速水奏「しゅじゅちゅ」

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:10:59.83 ID:UuqVQpv+0
〜346プロ 事務所〜

『右肘の治療に専念するため、来シーズンの登板は見送る方針となり……』

『この手の怪我はクセになりやすいですからね。
 焦らずしっかりと調整して……』


塩見周子「はぇー、スポーツ選手も大変だねー」モグモグ

速水奏「どうかしたの?」

周子「ん? いや、テレビ。
   なんか肘の手術するんだって。こわー、めっちゃ痛そう」

奏「麻酔をするのだろうから、手術自体は痛くないんじゃないかしら」

周子「いやいや、そうなんでしょうけどさ。
   想像するとめっちゃグロいやん。シューコちゃんそういうの苦手やわー」モグモグ

奏「そういう話が苦手であれば、普通は食欲が減退すると思うけれど」

奏「そもそも、“手術”のシーンを想像しなければいいでしょう?」

周子「いやー、あたし結構こういうの共感しちゃうタチなん……」


周子「ん?」ピクッ


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1763187059
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:13:17.39 ID:UuqVQpv+0
奏「何?」

周子「ねぇ奏ちゃん……もっかい言ってもらっていい?」

奏「もう一回って、何を?」

周子「“手術”って言ってみて?」

奏「な、何よ急に」

周子「いいからいいから」

奏「え、しゅ……」


奏「しゅじゅちゅ」


周子「クッ、ハwwww」

奏「!? な、何よっ、何で笑うの?」

周子「いやだって、ウヒヒww……
   めっちゃ“しゅじゅちゅ”言うてるやん、かわいっ、ぶ、ブハハwww」

奏「ちゃんと言ったでしょう!? 何を笑うことがあるのよ!」

周子「じゃあさ、もっかい言ってよ」

奏「いいわよ、コホン……ンンッ、ん」
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:19:03.86 ID:UuqVQpv+0
奏「しゅじゅちゅ」

周子「wwwwwwww」ゲラゲラ

奏「そ、そんなに笑うことないじゃない!」

奏「じゃあ、あなたはちゃんと発音できるっていうの!?」

周子「え? しゅじゅつ」サラッ

奏「な……」

周子「いやー、これでも東京に来てそこそこ経ちましたんでねー?
   しかしまぁ垢抜けてる奏ちゃんでも発音が難しい言葉があんねんなぁー?」ニヤニヤ

奏「くっ……!」


ガチャッ

城ヶ崎美嘉「お疲れ様でーす★ ……あれ?」


奏「ちょっと発音が良いからって、随分と調子がいいのね」ズイッ

周子「いやいや、調子乗ってないって。むしろ乗れる要素無いやん」

奏「できて当たり前だとでも言いたいのかしら?」ズズイッ

周子「そうじゃないって、奏ちゃん近い、ステイステイ。
   いやホントにあたしは調子乗ってないし奏ちゃん馬鹿にしてないしぃ〜?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:21:22.62 ID:UuqVQpv+0
美嘉「ちょ、待って、二人ともどうしたの!? ケンカ!?」グイ-ッ

周子「あ、美嘉ちゃんちょうど良かった。まぁこっち座んなよ」

奏「美嘉、あなた“手術(しゅじゅちゅ)”って言ってみてくれる?」

周子「グッフwww」

美嘉「は?
   ……えっ、え、マジでどうしたの急に? ヤバい話?」

奏「いいから早く」

美嘉「なんか目が怖いんですけど……」

周子「なんもヤバくないから、フツーに言ってあげればいいと思うよー」

奏「さぁ」


美嘉「えっと……しゅ、しゅじゅつ?」

奏「……ッ!」

周子「はい奏ちゃん残念でしたーww」

美嘉「ねぇちょっと何、何の話なのコレ?」


奏「今のはズルかったわ、美嘉!」

美嘉「え!? ズルいって何が!?」

奏「ちょっと言い直してたでしょう!」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:24:25.62 ID:UuqVQpv+0
周子「いやいやもう諦めなって奏ちゃん、言いがかりでしょ」

奏「もう一度、ちゃんとこう、サッて言いなさい!
  あまり考え込まず、反射的に!」

美嘉「反射的に手術って言うシチュエーションって何?」

奏「いいわ、こうしましょう」スッ


奏「……」パンッ

周子「?」
美嘉「??」

奏「私がこうして手を叩くから、その時に間髪入れずに“手術(しゅじゅちゅ)”って言いなさい」

周子「ブフォwwwwwww」

美嘉「!? ちょ、周子ちゃんさっきからどうしたの!?」

奏「〜〜〜〜〜ッ!!」ジダンダ!

周子「ハヒ、アヒwwwwもう最高www奏ちゃんwwww」

奏「黙って!!」


美嘉「えーっと……奏ちゃんが手を叩いたら、アタシが手術って言う、でいいんだよね?」

奏「そう。じゃあ始めるわよ」

奏「……」スッ
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:26:34.10 ID:UuqVQpv+0
奏「……」パンッ

美嘉「しゅじゅつ」

奏「!」

周子「すっごいフツ〜〜に言ったww」


美嘉「あ、ああぁ〜……ちょっと状況が分かってきたかも」

周子「はい、それではここでもう一度奏ちゃんの発音を聞いてみましょう」スッ

奏「なっ!?」ドキッ

周子「今度はあたしが手叩いたげるからさ、同じようにサッと言ってみてよ」

奏「い……いいわよ。望むところだわ」

奏「ん、ンンッ! ウォッホン、エホン、ンン゛ッ、ンッ!
  スゥー、ハァーー、スゥーー……いいわ」

周子「めっちゃ気合い入れるやんww……はい、じゃあいきまーす」スッ



周子「ほっ」ペチッ

奏「しゅ、しゅじゅちゅ!!」

周子「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」バンバンバン!

美嘉「!?!?wwwwwう、ブフッwwwwww」

奏「何なのよもうっ!!」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:29:00.58 ID:UuqVQpv+0
周子「も、もwwwwwwwもうだめwwwwwwwwwwwww」ヒィー! ヒィー!

美嘉「ちょ、周子ちゃ……wwww笑っちゃダメで、クフフwwwww」


奏「ふぅん、そう。そうやって二人して私を馬鹿にするのね」プイッ

美嘉「あ、拗ねた」

周子「奏ちゃん、そんな気にしなくたっていいって。
   普段生活しててさ、手術って言うシーンなんてそう多くないじゃん?」

奏「あなた達はいいわね。
  その安い慰めを、ちゃんと発音できる側の立場で言うことができるのだから」

周子「やーんもー、ゴメンてぇ。
   ただの話のネタやんかー、堪忍してよー」


美嘉「あ、でもさ奏ちゃん」

美嘉「そこは逆にLiPPSのリーダーとしてさ。
   その、き、キス?を連想させる発音がさり気なくできるのも、いいアピールになったりするんじゃない?」

奏「……!」ティン!

美嘉「ね? ほら、使いようによっては、その、『しゅじゅちゅっ★』みたいにさ、ねっ?」ニコッ
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:32:45.36 ID:UuqVQpv+0
奏「ふっ……そうね。
  図らずも曝け出してしまった恥部ではあるけれど……」

奏「それが期せずしてユニットをアピールしていく上での武器になるのなら、
  この滑舌にも一定の誇りを見出せる時が来るかしら……なんてね」ファサッ…

周子「まんまと言いくるめられてるやん」

美嘉「周子ちゃんっ!」クワッ


奏「しかしそうなると、私の滑舌にそれなりの特異性が無いと、
  アピールポイントにはならないんじゃないかしら」

美嘉「そもそも“しゅじゅちゅ”ってなっちゃう人が多いと希少価値が無い、みたいな?」

奏「その可能性が否定できないうちは、ね」

周子「粘るねぇ〜、奏ちゃん」


周子「じゃあさ、事務所の人達に片っ端から聞いてみる?
   “手術”をちゃんと発音できるかテスト」

奏「そうね、状況は把握しておくべきだと思うわ」

周子「うーし、そこまで言うならちょっくらやってみますか!」

美嘉(なんか奏ちゃんが可愛そうな事になりそう……)
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:36:08.21 ID:UuqVQpv+0
大槻唯「えっ? しゅじゅつ?」

奏「……ッ」

美嘉「オッケー、ありがと★」

唯「えーなになに? 面白そうなハナシならゆいも混ざりたいんだけどなー?」

周子「ううん、だいじょぶだいじょぶ。ごめんねー」フリフリ



橘ありす「しゅじゅつ」

鷺沢文香「しゅ……しゅじゅつ?」

奏「ダメよ文香、もう一度言いなさい」

文香「えぇ……?」

ありす「な、何がダメだっていうんですか!」

美嘉(ちょっとでもアレするとこれだもんなー)



宮本フレデリカ「ハァーイ☆ メルシー・シュジューツ・しるぶぷれ〜♪」

一ノ瀬志希「にゃははー! はんどてくにーっく・おぺれーしょーん♪」

奏「サージカルオペレーション、ではなくて?」

周子「あーダメダメ、この子らふざけちゃうからアカンわ、次」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:40:25.31 ID:UuqVQpv+0
アナスタシア「アピラーツィヤ……しゅじゅつ、ですか?」

新田美波「どうしてそんな事を?」

アーニャ「カナデ……どこか身体、悪いですか? 心配です」

奏「……いいえ、どこも悪くないわ。ありがとう」

美嘉(アーニャちゃんの純粋な眼差しが痛い……)



高垣楓「しゅじゅつ、でいいんですか?」

美嘉「バッチリです! 忙しいトコごめんね、楓さん★」

奏「……本当にズルい人ね、あなたは」

周子「お酒さえ入ってれば、また違ったかもねー」

楓「ふふっ……そうですね。
  並々と注がれたお猪口があったら、お迎えする時、ちゅ♪って言っちゃうかも知れません」

周子「涼しい顔してボケんのやめてもらえます?」



川島瑞樹「しゅじゅつ(クッソ滑らかな発音)」

美嘉「おぉー、さすが元アナウンサー」

周子「自分のことはみじゅきとか言うのにね」

瑞樹「あーら何が言いたいのかしら?(クッソ滑らかな発音)」

周子「いえいえそんな」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:45:03.38 ID:UuqVQpv+0
島村卯月「しゅじゅ、しゅ、しゅじゅつ!」

奏「……!」

卯月「えへへ、ちょっと発音しづらいから、咄嗟に言われると焦っちゃいますよね」

渋谷凛「うん。卯月、頑張ったね」

本田未央「おぉ? なんだーしぶりん、上から目線〜♪」グリグリ

凛「手術の発音を言うのにマウントも何も無いでしょ」

奏「……ッ」ギリギリ…!

未央「ちょっ、どうしたのはやみん!? めっちゃ奥歯噛んでない!?」

卯月「お腹痛いんですか!? きゅ、救急車…!」

凛「……なんか、悪いこと言ったかな、私」

周子「んーん、全然?」



武内P「え……しゅじゅつ(イケボ)」

美嘉「はわわ……!」キュン

武内P「あの、皆さん……これは一体……?」

周子「あはは、いいからいいから、もっかい言ってみて?」

武内P「は、はぁ……」ポリポリ

武内P「しゅじゅつ(イケボ)」

美嘉「はうっ」ズキューン!

奏(まぁまぁ絵面がアブないわね……
  手術って言われてTOKIMEKIがエスカレートするカリスマギャル)
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:48:06.22 ID:UuqVQpv+0
〜その後〜

周子「そんなこんなで、今事務所にいる人達に聞いて回った結果がこちら、ザンッ!」トンッ


【言えた】
あたし
みかちゃん
ゆいちゃん
ありすちゃん
ふみかちゃん
アーニャちゃん
みなみちゃん
かえでさん
みずきさん
りんちゃん
みおちゃん
CPのプロデューサーさん

【ちょっとあやしい】
うづきちゃん

【言えない】
かなでちゃん
かえでさん(おちょこあり)

【言わない】
フレちゃん
しきちゃん
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:51:12.10 ID:UuqVQpv+0
周子「はい、えーというワケでですね……
   ご覧のとおり、奏ちゃん以外は概ね、という感じなんですけども……」チラッ


奏「…………orz」ズーン…

美嘉「か……奏ちゃん、大丈夫?
   今まで見たことないくらいヘコんでるけど……」

奏「ふ、ふふ……平気よ。
  私が自ら望んだことだもの……」

奏「それに、望ましいことでしょう……?
  特異性という意味では、ね……なんてね……」

美嘉(喋り方もちょっとおかしくなってるし)

周子「えぇっと……なんか、ごめんね?
   さっきも言ったけどほら、こんなんただの話のネタだしさ、あんま気にしないで…」


美城常務「騒々しいな、一体何事だ」カツッ
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:52:56.83 ID:UuqVQpv+0
周子「あ、どーも常務、おつかれさまでーす」フリフリ

美城「君達には他のメンバーと共にレッスンを宛てがっていたはずだが?」

美嘉「す、すみません、ちょぉっと込み入った事情があって……!」

美城「ならば、まず私に報告と相談をするべきだ」

美城「特に速水奏……君は実質的に私のプロジェクトのリーダー的存在だ。
   そんな君が、独断で当初のスケジュールを改変することは、感心しないな」

周子「だってさ。怒られちゃったね、奏ちゃん」


奏「……常務」

美城「何だ」

奏「しゅじゅ……しゅじゅ、つ、って、言ってみてもらえるかしら?」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:53:56.27 ID:UuqVQpv+0
美城「何?」

奏「だから、しゅ、しゅじゅ……!」

美嘉「“手術”って言ってみてほしいんです!
   それをちゃんと言えるかどうかを皆に聞いて回ってて……!」

美城「……それは君達の活動に必要な行いか?」

周子「まぁ、見方によっては?」


奏「ユニットの新しいアピール方法に繋がるかも知れないの」

奏「実質的なリーダーからのお願い……聞いてもらえると嬉しいのだけど?」


美城「何をしているかと思えば、くだらない……」



美城「しゅじゅちゅ」キリッ


三人「!?!?!?」ガガーン!
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:55:33.88 ID:UuqVQpv+0
美城「気が済んだか?」

美嘉「は、はぃ……」

美城「時計の針は待ってはくれない。
   今日遅れた分のレッスンをさっさと取り戻すがいい」スタスタ

周子「お、おつかれー、っす……」



周子「…………」

美嘉「……今の、絶対言ってたよね」

周子「それも自覚無しにね……」

奏「……ふふ、ふふふ」

美嘉「奏ちゃん?」
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 15:57:41.54 ID:UuqVQpv+0
奏「ねぇ、周子」

奏「 し ゅ じ ゅ ち ゅ 」ドヤァ

周子「いや何やねんお前ほんま調子乗んなや、常務と奏ちゃんだけやぞお前それ言ってんの」

奏「あら、ムキにならなくたっていいでしょう?
  “ただの話のネタ”なのだから」

奏「さぁ、レッスンに行かなくっちゃ。急がないと置いていくわよ」ルンルン

周子「かぁ〜〜いけずが上手になったねぇ奏ちゃん、ほんま腹立つわぁ〜〜」テクテク…



美嘉「………………」


美嘉「…………」スッ
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2025/11/15(土) 16:00:54.13 ID:UuqVQpv+0
美嘉「…………」ゴソゴソ

美嘉「……」スッ つ スマホ


美嘉「……」ポチッ

武内Pボイス『しゅじゅつ(イケボ)』

美嘉「はぅ…!」フル…!

美嘉「ハァ……ハァ……!」スッ スッ


美嘉「……」ポチッ

武内Pボイス『しゅじゅつ(イケボ)』

美嘉「はぁ…!」ブルブル…!



フレデリカ「ワァオ☆ シキちゃんシキちゃん、ミカちゃんは何してるのかなー?」

志希「んー? あれはねー、何らかの手術が必要なヤツー♪」


〜おしまい〜
15.28 KB Speed:56.9   VIP Service SS速報VIP 更新 専用ブラウザ 検索 全部 前100 次100 最新50 続きを読む
名前: E-mail(省略可)

256ビットSSL暗号化送信っぽいです 最大6000バイト 最大85行
画像アップロードに対応中!(http://fsmから始まるひらめアップローダからの画像URLがサムネイルで表示されるようになります)


スポンサードリンク


Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)