イルザ「コルワ、ちょっと相談があるんだが……」 コルワ「なになに?」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2026/06/28(日) 12:45:07.76 ID:vOIPsWdk0
建ったら投下。書きとめ完結済み。

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:45:36.86 ID:vOIPsWdk0


コルワ「どうしたの、畏まっちゃって。ほら、リラックスリラックス」

イルザ「すまない、キミにしか話せない事なんだ」

コルワ「今の時間なら私のアトリエには誰も来ないでしょうし、相談事にはちょうどいいわ」

イルザ「実は……妊娠したんだ」

コルワ「へ?」

イルザ「してた、と言う方が正しいのかも知れないが」

コルワ「………マジ?」

イルザ「………」

コルワ「……」

イルザ「………」

コルワ「四月バカじゃあ」

イルザ「ない」

コルワ「ですよねー」

イルザ「組織時代の伝手(ツテ)を利用し、検査器を極秘で送ってもらって確かめたんだ」

コルワ「そりゃあ、神妙な表情する訳だわ……」

イルザ「………」


3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:46:07.24 ID:vOIPsWdk0


コルワ「本来なら手を叩いて大喜びする所なんだけど……相談事って言うくらいだから、訳アリなんでしょ?」

イルザ「ああ」

コルワ「で………相手は誰なの? 同僚のあの人? 組織の部下? それとも私の知らない誰か?」

イルザ「いや」

コルワ「て事は、つまりこの艇に居る男性ね」

イルザ「ああ」

コルワ「………なんとなく察しはついたけど、まさか?」

イルザ「……恐らくキミの予想は当たってるよ」

コルワ「一応聞かせて。相手は誰?」

イルザ「…………団長だ」

コルワ「うん……予想通りの回答ね」

イルザ「……すまない」

コルワ「謝る必要なんかはないわ。むしろ言ってくれて、聞かせてくれてありがとう。勇気が要(い)ったでしょうに」

イルザ「……ありがとう。慰めの言葉が染みるよ」


4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:46:38.16 ID:vOIPsWdk0


コルワ「あの子の年齢を踏まえると、道徳的にヤバイけど……でも問題はないんじゃない?」

イルザ「いや」

コルワ「どうして? あのアウギュステでのバカンスのひと時が現実になったって事でしょ? 彼だってイルザの事、まんざらでもないカンジだったじゃない?」

イルザ「そうじゃないんだ」

コルワ「どうして……ああ、そっか。結婚! そうね、彼の年齢じゃまだ結婚できないもんね。確かにレディの憧れ、一大イベン」

イルザ「私が一方的に襲ったんだ」

コルワ「ん?」

イルザ「しかも彼の知り得ない状況で」

コルワ「は?」

イルザ「それも繰り返し」

コルワ「え」

イルザ「………反省してる」

コルワ「………」

イルザ「………」

コルワ「………」

イルザ「………」

コルワ「……と、とりあえず、経緯を話してくれるかしら?」

イルザ「わかった」


5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:47:07.03 ID:vOIPsWdk0


イルザ「あれは確か、とある島の依頼に行った時その島に眠る星晶獣が群となって復活して戦った時だったな……とても激しい戦いだった」

コルワ「思い当たる節がありすぎるわね」

イルザ「あの時、彼は島の住民を避難させる為にしんがりを務めて大怪我をした」

コルワ「またまた思い当たる節がありすぎる話ね」

イルザ「そしてその大怪我の原因と言うのが、共にしんがりを務めた私をかばってのものだった……」

コルワ「ああ、ようやく時期と話が合致したわ。なんだか似たような状況の依頼が多いから」

イルザ「最後の一体を仕留めて倒れた彼を、私は手持ちの救急道具で手当てをしていた。しばらくして遠くからユーステスの合図の狼煙が上がったのを見て一安心した」

コルワ「ふんふん」

イルザ「私をかばって深手を負ったにも関わらず、彼は笑っていた。私はそんな彼を叱責したがそれでも笑顔を崩さなかった。あなたを守れて良かった、と」

コルワ「あー、あの子らしいわねえ。胸が熱くなるわぁ」

イルザ「手当をしている間、彼は色んな事を語ってくれた。組織を追われて一時離脱した我々をどれだけ心配していたか。どんな思いで我々に手を貸してくれたか」

コルワ「ビィくんもルリアちゃんもそうだけど、究極のお人好しよねえ」

イルザ「彼の言葉を聞いていたら柄にもなく泣きそうになったよ。だがいくら二人しかいない状況だからって流石に涙を見せる訳にはいかないと思ってね」

コルワ「もう! そういう時は女を見せるの! 感情に任せて思いっきり泣くのよ!」

イルザ「だから彼を薬で眠らせて、襲った」

コルワ「飛ばし過ぎじゃない?」

イルザ「いや、違うんだ。決してそんなつもりはなかったんだよ」


6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:47:39.37 ID:vOIPsWdk0


イルザ「深手を負っている上に疲弊しきっている彼だったが、決して休もうとしなかった。だから少しでも回復させるべく薬で眠らせたんだ」

コルワ「うん、道理は解るわ」

イルザ「薬はしっかり効いて、すぐに彼の意識は沈んだ。でも状況がそうさせたのか、はたまた痛み止めの副作用か……彼のアレが凄いことになっていた」

コルワ「生存本能、だったかしら。戦場ではよくあるって聞いたけど」

イルザ「無論今までそういった場に出くわす事はあった。そのための処置や方法も学んでいたし理解していた。そしてそれを抑制する方法や、処理のために使う専用の道具も有る」

コルワ「イルザは教官だもんね。そういった極限状態に出くわす経験もしてきたでしょう」

イルザ「だから直接的な処置をするだなんて事はしない。むしろそれを理解し、適切な方法を判断させるようにするのが通常だからね」

コルワ「まぁ……理性を維持してこその兵士ですもんね」

イルザ「とは言え、彼を薬を使ってまで無理やり意識を泥に沈めさせたんだ。自分で処理させる事は不可能だろう?」

コルワ「うん。男性のアレって長時間勃ちっぱなしだとダメになっちゃうのよね、確か」

イルザ「だから私が処理したんだ。キミは勘違いしないとは思うが、私は誰にだってそんなことする訳じゃない。彼だったからこそ……」

コルワ「うん、解ってる。イルザの中の色んな思いが絡み合って、その結果そうしたんでしょ?」

イルザ「最初はちゃんと手でしていたんだが、なかなか治まらなかったので口で始めた。それが功をなしてか、射精まで導けたんだが……不味かった。いや不味いというのは比喩であって味覚的な要素では無くて理性と言う意味合いで」

コルワ「うん。そこは口じゃなくて道具を使うべきだと私は思うわ」

イルザ「彼の精を口内で受け止めたら、私も負傷していたせいで生存本能が刺激されて子孫を残せと下腹部が疼き出して………先っぽだけ、本当に先っぽだけのつもりだったんだ。でも気が付いたら根元まで埋め込んでしまい、最奥まで届いてきたから子宮が疼いて腰が止まら」

コルワ「うん、それ普通は男側の言い訳ね」

イルザ「衣服についたら匂いが染み込んでメーテラ辺りにバレる気がしたので不味いと思い、そのまま……。それから何度も上の口でも下の口でも彼の精を体内に」

コルワ「うん、そこで冷静な判断が出来たなら何故止まらなかったのか不思議だわ」


7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:48:22.60 ID:vOIPsWdk0


イルザ「……まぁ、私も女だったという事さ」

コルワ「強引にまとめたわね」

イルザ「ふしだらな教官と笑ってくれ」

コルワ「別に彼の教官じゃないし。しかも性欲満たした感じになってるし」

イルザ「それ以降、彼と打ち合わせと称しては飲み物に薬を混ぜて寝かせ」

コルワ「それ、犯罪よ!!」

イルザ「反省してる……」

コルワ「………」

イルザ「………」

コルワ「………」

イルザ「………」

コルワ「……ちょっと意外だったわ。まさかイルザがそんな浅はかな事をするだなんて」

イルザ「返す言葉も無いよ」

コルワ「で、イルザ。お腹の子供、どうしたいの?」

イルザ「開き直る訳ではないけど、産みたい」

コルワ「そう……そうよね、うん。手段や方法が思いっきり間違っていたとは言え、愛する彼の子供だもんね」

イルザ「あ、愛す……!? い、いや、そうだな……私は彼を、団長を、グランを愛している。だからこそ彼との繋がりが欲しかったのかも知れない」

コルワ「恋じゃなくて、愛なのね?」

イルザ「ああ……愛してる。口にすればするほど胸が切なく、そしてなぜか満たされる気分になるよ」ポロポロッ

コルワ「ほら、泣かないのイルザ。それだけ団長を愛してるって事よ」

8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:48:58.92 ID:vOIPsWdk0


コルワ「人間だもの、いっときの激しい感情で思わぬ行動をしてしまう時もあるわ。あなたみたいな自分を厳しく律してる人には、特に反動が強かったんでしょうね」

イルザ「す、すまない……」

コルワ「色々抱え込んで辛かったでしょうに。もう大丈夫よ、イルザ。はい、ハンカチ。これで涙を拭いて」スッ

イルザ「ありがとう、コルワ」ニコッ

コルワ「うん、すっきりした良い笑顔。やっぱり女はこうでなくっちゃね! 特にイルザみたいな美人はさ!」

イルザ「コ、コルワ……」テレッ

コルワ「でも勘違いしちゃダメよ。団長の、グランの尊厳を奪ったことは事実だし、決して許されない事をしてしまった」

イルザ「ああ、もちろんその十字架は背負うよ」

コルワ「これから先、あなたは色んなものを失うでしょうし、もしかしたらこの艇から降ろされる可能性だってあると思うわ。私も口にするのは辛いけど……覚悟しないといけないと思うの」

イルザ「ああ。然るべき所に出て、相応の処罰も受けるだろう。それは私への当然の罰さ」

コルワ「それでも私はイルザと友達である事をやめないし、これからもあなたの味方であり続ける。私で良かったら何でも協力するわ」

イルザ「すまない……本当にありがとう。キミが友人で良かったよ、コルワ」

コルワ「……少しは胸が軽くなった?」

イルザ「憑き物が落ちた気分だよ」


9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:49:25.74 ID:vOIPsWdk0


コルワ「それなら良かったわ。母体が不健康じゃあ赤ちゃんにも悪影響だしね!」

イルザ「あ、あか……///」カァァァ

コルワ「な〜に赤くなってるのよ! これからママになるんでしょ?」

イルザ「私が母に……そう、だな……」

コルワ「まっ、とりあえず今日はもう休んだ方がいいわ。その様子だと、ここ最近ろくに休めてないんじゃない?」

イルザ「確かに……妊娠による症状だろうが、食の好みの変化や火薬の臭気に吐き気を催したりと異変続きで気が休まる時が無かったよ」

コルワ「……そもそも月のものが来なかった時点で発覚しなかったの?」

イルザ「いや、普段から制御するための薬を常用しているから気が付かなかったというか、向かなかったというか……」

コルワ「その手の薬って避妊薬も兼ねてたりするわよね?」

イルザ「ああ、だからこそ驚いたし戸惑った」

コルワ「さすが団長ね。色んな意味で英雄と言うかなんつーか」

イルザ「彼は剣の扱いもさながら、射撃も一流だからな。恐れ入ったよ」

コルワ「剣で射撃してまさかの大当たりってやかましいわ。まぁ冗談言えるようになったみたいね?」

イルザ「ああ、お陰様でね」

コルワ「そりゃあ良かったわ。という事で、少し休んできなさいな? 団の連中には私が上手い事言っておくから」

イルザ「何から何まで恩に着る。甘えさせてもらうよ」

コルワ「それじゃ、私達の未来がハッピーになれるように祈って……ね? おやすみ、イルザ」

イルザ「ああ。お疲れ様、コルワ」 ガチャッ

10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:49:53.51 ID:vOIPsWdk0


コルワ「………イルザ、行ったみたいね」

コルワ「さぁて、これから忙しくなりそーだわ。ゼタとかベアちゃん、カシウス辺りは問題無さそうだけど……いや、バザラガとユーステスも意外と理解を示してくれそうな気がするわ」

コルワ「となると、問題は社会的な立場のあるリーシャとかモニカとか……あとはヴィーラ辺りもちょっと冷たい反応するかもかしら」

コルワ「ルリアちゃんとビィくんはきっと手放しで祝福するでしょうけど、一番の問題はやっぱ当人である団長、グランよねえ」

コルワ「なにせ自分の知るよしの無いところで父親になっちゃいましたぁ、なんて事聞かされた日には、どんな反応するやら……怒るのか、悲しむのか、はたまた喜ぶか」

コルワ「喜んだらそれはそれでちょっとどうなの? ってカンジかぁ。まぁ現実味の無い話だから放心しちゃうかもだし……でも、いずれは知らなきゃいけない事よね」

コルワ「う〜〜ん……まずは当事者同士というか、グランとイルザを二人っきりになるようセッティングして、腹割って話をさせるようにしてみるか、それとも」コンコンコン

コルワ「ん、誰かしら。イルザが忘れ物でもしてったのかな……はーい、どなた?」


????「あのー、コルワさん? いま大丈夫?」


コルワ「この声は……ナルメアね。はーい、大丈夫よん。どうぞ入ってー」


ナルメア「ごめんなさいね、お邪魔します」 ガチャッ

コルワ「はいはい、ようこそ。珍しいわね、ナルメアが私のアトリエに来るなんて(あちゃー、このコの存在を忘れてたわ。団長ラブ&ラブのガチ勢筆頭!)」

11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:50:36.76 ID:vOIPsWdk0


ナルメア「えっと……実はちょっと相談と言うかお願いがあって」

コルワ「ん? 何かしら?」

ナルメア「コルワさんの都合が良い時でいいんだけど、新しい服を作ってもらいたくって」

コルワ「あらぁ、制作の依頼? ナルメアからのお願いだったら他に仕事を請け負っていても捻じ込んじゃうわ!」

ナルメア「ほんと? 嬉しい!」

コルワ「それで、どんな服をお望みかしら? 新しい道着? 水着? それともドレス?」

ナルメア「そう、ドレスが欲しいの!」

コルワ「いいわねえ! ナルメアに似合うドレス……考えるだけでワクワクが止まらないわ!」

ナルメア「えっとね、草案じゃないけど作って欲しい種類は考えてあるの!」

コルワ「あら、話が早いわね。それじゃあ口頭でどんな感じの案か、教えてくれる?」

ナルメア「えっとね、マタニティドレスなんだけど。妊娠するとおっぱいが大きくなるって言うから胸の部分を広くし」

コルワ「ストップ、なんだって?」

ナルメア「ん?」

コルワ「なんですって?」

ナルメア「マタニティドレス」

コルワ「うん、誰の?」

ナルメア「私の」

コルワ「うん」

ナルメア「うん?」

12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:51:16.06 ID:vOIPsWdk0


コルワ「うん?」

ナルメア「えっと、妊娠したから」

コルワ「う、うん。誰が?」

ナルメア「私が」

コルワ「うん」

ナルメア「団長ちゃんの赤ちゃんを」

コルワ「…………………」

ナルメア「どうしたの?」

コルワ「うん………」

ナルメア「コルワさん?」

コルワ「あ、あの、倫理とか道徳とかの部分で色々聞きたい事はあるけど、とりあえず尋ねるわ。団長とナルメアは付き合ってるの?」

ナルメア「ええ、いつも週に一回は艦橋で剣の稽古を」

コルワ「うん、ベタな返答はいいから。いやむしろそれのお陰で色々と繋がったわ、悪い意味で」

ナルメア「??」

コルワ「えっと、もしかしてだけど……稽古のあった夜、労うためとかなんやかんやで団長の部屋に行って」

ナルメア「え、ええ……」

コルワ「なんでか知らないけど、何をしても起きなくて」

ナルメア「ええ」

コルワ「ナニをしちゃったと」

ナルメア「そ、そんな言い方しないで……///」カァァ

コルワ「赤くなる所じゃないけどね」

13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:51:51.07 ID:vOIPsWdk0


ナルメア「最初はね、ビィくんから聞いたの。最近団長ちゃんが夜にちょっと寂しそうな表情をする事があるって」

コルワ「うん」

ナルメア「ルリアちゃんも同じこと言ってて……で、私がオクトーと稽古を終えたある日、たまたまシスくんと会ってね」

コルワ「うん」

ナルメア「そうしたらシスくんがね、『きっとアイツは父親の事を思い出しているんだ』って言って……それ聞いたら私、居ても立ってもいられなくなっちゃって……」

コルワ「で、夜寂しそうにしてる団長を慰めようと」

ナルメア「夜に作戦会議とか団の方針の会議とかして疲れてるとは言え、いくら声かけても起きないから……せめて添い寝だけでもしてあげようと思って」

コルワ「うん。なんか感覚マヒってるけどその時点でかなりヤバイ行為だってのは認識しておいてほしいわ」

ナルメア「そ、そうしたら……団長ちゃんの、アレが……わ、私が添い寝をしたせいで、その……だから、お姉ちゃんとして責任をもって治してあげないとと思って色々してあげたんだけどダメで、最終手段として私の中で」

コルワ「ねえ、ちゃんとしなさいってやかましいわ。………だからってあなたねえ」

ナルメア「ふしだらな姉と笑っていいわ」

コルワ「別に彼の姉じゃないし。しかも性欲満たした感じになってるし」

ナルメア「何回しても治まらないから最終的には私がバテちゃって、結局団長ちゃんと添い寝を出来なくて……団長ちゃん、寂しいのにかわいそう」グスッ

コルワ「うん、色々おかしい。もうツッコむのも疲れるからアレだけど、せめて避妊具使うとか考えなかったのかしら?」

ナルメア「ぜんぶ受け止めるのがお姉ちゃんとしての務めかなって」

コルワ「うん、そこはちゃんと節度と言うか理性が働いてほしかったなーって思うわ」

ナルメア「でもその後ちゃんとシャワーで洗ってたから大丈夫のはずだったんだけど。でも団長ちゃんのってすっごい大きくて、一番奥も拡げられちゃ」

コルワ「うん、生々しいからそろそろ止めようか。まぁ色々手遅れだってのは解ったわ」

ナルメア「うん……団長ちゃん、今でもきっと夜は寂しくてたまらないはずだわ。私がもっと早く慰めてあげてれば……」グスッ

コルワ「うん、そうじゃない」


14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:52:27.33 ID:vOIPsWdk0


ナルメア「えっと、それでコルワさん……」

コルワ「はいはい、マタニティドレスね。うん、オッケー。解ったわ、作ったげるから取りあえずお部屋帰って休みなさいな。お稽古も程々にね。あとこの事は誰にも言わない事よ」

ナルメア「ありがとう、コルワさん! ……え、言っちゃダメ?」

コルワ「ええ、絶対に」

ナルメア「わ、わかったわ……そ、それじゃ、よろしくね!」 ガチャッ


コルワ「……ナルメア、行ったみたいね」

コルワ「しかし、これは由々しき事態だわ。きっと団長が何されても起きなかったってのはイルザの薬のせいだとは思うけど」

コルワ「まさかここでナルメアが乗っかってくるとは……いや正確にはナルメアが乗ったというか、うん」

コルワ「なんにせよマズイわね。大人だけの責任じゃなくて、団長の立ち位置すら危うくなりかねないわ」

コルワ「ぐぬぅ、ある意味では危ない芽は摘めたって事かも知れないけど……これはコレでやばい話だし」

コルワ「そもナルメアは妊娠した事を悩んですらいないっていうブッ飛びっぷりだし、どうしたものかしら」


 コンコン


コルワ「ん。誰かしら……はーい」


15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:52:54.61 ID:vOIPsWdk0


シルヴァ「実はこの間、グランと一緒にダンスパーティーに行ってな……」


 コンコン


ヘルエス「アイルストの未来は明るいようです」


 コンコン


マギサ「これが運命、という事よね」


 コンコン


アンスリア「あの人の全てを……やっと、手に入れたの……」


 コンコン


アリア「イスタバイオン国の王妃として、貴方に第一子の産着の依頼をしたいのだが」


 コンコン


ニーア「うふふ……こんなに尊い絆を得られるなんて……すごく幸せ……」


 コンコン


マキュラ「どうやら妾の深き所は、あの者の熱で溶かされ開いたようだ……」


 コンコン


ガレヲン「孕悦(まさか空の命を身籠る祝福を賜るとは……流石は特異点です)」


 コンコン


シャトラ「王子様………できちゃったぁ………」


16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:53:22.49 ID:vOIPsWdk0



コルワ「と言う事なのよ。この艇には性症獣が山ほどいたのね」

カリオストロ「上手い事言うな。あと俺様を巻き込むな。俺様は今忙しいんだ」

コルワ「お願いカリオストロ!!! もう私一人じゃ抱えきれないの!! 揃いも揃ってグランの子供を妊娠しましたってなんなの!!?? こうなったら天才の貴方だけが頼りなのよおおおおおお!!」

カリオストロ「ま、まぁお前にはいつも服を作って貰ってる恩があるから邪険にするつもりはねえ。そして天才である俺様に知恵を求めたのは正しい事だ」テレッ

コルワ「でしょ?? ここはひとつ、貴方の大いなる知恵と知識を拝借して……」

カリオストロ「でもどうすんだよ? みんな産みたいって言ってんだろ?」

コルワ「う、うん。誰一人として『産みたくない』って言う人は居なかったわ」

カリオストロ「で、コルワ。ハッピーエンドが好きなお前は何が正解だと思ってるんだ?」

コルワ「そ、そりゃあ全員子供産んで……って所だけど、それじゃあ色んな意味でマズイじゃない? だからその………」

カリオストロ「堕胎させるってのか?」

コルワ「ち、違うわ! た、例えばよ? 性症獣達の団長とのアレ関連の記憶と肉体だけを妊娠前に巻き戻す、みたいな」

カリオストロ「ほう、時の逆行か。いきなり冴えた方法を導き出すじゃねえか」

コルワ「だ、だって……みんな方法は間違えてても団長を愛する心に変わりはないし、その愛する人の子供を失った記憶が残ったとしたら……」

カリオストロ「マギサとニーア辺りはやべえ事になりそうだな……。ガレヲンも地味に狂暴だしよ」

コルワ「だからそうなる前の状態に戻して、そして皆がちゃんと団長に想いを伝えて、そこから選ばせる。団長の尊厳や意向は蔑ろに出来ないもの」

カリオストロ「重てえなぁ。アイツの歳、まだ15だか16辺りだろ?」


17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:53:56.22 ID:vOIPsWdk0


コルワ「もちろん上手くいくとは思ってないし、団長が決められないっていうのも予想出来るわ」

カリオストロ「アイツはそういう所、疎いからなぁ。いきなり所帯持つのを前提に一人を愛せって言われてもピンとこねえだろうよ」

コルワ「そこからは女同士の争いになるでしょうけど、少なくとも今よりはマシよ」

カリオストロ「まっ、それは当事者たちで好きにしてもらうとしてだ。俺様もその案に賛成だ。このままじゃグランにとって悪い事にしかならねえだろうしな」

コルワ「お願いカリオストロ、私にできる事なら何でもするし、何でも手伝うから!!」

カリオストロ「安心しな、コルワ。今の俺様にとっちゃこの問題の解決は造作もねえ。俺様には勿論だが、オーキスにも感謝するこったな」

コルワ「オーキスちゃんに?」

カリオストロ「ああ、あいつの持つゴーレムのロイドには過去へ干渉できる禁断の星晶獣、アーカーシャのコアが眠ってる」

コルワ「え、ええ。それは知ってるけど……アレってすっごいヤバイ代物よね?」

カリオストロ「本来は取り扱う事すら避けたい禁忌の品だ……だが俺様の知的好奇心は抑えを知らなくてな? オーキスを餌付けして、その間にちょいとばっかり調べさせてもらった」

コルワ「餌付けって貴方ねえ」

カリオストロ「ちゃんと本人に許可は取ったし、必要以上の事はしてねえよ。でまぁ、簡易的な時間遡行の術式みたいなものの原理は解読できてるぜ」

コルワ「え、マジ? さっすが天才だわぁ……」

カリオストロ「ベルゼバブの一件以来、俺様も色んな対抗手段を身に着けておこうと思ってな……。ある一定の箇所の空間に結界を敷いて、そこに術式を施し」

コルワ「理解できないと思うから説明はいいわ、取りあえず問題解決できるのね?」

カリオストロ「ちっ。まぁ何事もなく解決できるぜ? ちょっと今は作業の途中だから今すぐにって訳にはいかねえが……今夜中にでも全員に術式を施してやるよ」


18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:54:29.23 ID:vOIPsWdk0


コルワ「ウソ、今夜にでも!?」

カリオストロ「ああ、特別な触媒も不要だし時間も掛からねえ。それに急いだほうがいいんだろ?」

コルワ「カ、カリオストロ……! やっぱり貴方って天才ね! すごいわ! よっ、全空いち!」

カリオストロ「ま、当然さ。それじゃあコルワ、二つばっかり頼まれてくれ」

コルワ「ええ、何でも言って! 言われた通りにするから!」

カリオストロ「連中に今夜部屋から出ないよう言い聞かせる事。そして対象者の部屋の扉に、俺様が作った術式発動させるためのシールを貼る事。それでもって、時間遡行の話は……」

コルワ「ええ、もちろん内緒にするわ。うまーく説明しておくから!」

カリオストロ「よし、頼んだぜ。それじゃあ俺様は作業に戻るからな?」

コルワ「ありがとう、カリオストロ!! それじゃあ行ってくるわ!」

 ガチャッ  


コルワ「さすがカリオストロね。天才も天才、大大大天才だわ」

コルワ「しっかし天才であってもそれに驕る事無く、常に学びの姿勢をもって努力も忘れないなんて凄いわ。私も見習わないとね」


 タッタッタッ……



カリオストロ「………」


カリオストロ「行ったか」


19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:55:00.73 ID:vOIPsWdk0


カリオストロ「しかし驚いたぜ。まさか俺様以外にもグランに夜這いしてるヤツがいたなんてな」


カリオストロ「しかもイルザもアイツに薬を盛ってたとはな。俺様がいつも飲ませてる特性の薬と合わさって死んだように眠っちまってたのかも知れねえ」


カリオストロ「俺様の特性の薬は深い睡眠をもたらすのは勿論の事、精力増強や精子増量、及び精子の生命力・遊泳力・速度増加とか諸々の効果が有るからな」


カリオストロ「イルザが避妊薬を服用しててもダメだったのは、俺様の薬のせいって所か。やれやれ……」


カリオストロ「錬金術の神髄であり禁忌、魂の生成……だが繁殖は生成の例外。ゆえに妊娠可能な子宮を持った肉体生成の試み、そしてグランを用いた実験」


カリオストロ「子宮を持った肉体の性交は、普通の性交の比じゃなかった。好意を持った相手の子を宿すと言う多幸感と、妊娠するかも知れないと言う過ちを敢えて犯す背徳感」


カリオストロ「どれだけの知識や言葉を以てしても表現できない程の快感……流石の俺様も堪えが効かず、毎晩グランに夜這いしちまった」


カリオストロ「そして生殖可能な肉体生成の実験は見事に成功……したが、俺様とした事がその後を考えてなかった。だからオーキスの持つロイドの、アーカーシャのコアを研究し、時を司る術式を作り上げた」


カリオストロ「妊娠するたびに自分の肉体に時間遡行の術式を施して、妊娠する前の状態に戻していたが……」


カリオストロ「……あの女ども、許せねえ……ッ!!」ギリリッ


カリオストロ「グランは俺様のモンだ、誰にも渡すもんか……ッ! 今夜、女どもに術式施した後、また夜這いに行って妊娠して今度は産んでやる。もう自重しねえぞ」






カリオストロ「団長さんとぉ、赤ちゃん作っていいのわぁ♪ 天才美少女錬金術師のカリオストロだけなんだからねっ☆」キャピルンッ


20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:55:29.35 ID:vOIPsWdk0




―――――後日



コルワ「ねえ、カリオストロ」

カリオストロ「おう、コルワか。先日はご苦労だったな。お陰で滞りなく術式を発動できたぜ」

コルワ「う、うん。こちらこそありがとうね、カリオストロ。本当に助かったわ」

カリオストロ「で、今日は俺様に何の用だ? 見ての通り、俺様は研究で忙しいんだ」

コルワ「いえね、ちょっと耳に入れておきたいことがって言うか……まぁ私じゃ抱えきれないと言うか、吐き出したいと言うか」

カリオストロ「作業しながらでいいなら、聞くぜ」

コルワ「助かるわ……えっとね、あの日の夜、どうにかこうにか上手い言い訳を盾にして、言われた通り全員部屋に引き籠らせる事が出来たんだけど……」

カリオストロ「ほう、それで?」

コルワ「い、一応ね……全員に聞いたのよ。『仮にもし、あなたが妊娠してるのを知らないグランが、他の団員と関係を持って妊娠させちゃってたらどうする?』って………」

カリオストロ「け、けけけけ、結構、おおお思い切った事を、き、聞く、じゃねえか……。ば、ばばば、場合によっちゃ、す、すっげぇ地雷な内容だぞ、ソレ」プルプルガタガタ

コルワ「?? なんでそんなに震えてるの?? ま、まぁいいわ。でまぁ私も結構踏み込んだ話をしちゃったなーとか思うんだけど、本題はみんなの返答」

カリオストロ「き、きか、聞かせて、ももももらおうじゃ、ね、ねえか」ガタガタ

コルワ「う、うん………どもりすぎてるのが気になるけど、まぁいいわ……」



21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:55:57.69 ID:vOIPsWdk0


イルザ「ふむ。若干の嫉妬はするかも知れないが、もしそうだとしたら素晴らしいな。彼は多妻を得るべきたる人物だ」


ナルメア「やったね、私の赤ちゃん! あなたもお姉ちゃんかお兄ちゃんになれるわよ!」


シルヴァ「ふふ……家族は多い方が賑やかだ」


ヘルエス「もし彼の子が各国に居たら、それはいずれ他の国々を結ぶ強き楔となってくれますね」


マギサ「あぁ、それはとても素敵な未来でしょうね……」


アンスリア「もしそうなったとしたら……悔しいけど、あの人の愛は私一人なんかじゃ溢れてしまうのだと受け止めるわ……」


アリア「王として、何ら問題は無い。むしろ私が『一人』で終わらせる気が無いのだから。三人は産むつもりだ」


ニーア「以前の私だったら……許せなかったと思うの……。でも『母』になるって言う素敵な事を、みんなと分かち合えるって幸せな事よ……?」


マキュラ「優しき隣人で満たされる世界、か……。妾の思う世界の理想像なのかも知れん」


ガレヲン「寿迎(空の命で、皆の祝福が満ちる……なんと美しいのでしょう)」


シャトラ「えへへ………みんなで、楽しく過ごせるね………」


ハーゼリーラ「まぁ英雄ってそんなものじゃない? むしろ皇国公式の託児所を作る良い切っ掛けになりそうね」


ハレゼナ「ヒヒヒ……ボクがみんなの、子供達の安全安心になる!!!」


カルテイラ「そないなっても、ウチの愛は変わらん。むしろウチが纏めて面倒見たるわ!」


22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 12:56:23.34 ID:vOIPsWdk0


コルワ「……って事なのよ。誰一人として狼狽えなかったし、しかも前向きに捉えてたわ。ほんと性症獣の群よ、この艇は。モラルの幽世よ。パレーズ・ラストよ」

カリオストロ「おい、なんか増えてたぞ」

コルワ「まぁあの後、増えたと言うか……捕まって聞かされたと言うか。でも安心して、新たな性症獣にもちゃんと術式が施されるようにやっといたから」

カリオストロ「さすが天才デザイナー、有能すぎるぜ」

コルワ「もうゴールしてもいいよね?」

カリオストロ「そ、そうだな……。ま、まぁ歴史は繰り返すって言うし……つ、次にこういう事が起こったら、も、もう全員産ませちまおうぜ」ガタガタ

コルワ「そうね……そうしたら私は頑張ってドレス作るわ」

カリオストロ「お、おう。ま、まぁ頑張ってくれ。もし何だったら俺様が特製の疲労回復の秘薬を作ってやるから」

コルワ「ええ、助かるわ……まぁ私の思い描くハッピーエンドは、この艇ではズレてるってことが解ったのは良かったかもね」

カリオストロ「まぁまぁ、そんなに腐るなって、コルワ。この騎空団じゃそもそも常識が通じねえってのは判り切ってた事だろ?」

コルワ「……随分優しいと言うか、親身になってくれるのね。でもまぁ、改めて色々とありがとうね、カリオストロ。この恩は忘れないわ」

カリオストロ「構わねえよ。……ところで、その恩とやらを着せる訳じゃねえんだが」

コルワ「ん? なに?」

カリオストロ「一つ、頼まれて欲しいもんがあるんだが……」

コルワ「あら、何かしら? あなたに似合う新しいドレスが欲しいのなら最優先で取り掛かるわよ!」





カリオストロ「カリオストロとぉ、団長さんとの赤ちゃんの、かわいいベビードレスを用意しといて欲しいなっ♪」テヘペロ


コルワ「違和感がすべて繋がったわ。元凶はあなたね!?」



23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2026/06/28(日) 13:01:01.44 ID:vOIPsWdk0

以上、短いですが投下終了です。 微エロ注意って書くのを忘れていた事に後から気付き、申し訳ないです。

直近の火古戦場ではまったく関係ないキャラばかりピックアップした感じですが、意図はありません。暇つぶしに楽しんでいただければ幸いです。

以前にも別のグラブルSSを書いたりしましたので、そちらも含めて楽しんでいただけたら嬉しいです。


【グラブル】ガイゼンボーガ「吾輩の、騎空団の一員としての日常」

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