サトシ「いけ、ピカチュウ10万ボルトだ!」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:43:44.99 ID:ryxK7z+kO
サトシがピカチュウにそう指示を出すや否や長年連れ添った相棒は飛び出した。

ピカチュウ「ピィカァチュウウウウウウウウウウウウウウウウウウ!!!」

自分の名前を叫びながらピカチュウは全身から電撃を放つ。

タケシ「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああアアア!!!

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1760895824
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:45:08.05 ID:ryxK7z+kO
10万もの電圧を誇る電撃がタケシを襲う。辺りに人肉の焦げる嫌な臭いが蔓延する。

サトシ「シチューにナゾノクサ入れるなっつったよな?オレ嫌いなんだよこの葉っぱ」

サトシは丸焦げとなったタケシの頭蓋を踏みにじりながら、すでに聞こえていないことが明白な者に対してその怒りを吐露した。

サトシ「まったく、飯は極力ママの料理を再現しろと前に言ったのに」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:46:27.71 ID:ryxK7z+kO
サトシ「一度間違えるのはいい、いや良くはないが人間誰しもその位のことはある。オレもそれしきで腹を立てるほど子どもではない、が」

サトシ「同じ過ちを二度繰り返す愚か者は、オレがポケモンマスターを目指す上で足枷になりかねん」

ピカチュウ「ピカ」

相棒にして主人、戦友にして己が支配者たる彼の主張に従順な電気鼠は同意とばかりに頷いた。
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:48:19.84 ID:ryxK7z+kO
カスミ「グルメなのは結構だけどタケシ殺しちゃって、明日からご飯どうするのよ?」

今まで何食わぬ顔で飯を食っていたもう一人の旅の同行者があきれ顔でそう尋ねると

サトシ「どうにでもなるだろう。とりあえず今日はこのシチューからナゾノクサを取り除いて、足りなかったらそこの人間の丸焼きに塩コショウでもかけて夜食にするか」

と何食わぬ顔でシチューを食いながら答えた。
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:50:11.40 ID:ryxK7z+kO
サトシ「ちっ、やっぱりナゾノクサがシチューの味を台無しにしてやがる」

葉っぱ自体は取り除いてピカチュウに食わせたが、シチューにナゾノクサの味が残っていたことにサトシは顔をしかめた。

カスミ「あたしは結構いけるわよ?ナゾノクサ」

サトシ「お前はベトベトンも美味いっつって食ってたじゃねーか」

カスミ「ちょっとクセはあったけど珍味としてはありだと思うわ」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:52:22.27 ID:ryxK7z+kO
他愛ない会話をしながら二人は食事を終えた。

サトシ「なあ、カスミ」

サトシが意味ありげな視線を送る。

カスミ「もう、ここんとこ毎晩じゃない。たまにはゆっくり寝たいんだけど」

と言いつつもカスミも吝かではないといった態度だ。
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:53:44.33 ID:ryxK7z+kO
サトシ「カスミ」

カスミ「サトシ」

二人は唇を重ね合わせ、舌を絡ませながら互いの体を抱き寄せた。
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:57:01.53 ID:ryxK7z+kO
カスミ「そういえばいっつもタケシが羨ましそうに見てたよね」

ふと今は亡き旅の同行者のことを思い出し、そんなことを言ってみる。

サトシ「目の前にオレがいるのにタケシの話とはいただけないなァ、カスミィ」

カスミ「もう、嫉妬深いんだから。そんな小さな器じゃポケモンマスターになんてなれないわよ?」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 02:58:14.99 ID:ryxK7z+kO
―その瞬間。サトシの顔から表情が消えた。
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/10/20(月) 03:01:04.67 ID:ryxK7z+kO
サトシはカスミの体を離し、蹴り飛ばす。

カスミ「痛っ、ちょっ何すんのy」

サトシ「ピカチュウ、ロケット頭突き」

ピカチュウは、言われた瞬間に全身を丸めて力を溜めると、爆発的な加速力で突撃した。
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