【咲-saki-】京太郎「清澄の怪異?」久「ええ」

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196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/05(土) 16:05:12.31 ID:d5FKyEAFO
怪談でも何でもないよな
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/05(土) 17:01:47.81 ID:+Ql/J17SO
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/03/05(土) 17:58:53.17 ID:NC/LIUAs0
2で
京ちゃんがセクハラされ続ける某氏家風の猥談を思い出した
199 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/05(土) 18:11:57.80 ID:hpBRyRsk0




「狂気」





「・・・ラシソラドレシド・・・」 ♪〜

「・・・ラシソラドレシドシ・・・」♪〜

「・・・ラシソラドレシド・・・」 ♪〜

「・・・ラシソラドレシドシ・・・」♪〜



鼻で音を取りながら、その時を待つ。





200 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/05(土) 18:12:46.71 ID:hpBRyRsk0




しゅーーーーー・・・・・





始まった!!胸の高ぶりを感じつつ、その光景を目に焼き付ける。


何十回と見ても飽きない。





ウ"ォォォォォォォォ・・・・・

キィァァァァァァァァ・・・・・

ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・

・・・・・・ウゥ・・・・

・・・・・・

・・・





「はぁ・・・・・」


うっとりとため息を漏らす。




201 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/05(土) 18:13:42.90 ID:hpBRyRsk0



ごとんごとんごとん・・・・・




ごーーーーー・・・・・







ツンと鼻を突く匂い。


「あぁ・・・・・」


すぅ〜、とその空気を胸一杯に、体全体で味わう。


「はぁ〜・・・・・あぁ・・・・・」


ビクンッ、と体が大きく跳ねる。


足がガクガクとし、目の前の手すりにもたれる。



「・・・・・はぁ」


つつぅ〜、と太腿から足先にかけて生温かいものが流れる。



202 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/05(土) 18:14:49.14 ID:hpBRyRsk0



小さな小窓から覗く。


「・・・・・んっ・・・・・」


毎週水曜日の密かな愉しみだ・・・・・


この日、この瞬間の為に生きているといっても過言ではない。






家から近い訳ではない、交通費も馬鹿にならない・・・・・でも、それでも・・・・・


「あぁ〜・・・・・」


脳髄から溢れる快楽は留まることを知らない。




203 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/05(土) 18:15:43.36 ID:hpBRyRsk0



友人は今日も、いつも何処に行くのか、と尋ねた。


「ひ み つ」


いつもそう言い誤魔化す。


別に隠すつもりはないが、一人で愉しみたい。


 ーーーーこの極上の快感は、自分だけのものだ。





トイレへ行き、持参したタオルで下半身を拭く、下着を履き替え、その施設を後にする。



204 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/05(土) 18:16:24.48 ID:hpBRyRsk0




「・・・ラシソラドレシド・・・」 ♪〜

「・・・ラシソラドレシドシ・・・」♪〜

「・・・ラシソラドレシド・・・」 ♪〜

「・・・ラシソラドレシドシ・・・」♪〜


気分は最高。


スキップしながらその施設の出口へと向かう。




205 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/05(土) 18:17:11.13 ID:hpBRyRsk0




がらがらがら・・・・・



大きなケージをいくつも台車に乗せて転がす、白衣姿の男性とすれ違う。



がらがらがら・・・・・




ケージの中からつぶらな瞳で此方を伺う・・・・・あいつら・・・・・


悲しげな目をするものや、状況を理解できずキョトンとするもの、怒り狂うもの・・・・・様々だ。





「あぁ・・・・・」


彼らの行く末に思いを馳せ、またむずむずと下腹部が熱くなってくる。




206 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/05(土) 18:18:06.55 ID:hpBRyRsk0




しゅーーーーー・・・・・





・・・・・また、始まる。






ウ"ォォォォォォォォ・・・・・

・・・・・ワンワンッ!!!

キィァァァァァァァァ・・・・・

・・・・・キュピッ・・・・・キュルル・・・・・

ウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ・・・・・

・・・にゃぁ〜・・・・・

・・・・・・ウゥ・・・・

・・・・・・

・・・




207 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/05(土) 18:18:58.15 ID:hpBRyRsk0




今日も行き場をなくした"彼ら"はやってくる。




ごとんごとんごとん・・・・・




そして・・・業火に焼かれる。





ごーーーーー・・・・・






特有の匂いが漂う。






「・・・はぁ〜、いい・・・・・」


私は今日もうっとりと、"やつら"の声と香を愉しむ。







カン

208 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/05(土) 18:20:12.62 ID:hpBRyRsk0




以上「狂気」でした。


久々の短編。


愉しみ、嗜好は人それぞれですよね。




・・・・・ガラガラガラ・・・・・


おや、そろそろ"あの"時間の様です。





それでは・・・・・




209 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/05(土) 22:20:47.89 ID:hpBRyRsk0



>>1です。



いま、ホラー風日常ギャグコメディを書いています。

ギャグは難しいなぁ。

明日には投下出来ると思います。




今後の予定として、

清澄以外にも・・・徐々に狂気が広がっていきます。



ではまた・・・・・



210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/06(日) 00:32:23.43 ID:OkQtj3o+0
乙です。なんか怪異っていうより統合失調の人とかが書いた支離滅裂の文章みたいな狂ってる怖さだ
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/06(日) 05:34:38.71 ID:kHg4I4U40
なんかトワイライトシンドロームかと思ったらムーンライトシンドロームだった感じ
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/06(日) 13:25:32.97 ID:gQPfDVEdo
213 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/06(日) 17:54:00.91 ID:YKtxs5BY0



>>194 >>195 >>198に捧ぐ。





「日常とギャグと蝶と」







これは、須賀京太郎の夢・・・・・かもしれない。






214 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 17:54:56.47 ID:YKtxs5BY0





京「」


久「」ニヤニヤ


京(まぁ〜た、何か企んでるな。 きめぇ顔。)


京「それで、此処に呼び出した理由は何ですか?」


久「実はね。 須賀君にはモンスターを退治してもらいたいの!」


京「はぁ〜、モンスター、ですか。」


京(何言ってんだコイツ)



215 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 17:55:39.01 ID:YKtxs5BY0




京「で、俺は何をすれば・・・?」


久「そんなの決まってるでしょ。 まこ、咲、和に憑依したモンスターを倒すのよ!」ドンッ


京(うわぁ、やっぱ馬鹿だこいつ)



京「優希のやつは?」


久「優希のは、もう閉じ込めたから大丈夫よ。」カギガアッタシ


京(なんかどうでも良くなってきた)


京「じゃ、行ってきます。」タタタッ






...
......
..........
......
...



216 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 17:56:33.66 ID:YKtxs5BY0




京(じゃあ、まずは染谷の所に行くか。)



まこ「」ササッ


京「あっ! おい、染谷止まれ!!!」


まこ「・・・・・」ボソボソ


京(?)


京「聞こえねぇよ、なんだよ、 あ"?」









まこ「ぼくホイミン。」


京「うっせ」バコーン


まこ「」ズシャァァ




217 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 17:57:24.76 ID:YKtxs5BY0




まこ「う、うぅ」フルフル


京「あ"、何か言えや、おら!!」





まこ「・・・・・」






まこ「いまはホイミスライムだけど。にんげんにな ドゴォッ


まこ「」ズシャァァ


京(・・・・・)




京(よし、取り敢えず次に行こう!)タタタッ





218 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 17:58:05.72 ID:YKtxs5BY0



まこ「・・・」ポツーン


まこ「・・・」




まこ「ぼくをなかまにしてよっ」



蝶「」ヒラヒラ






...
......
..........
......
...



219 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 17:58:46.00 ID:YKtxs5BY0



京(お、和だ! あ〜、踏まれてぇ)


京「おっす、和!」


和「ねぇ、私・・・・・きれい・・・・・?」


京「もちもち、モチのロンです。和さん。」ニヘラー


和「本当に?本当に・・・・・きれい?」


京「あぁ、当たり前だろ!」ドヤァ


和「・・・・・」




220 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 17:59:34.31 ID:YKtxs5BY0



和「・・・・・」



和「マスクしているのに・・・・・どうして分かるのォ〜?」



京「えっ・・・・・」



京「んなもん、みりゃ分かるだろ!!」ドヤァ


京(全裸で歩いてんのに、何聞いてんだ。)


京(そりゃ、和の◯◯◯はきれいに決まってんだろ!!)ハナジダラー




221 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 18:00:40.75 ID:YKtxs5BY0




和「・・・・・」






京「あ"〜もぉ〜、分かったよ。 そのホッケーマスクを外してください。和様。」


和「ふふっ、分かりました。そこまで言うのなら・・・」


京(いや、お前が言わせたんだよ。)


和「」サッ





京「・・・・・」




京「・・・・・」






京「口、くっせ!!!!!」タタタッ




タタタッ

京(くそぉ〜、何だよ! 下のお口は芳醇なスメルがしてたくせにぃ〜!)

タタタッ





蝶「クッセェ」ヒラヒラ






...
......
..........
......
...





222 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 18:01:27.85 ID:YKtxs5BY0



咲「」ムキムキ


京「お、咲。 いま帰りか?」


咲「ん? どォしたのォ、キョウチャン・・・?」ムキッ


京(咲ってこんなに筋肉隆々だったか?ウホッ)



京「あ、あぁ・・・、一緒に帰ろうぜ!」


咲「そんなことよりもさァ、キョウチャン。 ぃつも一緒ぉにいる、あの女はダあれェ?」ムキムキムキッ



223 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 18:02:15.20 ID:YKtxs5BY0




京(ん? あの女って誰だ。)


京「お、おい、咲。 いったい誰のことを言って ドギャァッ!!!


京「」ブベラシャァ



咲「口答エするんだァ〜。 なァにか私に言ウこと無いのォ〜? キョウチャン。」ムキムキムキッ


京「」ビクッビクッ


京「・・・・・ハッ」


京(このままではまずい。)


京「え、ええと、その女の特徴とか、教えて頂けませんかね。咲さん。」ビクビク




224 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 18:03:21.76 ID:YKtxs5BY0




咲「ウぅ〜ん、ちぃさくてねェ。キュルキュル鳴くヤツだよ。キョウチャン。」ムッキリ



京(キュルキュル鳴くヤツ・・・? 俺の知り合いにそんなヤツ・・・・あっ!!)


京「さ、咲さん。もしかしてうちのペットのカピバラですかね・・・?」


咲「ペットぉ〜?ふゥ〜ン・・・そうイう関係なァんだぁ〜。」ムキムキ



咲「・・・・・」ムキムキ



京「・・・・・」ビクビク




咲「・・・・・コロスゥ・・・・・」ビキビキビキッ!!!


京「ひっ・・・ま、待って下さい。咲さん。・・・どうかご慈悲を。」ドゲザー




225 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 18:04:26.12 ID:YKtxs5BY0



咲「なァんてネ・・・・・冗談だよォ〜、キョウチャン・・・・・」ムキッムキ


京「あ、で、ですよねー」ハハハ


京(冗談に見えねぇよ)




咲「でもォ〜、 もう保健所ォに連れてイっちゃッたからねェ〜。」ムキッニコニコ


京(は?)


咲「ァあ〜、でもでもォ〜、私はァ、コロしてなァいからねぇ。 キョウチャン。」ムッコリ



京「あ"あ"あ"あ"あ"あ"ァ!!!???」



京「お"い、今なんつった、てめえっ!!!」



226 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 18:05:27.40 ID:YKtxs5BY0





咲「」





咲「あッるぇ〜? もシかしてェ、怒っちゃったぁ〜? キョウチャン。」ムキムキムキムキ


京「俺は、俺は怒ったぞぉ〜。 うおおおおおお ドグシャァア


京「」チーン



咲「・・・・・」



京「」



蝶「」ムキムキ



咲「・・・・・」



京「・・・・・ハッ」


京(あれ? 俺は一体何を・・・・?)



京「ん? おう咲! どうしたんだこんな所で。」





227 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 18:06:43.83 ID:YKtxs5BY0




咲「」タタタッ


京「お、おい咲! ちょ、待てよ!!」イテテ


京(何故か知らんが、全身が痛いぜ。)




まこ「」トテテ


京(ん?)






まこ「・・・・・」






まこ「ぼくホイミン。」


京「うっせ」バコーン


まこ「」ズシャァァ


京「黙って回復に専念しろやごるァ!!」


京「ちっ」タタタッ



京(まったく、今日は災難だぜ・・・・・あれ? そうだっけ?)




228 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/06(日) 18:07:45.99 ID:YKtxs5BY0



京(さて、俺もそろそろ家に・・・・・ 「うううぅ・・・・・」


京(ん?今声・・・・・の様なものが・・・・・ 「うぅう・・・・・」


京(気のせいかな・・・・・)


「うううううううううううううううううう」


途端に、世界が回転する。


京「うわわわわ・・・・・」






ううう・・・・・と最初はそう聞こえたーーーーーような気がした。

ううう・・・とか、ぐぐぐ・・・とか、何か動物の鳴き声めいた、妙な音。

鳥?いや鳥とは違う。

人の声?・・・そう言われるとそんな気がする。



ふと目を開ける。

朦朧としつつ辺りを見回す。

暗い部屋・・・部室だ。

月明りがほんの少しだけ差している。

俺は今、部室のベッドで横になっている。

・・・・・うう、うううう。





カン
229 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/06(日) 18:08:49.98 ID:YKtxs5BY0


以上「日常とギャグと蝶と」でした。

これって、日常ギャグ・・・・・ですよね?



今回の短編は正に、この短編集のテーマの一つですね。

「胡蝶の夢」。





それデは・・・・・うぅ・・・・・


230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2016/03/06(日) 19:28:24.83 ID:hYCl963y0
猿ぐつわを咬ませて黙らせる意味のギャグはちょっと・・・
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/07(月) 14:25:24.08 ID:UxjzO8iEo
乙です
232 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/07(月) 15:52:56.59 ID:AsFqysOo0



>>1です。



ネタは十分にあるんですが、

「アコ -episode of side A- 」

の仕込みに時間がかかってます。(もう短編じゃあないね)




息抜きに短いネタを投下していく・・・・・かもしれません。



それでは・・・・・



233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/07(月) 17:19:42.50 ID:TU16V6sSO
コぁぃ
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/07(月) 17:53:52.07 ID:UxjzO8iEo
はい
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/07(月) 18:11:17.45 ID:3+910Lvno
ホラー書くのがっていうか状況描写が致命的にへたくそだな
雰囲気出すためなのかわからんが必要な部分まで削ってる
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/07(月) 18:31:04.64 ID:QQ4bDHdj0
ホラーの表現って難しいのよ
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/08(火) 04:10:13.85 ID:TYCDiQ7Vo
表現がどうのとかじゃなくて割りと真面目に糖質なんじゃないかねこの>>1は……
意図してこの不安定さを出してるんならそれはそれで凄いが
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2016/03/08(火) 16:31:44.77 ID:LHGwduAXO
怪奇幻想の世界に必要なのは不安定さだからね
ただ、怪奇幻想とホラーは似てるようで違う。スティーブ・キングの作品はホラーだが怪奇幻想ではない
雰囲気のディティールを積み重ねるのがホラーだが、あまりに積み重ね過ぎると今度は雑味が多くなって、怪奇幻想のふわふわボンヤリした雰囲気がなくなる
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/08(火) 22:03:40.04 ID:TYCDiQ7Vo
スティーブン・キング(小声)
240 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/09(水) 00:06:31.54 ID:7P6jhE6O0





「あつい贖罪の日々」








じじじじじじ・・・・・


   ・・・・・じじじじじじ




「今日もあついねぇ〜。」

「そうだねえ。」ガヤガヤ




「あついよ。」

「うんうん、少し休もうか。」ガヤガヤ




・・・・・じじじじじじ





「ねえねえ、あついし明日プール行かない?」

「おっ、いいね〜。」

「その前に、水着買い直そう!」ワイワイ





じじじじじじ・・・・・




241 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:07:29.78 ID:7P6jhE6O0




ーーーーあつい、あつい、あつい、あつい・・・・・





ああああああああああああ!!


煩い、うるさい、五月蠅い、うるさい、うるさい!!



・・・・・じじっ・・・


「うっ・・・ヴゥェ・・・」


また嘔吐する。



足元がふらつく。意識が朦朧とする。


視線の先が、ゆらゆらと揺らめいて見える。




すれ違う人々が私をじろじろと、なぶるように見ていく・・・・・ような気がする。



・・・・・じじじじじじ



242 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:08:19.53 ID:7P6jhE6O0



「う、うぅ。」


また吐き気が襲う。




どうしてこんなことになったのか・・・・・


     ・・・・・あつい


よく思い出せない。


     ・・・・・あつい



いや、辛うじて、微かに、思い出せる・・・・・と思う。


・・・うん、そうだ。


あの時も確か・・・・・じじじ


・・・・・あつい日だった・・・・・様に記憶している。





...
......
..........
......
...




243 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:09:02.22 ID:7P6jhE6O0



じじじじじじ・・・・・



小学生になったばかりの時。



・・・・・じじじ・・・



私の実家は旅館・・・松実館を経営していた。


そして私たち姉妹は、そこへ宿泊に来る子供たちとよく遊んでいた。





その日は、そう・・・・・かくれんぼをしていた。


私は鬼ではなかったから、何処か・・・に隠れていた。




244 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:09:56.94 ID:7P6jhE6O0



・・・・・じじじじじじ




次第に、たまらなく用を足したくなって、小の方だったから、その場ですることにした。


下着を下ろし、しゃがみ込む。



ちょろちょろと小水を放出していると・・・・・



「みっけ!」



鬼役の男子が近づいてきた。




   ・・・・・じじっ・・・・・じじじじ


何とか止めようとするが、


ちょろっ・・・ちょろちょろ・・・


一度出た小水は止まるはずもなく、その男子はじっと、私の露わな姿を見ていた。



「いやぁ・・・・・」



咄嗟に、近くに落ちていたボロボロの・・・桃色の、マフラーで陰部を覆う。


マフラーに染みが広がり、重くなっていくのが分かる。



245 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:10:47.88 ID:7P6jhE6O0



暫く、その男子は無言で見つめていたが、



「おしっこしたな」



脅しはそれで充分だった。


彼はゆっくりと近づいてきて、わざとらしく、



「なんで冬でもないのにマフラーしてんの・・・?」


「剥いて確かめてやる」


・・・・・そう言い、私のマフラーを剥く。



「うぅ・・・」



 ・・・じじじじ・・・じじ



それから毎日、彼の家族が旅館を発つまで、彼は私に要求してきた。




246 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:11:52.12 ID:7P6jhE6O0



翌週、下腹部に鈍い痛みを感じた。



意識すると消えてしまうような弱い痛み。


それでいて忘れたころに、ずぅぅぅんと押しかけて来る痛み。




母に痛みを訴え、病院へ連れて行ってもらった。




じじじ・・・・・じっ・・・



一通り診察を終えると、私は診察室から追い出されるようにして連れ出された。



診察室から、母と医者の声が聞こえてくる。


田舎の病院だからか、廊下は冷房の効きが悪く、額にじっとりと汗をかく。



「・・・・・」


「・・・・・あつい・・・ですねぇ。」


「・・・そんなにあつい・・・・・どうして・・・」


「うぅ〜む。・・・・・このむしは・・・・・」


「・・・・・あつい・・・・・」


「・・・・・」




247 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:12:48.75 ID:7P6jhE6O0



ずぅぅぅぅん、中の声に耳を傾けていると、今までないほどの痛みが襲ってきた。



「っう・・・・・」



声が出ない。


診察室内の二人はこちらに全く気が付かない。



「・・・あつい・・・」


「・・・あつい・・・」


「あつい・・・」



なにがそんなにあついのだ!!!


意識が朦朧とする中、幼心に激しい怒りを感じた・・・・・ように思う。


あつくない、あつくない、あつくない!!!・・・・





・・・・・じじじじじ・・・





「うるさい!! あつくなんかないっ!!」


いつの間にか腹痛も何処かへ行き、廊下で叫ぶ。



「あつくない、あつくない!!!」



・・・じじっ




霞みゆく視界の端で、診察室から慌てて出てくる母の姿・・・・・







...
......
..........
......
...




248 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:13:45.12 ID:7P6jhE6O0



「うっ・・・・・」



また吐き気を催す。





何やら昔のことを思い出していたようだ。



「寒い・・・・・」



ぽつり、と呟く。


周囲の人々が私をちらり、と見る。


それもそうだ、真夏にマフラーをする人などいる訳がない。




いるとすれば、その人は・・・どこか、壊れているのかもしれない。




・・・・・じじじ・・・



「うるさいっ!!」



叫ぶ。


何人かがこちらを振り向くが、気にもしない。



249 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:14:28.62 ID:7P6jhE6O0



・・・・・じっ・・・




私の声に反応して、どうやらアイツは居なくなったようだ。



「あつくない・・・・寒い、寒い、寒い・・・・・」



首に巻いた桃色のマフラーは、汗を吸い込んだのか、ずっしりと重い。






「ふぅ〜。」


大きく息を吸い、足を踏み出す。


今日も、いつもの場所へ向かう。







...
......
..........
......
...



250 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:15:25.89 ID:7P6jhE6O0



コツ、コツ、コツ、


足音がいやに響く。



吉野総合病院の精神科病棟。


談話室と名付けられたホールを抜け、真っ直ぐと目的の病室へ向かう。




入院中の母を見舞いに来るのは、随分と久しぶりな気がする。


実家の旅館が繁盛期で、日常の多忙に追われていた・・・・・気がする。



251 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:16:16.10 ID:7P6jhE6O0




ところで、私の母は昔、死んだ。





 ・・・・・ということになっている。


精神科病棟に入っており、一生出ることは出来ない、などと一体誰に言えようか。






コツ、コツ、コツ、


白い壁、白い天井・・・相変わらず飾り気のない、どこか寒々とした場所だ。


何度来ても好きになれない。



「寒い・・・・・」


今日着ている白い服のせいか、今にも壁と同化して建物に飲み込まれてしまいそうだ。


再び吐き気が襲ってくる。



「うぅ・・・。」



母が入っている個室は、107号室。


奥の角を曲がってすぐ左の病室だ。



252 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:17:07.87 ID:7P6jhE6O0



吐き気と、眩暈に苦しみながら歩を進める。



ふらふらとした足取りで角を曲がると、向こうから来た人物とぶつかった。




ドンッ!!




私は自分の体を支えられなくなり、倒れた。



「ごめんなさい。大丈夫ですか。」



ぶつかった相手は若い看護師だった。慌てて駆け寄ってくる。



「ごめんなさい、ぼんやりしてて。」



そう言い、看護師は手を伸ばしてくる。


胸につけた四角い名札を見ると、そこには、荒川と書かれていた。



新人だろうか、初めて見る顔だ・・・・・と思う。





253 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:17:54.20 ID:7P6jhE6O0



私は、


「ありがとうございます。」


と答え、いまだにふらつく頭で何とか立ち上がる。





「え、えぇと・・・・・」



「松実です。・・・・・母の見舞いに来ました。」



「まつみ・・・さん・・・?」



彼女は物問いたげな顔で、こちらを伺う。



「あ、ええと、107号室に母がいるんです。私は娘で・・・・・松実宥といいます。」



そう答えると、彼女は納得した風だった。


やはり新人で、ここに来たばかりなのだろうか? そう思い、看護師の顔を伺う。




254 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:18:46.55 ID:7P6jhE6O0



すると突然、


彼女の目から、にょろにょろとした・・・・・



「ひっ・・・・・」


声にならない声が出る。



・・・・・にゅるり、にゅるり


と、その看護師の・・・・・荒川という看護師の目から・・・・・




・・・・・なにか、細長い・・・・・




あぁ、そうだ。確かあの時、写真で見た・・・・・


・・・・・寄生虫の様な・・・にゅるり・・・・・



・・・・・むし・・・・・



にゅるり、にゅるっ・・・・・


「あ・・・・・あぁぁ・・・」



もう空になったはずの胃の中身が、喉元にまた込み上げてくる。



「うっ・・・・・」



255 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:20:43.52 ID:7P6jhE6O0



・・・・・にゅる




「だ、大丈夫ですか? 松実さん・・・」



ふと、新人看護師の声が聞こえた・・・気がした。


顔を上げる。



「あぁ・・・・・」


看護師の顔は、・・・・・食い荒らされ、ボロボロになっている。



「・・・・・松実さん」



その口・・・・・だったものから私を呼ぶ声がする。


闇の底へ、私を誘うかのような声・・・・・





・・・にゅる・・・・・
256 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:21:28.67 ID:7P6jhE6O0




その時、


「松実さん」


背後で声がした。


この声には聞き覚えがある。此処の婦長さんだ。




「・・・はぁ・・・・・」



我に返り、深呼吸する。


荒川という看護師は、不安げな面持ちで傍に屈んでいる。



・・・・・勿論、その顔には何らおかしなことはなく・・・・・





「何があったのですか、荒川さん。」
小走りにやってきた婦長さんが言った。
257 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:22:10.68 ID:7P6jhE6O0



「出会い頭にぶつかったんですよ、それで少し眩暈がして・・・」


看護師が口を開く前にそう答えた。



あぁ・・・・・寒い・・・


今度は酷く寒気がする。


壁に片手をつき、ゆっくりと立ち上がる。




258 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:22:55.83 ID:7P6jhE6O0



婦長さんは私の方に向き直った。


「松実さん・・・・・これからお母様のお見舞いに?」


「ええ。 母の様子は?」


「お元気ですよ。 最近はすっかり落ち着かれたようで・・・」


「それは・・・・・良かったです。」



「ですけど刺激しないように気を付けて下さいね。」


「はい。 分かっています。」



私は小さく会釈して、二人に背を向けた。




その時、視界の端でちらりと、看護師の様子が見えた。


訝しげな、それでいて、憐れみを含んだ様子で私を見ていた・・・・・ような気がした。




259 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:23:56.29 ID:7P6jhE6O0



コツ、コツ、コツ、



107号室の扉の前に立つ。



「はぁ・・・・・」


ゆっくりと、薄い緑色の扉を開ける。





ーーーー途端、全てを思い出す。




「ああああああぁ、うわぁぁぁぁぁ」


誰かが・・・いや、私が叫んだ。





ーーーー婦長と、荒川という若い看護師が、私を談話室の方へ連れてゆく。






...
......
..........
......
...




260 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:24:44.30 ID:7P6jhE6O0



「宥、大丈夫よ。・・・宥。」



「でも・・・・・あついって何・・・?」



「大丈夫、大丈夫だから。宥はなんにも心配しなくていいから・・・ね?」



お母さんは諭すような、優しい、そしてどこか淋し気な口調でお姉ちゃんに語り掛けている。




・・・・・じじじじじ





布団に横になるお姉ちゃんと、傍らで見守るお母さん。


その様子を、私は不安な気持ちで障子の隙間から見ていた。




261 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:25:43.52 ID:7P6jhE6O0



・・・・・というのも、先ほど、


お母さんがお姉ちゃんを抱いて帰ってきた。


どうやら、二人で病院に行き、そこでお姉ちゃんが癇癪を起したらしい。


今は布団に横になり、落ち着いているが・・・・・




  じじ・・・・・じじっ・・・・・




お母さんはその時からずっと、お姉ちゃんに、


「大丈夫、大丈夫・・・・・」


と語りかけている。




 ・・・・じじじじじっ・・・・・




外では、・・・・このあつい季節になると出てくる・・・・・アイツらが鳴き叫んでいる。




・・・・じじじ・・・・・




「お姉ちゃん・・・・・」


お姉ちゃんは、愛用の桃色のマフラーを今日も巻いている。






・・・じじじじじじじじ・・・

・・・・・じじじっ・・・・・

・・・・じ・・・じっ・・・

・・・・・・

・・・




262 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:26:51.31 ID:7P6jhE6O0





・・・・・そして、





"それ"が起きたのは、その夏の終わりだった。






朝、いつもは真っ先に起きているはずの母が、その日はなぜか、まだ起きて来ていなかった。



「あれ、どうしたのかな?」


何故か、ざわざわと嫌な胸騒ぎを覚えた私は、急ぎ足で母の寝室へ向かった。



タッ、タッ、タッ、



いつの間にか小走りになる。


・・・母の寝室に近づく度に、嫌な胸騒ぎが全身を駆け巡る。





母の寝室の扉の前に立ち、


「ふぅ・・・・・」


一呼吸つくと、ゆっくりと扉を開けた。




263 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:27:49.60 ID:7P6jhE6O0




「お母さん、どうしt・・・・・」




思わず足が止まる。


部屋は一面に、まるで桜吹雪が舞った様に、白と赤のコントラストで埋め尽くされていた。




「きれい・・・・・」




そんな言葉が、知らず口に出る。


部屋を見渡すと、どうやら部屋中央の・・・・・"ふくらみ"から放射状にその紋様が広がっているようだった。




あの"塊"は何だろう。


そう思い、一歩近づく。



もはや部屋の光景に圧倒されて、母のことなど頭から消えていた。



また一歩近づく。


「・・・・・う"っ・・・・・」





そのふくらみ・・・・・塊は、母だった。



いや、母の死体だった。



「・・・・・ぅ・・・・・」




その後の記憶はない。








...
......
..........
......
...




264 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:28:43.18 ID:7P6jhE6O0



「うぅ・・・・・」


嫌なことを思い出した。




手にじっとりと汗をかき、視界がやや霞む。



そうだ、あの時私が見た光景は、悲惨だった。


美しいと思ったものが、一瞬で・・・・・あぁぁ・・・・・






私の姉は狂っていた。


何時からなのかは定かではない。



・・・・・じじじじじ・・・・・



でも、確かに狂っていた。



「お姉ちゃん・・・・・」


一人、ガラスを前にして呟く。






265 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:29:40.36 ID:7P6jhE6O0



・・・・・あの夜。



私の姉は、母が寝ている間に、母の口内に消火器をぶちまけたのだ。


母の腹部は消火器の・・・・・白い粉末でいっぱいになり・・・・・


 ・・・・・膨れ・・・


そして・・・・・





パァン





私が見た・・・・・美しい・・・・・


・・・・・白と赤のコントラストは・・・・・





「・・・・・ぅ・・・」


此処へ来るといつも思い出してしまう。






さらに、


後で分かったことだが、私の姉は精神的な病だけでなく、別の・・・・・


・・・・・確か・・・・・ガショクコチュウ・・・・・そんな名前だ・・・・・


別の何かにも侵されていたらしい。


・・・・・今でも刻々と姉の体を蝕み、いつか全てを喰らい尽し表へ出てくるだろう。




まるで、大声で鳴く時を待つアイツの幼虫の様に・・・・・じじじ・・・・・





266 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:30:21.97 ID:7P6jhE6O0



過去の禍々しい記憶に憑りつかれていると、





「ああああああぁ、うわぁぁぁぁぁ」





ガラスの向こうから、悲鳴、いや絶叫が聞こえた。


二人の女性・・・・・婦長と、若い看護師が、奥の通路の方へ駆けていくのがガラス越しに伺える。






しかし私には瞬時に、その声の正体が分かった・・・・・と思う。





「お姉ちゃん・・・・・」






...
......
..........
......
...





267 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:31:07.71 ID:7P6jhE6O0




「大丈夫ですか、松実さん。」



駆け付けた婦長が、私に言葉をかける。




「はい・・・?」


私は、長い長い悪夢から覚めるような心地で、ゆるりと頭を振り動かした。




どうやら誰かが・・・・・いや私が、大声を出したらしい。



「あ、あぁ・・・、婦長さんですか。」


「今日の、お見舞いは終わりましたか・・・?」


「えぇ・・・・、はい。」


「それじゃあ、談話室の方へ戻りましょうか。」





268 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:31:39.07 ID:7P6jhE6O0



日課となっている贖罪の儀式を今日も終え、記憶は元通りに閉ざされる。


婦長と若い看護婦に付き添われ、私は談話室へと戻る。




269 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:32:26.09 ID:7P6jhE6O0



じじじじじじ・・・・・


   ・・・・・じじじじじじ




患者「今日もあついねぇ〜。」


婦長「そうだねえ。」




何人かが振り返り、私をちらりと見る。




患者「あついよ。」


荒川「うんうん、少し休もうか。」





・・・・・じじじじじじ




患者「ねえねえ、あついし明日プール行かない?」


患者「おっ、いいね〜。」


患者「その前に、水着買い直そう!」




じじじじじじ・・・・・




270 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:33:16.95 ID:7P6jhE6O0




広い談話室では、患者たちがしゃべっている。


ある者は同じことを繰り返し、ある者は一人二役を演じ・・・・・


・・・・・そしてある者は・・・・・





「うるさい!!あつくない!!」




また大声を出し、ふと"窓"の方に視線を移す。


「玄ちゃん!!」


"窓"の外で、妹がこちらを見ている。







そして、107号室の患者は、二人の女性・・・・・婦長と看護師に連れられて、病室へと戻る。


白い壁、白い天井、白い服・・・・・薄い緑の色をした扉の中で、今日もその患者は・・・・・





...
......
..........
......
...




271 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/09(水) 00:34:06.48 ID:7P6jhE6O0




突然だが、私の母と姉は昔、死んだ。




 ・・・・・いや、実際には姉は生きている。



精神科病棟に入っており、一生出ることは出来ない、などと一体誰に言えようか。


それに、何者かが、姉の体を蝕んでいるらしい。





姉を収容している病院・・・・・吉野総合病院の先生によれば、姉は昔のことを全く覚えていないらしい。


・・・・・でも、たまに・・・ふらりと歩き出し・・・・・叫ぶ・・・・・


もしかしたら、一瞬でも過去のことを思い出しているのかもしれない。


その時、姉は何を思うのだろうか・・・?


・・・・・誰かに、赦しを請うのだろうか・・・・・









カン




272 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/09(水) 00:35:16.21 ID:7P6jhE6O0



以上「あつい贖罪の日々」でした。



いやぁ、実は私、昨日から熱が出てしまって、"熱い"んですよ。


早く治したいんで、"厚い"服を着て、部屋を"暑く"しています。


皆さんも、風邪にはご注意下さい。





・・・・・特に、インフルエンザは"篤い"ですからね ・・・・・じじじ・・・・・






それでは・・・・・



273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/10(木) 02:01:55.35 ID:1eWICia+o
乙です
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/10(木) 04:20:27.10 ID:go7kX0O8o
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/12(土) 16:33:34.32 ID:Th2Xgxg9o
乙乙
276 : ◆pjALZHgaVSgG [saga]:2016/03/13(日) 17:40:39.27 ID:rHQ02fwc0




「アコ -episode of side A- 」







「はぁ・・・・・」


季節は夏も、真夏。


この辺りが山に囲まれているとはいえ、やはり、暑い。


「・・・・・ふぅ」



退屈な授業も終わり、部室へと向かう。


このところ部員の集まりが悪い、様な気がする。




277 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:41:33.07 ID:rHQ02fwc0




何とかしたほうが良いのかな、と微かに思ってみたりもするが、この暑さのせいで、そんな考えはするすると頭から抜けてゆく。


「暑い。」



廊下には、冷房は付いていない。


教室から部室まで遠いわけではないが、今は真夏、汗で下着が肌に張り付く。


「・・・・・はぁ」


気持ち悪い。


一度そう思うと、全身を虫が這っている・・・そんな感覚が心を蝕んでいく。




278 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:42:09.55 ID:rHQ02fwc0



「・・・・・」


ひと気のない廊下を歩く。


この暑さだ、皆、部室や教室にいるのだろう。


廊下には誰一人いない。


私は一人、部室へと続く廊下を進む。




279 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:42:52.31 ID:rHQ02fwc0




すると、いつのも・・・彼女の調べが聞こえてきた。


「・・・ラシソラドレシド・・・」 ♪〜

「・・・ラシソラドレシドシ・・・」♪〜

「・・・ラシソラドレシド・・・」 ♪〜

「・・・ラシソラドレシドシ・・・」♪〜



どうやら、今日は部室に来ているようだ。



汗ばんだ手で、ゆっくりと部室の扉を開ける。


二人の顔が同時に、こちらを向く。





280 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:43:35.91 ID:rHQ02fwc0




私たちは麻雀部だ・・・が、特に麻雀をするわけでもなく、それぞれが気ままに過ごす。


結局、その日部室に来たのは、私たち3人だけだった。




じゃあ、また。

さよなら。

おつかれ。


それぞれが別れの言葉を告げ、帰路につく。



ただ一人、私を除いて・・・・・



「よし・・・・・」


今日も自分自身に喝を入れ、夜の街へと繰り出す。




281 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:44:22.58 ID:rHQ02fwc0



しかしそれにしても、馴れとは怖いものである。


「ふふっ・・・・・」


自嘲気味に笑う。


始めは抵抗があった。当たり前だ。


あんなの抵抗無しに受け入れられる奴がいるだろうか。


いたら、そいつは・・・真正のビッチだろう。



「ふん・・・・・」


また卑屈な笑いがこぼれる。




いけない、いけない。


こんな表情で彼らの前に出る訳にはいかない。


手鏡を右手に持ち、笑顔を作る。


・・・・・できるだけ、自然な笑顔。




282 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:45:14.78 ID:rHQ02fwc0



これはお金の為、そう、お金の為だ・・・・・


何度自分に言い聞かせてきただろう。


たまにふと、自分は人として大切なものを失ってしまったのではないか、と思うことがある。



「あぁ・・・・・」


不安や恐怖、様々な複雑な思いが入り乱れた感情に押しつぶされそうになる。


視界が波打つ。



「・・・・・う」


こんなところで泣いている場合ではない。


袖口で目頭を拭い、顔を上げる。





すると、


「おっ、アコちゃん、今日も早いね〜。」


手をひらひらと振りながら、1人の男・・・サトシが近づいてくる。




283 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:45:59.58 ID:rHQ02fwc0




そして・・・・・





安っぽいドアを開けると、早速、サトシはベッドにごろりと転がる。


六畳間の真ん中に、ぽつんと寂しく置かれたベッド。




「暑いな。」


サトシはそう言い、エアコンのスイッチを入れる。




この後は、いつも通りだ。


私がそっとベッドに腰掛けると、サトシはタックルするように私を押し倒す。




そして、両手両足、舌を使って絡み合い、セックスにとりかかる。




284 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:46:58.77 ID:rHQ02fwc0




サトシは小刻みに腰を動かす。


壊れたロボットの様に、ただ単調に動かす。



たまに思う。


男はロボットなのではないか・・・哀れなロボット・・・・・





「あああ、いいい・・・・・」


などと、私も一応喘いでおく。





後半、サトシの腰の動きがさらに激しくなる。


「んん、おおおお・・・・・」


低い声が部屋に響いたと思うと、サトシはぐったりと私の上に倒れこんできた。




285 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:47:43.89 ID:rHQ02fwc0




私は、サトシの髪を優しく撫でてやる。



「どうだった・・・? どうだった?、俺のフシギダネ♂のタネマシンガン・・・」


サトシは虚ろな目で聞いてきた。


「ねぇ・・・・・」


その目がもう一度聞いてきたので、私は返した。


「凄かったよ。 もうすっごく、気持ちよかった。」


「本当? 他の男よりも・・・?」


「うん・・・・・」





286 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:48:31.75 ID:rHQ02fwc0



そう、"他の男"・・・・・


私は週に三度、男とセックスしている。


別に、好きでやっているわけではない。


お金の為・・・そう、そうだ・・・そうに決まっている。





月曜日はサトシ20歳、火曜日はマサト18歳、木曜日はタケシ24歳。


本名かどうか知らない。


年齢も正確じゃないだろう。



重要なのはそう、お金だ。




287 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:48:57.34 ID:rHQ02fwc0



結局、サトシとあれから2回セックスし、あの寂れた六畳間を後にした。


勿論、報酬も頂いた。


時刻は、夜9時前。


疲れた体を引きずるようにして、ようやく帰路につく。




288 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:49:41.11 ID:rHQ02fwc0




翌日の放課後も、また街へ繰り出す。


いつもの場所で待っていると、また暗い思考がぐるぐると頭の中を駆け巡り始めた。



ーーーーセックスは好き?


ーーーー嫌い。


ーーーーホントに?


ーーーーお金の為なんだ、お金の・・・


ーーーー楽しんでない?


ーーーー違う!!やめて!!!




「よっ!」


男の声によって思考は中断する。


今日は火曜日、相手はマサト。



289 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:50:41.07 ID:rHQ02fwc0




ベッドに腰を下ろした途端、スカートが捲られ、下着が下ろされ、足を割られる。


マサトは他の二人よりも、群を抜いて性急だ。


が、私にとっては断然いい。


ねちねちと訳の分からない前戯をやられるよりかは随分ましだ。




そして・・・・・




マサトもロボットの様に、一定の腰の動きを繰り返す。



「・・・ん・・・ああああ」


私も一応喘いでおく。




ーーーー気持ちいいんだ


「違う。」


思わず声に出る。




マサトは、しかし、行為に夢中で気付いていない。



290 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:51:31.33 ID:rHQ02fwc0



気持ち良くなんかない・・・これはお金の為・・・・・


ふと、横に置いた鏡に目を向ける。


・・・・・良かった。


そこに映っていたのは、よくあるポルノの情景で、ばかばかしいものだった。


鏡の中の私は、みっともなく足を広げ、マサトはその中にすっぽりとはまり、そしてやはりみっともなく、腰を小刻みに動かす。


・・・・・良かった。


いい顔で快楽を貪っていたら・・・と思うと、自分がどうにかなってしまいそうになる。




291 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:52:17.06 ID:rHQ02fwc0



ひと通り行為を終えると、マサトは、


「今日の君も最高だったよ。 なんかいつもよりあそこ、ヌレヌレでさ。 ホント、すっごくねっちょりしてる。」


と、まだ呼吸も整わないくせに、私の性器に再び指を這わせてくる。




「ほら、まだこんなに・・・・・」


私の中から、じんわりと温かいものが溢れてくるのを感じる。


・・・・・嫌!! そんな、違う・・・・・


ーーーー楽しんでるんだ・・・?


ーーーー違う・・・・・



「まだ欲しいの? じゃあ・・・・・」


そう言い、マサトは私を四つん這いにさせる。







〜〜〜〜


292 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:53:08.34 ID:rHQ02fwc0




翌日、放課後。






今日も、誰もいない廊下を、部室へ向けて歩を進める。




部室へ近づくが、今日は彼女のいつもの調べは聞こえてこない。


部室の扉を開けると、案の定誰もいなかった。




このままではいけない、何とかしなくては・・・・・


と、今日も思うが、結局この暑さでうやむやになってしまう。




今日は誰一人として部室に来なかった。



293 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:53:57.14 ID:rHQ02fwc0



外が暗くなるまで部室で涼んだ後、一人、部室を後にする。


今日は街へ赴く必要はない。


家のことをしないと・・・・・



「・・・・・はぁ」


大きく溜息をつき、家路を急ぐ。







〜〜〜〜



294 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:55:02.04 ID:rHQ02fwc0




木曜日。






今日はタケシだ。


実家の店で働いているらしい。


3人の中で最も体格がよく、引き締まった体に程よく筋肉がついている。


一つ難点があるとすれば、横暴なまでの性欲・・・・・




ーーーー気持ちいい?


ーーーーなわけない!!


ーーーーセックス依存症


ーーーー違う!!やめて!!やめて!!!




ひどく眩暈がしてくる。


この暑さで脳がやられてしまったのか、さっきから頭の中で会話している。





295 : ◆pjALZHgaVSgG [sage saga]:2016/03/13(日) 17:55:47.74 ID:rHQ02fwc0




と、


「・・・ラシソラドレシド・・・・・ラシソラドレシドシ・・・」♪〜





背筋が凍る。


何処か近くで、部活仲間のいつもの調べが聞こえてきた・・・様な気がする。




咄嗟に辺りの雑踏を見渡す。



「気のせいか・・・・・」


そう呟いた瞬間、


・・・・・あぁ・・・・・そんな



人ごみの隙間から微かに、しかし、はっきりと見えた。





楽し気に肩を並べて歩く、二人組の姿が・・・・・




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