【艦これ】大鳳「衣食住に娯楽の揃った鎮守府」浦風「深海棲艦も居るんじゃ」

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313 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/10(木) 09:57:17.29 ID:XyD9s4BSO
>>312
確か大鳳以前に着任していた娘がここに着任した話をしていたの一航戦くらいだから陸奥は今回が初めてのはず

314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/03/14(月) 10:48:36.55 ID:cimdfwOZ0
そうか!卯月はラフメイカーだったのかwwww
しっくりきた。
315 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/03/14(月) 18:20:17.26 ID:Mnpv0MUNO
「うっひゃーやっぱすっげー」

「こんな格好をするだけでいいの?」

「うんうん、いやー雲龍さんスタイル的にもバッチリだし捗るわー」

「何だかよく分からないけど、新しい包丁お願いね」

「秋雲さんにまっかっせなさーい。で、それどんな包丁?」

「これ」

「……ん?」

『最高級包丁、百年研がなくても大丈夫! 二百九十八万円』

「はっは〜いやそんなまさか」

『二 百 九 十 八 万 円』

「……う、雲龍さ――」

「包丁、お願いね」

「アッハイ」




 一ヶ月後、満足そうな雲龍の前で真っ白に燃え尽きた秋雲の姿があったそうな。
316 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/03/14(月) 18:25:11.84 ID:Mnpv0MUNO
更新する時間ががが…

雲龍さんは某シリーズの先生(抜剣状態)コス

木曜日更新予定
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/14(月) 18:31:59.18 ID:HIh4OlqSO
了解です
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/15(火) 18:17:23.62 ID:gbSLQEaGo
乙乙
抜剣しまくってカルマルートにったなぁ
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/03/17(木) 23:16:05.41 ID:mU8isAxC0
乙です まだかなwwktk
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/03/17(木) 23:16:05.41 ID:mU8isAxC0
乙です まだかなwwktk
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/03/17(木) 23:16:05.38 ID:mU8isAxC0
乙です まだかなwwktk
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/03/17(木) 23:16:05.38 ID:mU8isAxC0
乙です まだかなwwktk
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2016/03/17(木) 23:17:59.67 ID:mU8isAxC0
ミスった やばい
何でこんなに連投されてんだよ
324 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/03/18(金) 00:26:38.56 ID:vPP1kvsV0
純情(やせい)のむっちゃんが現れた!

続き、投下します
325 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/03/18(金) 00:27:08.31 ID:vPP1kvsV0
 全身を流れていく冷たい水。どうしようもなく熱を帯びた身体を少しでも冷やさないと、みっともない姿を見せてしまいそうで怖かった。
 結局、どれだけ積極的にアプローチしても提督からは触れて来ないまま、終戦に至っている。
 それが、少しずつ今は変わり始め、ようやくそういう雰囲気にまで漕ぎ着けたのが今日だ。

(……いざとなると、緊張ってするものね)

 望んだ現状ではあるものの、こうしてその瞬間が訪れてしまうと普段の余裕は顔を引っ込めて出てきてはくれそうになかった。
 今にして思えば、もし仮に爆発体質が改善される前にこうなっていたら、きっと爆発していたに違いない。

「……ふぅ」

 シャワーを止め、少しの間肌を伝い落ちていく水滴を眺めた。自分の身体に多少なりと自信はあっても、僅かながらに不安が鎌首をもたげてくる。
 それと同時に、これから触れられることを意識すると、また全身が熱を帯びていくのを感じた。
326 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/03/18(金) 00:27:37.96 ID:vPP1kvsV0
「お待たせ」

「……不思議なもんだ、こうして見ると色っぽいより綺麗だって言葉が先にくる」

 身体を拭き、バスローブのみで浴室から出てきた陸奥。
 出迎えた提督から思いがけない言葉が飛んで来た為、彼女は少し取り戻していた余裕を瞬時に失った。

「お前の照れてる顔を見るのは珍しいな」

「……今まではそういうこと、全然言ってくれなかったじゃない」

「思っていてもそういうことを普段から言う性格じゃないのは分かってるだろ」

 突っ立っていても仕方無いので、陸奥は提督の待つベッドに腰掛ける。
 まだ少し髪は濡れているが、彼女は彼の肩に頭を預けた。

「……陸奥」

「何?」

「正直、俺はまだこういうことに慣れてない。だから、先に謝っとく、すまん」

「ふふっ、別にわざわざ謝らなくていいのに。……私だって、その……初めてなんだし」

 艦娘との関係を先に進めたばかりでまだぎこちなさが残る提督と、いざ今に至り積極的にいく勇気の無くなった陸奥。
 二人とも身を寄せ合ったまま次のアクションを起こせず、暫し無言の時が流れる。
 そのまま一分程経過した頃、自然と体勢を維持しようとした二人の手と手が重なる。
 それをきっかけとして、ゆっくりと向き合い、唇を重ねていくのだった。
327 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/03/18(金) 00:28:03.40 ID:vPP1kvsV0
 バスローブの紐をほどき、徐々にはだけさせていく。
 その下からは当然一糸纏わぬ生まれたままの姿が現れ、提督は改めて彼女の誘惑に耐えに耐えた時期を思い出した。

「……あ、あまりジロジロ見ないでちょうだい」

「今更言うな」

 陸奥は驚く程初(うぶ)な反応を見せ、顔を背けて腕で身体を隠そうとする。
 だが、逆に余裕が少し出てきた提督によってそれは阻まれた。

「触れるぞ」

 彼は返事を聞かず、重力にも負けずその大きさを主張する胸へと手を伸ばす。
 程好く押し返してくる弾力と沈み込む柔らかさの絶妙な心地好さが五本の指を通して伝わり、二度三度と感触を確かめていく。

「んっ……」

「悪い、痛かったか?」

「ううん、大丈夫よ。……その、続けてちょうだい」

 言われた通り、退けてしまった手を再び胸へと伸ばした。
 今度は少し優しく、彼女の反応を確かめながら指を動かしていく。
 下から持ち上げるように揉むと、ピンと上を向いた突起部に目が行き、吸い込まれるように口を近付けた。

「――痛っ!」

「す、すまん……」

「……そ、そこは特に敏感だから優しくしてね?」

「……あぁ」

 再度口に含み、舌で優しく転がすように刺激を与えていく。
 自分で口にしたようにそこは特に弱いらしく、今までは抑え気味だった声も次第に大きくなり艶も増していった。

「ねぇ……もっと、触って……お願い」

 遂には自分からそう口にした彼女を見て、本格的に提督の理性は役目を放棄した。

「んっ、んむうっ!?」

 唇を奪うと同時に指を秘部へと這わせ、一気に中へと挿し込む。
 既に濡れ始めていたとはいえまだ一度も誰かのモノを受け入れたことの無いそこは狭く、陸奥は急に訪れた今までにない強烈な感覚にシーツを強く握り締めた。

(これ、今入ってきてるの指なの……? 提督のってもっと大きいのよね……?)




 ――欲しい。

 全てを委ねた男を見つめるその瞳は、妖艶な輝きを強く放ち始めた。
328 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/03/18(金) 00:28:31.16 ID:vPP1kvsV0
「っ……陸、奥……?」

「あら、あらあら」

 いきなり身体をクレーン車で掴まれ動かされた様な衝撃が提督を襲い、ベッドに押し付けられる。
 先程まで見下ろしていた相手を今は見上げる体勢になっており、そういえば彼女は戦艦の艦娘だったなと今更ながらに彼は再認識した。

「これが、私の中に今から入るのね……」

 既に怒張して限界まで張り詰めている提督のモノを自分の秘部にゆっくりと合わせ、陸奥は腰を下ろしていく。

「ンっ……あぁ、熱いのが、入って、来るうぅぅっ!――はぁっ……はぁっ……」

 自分の中を押し広げられる痺れるような感覚を味わいながら、一気に根本まで呑み込む。
 恍惚の表情を浮かべる彼女の中は熱くうねり、絶え間無く提督の主砲の発射を促す様に容赦なく責めたてる。

「お前、いきなり……」

「ねぇ、好きに動いていいのよ? それとも私に動いて欲しいの?」

「ちょっと待て陸奥、やめ、出る――うっ!?」

「んぅっ!……熱いのが、私の中に流れ込んで……」

 耐えきれず放たれた白い白濁液は陸奥の膣中を巡り、結合部からじわりじわりと垂れ落ちていく。
 それを名残惜しそうに見つめる彼女の目は、まだ満足してはいなかった。

「うふふ、今夜は燃え尽きるまで火遊び、しましょ?」

 火遊び等という可愛らしいもので済みそうにもないなと、どこか他人事の様に考えながら、今度は自分の番だとまだ砲弾の残る主砲を下から突き上げるのだった。




――――どうした陸奥、今日はいつになく機嫌がいいな。

 ――――新しい美容健康法を見付けたの。長門も試してみる?

――――いや、私はそういうのには興味が……。

 ――――提督も一緒に出来るし、喜んでくれるから一度試してみてもいいと思うけど?

――――……か、考えておく。
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/18(金) 07:27:18.12 ID:r47IKlRko
乙
素晴らしあむっちゃん
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/18(金) 09:37:50.88 ID:jskGT5Hp0
乙
いいね!
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/18(金) 10:03:08.83 ID:9/fHOstSO
乙です
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/06(水) 18:50:04.18 ID:CTYoRgYSO
保守
333 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/04/06(水) 19:51:38.59 ID:spruwVTO0
・朝潮『いぬのきもち』、投下します
334 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/04/06(水) 19:52:04.62 ID:spruwVTO0
 誰からも許された訳ではない一人の散歩。
 宛もなく、ただ足の赴くままに街を歩く。
 その足がとある店の前で止まったのは、見慣れた顔を見付けたからだった。

「――朝潮、何してるんだ?」

「っ!? し、司令官?」

「何をそんなに驚いてるんだよ。見てたのは、コイツか?」

 ――わんっ!

「犬、好きなのか?」

「別に好きかと聞かれるとそこまでではないのですが、この子は何故か気になってしまって……」

 ――わふぅ……わふっ!。

(そう言われると確かにどこか気になるな、この犬)

 少し眠気が来たのかあくびをして一度頭を下げるが、気合いを入れるように吠えてしっかりこちらを見つめてくる雑種らしきもふもふの犬。
 朝潮に話を聞くと、誰かが近寄ってくると去ってゆくまでこうしてジッとこちらを見つめてくるそうだ。

「まだまだ遊び盛りでそんな訓練も受けてそうには見えないんだがなぁ……」

「この子自身の性格なのかもしれません」

 誰に言われた訳でも教えられた訳でもなく、自然とそうしてしまう。
 その姿が誰かと重なって見え、気になった原因が何であるか理解する。

(待てって言われたら餓死するとしても食わなそうだな……)

「――司令官? 私の顔に何かついていますか?」

「目と鼻と口がついてる」

「?」

 真剣に考え込もうとし始めた朝潮の頭を撫でつつ、値札を見た。
 小言が何方向かから飛んでくる程度で済むゼロの数がそこには並んでおり、財布の中の諭吉で足りるかを頭の中で確認した後、念のために確認をする。

「――コイツ、飼いたいか?」
335 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/04/06(水) 19:52:31.53 ID:spruwVTO0
「あら〜」

「もふもふ尻尾に小さい身体、可愛いです」

「……んちゃ」

「一言の相談も無しに買ってきたの?……まぁ、いいけど」

「可愛いわねー朝雲姉ー」

「か、噛んだりしないわよね……?」

「名前は綿雲です。皆、出来る範囲でいいので飼うのを協力してもらえないでしょうか」

 それぞれ肯定的な返事を口にし、朝潮はほっと胸を撫で下ろす。
 当の本人(犬)はというと、誰の方を向けばいいのか判断がつかず、グルグルと部屋の中心で回っていた。

「綿雲、今日からここがあなたの家です。明石さんが外に犬小屋も作って下さるそうなので、楽しみにしてて下さい」

 ――わんっ!

 雰囲気からようやく自分の主人を朝潮と判断し、綿雲は彼女の方を向いて一度鳴く。
 そして、抱き上げられると糸が切れたように静かに寝息を立て始めるのだった。




――――全く、何でこんなところに来たのかしら……。

 ――――わふ?

――――っ……す、少しだけだからね。




 世話の頻度は意外にも満潮が高い模様。
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/06(水) 21:37:01.99 ID:sjyQhaOLO
乙です
主人に似た良い忠犬っぷりだな
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/07(木) 09:40:26.13 ID:LZkh1poSO
乙です
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/07(木) 09:46:57.89 ID:AyMANN+rO
乙
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/20(水) 22:44:39.25 ID:vH0x3ob0o
早めに保守
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/04/27(水) 18:48:27.42 ID:wAaRqW2a0
保守
341 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/03(火) 00:43:44.84 ID:nrp8O1QP0
・鳳翔&葛城『二日灸』、投下します

鳳翔さんだって女の子…子?

更新遅れていて申し訳ない
342 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/03(火) 00:44:14.25 ID:nrp8O1QP0
「鳳翔さん、あの……初めてなので、優しくして下さい」

「えぇ、最初は少し戸惑うかもしれませんけど、すぐに気持ち良くなりますから」

(……何かいかがわしく聞こえるのは青葉がおかしいんでしょうか?)

「んっ……ちょっと、ムズムズします」

「あまり動くと危ないですよ」

「うんうん、動くと危ないから我慢して下さいね天城さん」

(主に撮影的な意味で)

「お灸を据えるのなんていつ以来かしら。懐かしいわ……」

「こんなことも出来るなんて、やはり鳳翔さんは皆さんが言うように凄い方なのですね」

「ふふ、ちょっと皆より長生きなだけよ」

(そういえば、鳳翔さんって艦娘になって何年になるんだろ……)

「それじゃ火を点けますね」

「何だか、緊張してきました……」

「大丈夫です、私達の肌ならそうそう火傷にはなりませんし」

「そもそも艦娘にお灸を据えて意味があるんですかねー」

「桃の節句や端午の節句、そういったものと同じですよ。私達が艦娘だからこそ、こういったことを疎かにしてはいけません」

「艦娘だから、か。青葉、ちょっと目から鱗が落ちた気分です」

「やっぱり、鳳翔さんは凄い方です」

「あらまぁ、二人ともおだてても何も出ませんよ?」

「――そういえば、司令官には二日灸してあげないんですか?」

「……提督に、ですか」

(あら? 鳳翔さんの様子が急に……)

「ここのところ店に顔をお出しになりませんから、便りが無いのは良い便りと言いますし、あの人には必要ありません」

「ソ、ソウデシタカー」

(こ、心なしかお灸から感じる熱が増したような……それに、背中になんともいえない重い空気を感じます……)

「新らしく着任する子も次々と増えていますし、仕方ありません。私の店で憩う暇も無いのでしょう」

「あ、あの〜非常に恐縮ですが青葉はこれから取材の記事をまとめないといけないので失礼しまーす!」

「青葉さん、まだ途中――で、出ていってしまいました……」

「そういえば、加賀も最近めっきり顔を見せなくなりましたね。龍驤も忙しそうでしたし、時折誰も来ない日も……」

(……私、お灸が終わるまでこの話を聞かなければならないのでしょうか?)




 健全な精神は健全な肉体に宿るというが、病は気からともいう。
 天城の話を聞いた鎮守府の面々が鳳翔の店へ通う頻度を増やしたのは、言うまでもない。
343 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/06(金) 01:57:08.91 ID:jvdXRc2e0
今見直して気付いた、葛城と天城間違えてた…後日別で一つ書きます…遅れた挙げ句に間違えていて申し訳ありませんでした
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/06(金) 03:04:42.93 ID:xr8VFSqeO
おつん
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/06(金) 09:40:46.89 ID:dt1obqqSO
乙です
346 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/12(木) 12:04:40.70 ID:1X8ZBZlg0
・間宮『ご飯を食べてくれるということ』 、投下します

待つことも戦いである
347 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/12(木) 12:05:09.81 ID:1X8ZBZlg0
「――間宮さんは、どうしてここへ?」

 不意に伊良湖ちゃんにそう聞かれた私は、少し昔を思い出しました。
 私、給糧艦『間宮』もご多分に漏れず、他の鎮守府からここへ流れてきた、いわゆる訳あり艦娘でした。
 以前、お世話になっていた鎮守府でも私の料理や甘味は皆さんに喜ばれていました。
 戦いの疲れを少しでも癒せるよう、自分に作れる最高のモノを作り続ける日々でした。
 でも、いつしか私は――。
348 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/12(木) 12:05:37.77 ID:1X8ZBZlg0
「本日付でこちらの鎮守府にお世話になることになりました間宮です。よろしくお願いします」

「あぁ、よろしく頼む」

「あの、こちらの鎮守府では食事は……」

「今うちに居る艦娘の六割程度は料理が出来る。その中で一週間の当番を決めて回してる形だ」

「そう、ですか」

「お前に関しての話は聞いている。――が、働かざる者食うべからず、だ。洗濯や掃除、食料の調達なんかはしっかりやってもらうぞ?」

「調達、ですか? 配給されるんじゃ……」

「“働かざる者食うべからず”、まだまだここは戦果もろくに挙げていない鎮守府だ。それ相応の量しか配給されないんでな、食い扶持だけは多いし足りないんだよ」

(そこまで逼迫した状況で、どうして私を受け入れてくれたんでしょうか……)

「とにかく、家庭菜園もどきやその辺に生えてる野草なんかも立派な生命線だ。しっかり頼むぞ」

「は、はい!」
349 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/12(木) 12:06:05.59 ID:1X8ZBZlg0
「吹雪ちゃんは秘書艦、なのよね?」

「はい、そうですけど」

「秘書艦も当番に組み込まれてていいの?」

「はい! 少しでも皆が過ごしやすくするのも秘書艦の務めですから!」




「白雪ちゃん、今日は掃除当番の日なの?」

「いえ、少しここが汚れていたので拭いていたんです」




「よい、しょ……ふぅ」

「初雪ちゃん、せめて部屋まで布団運んでから寝ましょ? ね?」




「深雪スペシャルカレー、一丁上がり!」

「も、もう少し具材を小さく切った方がいいんじゃないかしら……」




「ひゃあぁぁぁぁぁっ!?」

(農薬、使ってないものね)
350 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/12(木) 12:07:24.91 ID:1X8ZBZlg0
「どうだ? ここでの暮らしは」

「大変、という言葉しか浮かびません……」

「ははは、まぁ間宮が着任する鎮守府なんて基本的にはどこも戦いに集中出来る環境が整ったところだろうからな。料理以外の家事をやらされる経験なんぞ今まで無かっただろ」

「“『給糧艦』の作る食事は艦娘にとって他の艦娘や人間の作るそれに無い何らかの疲労回復と高揚効果がある”。だからこそ私達は戦えないながらも重用されています」

「大半の艦娘はそれを知らん。美味しい料理や甘味を作ってくれる非戦闘用員艦娘、その程度の認識だ」

「……何故、ですか?」

「何故、とは?」

「何故、私をここへ?」

「評判の良い間宮が居て、どこも受け入れない。そりゃ喜んで受け入れるだろ」

「今は料理が作れなくても、ですか?」

「それのどこに問題がある」

「どこに、って……」

「“調理”という工程に関わる作業をすると強烈な吐き気に襲われる、そこにどんな理由があるかは今の俺には分からん。だが、また作りたくなるかもしれないだろ」

「……めて」

「ん?」

「やめて、下さい……私には、もう無理なんです……」

「そうか。なら、この話はこれで終わりだ」

「そう、ですか……では、荷物を――」

「じゃあ、明日からも頼んだぞ」

「……え?」

「最初に言っただろ、働かざる者食うべからず、だ」

「どう、して?」

「どうしてって、タダ飯ぐらいを置くほどうちに余裕が無いのは見れば分かるだろ。それに――そこの当番表、また組み直したら遠征やら何やらの予定まで変えなきゃならんから面倒だ」
351 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/12(木) 12:08:11.25 ID:1X8ZBZlg0
(包丁……最後に握ったのは、いつだったかしら)

「――アレ、間宮さん?」

「あぁ、吹雪ちゃん。料理当番?」

「はい、今日はきのこカレーです!」

「……ねぇ、吹雪ちゃん」

「はい?」

「提督は、どうして私をここへ呼んだんだと思う?」

「ん―……私達の司令官がお人好しだから、じゃないでしょうか」

「お人好し?」

「那珂さんはアイドルになりたいそうです」

「・・・・・・え?」

「加古さんは一日十二時間以上寝たい、北上さんは改装したくない、由良さんは単装砲しか積みたくないそうです」

「それは、許されることなの……?」

「普通は絶対に許されないと思います。でも、司令官ですから――あっ、そこのマイタケ取ってもらえますか?」

「上からは何も言われないの?」

「そういう艦娘達を受け入れる場として黙認されてる、って司令官が言ってました。叢雲が“艦娘は捨て猫じゃないんだからほいほい拾ってくるんじゃないわよ!”ってこの前怒ってましたけど。戸棚からカレールウ、お願いします」

「カレールウ……あった、これね。でも、那珂ちゃんや他の皆も普通に出撃してるのよね?」

「そうですね、何か特別な事情が無い限りは全員持ち回りで出撃してますよ。――うん、こんな感じかな」

「やりたいことがあったり、嫌なことがあってここへ来たのなら、皆はどうしてあんな平気な顔で出撃しているの?」

「それは……私達が艦娘だから、だと思います。守りたいものがあって、帰りたい場所があって、戦う力を持ってる。“アイドルになったって、ファンが居ないと意味無いよ!”って那珂さんは言ってました」

「……ねぇ、吹雪ちゃん。いつもの食事に知らないうちに戦うための薬が入っていたとしたら、食べたくなくなる?」

「そんなの、私だって料理を作る時は毎回入れてますよ?」

「入れてるって、何を……?」

「薬とはちょっと違うかもしれませんけど、とっておきの隠し味です。ほら、よく言うじゃないですか。――“料理は愛情”って」
352 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/12(木) 12:08:38.46 ID:1X8ZBZlg0
「間宮さーん、オムライスお願いします」

「あら吹雪ちゃん、いらっしゃい。ちょっと待ってね、すぐ作るから」

「食べたくなって自分で作ろうかと思ったら、冷蔵庫に玉子が無くて……」

「ふふ、たまにでいいからこうして食べに来てね。最近皆料理出来る子ばかりになっちゃったから赤城さん以外あんまり来なくなっちゃって……」

「間宮さんの料理だとついつい食べ過ぎて体重計に乗るのが怖くなるから、って皆言ってますよ」

「当然です。だって私の料理には隠し味がたくさん入ってますから」




――――愛が重い女とはまた言い得て妙だな。

 ――――提督、給糧艦に練度が無くて良かったですね。

――――……最近、昔ほど食えなくなってきてるんだが。

 ――――お残しは許しません。
353 :スレッドムーバー ★ [sage]:2016/05/18(水) 00:05:30.62 ID:???

このスレッドは一週間以内に次の板へ移動されます。
(移動後は自動的に移転先へジャンプします)

SS速報R
http://ex14.vip2ch.com/news4ssr/

詳しいワケは下記のスレッドを参照してください。。

■【重要】エロいSSは新天地に移転します
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1462456514/

■ SS速報R 移転作業所
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1463139262/

移動に不服などがある場合、>>1がトリップ記載の上、上記スレまでレスをください。
移転完了まで、スレは引き続き進行して問題ないです。

よろしくおねがいします。。
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/18(水) 00:55:34.80 ID:tVCbNOVAO
そう言えばみんな何かしらの問題があったからここに来たんだろうけどその理由は安価取らないと語られないのかな?
355 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/05/18(水) 13:01:59.81 ID:iKkDP+XW0
>>354
安価+気分でたまに書きます


内容的に夜戦シーン抜きでも引っ掛かるから移転も已む無しですね
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/18(水) 16:23:15.88 ID:+4dPpEDSO
>>355
了解です。それと先週で1スレ目が立ってから2周年を迎えましたね

357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/19(木) 04:38:21.07 ID:kk5wqrzP0
ここまで追い付いたけど移動するって出てて移動先調べてて、ない!?と思ったら昨日の話だったでござる
358 :真真真・スレッドムーバー :移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/05/24(火) 18:40:55.80 ID:1CHAy2zSO
>>358乙
急に過去スレ扱いになったからビックリしたけど移転の影響か
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/01(水) 18:28:34.85 ID:/8Hr7K4SO
移転して気づいた時には落ちていたってならないように保守

361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/06(月) 19:33:01.00 ID:vRf6lYaAo
どれくらいもつんだか
保守
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/07(火) 03:02:32.67 ID:9rSSA5ZBO
管理されてないから多分永遠に落ちないよ
363 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/06/08(水) 00:10:56.53 ID:pNVHfKEG0
 ――背中に、暖かい感覚が広がる。冷えた身体に染み渡るようなその暖かさは、とても気持ち良い。
 全身から滴る水で床が濡れるのも構わず、タオル片手に迎え入れてくれた鳳翔さん。
 何かあるとここへ何故か足が向くという人が多いのも、分かる気がする。

「……ねぇ、鳳翔さん」

「何?」

「瑞鶴先輩に、私じゃ近付けないのかな」

「どうしてそう思うの?」

「演習の相手をしてもらえばしてもらうほど、先輩の凄さがはっきり分かったの……」

 ただ憧れるだけじゃなく、必死に近付こうとしてはみたけれど、あまりに道は遠く険しく、果てしなかった。
 掠りもしない攻撃、その反対に回避を許さぬ的確な爆撃、何度となく繰り返される同じ結末。
 いずれは憧れの先輩に届くかもしれないというのは甘い考えだった、そう口にする私を見て、鳳翔さんは何かを思い返すような素振りを見せた後、微笑んだ。

「私が知っている子も、今の葛城みたいに一人の艦娘に認めて欲しくて何十回、何百回と挑んだの。相手した子も頑固で、挑まれたからには手は抜かないって全力で相手をしていたわ」

「その人は、結局どうしたの? 挑むの、諦めちゃったの?」

「諦める、なんて言葉はその子の辞書には無かったみたい。何度敗北を重ねても、天と地ほどの差があっても、いつかは追い付いて認めてもらえるようにって頑張っていました」

「……追い付けたの?」

「追い付いた、と私が判断することは出来ないですけど、少なくとも認めてはもらえたんじゃないかしら」

「ふーん……そうなんだ」

 お風呂で暖まるのとはまた違った熱が身体を巡り、その心地好さに澱んでいた気持ちもスーっと晴れていく。
 きっと私が憧れている人に少しでも近付くには、ここで立ち止まっている場合じゃない。

「――ん〜よしっ! ありがとっ鳳翔さん。すっごく元気になった」

「ふふっ、頑張ってね」

 優しいその笑顔に見送られながら、いつの間にか晴れ間を覗かせている空の下に出ていく。
 きっとまだまだ先輩には届かないけれど、何度だって挑み続けよう。鳳翔さんの話してくれた人のように、認めてもらえる日がくるその時まで。
364 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/06/08(水) 00:11:23.04 ID:pNVHfKEG0
「良い教え子が出来ましたね」

「慕ってくれるのは嬉しいけど、教えるなら私より適任が居ると思うんだけどなぁ……」

「あの子の理想はあくまで貴女であって、他の誰でもありません。それを否定してはいけませんよ」

「それは分かってるんですけど……何かこう、背中がむず痒くて」

「あら、背中に蜘蛛が」

「くっ、蜘蛛!? 鳳翔さん、早く取って、取ってー!」

「あらあら、あんまり動くと灸の火が燃え移ってしまうからジッとして」

「本当に足がいっぱいあるのは無理なんですってばー!」
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/08(水) 08:09:09.83 ID:rgddbD0ao
乙
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/08(水) 09:34:12.66 ID:uLA9KldLo
おっつ
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/08(水) 09:56:53.62 ID:MBJcdl9SO
移転後初の投下乙です
368 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/06/12(日) 16:31:19.32 ID:GtXTsnXO0
・赤城『ある冬の日のこと』、投下します

何事にも全力
369 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/06/12(日) 16:33:22.46 ID:GtXTsnXO0
 一つ、また一つと籠から消えていく炬燵のお供。
 その消えていく先をぼんやりと眺めていると、目が合った。

「あの、何でしょうか?」

「いや、別に」

 こちらとみかんの間で暫し視線をさ迷わせた後、再び食べ始める赤城。
 皮を剥き大きく四つに割った後、一つ一つに分けて口に運んでいく。
 白い筋と袋は剥かないまま食べている為、みかん一個が目の前から消えるまでそう時間はかからなかった。

「それ、剥かずに食べるんだな」

「勿論です。栄養価も高いですし、捨てるなんてあり得ません。皮もちゃんと後で間宮さんにお渡ししてきます」

「そ、そうか……」

 これだけの大所帯になってからも食品廃棄量を最小限に保てているのは、それぞれの意識の高さもあるが赤城や秋月の様な存在が大きいのも確かだ。
 消費量も凄まじくはあるものの、赤城が居ることで様々な面で鎮守府が豊かになっているのも事実として全員に認識されている。

「提督は、みかんはお好きですか?」

「果物の中で特別好きって訳じゃないが、好きだぞ」

「そうですか……」

 何かを考え込むような素振りを見せる赤城を再び眺めていると、徐に彼女は立ち上がって座る位置を対面から向かって左へと変えた。
 一体どうしたのかと身構えていると、赤城はみかんを先程と同じ様に剥き始める。
 そして、剥き終えると一呼吸置いてからその一つをつまんで、こちらへ差し出した。

「あ……」

「あ?」

「あーん……」

(――これ、食べずに暫く眺めるのもありだな)

 急に大胆な行動を取ることもあれば、些細なことに緊張を見せる赤城。
 その何ともいえないギャップに可愛らしさを感じ、イタズラ心が沸き上がる。

「もっと近付け、遠い」

 言われるがまま距離を詰め、炬燵の角を挟んだほぼ真横に移動してくる。
 手を伸ばせば届く距離、気付けば無意識に左手が彼女の頬に触れていた。
370 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/06/12(日) 16:33:58.00 ID:GtXTsnXO0
「あの、提督? みかんはいらないのでしょうか?」

「……気にするところを間違えてるぞ」

「……あまり気にしてしまうと、恥ずかしいところをお見せしてしまいそうなので」

 そう言ってから、みかんを直接俺の口に押し当てる赤城。
 流石にこれ以上放置するのはみかんにも赤城にも失礼なので素直に口を開いた。

「美味しいですか?」

「ん、うまい」

「そうですか」

 赤城の手に既にみかんは無いが、その差し出された手はまだ宙をさ迷っていた。
 一方俺の左手は、今も赤城の頬に添えられている。

「もっと、求めていいんだぞ」

「……よい、のでしょうか」

「炬燵は人間をダメにする文明の利器の一つだ、お前もそれにあやかればいい」

 全てを炬燵のせいにして、今日ぐらいはと自分を甘やかして、ただただしたいようにするだけの時間を過ごしたって、ここにそれを責めるような奴は居ない。
 ――だというのに、相変わらず目の前で手は時間が止まったかのように静止している。

「はぁ……航空母艦、赤城」

「は、はい!」

「――命令だ、今日は俺に甘えろ」
371 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/06/12(日) 16:34:40.04 ID:GtXTsnXO0
(いや、甘えろとは言った、甘えろとは言ったが……何だこの状況……)

「提督、次はそこのお造りが食べたいです」

「あぁ、うん、はい」

 幸せそうに差し出された鯛の造りを頬張る赤城。
 本当に幸せなのだろう、俺の両腕は休む暇が無い。

「赤城、そろそろ自分で食べないか? なかなかこれだと満腹にならないだろ」

「提督、食後はみかんを剥いて下さい」

「赤城? 話聞いてるか?」

「みかんです」

「……了解」

 白旗を掲げ、要求を呑む。自分で言ったからには責任は持たねばならない。

(明日、腕が動くといいな……)

 炬燵と俺の間で小さい子供のように飯を待つちょっと大食いな空母。
 左手をしっかりと握り締めた彼女の笑顔を腹一杯になるまで満喫しながら、いつ終わるともしれない夕食を俺は続けるのだった。




――――提督……。

 ――――ん? どうした加賀、珍しく疲れてるな。

――――昨日、赤城さんに一日捕まりました……。

 ――――……アイツ、ひょっとして……。

――――反動、ではないかと。

 ――――(だとすると、次に狙われるのは……)




 明くる日、霞が脱け殻のような状態で発見された。
372 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/06/12(日) 16:40:00.89 ID:GtXTsnXO0
次のリクエストは20時から3つ受け付けます

未着任艦娘はいっぱいです
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/12(日) 16:45:04.89 ID:9Uk9h8xSO
了解です
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/12(日) 20:00:00.52 ID:w9IECFCiO
春雨と初めてのエッチ
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/12(日) 20:00:00.78 ID:4A+zMgmTo
6月12日がロシアの日なのでヴェールヌイ
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/06/12(日) 20:00:12.24 ID:v/g4pCUzO
朝潮と綿雲の世話をする
377 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/06/12(日) 22:31:15.12 ID:GtXTsnXO0
・春雨『二人分の大好きを貴方に』(R18)

・ヴェールヌイ『私の姉妹達』

・朝潮『無自覚』

以上三本でお送りします

秋雲と長月の着任話とか途中のアレとかアレとか一応進行中です
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/06/14(火) 07:36:23.86 ID:8bWNOrqj0
はえぇ、一瞬で埋ってるし、スマホじゃ無理やな
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/06/30(木) 17:59:39.24 ID:Skm4C8Um0
支援
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/07/09(土) 16:28:00.85 ID:e3db9lZH0
支援
381 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/07/10(日) 17:24:24.85 ID:e3IQfG3L0
 私の艦娘としての明確な記憶があるのは、海から陸に上がってここの皆に見付けて貰えた時からのもの。
 それ以前の記憶は艦の頃まで遡る。
 正確には、その二つの間の朧気で夢のような曖昧な記憶が私の中にはあるけれど、深く思い出すことがどうしても出来なかった。
 変化が現れたのは、クーちゃんがここに来てすぐの頃。
 時折悪夢を見るようになり、姉さん達の顔を見ると急な頭痛に襲われることもあった。
 次第に夢と現実の境界があやふやになってきて、私は酷く取り乱すことが頻繁にあったと、後から皆に聞かされて知った。
 原因は薄々分かっていた。でも、だからといってどうこうしようとは思わなかったし、思えなかった。
 そして何より、耳にはっきりと残る司令官の声。
 例え自分が過去に何であっても、これから別の何かになってしまったとしても、全てを受け入れてくれる人が居る。
 だから今、私はこうして普通の日々を過ごせている。
 全てを受け入れてくれる人が居るなら、私も全てを受け入れようと思えたから。




「ねぇクーちゃん」

「何ダ?」

「今度はクーちゃんの番だよ」

「……何?」

「クーちゃんが私に幸せになれって言うなら、クーちゃんも幸せにならなきゃダメ」

「急ニ何、頭ノ中身マデ春雨ニナッタ?」

「もうここには“駆逐棲姫”なんて居ないよ。居るのは“クーちゃん”だけ」

「……私ニ光ハ必要ナイ」

「私に逃げるなって言ったのはクーちゃんだよ。だから、逃げないで」

「逃ゲテナンカ――」

「逃げてるよ。わざと乱暴な口調で距離を置いたり、姉さん達とももっと話したい癖に全然話しかけずにすぐ引っ込んじゃうし」

「……」

「分かっちゃうよ。だって、私(あなた)は私だもん。だから、私は“二人”で幸せになりたい」

「……頑固物」

「うん、誰かさんに似てね」

「ハァ……分カッタ、降参。デモ、別ニ春雨ガ好キニナッタカラトイッテ私マデアノ男ヲ――」

「じゃあ早速今から司令官のところに行くよクーちゃん」

「オイ、脳味噌春雨娘、人ノ話ハ最後マデ聞ケ、聞ケト言ッテイルダロ!」




 春雨に『脳味噌春雨娘』の称号が与えられました。
 クーに『恋する深海棲艦』の称号が与えられました。
 提督に『節操無し(甲)』の称号が与えられました。
382 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/07/10(日) 17:26:44.91 ID:e3IQfG3L0
導入、本編はもうしばらくお待ちください
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/10(日) 17:28:09.93 ID:WFoIEefSO
了解です
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/11(月) 23:55:19.42 ID:pL5AC0LIO
乙
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 11:51:04.92 ID:Dfl7HuXc0
保守
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/07/25(月) 06:47:41.93 ID:Kopugr9+O
保守
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/08/02(火) 11:38:15.95 ID:lW7amiTSO
保守
388 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/08/09(火) 00:04:17.23 ID:adXzGEwm0
「どこへ行く気?」

「……執務室」

「その体調で?」

「最近前より面倒な外来関連の案件が多い、任せて休んでられるか」

「そう」

「……どけ」

「お断りします」

「多少の無理で死にはしない」

「そうね」

「………………重い」

「頭に来ました」

「痛い重い苦しい!」

「私は重くありません」

「撤回する……撤回するから早く上から退いてくれ……」

「いいでしょう。では、大人しくしていることね」

「はぁ……で、誰に対応させる気だ?」

「球磨姉妹にさせます」

「その人選穏便に済ませる気無いだろお前」

「お粥でいいですか?」

「人の話をっ……卵とじうどんにしてくれ、粥は飽きた」




 熊と猫が鎮守府で暴れているとお昼の鎮守府放送で流れたが、提督は卵とじうどんと加賀のうなじに集中していた。
389 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/08/09(火) 00:05:24.92 ID:adXzGEwm0
ウイルス性胃腸炎でぶっ倒れてました、途中までですが一度春雨投下しておきます
390 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/08/09(火) 00:07:16.33 ID:adXzGEwm0
・春雨『二人分の大好きを貴方に』(R18) 、途中まで投下します
391 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/08/09(火) 00:07:51.98 ID:adXzGEwm0
「――春雨?」

「……」

 提督の背中に当てられる小さいが確かな膨らみ。その行動は積極的になりつつあるとはいえ、まだ羞恥心が勝る彼女にはかなりの勇気が必要だった。
 だが、それでも先へ進むだけの理由が今の春雨にはある。

「俺は、お前達の意思を何より尊重してる。だから、敢えて聞くぞ? お前“達”はそれでいいのか?」

「はい」

 問いかけに返される確かな返事。
 振り返った提督の目には、普段のままでありながらどこか違う春雨の一糸纏わぬ姿が映った。

「……やっぱり、まだ子供っぽいですか?」

「それは否定出来んな」

 はっきりと事実を口にする提督。
 しかし、それが大した問題でなくなっているのは多数の前例によって証明されている。

「こんな私でも、求めてくれますか?」

「その答えは、もう前にしたはずだろ」

「もう一度……もう一度、聞きたいんです」

「お前が暴走しようが人類の敵になろうが俺に砲を向けようが――例え、今みたいに深海棲艦と同化していようが、俺はお前の提督だ」

 桃色に混ざる銀髪、左右で色が違う瞳、普段より白さの増した肌。
 以前、照月に起きていた現象と近いものが今の春雨には起こっていた。ただ、双方が望んでの状態であり、危険はほぼ皆無に等しかった。

「その言葉を信じさせて欲しいです。私に、私達に」

 前言を撤回したくなるぐらいに上目遣いで見つめてくる彼女は魅力的で、提督は自然と春雨の身体を抱き寄せ唇を奪った。
 少しだけ突然のことに身を強張らせたものの、彼女も次第に求められるがままに身を委ねていく。

(色は変わってるが髪質や肌質は変わってない、か)

「――気ニナル?」

「身体に異常や不調が無いのかは気になってる」

「大丈夫、ダカラ好キニ――優しく、して下さい」

「……」

 難しい注文だと心の中で呟きながら、提督は彼女の身体を抱き締める。
 ふと、今回の件について色々と脳裏をよぎったものの、とりあえずは明日考えようと彼は目の前の柔肌の調査に意識を集中するのだった。
392 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/08/09(火) 00:08:22.11 ID:adXzGEwm0
 提督は苦戦していた。
 これまで何人もの艦娘と夜戦に突入し、戦術的敗北を数度経験したことはあったものの、今回は更に深刻な事態に陥っていた。

「――なぁ、春雨」

「えと、はい……」

「ちょっと我慢させられないか?」

「身体が勝手に反応しちゃうらしくて、ちょっと難しいかも、です」

(……弱った)

 足をなぞる、蹴られる。腰を触る、殴られる。脇を触る、頭突かれる。
 嫌がっているというのならこの状況は起こり得ず、では何が理由なのかというと、それは意外なクーのくすぐったがりという弱点にあった。

「胸ヲ触レバイイ」

「……」

「――ンッ!」

 来ると予想していたから、提督は右へ頭を傾ける。
 直後に風切り音が耳を撫で、ついさっきまで彼の頭のあった場所を拳が通り過ぎた。

「で、どこが大丈夫なんだ?」

「あ、あはは……ごめんなさい」

(仕方無い、あんまり使いたくない手段だが)

「春雨、クー、嫌なら嫌って言えよ?」

「?」

 首を傾げる春雨から一度離れ、提督はある道具を取り出した。
 基本的には全く使う場面などなく、使うのに若干の抵抗はあるものの、たまに顔を覗かせる彼のイタズラ心がむくりと鎌首をもたげた。




「――手足、拘束していいか?」
393 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/08/09(火) 00:08:58.99 ID:adXzGEwm0
続きは近いうちに
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 01:06:15.18 ID:8NTwkMiK0
>>1乙
無理はしないでしっかり水分とって休んでくれー
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 01:08:49.40 ID:M2oRrfHiO
お大事に
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 10:00:47.55 ID:1Pkl3y7SO
乙です
そしてお大事に
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/08/09(火) 23:45:30.43 ID:2pXx9vxSo
無理せず
休む時はしっかりやすむんだ
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 11:15:17.03 ID:PBcK3+6Fo
保守ー
399 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/08/26(金) 12:21:45.72 ID:EyCHElu5O
 ゆらゆら、ゆらゆら、漂う身体。
 ぷかりと浮かぶ、山二つ。
 帰る場所を失って、行くべき場所も分からずに、日がな一日ただただ大好きだった人の居た海をさ迷う。

(ニム、何処へ行けばいいのかな? ねぇ、おじいちゃん)

 ぷかぷか、ぷかぷか、ぷかぷか、ぷかぷか、がしり。

(――ん?)

 救いの手か、はたまた悪魔の誘いか、今分かっているのは――彼女は狙った潜水艦(えもの)は逃がさない、ということだけだ。





「提督、この子この鎮守府で引き取ってちょうだい」

「……五十鈴、誘拐は犯罪だぞ?」

「は・な・し・て・よー!」



 潜水艦娘伊26が五十鈴に勧誘(らち)されました。
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 16:22:48.20 ID:ioLvdGWSO
乙です
今後も新しい潜水艦娘はこうして五十鈴が勧誘(らち)していくんだろうなぁ……
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/08/26(金) 16:40:37.08 ID:C2d+gNO1O
来たか
待ってたぜ
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/08(木) 23:42:24.55 ID:9ykW/hll0
念の為保守
403 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/09/09(金) 01:27:04.44 ID:sXNw/c7O0
 身体に傷をつけず、簡単には外れない絶妙な拘束。
 自然と隠しようが無くなり全てが露になった肌に、指を這わせる。

「ンッ……」

 ギシリとベッドが揺れ、春雨の口からは吐息が漏れる。
 ようやく落ち着いて開発――もとい、前戯の続きを提督は出来ることを確認し、少しずつ触る位置をずらしていく。

「……ッ……ちょっと、くすぐったいです……」

(これは……アレだな、ちょっといつもと違う状況に興奮してるだけだ、そうに違いない)

 嗜虐心を煽る、その言葉が似合う表情を見せる春雨の脇腹を執拗に攻める。
 身をよじり堪えようとする様子が更に指の動きを加速させた。

「司令官、やめっ……ヤメロト、言ッテヒャウッ!?」

 脇腹から鼠径部まで一気に指を滑らせ、一瞬だけ秘部を刺激する。
 反応は上々、春雨は口元を抑えようと反射的に腕を動かそうとして出来ないことを思い出し、せめて顔を背けようとするもそれは許されなかった。

「隠すな、そういう表情も全部見せろ」

「……変態」

「春雨に言われてると思うと結構傷付くからやめろ」

「今ノハ春雨ダ」

「何っ!?」

 少しショックを受けながらも、提督は徐々に変化していく彼女の姿を楽しんでいた。
 そして、更にその先を目指して隅々まで身体をまさぐっていく。

「そこっ、だめっ、ひぅっ!?」

(もうそろそろいいか)

 汗ばみ、少し蕩けた顔を見せ始めた春雨。
 いくらなんでもこれ以上は支障があると判断して腕の拘束具を外し、提督は彼女を後ろから抱き起こす。
 そして、軽くぐったりしているのを支えながら胸を攻め始めた。

「少シ、休マセ……ンゥッ!?」

 要求は唇を塞いで遮り、まだ姉達に比べれば小振りな膨らみを下から揉みあげ先端を指で弄くる。
 最初はまた抵抗が少しあったものの、次第に春雨もクーもされるがままに快楽を受け入れるようになっていった。
404 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/09/09(金) 01:27:45.29 ID:sXNw/c7O0
「――もう、大丈夫だな」

「……? 何――いっ!? あっ、あぁ……」

 急に訪れた腰から頭の先まで痺れるような刺激、たっぷりと時間を費やしてようやく自分の身体に提督が入ってきたのだと二人は理解する。

「ダ、メダ、コレ……何モ、考エラレナクゥッ!?」

「春雨の中、掻き回されて……こんなの、おかしくなっちゃうぅ……」

 深く突き上げられ、耐えられようもはずもなく喘ぎが漏れる。
 突き上げる度に反応が変わり、それが更に提督を刺激し、動きをより激しく深いものへと変えていく。

「早ク……早ク熱イモノヲ中ニ注ギ込ンデ!」

「司令官……司令官をもっといっぱい、感じさせてぇ……」

「言われ、なくてもっ!」

 吐き出される暖かい白濁液、その全てを体の奥深くで受け止め、恍惚とした表情を浮かべる二人。
 行為は終わったと後ろから優しく抱き締めた提督の身に待ち受けていたのは、青い炎を宿し二回戦以降にヤる気を見せる、かつて苦汁を舐めさせられた上位種の目だった。
405 : ◆7xTYM/aOv2 [saga sage]:2016/09/09(金) 01:28:12.51 ID:sXNw/c7O0
「クーちゃん、ちょっとアレはやりすぎだよ……」

「私ハ悪クナイ、ソレニ春雨モ一緒ニ満喫シテタ」

「そ、それはだって……その、気持ち……良かったし……」

「ナラ、問題ナイ」

「う〜……淫乱な子って思われてたらどうしよう……」

「大丈夫、受ケ入レルト約束シテル」

「そういう問題じゃないと思うんだけどなぁ……村雨姉さんに相談、しようかなぁ……」




 やっぱりしんかいせいかんはこわいとおもいました、ていとく、まる。
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/09(金) 01:43:19.57 ID:kxLRl4UAO
やりすぎたアレが抜けているんですが…
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/09(金) 03:51:59.84 ID:hFzgwtGVo
...ふう
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/09/09(金) 09:27:32.42 ID:R+/1MXmSO
乙です
409 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/09/11(日) 20:03:09.40 ID:0dw/6jA10
・ヴェールヌイ『私の姉妹達』 、投下します

暁が一番
410 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/09/11(日) 20:04:42.56 ID:0dw/6jA10
 ――朝、目が覚めると時折自分のことが分からなくなる。
 けれど、お腹を出して寝る姉と、洗濯をしている妹と、猫に餌をやる末妹の居る部屋が、私の居場所はここなのだといつも教えてくれた。

「――おはよう、雷、電。暁は……まぁ、このままでいいか」

「あかつきがぁ……いちばん……むにゃ」

「おはようなのです」

「おはよう響。朝御飯にするからついでに暁起こしてくれる?」

「頼まれたなら仕方無いな……。朝だ暁、起きないとその恥ずかしい姿をポスターにするよ」

「んにゅ……ぽるたぁがいしゅと……?」

「多分人間でいう思春期に当てはまるとは思うけど、暁は違うから顔を洗って目を覚ましてくるといい」

「ふあぁ〜い……はうっ!? いったぁーいっ!」

 週一程度で洗面所のドアにぶつかるのは、暁だからの一言に尽きる。
 さて、もう完全に起きただろうから雷の手伝いをしようか。

「手伝うよ」

「じゃあそこのお味噌汁よそってくれる?」

「了解」

 今日は純和風、日替わりで国が変わる四人の朝食は飽きないし、少し楽しみにしている。
 ただ、たまに地獄が待っているのはどうにか避けたいものだ。

「明日は何にするか、雷は聞いてるかい?」

「トルテが嫌な人が食べるのかしらとか言ってたから、小麦粉が少なくなってたし昨日買ってきたわ。電ー暁ーもう出来るわよー」

 明日は朝から台所の掃除が必要らしい。
 暁なら必ずぶちまける、信頼の名は伊達じゃない。




「電は今日はどうするんだい?」

「今日は伊勢さんと刀のお稽古なのです」

「じゃあその子は私が見ておこう」

「ありがとうなのです。それじゃあ行ってきます」

「あぁ、行ってらっしゃい」

 司令官に相応しいお嫁さんになるためだと言っていたが、最近は鎮守府最強を目指しているんじゃないかと錯覚してしまう。
 まぁ、強ちそれも間違いではないな。
411 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/09/11(日) 20:05:08.36 ID:0dw/6jA10
「――うん、うん、分かったわ。じゃあまたそっちに向かう時に連絡するわね、それじゃ」

「仕事の電話?」

「おばあちゃんからお買い物の依頼よ。実際はそれを口実に小一時間話がしたいってことなんだけどね」

「協力出来ることがあれば、いつでも協力するよ」

「うん、ありがとう響。その時はお願いするわ。それじゃ行ってくるから後はお願いね」

「了解、暁と猫の世話は任せてくれ」

 ――ちょっと響! 何でそこで暁の名前が出てくるのよー!?

 後ろから猫と戯れていた長女の抗議が聞こえるが、事実なので問題ない。
 妹二人が生き生きとしているのが見られるなら、このぐらいの任務は軽くこなしてみせるさ。

 ――あっ、こらてーとく、それは暁の牛乳とクッキーよ!
412 : ◆UeZ8dRl.OE [saga sage]:2016/09/11(日) 20:05:35.11 ID:0dw/6jA10
 四人で大きな風呂に入り、お互いを洗いあって一日の疲れを癒す。
 その日の出来事を話したり、どこかへ遊びに行く計画を建てたり、とても有意義で心地よい時間だ。

「――ねぇ、響」

「何だい?」

「きょ、今日は暁が一緒に寝てあげるわ」

「……怖い映画でも見たのか?」

「こここ怖い映画なんか一人前のレディーにはへっちゃらだし! いいから、今日は暁と一緒に寝ること! いいわね!?」

 普段は抜けていて、背伸びし過ぎて転んで、四人の中では一番小さくなってしまったけれど、それでもやっぱり暁は私達の姉のようだ。
 朝の目覚めが少し悪かっただけで、その時暁はまだ寝ていたはずなのに、一日を共に過ごしている間に些細な私の表情の翳りに気付かれたらしい。
 決して一人前のレディーではないけど、暁は自慢の姉だ。

「……スパシーバ」

「ん? 何か言った?」

「ハラショー、見事な幼児体型だ」

「ぶ、ブラは必要だし!」




――――これは流石に狭いな……。

 ――――雷、もう少しつめて欲しいのです。

――――……電、またちょっと大きくなってない?

 ――――あ、暁が一番お姉さんなんだから!
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