八幡「新はまち劇場」【俺ガイル】Part1

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793 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 20:19:50.94 ID:sLgO3O3gO

戸塚「オオサンショウウオって何か可愛いよね」

結衣「うん。どこがと具体的に言えないんだけど可愛い」

戸塚「ずっと見ていられる」

794 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:07:44.39 ID:sLgO3O3gO

【第二千三百十七話】


雪乃「ガールズバンドアニメのコラボの時にギタリストが胸を盛るのが流行っているわね」

ひと葉「言われてみれば」

795 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:08:29.39 ID:sLgO3O3gO

雪乃「睦様とモーティス様とムツミ様に胸を大きく見せたい意志があるなんて思わなかったわ」

ひと葉「あれは本人の意思だったのか」

796 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:33:34.75 ID:sLgO3O3gO

【第二千三百十八話】


八一（裏声1）「空せんせー！　お誕生日おめでとうございます！！」

797 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:34:58.70 ID:sLgO3O3gO

八一（裏声2）「……何が狙いなの？」

八一（裏声1）「ふえぇ？ いやだなー。お祝いしてるだけですよ？」

八一（裏声2）「白々しいのよ小童！　八一も何か言いなさい！」

八一「は……ハッピーバースデー？」

八一（裏声2）「そういう意味じゃなくて！　っていうか何であんたお祝いが疑問形なのよ！」

八一「ごめんなさい！」

798 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:37:56.98 ID:sLgO3O3gO

八一（裏声1）「前から思ってたんですけど」

八一「なんだ？　あい」

八一（裏声1）「師匠は女の子の誕生日を喜んでないですよね」

八一「ええ！？　い、いきなり何を言うんだよ！？」

799 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:40:08.41 ID:sLgO3O3gO

八一（裏声1）「わたしが内弟子してた頃もJS研の子達のお誕生会を師匠のお宅でしてたんですけど……どこか寂しそうというか、お祝いに熱が入ってないというか……」

八一（裏声2）「ああ……」

八一「な、な、な、なに言ってるんだ！　俺は毎回ちゃんとプレゼントも選んでだな……」

八一（裏声1）「サイズの小さい服ですよね？　みんな貰って首を傾げるんですよね……『どうして九頭竜先生は毎年ピチピチの服をくれるんだろう？』って……」

八一（裏声2）「成長を止めようとしてくるのね」

八一「違うから！　女の子の服のサイズとかよくわからないからピッタリのものを選ぼうとするんだけど、なんか小さいのになっちゃうというか……」

八一（裏声2）「聞けばいいじゃない」

八一「それだと何を贈るかバレちゃうし……」

八一（裏声1）「もうみんな知ってるから大丈夫ですよ？」

八一「みんな知ってるんだ……」

800 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:44:46.47 ID:sLgO3O3gO

八一（裏声1）「名人が淡路島のタイトル戦で毎回うどんしか頼まないから料理長が『名人？　どうせきつねうどんでしょ？』って言っちゃうのと同じくらいみんな知ってます。『竜王？　どうせピチピチの服でしょ？』って」

八一（裏声2）「棋士あるあるよね。一回成功した作戦を連投しがち」

八一（裏声1）「成功はしてませんよ？」

八一「ううう……」

801 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:46:58.45 ID:sLgO3O3gO

八一（裏声2）「ていうか私も八一から誕生日に服をもらったことあるけど、小さくはなかったわよ？　むしろ大きいくらいで」

八一（裏声1）「それは……」

八一「ぎ、銀子ちゃんのサイズはほら、桂香さんから聞けるから……」

八一（裏声2）「じゃあピッタリのが買えるでしょ？　どうして大きいのよ？　胸なんかいつもブカブカで……」

八一「そ、そんなことより今年のプレゼントを発表します！」

八一（裏声1）「ピチピチの服ですか！？」

八一（裏声2）「ブカブカの服ね！？」

八一「どっちも違う！」

802 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:49:49.53 ID:sLgO3O3gO

八一「チケットです！　万博のチケット！」

八一（裏声2）「万博の？」

八一「ほら！　もうすぐ終わっちゃうでしょ！？」

八一（裏声1）「10月13日まででしたっけ？　わたしの誕生日の前に――」

803 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:50:47.01 ID:sLgO3O3gO

あゆ「九頭竜先生」

804 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 21:57:23.99 ID:sLgO3O3gO

八一（86）「なんじゃ。今良い所じゃったのに」

あゆ（※）「母の誕生日は10月7日です。万博の期間中に18歳になってます」

八一「そうじゃったか？」







※あゆ
あいの娘。両親と共に独り身のまま年老いた八一の面倒を見ている

805 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 22:16:39.75 ID:sLgO3O3gO

八一「年を取ると忘れっぽくなっていかんな」

あゆ「しっかりしてくださいな」

八一「言うてもわしもう86じゃぞ？」

あゆ「元気な86歳なんてあちこちいますよ」

八一「棋士は短命じゃから80過ぎたらヨボヨボになるんじゃよ」

806 ： ◆9pp7qon/u2 [saga]：2025/09/09(火) 23:13:24.65 ID:sLgO3O3gO

あゆ「ヨボヨボなのは構いませんが、片淵夫妻の間に挟まろうとするのは程々にしてくださいね」

八一「片淵って言うなぁ！　銀子ちゃんの名字は空なんじゃ！」

あゆ「そう言われても、わたしが生まれる前から片淵銀子ですからねぇ」

八一「ううう……」