田井中律誕生日記念SS2016(must was the 2014)

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200 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [saga]:2016/08/15(月) 21:00:04.29 ID:KfzCVlTZo
 もう、静かに留まってやる必要はない。
唯は二人を追うべく駆け出した。
律は汽車道を戻らず、橋梁部の出口へと向かっている。
唯が海を回り込むよりも早く、律は橋梁部から出る事だろう。
その後、律達が進めるルートは二つしかない。
西から唯が追っている以上、ワールドポーターズの側へ北上するか、
赤レンガ倉庫の方へと東奔するか。

 画像で見ていた限りでは、律の身に着けた靴もドレスも走り易そうには見えない。
どちらに向かおうが追い付いてみせると、唯は走る足に力を込めた。

「唯ちゃん、駄目よ」

「唯先輩、それじゃあ話が違いますよ」

 背中の方から、唯を制止する紬と梓の叫び声が追い掛けて来た。
走りながら横目を向けると、声だけではなく二人の身体も追って来ている。
唯の暴走を阻止するという二人の宣言に、嘘はなかった。
確認した唯の口から、荒い呼気に混じって笑い声が微かに漏れる。

 いいよ?さっき言っていた通り──私を止めてみな?

 胸中で挑戦的に呟くと、焦げそうに熱い肺に鞭打って走力を増した。
息を切らせる後ろの二人も、振り切られずに追い縋って来ていた。

*

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