義姉「泊めてください、義姉さん」

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1 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 16:52:56.00 ID:Xw97LM6x0
姉「っかぁ〜週末に飲むビールうっめー」グビグビ

姉「今週一杯ごくろうさん〜わーたーしー」

姉「ビバ、完全週休二日制〜」グビグビグビ


姉「…………」

テレビ「」ワハハハハッ

姉「…………」

テレビ「」ソレハナイ、ソレハナイデ

姉「……はは、」


姉「実家帰りたい……」
2 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 16:56:31.79 ID:Xw97LM6x0
スレタイミス


義妹「泊めてください、義姉さん」
3 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 17:09:07.12 ID:Xw97LM6x0
姉「金曜の夜に花の二十代が、一人で惣菜をつついて晩酌て……」

姉「もっとさぁ、こう……あるだろ、イケメンの先輩に飲みに誘われたりさ……」

姉「ビール苦いよ……こんなの美味しくないよ……」

姉「実家帰って、パパの料理が食べたいよぉ」


姉「…………」

姉「独り暮らし始めてから、独り言増えたなぁ……」

ピンポーン

姉「……? チャイム? 新聞ならとってあるわよー」

ピンポーン

姉「はいはい、出ます! 出ますからぁ〜」


姉「はい、どちらさま」ガチャ

義妹「あっ!」

姉「あれ? 義妹ちゃん?」

義妹「あの……」


義妹「泊めてください、義姉さん」

姉「はい?」
4 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 17:15:29.16 ID:Xw97LM6x0
姉「とりあえず、ここじゃなんだから家に入って」

義妹「はい」





姉「で、どうゆうこと?」

義妹「その……あの……」オドオド

姉「その荷物、随分と大きいようだけれど、着替えが入ってるの?」

義妹「は、はい……」

義妹「あのですね、義姉さん――」

姉「はい……?」

義妹「家出……したんです……」

姉「は?」
5 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 17:26:28.61 ID:Xw97LM6x0
姉「何でまたそんなこと……」

義妹「……義父さんが……」

姉「――! パパが何かしたの!?」

義妹「義父さんが、母といちゃつくんです」

姉「は?」

義妹「人目をはばからず、いちゃいちゃいちゃいちゃ……」

義妹「私、一応受験生なんですよ! それなのに、夜とか……そのぉ……変な音聞こえてくるしぃ……」

姉「あらら、――家出するって、ちゃんと言ってきた?」

義妹「ええ、母さん達がいちゃつくの押さえてくれないんなら、義姉さんの所行ってやるって――」

姉「で、本当に来たのね」

義妹「はい……」
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/16(日) 17:48:38.79 ID:SeJzuvdio
期待
7 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 18:26:17.57 ID:Xw97LM6x0
姉「まあ、私は構わないわよ……ところで、いつまでいる予定?」

義妹「出来れば、受験が終わるまで」

姉「ん。――そうだ、晩御飯は食べた?」

義妹「はい……マッキュで済ませました」

姉「――」スンスン

義妹「……な、なんですか?!」

姉「――照り焼きの匂い……良いもん食べたねえ」

義妹「〜〜///!! 良いじゃないですか、べつに!」

義妹「そういう義姉さんはお酒臭いです! 一人で寂しく晩酌ですか?!」

姉「……いいじゃない、別に……ええ、一人でお洒落なバーにいく勇気がなくて、かといって、飲みに誘う相手もいなくっても……」

義妹「ね……義姉さん?」

姉「なんだ、友達がいるやつが偉いんか? 卒業式にずっと友達でいようねって約束した子と、それ以来連絡取ってないのはどういうことなの?」

姉「所詮、そんな薄っぺらな人間関係しか築けない人なんですよ、私は」

姉「ははっ……」ジッ

義妹「義姉さん……そんなこっちを見られても……」

姉「飲むわよ」

義妹「いや……私、未成年……」

姉「関係ない関係ない……なんなら、オレンジジュースでいいから――いいから、私に付き合え、な?」

義妹「は、はいぃ……」
8 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 18:55:41.63 ID:Xw97LM6x0
―――
――


窓の外「」チュンチュン

姉「……うぅ……もう朝?」

姉「飲みすぎたぁ……気持ち悪ぅ……」

姉「いいや、どうせ休みだし……もうちょっと……」

義妹「あっ、義姉さん起きました?」

姉「ん? 義妹ちゃん? ……ああ、そっか……」

姉「ごめんだけど……朝御飯は適当に……」

姉「あれ?」スンスン

姉「この匂いは……」

義妹「味噌汁です。もうすぐで朝御飯が出来ますので、顔洗ってきてください」

義妹「それとこれ」ホイ

姉「……ん、……ああ、気が利くね……二日酔いに効く薬なんて」グビッ

姉「……家にあったっけ、これ」

義妹「コンビニに行って買ってきました。あと……いくつか食材も」

姉「ああ、そう。いくらした? 払うわ」

義妹「いいんです。これから、お世話になるんですから」

姉「そうは言ってもねぇ……生活費なら、パパに請求する予定だし。お金には余裕がある……はずだから」

義妹「あっ、取り敢えず顔洗ってきてください。私も朝食の準備しちゃいますから」

姉「ん……そうする」ファアー
9 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 19:15:11.91 ID:Xw97LM6x0
姉「――! 美味しい、これ!」パァ

義妹「そうですか? 良かったです」

義妹「あの……今日はどうする予定ですか?」

姉「家でごろごろするつもりだけど……」

義妹「そうですか。――あのっ、近所に図書館ってありますか?」

姉「図書館……? そっか、勉強に集中したくてこっちに来たんだもんね」

姉「でも、図書館かぁ……近くには無いなぁ」

義妹「そうですか……」

姉「あ、でも、あそこなら……」

義妹「どこか、あてが――」

姉「ええ、開店時間になったら行ってみましょうか」

姉「でも今は……」ズズッ

姉「あぁ……味噌汁久しぶりに飲んだ。美味しい〜」

義妹「……ずずっ」ニコリ
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/16(日) 19:40:42.10 ID:gvLkDxuVO
いいぞお
11 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 21:12:06.47 ID:Xw97LM6x0
姉「ごちそうさま」

義妹「おそまつさまです」

姉「うーん、気分悪いのも大分良くなったー。――じゃあ、皿は私が洗っちゃうわね」

義妹「私がしますよ?」

姉「いいからいいから――受験生は単語帳とでもにらめっこしてな」

義妹「すみません、では、お言葉に甘えて」パラリ

姉(真面目だなぁ)
12 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/16(日) 21:45:27.37 ID:Xw97LM6x0
姉「あっ、義妹ちゃん……荷物ってその大きなカバンだけなの?」カチャカチャ

義妹「はい、服は基本的に制服だけで事足りますし、あとは、必要なものといったら学参位でしたから」

姉「そうなんだー。……聞くけど、制服以外の服って何着持ってきたの」シャ

義妹「上下セットで五着ですね。うち三着はパジャマと体操服です」

姉「休日に友達と遊びにいったりする時、どうなのそれ。そんな少ないんじゃ、お洒落な着まわしとか出来ないでしょ」キュッキュッ

義妹「……やりましたね、義姉さん。将来――二年後ですか――週末、一緒にお洒落なバーにいく人が出来ましたよ」

姉「……血は繋がってなくても、姉妹なのね」カチャン

義妹「……ですね」ボッチ

姉「はは……」ボッチ
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/16(日) 22:59:57.51 ID:pWf2dE5bo
私怨
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 00:14:27.85 ID:UbRK+Vjso
気体
15 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/17(月) 19:27:21.45 ID:qJDlnJzs0
姉「鍵オッケー、スマホも持った……多分忘れ物なし! じゃあ、行きましょうか」

義妹「はい――あの……」

姉「ん? 何?」

義妹「これから行くところって、お金がかからないのですか?」

姉「場合によっちゃかかるわね――大丈夫よ、朝御飯とか薬とかの事もあるし、私が奢ったげる!」

義妹「……ソファーの上、見てみてください」

姉「ソファーの上? 何が……あっ」

姉「奢るって言ったのに、財布忘れてちゃ、ダメよね……」

義妹「もう……義姉さんったら」ヤレヤレ
16 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/17(月) 19:47:54.57 ID:qJDlnJzs0
義妹「義姉さんって、お風呂短いですよね?」テクテク

姉「まあ、体綺麗にするだけだし……酒の臭いが落ちればそれで……」テクテク

義妹「失礼ですけど、やっぱり、週末自宅で一人酒してる人って、他人――」

姉「はっはー、義妹さんや、それ以上は言うなよ? 他人の目を気にしない頭おかしい人とか、他人とまともに関わりがない寂しい人とか、そもそも、お酒の臭いがしても指摘してくれる親しい友人がいないとか……」シュン

義妹「そこまでは思っていないですし、自分で言っておいてへこまないでください……」

姉「だってぇ……」

義妹「……少なくとも、これからは私がいますよ」

姉「義妹ぉ……」ウルウル
17 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/17(月) 20:20:16.40 ID:qJDlnJzs0
姉「逆に義妹ちゃんは、お風呂長いよね」テクテク

義妹「はい……やっぱり、最低限のマナーは守りたいですし、それに……」テクテク

姉「それに?」

義妹「私は周りの方に比べて、体が大きいですから、それだけ時間がかかるんです」

姉「ああ、170近いんだっけ? いいなあ、私もそれぐらい欲しかった……」

義妹「背が高いと、結構苦労しますよ……低い天井のヘリなんか、すぐ頭ぶつけてしまいますし」

姉「うーん、モデルさんみたいでいいと思うんだけどなぁ……それに――」チラッ

義妹「?」チョモランマ

姉「――」スッ

姉「……」ナイアガラフォール

姉「羨ましいなぁ」ボツリ

義妹「なんの話ですか?」

姉「乙女の至宝の話……」

義妹「至宝……?」

義妹「……あ――っ!!?」カァア

義妹「お、大きくてもいいことないです! むしろ、私としては小さいほうが羨ましい……」アタフタ

姉「またまたー、男子の視線釘付けでしょー」

義妹「それが嫌なんですよ! あと、肩凝るし、洗うのも疲れますし!」

姉「これが持つ者の余裕か……」

義妹「違います!」

姉「ははっ……真面目な話、胸の大きさは遺伝だからなぁ……私は望み薄だなぁ」

   マ マ
姉「義母を見る限り、義妹ちゃんがチョモランマになるのも納得だわぁ」

義妹「もっ……もう、止めてくださいっ?!!」カアァ
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/10/17(月) 20:41:36.27 ID:qFdW7PIs0
ヘリっていうからセレブなのかと思ったらヘリコプターのことじゃなくて縁のことだった
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/17(月) 23:23:02.33 ID:hw4umB+Do
>>18
確かにパッと見…ねぇよ!
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/18(火) 06:52:56.52 ID:sL9ItNsXO
いつからエッチなお話になるのです?
そろそろ?
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/18(火) 08:20:27.75 ID:tfju6ZOOO
170位じゃそうそう当たるヘリなんかないけどなぁ。
22 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/18(火) 18:52:01.98 ID:IILkA45M0
姉「さて、ついた」

義妹「えっ? ここですか?」

姉「そっ」

義妹「でも、これって――」

姉「ふふ……じゃあ、私先に行くね」ガサッ

義妹「ちょっと義姉さん!?」

義妹「行っちゃった……。茂みの奥に……」

義妹「もうっ!」ガサッ
23 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/18(火) 19:18:18.79 ID:IILkA45M0
義妹(そこは、言うなれば、新緑の茂る自然のトンネルでした)

義妹(天井ではつたや枝が絡み合い、そこから木漏れ日がろうろうと漏れだし……)

義妹(けれども、やはり薄暗いそこは、まるで異世界に来たかのような非現実さで)

義妹(そんな幻想的な風景の向こうに、義姉さんの背があるのを認めると、不思議に思うのと同時に、安心感を覚えました)


義妹(この先には何があるのだろう?)

義妹(めったにない場景に、気分を高揚とさせた頃……)

義妹(姉が自然のトンネルを抜けました)

義妹(私は義姉さんの背が見えなくなったことに、少なからず不安を感じ、足早に後を追いました)

義妹(出口が近づくと共に、太陽の真白い光が――)


義妹「――わぁ!」

義妹(トンネルの向こうには、花畑に囲まれたレンガ造りの家が――)

義妹(まるで、お話の中のようなその光景に、私は一瞬にして魅されてしまいました)
24 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/18(火) 19:31:52.30 ID:IILkA45M0
姉「凄いでしょ」

義妹「はい……」

姉「私も、ここを初めて見つけたときは、驚いて声もでなかったわ」

義妹「あの、ここって……?」

姉「喫茶店よ。さっ、中に入りましょう」
25 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/18(火) 19:38:58.02 ID:IILkA45M0
ドア「」カランコロン

女主人「いらっしゃいませ」

女主人「っと、やっぱり、あなたでしたか。いつもの席、空いてますよ」

姉「ごめんね、今日は連れがいるから、テーブル席で」

女主人「連れ、ですか?」

女主人「ああ、そちら背の高い方ですね」

女主人「では、お冷やをお持ちしますので、お好きな席にどうぞ」

姉「どうもね……義妹ちゃん、あそこに座りましょう」

義妹「はい……」
26 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/18(火) 20:05:00.67 ID:IILkA45M0
女主人「妹さんなんですか?」コトン

姉「義理のだけどね……ねぇ、ここで勉強しても大丈夫?」

女主人「ええ、いいですよ。どうせ、人なんてあまり来ないですし」

義妹「えっ、お客さん来ないんですか!?」

女主人「閑古鳥が絶叫するくらいには……――入り口が見つけづらいですからねぇ〜」

義妹「……なんで、そんな客寄せ商売には向かないことを……?」

女主人「趣味ですよ、私の。トトロロみたいな世界に憧れてるんですよ」

女主人「喫茶店自体、趣味でやってることですから」

女主人「よく言うじゃないですか、楽しんだ者勝ちって。だから、趣味と掛け合わせて、楽しんでいるんです、私は」

義妹「そうなんですか――良いですね、そういうの」

女主人「ありがとうございます」

女主人「それに、この店を見つけられる方は、面白い人ばかりですから」

女主人「そういった方とお話しするのも、楽しいんですよ」

義妹「へえ……」チラッ

姉「な、なによ……?!」

義妹「義姉さんの面白いところ、私も好きですよ」

姉「はっ……はは……」
27 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/22(土) 14:59:42.37 ID:skaxpBqN0
義妹「」カリカリカリ

姉「」スマホ、スイスイ

義妹「」カリカリカリ

姉「」パフェ、パクパク

義妹「……ん?」

姉「どうしたの?」

義妹「すみません、ここがちょっと……」

姉「ああ……そこはね……」カキカキ

姉「こうやるの」

義妹「ああ、なるほど……ありがとうございます、義姉さん」

姉「いえいえ――あっ、女主人さん、コーヒーのおかわりお願い」

女主人「はい、わかりました……ちょっとお待ちくださいね」
28 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/22(土) 16:05:04.38 ID:skaxpBqN0
女主人「随分と、仲がいいんですね」コポコポ

姉「そう? 普通じゃない?」

女主人「いえ、私には姉妹とか、兄弟がいたことがないから、普通が分からないけどね」

女主人「ほら、思春期って、身内にキツくあたっちゃうじゃないですか。でも、お客様達って、友達みたいな距離感だなと思って」

姉「そう? ……でも、確かにそうかもね」

義妹「……友達、ですか……」

姉「いや?」

義妹「いえ、うれしい限りですよ……」
29 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/22(土) 20:30:23.26 ID:skaxpBqN0
姉「なんか、ひっかかる言い方ね……」

女主人「まあまあ、いいじゃないの――えっと……妹さんの方も、息抜きに何か食べる?」

義妹「いえ、私は……」

姉「ここのパフェは美味しいわよ――ほら」ヒョイ

義妹「これって……」

姉「一口味見してみ、ほらほら〜」

義妹「……」

義妹「じゃ、じゃあ一口――」パク

姉「どう?」

義妹「お……美味しいです……」

姉「でしょ! 女主人さん、パフェ一つ」

女主人「はい、承りました。――甘いものは、脳の働きを良くしてくれますよ」

義妹「はい……すみません、義姉さん、昼もお世話になったのに」

姉「いいわよ、パフェの一つくらい――これでも私、社会人だから」ドヤァ

義妹「ご馳走になります」
30 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/22(土) 20:39:18.84 ID:skaxpBqN0
――数時間後

義妹「そろそろ、終わりにしましょうか」

姉「そうね、日も暮れてきてるし」

女主人「あら、晩御飯も食べてかないの?」

姉「晩御飯はいいかなって」

女主人「ほぼ一日店に居座っててのに、売り上げに貢献してくれないの?」

姉「うっ……」

女主人「ふふ、冗談よ。言ったでしょ、趣味でやってることだから、収益は関係ないの。そりゃ、黒字になったほうが嬉しいけれど」

義妹「……ひょっとして、女主人さんって――」

女主人「おっと、他人にお金を持ってるかなんて、聞いちゃダメよ、妹さん」

義妹「す……すみません」

女主人「いえいえ――忘れ物はない? じゃあ、お会計ね」
31 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/22(土) 20:53:44.22 ID:skaxpBqN0
女主人「またのご来店を〜」

義妹「はい」

姉「近いうちにね」

ドア「」カランコロン、バタン

義妹「静かで、良いところでした」

姉「ほんと、人もまともに来なくて、BGMも邪魔にならない感じで、集中して作業したいときには、ぴったりの場所よね」

義妹「人が来ないのは、お店としてどうかと思いますが、都合のいい場所でしたね」

姉「明日も来る?」

義妹「いえ……明日は学校があるので」

姉「日曜日よ、明日は」

義妹「受験生向けに、講座を開いてるんですよ」

姉「ああ……私の時も有ったわ、それ」

義妹「そうですか――義姉さん、財布に余裕は有りますか?」

姉「ザギンでシースーするほど余裕は無いけどね、晩御飯を買うくらいなら」

義妹「それです!」
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/10/22(土) 21:33:28.48 ID:3oABkWwIo
続きキター
33 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/23(日) 20:29:42.20 ID:ZmFpAlW10
――スーパー

義妹「さすがに独り暮らしであの冷蔵庫の中身は無いですよ」

姉「……一人だと、わざわざ作ってまでご飯を食べようと思わなくってね……」

義妹「気持ちは分かりますが……」

姉「でも、これからは義妹ちゃんもいるし、ある程度は力をいれるわよ」

義妹「そうしてください。惣菜だけだと、バランス偏りますし」

姉「へーい、きをつけまーす」
34 : ◆TEm9zd/GaE [saga]:2016/10/23(日) 20:59:58.78 ID:ZmFpAlW10
義妹「ふう、とりあえず明後日くらいまではもちますかね」

姉「そうね……けど、これは買いすぎじゃない?」

義妹「ちゃんと調味料を揃えとかないからですよ。あと、しっかり賞味期限チェックしておいてください」

義妹「今朝、味噌汁を作ろうと思ったら、消費期限三ヶ月前の味噌が出てきた私の気持ちを考えてください」

姉「うへ、マジで? 三ヶ月前って……」

義妹「まあ、義姉さんの女子力……というより、生活力が低いのは知っていましたが」

姉「……正直な感想教えて。私の部屋に初めて入った時、どう思った……?」

義妹「この際ですから、オブラートはポイして言いますが、――汚部屋だとは……」

姉「やっぱり……」ガックリ

義妹「服は脱いだら脱ぎっぱなしのまま放置して、ごみ袋こそ有りませんでしたが、丸まったティッシュを床に放置しっぱなしなのはどうかと……」

姉「ああ……うん」

義妹「自分で聞いておいて、へこまないでくださいよ」

姉「違うの、なんでも親がやってくれた扶養時代に戻りたいなって……」

義妹「馬鹿言わないでください。嫌な逃避の仕方しないでください」

義妹「それに、義姉さんが実家にいたら二人っきりになれないじゃないですか」

姉「ん? 今なんて――」

義妹「――! ――っ〜〜〜〜!!!?」カアア

義妹「なんでもないです! 深く考えないでください!」

義妹「先行きますからね!」トタトタ

姉「ちょ、ちょっと……」

姉「あんまり急いだら危ないわよ。もう……」
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