な表示が浮かんでいた。
『圏外』
環奈は、思わず喉を鳴らした。
7 :
湯屋
◆va2KrOhAnM
[sage saga]:2025/01/20(月) 23:45:11.62 ID:YHu7yDPj0
(お待たせしました。安価のターンです。
環奈の次の行動を
>>8
から
>>10
の中から選びます。)
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/21(火) 01:33:52.79 ID:jDHmBMD6o
街の奥に進む
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/21(火) 01:59:49.71 ID:KF5QLkVE0
疲れたからとりあえず手頃な石か何かを探して座る
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/21(火) 07:52:49.41 ID:MjAK3aKCO
野ぐそ
11 :
湯屋
◆va2KrOhAnM
[sage saga]:2025/01/21(火) 10:32:29.00 ID:Vpu/eprJ0
https://bbs.animanch.com/board/4419764/
後から色々と考えた結果、普段書き慣れているあにまん掲示板で進めることに決めました。
気になる方はリンクからご移動くださいませ。
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2025/01/21(火) 10:46:33.51 ID:iFPpLkBaO
過疎ってるのに民度まで最悪で本当にごめん
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[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
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