【ラブライブ】希「どうしてこんなことに…」理事長「ふふっ♪」

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404 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 13:59:50.25 ID:XpQb3fB6O
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『ーーーっと、大体こんな感じかな。』

希「……、あ、えっと……」

『…ごめんね、少し長い話だったけど……大事なことだけもう一度。』

『…歩いたりのリハビリの前に、衰弱が激しいから……今は少しずつ栄養あるもの食べて、まずは体力を回復させることが大事。』

『何事も少しずつ…ね。全部少しずつ…良くなっていくから。』

『それから明日の晩に専門の先生がくるのと、体力が戻り次第検査が必要ってことだけ、覚えておいてくれればいいから。』


希「……はい。」

希「…えっと…その、専門の先生って……なんの専門ですか?」

『えっとね……』

『……もしかしたら少し抵抗があるかもしれないけど…心のケア、だよ。』

『もちろん必要ないかもしれないけど……でも、あんな事件の後だから…一応、ね。』

希「………」


希「わかり…ました……」
405 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:01:12.98 ID:XpQb3fB6O
『うん!それじゃあ僕はそろそろ戻ろうかな。』

『ああそれから絵里ちゃんは、この後検査があるよ。希ちゃんの意識が戻ったら…って、約束だっただろう?』

絵里「あっ、でも…希が……」

希「………大丈夫。うちな…えりちのことも心配なん。だから行ってきて?」

絵里「希……」

絵里「……わかった。できるだけ早く終わらせて戻ってくるから……」

希「……ふふ、……っ、いてて………子供じゃないんやから、大丈夫よ。」

絵里「希……」

絵里「……そうね、じゃあ行ってくる。」

『…希ちゃんも、無理はしないでね。何かあったらいつでもそこのナースコール押して。』

希「……はい、わかりました。」

絵里「………じゃあ、行ってくるわね。」

希「あ………っ、ちょっと待って。」

絵里「………?」


希「えりち……誕生日、おめでとう。」


絵里「希………」ジワ…

希「……遅れちゃって、ごめんなぁ。」

希「…その、絶対、お祝い…するから。少しだけ、待ってほしいなぁって。」

絵里「もちろんよ……大体、そんなのいいの。私にとって、一番のプレゼントは…希が生きててくれたことなんだから。」
406 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:02:21.51 ID:XpQb3fB6O
希「えりち………でも、それじゃあ……」

絵里「……ふふっ、いいのよ。……でも、じゃあ…約束してくれる?」

希「………?」

絵里「少しずつ……ゆっくりで、いいから。私も一緒にいるから……希、元気になって。」

絵里「…私ね、希が元通り元気になってくれたら……それが一番、嬉しいから。だからお願い。」

希「えりち………」

希「………」

希「………うん、わかった。」


絵里「……ふふ、ありがとう。」

絵里「じゃあ…私、行ってくる。」


希「うん……いってらっしゃい。」フリフリ



『……じゃあ、行こうか。』

絵里「はい…!」



ガチャン


希「………」フリフリ


希「………」




希「………」




希「………」



『ガサガサガサガサッ』



希「………っ、」
407 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:03:48.19 ID:XpQb3fB6O



『ガサガサ……ガサガサ……』


希「う…………」


『ガサガサガサ……ガサ……』


希「や、やだ………」ガタガタ


希(…さっきから聞こえるこの音……えりちにも、真姫ちゃんのお父さんにも聞こえてなかった。)

希(………)

希(……幻聴?)



『ガサガサガサガサ!!!ガサガサ!!』

希「ひっ………」ビクッ

希「う………あ、手に………」スッ

『……………』

希「…………いない……?」

希(……確かに、そんな感覚が……したのに)


『…ガサ…………ガサ………』


希「…………っ、」ガタガタ

希「……っは………は…………」ガタガタ

希「髪、に………」ス…

希「……っ、いない………」


希「…………、えっ…………」


希「…あれ、……なんで…………」

希「髪…………」


『ガサガサ!!ガサッ!!』


希「ひっ…や、だ……やだ、っ……」ガタガタ

希「う……うう………」ギュ…

希(……背中、に、何かが………)
408 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:04:46.55 ID:XpQb3fB6O
希「………っ」ガタガタ


希(幻聴…なんよね、感覚も……本当はいなくて………)

希(………っ、まだ……時間が経ってないから……目が覚めたばかりだから……)

希(…明日専門のお医者さんも見てくれるって…言ってたし……)

希(真姫ちゃんのお父さんも、少しずつ良くなるって……つまり段々…聞こえなく、なるよね)

希(髪…は、染めればいいんだから………)


『ガサガサガサッ…!!』


希「う………」ギュ…

希「……っ、………っ」ガタガタ


希「…………っや、……」ガタガタ




希「うう………」ギュウ…




409 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:06:29.29 ID:XpQb3fB6O
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−−


にこ「ねえ……これ、ちょっと…どういうこと?」

『え…いや、だから……その手紙、東條に渡してくれないか?絢瀬が今いないから……矢澤なら、渡せると思ってさ。』

にこ「違うわよ……渡すのはいいけど、私が言ってるのは手紙の内容よ……!!」

にこ「何よ、留年って……あんた、ニュース見たでしょ?希は好きで休んでるわけじゃ……っ」

『……っ、そんなの俺だってわかってる。ちゃんと読んだのか?留年は決まったわけじゃない。』


『……でも既に3週間も休んでるわけだから……規定だと、あともう20日も休んだら留年なんだよ。』

『…事件の内容からして、あと20日でって……なかなか厳しいと思ってさ。」

『…でも、それじゃあんまりだから会議を開くことになってな。できる限りなんとかしてやりたいし…教育委員会とかもくるかもしれん。』

『まぁ詳しいことはまだ決まってないけど、その手紙は一応留年したくないかどうかの確認みたいなもんだよ。』

『……ただ、事件を踏まえてもルールはルールだから、厳しいのはあるかもしれん…前もって一応、そういうことは説明しておかないと。』

にこ「そんなの……っ、そんなの……!」
410 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:07:36.63 ID:XpQb3fB6O
にこ「………っ」カキカキ

にこ「…っ、ほら、これでいいでしょ……留年なんて、するわけないじゃない!」

『ちょ、なんで矢澤が丸するんだよ……ああもう、もう一枚刷り直しじゃねえか。』ピッピッ

にこ「希を留年にするなんて、許さない……大体、私じゃあるまいし。希は成績だって普通だし、元副会長じゃない!」

『それはわかってるさ……俺だってつらいんだ。でもそれは、俺じゃなくて新理事長と教育委員会が最終的に決めることだから……』


ウィー ガチャ ガチャ


にこ「……新理事長と、教育委員会……ね。」

『……よし、できた。ほら、今度はちゃんと渡してくれよな……頼んだぞ、矢澤。』

にこ「………」


にこ「ふん……わかったわよ……」

411 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:08:37.18 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−


希「はぁっ……はぁっ………」ギュ…


『ガサガサガサッガサ……』


希「う………」ガタガタ

希(いないいないいない…本当はいない、いないんやから……!)


『ガサガサッ!!ガサ……』


希(…っ、今度は腕に……感覚が…)

希「………っ」ガタガタ

希(どうせいないんやから……何も怖いことなんて……ないんやから……)

希「……」チラッ

希「え…………」



ヨタ……ヨタ………ガサガサ



希「ひっ?!?!」ベシッ


ドサッ


希「〜〜〜〜っ、っ痛た……」



ガチャ!!

絵里「ちょっと今、大きな音がしたけど……って、」
412 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:09:59.20 ID:XpQb3fB6O
絵里「希……どうしてベッドから……」

希「……っ、……えりち………?」


絵里「もう……どうしたのよ、何があったの?よいしょ……」

希「……っ、?!、ちょ、ちょっと待って……」

絵里「………?」

希「あ、れ………」


希(いない……)

希(…確かにヤスデが、腕を這ってるのが…見えたのに。)

希(…幻覚……?)


絵里「希……?大丈夫?」

希「大丈夫……ごめん、自分で登れるから……よいしょ、」


ドサッ……


希「…………」


希(やっぱりいない……)

希(それに……)


絵里「…………?」



『ガサ…………ガサ…』



希(えりちがいると……あんまり聞こえなくなる、のかな…)

絵里「希……?」

希「あ……うん、検査…終わったん?」

絵里「…ええ。何も問題なかったわ。腕の火傷もちゃんと治ってきてるって……」

希「そっか……良かった。」
413 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:10:57.12 ID:XpQb3fB6O
絵里「それで…どうしてベッドから落ちたのよ、何か取りたいものでもあった?」

希「えっと……」

希(………)

希(……えりちに、話したほうがいいんかな…)



『希……!のぞみ、良かった………!』ポロポロ

『私、ずっと……ずっと、すごく不安で……!』ポロポロ



希(………)

絵里「希……?」

希(えりちの目の下…すごい隈になってる。)

希(きっと、毎日心配してくれたんよね……)


希(………)


希(……これ以上心配なんて、かけられない……)


希「…別に、大したことじゃないんよ…えっと…」

絵里「………?」

希「…えっと…ほら、そこにうちのスマホがあったから……取ろうとしただけ。」

絵里「……ほんとに?」

希「うん……」

絵里「……そう、ならいいんだけど…ごめんね、これ、私が預かってて…朝渡そうと思ってたんだけど、忘れちゃったみたい。」

絵里「はい……これ。」
414 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:13:06.56 ID:XpQb3fB6O
希「…ありがとう。」

絵里「………」



希「えりち……?」



………ギュッ



希「……っ、どうしたん……?」

絵里「………」

絵里「……さっき、途中…だったから。」

希「えりち……」

希「……ふふ、ってて……えりちは甘えん坊さんやなぁ。」

絵里「希にだけよ…?それに、無理して笑わないでって言ってるでしょう…もう……」

希「別に無理なんて……」

絵里「嘘つかないの。希が無理してるのくらい…わかるんだから。」

希「………」

希「……それなら、えりちも無理しちゃだめやん…目の下、隈できてるよ?」

絵里「ええっ」ガバッ



ゴソゴソ


絵里「……、…ほんとね、隈ができてる…全然気がつかなかったわ。」

希「えりちは色白さんやから……」
415 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:15:17.89 ID:XpQb3fB6O
絵里「…でも大丈夫よ。希の目が覚めたから…昨日はぐっすり眠れたの。時期にとれるわ。」

希「…そっか。なら、いいんやけど…」

希「あ、ねえ…鏡、うちにもかーしーて。」

絵里「………っ、それは……」

希「………?」

絵里「………、ええ、いいわよ、はい。」

希「ありがとう。」スッ



希「……っ、」

希(………これ……)


絵里「希………」

絵里「……大丈夫。ちゃんと栄養あるもの食べて…髪は染めればいいし、火傷もすぐ目立たなくなるわ。コンシーラー使えば隠せるし……」

希「……そう、やね………」

希(髪、真っ白で……頬もこれだけこけてて、右頬にはでっかいガーゼ、か…)

希(やつれてるし……これじゃ、無理してるって思われても……仕方ない、かな。)

希「……うん、大丈夫。これくらい仕方ない…仕方ない…」

絵里「………」


希「……っ、そういえばもうすぐ夕飯の時間やけど…うち、胃の手術したんよね?食べて平気なんかなぁ…」

絵里「ああ、それなら今日からお粥くらいなら平気だろうって……あ、」


ガチャ
416 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:18:31.61 ID:XpQb3fB6O

『夕食の時間ですよ。絢瀬さんのがこっちで…東條さんのがこっちです。熱いので気をつけて食べてくださいね。』


……ガチャ


絵里「…ふふ、希は今日が初めてだけど……病院食って、結構美味しいのよ。」

希「…そうなんや。確かにあったかくて……美味しそう。」

絵里「ふふっ、火傷しないように気をつけて食べてね?それじゃあいただきます。」

希「いただきます…っ?!」

絵里「希……?」

希「…っ、うんん、なんでもない……」

絵里「………!」

絵里「……わかったわ。ちょっと待って。」



カチャ…

希「………?、えりち、なにして……」



絵里「…ふー、ふー。」

絵里「はい、あーん。」

希「え…っ///」

絵里「…ごめんね、忘れてたの…希、右手の平も火傷してるのよね。動かすの痛いんでしょう?」
417 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:19:40.93 ID:XpQb3fB6O
希「…そ、うやけど……でも、その……早く食べないと、えりちの方だって冷めちゃうし……」

絵里「ふふ、いいから。はい、あーん。」

希「………っ//」

絵里「ほら、早くしないと冷めちゃうわ。」

希「も、もう………///」パクッ

希「……っ、」

絵里「希……?熱かった?」

希「ううん…そんなことない、美味しい……」モグ…

絵里「………」

絵里「……ちょっとそれ、飲み込んだら…口の中、見せて?」

希「え、でも……」

絵里「いいから。」

希「………」

絵里「希……?」

希「……ごめん、ちょっと噛んだ跡が…痛かっただけなん。」

希「自分でも、食べるまで気づかなかったぐらい……ほとんどもう治ってるんよ。だから気にしないで?」

絵里「……そうだったの。気付かなくてごめんね…、食べられる?看護師さん呼んできましょうか…」

希「っ、ううん、大丈夫。大丈夫やから……その、もう一度食べさせてもらえたら…嬉しいなぁって。」

希「………///」
418 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:20:51.94 ID:XpQb3fB6O
絵里「希………」

絵里「…ふふ、もちろんよ。じゃあ……はい、あーん。」

希「……///」パク

絵里「……どう?痛む?」

希「………ううん、美味しい。」

希「…ふふ、まともなもの、久しぶりに食べたから……だからすっごく美味しい。」

絵里「希……」

絵里「…ふふ、それならよかった。」ナデ…

絵里「………」ナデナデ

希「……っ///、けほっ、こほっ…ちょ、それやめて//ほ…ほら、髪の毛ぼさぼさになるやん?ね?」

絵里「……、それ…懐かしいわね。」

希「………?何が…?」

絵里「…ふふっ、希、前にもこうやって撫でたら、全くおんなじ反応したから…だから懐かしいなぁって。」

希「そ…そうやったっけ……覚えてないなぁ。」

希「…というかあれやね、もうずっと寝てたから既に髪、ぼさぼさやった……」
419 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:22:00.32 ID:XpQb3fB6O
絵里「ふふ、食べ終わったら梳かして結んであげるわ、その方が希らしいし。」

希「………」

絵里「希……?」

希「えっと……その……」


希「…………ありがとう、えりち。」

絵里「…ふふ、いいのよ、これくらい……あ、そうそう……」

希「………?」

絵里「……あのね、その…いくらでも待つって言っていたし、勿論希が嫌だったら素直にそう言って欲しいんだけど……」

希「……?なぁん?」

絵里「…ことりがね、希に直接謝りたいって言ってるの。」

希「ことりちゃんが……」

絵里「…その、みんなもお見舞いに来たいって言ってるんだけど、それは希がまだ嫌かな…って思って、待ってもらってるんだけど…」

希「………」

希「……みんなの方は、確かにもう少し…待ってほしい……かな。」

絵里「そう…よね、」

希「うん…ちょっとまだ……せめて髪を染めてからじゃないと……」

絵里「…ええ、わかってる。」

希「うん…ありがとう。それでことりちゃんの方は……」

絵里「……みんなと同じタイミングにする?」
420 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:23:02.69 ID:XpQb3fB6O


希「うーん……」



『私が捕まったりしたら…ことりはどうなるの?』



希「……っ」

希「………」

希(ことりちゃん…きっと今、すごくつらい…よね…)

希(きっと、罪悪感とか…周りの反応とか…色々…)

希「………」

希「……少しだけ、考えてもいい…かなぁ?」

絵里「…もちろんよ。ゆっくり考えて。」

希「……でも、ことりちゃんは、何も悪くないから……本当は謝る必要なんて、ないんよ。」

絵里「………ええ、そうね。」

希「…だけど、気持ちはなんとなく……わかるから…」

希「………」

絵里「希……?」

希「…何も怒ったりしてないよってことだけ、先に伝えてもらえる?」

絵里「ええ…わかったわ。」

希「…ありがとう。」


絵里「ええ………」

絵里「………」


希「………?えりち?」
421 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:24:03.20 ID:XpQb3fB6O
絵里「……あのね、希がそう言ってくれて…良かった。希の立場なら、普通はもっと…」

希「………」

希「ことりちゃんがいい子なのは、知ってるから……」

絵里「……ええ、そうね。」

希「……だからね、あんなにいい子で、大好きな友達なのに…恨んだり、できるわけないんよ。」

絵里「希……」



希「……ふふっ、えりちの方も、冷めちゃうから……次のひとくち、ちょうだいっ」

絵里「……ええ。はい、あーん。」

希「あーんっ」パクッ

絵里「あら…さっきまでの照れてる希も可愛かったのに…もう慣れちゃったの?」

希「…っ、けほっ、ごほっ、急に何いって……///」

希「別にうち、照れてなんか……っ///」

絵里「ふふ…痩せ我慢してもだめよ?顔、赤いの、バレバレなんだから……」

希「も…もう、えりちが意地悪やー!///」

絵里「うーん、でもほら…その顔色の方が健康的でいいと思うわよ?」

希「もう…っ、そういう問題とちがうんよっ!次のひとくちちょうだいっ」

絵里「はいはい、あーん。」



アーン パクッ
フフ…ノゾミ、アハハッ
モー ワラワントイテ!


422 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:29:24.42 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−

にこ「こころーここあーこたーもう寝なさいー!」

ここあ「えーまだ遊びたいー!」

こころ「ここあ、行けませんよお姉さまを困らせては…ほら、こたもこっち。さあ寝ましょう。」



こころ「それではお姉さま、おやすみなさい。」

ここあ「もーっ、おやすみー!」

こたろう「おやすみー」

にこ「はいはい、おやすみ。」


ガチャン



にこ「ふー。」

にこ「……あら、絵里からLINEきてる。」スッ

にこ「……」スッスッ

にこ「……!」


にこ(希……まぁそうよね。すぐにことりに会うのは難しい…か。)

にこ(あ、この手紙……)

にこ(………)

にこ(……ひとまず絵里にだけ、見せておきましょうか……)
423 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:31:07.38 ID:XpQb3fB6O
にこ「………」パシャッ…スッ


ヴー ヴー


にこ「……!」スッ


『にこ、ちょっとこの手紙…どういうこと?』


にこ「……」スッスッ

「私もどういうことかって、あんたんとこの担任に問い詰めたんだけど…まだ決まったわけじゃない、会議で決める…の一点張りなのよ。」

『…でも、こんなの………』


にこ「………」

にこ「……」スッスッ


「私が絶対なんとかするわ。もちろん絵里の方も。手紙は出しとくし。だからあんたは心配しないで、希の面倒見てやって。…せめて父親が、戻ってくるまでは。」

『それはもちろんよ。むしろ希のお父さんが戻ってきても…私、希が学校行けるようになるまでは、一緒にいるつもりだから。』


にこ「絵里……」

にこ「……」スッスッ


「あんたって本当希大好きよね…まぁとにかく、こっちのことはなんとかするから…お願いね。」

『ええ…ありがとう、にこ。にこがそう言ってくれると心強いわ。希にはこのことは…』

「…まだ言わなくていいと思うわ。あいつ勘が鋭いから、そのうち自分から切り出してくるかもしれないけど。」

『そう、ね……ありがとう、にこ。』

「いいのよ。」

『それじゃ、おやすみなさい(-_-)zzz』

「ええ、おやすみ。」


にこ「………」カチッ

にこ「………」

にこ「………」ハァ


にこ「………」


にこ「言ったからには、なんとかしないとね……」

424 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:31:59.62 ID:XpQb3fB6O
−−−
−−


絵里「…それじゃあ希。おやすみなさい。」

希「うん、おやすみ……」


カチッ


絵里「………っ」

希「えりち…暗いけど平気?」

絵里「へ……平気よ、希が起きるまでは、毎日暗いとこで寝てたんだから……」

希「………、そっか。」

絵里「ええ……おやすみ。」

希「うん……」

絵里「………」

希「………」




『ガサガサガサッ』


希「………っ」



『ガサ…ガサガサ』



希(いない…本当はいないんやから……えりちが近くにいるんだから、大丈夫……大丈夫。)



『ヨジ……ヨジ………ガサガサ』



希「………」ガタガタ


希(お腹…登ってくる……)

希(いないいないいない……聞こえても感じても見えても、本当はいない………!)
425 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:33:08.19 ID:XpQb3fB6O


『ガサガサ!!!』


希「ひっ………」ガタガタ

希「う………うう……」ガタガタ



『ウネ……ウネ………ガサガサ』



希(背中…に、たくさん………)

希(枕元にも、たくさんいる…気がする……)

希「え…り………」ガタガタ


絵里「………」スー…スー…

希(寝てる……)

希(起こせないよ……こんなん……)

希「………」ガタガタ


『ガサ…ガサガサ』


希(……何か、気分転換…しないと、眠れな……)

希(………そうだ、今…世の中、どうなって……)


希「………っ」スッ



Yahee!News!!

20日木曜日に発覚した監禁事件で、被害者の女性(18)が………



希(………)

希(……流石に、ぼかすところはぼかしてあるんやね。よかった…)

希「………」


希「………」スッスッ

希「え………」
426 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:34:32.34 ID:XpQb3fB6O

【南ことりを】希ちゃん監禁事件スレpart37【許すな!】

0023名無しで叶える物語(やわらか銀行)
南ことりきもすぎやろ
ワイの希ちゃんを返せ

0034名無しで叶える物語(庭)
親が親なら子も子だかんな
もうまともな人生は歩めないわな
まぁそれは希ちゃんもだが

0124名無しで叶える物語(もんじゃ)
こいつ本当どうなってんだよ
親子揃ってあの髪型とかキモすぎ

0537名無しで叶える物語(もんじゃ)
ワイもことりちゃんに監禁されたいンゴ!

0632名無しで叶える物語(おいしい水)
ミナリンスキー()とか
ふざけてんなほんと
お前がふざけてる間にのんたんがどんな目にあったと思ってんだ


希「………っ」

希(な…んで……うちのこととか、ことりちゃんのこととか…われて……)

希(……ううん、それよりこれ……)


希(酷い……)

希(……こんなの、酷すぎる…)

希(ことりちゃんは、何も悪くないのに)

希(えりちが言ってた…ことりちゃんが通報してくれたんだって、だから助かったんだって。)

希(なのに………)


『ガサガサ!!!』


希「……っ、」ガタガタ

希(………)
427 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:35:21.96 ID:XpQb3fB6O
希(ことりちゃん…やっぱり一度、会わないと……)

希(こんなん、うちだったら…耐えられない)



『ガサガサ……ガサガサ』



希「……っ、」ガタガタ


希「………」スッ…スッ…

希「……っ、」

希「………」スッ


希「………」ウトウト



『ガサ……ガサガサ』




希「………」スー…スー…



428 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:37:15.40 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−

希「ん……うう……」


理事長「ふふ、東條さん、おはよう。」

希「……っ、?!理事長……なんで……」

希「えっ……あれ……」

希「…うち…助かったんじゃ………」

理事長「ふふふ、何を寝ぼけたこと言ってるの?随分都合のいい夢見てたみたいね…そんな後に、悪いんだけど。もう始めるわね?」

希「…っ、や……嫌………何を………」ガチャ…


希「………っ、動けない……」ガチャンッガチャッ


理事長「ふふ、当たり前でしょう?それじゃあ、あははっ……ザクッといくわよー……せーのっ、」



ザシュッ



希「ぁあ"あ"あ"っ?!!?!」


ポタ……ボタボタ


ピチャピチャッ…ビチャ……



希「ぁ……あ…………」ポロポロ

希「げほっ……けほっ…けほっ……」ポロポロ

希「あ…あ………やめ…て………」ポロポロ

429 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:38:22.62 ID:XpQb3fB6O

理事長「ふふ、嫌よ…やめないわ。次は左腕。四股全部切り落としても、正しい処置をすれば死なずに済むのよ……ふふ、私だけのお人形にしてあげる。」

希「嫌……嫌………」ポロポロ

理事長「…うふふ、もうダンスは一生踊れなくなるわね。でも大丈夫…その後は舌をぬいて、歌も歌えなくしてあげるから。」

理事長「あははっ、楽しみね…目も邪魔だから繰り抜いちゃいましょうか?耳も熱湯でも入れれば聞こえなくなるかしらね…ふふ、うふふ………」

希「や…だ……そんなの絶対嫌…お願い……お願いやから……やめて………」ポロポロ

希「お願い………お願い………」ポロポロ

理事長「ふふ、嫌っていってるでしょう。じゃあ、左腕、いくわね?ふふふ……」

希「やっ……嫌!!やだ、やめて……っ」ガチャンッガチャンッ

理事長「…せーのっ!!」




ガバッ




希「はっ……はぁっ……はぁっ………」
430 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:39:49.43 ID:XpQb3fB6O
希「………夢…………?」ポロ…

希「はぁっ……はっ………」ポロポロ


絵里「………」スー…スー…


希「えりち………」ポロポロ

希「よか…った……」ポロポロ

希「………」ポロポロ


希「あれ……うち、泣いて………」ゴシ…

希「………っ」ゴシゴシ


希「………」

希「……夢で泣くなんて、いつぶりやろ……」

希「………、」


『ガサガサ……ガサッ!!』


希「………っ、」ビク…

希「今……まだ、0時、か……」

希(寝ないと……)

希(……でも、寝るの……怖い………)


希(………)


『ガサガサ……ガサガサ』


希「………っ」


バタッ…


希(寝ないと……えりちに心配かけちゃう)

希(………)


希(寝ないと……寝ないと……)

希(怖い………)

希「………」ギュッ



『ガサガサ……ガサッ』



希「…………っ」ガタガタ


希「う………」ギュ…





希「うう……」ガタガタ

431 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:41:07.44 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−


チュンチュン……チュン

絵里「ん…んん………」


希「………!」ガタガタ


バサッ

絵里「んん……希…起きてる……?」



『ガサ………ガサ』



希(………!やっぱり、えりちがいると聞こえなくなってく……)

絵里「希……?」

希「あ、うん………おはよ、えりち。」

絵里「………」

絵里「希、隈できてるわよ……眠れなかったの?」

絵里「…っ、ごめんね、私……考えてみればそうよね、怖い夢とか…見なかった?大丈夫?」

希「…っ、大丈夫……ほら、1週間も寝てたから…眠くなかったんよ。」

絵里「そう…なのね、」スタッ

絵里「………なら、いいんだけど…」スタスタ



ガチャ…


絵里「……?あら、窓開けっ放しだったのね……寒くなかった?閉める?」

希「…っ、ううん、大丈夫。開けておいて……」

絵里「……?ええ……」

希「………」


希(確かに、少し肌寒い……けど、)

希(でもなんか…なんでやろ、閉めちゃいけない気がする……)
432 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:42:30.24 ID:XpQb3fB6O


……ガチャ


『おはようございます。』


絵里「……?看護師さん、おはようございます。」

希「おはようございます。」

『はい、おはようございます。あの、今日なんですが…朝食の前に、東條さん、採血してもよろしいですか?西木野先生からお願いされていて…』

希「採血ですか?……はい、大丈夫、ですけど……」

『…それじゃあ少し準備してきますね。待っていてください。』


……ガチャン

絵里「希、大丈夫…?」

希「子供じゃないんやから、大丈夫やけど……でも、血とるのなんて久しぶりやなぁ…」

絵里「………」



ガチャ




『…準備ができたので、それではまず、脱脂綿で消毒しますね……』フキフキ

希「………」

『……これでよし。』

『…それじゃあ失礼しますね、ちょっとチクっとしますよー………』ソー…





ーーーーードクンッ





希「…っ?!!」



『『ふふ…いい子ね、ちょっとチクっとするわよ……』』



希「ぁ……あ………」ガタガタ

『………東條さん?』

希「………っ、や、やだ…っ!!」ドンッ



『………いたっ?!』ドサッ

絵里「希…っ?!」






希「あ………」
433 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:43:44.29 ID:XpQb3fB6O


『いたた……』


絵里「ご、ごめんなさい…大丈夫ですか?」

希「……っ、ごめんなさい!!」

『いや、大丈夫ですけど……えっと……』

『……もしかして、お注射苦手ですか?』

希「いや……えっと、その………」

『………』

『……じゃあ絢瀬さん、抑えててもらえますか?東條さんのこと。』

絵里「えっ……でも、あの……」

『……っ、いけない、そろそろ次の患者さんにいかないと……すみません、お願いできますか?』

絵里「……っ、でも………」

希「………」


希「………、ごめん、えりち……お願い。」

絵里「希………」

絵里「でも……」

希「……後で真姫ちゃんのお父さんには、ちゃんと説明するから…今回は………」

絵里「………」

絵里「…わかったわ。」ギュッ

希「……看護師さん、ごめんなさい……もう1度お願いできますか?今度はちゃんとしとくので……」

『…はい、じゃあ落ち着いて…リラックスしてくださいね……はーい、刺しますよ……』
434 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:45:25.37 ID:XpQb3fB6O

ドクン ドクン ドクン


『『ふふ…いい子ね、ちょっとチクっとするわよ……』』



ドクンッドクンッドクンッ



希「ぁ……っ、」ガタガタ


『………絢瀬さん、腕、もう少し強めに抑えてもらってもいいかな?』

絵里「は、はい……」ギュ…


希「…っ、………」ガタガタ



『『ちょっと…もう。暴れないでくれる?変なところに刺さると大変なことになるわよ?』』




チク…


希「う………」ビクビク


『『……ふふ、うふふ……』』

『『すぐには効かないわよ』』

『『ねえ、東條さん、眠い?』』

『『ふふ、起きるまでに、準備しておくから』』


『『ふふっ、あはは…つぎは物理。起きたら痛いわよ、痛いの、ふふふふーーー』』



『ーーーはい、打ち終わりましたよ。』




希「……っ、はぁっ…はぁっ……」ガタガタ
435 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:47:33.67 ID:XpQb3fB6O


『…じゃあ、もう少ししたら朝食なので……私は行きますね。』


絵里「……はい、ありがとうございました。」



……ガチャン



絵里「……っ、希!!大丈夫?」

希「………大丈夫、大丈夫……」ガタガタ

絵里「希………」

希「大丈夫…だから……」ガタガタ

希「はっ……は………は……」ガタガタ



……ギュッ



希「……っ、えりち………」

絵里「………」

希「…大丈夫、だって………」

希「だって、ほら、子供じゃ…ないんだから」

希「ね……?」

絵里「希……震えてる。喋り方も……」

希「………っ、」

絵里「……ね、無理しないでって…言ったじゃない…」
436 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:48:33.43 ID:XpQb3fB6O
絵里「理事長が…睡眠薬、注射器で入れたって言ってたから……だからでしょう?」

希「………っ、…………」

絵里「……仕方ないわよ、私だってそんな目にあったら、絶対注射なんて打てなくなる……」

絵里「希は偉かったわ…偉かったわよ……」ポンポン

希「えりち……」

希「………」

希「……ごめん、また変なとこ……見せちゃって…迷惑かけて……」

絵里「……いいの。ねえ、気にしないでって、言ったでしょう。」

希「でも………」

希「………ごめん、」

絵里「もう……謝らないで。」ギュウ…

絵里「希はえらいんだから…私達のために、頑張ってくれたんだから……」

絵里「ね……?」

希「……っでも……」

絵里「でももだってもないの。」ギュー

希「えりち……」

希「………」

希「……うん、ありがとう。」

絵里「……ふふっ、ええ。」ポンポン



437 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:49:24.82 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−

にこ「よし…全員揃ったわね……」


花陽「にこちゃん、それで話ってなあに?」

穂乃果「…そういえばこうやって放課後部室に集まるのって、なんだか久しぶりだね!」

にこ「……たしかにね。で、話なんだけど……」

にこ「……希の担任から、こんな手紙を渡されたのよ。」ピラッ



海未「………っ、これは……」

凛「なになに、海未ちゃん、凛にも貸して!」ピラッ

凛「……、これ………」

花陽「…希ちゃんが留年?そんなのおかしいよ…」

ことり「………っ、」

にこ「…そうよね。それで、その手紙と担任の話によれば、教育委員会だかを呼んで近いうちに会議するみたいなのよ。だから…」

海未「……私達でなんとか説得する…、そういうことですか?」

にこ「ええ。話が早くて助かるわ。私達で絶対なんとかしてやりたいのよ、希も……あと、希と一緒に休んでる絵里も、留年するようなことにはなってほしくない。」

穂乃果「そうだね、そうだよ…二人とも、ずっと生徒会やって、この学校を支えて…なのにそんなの、あんまりだもん。穂乃果たちで絶対なんとかしよう!」
438 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:50:37.62 ID:XpQb3fB6O
真姫「それは勿論そうしたいけど……具体的にどうするのよ。何か策略があるの?」

にこ「ぐぬぬ……それがわかれば苦労しないのよ、あんた達…なんでもいいから案だしてちょうだい!」


凛「はい!!」

にこ「はい凛!」


凛「とりあえず勢いで押す!とにかく押す!押して押して押しまくれば教育委員会だって新理事長だってきっとわかってくれるにゃー!」

にこ「はぁ……まぁそれも1つの案よね。最終的にはそれもアリだと思うわ。」


ことり「……はいっ」

にこ「はいことり!」


ことり「著名を集める……とか?希ちゃんと絵里ちゃんの留年に反対してる人が多ければ、説得する1つの要素にはなるんじゃないかな。」

にこ「なるほどね…確かにそれはアリだわ。早速今日から集めることにして……」


海未「……」スッ

にこ「はい海未!」


海未「…会議の前にできるだけ多くの教員にきちんと説明して、味方になってもらっておくというのはどうでしょうか。」

海未「敵対してる教員がいれば注意するに越したことはないですし、とりあえず先生方一人一人に話に回るべきだと思います。」

にこ「な、なるほどね…確かにそれはそうね。それも今日から周ることにして……はい、花陽!」

花陽「いつもうじうじしてる私が言うのもおかしいけど…こちらの主張は、はっきりさせておいたほうがいいんじゃないかな。」
439 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:51:41.06 ID:XpQb3fB6O
花陽「例えば私としては…留年を、〜日までって日にちで伸ばすだけじゃ、ダメだと思うの。それじゃ希ちゃんだって、治すのに焦っちゃうと思うから…」

花陽「だからできれば卒業までに来られなくても、留年…なんてことには、してほしくない。そこは譲りたくないの。」

花陽「…元々3年生は、3学期の登校日ってほとんどないから…たくさん日にちを伸ばすなら、最後までにしても変わらないと思うから。」

花陽「そういうこととか…希ちゃんが副会長としてやってきてくれたことの実績とかも。全部紙にまとめて、読んで貰えばわかってもらいやすいんじゃないかな。」


にこ「なるほど…確かに日にちを伸ばすだけじゃだめね、私もそれは思ってたの。」

にこ「……わかった。とりあえず今日からみんなで著名を集めて、先生を説得。まとめるのは…そうね、私だけじゃ不安だから…花陽、手伝ってもらえる?」

花陽「もちろんです!」


にこ「うん……じゃあ、そんな感じかしらね。」

にこ「あと……その、あんた達…ありがと。私だけじゃここまで思いつかなかったと思うから…」

凛「ふふっ、にこちゃんが照れてるにゃー!」

にこ「うっさいわねー!たまにはいいでしょー!」

穂乃果「よーしっ、そうと決まれば早速集めに行くよっ!」

海未「説得は、そういうのが上手いことりや真姫に行ってもらいましょう。」

真姫「ええ、わかったわ。」
440 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:53:22.25 ID:XpQb3fB6O
にこ「ああ…あと、」

穂乃果「……?」

にこ「………その、ラブライブと…この部活の、ことなんだけど。」

にこ「それについては……」

穂乃果「待って、にこちゃん。」

にこ「穂乃果……?」

穂乃果「それについては……少し、考えてることがあるんだ。」

穂乃果「だからもう少しだけ……待ってもらえないかな?」

にこ「穂乃果………」

にこ「…そうね、私も少し、考えてることがあんのよ。」

穂乃果「…ふふ、多分ね、にこちゃんとおんなじこと、穂乃果も考えてるんだと思う!」

穂乃果「でも今は…著名を集めたり、そっちのほうが…大事だから。」

にこ「………」

にこ「……たしかにね。じゃあ、この話はまた後日。」

穂乃果「ふふっ……うん!」

穂乃果「じゃあみんな!頑張って著名集めよー!!」


ガチャ!


タッタッタッタ……



マッテクダサイホノカ!
ロウカハハシッチャダメダヨッ
イックニャー!!!


にこ「………」

にこ(希……絵里………)

にこ(やると言ったからには…やってみせるわ。このメンバーなら、できる!)

にこ「…それじゃ花陽、うまいことまとめてやるわよ!」

花陽「はいっ!!」
441 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:54:50.02 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−


希「………」

絵里「希〜?」

希「………」

絵里「のーぞみっ、」

希「………」

絵里「希っ!!」ユサユサ

希「…っ、えりち…?なぁん?」

絵里「………ねえ、まだ朝のこと…気にしてるの?」

希「…ううん、そんなことは……ないんやけど……」

希「………」


絵里「希……」

絵里「…希って、英語得意だったわよね……ここ、訳せる?なんだか長くてよくわからないのよ。」

希「んん…ちょっと貸して、」バサッ

希「うーん……」

希「…ああ、これはほら、ここが関係代名詞になってて……こっちが使役やから……」



希「……うん、こんな訳し方でいいんやないかな。」

絵里「なるほど……なかなか難しいわね。でもありがとう、おかげで助かったわ。」
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 14:57:10.61 ID:cz+/BY7jO
頑張れ
443 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 14:59:07.46 ID:XpQb3fB6O
希「えりちは偉いなぁ、こんな時にも勉強して………って、」

希「………」

絵里「…希?」

希「…そういえば、えりちはもう……本当は、退院…できるんよね?」

絵里「………」

希「学校だって……」

希「ねえ、無理してうちに合わせな…」

絵里「無理なんてしてないわ。」

希「……っ、」

絵里「希……」


絵里「…あのね、私が…希と一緒にいたいのよ。希と一緒に戻りたいの……だから、これは私の我儘。」

希「でも……」

絵里「でももだってもない…って、朝言ったでしょう?」

絵里「希はそんなこと、心配しなくていいの。今はゆっくり、元気になってくれれば…それでいいんだから。」

希「えりち……」

希「………、……ごめんね。」

絵里「もう…だから謝らないの。私の我儘だって…言っているでしょう?」

希「そう…やね……」

希「………」
444 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:01:54.46 ID:XpQb3fB6O
絵里「希……」

希「…あ、そうだ 」

絵里「………?」

希「あの…ことりちゃんの、ことなんやけど。」

絵里「ああ……えっ、もう決めたの?」

希「うん……あんなぁ、ことりちゃん、会いに来て…いいよ。」

絵里「えっ……」

希「会いに来ていいよ、なんて…上からみたいな言い方になっちゃって嫌なんやけど…でも、会いに来ていいよ、って…伝えてくれる?」

希「……それか、うちが直接LINEしてもいいんやけど……」

絵里「いえ、伝えるのは全然いいんだけど…希は本当にそれでいいの?……大丈夫?」

希「………」

希「ことりちゃん…きっと罪悪感とか、感じてると思うんよ……だから早く会いたいん。」

絵里「希……」

希「ああ、でも……」
445 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:03:26.89 ID:XpQb3fB6O
希「今朝みたいな…迷惑を、もしかしたらかけちゃうかもしれないってことも…添えといてもらえると、嬉しいかな…」

絵里「………、わかった…けど……」

希「……?」

絵里「……希。あのね……無理することないの。希は被害者で、私達のこと、助けてくれて……だからね、気なんて使わなくていいのよ。今は自分のことだけ…考えて。」

希「でも……」

絵里「………」


絵里「……じゃあ、これだけでも…少しはかわる…かしら。」

希「………?」

絵里「…あのね、連想して、怖いこと思い出しちゃうようなもの……教えてくれる?その方が希もいいかなって……」

希「えりち……」

希「ごめん、うちにもよく…わからないんよ。」

希「今朝のでとりあえず注射が無理だっていうことと…あと、集中治療室みたいな構造の部屋が苦手だっていうのは、わかるけど…」

希「……ごめんなぁ。」

絵里「もう…謝らないでって言ってるでしょう。それならじゃあ、少しずつ見つかるたびにメモしていくことにしましょう。そしたら少しずつ、そういうもの、避けていけるから…」

希「……そう、やね。ありがとう。」

絵里「ええ……」



ガチャッ


『東條さん、西木野先生に頼まれて、精神科からきたんですが……今から診察、大丈夫ですかねぇ…?』

希「………!あ、はい…大丈夫ですけど…」

絵里「………」
446 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:04:15.31 ID:XpQb3fB6O


『ぃよいしょっと…歳をとると歩くだけで身体中バキバキいってね……あぁ、絢瀬さんは…暫くの間、席を外してほしいんですがねぇ。』

絵里「え、ええ……でも、あの…」

絵里「……ここにいては、いけませんか?」

『…こういう診察は、一対一の方がいいのですよ。だからお願いしますね。』

絵里「………」

絵里「……わかりました。じゃあ希、売店にいるから…終わり次第、LINEしてくれる?」

希「う…うん……わかった。」


ガチャン



『…ふう。はじめまして。精神科のーーです。希ちゃんより随分歳はとってるけど、心は若いままのつもりだからねえ、まぁお母さんとでも思って、気兼ねなくなんでも話しておくれ。』

希「は、はい……」

『ふぉっふぉっ…実は私は希ちゃんの大ファンでねぇ……今回こうやって診察できて嬉しいよ。それで……』

『一体どんな目にあったんだい?』

希「えっ……」

『事件だよ、ほら…初日から、一体どんな目にあったのか…詳しく聞かせてくれるかい?』

希「…っ、あ、えっと……」
447 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:05:03.50 ID:XpQb3fB6O
希「…それについては、真姫ちゃんのおと…西木野先生から、きいてませんか?」

『そうだねぇ…でも、私は希ちゃんの口から聞きたいんだよ……できないかい?』

希「………っ」

希(この人……なんか………)

希(………)

希「……ごめ…なさい、あんまり思い出したくないんです……刑事さんにも、遠慮してもらってて……」

『………ケッ、そうかい。』

希「………っ、」

希(…今、舌打ちした……?)

希(気のせい…かな……)

『…じゃあ症状について。今聞いてるのは、事件に関連性のあるものを見ると、パニックになる……大方フラッシュバック現象だと思うが。これ以外に、何かあるかい?』

希「…えっと………」

希「……虫の這う音が、聞こえるんです。ずっと……」

『ほう……幻聴か。他には?』

希「幻聴っていうか……いるように感じたり、たまに見えたりもするんです。」

『幻聴、幻覚……ふんふん、まぁおそらくそうかとは思っていたが。』

希「………?」

『…ふぉっふぉ、希ちゃん、それはね……恐らくPTSDという病気だよ。』

希「PTSD……それ、どんな病気なんですか?」
448 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:07:47.31 ID:XpQb3fB6O
『日本語にすれば、心的外傷後ストレス障害。』

『事故や災害、事件に巻き込まれた後にね…関連した物をみるとフラッシュバック…その時の場面が鮮明に思い出されたり、あたかもその場にいるような気持ちになったり』

『……あとはそうさね、夜眠れなくなったり、悪夢に襲われるのが大きな特徴かねぇ……』

希「………!そう…ですね、確かに夜、眠れないんです……あの、それ…」

希「………治り…ますよね?」

『ふぉっふぉっ…そうさね……幻聴や幻覚まで出ているとなると、PTSDにしてもかなりの重度だねぇ……』

希「………」

『…だがまぁ、何人もの治療をしてきた私なら、治せるだろうね。』

希「……っ、ほんとですか!」

『ああ、もちろんだとも。』

希「あの……じゃあお願いします。どうすれば…お薬とかですか?」

『そうさね……薬よりも、怖かったことを誰かに話したり…愚痴をこぼしたり。あとは人に頼ったり、甘えたり……人の暖かみを感じることが、大事だと言われているねえ。』

希「……っ、人の暖かみ………」

『ふぉっふぉっ……だが希ちゃん…家族が今、いないんだろう?親御さんも連絡がとれないとかで……』

希「………っ、そうです…けど……」
449 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:09:30.25 ID:XpQb3fB6O

『誰か頼れる人、いるのかい……?』

希「………」

希(えりち………)


『ふぉっふぉっ、ねえ……』



『……まさか絵里ちゃんに頼ろうとか、考えていないかい?』



希「……っ、」

『だめさね、それは……絵里ちゃんには、絵里ちゃんの人生があるんだから……希ちゃんが邪魔をしてはいけないだろう?』

希「邪魔……」

『…そうさね。今朝も絵里ちゃんに、迷惑かけたんだろう?これ以上はよくない……希ちゃんと一緒にここにいてくれてるだけで、十分だと思わないかい?』

希「………っ」

希「……そう……です…よね………」



『ガサガサガサッ!!!ガサッ!!』



希「ひっ……」ビクッ

『ふぉっふぉっ……幻聴でも、聞こえたのかい?ねぇ、希ちゃん……』

希「………?」ビクビク

『……私を頼ればいいのだよ。仕事帰りに、毎日ここによってあげる…母親だと思って、甘えてくれていいんだよ?ほら……ねえ?』ナデナデ

希「……っ、」ゾワッ

希「いや…あの、結構で……」

『絵里ちゃんに、迷惑かけるつもりかい?』

希「………っ」
450 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:11:11.37 ID:XpQb3fB6O
『ふぉっふぉっ……ほら、おいで?』

希「………」

『……おいで?』

希「……っ、」ゾクッ

希「………」ソロ…ソロ…

『ふぉっふぉ……よしよし。』ナデナデ

希「……っ、」ガタガタ

『…幻聴が怖いのかい?可哀想に……』ギュッ

希「あ、あの……やめ……」ガタガタ

『あぁ、そうだ…薬を処方しないとねえ。』ガサガサ

希「……っ、………?」

『……はい、これ。眠れないんだろう?そればっかりは、薬を使ったほうがいいからねぇ…はい、こっちが毎晩飲む用で……こっちが本当に辛くて眠りたいときに飲んでおくれ。』

希「は、はあ………」

希「………っ、」

希「この薬………」


『ハルシオン』


希「ひっ……」ガタガタ

『『ちなみに東條さんを連れてくるときに飲ませたジュースには、ハルシオンっていうお薬が入ってたの。』』

希「はっ……はぁっ……は……」ガタガタ
451 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:12:45.11 ID:XpQb3fB6O
『ふふ、どうしたんだい?虫でも見えるのか……安心しなさい、それは幻覚だからね……』ギュウ…

希「ち、ちが……っ」ガタガタ

希「あ、あの……!毎日飲む方の薬…これ、他のに変えていただけませんか?お願いします……!」

『ふぉっふぉ……こーら、薬の飲まず嫌いはダメだろう?のぞみ。』

希「………っ、」ゾクッ

『……ふぉっ、ふぉっ、…とりあえず今日は帰るとするかね……いいかい、絵里ちゃんに頼りすぎてはいけないよ?頼るなら私を頼りなさい…』

『それじゃあ、また明日ねえ…』フリフリ



ガチャン



希「また……明日………?」ガタガタ

希「………っ」ガタガタ



452 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:13:43.19 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−

海未「ことり、それでは私はお風呂に入ってきますね。」

ことり「うん!いってらっしゃい〜!」


ヴー ヴー


ことり「……LINE……絵里ちゃんから?」スッ


『夜遅くにごめんなさい、にこからことりが希に謝りたいって言ってる…って、聞いてて。直接ことりに話したほうが早いと思って。』

『希はことりが謝りに来るの、いいって言ってるわ。いつでも好きなときに来ていいって。』

『…だけど希、今はまだ……事件に関連した物を見たりすると、怖かったこと、思い出しちゃうみたいで……パニックになっちゃうことがあるの。』

『それでね…ことりを見て、そういうことが起こるかもしれないけど…驚かないでほしいの。希はことりのこと、怒ったりはしてないから。ことりちゃんは何も悪くないって、言ってるから。』


ことり「希ちゃん……」ジワ…

ことり「………っ」ポロポロ

ことり「なんで…なんでそんなに、優しいの。」ポロポロ
453 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:14:27.08 ID:XpQb3fB6O
ことり「みんな……みんな、ことりに優しすぎるよ……」ポロポロ

ことり「………っ」ポロポロ


スッスッ


『伝達ありがとう、絵里ちゃん。希ちゃんにも、ありがとうって…伝えてくれるかな?希ちゃん、優しすぎるよ…絵里ちゃんもだけど、みんなみんな……』

『……本当に、ありがとう。近いうちに行くね、できるだけお母さんのこと、思い起こさないですむように…少し考えてみるね。』


ことり「………」スッ


ことり「私……やっぱりお母さんと、似てるん…だよね……」

ことり(希ちゃん、私のことなんてみたら、きっと怖いこと、思い出しちゃう……)

ことり「……できるだけ、なんとか……なにか………」

ことり「………!」

ことり「そうだ……」


454 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:17:42.31 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−

絵里「………」スッ

絵里(ことり……)

絵里「……あら、もうすぐ消灯の時間……」


絵里「……希、いくらなんでも遅すぎる…ような。」

絵里(何か……あったのかしら…)

絵里「…………っ」

ダッ


タッタッタッタ……



ガチャッ


絵里「希……っ?!」

希「………」ガタガタ

絵里「希……?どうしたの…何が……」

希「……っ、あ…えりち……」

絵里「大丈夫?何かあった?LINE来なかったから…心配したのよ……?」

希「あ…ああ、忘れてた……ごめんなぁ。」

絵里「ねえ、希……大丈夫?震えて…」

希「……っ、大丈夫……震えてなんか、ないよ…」

希「……お薬ももらったし…病名?も、わかったから……うん、もう大丈夫……」

絵里「そう……」

絵里「……なら、いいんだけど…なんていう病気だったの?」

希「えっと………、…PTSD…やって。事故にあったり、震災にあった人がよくなるみたい……」
455 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:18:49.18 ID:XpQb3fB6O
絵里「そうなの……」

絵里(…今度すこし、調べてみましょう。)


絵里「…っ、あ、希……時間、もう、消灯時間だから……」

希「あっ、そう…やね、寝ようか。」

絵里「薬は…?飲まなくて平気?」

希「えっと……うん…今日は平気。」

絵里「そう……じゃあ電気、消すわね。」


カチッ


希「………それじゃあ、おやすみ……」

絵里「ええ……あっ、」

絵里「ことりに伝えておいたわ。そしたらことりが希に、ありがとうって伝えてって…それから近いうちに、ここに来るって……」

希「ことりちゃん……そっか、うん…えりちも、伝えてくれて…ありがとう。」

絵里「ええ……」


絵里「…それじゃあ、おやすみなさい……」

希「おやすみ……」
456 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:21:19.88 ID:XpQb3fB6O


希「………」



『ガサガサ……ガサガサ』



希「………っ」ガタガタ


希「う………」ギュ…



『ノソ……ノソ……ガサガサ』



希「う……あ………」ギュウ…

希(足にいる…登ってくる、入ってくる……っ)

希「………」ガタガタ

希(怖い……)


『ガサガサガサ!!ガサッ!!』

希「ひっ………」ギュ……

希(怖くない、怖くない、本当はいない、いない………)

希(………)


希(嘘だよ…怖いよ………)


絵里「希………?」


希「………っ、えりち……?」

絵里「………、……大丈夫?怖くない?」

希「えりち………」

希「………っ」

希(本当は………)


『いいかい、絵里ちゃんに頼りすぎてはいけないよ?』


希「………っ」ガタガタ
457 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:22:00.17 ID:XpQb3fB6O
絵里「希……?」

希「……、大丈夫………」ガタガタ

絵里「……本当に?」

希「うん……大丈夫、大丈夫、やから………」ガタガタ

絵里「そう……」

絵里「………なら、いいんだけど……」


希(えりち………)

希(……ごめん、ごめん、なぁ……)


『ガサガサガサ!!ガサッ!!ガサガサ!!』


希「………っ」ギュウ…


希「………」ガタガタ





希「……っ…」ガタガタ



458 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:23:07.01 ID:XpQb3fB6O
−−−−
−−−
−−


理事長「……ねえ、ちょっと。」

『なんだぁ??』

理事長「私の娘…面会に来たり、手紙をよこしたりしてない?」

『何も来てないぞ』

理事長「そう……おかしいわね………」


理事長(私が捕まって、10日が経つけど……)

理事長(未だにことりが寂しがって来ないなんて…どうなってるの。)

理事長(あの子は一人で生きていけるほど強くない…一人になるくらいなら、たとえ監禁事件の犯人だとしても縋りに来るはず……)

理事長(………)


理事長「……なるほどね。」


理事長(そうなると…誰かがことりのこと、匿ってくれてるわけ…ね。)

理事長(西木野さんのとこか…高坂さんちか、園田さんちかしらね。)


理事長「ふふ……」


理事長(まぁ…いいわ。それにしたってことりは私のこと、大好きだもの……いつか耐えられなくなって会いに来るはず。)

理事長(それに裁判では…情状証人として、私の肩をもつようなことを言ってくれるはずよね。)
459 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/11/30(水) 15:24:10.21 ID:XpQb3fB6O
理事長(たかだか半年程度一緒に過ごした先輩よりも…私の方が、よっぽど大切なはずだもの。)


理事長「ふふ…あはは。」


理事長(東條さんは…どうなったかしら。殺人罪で問われそうじゃないところから、生きてはいるんでしょうけど。)

理事長(目は覚めたかしら……でももう、まともには生きていけないでしょうね。ふふ。どうせなら絢瀬さんの足を引っ張って…二人して依存して落ちていけば、おもしろいわね。)

理事長(いい弁護士も雇ったし……殺人未遂にはならないはず。精神鑑定で責任能力なし、となってくれたら一番ありがたいけれど…)

理事長(まぁとにかく、死刑には絶対ならないんだから…いつか釈放されたら、もう一度東條さんに会いに行きましょう。ふふ、どんな顔するかしら…今からとっても楽しみね。)


理事長(それからことり……)

理事長(…ふふ、釈放されたら、ことりとチーズケーキでも作って…また食べましょう。東條さんはぐちゃぐちゃに歪んだ顔が最高に似合うけど、ことりは朗らかな笑顔が最高に似合うのよ…)

理事長(ああもう、今から楽しみだわ…ふふ、うふふ……)
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 19:17:15.94 ID:9wY3uUbGo
ラ板の再現で草
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 19:29:58.16 ID:W0vhOWpro
草も何も再掲でしょ
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 20:17:13.23 ID:bE5Oj7VAO
そう言う意味じゃなくSS本文でラ板風の部分があるってことでしょ
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 20:17:30.71 ID:T0sUOezUo
というか、>>1にそう書いてあるのにね。何が草なんだろう
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 20:18:58.19 ID:T0sUOezUo
ああ、文中のことり叩きのスレのことか。ごめんね
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/11/30(水) 23:54:46.07 ID:ZFN7lWBSO
>>438
著名を集めるのか…(困惑)
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/01(木) 01:02:13.40 ID:0AHs4IUTo
元スレでも指摘されてた気がするけど直ってなかったか
467 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/01(木) 06:37:02.36 ID:E680/H0SO
傍受は無線
468 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:14:21.45 ID:YatuNBnqo
ほんとだラ板でも指摘されたのに直し忘れた
>>438 著名→署名で
469 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:16:36.68 ID:YatuNBnqo
−−−−−−−
−−−−−
−−−−
−−−
−−









ダッダッダッダッダッ…



ガチャ!!



にこ「はぁっ、はぁっ……日にち!決まったわよ!!会議の!!!」

凛「ほんと!!?いついつ?!」

にこ「来週の金曜日…今日から丁度一週間後ね。花陽のおかげで配るプリントはもう作れたけど…先生の説得と署名の方はどう?」

真姫「教員はほとんど説得できたけど……頭のかっちこちな教頭だけは味方してくれそうにないわね。ルールはルール!ってうるさいのよ。」

ことり「あはは…うちの教頭先生、昔からそうだからね…でも一人くらいなら初めに凛ちゃんが言ったように、勢いで丸め込めるんじゃないかな。」

にこ「なるほどね…まぁたしかに、教頭にだけ注意しておけばいいなら…なんとかなりそうね。」

穂乃果「署名の方は、みてみて…ほら!こんなにたまったよ! 120個はあるから…音ノ木の全校生徒、240人くらいだよね!半分は超えたんじゃないかなっ」

にこ「すごいじゃない!たった6日でよくそんなに集めたわね…今日からは私達も手伝うわ。」

真姫「私達ももう先生は全員まわったし…そっち、手伝うわよ。2/3もたまれば御の字ってとこじゃない?」

穂乃果「ふふっ、みんなで集めれば2/3なんてすぐいっちゃうよ!」
470 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:18:08.84 ID:YatuNBnqo
にこ「あったりまえよ!この宇宙No.1にこにーがぁ、署名ください〜♡って言って、署名しない生徒なんて……」

真姫「キモチワルーイ。」

にこ「むぐぐぐ!いいからほらっじゃあ…」


ことり「ああっ!!」


にこ「……っ、何よことり、突然大きな声出して……」

ことり「来週の金曜日って…11月11日、だよね…?」

にこ「そうだけど……」

ことり「………ごめん、ごめんね…その日私、お母さんの裁判があって……」

海未「………っ、その日だったんですか……」

ことり「…ごめんね、今さっき刑事さんから連絡来たところで……これが終わったら海未ちゃんにも言うつもりだったんだけど……」

海未「ことり……」

海未「………」

海未「にこ、すみません、その日私とことりは………」

ことり「ううん。」


海未「…っ、ことり……?」

ことり「海未ちゃんは…にこちゃん達の方に行って。裁判の方は…私一人で、大丈夫だから。」

海未「ことり……しかし、」

ことり「いいの。」

海未「………っ、」
471 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:19:07.77 ID:YatuNBnqo
ことり「……今は希ちゃんが、今まで通りの生活を取り戻せるようにお手伝いすることが、一番大切だ…って、海未ちゃん言ってたでしょ。」

ことり「私もね…その通りだと思うから。それなら海未ちゃんは、こっちじゃなくて…にこちゃん達と先生方の説得をしたほうがいいと思うの。」

海未「ことりは……」

海未「………ことりは、それで大丈夫なのですか。」

ことり「うん…大丈夫だよ。」

ことり「だってその場にいなくたって…私には海未ちゃんが、穂乃果ちゃんが……それにμ'sのみんながいるんだもん。優しくって、大好きなみんながいて…私には帰る場所があるんだから…」

ことり「……それだけで十分。頑張れるよ!」

海未「ことり……」


海未「……わかりました。私はここでにこ達と最善を尽くします。お互い頑張りましょう。」

ことり「うんっ!」


にこ「……なんだかよくわからないけど、ことりはその日裁判があって…海未はこっちに来るんでいいのね?」

ことり「うん、それで大丈夫だよ。」

ことり「あと……私ね、今日このあと、希ちゃんに…謝りに行ってくるから、だから…」

にこ「ええ、それは絵里から聞いてるわ。希の様子…しっかり見てきて。それで謝るよりも…元気付けてやって。希はきっとことりのこと、恨んだりはしてないと思うから。」
472 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:20:11.49 ID:YatuNBnqo
ことり「にこちゃん……」

ことり「……うん、わかった。」

にこ「じゃあほら、いったいった!」トンッ



タッ…タタ


ことり「うん……ありがとう。いってくるね!」


ガチャッ


タッタッタッタ……



凛「ことりちゃんいいなぁ、凛も早く希ちゃんに会いたいにゃー。」

花陽「そうだね…」

にこ「きっともうすぐ会えるわよ、希だもの…大丈夫、絵里がついてるんだから。」

花陽「にこちゃん…」

にこ「…あの希に、あの絵里がついてるんだから……大丈夫。私たちは私たちにできること、やってやりましょ。」

にこ「…ってことだから…じゃーあんた達!署名集め、いっくわよー!!」


穂乃果「おー!!」



473 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:21:16.45 ID:YatuNBnqo
−−−−
−−−
−−


絵里「希……?」

希「…………なぁん?」

絵里「…ねえ、体調悪い?」

希「………、べつに、平気やけど…」

絵里「………本当に?」

絵里「隈、酷いわよ…眠れてないんじゃない?」

希「………大丈夫。」

絵里「でも……ねえ、じゃあ薬が合わないんじゃない?私があの先生に言って…」

希「……っ、大丈夫、大丈夫やから……」

希「……何もしなくて、いいから……」

絵里「でも……」


絵里「………ねえ、お願いよ…何かあるなら言って?私ね、ここ最近…希がどんどん酷くなっていってるように見えるのよ……」

希「……さっき看護師さんが、体はもう大丈夫って、体力も少しずつ付いてきてるから明日検査しましょうって、言ったばっかりやん……それって良くなってるんとちがう?」

絵里「体はね……でも、その……」

絵里「………っ」

希「………」


希「……ごめん、当たるようなこと言って……」

希「でも、大丈夫やから……」

希「……っ、………」ギュ…
474 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:22:21.13 ID:YatuNBnqo
絵里「希……」

希「……っ、ほら、今日はことりちゃんが来るんよね?大して物もないけど、歩く練習がてら、少し片付けようか…」スタッ

希「………っ、たた…」

絵里「ちょ、大丈夫!?」

絵里「……まだ、無理しちゃだめよ…ね、片付けなら私がするから。希は座ってて?」


希「………」

希「……でも…もううち、ここに運ばれてから16日も経ってるんよね……」

希「…あの倉庫にいた時間よりも長い時間が過ぎてるのに…いつまでもえりちに頼ってたら……」

絵里「いいのよ。真姫のお父さんも言ってたでしょう、少しずつ良くなってくからって。ね?」

希「でも……うち、えりちに頼りっぱなしで、」

絵里「そんなことないわよ…むしろ私は、もっと頼ってほしいって思ってるんだから。」

希「………」



コン コン



絵里「………っ、はいー?」

ことり「…ことりです、入っても平気かな?」

絵里「…希、大丈夫?」

希「っ……」


希(ことりちゃん……)
475 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:24:05.87 ID:YatuNBnqo
希(ことりちゃんと理事長は、そっくり…だけど)

希(……ことりちゃんは、ことりちゃんだから…)

希(大丈夫……大丈夫……)


希「………」スー…ハー…


希「ええよー、入って入って。」


ガチャ…



ことり「…久しぶり、絵里ちゃん、のぞ……、っ」

ことり「のぞみちゃん……っ」ジワ…

希「………っ、」

希(やっぱり……似てる………)


『ガサガサガサ……ガサガサガサ』


希「……っ」ブンブン


希(でも、違う……違う……だって……っ)


希「………っ、ことりちゃん……その髪、どうしたん…?」

希「凛ちゃんより…短いんじゃ、それに…トレードマークのあの髪が…」


ことり「…来る途中に切ってきたの。でも、そんなことより、ねえ……っ」ポロ…

ことり「希ちゃん………っ」ポロポロ

ことり「ごめ……ごめんね、希ちゃん……ごめんね」ポロポロ

ことり「う………ぐすっ、ううう……」ポロポロ

希「ことりちゃん……」
476 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:25:36.69 ID:YatuNBnqo
ことり「ううううっ、ごめんね、希ちゃん……!!」ポロポロ


タッタッタッ


ギュッ

希「おおっと……」

ことり「ごめん……ごめんなさい……希ちゃん、希ちゃん………!」ポロポロ

ことり「髪………頬っぺたも、体もそんなに痩せて………っ」ポロポロ

ことり「こんな……酷い………」ポロポロ

ことり「……見えないだけで、他にもたくさん……たくさんお母さんが………っ」ポロポロ

ことり「ううっ、ぐすっ、ううう……」ポロポロ


ことり「ううう、ごめん……ごめんなさい……っ」ポロポロ

希「ことりちゃん………」

絵里「………」

希「えりち………」コク…

絵里「希……でも、大丈夫?」

希「大丈夫……」

希「…やっぱりことりちゃんは、ことりちゃんやね……理事長とは、違うよ……」ナデ…

希「髪、うちのために…切ってきてくれたんよね、そんなに短かく………」

希「………ごめん、ね…」
477 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:26:31.60 ID:YatuNBnqo
ことり「なんで希ちゃんが謝るのっ、希ちゃんは、何も謝らなくていいんだよ……」ポロポロ

ことり「…私のこと、どうしてもっと早く気付かなかったんだって、どうしてもっと早く通報しなかったんだって…怒っていいのに……」ポロポロ

希「ことりちゃん………」



絵里「………じゃあ、私……下で待ってるわね。」

希「うん……ありがとう。」



ガチャン

絵里「………」



コツ…コツ…


絵里(………希に、ことりが来て…大丈夫そうだったら二人で話すからって言われて、出てきちゃったけど……)

絵里(……大丈夫、かしら。)


コツ……コツ……


絵里(……まぁ、大丈夫…よね。ことりには希のこと、話してあるし……ことり、ばっさり髪切って…がらりと雰囲気変わっていたし…)


『ことりちゃん……』ナデ…


絵里「………っ」

絵里「………」ブンブン


絵里(なんで思い出してるのよ……もう……)

絵里(…まさか嫉妬?そんなわけ……)

絵里(……だって、この気持ちは………)


絵里「………」
478 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:28:01.06 ID:YatuNBnqo
絵里「はぁ……」


絵里(希……起きてからずっと、調子が悪そうでは…あったけど……)

絵里(注射を怖がったあの日から、日に日に悪くなっていってるような気がする)

絵里(希は隠してるつもりなんだろうけど…時折見せる、何かに怯えてるような…じっと耐えているような、あの表情)

絵里(原因がわからない…聞いても教えてくれない、希は私を頼ってくれない)

絵里(……起きてからの何日かは、あんなに頑なではなかったのに、どうして……)


絵里「………」

絵里「わからない…わね……」


絵里(PTSDについても…調べてみたけれど、治療としては最終的には専門医に任せること、というのが多くて…私にできることは少ない)

絵里(どうしたら……)

絵里(………)


絵里「………あ、」



『……ずっとずっと、ありがとうございました!先生のおかげで、無事社会復帰できるまでになって……』

『ふぉっふぉっ、それは良かった……しかしこれからも薬はしばらく飲み続けるようにねぇ、頑張りすぎないで、楽しくやれるのが一番だから。』

『……はい!あ、車が来たみたいなので、行きますね。それじゃ!』

『はいはい、また辛くなったらいつでもおいで〜』フリフリ



絵里「あれって……希の……」
479 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:29:16.38 ID:YatuNBnqo
絵里「………っ」


タッタッタ……


絵里「…あのっ!」

『……おおー絢瀬さんじゃないか。どうしたんだい?東條さんは?』

絵里「あ、えっと…今は友達がお見舞いに来てるので…病室にいます。」

『ほおほお、なるほどねえ…』

絵里「あの、希のことで…少し聞きたいんですけど。」

『ふぉっふぉ、なんなりと。』

絵里「えっと………」


絵里「……希の治療の方ですが…どうですか?良くなってますか?」

絵里「……私には、日に日に悪くなっていっているように見えて……」

絵里「…時々、酷く辛そうな表情をするんです。何かに怯えてるみたいな……」

絵里「………何か知ってたら教えていただけませんか?」

『…ふぉっふぉっ、そうさね……』

『まぁまず1つ言えるのは、こういう病気は前進と後退を繰り返して少しずつ良くなっていくものだということかねえ。』

『それから何に怯えているか……それについては、私はしっているけれど……』

絵里「本当ですか!教えてください!!」
480 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:30:57.78 ID:YatuNBnqo
『……教えるのは簡単だがねぇ、でも絢瀬さん、東條さんは絢瀬さんに言わないんだろう?それって知られたくないということじゃないかい?』

絵里「………っ」

『ふぉっふぉっ……悪い言い方をしてすまないね、だが…東條さんの治療に関しては、私に任せてくれないかね?』

絵里「それは…そうですが、でも…私にも……」

『実は私は、μ'sの、特に東條さんの大ファンでねえ……東條さんには、他の患者さん以上に、特別たくさん世話を焼いてあげているつもりだよ…』

絵里「そう…だったんですか…」

『ふぉっふぉ、毎晩専門医が寄ってくれるなんて、こんな幸運なかなかないと思うね…私は東條さんに、母親代わりにしていいとまで言ってるんだ。』

『もちろんあんなに酷い事件の後だからねぇ……すぐに良くなるのは難しい、後退もするだろう。』

『…しかしここは、私に任せてくれないかい?絢瀬さんには絢瀬さんの人生だってあるだろう…それに東條さんが今頼っているのは、私、なんだからねえ…』

絵里「………っ」

絵里「………」

絵里「……わかり…ました……」

絵里「…でも、私には私のできることがあると思うので…少し、考えてみます。」

『ふぉっふぉっ、考えるのはいいことだよ。こんなべっぴんさんに世話を焼いてもらえるなんて、東條さんも幸せ者だねえ…』

『あ、それじゃあ私はそろそろ行かないと……』

絵里「……っ、はい…ありがとうございました……」


絵里「………」

絵里(………なんだか……あの先生………)


絵里(………)

絵里(………考えすぎ、かしら……)



絵里「………」


481 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:31:55.87 ID:YatuNBnqo
−−−−
−−−
−−


「……え…ちゃ………りちゃん……」


絵里「ん、うう……」


ことり「絵里ちゃん…?」


絵里「ことり……?」

絵里「……っ、ごめん、ちょっとうとうとしてたみたい……希との話は終わったの?」

ことり「うん……」

絵里「そう……って、ことり…目が真っ赤じゃない…大丈夫?」

ことり「大丈夫。ねえ、絵里ちゃん……」

絵里「……?」

ことり「希ちゃん……大丈夫、なのかな……」

絵里「………っ」

ことり「…私ね、にこちゃんに言われて…謝るのももちろんそうだけど、希ちゃんを少しでも元気付けられたらって、そう思ってたんだけど…」

ことり「…希ちゃん、元気そうにはしてくれるんだけどね、けど……」

ことり「………だけど…その……」

絵里「……ええ、わかってるわ。」

絵里「私が……私がなんとかするから。」
482 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:33:52.14 ID:YatuNBnqo
ことり「絵里ちゃん………」

ことり「………ごめんね。」

絵里「ことりが謝ることじゃないわ…髪もそんなに切って、ねえ…ことりも自分を責めすぎないでね?」

絵里「ネットとか……心無い発言が飛び交っているけど、それはことりのことを知らない人たちの戯言なんだから……」

ことり「うん…大丈夫、ありがとう。」

ことり「あのね、実は11日に、お母さんの裁判があって……」

絵里「………っ、理事長の………」ギリ…

ことり「……私、そこで少し発言する機会があるんだけど…お母さんの刑、できるだけ重くできるように…言ってくるから。」

ことり「……人を殺したわけではないから…死刑にはできないけど、一番重くて無期懲役には、できるはずだから……!」

絵里「ことり……」

絵里「……ありがとう。あんまり軽い刑になったりしたら…私、自分を抑えられるか……わからないから……」

絵里「ことり頼みになってしまって、ごめんね…ことりも辛いでしょう、家族なんだもの……」
483 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:35:00.60 ID:YatuNBnqo
ことり「……ううん、大丈夫。私にできること、これくらいしかないから……それに今日希ちゃんに会って、私もますます…お母さんのこと、許せないなって、思ったから…」

絵里「ことり……」

ことり「……っ、あ、ごめんね、引き止めちゃって……希ちゃんのところ、行ってあげて。絵里ちゃん。」

絵里「ええ、今日はありがとう、また今度…今度はみんなで会えるといいわね。」

ことり「うん……それじゃあ、」

絵里「ええ……」


タッタッタッタ…



ことり「………」フリフリ

ことり「………」

ことり(……希ちゃんも、絵里ちゃんも…私にすごく優しくしてくれる、けど……)

ことり(…でも、お母さんのこと……心の底から許せないこと…怒ってること、それだけはすごく…伝わってきた)

ことり(あんな希ちゃんを見たら…私だって、許せないよ……)

ことり「お母さん……」


ことり(……絶対、軽い刑になんか…させないからね…)


484 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:36:13.59 ID:YatuNBnqo
−−−
−−



ガチャッ


絵里「希……」

希「…っ、えりち……」

希「……おかえり。外で待っててーなんて、我儘言って…ごめんなぁ。大丈夫だった?」

絵里「私は別に……大丈夫よ。ことりとは話せた?」

希「うん…ことりちゃん、なかなか泣き止まなかったんやけど…一通りお話した後はにこっちの話とかも聞かせてくれて、楽しかったよ。」

希「あ、あとこれ…チーズケーキ。手作りだからなるべく早めに食べて〜って、ふふ、美味しそう。楽しみやなぁ。」

絵里「希……」

絵里「…ふふ、それなら良かった。チーズケーキは冷蔵庫に入れておきましょうか。あら……?」

希「………?」

絵里「雨…降ってきたみたい。窓閉めるわね。」

希「……っ、うん……」

絵里「………」カチャ


ザー


絵里「雨なんて…なんだか久しぶりね……」

希「そうやね……」



ヴー ヴー


絵里「…っ、あら…私?何かしら、」スッ

絵里「………」スッスッ…

絵里「……!」
485 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:37:30.54 ID:YatuNBnqo
絵里「……ごめん希、おばあさまが下に服とか持ってきてくれたみたいだから…もう一度下に行ってくるわね、すぐ戻ってくるから。」

希「……わかった、いってらっしゃい。」


ガチャ


タッタッタッタ……



…バタン


ザー


希「………っ」

希(雨……かぁ………)

希(確かに久しぶり……)

希(………今日は窓、開けられない…な……)

希(あ、ドアも閉まってる…なぁ……)

希(なんだか…空気がこもって……)


『ガサガサガサ………ガサガサガサガサ』



希「………っ、」



『ガサガサガサガサ!!!ガサガサガサガサガサガサガサ!!!』



希「……っ、な……なに………こんなに……」




ーーーーーーードクンッ




希「…っ、………?!」
486 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:39:10.10 ID:YatuNBnqo

ドクッドクッドクッドクッ


『ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ』


希「うっ……けほっ……」


『ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ』


希「けほっ、はっ………はぁっ……」ガタガタ

希「う………うう……はぁっ、はっ……」ガタガタ


『ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ!!!ガサガサガサ!!!』


ドクンッドクンッドクンッ



希「な…に……これ………けほっ、はっ…はっ………」ガタガタ

希「や…だ……なに………けほっ、げほっ……」ガタガタ


ノソ……ノソ………ヨジヨジ………ウネ……


希「ひっ…嫌………やだ、やだぁっ……」ポロポロ

希「う……うう…………やだ……やだ……」ポロポロ

希「こないで……こないで……!!!」バシッバシッ

希「はぁっはぁっ………」ガタガタ


希(なんで……っ、こんな急に………)

希(本当はいない……いないから、消えて、消えて………!)
487 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:40:02.59 ID:YatuNBnqo
希「だれ…か…………えり………」ポロポロ



『いいかい、絵里ちゃんに頼りすぎてはいけないよ?』



希「う………」ギュ…

希「でも……でも………!」ポロポロ

『ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ』

希「ひっ………やだ………う……うう………」ポロポロ

希「はぁっ……はっ………けほ………」ガタガタ


『『ふふ……』』


希「………っ、」ポロポロ

希「………理事…長…………?」ポロポロ


『『…これからもっと痛いことするわね?理不尽に痛いことばっかり東條さんに押し付ける。東條さんはそこから逃れられない。助けも来ない。狂ってもだめ。』』


希「う……あ…………」ギュウ…

希「ぁ………あ…………」ポロポロ

希「やだ……ここ………出られない……?」ポロポロ


希「はっ……はっ……はぁっ………」ポロポロ


希「雨だから…外には出れなくて……全部閉まってるから…だめで………え、あれ……」ポロポロ
488 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:41:03.30 ID:YatuNBnqo
希「………っ、げほっ、けほっ……うあ……」ポロポロ

『ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ』

ドクンッドクンッドクンッドクンッ

ウネ……ウネウネ………ヨジ…………ヨジヨジ


希「う……嫌…ぁ………けほっ、げほっ……」ガタガタ

希「はぁっ…はぁっ…はぁっ……」ポロポロ


ウネウネウネウネッ


希「ぁ……や…だ………やだ……耳に………っ」ポロポロ

希「はぁっ…はぁっ、やだ…入って……こないでよ………っ」グ…

希「う……うう………いや……嫌………」ポロポロ


……ポロッ


希「………っ」

希「え…………」ポロポロ


希「あ……え………?」ポロポロ



希「……いや…これ、幻覚……あれ………?」ポロポロ



『『あらら…耳の中入って、出てこなくなっちゃった?ふふ…いま入ったのはね、ゲジゲジってよく呼ばれてる虫…よく花壇とかで、見たことあるでしょ?』』



希「ぁ…………」ポロポロ
489 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:42:48.61 ID:YatuNBnqo


希「ぁ………あ………」ポロポロ




希「嫌ああああああああああっ!!!!」ポロポロ




絵里「希っ?!!?」ガチャッ


希「やだっ……やだぁっ、嫌………!!」ブンブン

絵里「ど、どうしたの……えっ、」

希「やだ……やだ………」ポロポロ

希「う……けほっ………ううう………」ガタガタ

絵里「これ……なに、なんの虫よ……」

絵里「死んでる……?」

希「はっ……はぁっ………けほっ………」ポロポロ

絵里「……っ、希……!」

希「やめてっ、やだ、やだ………」ブンブン

絵里「希……のぞみ!!私よ、絵里よ……!!」ギュッ

希「………っ、やだ…やだ……はっ……はぁっ……やだ………」ポロポロ

絵里「希………」

希「やめて!!ここから出して…やだ……やだぁ………」ポロポロ

絵里「……っ、ナースコール、しないと…!」ピッ

『どうされましたか?』

絵里「希が!!パニック起こしてて…すぐ来てください!!!」

『、西木野先…『………っ、すぐ行くよ!』ガチャ
490 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:44:22.94 ID:YatuNBnqo



タッタッタッタ……ガチャッ

『……っ、大丈夫?!』


絵里「希……っ、のぞみ………!」

希「はぁっ……はぁっ………う……うう」ポロポロ

『…………っ、何があったんだい?』

絵里「それが……よくわからないんですけど、多分この虫が………」

『……なんでこんな虫が………っ』

希「もう……やだ…………やだ……っ」ガタガタ

希「もう……………っ」ポロポロ

絵里「………っ、噛んじゃだめ!!!」ギュッ

希「うっ………けほっ………絵里……?」ポロポロ

絵里「………!そう、そうよ、絵里よ…ねえ、希………っ!!」

希「………っ、けほ……けはっ…」ポロポロ

希「…、やだ……やだ…………」ガタガタ

絵里「希………」ジワ…

『…っ、ごめんね、絵里ちゃん……また、希ちゃんのこと、抑えててもらえる?』

絵里「………っ、はい………!」

『…ごめんね、希ちゃん…………』

希「やだ……やだよ…こんな………っ」ポロポロ

絵里「希…ごめんね、ごめんね………」
491 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:45:46.66 ID:YatuNBnqo


『…………、…はい、打てたよ。』

絵里「希………のぞみ、大丈夫…もう大丈夫だから……」ポンポン

希「はぁっ………はぁっ………」ポロポロ

絵里「大丈夫………」ポンポン

希「は………は………」ポロポロ



希「う………」カクッ




希「………」スー…スー…


絵里「希……もう、寝ちゃった。」

『……寝不足だったのかな、薬の効きが普通より早いみたいだ。』

絵里「真姫のお父さん………」

『………?』

絵里「あの……」

絵里「希……よくなりますよね、今はまた少し悪くなってるけど、段々…また、よくなりますよね。」

『あ、ああ………』

『…………』

『……精神科の先生と、少し話してみるよ。とりあえず今日は…このまま寝かせてあげて。』

絵里「はい…わかりました。」

絵里「希のこと……よろしくお願いします……」

『ああ……』


絵里「………」
492 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:47:00.51 ID:YatuNBnqo
−−−−
−−−
−−

チュンチュン……チュン…


絵里「………」バサ…


絵里「んん……ん………」

絵里「晴れてる………」

絵里「…………」


希「……おはよ、えりち。」

絵里「……っ、希……起きてたのね……」

絵里「……おはよう。」

希「うん……」

希「………」


絵里「希…?」


希「あのね……昨日の、……ごめん。」

絵里「……っ、いいのよ。全然気にしてないから。」

希「ありがとう……ごめんね……」

絵里「謝らないで。希は何も悪くないでしょう?」

希「……、そうやね……」
493 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:47:50.79 ID:YatuNBnqo
絵里「…でも……何があったの?虫がいたから?」

希「……それも、そうなんやけど……」

希「自分でもよく…わからないんよ。」

希「…なんだか、雨が降ってたから……ここから出られない気がして。」

絵里「えっ…?」

希「あはは……よくわかんないよね……」

希「………」

希「……、どうしたらいいんやろうね……」

絵里「希………」

希「…、ふふっ……そんなん言われても、困っちゃうよね。」

希「うーん…とりあえず雨の日は…扉を少し、開けておいてもらえると…なんだか安心できるかも。」

絵里「………」

絵里「…わかったわ。」

希「……ごめんね、」

希「早く…良くなりたいんやけど、やっぱりなかなか…難しくて……」

希「…ごめん………」

絵里「……だから、謝らないで。そんなの当たり前よ…ゆっくり治していきましょう?」
494 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:48:41.68 ID:YatuNBnqo
絵里「焦らなくていいから……ね?」

希「うん……」

希「……でも、その……あのね……」

希「………もう、申し訳なくて。」

絵里「えっ……?」

希「えりちに迷惑かけるの…申し訳なくて……」

希「……うち、多分もう…音ノ木、卒業できないと思うんよ…このままだと、少なくとも留年は免れない…」

希「…でも、えりちはまだ、間に合うと思うから……」

希「だから……」

絵里「大丈夫よ、それは。」

希「えっ…?」

絵里「…希の留年については、会議が開かれることになっていて…にこがそこで、絶対説得してくれる。希を留年になんて…させないって、言ってくれたから。」

絵里「…私のことも、ついでになんとかしてくれるって。」

希「にこっちが……」

希「でも………」
495 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:49:30.39 ID:YatuNBnqo
絵里「…もう……希、そんなこと、気にしないで?」

絵里「大丈夫よ。全部なんとかなるから…これからは、全部良いようになっていくから。」

絵里「ね……?」


希「………」

希「うん………」


絵里「希………」


絵里「……ねえ、これ…希が持っていた方がいいわね。」ガサ…

希「………?」

希「あ、それ………」

絵里「…ふふ、希のお守り……これね、すごいのよ。にこが貸してくれたんだけどね…」

絵里「…これをもって色々調べていたら、大事なことが…色々判明して、」

絵里「これをもって倉庫に行ったら、希と一緒に出ることができて。」

絵里「これをもって…希が起きるように願ったら、希の目が覚めたのよ。」

絵里「ふふっ…ね、すごいでしょう?」

希「えりち……」

希「………」
496 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:50:31.26 ID:YatuNBnqo
希「………そりゃあ、うちの手作りのお守りやからね…効果は抜群に、決まってるやん…?」

絵里「ふふ…考えてみればそうね、」

絵里「これ…無くさないように、よいしょっと………ふふ、こうやって、希のスマホに…つけておきましょ。」

希「自分のスマホに自作のお守りつけるって、なんだか変な人みたいやなぁ…」

絵里「…ふふっ、希は前から、変わってるじゃない。」

希「えりち…ちょっとそれ、どういう意味〜?」

絵里「ふふっ、うふふ…」

希「もー……」


コン コン …ガチャ


『希ちゃん?』


希「あ、真姫ちゃんのお父さん…」

『…おはよう。顔色、少しだけ良くなったね。』

『……今日、検査の予定だったけど…予定通りやるんで大丈夫かな?変えようと思えば変えられるんだけど……』

希「……大丈夫です、お願いします。」

絵里「希……大丈夫?」

希「うん…もう平気。昨日はあんなんやったけど……なんだか、よく眠れたから…」
497 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:51:45.35 ID:YatuNBnqo
『……そっか。じゃあこれからやるんで大丈夫かな?1日がかりになるけど…頑張ろっか。絵里ちゃん、今日1日…希ちゃん、借りてくね。』

絵里「あ、はい……希、行ってらっしゃい。」

希「うん……行ってくるなぁ。」



ガチャン


絵里「………」

絵里「検査…か……」


『…ただ、もう少し下の方も…色々、毒が抽出されたり、影が見えてね……その、中にいた物は取り除いておいたけど…』


絵里「………っ」


『……まだわからないが、その器官の機能は失われてるかもしれないから…目が覚め次第、検査が必要。』


絵里(……その器官って……)

絵里(…そういう、ことよね……)


絵里「………」


498 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:52:29.33 ID:YatuNBnqo


『希……!』

『…なぁん?』

『その……私、私ね………』

『うん……?』

『………っ、これ、μ'sのアンケート?』

『そうやけど……』

『………』


<将来の夢を教えてください。>

[巫女さんか幼稚園の先生!ちっちゃい子が結構好きなん♡将来はたーくさんベビちゃんがほしいですっ!]


『えりち…?何か話が……』

『……っ、ううん……なんでもない……』

『………?』

『ふふ、なんでもない…から。それより練習、早く行きましょ?』



499 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:53:26.38 ID:YatuNBnqo
絵里「希………」

絵里「………」

絵里「…そう、希は、ちっちゃい子が大好きで……子供がほしいって、ベビちゃんがほしいって、だから……」

絵里「……だから私は、諦めたんだから……全部、全部………」

絵里「………」


絵里(……神様、お願いします。)

絵里(私は……いいから。私はいらないから、だから……)



絵里(希のことーーー)


500 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:55:03.22 ID:YatuNBnqo
−−−−
−−−
−−



コツ…コツ…コツ、

シャシャッシャ……


希「うう…やっと終わった……」

『はは…長くなってしまってごめんね。今日はもう疲れたろう。精神科の先生にも今日は診察は断っておくから、ゆっくり休んでね。』

希「……っ、すみません、つい……私、車椅子押してもらって、至れり尽くせりだったのに……」

『いやいや、いいんだよ、全身の検査をしたんだから、当たり前さ……っと、ついたついた。』

『…じゃあ、また何かあれば気兼ねなく呼んでね、忙しくて難しいときもあるけど、できるだけ駆けつけるから…』

希「…、ありがとうございます。」


希「………っ、あ、あの、精神科の先生のこと、なんですけど……」

『ああ、あの先生…あの先生がどうかした?』

希「……えっと、あの………」

希「えっと……」

『………?』


『……あの先生ね、ずっと前からμ'sの、特に希ちゃんのファンだって言ってて…事件が起きた時は大変心配していてね……』

『…精神科の先生の中でも、特に評判が良くて…経験も、僕よりずっとあるから……こちらからお願いしたんだよ。希ちゃんのこと…ピッタリだと思って。そしたら快く引き受けてくれてね…』
501 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:56:00.04 ID:YatuNBnqo
希「……っ、そう…だったんですか……」

『ああ。僕も何度かつらい時期に助けてもらって、とてもいい先生だと思ったんだが……何かあった?』

希「……っ、……」

希「………、いえ……なんでも…ない、です………」

『………?そっか………』

『…あ、じゃあ絵里ちゃんも待ってると思うし、僕も仕事があるから…今日はここまでで。お疲れ様。ゆっくり休んでね。』

希「あ、はい……」



ガチャ


絵里「……!希、おかえり。」

希「………ただいま、えりち。」

絵里「疲れたでしょう?ちょっと待ってね、今紅茶淹れるから……」



トクトクトクトク………


絵里「ふふ、このマグカップね、亜里沙が誕生日にってくれて……希とお揃いなの。」

希「そう…なんや……嬉しいなぁ。」

希「………っ」



トクトクトク……



希(……なんやろ、これ…なんだか………)

希(前にも………)


502 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 20:56:58.79 ID:YatuNBnqo
絵里「……っと、ふふ、いい匂い。」

絵里「…はい、希。これ…飲んで?」


『『はい、東條さん。これ…飲んで?』』


希「………っ、ぁ………」

絵里「希……?大丈夫……?」

希「うっ……えりち、ちょっと、待っ………」

ドクッ ドクッ ドクッ ドクッ


『『ここに水を入れてっ…と。あらら、手が滑って………さっき東條さんに飲ませた物も混ぜちゃった。…ふふ、わざとじゃないのよ?』』


希「う………あ………」

絵里「希……?」



『『いいからのみなさい。』』




ドクンッ




希「ぅ………」

希「……っ、いや…っ」ドンッ



ガチャンッッ



絵里「う………っ、つ、痛た………」

絵里「あ………」


希「………っ、あ………」
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/01(木) 21:53:26.48 ID:E680/H0SO
はよ
504 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 22:17:19.79 ID:YatuNBnqo
希「ーーっ!!?!」

希「ごめんっ、ごめん……!!ごめんなさい…っ、怪我してない?どうしよう……折角亜里沙ちゃんが、誕生日に………っ」

絵里「…っ、触っちゃだめ!!!」

希「…っ、」



絵里「…っ、あ………」

絵里「…えっと、ごめん……危ないから、触っちゃだめよ……」

絵里「…大きな声出して、ごめんね……怪我は…お互いなさそうね。今、ちりとり……持ってくるから。」

希「えりち………」

希「ごめん……ごめんね……折角、もらったものなのに………」ジワ…

絵里「希………」

絵里「……仕方ないわよ、ごめんね…何か怖かった?」ポンポン

絵里「ちょっと片付けるから……もうすぐ消灯時間だし、先に寝てても…いいからね。」


ガチャ


希「………っ」ポロ…

希「う…………ぐすっ、」ポロポロ


希「…なんで………」ポロポロ


希「なんでよ………!」ポロポロ

希「なんなんよ……これ………」ポロポロ
505 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 22:18:18.74 ID:YatuNBnqo
希「もう理事長はいないのに……ここは倉庫じゃ…ないのに。」ポロポロ

希「助かったのに………いつまでこんな…」ポロポロ



『ガサガサガサガサガサガサガサ!!ガサッ!!!』



希「………うっ、」ポロポロ

希「はぁっ……はっ………」ポロポロ

希「………っ」ブンブン


『ガサガサ……ガサガサガサガサ!!!』

ヨタ…ヨタ………ノソノソ


希「う……あ………」

希「……なん…でっ」ブンブン

希「こんな………」ポロポロ

希「ぁ……這ってる……う、ぐ………」ポロポロ


希(もう、やだ……)

希(気持ち悪い…気持ち悪いよ……)

希(つらい………)


『ガサガサガサガサ!!!ガサガサ!!!』


希(些細なことでこんな風になって)

希(えりちに迷惑かけてばっかりで)

希(こんな迷惑…かけたくないのに……っ)
506 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 22:22:35.45 ID:YatuNBnqo


ヨジ……ヨジ………ウネウネ

『ガサガサガサガサッガサガサ!!!』


希「はぁっ、はっ……うう……」ポロポロ

希「やだ……もうやだ………」ブンブン


『ガサガサ………ガサガサ』


希(段々良くなるって、いつ………?)

希(……大体、あんな事件があったのに…元通りになんて、戻れるわけない)

希(楽しかった、あの頃には………)

希「………っ」ブンブン


『ガサガサガサガサガサガサガサガサ!!!ガサガサガサガサ!!!』


希「けほっ……げほっ、うう………」ポロポロ

希「はぁっ……はぁっ……」ポロポロ



『ガサガサ』 『ガサガサ』 『ガサガサ』



希(えりちが戻ってくるまでに、元通りにならないと…謝らないと、また…迷惑、かけちゃうのに……)
507 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 22:23:40.93 ID:YatuNBnqo
希「うう………う……けほっ、」ポロポロ


『ガサガサガサガサ』

『ガサガサガサガサ』

ウネウネ!!ソロソロ………ッ


希「や…だ………はいってこないで……」ガタガタ

希「う………うう………はっ、はっ…」ポロポロ

希「やだ………もう、やだぁ……」ポロポロ


希「………っ、そう、だ……」ポロポロ

希「つらいときの薬……」ポロポロ


ガサ…


希「………」ポロポロ
508 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 22:25:02.61 ID:YatuNBnqo
希(えりち…ごめん、ごめんなさい……私が…うちが、悪いのに………)

希(明日……ちゃんと、謝るから…だから……)

希(今だけ……)



希「水………」

希「………、…いっか……」



希「………っ」ゴクッ

希「…………」



『ガサガサ………ガサガサガサガサ!!!ガサガサガサガサガサガサ』







グニャ



希「……うっ、」フラ…


希「う…あ………」フラッ



希(何…これ……気持ち悪………)






バタッ……





希「………」スー…スー…




509 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 22:26:17.98 ID:YatuNBnqo
−−−
−−


絵里「ちりとり……ちりとり、」


絵里(どこかしら…受付で言えば貸してもらえる…?)

絵里(早く戻らないと……きっと希、ショックを受けてる……)

絵里(…それから亜里沙にも、謝らないと………)


絵里「え、…あれって………」




亜里沙「あっお姉ちゃんー!!」


タッタッタッタ…

絵里「亜里沙……?なんでここに……」

亜里沙「えへへ、雪穂と遊んでた場所が、ここの近くで…寄っちゃった。もうすぐ消灯時間だとはわかってたんだけど、会えてよかったあ。」

絵里「そうだったの…」

亜里沙「そうそう…あっ、お姉ちゃん、腕の火傷…大丈夫?それから希さんも、体調良くなった?亜里沙すごい心配で……早くお見舞い、したいなぁ。」

絵里「腕はもうほとんど大丈夫よ。希は……」


絵里「………、希は………」


亜里沙「……お姉ちゃん…?」

絵里「……っ、大丈夫…希も少しずつ、良くなってるから……」
510 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 22:26:58.09 ID:YatuNBnqo
絵里「あ、あと……亜里沙、…あのね、」

絵里「亜里沙がくれた、マグカップ……片方、割れてしまったの……ごめんなさい。」

亜里沙「マグカップ……ああ、誕生日にあげた、希さんとお揃いの……」

亜里沙「………そっか。少し残念だけど…物はいつか壊れちゃうから、仕方ないね……」

絵里「………そうね…」

絵里「………、」


亜里沙「お姉ちゃん……」


亜里沙「………」

亜里沙「……ふふっ、もう……お姉ちゃんって、素直すぎるよ。」

絵里「えっ……?」

亜里沙「えへへ…亜里沙だったら、貰い物が壊れちゃったら…謝る前に、お店に行って…同じものがないか、探しちゃうなぁ。」

亜里沙「ふふ、ほら…あげたときに、袋にはいっていたでしょ?あれにお店の名前も書いてあるし……なんなら、はい!」

絵里「これは……?」

亜里沙「ふふっ、そのお店のクーポン。二個買ったらくれたの!次買うときは10%オフですよーって!でも亜里沙は使わないから…お姉ちゃんにあげる。」
511 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/01(木) 22:28:02.76 ID:YatuNBnqo
絵里「亜里沙……」

亜里沙「えへへ、今のは聞かなかったことにするから…今度、こっそり買ってきたらどうかなっ。希さんも、その方がきっと喜ぶよ!」

絵里「……っ」ジワッ

絵里「亜里沙……」

絵里「………、…ありがとう。」

亜里沙「ふふっ…うん!」

亜里沙「あ、そろそろ帰らないと遅くなっちゃう…じゃあ亜里沙は、もう行くね!」

絵里「ええ…またいつでも来て。待ってるから。」

亜里沙「うん!希さんにもよろしく言っておいてね!それじゃっ」


タッタッタッタ……




絵里「亜里沙……」ポロ…

絵里「………っ」ゴシ




絵里「…っあ、もうこんな時間……はやくちりとり借りて、希のところに戻らないと……」

絵里「受付…まだやってるわね。」


絵里「すみませーん!」


512 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/01(木) 22:51:42.19 ID:+dwlMD8qo
再掲完了までもうすぐだな
513 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/01(木) 22:55:59.83 ID:6a+5ATaDo
というか、一つにまとめるとこんなにあったんだね。本当に貼り直しありがとう
514 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/02(金) 00:23:21.00 ID:llWrrTs0o
激しく乙
読み直してやっぱちょい怖い部分もあるけどおさらいも出来て嬉しいわ
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/02(金) 01:41:21.20 ID:l8FJ2O9m0
貼り直し乙
そろそろ続きが見れるな
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/02(金) 03:16:16.48 ID:y0jIx8U0O
ここに移動してたんだな
今読み直してる
517 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:06:53.65 ID:9NYmIYfiO
−−−−−−
−−−−−
−−−−
−−−
−−







真姫「…とうとう今日の放課後、ね………」

花陽「うう…緊張する……」ガタガタ

凛「にゃあ………」ガタガタ

にこ「……っ、だ、大丈夫よ…!」

にこ「花陽の案の通り、きちんと主張をまとめて、かつわかりやすく!こうやって資料として…プリントにもまとめたし…!」

にこ「署名なんか……穂乃果!見せてちょうだい!」

穂乃果「うんっ!はいっ、にこちゃん!」

にこ「ほらっ、こんなに…ええっと、いくつ溜まったんだっけ?」

穂乃果「えっとね…238個!」

にこ「ほら見なさい、238個…って、ええ!?それって希と絵里を抜いた全校生徒分じゃないの!!」

穂乃果「ふふっ…うん!!ヒデコとフミコとミカが、手伝ってくれて…あの3人、すごいんだよ!あっという間に全員分……」

海未「あの3人は…流石ですね……」

にこ「流石っていうか…怖いわもう……味方で良かったけど……」
518 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:08:03.36 ID:9NYmIYfiO



真姫「じゃあほら、昼休みのうちにもう一度一から確認しときましょ…とりあえず会議のはじまりは15時だから……」

にこ「ええ………そうね、じゃあまず……」



真姫「……………はどうかしら。」



にこ「………難しいわね、でもそうきたらその返しでいいと思うわ。」



凛「うーん……そこはもう押し切るにゃ。」



花陽「そこは……」



海未(………)

海未(……これだけ準備してるんです、こちらの方は、みんなで押し切れば、きっと………)

海未「……っ、もう13時ですか……」

海未(……確か裁判が始まるのは、14時だったはず……)

海未(………あと1時間後、ですか……)

海未(………)



海未(ことり………)

海未(……大丈夫、でしょうか………)



『私、海未ちゃんがいないと…いつもおかしな方向に考えちゃって……ダメダメだ……』



海未「………っ」

海未(…、大丈夫……ですよね、これは私の、傲慢で……ことりは、ことりなら………)



海未「………」


519 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:08:55.66 ID:9NYmIYfiO
−−−−
−−−
−−



『それでは次に、情状証人としてーーー』


ことり「はい……」ガタ



コツ…コツ…コツ



ことり「………」

ことり「………」スー…ハー…


ことり(大丈夫……大丈夫。)


『それでは2つ質問させて頂きます。まずはじめに…貴方にとって、被告がどんな存在だったか、どんな人物だったかを教えてください。』

ことり「はい……」

ことり「………っ」


ことり(……緊張して、声が震える……)

ことり(…お母さん………)


理事長「………」

理事長「………」ニコ…


ことり「………っ、」

ことり(今……一瞬………)

ことり(……ううん、ちゃんとやらなきゃ……)

ことり(………この質問は、まだ……)



ことり「……お母さん、は……」
520 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:09:46.29 ID:9NYmIYfiO
ことり「……お母さんは、私にとって…理想の母親でした。」

ことり「私が随分小さな頃に、お父さんが出て行って…」

ことり「それからは女手一つで、優しく、かつ厳しく…育ててくれました。」

ことり「学院の理事長としてしっかり仕事をこなしながら…私のこともしっかり育ててくれて…なんでもできる、自慢の母でした。」

ことり「愛情も…たくさん、注いでもらったと思っています。」

ことり「気持ち悪い虫が好きだったり……夢中になりすぎると、周りが見えなくなるようなことはあったけど……」

ことり「……でも、それでも少し変わってるなぁ、くらいで…私が何かされたことはなかったし、誰かに迷惑をかけるようなことも…なかったと思います。」



理事長「………」

理事長「ふふ………」



ことり「ーーー、ーーーー」


理事長(…弁護士が、ここでのやりとりは…あらかじめことりと決めていると言っていたけど…)

理事長(うふふ…今の回答は、初めに聞いていた通り。上出来よ、ことり。)


ことり「ーー、ーーー。」


理事長(きっと寂しい思いをしてたでしょう…髪、そんなに短く切って……周囲からの圧力が酷かったのかしら……)

理事長(……でも大丈夫。私が…私だけは、ことりとずっと一緒に…いてあげるから。)
521 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:11:15.93 ID:9NYmIYfiO


『ふむ……じゃあ次です。次で最後ですが……』

『被告の処罰に関して、どのような配慮を望みますか?』

『責任能力の有無など…思うところを聞かせてください。』


ことり「…………っ」

理事長「………」


ことり(お母さん……)

ことり(……弁護士さんとは…お母さんは最近精神的におかしな部分があった…とか、殺意を持ってしていた訳では絶対ないとか…)

ことり(……なんだか少し忘れちゃったけど、そういうことを話す手筈に…なっていたはず。)

ことり(…きっと、お母さんも………)


理事長「………」コク…

ことり「…………っ」


ことり「…………」

ことり(でも、だめだよ……そんなの。お母さんは、ちゃんと償わなくちゃ…希ちゃんをあれだけ苦しめたんだもん、ちゃんと……)

ことり(それが私にできる、唯一の………)

ことり「………」

ことり「……お母さんには、せーーー」



『ふふ…ことり。よしよし、高い高ーい!』



ことり「………、……っ」

ことり(お母さん……)

ことり(……っ、だめだめ、言わなきゃ……)

ことり(言わなきゃ、言わなきゃ………!)



ドクッ…ドクッ…ドクッ…


ことり「………っ、」
522 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:12:29.87 ID:9NYmIYfiO



『ねえねえ、お母さん!』

『ふふ、なあに?』

『どうしてことりには…お父さんがいないの?』

『海未ちゃんにも、穂乃果ちゃんにも…お母さんだけじゃなくて、お父さんもいるのに。』

『どうしてことりには、お母さんだけなの?』

『ことり……』

『………』

『………ふふ…実はね、お母さんは…お母さんだけど、お父さんでもあるの。』

『えっ……?』

『お母さん、毎日お仕事に出かけるでしょう?もちろん穂乃果ちゃんのお母さんも仕事はしてるけど、それはお饅頭屋さんだから。』

『普通のお父さんはほら…お外に仕事に行くものじゃない?それでお母さんは、子供と遊んだり…家事をしたり。』

『ふふっ、ねえ…考えてみて?お母さん、どっちもしてるでしょう?』

『ほんとだ……!』

『そう…だからね、ことりにはお母さんがいれば大丈夫なの。お母さんはすごいから、お父さんみたいに仕事もできるし……ほら!』

『わぁっ、ふふ、高い高い!』

『ふふっ、穂乃果ちゃんのおうちが、お母さんとお父さんと…2人分のだいすきをあげるなら…』

『…ふふ、ことりのお母さんは……1人で2人分、だいすきをあげるからね。』

『………だから、大丈夫よ。』

『お母さん…』

『えへへっ………うん!お母さんはすごいなぁっ、2人分なんて!』

『ことりも大人になったら、お母さんみたいになりたいなぁっ!』

『ふふ…なれるわよ。だって……』


523 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:13:15.65 ID:9NYmIYfiO



『………だってことりは、お母さんの子だもの。』



524 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:14:26.29 ID:9NYmIYfiO
ことり「………っ」ジワ…

ことり「ぅ…………っ…」ポロ…


理事長「ことり……?」


ことり「…………」ポロポロ

ことり「おかあ…さん……」ポロポロ

ことり「………っ」ブンブン

ことり(だめだよ……言わなきゃ、言わなきゃ………!)

ことり「………っ、おかあ…さん…にはっ、せ………っ」ポロポロ

ことり「せ………」ポロポロ


ドクンッ ドクンッ ドクンッ


ことり「うう………っ、ぐすっ……」ポロポロ


『南さん?南ことりさん?あの………』


ザワザワ……



ことり「………………っ」ポロポロ

ことり「…っ、ちょっと、待ってくださ……」ポロポロ

ことり「お母さんには!!せ………っ」ポロポロ

ことり「………」ポロポロ


ことり「………っ、」ポロポロ

ことり「なん…で………」ポロポロ
525 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:15:47.17 ID:9NYmIYfiO
ことり(言えない………)

ことり(言わなきゃいけないのに、なのに………っ)

ことり(なんで…………)

ことり「う………ぐすっ、う……うう………」ポロポロ


理事長「………、」


ことり(希ちゃん……絵里ちゃん………みんな………)

ことり(やっぱり……私…………言えないよ……)

ことり(ごめんね………)

ことり「………っ、ごめん、ね………」ポロポロ

ことり「うう………」ポロポロ


ザワザワ……



ことり「………」ポロポロ


『え、ええ…と、それでは次に………』





「ーーーーちょっと待ってください!!」





ことり「…………っ、えっ……?」ポロポロ


「…はぁっ……はぁっ………」


『ちょっと君、傍聴席でのーーー』


「………っ、すみません……わかっています。……でも、ことりは待ってくださいと言っていたので……」

「…もう、声は出しません…失礼しました。」


ドサ……



ことり「うみ、ちゃん………?」ポロポロ
526 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:17:00.11 ID:9NYmIYfiO
ことり(海未ちゃんがいる………)

ことり(来てくれたんだ…私のこと、きっと、しんぱい、して………)

ことり(でも……私……やっぱり最低で………言えな…)


海未「………」ニコ…


ことり「…………っ、あ………」ポロポロ

ことり(………海未ちゃんの、笑顔……)

ことり(さっき見たお母さんの笑顔より、ずっと…ずっと………)

ことり(…なんでだろう。)

ことり(安心……できる………)


ドクン ドクン ドクン



海未「………」


ことり(海未ちゃん………)



ドク ドク ドク


ことり「………」ポロポロ

ことり「…………っ」ゴシ…



ことり「………」スー…


ことり「………」ハー…



…………トク……トク……トク……



ことり「………」

ことり「……取り乱して…ごめんなさい。」
527 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:18:09.41 ID:9NYmIYfiO
ことり「…お母さんには…責任能力がありました。それは間違いありません。」


理事長「………っ、?!」


ことり(…………っ、言える………!)


海未「………」コク…


ことり(海未ちゃん…………)

ことり(海未ちゃんが、いるから…かな……)

ことり(……1人で大丈夫だって、思ってたけど…やっぱり、駄目だったんだ……)

ことり(それを海未ちゃんは、わかってて……)


ことり「………」


ことり(言わなきゃ……)



ことり(もっと、ちゃんと……最後まで………!)



ことり「……確かに、睡眠薬は度々飲んでいました。だけどそれは、先に言ったように…お母さんには、夢中になると周りが見えなくなるところがあって…」

ことり「そういう時に、睡眠そっちのけになってしまうことが、多々あったので…昔からよく飲んでいたんです。最近特別何かあったわけではありません。」


理事長「………っ」


理事長「……なん…で………」ボソッ


ことり「……それからお母さんは…間違いなく、…被害者に、殺意を持っていたと思います。」

ことり「見たことがあるんです。お母さんが…虫をじわじわ殺して……笑っているのを。」
528 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:19:47.45 ID:9NYmIYfiO
ことり「お母さんは……生き物を苦しめて殺すことに、快感を覚えていたのだと思います。」

ことり「私は、少しだけ…お母さんと被害者とのやりとりを耳にしましたが、」

ことり「その時聞こえたお母さんの笑い声は………」




『ふふっ……あははっ……ふふふふ……』



『希!!!のぞみ、がんばって…もう少し、もう少しだから、っぐ……ぁ"……がはっ』


『……ぅ"っ…ぁあ"あ"っ、無理……無理……げほっ、がはっ………かはっ、けほっ……』

『死なせて……!!』




ことり「……っ、」

ことり「………」

ことり「笑い声、は………」

ことり(……っ、口が…震えて………うまく言えない……)

ことり「………っ」

ことり(……っ、だめだめ、みんなも今きっと…頑張ってるんだから……)

ことり(……だから私も、頑張らなくちゃ………)

ことり「………」


ことり「…………わらい、ごえ、は……まさに、虫を殺そうとしていたときの声……そのものでした。」


ことり「だから……」


理事長「………ちょっとまって。」
529 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:23:59.29 ID:9NYmIYfiO


ザワ……


ことり「………なあに、お母さん。」


理事長「…もういいわ。ことり、寂しい思いをさせてごめんね?疲れているんでしょう。」

『被告、証人の言葉を遮るのはーーー』

ことり「ううん、私…寂しい思いなんて、してないよ。」

ことり「だって私には…μ'sのみんながいるから。だから大丈夫。心配しないで。」

理事長「でもーーっ」

ことり「あのね、お母さん。」

ことり「………皆さんも、聞いてください。」

ことり「情状証人である私の意見が、どこまで裁判に影響するのか…私にはわかりません。だけど……」


ことり「…ねえ、お母さん。お母さんがしたことは…死刑でも足りないくらい、酷いこと…だよ。」

ことり「たった7年なんかの懲役で、足りるわけがないの。」

ことり「だって、考えてもみてよ…自分がしたこと。電気を流して…傷口に塩を塗って……ムカデを大切なところに捩じ込んで………っ、」

ことり「……それも、抵抗できないように拘束してだよ!!」

ことり「自分の欲求のために、そんなことするの…人がやることじゃ、ないよ……」
530 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:26:52.87 ID:9NYmIYfiO
ことり「…検事さん、裁判員さん、裁判長さん、傍聴席の皆さん……それに、弁護士さん。」

ことり「それがどんなに恐ろしいことか…想像したらわかるはずです。お母さんに弁護の余地なんて無いこと…7年なんかで足りるわけがないってこと…!」

理事長「………っ、なんで……」

ことり「ごめんね、お母さん。だけど私、許せないの。大切な友達に、そんなことをした…お母さんのこと。」

ことり「……それから気付く機会はたくさんあったはずなのに、ずっと見ないふりをして……行動を起こさなかった自分自身のこと。」


理事長「…っ、ことり………」


ことり「……私ね、お母さんのこと…大好きだったよ。ううん…本当は今でも大好き。」

ことり「…でもね、」


ことり「………おかした罪は…償わないと、ダメだよ……」

理事長「………っ」

理事長「ことり……」

理事長「…………」

理事長「…はぁ……いいわ、続けて?」


理事長(…これは最悪のパターンね、まさかことりがこんなことを言い出すとは思わなかった。)

理事長(大方、さっき傍聴席から声を上げた園田海未に唆されたんだろうけど…)

理事長(……でも、もういいわ。割り切るのも大切なこと。ここは反省してるように見せて、無期懲役になろうがなんだろうが、なるべく早くここから出てみせる。)

理事長(それに刑務所暮らしも無しではないわね、理事長という仕事に終われることもないし…楽しい思い出はたくさん作ったんだから)

理事長(定期的にことりは会いに来るだろうし…ね。)
531 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:29:00.84 ID:9NYmIYfiO
ことり「……ねえ、お母さん。」

理事長「……なにかしら?」

ことり「お母さんは1つ…勘違いしてる。」

理事長「え…?」


ことり「……、あのね…お母さんを通報して、警察に突き出したのは……私、なんだよ。」

理事長「………っ、」

理事長「………うふふ…まさか。ことりにそんなこと……」

ことり「できるよ。」

理事長「……っ」

ことり「…お母さん、お母さんは多分、気づいてないんだろうなぁって、ずっと思ってたけど……やっぱりそうなんだね。」

理事長「気づいてない…?私が?」

ことり「………、………そうだよ。だから私が、教えてあげる……」

『…あの、南さん、そろそろ……』

ことり「…ごめんなさい、これだけ。」

理事長「………」

ことり「…あのね、お母さん。私は確かに…お母さんのことが大好きで、甘えん坊で、依存してた…と思う。」

ことり「だけどね、」
532 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:30:29.29 ID:9NYmIYfiO
ことり「……本当に私のことが大好きで、依存してたのは…お母さんの方なんだよ?」

理事長「………っ、え……?」

ことり「…私達、依存しあった親子だったね。…でもね、それはもうおしまい。希ちゃんにあんなことしたんだもん。…こんなことで、私達がしたこと、償えるわけ、ないけど…でも、やっぱり……」ジワ…

ことり「………っ」ポロッ

ことり「………」ポロポロ

理事長「ことり……?」

ことり「う……ぐすっ…………」ポロポロ

『あの、南さん、もう………』

ことり「…っ、ごめんなさい……あと少しだけ………!」ポロポロ

ことり(…はやく、言わないと……たくさんの人に、迷惑が……)

ことり「………っ」ポロポロ



海未「……、…!」

ことり(……っ、海未、ちゃん………?)

ことり(何して………)


ことり「…………、!!」ポロポロ


海未「…、…、…、…、…、…」

ことり(わ、…、し、た、い、が…)

海未「…、…、…、…、……!」

ことり(つ、い、え、ま、す……?)


ことり(……っ、私達が、ついてます……)
533 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:32:43.20 ID:9NYmIYfiO
ことり「海未、ちゃん……」ポロポロ

ことり「………」ポロポロ

ことり「………ふふ、」ポロポロ

ことり(…そう…だよね、そうなんだよね、私……何回もそうやって、みんなが言ってくれてるのに……こうやって泣いてばっかりで)

ことり(本当に、ずるいな……)

ことり(………)




ことり(………私ができること…ちゃんと果たさなくちゃ)




ことり「………っ」ゴシ…

ことり「………」


ことり「…お母さん、お母さんが心の底から反省して、二度と私達9人の前に現れないようにしない限り……」




ことり「私達が会って会話をするのは……今日で最後。これでおしまいです。」




理事長「………っ、」

理事長「………、…え………?」


理事長「ちょっとそれ…、どういう………」
534 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:33:40.36 ID:9NYmIYfiO
ことり「そのままの意味だよ、私は服役中のお母さんに会いには来ないし、お母さんが出所しても会うつもりはないの。」

理事長「何言って……ことりがそんなの耐えられるはずっ…」

『被告、私語は慎むように。南さんも、そろそろ…』

理事長「……っ、うるさいわね………ねえ、ことり!!」

理事長「貴女が会いに来ないなら…私から会いに行くわ。貴女が私と話してくれないなら…私は貴女の大切な人達に……っ」

ことり「………っ、それはだめ。」

理事長「……っ、」

ことり「最低だよ…お母さん。そんなことしたら、ますます私は…もう二度と、お母さんとお話はしないよ、笑い会うことも…二度とないよ。」

ことり「…今はまだギリギリ、お母さんのことが好きだと言えるけど……お母さんが反省しないなら…また同じことを繰り返したりしたら、」

ことりあ「私…お母さんのこと、大っ嫌いになるからね。」

理事長「…………っ、」

理事長「………」


理事長「……ど…う、して………」

理事長「……っ、どうしてそんなこと言うのよ!!ことりは私の娘で、貴女にとって私は親で、だからそんなの……っ」

理事長「……、冗談で言ってるなら…そんなのはもう、やめてちょうだい!!」

ことり「…冗談なんかじゃ、ないよ。それにもう決めたことだから……やめないよ。」
535 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:34:51.96 ID:9NYmIYfiO
理事長「ことり………」

理事長「………っ、なん…で………」

理事長「はぁっ、はっ……はっ………」

理事長「なんで……なんでよ………」


ことり「…………」

理事長「どうしてよ!!!やめなさいよ、そういうことを言うのは!!」

ことり「お母さん………」

理事長「ことりっ!!!!」

ことり「………」

ことり「…以上で私の話を終わります。長くなり…裁判の進行を滞らせるようなことをしてしまい、すみませんでした。」



コツ……コツ、コツ……



『…………っ』

『つ……次、検察官側からーーー』



ことり(……これで………良かったんだよね、海未ちゃん。)

ことり(後は最後の手紙を、渡して………)


理事長「はぁっ……はあっ、はっ………」

理事長「何よ…どういうことなの、なんなのよ……」

理事長「………っ、はっ、はぁっ……」
536 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 10:36:00.47 ID:9NYmIYfiO
ことり(お母さん……)

ことり(ごめ…………、ううん。)

ことり(謝らないよ…私。お母さんは、これでも全然、全然足りないくらい、酷いこと…したんだから。)

ことり(…これでお母さんを見るのも…最後になるかも、しれないんだね…)



コツ……コツ、コツ…

理事長「………っ、はっ……はぁっ……」



コツ……


ことり(お母さん………)

ことり(ううん、最後なんて…ならないよね、お母さんがちゃんと反省すれば…もう一度だけ、会えるんだから。)

ことり(信じてるからね……お母さん。)

ことり(だからその日まで……)



『ふふっ、ことり。』

『ことりはね…私の自慢の娘なの。』



ことり「……っ」ジワッ


ことり「………」



ことり「……さよう、なら……お母さん。」ポロ…




537 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/02(金) 11:35:16.74 ID:/ODcqrmSO
おつ
538 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:38:23.57 ID:OMd2v9OIo
−−−−
−−−
−−


にこ「……ちょっと、いくらなんでも話通じなさすぎじゃない?この堅物教頭……」

真姫「しっ、にこちゃん、聞こえるわよ……」



花陽「ーーーー、ーーーー!」



にこ「………」

にこ(参ったわね…絵里、希、海未、ことり…説得に強いこの四人がいないだけで、こんなに難しくなるなんて……)

にこ(…っ、それに穂乃果は、こんな時に…どこに行ったのかしら……)



『にこちゃんごめん!穂乃果、少しここ、あけるね……』

『説得を続けて、無理そうなら…とにかく時間を稼いでほしいの。絶対…ぜったい、なんとかするから!』



にこ「………」

にこ(…そう言い残して行ったけど……そろそろ穂乃果がいなくなって1時間。会議全体としては…始まってからそろそろ3時間が経つ。)

にこ(教頭も、もう苛々があからさまになってきてるし………)


花陽「ーーー、ーーー!」


にこ「………っ、」
539 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:39:05.71 ID:OMd2v9OIo
にこ(私と真姫で説明して、凛がそこを押してもだめで…)

にこ(…それで花陽がさっきからずっと、下手にでて、1から10まで説明して、こんなに頑張ってくれてるのに…)

にこ(……あの教頭、話、ちゃんと聞いてるのかしら……)

にこ「ほんっと、腹立たしいわね…」ボソッ


『あーはいはい、もうわかった、わかったよ、君たちの主張は。』

『私だって可哀想だとは思っておる。だがな、決まりは決まりだ。病欠が続いた人のために、数日伸ばした前例はあるが…丸ごと留年なしになんて、できるわけがないだろう。』


花陽「………っ、でも、希ちゃんは……!」


『東條さんは確かに気の毒だった。それは私だって心から思っておるよ。』

『…だがしかし、新理事長も言っているだろう。ここにいる教員全員が納得しない限り、そんな特例は認められないと……そうですよね、新理事長?』

『……っ、私は別に………ここに来たばかりの私が決めるのでは、よくないと思ったからそう言ったのです。しかし……』

『あーはいはいはいはい、とにかくだな、私がこの音ノ木では一番古くから教員をやっているんだ。全てを決める権利は私にある。だから……』

『…っ、しかし教頭先生、それではあまりにも……』

『そっちの新米教師は黙っておれ!』


花陽「………っ」ジワッ
540 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:39:51.71 ID:OMd2v9OIo
凛「かよちん……」

真姫「………」

にこ「……っ、ねえちょっと、いい加減にして。いくらなんでも横暴すぎよ、そんなの!自分の思い通りに全ていかせたいだけじゃないの!!」


『……っ、ふはは…とうとう本性を現したな?教師にむかってタメ口とは……大体、職員会議に乗り込んでくるような輩の話なんて、まともに聞いたところで時間の無駄だ。』

『さぁ新理事長、そろそろ時間も遅いですし……』

『ちょ、ちょっと待って……やっぱりいくらなんでも………』

『え?なんですって…?』

『………っ、』

『…おわかりでしょう、新理事長。特例なんて出してみなさい……この先留年がかかった生徒が出るたびに、やれあの時はどうだった、やれこの時はどうだった…と、面倒なことになるだけですよ。』ボソボソ

『しかし………』

『幸い今回の生徒にはまともな身寄りがないのだから、ここは穏便にーーー』



ガラララッ



穂乃果「待って!!やっぱりそんなのおかしいよっ!!!!」


『な、なんだね君は……いきなり大声を出して……』

穂乃果「はぁっ……はぁっ……」


にこ「穂乃果!!」
541 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:41:09.22 ID:OMd2v9OIo
穂乃果「にこちゃん、時間かかってごめんね…ここまで繋いでくれて、ありがとう!!」

穂乃果「教頭先生。先生がいくら署名を見せて説得しても納得してくれないから、穂乃果ね…みんなのこと、連れてきたよっ!」

穂乃果「ねえにこちゃん!穂乃果達だけでだめなら……みんなも一緒に、ね!」

にこ「ちょっとそれ…どういう……」

穂乃果「みんな!校庭見てみて、すごいからっ!」

真姫「校庭って………ええっ?!」

花陽「な、なにあれ……っ」

凛「にゃぁあっすごい数だよっ!」




ワー ワー

『………っ、な、なんだあれは!!!』



ヒデコ「教頭〜〜〜!!!希先輩を留年になんて、私達が許さないぞ〜〜〜!!!!」

ミカ「そうだよ!!!ついでに絵里先輩も留年免除にしてくれなかったら、私達生徒全員で、デモを起こしてやるんだからっ!!」

フミコ「全員で200人はいるんじゃないかな……ねえ教頭!!言う通りにしないとこの人数で授業ストライキだってしてやるんだからね!」

「そうだそうだ!!廃校待ったなし!!!」

「大体、μ'sのおかげで廃校免れたのに、どういうつもりよっ!!」

「2人は生徒会だってずっと支えてくれて…教頭の仕事だって相当手伝ってたはずよ!!」

「2人を留年にするくらいなら〜〜教頭がやめろ〜〜〜!!!!」

ワー ワー



凛「ちょ、ちょっと待って……よく見たら生徒だけじゃない、凛達のお母さんもいるよ!」
542 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:42:25.06 ID:OMd2v9OIo
穂乃果「えへへ…全員に穂乃果が声をかけたわけじゃないんだけど、いつの間にか広がってて……」

真姫「ちょっと…あのタスキかけてるの……ママじゃないの!」



『真姫ちゃん〜〜安心して、希ちゃんや絵里ちゃんを留年になんてさせないわ!』

『ちょっと教頭先生、貴方がそういう出方をするなら、こちらにも考えがありますよ。西木野を相手にするつもりですか?』



『…………っ、』



「教頭!あんないい子にそんな仕打ちをするなんて、神様が黙っていませんよ!」

「まったく、私よりまだまだ青いのに、既にカチコチに頭が固まってしまっとるのか……!」

「音ノ木とは古くから関わりがありますが…神田明神としても、少し考えねばなりませんね……」



花陽「すごい……神田明神の人まで……」


『………っ、西木野の御夫人に…神田明神の神主まで……一体どうなっているんだ…っ』ボソッ

『……しかしですねみなさん!東條さんや絢瀬さんだけ特別に、というわけにはいかんのですよ……』

『それを言い出したら、病気で泣く泣く留年した子供達にどう説明するのです?何も留年した人全員が、非行を働いたり、留年になるような行動を自らとっていたわけでは……』




ツバサ「ちょっとその理屈はおかしいんじゃないかしら。ねえ、そう思わない?英玲奈、あんじゅ。」

英玲奈「ああ、まったくその通りだ、何もかもおかしい。」
543 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:43:43.54 ID:OMd2v9OIo


『………っ、今度はなんだ、誰だあいつらは……!あの制服…UTXの生徒か!』


にこ「ちょ、ちょっと!!A-RISEまでいるなんて…穂乃果、一体どうやって……」

穂乃果「あはは…走ってたら偶然会ったから、声をかけたら…来てくれて。すごいよね、みんな嫌な顔一つせずに、こうやって集まってくれて……」



あんじゅ「病気の人なら、たとえどこの学校に通ったとしても、悲しいけれど最終的にそういう運命にあるわ……だけど、」

あんじゅ「希さんや絵里さんは、この学院に通わなければ……UTXに通ってさえいれば、あんな事件に巻き込まれることは無かったのよ。」

英玲奈「そうだ。そもそもあの事件はこの学院の元理事長によるものなのに、病気の人と一緒にするところから間違ってる。」

ツバサ「それについてはどうお考えで?教頭。」



『………っ、く………』


凛「教頭先生!それについてはどうお考えですか!?」

穂乃果「……っ、凛ちゃん……そっか。そうだよ、教頭先生!それについてはどうお考えなんですかっ?!」

にこ「そうよっ、あんたの考えをちゃんとわかるように教えてくれる?」

『く………ぐむむ………』
544 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:44:44.97 ID:OMd2v9OIo
にこ「はやく!はやく言いなさいよ!」

凛「そうにゃ!あれだけ言ったんだもん、これぐらい、考えてたはずだよね?」

穂乃果「はーやーく!はーやーくう!」


『ちょ、ちょっと待て……ああ、もう……!どうしてこんな………!!』

『なんだっていうんだ!お前達は!!』






真姫「………終わりね。」

花陽「そう、だね……大体、真姫ちゃんちを相手にして……ただの教頭先生が、勝てるわけが……」

『そうね。』

花陽「新理事長……?」

『危ないところだったわ。何が正しいか、どうするべきかなんて明らかなのに……教頭の勢いと、大人の面倒臭い考え方のせいで……間違った選択をするところだった。』

『……ありがとうね、あなた達。』

花陽「………っ、新理事長………!」




パンッ パンッ


545 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:46:12.51 ID:OMd2v9OIo
『……っ、新理事長?!』

『一旦落ち着いてください。ねえ教頭先生、私……こんなに立地がよくて、こんなに素敵な生徒達がたくさんいるのに……この学院が廃校危機に面した理由が、今わかった気がするわ。』

『………っ、新理事長……それはつまり、どういうことで………?』

『古い考えは捨てるべきです。もっと全てのことに柔軟に対応していかなければ、時代の流れについていけませんよ、教頭。今日はもうお帰りください。』

『なっ………!』



『………っ、く………っ、くそが!私はどうなっても知らんからな!!!』ダッ



バタンッ


凛「…ふふっ、ざまぁみやがれにゃ!」

にこ「ほんとね、意地悪ばっか言ってるからああなるのよ。ざまぁないわ。」

花陽「あはは…二人とも、口が悪いよお……」

『そうですよ、腐っても先生ですから…目上の人に対してその口の利き方はよくありませんね。二人には特別に課題を……』

にこ「ひいいっ」

凛「あわわわっ、ごめんなさい!つい…」

『ふふ……冗談ですよ、しかし次からは気をつけるように。…それでは、』
546 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:47:27.28 ID:OMd2v9OIo
『東條さんと……絢瀬さんについてですが……』

にこ「………っ」

『全てを決める権利は教頭ではなく…私と、それから教育委員会にあります。』

『教育委員会は今回この会議に出席できませんでしたが…私の決定が教育委員会の決定でいいと言われましたので。いいですか、』


『音ノ木の生徒2名……東條希と絢瀬絵里については、特例として…出席日数が足りなくとも、留年扱いにはしません。必ず卒業します。』


穂乃果「新理事長………!」

にこ「ほ、本当に……っ?!」

『ええ、本当です。ただし……いくらか課題は出しますよ、二人は成績もこの資料を見る限り優秀ですし、協力すれば卒業までにはこなせる量で。』

凛「絵里ちゃんがいれば、そんなのなんとかなるにゃー!!」

真姫「いざとなれば私だって…高3くらいまでの内容なら教えられるわよ?」クルクル

花陽「よかった、よかったぁ……!」ポロポロ



穂乃果「新理事長先生!!!」


『はい、なんでしょう?高坂さん。』



穂乃果「ありがとうございます!!!」

547 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:49:09.18 ID:OMd2v9OIo
にこ「……っ、ありがとうございます!!」

凛「ありがとうございます!!!」

花陽「えぐっ……ありがとう、ございます…!」ポロポロ

真姫「ありがとうございます。」


『………っ、ふふ。ええ……』

『いえ……こちらこそ…ありがとうございます。』

『校庭にいる方達も、ありがとうございます。こうしてわざわざ来ていただき…おかげで私も決断を下すことができました。』

真姫「新理事長……」


穂乃果「そうだっ!穂乃果もみんなに、お礼、言わなくちゃ……!」タタタッ



穂乃果「みんなー!!!!助けてくれて、ありがとう!!!ありがとうございます!!!」




ワーー!!!!



ヒデコ「そんなの生徒なんだし、希先輩と絵里先輩のためなら、ねっ!」

ミカ「当たり前だよ!」

フミコ「よかったよかった…ほんとに良かった!!」ポロポロ

『真姫ちゃん、また何かあったら言うのよ〜〜!!』

「まぁ希ちゃんは、高校なんか出なくたって…うちでいくらでも就職できますがねっ!もちろん永久就職だって…!」

「何言ってんだおめえ、とうとうボケたのか。希ちゃんがこんなおっさん相手にするわけねえだろおっ」

「しかしよかったですね、よかったぁ、よかった……!」
548 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:50:45.77 ID:OMd2v9OIo
あんじゅ「ふふっ、かんっぜんにフルハウスね♪」

ツバサ「よかったぁぁ!!これでμ'sともう一度対決できるかどうかはともかく…もう一度お茶をするくらいなら、いつか、できるかもしれないわね!」

英玲奈「できるに決まってるさ。なんたってあの東條希と絢瀬絵里だ。絶対乗り越えてくれるに決まっている。」


ワー ワー



穂乃果「みんな……」ウルッ

にこ「何よこれ……なによ、なによなによなによ………!ほんと、安っぽい青春ドラマじゃないんだからぁ……っ」ポロポロポロポロ

凛「あはは……にこちゃんは泣きすぎにゃー。」

真姫「ちょっともう…ほら、ハンカチ。」


花陽「ふふ…よかった、本当に良かったよお……」ポロポロ


ヴー ヴー


花陽「ん……っ?なんだろう………」スッ


花陽「っ!!!!!」

花陽「みんな……っ、みんな、聞いて………!!」

にこ「あによ…どうじだのよ、はなよ……」グスッグスッ

花陽「理事長……!無期懲役って判決が出たって!!!」
549 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:51:55.39 ID:OMd2v9OIo
真姫「……っ、ちょっとそれ、本当に!?」

花陽「うん…まだ第一審だから、理事長にとってはあと二回チャンスがあるわけだけど…でも、それでも…!第一審は、無期懲役だって………!」

穂乃果「それでもすごいことだよ!ことりちゃんと海未ちゃんが…きっと頑張ったんだよね、これで希ちゃんも、少し安心できるよね……!」

真姫「そうね…ひとまずこれで安心よ。良かった……!」

凛「こうも良い事続きだと、逆に怖くなってくるけど…でも、良かったにゃー!!」

にこ「ちょっと凛、怖いこと言うんじゃないわよお………っ」グスッグスッ

にこ「でも…本当に良かった、本当に……!」ポロポロ


にこ(絵里……!私達、ちゃんとやったわよ、私が言った通りに、やり遂げたわよ………!)

にこ(希!あとは時間がかかっても…あんたが元気になるだけなんだから……!希にはにこ達だけじゃない、こんなにたくさんの人が……ついてるんだからっ)

にこ「………っ、のぞみ……!」ポロポロ


にこ(これだけ全部上手くいって……それにたくさんの人の協力があるんだから。あとは全部、良くなるだけよね…!)

にこ(時間はかかるかもしれないけど、きっとまたこの9人で、笑い会える時がくる……!)



にこ(いつかきっと、全部全部、元通りに………!)



550 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:53:05.99 ID:OMd2v9OIo
−−−−
−−−
−−

ガチャ!!!

絵里「希っ!!!のぞみ!!!」

希「………っ」ビクッ

希「……な、なぁん、えりち…?急に大声ださんといて、びっくりするやん……」

絵里「……っ、そうよね…ごめんなさいっ、でも、あのね、すごいのよ!えっと……っにこが、ことりがね…っ」

希「………?ちょ、ちょっと、一回落ち着いて……」

絵里「…そ、そうね………っ、えっと…あの………」

希「………、ほら、深呼吸して……すーはーすーはー……」ナデナデ

絵里「………」スー…ハー…


絵里「………ふう。」

希「………えりちがそんなに取り乱すなんて、珍しいなぁ。何があったん?」ナデナデ

絵里「……ふふ、ごめんなさい、希に早く伝えたくって…あのね、2つ、いい知らせがあるんだけど……」

希「うん……?」ナデ…
551 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:54:38.08 ID:OMd2v9OIo
絵里「…1つ目はね、にこ達が学校の先生を説得して……私も希も、留年しないようにしてくれたの。私達、たとえ卒業まで授業に出られなくても…卒業させてもらえるんですって!」

希「そう…なんや……それはすごいなぁ。にこっちとみんなに、お礼言わんと……」

希「………っ」

絵里「ふふ、みんなって、相当大変よ…?だってね…ほら、あの私以上に堅物だって言われてた教頭、覚えてる…?」

希「…ああ、いたなぁ…頭かちこちの……」

絵里「そうそう。あの教頭だけが、頑なに説得に応じてくれなかったみたいで…だけどね、」

絵里「にこ達の他にも、生徒200人以上と……それから真姫のお母さん、穂乃果のお母さん、凛や花陽のお母さん……それに神田明神の神主さん達やA-RISEまで……」

絵里「……みんなが校庭に集まって、教頭のこと、説得してくれたそうよ…!」

希「そ、そんなに……っ?」

希「すごい………なんや、申し訳ないなぁ……」

絵里「…ふふ、何言ってるのよ……」


絵里「…それだけみんな、希のことが心配で…希の力になりたいって、希に元通り元気になってほしいって、思ってるのよ。」
552 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:55:59.35 ID:OMd2v9OIo
希「……そっ…か………」

希「あはは……すごいなぁ。」

希「………、…みんな………あったかいなぁ…」

絵里「ふふふ。希が良くなったら…少しずつでも、みんなにありがとうって…言いに行きましょう?」

希「………、うん……そう…やね、みんなにお礼、言わないと……」

絵里「ええ…私も言いたいわ。あと、それからもう1つの方なんだけど……」

希「………?」

絵里「……理事長、無期懲役が決まったみたいよ。」

希「………っ、理事…長が………」

希「………………っ」ギュ…

絵里「……っごめんね、思い出したくないのは、わかってるんだけど……でも、これで心配ないってこと、伝えておきたくて…」

希「………うん、わかってる……、ありがとう…」

絵里「………」

絵里「…あのね、ことりが……ことりが頑張ってくれたみたいなの。」

希「ことりちゃんが…?」

絵里「ええ……ことり、理事長の弁護の役割として…情状証人を任されていたみたいなんだけど、」

絵里「逆に理事長の罪が重くなるように……裁判で言ってくれたみたいなの。ニュースにもなってるみたい。こんなの前代未聞だって…」
553 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:57:24.29 ID:OMd2v9OIo
希「ことりちゃん……」

希「………、そっか………」

希「………」


絵里「希……?ごめんね、やっぱりこの話は……」

希「……っ、ううん…大丈夫……えっと、ほら……安心したから…ぼうっとしちゃって……」

希「あはは………」

絵里「希………」


絵里「………ふふ、それならよかった。」

希「………っ、うん……でもことりちゃん、きっと…つらかったよね……」

絵里「それは……」

希「………」

希「…ことりちゃんにも、お礼…言わな、あかんなぁ。」

絵里「……ええ、そうね。」


絵里「…ねえ、そろそろみんなに……お見舞い、来てもらう?」

希「………っ」
554 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 18:58:56.15 ID:OMd2v9OIo
絵里「みんなも貴女にすごく会いたがってて……」

絵里「…あのね、私明日…少し足りないものとか、買ってこようと思ってるの。その時に希の髪染めも、買ってこようかなって……」

希「………」

絵里「………」


絵里「……ごめん、やっぱりそうよね……まだ、みんなとは………」

希「……っ、ううん、そんなわけ…ないやん、うちもみんなに会いたいよ?」

希「………髪染め……買ってきてもらえる?」

絵里「希………!」

絵里「…ふふっ、ええ。他に欲しい物があったらなんでも言って?買ってくるから……って、あっ」

希「……?」

絵里「すっかり忘れてた…今日お風呂予約してたじゃない…どっちが先に行く?」

希「あ、ああ……じゃあうち、先行ってくる。」

絵里「そう…大丈夫?ついてくわよ。」

希「……ゆっくりならもう歩けるから、大丈夫。えりちはここで待ってて?」スタ…

絵里「…、でも………」

希「ふふ…えりちは心配性やね、大丈夫やから……じゃあ、行ってくるなぁ。」



ガチャ、バタンッ



絵里「のぞみ………」



555 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 19:00:49.00 ID:OMd2v9OIo
−−−
−−


バタンッ



ドクンッ ドクンッ

希「けほっ……けほっ……う……」ズル…


ガサガサ……ガサガサガサ……


希「は………は………」ギュ…


希(なんでやろ……最近どんどん、悪くなってる………)

希(幻覚…は、たまに…だったはず…なのに、ずっと………)

希「…………っ」


希(………でも…ちょっと休んだら…行かないと……)

希「はっ……は………」ガタガタ

希(………)

希(留年が無くなって……理事長の無期懲役が決まって……)

希(普通なら…嬉しいはずなのに、安心するはず…なのに。どうして……)


ガサガサガサ………スルスル……ヨジ……



希(……どうしてこんなに、不安になるんやろ……)



ガサガサガサ…ガサ………


希「………っ」
556 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 19:01:53.90 ID:OMd2v9OIo
希(……留年を免れたって、卒業したあと…うち、どうしたらいいんよ……)

希(無期懲役って、終身刑とは違う……いい子にしてればいつか出てくる、ってこと…やから…… )

希(そうしたら、また………!)


希(また………)



ガサガサガサ!!!ガサッ!!!!!

希「………っ、」ビクッ


希「はぁっ……はぁっ………」ガタガタ

希「……、予約した時間…すぎちゃう、行かなきゃ………」ヨロ…


コツ………コツ……


希「………」

希(……ネガティブすぎ、なのかな………)

希(うちって…事件が起こる前はもっと、前向きで…ポジティブで……)

希(細かいことは気にしないタイプだった…はず、なのに………)


コツ………


希「………っ、?」



『検査結果が、ーーーでーーーてくださーー』

『これだとーーー』

『しかしーーー東條さんーーー』

『ーーー』



希(向こうの……部屋の中から……)

希(今…東條さんって………)

希(…………)
557 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 19:29:34.32 ID:OMd2v9OIo


希「………」ソロ…ソロ…

希「………」ピタ…


『……待ってくれ。その検査結果…本当に確かなのかい?』

『ええ…十中八九確かかと。残念ですが検査をやり直したところで、結果は変わらないと思います…』

『………っ』

『…子宮にムカデを捩じ込むなんて……そんなことをされて、命があっただけ良かったと思うべきですよ、これは……』

『それはそうだが……しかし、』

『西木野先生の気持ちはわかりますが…しかしこればっかりは…どうしようも……』

『…子宮がこれだけダメージを受ければ、妊娠できなくなるのも……致し方ないかと。』


ドクンッ


希「……っ、う………」

希「はぁっ……はぁっ………」


ドクンッ ドクンッ ドクンッ


希「はぁっ………はぁっ………」ギュ…

希「………っ」ギュウ……


558 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 19:30:35.00 ID:OMd2v9OIo
『…摘出手術の時は本当に度肝を抜かれましたよ、まさかそんなものが出て来るなんて思いもしませんでしたから。』

『そりゃあ、普通は思いませんよ…』


『それから西木野先生、こっちの脳の方の検査結果なんですけど……』

『………?……っ、これは………』

『……ここに運び込まれた時より、さらに少し萎縮しています。』

『原因は…?』

『わかりません。考えられるのはストレスやフラッシュバックによる恐怖心ですかね……しかし、当たり前といえば当たり前かもしれません。』

『…いくら精神科の先生に診て頂いでも、限界がありますよ。あの事件を思えば、正気を保ってるだけ…東條さんは頑張っています。』

『…っ、それはそうだよ、希ちゃんは頑張ってる。しかし……』

『…、……いや…なんでもない。ここから考えられる影響として、君は何があると思う?』

『そうですね…何が起きてもおかしくないですし、逆に何も起きない可能性ももちろんありますが…』

『……記憶障害だったり、人格が変わったりっていうのは、起こりやすい症状かもしれません。』

『……、そうか………』

『西木野先生…?あの、このことは東條さんには……?』

『……っ、……落ち着くまでは、伝えない方が良いだろうね……』


『まぁ…そうでしょうね……』
559 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 19:55:55.17 ID:OMd2v9OIo
『…しかし、希ちゃんのお父さんには伝えなければならない…さっきやっと連絡がついたんだ。一週間以内にはこちらに着くそうだよ。』

『そうですか……、……私が検査結果の資料、作っておきますよ。』

『ああ、よろしく頼む。助かるよ。』

『それじゃあ次に、こっちのことなんですがーーー』


ズル……ズル……



希「はぁっ…は……っ」ガタガタ

希「……」ガタガタ

希「………っ」ダッ



コツ、コツ…ッ、コツ、コツ……ッ



ガタッ

ガチャンッ

バタッ



希「………っ」バサッ……バサッ

希「………」バサ……



ガチャン



………ジャー


560 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:14:42.86 ID:OMd2v9OIo
希「はぁっ……はぁっ………」

希「は………っ」



希「…………」



希「……あった、かい…………」




ジャー


希「ふふ…お風呂、病院ってお願いしないと入れないから…2日ぶりやなぁ………」

希「えへへ……お父さん、帰ってくるんやね、久しぶり……嬉しいなぁ。」

希「うれしい、な………」

希「あはは………」ポロ…

希「…」ポロポロ


希「………」ポロポロ



希「………っ」ブンブンッ

希「仕方ない………仕方ない………!」ポロポロ



ガサガサガサガサガサガサガサガサ!!!!



希「………っ、うるさい……」ポロポロ

希「うるさい、うるさい、うるさいよ………」ポロポロ


ガサガサガサ!!!!



希「うるさいったら!!!」ガンッ


561 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:15:59.08 ID:OMd2v9OIo






………ジャー


希「ぐす………」ポロポロ



希「仕方ないやん……仕方ない、よ……」ポロポロ


希「生きてただけ……良かったって……!」ポロポロ

希「正気を保ってるだけ、頑張ってるって………」ポロポロ


希「ふふ…今日はいいことが3つもあったなぁ…みんなが…うち…のために、頑張ってくれて……おかげで音ノ木、卒業できるんよ……?」ポロポロ

希「理事長だって、ことりちゃんのおかげで、きっと何年も、出てこない…し……」ポロポロ

希「お父さんにも…もうすぐ会えるんやから……」ポロポロ

希「いいことばっか……いいことばっかり…なんや…から………」ポロポロ

希「う……っ、ぐす………」



ガサガサガサッ!!!


希「ひっ……」ガタガタ

希「うう………ううう…………」ポロポロ

希「幻覚……幻覚やから………!」ポロポロ


希「はっ……はぁっ………」ポロポロ
562 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:25:30.31 ID:OMd2v9OIo


ジャー………



希「…………」ポロポロ


希「消えない………本物、みたい………」ポロポロ

希「なん…で………」ポロポロ


希「なんで…………」ポロポロ



ゾワゾワッ ウネウネ………



希「………………っ、」ポロポロ



希「………、」ポロポロ




希「はは…………」ポロポロ


希「………こんなん……本当はいなくたって、おんなじやん……」ポロポロ

希「聞こえて、感じて、見えるなら……」ポロポロ

希「あはは……そんなのもう、本当にいるのと…なんも変わんないやん………」ポロポロ




ガサガサ……ウネ………ウネウネ



ジャー………


希「…はは………は………」ポロポロ

希「もう……やだ、やだ……きもちわるい………」ポロポロ




希「もう……無理だよ………」ポロポロ



『のーぞーみ?』



希「……っ、」ゾクッ
563 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:27:20.81 ID:OMd2v9OIo


『ふぉっふぉっ……』


希「せ、先生……っ、?」

希「なんで……ここに………っ」


希(幻聴………?)


『ふふ、幻聴ではないさ。ちゃあんとここにいるよ。安心おし?ふぉっふぉっ……』

『扉は開けないから……シャワー浴びながら少し、お話ししようか……』

希「………っ、なん…で………」

『さっきここに駆け込むのが見えてねえ、声をかけるか…悩んだんだが、やっぱり心配でね……』

『何かあった…?いや、もしかして……西木野先生達の会議、時間的に…聞いてしまったんではないかい?』

希「………っ」




ジャー……


『………ふふ、やっぱりそうかい。』

『私は事前に結果だけ聞いてたんだが…気の毒にねえ。でもそんなに気にすることないさ、子供が欲しければ今は養子だってなんだってあるのだから……』

希「…………」

希「別、に……大丈夫です…から……」
564 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:28:18.91 ID:OMd2v9OIo


ジャー……


『ふぉっふぉっ、そちらはそんなに気にしてないのかい……じゃあ脳の方かな?』

『そっちは確かに……難しい問題さね、私が思うに……既に希の人格は、少し変わり始めてるようだよ。』

希「えっ………」

『ふぉっふぉ……思い当たる節があるんじゃないかい?誰かに当たったり……考え方が変わったり。』

『事件前の自分と違うなと思うところが、何か………』

希「………っ」



希(………、)
565 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:29:02.56 ID:OMd2v9OIo



『……っ、大丈夫、大丈夫やから……』

『……何もしなくて、いいから……』


『……さっき看護師さんが、体はもう大丈夫って、体力も少しずつ付いてきてるから明日検査しましょうって、言ったばっかりやん……それって良くなってるんとちがう?』



566 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:29:57.17 ID:OMd2v9OIo
希「………っ」

希(……確かに…心配してくれてるえりちに、当たるようなこと…言った……)

希(性格も……きっと………)


希「……っ、でも……!」


『ふぉっふぉ…図星だろう?』

希「…………っ」

『ねえ希……周りのみんなは変わった希に戸惑うかもしれない、もしかしたらこの先、愛想を尽かされるようなこともあるかもしれないねえ。』

希「そん、な…こと………」

『……特に"元通り元気になってね"、なんて言う子は危険さね……希に"元通り"を望んでるってことなんだから……』

希「……っ、元通り………」
567 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:31:08.68 ID:OMd2v9OIo



『……ふふっ、いいのよ。……でも、じゃあ…約束してくれる?』

『少しずつ……ゆっくりで、いいから。私も一緒にいるから……希、元気になって。』

『…私ね、希が"元通り"元気になってくれたら……それが一番、嬉しいから。だからお願い。』




『…それだけみんな、希のことが心配で…希の力になりたいって、希に"元通り"元気になってほしいって、思ってるのよ。』




568 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:32:41.38 ID:OMd2v9OIo
希「…………っ」

『ふぉっふぉっ…絵里ちゃんや周りのみんなは……希に元通りを望んでるんじゃないかい?』

希「やめて………」

『まぁ無理もないさ…希だって大切な友達が変わってしまったらつらいだろう?このまま一緒に居続ければ……』

希「…………っ、や、めて……もう、やめて………!」ガタガタ

『ふぉっふぉ…人の話は最後まで聞くものだよ、希……あのねぇ、他のみんなが希に元通りを望んでも……私は望まないからねぇ。』

『なんて言ったって母親代わりになるんだから、家族っていうのはね、どんな希でもーーー』


希「いらない!!!!」


『…………っ』

希「いらない……いらないよ……母親代わりなんていらない、貴女なんていらない……」ポロ…

希「帰って!!もう、帰ってよ………っ」ポロポロ

『………ふぉっふぉ…まだ混乱してるんだね、可哀想に……また明日、落ち着いたら会おうね……』


コツ…コツ、


ガチャン




ジャー………


569 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:34:15.77 ID:OMd2v9OIo


希「……っ、う……うう………」ポロポロ

希「…げほっ、けほっ、けほっ………」ポロポロ


希「…きもち…わるい………」ポロポロ

希「かはっ………げほっ、けほっ……」ポロポロ

希「…はぁっ…は……っ、」ポロポロ


ジャー……


希「けほっ……けほっ……」ポロポロ

希「はぁ……はっ……う………うう…」ポロポロ

希「………っ、」ポロポロ



ジャー…………



希「は……は……」ポロポロ



希「…………」ポロポロ





希「……、でも………あの人の言う通りだ……」ポロポロ


570 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:35:41.83 ID:OMd2v9OIo
希(みんなが好きなのは……わざわざ校庭に駆けつけてまで助けてあげたい東條希は、今の私じゃない……)

希(お見舞いに来て、話をしたい東條希も、今の私じゃない……)

希(……1ヶ月前までの、あの頃の私だ………)


希「……っ、う……ぐすっ………」ポロポロ


希(……ここに来て、目を覚まして…初めのうちは、少しずつでも…いつか、全部全部元通りになれるって、思ってた。でも……)

希「………無理、だ……」ポロポロ

希「無理だよ……そんなの………」ポロポロ

希「元通りに戻れるのは…見た目だけ。体はもうシャワーだって染みない。どんどん治ってく。だけど………っ」ポロポロ

希「だけど………」ポロポロ

希「………っ、うう……えぐっ、………ううう……」ポロポロ


希「…っ、元通りになんて、戻れるわけない……あの頃にはもう、戻れない………!」ポロポロ


希(えりちは優しいから…たとえ私が変わっていっても、元に戻れなくても、きっとずっと一緒にいてくれようとする)

希(私がもっともっと壊れていって、迷惑をたくさんかけたって…えりちは優しいから、すごく優しいから……きっとなんだって許してくれる)

希「でも……そんなの、だめだ……」ポロポロ

571 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:36:57.37 ID:OMd2v9OIo
希(ただえさえ迷惑かけ続けて…大切なマグカップを割って、未だにどこに行くにもついてきてもらって……)

希(私のせいでえりちは学校にだって行けてないのに…受験だってどうなるかわからないのに)


希(……これ以上、えりちの人生を奪えない)



希「………っ、………」ポロポロ


希(お父さんが一週間以内に帰ってくる…それだって、)

希(それだって…だめだよ、お父さん、こんな私を見たら……絶対に後悔する、もう二度と夢なんて追えなくなる)


希(……たくさんの人の人生を奪って、迷惑をかけて、虫だらけの現実を生きていくくらいなら………)

希「………、ぐすっ………」ポロポロ




希「いっそ死んだほうが……いいのかな……」ポロポロ




希「ふふ、……っ、」ポロポロ

希「…………」ポロポロ




希「………、あはは………」ポロポロ


希「そう…だよ……そうだよね、」ポロポロ

572 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:38:28.58 ID:OMd2v9OIo
希(ここにいたら真姫ちゃんのお父さんにだって迷惑がかかる…こんな私を見たら、みんなだってびっくりする、悲しくなっちゃう……)

希(死んじゃえば悲しむ人もいるけど……そんなの一瞬。時間が経てば、みんな前を向いて生きていける、えりちは私から解放される、お父さんは夢を追える)

希(これ以上こんな自分を見られなくてすむ。みんなの中の私は…あの頃の優しいうちのままでいられる)

希(虫からも解放される!運が良ければお母さんにも会えるかもしれない…!)


希「ふふ……あはは………」ポロポロ

希「………っ」ポロポロ



希「…っ、いいことばっかり………ううん、いいことしかない……なんでもっと早く気付かなかったんだろう、あはは、はは……」ポロポロ

希「……はは………」ポロポロ

希「………っ」ゴシ…




希「明日……」

希「明日でいっか、えりちもいないし……ふふ、すごいタイミング。うちってやっぱりラッキーガールなんやね!あはは…」

希「そうと決まれば、早く洗ってでないと…そろそろえりちだって心配しちゃうし……ふふ、うふふ……っ」

希「…ええっと、ボディソープはっと………」ガタガタ



希「………っ」ギュッ


希「…………」


希「…………震えないでよ……」

希「……今更怖くなんてないやん、だって理事長のあれに比べたら……死ぬのなんて簡単で…一瞬よ?」

希「ね、ほら……ふふ………大丈夫、大丈夫……」ゴシ…


ゴシ…ゴシ



希「大丈夫……大丈夫、大丈夫……」ゴシ…ゴシ…



573 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:39:41.94 ID:OMd2v9OIo
−−−
−−


ガチャ


絵里「希……!」

希「あ、えりち……ただいまぁ。」

絵里「遅いから心配してたのよ、よかった…」

絵里「………じゃあ次は私が……って、えっ、!?」

絵里「ちょっと希、目真っ赤じゃない…っ!何かあった?大丈夫?」

希「あ、あはは……ちょっとリンスが目に入っちゃって。大丈夫、大丈夫。」

絵里「……っ、本当に………?」

希「本当よ?そんな嘘ついたって、なんの得もないやん!ふふっ」

絵里「希………」


絵里「……もう。どんな洗い方したのよ、まったく…心配するじゃない。」

希「……、えへへ、ごめんなぁ。」
574 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:40:42.52 ID:OMd2v9OIo
絵里「…まぁいいわ。じゃあ次お風呂入る時は私が洗ってあげる。」

希「えー…そんなの恥ずかしいやん〜うち子供じゃないんよ?」

絵里「いいから。わかった?」


希「………もう、しょうがないえりちやなぁ。」

希「でも…じゃあ、お願いしようかなっ」

絵里「………本当?じゃあ明日も入りましょう。帰りがけにお願いしてくるから……」

希「……明日、なぁ………」

希「……うん、わかった。じゃあえりちもはよ入っておいで?久しぶりのお風呂、あったかくてすっごく気持ちよかったよ!」

絵里「え、ええ…じゃあ入ってくるけど……」

絵里「………」

絵里「……、希……なんだかちょっと、元気すぎない…?」

希「………っ、だってほら…留年のこととか、理事長のこととか……今日は嬉しいことばっかりやから。」

絵里「………」


希「えりち………」

希「………元気だと、何か悪いんかな…?」

575 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:41:52.36 ID:OMd2v9OIo
絵里「そんなこと…ないけど………」

希「ふふっ、ならいいやん!あっ、ほら…早く行かないと遅れるよ?」

絵里「………っ、本当ね…じゃあ行ってくる。」

希「いってらっしゃーい。」フリフリ



ガチャ バタン




希「………」フリフリ


希「………」


希「……明日、かぁ………」


希「……っ」バフッ





希「………ごめんね、えりち。」



ガサガサ……ガサガサガサガサ………


ガサガサ……ガサガサガサ……………



希「…………っ」ガタガタ

希「………」ギュ…


576 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:43:02.70 ID:OMd2v9OIo


希「寝るのって、もう…最後、かな……」

希「最後くらい、楽しい夢が見たい、な……」


ガサ…


希「………っ、薬……最後の一錠……」

希「………」


希(そういえばここのところ、毎日飲んでた、ような……)

希(………)



希「………ふふ、一錠残ってるなんて…ラッキーやねっ流石うち!」



ガサガサ ガサガサ ガサガサ

ガサガサ ガサガサ ガサガサ


…………ゴクッ




グニャ



希「…………っ」

希「う……げほっ、けほ………うう……」ガタガタ

希「ふ………う………あれ………」ガタガタ


希(眠れない……?)

希「なん…で………」ガタガタ

希「………っ」ガタガタ


希「し…かた、ない……こっち………」ガサ…
577 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:44:17.90 ID:OMd2v9OIo
希(ハルシオン……)

希「………っ、やっぱり、嫌……」ガタガタ



ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ!!!



希「ひっ………やだ、う………うう……」ガタガタ

希「うう………う、嫌……嫌………」ガタガタ

希「だめ、だ…飲まな…いと……」ガタガタ


ゴクッ


希「………っ」ガタガタ

希(効かない………)


ガサガサッ ガサガサガサガサッ

『『ふふ、勉強になるでしょう?ちなみに東條さんを連れてくるときに飲ませたジュースには、ハルシオンっていうお薬が入ってたの。』』

『『ふふっ、あはは……目が覚めたら……目が覚めたら、次は……!』』


希「………っ、う……あ………」ガタガタ

希「や……っ、嫌……っ!!」ブンブン


希「はっ…はぁっ……はぁっ………」ガタガタ


578 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:45:29.27 ID:OMd2v9OIo

希「………もう一錠、ううん、あと三錠くらい、飲めば………」ガタガタ


ゴクッ




グニャ




希「ーーーっ、う………」クラッ


希「………っ、かはっ……あ……う……」クラクラ


希(……、薬のゴミ、捨てておかないと………っ)


ポイッ………ポイ、



希「う……うう………ぐっ、けほ………」ガタガタ

希(苦しい……)

希「はぁっ、はっ……は………」ガタガタ


希「う………あ………」フラ…







希「………っ、」ドサッ




希「………」スー…スー…




579 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 21:50:08.50 ID:OMd2v9OIo
−−−
−−



ガチャッ


絵里「希!のぞみ聞いて!!真姫のお父さんから聞いたんだけど、希のお父さん……」


希「………」スー…スー…

絵里「………、寝てる………」

絵里「………」


絵里(ここ最近……気づくとほとんど寝てる……ような………)

絵里「………薬が効いてるのかしら。…にしても効きすぎじゃない?」


絵里「……、あら……」ガサ…

絵里「…っ、ゴミ箱、薬のからだらけ……」

絵里「………」

絵里「袋の中は………」ガサガサ

絵里「………こっちの薬は殆ど残ってるけど……こっちは全部無くなってるわね……」


ピラッ…


絵里「………?何かしら……」



絵里「……………っ、」
580 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 22:09:04.16 ID:OMd2v9OIo
[この薬は作用が強いから、本当に辛いときだけ飲むこと。]


絵里「希………」

絵里「………」

絵里「無くなってるの……辛いときに飲む方…よね……」

絵里「どうして………」


絵里「………」


絵里(私が気づかなかっただけで……希、もしかして……ずっと………)

絵里(………)

絵里「希……」


絵里「希、ねえ…私じゃやっぱり……だめだった……?」ナデ…

希「………」スー…スー…

絵里「希………」

絵里「………」

絵里「…でも、そうよね……考えてみれば、当たり前よね…私、家族でも、なんでもなくて……希にとっては、」

絵里「…ただの親友、なんだから……」

絵里「………っ」


絵里「………」

絵里「…でもね、希……安心して。真姫のお父さんに聞いたんだけど…希のお父さん、一週間以内に帰ってくるみたいよ。」

絵里「ふふ…そしたら希も少しは…安心できるでしょう?」
581 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/02(金) 22:09:58.89 ID:OMd2v9OIo
絵里「…それに、私ってほら、堅物で、つまらない人間だけど……」

絵里「髪を染めて…みんなに来てもらえば、μ'sはほら…にことか、凛とか…楽しい子達ばかりだから。」

絵里「希も私と二人でいるよりは、楽しい気持ちになれると思うの……」

絵里「……それにね、マグカップのこと、まだ気にしてるみたいだけど……それだって、気にしなくていいのよ?」

絵里「私明日…おんなじの、買ってくるから。ね、ふふっ……」

絵里「希………」ナデ…

絵里「のぞみ………」


絵里(寝顔……なんだか少し、苦しそう。)

絵里(………)

絵里「………、」ポロ…

絵里「………」ポロポロ


絵里「………っ、」ゴシ…


絵里「希………」

絵里「……っ、……私ね、悔しい、の……もっと力になってあげたいのに……できることなんだって、してあげたいのに………」

絵里「のぞみ………」


絵里「私…無力で、頼りなくて……何もしてあげられなくて、ごめんね……」


絵里「……、せめて希が……いい夢が、見られますように。」


絵里「………、」ナデ…




絵里「………おやすみ、希。」



582 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/03(土) 02:13:46.00 ID:HU3tuAvSO
かしこい
583 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/03(土) 15:19:39.57 ID:21baqWpL0
精神科医[ピーーー]
584 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/04(日) 19:06:06.88 ID:aO6kxfbQo
乙。
585 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/04(日) 20:16:55.24 ID:RfjzGUIbO
早く続きが読みたいぞ!
586 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/05(月) 01:20:54.42 ID:RQq+HJxn0
587 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:41:57.41 ID:9/iY8sgko
−−−−
−−−
−−



理事長「はぁっ、はっ………」


理事長「なんっ…で………どうして………」


理事長「ことり……ことり………」



『………南、手紙だ。』


理事長「手紙っ、?!誰から………っ」


『…娘さんからみたいだぞ。』


理事長「ことり?!…っ、はやく、貸して!!!」バシッ


ビリッ ビリッ ビリ………


理事長「………っ、ことり………」ペラッ

理事長「………」


『お母さんへ』

『これは私からお母さんへ送る、おそらく最後の手紙です。』

『…唐突だけど……まずはじめに、お母さんに聞きたいことがあります。』

『……ねえお母さん、お母さんはこの先どんなにやめてと、許してと、そこから出たいと思っても…刑期が終わるまで、絶対にそれは許されません。』

『私と会いたいと、私とお話したいと思っても
…それも絶対に許されません。お母さんが死ぬ直前まで……どんなに泣いても、何をしても、絶対に。』
588 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:43:01.14 ID:9/iY8sgko

理事長「………っ、」ジワッ

理事長「こ…とり……?」

理事長「……っ、どう…して………」ポロ…

理事長「どうしてそんなこと……言うのよ……っ」ポロポロ

理事長「ことり………」ポロポロ



『…それを知った今、どんな気持ちがしましたか?多分…とっても苦しいんじゃないかな、私だってこれを書いてる今…とっても苦しいから………だけどね、』

『希ちゃんは…もっとずーっと、苦しかったんだよ……。お母さん、希ちゃんがどんなにやめてって、泣いて、縋っても……ヘラヘラ笑って、絶対にそれを許さなかったんだから…』

『だからお母さんのそんなのは、希ちゃんのつらさの……1億分の1にも満たないだろうけど、でも、少しはわかったかな…自分がどんなに恐ろしいことをしたのか。』



理事長「……っ、」ポロポロ

理事長「…………」ポロポロ


ペラッ



『やくそくその1。自分がされて嫌なことは、人にしないこと。』

『やくそくその2。悪いことをしちゃった時は…きちんと反省すること。』

『この2つの約束…わかるよね、お母さんが私が幼い頃、悪さをしたときに…いつも言っていたこと。生きてく上で…当たり前のこと。常識。』

『お母さんはきちんと、心の底から…自分がしたことを後悔して、心の底から希ちゃんに申し訳ない気持ちでいっぱいになって、反省して、それをずっと背中に背負って、償いの気持ちを持たなくてはいけません。』

『人生が終わるまで…ずっと。』

『…もしお母さんが本当にそうできたなら、二度と私達の前に現れようなんて…間違っても、思わないはずだよ。』
589 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:43:48.62 ID:9/iY8sgko


理事長「ことり………」ポロポロ

理事長「…………っ、でも……!」ポロポロ


『ねえお母さん。今、"でも"って言ったでしょ?わかるんだよ…?ことりには。だって私…お母さんの娘だから。』

『私もね……あんなことを平気でやったお母さんが、自分のしたこと…すぐに反省できるとは、思っていません……後悔と反省は、別物だから。』

『あんなことをしたお母さんに残されたものは、考える時間だけです。だからこれから長い時間…自分がしたこと、きちんと振り返って…反省してください。2つのやくそくを守れる人になってください。』

『もしお母さんが反省せずに…同じようなことを繰り返したら、ことりはもう二度と、お母さんと会うことも…お母さんと笑い合うことも、ありません。』


理事長「…………っ、」


『だけど、』


『もしお母さんが本当に心の底から反省できたなら……私達の前に、二度と姿を現さなかったなら。』

『そのときはお母さんが死ぬ直前に、一度だけ……ことりから会いに行ってあげます。』


理事長「……っ、ことり……!」ポロポロ

理事長「反省…するわ、私……反省する。」ポロポロ

理事長「だから………!」ポロポロ


理事長「だから……」ポロポロ


理事長「ことり………」ポロポロ


理事長「………」ポロポロ
590 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:45:17.26 ID:9/iY8sgko




理事長「………、反省、か…………」ポロポロ


理事長(……たとえことりの言うようにできなくても……私なら、出所さえできれば……)

理事長(いい子を演じきれば……)


『……これを読んで……反省してる演技や振り、しようと思ったでしょう?お母さん。』


理事長「………っ、え………」ポロポロ


『…そんなの、お見通しだからね、ことりには…わかるんだから。』

『お母さんが心の底から反省することを、心の底から願っています。もう一度再開できることを、本当に本当に願っています。』


『お願いだよ……?お母さん。』



『ことりより。』


理事長「………っ、え、終わり……?これだけ……?」ポロポロ

理事長「ことり…ねえっ、これだけなの……?ねえっ………」ポロポロ

理事長「ねえ…っ!!!!」ポロポロ


ピラッ


理事長「…………っ、これは……っ?」ピラッ



『追伸 これだけ?って思った?お母さん。お母さんへの感謝の気持ちや、他のお話、思い出は…全部もう一度会えたときに、お話しすることだよ。だから今は…これだけです。』

『だからその日までは……』




『さようなら。お母さん。』





591 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:46:28.27 ID:9/iY8sgko



理事長「ことり………」ポロポロ

理事長「その日って……いつよ、それ………」ポロポロ


理事長「…もしかして、何年も……何十年も、ずっと…………?」ポロポロ

理事長「ことりの言う"反省"ができなかったら、もう二度と………」ポロポロ


理事長「……っ、」


理事長「ぁ………あ………」ガタガタ

理事長「嫌……、嫌よ、そんなの………!」ガタガタ


理事長「ことり…っ、ことり………!!!」ガタガタ



理事長「なん…で………どうして、ねえ、ことり………ことりだって寂しいでしょう?!なのにねえ、なんで………なんでなのよ!!!」ガタガタ



理事長「嫌………っ、嫌よ!!!!」ガタガタ




理事長「嫌………嫌………」ガタガタ




592 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:47:18.31 ID:9/iY8sgko



『ぁ……嫌………嫌………』ポロポロ

『嫌しか言わないのね。もうあまり頭も働かない?ちょっと刺激が必要かしら…次はじゃあ、小さい箱ね?』

『やめて…もうやめて……』ポロポロ

『…うふふ、やめない。』

『ぁ………あ………』ポロポロ



593 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:49:17.83 ID:9/iY8sgko


理事長「…………っ、あ…………」ガタガタ


理事長「あ……ぁ………あぁ………」ガタガタ


理事長「わた…し………っ」ガタガタ

理事長「私……東條さん、に………っ」ガタガタ


理事長「それって………っ」ガタガタ




理事長(………私もこれから…東條さんの苦しみの、ほんの少しでも……それでもそれを、味わわなければならないってこと?)



理事長「………っ、」ガタガタ



理事長「………嫌、そんなの…、嫌よ!!!ことりに会いたい…ことりがいないと……私っ」ガタガタ

理事長「大体なんで私が……っ、なんで……どうして………っ」ガタガタ

理事長「どうして私がこんな目にあわなきゃいけないのよ!!!」ガタガタ

理事長「ことり………どうして……どうしてよ………」ガタガタ

理事長「ずっと愛情込めて育ててきたじゃない………!!なんでことりが、そんな、そんなの………っ」ガタガタ


理事長「あ…あぁ………あ………っ」ガタガタ



理事長「どうしてこんなことに…」ガタガタ


594 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:50:19.03 ID:9/iY8sgko


理事長「…………っ、ことり………」ガタガタ


理事長「あぁぁあ………あぁあああっ……」ガタガタ




理事長「嫌あああああ!!!!」ガタガタガタガタ


『…………っ、なんだ………?!』


理事長「ちょっとあなた、ここから出しなさいよ!!!!!」ガチャッガチャッ

理事長「私はことりに会いたいの!!!どうしたって会わなきゃいけないの!!!」ガチャッガチャ


『………っ、抑えろ!』

『はっ…』


理事長「ちょ、やめ…やめなさいよ!!ねえ!!!」ガチャガチャ


理事長「ことりに会わせて!!!今すぐことりに会わせなさい!!!」ガチャッガチャッ


理事長「ねえ!!ねええええええ!!!!」ガチャッガチャッ


理事長「ことり!!ことりぃ!!!!」ガチャッガチャッ



理事長「ことりいいいい!!!!」ガチャンッ






595 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:51:43.73 ID:9/iY8sgko
−−−−
−−−
−−


ことり「………」ピラッ

海未「ことり……そろそろ電気を消しま……、」

海未「……、それ………」


ことり「……っ、あはは……ごめんね、未練がましい、よね………」

ことり「お母さんにああ言ったんだから、私だって……お母さん離れ、しなきゃいけないのに…こんな、写真…なんて………」

海未「ことり……」


ギュッ


ことり「海未ちゃん……?」

海未「……それくらい、いいじゃないですか。当たり前です。本来私たちはまだ、親離れするような歳ではないんです。」

海未「それにことりはとても…頑張ったんですから……」

海未「実の母に、それもあれだけ大切にしていた母に…あんなことを言うのは、とても勇気のいることです。」

海未「私は見ていましたよ、ことりが勇気を出して、頑張っていたところ……最後まで。」

ことり「海未、ちゃん………」
596 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:52:56.40 ID:9/iY8sgko
海未「……長かった髪も、これだけ切って……ネットやマスコミの誹謗中傷にも耐えて、」

海未「ことりは偉いです、本当に……」

ことり「………」

ことり「そんなこと……当たり前だよ、希ちゃんのためだもん……当たり前だよ……」

海未「ことり……」

海未「……でも、もういいんです。これ以上我慢しないでください……無理、しないでください。」

海未「希のことは……これからみんなで支えて行きましょう。ことりは自分ができること、ちゃんと果たしたんですから……もう、一人で抱え込むこと…ないんです。」

ことり「海未ちゃん……ありがとう。」

海未「ええ……」

海未「………、………だからほら、えっと……」

ことり「………?」


海未「……っ、その……泣いてください、ことり。裁判が終わってから…にこ達と合流した後も、ずっと我慢してたこと……私、知ってるんです。」

ことり「海未ちゃん………」



ことり「………っ、」ジワッ




ことり「もう……本当に海未ちゃんには、敵わないなぁ……っ」ポロ…


597 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/05(月) 11:54:06.98 ID:9/iY8sgko
ことり「…どうしてわかったの?そんな風に言われたら…もう、私……っ、う………うう………」ポロポロ

海未「ことり………」ポンポン


ことり「……っ、海未ちゃんは…すごいよ、私のこと…なんでもお見通しで………っ」ポロポロ

ことり「私ね、一人でもなんとかなるって、大丈夫だって…思ってたけど……全然そんなことなかった……!」ポロポロ

ことり「あのねっ、私が勇気を出せたのも……お母さんにああ言えたのも、全部全部、海未ちゃんがいたからなんだよ……っ?」ポロポロ

ことり「海未ちゃんがいたから……海未ちゃんのおかげなの。」ポロポロ


海未「そんなことは……それはことりが頑張ったからで、私は何も……」


ことり「ううん、そんなことない…絶対海未ちゃんのおかげなの。だからね、海未ちゃん……」ポロポロ



ことり「………っ、ありがとう!」ポロポロ



海未「……っ、ことり……」ポロ…

海未「…っ、……はい……どう、いたしまして。」ポロポロ



ことり「う…うう………ぐすっ、…海未ちゃん、海未ちゃん……っ」ポロポロ


海未「ことり………」ポロポロ


ことり「ううう………ぐすっ、うう……」ポロポロ


海未「………」ポンポン


ことり「……っ、うう………」ポロポロ


海未「………」ポンポン


ことり「ぐすっ……」ポロポロ



海未「………」ポン、ポン




ことり「………っ、」ポロポロ






海未「………」ポン、ポン…




598 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/05(月) 14:21:18.65 ID:vmx+AvV2o
サイコパスは反省や後悔で変わるようなものじゃないから、親鳥はどれだけ苦しんでも変われないんだろうなあ
599 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/05(月) 17:49:05.69 ID:nf7S/jCd0
乙です
600 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/05(月) 23:23:25.39 ID:SIAzA77EO
まあ反省とかするわけないわな
601 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/06(火) 01:23:43.54 ID:ZqQDeG+6O
ちょっと受験がやばいから更新めっちゃ亀になるか続きが受験後とかになるかも、ごめんな
落ちないように定期的に保守はしにくる
602 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/12/06(火) 03:27:25.42 ID:19/PWmCN0
受験生だったノォ!?
603 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/06(火) 03:56:46.35 ID:6YyYT2sDO
無期懲役はいい子にしていればすぐ出てこれるっていう都市伝説があるが、無期懲役の場合服役で「30年」経つと、仮出所の申請が「できる」そこで申請が却下されると次に申請ができるのは「10年後」
ちなみに毎年申請が受理される確率は0.5%ほどの超狭き門
まず4、50年は絶対に出てこれないからのんたんには安心してほしい
604 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/06(火) 07:55:27.01 ID:J9kQl+w7o
親鳥ババアだから三十年経ったら死んでくれてるかもな
一般かセンターかしらんが頑張れよ
605 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/06(火) 08:23:28.29 ID:XlfvqS2+O
乙乙
受験勉強頑張れ
606 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/06(火) 10:32:17.49 ID:blS5p9iSO
>>604
学校とは言ってない
607 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/06(火) 16:21:27.74 ID:AY1t6htco
えっ受験生なの
608 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/12/06(火) 19:22:46.99 ID:pjklgFRc0
おいまじかよ
609 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/07(水) 11:29:19.43 ID:VgCnvQ/9o
保守しつつのんびり待ってるから、受験頑張って
610 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/08(木) 13:21:35.78 ID:Fc53zDbKo
この板の保守間隔ってどれくらいなんだろう
611 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/08(木) 18:12:36.92 ID:mi9z9jwjO
別に保守しなくていいよここは
612 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/10(土) 23:39:37.66 ID:TLygxnQRO
受験生でこんだけ書けるとかマジか
613 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/15(木) 14:26:27.16 ID:ROEKwa1MO
はよお…
614 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/18(日) 00:43:43.63 ID:1Nn7xWkmo
受験生はびびった
がんばえー
615 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2016/12/25(日) 15:25:27.71 ID:v2SuGXqKO
ほしゅ
ここほしゅいらんのかな?よくわからん

ちょいちょい書き溜めてたのがたまってるから完結し次第投下するかも
わからんけど、年末年始とか時間があれば
616 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/25(日) 16:35:45.24 ID:DT14xQYJO
保守はいらない、大丈夫
今年の冬はもう来ないかと思ってたから嬉しい待ってるわ
617 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/25(日) 18:57:35.91 ID:VEg+qMY2o
期待ほ
618 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/25(日) 20:05:33.45 ID:4QhvaT8Wo
619 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2016/12/26(月) 20:11:55.08 ID:PZAQr/zV0
[ピーーー]
620 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/27(火) 00:08:30.10 ID:DbHOyx9Ko
無理はしないで、試験の準備優先でね。気晴らしにSS書いてるのかもだけど
621 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/27(火) 00:51:16.85 ID:8h2rsGJMo
期待して待ってる
622 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/28(水) 02:31:14.01 ID:iADSdG1nO
え、受験生?
623 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2016/12/31(土) 01:42:15.81 ID:Lo+LY0ffo
624 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/02(月) 23:38:57.45 ID:mEUNsT/L0
このスレが幸せになるまで見るのをやめるわけにはいかない
625 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/11(水) 16:27:00.35 ID:8cyyBcUNO
626 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/01/13(金) 15:52:12.13 ID:guV5JOx8O
待ってるぞ
627 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/01/14(土) 08:09:52.44 ID:NpiiZ6HV0
こんな良スレ初めてだ。

しかもそれを書いているのが受験生だったとはな....

祈ってるぞ。
主の受験のことと、このスレの完結。
628 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/14(土) 09:31:37.14 ID:/UyYuxPQo
なんの受験かはわかんないけど今日はセンターなんだな
受けてるかもわかんないけど頑張って
629 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/01/14(土) 22:06:34.53 ID:NpiiZ6HV0
頑張れ。
630 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/01/15(日) 00:11:43.63 ID:fmjMoSo00
待ってる
631 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/17(火) 22:32:55.02 ID:sHFtrnnUo
追い付いた
読んでてすごく辛かった
なんというか将来有望な受験生だな…
632 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/01/22(日) 20:42:35.40 ID:A7lXgQJx0
良かった
このスレの絵里ちが良い絵里ちと知って安心した
633 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/01/26(木) 20:31:20.95 ID:0uWkRPfU0
ここは落ちないのか?
634 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/26(木) 22:42:18.35 ID:3i+EkzKEO
うん、保守は別になくていい
けど早いとこ続き見たいね
635 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/01/27(金) 00:47:05.59 ID:Ai+I0ZNSo
受験なのか資格試験なのかわからないけど、受験ならシーズン真っ最中でとてもSSどころじゃないのかもね
636 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/02/05(日) 21:49:25.58 ID:X4eZWPay0
続きが気になる
637 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/06(月) 13:29:49.01 ID:du70LOIm0
面白いにゃ
638 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/07(火) 05:38:21.27 ID:F8FD2hBAO
待ってる
639 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2017/02/07(火) 20:22:10.05 ID:vf5y5OsBO
ごめやっぱ大学受験完全に終わるまで更新むずそう
多分2月末に終わるから、それまで待っててほしい
640 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/07(火) 20:54:56.63 ID:6OcibHfJo
いつまでも待つ
受験がんばって
641 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/07(火) 21:11:24.03 ID:SSWXnKaso
大学受験乙
終わるまで待ってるし頑張って
642 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/08(水) 04:24:19.52 ID:Qdpig+gmO
待つから頑張れよ
643 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/10(金) 04:24:29.59 ID:08uPBh2xO
がんばれ
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/11(土) 01:02:19.11 ID:EBUEH6OSo
http://imgur.com/J0dJfz1.png
大学はてめーみたいなゴミクズを望んではねーよ

http://imgur.com/J0dJfz1.png


恥を知れ
645 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/11(土) 05:33:20.08 ID:gGv9T8K+o
>>644
グロ
646 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/02/11(土) 10:54:52.66 ID:EK9THtxC0
>>644
気持ち悪い画像貼んな
お前が一番必要ない

>>1いつまでも待ってる
頑張れ
647 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [【sage】]:2017/02/11(土) 16:52:37.62 ID:FNNOj88k0
やっと追いついた。
受験がんばれ
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/02/12(日) 23:08:28.53 ID:Lao45J1mO
受験が一番大事だからね、頑張って
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/02/22(水) 21:04:59.21 ID:ZcU1UeRH0
ハッピーエンドを見せてくれ....
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 04:23:32.14 ID:ZSkiZW/90
さてどうなるのやら
651 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2017/03/02(木) 23:06:44.66 ID:06hv2TFTO
すまん受験三月までかかるわ多分…
まぁのんびりでも完結はさせるつもりだから
652 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/02(木) 23:59:45.38 ID:yA2lAYw9o
待ってる
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/03(金) 06:04:51.54 ID:Uu5EOQL0o
待つわ
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/03(金) 08:11:38.54 ID:VFjjHDDSO
頑張れ!
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/04(土) 23:45:44.09 ID:pNqT/fbL0
>>644はなんなの?
これは荒らしの分類に値するモノなの?

グロとかマジ無理系なんだけど。
キモいからやめて。
おそらくフェイクだとは思うのだが。
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 10:38:45.63 ID:jUqiVy/no
ラブライブ板にいる荒らし
作者とは関係無いから気にしないで
657 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 14:44:29.57 ID:g+mOP/Xeo
無言や意味不明の画像リンクは踏んじゃダメよ基本グロ
658 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/05(日) 22:13:49.53 ID:dXoXGgIPO
アレイネどこにでも出張してるんだな

>>1頑張れよ待ってる
659 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/12(日) 12:47:13.25 ID:t44SbI1p0
待ってるぞ
660 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/13(月) 19:50:08.43 ID:dF1FXPw70
待ってるよ
受験ファイト
661 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2017/03/16(木) 23:38:28.95 ID:3I8L+YB1O
受験終わりました待たせてごめんな
でも今度は朝から晩まで派遣だらけになっちまって
もうちょい待っててな、ちゃんと終わらせるから
662 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 06:19:19.79 ID:kF1Xklbwo
待つわ
663 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 07:16:36.88 ID:zmKKb2cvo
待ってた
664 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/17(金) 08:44:01.44 ID:rV58X/JMO
受験お疲れさまです
665 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/03/18(土) 11:24:22.10 ID:IWs3owNqO
まってた
666 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/03/23(木) 13:49:28.93 ID:gkigC44Wo
待つ
667 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/09(日) 01:47:28.03 ID:SDMC17lFO
待つ
668 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/04/10(月) 16:51:59.38 ID:PWmvxQCw0
待ってる
669 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/17(月) 09:58:48.08 ID:oNMcP0y3O
はよ〜
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/20(木) 21:35:32.99 ID:iFCz60d/0
待ちます
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/04/26(水) 00:55:02.14 ID:/3LfrkceO
頼む...
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/05/03(水) 23:55:59.68 ID:HLGF9ruGO
まだいける
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/04(木) 08:45:33.92 ID:NBRIQOSSO
>>1かと思ったらage荒らしだったは
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/04(木) 09:26:30.49 ID:3hWzlRqZo
荒らしではないんじゃね?
まあ保守はいらないから書き込み自体いらないけどな

俺も待ってるで〜
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/06(土) 11:53:48.92 ID:T6+qw+cZO
生存報告はほしい
676 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2017/05/07(日) 00:18:57.81 ID:HUUQnuu0O
生存報告
大学生ほんと忙しいのな…時間できたら続きやりたいとは思ってる
待たせてすまんな
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/07(日) 01:10:07.79 ID:2p5t98XYo
おお、エタったと思ってた。やってくれるなら、気長に待つよ。大学生活楽しんで
678 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/05/07(日) 03:03:33.41 ID:jm1OrBTVO
エタらないでくれなければええんやで
学生時代は貴重だからそっち優先しないとな
679 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/05/08(月) 09:26:58.22 ID:vLXGnTWT0
気長に待つわ
680 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/05/25(木) 12:31:27.59 ID:TrWpOO3s0
去年ずっと張り付いてたssだったからふと気になって見に来たけど続いてたのか
もう1の受験でエタると思ってたよ
のんびりでいいから完結してほしい
681 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/06/17(土) 03:56:28.90 ID:h+rOZgGR0
待ってる
682 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/01(土) 01:54:54.88 ID:snNP5HsAo
待ってんだけどなぁ…やっぱこんだけ時間空いちゃうと駄目なのかなぁ…
683 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/01(土) 02:57:07.80 ID:mYrL6/0do
まあまあ大学1年なんて忙しい時期だしせめて休みまで待とうぜ
684 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/04(火) 20:44:48.88 ID:pumnPPrvo
夏休みには来てくれるかな
685 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/05(水) 15:49:36.36 ID:I6taJlR7O
ここまで来たら気長に待ちます
686 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/07/14(金) 00:19:16.93 ID:eOW8dFGw0
生存報告が欲しいです…
687 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2017/07/14(金) 11:25:43.10 ID:6/zuZ5OrO
想像以上に時間がとれない、すまんな
今ちょっと自分でも読み返してる
夏休み中に完結させるつもり
688 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/14(金) 12:19:11.12 ID:2RE4uCyhO
生きていた…だと…!?
689 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/16(日) 17:07:16.35 ID:j3R47YBAO
うおおまじか
楽しみに待ってる
690 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/07/17(月) 13:12:40.74 ID:IzIfayQB0
や っ た ぜ 。
691 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage ]:2017/07/17(月) 16:28:20.41 ID:9ac0KExs0
いつまでも待ってるよ
692 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/07/18(火) 00:53:11.50 ID:o8NAGgkSO
ヒント:大学の夏休み
693 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/07/18(火) 21:27:59.92 ID:bE9uDGeI0
歓喜
ありがとうございます…
694 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/08/07(月) 18:38:22.17 ID:37XXqeBT0
wktk
695 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/08/20(日) 16:34:43.01 ID:W1ZK+qN50
wktk
696 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 07:29:40.52 ID:K2D792DSO
ageんなks
697 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/09(土) 12:17:19.82 ID:6iu4nkB8O
希望はない
という終わり方
698 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 20:54:56.89 ID:t4G5Yy5x0
まじでもう更新しないん?
待ってるけど更新しないなら宣言してくれ
699 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/25(月) 23:43:11.98 ID:/Jlmp8ZZO
どうしてこんなことに…
700 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/09/28(木) 22:17:47.55 ID:T7f2WudG0
おいもう9月終わるんだけど
こいつが言ってた夏休みってのは一体いつのこと言ってるんだ?
701 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/09/29(金) 09:34:02.45 ID:qwIU3KlOO
大学は人生の夏休みだぞ
702 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/06(金) 23:11:08.69 ID:+cT2XRm10
前スレで11月中には終わらせるって言ってたし…ね?
大丈夫、信じて待ってよう?
703 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/09(月) 08:50:14.88 ID:SMwcfYOcO
信じるって何を?
希望なんてどこにもないんだよ?
704 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/10/15(日) 22:55:24.06 ID:9m97NSPqO
学芸大生とかの可能性もまだあるから()
705 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/10/16(月) 08:29:37.31 ID:aSREvOjSO
11月中(今年とは言っていない)
706 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/11/05(日) 16:12:09.76 ID:QDmgK0wo0
もうあと一ヶ月で一年たつのか…
707 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/11/11(土) 01:49:15.15 ID:LLFZ4eRDO
もうエタったようなもんだろ
708 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2017/12/05(火) 20:03:47.70 ID:c8Jrmwoz0
師走だね
709 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/12/24(日) 22:09:57.99 ID:hjKtbCCd0
クリスマス・イブ…
710 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2017/12/27(水) 09:52:45.88 ID:lT1paFSMO
もう幾つ寝るとお正月…
711 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/01/11(木) 21:06:08.43 ID:I7sVz4rz0
年越しちゃった…
712 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/01/16(火) 00:03:11.68 ID:4lsUJZjA0
まだかなぁ
713 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/03/02(金) 00:11:12.25 ID:TdhV9xtt0
もうこれエタったようなもんだろ…
714 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/03/04(日) 01:12:52.57 ID:9Pp9SCe/0
気長に待とう
715 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/03/04(日) 01:26:21.05 ID:HkmaHa2+0
最後の生存確認から大分経つのか
しかし俺を含めまだ待ってる人が結構いるのな
716 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/03/07(水) 00:48:27.71 ID:MCNj1QVe0
それほど皆気にしているスレッドだということですね。
作者さん、見ているならばもう一度生存報告をお願いいたします。
717 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/03/10(土) 13:28:35.41 ID:bMDKHPov0
上がってる分1日で一気に読んだけどこんな最高なSS初めてどうか完結させてほしい待ってる
718 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/03/10(土) 21:51:56.52 ID:s3QgYVBd0
まだかな?????生存報告だけでもしてほしい
719 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/03/10(土) 23:32:02.59 ID:wtF2uSvN0
本当に....
720 :sage :2018/04/02(月) 00:03:02.29 ID:4tEaH7sp0
頑張ってくれ?????
721 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/04/15(日) 19:02:30.93 ID:NeV4zM3A0
いつまでも待ってる帰ってきてほしい
722 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/06/16(土) 22:27:35.06 ID:iyVz/fFv0
待ってるぞ
723 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/07/08(日) 20:39:22.99 ID:WYf+lwdM0
まだ待ってる人がいるの嬉しい
わいも待ってるから
724 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/07/25(水) 19:06:16.22 ID:DAsfPPyq0
もう夏休みだぞ
725 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/01(水) 22:51:30.79 ID:pMC5hzZ50
待ってるぞ
726 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/08/15(水) 19:38:30.51 ID:6ZAQxTMJ0
ずっと待ってる!
727 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/17(金) 19:05:02.92 ID:sP866zFi0
夏休みも半分を迎えた…
728 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/08/23(木) 12:27:15.40 ID:81dhhKYjO
−−−−
−−−
−−



チュン…チュン、チュン……



絵里「…それじゃあ行ってくるけど……希、本当に一人で大丈夫…?」

絵里「薬も切れてるみたいだし……」

希「もー、さっきから大丈夫って言ってるやん。」

絵里「……、でも………」


希「………もう、いざとなればここにはお医者さんも看護師さんも、たくさんいるんやから……心配しないで?ふふっ、大丈夫よ。」

希「それにお父さんが帰ってくるなら、荷物とかも整理しておきたいし…」

絵里「そう……」


絵里「……じゃあ、行ってくるけど…無理はしちゃだめよ?お土産買ってくるから…いい子で待っててね?」

希「ふふっ、もー子供じゃないんやから…大丈夫。でも…うん、お土産、楽しみにしてるなぁ。」

絵里「ええ。それじゃあ行ってきます。」


希「………、いってらっしゃい。」





ガチャ………


絵里「………」



希「………、えりち………?」

希「どうしたん…?」



絵里「なんでも…ないんだけど、」

絵里「……っ、なんだか病院の外に出るのって…久しぶりで。」

絵里「……少し、一人だと緊張するなって……ふふ、変よね?」

希「えりち………」

希「………」




…………ギュッ




絵里「………っ、希……///?どうし……」

希「大丈夫。」

希「えりちは……外でも大丈夫。それに、一人じゃないよ、寂しくなったら…みんながいるんやから。7人もいれば、誰かに連絡すれば…絶対誰かが駆けつけてくれるから。」

希「……だから、大丈夫。」


絵里「希………」




パッ
729 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/08/23(木) 12:28:43.49 ID:81dhhKYjO

希「………ふふっ、それじゃあいってらっしゃ……」

絵里「希は?」

希「………っ、?」


絵里「希は……私に何かあったら……駆けつけてくれる?」

希「えりち……」

希「……、…………」


絵里「……、ごめんなさい…無理を言ったのは、わかってるんだけど……」

希「……っ、」

希「……、ううん…無理なんかじゃ…ないよ、もちろん…駆けつける。」

希「だってうち…えりちのこと、大好きやから。ふふっ…えりちに何かあったら…一番に、とんでいきたいよ…?」

絵里「………、希………」


絵里「……っ、私も希のこと、大好き。私も希に何かあったら…一番に駆けつけるから!」

絵里「だから希は……何かあったら、一番に私のこと……頼ってほしいの。」


希「………」

希「えりち………」
730 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/08/23(木) 12:29:37.62 ID:81dhhKYjO
絵里「…………、………//」

絵里「……、あ、はは……///こういうのってなんだか…照れるわね。変な意味じゃないのよ?希は私にとって…一番の親友だから…ね?」

絵里「……、それじゃあ今度こそ…行ってきます。」


希「………っ、うん……いってらっしゃい。」




ガチャッ バタン




希「………」

希「えりち………」


希「…….……」



ガサガサ………ガサガサガサ………

ガサガサガサ………ガサガサ



希「………っ」

希(……ごめん、ね……)

希(これ以上えりちに頼って迷惑をかけるわけには、いかないよ…)



希「支度……しないと。」
731 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/08/23(木) 12:30:36.81 ID:81dhhKYjO
−−−−
−−−
−−

カランコロン

イラッシャイマセー


絵里「………ふう、」

絵里(とりあえず…売り切れてたときに他の店舗もまわりたいから、亜里沙のマグカップのお店に来たけれど…)


絵里「ハラショー……」


絵里(すごくかわいいお店……亜里沙がこんなお店を知ってたなんて……)

絵里(……ああ、でも…納得かしら。あの子私よりよっぽど社交的だし……こういういまどきのお店を知ってる友達の1人や2人、いても不思議じゃないもの。)

『何かお探しですか?』

絵里「……あっ、えっと………」

絵里「………実はここのマグカップを割ってしまって……気に入っていたので、同じ柄のがほしいんです。」

『あーなるほど!そういうお客さん、よくいらっしゃるんですよ〜!』

『よろしければ柄の特徴、教えていただけますか?』

絵里「えっと……紫色で、取っ手がその…こんな感じで、部分的にチェック柄で………」

『ふむふむ……』
732 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/08/23(木) 12:31:29.25 ID:81dhhKYjO
『………もしかしてこちらの商品ですか?水色と対になるようになってるんですけど……』

絵里「………!これです、これ…たくさんあるんですね。よかった……」

『……ふふ、こちら…人気商品なので、たくさん売れてしまうんですが…その分在庫もたくさんあるんです。』

『通年生産してますし、もしまた割れてしまっても、……ほら、たくさんあるので。安心してお使い頂けますよ♪』

絵里「そう…なんですか……」

『ええ。こちら、お一つで大丈夫ですか?水色の方も一緒に買うと、クーポンをお配りしてるんですが…』

絵里「いえ…水色の方は、もう持ってるんです。実は2つセットで、プレゼントで貰ったもので……クーポンもあります。」ピラッ

『……!これは失礼いたしました。それではこちらの商品で……クーポンを使って……』


ピッピッ


『………』ジー…

絵里「………?」

『…………、あの……もしかして妹さんいらっしゃいますか?先日お客様によく似た素敵な髪の女の子が、セットで買いに来ていたので……』
733 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:33:15.83 ID:81dhhKYjO
絵里「………!はい、実はそのプレゼント…妹に貰ったものなんです。」

『…!やっぱりですか!いや〜姉妹揃って美人さんで、羨ましいです。』

絵里「あはは……そんなことは、」

『そうなると…割れてしまった紫は、お客様のものか……彼氏さんのものですか?』

絵里「へ……っ?」

『ふふっ、このマグカップ、ペアで使うと幸せになれるって言われてるんですよ。ほら、お客様の後ろにも、書いて……』

絵里「………っ、」ガバッ


<彼と一緒に使いたい♡寒い冬はお揃いのカップでホットな気分に!当店おすすめのペアマグカップは、今年20周……>


絵里「…っ、////?!?!」

絵里「けほっ、けほ……亜里沙……なんで……」

絵里(もしかしてあの子、私の気持ちに気づいて……)

絵里(いやいやいや、それにしたって私達は付き合ってなんていないし……)

絵里(きっとあれよね、ペアとかまだよくわからないんだわ……希は私にとって初めてできた親友だし、だから少し特別だって思われてて……)

『あの……お客様?』
734 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:34:06.83 ID:81dhhKYjO
絵里「は…っ、はい?!なんでしょうか……」

『お会計……』

絵里「あ、ああ!はい、ちょっと待ってください……!」

ガチャガチャ


絵里「……っ、それじゃあこれで………」

『………、ふふっ』

絵里「………?」


『あ、いえ……ごめんなさい、』

『妹さん、そう言えば買うときに……お姉ちゃんと、お姉ちゃんの一番大切な人にあげるんだぁって、』

『ふふ、本当はお姉ちゃんの誕生日だけど、お姉ちゃん、その方が絶対喜ぶんです!って…笑顔で言ってたの、思い出して……』

『…いい妹さんですね。彼氏さんと…寒い冬も、きっとこれで温かく過ごせます。』

トスッ

『ふふ…っ、ありがとうございました。』
735 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:35:41.08 ID:81dhhKYjO
絵里「………」

絵里「ありがとう…ございます。」



ウィーン アリガトウゴザイマシター!



絵里「………」テクテク


絵里「………亜里沙……」

絵里(一番大切な人、か……)


絵里「ふふ……亜里沙にこうしてやられるなんて……思ってもみなかった。」

絵里(今日は帰ったら…希にこのカップを渡して、あったかいココアでも注いで…二人で飲みましょう。)

絵里(希、喜んでくれるかしら……?)



絵里「………」テクテク
736 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:37:37.38 ID:81dhhKYjO
−−−
−−



希「はぁっ、はっ………」テクテク

希(病院で自殺なんてしたら、真姫ちゃんのお父さんにも…他の患者さんにも、迷惑がかかる…から)

希(とりあえず、なんとか出てきたけど……、)


希(外って………)



ガヤガヤ


『はい…はい……申し訳ありません。いや、しかし……』

『はい……大変申し訳ありません……』


『あっはは、それでそれで?そのキモヲタ彼氏どーしたのよ。』

『知らないわよあんなやつ!ちょっと顔がいいから付き合ってみたら、スクールアイドルが好きぃっとか言っちゃって…全然私のこと見てくれないし……!』


『ママ!パパ!帰りにアイス買って帰ろ〜!』

『ええっ、もう11月よ?アイスなんて寒いわ…』

『お父さんはわかるぞ、寒いからこそ暖かい部屋で食べるアイスが美味いんだよなぁ。』

『そうそう!もーっ、ママはわかってないなぁっ』


『ちょ、まじミュータントガールズの時代きたな!!くっそかわいい〜〜』

『お前はそうやってすぐ乗り換えやがって。俺はずーっとA-RISE一筋だかんな!えれなん最高!!』


ワイワイガヤガヤ



希「…………っ、」テク…テク…
737 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:39:29.21 ID:81dhhKYjO
希(今日……土曜日だから、かな……大通り、人が多くて………)


『『ふふ…私じゃなくたって、誘拐して好き勝手したくなるわよ、そんなの。』』


希「…………っ、」ガタガタ

希「はぁっ……はぁっ………」ガタガタ


希(大丈夫……大丈夫………)

希(こんなん…自意識過剰な考えなんやから…)

ガサガサガサ………ガサガサガサガサ…ッ

ヨジ…ヨジ……ウネウネッ


ガサガサガサガサ!!!!ガサガサッ!!ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ


希「う…………」ガタガタ


希「………っ」ガタガタ

希(…………、ちょっとでも気をぬくと………頭がおかしくなりそう……)

希「………っ、あと…ちょっと………」ガタガタ

希(あそこで小道に曲がれば…大通りから離れる…し……家が、見えるはず………)


……テクテク
738 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:40:17.44 ID:81dhhKYjO
希(お父さんが……一人だと心配だからって、大きな病院の近くに部屋を借りようって、言ってくれて良かった…)

希「………!家、が…見える………」

希(すごい……久しぶり………)



ガサガサガサガサッ ガサガサッ!!!!

希「………っ」ビクッ


希「……はぁっ、はっ………」ギュッ

希「………」ガタガタ


希「……、あ…れ………」


希(ここって………)


『『プップッ!!』』


希「………っ?!」ビクッ


『『東條さん、東條さんー!』』


希「え………っ、え………?」ガタガタ
739 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:41:13.26 ID:81dhhKYjO
『…っ!…理事長、おはようございます。』

『『ええ、おはよう。ちょっと話したいことがあるのだけど…車、乗ってくれる?』』

『……?今…ですか?でももうすぐ学校が……』

『『ああ、それなら大丈夫よ、担任には伝えてあるから……』』

『『……その、絢瀬さんのことでね…?少し話したいことがあって。』』

『えりちのこと……ですか?』

『『ええ、だから乗ってくれる?』』

『は、はい……』


ガチャン

ブウウン………



希「…………っ、はぁっ、はぁっ……」ガタガタ

希「う……あ………うう………」ガタガタ


ドサッ フワッ


希「はぁっ……はぁっ……」ガタガタ

希「なん…で……車、乗って………」ガタガタ

希「だ…め………なのに、だめなのに………」ガタガタ

希「だめ………だめ………」ガタガタ

希「はぁっ、はぁっ………っ」ガタガタ


『………のん、ちゃん?』


希「………っ、」ビクッ
740 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:42:09.22 ID:81dhhKYjO
希「あ………えっ、あ………」ガタガタ

希「…………」ガタガタ

希「…っ、大家さん………?」ガタガタ


『ちょ、ちょっと……その髪、どうしたの?もしかしてあの事件で…』


希「…………っ、!!」

希(フード……いつの間に、とれて………)


『というか!体調も悪そうだし……、』

『ちょっとまっててちょうだい!今、救急車、呼ぶから………』


希「………っ、ま、待ってください!!」トテッ

希「はっ……は……えっ…と………」

希「だいじょうぶ…です、から……救急車、呼ばなくて……平気です……」


『でも………』


希「大丈夫……大丈夫、です……」

希「あはは…もう、おうち……帰るので。大丈夫です……」


『……、そう……?なら、いいんだけど………』


希「………っ、」フラッ


『…っ、!!』ガシッ

『……っとと、ちょっと…本当に大丈夫なの?』
741 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:43:11.33 ID:81dhhKYjO
希「あはは……すみません……」

希「……大丈夫、です……」


トテ…トテ……


希「………」フラフラ


『のんちゃん………』


『…………』





ガチャン


希「はぁっ……はぁっ………」ガタガタ

ズル……ズルズル

希「……、………っ」ドサッ

希「………」ギュ…


希「…………」


希「ただ、いま………」



シーン



希「………っ、………」


希「………」

希「……、はは……埃、すごい、な………」スス…
742 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:45:09.97 ID:81dhhKYjO
希「………」

希(…家族がいたら、1ヶ月いなかっただけで…こうは、ならないんだろうな……)



ドクンッ ドクンッ ドクンッ



希「………っ」

希「けほっ、けほっ………う……」ガタガタ

希「な、に………」ガタガタ

希「………、あ………っ」ガタガタ


希「………っ」スクッ



タタタッ

ガラララッ



希「……っ、はぁっ、はぁっ………」ガタガタ


希(やっぱり……密室は…だめなんだ……)



チュン…チュン




希「………」
743 : ◆5UuNMwrvUc :2018/08/23(木) 12:46:07.01 ID:81dhhKYjO
希(……ここから…飛び降りたら、[ピーーー]る……かな…)

希「あ……大家さん………」

希「………」


希(ここで…自殺なんてしたら、この部屋、借り手…つかなくなっちゃうのかな)

希(大家さんに……迷惑、かかっちゃう)


希「………」ズル…ズル


ストン

希「はは……」

希「……死ぬのも、簡単じゃないなぁ……」

希(……とりあえず、えりちが貸してくれてるこの服は、返さないといけないし…着替えて、)

希(それから、お父さんとみんなに…手紙を書いて、)

希「そのあと…考えよっか」

希(えりちは今日は夕方まで帰らないみたいだし…大丈夫、よね)


希「………」スクッ

744 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/08/23(木) 12:49:37.32 ID:81dhhKYjO
久しぶり、めちゃくちゃ待たせてすまん!
実はスマホ壊れて書き溜めがパーになって、やる気なくなってエタろうとしてた
…んだけど、免許合宿暇すぎる&こんな内容なのに待っててくれる人がいたことが嬉しいからまたやってこうと思う
当初予定してた内容だいぶ忘れちゃったから、色々おかしかったらごめんな
745 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/08/23(木) 12:50:05.75 ID:81dhhKYjO
長文すまんな
ちょっとずつ更新してくよ
746 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/23(木) 14:44:55.33 ID:s3HLITpbO
やったぜ
747 : ◆5UuNMwrvUc [sage saga]:2018/08/23(木) 15:22:59.48 ID:81dhhKYjO
>>743 訂正

希(……ここから…飛び降りたら、死ねる……かな…)

希「あ……大家さん………」

希「………」


希(ここで…自殺なんてしたら、この部屋、借り手…つかなくなっちゃうのかな)

希(大家さんに……迷惑、かかっちゃう)


希「………」ズル…ズル


ストン

希「はは……」

希「……死ぬのも、簡単じゃないなぁ……」

希(……とりあえず、えりちが貸してくれてるこの服は、返さないといけないし…着替えて、)

希(それから、お父さんとみんなに…手紙を書いて、)

希「そのあと…考えよっか」

希(えりちは今日は夕方まで帰らないみたいだし…大丈夫、よね)


希「………」スクッ

748 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/23(木) 16:08:31.62 ID:zyuEn3BS0
マジか...よく戻ってきてくれた(泣)
749 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/23(木) 21:26:13.13 ID:LWpNZCut0
ありがとう?????ずっと待ってた?????
750 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/23(木) 21:27:16.25 ID:LWpNZCut0
戻ってきてくれて嬉しい
751 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/24(金) 17:52:36.96 ID:4tYWpONg0
ビックリだ
モチベーション上げて楽しく書いてくれー
752 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/24(金) 21:22:02.82 ID:RSOkdVtDO
まじかずっと待ってた
753 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/08/24(金) 23:51:21.33 ID:IQYud2zS0
ありがてえ、ありがてえ
754 : ◆5UuNMwrvUc [sage saga]:2018/08/25(土) 00:18:44.32 ID:UOLXx/ErO
−−−−
−−−
−−


絵里「よいしょっと………」

絵里(もうこんな時間……そろそろ帰らないと、)

絵里(必要なものは大体買えたし…あとはそこのおっきなドラッグストアで、髪染めを買えば……)

絵里「あら……」


絵里(こんなとこに…書店コーナーが……)

絵里(………、最近できたのかしら…)

絵里「……!」

絵里(そういえば物理の参考書、買わないと…随分ご無沙汰だもの、受験に響いちゃう……)


タタタッ



絵里「えーっと……この辺かしら……」

絵里「……!、このあたりね。」



絵里「………」ペラ…ペラッ



<万有引力とはーーであり、宇宙はーーー>


絵里「………」

絵里「………」ペラッ


<音の伝わる速さはーーー>
755 : ◆5UuNMwrvUc [sage saga]:2018/08/25(土) 00:20:14.38 ID:UOLXx/ErO
絵里「………」ペラッ


<エネルギーとはーーー>


絵里「………」ペラッ


<電力はAで表し、コンデンサーを繋ぐとーーー>


『『ふふ……あのね、絢瀬さん。人は5mAから痛みを感じて、10mAからは耐え難い引きつけを感じる……それでね、20mAからは筋肉の収縮、呼吸困難………』』


絵里「………っ、え………っ?」

絵里「なに…どこから………」キョロ…


ドクンッ


絵里「…っ、?!、はぁっ、はっ………」ガタガタ


『『……まぁ簡単に言うとね、20mAって電流は…長く流し続ければ、人が死ぬ大きさの電流なのよ。』』


絵里「はっ………はぁっ、はっ………」ガタガタ

絵里(なに…これ………)
756 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 00:36:46.01 ID:UOLXx/ErO
『『バリバリバリッ、バリ……ジジッ……』』


絵里「ひ………っ、う…うう……嫌…っ!!、嫌………」ガタガタ


『『ふふ…さっき貴女に流した簡易式スタンガン。これ…自分に10秒間通電するたびに、東條さんの電源…1分間切ってあげる。』』


絵里「あ……あ………やめて……や、め………」ガタガタ


『お客様…?お客様っ?!大丈夫ですか?』


絵里「ぁ……あ…………っ」ガタガタ



「……?今、向こうの騒ぎから絵里の声が……」

「絵里ちゃん?参考書コーナーの方かな……」


タタタッ
757 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 00:37:32.69 ID:UOLXx/ErO
絵里「………っ、!!?にこっ!!ことりっ!!!」ガタガタ



タタッ………ギュッ


にこ「んぐっ……絵里……?ちょ、ちょっと、何が………」

絵里「はぁっ、はっ……理事長が、声が………!」

ことり「………っ、お母さんが……?」

ことり「………、この参考書………」

絵里「はぁっ…はっ……はぁっ……」

にこ「……っ、絵里、落ち着いて、落ち着い……ことりっ、一旦この店出るわよ!」


ことり「…っ、う、うん……!!」
758 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 00:38:52.37 ID:UOLXx/ErO
−−−
−−



絵里「ん……ん……」ゴク…ゴク…


絵里「………、ふう。」


ことり「落ち着いた……?」ナデナデ

絵里「……ええ、迷惑かけてごめんなさい…」

ことり「迷惑なんて……」

にこ「…そうよ、私もことりも迷惑だなんて思ってないわ。」

絵里「……ありがとう。」

にこ「それで……何があったのよ。」

絵里「…、それが……私にもよくわからないの。物理の参考書を読んでたら、突然理事長の声が聞こえて……、」

絵里「………!」

ことり「お母さんの……?」


絵里「……っ、これ……多分、希と同じの……」

にこ「……希と同じのって…PTSDとかいう……?」
759 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 00:43:41.32 ID:UOLXx/ErO
ことり「そういえば絵里ちゃん、私達に…希ちゃんがお母さんにされたこと、言おうとした時も……」

絵里「………」

絵里「……でも、私のは…多分希のよりは、よっぽど軽いから……大丈夫。」

ことり「…っでも……」

絵里「私のは……それこそ物理とか、事件の全貌を話すとか…直接それに関わるようなことまで触れなければ、出ない程度だと思うの。」

絵里「だからそれらを避ければ……多分、何の問題もないから。」

ことり「絵里ちゃん……」

絵里「ごめんなさい。それより私…急いで帰らないと。」


絵里(さっきの…一瞬だったけど、心の中が恐怖心みたいのでいっぱいになって…不安で不安で、すごく怖かった)

絵里(偶然二人が来てくれたから良かったけど…一人だったら、あのままどうなっていたかわからない)

絵里(希は私と違って、もっと些細なことでも、あの発作みたいなものが起こるから……)


絵里「……っ、一人置いてきたのは、間違いだったかもしれない……」スクッ
760 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 00:45:26.58 ID:UOLXx/ErO
にこ「…っ、ちょ、ちょっと、待ちなさいよ。」ゴソゴソ…

絵里「にこ……?」


にこ「……、はいっ、これ…希の髪染め。渡してやって。」

絵里「これ………にこと、ことりが…?」

絵里「3つもあるけど……」

ことり「えへへ…希ちゃんの髪って…黒髪だけど、少し紫がかってて…普通じゃ買えないの。だけどできるだけ希ちゃんの、元の色に近い色を選びたくて…」

にこ「だからそれ、1:2:3くらいの割合で混ぜてみて。多分かなり近い色になると思うわ。」

にこ「ほら、あんたはこういうの疎そうだから……私とことりで、選んでおいてあげたってわけ。」

絵里「にこ……ことり………」

絵里「……っ、ありがとう。希…きっと喜ぶわ。」

ことり「ふふ…うん!」

にこ「…さぁさっ、それじゃあ行くわよ…っと。」グイッ

絵里「…!それ、私の荷物……」

にこ「いいのよ。あんたさっきまで息ぜえぜえしてたんだから…私達に任せなさい。」

ことり「ふふっ、そうそう!私達に任せて!」グイッ

絵里「二人とも……」

絵里「……、ありがとう。」

にこ「じゃあほら、行くわよ。」

ことり「真姫ちゃんちの病院まで、れっつご〜♪」
761 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 01:26:30.67 ID:avShgpQM0
更新ありがてえ
762 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/25(土) 01:34:40.17 ID:Ydl4Nujd0
おお、お待ちしておりました…!
763 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 19:41:11.94 ID:UOLXx/ErO
−−−
−−


ガタンゴトン

希「………」



ガサガサガサガサガサガサガサ


ガサガサガサガサガサガサガサガサ



キャハハッフフッ


『……でさ、この間ね………』

『なにそれめっちゃうける〜』


ガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサガサ


『『ふふ、残念だけどここから出るのは不可能よ。だってここは…地下だから。』』


ノソ…ノソ…


<<次は〜新橋、新橋〜〜>>


フフフッアハハッ


『やっぱ女は人間扱いしちゃだめよ、犬かなんかだと思ってしつけねえと…』

『まぁ俺くらいにもなれば…』

『やっぱ先輩は流石っすねー!!』

ギャハハハッ
764 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 19:42:19.72 ID:UOLXx/ErO
ガサガサガサガサ ガサガサガサ
ガサガサガサガサ ガサガサガサガ


希「は………っ」ガタガタ

希「けほっ……げほ………う……」ガタガタ

希「はぁっ……はぁっ……」ギュ…

希「…………っ」


希(……電車を選んだのは、間違いだったかな………)

希(…できるだけ遠くの、海とか…山とかで死んだ方が、人に迷惑かけないかなって…思ったんだけど……)

希(……、想像以上に、しんどい………)


希「っ、………うう………」ギュウ…


『…あの、大丈夫ですか?』

希「………っ、ぁ、いや………」
765 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 19:43:32.91 ID:UOLXx/ErO
『次の駅で…駅員さん、呼びましょうか?なんなら救急車でも……』

希「……っ、大丈夫、です………」

希「あ、えと……あは、は……次の駅で、降りるので……」


『でも……』

ガタンッ


<<新橋、新橋〜!御降りのお客様はーー>>


希「あ、ついたので…降りますね、心配ありがとうございました。」

タタッ…

『あっ……』


<<扉が閉まります。>>

ガタンッ


ガタンゴトン……ガタンゴトン……


希「はぁっ……はぁっ………」ガタガタ


フラ……フラッ

ストン


希「は………は………」
766 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/25(土) 19:44:17.51 ID:UOLXx/ErO
希(電車…急行、だったからかな……人が多くて、扉もなかなか開かなくて……つらかった…)

希(ちょっとだけ……休憩。)


希「ん……ん……」ゴク…ゴク


希「………」



希(……そろそろえりちが、気づく時間…かな……)

希(書き置きを残してる以上、警察がわざわざ動いたりはしないだろうし……)

希(ある程度遠くに行ってしまえば、見つかることもない…はず。)

希「けほっ…けほっ……はぁっ……」

希「………」ガタガタ



希「………っ」ギュ…

希「………、っはは…次、どれに乗り換えたら、いいかなぁ……」
767 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/26(日) 07:23:43.89 ID:Kvf76BVP0
待っててよかった
768 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/26(日) 17:12:44.86 ID:3cgJqqg+O
超支援
こんな奇跡に立ち会えて感激である。
769 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/08/27(月) 14:23:21.74 ID:Ipt9kAjr0
本当にありがとう
こんな嬉しいことない
支援してる自分のペースで更新してな
770 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 00:13:27.99 ID:8nCPU/Tf0
超支援
771 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/28(火) 16:22:44.94 ID:zWPPGmfdO
−−−−
−−−
−−



絵里「はぁっ、はぁっ、にこ!!ことり!!」

タッタッタッタ……


ことり「絵里ちゃん?」

にこ「ちょ……どうしたのよ、希は?」


絵里「けほっ…けほっ、それが………!」

絵里「病室に行ったら…っ、希、いなくて……!」

絵里「けほっ、看護師さんに聞いたら、さっきから姿が見えなくて、探してるって………!」

にこ「ええっ!?ちょっとそれ…っ、どういうことよ……っ」

絵里「わからないの…ただ、病院にはいないみたいで……」

絵里「何か用があって外に出たのか…それとも………っ」

絵里「ど…どうしたら……なんで、どうして………っ」

にこ「…っ、ちょっと絵里は一旦、落ち着いて………!」

ことり「ね、ねえ……希ちゃんって、外に出られる状態なの…?」

ことり「その…体とか………」

絵里「……っ、体はともかく……無理よ、まだ外に出られる状態じゃない……」

絵里「希………」ジワ…


にこ「………っ、探すわよ……!」
772 : ◆5UuNMwrvUc [saga]:2018/08/28(火) 16:23:29.87 ID:zWPPGmfdO
絵里「にこ……」

ことり「……そうだね、みんなにも手伝ってもらおう!」

絵里「…っ、ことり………」

ことり「……、大丈夫。みんなで探せば…すぐに見つかるよ、希ちゃん。」

にこ「…そうよ。こんなこと言いたくはないけど…あの髪色なら、目立つはずだし……」

絵里「………」

絵里「そう、ね……そうよね。」

絵里「私…希の家、見てくるから……だから二人は他の場所、お願い……!」

にこ「ええ、わかった。とりあえず希がいたかいなかったか、着いたら連絡してくれる?…それからことり、二年組に連絡おねがい。私は一年生に連絡回すからっ」

ことり「うんっ、わかった!学院集合でいいかな?」

にこ「大丈夫。じゃあことり、行くわよっ!」

ことり「うんっ!」


タッタッタッタ……


絵里「にこ……ことり……」

絵里「希の家…ここからならすぐ、よね…」

絵里(希……もしかしたら家に何か取りに行って、そのまま出られなくなってるのかもしれない)

絵里(またはあの発作でつらい思いをしていて…何が何だかわかっていないのかも……)

絵里「…………っ」


絵里「希………」

絵里(……ごめんね、一人で置いていったりして……でも、)


絵里(待ってて……今、行くから!)


タッタッタッタ……
773 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/28(火) 21:05:15.01 ID:8nCPU/Tf0
戻ってきてくれてありがとう
774 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/29(水) 01:32:47.52 ID:KgfYY5K/0
今日気が付いた、続きありがとう。少しずつでも続けてくれると嬉しい。免許もがんばって
775 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/08/31(金) 22:09:38.51 ID:Z4e4I2JB0
超支援
776 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/09/01(土) 00:44:06.69 ID:O1EkgfWrO
書くの久々すぎて書き溜めに時間かかってるから気長に待ってくれな
すでに散々待たせすぎてるが
夏休み中に完結できたらいいなあと思ってるけどどうなることやらって感じだ
777 : ◆5UuNMwrvUc [sage]:2018/09/01(土) 00:46:15.70 ID:O1EkgfWrO
あと支援ありがとうな
嬉しい
778 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/09/01(土) 23:16:23.53 ID:9HKSx3YJ0
夏休みは毎年あるから大丈夫
779 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/09/01(土) 23:39:57.68 ID:JqwJkp790
気長に待ってる。がんばれ
780 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/09/02(日) 23:32:07.63 ID:7oFNOMzz0
帰ってきていた…!
帰ってきて下さって、ありがとうございます、
もう帰ってこないんじゃないかって…涙腺がががが
781 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/15(月) 09:17:17.49 ID:IR/o8PTK0
せっかく復活してくれたのに最悪のタイミングで速報Rが落ちちゃったね
782 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/16(火) 02:47:46.84 ID:PlEJD1cX0
ラ板で生存報告あったし、続き投下してくれるはず
頼むよー
783 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/16(火) 09:41:12.73 ID:+Fy0W+2xO
支援支援
784 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/10/16(火) 22:26:00.79 ID:YoRe2nIr0
SS速報復活してた!
気づいてたらいいな気長に待ってる
785 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/22(月) 21:48:14.68 ID:1xKhycBkO
いつまででも待ってる
786 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/10/25(木) 19:20:52.83 ID:X4FiMf9n0
支援
787 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/11/02(金) 20:15:22.95 ID:/IOqr9ip0
待ってるぞう
788 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/06(火) 21:32:00.78 ID:zIRFcn+90
待ってる
789 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/11/19(月) 00:42:16.64 ID:pOlm5NGz0
支援
790 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/11/27(火) 22:14:14.25 ID:dXIACG+X0
支援
791 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/09(日) 17:39:01.48 ID:CHhevRTrO
鯖落ちしたタイミングが最悪だったな
792 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/15(土) 20:31:56.94 ID:N8khPnT50
待ってるぞ
793 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/12/19(水) 19:52:02.98 ID:UTuIETIP0
待ってるわゾ
794 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2018/12/25(火) 18:29:58.51 ID:0kKXwfss0
メリークリスマスやで
795 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/26(水) 10:05:16.37 ID:XaxBAutoO
わいはベリークルシミマスやで
796 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2018/12/30(日) 21:27:42.15 ID:e5vK+8EW0
年末やで
797 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/01(火) 01:32:39.95 ID:k7VJ68B3O
明けたやで
798 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/01/09(水) 16:53:19.72 ID:Goi0YkZE0
あけおめやで
799 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/01/31(木) 14:38:19.59 ID:5rq+kAGq0
待ってる
800 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/02/01(金) 01:34:41.22 ID:WaZiowXM0
そんなことは無いと思うけど、もし待ってるコメで埋まったらどうしよう…?
801 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/03/12(火) 15:14:13.84 ID:5YKQPUGK0
静かに待ってる
802 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/04/08(月) 18:03:28.58 ID:WTaj2NJmO
ずっと待ってる
803 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/04/28(日) 18:04:12.59 ID:0ULxh+Oo0
そろそろ平成も終わるな
804 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/05/25(土) 00:54:53.03 ID:RRxwJ5ue0
令和になったな
805 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2019/06/09(日) 23:59:25.33 ID:tinH5n6c0
希誕生日記念
806 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/09/09(月) 12:45:17.52 ID:WVtDK3EPO
待ってるで
807 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2019/11/06(水) 11:19:00.71 ID:TinQP32a0
待ってるな
808 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/02/02(日) 00:09:00.40 ID:fFfFQdvx0
ラブフェス開催されちゃったな
けれどまだ待ってるぞ
809 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2020/06/16(火) 01:00:19.04 ID:9JgiddlN0
まってる
810 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2020/07/20(月) 21:25:32.27 ID:/ZWKsDGA0
久々に読み直した 待ってる
読み始めたときはのんたんより年下だった俺がもう大学2年かぁ...
811 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/04(日) 00:14:24.77 ID:9c3vcAR80
大丈夫
812 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2020/10/06(火) 00:55:18.64 ID:NoVt8ihDO
まだいる
813 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2021/01/01(金) 14:49:33.67 ID:+J5CtPyQ0
あけおめ
814 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2021/05/16(日) 02:25:36.97 ID:C9utEexw0
まだ舞える
815 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/09/19(日) 04:41:31.83 ID:ConUyS3wo
待ってる
816 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2021/10/14(木) 10:38:25.20 ID:TNH4ntL70
いるぞ
817 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2021/11/05(金) 16:54:53.60 ID:TegIlXSl0
まつ
818 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします [sage]:2022/07/27(水) 01:44:55.81 ID:/uw5/3uFo
不意に思い出して来ちゃうんだよなぁ
待ってるぞ
819 :以下、名無しにかわりましてSS速報Rがお送りします :2024/08/22(木) 20:54:40.75 ID:kmVV5AU+0
拷問のエログロ部分だけ目をつぶれば、ストーリー自体はめちゃくちゃ面白い!!
正直このSSは、理事長から希を救出してからが、本当の物語の始まり・見どころなんだと感じた!!
最後の更新が2018年。もう打ち切りになっちゃったのかな? だけど何度も読み返してしまう!
続き、ずっと待ってる!!
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