冬馬「……笑ってはいけないジュピター?」

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2 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:23:53.59 ID:vUwLxVQAO

冬馬「え、ちょっと待ってくれよ。俺は今日は今度出る歌番組の打ち合わせって聞いてたんスけど」

山村「そんなものはないです」

冬馬「!?」

北斗「……あー。見事に騙されたね」

翔太「なるほど、そういうことかー。あれ、ってことはもしかしてこれもうカメラ回ってるの?」キョロキョロ

山村「いえ、そんなものはありません」

冬馬「……ん?」

山村「番組用の撮影じゃなくただのウチの事務所内の個人的な企画なので。
   テレビで放送とか一切されないです。ちなみにギャラも出ません」

冬馬「それただの嫌がらせじゃねーか!!」

翔太「んくっ…ww」

 デデーン 翔太アウトー


翔太「……うぇっ!?」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:28:28.70 ID:vUwLxVQAO

 バターンッ! ズダダダダダッ!

 ―――その時、目の前の扉が勢いよく叩き開けられ全身タイツの屈強な男達が複数人、ジュピターの3人がいる部屋の中に押し寄せたッ!!

翔太「えっ、ちょっ、えっ? な、なに、待っ……!?」

タイツ男「…………」ガシッ!

 彼らは戸惑う翔太の肩をがっしり捕まえると……次の瞬間、一切無駄のない動きで容赦なくその手に握るバットを大きく振りかぶる――ッ!!

 バチーンッ!!


翔太「あ痛ぁああ゛あああああッッッッ!!!???」


冬馬「〜〜〜〜ッッ…!」

北斗「うわっ……」


 そして自らの仕事を終え満足げな屈強な男達は静かに、かつ迅速に一切無駄のない動きで再び扉から部屋を出て行った……。

翔太「なんっ、えっ、はっ!? え、なんなの、まさかもう始まってたの!?
   スタートの合図とかあってそれからじゃないの!?」

山村「だから“今から”って言ったじゃないですか。当然あの時点でもう始まってますよ」

翔太「なにそれ……っていうか痛い! 本気で痛い! もっとこう、実はあんまり痛くないソフトな道具とか使うもんなんじゃないの普通!?
   あと今僕のケツ叩いたの明らかに誠司さんと道流さんだったよね!?」

冬馬「ああ……マスクで顔は隠れてたがあの体格は間違えようがない」

北斗「315プロ屈指のガチな人選じゃないか……」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:30:44.19 ID:vUwLxVQAO

信玄誠司
http://imepic.jp/20160715/693731
みんな大好き信玄ニキ。元自衛官のガチムチ肉体派アイドル。姪っ子のあまね(5歳)を溺愛している
元公務員3人組アイドルユニットFRAMEに所属。っょぃ

円城寺道流
http://imepic.jp/20160715/693720
元柔道金メダリストのガチムチ肉体派ラーメン屋アイドル。面倒見がよく家事全般が得意。趣味は資格取得
武闘派3人組アイドルユニットTHE虎牙道に所属。っょぃ



木星「…………………」

木星(この企画……遊びじゃないッッ!!!!)ゾクッ…

5 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:34:32.68 ID:vUwLxVQAO

山村「えー、というわけで順序が逆になってしまいましたがこれから詳しい説明をしていきますね」

山村「まずこの企画が持ち上がった理由としては、最近のあなた達が正直たるんでいると。
   ここらで活を入れる必要があるなと、そういうことで立案されました」

翔太「……いや、たるんでないし」

北斗「俺は真面目に仕事してるつもりだったけど……」

冬馬「そうっスよ、俺達はいつでも全力でやってるっつーの!!」

山村「本当にそうですか? 961プロ時代にちょっとキャーキャー言われてたからって実は最近調子に乗ってませんか?」

冬馬「なっ!?」

翔太「え……」

北斗「……」

山村「315プロの他のアイドル達からさすがジュピター、さすジュピさすジュピと持ち上げられて……。
   正直なところ315プロ内で先輩としての立ち位置に甘んじ
   天狗になってる部分がまったくないと本当に皆さんは言い切れるんですか?」

冬馬「……そんなこと…ッ!」

山村「まあぶっちゃけ実際はただの社長とプロデューサーさんの気まぐれな思いつきなんですけど」

冬馬「おい!!」

山村「とにかくそんな感じで……えー、なんだっけ。そうそう、ですからなんかまあ、はい。
   そういう風ななんかアレでジュピターの3人にはこのまま1日しゅご……過ごしていただきます」チラチラッ

翔太「いやもうしょっぱなからグダグダじゃん……思いっきり噛んでるし」

北斗「さっきからチラッチラ手元のカンペ見てるしね」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:38:17.48 ID:vUwLxVQAO

山村「ではサクサク行きたいんでここで皆さんにはこちらで用意した衣装に着替えていただきます。どうぞ」ポスッ

翔太「……あー。やっぱここら辺は本家と同じ感じなんだね」ガサガサッ

冬馬「なんかもう既に嫌な予感しかしねえ……」ガサガサッ

北斗「まあ俺はこれでも一応モデル出身だからね。どんな服でも自分のモノにする自信はあるよ。
   えっと、そこにある試着室で着替えればいいのかな?」ガタッ スタスタ…

翔太「……あ、よかった。僕のは普通にいつも使ってるレッスン用のジャージだ。冬馬君はどうだった?」

冬馬「……」

翔太「? 冬馬君?」

冬馬「いや……俺のもジャージだったけど」

翔太「なんだ、よかったじゃん。じゃあオチ担当は北斗君かな」

冬馬「ただし両乳首の部分に星型の穴が開いてる」

 デデーン 翔太アウトー


翔太「冬馬君てめえこのやろぉぉおおおおおおおッッ!!!!!」

 バチーンッ!

翔太「ふぎゃっ!!??」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:44:28.95 ID:vUwLxVQAO

冬馬「これは俺のせいじゃないだろ……むしろ一番の被害者だ」

翔太「いやもうなんなの? 冬馬君は僕に何か恨みでもあるの?」

冬馬「割とあるわ。トイレ行ってる間に俺のクリームソーダからさくらんぼ抜き取って代わりに梅干し乗っけてきたこととか」

翔太「ごめん」

冬馬「っつかこれ……マジで着ろと?」

山村「もちろん」

翔太「やめてよ、これはもはや視覚のテロだよ……」

冬馬「だよな。せめてこれが星型じゃなくてハート型だったら楽勝で着こなせたんだが」

 デデーン 翔太アウトー


翔太「……冬馬このやろうぶっころすッ!!!!」

 バチーンッ!

翔太「ほげえっ!!??」

冬馬「ざまあ」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:49:20.02 ID:vUwLxVQAO

翔太「ひっく、痛いよぅ……痛いよぅ……」シクシク…

冬馬「……流石にこれ以上は良心が痛むな。なあ山村さん、ほんとにこれ以外に俺の服ないんスか?」

山村「うーん、しょうがないですねえ。なら妥協してこっちで」ポスッ

冬馬「……いやこれ765の連中の痛パーカーじゃねえか」

※参考画像
http://imepic.jp/20160716/433140


翔太「……もう穴さえ開いてなかったらなんでもいいよ。うん、似合う似合う。冬馬君なら楽勝で着こなせる」

冬馬「ええ……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:52:33.57 ID:vUwLxVQAO

※着替えました

冬馬(痛パーカー装備)「……」

翔太(ジャージ装備)「……」

山村「……」

冬馬「……」

翔太「……」

山村「……」

冬馬「……」

翔太「……」

山村「……」

冬馬「……」


翔太「……なんかさっきから冬馬君のパーカーの春香さんと目が合うんだけど」

冬馬「ふひぇっ…www」

 デデーン 冬馬アウトー

冬馬「あああああ、くっそ!!」


 バチーンッ!

冬馬「あべしっっ!!!!」

翔太「ざまあ」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 13:57:45.86 ID:vUwLxVQAO

冬馬「……っつか忘れてたけど北斗の奴はたかが着替えにどんだけ時間かかってんだよ」

翔太「んー、まあそろそろ出てくるんじゃない?」

北斗「やあ、お待たせ」カチャッ

翔太「あ、来た来t……」クルッ


北斗「チャオ☆」

※画像はあくまでイメージです
http://imepic.jp/20160716/450780

 デデーン 冬馬、翔太、アウトー


冬馬「ちくしょう、こんな古典的なネタでぇぇえええええっっ!!!!!」

 バチーンッ!

翔太「やめてよ北斗君は大体何やっても面白いんだよぉおおおおああああっっ!!???」

 バチーンッ!


北斗(白鳥)「冬馬もなかなか攻めた恰好してるね」

冬馬「いや、お前の恰好に比べたら足下にも及ばねえわ……」

翔太「え、まさかほんとにこれでいくの? この後24時間も僕は北斗君のこの姿を見続けなくちゃならないの?」

山村「皆さんとってもお似合いですよ!」

冬馬「うるせえよ」

山村「それでは全員着替えたところでぼくはこの辺で一度失礼しますね。
   次の指示があるまで皆さんはここで待機していて下さい。頑張って下さいね!」

 スタスタスタ… バタンッ


冬馬(痛パーカー)「……」

翔太(ジャージ)「……」

北斗(白鳥)「……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 14:05:38.35 ID:vUwLxVQAO

冬馬「なんか普通に出てったし……」

翔太「ねえ、ひとつ確認しておきたいんだけど僕たちってアイドルだよね? お笑い芸人じゃないよね?」

北斗「俺はそのつもりだったけど正直不安になってきたよ」

冬馬「やめろよ……大体個人的な企画ってことは仕掛け人は誰がやるんだよこれ」

北斗「そこはやっぱり賢や執行人と同じでウチの事務所の人達なんじゃない?」

翔太「もし黒ちゃん出てきたらどうしよう……」

冬馬「オッサン来たらその時点で笑う自信あるわ俺」

北斗「やめよう冬馬。そういうのはフラg」

 バターンッ!







雪歩「あなたの遺伝子が呼んでる……!」キリッ


 デデーン 全員アウトー
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 14:11:04.34 ID:vUwLxVQAO

 バタンッ! ズダダダダダッ!

冬馬「こんなんアリかよクソがああああああああッッ!!!!!」

 バチーンッ!

翔太「トップバッター雪歩さんとか予想つくわけないdんぎゃあああああああッッ!!!!!」

 バチーンッ!

北斗「765プロのエンジェルちゃんに会えたのは嬉しいけどどうせならもっと運命的なぁがあああああああッッ!!!!!」

 バチーンッ!


雪歩「よ、よかった……滑らなかった……」ホッ

冬馬「いや、よくねえから。こっちは全然よくねえんだよ」

雪歩「ご、ごめんなさいぃぃ……!」ビクビクッ

冬馬「あ、悪ぃ。別にお前を責めてるわけじゃねえんだけどよ。
   というかなんでそこは我那覇じゃねえんだよ。まああいつだったら多分笑ってねえけど」

千早「……」

冬馬「って、うおっ!?」ビクッ

千早「……」

冬馬「なんだ、如月もいたのかよ……」

千早「……」ジッ…

冬馬「……? なんだよ?」

千早「……」ジーッ

冬馬「……」

千早「……」ジーーッ…

冬馬「……だから何なんd」

千早「チッチチッチ、ちーっぱーい、無いん無いーん♪」ボソッ

冬馬「ッ!?」

翔太「ッ!?」

北斗「ッ!?」
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 14:16:04.31 ID:vUwLxVQAO

千早「チッチチッチ〜、ちーっぱーい、無いん無い〜ん♪」フリフリ…

冬馬「……ぐっ…!」プルプルッ…

翔太「っ!…っ!」プルプルッ…

北斗「……!」プルプルッ…

千早「もげ! もげもげ! 乳をもg……あっ、そもそももぐほどなかったわ」

木星「グフッ…」

 デデーン 全員アウトー


冬馬「……ふざけんなああああああああ!!!! こんなもん卑怯だろうがあああああ!!!! 山村ァ!!!!」

 バチーンッ!

翔太「出オチにも程があるでしょ勘弁してよもぉぉおおおおおお!!!!!」

 バチーンッ!

北斗「女性の身体的特徴を笑うなんて……俺はなんて最低な男なんdあ゛あ゛ああああ!!!!」

 バチーンッ!

千早「……」

冬馬「痛ってぇ……くっそ。っつかこれまさかお前らの方もノーギャラなのか!?」

雪歩「そうですぅ」

冬馬「何やってんだよ!? マジで断れよ、他事務所のためにこんなことまでやる必要ねえから!
   真面目か! 身体張るとこ間違え過ぎだお前ら!!」

千早「私は常に胸を張って生きていたいから。まあ張るほどないんだけれど」

翔太「おっふwwwww」

北斗「コポォwwwww」

 デデーン 北斗、翔太、アウトー


翔太・北斗「あ゛あ゛あああ゛あ゛ああああああ!!!!!」


 バチーンッ!
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 14:22:40.45 ID:vUwLxVQAO

千早「ペッチャパイ♪ この小さな胸で♪ ペッチャパイ♪ 夢が育ってる♪ 如月ちっぱいやです」

冬馬「いやもう自虐も大概にしとけよ!? いいからそういうの!
   もっと自分を大事にしろ! 逆にこっちの胸が抉られるわ!!」

翔太「ぶふっ! ちょ、冬馬君そういう上手いこと言うのやめ……」

 デデーン 翔太アウトー

翔太「……あっ!」

 バチーンッ!

翔太「ん゛に゛ゃあああああああ!!!!!」


千早「やった、ウケた……」グッ!

翔太「しかもむしろ本人は結構嬉しそうだった!」

雪歩「千早ちゃんお笑い好きだから……」

北斗「そんなところも素敵だよ千早ちゃん……」

冬馬「頼むからもうお前ら帰れよマジで」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 15:20:08.12 ID:vUwLxVQAO

千早「それじゃあ帰る前に最後に記念写真を撮りたいんだけれど。
   ポラロイドだからすぐに出てくるわ」

冬馬「はあ……? いや、なんの記念だよ。何ひとつ思い出に残したいものがねえんだが」

千早「実は私、最近カメラに凝っていて……」

雪歩「千早ちゃんの趣味の充実のためにも協力していただけると嬉しいですぅ」

北斗「なるほど、そういうことなら喜んでお受けするよ。可愛いレディのお願いは断れないしね」

翔太「……この北斗君と冬馬君と並んで写真撮りたくないんだけど。まあいいけどさ」

千早「ありがとう。じゃあ萩原さんも一緒に並んでもらえるかしら?」

雪歩「えっ、私も!? あ、あうう……ごめんね、男の人の隣はちょっと……」

千早「大丈夫よ。これはもはや男とかじゃなく人間とは何か別の種類の生き物だと思えばいいわ」

冬馬「……悔しいがまったく言い返せねえ」

雪歩「そういうことなら……」

冬馬「いや、お前も納得すんなよ」

千早「はい、じゃあそこに……ええ、窓辺のところに全員一列で立って……」

千早「……んー、ちょっと違うわね。光の入射角が……ピントの調整が……」

千早「何かしら、何かが違う……気分が乗らない……写真の神が私にインスピレーションを与えてくれない……?」ブツブツ…

冬馬「……この素人のくせにやたらプロ気取ってる感じも若干イラつくんだが」

翔太「いちいちツッコんでたらキリがないよ冬馬君。相手の罠に自ら飛び込まないでよ」
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 15:31:37.58 ID:vUwLxVQAO

千早「ん……オーケー、イケるわ。それじゃあ撮るわね。みんな笑ってくれる?」

雪歩「は、はいっ」

冬馬「誰が笑うか」

翔太「変態みたいな恰好して真顔で写る男3人っていうのもシュールな図だけどね」

北斗「……これでいいかな? ハハッ☆」ニコッ

 デデーン 北斗アウトー

冬馬「……」

翔太「……」

 バチーンッ!

北斗「ふん゛もっふ!!!!」


冬馬「北斗……」

翔太「北斗君……」

北斗「……エンジェルちゃんの頼みならば例え叩かれても悔いはないよ」フッ…

冬馬「……お前がナンバーワンだよ」

翔太「っていうかいいからさっさと撮って終わらせようよ……」

千早「それじゃ仕切り直して今度こそ撮るわね。はい、チーズ」

 パシャッ!



北斗「……ちゃんと撮れたかな?」

千早「ええ。出てきたわ」ピラッ

冬馬「改めて酷ぇ恰好だな……あ? ちょっと待て。
   これなんか背景に明らかにUFOっぽいもんが写ってんだけど」

北斗「ああ……そういえば確か雪歩ちゃんはUFOアイドルとか言われてるんだっけ?」

翔太「え、あれってガチだったの? え? なに、本物?」

雪歩「あ、それは四条さんのご親族の方です」

 デデーン 全員アウトー


冬馬「……やめろよこれだから四条の奴は苦手なんだよぉぉおおおおおおッッ!!!!!」

 バチーンッ!

翔太「もうホント家帰らせてよぉぉおおお!!! っ痛ぁあああああッッ!!!??」

 バチーンッ!

北斗「そんな神秘的なところも魅力的だよ貴音ちゃんんん゛んん゛んんんんッッ!!!??」

 バチーンッ!
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 15:48:02.51 ID:vUwLxVQAO

※千早と雪歩は帰りました

北斗「ふぅ……ひとまずのところは落ち着いたね」

翔太「そうだね」

北斗「しかしなんというか……千早ちゃんに大分持っていかれたよね」

翔太「うん……」

冬馬「……あっ!」

北斗「ん?」

翔太「どうしたの冬馬君」

冬馬「やべえ、今の北斗の発言で『まあ胸の脂肪は最初から全部持っていかれてるんだけれどね』っていう如月の声が脳内で再生された」

翔太「フヒュッ…」

 デデーン 翔太アウトー

翔太「ちょっ、もぉぉぉおおおおおおお!!!!!」

 バチーンッ!

翔太「ぎに゛ゃあ゛あああああああ!!!??」


冬馬「……すまん。悪気はなかった」

北斗「翔太は中学生だからね。この手のネタには弱いよね、しょうがないね」

翔太「ぐすっ、痛い……もぅまぢムリ。。」ヒリヒリ…

冬馬「……翔太のためにもとりあえず如月の話題は今から一切禁止ってことにするか。
   っつかこれやっぱ収録じゃなくて正解だったな。
   仮に放送されてたら絶対あいつらのファンから剃刀レター届くわ」

北斗「そうだね」

翔太「最初からそうしてよ……そもそも男子中学生のケツがシバかれるって絵面的にかなりギリギリだよ?」

北斗「まあまあ、落ち着いて翔太」

冬馬「……」





冬馬「中学生は山へケツをシバかれに、四条は川へケツを洗濯に行きました」ボソッ

翔太「…………」

北斗「…………」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 15:53:38.39 ID:vUwLxVQAO

冬馬「四条が川で巨大なケツを洗濯していると川上から巨大なケツがどんぶらこ、どんぶらこ、と流れてきます」

翔太「……」

北斗「……」

冬馬「“なんと面妖な巨大おけつでしょう!”
   四条はその巨大なケツを巨大なケツで支えながら家まで持ち帰ることにしました」

翔太「……」

北斗「……」

冬馬「そしてその巨大なケツに一気に包丁を入れると………なんと中から玉のような巨大なケツが!!」

翔太・北斗「んふっ…www」

 デデーン 北斗、翔太、アウトー

翔太「あああああもうっ!! 冬馬君ほんと後で覚えてでぇぇえ゛えええええっ!!!??」

 バチーンッ!

北斗「待ってちょっとこれは卑怯……う゛ぁいっっ!!!!!」

 バチーンッ!


冬馬「っしゃ!」グッ!
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/16(土) 16:01:51.80 ID:vUwLxVQAO


冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

※口を開くと笑ってしまうので沈黙が続いています


翔太「……ていうかさ」

北斗「ん?」

翔太「これってやっぱり一番叩かれた回数の多い人が罰ゲームとかあるの?」

冬馬「さあ……」

北斗「今のところ一番叩かれてるのは翔太かな?」

翔太「えー、ちょっとほんと勘弁してよ。この状況が既に罰ゲームみたいなもんなのに」

北斗「そうだなあ」





翔太「―――このままじゃ僕のお尻に穴が開いちゃうよ」

北斗「ッ!?」ピクッ…

冬馬「まあ穴は既に開いてるんだけどな」

翔太「あ、そうだった」

北斗「っっ!?」ピクピクッ…

翔太「はあ……それにしても叩かれ過ぎてなんか穴の入り口のところが痒い」

冬馬「まあそこは入り口じゃなくて出口なんだけどな」

北斗「っっ…!!」プルプルッ…

翔太「ねえ、どうしよう冬馬君。このままもうひとつ穴開いて穴が2つになっちゃったら」

冬馬「なんと奇遇な!!」

北斗「ぐほぁっwwwww」

 デデーン 北斗アウトー


北斗「ぐああああああああッッッッ!!!!」

 バチーンッ!





冬馬・翔太「はい、たーっち。いぇい」パンッ

北斗「………やられたよ。いい連携プレーだった、掛け値なしに」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/16(土) 18:06:23.86 ID:CARX9qCP0
イメピクだと一月で画像が見れなくなるからな
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/16(土) 23:46:55.87 ID:sYyIBEkeo
白鳥の首そこにいくんだwwwwww
765の痛ジャージもなかなかキツいな
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 04:21:25.51 ID:Iv/TJirAO

 コンコンッ

冬馬「ん?」

北斗「ノックの音?」

 ガチャッ!

涼「し、失礼しまーす……」ヒョコッ

翔太「あ、涼さんだ」

冬馬「今度はお前か……」

秋月涼
http://imepic.jp/20160717/125100
元女装アイドル。現在は女装をやめ、かっこいいアイドルを目指してジュピターと同じ315プロに所属
兜大吾、九十九一希の2人とともにF-LAGSという3人組ユニットを組んでいる


涼「……」テクテク

木星「……」

涼「……」ピタッ

木星「……」

涼「……」スゥーッ

木星「……?」





涼「―――秋月涼の!! 自虐一発ギャグ!! “落とし物”」

木星「……」


涼「……あれ?」キョロキョロ

涼「おかしいなあ……うーん、どうしよう……あれー?」

木星「……」

涼「見つからない……どこに行っちゃったんだろう?」

涼「うーん、うーん……いくら探してもないなあ。
  はあ……やっぱりどこかに落としてきちゃったのかな?」

木星「……」

涼「どこに落としてきちゃったんだろう……?」








涼「僕のおち○ち○」


 デデーン 全員アウトー
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 04:28:28.58 ID:Iv/TJirAO

冬馬「ああ、分かってた! 分かってたよ!
   最初からなんとなくオチは分かってたのに……ッ! アッ――――!!!!」

 バチーンッ!

翔太「あのさぁ、だから僕ほんとこういう系弱いんだってぇええ!! アッ――――!!!!」

 バチーンッ!

北斗「ちゃおおおおおおっっ☆ アッ――――!!!!」

 バチーンッ!


涼「あああああ、恥ずかしい……」カァ〜ッ

冬馬「ならなんでやったんだよ……」

翔太「まあ少なくとも僕の中の涼さんの好感度は上がったけどさ……」

北斗「あのネタをやる度胸があるって意味では漢らしかったね」

涼「えっ、ほ、ほんとですか!? わあ、エヘヘ……やったあっ!」ピョンッ

冬馬「悪い。やっぱりどっちかっつーと可愛い」

翔太「うん」

北斗「とても女の子らしいね」

涼「ぎゃおおおおおおおおん!!??」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 04:46:08.61 ID:Iv/TJirAO


冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

※涼ちんも帰りました


冬馬「……ハァ。なんかもう既に大分体力と精神力がやべぇんだけど」グッタリ…

北斗「同じく……」グッタリ…

翔太「スタミナお化けの冬馬君ですらやばいんだからこっちはもっとやばいよ……」グッタリ…

冬馬「まったく、このままじゃマジでケツが四条並みに腫れ上がっ…」

翔太「冬馬君。黙れ」ギロッ

冬馬「はい」


 ガチャッ!

山村「皆さんお疲れ様でーす! 調子の方はどうですか?」ニコニコ

冬馬「見ての通り最悪だよ」チッ

翔太「とりあえずこのふざけた企画が終わったら速攻で賢君と社長とプロデューサーさんに
   思いっきり肩パンしようと考えてるくらいにはキレてるよ僕は」

北斗「プロデューサーだけはやめようよ翔太」

山村「うんうん! いい感じに楽しんで下さってるようですね!」

冬馬「あんたの耳は腐ってんのか?」

山村「それでは次に皆さんには場所を移動していただきます。
   さあ、早く立ってぼくの後に付いて来て下さい。ウェイクアップ、ボーイズ」チョイチョイッ

冬馬「ああもうウゼェ……」

翔太「移動? どこに?」

山村「それは教えられません。着いてからのお楽しみです」

北斗「あ、これ確実にヤバいルートだ」

冬馬「切実に行きたくねえ……」
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 11:32:31.68 ID:LPsAvELJo
賢ァ!ってバイトだったのか…芸能事務所なのに…
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 12:55:48.63 ID:O0ITNYsnO
なんでR板なんだ…?
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 14:30:08.79 ID:wYoYMfG20
ケツから小麦粉噴射してくる奴とかが出るからじゃね?
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 15:30:19.93 ID:Iv/TJirAO

 ――廊下

山村「皆さん遅れずに付いて来て下さいね〜」テクテク

冬馬「……」テクテク

翔太「……」テクテク

北斗「……」ユッサユッサ

山村「〜〜♪」テクテク

冬馬「……」テクテク

翔太「……」テクテク

北斗「……」ユッサユッサ


冬馬「……なあ。さっきから歩く度に北斗の頭の白鳥が揺れて余計アレな感じになるんだけど」ヒソヒソ…

翔太「やめて。冬馬君やめて。なるべく視界に入れないように気を付けてるんだからやめて」ヒソヒソ…

北斗「……」



北斗(白鳥)「……」クイクイッ

冬馬・翔太「!?」

北斗(白鳥)「……」クイックイッ

冬馬(こ、これはっ……!)

翔太(くっ……!)

北斗(白鳥)「……」フリフリッ

冬馬・翔太「〜〜〜〜っ…!」

北斗(白鳥)「……」


北斗(白鳥)「………ふー……。ふんっ…!」バッ

 スタタタタンッ! スタタタタンッ!

冬馬・翔太「っっっ!?」ビクッ



冬馬「こ、こいつ……いきなり反復横跳びを……っ!? まるで意味が分からねえ!!
   しかもかなりもたついてやがる!!」

翔太「北斗君正直あんまりダンスは得意じゃないから……ッ!」

北斗(白鳥)「……」

 スタタンッ! スタタタンッ! スタタタタタッ…タンッ!

冬馬「ぐ、ぐぅ……っ!」ギリギリ…

翔太「っふ……うぅ…!」ギリギリ…

北斗(白鳥)「……」

 タタンッ! タッタタタンッ…!

北斗(白鳥)「……」

 タンッ! タタンッ…

冬馬・翔太「……っ」

北斗(白鳥)「……」

 ピタッ…
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 15:36:23.14 ID:Iv/TJirAO

北斗「……」

冬馬「……」

翔太「……」


 スタタタタタタッ!! シュタタタタタタッ!!

冬馬「っぐぬ……!」プルプル…

翔太「緩急付けるのやめて……お願いだから……」プルプル…

北斗「はあっ…! はあっ…!」ゼェハァ

冬馬「おまけに息切れしてるし……」

 タンッ! タタンッ…!

北斗「はあはあはあはあ……」ゼェゼェゼェゼェ

翔太「……」

 ピタッ!










北斗(白鳥)「大好きハニー♪ いちごみたいにー♪」

 デデーン 冬馬、翔太、アウトー


翔太「もう嫌だ、もうヤダ、もうやだ……! んぎぃっ!!!!」

 バチーンッ!

冬馬「お前やっぱ絶対芸人の方が向いてるだろ!! はぐぁっ!!!!」

 バチーンッ!


北斗「純粋なの ずっと見てて絶対よ♪」

翔太「やめて。続きまで歌わないで。やめて」

北斗「いますぐなの! もう待てない! 約束したよねキスをちょうだい♪」

冬馬「おい、やめろ。やめ……」

北斗「ねぇどうして? 少し弱気ね 言い訳はらしくないわ
二人きり逃避行しよう♪」

翔太「……」

冬馬「……」

北斗「………フンフンフン〜♪ 無人島バカンス簡単にできちゃうの〜♪」

 デデーン 冬馬アウトー

冬馬「うろ覚えじゃねーか!! ぐおっ!?」

 バチーンッ!

北斗「ごめん、今一瞬ド忘れしちゃって」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 15:53:03.03 ID:Iv/TJirAO

山村「もう、3人ともさっきから何をふざけてるんですか。早く来て下さいよ〜」

冬馬「……誰かを本気でぶん殴りたくなったのは黒井のオッサン以来だ」ビキビキッ

翔太「同意するよ」

北斗「……ん?」

冬馬「あん?」

北斗「いや……ねえ、なんかそこの曲がり角に誰か……」

翔太「え?」チラッ



アスラン「……」テクテク…

アスラン=ベルゼビュートU世(26歳)
http://imepic.jp/20160717/107310
厨二シェフ(26歳)


 デデーン 全員アウトー


冬馬「ちっくしょう、この人の存在を完全に忘れてた……! ただ普通に歩いてきただけなのに……!」

翔太「ほんとやめようよ、存在そのものが出オチみたいな人なんだからさあ……」

北斗「これで二十代後半だからね。すごいよね。いろんな意味で」

 バチーンッ!

木星「アオォッッ!!」

アスラン「アーッハッハッハッ! 我が主の命を受け! サタンの忠実なるシモベたるこのアスラン=BBU世が地獄の門前へ舞い降りた!!」

アスラン「遠き星ユピテルより白き民に希望を与えんが為、不遜にも蒼き地上の星に降り立った使者達へ直々に闇の試練を授けよう!!
     見事我が試練を乗り越えた者には褒美として我が秘伝の糧、暗黒パ」

山村「あれ、アスランさん。こんなところで何やってるんですか?」

アスラン「スタ……えっ?」

山村「え?」

冬馬「……ん?」

北斗「……?」

翔太「???」
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 15:59:19.93 ID:Iv/TJirAO

アスラン「え?」

山村「え?」

アスラン「え……いや、あの……だから笑ってはいけないという企画で……ジュピターの皆さんを笑わせるようにって……その」

山村「え?」

アスラン「え?」

山村「すいません、アスランさんには頼んでないはずなんですけど」

アスラン「」

山村「え?」

アスラン「……えっ??」

翔太「ンフッ…ww」

 デデーン 翔太アウトー

翔太「あああもう低過ぎるでしょ僕の笑いの沸点!! あぐぁッ!!??」

 バチーンッ!


アスラン「え? えっ……? どういう……えっ?」

冬馬「……なんか……すんませんアスランさん」

アスラン「え、ああ……う、うむ。いや……」

北斗「……」

翔太「……ごめんねアスランさん、存在が出オチとか酷いこと言っちゃって。僕はアスランさんのキャラ好きだよ」

アスラン「あ、それはいいんです。実際よく言われるし……」

冬馬「言われるのか……」

アスラン「この前も道歩いてたら僕の眼帯と腕の包帯見たお婆さんが怪我してると勘違いして救急車呼んでしまって……」

翔太「えっ、それどうなったの!?」

アスラン「そのまま搬送されました。精神病院に」

木星「コフッ…ww」

 デデーン 全員アウトー


冬馬「胸が痛ぇよチクショウッ……づあああああッッ!!!!」

 バチーンッ!

翔太「待って、ほんとに待って、待っ……ひでぶッッ!!??」

 バチーンッ!

北斗「……今度一緒に食事でも行きましょう! 俺奢りますよ……っ! っがぁあああああッッ!!!!」

 バチーンッ!

アスラン「あ、これはどうもご親切に……」ペコペコッ

32 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 16:41:49.55 ID:OdrUHRFUO
どこからどこまでが仕込みのネタなんだ・・・
33 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 16:53:37.37 ID:Iv/TJirAO

 ――315プロ事務所前

山村「はい。ではここからは皆さんにはそこに用意してある車に乗って移動してもらいます」

車「……」

翔太「……最初は事務所内だけのなんかショボい感じのやつなのかと思ってたけどそこまでやるんだね」

北斗「随分大掛かりだな」

冬馬「スポンサーとかいねえのに大丈夫なのか……?」

山村「ちなみに運転手はプロデューサーさんがやってくれますので」

冬馬「! ……ちょうどいい、プロデューサーの奴にはたっぷり言ってやりたい文句があるところだったからな!
   おい、プロデューサー!! ほんとふざけ……」ガチャッ!



765P「おお、竜馬。久しぶりだな。待ってたよ」クルッ

冬馬「あんたの方かよっ!!」

 デデーン 北斗、翔太、アウトー


翔太「やられた……んあーっ!!」

 バチーンッ!

北斗「やられたね……おうっ!!」

 バチーンッ!


冬馬「あと俺の名前は竜馬じゃなくて冬馬だ! ア・マ・ガ・セ・ト・ウ・マ! 間違えんなよ!!」

765P「ごめんな、あっちゃん」

冬馬「だからってそこまでフレンドリーな関係を許した覚えはねえ!!」

翔太「冷静になりなよ、あっちゃん」

北斗「そうだぞ、あっちゃん」

冬馬「お前らも便乗してんじゃねえよ!!」

765P「まあまあ、とにかくこんなところでウダウダしてても仕方ないしさっさと乗ってくれ。
     大丈夫だ、頼まれた仕事はきちんとこなすから」

冬馬「こなさなくていいから帰れよ今すぐ」

765P「よーし、それじゃあ出発するぞ〜。ちゃんとシートベルト締めろよ〜?」

翔太「はーい」

北斗「了解です」

冬馬「……」

 ブルルンッ ブロロロロッ…!


山村「行ってらっしゃーい」ヒラヒラ

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 17:43:13.41 ID:snRI3CV/o
ジュピターへの愛が感じられるな、略してジュピ愛
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 20:40:04.86 ID:Iv/TJirAO

 ――車内

765P「いやあ、しかしホント現場で何度か顔は合わせてたけどこうしてちゃんと話す機会なんて久々じゃないか?」

北斗「そうですね。ご無沙汰してました」

翔太「765のお兄さんは元気だった?」

765P「ああ、元気元気。まあ相変わらず忙しいのは変わらないけどな。嬉しい悲鳴だよ」

翔太「そっか〜」

北斗「これは俺達の方も負けていられませんね」

765P「ははっ」

冬馬「……いや、なんで妙に和やかな空気になってんだよ。おかしいだろ」

765P「なんだ、冬馬はさっきからカリカリして。それに暗いぞ? アイドルなんだから常に笑顔は忘れるなよ」

冬馬「そうだよ、アイドルなのに笑顔を封印されたこの状況がまずおかしいんだよ」

765P「よく分からないが……じゃあここは気分を盛り上げるためにCDでもかけるか?」カチャッ ウィーン…

冬馬「はあ? やめろよ、どうせろくでもない曲でも聴かせる気なんだろ……?」


 チャンチャラーラ、ララララー♪

翔太「……あ、僕たちの曲だ」

北斗「Planet scapeだね」

冬馬「……」

 ランランランランラー…♪


冬馬『選んでゆく道の先がー分からなくてー』

翔太『だから不意にー昨日さえも眩しくなるー』

北斗『振りむいて問いかけたー今、何が出来るのだろうー』

木星『Where are you now? 信じたい(Wish) 微かなヒカリだから描ける未来ー』

冬馬『There is my hope……』


冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 20:51:21.17 ID:Iv/TJirAO

木星『果てしーないーこの空をーまっすぐ渡ってーキミを照らせるようなー惑星(ほし)になーると』

木星『いーつかー願ってるー不確かな今日もー』

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

木星『希望描くためのー鍵になることー冬馬は2回アウト〜♪』

冬馬「!?」

 デデーン 冬馬2回アウトー



冬馬「……俺かよぉぉおおお!!!!」

翔太「まあこれはぶっちゃけ予想出来てた」

北斗「うん」

765P「ちなみに今は車中だから叩かれるのは降りてからになるぞ」

冬馬「ざっけんなよ……自分で言うのもなんだけどこれマジでかなりいい曲なんだぞ!?
   バラード調のしっとりした歌なんだぞ!?」

冬馬「俺達のジュピター解散から復活までの挫折とか想いとかいろいろ込められたすっげぇシリアスな曲なんだからな!?」

765P「ははは、ワロスワロス」

冬馬「あ゛あ゛ああああ、腹立つ……!!」

北斗「そうカッカするなよ冬馬。いいじゃないか、外野の人間には好きに言わせておけば」

翔太「うんうん。冬馬君のこれまでの努力は僕たちもファンのみんなもちゃーんと知ってるんだからさっ!」

冬馬「え……」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/17(日) 21:15:54.72 ID:Iv/TJirAO

〜BGM:Planet scape(歌:Jupiter)〜

 ♪傷をつくるその数だけ 怖くなって

 夢見ていたその理由を 忘れるけど


北斗「ほら、冬馬がいつも言ってるだろ? “俺達ならどんなことだって楽勝”だって。
   だったら些細なことになんか惑わされるな。
   いつでも堂々と構えていればいい。そうだろリーダー?」

冬馬「北斗……」


 失くせない約束が 繰り返しココロの中(To be alive)

 灯るから(Wish)

 目をひらく 何度だって、答えを出せる


翔太「そうだよ。確かに冬馬君は僕たちの中で一番熱血だけど……そんな無駄なとこで熱くなる必要ないよ。
   冬馬君の想いは伝わる人にはちゃんと伝わってるもん。
   もちろん僕にもね。一緒だから頑張れたんだよ!」

冬馬「翔太……」


 There is my mind

 果てのない暗闇を迷うコトは無い


冬馬「お前ら……」

 キミが見つけだして―――くれるのなら

北斗「な?」

 たとえこの街が変わり続けても

翔太「ね?」

 ずっとここにいるよ 瞬(またた)くように……


冬馬「……ああ!! そうだよな!!」


 冬馬はもう1回アウト〜♪


冬馬「ちくしょう!!!!!!」


 デデーン 冬馬アウトー
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/17(日) 21:35:40.94 ID:Iv/TJirAO
>>26
一応性的なジョークの項目に当てはまるかなーって
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 00:09:05.38 ID:gIWsTbxXO
深夜に差し掛かった辺りのネタまでやるとまあRになるわな
ケツから小麦粉噴射とか
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 07:27:03.22 ID:9S0ml7Kgo
問題は誰が出川と上島をやるかだ…
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 10:24:49.69 ID:Q2C6600E0
315や765、346にしても出川・上島役は絵面的に色々マズい
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/18(月) 12:34:10.99 ID:UcRAvqEAO

翔太「これで3回だね〜」

北斗「ドンマイ、冬馬」

冬馬「てめえらハメやがって……」

765P「なんだなんだ。せっかくお前達のために選曲したのにお気に召さなかったのか?」

冬馬「召すか! とりあえずあんた絶対俺らのことナメてるだろ!?」

765P「何言ってるんだ、そんなはずないだろ。このCDだって俺が自分で買ったんだぞ?」

冬馬「えっ」

翔太「あれ、そうなの?」

北斗「それはどうもありがとうございます」

冬馬「うぐっ……まあ、うん。そこはマジでサンキュ」

765P「いい曲だよな。Planet scape、略してブラ透け」

冬馬「プラスケだよ」

765P「あともう1曲の方も明るい曲調で俺は好きだな。BRAND NEW FIELD、略してブラ」

冬馬「やっぱあんた確実に俺達のこと馬鹿にしてるだろ!!??」

765P「してないしてない。さーて、じゃあ次はどの曲をかけようかなっと」

冬馬「もういいっつーの」

765P「よし、これだな」カチャッ ウィーン…








千早『チッチチッチ♪ ちーっぱーい♪ 無…』ピッ

冬馬「……」

765P「あっ!」

翔太「……」

北斗「……」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/18(月) 12:46:01.67 ID:UcRAvqEAO

765P「おいおい、なんで止めるんだよ。今始まったばっかだろ?」

冬馬「……いやいやいやいや」

765P「いやいやいやいや」

冬馬「……」

765P「……」

冬馬「……」

765P「……」



765P「ポチッとな」ピッ

冬馬「あっ!?」


千早『……チッチチッチー、ちーっぱーい♪ 無いん無い〜ん♪』


冬馬「くっ……!」

翔太「くっ……!」

北斗「くっ……!」


千早『もげもげもげ! もげ! もげもげ、チチをもげ! もーげツルルン ペタンもげー♪』

木星「……ッ!」プルプルプルッ…


千早『もーげペッタン ツルンもげー♪ つるぺたチッチッチ♪  水平おぱーい ロケット無い〜ん♪』


千早『やさしく(もげ!) いきなり(もげ!) 微妙に(もげ!) 連続(もgフフッ…ww』


千早『……チッチッチッチ〜、ちーっぱーい♪ 無いフフッん無フフフッwww』

千早『チッゴフッww …チチッチ〜♪ ちーっぱエフッwwwオッフwwww』

千早『ゲッホ、ゴホッwwww無いん無……無いってwwww確かにwwwww無いけどwwwwww』


千早『無いけれどもwwwwそれはwwww知ってますけれどもwwwwwまあwwwなんでもいいですけれどwwwwww』


千早『だからってwwwwンフッこれはwwwwフフッ、フフフッwww面白いwwwww』



千早『フフフフフフッwwwwwwww』

 デデーン 全員アウトー




冬馬「……マジでやめてやれよぉぉおおおおおおお!!!!!」

翔太「千早さんのライフはもうゼロだよ……!!!!」

765P「バストもゼr……」

北斗「ありますから!! 72もありますから!!!!」
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 14:03:56.23 ID:GHwAM5X4o
面白い
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/18(月) 17:16:50.52 ID:UcRAvqEAO






 ブルンッ… キキーッ!

765P「さあ、着いたぞ」

翔太「…………」

冬馬「……ここは……」

北斗「……やっぱり嫌な予感って当たるものなんですね……」

765P「ヘコんでるところ悪いが、そこへ入る前に車の中で笑った分のケツバットもあるからな?」

冬馬「……ああもう窓の外に既に全身ピッチピチのタイツ着た筋肉ダルマ共が待機してやがる……」チッ

北斗「先回りしてたんだね」

タイツ男達「…………」ブンッ! ブンッ!

翔太「しかもめちゃくちゃ素振りしてるし……」

765P「さて、俺の仕事はここまでだ。短い時間だったが久しぶりにジュピターのみんなと歓談出来て楽しかったよ」

冬馬「こっちは1ミリたりとも楽しくなかったよ」

765P「それじゃあ最後に少しだけ話をさせてくれ。これは本当に真面目な話だ」

冬馬「……嘘吐けよ」

765P「いや。さっきまではちゃかしもしたが、お前達が一度はグループを解散して
     それから事務所を移って再結成して、今日ここまでずっと頑張ってきたことは俺もよく知っているよ」

765P「まだ若い身空で人気絶頂の時にそういう決断を自らに下したあの時の姿、本当に潔くてカッコ良かったぞ」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

765P「確かに俺達765とジュピターは衝突したこともあったが……。
     同時に良き好敵手としてこちらもいろいろ大切なことを学ばせてもらったことは事実だ」

冬馬「……」

翔太「……お兄さん」

北斗「……」
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/18(月) 17:24:17.44 ID:UcRAvqEAO

765P「辛いこともたくさんあっただろう。なまじ経歴的には先輩なんだ。
     315プロ内で責任も重くのしかかったに違いない」

765P「そんな中で地道に努力を続けてきたお前達を俺はライバルとして誇りに思うよ」

765P「……だがお前達も俺達もまだまだこれからだ!! 俺達はもっとずっと高みへ、輝きの向こう側へ飛び出していける!!」

765P「いつまでもお互い負けずに頑張っていこう!! ジュピターのことをこの先も俺は陰ながら応援しているよ!!」

冬馬「…………ああ!!」

翔太「分かったよお兄さん!」

北斗「約束ですね」

765P「そして老婆心ながらプロデューサーの端くれとして俺から1つお前達にアドバイスがしたい。聞いてくれるか?」

冬馬「おう! なんだ?」

765P「あまとうと甘納豆はよく似てる。つまりはそういうことだ。……じゃあな。頑張れよ」フッ…

 ブルンッ ブロロロロッ… プップー!

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」









冬馬「いや、どういうことだよ……」

北斗・翔太「フフッ…ww」

 デデーン 北斗、翔太、アウトー


タイツ男達「…………」ダダダダダッ!

冬馬「あぁぁぁぁぁ、来たあああああ……!」

翔太「怖い怖い怖い怖い怖い!」

北斗「……!」



 バチーンッ!!×2

翔太「ひぎぃぃいいっっ!!??」

 バチーンッ!!×2

北斗「ほああああああッッ!!??」

 バチーンッ!!×4

冬馬「くぁwせdrftgyふじこlpッッ!!!???」

47 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/18(月) 18:02:31.37 ID:3coiKbFW0
イイハナシダッタノニナー
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 14:12:46.84 ID:qa9XpRt/0
叩かれ過ぎて、冬馬の尻千切れ飛びそうだな…
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 18:07:23.52 ID:16JvYNjAO


 そして。

 ケツを叩かれ終えたジュピターの3人は改めて765プロデューサーに連れてこられた眼前の建物を見上げた。



 “961プロダクション自社ビル”



冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」


冬馬「なあ。これやっぱ帰っちゃダメか?」

北斗「いやあ、無理でしょ。彼らがガッツリこっち監視してるし……」

タイツ男達「…………」

翔太「……僕、今度絶対あまねちゃんに誠司さんの悪口吹き込んでやる」

タイツ男1「!?」
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 18:13:55.05 ID:16JvYNjAO

 ――961プロ エントランス


秘書「……お待ちしておりました。お久しぶりです、皆さん私のことは覚えていらっしゃいますでしょうか?」

冬馬「秘書さん」

北斗「もちろんですよ。こんな美しい方を俺が忘れるはずありません。
   疎遠にしていて申し訳ありませんでした」

翔太「どうも〜」

秘書「皆さんもお変わりないようで安心致しました。
   例の移籍の一件で大変な騒動になってから随分ご苦労をなさっていたことはこちらでも耳にしておりましたので。
   僭越ながらご心配申し上げておりました」

冬馬「そうか……」

北斗「迷惑をおかけして本当にすみません」

翔太「秘書さんは普通にいい人なんだよね。黒ちゃんと違って腰も低いし」

秘書「いえ、そんな」

翔太「そうだ、なんだったら秘書さんもウチの事務所に来ない?
   ウチはウチで見ての通り頭おかしいけどなんだかんだで楽しいよ」

秘書「有り難いお申し出ですがそういうわけには参りません。
   社長には私のようなしがない女を拾い、ここまで育て上げて頂いた恩義がありますから」

冬馬「……」

秘書「……まあ確かに社長には少々思い込みが激しく傲慢で思い上がりやすく高圧的で独りよがりで排他的で精神年齢が低く」

秘書「54歳にもなって未だに野菜炒めからピーマンだけを抜き取って
   私のお皿にこっそり移してこようとする痛々しいところはありますが……」

冬馬「ひでえ言いようだな、オイ」

翔太「何やってんの黒ちゃん……」

秘書「それでも一流の逸材を見つけ出す手腕とトップアイドルを生み出したいという情熱にかけては本物だと信じております」
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 18:22:57.09 ID:16JvYNjAO

北斗「……それで今日俺達をここまで呼び出したのは一体どういった用件で?」

秘書「はい。せっかくご足労頂いたばかりの皆さんにいきなりこんな不躾なお願いを致しますのは非常に心苦しいのですが……」



秘書「………どうかお願いします! ジュピターの皆さん、私達の社長を救って下さい……!!」

冬馬「……はい?」

北斗「……どういうことですか?」

秘書「実は……。いえ、やはり私の口からはこんなこととても……」

冬馬「なんだなんだ。穏やかじゃねえな」

北斗「どうぞ遠慮なく言って下さい。あなたの頼みとあらば俺はこの身が朽ち果てようと全力で叶えてみせますよ」

秘書「……ありがとうございます。では直裁に言えば、その……社長は最近夜遊びがですね……」

冬馬「えっ?」

秘書「皆さんを責めるわけではないのですが、どうやらジュピターのお三方が
   我がプロダクションを離れてしまったことで社長は随分心を痛めておいでだったようで」

翔太「ええ? 黒ちゃんが?」

冬馬「あのオッサンはそんなタマじゃねえだろ」

秘書「社長はああ見えて内面は繊細な部分もおありになる方なんです。
   口先ではこちらから切り捨ててやったなどとツンデレてはいても、事実あれからひどく荒れてしまって……」

翔太「まさかアル中にでもなっちゃったの?」

秘書「いえ。あの、あまり大きな声では言えませんが……
   れ、連日激しい女遊びを……。ああ、嘆かわしい……!」

冬馬「……嘘だろ!? オッサンが!?」

秘書「……」

翔太「そんな、黒ちゃんが……北斗君ならともかく……」

北斗「……」
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 18:32:33.33 ID:16JvYNjAO

秘書「ここのところなどはもはや白昼堂々社長室にまで連れ込んでヤりたい放題好き放題……。
   このままでは近い内に職務すら放り出しかねない現状です」

冬馬「なんてことだよ……」

秘書「まったく、本当になんてことなの……いきなり私達の間に入り込んできてあの女は我が侭ばかり……」ブツブツ


秘書「社長も社長よ。あんな媚びっ媚びなわざとらしい猫撫で声に簡単に騙されて……。
   ねだられるまま何でもかんでもすぐに買い与えて……。
   向こうに遊ばれてるだけだってことに何故気が付かないのかしら?」ブツブツ…


秘書「私にはあんな顔決して見せて下さらないというのに……あの泥棒猫……若さ? 結局若さなの?」ギリギリギリッ…


冬馬「怖っ!」

翔太「……秘書さんって黒ちゃんのことが好きだったんだね」ヒソヒソ…

北斗「ああ。残念だ」ヒソヒソ…


秘書「……取り乱しました。とにかくそういうわけですので、ここは是非あなた方のご協力でどうにか社長を更生して頂けないかと」

冬馬「……まあそういう事情なら」

翔太「ぶっちゃけ原因僕たちっぽいしね」

北斗「うん」

秘書「ありがとうございます! 本当にありがとうございます! ではすぐに社長室までご案内致しますので!!」

翔太「……はーい」

冬馬「行きたくねえなあ……」
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 18:38:40.11 ID:16JvYNjAO


 ――社長室前

秘書「お待たせ致しました。社長はこちらにおられます」

翔太「……ていうかさ。これ今まさに黒ちゃんは中でお楽しみ中ってことだよね?」

冬馬「何が悲しくてオッサンのそんな生々しい姿を直視しなきゃならねえんだ……」

北斗「俺も流石に中年男の痴態は見たくないな……」

 コンコンッ

秘書「失礼致します、社長」


 ガチャッ!
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 18:47:32.74 ID:16JvYNjAO



黒井「ククク……本当に君はいつ見ても美しい……完璧だよ」


黒井「その透き通った大きな瞳……まるで宝石のようじゃないか。
   おっと、すまない。そんな石ころに例えるなぞ君に失礼だったな」


黒井「ウィ、その顔をもっとこちらによく見せてくれ。
   ……おお、声まで素晴らしい。涼やかな鐘の音が聞こえてくるようだ」


黒井「ん? ん? いいのか? ここがいいのか? ええのんか?
   フフフ、まったく君は悪い女だよ……私の心を弄ぶ魔女……いや、小悪魔だ」


猫「にゃあーん」


黒井「ああん、可愛いでちゅね〜!! いい子でちゅよ〜〜!! よーしよし、それじゃあパパのお膝乗りましょうね〜〜?
   後で最高級セレブ缶詰めも開けてあげまちゅからね〜?」


 デデーン 全員アウトー



黒井「ほーらほら、君の大好きなセレブ猫じゃらしだぞぉ〜? ははははは、一緒に遊ぼうじゃ」

秘書「社長。お客様がお見えです」

黒井「ない、か……えっ?」





冬馬「……そういうことかよっ!!」

 バチーンッ!

翔太「まあどうせこんなとこだろうと思ってたけどさあ。ほんと54歳にもなって……あうっ!!??」

 バチーンッ!

北斗「泥棒猫ってそのまんまの意味だったんだね……ぐおおっ!!??」

 バチーンッ!



黒井「……」

秘書「……」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 19:02:06.37 ID:16JvYNjAO

黒井「……フンッ! この期に及んで何をしに来た! 我が961プロのツラ汚しの負け犬どもめッ!!」

冬馬「いや、今更取り繕っても無駄だから」

翔太「猫1匹に負けてる人にだけは言われたくないよね」

黒井「ぐぬっ……!」

秘書「………社長!!」

黒井「むっ、秘書君……これは一体どういうことだ!?
   何故こんな奴らを私の神聖な部屋へ入れた! 今すぐ摘まみ出せ!!」

秘書「ダメです! 前々から我慢に我慢を重ねて言わずにおりましたが……もう限界です!!」

秘書「あなたはそうやって来る日も来る日もだらしなくその女と遊んでばかりですっかり堕落して……!」

黒井「何を言うか! ちゃんとやるべきことはやっているぞ私は!!」

秘書「嘘おっしゃい!! この間なんて大事な会議まですっぽかして……これ以上のご勝手は目に余ります!!」

黒井「ぐ、ぐうぅ……この小姑め……」

秘書「ほら、あなたのためにわざわざジュピターの皆さんまでお呼びしたんですよ!?」

黒井「お前ら……余計なことを……」

秘書「さあ、皆さんもなんとか言ってやって下さい!」

冬馬「そんなこと言われても俺らにどうしろってんだよ」

北斗「猫……猫かあ。確かに動物は可愛いですからね。ダチョウとか」

翔太「別にいいんじゃないの? これくらい。黒ちゃん独身だし寂しいんでしょ。
   老後のお供にペットくらい欲しがってもバチは当たらないよ」

黒井「まだ老後という歳ではないわ!!」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 19:11:15.62 ID:16JvYNjAO

秘書「いい加減に目を覚まして下さい社長! 我々社員は皆迷惑しているんですよ!?」

黒井「いいだろう別に!! 可愛いんだから!!」

猫「にゃおん」

秘書「だったら私を可愛がれやっ!! いつでも胸元のボタンと股開く準備は出来てんだよこっちは!!」

秘書「毎日毎日いそいそ勝負下着履き替えては夜家帰って溜め息吐いてる私の気持ちが分かんのか!? あん!?」

秘書「紫やぞ!? レースの紫五千円やぞ!? Tバックやぞ!? ムラムラしろやっ! かかって来いやっ!!」

秘書「日々さり気なく机に置いてる婚姻届もスルーしやがって!! そんなに私じゃ不満か!?
   抱けえっ! 抱けっ!! 抱けーっ!! 抱けーっ!!」

黒井「そういうところが怖いのだ君は!!!!」

 デデーン 全員アウトー





冬馬「あんたもマトモじゃなかったのかよッ!! いっだぁあああああ!!??」

 バチーンッ!

北斗「最後のってノスタル爺ネタだよね……ごあっ!!??」

 バチーンッ!

翔太「なんで分かるの北斗君……んぎゃああああっ!!??」

 バチーンッ!
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 19:19:00.46 ID:16JvYNjAO

秘書「なんでよぉ……なんで私じゃダメなのよぉ……ふえ〜ん……」ポロポロッ

黒井「だ、だからって何も泣かなくても……」オロオロ…



冬馬「……なんで俺は50代のオッサンなんかのラブコメ見させられてんだ。島耕作かよ……」

翔太「っていうかラブコメなの? これ」

北斗「いろんな意味でトラブってはいるな」

黒井「お、お前達! 呑気なことを言ってないで彼女をどうにかしろ!!」

冬馬「どうにかも何も……」

翔太「簡単じゃん。黒ちゃんが秘書さんを受け入れてあげればいいんだよ」

北斗「そうですね。女性の健気な想いを無碍にするのは感心しません」

黒井「はっ!?」


黒井「……待て待て待て! 無理だろうこんなモンスター!! 野獣だぞ!?
   狙った獲物は確実に逃がさないハンターの目付きだぞ!?」

翔太「でもそうさせたのは黒ちゃんなんだよ?」

冬馬「オッサンと結ばれればこの人も満足して落ち着くんじゃね? 希望的観測だけど」

北斗「お幸せに」

黒井「はあああああああっっ!!!???」

秘書「社長……」ジリジリ…

黒井「えっ、待っ……!」

翔太「じゃあね黒ちゃん。猫ならその辺にいる社員さんにでもしばらく預かっててもらえるよう頼んでおくから」テクテク

猫「んにゃー」

冬馬「気にせず存分に楽しめよ」テクテク

北斗「ああ、言っておきますが女性にとってはピロートークも大事ですよ? 社長。では」テクテク

黒井「」



 バタンッ!
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 19:21:57.61 ID:16JvYNjAO

<ふふふふふ……やっと二人きりになれましたね社長……

<ちょ、待っ! 私は妻帯者になる気は……!

<あなたがパパになるんですよ!!

<アッ――――――!!??









冬馬「……さて、帰るか」

翔太「そうだね」

北斗「そうだな」
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 19:33:14.82 ID:xie1dQU00
「わくわくさん今日は何を作るの?」
??「既成事実よ」
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 21:26:54.53 ID:16JvYNjAO

 ――961プロ 廊下

社員「……はい、では確かに猫はこちらでお預かりしました。皆さん、本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」ペコリ

猫「なーう」

冬馬「あんた達も苦労するな……」

社員「もう慣れましたよ……。ところで皆さんどうでしょう?
   見たところ大分お疲れのようですし、ウチの食堂で少し休んでいかれては?」

翔太「あ、さんせーい。今朝から叫び過ぎて喉痛いしジュース飲みたい」

冬馬「ん、そうだな」

北斗「アイドルとして声の調子の管理は大切だからね」

冬馬「今のお前はどう見てもただのイロモノ芸人だけどな」

北斗「……俺はいいんだよ? もう一度今ここで白鳥の舞を披露しても」

冬馬「すいません勘弁して下さい」

翔太「ねーねーいいから早く行こー」グイグイ
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 21:35:46.61 ID:16JvYNjAO

 ――961プロ 社員食堂



伊織「―――!」ペチャクチャ

やよい「―――!」キャッキャッ



木星「………………」








冬馬「……どうするよ?」ヒソヒソ

翔太「ごめん、僕が甘かった。ここはやっぱり見なかったことにして帰ろう」ヒソヒソ

北斗「エンジェルちゃん達を無視するのはちょっと……」ヒソヒソ

冬馬「お前はまたそういうことを……っつかあいつらもよくこんなところまで来たな」

翔太「……まあでもあの2人だったら多分大丈夫そうかな?
   特にやよいちゃんはそんな悪意ある演技なんか出来なさそうだし」

北斗「それは確かに」

冬馬「んじゃ一応行くだけ行ってみるか……気は進まねえけど」

翔太「何事もなく無事に終わりますように……」

北斗「俺はもし尻が消し飛んだとしても女の子に笑わせられるなら本望だよ」

冬馬「ほんと大概にしとけって……」
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 21:42:51.30 ID:16JvYNjAO


伊織「……ほんっと! あの変態プロデューサーには困るわよね。
   いっつもいっつもセクハラばっかり。デリカシーってものがないんだから!」

やよい「……」モグモグ

伊織「律子に何度注意されようがいつまで経ってもだらしないままだし……。
   シャツの裾くらい常にきっちり仕舞っておきなさいっての!」

やよい「……」パクパク

伊織「大体あいつは服装に無頓着過ぎるのよ。
   私達にはちゃんと可愛い衣装が用意出来るのに、なんで自分のこととなるとあんなにダメダメなのかしら?」

やよい「……」チューッ

伊織「もっと自身のことだって考えなさいよね。ねえ、やよいもそう思わない?」

やよい「それな」

 デデーン 全員アウトー




冬馬「そう来たか……ぐえっ!!??」

 バチーンッ!

翔太「シンプルに来たね……はうっ!!?」

 バチーンッ!

北斗「そんなところも愛らしいよやよいちゃん……ポゥッ!!!!」

 バチーンッ!


翔太「っふww ……あのさ。僕、正直北斗君のその叫び声も結構ツボなんだけど」

北斗「仕方ないじゃないか……」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/19(火) 21:50:28.81 ID:16JvYNjAO

伊織「それにあいつは何かにつけて甘過ぎるのよ」

やよい「それな」

伊織「いくら律子が鬼軍曹だからって……飴と鞭の落差が激し過ぎるのよね」

やよい「それな〜」

伊織「たまには男らしくビシッと厳しいところも見せなさいっての!」

やよい「それな!」

木星「……」プルプルプル…


伊織「おまけにあいつは鈍感で抜けててヘラヘラしてて……」

やよい「それな」

伊織「ま、まあその分優しいっちゃあ優しいのは確かよ? でもものには限度ってもんがあるでしょ!」

やよい「それな」

伊織「ほんと少しくらいはこっちの気持ちを察しなさいよね……」

やよい「それな」

伊織「日産」

やよい「せれな」

伊織「島原」

やよい「えれな」

伊織「望月」

やよい「あんな」

伊織「松田」

やよい「ありさ」

伊織「北上」

やよい「れいか」

伊織「箱崎」

やよい「せりか」

伊織「中村」

やよい「えりこ」

伊織「よしよし、よく最後までちゃんと噛まずに言えたわね〜」ナデナデ

やよい「えへへ〜♪」

 デデーン 冬馬アウトー





冬馬「なんなんだよ……なんなんだよ!? はぐぅっ!!!!」

 バチーンッ!


翔太「なんか1人だけ違う人が混じってたような気がするんだけど……」

北斗「……気のせいだよ、きっと」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/19(火) 23:19:31.96 ID:HhBX55rAO
中村えりこは卑怯だわ
笑うに決まってんだろ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/20(水) 03:06:34.32 ID:MiZZiG+/O
これは仕方ない
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/20(水) 10:49:17.20 ID:fJdm9Dz40
やよいのボケ要員は鉄板通り越して卑怯の域
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/20(水) 15:41:55.16 ID:74EfLt7+O
エレナダヨー
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 17:46:33.49 ID:fdQj45dAO

伊織「……ん? なんだ、ジュピターの連中じゃない。何してるのよこんなところで」

冬馬「100%こっちの台詞だよ」

やよい「うっうー! こんにちはーっ!」ガルーン!

北斗「やあ、やよいちゃん。今日も元気だね。それに伊織ちゃんも会えて嬉しいよ」

翔太「……こんにちはー」

伊織「ま、ここにいるってことはアンタ達もどうせ食事に来たってことでしょ?
   ならちょうどそこ空いてるし座れば?」

冬馬「いや、いいです」

伊織「………は?」

冬馬「いいです」

伊織「はあっ!? ……ちょっと! このスーパーアイドル伊織ちゃんが親切にも座っていいって言ってやってんのよ!?
   いいからさっさと座りなさいよ!」

冬馬「いやホントいいんで。スーパーアイドル様の近くとか恐れ多いんでいいです」

伊織「なんなのよその口調、気持ち悪いわね! バカにしてるわけ!?」

冬馬「してないです、ホントしてないです」

伊織「あとその服もなんなのよ、絶対バカにしてるでしょ!?」

冬馬「……」

伊織「なんとか言いなさいよ!!」

冬馬「いや……マジで絡んでくんのやめてくんないっスか?」

伊織「はあああああっっ!? 誰が絡んでるですってぇ!?」

冬馬「ほらもう完全に絡んでんじゃん……」

伊織「どこがよ! この私がいちいちアンタ達なんかに絡むわけないでしょ! 今すぐ訂正して謝罪しなさい!」
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 17:59:17.91 ID:fdQj45dAO

冬馬「だから………あー、ハイ。そっスね。そうです俺が悪かったです。スンマセン。だからもう帰っていいか?」ハァ

伊織「ムキーッ! なんなのよその適当な謝罪はぁっ!! あとため息吐いてんじゃないわよ!!」

やよい「い、伊織ちゃん……?」



「なんだなんだ?」

「乱闘か?」

「え、こんなの聞かされてた台本にあったっけ……?」

「いや……」

 ザワザワ…



翔太「ちょっ、ちょちょ、ちょっとちょっと! 落ち着いてよ2人とも! 何やってんの!?」

やよい「ケンカはダメですよーっ!」

北斗「冬馬、大人気ないことはやめろって……。ごめんね伊織ちゃん、さっきから叩かれ過ぎて少し気が立ってるだけなんだ」

翔太「下手したらほんとに週刊誌の一面載っちゃうよ!」

やよい「伊織ちゃんっ!」

伊織「いいからやよいは離れてなさい!」

伊織「あーもうこの際だから言ってやるわ!! 大体私は初めからこんなくだらないお遊び企画に参加すること自体嫌だったのよ!」

伊織「なんで仕事でもないのにわざわざアンタ達なんかと関わらなきゃなんないわけ!?」

冬馬「だったらそもそも参加すんなよ。断れよ」

伊織「あのアホプロデューサーが悪ノリして勝手にこっちの意志無視して決めてきたんだから仕方ないでしょ!?
   じゃなかったらこんなことやってないわよ! しかも私だけじゃなくやよいにまで!」

やよい「わ、私は別に気にしてないかなーって……」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 18:14:14.66 ID:fdQj45dAO

冬馬「いやいや。お前どんだけあのプロデューサーのこと好きなんだよ」

伊織「……はっ、は、はああああ!!?? 何言ってんの!? バッカじゃない!?」

冬馬「顔真っ赤じゃねえか」

伊織「うっさい!! アンタのそういう上から目線なとこが私は前から気に食わなかったのよ!!」

冬馬「お前にだけは言われたくねえし」

伊織「はあっ!?」

冬馬「典型的なワガママお嬢様のお前にだけは言われたくねえっつってんだ」

伊織「このっ……!」ガシッ

冬馬「んな、おいっ……!」

伊織「このっ、このぉ! 言わせておけば……っ!」ブチッブチッ

冬馬「ちょ、やめっ、髪を掴むなって! いてっ、いててっ!」

伊織「このアホ毛がっ! このアホ毛がっ!」ブチブチッ

冬馬「アホ毛は関係ないだろ!! 痛ぇよ!」

伊織「こんなものぉ……!!」ブチブチブチッ

冬馬「だから抜こうとすんなよ痛い痛い痛い痛い!!」

伊織「こんなものがあるからっ……」ズルッ

 バサッ…!

伊織(丸坊主)「だっ……」

冬馬「え」

翔太「え」

北斗「え」

やよい「………………え?」
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 18:50:50.39 ID:fdQj45dAO

伊織(スキンヘッド)「……」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

やよい「……」


伊織(ツルピカ)「……」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

やよい「……」




伊織「…………い……い……」




伊織「イヤアアアアアアアアア!!!!!???」

木星「〜〜〜〜〜〜っっ!」





冬馬「お、落ち着け! 悪かった! 俺がマジで悪かったから!! 大丈夫だって! いやっ、あの……ほら……なっ?」

北斗「う、うん。フュリオサみたいで素敵だよ伊織ちゃん。まさに和製シャーリーズ・セロンだ」

翔太「そ、そうだよ! 全然気にすることないって! カッコイイって!
   それに僕も将来ハゲそうって言われることあるし!」

冬馬「その慰めは逆効果だろ……」

翔太「え!?」

やよい「そ、そうだよ伊織ちゃん! 私はそんなこと全然気にしないよ!
   それにうちのお父さんも最近生え際が危ないって言ってたし……」

北斗「ごめんやよいちゃん、多分それも逆効果……」

やよい「え!?」

伊織(サイタマ)「……」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

やよい「……」













伊織「チャオズは置いてきた。ハッキリ言ってこの戦いにはついてこれそうもない」


 デデーン 全員アウトー
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 19:45:31.41 ID:dme6mY8to
いおりんの髪の長さで禿ズラって相当大変だよな?



…あっ(察し)
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 20:09:22.16 ID:fdQj45dAO

冬馬「さよなら天さん……!」

 バチーンッ!

翔太「さよなら天さん……!」

 バチーンッ!

北斗「さよなら天さん……!」

 バチーンッ!




伊織「ふふーん。今のアンタ達の顔傑作だったわね〜♪」

やよい「え? ……えっ? あの……」オロオロ…

伊織「ああ、ごめんねやよい。ほら、つまりこれもヅラだったってことよ」カパッ サラッ

やよい「! よ、よかったあ。びっくりしたあ〜」ホッ

伊織「まったく、私がハゲてるわけないじゃない。失礼しちゃうわね」プンプン

冬馬「……その髪の量がよくヅラの中に収まったな。むしろそっちの方にビビるわ」

翔太「あれ、もしかして今のって完全に伊織さん1人のアドリブだったの?」

伊織「名演技だったでしょ? にひひっ♪」

冬馬「おお〜〜」パチパチ

翔太「おお〜〜」パチパチ

北斗「女優だね」パチパチ

やよい「さすが伊織ちゃん!」

周り(なんだこれ……)



伊織「頭テッカテ〜カ♪ ハーゲてピッカピ〜カ♪ そーれがどうしーた♪
   ……ぼくドラ゛え゛もん゛です(しゃがれ声)ってね」

冬馬「何気に似てるし」

北斗「伊織ちゃんは多才だなあ」

翔太「……?」

やよい「……?」


伊織「……の゛ひ゛太゛ぐぅ〜〜ん(しゃがれ声)」ボソッ

冬馬「っく……ww もういいっつーの……」フルフル…

北斗「伊織ちゃんは声優になっても大成しそうだね」

翔太「……ねえ、ちょっと待って。それ誰の物真似?」

冬馬「…………え?」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 20:18:05.91 ID:fdQj45dAO

翔太「ドラえもんはそんな声じゃないよ。もっと高くて可愛い声だよ」

やよい「ですよね」

冬馬・北斗・伊織「!!!???」


翔太「それにドラえもんの歌はシャララララ 僕の心に〜♪ だよね?」

やよい「うん」

冬馬「はああああああああっ!?」


冬馬「おま、ぶっ殺すぞ!! 頭テカテカかアンアンアンとっても大好きドラえもんだろ!?」

翔太「あんあんって……なにそれ下ネタ? 真っ昼間からやめてよね」

冬馬「違ぇよ!!」

北斗「えっ、ちょっと待って。じゃあさっきのドラゴンボールネタはなんで分かったの?」

翔太「? だってドラゴンボールは今もやってるじゃん」

冬馬「まさか……おい、じゃあドラゴンボールのopは!?」

翔太「強烈☆猛烈☆ダイナミックでしょ?」

冬馬「あ゛あ゛あああァ!?」

翔太「あと大地は踏みしめるよね?」

冬馬「踏みしめねえよ! 目を開けたまま見る夢が知らない明日へ運ぶMerry-go-round goesだよ!!」

北斗「もしくは太陽は夜も輝いて夢を見るよね」

翔太「いやちょっと2人が何言ってるか分かんない」

冬馬「なんでだよ!!??」

北斗「……これが……ジェネレーションギャップ……!」

冬馬「ふざけんなよ! 俺はのぶ代しか認めねえぞ! 何がわさびだよ!! 返せよ俺ののぶ代を!!」

北斗「……冬馬、行き過ぎた懐古主義は見苦しいぞ。いいじゃないか、わさびさんだって頑張っているんだ」

冬馬「だって……だって……!」

伊織「……」
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 20:59:37.94 ID:pgu8yh500
声が変わって10年以上たったんだからぐちぐち言うなよとも思う
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 21:38:25.24 ID:fdQj45dAO

北斗「第一もう新になってから何年経ったと思ってるんだ。今のドラえもんが過小評価され過ぎているんだよ。
   冬馬のような頑固な人間の存在が余計に彼女らに重圧を与えているんだ」

北斗「その重さに耐えて一生懸命演じているわさびさん達の気持ちがお前に分かるのか?」

冬馬「そ、それは……!」

北斗「それに新ハンタだって蟻編ラストはとても感動的だったじゃないか。
   みんな自分の幼少期から思春期に見たものに一番思い入れを持つものだし」

冬馬「う……」

北斗「これから先の時代はまた新しい世代……そう、ニュージェネレーションズが作っていくんだ」

翔太「そうだよ。それに新ドラ以前に黒歴史扱いされてる日テレ版の気持ち考えたことあるの? ドラえもんが扁平足なんだよ?」

冬馬「お前やっぱ分かってるだろ!? すげぇな、流石に俺でもそこまでは知らねえぞ!?」

翔太「僕の父さんの性の目覚めはエスパー魔美だったらしいよ」

冬馬「お前の発言が一番下ネタじゃねーか!!」

やよい「……???」

伊織「……」


冬馬「……っつか、そういえば逆になんで水瀬は旧ドラ分かるんだよ。お前も高槻と1歳しか違わないだろ」

伊織「!!」

伊織「いやっ、だって……えっ? 分かるでしょ!? 普通は分かるわよね!?」

やよい「ご、ごめんね伊織ちゃん、私分からなくて……」

伊織「やっ、別にやよいを責めてるわけじゃなくてね!? えっ、でも分かるわよね!? えっ!?」

冬馬「……お前もしかして年齢詐称……」

伊織「するわけないでしょ、あの腐った鳥じゃあるまいし!!」

冬馬「やっぱお前の髪ってハゲ……」

伊織「……」バキィッ!!

冬馬「ぐぼあっっ!?」



翔太「今のは完全に冬馬君の自業自得だよね」

北斗「レディの扱いというものがまるで分かってないな」

やよい(そもそも冬馬さんも私たちとあんまり年齢違わないような……?)
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 21:48:02.84 ID:YRDrLpKpO
???「ミミミンッ!? 近頃のjcには旧ドラは通じない…? 要チェックですね、コレは…」
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 21:58:20.57 ID:ZPxc48zUo
だってアーケードの時から考えるとねえ
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 22:33:51.20 ID:fdQj45dAO



 ――961プロ 自社ビル前


翔太「そして結局ジュースは飲めなかった」

北斗「……明日喉潰れてないといいけどね」

冬馬「ケツも顔も痛ぇ……」ヒリヒリ…


冬馬「……ところで次はどうすりゃいいんだこれ? 765のプロデューサーは帰っちまったし」

翔太「うーん、また誰か別の人が迎えに来るのかな?」

北斗「常識的な人だといいけど……あと事務所へ戻るのかそれともまたどこか別の場所へ移動するのか……」キョロキョロ



通行人A「えっ、ちょっと待って。ねえ、あそこにいるのってもしかしてジュピターじゃない?」ヒソヒソ

通行人B「え?」

木星「!!」


通行人B「ほんとだ、確かに似てるかも……」

通行人A「絶対そうだよ!」

通行人B「えー、でもなんかちょっと怪しくない?」

通行人A「そんなことないって! ジュピターだって!」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

通行人B「だって見なよあのカッコ。冬馬があんなイタい服着るはずないじゃん? ただのそっくりさんでしょ」

通行人A「それもそっか」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」


通行人A「でもでも隣のジャージの子の方は絶対本物の翔太だって! ほら見てよあのデコ!」

通行人B「うーん、確かにあのデコは……」

通行人A「でしょ!? あのデコは確実だよ!」

通行人B「あのデコねえ……」

通行人A「あのデコはガチ!」

通行人B「でもあのデコが本物の翔太だとして、なんであんなイタい人達と一緒にいるの?」

通行人A「あ……」

通行人B「ほら、やっぱただの偽物だよ」

通行人A「それもそっか」

翔太「……」

冬馬「……」

北斗「……」
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/22(金) 22:39:20.15 ID:fdQj45dAO

通行人C「キャーーーーーー!!!! 北斗ぉぉおおおおおおお!!!!!」

通行人D「えっウソ、本物!?」

通行人C「何言ってんの、あんな前衛的なファッション着こなせる男、世界中探しても北斗しかいるはずないでしょ!!」

通行人D「それもそうね!! いやああああああ!!!! かっこいいーーーー!!!!」

通行人C「見て、今日の北斗は白鳥の王子様よ!! なんてファビュラスなの!!」

通行人D「私を北斗だけのオデット姫にしてぇぇええええ!! 心も体も真冬のせいにして抱き締めてぇえええええ!!!!」

 デデーン 冬馬、翔太、アウトー






冬馬「…………おかしいだろ!? なんでお前のファンだけそんな訓練されてんだよ!?
   一番ヤバいカッコしてるくせに!! ごぁっ!?」

 バチーンッ!

翔太「なんか僕デコでしか認識されてない気がするんだけど……ぐっ!?」

 バチーンッ!



北斗(白鳥)「これが日頃の行いの差ってやつじゃない?」

冬馬「納得いかねえ……」

翔太「恐るべし北斗君……」
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 22:42:16.80 ID:bnOooKWVo
ファビュラスwwwwww
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/22(金) 22:48:47.54 ID:pgu8yh500
http://imepic.jp/20160716/450780
これ着こなせるとか無敵だろwwwwww
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/23(土) 00:10:33.34 ID:JsamPsDAO

山村「皆さんお疲れ様でーす。久しぶりの前事務所訪問はいかがでしたか?」テクテク

冬馬「……ああ今一番顔見たくねえ奴が来たよ……」チッ

翔太「あの頭に乗せてる無駄メガネ叩き割ってやりたいね」チッ

北斗「もはや賢の株の暴落が止まらないな……」

山村「なんですか、いい若者が揃って暗い顔をして。いつだってハートをドンドン鳴らしていきましょうよ」

翔太「そうだね、賢君のハートをドンドン鳴らしたいね。物理的な意味で」

山村「さて、それでは皆さんに朗報です! なんと次は昼食の時間ですよ、昼食の時間!」

冬馬「え……マジで?」

北斗「そういえばもうそんな時刻か……」

翔太「ほんとに? やった! やっと何か口に出来る!!」

北斗「よかったな翔太」

翔太「うん!」

山村「まあそのためにはまたここから移動することになるわけですが……」

冬馬「……765のプロデューサーだけはもう勘弁しろよ?」

山村「彼はもうご自分の本来のお仕事の方に戻りましたよ。向こうだってそんな暇じゃないんですから」

冬馬「こっちも暇じゃねえんだが」

山村「えーっと、そろそろ頼んでおいた次の迎えが着く頃ですね……あ、来た来た。おーい、こっちですよー!」ブンブン

冬馬「……ん?」チラッ




冬馬「………お、おい、あれって……」ガクガク

翔太「……あ……ああ……あれは……」ガクガク

北斗「そんな……まさか……」ガクガク

冬馬「…………嘘、だろ……?」
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/23(土) 00:14:56.72 ID:JsamPsDAO


 そこにいたのはキャスター付きの椅子に腰掛け、優雅に脚を組んだ一人の青年。
 眼鏡をかけた理知的な表情で片手に持った台本に目を落とし、一心に内容を読み込むその姿はまさに真剣そのものだ。

 そんないかにも堅物そうな青年がただただひたすらに――――スライドしてくる。

 横一線に、まったく乱れのない美しい直線を描いて冬馬達の目の前まで淀みなく滑ってくる…………









桜庭「 桜 庭 乱 入 」

http://imepic.jp/20160722/859280


 デデーン 全員アウトー

85 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/23(土) 01:03:13.43 ID:JsamPsDAO

桜庭薫
http://imepic.jp/20160723/017160
元外科医。最愛の姉を病気で喪った過去があり、その病を無くすための大金を稼ぐという理由でアイドルになった
「いや、金稼ぎたいならそのまま医者続けろよ」というツッコミは入れてはいけない
Mマスにおける看板3人組アイドルユニットDRAMATIC STARSに所属



桜庭「すまない。僕としたことが遅くなった」

山村「いえいえ、ちょうどいいタイミングでしたよ。さあジュピターの皆さん、どうぞ後ろへ乗って下さい」

冬馬「……いや。いやいや。いやいやいやいや。意味が分からねえ。何一つ意味が分からねえ」

翔太「これに乗るって……」

北斗「……確かに椅子の後ろに荷台のようなものは付いてるけど……」

桜庭「大丈夫だ、天道の馬鹿と違って僕はそんな無茶な運転などしない。
   きちんと法定速度は守る。だから安心して搭乗してくれていい」

冬馬「運……転……?」

翔太「……逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ……」ブツブツ…

北斗「エンジンの有無とか以前にそもそもこれ……公道走っていいの……?」

山村「さあさあ、ゴチャゴチャ言ってないで時間は押してるんですから、さあさあさあ」グイグイ

冬馬「やっ、やめろ! 押すな! こんなもんに乗ってる姿を衆目に晒すくらいなら俺は今すぐこの場で舌を噛んで死ぬ!!」
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/23(土) 01:09:52.52 ID:JsamPsDAO

山村「そんなことをしても今この場に元お医者さんがいるんだから無駄ですよ」

冬馬「…………そうだった!」

翔太「……うわあ、これ絶対SNSで『ジュピターがまたなんかワケ分かんないことしてるwww超ウケるwww』とか書かれるよ……」

北斗「……」

冬馬「なんで俺達ばっかりこんな目に遭わなきゃなんねえんだ! オイ山村さん、だったらあんたも一緒に乗れよ!!」

桜庭「悪いな、この荷台は3人乗りなんだ」

山村「そういうことなので」

冬馬「山村ァ!!!!」

桜庭「では出発する。くれぐれも暴れたりして落ちないよう気を付けてくれ」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

山村「行ってらっしゃ〜い」


 シャーーーッ…!
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/23(土) 02:42:40.18 ID:JsamPsDAO

 ――乗車(?)中


桜庭「それにしても……こうして君とちゃんと話すのはあの時以来か?」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」


桜庭「御手洗君」

翔太「……えっ、ぼ、僕!?」ビクッ

桜庭「ああ。ホワイトデーライブの時に共に選抜ユニットを組んだだろう?」

翔太「あ……うん。そうだったね……」

桜庭「あのメンバーの中で最年少だったにも関わらず、終始落ち着ち払っていた君の余裕ある姿には感心した。
   貫禄の違いというものを見せ付けられた思いだ」

翔太「いや……別に……まあ、うん……」

桜庭「それから天ヶ瀬君。君のスーパーライブでの勇姿、流石だった」

冬馬「……え? あー、ハイ。まあ……そっスね。うん」

桜庭「やはり君のアイドルとしてのポテンシャルには驚くべきものがある。それを改めて再確認させてもらった」

冬馬「ああ……そうっスか。それはどうも……」

桜庭「そして伊集院君。君の例の執事映画でのワルツシーン、見事だった」

北斗「……は、はあ……」

桜庭「後からプロデューサーに聞いたが実はあの時、君は足首を痛めていたそうだな。
   しかしそのことをまるで感じさせずに最後まで華麗に踊り切るプロとしての姿勢……感服した」

北斗「いえいえそんな……エンジェルちゃん達の笑顔のためなら当然ですよ……」

 シャーーーーッ…!




北斗「……そんなことよりなんかさっきからびっくりするくらいスピード出てるんだけど……」ヒソヒソ

冬馬「だよな? これ普通に車くらいの速さあるよな……?」ヒソヒソ

翔太「どうやってこのスピード出してるの……? 怖い、物理法則が何一つ守られてなくて怖い」ヒソヒソ
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/23(土) 02:54:11.79 ID:JsamPsDAO

桜庭「すまない。この速度ではとてもポケモンGOは出来ないな」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」

桜庭「この速度ではとてもポケモンGOは出来ないな」

翔太「……なんで2回言ったの……」

桜庭「月夜がそうさせた。MOON NIGHTのせいだ」

冬馬「なんだ、MOON NIGHTのせいか」

北斗「MOON NIGHTのせいなら仕方ない」

翔太「MOON NIGHTのせいなら仕方ないね」

桜庭「……」

冬馬「……」

翔太「……」

北斗「……」










冬馬「仕方なくねえし……」

北斗・翔太「カフッ……」

 デデーン 北斗、翔太、アウトー


翔太「あーもう冬馬君が余計なこと言うから……」

北斗「鳩尾をグーで奪うけどいいかな?」

冬馬「ごめんって……」


桜庭「ちなみに現在は移動中なので叩かれるのは降りてからになる」

桜庭「あと先ほど僕が登場した時のアウト分も叩き忘れていたような気がするがあれもMOON NIGHTのせいだ」

冬馬「なんだ、MOON NIGHTのせいか」

北斗「MOON NIGHTのせいなら仕方ない」

翔太「もういいから……」
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/23(土) 10:14:20.24 ID:docdSdtg0
何もかもが卑怯
90 :横須賀鎮守府 :2016/07/23(土) 14:42:38.29 ID:aDQCRfNk0
誰得
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 13:21:52.88 ID:VCS0nU7AO

桜庭「ところで御手洗君」

翔太「…………なに?」

桜庭「……」

翔太「……」

桜庭「……」

翔太「……」

桜庭「いや、なんでもない。ただ呼んでみただけだ」

翔太「はっ!?」

冬馬「グフッww」

 デデーン 冬馬アウトー


冬馬「クククッ。付き合いたてのバカップルかよ……」フルフル…

翔太「やめてよ!?」

桜庭「ああ、そうだ。そういえば以前、君は雨上がりの日曜日に僕にハローを言いに来てくれたことがあったな」

翔太「……は?」

桜庭「新しいスニーカーを履いて休日モードの街を僕の家まで走って迎えに来てくれたじゃないか」

翔太「……」

桜庭「そして僕の部屋のベルを鳴らして君はこう言った。“いつも楽しいこと始まる予感は君の笑い声が連れてくるよ”と」

翔太「……人の持ち歌で勝手にストーリー捏造すんのやめてくれないかなあ」

北斗「On Sundayだよね。961プロ時代の」

冬馬「あれって桜庭さんとお前のラブストーリーだったのか。知らなかったぜ」

翔太「そんなわけないでしょぶっ飛ばすよ」

桜庭「君のことばかり考えてメールだけだともう声が聞きたいよなどと……まさにMust be loveだ」

翔太「うるさい」

桜庭「それからあの後2人で一緒に見たイルミネーション……覚えているか?」

翔太「そんなの見てない。見る予定もない」
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 13:33:25.22 ID:VCS0nU7AO

桜庭「輝く一番星を見つめている内に歪んだラビリンスに迷い込み……
   ふと将来にぼんやりとした不安を抱き始め怯えていた僕に君は力強くこう言ってくれたな」

桜庭「どんな痛みも信じられる絆とならきっと癒せるはずだと。それが心をJEWELにするんだよ、と……」

翔太「言ってない」

桜庭「あれが2人の初めてのSTARLIGHT CELEBRATE……」

翔太「いい加減にしないと本気で怒るよ?」

桜庭「まったく、こんな表情を誰かの前で見せる様な僕ではなかったというのに……」フッ

翔太「あーもうその慈愛に満ちた感じの満足げな顔が腹立つ」

桜庭「僕にとってはあの日々のすべてがドラマチックなノンフィクションだった」

翔太「純度200%でフィクションだよ」

桜庭「ただしそれも束の間の夢……もう……あの頃のままの2人ではいられないんだな……」

冬馬「……なんだなんだ。雲行きが怪しくなってきたぞ」

北斗「破局か?」

翔太「だから最初から付き合ってすらいないから」

桜庭「だんだん2人の間には嘘の言葉が溢れ、嘘の時間を刻んでいくようになり……」

桜庭「やがては誓いの言葉など記憶の果てに……愛に怒り、君は僕を捨てた……!」

冬馬「マジかよ翔太最低だな」

北斗「最愛の恋人に対してなんて惨い仕打ちを……」

翔太「いっそ僕を殺して……」
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 13:52:00.20 ID:VCS0nU7AO

桜庭「……しかしそれでも僕は君を信じている。今でもずっと待ち続けている。今この瞬間もずっと……」チラッチラッ

冬馬「おい翔太。なんか復縁迫られてるっぽいぞ」

北斗「どう返事するの翔太?」

翔太「お断りに決まってるでしょ馬鹿じゃないの?」

桜庭「そんな風に強がっていても君の本心は僕には既に分かっている。
   何が本当に大切かは君にももう分かっているだろう?」

翔太「……」

桜庭「それは……飛び立っていく勇気だ!」

翔太「黙れ」

桜庭「それではここで1曲聞いて欲しい。昼寝が趣味の御手洗君に捧げる魂の子守唄だ」

翔太「いらないからホントそういうの……」

桜庭「んっ、んん゛っ……あー、ゴホンッ!」

冬馬「……」

北斗「……」

翔太「……」

桜庭「……」スゥーッ…









桜庭「ヒィェェエエエエエ!!!!」


桜庭「ソニィイイイイイーーー損保っ! ッフゥゥゥゥゥウウ↑↑↑↑」

 デデーン 全員アウトー



桜庭「保険料は♪ ラーラーラー♪」


桜庭「ロードサービスも♪ うーうーうー♪」


桜庭「夜間休日も〜♪」


桜庭「選ばれつーづけて 売上げナンバーワーーーン!!!!」



桜庭「……センキュー」ボソッ


 デデーン 全員アウトー






翔太「……あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!!!!!」ガシガシガシッ

冬馬「……この人マジでクスリでもキメてんじゃねえのか……?」

北斗「普段真面目な人だけに破壊力がハンパないな……」

翔太「ああもう僕の中の薫さん像がどんどん崩れてく……」グスッ
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/24(日) 16:06:49.17 ID:OXIetjm6O
不意打ちすぎる
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 18:19:23.46 ID:VCS0nU7AO






 キキーッ!

桜庭「さて、着いたな」

冬馬「………あー。なるほど、ここか」

翔太「……まあごはんが食べられるならこの際文句は言わないよ。やっと薫さんとも別れられるし」

桜庭「やはり君は僕と別れると言うのか……!」

翔太「……」

北斗「流石に無視は酷くない?」

桜庭「……いや、いいんだ。未練がましく追いすがったりした僕が悪かった。
   もう忘れてくれ。君にはきっと僕よりもっとふさわしい人がいる」

冬馬「なんか勝手に自己完結してるし」

桜庭「まあなんだかんだと笑わせはしたが、これでも僕も君達と同じくプロなんだ」

桜庭「これもひいては次のステップへと進む段階のひとつ。そう考えて水に流してくれ」

翔太「……薫さん、僕たちはあくまでアイドルのプロであってお笑い界のプロじゃないんだよ……」

桜庭「観客を沸かせるという目的では一緒だ。そういう職業差別はよくないな。
   それにどんなことに対しても常に全力で臨む、それが僕達315プロだろう?」

木星「……」

桜庭「君達のその一見無意味に思える足取りも、やがていつかは大きな道へと繋がる力のひとつになるはずだ。少なくとも僕はそう信じている」

冬馬「薫せんせぇ……」

翔太「薫せんせぇ……」

北斗「薫せんせぇ……」
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 18:23:51.67 ID:VCS0nU7AO

桜庭「……ふ、こんなどこかの馬鹿のような暑苦しい台詞は僕には似つかわしくなかったな。
   ではこの辺りで僕は失礼する。頑張ってくれ」

 シャーーーーッ!





冬馬「……だからあの椅子の構造は一体どうなってんだよ……」

タイツ男達「…………」

北斗「そしてやっぱり先回りしてるっていうね」

翔太「家族に会いたい……」シクシク




 バッチーンッ!!

木星「だもんげッッ!!!!」
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 18:35:29.86 ID:VCS0nU7AO

冬馬「いい加減ほんとにケツがもげそうだ」ジンジン…

翔太「もげるっていう単語出すのやめてくれる?」

冬馬「……チッチチッチ〜、ちーっぱ」

翔太「……」ダンッ!

冬馬「痛ってえ!? おい、足踏むなよ!!」

北斗「今のは冬馬が悪いよ冬馬が」

翔太「ただでさえお腹空いてイライラしてるんだからこれ以上神経逆撫でしてこないでよ」

冬馬「分かったよ……んじゃ早速入るか。嫌な予感しかしねえけど」チラッ


 “カフェ Cafe Parade”



翔太「……あ、ところで忘れてたけどさ。カフェパレといえばアスランさんって……」

 キキーッ! ドンッ!


「うわあああああ!」

「なんだ、どうした!?」

「どうやら人が牽かれたらしい!」

「なんだって!?」


アスラン「ぐ、ぐぅっ……いや、大丈夫だ。当たってはいない。少々驚いて転んだだけだ」

「なんだ、転んだだけか」

「人騒がせな」

 ザワザワ…

お爺ちゃん「ふむ、それなら良かっ……なっ! 君ィ、そんなこと言って全身包帯だらけではないか!!」

アスラン「むっ! だから我のこれはそういうファッション……」

お爺ちゃん「ああっ! おまけに目まで怪我を!? 大変じゃ! 救急車じゃ! 救急車を呼べ!」

 ザワザワザワッ…!


「おいおい、何が起こってるんだよ」

「……なあ。よく見たらあいつのあの服装……なんかイタくね?」

「なんだ、ただの厨二病患者か?」

「でもどう見ても20代半ばはいってるよな」

「あっ…(察し)」

「というかそもそもあの人って……」

 ザワザワザワザワッ…!
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/07/24(日) 18:43:45.20 ID:VCS0nU7AO

龍「ん? なんだなんだ? 事故か? ……あっ! あれはアスランさん!?」

龍「なんてこった……! よーし、ここは元消防士の救助スキルを使って俺が」

 キキーッ! ドンッ!

龍「」


「うわああああああ! もう一人牽かれたあああああああ!!」

「やべえ、こっちはすげぇ血ィ出てるぞ!!」

「もう一台救急車呼べ!! 早く!!」


木村龍
http://imepic.jp/20160724/649870
元消防士。信玄ニキと同じFRAMEに所属。不運体質



「おい、来たか!?」

「いやまだだ!」

「何やってんだよ、人命かかってんだぞ!」

「あっ、来たぞ! 見ろ!」


白い救急車「ピーポーピーポー」

黄色い救急車「ピーポーピーポー」

赤い霊柩車「プア〜ン」


「誰だ霊柩車まで呼んだの!!」

「しかも赤いぞ!!」

「やべえ、なぎさが来る!!」

「うわあああああ逝ったああああああ!!!!」

 デデーン 全員アウトー




冬馬「天丼ネタはほんと勘弁してくれよ……ぐぉあっ!?」

 バチーンッ!

翔太「っていうか本気で大丈夫なのアレ……がぁっ!!」

 バチーンッ!

北斗「まあいざとなればそれこそ桜庭さんが完璧に治してくれるよ……だぁあっ!!」

 バチーンッ!
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/24(日) 20:27:42.44 ID:XCMZsR9zO
赤い霊柩車www
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/24(日) 21:32:09.06 ID:cXV9imdr0
ソニー損保と赤い霊柩車にやられた
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/07/25(月) 16:15:04.02 ID:Z9hiMFBF0
千早と桜庭の残した傷(腹筋と尻)は大きい…
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