【艦これ】大鳳「衣食住に娯楽の揃った鎮守府」浦風「深海棲艦も居るんじゃ」

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832 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/02(日) 12:05:41.44 ID:ZzoyC+Zao
833 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2018/12/27(木) 22:25:38.45 ID:eU7JvC/h0
・不知火『伝えきれない』?、投下します

色々あって遅くなり申し訳ありません
834 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2018/12/27(木) 22:26:13.05 ID:eU7JvC/h0
 戦いは終わった。嬉しい。もう陽炎も、黒潮も、他の姉妹も、司令も、傷付かない。
 でも、だとしたら、戦いの終わった今、ここで不知火に出来ることなんてあるのだろうか。
 この眼以外に何も持たない不知火は、これからどうすべきなのだろうか。
 ――その答えは、不意な知らせと共に訪れた。



「改二になってどうだ? どこか変わったところはないか?」

「……」

「どうした、執務室なんて見慣れてるだろ?」

「――不知火は、ずっと思っていました。不知火がもっとうまく立ち回れたら、陽炎達はもっと苦労せずにいられたのでは、と。鎮守府でも、作戦中でも、気苦労をかけずに済んだのに、と」

 呟くように、零すように、不知火は言葉を紡ぐ。いつかの彼女もそうだったように、自分の出来の悪さを悔いていた。
 ただ、今の不知火に以前のような翳りはない。ずっと全てを取り零さないように足掻いていたその“眼”で、提督を正面から見据える。

「司令、不知火は今まで落ち度だらけでした。だから、これからは不知火でもしっかり出来ることを頑張ろうと思います」

「一応聞いておくが、答えるかはお前に任せる。何があった、もしくは、何を知った?」

「ほんの些細な、今となってはどうでもいいことです。強いて言うなら――不知火は、司令や、陽炎や、黒潮や、この鎮守府の仲間が、大好きだと再認識しました」

「……そうか。じゃあ、陽炎達にもその改二姿をお披露目してやってこい」

「はい、失礼しま゛っ!?……しつれい、します」

(……落ち着いたように見えたが、落ち度は健在のようだな)
835 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2018/12/27(木) 22:27:24.11 ID:eU7JvC/h0
「で、たんこぶのお披露目だっけ?」

「違います。改二です。陽炎がまだだからあうっ!」

「んー? いつからそういう小生意気なことが言えるようになったの、不知火ー?」

「やめ、痛っ、陽炎、デコピンは、痛いっ」

「そのへんにしといたげ。はしゃぎたいんは分かるけど、あんまりやると不知火の落ち度が酷なるかもしれんやろ?」

「黒潮、地味にそれも失礼です」

「はいはい、それで改二の調子はどうなの? どこか変わった感じは?」

「特にはこれといって、こんな風に――」

「んっ!?」

「ある程度この“眼”がどういうものか知ったぐらいです」

(動けない!? 何で!?)

「深海棲艦だけじゃなく、艦娘にも制限はありますが有効のようです」

「ちょっと、本気で動けないんだけど!?」

「暫くそのままで居てください」

「不知火、何するつもり? さっきのを怒ってるなら謝るってば、ねぇ、聞いてる? ちょっ、待っ――」

「……陽炎と出会えたから、今の不知火があります。これからも、不知火と居てください」

「へ? あぁ、うん、言われなくてもそのつもりよ。だからそろそろ解放してくれない?」

「嫌です」

「嫌って、アンタねぇ……」

「皆ー、今なら陽炎に抱きつき放題みたいやでー?」

「こら、黒潮何余計なこと言ってんのよ!?」




 ――改二化により、不知火の“処理落ち”が軽減されました。
836 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2018/12/27(木) 22:27:55.13 ID:eU7JvC/h0
「湯飲みは飛んでこないけど、茶葉入れすぎ。料理も辛すぎたり甘過ぎたりが大半。完成しない、爆発する、ってのは無くなったんだけどね……」

「前よりは並行して出来るんやけど、どっか抜けるんは相変わらずやわ」

「つまり?」

「不知火は不知火ね」

「せやなぁ」

「だよなぁ……」



 ――不知火に、何か落ち度でも?
837 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2018/12/28(金) 03:56:20.12 ID:TACKgml10
次のリクエストは6時より3つ受け付けます
838 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/28(金) 07:13:56.10 ID:pbCeEjJc0
山風
839 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/28(金) 08:24:52.76 ID:kSad7GIDO
羽黒
840 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/28(金) 08:28:22.63 ID:afpL0XEV0
羽黒R18
841 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/28(金) 08:31:44.33 ID:afpL0XEV0
あ、>>839の通常でもう羽黒出てるのか…
この場合はどうなるのでしょうか?
842 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2018/12/28(金) 12:48:59.65 ID:TACKgml10
・山風『名は体を表す』

・羽黒『明石印の医薬品』

・羽黒Rー18『副作用』

以上、3つでお送りします
843 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/28(金) 16:40:14.50 ID:kp1fHNWV0
了解です
844 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/29(土) 03:22:42.31 ID:cTo+ChW6O
来てたのか
見逃してたわ…
845 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/29(土) 08:35:08.12 ID:ZC3hb9X80
更新待ってました
846 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/29(土) 17:38:34.59 ID:L7Vad18Oo
おつぬい
847 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/30(木) 02:35:17.29 ID:Miuwfs90o
まつぬい
848 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/07/07(日) 15:04:40.42 ID:gLuB2t90o
まつわ
849 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/19(木) 00:56:52.44 ID:WonQsatM0
保守です?
850 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/12/19(木) 15:34:12.59 ID:WonQsatM0
保守です?
851 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/01/27(月) 08:18:16.64 ID:pYC5o9/Fo
まーつーわー
852 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2020/02/09(日) 05:00:31.14 ID:Dj3mmJ3i0
くるかな
853 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2020/02/09(日) 05:01:36.58 ID:Dj3mmJ3i0
まってる
854 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/10(月) 11:11:56.61 ID:kJnsnLo8o
>>852
sageられない悪い子が居る限り来ませんよ
855 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/16(日) 20:35:43.47 ID:ZjQZF/m00
申し訳ない…
856 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/12(火) 23:43:21.34 ID:AYwNKrtc0
テステス
857 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/12(火) 23:48:16.86 ID:AYwNKrtc0
・山風『儚いモノ』、タイトル変更で途中まで書いてたとこまで投下しときます。
858 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/12(火) 23:48:49.62 ID:AYwNKrtc0
 希薄、希薄、何もかもが希薄。ここで、ただ消え去る時を待とう。
 どうせ、きっと、誰にも−−。



「艦娘の幽霊?」

「幽霊クマ」

「艦娘の幽霊が、なんだって?」

「裏山に出るらしいクマ。木曾が様子を見に行ったっきり帰ってこないクマ」

「幽霊は俺の担当外だ、他を当たれ」

「つべこべ言わずに来るクマ」

「ちょっ、待て、絞まる、襟首掴んで引きずぐぇっ!?」

「何人か助っ人も呼んでるクマ、急ぐクマー」

「わがっだ、わがっだがら、じぬ」

 それは、いつものように舞い込んだトラブル。もう日常と化していて、何だいつものことかとすれ違う艦娘達は気にもとめない。
 −−そこに、確かに何かが起きていることに変わりはないというのに。
859 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/12(火) 23:49:25.96 ID:AYwNKrtc0
 大木の虚(うろ)、その中に大柄な影と、それに覆われるような影が一つ。
 先にここへ来ているはずの数名が見当たらないのは、これを見たからだ。

「帰りが遅いから心配して来てみれば、何やってんだクマ」

「添い寝」

「いや、そういうこと聞いてんじゃないと思うぞ」

 クマにしがみつかれながら寝転がっている妹に溜め息を吐きつつも、球磨は近付いていって臆病なペットと妹の頭を乱暴に撫でる。
 幽霊とやらは真っ昼間でも現れるらしく、木曾も一度は遭遇したものの見失い、ここで再度出現するのを待っていたとのことだった。

「先に来た奴等はどうしてるクマ?」

「周辺の見廻りに行ったぜ。一人はそこだ」

「うあー……だりー……」

「人選ミスだろ、アレ」

 近くの木の上の方でだれきって、なまけものよりなまけている睦月型の脱力系。一応、一緒になって寝転がっていないだけマシなのだが、やる気は皆無といっていい。

「相方はどうした?」

「あっち、さくてきちゅー」

「そうか。で、他には誰が来てるんだ?」

「はいはーい、私だよ!」

「……で、他は?」

「時雨と龍驤に声かけたクマ」

「ちょっ、無視はひどくない!?」

「山で何か起きてお前が動いてないわけないだろ。現状報告」

 木々の枝を飛び移りながら現れた川内曰く、目標はやはり艦娘であり、発見しても追跡は困難。そして何より、誰の目にも彼女は艦娘であることしか分からなかった。

(厄介だな。どの“目”にも引っ掛からないってことは相当特殊な艦娘か個体ってことか)

 認識阻害、存在の希薄性、他にも原因は考えられるが、一々確認していてはキリがない。ざわざわと木々が騒ぐのを聞きながら、提督は幽霊のような艦娘をどうすれば捕捉出来るかと考えに耽るのだった。
860 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/12(火) 23:49:55.96 ID:AYwNKrtc0
 楽しそう。きっとあの艦娘達は優しさに包まれている。
 私からは全てが抜け落ちていくだけ、もうほとんど“私”は残ってない。
 だから、もう放っておいて、探さないで、希望なんて、何処にもありはしない。





 提督達のたった数十メートル先、そこに立っていた艦娘は、音もなくその場から去っていった。
861 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/12(火) 23:51:05.01 ID:AYwNKrtc0
「やっぱり空からやと木が多くて、ちと難しいわ」

「そもそも広範囲索敵だと難しいかもね、視認してて見失うぐらいだから」

「時雨呼んだんは“運”頼み、って訳でもなさそうやな。それなら雪風呼ぶやろし」

「どちらかというと“勘”かな。今日はなんとなく、僕が行かないといけない気がしたんだよ」

「私ともっちーは何で呼ばれたのかしら」

「嵐に追われてるから、かもね……」

「時雨? 何か言った?」

「いや、なんでもないよ。次はあっちを探してみようか」

(うち、今回いらんのと違うかコレ。まぁ暇やしえぇけど)

 どこか察した龍驤は、頭をガシガシと掻いてから艦載機をくるくると旋回させて遊ぶ。彼女が空に描いた文字は、少し間が長く開いている“嵐”という漢字だった。
862 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/13(水) 00:58:03.15 ID:Ry0QatC80
 少しして、提督と合流した時雨達。結局件の艦娘は見付からず、当事者ならぬ当クマは相変わらず木曾にベッタリとくっついている。

「さて、三日月、望月、お前らから見てどうだ?」

「確かに何かが居るような雰囲気はするんですけど……」

「そこ止まりだね、スコープで覗いた瞬間気配が霧散するって感じ」

「龍驤は?」

「さっぱりやわ、うちら以外の反応は艦載機からやとなーんもあらへん」

「球磨」

「毛が逆立つ感じはないし、少なくとも敵意とかはないと思うクマ」

「時雨」

「そうだね……そこ、かな?」

 そう言うと、時雨は誰も見ていない方向を急に指差す。それは、ほんの数メートル先で、今まで誰もそこには存在していない、はずだった。

「誰!?」

「川内、大丈夫だよ。アレは−−僕の妹だと思うから」

 淡く消えてしまいそうな程存在が希薄なその艦娘は、ただボーっとそこに立っていた。感情の読み取れない表情、辛うじて白露型の艦娘と同じ出で立ちをしていることは認識できたので、他の面々も時雨の言葉に納得する。

「ねぇ、どうしてこんなところに一人で?」

「……」

「聞こえてないのか?」

「違う、と思う。あの表情は、僕もよく知ってるから。だから多分、必要なのは……“見付けたよ、山風”」

「……!」

 名前を呼んだ声に呼応するように、山に風が吹き荒れる。落ち葉が舞い、全員が目を閉じた。
 そして、風が止み目を開けた者達の目に映ったのは、新しい鎮守府の仲間が時雨を押し倒して頬擦りしているシーンだった。

「時雨姉時雨姉時雨姉時雨姉」

「僕も会えて嬉し−−いや、山風? そこに頭突っ込んじゃ、だ、誰か止めて!?」

(こりゃまた凄そうなのが来たクマ)

(あー……姉妹の再会だ、そっとしておこう)

(球磨姉も抱き着いたらこんな風に落ち着くのかな……)

「ホントにダメ、助けて、助けてってば!?」



 −−−−山風が着任(?)しました。
863 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/05/13(水) 08:08:30.98 ID:Wcz7o7sIO
一年以上越しにキター!
864 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/05/13(水) 09:45:34.76 ID:n/m2OL3f0
久しぶりの投下乙です
865 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/05/13(水) 16:45:49.46 ID:LQe/IhOuo
待ってた甲斐があった
866 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/18(月) 01:28:01.60 ID:KMWHr9Kg0
undefined
867 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/18(月) 01:29:18.05 ID:KMWHr9Kg0
「提督、あなた様の瑞穂です」

「断じて違う」

 こんなやり取りが繰り返されて何度目か分からないが、提督は瑞穂に対しての苦手意識がどうしても拭えずにいた。好意を向けられることには馴れてきたものの、鎮守府に来た当初から彼女の態度はストーカーレベルであった為、恐怖が先に立つのだ。

「俺はお前にそうまでさせるようなことを何かしたのか? 全く身に覚えがないんだが」

「ふふふ、提督にはそうだと思います。ただ、瑞穂は知っているのです。五十鈴さんや龍驤さん達のように、私はあなた様のことを知った上で此方へやってきました」

 五十鈴と龍驤、その名前が出たことに少し提督は驚きを見せる。確かに二人とも流れ着いてきたのではなく、自らの意思でこの鎮守府へ志願してやってきた変わり種の一角だ。
 ただ、対外的には明確にその二人だけがそうであると分かるような噂は当時流れてはいなかった。にも拘わらず、瑞穂は明らかにそれを事実として知っている体で話していた。
868 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/18(月) 01:30:02.28 ID:KMWHr9Kg0
「……どこから仕入れた」

「提督は自分が思っていらっしゃる以上に有名人ですよ。元帥の教え子であり、西の軍神と朱姫の同輩」

 嫌な名前の羅列に露骨に顔をしかめたくなったものの、それよりも完全に一部の人間しか知り得ない情報が出てきて更に提督は語気を強める。

「お前、本当に何者だ?」

「あなた様の瑞穂です」

「以前に居た鎮守府はどこだ、何の作戦に参加した」

「過去は捨てました」

「これは命令だ、答えろ」

「……蛇大将筆頭秘書艦、よく知っておられるであろう呼び名でしたら−−」

「お前があの“拷問姫”、だと……? いや待て、今も蛇大将は瑞穂を秘書艦としていたはずだ」

「影武者です」

「影武者って、お前……」

「立場的にこちらへ来るのに少々問題がありまして」

 人相手なら明らかに非人道的だと非難される作戦や実験を数々と実行してきた大将。人相手にも一切容赦なく大将の障害を排除してきた秘書艦。
 敵も多く、機密情報もそこそこ抱えた艦娘、更には大将の秘書艦娘ともなれば簡単に転属など出来ようはずもない。

「蛇大将も影武者の方もよく納得したな」

「元々お互いのことには口を挟まないという条件で秘書艦娘になっておりましたし、影武者の子も喜んで引き受けてくれました」

 それが真にせよ嘘にせよ、今までの中でも上位に入る厄介な存在だと分かり、提督は頭を抱える。その姿を見て、瑞穂はうっとりとした表情を浮かべた。

「うふふ、提督はやはりその何かに困っている状態のお顔が一番素敵です」

(よし、コイツとだけは絶対にケッコンカッコカリしない)



 翌日、提督の半径二メートルに近づくことを禁止された瑞穂が距離を保って常に追いかける微笑ましい光景が鎮守府にはあったそうな。
869 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/05/20(水) 10:44:09.85 ID:gKioafxYo
おかえり
待機しててよかった(ง ˙-˙ )ง
870 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/24(日) 00:19:38.65 ID:1DRKBrmR0
・羽黒『明石印の医薬品』、投下します
871 : ◆UeZ8dRl.OE [sage saga]:2020/05/24(日) 00:20:19.42 ID:1DRKBrmR0
「司令官さん、どうですか?」

「とりあえずこっちに来て後ろ向いて動くな」

 秘書艦日に軽いサプライズを用意していた羽黒。早速反応があり、ドキドキしながら言われた通りにする。

「この感じ、エクステとかじゃないな。この短期間に伸ばせる訳がないし……明石にでも頼んだか?」

「出来ませんかってお願いしたら、需要がありそうって作ってくれました」

 一口飲めばあら不思議、短髪だったあの子がものの数分でロングヘアーに大変身。明石印の艦娘長毛剤、近日発売予定。

「いつもの羽黒ぐらいの長さも好きだが、こうしてロングになるとまたイメージが変わるな」

「えへへ、司令官さんが喜んでくれて嬉しいです」

 色々と後ろから髪を弄りながら楽しそうにしている提督を見て、羽黒は穏やかな笑みを浮かべる。特別何かをしている訳でも、何かを出来るわけでもない今の彼女からすれば、こういった日常の中のほんの些細なサプライズを考えるのが羽黒なりの提督へのアピールだった。

「那智も色々と弄らせてもらったが、羽黒だとまた違った印象になるな」

 編んだり括ったりと子供のようにはしゃぐ提督の手を、羽黒はとてもいい笑顔で、掴む。

「? どうした? やりすぎたか?」

「司令官さん。実はこの薬、とっても嬉しい副作用もあったみたいなんです」

「副作用、だと? それ、大丈夫なのか?」

「大丈夫です。ねぇ、司令官さん……」

 気付く。羽黒の息が荒い。顔は紅潮し、手から伝わる体温も高い。

「昔は見られたら恥ずかしくて恥ずかしくて耐えられなかったんです。でも、今は−−見ても、触っても、いいんですよ?」



 注、副作用として多少媚薬のような効果が出てしまう場合があるので、ご注意ください。
872 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/07/23(金) 19:35:21.09 ID:/Fc+BzM5o
待つわ
873 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/12/22(水) 00:57:32.81 ID:4Y0Nj1iK0
まちます
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