二宮飛鳥「みんなのきもちいい」

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1 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2016/06/20(月) 23:27:36.79 ID:qnmljQBNO


キャラ崩壊

長い

よくあるネタ

2 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2016/06/20(月) 23:28:43.84 ID:qnmljQBNO



モバP「よぉーし! 仁奈、今日の仕事良かったぞ!」

市原仁奈「ホントでごぜーますか!」

P「ああ! バッチリだった」

P「よく頑張ったな!」ナデナデ

仁奈「えへへー! 仁奈に任せやがってくだせー!」

P「よーしよしよし!」ナデナデ

仁奈「えへへ〜〜♪」

3 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2016/06/20(月) 23:29:41.27 ID:qnmljQBNO


三船美優「お疲れ様です、プロデューサーさん」

P「あっ、美優さん! お疲れ様でした」

P「美優さんも良かったですよ。とっても堂々としていて」

美優「そ、そうですか? そう言って頂けるなら幸いです」

美優「今日みたいなお仕事は初めてでしたから、最初は不安だったんですけど……。うまくいって良かったです」

仁奈「美優おねーさん、すげーきれーだったでごぜーます!」

美優「ふふっ。ありがとう、仁奈ちゃん」

美優「きっと仁奈ちゃんが居てくれたから、私も頑張れたんでしょうね」

仁奈「仁奈のおかげでごぜーますか?」

美優「うん。もちろん」ナデナデ

仁奈「えへへ〜♪ 気持ちいいでごぜーますっ!」

4 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2016/06/20(月) 23:30:21.20 ID:qnmljQBNO


P「さて。じゃあ車で送りますよ。美優さんは事務所までで?」

美優「はい。お願いします」

仁奈「………………」

美優「……? 仁奈ちゃん? ほら、行きましょう?」

仁奈「ん? うん、分かったでごぜーます」スタスタ

5 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2016/06/20(月) 23:31:00.79 ID:qnmljQBNO


――車内――


P「いやー、あの時の美優さん、ホントに綺麗でしたね」

美優「そ、そんな……! そんなことないですよ!」

美優「それより、仁奈ちゃんのあの時の――」

仁奈「………………」

6 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2016/06/20(月) 23:32:06.33 ID:qnmljQBNO


P「それからあの――」

仁奈「P、ちょっといいでごぜーますか?」

P「ん? どうした仁奈、忘れ物したか?」

仁奈「ちょっとPに聞きてーことあるですよ!」

P「ああ、なんだ?」

仁奈「今日のお仕事、仁奈、すげーがんばったでごぜーますけど――」

P「ああ、そうだな」

仁奈「でも、美優おねーさんもすげーがんばって、きれーで……とっても良かったでごぜーますよ!」

P「うん? そうだな。分かってるぞ?」

仁奈「ホントでごぜーますか?」

7 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2016/06/20(月) 23:33:16.63 ID:qnmljQBNO


仁奈「じゃあなんで、美優おねーさんのことは、ほめねーんでごぜーますか?」

P「えっ? そうか……? 俺、結構べた褒めしてるつもりで――」

仁奈「でもP、美優おねーさんのこと、ナデナデしてねーですよ?」

P「へ?」

美優「仁奈ちゃん……?」

仁奈「仁奈はさっき、がんばったごほーびに、Pにも美優おねーさんにもナデナデしてもらったでごぜーます!」

仁奈「ナデナデされるとすっげー気持ちよくて、仁奈はうれしーでごぜーますよ!」

仁奈「でもP、おんなじがんばった美優おねーさんには、してねーですよね?」

仁奈「忘れてたんでごぜーますか……?」

P「あー、あはは……。そういうことか」

8 : ◆.UigIU7V92 [sage saga]:2016/06/20(月) 23:34:56.62 ID:qnmljQBNO


P「そうだなー……。確かに美優さんだって、今日はすごく頑張ってた。それはプロデューサーとしてよく分かってるけどな」

P「ただ、美優さんは大人だからな。褒めるのに、ナデナデするってわけにもいかないんだよ」

仁奈「……なんででごぜーますか?」

P「まあ、さすがに大人の美優さんにそういうことするのは、失礼だし……」

仁奈「しつれい……? 美優おねーさんにナデナデしちゃいけねーんですか?」

美優「え? そ、そんなことはないけど……うーんと……」

美優「――あのね、仁奈ちゃん。まだ仁奈ちゃんには難しいかもしれないけど……、大人になると、色々と気を使わなくちゃいけない
こととかが増えるから……」

仁奈「……?? 大人になったら、ナデナデは気持ちよくなくなるんでごぜーますか……?」

P「まあ、仁奈も大きくなれば分かるようになるさ」

仁奈「……???」

P「っと、仁奈、そろそろ着くぞー」


――――――
――――
――

9 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:35:55.21 ID:qnmljQBNO


――翌日――


仁奈(昨日のPと美優おねーさんの言ってたこと、結局よく分からなかったなぁ……)

仁奈(大人の気持ちは――大人にならねーと、分からねー……?)ウーン

仁奈「……ん?」



飛鳥「…………」パラッ……パラッ……


10 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:37:25.09 ID:qnmljQBNO


仁奈「飛鳥おねーさん! おはよーごぜーます!」

飛鳥「……ああ、仁奈か。おはよう」

仁奈「飛鳥おねーさん、ご本読んでたんでごぜーますか」

飛鳥「これかい? アーニャに借りたロシア語の本なんだ」

仁奈「飛鳥おねーさんはロシア語、分かるんでごぜーますか!」

飛鳥「いや――残念ながら、解るってわけじゃないけれど……」

飛鳥「しかしながら、この世界には、こうしたボクたちとは異なった言語、文化、思想が確かに存在し、今日も息づいている――」

飛鳥「そんな事実に、ちょっとこの手で触れてみたいと思ってね」

仁奈「……??」

11 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:38:53.20 ID:qnmljQBNO


仁奈「えーと……」

仁奈「じゃあ、仁奈、静かにしてた方がいいでごぜーますか……?」

飛鳥「いや、そんな遠慮は不要だよ」

飛鳥「ここ最近のボクの趣味なんだ――こうして、まだ人の少ない時の事務所で過ごすのは」

飛鳥「人もまばらな事務所――それは普段は見せない裏のフェーズ、影に沈んだ深閑の空間」

飛鳥「そして、それが変化する瞬間――それが次々と出社してくる他の人たちによって破られる刻《とき》」

飛鳥「静止した時計が動き出すような――零が一になるような――裏が表になるような――」

飛鳥「同じ場所でありながら、確かにそれが切り替わる刹那」

飛鳥「静寂は解除され、停滞は破壊され――日常が創造される」

飛鳥「そのボーダーを跨ぎ、ボクという存在も確かに動き出す。そんな気配を感じるのは、ね」

飛鳥「だから――今日、この事務所の内包するセカイに、変革の時を告げるのがキミというのも、悪くないことさ」

仁奈「…………???」

12 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:39:50.41 ID:qnmljQBNO


仁奈(飛鳥おねーさんの言うことは難しいでごぜーますね……)

仁奈(あっ、でも!)

仁奈(そんな飛鳥おねーさんなら――難しいを知ってる飛鳥おねーさんなら……)

仁奈(もしかしたら、仁奈が分かんねーことも、分かるかもしれねーですっ!)

仁奈「あ、飛鳥おねーさんっ!」

仁奈「仁奈、ちょっと飛鳥おねーさんに、聞きてーことあるんでごぜーます!」

飛鳥「ボクに、かい? 構わないけど……」

仁奈「ありがてーですっ!」

仁奈「実はですね、昨日――」


――――――
――――
――

13 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:42:25.01 ID:qnmljQBNO


飛鳥「――なるほど。何故、美優さんは頭を撫でてもらえなかったのか、ね」

仁奈「人間って、大人になるとほめてもらえなくなるんでごぜーますか?」

飛鳥「……まあ、キミのその考えも、あながち間違っていないのかもしれない。少なくともボクはその推察を、完全に否定できるだけの事象を知らない」

飛鳥「キミよりはある程度、俗世ってやつを知っているが故に、ね」

飛鳥「ただそれでも――キミが今抱いているようなイメージは、とりあえずここでは払拭しておくべきだろう」

飛鳥「別に、大人だからって、その成果に対する相応の報酬がもらえなくなるわけじゃないさ」

仁奈「じゃあ、なんで美優おねーさんはナデナデ、してもらえなかったんでごぜーますか……?」

飛鳥「『してもらえなかった』というのが間違いだね」

飛鳥「大人でも、成果に対する対価は与えられる」

飛鳥「ただし――大人にとっては『頭を撫でられる』という行為が、その努力や成果の報奨、評価とはならないということさ」

14 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:44:57.45 ID:qnmljQBNO


仁奈「ひょうかにならねー、ですか……?」

飛鳥「つまりは、子供のキミと、大人の美優さんとの――価値観の相違ってことだね」

仁奈「かちかんのそーい……?」

仁奈「うーん……。飛鳥おねーさんの言うことはやっぱ難しいでごぜーますね……」

仁奈「仁奈じゃよく分かんねーですよ……」シュン

飛鳥「あ、ああ……そ、そっか……」アセアセ

飛鳥「うーんと……ええと……」

飛鳥「……簡単に言えば――仁奈は頭を撫でられるのが好きでも、美優さんはそうとは限らないってことさ」

飛鳥「例えば、仕事を頑張ったご褒美に高級な寿司をご馳走されたとして――みくさんとナターリアとでは、その反応は違うだろう……?」

仁奈「なるほど! それなら分かりやすいです!」

仁奈「つまり……好き嫌いの違い、ってことでごぜーますか?」

飛鳥「まあ、そういうことかな」

15 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:47:42.00 ID:qnmljQBNO


仁奈「じゃあ、美優おねーさんは、ナデナデされるのが嫌いなんでごぜーますか?」

飛鳥「そこまでは分からないけど……」

飛鳥「……でも、髪を触られるという行為は、よほど親しい間柄でもないと抵抗があるのも事実だね」

飛鳥「ボクのエクステンションも――人工の作り物とは言え、おいそれと触らせたいものじゃないし」

仁奈「飛鳥おねーさんも、ナデナデ、嫌いでごぜーますか?」

飛鳥「……正直、あまり歓迎はしないかな」

仁奈「それは、飛鳥おねーさんが大人だから?」

飛鳥「さて……どうだろうね。ボクなんかはまあ、大人に成り切れず、子供を棄て切れない、といったところなのかな」

飛鳥「しかし、ボクみたいな年齢でもそう思うんだ。大人にとっては頭を撫でられるなんて、むしろ侮蔑の意で取られてもしかたないかもね」

仁奈「仁奈はナデナデ、気持ちよくて好きでごぜーますけど……嫌いな人もいるんでごぜーますね……」

飛鳥「子供は成長して大人になるけれど――成長とは、つまり緩慢な変容だからね。それは自分で選択できる部分もあれば、否応なく、余儀なくされる部分もある」

飛鳥「だから、もしかしたら仁奈もこれから大きくなっていくにつれて、頭を撫でられることが、自身の評され方として不満になる時が来る……のかもね」

仁奈「それって……仁奈もナデナデが嫌いになるってことですか……?」

飛鳥「――逆に言えば、他のことが気持ちよく感じる、ってことだよ」

仁奈「他のこと……」

16 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:49:46.73 ID:qnmljQBNO


仁奈「ナデナデ以外の気持ちいい、でごぜーますか。だったらモフモフでごぜーますけど……」

飛鳥「モフモフ……ねぇ。それだって、大人に対する態度としてマッチするとは思えないけれど」

仁奈「で、ごぜーますか……」

仁奈「うーん……それ以外の気持ちいい……。仁奈にはちっと、思い当たらねーです……」

飛鳥「……ふむ」

飛鳥「ならば、ちょっと見にいくのはどうだい?」

仁奈「見に……?」

飛鳥「ああ」

飛鳥「幸いというか――このアイドル事務所には、様々なキャラクターのアイドルたちが所属している」

飛鳥「そこはまさに個性の宝庫――存在の坩堝だ」

飛鳥「彼女たちを観察することで、彼女たちの持つ各々の価値観を観測することで――まだキミの知らない様々な事象への視点、キミの言うところの様々な『みんなの気持ちいい』を知ることができるんじゃないかな」

飛鳥「そしてそれらを知ることができたならば――美優さんの気持ちってやつも少しは分かるようになるんじゃないかい?」

仁奈「みんなの気持ち――みんなの気持ちいい、をお勉強するんでごぜーますか……!」

17 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:51:13.33 ID:qnmljQBNO


飛鳥「この世には、キミにもボクにもまだまだ知らない思考が、信条が――セカイが遍在している」

飛鳥「何よりもまず、そういったものが『ある』んだと知ることこそ、それらが存在するためには必要なプロセスだ」

飛鳥「丁度、ボクもこの事務所の個性的な彼女らについては興味を持っていてね」

飛鳥「その……キミさえ良ければ、だが……」

飛鳥「ボクのそんな、セカイを巡る道程に付き合ってみる気はないかい?」

仁奈「飛鳥おねーさんと一緒ですか! うおぉー!」

仁奈「みんなの気持ちいい探し、飛鳥おねーさんと一緒なら、すっげー楽しいでごぜーますね!」

飛鳥「そ、そうかい」

飛鳥「そう、言ってもらえるなら……うん……」

飛鳥「わ、悪くはない、ね……///」

仁奈「えへへ〜♪」

18 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:52:15.71 ID:qnmljQBNO


仁奈「じゃあ早速、しゅっぱつしんこー!」

仁奈「まずは誰の気持ちいいでごぜーますかね?」スタスタ

飛鳥「ふむ。そうだね……」



「へんしんっ!!!」



仁奈「ん? どっかからか声がしやがりますね……?」

飛鳥「どうやら屋上からのものみたいだけど」

仁奈「行ってみるでごぜーますよ!」タッタッタ

19 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:55:19.30 ID:qnmljQBNO


――屋上――




南条光「うーん……。もっと動きにキレがほしい……」

光「よし、もう一回!」

光「はぁぁああ……」

光「変身っ!!」



仁奈「あっ、光おねーさんでごぜーます!」

仁奈「光おねーさん! おはよーごぜーますよ!」

光「ん? 仁奈ちゃんに飛鳥ちゃんじゃないか! おはよう!」

仁奈「光おねーさん、今やってたのはなんでごぜーますか?」

光「何って、変身ポーズの練習だよ」

光「今度、ヒーローショーに出られることになったんだ! だからその時、恥ずかしくないようにしっかり変身の練習しとかなきゃって思ってさ」

20 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:56:55.60 ID:qnmljQBNO


光「二人こそどうしたんだ? こんな屋上に」

飛鳥「いやなに――ちょっとした探究、かな」

仁奈「今、仁奈たちは、『みんなの気持ちいい』を聞いて回ってるでごぜーます!」

光「みんなの気持ちいい?」

飛鳥「この事務所の個性的なアイドルたち、それぞれの『気持ちいい』――それら様々なセカイの存在を観測し、自らの知識の深度を増やそうと、そういうことさ」

飛鳥「そこで丁度、キミの声が聞こえたんでね」

仁奈「光おねーさんの気持ちいい、はなんでごぜーますか?」

光「アタシの?」

21 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:57:55.22 ID:qnmljQBNO


光「そうだなー……」

光「それはやっぱり、さっきみたいに変身ポーズを決めることかな」

光「アタシなりの気合の入れ方っていうか……。これやると、力が湧き上がってきて、心が引き締まるんだ!」

仁奈「あっ、知ってるでごぜーます! そのベルトが光って変身するんでごぜーますね!」

光「あはは……。まあ、これはただのおもちゃだけどね……」

光「でも――例え変身グッズは本物じゃなくても、これをつけると、心にある正義の炎が湧き上がるのは本当さ!」

22 : ◆.UigIU7V92 [saga]:2016/06/20(月) 23:59:58.71 ID:qnmljQBNO


飛鳥「ふむ。なるほど……」

飛鳥「重要なのは客観的な現実ではなく、主観的なある種の信念……」

飛鳥「それがあるならば、例え玩具だとしてもそれは己を変える――変革のキーとなるわけか」

仁奈「きゃっかん……? しんねん……?」

仁奈「えーと、えーと……」

飛鳥「ああ、仁奈」

飛鳥「つまり――光は例えおもちゃであっても、あのベルトをつけることで、自らの『気持ちいい』状態になれるってことさ」

仁奈「なるほど!」



仁奈「つまり光おねーさんは、オモチャで気持ちよくなるんでごぜーますか!」

光「あはは! まあ間違ってはいないかなー!」


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